JP2009258696A - カラーフィルタ基板および液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】黒表示での光漏れが少なく、コントラストが高い、高品質な表示を可能とするカラーフィルタ基板ならびに液晶表示装置を提供する。
【解決手段】透明基板上にブラックマトリクスと該ブラックマトリクスの多角形状の開口部に着色膜からなる着色画素が形成されたカラーフィルタ基板と、これに対向する基板との間の固定スペーサーで保持された空間に液晶化合物が充填され、両基板の液晶化合物と接する面の反対側の面に各々の偏光軸が直交するように偏光板が配されてなるノーマリーブラック型のアクティブマトリクス方式液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ基板であって、410nmでの消偏比が5.0×10以上5.0×10以下の直線偏光板の偏光軸に対してカラーフィルタ基板を0〜360°まで回転させて測定した際のコントラストの極小値CRminが2000以上であることを特徴とするカラーフィルタ基板。
【選択図】図1

Description

本発明は、カラーフィルタと偏光板を備えたカラー液晶表示装置に関する。
液晶表示装置の表示特性は、色再現範囲、輝度、視野角、コントラスト、応答速度などで評価され、その特性向上の開発が精力的に進められている。表示特性のひとつであるコントラストは、白表示の輝度を黒表示の輝度で除した値で定義され、コントラストが高いほど、黒表示がより黒くなり、奥行き感、メリハリのある高品位な表示となる。
液晶表示装置のコントラスト向上には、IPS(インプレーンスイッチング方式)、VA(垂直配向)方式など、ノーマリーブラック方式での液晶表示が有効であり、その開発、上市が進んでいる。また、液晶層の厚み、いわゆるセルギャップを規定するために用いるスペーサーについても、従来の樹脂ビーズを散布する方式から、パターン加工された感光性樹脂、固定スペーサーとすることで、コントラストの向上が図られている。さらに、偏光板の偏光度を向上させることは、コントラストの向上に直接的に作用することから、その開発が進んでいる。カラーフィルタについては、着色層での顔料粒子による偏光解消を抑制し、黒の光漏れを低減するため、顔料の微細化を中心としたコントラスト向上開発が進められている(特許文献1、2)。
しかしながら、顔料の微細化、つまりカラーフィルタ着色層のコントラスト向上だけでは、液晶表示装置のコントラスト向上には限りがあり、さらなるコントラスト向上の取り組みが必要な状況にある。
LCDコントラストが低下する要因のひとつとして、カラーフィルタの表面段差が大きいことによる液晶の配向不良が知られており、カラーフィルタに平坦化膜を形成したり、ブラックマトリクスを薄膜化することで着色画素の乗り上げにより生じる段差を低減する等の検討がなされている(特許文献3、4、5)。
しかしながら、着色層のコントラストを向上しかつ表面段差を低減したカラーフィルタを用いてもLCDコントラストが向上しない問題が生じ、とりわけ画素が高精細化した画素ピッチの狭いLCDにおいて顕著なことから本発明に至った。
特開平08−171014号公報 特開2005−208397号公報 特開2005−55747号公報 特開平09−304615号公報 特開2004−93656号公報
本発明は、黒表示での光漏れが少なく、コントラストが高い、高品質な表示を可能とする液晶表示装置を提供可能なカラーフィルタ基板ならびに、そのカラーフィルタ基板を用いた液晶表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明は下記の構成からなる。
(1)透明基板上に形成されたブラックマトリクスの開口部に着色膜からなる着色画素が形成されたカラーフィルタ基板とこれに対向する基板との間の固定スペーサーで保持された空間に液晶化合物が充填され、両基板の液晶化合物と接する面の反対側の面に各々の偏光軸が直交するように偏光板が配されてなるノーマリーブラック型のアクティブマトリクス方式液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ基板において、該ブラックマトリクスが少なくとも樹脂と遮光剤からなる樹脂ブラックマトリクスであって、該着色画素の繰り返しピッチが70μm以下であり、かつ該着色膜がブラックマトリクスに乗り上げた着色膜の傾斜領域において開口部から立ち上がる傾斜領域の該透明基板に対する傾斜角度θが15°以下であることを特徴とするカラーフィルタ基板。
(2)410nmでの消偏比が5.0×10以上5.0×10以下の直線偏光板の偏光軸に対してカラーフィルタ基板を0〜360°まで回転させて測定した際のコントラストの極小値CRminが2000以上であることを特徴とする(1)に記載のカラーフィルタ基板。
(3)前記ブラックマトリクス層の膜厚が1.0μm以下であることを特徴とする(1)あるいは(2)に記載のカラーフィルタ基板。
(4)前記着色層上に透明樹脂層を具備することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のカラーフィルタ基板
(5)前記透明樹脂層の屈折率が1.55〜1.80の範囲にあることを特徴とする(4)に記載のカラーフィルタ基板
(6)前記着色層と前記透明樹脂層との屈折率差が0.005〜0.20の範囲にあることを特徴とする(4)または(5)に記載のカラーフィルタ基板
(7)前記ブラックマトリクスが、遮光剤として少なくともチタン化合物を含有することを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のカラーフィルタ基板。
(8)前記ブラックマトリクスが、遮光剤として少なくともチタン窒化物を含有することを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載のカラーフィルタ基板。
(9)(1)〜(8)のいずれかに記載のカラーフィルタ基板を具備することを特徴とする液晶表示装置。
本発明のカラーフィルタ基板によって、黒表示での光漏れが少なく、コントラストが高い、高品質な表示を可能とする液晶表示装置を提供することができる。
本発明のカラーフィルタ基板の断面図 コントラストを測定するための装置の概略図
本発明者らは液晶表示装置のコントラスト向上が可能なカラーフィルタ基板について、鋭意検討した結果、以下の方法によって可能であることを見出した。
すなわち、透明基板上にブラックマトリクスと該ブラックマトリクスの多角形状の開口部に着色膜からなる着色画素が形成されたカラーフィルタ基板とこれに対向する基板との間の固定スペーサーで保持された空間に液晶化合物が充填され、両基板の液晶化合物と接する面の反対側の面に各々の偏光軸が直交するように偏光板が配されてなるノーマリーブラック型のアクティブマトリクス方式液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ基板であって、該ブラックマトリクスが少なくとも樹脂と遮光剤からなる樹脂ブラックマトリクスであって、該着色画素の繰り返しピッチが70μm以下であり、かつ透明基板上に形成された着色層がブラックマトリクス層へ乗り上げた傾斜領域における、開口部から立ち上がる傾斜領域の透明基板に対する傾斜角度θが15°以下であるカラーフィルタ基板を用いることが液晶表示装置のコントラスト向上に有効であることを見出した。
これは、固定スペーサー、ノーマリーブラックの表示方式を採用し、黒表示での光漏れが高度に抑制された液晶表示装置において、カラーフィルタ基板のブラックマトリクス層上における着色層の画素乗り上げ部の傾斜面と偏光板の偏向軸との相対配置が液晶表示装置の黒表示光漏れ、すなわちコントラスト値に大きく影響することを見いだしたことによるものである。
つまり、従来採用されてきたビーズスペーサー、ノーマリーホワイト表示方式いずれかの要素がある液晶表示装置においては、黒表示での光漏れ量が、偏光板の偏向軸と着色層の画素乗り上げ部の傾斜面との相対配置による黒表示での光漏れ量よりも相対的に大きく、本発明の効果を十分に得ることができないのである。
本発明のカラーフィルタ基板におけるブラックマトリクス層としては、遮光剤をバインダー樹脂に分散せしめた黒色樹脂組成物を塗布・加工した樹脂ブラックマトリクスを用いることが重要である。一般的には、ブラックマトリクス層として、樹脂ブラックマトリクス以外にも、クロム、ニッケル、アルミニウム等の金属あるいは金属化合物を蒸着法やスパッタ法などの真空成膜法等で成膜した薄膜が用いられているが、金属薄膜をブラックマトリクスとして用いた場合には、メカニズムは不明であるが、乗り上げた着色層の傾斜面と直線偏光板の偏光軸とのなす角度を(90×n+45)°(n=0,1,2,3)とした時に光漏れ量、つまりコントラスト低下が大きくなるため、好ましくない。
また、液晶表示装置ならびにカラーフィルタ基板の解像度が上がると、単位面積に対する着色層の乗り上げ部が増え、黒表示での光漏れ量、つまりコントラストの低下が大きくなり、表示特性の低下が著しくなる。したがって、解像度の高いカラーフィルタ基板において、本発明の効果がより顕著に発現し、具体的には、画素の繰り返しピッチは70μm以下であることが重要であり、40μm以下であるとがさらに効果が顕著となる。ここで、画素の繰り返しピッチとは、周期的に配列された複数色の画素における短辺幅の長さをいう。
また更には、本発明のカラーフィルタ基板において、透明基板上に形成された着色層がブラックマトリクス層へ乗り上げた傾斜領域における、開口部から立ち上がる傾斜領域の透明基板に対する傾斜角度θが15°以下とすることが重要であり、更には10°以下であることが好ましい。本発明でいう、「着色層がブラックマトリクス層へ乗り上げた傾斜領域における傾斜角θ」を図1に基づいて説明する。図1はカラーフィルタ基板の模式断面図である。図1に示されるカラーフィルタ基板は透明基板2上にブラックマトリクス3及び該ブラックマトリクスの開口部上及び該ブラックマトリクス3の一部上に設けられた着色層4を有する。着色層4は、ブラックマトリクス3の開口部上では、図示のように平坦であるが、ブラックマトリクスパターン上では、図示のように乗り上げることにより傾斜領域7が生じる。この傾斜領域における着色層の前記透明基板に対する角度をθとする。傾斜角度θはカラーフィルタ基板を破断し、その断面を透過型電子顕微鏡等で観察し、撮影した写真の画像解析を行うことにより求めることができる。傾斜角度θが15°よりも大きい場合、その着色層の傾斜面と直線偏光板の偏光軸偏との相対配置によってカラーフィルタ基板のコントラストが低下する。
従来、カラーフィルタ基板の平坦性が液晶表示装置のコントラスト低下に与える影響については公知であったが、着色層の画素乗り上げ部の傾斜面と偏光板の偏光軸との相対配置とコントラストとの関係については、知られておらず、本発明に想達する過程において、平坦化膜が形成され十分に平坦なカラーフィルタ基板と偏光軸との角度を変えてコントラストを測定したところ、予想外にコントラストが変化することを見出した。この変化の要因についてさらに検討したところ、直線偏光板の偏光軸に対してカラーフィルタ基板を回転させてコントラストを測定した際に、特定の構造を有するカラーフィルタ基板において特異的にコントラストが低下することを新たに見出した。更には、直線偏光板の偏光軸に対してカラーフィルタ基板を0〜360°まで回転させて測定した際のコントラストの極小値CRminが高いカラーフィルタ基板を用いた液晶表示装置においては良好な表示特性が得られることを見出したものである。
ここでいうカラーフィルタ基板のコントラストとは、カラーフィルタ基板を1対の直線偏光板で挟持してバックライト光源の前方に配し、平行ニコルで測定した場合の輝度を直交ニコルで測定した場合の輝度との比により算出される。
(コントラスト)=(平行ニコルでの輝度)/(直行ニコルでの輝度) (1)
本発明におけるコントラスト測定では、410nmでの消偏比が5.0×10以上5.0×10以下の直線偏光板を用いて測定する事が重要であり、410nmでの消偏比が低い、つまり青色領域での光漏れが多い直線偏光板を用いた測定では、カラーフィルタ基板での光漏れよりも偏光板による光漏れの影響が大きくなり、正確なコントラストが測定できない。410nmでの消偏比が5.0×10以上5.0×10以下の直線偏光板としては、ルケオ社製POLAX38Sなどが挙げられる。なお、ここで消偏比とは、偏光板の主軸に平行に振動する光の透過強度に対して、それと垂直な方向に透過する光の強度の割合をいう。測定に用いるバックライト光源としては特に制限は無く、具体的には、液晶表示装置にて一般的に用いられている冷陰極管光源やLED光源等、あるいはハロゲンランプ等の連続スペクトル光源を用いることができる。
カラーフィルタ基板のコントラストは後述の様々な要因により低下し、とりわけブラックマトリクス上に乗り上げた着色層の傾斜面と直線偏光板の偏光軸とのなす角度を(90×n+45)°(n=0,1,2,3)とした時に光漏れ量が多くなり、カラーフィルタ基板のコントラストが低下する。よって、カラーフィルタ基板を直線偏光板に対して回転させてそのコントラストを測定した場合、コントラスト値は変化し、カラーフィルタ基板を直線偏光板に対して0〜360°まで回転させてコントラストを測定した際に、極大となるコントラスト値をCRmax、極小となるコントラスト値をCRminとする。本発明のカラーフィルタ基板は、CRmaxからのCR低下の度合いが小さく、結果として、CRminも高い値となる。
本発明の効果をより顕著なものとするためには、カラーフィルタ基板の極小値CRminが2000以上であることが好ましく、3000以上であることがより好ましく、更には4000以上であることが好ましい。
以下に、本発明のカラーフィルタ基板および液晶表示装置について例示詳述するが、本発明はこれらに限定されているものではない。
本発明のカラーフィルタ基板は、透明基板上に、ブラックマトリクス層を設け、さらにその上に少なくとも1色以上の着色層を塗布、パターン加工して開口部およびブラックマトリクス上の一部に積層せしめて成る。また更には、カラーフィルタ再表面に透明樹脂層を形成しても良い。
本発明に用いられる透明基板としては、特に限定されるものではなく、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、表面をシリカコートしたソーダライムガラスなどの無機ガラス類、有機プラスチックのフィルムまたはシートなどが好ましく用いられる。
本発明に用いられるブラックマトリクスとしては、前述の通り、金属薄膜ではなく黒色樹脂組成物により形成された樹脂ブラックマトリクスを用いることが重要である。金属薄膜を用いた場合には、ブラックマトリクス上に乗り上げた着色層の傾斜角θが十分に小さいにも関わらず、カラーフィルタ基板のコントラスト極小値CRminが小さくなり、液晶表示装置のコントラスト値も小さくなる。
本発明の樹脂ブラックマトリクスに用いられる遮光剤としては、黒色有機顔料、混色有機顔料、および無機顔料等から用いることができる。黒色有機顔料としては、カーボンブラック、ペリレンブラック、アニリンブラック等が、混色有機顔料としては、赤、青、緑、紫、黄色、マゼンダ、シアン等から選ばれる少なくとも2種類以上の顔料を混合して疑似黒色化されたものが、無機顔料としては、グラファイト、およびチタン、銅、鉄、マンガン、コバルト、クロム、ニッケル、亜鉛、カルシウム、銀等の金属微粒子、金属酸化物、複合酸化物、金属硫化物、金属窒化物等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
遮光性の高い遮光剤を用いることで樹脂ブラックマトリクス層を薄膜化できるため好ましく、チタン化合物粒子、カーボンブラック、樹脂被覆カーボンブラック等が好ましく用いられ、より好ましくはチタン化合物粒子が用いられる。ここで、チタン化合物粒子とは、TiO、Ti2n−1(1≦n≦20)で表せるチタン酸化物、チタン窒化物、TiN(0<x<2.0,0.1<y<2.0)で表せるチタン酸窒化物、およびチタン炭化物のうち少なくとも1種以上からなるものをいう。更には、より遮光性に優れるチタン窒化物が好ましい。
本発明のカラーフィルタ基板において、透明基板上に形成されたブラックマトリクス層の膜厚は1.0μm以下であることが好ましく、更には0.8μm以下であることが好ましい。ブラックマトリクス層の膜厚が厚い場合、ブラックマトリクス層上の着色層の乗り上げ高さも高くなり、着色層の傾斜角θが大きくなる。その結果、偏光板との相対配置によってはカラーフィルタ基板のコントラストが低下する。
樹脂ブラックマトリクスの光学濃度(optical density、OD値)としては、波長380〜700nmの可視光域において3.0以上であることが好ましく、より好ましくは4.0以上、更には5.0以上であることが好ましい。なお、OD値は顕微分光器(大塚電子製MCPD2000)を用いて測定を行い、下記の関係式(2)より求めることができる。
OD値 = log10 (I /I) (2)
ここで、I;入射光強度、I;透過光強度となる。
本発明のカラーフィルタ基板の着色層としては特に限定されるものではないが、少なくとも着色剤、樹脂、および溶剤からなる着色樹脂組成物を用いてフォトリソグラフィー法により形成される。
本発明の着色樹脂組成物に用いられる着色剤としては、液晶表示装置において所望の表示特性を得るために赤、橙、黄、緑、青または紫などの有機顔料、無機顔料や染料の着色剤が好適に用いられる。顔料分散液に使用される顔料としては、有機顔料、無機顔料のいずれも好適に用いることができるが、色度特性の点で有機顔料を使用することが望ましい。顔料のうち、透明性が高く、耐光性、耐熱性、耐薬品性に優れたものは特に好ましい。代表的な顔料の具体的な例をカラーインデックス(CI)ナンバーで示すと、次のようなものが好ましく使用されるが、いずれもこれらに限定されるものではない。
赤色顔料の例としては、ピグメントレッド(以下PRと略す)9、PR48、PR97、PR122、PR123、PR144、PR149、PR166、PR168、PR177、PR179、PR180、PR192、PR209、PR215、PR216、PR217、PR220、PR223、PR224、PR226、PR227、PR228、PR240、PR254などが使用される。
オレンジ色顔料の例としては、ピグメントオレンジ(以下POと略す)13、PO36、PO38、PO43、PO51、PO55、PO59、PO61、PO64、PO65、PO71などが使用される。
黄色顔料の例としては、ピグメントイエロー(以下PYと略す)PY12、PY13、PY17、PY20、PY24、PY83、PY86、PY93、PY95、PY109、PY110、PY117、PY125、PY129、PY137、PY138、PY139、PY147、PY148、PY150、PY153、PY154、PY166、PY168、PY185などが使用される。
また、紫色顔料の例としては、ピグメントバイオレット(以下PVと略す)19、PV23、PV29、PV30、PV32、PV37、PV40、PV50などが使用される。
また、青色顔料の例としては、ピグメントブルー(以下PBと略す)15、PB15:3、PB15:4、PB15:6、PB22、PB60、PB64などが使用される。
また、緑色顔料の例としては、ピグメントグリーン(以下PGと略す)7、PG10、PG36、PG58などが使用される。
本発明の効果を顕著なものとするためには、着色層単体でのコントラストは高いほうが好ましく、着色層のコントラストを向上させるためには、着色層中の顔料を微細に分散することが好ましく、分散される原料顔料の一次粒子を小径化することが好ましい。顔料の一次粒子を小径化する方法としては、ソルトミリングなどの公知の方法が好適に用いられる。これらの顔料は、必要に応じて、ロジン処理、酸性基処理、塩基性処理などの表面処理がされていてもかまわず、分散剤として顔料誘導体を添加することもできる。
本発明の黒色樹脂組成物ならびに着色樹脂組成物に用いられる樹脂としては、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂およびゼラチンなどの感光性樹脂または非感光性樹脂等の材料が好ましく用いられる。非感光性樹脂を使用した場合には、フォトレジスト等の感光性樹脂を積層形成した後、フォトリソグラフィー法にて不要部の除去、感光性樹脂の剥離、熱硬化を順に行うことでパターン加工が可能となる。
本発明の黒色樹脂組成物ならびに着色樹脂組成物に用いられる溶媒については、特に限定はなく、分散する顔料の分散安定性および添加する樹脂等の溶解性に併せて、水および有機溶剤を用いることができる。有機溶剤としては、特に限定されるものではなく、(ポリ)アルキレングリコールエーテル系溶剤、あるいは、脂肪族エステル類、あるいは、脂肪族アルコール類、ケトン類、アミド系極性溶媒、ラクトン系極性溶媒を用いることができ、これらの単独、あるいは2種類以上の混合溶媒も好ましく用いることができる。またこれら以外の溶剤との混合も好ましく用いられる。
本発明の黒色樹脂組成物ならびに着色樹脂組成物には、必要に応じて紫外線吸収剤、分散剤、界面活性剤などの種々の添加剤を添加しても良く、感光性の樹脂組成物については、更に光重合開始剤、重合性モノマー等が添加される。
本発明の黒色樹脂組成物ならびに着色樹脂組成物は、分散機を用いて樹脂溶液中に直接顔料を分散させる方法や、分散機を用いて水または有機溶媒中に顔料を分散して顔料分散液を作製し、その後樹脂溶液と混合する方法などにより製造される。顔料の分散方法には特に限定はなく、ボールミル、サンドグラインダー、3本ロールミル、高速度衝撃ミルなど、種々の方法をとりうるが、分散効率と微分散化からビーズミルが好ましい。ビーズミルとしては、コボールミル、バスケットミル、ピンミル、ダイノーミルなどを用いることができる。ビーズミルのビーズとしては、チタニアビーズ、ジルコニアビーズ、ジルコンビーズなどを用いるのが好ましい。分散に用いるビーズ径としては0.01mm以上5.00mm以下が好ましく、更に好ましくは0.03mm以上1.00mm以下である。顔料の一次粒子径及び一次粒子が凝集して形成された二次粒子の粒子径が小さい場合には、0.03mm以上0.01mm以下といった微小な分散ビーズを用いる事が好ましい。この場合、微小な分散ビーズと分散液とを分離することが可能な遠心分離方式によるセパレーターを有するビーズミルを用いて分散することが好ましい。一方、サブミクロン程度の粗大な粒子を含む顔料を分散させる際には、0.10mm以上の分散ビーズを用いる事により十分な粉砕力が得られ顔料を微細に分散できるため好ましい。
本発明において、透明基板上への黒色樹脂組成物の塗膜形成方法は特に限定されない。スピンコーティング法、ロールコーティング法、バーコーティング法、ダイコーティング法等のウェットコーティング方式により基板全面に塗布後、フォトリソグラフィー法により遮光部を形成しない開口部を除去して所定の遮光部パターンを形成してもよいし、フィルム転写法、印刷法、電着法、インクジェット法により遮光部を形成し、未形成部を開口部としてもよい。また、開口部の形状としては任意の多角形状であってもよく、長方形状、平行四辺形状、平行四辺形状を組み合わせたくの字形状、ジグザグ形状であっても良い。複数の平行四辺形をつなぎ合わせた形状とは、平行四辺形状を単純につなぎ合わせたものでもよく、平行四辺形状の一辺、もしくは2辺を取り除き、つなぎ合わせた、いわゆる“くの字形状”、“ジグザグ形状”であっても良い。ここでいう、多角形状、長方形状、平行四辺形状等の開口部形状は、概ね該形状で形成されていれば良く、例えば、薄膜トランジスタを遮光するための遮光部などの付加パターンが形成されていても良い。
本発明における着色層の形成方法としても、染色法、顔料分散法(フォトリソ法)、転写法、印刷法、および電着法などを適宜用いることが可能である。特に、顔料分散法では、高精細なパターン加工が可能であり、好ましく用いられる。
本発明のカラーフィルタ基板において、より顕著な効果を得るために、着色層の上に透明樹脂層を形成することが好ましい。従来、カラーフィルタ基板表面の平坦化を目的として、着色層の上に透明樹脂層を形成することが一般的に知られていたが、透明樹脂層を形成することにより、カラーフィルタ基板のコントラスト低下を低減できることを新たに見出したものである。
本発明のカラーフィルタ基板において、より顕著な効果を得るために透明樹脂層の屈折率を1.55〜1.80の範囲とすることが好ましい。更には、着色層と透明樹脂層との屈折率差を0.005〜0.20の範囲とすることがより好ましい。着色層と透明樹脂層との屈折率差の範囲としては、0.005〜0.10であることが更には好ましい。着色層と透明樹脂層との界面におけるバックライトや外光による干渉縞の発現を抑制するために、着色層と透明保護膜との屈折率差を低減する技術が特開平11−271526に開示されている。本発明において、カラーフィルタ基板のコントラスト低下を低減すべく鋭意検討を行ったところ、着色層と透明樹脂層との屈折率差を低減することが効果的であることを発見するに至った。ここで、着色層と透明樹脂層との屈折率差とは、各着色層単体での屈折率の平均値と透明樹脂層単体での屈折率との差とする。
本発明で用いる透明樹脂層材料としては、前述の特性を満たすことができれば特に制限はなく、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂およびポリイミド系樹脂などにより代表される熱硬化性樹脂、アクリル樹脂などを使用する感光性樹脂、およびそれらの混合物のいずれも適宜用いることができる。また、透明樹脂層の屈折率を調整するために添加剤を使用してもよく、添加剤としては一般的に金属酸化物微粒子や金属アルコキシドが好ましく用いられており、具体的には特開平11−271526号公報に開示されているが、特にこれらに限定されるものではない。着色層材料は着色顔料を含有するため、バインダー樹脂単体の屈折率よりも概して高い屈折率を有しており、透明樹脂層材料としては着色樹脂層材料で用いられるバインダー樹脂よりも高い屈折率を有する樹脂材料を用いる、あるいは前述添加剤を添加し屈折率を高く調整することが望ましい。
本発明の液晶表示装置用カラーフィルタ基板には、着色層上あるいは透明樹脂層上に透明電極層を形成してもよい。透明電極層には、インジウム・錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛、酸化スズなど、またはその合金等が好ましく使用できる。透明電極層の形成方法としては、表示領域の所定部を開放したマスク材と基板を重ね合わせ、ディッピング法、化学気相成長、真空蒸着法、スパッタリング法およびイオンプレーティング法などを用いて所望の領域に形成することができる。特にスパッタリング法では、均一性の高い電極を得ることができ、DCマグネトロンスパッタを用いることで高い成膜レートを得ることができるが、本発明はこれらに限定されているものではない。
また、透明電極層はマスク材を使用せずに概全面に形成してもよく、概全面に形成された透明電極上層に感光性フォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィー法を用いたエッチング加工やレーザー加工により、所定領域のみに透明電極層を形成することも可能である。この場合、カラーフィルタ基板の耐エッチング性を向上するために、SiOの保護層を形成した後に透明電極層を形成してもよい。
カラーフィルタ基板と対向する電極基板との基板間隙を保持するために、カラーフィルタ基板や電極基板のいずれか一方の所定の位置に、あるいは両基板上に柱状スペーサーを設けて基板間隙を保持する必要があるが、柱状スペーサーの形成位置は特に限定されず、開口部に影響を与えないように遮光部上に配置してもよいし、遮光部と着色層を積層した部分に形成してもよい。
柱状スペーサーに使用される樹脂としては種々の樹脂材料が使用可能であるが、その加工性や機械強度を考慮し、好ましくはポジ型やネガ型の感光性樹脂のいずれかを用いるのがよい。例えば、ポジ型感光性樹脂としては、ノボラック樹脂とナフトキノンジアジスルホン酸エステルとの混合物が好ましく用いられる。また、ネガ型感光性樹脂としては、環化ゴムービスアジド系、フェノール樹脂−アジド系、アクリル系樹脂および化学増感系などの樹脂が挙げられる。さらに、柱状スペーサーの機械強度改善のために、樹脂の中に各種の添加剤を入れて調整しても良い。添加剤としては、例えば、無機粒子などが用いられる。また、柱状スペーサーの形成方法は特に限定されないが、微細加工の観点によりフォトリソグラフィー法が好ましい。
本発明の液晶表示装置については、ブラックマトリクス層、着色層からなるカラーフィルタ層が形成される位置については、特に限定されず、観察者側基板であっても良く、その対向基板であってもよい。また、透明基板上にカラーフィルタ層を直接形成しても良く、薄膜トランジスタ等が形成された駆動素子上にカラーフィルタを形成しても良い。
本発明の液晶表示装置については、カラーフィルタ層以外にも、パターン化層を形成してもよく、その機能、形状等に特に制限はない。例えば、固定スペーサー、液晶配向制御用突起、半透過型液晶表示装置の反射表示領域に形成されるギャップ調整用の透明樹脂層等、さまざまな機能、形状等を持つものであって良い。
液晶表示装置の表示モードについては、特に限定はないが、コントラストに優れるアクティブマトリクス方式液晶表示装置が好ましく、さらにはノーマリーブラック型の液晶表示装置への適用がより好ましい。具体的には、IPS(インプレーンスイッチング)方式、FFS(フリンジフィールドスイッチング)方式、VA(垂直配向)方式、PWA(ピンホイール配向)方式などが挙げられる。VA方式については、複数のドメインを持つよう配向制御用の突起物を形成したいわゆるMVA(マルチドメインVA)方式でもよく、また透明電極をパターンニングした、いわゆるPVA(パターンドVA)方式でも良い。
以下に本発明の実施の例を示すが、実施の形態については、本実施例に特に制限されるものではない。
「着色樹脂塗膜およびカラーフィルタ基板のコントラスト」
着色樹脂塗膜およびカラーフィルタ基板のコントラストは、偏光板としてルケオ製偏光板“POLAX38S”を用い、輝度計としてトプコン製色彩輝度計“BM−5A”を用い、バックライト光源として電通産業株式会社製冷陰極管光源(15,000cd/m、色温度6,900K)を用いて図2に示す構成にて測定を行った。この際、偏光板9を固定し、偏光板9の偏光軸に対して偏光板12の偏光軸が平行および直行となるように配置し、輝度を測定することでコントラストの測定を行った。
測定に用いた直線偏光板“POLAX38S”の消偏比をトプコン製分光放射輝度計“SR−UL1”を用いて測定を行い、その消偏比は410nmにおいて6.93×10であった。
カラーフィルタ基板については、基板を測定台上にて偏光板9の偏光軸に対して0〜360°となるように回転させ、その際のコントラスト値を着色樹脂塗膜と同様な方法により測定し、極大となったコントラスト値CRmax、および極小となったコントラスト値CRminを求めた。
「液晶表示装置のコントラスト」
黒表示および白表示における輝度をトプコン製色彩輝度計“BM−5A”を用いて測定し、コントラストを求めた。
「微細化顔料の比表面積」
顔料の比表面積は、日本ベル(株)製高精度全自動ガス吸着装置(“BELSORP”36)を用い、100℃で真空脱気後、Nガスの液体窒素温度(77K)における吸着等温線を測定し、この等温線をBET法で解析し比表面積を求めた。
「膜厚の測定」
表面段差計(日本真空技術社製、FPD−650)を用いて測定した。
「光学濃度の測定」
顕微分光器(大塚電子製MCPD2000)を用いて上述の式(2)より求めた。
「塗膜屈折率の測定」
着色層材料および透明樹脂層材料の屈折率の測定は、偏光解析(エリプソメトリ)法により求めた。偏光解析はガラス基板の膜面に、偏光を照射し膜表面で偏光を反射させ、このときに起こる偏光状態の変化を測定することにより求める方法である。島津製作所(株)製AEP−100の偏光解析装置を使用した。
「画素の傾斜角測定」
カラーフィルタ基板を切断し、透過型電子顕微鏡(日立製作所製、H−9000UHR)で着色層がブラックマトリクス層へ乗り上げた傾斜領域を観察し、撮影した写真の画像解析を行うことにより着色層の傾斜角度を求めた。なお、各着色層について10カ所を観察・解析を行い、すべての平均値を傾斜角度θとした。
「CR低下率の計算」
下記式(3)によりCR低下率を求めた。
CR低下率(%)=(1−CRmin/CRmax)×100 (3)。
ポリアミック酸の合成
4,4′−ジアミノフェニルエーテル(0.30モル当量)、パラフェニレンジアミン(0.65モル当量)、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(0.05モル当量)をγ−ブチロラクトン850g、N−メチル−2−ピロリドン850gと共に仕込み、3,3′,4,4′−オキシジフタルカルボン酸二無水物(0.9975モル当量)を添加し、80℃で3時間反応させた。無水マレイン酸(0.02モル当量)を添加し、更に80℃で1時間反応させ、ポリアミック酸A−1(ポリマー濃度20重量%)溶液を得た。
4,4′−ジアミノフェニルエーテル(0.95モル当量)、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(0.05モル当量)をγ−ブチロラクトン1700g(100%)と共に仕込み、ピロメリット酸二無水物(0.49モル当量)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(0.50モル当量)を添加し、80℃で3時間反応させた。無水マレイン酸(0.02モル当量)を添加し、更に80℃で1時間反応させ、ポリアミック酸A−2(ポリマー濃度20重量%)溶液を得た。
黒色樹脂組成物の調製
窒化チタン粒子(試料1、和光純薬工業(株)製、“窒化チタン50nm”)(96g)にポリアミック酸溶液A−1(120g)、γ−ブチロラクトン(114g)、N−メチル−2−ピロリドン(538g)、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート(132g)をタンクに仕込み、ホモミキサー(特殊機化製)で1時間撹拌し、予備分散液を得た。その後、0.05mmφジルコニアビーズ(ニッカトー製、YTZボール)を70%充填した遠心分離セパレーターを具備したウルトラアペックスミル(寿工業製)に予備分散液を供給し、回転速度8m/sで2時間分散を行い、固形分濃度12重量%、顔料/樹脂(重量比)=80/20の顔料分散液Bk−D1を得た。
この顔料分散液Bk−D1(728g)に、ポリアミック酸A−1(63g)、γ−ブチロラクトン(82g)、N−メチル−2−ピロリドン(87g)、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート(39g)、界面活性剤LC951(楠本化成製、1g)を添加し、全固形分濃度10重量%、顔料/樹脂(重量比)=70/30の黒色樹脂組成物Bk1を得た。この黒色樹脂組成物Bk1をガラス基板上に膜厚が1.0μmとなるように塗布形成した塗膜のOD値は5.0であった。
試料1の代わりに酸窒化チタン(試料2、三菱マテリアル(株)製、“13M−C”)を用いた以外は同様にして、黒色樹脂組成物Bk2を得た。この黒色樹脂組成物Bk2をガラス基板上に膜厚が1.0μmとなるように塗布形成した塗膜のOD値は3.0であった。
試料1の代わりにカーボンブラック(試料3、三菱化学製、“MA100”)を用いた以外は同様にして、顔料分散液Bk−D3を得た。
この顔料分散液Bk−D3(250g)に、ポリアミック酸A−1(150g)、γ−ブチロラクトン(134g)、N−メチル−2−ピロリドン(357g)、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート(108g)、界面活性剤LC951(楠本化成製、1g)を添加し、全固形分濃度6重量%、顔料/樹脂(重量比)=40/60の黒色樹脂組成物Bk3を得た。この黒色樹脂組成物Bk3をガラス基板上に膜厚が1.0μmとなるように塗布形成した塗膜のOD値は3.0であった。
着色樹脂組成物の調製
“リオノールグリーン6YK” (Pigment Green 36、東洋インキ社製)を原料として特開2005−316244等に記載の公知の方法にてソルトミリングし、比表面積が100g/mである微細化緑顔料G−P1を得た。
“パリオトールイエローL09060−HD” (Pigment Yellow 138、BASF社製)を原料として特開2002−227921等に記載の公知の方法にてソルトミリングし、比表面積が90g/mである微細化黄顔料Y−P1を得た。
“B−CF”(Pigment Red 254、チバスペシャリティー社製)を原料として特開2007−31539等に記載の公知の方法にてソルトミリングし、比表面積が100g/mである微細化赤顔料R−P1を得た。
“リオノールブルー7602” (Pigment Blue 15:6、東洋インキ社製)を原料として特開2005−234009等に記載の公知の方法にてソルトミリングし、比表面積が110g/mである微細化青顔料B−P1を得た。
微細化G顔料G−P1を44g、微細化Y顔料Y−P1を19g、ポリアミック酸A−2;47g、γ−ブチロラクトン;890gをタンクに仕込み、ホモミキサー(特殊機化製)で1時間撹拌し、G顔料予備分散液を得た。その後、0.40mmφジルコニアビーズ(東レ(株)製、トレセラムビーズ)を85%充填したダイノーミルKDL(シンマルエンタープライゼス製)に予備分散液を供給し、回転速度11m/sで3時間分散を行い、固形分濃度7重量%、顔料/ポリマー(重量比)=90/10のG分散液G−D1を得た。G分散液G−D1をポリアミック酸A−2及びγ−ブチロラクトンで希釈し、顔料/ポリマー(重量比)=40/60の緑色樹脂組成物G1を得た。この緑色樹脂組成物G1をガラス基板上に膜厚が2.0μmとなるように塗布形成した塗膜単体のコントラストは8000、および波長540nmでの屈折率は1.80であった。
緑顔料として“リオノールグリーン6YK” (Pigment Green 36、東洋インキ社製)黄顔料として“パリオトールイエローL09060−HD” (Pigment Yellow 138、BASF社製)を用いた以外は同様にして、緑色樹脂組成物G2を得た。この緑色樹脂組成物G2をガラス基板上に膜厚が2.0μmとなるように塗布形成した塗膜単体のコントラストは1500、および波長540nmでの屈折率は1.79であった。
微細化G顔料G−P1を70g、微細化Y顔料Y−P1を30g、味の素ファインテクノ製”アジスパー”PB821のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下PGMEAとする)希釈溶液(30重量%)を83.3g、ダイセル化学製”サイクロマー”ACA250(45重量%溶液)を55.6g、およびPGMEA761.1gをタンクに仕込み、ホモミキサー(特殊機化製)で1時間撹拌し、G顔料予備分散液を得た。その後、0.40mmφジルコニアビーズ(東レ(株)製、トレセラムビーズ)を85%充填したダイノーミルKDL(シンマルエンタープライゼス製)に予備分散液を供給し、回転速度11m/sで3時間分散を行い、固形分濃度15重量%のG分散液G−D3を得た。
このG分散液72.00gに、ポリマーとしてサイクロマーACA250(45重量%溶液)を6.89g、反応性モノマーとして日本化薬製”カヤラッド”DPHAを2.10g、光重合開始剤としてチバ・スペシャルティケミカルズ製”イルガキュア”907を1.17g、増感剤として日本化薬製”カヤキュア”DETX−Sを0.58g、密着改良剤として信越化学(株)製KBM1003を0.18g、界面活性剤として大日本化学工業(株)製“R−08”のPGMEA希釈溶液(10重量%)を0.40g、重合禁止剤として和光純薬工業(株)DOHQのPGMEA)希釈溶液(1重量%)を3.24g、および有機溶剤としてPGMEAを13.45g混合した溶液を添加し、固形分濃度18重量%の感光性緑色樹脂組成物G3を得た。この緑色樹脂組成物G3をガラス基板上に膜厚が2.0μmとなるように塗布形成した塗膜単体のコントラストは8200、および波長540nmでの屈折率は1.63であった。
同様に緑顔料および黄顔料の代わりに微細化赤顔料R−P1を63g仕込み、固形分濃度7重量%、顔料/ポリマー(重量比)=90/10のR顔料分散液を得た。更に、ポリアミック酸A−2及び溶媒で希釈し、顔料/ポリマー(重量比)=35/65の赤色樹脂組成物R1を得た。この赤色樹脂組成物R1をガラス基板上に膜厚が2.0μmとなるように塗布形成した塗膜単体のコントラストおよび波長610nmでの屈折率は4000、1.79であった。
赤顔料として“BT−CF”(Pigment Red 254、チバスペシャリティー社製)を用いた以外は同様にして、赤色樹脂組成物R2を得た。この赤色樹脂組成物R2をガラス基板上に膜厚が2.0μmとなるように塗布形成した塗膜単体のコントラストは800、および波長610nmでの屈折率は1.78であった。
緑顔料および黄顔料の代わりに微細化赤顔料R−P1を用いた以外はG分散液G−D3と同様にして、固形分濃度15重量%のR分散液R−D3を得た。
このR分散液52.50gに、ポリマーとしてサイクロマーACA250(45重量%溶液)を4.40g、反応性モノマーとして日本化薬製”カヤラッド”DPHAを3.29g、光重合開始剤としてチバ・スペシャルティケミカルズ製”イルガキュア”907を0.88g、増感剤として日本化薬製”カヤキュア”DETX−Sを0.44g、密着改良剤として信越化学(株)製KBM1003を0.45g、界面活性剤として大日本化学工業(株)製“R−08”を0.41g、重合禁止剤として和光純薬工業(株)DOHQを4.88g、および有機溶剤としてPGMEAを32.76g混合した溶液を添加し、感光性赤色樹脂組成物R3を得た。この赤色樹脂組成物R3をガラス基板上に膜厚が2.0μmとなるように塗布形成した塗膜単体のコントラストは3800、および波長610nmでの屈折率は1.61であった。
同様に赤顔料の変わりに、微細化青顔料B−P1を63g仕込み、固形分濃度7重量%、顔料/ポリマー(重量比)=90/10のB顔料分散液を得た。更に、ポリアミック酸A−2及び溶媒で希釈し、顔料/ポリマー(重量比)=30/70の青色樹脂組成物B1を得た。この青色樹脂組成物B1をガラス基板上に膜厚が2.0μmとなるように塗布形成した塗膜単体のコントラストは5000、および波長430nmでの屈折率は1.75であった。
青顔料として“リオノールブルー7602” (Pigment Blue 15:6、東洋インキ社製)を用いた以外は同様にして青色樹脂組成物B2を得た。この青色樹脂組成物B2をガラス基板上に膜厚が2.0μmとなるように塗布形成した塗膜単体のコントラストは1200、および波長430nmでの屈折率は1.75であった。
緑顔料および黄顔料の代わりに微細化青顔料B−P1を用いた以外はB分散液B−D3を得た。
このB分散液45.00gに、ポリマーとしてサイクロマーACA250(45重量%溶液)を8.01g、反応性モノマーとして日本化薬製”カヤラッド”DPHAを3.15g、光重合開始剤としてチバ・スペシャルティケミカルズ製”イルガキュア”907を0.63g、増感剤として日本化薬製”カヤキュア”DETX−Sを0.32g、密着改良剤として信越化学(株)製KBM1003を0.45g、界面活性剤として大日本化学工業(株)製“R−08”を0.41g、重合禁止剤として和光純薬工業(株)DOHQを5.25g、および有機溶剤としてPGMEAを36.77g混合して溶液を添加し、感光性青色樹脂組成物B3を得た。この青色樹脂組成物B3をガラス基板上に膜厚が2.0μmとなるように塗布形成した塗膜単体のコントラストは4900、および波長610nmでの屈折率は1.62であった。
透明樹脂層材料の調製
油化シェルエポキシ(株)製エピコート827(ビスフェノールA型エポキシ化合物)5gと、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン5gと、固形分濃度30%のSb2O5メタノールゾル溶液5gを、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテートに溶解し、全固形分濃度が30%になるように調整し、透明樹脂材料OC1を得た。この透明樹脂材料OC1をガラス基板上に膜厚が1.0μmとなるように塗布形成し、屈折率を測定すると、波長400nmにおいて1.67であった。
3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン 44.7g、m−フェニレンジアミン 292.0g、ビス−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサン 74.6gをN−メチルピロリドン(NMP) 11497.2gに加え、30℃で30分間加熱し溶解させた。得られた混合物に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物 1747.7gを加え、58℃で3時間加熱した。フタル酸無水物 17.8gを添加し、58℃でさらに1時間加熱することにより、ポリアミック酸のNMP溶液を得た。このポリアミック酸のNMP溶液5gにSb2O5メタノールゾル溶液(固形分濃度30%)5gを添加し、透明樹脂材料OC2を得た。この透明樹脂材料OC2をガラス基板上に膜厚が1.0μmとなるように塗布形成し、屈折率を測定すると、波長400nmにおいて1.75であった。
ビニルトリメトキシシラン 562.07gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 700gに溶解した後、水 204.89g、シュウ酸0.05gを加えた。得られた混合物を120℃で2時間加熱し、水とメタノールを留去して、加水分解縮合を進行させた後、エバポレーターで水とメタノールを更に留去した。得られた加水分解縮合物28g(固形分30%)、アルミニウムトリスアセチルアセトネート0.46g、ビスフェノキシエタノールフルオレンジグリシジルエーテル30.2g、シクロヘキサンジカルボン酸ビスオキセタン6.7g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート70.0g、アセチルアセトン1.38gを加えて、透明樹脂材料OC3を得た。この透明樹脂材料OC3をガラス基板上に膜厚が1.0μmとなるように塗布形成し、屈折率を測定すると、波長400nmにおいて1.60であった。
アクリル透明材料(JSR社製“OPT6917”)を透明樹脂材料OC4として用い、ガラス基板上に膜厚が1.0μmとなるように塗布形成し、屈折率を測定すると、波長400nmにおいて1.55であった。
実施例1
[カラーフィルタ基板の作製]
黒色樹脂組成物Bk1を無アルカリガラス(コーニング製“1737材”)基板上にカーテンフローコーターで塗布し、80℃、10−1Torrで2分真空乾燥した。この後、140℃で20分間セミキュアし、ポジ型フォトレジスト(シプレー社製“SRC−100”)をリバースロールコーターで塗布、ホットプレートで120℃、5分間プリベークし、大日本スクリーン(株)製露光機“XG−5000”を用い、フォトマスクを介して露光し、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いてポジ型レジストの現像およびポリイミド前駆体のエッチングを同時に行なった後、ポジ型レジストをメチルセルソルブアセテートで剥離した。さらに、300℃で30分間キュアした。このようにして、厚さ1.0μm、画素ピッチ25μm、ブラックマトリクス幅6μm、ストライプ状の樹脂ブラックマトリクス付の透明基板を作成した。
次に、同様にして着色樹脂組成物G1を膜厚が2.0μmとなるように塗布加工し、緑色画素を形成し、続いて、着色樹脂組成物R1を用いて赤画素を、着色樹脂組成物B1を用いて青画素を形成した。次に、透明樹脂層として透明樹脂材料OC1を膜厚が1.5μmとなるように塗布・熱硬化させ、透明電極としてITOを製膜し、カラーフィルタ基板CF1を得た。
[液晶表示装置の作製]
別途、無アルカリガラス上にTFT素子、画素電極等を形成した基板を対向基板として用意した。それぞれ基板の透明電極上に、フォトリソ法によってポリイミドからなるストライプ状の突起、ならびに高さ4μmの固定スペーサーを形成した後、垂直配向膜を設けた。突起の断面は台形状であり高さは約1.5μmであった。
ただし、カラーフィルタ基板CF1とガラス基板とを貼り合わせた時にストライプ状突起が対向のストライプ突起と交互に配置されるようにストライプ状の位置を定めた。これら2つの基板の一方にマイクロロッドを練り込んだシール剤を印刷し、2つの基板を貼り合わせた。次に、セル間にn型の液晶を充填して封じ、一対の円偏光板(株式会社美舘イメージング社製)がクロスニコルとなるように配置した。このようにして、MVA方式を模した試験液晶表示素子LCD1を作製した。
カラーフィルタ基板CF1の、平均画素傾斜角θは12°、CRmaxは4700、CRminは3000であった。また、液晶表示素子LCD1のコントラストは1050であった。
実施例2
樹脂ブラックマトリクスの膜厚を0.6μmに変更した以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタCF2を作成した。カラーフィルタ基板2を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子LCD2を作成した。
カラーフィルタ基板CF2の、平均画素傾斜角θは9°、CRmaxは4850、CRminは3400であった。また、液晶表示素子LCD2のコントラストは1200であった。
実施例3
樹脂ブラックマトリクスの膜厚を0.3μmに変更した以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタ基板CF3を作成した。カラーフィルタ基板3を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子LCD3を作成した。
カラーフィルタ基板CF3の、平均画素傾斜角θは5°、CRmaxは4850、CRminは4100であった。また、液晶表示素子LCD3のコントラストは1500であった。
比較例1
樹脂ブラックマトリクスの膜厚を1.5μmに変更した以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタ基板CF4を作成した。カラーフィルタ基板4を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子LCD4を作成した。
カラーフィルタ基板CF4の、平均画素傾斜角θは21°、CRmaxは4600、CRminは1800であった。また、液晶表示素子LCD4のコントラストは450であった。
実施例4
樹脂ブラックマトリクスとしてBk2用いた以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタ基板CF5を作成した。カラーフィルタ基板5を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子LCD5を作成した。
カラーフィルタ基板CF5の、平均画素傾斜角θは12°、CRmaxは4600、CRminは2300であった。また、液晶表示素子LCD5のコントラストは650であった。
実施例5
樹脂ブラックマトリクスとしてBk3を用いた以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタ基板CF6を作成した。カラーフィルタ基板6を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子LCD6を作成した。
カラーフィルタ基板CF6の、平均画素傾斜角θは12°、CRmaxは4700、CRminは2400であった。また、液晶表示素子LCD6のコントラストは700であった。
実施例6
樹脂ブラックマトリクスの画素ピッチを50μmに変更した以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタ基板CF7を作成した。カラーフィルタ基板7を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子LCD7を作成した。
カラーフィルタ基板CF7の、平均画素傾斜角θは12°、CRmaxは4900、CRminは3600であった。また、液晶表示素子LCD7のコントラストは1350であった。
実施例7
樹脂ブラックマトリクスの形状を、画素ピッチ25μm、画素長辺長さ180μm、ブラックマトリクス幅6μm、長方形状(格子状)に変更した以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタ基板CF8を作成した。カラーフィルタ基板8を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子LCD8を作成した。
カラーフィルタ基板CF8の、平均画素傾斜角θは12°、CRmaxは4500、CRminは2600であった。また、液晶表示素子LCD8のコントラストは850であった。
実施例8
樹脂ブラックマトリクスの形状を、画素ピッチ25μm、画素長辺長さ180μm、ブラックマトリクス幅6μmで、上辺、底辺が60μm、高さ90μm、角度が45°であり、上辺、または底辺、いずれかが開放された平行四辺形を、開放された辺が互いに接し、くの字状となるよう組み合わせた開口パターンに変更した以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタ基板CF9を作成した。カラーフィルタ基板9を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子LCD9を作成した。
カラーフィルタ基板CF9の、平均画素傾斜角θは12°、CRmaxは4400、CRminは2700であった。また、液晶表示素子LCD9のコントラストは900であった。
実施例9
着色樹脂組成物としてG2、R2、B2を用いた以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタ基板CF10を作成した。カラーフィルタ基板10を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子LCD10を作成した。
カラーフィルタ基板CF10の、平均画素傾斜角θは12°、CRmaxは2300、CRminは1700であった。また、液晶表示素子LCD10のコントラストは450であった。
比較例2
ブラックマトリクスとして、Cr蒸着した金属膜を用いた以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタ基板CF11を作成した。カラーフィルタ基板11を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子LCD11を作成した。
カラーフィルタ基板CF11の、平均画素傾斜角θは4°、CRmaxは4800、CRminは1700であった。また、液晶表示素子LCD11のコントラストは400であった。
実施例10
透明樹脂層として透明樹脂材料OC2を用いた以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタ基板CF12を作成した。カラーフィルタ基板12を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子LCD12を作成した。
カラーフィルタ基板CF12の、平均画素傾斜角θは12°、CRmaxは4750、CRminは3600であった。また、液晶表示素子LCD12のコントラストは1350であった。
実施例11
透明樹脂層として透明樹脂材料OC3を用いた以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタ基板CF13を作成した。カラーフィルタ基板13を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子LCD13を作成した。
カラーフィルタ基板CF13の、平均画素傾斜角θは12°、CRmaxは4700、CRminは2800であった。また、液晶表示素子LCD13のコントラストは950であった。
実施例12
透明樹脂層として透明樹脂材料OC4を用いた以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタ基板CF14を作成した。カラーフィルタ基板14を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子LCD14を作成した。
カラーフィルタ基板CF14の、平均画素傾斜角θは12°、CRmaxは4600、CRminは2500であった。また、液晶表示素子LCD14のコントラストは800であった。
実施例13
透明樹脂層として透明樹脂材料OC2を用いた以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタ基板CF15を作成した。カラーフィルタ基板15を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子LCD15を作成した。
カラーフィルタ基板CF15の、平均画素傾斜角θは8°、CRmaxは4800、CRminは3900であった。また、液晶表示素子LCD15のコントラストは1400であった。
実施例14
透明樹脂層として透明樹脂材料OC4を用いた以外は実施例12と同様にしてと同様にしてカラーフィルタ基板CF16を作成した。カラーフィルタ基板16を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子LCD16を作成した。
カラーフィルタ基板CF16の、平均画素傾斜角θは8°、CRmaxは4750、CRminは3300であった。また、液晶表示素子LCD16のコントラストは1150であった。
実施例15
透明樹脂層を形成しなかった以外は実施例2と同様にしてカラーフィルタ基板CF17を作成した。カラーフィルタ基板17を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子LCD17を作成した。
カラーフィルタ基板CF17の、平均画素傾斜角θは9°、CRmaxは4500、CRminは2900であった。また、液晶表示素子LCD17のコントラストは1000であった。
比較例3
樹脂ブラックマトリクスの画素ピッチを75μmに変更し、透明樹脂層を形成しなかった以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタ基板CF18を作成した。カラーフィルタ基板18を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子LCD18を作成した。
カラーフィルタ基板CF18の、平均画素傾斜角θは12°、CRmaxは4800、CRminは4100であった。また、液晶表示素子LCD18のコントラストは1500であった。
実施例1〜15、および比較例1〜3で作成したカラーフィルタ基板および液晶表示素子の構成ならびにその評価結果を表1に示す。着色層の傾斜角θの小さいカラーフィルタ基板ほどCRの低下率が小さく、画素ピッチが狭いほどその傾向が顕著である。更には、透明樹脂層を具備し、着色層と透明樹脂層との屈折率差が小さいほどCRの低下率が小さいことがわかる。また、着色層の傾斜角θが小さいにも関わらず、Cr薄膜をブラックマトリクスとして用いた際には、特異的にCRmin値が小さく、CRの低下率が大きいことがわかる。そして、CRmax値の大小に関わらず、CRmin値が大きいカラーフィルタ基板を用いた液晶表示素子ほどそのコントラストが高く良好な表示特性であることがわかる。
Figure 2009258696
1: 着色層の傾斜角θ
2:透明基板
3:ブラックマトリクス層
4:着色層
5:透明樹脂層
6:平坦部
7:乗り上げ部
8:輝度計
9、12:偏光板
10:被測定物
11:回転ステージ
13:バックライトユニット

Claims (9)

  1. 透明基板上に形成されたブラックマトリクスの開口部に着色膜からなる着色画素が形成されたカラーフィルタ基板とこれに対向する基板との間の固定スペーサーで保持された空間に液晶化合物が充填され、両基板の液晶化合物と接する面の反対側の面に各々の偏光軸が直交するように偏光板が配されてなるノーマリーブラック型のアクティブマトリクス方式液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ基板において、該ブラックマトリクスが少なくとも樹脂と遮光剤からなる樹脂ブラックマトリクスであって、該着色画素の繰り返しピッチが70μm以下であり、かつ該着色膜がブラックマトリクスに乗り上げた着色膜の傾斜領域において開口部から立ち上がる傾斜領域の該透明基板に対する傾斜角度θが15°以下であることを特徴とするカラーフィルタ基板。
  2. 410nmでの消偏比が5.0×10以上5.0×10以下の直線偏光板の偏光軸に対してカラーフィルタ基板を0〜360°まで回転させて測定した際のコントラストの極小値CRminが2000以上であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ基板。
  3. 前記ブラックマトリクス層の膜厚が1.0μm以下であることを特徴とする請求項1あるいは2に記載のカラーフィルタ基板。
  4. 前記着色層上に透明樹脂層を具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルタ基板
  5. 前記透明樹脂層の屈折率が1.55〜1.80の範囲にあることを特徴とする請求項4に記載のカラーフィルタ基板
  6. 前記着色層と前記透明樹脂層との屈折率差が0.005〜0.20の範囲にあることを特徴とする請求項4または5に記載のカラーフィルタ基板
  7. 前記ブラックマトリクスが、遮光剤として少なくともチタン化合物を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のカラーフィルタ基板。
  8. 前記ブラックマトリクスが、遮光剤として少なくともチタン窒化物を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のカラーフィルタ基板。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のカラーフィルタ基板を具備することを特徴とする液晶表示装置。
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