JP5296677B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、中心電極との間で火花放電間隙を形成する針状の発火部を接地電極に設けたスパークプラグに関するものである。
中心電極と対向する接地電極の他端部の内面(一面)に針状の発火部を設け、発火部と中心電極との間で火花放電間隙を形成したスパークプラグが知られている。このような針状の発火部を有するスパークプラグでは、従来のものと比べ接地電極を火花放電間隙から遠ざけることができるため、火花放電間隙で形成される火炎核が、その成長過程の初期の段階において接地電極に接触しにくい。このため、火炎核が接地電極と接触して熱を奪われて火炎核の成長が阻害される、いわゆる消炎作用が低減されるので、スパークプラグの着火性を向上することができる。
このような発火部(チップ付き中間部材)として、貴金属部材(チップ)と中間部材とから構成し、中間部材側を接地電極に接合したスパークプラグが知られている(例えば特許文献1参照。)。さらに特許文献1では、中間部材の接地電極との接合面である底面(第2面)を貴金属部材との接合面である天面(第1面)よりも広くすることで溶接面積を広げ、接合強度の向上を図っている。これによって、発火部と接地電極との接合を汎用的な抵抗溶接で行えるようにしている。
ところで、貴金属部材と中間部材との接合は一般にレーザ溶接でなされるが、両者の接合部位に形成される溶融部は、一般的に、貴金属部材や中間部材に比べて強度が低い。このため、発火部を接地電極に抵抗溶接する際に、中間部材と接地電極との接合面同士を密接させるために必要な押圧力を、貴金属部材を介して中間部材に印加すると、溶融部において内部応力が高まり変形を生ずる虞がある。また、スパークプラグの使用に伴う冷熱負荷を受けた際に、残留する内部応力の影響を受けクラックや剥離等を生ずる虞がある。これを防止するためには、特許文献1のように、天面よりも底面を広くする構成として設けられる鍔部(フランジ部)に対し押圧力を印加して、貴金属部材には押圧力がかからないようにする。その状態で、中間部材の底面と接地電極の内面とを密接させて抵抗溶接を行うとよい。
特開2004−134209号公報
しかしながら、特許文献1のように、抵抗溶接時に筒状の治具等を用いて中間部材の鍔部に押圧力を加えると、底面の周縁部において接地電極の内面に対する抗力が大きくなるが、底面の中央部では抗力が小さい状態となる。このため治具を介して溶接電流を流すと、接地電極の内面と密接状態にある底面の周縁部で溶接電流が流れやすく、ここを起点に広がっていく形態で溶融部が形成されてしまう。溶接条件(溶接電流の大きさや流す時間など)次第で、周縁部から遠い中央部にて溶融部の形成されない部位が生ずる虞があった。特に、鍔部の剛性が低く押圧時に撓みが生ずるような状態では、底面の中央部において接地電極の内面に対し当接せず間隙を生ずる虞がある。周縁部から内部に進行した酸化スケールがこうした溶融部の非形成部位に達すると、酸化スケールが拡大し、クラックや剥離等を生ずる虞があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、貴金属部材と一体となった中間部材を接地電極に抵抗溶接する際に、中間部材の底面のうち柱部の投影範囲内に確実に溶融部を形成して接合強度を高めたスパークプラグを提供することを目的とする。
本発明の実施態様によれば、中心電極と、軸線方向に沿って延びる軸孔を有し、前記軸孔内で前記中心電極を保持する絶縁碍子と、前記絶縁碍子を周方向に取り囲んで保持する主体金具と、一端部が前記主体金具に接合され、他端部における自身の一面が前記中心電極の先端部に向き合うように屈曲し、前記中心電極との間で火花放電間隙を形成する接地電極と、前記接地電極の前記他端部における前記一面上で前記火花放電間隙の形成される位置に設けられ、前記一面から前記中心電極へ向けて突出する形態をなす発火部であって、自身の突出方向において、前記中心電極側に配置される貴金属部材、および前記貴金属部材と前記接地電極との間に配置される中間部材を互いに接合してなる発火部とを備え、前記発火部の前記中間部材が、前記貴金属部材との接合面である天面を含み、前記突出方向に沿って延びる柱状をなす柱部と、前記接地電極との接合面である底面を含み、前記柱部よりも径方向に拡径された鍔状をなす鍔部とを有するスパークプラグであって、前記接地電極の前記一面と、前記中間部材の前記底面とは抵抗溶接により互いに接合され、前記抵抗溶接により前記一面と前記底面との間に溶融部を形成してなるものであり、前記発火部の前記突出方向に沿う自身の中心線を含む平面で前記中間部材と前記接地電極とを切断した断面をみたときに、前記溶融部のうち、前記柱部と前記鍔部との境界線を通り前記突出方向に沿う仮想面内に形成された部位が、前記突出方向と直交する方向に占める長さをdとし、前記柱部のうち前記突出方向と直交する方向の長さをDとしたとき、d≧0.1Dを満たし、且つ、前記断面をみたときに、前記中心線の位置から前記突出方向と直交する方向にD/4離れた位置までの範囲内で、前記溶融部の前記突出方向における厚みが最も薄い部位の厚みtと、前記中心線の位置より前記突出方向と直交する方向にD/4離れた位置からD/2離れた位置までの範囲内で、前記溶融部の前記突出方向における厚みが最も厚い部位の厚みT1とが、t<T1を満たし、さらに、前記中間部材は底面から突出する突部を有し、前記突部の位置における前記溶融部の厚みは、前記突部の周囲に形成される前記溶融部よりも厚みが薄いスパークプラグが提供される。
本実施態様では、貴金属部材と中間部材とが接合されてなる発火部は、中間部材の底面が接地電極の一面に抵抗溶接により接合されることによって、接地電極と接合される。両者の接合部位に形成される溶融部は、発火部の断面において、発火部の突出方向と直交する方向における柱部の長さDの範囲内(換言すると、中間部材の底面に投影した柱部の範囲内)に確実に形成されているので、発火部と接地電極との接合強度を高めることができる。溶融部の長さdが柱部の長さDの0.1倍(10%)以上であれば、すなわちd≧0.1Dを満たせば、スパークプラグの通常の使用において、剥離等の発生や酸化スケールの進行の抑制を行うのに十分な接合強度を得ることができる。
d<0.1Dの場合、発火部の突出方向と直交する方向において、発火部と接地電極との間で溶融部が非形成である部位が、90%以上を占めることとなる。すなわち、中間部材の底面のうち、柱部の長さDの範囲内では溶融部の存在が疎の状態であり、発火部と接地電極との接合状態を維持するのが難しい。発火部と接地電極との接合部位の外部から内部へ向けて進行する酸化スケールは、溶融部が疎の状態であれば早く進行しやすくなるため、溶融部に剥離やクラック等を生じやすくなる虞がある。
火花放電間隙に配置される発火部は火花放電の際に高温に晒されるため、貴金属部材にかかる熱負荷を低減するためには、発火部において受熱した熱を速やかに接地電極側へ逃がし、発火部の蓄熱を防ぐことが望ましい。そのためには、熱伝導性を低下させる虞のある溶融部の厚み(発火部の突出方向における厚み)を薄くし、発火部から接地電極側にスムーズに熱が流れるようにすることが望ましい。本実施態様においてt<T1が満たされれば、発火部の中心線の位置からD/4離れた位置までの範囲内において、発火部から接地電極への熱引きをスムーズに行うことができ、貴金属部材の耐火花消耗性を高めることができる。また、溶融部にかかる熱負荷を低減することができるので、溶融部における酸化スケールの進行を抑制し、発火部と接地電極との接合強度の向上を図ることができる。
本実施態様において、前記断面をみたときに、前記溶融部が、d≧0.4Dを満たしてもよい。さらに前記中心線の位置から前記突出方向と直交する方向にD/4離れた位置までの範囲内に、前記溶融部の少なくとも一部が形成されていてもよい。
スパークプラグを、より過酷な環境で使用しても十分に、発火部と接地電極との接合状態を維持できるように、さらなる接合強度の向上を求めるには、溶融部の長さdが、柱部の長さDの0.4倍(40%)以上、すなわちd≧0.4Dを満たすようにするとよい。さらに、発火部の中心線の位置から突出方向と直交する方向にD/4離れた位置までの範囲内に、溶融部の少なくとも一部を存在させるとよい。このようにすれば、中間部材の底面のうち、柱部の長さDの範囲内において、溶融部の存在をさらに密な状態とすることができる。すると、より過酷な環境に晒されても酸化スケールの進行を抑制できるので、剥離やクラック等が生ずるのを防止することができる。
本実施態様において、前記断面をみたときに、前記溶融部のうち、前記中心線の位置から前記突出方向と直交する方向にD/4離れた位置までの範囲内に形成された部位において、最も厚みの厚い部位の厚みをT2としたときに、前記厚みT2と前記厚みtとの中間の厚み(T2+t)/2よりも厚い第1厚層部と、前記中間の厚み(T2+t)/2よりも薄い薄層部と、前記中間の厚み(T2+t)/2よりも厚く、前記第1厚層部とは異なる第2厚層部とが、この順に、前記突出方向と直交する方向に連続して並ぶ配置であってもよい。さらに前記厚みtの部位が、前記薄層部にあってもよい。
このことは、つまり、発火部の中心線の位置からD/4離れた位置までの範囲内に形成された溶融部の厚みに凹凸があることを意味するものであり、薄層部を介し、発火部から接地電極への熱引きをスムーズに行える。このように、第1厚層部、薄層部、第2厚層部が順に連続して並ぶ配置となるように、抵抗溶接で溶融部を形成するには、以下のように行う。溶接前の中間部材の底面に、底面から突出する突起部を形成し、抵抗溶接時には、接地電極の一面に中間部材の底面が接触する前に突起部を接触させて溶融させ、突起部の周囲にて溶融部を成長させる。つまり、突起部の名残として、溶融部の厚みに凹凸が生ずるのである。そして、このような形態の溶融部が、発火部の中心線の位置からD/4離れた位置までの範囲内に形成される構成であれば、中間部材の底面のうち、柱部の長さDの範囲内において溶融部の存在を密な状態として接合強度を高めることができる。さらに薄層部を介して発火部からの熱引きをスムーズに行うことができ、貴金属部材の耐火花消耗性を高めることができる。また、溶融部にかかる熱負荷を低減することで、さらなる接合強度の向上を図ることができる。
スパークプラグ100の部分断面図である。 スパークプラグ100の火花放電間隙GAP付近を拡大してみた断面図である。 発火部70付近の断面図である。 変形例としての発火部170の形態を示す断面図である。 変形例としてのスパークプラグ200の火花放電間隙GAP付近を拡大してみた断面図である。
以下、本発明を具体化したスパークプラグの一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、図1〜図3を参照し、一例としてのスパークプラグ100の構造について説明する。なお、図1,図2において、スパークプラグ100の軸線O方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ100の先端側、上側を後端側として説明する。
図1に示すように、スパークプラグ100は、概略、絶縁碍子10の軸孔12内の先端側に中心電極20を保持し、後端側に端子金具40を保持し、さらに絶縁碍子10を主体金具50で周方向に取り囲んで保持した構造を有する。主体金具50の先端面57には接地電極30が接合されており、接地電極30の他端部(先端部31)側が中心電極20の先端部22と向き合うように屈曲されて、中心電極20との間で火花放電間隙GAPを形成している。
まず、スパークプラグ100の絶縁碍子10について説明する。絶縁碍子10は周知のようにアルミナ等を焼成して形成され、軸中心に軸線O方向へ延びる軸孔12が形成された筒形状を有する。軸線O方向の略中央には外径が最も大きな鍔部19が形成されており、鍔部19より後端側(図1における上側)には後端側胴部18が形成されている。鍔部19より先端側(図1における下側)には後端側胴部18よりも外径の小さな先端側胴部17が形成され、さらに先端側胴部17よりも先端側に、先端側胴部17よりも外径の小さな脚長部13が形成されている。脚長部13は先端側ほど縮径されており、スパークプラグ100が内燃機関のエンジンヘッド(図示外)に取り付けられた際には、燃焼室内に曝される。脚長部13と先端側胴部17との間は段部15として段状に形成されている。
次に、中心電極20について説明する。中心電極20は、インコネル(商標名)600または601等のNiまたはNiを主成分とする合金から形成された母材24の内部に、母材24よりも熱伝導性に優れる銅または銅を主成分とする合金からなる芯材25を埋設した構造を有する棒状の電極である。中心電極20は絶縁碍子10の軸孔12内の先端側に保持されており、図2に示すように、先端部22が、絶縁碍子10の先端よりも先端側に突出されている。中心電極20の先端部22は先端側に向かって径小となるように形成されており、先端部22の先端面には、耐火花消耗性を向上するため貴金属からなる電極チップ90が接合されている。
中心電極20は、図1に示すように、軸孔12内で軸線O方向に沿って延設される導電性のシール体4およびセラミック抵抗3を経由して、後方(図1における上方)の端子金具40と電気的に接続されている。スパークプラグ100の使用時に、端子金具40には高圧ケーブル(図示外)がプラグキャップ(図示外)を介して接続され、高電圧が印加される。
次に、主体金具50について説明する。主体金具50は、内燃機関のエンジンヘッド(図示外)にスパークプラグ100を固定するための円筒状の金具である。主体金具50は、絶縁碍子10の後端側胴部18の一部から脚長部13にかけての部位を取り囲むようにして、絶縁碍子10を自身の内部に保持している。主体金具50は低炭素鋼材を材料に形成され、図示外のスパークプラグレンチが嵌合する工具係合部51と、エンジンヘッドの取付孔(図示外)に螺合するねじ山が形成された取付ねじ部52とを備えている。
主体金具50の工具係合部51と取付ねじ部52との間には、鍔状のシール部54が形成されている。取付ねじ部52とシール部54との間のねじ首59には、板体を折り曲げて形成した環状のガスケット5が嵌挿されている。ガスケット5は、スパークプラグ100をエンジンヘッドの取付孔(図示外)に取り付けた際に、シール部54の座面55と取付孔の開口周縁との間で押し潰されて変形し、両者間を封止することで、取付孔を介したエンジン内の気密漏れを防止する。
主体金具50の工具係合部51より後端側には薄肉の加締部53が設けられ、シール部54と工具係合部51との間には、加締部53と同様に薄肉の座屈部58が設けられている。工具係合部51から加締部53にかけての主体金具50の内周面と絶縁碍子10の後端側胴部18の外周面との間には円環状のリング部材6,7が介在されており、さらに両リング部材6,7間にタルク(滑石)9の粉末が充填されている。加締部53を内側に折り曲げるようにして加締めることによって、リング部材6,7およびタルク9を介し、絶縁碍子10が主体金具50内で先端側に向け押圧される。これにより、主体金具50の内周で取付ねじ部52の位置に形成された段部56に、環状の板パッキン8を介し、絶縁碍子10の段部15が支持されて、主体金具50と絶縁碍子10とが一体となる。このとき、主体金具50と絶縁碍子10との間の気密性は板パッキン8によって保持され、燃焼ガスの流出が防止される。座屈部58は、加締めの際に、圧縮力の付加に伴い外向きに撓み変形するように構成されており、タルク9の軸線O方向の圧縮長を長くして主体金具50内の気密性を高めている。
次に、接地電極30について説明する。接地電極30は、断面矩形の棒状に形成した電極であり、中心電極20と同様に、インコネル(商標名)600または601等のNiまたはNiを主成分とする合金からなる。図2に示すように、接地電極30は、一端部(基端部32)を主体金具50の先端面57に接合し、軸線O方向に沿って延びつつ屈曲部34にて折り曲げられ、他端部(先端部31)において、自身の一面(内面33)が中心電極20の先端部22と向き合う形態をなす。接地電極30の先端部31と、中心電極20の先端部22との間で火花放電間隙GAPが形成されている。
接地電極30の先端部31における内面33で、火花放電間隙GAPが形成された位置には、中心電極20の先端部22へ向けて内面33から針状に突出する形態をなす発火部70が設けられている。発火部70は、接地電極30からの突出方向(本実施の形態では軸線O方向)に沿って重ねて接合された中間部材75と貴金属部材71とから構成される。
図3に示すように、貴金属部材71は、耐火花消耗性の高い貴金属を主成分とする部材から円柱状に形成されたものである。貴金属部材71は、発火部70の突出方向において中間部材75よりも中心電極20側(図2参照)に配置され、中間部材75の天面79に接合される。中間部材75と貴金属部材71との接合は、両者の接合面(合わせ面)付近を狙ったレーザ溶接(あるいは電子ビーム溶接)によって行われる。中間部材75と貴金属部材71との溶接部位には、両者を構成する成分が溶け合い混ざった溶融部72が形成されている。
中間部材75は、Niを主成分とするNi合金から形成され、接地電極30からの自身の突出方向に沿って延びる柱状をなす柱部76と、柱部76よりも径方向に拡径された鍔状をなす鍔部77とを有する。鍔部77は接地電極30の内面33との接合面である底面80を含む形態で、柱部76の突出方向の一端に設けられている。底面80と内面33とは抵抗溶接によって接合されており、両者間に、中間部材75の成分と接地電極30の成分とが混ざった溶融部73が形成されている。ここで、溶融部73は、樹枝状組織(デンドライト)やマーブル状の組織、あるいは、それらが混在した組織等の金属組織で構成されている。
本実施の形態では、溶融部73は、底面80の周縁部84付近において突出方向に厚めに形成されている。底面80の中央部83付近には、底面80から突出する突部78が見られ、突部78の周囲にも、厚めの溶融部73が形成されている。突部78の突出先端は接地電極30に近接もしくは密接している。突部78が存在することによって、溶融部73には、発火部70の突出方向における厚みが周囲よりも薄くなった部位が生じている。このように、中間部材75の底面80と接地電極30の内面33との間にて溶融部73が点在しているが、これは一例であり、抵抗溶接の条件によっては底面80全体に形成される場合や、周縁部84に溶融部73が形成されない場合も生ずる。しかし、本実施の形態では、中央部83付近に、確実に、溶融部73が形成される構成となっている。このことについては後述する。
中間部材75と貴金属部材71とからなる発火部70が、図2に示すように、火花放電間隙GAPに設けられることによって、火花放電時には、中心電極20の電極チップ90と発火部70の貴金属部材71との間で火花放電が行われる。なお、火花放電間隙GAPは、中心電極20と接地電極30との間にて火花放電が行われる部位をいうが、本実施の形態のようにそれぞれに電極チップ90や発火部70を設けた場合、火花放電はそれら電極チップ90と発火部70との間で火花放電が行われる。したがって狭義には、電極チップ90と発火部70との間の間隙を火花放電間隙GAPという場合もある。
このような構成のスパークプラグ100では、製造過程において、図3に示す、発火部70と接地電極30とを抵抗溶接する際に、発火部70が接地電極30に対して押圧され、中間部材75の底面80が接地電極30の内面33に当接させられる。その状態で中間部材75と接地電極30との間に溶接電流が流され、底面80と内面33との間の接触抵抗に伴う発熱で両者の接合面が溶融し、両者の成分が混ざった溶融部73が形成される。抵抗溶接の過程では、貴金属部材71を介した中間部材75の押圧によって貴金属部材71と中間部材75との間の溶融部72に応力がかかるのを防止するため、鍔部77を底面80とは反対側から押圧することで、発火部70の押圧が行われている。このため、底面80の周縁部84付近において内面33との接触抵抗が下がり溶融電流が流れやすくなり、周縁部84付近において溶融部73が形成されやすくなる。
さらに、本実施の形態では、接合前において、中間部材75の底面80の中央部83付近に底面80から突出する、突部78の元となる突起部(図示外)が設けられている。抵抗溶接の過程において発火部70が押圧されたときに、最初に、突起部が接地電極30の内面33と接触するように構成されている。突起部と内面33との接触抵抗に伴う発熱で突起部が溶融し、徐々に底面80が内面33に近づき、周縁部84が内面33と接触するときには、底面80の中央部83付近にて十分な大きさの溶融部73が形成される。つまり図3の突部78は、溶融した突起部の名残として確認されるものである。このように中央部83付近に確実に溶融部73を形成し、発火部70と接地電極30との接合強度を確実に向上させるため、本実施の形態では、中央部83付近における溶融部73の形成位置およびその大きさに規定を設けている。
具体的に、図3に示すように、発火部70の中心線Qを含む断面で発火部70と接地電極30とを切断してみたときに、中間部材75の柱部76が発火部70の突出方向と直交する方向に占める長さDの範囲内に、溶融部73の形成位置があることを規定している。なお、長さDの範囲とは、中心線Qの位置から突出方向と直交する方向にD/2離れた位置までの範囲A+Bであり、つまり、柱部76と鍔部77との境界線を通る仮想面を突出方向に延ばしたときに切り取られる底面80の範囲である。さらに、突出方向と直交する方向において、溶融部73の長さdが、少なくとも柱部の長さDの10%以上の大きさを有すること、すなわちd≧0.1Dを満たすことを規定している。
突出方向と直交する方向において、範囲A+B内における溶融部73の長さdが10%未満の場合、範囲A+B内では、溶融部73が非形成となる部位が、90%以上を占める。すなわち、底面80の中央部83付近では、溶融部73が疎の状態となる。このため、発火部70と接地電極30との接合強度は、主に、底面80の周縁部84において形成され得る溶融部73によって維持されることとなる。周縁部84側から中央部83側へ進行した酸化スケールは、溶融部73が疎の状態の中央部83付近においては早く進行しやすく、溶融部73に剥離やクラック等を生じやすくなる虞がある。このことは、後述する実施例1の結果に基づく。柱部76が発火部70の突出方向と直交する方向に占める長さDの範囲(範囲A+B)内に、長さDの10%以上の長さdの溶融部73を形成することで、発火部70と接地電極30とは、過酷な冷熱試験に耐え得る接合強度を有することができる。
さらなる接合強度の向上を求めるには、中心線Qの位置から突出方向と直交する方向にD/4離れた位置までの範囲A内に、溶融部73の少なくとも一部が存在することが望ましい。さらに溶融部73の長さdが、少なくとも長さDの40%以上の大きさを有すること、すなわちd≧0.4Dを満たすようにするとよい。このようにすれば、底面80の中央部83付近において溶融部73をさらに密な状態とすることができる。中央部83付近に形成された溶融部73において酸化スケールが進行することを抑制できるので、剥離やクラック等が生ずるのを抑制することができる。このことは上記同様、後述する実施例1の結果に基づく。溶融部73の長さdを上記のように規定すれば、発火部70と接地電極30とは、さらに過酷な冷熱試験に耐え得る接合強度を有することができる。
ところで、火花放電間隙GAPに配置される発火部70は、火花放電の際に高温に晒される。貴金属部材71にかかる熱負荷を低減するためには、発火部70において受熱した熱を速やかに接地電極30側へ逃がし、発火部70の蓄熱を防ぐことが望ましい。ここで、発火部70と接地電極30との間に形成される溶融部73は、中間部材75から接地電極30側へ熱を逃がす上で熱伝導性を低下させる虞がある。このため、発火部70の突出方向における溶融部73の厚みを薄くし、発火部70から接地電極30側にスムーズに熱が流れるようにすることが望ましい。
本実施の形態では、前述したように、中間部材75の底面80にあらかじめ突起部(図示外)を設けておき、抵抗溶接の過程で、最初に、突起部が接地電極30の内面33と接触するように構成している。抵抗溶接の過程の進行に伴い突起部が溶融すると、突起部の周囲に溶融部73が広がり形成される。溶融部73が形成される過程において、中間部材75に対する接地電極30へ向けた押圧が継続されるため、突起部と接地電極30とが向き合う位置では、溶融部73の厚みを薄くすることができる。この結果、抵抗溶接後に発火部70と接地電極30との接合部位の断面(中心線Qを通る断面)をみたとき、突起部の名残としての突部78の周囲に、厚みの厚い溶融部73が形成され、突部78の位置では、厚みの薄い溶融部73が形成される。つまり、中央部83付近における溶融部73の厚み(突出方向の厚み)において、突起部の名残による凹凸を観察することができる。
そこで、範囲A内に形成された溶融部73のうち、最も厚みの薄い部位の厚みをtとする。中心線Qの位置から突出方向と直交する方向にd/4離れた位置からD/2離れた位置までの範囲B内に形成された溶融部73のうち、最も厚みの厚い部位の厚みをT1とする。範囲A内に形成された溶融部73には、上記のように、中間部材75に突起部(図示外)が設けられたことの名残が存在するため、t<T1が満たされる。つまり、範囲A内に溶融部73の厚みが薄い部位が存在する。これにより、発火部70から接地電極30側への熱引きをスムーズに行うことができ、貴金属部材71の耐火花消耗性を高めることができる。溶融部73にかかる熱負荷も低減されることとなるため、溶融部における酸化スケールの進行を抑制し、発火部70と接地電極30との接合強度の向上を図ることができる。t≧T1となるのは、突起部の名残としての凹凸が存在しない場合、もしくは突部78の位置が範囲Aの外部に存在する場合であり、熱引きの妨げとなり、より高い接合強度を得る上で望ましくない。
さらに具体的には、図3に示すように、範囲A内に形成された溶融部73の部位のうち、最も厚みの厚い部位の厚みをT2とし、厚みT2と、最も厚みの薄い部位の厚みtとの中間の厚み(T2+t)/2(図中点線Kで示す。)を基準とする。中間の厚み(T2+t)/2よりも厚みの厚い溶融部73の領域を第1厚層部Lとし、同様に、第1厚層部Lとは別で、中間の厚み(T2+t)/2よりも厚みの厚い溶融部73の領域を第2厚層部Nとする。中間の厚み(T2+t)/2よりも厚みの薄い溶融部73の領域を薄層部Mとする。このとき、本実施の形態では、範囲A内において、溶融部73のうちの第1厚層部Lと、薄層部Mと、第2厚層部Nとが、この順に、突出方向と直交する方向に連続して並ぶ配置となる。
このように、発火部70の底面80の中央部83付近に確実に溶融部73が形成されることによって、発火部70と接地電極30との接合強度が向上する。さらに溶融部73が、厚みの薄い薄層部Mを有することによって、発火部70から接地電極30への熱引きをスムーズに行うことができ、貴金属部材71の耐火花消耗性を高めることができる。溶融部73にかかる熱負荷も低減されることとなるため、溶融部における酸化スケールの進行を抑制し、発火部70と接地電極30との接合強度の向上を図ることができる。
なお、本発明は各種の変形が可能なことはいうまでもない。例えば、発火部70は、接地電極30の先端部31における内面33に接合したが、内面33とは接地電極30の一面であって、単に中心電極20の先端部22を向く側の面を指す。必ずしも接地電極30の屈曲された内向きの面を指すものではない。例えば、接地電極30の先端部31の端面(つまり、長手方向の最も先端の面)に発火部70を接合する形態のスパークプラグに対しても適用することができる。
薄層部Mは、接合前の中間部材75の底面80に設けた突起部(図示外)の名残である突部78から形成されるが、突起部は、接地電極30側にあってもよいし、突起部の数も1つに限るものではなく、2つ以上あってもよい。
中間部材75の柱部76は、発火部70の突出方向に沿って延びる柱状をなすが、必ずしも柱部76の外径は一定でなくともよく、柱部76の形状も円柱に限るものではない。例えば図4に示す、発火部170の中間部材175のように、柱部176の外径が、突出方向に鍔部177から遠ざかり貴金属部材171に近づくにつれて縮径するものであってもよい。こうした場合、発火部170の中心線Qを含む断面において柱部176が発火部170の突出方向と直交する方向に占める長さDは、柱部176の最大外径を基準に設定すればよい。あるいは鍔部177との境界位置における柱部176の外径を基準に、長さDを設定すればよい。
本実施の形態では、接地電極30の内面33が中心電極20と向き合って火花放電間隙GAPを形成する形態であり、内面33を、本発明における「一面」に相当するものとして発火部70を設けた。「一面」は、必ずしも接地電極30の屈曲された内向きの面を指すものではなく、接地電極30の外表面上で、中心電極20との間で火花放電間隙GAPを形成する位置における面であればよい。例えば、図5に示す、スパークプラグ200のように、中心電極20に接合された電極チップ190が軸線O方向に沿って長く延びる形態のものであり、接地電極130の先端部131が電極チップ190に向かうように屈曲された形態のものであってもよい。火花放電間隙GAPは、接地電極130の先端側の端面133と電極チップ190との間で形成されることとなる。このような場合、火花放電間隙GAPを構成する接地電極130の端面133を「一面」として捉え、端面133に発火部70を設ければよい。
このように、発火部70と接地電極30との間に形成される溶融部73が、底面80の中央部83付近に形成されることと、溶融部73が薄層部Mを有することによって、発火部70と接地電極30との接合強度の向上を図れることについて確認するため、以下の評価試験を行った。
[実施例1]
まず、中間部材75の柱部76の長さDの範囲(範囲A+B)内に形成された溶融部73の長さdの大きさの割合と、接合強度との関係について確認するため、評価試験を行った。この評価試験を行うにあたって、インコネル601(登録商標)を用いて作製した中間部材を、Pt−10Niからなる貴金属部材と接合して発火部を形成した。さらに発火部を、インコネル601から形成した接地電極に抵抗溶接で接合し、試験用のスパークプラグのサンプルを13種類、130本(1種類あたり10本)用意した。その際に、中間部材の突起部の形状や大きさ、位置等を適宜調整し、また、発火部と接地電極との抵抗溶接の条件を適宜調整することによって、サンプル種ごとに、狙いの位置に狙いの大きさ(発火部の突出方向における狙いの長さ)の溶融部が形成されるようにした。
具体的に、サンプル1は、範囲A+B内に溶融部が形成されないようにした。サンプル2〜13は、範囲A+B内に形成される溶融部の長さdを0.05〜0.45[mm]の範囲で適宜変更させた。柱部の長さDは0.8mmとしており、溶融部の長さdの割合d/Dは、0.06〜0.56(6%〜56%)の範囲で変更した。サンプル7,9,11,13は、範囲A内に溶融部の少なくとも一部が形成されるようにした。つまり、その他のサンプル2〜6,8,10,12は、範囲A内に溶融部が形成されないようにした。
各サンプル種から5本ずつ抽出したサンプルに対し、発火部を接地電極ごとバーナーで加熱し、1000℃にして2分間保持した後、1分間の除冷(自然冷却)を行う試験を1サイクルとする3000サイクルの冷熱試験を行った。各サンプル種ごとに残った5本のサンプルに対しては、より過酷な冷熱条件下においても十分な接合強度が維持できるかを確認するため、冷熱試験の加熱温度を1050℃とし、同様の3000サイクルの冷熱試験を行った。
冷熱試験後に、各サンプルを、各サンプルの中心線Qを通る断面で切断し、拡大鏡を用い、発火部と接地電極との間の溶融部の観察を行った。断面において溶融部を観察し、発火部の突出方向と直交する方向において溶融部の長さdを測定すると共に、溶融部における剥離の発生の有無の確認と、溶融部に発生した酸化スケールの長さを測定した。各サンプル種において、5本のうち1本でも剥離が発生した場合には、望ましい接合強度が得られないとして×と評価した。各サンプル種において、5本とも剥離の発生がなくとも、溶融部の長さdに対し50%以上の長さの酸化スケールの進行がみられたサンプルが1本でもあった場合、そのサンプル種は、酸化スケールが生じたとしても発火部と接地電極との接合状態は維持可能であり、十分な接合強度を得られる良好なものとして△と評価した。一方、各サンプル種において、5本とも剥離の発生がなく、さらに溶融部の長さdに対し50%以上の長さの酸化スケールの進行がみられるサンプルが1本もなかった場合、そのサンプル種は、高い接合強度を得られる優良なものとして○と評価した。評価試験の結果を表1に示す。
Figure 0005296677
表1に示すように、1000℃に加熱する冷熱試験においては、溶融部の長さdの割合を0.10(10%)以上としたサンプル3〜13では、範囲A内における溶融部の形成の有無に関わらず、剥離の発生も酸化スケールの進行も十分に抑制できた。しかし、より過酷な冷熱条件である1050℃に加熱する冷熱試験においては、酸化スケールの進行がみられた(サンプル3〜8,10,12)。このことは、溶融部の長さdの割合を0.50(50%)とし、接合強度を、より高めたサンプル12であっても、酸化スケールの進行の抑制は十分でなかった。しかし、範囲A内に、少なくとも溶融部の一部が形成されるようにした場合、サンプル7とサンプル9,11,13との比較結果から明らかに、溶融部の長さdの割合が0.40(40%)以上であれば、剥離の発生も酸化スケールの進行も十分に抑制できることがわかった。
[実施例2]
次に、範囲A内の溶融部73に厚みの薄い部位が存在することによる効果を確認するため、評価試験を行った。この評価試験では、実施例1と同様に、インコネル601を用いて作製した中間部材をPt−10Niからなる貴金属部材と接合して発火部を形成した。さらに発火部を、インコネル601から形成した接地電極に抵抗溶接で接合し、It−5Ptからなる電極チップを設けた中心電極との間で火花放電間隙を形成した試験用のスパークプラグのサンプルを、5種類用意した。その際に、中間部材の突起部の形状や大きさ、位置等を適宜調整し、また、発火部と接地電極との抵抗溶接の条件を適宜調整することによって、サンプル種ごとに、狙いの位置に狙いの大きさ(発火部の突出方向における狙いの長さ)の溶融部が形成されるようにした。
具体的に、サンプル21は、範囲A内に形成した溶融部の厚みが最も薄い部位において、厚みtがほぼ0に近くなるようにした(例えば0.01mm未満)。サンプル22〜25は、溶融部73の厚みtが、順に、0.02,0.04,0.06,0.08[mm]となるようにした。柱部の長さDは0.8mmとしている。範囲B内に形成した溶融部の厚みが最も厚い部位における、溶融部の厚みT1は、0.14〜0.20[mm]の範囲で適宜変更し、いずれもt<T1が満たされるようにした。
各サンプルを、4気筒2000ccの試験用エンジンに組み付け、A/Fが12.5の混合気を燃料とし、5000rpmで400時間の走行試験を行った。この評価試験の前後に、接地電極側の発火部と中心電極側の電極チップとの間の間隙の大きさをそれぞれ測定し、各サンプルごとに評価試験前後の間隙の増加量を求めた。評価試験の結果を表2に示す。なお、表2のサンプル21で、最小厚みtの欄に示された「≒」は、値が、0ではないが0に近い値であることを示す。
Figure 0005296677
表2に示すように、範囲A内に形成した溶融部の厚みが最も薄い部位における、溶融部の厚みtが厚いほど、発火部と電極チップとの間隙が大きくなった。つまり、溶融部の厚みを薄くするほど、発火部から接地電極への熱引きがスムーズに行われ、貴金属部材が冷却されることによって、耐火花消耗性を高められることが確認できた。従って範囲A内に溶融部の厚みの薄い部位を設けることが望ましいことがわかった。

Claims (3)

  1. 中心電極と、
    軸線方向に沿って延びる軸孔を有し、前記軸孔内で前記中心電極を保持する絶縁碍子と、
    前記絶縁碍子を周方向に取り囲んで保持する主体金具と、
    一端部が前記主体金具に接合され、他端部における自身の一面が前記中心電極の先端部に向き合うように屈曲し、前記中心電極との間で火花放電間隙を形成する接地電極と、
    前記接地電極の前記他端部における前記一面上で前記火花放電間隙の形成される位置に設けられ、前記一面から前記中心電極へ向けて突出する形態をなす発火部であって、自身の突出方向において、前記中心電極側に配置される貴金属部材、および前記貴金属部材と前記接地電極との間に配置される中間部材を互いに接合してなる発火部と
    を備え、
    前記発火部の前記中間部材が、
    前記貴金属部材との接合面である天面を含み、前記突出方向に沿って延びる柱状をなす柱部と、
    前記接地電極との接合面である底面を含み、前記柱部よりも径方向に拡径された鍔状をなす鍔部と
    を有するスパークプラグであって、
    前記接地電極の前記一面と、前記中間部材の前記底面とは抵抗溶接により互いに接合され、前記抵抗溶接により前記一面と前記底面との間に溶融部を形成してなるものであり、
    前記発火部の前記突出方向に沿う自身の中心線を含む平面で前記中間部材と前記接地電極とを切断した断面をみたときに、前記溶融部のうち、前記柱部と前記鍔部との境界線を通り前記突出方向に沿う仮想面内に形成された部位が、前記突出方向と直交する方向に占める長さをdとし、前記柱部のうち前記突出方向と直交する方向の長さをDとしたとき、d≧0.1Dを満たし、
    且つ、
    前記断面をみたときに、
    前記中心線の位置から前記突出方向と直交する方向にD/4離れた位置までの範囲内で、前記溶融部の前記突出方向における厚みが最も薄い部位の厚みtと、
    前記中心線の位置より前記突出方向と直交する方向にD/4離れた位置からD/2離れた位置までの範囲内で、前記溶融部の前記突出方向における厚みが最も厚い部位の厚みT1と
    が、t<T1を満たし、
    さらに、
    前記中間部材は底面から突出する突部を有し、
    前記突部の位置における前記溶融部の厚みは、前記突部の周囲に形成される前記溶融部よりも厚みが薄いことを特徴とするスパークプラグ。
  2. 前記断面をみたときに、
    前記溶融部が、d≧0.4Dを満たすと共に、
    前記中心線の位置から前記突出方向と直交する方向にD/4離れた位置までの範囲内に、前記溶融部の少なくとも一部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 前記断面をみたときに、
    前記溶融部のうち、前記中心線の位置から前記突出方向と直交する方向にD/4離れた位置までの範囲内に形成された部位において、最も厚みの厚い部位の厚みをT2としたときに、
    前記厚みT2と前記厚みtとの中間の厚み(T2+t)/2よりも厚い第1厚層部と、
    前記中間の厚み(T2+t)/2よりも薄い薄層部と、
    前記中間の厚み(T2+t)/2よりも厚く、前記第1厚層部とは異なる第2厚層部と
    が、この順に、前記突出方向と直交する方向に連続して並ぶ配置であると共に、
    前記厚みtの部位が、前記薄層部にあることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
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