JP2009283262A - スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】接地電極と電極チップとをより確実に接合できるとともに、両者の間に形成される溶融部における酸化腐食の発生を抑制することができるスパークプラグを提供する。
【解決手段】接地電極30に設けられる電極チップ70は、貴金属または貴金属合金からなるチップ本体部71と、NiまたはNi合金からなるチップ保持部76とを接合してなる。この接合により形成される溶融部81は、接地電極30の凹部35内に収容され、外部に露出されない。また、接地電極30と電極チップ70との接合は、接地電極30とチップ保持部76との間で形成される溶融部83によってなされる。このため、チップ本体部71の成分すなわち貴金属成分を含むこととなる溶融部81は外気に曝されず、酸化腐食の発生を抑制できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関用のスパークプラグに関し、詳細には、中心電極との間で火花放電間隙を形成する接地電極で、その中心電極と対向する位置に電極チップを接合したスパークプラグに関するものである。
着火性向上のため、接地電極の他端部で中心電極と対向する位置に、電極チップを接合したスパークプラグが知られている。こうした電極チップには、火花放電に伴う消耗を低減するため、耐火花消耗性の高い貴金属(例えばIr)が用いられる。
一般的な接地電極はNi基合金からなり、こうした貴金属との溶接による両者の接合性は、良好とはいえない。そこで接合性を高めるため、電極チップ(貴金属部材)の周囲をレーザ溶接して溶融部を形成することで、両者の熱膨張差をその溶融部において緩和し、接合性を高めたスパークプラグが知られている(例えば特許文献1参照。)。特許文献1では、接合性をより確実なものとするため、接地電極側に凹部を形成し、その凹部に電極チップを嵌めつつ、両者の合わせ面に対し垂直な方向からレーザを照射して溶融部を形成している。
特開2005−183167号公報
しかしながら、特許文献1では、接地電極の側面からレーザを照射することとなるため、接地電極の延長方向側からのレーザの照射ができず、その方向側では溶融部が形成されない。このため、スパークプラグの使用に伴う冷熱サイクルの影響を受けると、電極チップと接地電極との熱膨張差を緩和することが難しく、溶融部の形成されていない部位で浮きが生じてしまう虞があった。また、溶融部は、電極チップの成分と接地電極の成分とが混ざり合った合金層として形成されることとなるが、特に電極チップ成分の含有量が多い合金層では電極チップや接地電極に比べて酸化腐食が生じやすいため、このような合金層で構成された溶融部の外表面が外気に曝されると酸化腐食が生じて、電極チップの脱落を招く虞があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、接地電極と電極チップとをより確実に接合できるとともに、両者の間に形成される溶融部における酸化腐食の発生を抑制することができるスパークプラグを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のスパークプラグは、中心電極と、軸線方向に沿って延びる軸孔を有し、その軸孔の内部で前記中心電極を保持する絶縁碍子と、当該絶縁碍子の径方向における周囲を周方向に取り囲んで保持する主体金具と、一端部が前記主体金具に接合され、他端部が前記中心電極の先端部に向き合うように屈曲された接地電極と、当該接地電極の前記他端部で、前記中心電極の前記先端部と対向する位置に形成される凹部に係合した状態で、前記接地電極に接合された電極チップと、を備えたスパークプラグにおいて、前記電極チップは、前記接地電極への接合前に、予め、貴金属単体または貴金属を主体とする合金からなるチップ本体部と、NiまたはNiを主体とする合金からなるチップ保持部とを溶接して形成されたものであり、前記電極チップが前記凹部に係合しつつ前記接地電極に接合された状態において、前記チップ本体部と前記チップ保持部との溶接により形成された第1溶融部は、前記凹部内に配置され、外部に対し非露出状態にあることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明のスパークプラグは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記接地電極と前記電極チップとの接合は、前記チップ保持部と前記接地電極との溶接により行われ、両者の溶接によって形成される第2溶融部は、前記第1溶融部には重ならず独立して形成されることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明のスパークプラグは、請求項2に記載の発明の構成に加え、前記第2溶融部はスポット溶接により形成されるものであり、前記第2溶融部の形成位置を、前記接地電極の前記他端部における前記凹部が形成された面に対し直交する方向に沿って見たときに、前記第2溶融部は、前記チップ本体部を中心にその周囲を取り巻きつつ対称位置に形成されていることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明のスパークプラグは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記接地電極と前記電極チップとの接合は、前記チップ保持部と前記接地電極との溶接により行われ、両者の溶接によって形成される第2溶融部が前記第1溶融部と連なって形成され、その第2溶融部のうち外部に露出する表層部位では、全成分中に含まれる貴金属の割合が20質量%以下であることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明のスパークプラグは、請求項4に記載の発明の構成に加え、前記第2溶融部の形成位置を、前記接地電極の前記他端部における前記凹部が形成された面に対し直交する方向に沿って見たときに、前記第2溶融部は、前記チップ保持部と前記接地電極との合わせ面に沿って前記チップ本体部の周囲全周にわたって形成されていることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明のスパークプラグは、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記電極チップの前記チップ本体部は、Irを主成分とすることを特徴とする。
請求項1に係る発明のスパークプラグでは、電極チップが、貴金属単体または貴金属を主体とする合金からなるチップ本体部と、NiまたはNiを主体とする合金からなるチップ保持部とを溶接することにより形成されるが、その溶接により形成される第1溶融部は、電極チップを接地電極に接合する際に、接地電極の凹部内に配置される。これにより、チップ本体部の成分、すなわち貴金属成分が混入した第1溶融部が外部に露出されず、直接、外気に曝されることがないため、第1溶融部における酸化腐食の発生を抑制することができ、電極チップと接地電極との接合性を高めることができる。
また、請求項2に係る発明では、接地電極と電極チップとの接合を接地電極とチップ保持部との接合によって行い、その際に形成される第2溶融部が、チップ本体部とチップ保持部との接合の際に形成された第1溶融部とは重ならず、独立して形成される。このため、第2溶融部に、第1溶融部に混入されたチップ本体部の成分、すなわち貴金属成分が混入することがない。この第2溶融部は外部に露出されることとなるが、貴金属成分が混入していなければ酸化腐食の発生を抑制することができるため、電極チップと接地電極との接合性を高めることができる。
また、請求項3に係る発明では、第2溶融部が、チップ本体部を中心にその周囲を取り巻きつつ対称となる位置へのスポット溶接により形成されるので、スパークプラグの使用において受熱した接地電極と電極チップとの間に熱膨張差が生じ、内部応力が高まっても、第2溶融部を介して接地電極に保持される電極チップにかかる応力に、部分的な偏りが生じにくい。従って、応力が強くかかる部分と弱く係る部分との差が小さく、弱い部分から剥離するようなことを抑制できるので、電極チップと接地電極との接合性を高めることができる。
また、請求項4に係る発明では、接地電極とチップ保持部との接合によって形成される第2溶融部の形成位置が、チップ本体部とチップ保持部との接合の際に形成された第1溶融部と重なる位置となって、第2溶融部が第1溶融部と連なって形成される場合がある。このとき、外部に露出される第2溶融部には、第1溶融部に含まれるチップ本体部の成分、すなわち貴金属成分が混入されることとなる。このような場合であっても、第2溶融部が外部に露出するところの表層部位において、全成分中に含まれる貴金属の割合が20質量%以下となれば、第2溶融部における酸化腐食の発生を抑制することができ、電極チップと接地電極との接合性を高めることができる。
そして、第2溶融部の表層部位における貴金属の含有割合が20質量%以下となるのであれば、請求項5に係る発明のように、チップ本体部の周囲全周にわたって第2溶融部を形成しても、酸化腐食の発生を抑制することができる。さらに、チップ本体部の周囲全周にわたる第2溶融部の形成を行えば、チップ保持部と接地電極との間にかかる応力に偏りを生じにくくすることができ、電極チップと接地電極との接合性を高めることができる。
また、請求項6に係る発明では、電極チップのチップ本体部の主成分をIrとしている。一般にIrは、貴金属の中でも融点が高く耐火花消耗性に優れることが知られているが、例えばPt等の他の貴金属と比べると熱伝導率が低く、耐酸化性に着目した場合、チップ本体部にPt等を用いることが望ましい。しかし、請求項1乃至5のいずれかに係る発明を適用すれば、チップ本体部の主成分としてIrを用いた場合に懸念される酸化腐食に対し、十分な抑制効果を得ることができる。このため、本発明のように、チップ本体部の主成分としてIrを用いれば、耐火花消耗性に対しても高い効果を得ることができるのである。つまり、Irをチップ本体部の主成分として用いれば、その他の貴金属を用いた場合よりも、電極チップとして、耐火花消耗性および耐酸化性の面において、より高い効果を得ることができるのである。なお、主成分とは、チップ本体部を構成する成分のうち、最も含有率の高い成分を意味する。
以下、本発明を具体化したスパークプラグの一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、図1〜図3を参照し、一例としてのスパークプラグ1の構造について説明する。図1は、スパークプラグ1の部分断面図である。図2は、接地電極30の先端部31付近を拡大してみた断面図である。図3は、接地電極30の先端部31付近を火花放電間隙GAP側から軸線O方向に沿って見た図である。なお、図において、スパークプラグ1の軸線O方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
図1に示すように、スパークプラグ1は、概略、絶縁碍子10の軸孔12内の先端側に中心電極20を保持し、後端側に端子金具40を保持し、さらにその絶縁碍子10を主体金具50で周方向に取り囲んで保持した構造を有する。また、主体金具50の先端面57には接地電極30が接合されており、その他端部(先端部31)側が中心電極20の先端部22へ向けて屈曲されて、中心電極20との間で火花放電間隙GAPを形成している。
まず、スパークプラグ1の絶縁碍子10について説明する。絶縁碍子10は周知のようにアルミナ等を焼成して形成され、軸中心に軸線O方向へ延びる軸孔12が形成された筒形状を有する。軸線O方向の略中央には外径が最も大きな鍔部19が形成されており、それより後端側(図1における上側)には後端側胴部18が形成されている。鍔部19より先端側(図1における下側)には後端側胴部18よりも外径の小さな先端側胴部17が形成され、さらにその先端側胴部17よりも先端側に、先端側胴部17よりも外径の小さな脚長部13が形成されている。脚長部13は先端側ほど縮径されており、スパークプラグ1が内燃機関のエンジンヘッド(図示外)に取り付けられた際には、その燃焼室内に曝される。また、脚長部13と先端側胴部17との間は段部15として段状に形成されている。
次に、中心電極20について説明する。中心電極20は、インコネル(商標名)600または601等のNiまたはNiを主成分とする合金から形成された母材24の内部に、その母材24よりも熱伝導性に優れる銅または銅を主成分とする合金からなる芯材25を埋設した構造を有する棒状の電極である。中心電極20は絶縁碍子10の軸孔12内の先端側に保持されており、その先端部22が、絶縁碍子10の先端よりも先端側に突出されている。
中心電極20は、軸孔12内で軸線O方向に沿って延設される導電性のシール体4およびセラミック抵抗3を経由して、後方(図1における上方)の端子金具40と電気的に接続されている。スパークプラグ1の使用時に、端子金具40には高圧ケーブル(図示外)がプラグキャップ(図示外)を介して接続され、高電圧が印加されるようになっている。
次に、主体金具50について説明する。主体金具50は、内燃機関のエンジンヘッド(図示外)にスパークプラグ1を固定するための円筒状の金具であり、絶縁碍子10を、その後端側胴部18の一部から脚長部13にかけての部位を取り囲むようにして、内部に保持している。主体金具50は低炭素鋼材より形成され、図示外のスパークプラグレンチが嵌合する工具係合部51と、エンジンヘッドの取付孔(図示外)に螺合するねじ山が形成された取付部52とを備えている。
また、主体金具50の工具係合部51と取付部52との間には鍔状のシール部54が形成されている。そして、取付部52とシール部54との間には、板体を折り曲げて形成した環状のガスケット5が嵌挿されている。ガスケット5は、スパークプラグ1をエンジンヘッドの取付孔(図示外)に取り付けた際に、シール部54と取付孔の開口周縁との間で押し潰されて変形し、両者間を封止することで、取付孔を介したエンジン内の気密漏れを防止するものである。
主体金具50の工具係合部51より後端側には薄肉の加締部53が設けられ、シール部54と工具係合部51との間には、加締部53と同様に薄肉の座屈部58が設けられている。そして、工具係合部51から加締部53にかけての主体金具50の内周面と絶縁碍子10の後端側胴部18の外周面との間には円環状のリング部材6,7が介在されており、さらに両リング部材6,7間にタルク(滑石)9の粉末が充填されている。加締部53を内側に折り曲げるようにして加締めることにより、リング部材6,7およびタルク9を介し、絶縁碍子10が主体金具50内で先端側に向け押圧される。これにより、主体金具50の内周で取付部52の位置に形成された段部56に、環状の板パッキン8を介し、絶縁碍子10の段部15が支持されて、主体金具50と絶縁碍子10とが一体となる。このとき、主体金具50と絶縁碍子10との間の気密性は板パッキン8によって保持され、燃焼ガスの流出が防止される。また、座屈部58は、加締めの際に、圧縮力の付加に伴い外向きに撓み変形するように構成されており、タルク9の軸線O方向の圧縮長を長くして主体金具50内の気密性を高めている。
次に、接地電極30について説明する。接地電極30は、断面矩形の棒状に形成した電極であり、中心電極20と同様に、インコネル(商標名)600または601等のNiまたはNiを主成分とする合金からなる。一端部(基端部32)が主体金具50の先端面57に接合され、軸線O方向に沿って延びつつ、他端部(先端部31)が中心電極20の先端部22へ向かって折り曲げられている。そして先端部31において、自身の内面33が中心電極20の先端部22と向き合う形態をなし、この接地電極30の先端部31と、中心電極20の先端部22との間で火花放電間隙GAPが形成されている。
また、図2に示すように、接地電極30の先端部31における内面33で、中心電極20の先端部22と対向する位置には、凹部35が形成されている。この凹部35には、中心電極20の先端部22へ向けて内面33から突出する形態の電極チップ70が係合されており、その状態で、電極チップ70が接地電極30に接合されている。電極チップ70は、例えばPt,Ir,Rhなど、耐火花消耗性の高い貴金属または貴金属を主体とする合金から形成されたチップ本体部71と、NiまたはNiを主体とする合金から形成されたチップ保持部76とが一体に接合されたものである。
図2,図3に示すように、チップ本体部71は、スパークプラグ1の軸線O方向を柱軸P方向とする円柱状をなし、柱軸P方向の一方側(図2では下側)に、外径が縮径された縮径部72を有する。また、チップ保持部76は円板状をなし、一面側に、その周縁部75が直立されて断面コの字型の凹部状をなす係合部77が形成されている。チップ本体部71とチップ保持部76とは、チップ本体部71の縮径部72がチップ保持部76の係合部77内に係合された状態で、レーザ溶接により溶融部81が形成されることによって、一体に接合されている。溶融部81は、チップ保持部76の外周面78から径方向内向きに周縁部75を貫き、チップ本体部71に達する形態で、チップ保持部76の外周面78の周方向8箇所において、不連続に形成されている(図3参照)。このように一体となったチップ本体部71とチップ保持部76とが、電極チップ70をなす。なお、溶融部81が、本発明における「第1溶融部」に相当する。
図2に示すように、電極チップ70は、接地電極30の内面33に設けられた凹部35にチップ保持部76側が挿入されることにより、チップ本体部71側が内面33から突出する形態で、凹部35に係合されている。この状態で、チップ保持部76の周縁部75は凹部35内に収容されており、溶融部81の露出面84(つまりレーザ光の入射面)を有する外周面78も、凹部35内に収容されている。また、チップ保持部76の底面79(係合部77が設けられた側と反対側の面)は、接地電極30の凹部35の底面36に抵抗溶接され、溶融部82が形成されている。
さらに、図2,図3に示すように、チップ保持部76の周縁部75と、接地電極30の内面33で凹部35の形成部位の周縁とがレーザ溶接によって接合され、その接合部位に溶融部83が形成されている。図3に示すように、溶融部83は、チップ保持部76と接地電極30との境界に沿って、溶融部81の形成位置を避けた周方向の8箇所に、不連続に形成されている。換言すると、溶融部81と溶融部83とは互いに重ならず独立した位置にそれぞれ形成されている。そして溶融部83は、チップ本体部71にかからないように、且つ、チップ本体部71を中心にその周囲を取り巻きつつ対称となる位置に形成されている。このように、溶融部81の形成によってチップ本体部71とチップ保持部76とが一体となって形成された電極チップ70が、溶融部83の形成により接地電極30に固定される。この電極チップ70は、中心電極20の先端部22と接地電極30の先端部31との間で行われる火花放電の接地電極30側における起点として作用する。なお、溶融部83が、本発明における「第2溶融部」に相当する。
このような構造をなす本実施の形態のスパークプラグ1では、チップ本体部71とチップ保持部76とを接合する溶融部81の形成の際に、チップ本体部71由来の貴金属を含む成分と、チップ保持部76のNiを含む成分とが混合される。この溶融部81において外部に露出され外気に曝される虞のある露出面84は、チップ保持部76の外周面78上にあり、その外周面78は、上記のように接地電極30の凹部35内に収容される。このため、貴金属成分が混入された溶融部81が、直接、外気に曝されることがなく、一般に貴金属の含有割合が多くなるほど生じやすくなる酸化腐食を、効果的に抑制することができる。
また、電極チップ70のチップ保持部76と接地電極30とを接合する溶融部83が、溶融部81の形成位置を避け、つまり溶融部81とは重ならず、独立して形成される。このため、溶融部81に含まれるチップ本体部71の成分が、溶融部83の形成時に、溶融部83に混合されることがない。この溶融部83は、電極チップ70を接地電極30に固定するために形成されるので外気に曝される部位を有することとなるが、このように溶融部81と溶融部83とが独立に形成されることにより、チップ本体部71由来の貴金属を含む成分が溶融部83に混ざることがなく、溶融部83における酸化腐食を抑制することができる。
また、溶融部83は、チップ本体部71の周囲を中心にその周囲を取り巻きつつ対称位置に形成されているので、電極チップ70と接地電極30との接合強度が周方向において偏ることがなく、両者の接合状態を長期にわたって維持することができる。さらに、本実施の形態では、電極チップ70を接地電極30に接合する上で、チップ保持部76の底面79を接地電極30の凹部35の底面36に抵抗溶接している。これにより、電極チップ70と接地電極30との接合をより強固なものとすることができる。
また、前述したように、電極チップ70のチップ本体部71には、例えばPt,Ir,Rhなど、耐火花消耗性の高い貴金属または貴金属を主体とする合金を用いている。チップ本体部71は、火花放電間隙GAPにおいて、中心電極20の先端部22との間で行われる火花放電の起点となるため、耐火花消耗性に優れることが望ましい。特に、Irは、貴金属の中でも融点が高く、チップ本体部71に用いれば、耐火花消耗性に対し高い効果を得ることができる。その一方で、Irは他の貴金属に対して熱伝導性が低く、特にチップ保持部76との溶融部81において、外気との接触による酸化腐食の発生が懸念される。しかし、本実施の形態のように溶融部81が外気に曝されないようにすれば、あるいは溶融部83を介して外気に曝されてもチップ本体部71由来の貴金属を含む成分が少なければ、十分に酸化腐食を抑制することができる。このため、Irをチップ本体部71の主成分として用いれば、その他の貴金属を用いた場合よりも、電極チップ70として、耐火花消耗性および耐酸化性の面において、より高い効果を得ることができる。
このような電極チップ70は、以下のような過程を経て接地電極30に接合されることが望ましい。まず、貴金属または貴金属合金から縮径部72を有し段状をなす円柱状のチップ本体部71を形成する。また、NiまたはNi合金から円盤状の板体を形成し、その周縁を板面に垂直に立ち上げて、チップ保持部76を形成する。そしてチップ本体部71の縮径部72をチップ保持部76の係合部77に係合させ、チップ保持部76の外周面78からチップ本体部71の柱軸Pに対する径方向の内向きにレーザ光を照射してスポット溶接を行い、周縁部75を貫通してチップ本体部71に達する溶融部81を形成して電極チップ70を作製する。この電極チップ70を、チップ保持部76側から接地電極30の内面33に設けた凹部35に挿入して嵌合させる。次に、チップ保持部76の底面79を接地電極30の凹部35の底面36に抵抗溶接して電極チップ70を接地電極30に接合する。さらに、チップ本体部71の柱軸P方向に沿って、チップ保持部76と接地電極30との合わせ面にレーザ光を照射してスポット溶接を行う。このとき、溶融部81の形成位置を避けて、溶融部83を形成し、接地電極30に電極チップ70を接合する。
なお、本発明は各種の変形が可能なことはいうまでもない。例えば、溶融部83は、チップ本体部71の周囲にて溶融部81の形成位置を避けつつ不連続に、且つ、対称位置に形成し、チップ保持部76と接地電極30とを接合したが、図4に示すように、チップ保持部76と接地電極30との合わせ面に沿って連続して形成してもよい。この場合、電極チップ70のチップ本体部71とチップ保持部76とを接合する溶融部181と、チップ保持部76と接地電極30とを接合する溶融部183とが重なり、両者の成分が混合され、その結果、チップ本体部71由来の貴金属を含む成分が溶融部183に混ざって外気に曝されることとなる。溶融部183の酸化腐食を抑制するためには、溶融部183の表層部位(具体的には、溶融部183のうち外気に曝される露出表面からチップ本体部71の柱軸P方向の深さ10μmまでの部位)において、全成分中に含まれる貴金属の割合が20質量%以下であるとよい。チップ保持部76や接地電極30はNiまたはNi合金から形成されるが、溶融部183にはこれらNiとチップ本体部71由来となる貴金属とが混合されることとなる。貴金属を含む合金では、その成分中に含まれる貴金属の割合が多くなると酸化腐食を生じやすくなることが知られている。後述する実施例2によれば、溶融部183の表層部位において、全成分中に含まれる貴金属の割合を20質量%以下とすれば、酸化腐食の発生を十分抑制することができる。
また、チップ本体部71とチップ保持部76との接合部位をなす溶融部81も、チップ保持部76の外周面78にて周方向に不連続に形成されたが、一周にわたって連続する形態で形成されてもよい。また、本実施の形態では、溶融部81および溶融部83を、チップ本体部71を中心としその周囲を取り巻きつつ対称となる8箇所の位置に、それぞれ重ならないように形成したが、形成箇所は8箇所に限らず、少なくとも3箇所以上あればよい。また、溶接方法としてレーザ溶接を挙げたが、TIG溶接や電子ビーム溶接など、他の溶接方法を用いてもよい。
また、電極チップ70を接合した内面33とは接地電極30の一面であって、中心電極20の先端部22を向く側の面であり、必ずしも接地電極30の屈曲された内向きの面を指すものではない。例えば、接地電極30の先端部31の端面(つまり、長手方向の最も先端の面)に電極チップ70を接合する形態のスパークプラグに対しても、本発明を適用することができる。
また、図5に示す、電極チップ270のように、チップ保持部276と接地電極230の凹部235との接合を、互いの底面279と底面236とを抵抗溶接して溶融部282を形成することにより行い、レーザ溶接による溶融部83(図2参照)の形成を行わないものとしてもよい。また、チップ本体部271には縮径部72(図2参照)がなくともよい。
また、図6に示す、電極チップ370のように、チップ保持部376が円環状をなすものであってもよい。この場合、チップ本体部371の底面373と、チップ保持部376の底面379とを水平に揃えた状態でチップ保持部376の外周面378から径方向内向きにレーザ溶接を行い、チップ保持部376を貫通してチップ本体部371に達する溶融部381を形成して電極チップ370を作製する。そして、この電極チップ370を底面373側から接地電極330の凹部335に挿入して嵌合させ、本実施の形態と同様に、チップ本体部371の柱軸P方向に沿って、チップ保持部376と接地電極330との合わせ面にレーザ光を照射して溶融部383を形成し、接地電極330に電極チップ370を接合すればよい。
また、図7に示す、電極チップ470のように、チップ本体部471の底面473側に鍔状の拡径部472を設けるとともに、チップ保持部476を円環状とし、その底面479側の内周を拡径して、チップ本体部471の拡径部472が係合する係合部477を設けてもよい。この場合には、チップ本体部471にチップ保持部476を被せるようにして取り付けて、拡径部472を係合部477に係合させ、上記同様、チップ保持部476の外周面478から径方向内向きにレーザ溶接を行い、チップ保持部476を貫通してチップ本体部471に達する溶融部481を形成して電極チップ470を作製する。そして、この電極チップ470を底面473側から接地電極430の凹部435に挿入して嵌合させ、チップ本体部471の柱軸P方向に沿って、チップ保持部476と接地電極430との合わせ面に溶融部481と重ならないようにレーザ光を照射して溶融部483を形成し、接地電極430に電極チップ470を接合すればよい。このようなチップ保持部476を用いれば、チップ保持部476がチップ本体部471の拡径部472の抜けを防止するストッパとして機能し、電極チップ470が接地電極430から脱落するのを防止することができる。もちろん、本実施の形態と同様に溶融部481が接地電極430の凹部435に収容され外気に曝されないので、溶融部481の酸化腐食を十分に抑制することができる。
もちろん、図8に示す、電極チップ570のように、チップ保持部576を単なる円環状にした簡易な形状のものとしてもよい。この場合においても図7と同様に、チップ本体部571の底面573側に鍔状の拡径部572を設け、その拡径部572の外径を、チップ保持部576の外径と同じくする。そして、チップ本体部571にチップ保持部576を被せるようにして取り付けて、拡径部572の上側(底面573と反対側)にチップ保持部576を配置する。この状態で、チップ保持部576の外周面578から径方向内向きに拡径部572との合わせ面に沿ってレーザ溶接を行い、溶融部581の形成によりチップ保持部576と拡径部572とを接合して電極チップ570を作製する。この電極チップ570を底面573側から接地電極530の凹部535に挿入して嵌合させ、チップ本体部571の柱軸P方向に沿って、チップ保持部576およびチップ本体部571の拡径部572と接地電極530との合わせ面にレーザ光を照射して溶融部583を形成し、接地電極530に電極チップ570を接合すればよい。このような形態の電極チップ570であっても、図7に示した電極チップ470と同様に、チップ保持部576がチップ本体部571の拡径部572の抜けを防止するストッパとして機能し、電極チップ570が接地電極530から脱落するのを防止することができる。
また、図9,図10に示す、電極チップ670,770は、それぞれ、図6,図7に示した電極チップ370,470を作製するにあたってチップ本体部371,471とチップ保持部376,476との接合の際に形成する溶融部381,481の形成位置を異ならせたものである。具体的に、図9に示す電極チップ670は、柱状のチップ本体部671の底面673と、円環状のチップ保持部676の底面679とを水平に揃え、チップ本体部671の底面673側から柱軸P方向に沿ってチップ保持部676との合わせ面にレーザ光を照射し、溶融部681を形成することにより作製したものである。また、図10に示す電極チップ770は、チップ本体部771にチップ保持部776を被せるようにして取り付けて拡径部772を係合部777に係合させ、チップ本体部771の底面773側から柱軸P方向に沿ってチップ保持部776との合わせ面にレーザ光を照射し、溶融部781を形成することにより作製したものである。そして図9,図10に示すように、電極チップ670,770と接地電極630,730とは、上記同様、それぞれチップ本体部671,771の柱軸P方向に沿って、チップ保持部676,776と接地電極630,730との合わせ面にレーザ光を照射して、溶融部683,783を形成することにより接合する。このような形態の電極チップ670,770であれば、チップ本体部671,771とチップ保持部676,776との接合により形成される溶融部681,781の露出面684,784が接地電極630,730の凹部635,735の底面636,736側に配置されるので、より外気に曝されにくく、酸化腐食をより効果的に抑制することができる。
また、図11に示す、電極チップ870は、本実施の形態と同様に、縮径部872を有するチップ本体部871を、係合部877を有するチップ保持部876に係合させ、外周面878側から径方向内向きに周縁部875を貫きチップ本体部871に達する形態で形成した溶融部881によって、両者を接合したものである。この電極チップ870をチップ保持部876側から接地電極830の凹部835内に収容し、チップ本体部871の外周に沿って柱軸Pに対し斜め内向きにレーザ光を照射して、チップ保持部876と接地電極830とを接合する溶融部883を形成している。このような形態の電極チップ870であれば、チップ本体部871の外径を本実施の形態よりも大きくすることができ、電極チップ870の耐消耗性を高めることができる。
このように、本実施の形態では、貴金属または貴金属合金からなるチップ本体部71をNiまたはNi合金からなるチップ保持部76にあらかじめ接合しておき、両者の接合の際に形成される溶融部81が外気に露出されないように接地電極30に設けた凹部35内に収容した。その上で、チップ保持部76を接地電極30に接合し、このときに形成される溶融部83の形成位置が、チップ本体部71を中心にその周囲を取り巻きつつ対称となる位置となるようにしたことによる効果を確認するため、評価試験を行った。
[実施例1]
まず、電極チップ70の接地電極30との接合強度について評価を行った。本実施の形態と同様の電極チップ(チップ本体部:Ir−10Rh、チップ保持部:インコネル600)を用意して接地電極に接合した実施例相当のスパークプラグのサンプルを2本作製した。また、比較用に、接地電極に設けた凹部に円柱状の電極チップ(Ir−10Rh)を嵌め込み、特開2005−183167号公報記載の接地電極側貴金属部材と接地電極との接合形態と同一の形態で電極チップと接地電極との接合を行った従来例相当のスパークプラグのサンプルを2本用意した。
そして、各サンプルから1本ずつ取り出し、それぞれ、接地電極の内面とは反対側の背面で凹部に対応する位置に穴を開け、この背面から電極チップを露出させた。さらに、各サンプルの内面を下にして固定台上に配置し、上記穴に押しピンを上方から挿入してそれぞれの電極チップを下方に押圧する。押圧力を徐々に高めていき、電極チップが脱落したときの押圧力を電極チップの接合強度として、各サンプルについて測定した。また、各スパークプラグの残りのサンプルをそれぞれ6気筒コージェネレーションエンジンに取り付け、定格出力で1000時間の運転(耐久試験)を行った後、上記同様、それぞれの接地電極に穴を開け、押しピンによる各サンプルの電極チップの接合強度を測定した。この評価試験の結果を図12に示す。
図12に示すように、1000時間の耐久試験を行う前の状態において、実施例相当のサンプルの接合強度は従来例相当のサンプルの接合強度よりも十分に高く、150N・mを超える強度が得られた。そして耐久試験後においても実施例相当のサンプルの接合強度は約120N・mであり、耐久試験前の従来例相当のサンプルの接合強度よりも高い強度を維持することができた。
[実施例2]
次に、電極チップ70と接地電極30との接合によって形成された溶融部の酸化腐食について評価を行った。ここでは、実施例1と同様に、本実施の形態と同様の電極チップ(チップ本体部:Ir−10Rh、チップ保持部:インコネル600)を複数個用意して、同様に複数本用意した接地電極にそれぞれ接合した。このとき、電極チップと接地電極との接合のために形成する溶融部の形成位置を適宜ずらし、チップ本体部とチップ保持部との接合により形成された溶融部との重ね具合を調整して、両溶融部の混ざり具合を異ならせた複数のスパークプラグのサンプルを作製した。そして各サンプルの接地電極の内面に露出する溶融部の表層部位に存在する元素を、EPMA(電子走査線による微小分析)により測定し、全元素中に含まれる貴金属元素の割合を求め、その値が0〜60質量%であったサンプルを10質量%刻みで7種類、それぞれ10本ずつ抽出した。次に、抽出したサンプルを、それぞれ6気筒コージェネレーションエンジンに取り付け、定格出力で1000時間の運転(耐久試験)を行った後、各サンプルの溶融部における酸化腐食の発生率を調べた。なお、酸化腐食が発生した状態とは、耐久試験前後のサンプルにおける溶融部の体積をX線CT装置により測定し、耐久試験前後で溶融部の体積減少が1%以上発生している状態を意味する。貴金属元素の割合が同じサンプル10本中の、酸化腐食が発生したサンプルの数から酸化腐食の発生率を求めた。この評価試験の結果を図13のグラフに示す。
図13に示すように、溶融部の表層部位における貴金属の含有量が20質量%以下であるうちは酸化腐食が発生しなかったが、20質量%を超えると、貴金属の含有量が増えるに従って、溶融部における酸化腐食の発生率が増加していく傾向がみられた。この評価試験の結果より、チップ本体部とチップ保持部との接合により形成された溶融部の形成位置に、電極チップと接地電極との接合のため形成する溶融部の形成位置を重ねず、溶融部の表層部位における貴金属の含有量が0質量%となる(すなわち貴金属が含まれない)ようにするとよいことがわかった。また、両溶融部の形成位置が重なった場合であっても、外気に露出されることとなる電極チップと接地電極との間の溶融部の表層部位において、貴金属の含有量が20質量%以下であれば十分に、酸化腐食の発生を防止することができることが確認できた。
スパークプラグ1の部分断面図である。 接地電極30の先端部31付近を拡大してみた断面図である。 接地電極30の先端部31付近を火花放電間隙GAP側から軸線O方向に沿って見た図である。 本実施の形態とは異なる形態で溶融部183を形成した例を示す図である。 本実施の形態とは異なる形態で接地電極230に電極チップ270を接合した例を示す図である。 本実施の形態とは異なる形態で接地電極330に電極チップ370を接合した例を示す図である。 本実施の形態とは異なる形態で接地電極430に電極チップ470を接合した例を示す図である。 本実施の形態とは異なる形態で接地電極530に電極チップ570を接合した例を示す図である。 本実施の形態とは異なる形態で接地電極630に電極チップ670を接合した例を示す図である。 本実施の形態とは異なる形態で接地電極730に電極チップ770を接合した例を示す図である。 本実施の形態とは異なる形態で接地電極830に電極チップ870を接合した例を示す図である。 接地電極と電極チップとの接合強度について実施例相当のスパークプラグと従来例相当のスパークプラグとを比較した結果を示すグラフである。 溶融部の表層部位における貴金属の割合と酸化腐食の発生率との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 スパークプラグ
10 絶縁碍子
12 軸孔
20 中心電極
30 接地電極
31 先端部
32 基端部
33 内面
35 凹部
50 主体金具
57 先端面
70 電極チップ
71 チップ本体部
76 チップ保持部
81 溶融部
83 溶融部

Claims (6)

  1. 中心電極と、
    軸線方向に沿って延びる軸孔を有し、その軸孔の内部で前記中心電極を保持する絶縁碍子と、
    当該絶縁碍子の径方向における周囲を周方向に取り囲んで保持する主体金具と、
    一端部が前記主体金具に接合され、他端部が前記中心電極の先端部に向き合うように屈曲された接地電極と、
    当該接地電極の前記他端部で、前記中心電極の前記先端部と対向する位置に形成される凹部に係合した状態で、前記接地電極に接合された電極チップと、
    を備えたスパークプラグにおいて、
    前記電極チップは、前記接地電極への接合前に、予め、貴金属単体または貴金属を主体とする合金からなるチップ本体部と、NiまたはNiを主体とする合金からなるチップ保持部とを溶接して形成されたものであり、
    前記電極チップが前記凹部に係合しつつ前記接地電極に接合された状態において、前記チップ本体部と前記チップ保持部との溶接により形成された第1溶融部は、前記凹部内に配置され、外部に対し非露出状態にあることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 前記接地電極と前記電極チップとの接合は、前記チップ保持部と前記接地電極との溶接により行われ、両者の溶接によって形成される第2溶融部は、前記第1溶融部には重ならず独立して形成されることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 前記第2溶融部はスポット溶接により形成されるものであり、前記第2溶融部の形成位置を、前記接地電極の前記他端部における前記凹部が形成された面に対し直交する方向に沿って見たときに、前記第2溶融部は、前記チップ本体部を中心にその周囲を取り巻きつつ対称位置に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のスパークプラグ。
  4. 前記接地電極と前記電極チップとの接合は、前記チップ保持部と前記接地電極との溶接により行われ、両者の溶接によって形成される第2溶融部が前記第1溶融部と連なって形成され、その第2溶融部のうち外部に露出する表層部位では、全成分中に含まれる貴金属の割合が20質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  5. 前記第2溶融部の形成位置を、前記接地電極の前記他端部における前記凹部が形成された面に対し直交する方向に沿って見たときに、前記第2溶融部は、前記チップ保持部と前記接地電極との合わせ面に沿って前記チップ本体部の周囲全周にわたって形成されていることを特徴とする請求項4に記載のスパークプラグ。
  6. 前記電極チップの前記チップ本体部は、Irを主成分とすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のスパークプラグ。
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