JP2009269988A - 珪素含有ポリイミドおよびその製造方法 - Google Patents

珪素含有ポリイミドおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】任意の量で分子中に珪素原子の導入が可能であり、ポリイミドが有する耐熱性、耐薬品、電気絶縁性、機械的強度などの特性を維持しつつ、透明性に優れ、光学的特性に優れ、シリコン基板との接着性、膨張率や弾性率などの機械的特性に優れた新規珪素含有ポリイミドおよび該珪素含有ポリイミドのフィルムならびに前記新規珪素含有ポリイミドの前駆体である珪素含有ポリアミド酸を提供する。
【解決手段】下記一般式(I)で示される構造単位を有するポリアミド酸(Yは四価の有機基、Zは二価の有機基)と特定の構造単位を含む珪素含有ポリマーとのブロック共重合体よりなる珪素含有ポリアミド酸からポリイミドを形成する。
Figure 2009269988

【選択図】図1

Description

本発明は、新規な珪素含有ポリイミドおよびその製造方法並びに前記珪素含有ポリイミドのフィルムに関する。より詳しくは、本発明は、ポリアミド酸と珪素含有ポリマーとをブロック共重合することにより形成される珪素含有ポリアミド酸、これを焼成することにより形成された新規珪素含有ポリイミドおよびこれらの製造方法並びに該新規珪素含有ポリイミドのフィルムに関する。
ポリイミド樹脂は、機械強度,耐薬品性,電気絶縁性等に優れた耐熱性樹脂として知られており、耐熱性フィルム,接着剤,コ−ティング剤,成形用樹脂および被覆用樹脂として有用とされている。特に、電気あるいは電子材料等の分野においては、エナメル電線被覆剤,銅張印刷回路基板用フィルム,絶縁フィルムあるいはシ−ト、各種絶縁コ−ティング剤、α線遮蔽膜、クロス含浸および接着剤、液晶表示装置(LCD)の配向膜や封止剤、プラズマディスプレイパネル(PDP)の隔壁や誘電体層、薄膜半導体(TFT)の層間絶縁膜等多方面にわたり使用されており、優れた特性を発揮している。しかし、ポリイミド樹脂は、ガラス,セラミックス,シリコ−ンウェハ−等の基材に対して接着性が劣るという欠点があった。近年ポリイミドの膨張率や弾性率などの機械的物性、接着性等を改善するため、ポリイミドへのシリコンの導入が検討されてきている。このとき、ゾル−ゲル法から得られたシリカを導入するケースが多い(例えば、特許文献1、2参照)が、シリコンの導入量に限度がある。またフッ素原子を導入したポリイミド(例えば、特許文献3参照)は透明であり、光学的用途の可能性が広がってきている。任意に珪素原子の導入が可能となれば、光学的、機械的両面において、新規な物性付与が可能となる。
特開平8−73739号公報 特開2002−293933号公報 特開平3−72528号公報
したがって、本発明は、上記問題点を有さない、すなわち任意の量で分子中に珪素原子の導入が可能であり、従来のポリイミドが有する耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性、機械的強度はそのまま維持し、更に、透明性に優れ、光学的異方性が小さいなどの光学的特性に優れ、シリコン基板との接着性、膨張率や弾性率などの機械的特性に優れた新規珪素含有ポリイミドおよび該珪素含有ポリイミドフィルムならびに前記新規珪素含有ポリイミドの前駆体である珪素含有ポリアミド酸を提供することを目的とするものである。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、珪素含有ポリマーとポリアミド酸のブロック共重合により、ポリイミド中に任意の量で珪素を導入することができることを見出した。
すなわち、本発明は、一般式(I)で示されるポリアミド酸と一般式(II)〜(VI)の少なくともいずれか一種の構造単位を含む珪素含有ポリマーのブロック共重合体よりなる珪素含有ポリアミド酸に関する。
Figure 2009269988
(式I中、Yは四価の有機基を表し、Zは二価の有機基を表す。)
Figure 2009269988
Figure 2009269988
Figure 2009269988
Figure 2009269988
Figure 2009269988
(式II〜VI中、AはNHまたはOであり、R1〜R6、R8はそれぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基またはアルコキシ基を表し、R7は二価の基であり、R9は二価の芳香族基、脂環基または複素環基を表す。)
また、本発明は、上記珪素含有ポリマー中のSi−O結合およびSi−N結合の割合は、Si−O/(Si−N+Si−O)=0.01〜0.99であることを特徴とする上記珪素含有ポリアミド酸に関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で示される構造単位を有するポリアミド酸と上記珪素含有ポリマーとの配合比が0.99〜0.01の範囲であることを特徴とする珪素含有ポリアミド酸に関する。
また、本発明は、前記珪素含有ポリマーが、さらに下記一般式(XIII)で表される構造単位を含むことを特徴とする珪素含有ポリアミド酸に関する。
−(SiH2NH)n− (XIII)
(式中、nは1以上の整数である。)
また、本発明は、上記いずれかの珪素含有ポリアミド酸を焼成することにより得られた珪素含有ポリイミドに関する。
また、本発明は、上記珪素含有ポリイミドからなるフィルムに関する。
また、本発明は、上記一般式(I)で示される構造単位を有するポリアミド酸および上記一般式(II)〜(VI)の少なくともいずれか一種の構造単位を含む上記珪素含有ポリマーをブロック共重合させることを特徴とする珪素含有ポリアミド酸の製造方法に関する。
また、本発明は、上記珪素含有ポリマーが更に、上記一般式(XIII)で表される構造単位を含むことを特徴とする珪素含有ポリアミド酸の製造方法に関する。
また、本発明は、上記いずれかの珪素含有ポリアミド酸の製造方法で得られた珪素含有ポリアミド酸を焼成することを特徴とする珪素含有ポリイミドの製造方法に関する。
本発明の新規珪素含有ポリアミド酸は、珪素原子を任意の割合で含むことができ、珪素含有ポリイミド前駆体として有用である。また、本発明の新規珪素含有ポリアミド酸の焼成により得られた本発明の新規珪素含有ポリイミドは、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性、機械的強度、透明性や光学的異方性が小さいなどの光学的特性、シリコン基板との接着性、膨張率や弾性率などの機械的特性に優れている。
発明の具体的態様
以下、本発明をさらに具体的に説明する。
本発明で用いられるポリアミド酸は、従来ポリイミド前駆体として用いられている上記一般式(I)で表されるポリアミド酸であればいずれのものでもよい。上記一般式(I)で表されるポリアミド酸は、どのような方法で作成されたものでも良く、通常、下記一般式(VII)で表されるテトラカルボン酸またはその誘導体と下記一般式(VIII)で表されるジアミンから製造される。テトラカルボン酸の誘導体としては、酸無水物、酸塩化物、エステル化物等が挙げられる。
Figure 2009269988
(式中、Yは四価の有機基である。)
2N−Z−N2H (VIII)
(式中、Zは二価の有機基である。)
上記一般式(I)および(VII)中の基Yは、四価の有機基であるが、置換基を有してもよい脂肪族基、置換基を有してもよい脂環基、置換基を有してもよい芳香族環基、置換基を有してもよい複素環基が好ましい基として挙げられる。基Yとしては、具体的には、下記のような基が例示されるが、基Yが下記例示された基に限定されるものではない。
Figure 2009269988
上記テトラカルボン酸類としては、酸無水物が好ましく、例えば、ピロメリット酸無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,3’,4,4’−テトラカルボキシフェニル)テトラフルオロプロパン二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシフェニル)スルホン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸無水物、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物,シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物およびシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられ、これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
また、上記一般式(VIII)で表されるジアミンにおいて、基Zは二価の有機基であればよく、例えば、置換されていてもよい芳香族基、置換されていてもよい脂環基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよい脂肪族基などが好ましいものとして挙げられる。その具体例を示すと、例えば、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジ(m−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,4−ジアミノベンゼン、2,5−ジアミノトルエン、イソホロンジアミン、4−(2−アミノフェノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(4−アミノフェノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、2−アミノ−4−(4−アミノフェニル)チアゾール、2−アミノ−4−フェニル−5−(4−アミノフェニル)チアゾール、ベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、オクタフルオロベンジジン、o−トリジン、m−トリジン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,2−ビス(アニリノ)エタン、2,2−ビス(p−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,6−ジアミノナフタレン、ジアミノベンゾトリフルオライド、1,4−ビス(p−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(p−アミノフェノキシ)ビフェニル、ジアミノアントラキノン、1,3−ビス(アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(アニリノ)オクタフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(p−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパンなど等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
上記のようなテトラカルボン酸およびジアミンは必要に応じ置換基を有するものでもよく、例えばフッ素置換基を有するテトラカルボン酸二無水物およびフッ素置換基を有するジアミンが用いられる場合、得られたポリアミド酸は、繰り返し構造単位中に含フッ素置換基が入ったいわゆるフッ素化ポリアミド酸となる。このフッ素化ポリアミド酸は耐湿性の観点から好ましいものである。また光透過性の観点からも好適であり、特に波長1.0〜1.7μmの光通信波長領域の透過性の観点から好適である。一般式(I)で表わされるポリアミド酸は、上記テトラカルボン酸類とジアミン類とを、極性溶剤中、通常−20℃〜60℃で反応させることにより得られる。
一方、本発明で用いられる珪素含有ポリマーは、上記一般式(II)〜(VI)で表される構造単位、更にはこれらに加え上記一般式(XIII)で表される構造単位を有する珪素含有ポリマーであればよく、単重合体でも共重合体でもよいが、分子中に少なくともSi−O結合およびSi−N結合を含むもので、例えば特開2002−293941号公報あるいは特開2005−36089号公報に記載された珪素含有共重合ポリマーが好ましい。具体的には、次の(1)〜(3)の珪素含有共重合ポリマーが本発明で好ましく用いられる。
(1)少なくとも下記一般式(II)および(III)で表される構造単位を含む珪素含有共重合ポリマー。
Figure 2009269988
Figure 2009269988
〔上式中、R1〜R7、Aは前記定義されたものである。また、構造単位(II)および(III)はランダムであり、それぞれのモル比pおよびqは、q/(p+q)=0.01〜0.99であり、ポリマー中のSi−O結合およびSi−N結合の割合は、Si−O/(Si−N+Si−O)=0.01〜0.99である。〕
(2)上記(1)の珪素含有共重合ポリマーにおいて、該共重合ポリマーが更に下記一般式(IV)で表される構造単位を含む珪素含有共重合ポリマー。
Figure 2009269988
〔式中、R8、Aは前記定義されたものである。また、ポリマー中の構造単位(II)〜(IV)はランダムであり、それぞれのモル比p、qおよびrは以下の関係をとる。
q/(p+q+r)=0.01〜0.99〕
(3)上記(1)又は(2)に記載の珪素含有共重合ポリマーにおいて、該共重合ポリマーが更に下記一般式(V)および(VI)の少なくとも一種の構造単位を含む珪素含有共重合ポリマー。
Figure 2009269988
Figure 2009269988
〔上式中、R1、R2、R8、R9は、前記定義されたものである。また、構造単位(II)、(III)、(V)、(VI)、あるいは(II)〜(VI)はランダムである。〕
なお、上記一般式において、R9の二価の芳香族基は、アラルキレン基、ナフチレン基又は下記一般式(A)で表される基であることが好ましい。
Figure 2009269988
〔上式中、R10はハロゲン原子又は低級アルキル基、aは0〜4の整数、Vは直接結合しているか又は下記一般式(B)で表される基である。
Figure 2009269988
(式中、R11はハロゲン原子又は低級アルキル基、bは0〜4の整数、Wは直接結合しているか又は二価の基である。)〕
本発明で用いられる珪素含有ポリマーを構成する一般式(II)〜(VI)の各構成単位の結合順序はランダムでよく、また各構成要素の比p、q、rまたはp、q、r、s、tは下記の範囲を取り得る。
p/(p+q+r)=0.01〜0.99、好ましくは0.1〜0.5
q/(p+q+r)=0.01〜0.99、好ましくは0.2〜0.75
r/(p+q+r)=0〜0.99、好ましくは0.1〜0.5
又は、
p/(p+q+r+s+t)=0.01〜0.99、好ましくは0.1〜0.5
q/(p+q+r+s+t)=0.01〜0.99、好ましくは0.1〜0.75
s/(p+q+r+s+t)=0〜0.99、好ましくは0.01〜0.2
(r+t)/(p+q+r+s+t)=0〜0.99、好ましくは0.1〜0.75
また、珪素含有ポリマー中のSi−O結合およびSi−N結合の割合は、Si−O/(Si−N+Si−O)=0.01〜0.99が好ましいが、より好ましくは0.1〜0.95である。さらに、一般式(I)で示される構造単位を有するポリアミド酸と上記珪素含有ポリマーとの配合比が0.99〜0.01の範囲であることが好ましい。
上記(1)に記載される共重合ポリマーは、下記一般式(IX)で表されるオルガノポリハロシランと下記一般式(X)で表されるジシリル化合物とを少なくとも含む混合物を、適切な溶媒に分散させた水と反応させ、その後アンモニアとの反応を実施して未反応のハロシランを完全に反応させることにより製造される。
Figure 2009269988
Figure 2009269988
(上式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立にアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基又はアルコキシ基であり、R7は二価の基であり、Xはハロゲン原子である。)
また、上記製造方法において、前記一般式(IX)で表されるオルガノポリハロシランおよび一般式(X)で表されるジシリル化合物を含む混合物に、更に下記一般式(XI)で表されるオルガノポリハロシランを含有させることにより上記(2)に記載の珪素含有共重合ポリマーを製造することができる。
Figure 2009269988
(上式中、R8は、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基又はアルコキシ基であり、Xはハロゲン原子である。)
更に、上記各製造方法において、先ず反応の第一段階において、前記一般式(IX)で表されるオルガノポリハロシランおよび一般式(X)で表されるジシリル化合物を含む混合物あるいはこの混合物に更に一般式(XI)で表されるオルガノポリハロシランを含ませた混合物を、下記一般式(XII):
2N−R9−N2H (XII)
(式中、R9は二価の芳香族基、脂環基または複素環基を表す。)
で表されるジアミンと反応させ、次いで適切な溶媒に分散させた水と反応させ、その後アンモニアとの反応を実施して未反応のハロシランを完全に反応させることにより、上記(3)に記載の珪素含有共重合ポリマーを製造することができる。
更に具体的に前記珪素含有共重合ポリマーの製造方法を説明すると、珪素含有共重合ポリマーを製造する際に出発原料として用いられる一般式(IX)および(XI)で表されるオルガノポリハロシランにおいて、R1、R2およびR8は、炭素数が1〜7、好ましくは1〜5、更に好ましくは1〜2のアルキル基、炭素数が2〜7のアルケニル基、炭素数が5〜7のシクロアルキル基、アリール基が一般的であり、Xとしては通常フッ素、塩素、臭素およびヨウ素原子、好ましくは塩素原子が使用される。アリール基としてはフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチルベンジル基、ベンズヒドリル基、トリチル基、スチリル基、シンナミル基、ビフェニル基、ナフチル基等を使用することができる。アルキルシリル基(モノ、ジ、トリ−置換体)、アルキルアミノ基(モノ、ジ−置換体)、アルコキシ基としては、通常、炭素原子を1〜7個有するものが使用される。なお、R1とR2は同一であってもよいし、それぞれ異なっていてもよい。前記一般式(IX)で表される化合物としては、ジフェニルジクロロシランが好ましく、前記一般式(XI)で表される化合物としては、フェニルトリクロロシランが好ましい。
一方、上記珪素含有共重合ポリマーを製造する際に出発原料として用いられる一般式(X)で表されるジシリル化合物のR3〜R6およびXは、一般式(IX)および(XI)のR1、R2、R8およびXと同様の基が好ましいものとして挙げられる。またR7の二価の基としては、アラルキレン基、ナフチレン基又は前記一般式(A)で表される基等の二価の芳香族基が好ましく、具体的には、例えばアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アルキルイミノ基若しくはアルキルシリレン基等が挙げられ、アリーレン基が好ましい。また、アリーレン基としては、フェニレン基、トリレン基、キシリレン基、ベンジリデン基、フェネチリデン基、α−メチルベンジリデン基、シンナミリデン基、ナフチレン基等を挙げることができる。一般式(X)で表される化合物としては、具体的には1,4−ビス(ジメチルクロロシリル)ベンゼン等が好ましい。
これらのオルガノポリハロシラン類とジシリル化合物との混合物を、必要に応じ、まず一般式(XII)のジアミン(NH2−R9−NH2)と反応させる。R9としては、アラルキレン基、ナフチレン基又は前記一般式(A)で表される基であることが好ましい。一般式(XII)で示されるジアミンの具体例としては、例えば、次のものが挙げられる。
Figure 2009269988
一般式(XII)のジアミンの基R9としてはこの具体例に示されるように、フェニレン基等のアリーレン基、ビフェニレン基等種々の二価の芳香族基が好ましく、アリーレン基がより好ましい。なお、上記ジアミンの例示は、単に好ましい例として示したにすぎず、本発明の一般式(XII)で表されるジアミンが上記のものに限られるものではない。これらのジアミンの中では、特にパラ−フェニレンジアミン(p−PDA)、メタ−フェニレンジアミン(m−PDA)、4,4′−ジフェニルジアミノエーテル(オキシジアニリン、ODA)が好ましい。
反応溶媒としては、ルイス塩基および非反応性溶媒の単独あるいは混合物のいずれを使用してもよい。この場合、ルイス塩基としては、例えば3級アミン類(トリメチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジエチルメチルアミン、およびトリエチルアミン等のトルアルキルアミン、ピリジン、ピコリン、ジメチルアリニンおよびこれらの誘導体)、立体障害性の基を有する2級アミン類、フォスフィン、スチピン、アルシンおよびこれらの誘導体等(例えばトリメチルフォスフィン、ジメチルエチルフォスフィン、メチルジエチルフォスフィン、トリエチルフォスフィン、トリメチルアルシン、トリメチルスチピン、トリメチルアミン、トリエチルアミン等)を挙げることができる。中でも、低沸点でアンモニアより塩基性の小さい塩基(例えばピリジン、ピコリン、トリメチルフォスフィン、ジメチルエチルフォスフィン、メチルジエチルフォスフィン、トリエチルフォスフィン)が好ましく、特にピリジンおよびピコリンが取扱上および経済上から好ましい。
また、非反応性溶媒としては、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素の炭化水素溶媒;ハロゲン化メタン、ハロゲン化エタン、ハロゲン化ベンゼン等のハロゲン化炭化水素;脂肪族エーテル、脂環式エーテル等のエーテル類が使用できる。これらの中でも好ましいのは、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ブロモホルム、塩化エチレン、塩化エチリデン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、ブチルエーテル、1,2−ジオキシエタン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル類、ペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、メチルペンタン、ヘプタン、イソヘプタン、オクタン、イソオクタン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、N−メチル−2−ピロリドン、ジグライム等の炭化水素である。これらの溶媒のうち、安全性などの点から、ジクロロメタン、キシレンおよびN−メチル−2−ピロリドンが好ましい。また、ピリジン/ジクロロメタン混合溶媒も好ましいものである。
前記反応において、一般式(IX)および必要に応じ用いられる一般式(XI)で表されるオルガノポリハロシランと一般式(X)で表されるジシリル化合物との混合割合は、モル比で1:99〜99:1の範囲内であればよく、好ましくは90:10〜10:90、更に好ましくは80:20〜40:60である。また、上記ハロ珪素化合物とジアミンとの使用割合は、モル比で100:0〜10:90の範囲であればよいが、好ましくは100:0〜25:75であり、更に好ましくは100:0〜40:60である。また、ジアミンによるアミン変性量としては、ハロ珪素化合物の理論反応量の0〜50mol%とするのが好ましい。溶媒中のハロ珪素化合物の濃度は任意に選択することができるが、1〜25重量%の範囲とするのがよい。温度は反応系が液体となる範囲(典型的には−40℃〜300℃)ならいずれでもよい。また、圧力は一般的には常圧〜加圧下であるが、窒素加圧下がよい。
前記ハロ珪素化合物とジアミンとの反応を実施した後、或いはジアミンとの反応を行うことなくハロ珪素化合物に適宜の溶媒に分散させた水を加えて反応させ、Si−O結合を生成させる。このとき水を分散させる溶媒としては、上記のジアミンとの反応における溶媒と同様のものを用いることができる。特にピリジンおよびピコリンが取扱上および経済上から好ましい。また、水との反応においては、反応系への水の注入速度がポリマーの生成に大きな影響を与える。注入速度が速い場合には、ポリマーの生成が十分に行われない場合がある。水の注入速度としては、0.1molH2O/min以下が望ましい。更に、反応温度もポリマーの生成に重要な役割を果たす。ハイドロリシス反応の温度は、通常−40℃〜20℃、より好ましくは−20℃〜5℃である。反応温度が高い場合、ポリマーの生成が十分に行われない場合がある。
水との反応が終了した後、アンモニアを加えてアミノリシス反応を実施し、ハロシランを完全に反応させる。この場合の反応溶媒、反応温度等の条件は、前段のジアミンとの場合と同じである。アンモニアの添加量は、反応しないで残っているハロゲン原子の量によって決まる。即ち、ハロ珪素化合物のアンモノリシスに必要な理論量は、添加したジアミンの量と水の量から計算できるが、アンモニアは過剰になっても構わないため、通常理論量より過剰な量で用いられる。圧力は一般的に常圧下から加圧下であるが、窒素加圧下が好ましい。本反応においてHClが生成するが、これはトリエチルアミンあるいはアンモニア等の塩基で塩を作り、目的物質と分離することができる。このようにして製造された共重合ポリマーと副生塩化アンモニウム或いはアミン塩を濾別し、この濾液を減圧下で溶媒を除去すれば、珪素含有共重合ポリマーである上記(1)〜(3)のポリシロキサザンが得られる。
こうして得られた上記(1)〜(3)の珪素含有共重合ポリマーは、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素の炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素、エーテル類、アルコール、エステル、ケトン等の一般的有機溶媒に可溶である。
また、上記(1)〜(3)の少なくとも一種のポリシロキサザン(a)と、一般式(XIII):−(SiH2NH)n−(ここで、nは1以上の整数である。)で表される構造単位を含むシラザン化合物(b)とを重合させることにより得られた共重合体も、ポリアミド酸とブロック共重合される珪素含有ポリマーとして好ましいものである。このような一般式(XIII)の構造単位を含むシラザン化合物と共重合した共重合体は、数平均分子量が500〜1,000,000であり、ポリシロキサザン(a)の重量に対して、前記シラザン化合物(b)を1〜90重量%含有するものが好ましい。
前記一般式−(SiH2NH)n−で表される構造単位を含むシラザン化合物は、必ずしも重合している必要はなく、ポリシロキサザン(a)とシラザン化合物が反応する際に重合するものであってもよい。さらには、前記ポリシロキサザン(a)と結合する際に−(SiH2NH)−の構造単位が一つだけ独立して結合してもよい。
シラザン化合物(b)の末端基は特に限定されないが、一般にシリル基、メチル基、アミノ基、メトキシ基、アルコキシ基またはトリメチルシリル基である。また、末端に他のポリシロキサザン(a)や架橋剤などの他の成分と結合するために、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、カルボニル基を有していてもよい。
前記ポリシロキサザン(a)と前記シラザン化合物(b)との反応の際に、必要に応じて、ポリシロキサザン(a)同士、シラザン化合物(b)同士、あるいはポリシロキサザン(a)とシラザン化合物(b)とを架橋させるための架橋剤を含んでいてもよい。
このような架橋剤としては、例えば、ケイ素含有架橋剤および熱により酸を発生する化合物が挙げられる。ケイ素含有架橋剤としては、例えば
(1)一般式:Si(NCO)4で表されるテトライソシアネートシラン、
(2)一般式:R11Si(NCO)3で表されるトリイソシアネートシラン、
(3)一般式:Si(OR124で表されるテトラアルコキシシラン、および
(4)一般式:R13Si(ORl43で表されるトリアルコキシシランが好ましいものとして挙げられる。上記式中、Rl1はアルキル基、アリール基、アルケニル基、アラルキル基などを表し、好ましくはメチル基、エチル基、またはフェニル基である。また、Rl2、Rl4は各々独立にアルキル基を表し、好ましくはメチル基、エチル基、またはブチル基である。さらに、R13は水素原子、アルキル基、アリール基、アルケニル基などを表し、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基、またはビニル基である。これらケイ素含有架橋剤は単独で用いられてもよいし、二種以上が併用されてもよい。
また、酸を発生する化合物からなる架橋剤としては、主鎖が耐熱性の高いベンゼン環で構成されている、ベンゼン環を有する過酸化物が好ましい。ベンゼン環を有する過酸化物としては、例えば3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどが好ましいものとして挙げられる。これら酸を発生する化合物は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
架橋剤の使用量は、目的とする架橋度、用いられる架橋剤の種類、架橋温度、周囲雰囲気等により異なるし、ポリシロキサザン(a)やシラザン化合物(b)中のSi−H基の量によっても異なる。しかし、一般に、硬化速度および硬化物の耐熱性を考慮すると、通常、重合性成分の合計に対し、0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%、の量である。
本発明の珪素含有ポリアミド酸は、前記一般式(I)で示されるポリアミド酸と一般式(II)〜(VI)のいずれかの構造単位を含む珪素含有ポリマー、好ましくは珪素含有共重合ポリマー、より好ましくは前記ポリシロキサザンとをブロック化反応させることにより形成される。具体的には、まず、ポリアミド酸を溶剤に溶解し、この溶液に珪素含有ポリマー、好ましくはポリシロキサザンを溶剤に溶解した溶液を加え、必要に応じ攪拌下にブロック化反応させる。反応は、常圧下、室温〜170℃で行われることが好ましく、より好ましくは室温〜100℃である。使用できる溶媒は、ポリシロキサザンの製造で示されたものと同様のものでよく、芳香族炭化水素、脂環式炭化水素、脂肪族炭化水素、ハロゲン化メタン、ハロゲン化エタン、ハロゲン化ベンゼン等のハロゲン化炭化水素、脂肪族エーテル、脂環式エーテル等のエーテル類などが好ましいものとして挙げられる。ポリアミド酸と珪素含有ポリマーとの混合割合は任意でよいが、好ましくは0.99〜0.01(すなわち、重量で99:1ないし1:99)の範囲である。
本発明のポリアミド酸と珪素含有ポリマーのブロックポリマーである珪素含有ポリアミド酸を、基板上に塗布し、大気中或いは窒素、アルゴン等の不活性雰囲気中で、例えば250℃から550℃で、0.05から2.0時間焼成することにより、任意の割合で珪素を含有するポリイミドコーティングフィルムが得られる。またコーティングフィルムをガラス基板から剥離することによりフィルム単体を得ることもできる。さらにコーティングフィルム形態のみでなく、成形体、クロス含浸体形態など従来ポリイミド、あるいは珪素含有ポリマー、ポリシロキサザン焼成体に適用される種々の形態で利用することができる。
珪素含有ポリアミド酸を塗布する方法としては、従来樹脂溶液を塗布するために利用されている方法、例えばスピンコート法、スプレー法、浸漬法、ローラーコート法、印刷法など任意の方法によって行われればよい。パターン状の薄膜を形成するには、前記樹脂溶液をスクリーン印刷などにより印刷するか、あるいは一旦塗布により均一な薄膜を形成した後、フォトリソグラフ法を利用してエッチングすればよい。または、珪素含有ポリアミド酸溶液に光酸発生剤とジアゾナフトキノンのような溶解抑止剤を混入してプリベーク後、露光・ポストベーク・現像する方法や、珪素含有ポリアミド酸溶液に光塩基発生剤を混入してプリベーク後、露光・ポストベーク・現像する方法により、パターン状の薄膜を形成する方法が利用できる.
こうして得られた本発明の珪素含有ポリイミドは、珪素を含有しない既存のポリイミドに比べて以下のような特徴を有している。
(1)低い屈折率(低い誘電率)
(2)小さな複屈折(小さな誘電率異方性)
(3)可視波長全域にわたる光透過性
(4)高い耐熱性(熱分解開始温度とガラス転移温度)
(5)低い熱膨張率
(6)高い弾性率と低い破断伸び
(7)高い熱拡散率(熱伝導率)
すなわち、本発明の珪素含有ポリイミドは耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性、機械的強度、熱膨張率や弾性率などの機械的特性、珪素含有膜あるいは基体および金属との接着性に優れている上、透明性、光学的異方性が小さいなど光学的特性にも優れている。また、熱拡散率が高く、熱伝導性に優れている。したがって、従来ポリイミド樹脂が用いられている、エナメル電線被覆剤,銅張印刷回路基板用フィルム,絶縁フィルムあるいはシ−ト、各種絶縁コ−ティング剤、α線遮蔽膜、クロス含浸および接着剤、LCDの配向膜、PDPの隔壁、誘電体層、薄膜半導体の層間絶縁膜などの他、高い透明性と低い光学的異方性が要求されるLCD用平坦化膜、光導波路、CMOS/CCD用インナーレンズ、LED封止用透明樹脂(ダイボンド材)などの材料としての利用に特に適している。
次に本発明をより詳細に説明するために実施例および比較例を掲げるが、これらの説明によって本発明が何等限定されるものでないことは勿論である。なお、実施例、比較例において、「部」は、断わりのない限り重量基準である。
合成例1(ポリアミド酸1の合成)
乾燥窒素で雰囲気を置換したグローブボックス中において、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)19.6g(0.1mol)を、脱水処理したジメチルアセトアミド(DMAc)422gに溶解させ、三口フラスコに投入し、約10℃に冷却した。次に、2,2−ビス(3,3’,4,4’−テトラカルボキシフェニル)テトラフルオロプロパン二無水物(ヘキサフルオロイソプロピリデン−2,2−ビス(フタリックアンヒドライド))43.8gを少量ずつ投入した。窒素フロー下、室温にて24時間攪拌することにより、高粘性のポリアミド酸1の溶液を得た。
合成例2(ポリアミド酸2の合成)
乾燥窒素で雰囲気を置換したグローブボックス中において、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)19.6g(0.1mol)を、脱水処理したジメチルアセトアミド(DMAc)422gに溶解させ、三口フラスコに投入し、約10℃に冷却した。次に、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(CBDA)19.6g(0.1mol)を少量ずつ投入した。窒素フロー下、室温にて24時間攪拌して、高粘性のポリアミド酸2の溶液を得た。
合成例3(ポリシロキサザンの合成)
高温槽内に設置した反応容器内を、乾燥窒素で置換した後、キシレン1000mlにフェニルトリクロロシラン47g(0.222mol)、ジフェニルジクロロシラン28g(0.111mol)および1,4−ビス(ジメチルクロロシリルベンゼン11.6g(0.0444mol)を溶解させたものを投入した。次に、反応容器を−5℃に設定し、所定の温度に達したら、純水(H2O)6.8g(0.377mol)をピリジン1000mlに溶解させた溶液を約30ml/minの速度で20分間注入した。このときハロシランと水との反応が起こり、反応容器内温度が−2℃まで上昇した。水とピリジン混合溶液の注入が終了した後、1時間攪拌を継続した。その後、未反応のクロロシランを完全に反応させるため、アンモニアを2Nリットル/minの速度で20分間注入した。アンモニアの添加とともに、塩化アンモニウムの白色沈殿の生成が確認された。反応終了後、乾燥窒素を吹き込み、未反応のアンモニアを除去した後、窒素雰囲気下で加圧ろ過し、ろ液約1900mlを得た。このろ液を減圧下で溶媒置換したところ、透明な高粘性樹脂が得られた。GPCにて分子量を測定したところ、Mwが5200であった。この透明樹脂をキシレンで希釈し、20wt%に調整した。
実施例1
ポリアミド酸1の15wt%DMAc溶液14gにポリシロキサザン(DEN)の20wt%キシレン溶液2.1gを混合し、これにDMAc34.3gを加え、室温で24時間反応させた。ポリシロキサザン添加直後、相溶性が悪くゲル状の塊となったが、24時間反応後は均一の溶液となり、共重合反応が起こっていることが確認された。GPCにより分子量を測定した結果、Mwは30,000であった。なお、チャートがバイモーダル分布を示していることより、ブロック共重合体となっている。これを、約15wt%に濃縮し、回転塗布(スピンコート)により、シリコンウェハ上に塗布し、製膜した。この膜を、150℃、3分間ホットプレート上でプリベークして溶媒を飛ばした後、窒素雰囲気下350℃、1時間硬化させ、無色透明の珪素含有ポリイミド膜を得た。
この膜について、フーリエ変換赤外吸収スペクトル(FT−IR)を測定した。測定装置は、サーモ・ニコレット(Thermo・Nicolet) AVATAR−340を用いた。結果を図1(DEN20%を参照)に示す。Si−O結合に起因するピークが1080cm−1付近に観測された。また、プリズムカプラー(メトリコン社製、PC−2010)を用いて、波長1.32μmでの屈折率の偏光方向依存性(TE屈折率およびTM屈折率)を測定した。結果を表1に示す。なお、複屈折はTE屈折率とTM屈折率の差として計算される。
実施例2
ポリシロキサザン(DEN)の反応量を4.2gとした他は実施例1と同様にして、珪素含有ポリイミド膜を調製した。得られた無色透明のポリイミド膜について、実施例1と同様にしてFT−IR測定を行った。結果を図1(DEN40%を参照)に示す。Si−O結合に起因するピークが1080cm−1付近に観測された。また、実施例1と同様にして、波長1.32μmでの屈折率の偏光方向依存性を測定した。測定結果及び算出された複屈折を表1に示す。
実施例3
ポリシロキサザン(DEN)の反応量を6.3gとした他は実施例1と同様にして、珪素含有ポリイミド膜を調製した。得られた無色透明のポリイミド膜について、実施例1と同様にしてFT−IR測定を行った。結果を図1(DEN60%を参照)に示す。Si−O結合に起因するピークが1080cm−1付近に観測された。また、実施例1と同様にして、波長1.32μmでの屈折率の偏光方向依存性を測定した。測定結果及び算出された複屈折を表1に示す。
比較例1
合成例1で得たポリアミド酸1の15wt%DMAc溶液を回転塗布(スピンコート)により、シリコンウェハ上に塗布し、製膜した。この膜を、150℃、3分間ホットプレート上でプリベークして溶媒を飛ばした後、窒素雰囲気下350℃、1時間硬化させ、珪素を含まない無色透明のポリイミド膜(6FDA−ODA)を得た。得られたポリイミド膜について、実施例1と同様にしてFT−IR測定を行った。結果を図1(DEN0%を参照)に示す。また、実施例1と同様にして、波長1.32μmでの屈折率の偏光方向依存性を測定した。測定結果及び算出された複屈折を表1に示す。
比較例2
ポリシロキサザン(DEN)の20wt%キシレン溶液を回転塗布(スピンコート)により、シリコンウェハ上に塗布し、製膜した。この膜を、150℃、3分間ホットプレート上でプリベークして溶媒を飛ばした後、窒素雰囲気下400℃、1時間硬化させ、無色透明の有機シリカ膜を得た。この膜のFT−IRについて、実施例1と同様にしてFT−IR測定を行ったところ、Si−O結合に起因するピークが1080cm−1付近に強く観測された。また、実施例1と同様にして、波長1.32μmでの屈折率の偏光方向依存性を測定した。測定結果及び算出された複屈折を表1に示す。
Figure 2009269988
表1から、実施例1、実施例2、実施例3の珪素含有ポリイミドは、いずれも、珪素を含有しないポリイミド(比較例1)に比較して、屈折率の低下と複屈折の低下が見られ、光学的に均一な構造となっていることが分かる。また、比較例2の有機シリカは、ポリイミドに比較して、屈折率の大きな低下と負の複屈折が見られ、光学的に均一な構造となっていることが確認された。
さらに、図1(実施例1〜3の珪素含有ポリイミド膜と比較例1(DEN=0%)の珪素非含有ポリイミド膜の赤外吸収スペクトルの比較図)において、実施例1〜3と比較例1で得られたポリイミド膜のFT−IRスペクトルを比較すると、Si−O結合に起因するピークの強度はほぼDENの仕込み量に比例していることが分かる。
また、実施例1〜3の無色透明ポリイミド膜と比較例1の珪素非含有ポリイミド膜の光吸収スペクトルを測定した。結果を図3に示す。
図3から、ポリアミド酸1を用いた珪素含有ポリイミドは、珪素を含有しないポリイミドに比較して、短波長側の透明性が向上していることが分かる。
実施例4〜6
ポリアミド酸として、合成例2で得られたポリアミド酸2を用いた他は実施例1〜3と同様にして珪素含有ポリイミド膜を形成したところ、いずれも無色透明のポリイミド膜が得られた。各実施例で得られたポリイミド膜について、実施例1と同様にして、FT−IR測定を行った。結果を図2に示す。図中、DEN20%は実施例4の膜の、DEN40%は実施例5の膜の、DEN60%は実施例6の膜の測定結果を示す。また、実施例1と同様にして、各膜の波長1.32μmでの屈折率の偏光方向依存性を測定した。測定結果及び算出された複屈折を表2に示す。
比較例3
ポリアミド酸として、合成例2で得られたポリアミド酸2を用いた他は比較例1と同様にして珪素を含まないポリイミド膜を形成したところ、無色透明のポリイミド膜(CBDA−ODA)が得られた。このポリイミド膜について、実施例1と同様にして、FT−IR測定を行った。結果を図2(DEN0%を参照)に示す。また、実施例1と同様にして、波長1.32μmでの屈折率の偏光方向依存性を測定した。測定結果及び算出された複屈折を表2に示す。
Figure 2009269988
上記表2から、実施例4〜6の珪素含有ポリイミドは、いずれも、珪素を含有しないポリイミド(比較例3)に比較して、屈折率と複屈折の低下が見られ、光学的に均一な構造となっていることが分かる。
また、図2(実施例4〜6の珪素含有ポリイミドフィルムと比較例3(DEN=0%)の珪素非含有ポリイミドフィルムの赤外吸収スペクトルの比較図)に示されるように、実施例4〜6の珪素含有ポリイミド膜も実施例1〜3と同様に、Si−O結合に起因するピークが明確に観測された。
また、実施例4〜6の無色透明ポリイミド膜と比較例3の珪素非含有ポリイミド膜の光吸収スペクトルを測定した。結果を図4に示す。
実施例1〜6と比較例1および3で得られたポリイミド膜の諸特性値(熱分解温度、ガラス転移温度、線熱膨張率、熱拡散率)を以下の試験方法により評価した。評価結果を表3〜4に示す。
(1)熱分解温度
上記ポリイミド膜を用い、示差熱・熱重量同時測定装置(島津製作所社製、DTG−60/60H)により、窒素気流下、昇温速度10℃/minで測定した。重量減少率5%時の温度を熱分解温度とした。
(2)ガラス転移温度
上記ポリイミド膜を用い、熱機械分析装置(セイコー社製、TMA/SS6100)により、窒素気流下での伸び率を測定した。その伸び率が急激に増加する時の温度をガラス転移温度とした。
(3)線熱膨張率
上記ポリイミド膜を用い、熱機械分析装置(セイコー社製、TMA/SS6100)により、窒素気流下での伸び率を測定し、70℃〜250℃における平均線熱膨張率(ppm/℃)を求めた。
(4)熱拡散率
上記ポリイミド膜を用い、温度波熱分析法(アイフェイズ社製、アイフェイズ・モバイル1u)により膜厚方向の熱拡散率(m/s)を測定した。
Figure 2009269988
Figure 2009269988
表3及び表4から、本発明の珪素含有ポリイミド膜が高い耐熱性を持つことが分かる。
実施例1〜3の珪素含有ポリイミドフィルムと比較例1の珪素非含有ポリイミドフィルム(DEN=0%)の赤外吸収スペクトルの比較図である。 実施例4〜6の珪素含有ポリイミドフィルムと比較例3の珪素非含有ポリイミドフィルム(DEN=0%)の赤外吸収スペクトルの比較図である 実施例1〜3の珪素含有ポリイミドフィルムと比較例1の珪素非含有ポリイミドフィルム(DEN=0%)の光吸収スペクトルの比較図である。 実施例4〜6の珪素含有ポリイミドフィルムと比較例3の珪素非含有ポリイミドフィルム(DEN=0%)の光吸収スペクトルの比較図である。

Claims (9)

  1. 下記一般式(I)で示される構造単位を有するポリアミド酸と下記一般式(II)〜(VI)の少なくともいずれか一種の構造単位を含む珪素含有ポリマーとのブロック共重合体よりなる珪素含有ポリアミド酸。
    Figure 2009269988
    (式I中、Yは四価の有機基を表し、Zは二価の有機基を表す。)
    Figure 2009269988
    Figure 2009269988
    Figure 2009269988
    Figure 2009269988
    Figure 2009269988
    (式II〜VI中、AはNHまたはOであり、R1〜R6、R8はそれぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基またはアルコキシ基を表し、R7は二価の基であり、R9は二価の芳香族基、脂環基または複素環基を表す。)
  2. 上記珪素含有ポリマー中のSi−O結合およびSi−N結合の割合は、Si−O/(Si−N+Si−O)=0.01〜0.99であることを特徴とする請求項1記載の珪素含有ポリアミド酸。
  3. 上記一般式(I)で示される構造単位を有するポリアミド酸と上記珪素含有ポリマーとの配合比が0.99〜0.01の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の珪素含有ポリアミド酸。
  4. 上記珪素含有ポリマーがさらに下記一般式(XIII)で表される構造単位を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の珪素含有ポリアミド酸。
    −(SiH2NH)n− (XIII)
    (式中、nは1以上の整数である。)
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の珪素含有ポリアミド酸を焼成してなる珪素含有ポリイミド。
  6. 請求項5に記載の珪素含有ポリイミドからなるフィルム。
  7. 上記一般式(I)で示される構造単位を有する請求項1に記載のポリアミド酸および上記一般式(II)〜(VI)の少なくともいずれか一種の構造単位を含む請求項1に記載の珪素含有ポリマーをブロック共重合させることを特徴とする珪素含有ポリアミド酸の製造方法。
  8. 上記珪素含有ポリマーが更に、上記一般式(XIII)で表される構造単位を含むことを特徴とする請求項7に記載の珪素含有ポリアミド酸の製造方法。
  9. 請求項7又は8で得られた珪素含有ポリアミド酸を焼成することを特徴とする珪素含有ポリイミドの製造方法。
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