JP2009241795A - 自動車荷室のボード昇降装置 - Google Patents

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Tetsuya Kameshima
哲哉 亀島
Makoto Ikegami
誠 池上
Toshibumi Nishioka
俊文 西岡
Reiji Kikuchi
礼治 菊池
Naohiro Imaoka
直浩 今岡
Masami Sakata
正実 坂田
Uhyo Haku
宇冰 白
Osamu Kubota
收 窪田
Shinya Matsumoto
慎弥 松本
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Abstract

【課題】本発明は、ボード部材の係合位置を上下方向に変更できるように構成した自動車荷室のボード昇降装置において、スライドピンをスライド移動させるスライド係合溝を床面下方位置に形成して荷室床面に露出するのを防ぎ、また、スライドピンのスライド移動をより円滑に行なうことができ、さらに、複数の開閉部を有するガイド部材の取付け構造も簡略化できる自動車荷室のボード昇降装置を提供することを目的とする。
【解決手段】ガイド部材30は、スライド係合溝22に組付けた状態で第一開閉ハネ部31が後方側に倒れることで下面側通路28を閉鎖して、第二開閉ハネ部32が前方中央側に起き上がることで上面側通路29を開放している。これは、第一開閉ハネ部31の方が重く、第二開閉ハネ部32が第一開閉ハネ部31とスプリング部材を介して連結されているからである。
【選択図】図5

Description

この発明は、自動車荷室のボード昇降装置に関し、特に、ボード部材の係合位置(支持位置)を上下方向に自由に変更できるように構成した自動車荷室のボード昇降装置に関する。
従来より、車両の荷室内の容量の確保しつつ、荷物の出し入れのしやすさを両立するため、荷室フロアの位置を、昇降式のボード部材を用いることで、上下方向に自由に変更できるボード昇降装置が知られている。
例えば、下記特許文献1においては、ボード部材の前端側部に車幅外方側に延びるスライドピン(突出部)を設け、このスライドピンを荷室側面に設けたスライド係合溝に嵌め込んで、前後方向及び上下方向にスライド可能に支持させることで、ボード部材の係合位置(支持位置)を上下方向に変更するボード昇降装置が記載されている。
この特許文献1のボード昇降装置では、スライド係合溝内に開閉自在に回動するガイド部材を設けることで、スライドピンの支持位置を変更できるように構成している。
また、下記特許文献2のボード昇降装置においては、スライド係合溝内に弾性力によって開閉自在となったばね性薄板製のヒンジ軸案内片を設けることで、スライドピンの支持位置を変更できるように構成している。
特開2005−219702号公報 特開2007−91105号公報
ところで、こうしたボード昇降装置においては、荷室内に設置されるため、できるだけ見栄えを向上させることが要求される。このため、スライド係合溝等は、荷室床面に露出させることなく、ボート部材の下方位置に設けることが求められる。
この点、特許文献1のボード昇降装置においては、水平方向に延びるスライド通路がガイド部材の上方に設定されているため、スライド係合溝等が荷室床面に露出することになり望ましくない。
一方、特許文献2のボード昇降装置においては、ボード部材の下方位置にスライド係合溝が設けられており、水平方向に延びるスライド溝も床面を構成する上壁部によって覆われているため、スライド係合溝が荷室床面に露出することがなく見栄えを向上することができる。
しかしながら、他の要求として、こうしたボード昇降装置においては、一般に乗員等の作業者が、ボード部材を手作業によって、前後方向及び上下方向にスライド移動させて係合位置を切換るため、ボード部材のスライド移動をできるだけ円滑に行えるように構成することが求められる。
この点、特許文献2のボード昇降装置においては、ヒンジ軸案内片が金属製バネ材によって構成されているため、スライドピンを付勢力に抗してスライド移動させる必要があり、ボード部材を円滑にスライド移動させることができないという問題があった。
また、ボード昇降装置のガイド部材においては、一般に複数のスライド溝の開閉切換えを行うため、複数の開閉部を設けることになるが、特許文献2のボード昇降装置では、各開閉部ごとで付勢力が発生するように、車体側部材にヒンジ軸案内片を強固に固定している。
このため、このボード昇降装置では、ガイド部材(ヒンジ軸案内片)の取付け構造が複雑になり、また、ガイド部材の車体側取付け部の剛性も高める必要があった。
そこで、本発明は、ボード部材の係合位置を上下方向に変更できるように構成した自動車荷室のボード昇降装置において、スライドピンをスライド移動させるスライド係合溝を床面下方位置に形成して荷室床面に露出するのを防ぎ、また、スライドピンのスライド移動をより円滑に行なうことができ、さらに、複数の開閉部を有するガイド部材の取付け構造も簡略化できる自動車荷室のボード昇降装置を提供することを目的とする。
この発明の自動車荷室のボード昇降装置は、車体後部の荷室内に設置される床面ボード部材と、該床面ボード部材の前部側方に設けたスライドピンと、荷室側面に設けられ該スライドピンがスライド自在に係合するスライド係合溝と、を備えた自動車荷室のボード昇降装置であって、前記スライド係合溝が、水平方向に延びて上方に床面を構成する上壁を有する溝形状の水平溝部と、該水平溝部から下方側に略上下方向に延びる溝形状の上下溝部とを備え、該上下溝部と水平溝部との間には、前記スライドピンの移動を開閉動作で制御するガイド部材を設け、該ガイド部材には、前記スライドピンの前記上下溝部の下部から前記水平溝部の第一端部への移動を許容し、該第一端部から前記上下溝部の下部への移動を制限する第一開閉部と、前記スライドピンの前記水平溝部の前記第一端部から第二端部への移動を許容し、該第二端部から前記第一端部への移動を制限する第二開閉部とを備え、該第一開閉部と該第二開閉部を同一の回動軸で回動自在に軸支して、該第一開閉部と該第二開閉部の開閉動作が連動するように連結する連結手段を備えたものである。
上記構成によれば、まず、スライド係合溝の水平溝部には、上方に床面を構成する上壁を有するため、スライド係合溝が荷室床面に露出することがない。
また、スライドピンの移動を開閉動作で制御するガイド部材が第一開閉部と第二開閉部とを備えており、この第一開閉部と第二開閉部が同一の回動軸で回動自在に軸支されて、連結手段で第一開閉部と第二開閉部の開閉動作が連動されることになる。
このため、ガイド部材の複数の開閉部の開閉動作を、車体側によらず、一方の開閉部の動きを利用して、他方の開閉部の動きを制御することが可能となり、開閉動作を制御する構造を単純化することができる。また、車体側には負荷を掛けないため、車体側の取付け強度も高くする必要がない。
この発明の一実施態様においては、前記第一開閉部と第二開閉部は、一方を他方に対して重く設定しており、該一方の自重で他方の開閉動作を制御するものである。
上記構成によれば、一方の開閉部の自重を利用して、他方の開閉部の開閉動作を制御することで、バネ等の付勢部材を用いて開閉動作の制御を行う必要がない。
よって、付勢部材の車体側の位置決めや、付勢部材の車体側支持部を必要とせず、低コストでガイド部材を構成することができる。また、ガイド部材の耐久性を向上することもできる。
この発明の一実施態様においては、前記連結手段が、前記第一開閉部と前記第二開閉部とを所定姿勢に付勢する付勢部材であるものである。
上記構成によれば、第一開閉部と第二開閉部を連結する連結手段が、所定姿勢に付勢する付勢部材であるため、水平溝部の上壁に当接すること等で、両開閉部の姿勢が所定姿勢から崩れたとしても、付勢部材の付勢力によって両開閉部の姿勢を、所定姿勢に復帰させることができる。
よって、水平溝部等の溝幅をさほど広げなくても、第一開閉部と第二開閉部をスライド係合溝内で開閉動作させることができ、上壁の厚みを確保しながらも、ガイド部材の開閉動作機能を満足させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記連結手段が、前記第一開閉部と前記第二開閉部とを一体化する構造であるものである。
上記構成によれば、第一開閉部と第二開閉部とを一体化することで、開閉動作が連動するように構成したため、構成部品を別体で構成するものよりも削減することができる。
よって、ガイド部材の部品点数の削減を図ることができ、ボード昇降装置の生産性を高めることができる。
この発明の一実施態様においては、前記第一開閉部と第二開閉部は、長さが異なるように形成して、該長さの長い方の開閉部の中間に、開放時に前記水平溝部の上壁に沿って変形する変形部を設けたものである。
上記構成によれば、一方の開閉部の長さを長くしつつも、中間に設けた変形部によって開閉部が上壁に沿って変形することになる。
このため、開閉部の開放量(開放角度)を増加しつつも、水平溝部の上壁の厚みも増加させることができる。
よって、スライドピンのスライド移動をより円滑に行なうことができ、また、上壁の剛性を高めて、荷室床面の強度を高めることができる。
この発明の一実施態様においては、前記水平溝部の上壁の一部に、前記開閉部が嵌る凹部を設けたものである。
上記構成によれば、開閉部の開放量(開放角度)を増加しつつも、上壁の他の部分の厚みを確保することができる。
よって、開閉部の構造を複雑にすることなく、上壁を必要な部分だけ凹設して、上壁の剛性を確保することができる。
この発明の一実施態様においては、前記凹部が、前記スライドピンをスライド係合溝に対して着脱する開口部であるものである。
上記構成によれば、凹部を利用して、スライドピンの着脱を行なうことができる。
よって、床面ボード部材の着脱作業を容易に行なうことができる。
この発明の一実施態様においては、前記水平溝部の上壁の上面を、上側位置にある前記床面ボード部材の上面と略面一の高さに設定して荷室床面サイド部としたものである。
上記構成によれば、前記水平溝部の上壁の上面も含めて、床面ボード部材と略面一の荷室床面を構成することができる。
よって、床面ボード部材よりも広い範囲で荷室床面を構成することができて、荷室のフラット面をより広く構成することができる。
この発明の一実施態様においては、前記スライドピンを、前記床面ボード部材の側方投影面内で上下中央位置よりも下方側にオフセットして設けたものである。
上記構成によれば、スライドピンを、床面ボード部材の側方投影面内で下方位置にオフセットして設けているため、床面ボード部材の上側部分の厚みを厚くすることができる。
このため、この床面ボード部材の上側部分を厚くした厚み分を、水平溝部の上壁の厚みとして厚くすることができるため、上壁の強度を高めることができる。
よって、スライドピンの取付け剛性を確保しつつも、上壁の強度を高め、荷室床面の剛性を高めることができる。また、荷室ボード部材を荷室のフラットな床に載置できる。
この発明の一実施態様においては、前記上下溝部は、傾斜勾配を有して形成して、前記第一開閉部を、該上下溝部の下面側通路を開閉する位置に無負荷時閉鎖するように設け、前記第二開閉部を、前記上下溝部の上面側通路を開閉する位置に無負荷時起立開放するように設けたものである。
上記構成によれば、上下溝部が傾斜勾配を有して形成されることで、床面ボード部材を昇降する際には、傾斜勾配を利用して昇降すればよいため、作業者は軽快に作業することができる。
また、各開閉部も各位置で無負荷状態で、各通路を開閉しているため、スライドボードをスライド移動させる際に、大きな負荷がスライドピンに作用しない。
よって、床面ボード部材の昇降作業を、より円滑に軽快に行うことができる。
この発明の一実施態様においては、前記第一開閉部と第二開閉部は、略等長の長さで形成して、該第一開閉部の自重で第二開閉部を起立方向に開閉動作するように、該第二開閉部の幅を、第一開閉部の幅よりも幅狭に形成したものである。
上記構成によれば、第一開閉部と第二開閉部が略等長であるため、開閉動作の際に、いずれの開放角度も同程度にでき、水平溝部の上壁の凹部等に各開閉部が引っ掛かることをなくすことができる。
また、重量の差を、開閉部の幅によって生じさせているため、各開閉部の厚みを一定にでき、スライド係合溝部のスライドピンの挿通スペースを圧迫することない。
よって、ガイド部材の開閉動作も円滑に生じさせることができ、また、スライドピンのスライド移動も円滑に生じるため、トランクボードのスライド移動を円滑に行なうことができる。
この発明の一実施態様においては、前記上下溝部は、水平溝部との前後境界部分に、それぞれ略同じ勾配で傾斜した傾斜面を備えるものである。
上記構成によれば、上下溝部の上側には、略同じ勾配で傾斜した傾斜面を備えているため、スライド係合溝部の傾斜角度を比較的緩やかにすることができ、スライドピンのスライド移動を円滑に生じさせることができる。
特に、降下時におけるスライドピンの衝撃を緩和できるため、スライドピンへの負担や打音の低減を図ることができる。
よって、スライドピンの耐久性を高めることができるとともに、床面ボード部材の昇降作業をより円滑に行うことができる。
この発明によれば、スライド係合溝の水平溝部には、上方に床面を構成する上壁を有するため、スライド係合溝が荷室床面に露出することがない。また、ガイド部材の複数の開閉部の開閉動作を、車体側によらず、各開閉部の動きを利用して制御することが可能となり、開閉動作を制御する構造を単純化することができる。さらに、車体側には負荷を掛けないため、車体側の取付け剛性も高くする必要もなくなる。
よって、ボード部材の係合位置を上下方向に変更できるように構成した自動車荷室のボード昇降装置において、スライドピンをスライド移動させるスライド係合溝を床面下方位置に形成して荷室床面に露出するのを防ぎ、また、スライドピンのスライド移動をより円滑に行うことができ、さらに、複数の開閉部を有するガイド部材の取付け構造も簡略化できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳述する。
図1は本発明の自動車荷室のボード昇降装置を採用した第一実施形態の荷室の後方斜視図である。図2は図1のA−A線矢視断面図であり、図3は図1のB−B線矢視断面図であり、図4は荷室の平面図である。
自動車Vの後部には、後方にリヤゲート開口部1を備えた荷室Tを設けている。この荷室Tは、前部がリヤシート2のシートバック2aで区画されており、側部がリヤサイドパネル等の側壁3で区画されており、上部がルーフパネル4で区画されており、さらに、下部がトランクボード5で区画されて、これら構成要素によって、略ボックス形状の空間が構成されている。
この荷室Tは、図示しないが、シートバック2aを前方に倒すことにより荷室Tの空間容積を拡大したり、また、後述するように、トランクボード5を昇降移動させることで、荷室Tの床面位置を上下動できるように構成している。このように、荷室Tの容積や床面の高さを変更できるように構成することで、荷室Tを様々な用途に用いることが可能となり、荷室Tの利便性を高めている。
このうち、トランクボード5は、比較的剛性の高い合成樹脂製の略正方形状の平板部材で構成しており、上下方向に昇降可能に構成している。また、前端部を支点として回動可能となるように構成している。さらに、荷室Tから着脱可能に構成しており、荷室T下部に設置されるスペアタイヤS等(図2参照)に容易にアクセスできるように構成している。
図2に示すように、リヤシート2の後方位置では、フロアパネル6が下方に大きく凹設してスペアタイヤパン7を形成している。このスペアタイヤパン7の内部には、スペアタイヤSを収納しており、パンク時等にはこのスペアタイヤパン7から取り出せるように構成している。
スペアタイヤSの上方には、合成樹脂製のトランクトレイ8を設置している。このトランクトレイ8は、所定の深さを有しており、内部(トランクボックス)Uには、工具や清掃道具等の車載道具等(図示せず)を収納できるように構成している。
このトランクトレイ8の前端には、リヤシート2側への車載道具等の飛び出しを防ぐ、前壁部8aを設けている。また、このトランクトレイ8の後端部8bは、リヤゲート開口部1から延びる樹脂製のトランクエンドパネル9に支持されている。
このトランクエンドパネル9は、リヤエンドクロスメンバー10の上方から前方側に設置しており、前方側に下方に落ち込む段部9A,9Bを形成している。上方に上段部9Aを形成して、下方に下段部9Bを形成している。このうち、下段部9Bで、前述のトランクトレイ8の後端部8bを支持している。
また、この上段部9Aと下段部9Bとによって、トランクボード5の後端を支持するボート後端支持部11を構成している。実線で示した状態がトランクボード5が上側定位置にある状態であり、一点鎖線で示した状態がトランクボード5が下側定位置にある状態である。
トランクボード5の前方には、リヤシート2との間を塞ぐ横長の補助ボード12を設けている。この補助ボード12を設けることで、トランクボード5が上側定位置にあるとき(図2の実線で示した位置)に、ほぼ面一の荷室Tのフロア面を構成できる。
また、リヤエンドクロスメンバー10には、上方に延びるゲートストライカ13を設けており、このゲートストライカ13に、リヤゲート14に設けられたゲートラッチRを係合することで、車体後方側で開閉自在に設置されたリヤゲート14を閉鎖固定している。
また、図3に示すように、フロアパネル6は、車幅方向側端部で車体前後方向に延びるリヤサイドフレーム15,15と接合しており、車体骨格部材に対して強固に固定している。
そして、このフロアパネル6の中央には、前述したスペアタイヤパン7を凹設している。また、この上方には、前述したこのトランクトレイ8を、車幅方向全幅に亘って設置して、この上方空間を前述したトランクボックスUとして構成している。さらに、その上方にはトランクボード5を設置している。
荷室Tの両側端部には、上下方向に延びる合成樹脂製のリヤサイドトリム16,16を設けている。このリヤサイドトリム16,16の下部には、車幅内方側に突出するボード前側支持部17,17を形成している。
図4に示すように、トランクボート5の前部には、車幅方向に延びる軸部材20を貫通配置しており、その両端を車幅外方側に突出させることで、スライドピン21,21を構成している。
このスライドピン21は、トランクボード5の前部位置を規定するために、前述のボード前側支持部17に係合支持されるように構成している。
このボード前側支持部17には、スライドピン21のスライド係合位置を規定するスライド係合溝22を設けている。スライド係合溝22は、スライドピン21が円滑にスライド移動できる幅と深さを有する凹状溝で構成している。
そして、このスライド係合溝22は、後述するように、水平溝部23と傾斜溝部24とを備えており、トランクボード5の上側定位置と下側定位置とを規定するように構成している。
また、このスライド係合溝22には、スライドピン21の係合位置を開閉動作によって制御するガイド部材30を設けている。
次に、図5〜図9によって、この第一実施形態のガイド部材30とスライド係合溝22について説明する。図5がスライド係合溝とガイド部材とを示した全体側面図、図6がガイド部材をスライド係合溝から分解して示した分解斜視図、図7がガイド部材の単品斜視図、図8がガイド部材を利用してトランクボードを下側定位置から上側定位置に移動させる際の作動状態図、図9がガイド部材を利用してトランクボードを上側定位置から下側定位置に移動させる際の作動状態図である。
まず、スライド係合溝22は、図5に示すように、ボード前側支持部17の荷室内側面に凹設形成されており、前後方向に略水平方向に延びる水平溝部23と、水平溝部23の中央から前側下方に所定の傾斜勾配α(例えば、25度)で傾斜する上下溝部たる傾斜溝部24とを備えている。
このうち、水平溝部23の前端では、トランクボード5の上側定位置を係止して規定する第一規定部22Aを設定している。また、水平溝部23の後端では、トランクボード5の引き上げ後端位置を規定する第二規定部22Bを設定している。さらに、傾斜溝部24の下部前端では、トランクボード5の下側定位置を係止して規定する第三規定部22Cを設定している。
水平溝部23の上方には、水平溝部23と平行に延びる上壁25を設けている。この上壁25は、上下方向の厚みを所定の厚みt(例えば1cm)を有するように形成している。
この上壁25の上面25aは、トランクボード5上面と略面一となるように形成されており、荷室床面TFの床面サイド部26(図1参照)を構成するようにしている。これにより、荷室床面TFは、トランクボード5上面よりも広い範囲で形成されることになる。
この上壁25には、前後位置に二箇所離間して、上方に窪んだ略三角形状の係止凹部27,27を形成している。この係止凹部27,27は、後述するガイド部材30の開閉ハネ部31,32が開閉動作する際に、開閉ハネ部31,32のストッパーとして機能する。
このように、係止凹部27,27を上方に窪ませているのは、以下の理由による。
まず、開閉ハネ部31,32は、傾斜溝部24との間の下面側通路28と上面側通路29を塞ぐため比較的長くする必要がある。もっとも、この長い開閉ハネ部31,32をスライドピン21の挿通スペースで邪魔にならないように大きく開放する必要がある。この結果、開閉ハネ部31,32の厚みや開放範囲は大きく確保する必要がある。
また、一方で、上壁25は、上面25aが荷室床面TFのサイド部26を構成するため、ある程度、強度が必要である。このため、上壁25では、前述のように所定の厚み(t)を確保する必要がある。
そこで、これら二つの要求を満足するため、係止凹部27,27を、各開閉ハネ部31,32に対応する必要な部分だけを窪ませているのである。
なお、本実施形態では、スライドピン21の設置位置を、トランクボード5の側方投影面内(図5の一点鎖線内)で、トランクボード5の上下中央位置CLよりも下方側にオフセットする位置に設定している。
これは、スライド係合溝22の水平溝部23の高さ位置を、スライドピン21がオフセットした厚み分、荷室床面TFの高さ位置から下方側に形成することができるからである。また、トランクボード5の側方投影面内で設定することで、軸部材20をトランクボード5内に貫通配置して、スライドピン21の取付け剛性を高めることができるからである。また、スライドピン21がトランクボード5の下方に突出しないので、トランクトレイの底にきれいに敷くことができる。
傾斜溝部24は、前方下方側に大きく延びており、下端前端部には、トランクボード5を確実に係止できるように水平部24aを設けている。この傾斜溝部24は、傾斜勾配αを前述のように比較的緩やかにすることで、トランクボード5の下側定位置からの引き上げ力を軽減するようにしている。
傾斜溝部24の上部には、ガイド部材30を挟んで、後方側に下面側通路28を形成して、前方側に上面側通路29を形成している。下面側通路28は、スライドピン21が傾斜溝部24から水平溝部23へ移動する際に通過するように設定されており、上面側通路29は、スライドピン21が水平溝部23から傾斜溝部24へ移動する際に通過するように設定されている。
下面側通路28は、トランクボード5を引き上げる際の通路となるため、比較的緩やかな屈曲路となっており、一方、上面側通路29は、トランクボード5を降下する際の通路となるため、急な屈曲路となっている。
前述のガイド部材30は、後方側に位置する第一開閉ハネ部31と、前方側に位置する第二開閉ハネ部32と、回動軸となる軸支ボルト部材33と、第一開閉ハネ部31と第二開閉ハネ部32を所定姿勢に保持するスプリング部材34(図6参照)と、で構成している。
具体的には、図6に示すように、第一開閉ハネ部31は、合成樹脂によって成形された羽根状片で構成しており、円筒ボス部31aと略矩形の翼状部31bとを備えている。
また、第二開閉ハネ部32も、合成樹脂によって成形された羽根状片で構成しており、円筒ボス部32aと略矩形の翼状部32bとを備えている。
この第一開閉ハネ部31の翼状部31bと第二開閉ハネ部32の翼状部32bは、第一開閉ハネ部31の翼状部31bのほうが長く形成されている。これは、第一開閉ハネ部31が通路開口の長い下面側通路28(図5参照)を閉鎖するためである。また、この結果、第一開閉ハネ部31の方が第二開閉ハネ部32よりも重くなっている。
スプリング部材34は、両端部34a,34bが略L字状に延びる金属製のコイルスプリングで構成している。このスプリング部材34は、第一開閉ハネ部31と第二開閉ハネ部32とを所定の姿勢状態に維持する付勢力を有している。
軸支ボルト部材33は、一般的なボルトで構成しており、第一開閉ハネ部31の円筒ボス部31a、第二開閉ハネ部32の円筒ボス部32a、それにスプリング部材34を、それぞれ貫通して、水平溝部23の中央に穿設した軸支穴35に締結固定している。
この軸支ボルト部材33は、車幅方向に延びるように締結固定されており、第一開閉ハネ部31と第二開閉ハネ部32を、前後方向に回動自在となるように軸支している。
図7に、このガイド部材30を組み上げた状態の単品状態を示す。
ガイド部材30は、第一開閉ハネ部31と第二開閉ハネ部32とが、側面視で略L字状姿勢となるように組み上げられており、この姿勢をスプリング部材34によって保持されている。
このため、ガイド部材30は、無負荷状態で常に略L字状の姿勢を維持するようになっており、スライドピン21が当接して開閉ハネ部31,32に力が作用した場合には、姿勢状態が変化するものの、即座にL字状の姿勢を回復するようになっている。
このガイド部材30は、スライド係合溝22に組付けた状態(定常状態)で、図5に示すように、第一開閉ハネ部31が後方側に倒れることで下面側通路28を閉鎖して、第二開閉ハネ部32が前方中央側に起き上がることで上面側通路29を開放している。
ここで、第一開閉ハネ部31が後方側に倒れるのは、第二開閉ハネ部32よりも第一開閉ハネ部31の方が重いからである。また、第二開閉ハネ部32が起き上がっているのは、スプリング部材34を介して第一開閉ハネ部31に連結されて、第一開閉ハネ部31の動きと連動するようになっているからである。
次に、図8、図9によって、このガイド部材30を利用したトランクボード5の昇降移動の作動状態について説明する。
まず、図8でトランクボード5を下側定位置から上側定位置に移動させる場合の作動状態について説明する。
図8(a)に示すように、まず、作業者(図示せず)は、下側定位置にあるトランクボード5を斜め後方に引き上げる。このとき、スライドピン21は、傾斜溝部24から、下面側通路28を経由して、水平溝部23の後端(第二規定部22B)にスライド移動する。
この際、ガイド部材30は、スライドピン21が第一開閉ハネ部31を上方に跳ね上げることで、下面側通路28を開放する。なお、第二開閉ハネ部32も、同時に第一開閉ハネ部31の動きに連動して前方側に倒れる。
次に、図8(b)に示すように、作業者がトランクボード5を逆に前方側に押込むと、スライドピン21は、第一開閉ハネ部31が自重により下面側通路28を閉鎖しているため、この第一開閉ハネ部31の上方を通過して、前方にスライド移動する。
そして、図8(c)に示すように、トランクボード5をさらに前方側に押込むと、スライドピン21は、第二開閉ハネ部32を後方から押し倒して、上面側通路29を封鎖する。このため、スライドピン21は、第二開閉ハネ部32の上方を通過して、前方にスライド移動する。なお、第一開閉ハネ部31も、第二開閉ハネ部32の動きに連動して前方側に起き上がる。もっとも、スプリング部材34の付勢力を弱く設定している場合には、この起き上がり量は少なくなる。
その後、図8(d)に示すように、トランクボード5を前端部に押込んだ場合には、スライドピン21が水平溝部23の前端(第一規定部22A)に移動する。このとき、ガイド部材30は、再度自重により、第一開閉ハネ部31が後方に倒れて、第二開閉ハネ部32が起き上がる。
最後に、トランクボード5後部を下方に下ろすようにトランクボード5を回動すると、図8(e)に示すように、トランクボード5後端がボード後端支持部11の上段部9Aに載置される。
こうして、トランクボード5は、上側定位置に係合支持される。
次に、図9でトランクボード5を上側定位置から下側定位置に移動させる場合の作動状態について説明する。
図9(a)に示すように、作業者(図示せず)は、トランクボード5の後部を上方に持ち上げてから、やや後方に引いて下方に落とし込む。このとき、スライドピン21は、第二開閉ハネ部32が起き上がって、上面側通路29を開放しているため、そのまま上面側通路29を介して傾斜溝部24に落ち込む。
そして、トランクボード5を下方前方側に押込むことで、スライドピン21が傾斜溝部24をスライド移動して下部前端(第三規定部22C)に位置する。
その後、図9(b)に示すように、トランクボード5後端がボード後端支持部11である下段部9Bに載置されることで、トランクボード5は下側定位置に係合支持される。
このように、ガイド部材30を用いることにより、トランクボード5を円滑に昇降移動させることができる。
次に、このように構成した本実施形態の作用効果について説明する。
この実施形態では、スライド係合溝22が、水平方向に延びて上方に床面を構成する上壁25を有する水平溝部23と、この水平溝部23から下方側に延びる傾斜溝部24とを備え、この傾斜溝部24と水平溝部23との間には、スライドピン21の移動を開閉動作で制御するガイド部材30を設け、このガイド部材30には、スライドピン21の傾斜溝部24の下部から水平溝部23の後端(22B)への移動を許容し、水平溝部23の後端(22B)から傾斜溝部24の下部への移動を制限する第一開閉ハネ部31と、スライドピン21の水平溝部23の後端(22B)から前端(22A)への移動を許容し、水平溝部23の前端(22A)から後端(22B)への移動を制限する第二開閉ハネ部32とを備えており、この第一開閉ハネ部31と第二開閉ハネ部32を同一の軸支ボルト部材33で回動自在に軸支して、この第一開閉ハネ部31と第二開閉ハネ部32の開閉動作が連動するように、スプリング部材34で連結している。
これにより、スライド係合溝22の水平溝部23は、上方に床面を構成する上壁25を有するため、スライド係合溝22が荷室床面TFに露出することがない。
また、ガイド部材30の第一開閉ハネ部31と第二開閉ハネ部32は、同一の軸支ボルト部材33で回動自在に軸支されて、スプリング部材34で開閉動作が連動するようになっている。
このため、ガイド部材30の二つの開閉ハネ部31,32の開閉動作を、車体側によらず、一方の開閉ハネ部(31)の動きを利用して、他方の開閉ハネ部(32)の動きを制御することが可能となり、開閉動作を制御する構造を単純化することができる。また、車体側には、開閉動作を制御するための負荷を掛けないため、車体側の取付け剛性も高くする必要がない。
よって、トランクボード5の係合位置を上下方向で変更できるように構成した自動車荷室のボード昇降装置において、スライドピン21をスライド移動させるスライド係合溝22を荷室床面TFに露出するのを防ぎ、また、スライドピン21のスライド移動をより円滑に行うことができ、さらに、複数の開閉ハネ部31,32を有するガイド部材30の取付け構造も簡略化できる。
また、この実施形態では、第一開閉ハネ部31と第二開閉ハネ部32は、第一開閉ハネ部31が第二開閉ハネ部32に対して重く設定しており、第一開閉ハネ部31の自重で第二開閉ハネ部32の開閉動作を制御するようにしている。
これにより、バネ等の付勢部材を用いて、ガイド部材30の開閉動作の制御を行う必要がない。
よって、付勢部材の車体側の位置決めや、付勢部材の車体側支持部を必要とせず、低コストでガイド部材30を構成することができる。また、ガイド部材30の耐久性を向上することもできる。
なお、この実施形態では、第一開閉ハネ部31の長さを長く設定することで、第二開閉ハネ部32よりも、重くなるように設定しているが、例えば、第一開閉ハネ部31を金属材料で成形することで重量差を生じさせたり、樹脂材料の種類を変えて重量差を生じさせたり、その他、様々な方法によって、第一開閉ハネ部31の方を重くなるように設定してもよい。
また、この実施形態では、スプリング部材34で、第一開閉ハネ部31と第二開閉ハネ部32とを側面視略L字状の姿勢に付勢している。
これにより、第一開閉ハネ部31や第二開閉ハネ部32が水平溝部23の上壁25に当接することで、両開閉ハネ部31,32の姿勢が崩れたとしても、スプリング部材34の付勢力によって、両開閉ハネ部31,32の姿勢を、略L字状の姿勢に復帰させることができる。
よって、水平溝部23等の幅を広げることなく、第一開閉ハネ部31と第二開閉ハネ部32をスライド係合溝22内で開閉動作させることができ、上壁25の厚みを確保しながら、ガイド部材30の開閉動作機能を満足させることができる。
また、この実施形態では、水平溝部23の上壁25の一部に、開閉ハネ部31,32が嵌る係合凹部27,27を設けている。
これにより、開閉ハネ部31,32の開放量(開放角度)を増加しつつも、上壁25の他の部分の厚みを確保することができる。
よって、開閉ハネ部31,32の構造を複雑にすることなく、上壁25を必要な部分だけ凹設して、上壁25の剛性を確保することができる。
また、この実施形態では、上壁25の上面25aを、上側定位置にあるトランクボード5の上面と略面一の高さに設定して荷室床面TFのサイド部26としている。
これにより、上壁25の上面25aも含めて、略面一の荷室床面TFとして構成することができる。
よって、トランクボード5よりも広い範囲で荷室床面TFを構成することができて、荷室Tのフラット面をより広く構成することができる。
また、この実施形態では、スライドピン21を、トランクボード5の側方投影面内(図5の5で示す一点鎖線参照)で上下中央位置CLよりも下方側にオフセットして設けている。
これにより、トランクボード5の上側部分の厚みを厚くすることができる。
このため、このトランクボード5の上側部分を厚くした厚み分を、水平溝部23の上壁25の厚みとして厚くすることができるため、上壁25の強度を高めることができる。
よって、スライドピン21の取付け剛性を確保しつつも、上壁25の強度を高め、荷室床面TFの剛性を高めることができる。
また、この実施形態では、傾斜溝部24を比較的緩やかな傾斜勾配αで形成して、第一開閉ハネ部31を、傾斜溝部24の下面側通路28を開閉する位置で無負荷時閉鎖するように設け、第二開閉ハネ部32を、上面側通路29を開閉する位置で無負荷時起立開放するように設けている。
これにより、トランクボード5を昇降する際には、緩やかな傾斜勾配αを利用して昇降すればよいため、作業者は軽快に作業することができる。
また、各開閉ハネ部31,32も各位置で無負荷状態で、各通路28,29を開閉するため、トランクボード5をスライド移動させる際に、大きな負荷がスライドピン21に作用しない。
よって、トランクボード5の昇降作業を、より円滑に軽快に行うことができる。
次に、第二実施形態について、図10〜図12によって説明する。図10は第二実施形態のガイド部材とスライド係合溝とを示した全体側面図、図11はガイド部材の作動状態を説明する詳細側面図、図12はガイド部材の平面図である。
この実施形態は、水平溝部23の上壁25をより強固にするために、係合凹部をなくして上壁25の下面25bを平滑に構成しつつも、ガイド部材40の構造を工夫することで、ガイド部材40の開閉動作も確実に生じるように構成したものである。
図10に示すように、この実施形態のスライド係合溝22は、上壁25の下面25bに係合凹部を設けず、平滑面として形成している。このため、上壁25の厚みtを全体亘って厚くすることができ、上壁25の強度を高めることができる。
もっとも、下面側通路28の通路幅(長さ)を閉鎖するためには、第一開閉ハネ部41の長さを長くする必要があり、また、下面側通路28のスライドピン21の挿通スペースを確保するためには、開放量も大きくする必要もある。
そこで、本実施形態のガイド部材40では、第一開閉ハネ部41の中間位置に、屈曲変形可能な変形部42を設けて、この要求を満足している。
すなわち、第一開閉ハネ部41を、基部41aと端部41bで構成して、この間に変形部42を設けることで、第一開閉ハネ部41の開放時には、端部41bが上壁25に沿って変形するように構成しているのである。
具体的には、図11、図12に示すように、ガイド部材40は、第一開閉ハネ部41と第二開閉ハネ部43とを有して構成しており、このうち、第一開閉ハネ部41には、矩形板状の基部41aと、矩形板状の端部41bとを有している。
基部41aと端部41bとの間には、両者を貫通して連結する軸支部材41cを設けており、この軸支部材41cには、基部41aと端部41bを、無負荷時に略直線状に維持するコイルスプリング41dを設けている。なお、図12のV1は車体側部材である。
このため、第一開閉ハネ部41は、図11に示すように、実線で示す無負荷時に、直線状態で下面側通路28を閉鎖するように位置して、破線で示すスライドピン21通過時(有負荷時)には、端部41bが上壁25に沿って屈曲変形して、下面側通路28を開放するようになっている。
よって、この第一開閉ハネ部41は、長さを長く形成しつつも、中間位置で屈曲変形するため、開放量を大きくすることができる。
このように、この実施形態では、第一開閉ハネ部41の中間に、開放時に水平溝部23の上壁25に沿って変形する変形部42を設けている。
これにより、第一開閉ハネ部41の長さを長くしつつも、中間に設けた変形部42によって第一開閉ハネ部41が上壁25に沿って変形することになる。
このため、第一開閉ハネ部41の開放量(開放角度)を増加しつつも、上壁25の厚みtも増加させることができる。
よって、スライドピン21のスライド移動をより円滑に行なうことができ、また、上壁25の剛性を高めて、荷室床面TFの強度を高めることができる。
また、この実施形態のガイド部材40は、第一開閉ハネ部41と第二開閉ハネ部43を一体化して構成している。これは、第一実施形態と異なり、第一開閉ハネ部41と第二開閉ハネ部43の姿勢が、上壁25に当接したとしても、変化しないためである。
このように、第一開閉ハネ部41は、第二開閉ハネ部43と一体化することで、第一開閉ハネ部41と第二開閉ハネ部43の開閉動作は、常に連動することになる。
このように、この実施形態では、第一開閉ハネ部41と第二開閉ハネ部43とを一体化することで、第一開閉ハネ部41と第二開閉ハネ部43を別体で構成した場合よりも、構成部品を削減することができる。
よって、ガイド部材40の部品点数の削減を図ることができ、生産性を高めることもできる。
なお、その他の作用効果については、前述の実施形態と同様である。
次に、第三実施形態について、図13と図14で説明する。図13は第三実施形態のガイド部材の分解斜視図、図14は図13のC−C線矢視断面図である。
この第三実施形態は、ガイド部材50の第一開閉ハネ部51と第二開閉ハネ部52を完全に一体化する共に、水平溝部23の上壁25を一部切欠いて開口部53を設けて、この開口部53を利用して、第一開閉ハネ部51の開放起立時の回避空間としたものである。
図13に示すように、この実施形態のガイド部材50は、第一開閉ハネ部51と第二開閉ハネ部52とこれらを一体とする円筒部54とで構成している。このガイド部材50を、他の実施形態と同様に、軸支ボルト部材33でスライド係合溝22内に軸支固定している。
この実施形態では、さらに、ガイド部材50の回動性を高めるために、円筒スペーサ55と二枚のワッシャー56,56を用いて車体側部材V1に締結固定している(図14参照)。なお、57はナットである。
また、第一開閉ハネ部51に対応する上壁25には、上方に開口した開口部53を設けている。この開口部53は、前述したように、第一開閉ハネ部51の回避空間となる共に、スライドピン21の着脱する際の着脱穴としても使用できる。
このため、トランクボード5を着脱する作業も、容易に行うことができる。
以上のように、この実施形態では、第一開閉ハネ部51に対応する上壁25に、スライドピン21をスライド係合溝22に着脱する開口部53を設けている。
これにより、第一開閉ハネ部51の回避空間を利用して、スライドピン21の着脱も行なうことができる。
よって、トランクボード5のスライド係合溝22からの着脱作業も容易に行なうことができ、トランクボード5を利用した荷室の利便性を、さらに高めることができる。
なお、この実施形態のガイド部材50は、樹脂やアルミダイキャスト等で一体成形することが考えられるが、重量差が生じにくい場合には、第一開閉ハネ部51の厚みを厚くしたり、第一開閉ハネ部51の先端にオモリを埋め込むようにしてもよい。
なお、その他の作用効果については、前述の実施形態と同様である。
次に、第四実施形態について、図15〜図17で説明する。図15は第四実施形態のガイド部材とスライド係合溝の全体斜視図、図16は図15のD−D線矢視断面図、図17は、スライドピンの上面側通路の通過状態を説明する側面図である。
この第四実施形態は、トランクボード5を下側定位置に降下させる場合の衝撃を緩和するため、スライドピン21が降下時に通過する上面側通路29の傾斜勾配を緩やかにしたものである。但し、この場合には、上面側通路29を閉鎖する第二開閉ハネ部62の長さを長くする必要が生じる。そこで、この実施形態では、第一開閉ハネ部61の幅よりも、第二開閉ハネ部62の幅を、幅狭に形成することで、第一開閉ハネ部61よりも、第二開閉ハネ部62を軽くなるように構成している。
具体的には、図16に示すように、ガイド部材60の第二開閉ハネ部62の幅P2を、第一開閉ハネ部61の幅P1よりも幅狭に設定することで、第一開閉ハネ部61と第二開閉ハネ部62との間で重量差を生じさせている。
このように、第二開閉ハネ部62が軽くなるように設定していることで、図17に示すように、定常状態では、自重で第一開閉ハネ部61が後方側に倒れて、第二開閉ハネ部62が起き上がるような状態になる。このため、この実施形態でも、他の実施形態と同様に、スライドピン21がスライド係合溝22を円滑にスライド移動することになる。
また、この実施形態では、第一開閉ハネ部61と第二開閉ハネ部62との長さが略等長となるように形成している。このため、両開閉ハネ部61,62の開放角度等を同一にすることができる。
さらに、この実施形態では、図17に示すように、スライド係合溝22の上面側通路29の傾斜面63の傾斜勾配βを、約30度程度に緩やかに設定している。これにより、スライドピン21が傾斜溝部24の下面24aに落ち込む差W1が、従来の湾曲面(破線で示すライン位置)の位置から落ち込む場合W2よりも、小さくできる。
よって、スライドピン21に作用する衝撃を、従来のものよりも緩和することができる。
なお、詳細には図示しないが、逆にこの傾斜面63を下側に凹状に湾曲させた場合には、スライドピン21の降下初期に勢いが付くため、この場合も衝撃が大きく生じることになり、好ましくない。
このように、この実施形態では、第一開閉ハネ部61と第二開閉ハネ部62を、略等長の長さで形成して、第一開閉ハネ部61の自重で第二開閉ハネ部62を起立方向に開閉動作するように、第二開閉ハネ部62の幅P2を、第一開閉ハネ部61の幅P1よりも幅狭に形成している。
これにより、第一開閉ハネ部61と第二開閉ハネ部62が略等長であるため、開閉動作の際に、いずれの開放角度も同程度にできる。このため、水平溝部23の上壁25の係合凹部27,27に各開閉ハネ部61,62が引っ掛かり難くなり、ガイド部材60の信頼性を高めることができる。
また、自重の差を、各開閉ハネ部61,62の幅P1,P2の差によって生じさせているため、各開閉ハネ部61,62の厚みを一定にでき、スライド係合溝22のスライドピン21の挿通スペースを圧迫しないようにできる。
よって、ガイド部材60の開閉動作も円滑に生じさせることができ、また、スライドピン21のスライド移動も円滑に生じることができるため、トランクボード5のスライド移動を円滑に行なわせることができる。
また、この実施形態では、傾斜溝部24の水平溝部23との境界部分には、それぞれほぼ同じ勾配(α,β)で傾斜した傾斜面63,24b(図17参照)を対面するように形成している。
これにより、上面側通路29と下面側通路28の傾斜勾配(α,β)を比較的緩やかにすることができ、スライドピン21のスライド移動を円滑に生じさせることができる。
特に、上面側通路29を通過する際のスライドピン21の衝撃を緩和できるため、スライドピン21への負担や打音の低減を図ることができる。
よって、トランクボード5の昇降作業をより円滑に行うことができる。
その他の作用効果については、他の実施形態と同様である。
以上、この発明の構成と前述の実施形態との対応において、
この発明の床面ボード部材は、実施形態のトランクボード5に対応し、
以下、同様に、
上下溝部は、傾斜溝部24に対応し、
第一開閉部は、第一開閉ハネ部31,41,51,61に対応し、
第二開閉部は、第二開閉ハネ部32,43,52,62に対応し、
回動軸は、軸支ボルト部材33に対応し、
付勢部材は、スプリング部材34に対応し、
凹部は、係合凹部27に対応するも、
この発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、あらゆる自動車荷室のボード昇降装置に適用する実施形態を含むものである。
なお、本実施形態では、上下方向に延びる溝部を傾斜させて傾斜溝部としたが、ほとんど傾斜させずに、上下方向に略鉛直方向に延びるように構成してもよい。
また、溝部の構造についても、さらに水平方向に延びる水平溝部を追加して、上下方向中間位置で、スライドピンを係止固定するように構成してもよい。
本発明の自動車荷室のボード昇降装置を採用した第一実施形態の荷室の後方斜視図。 図1のA−A線矢視断面図。 図1のB−B線矢視断面図。 荷室の平面図。 スライド係合溝とガイド部材とを示した全体側面図。 ガイド部材をスライド係合溝から分解して示した分解斜視図。 ガイド部材の単品斜視図。 ガイド部材を利用してトランクボードを下側定位置から上側定位置に移動させる際の作動状態図。 ガイド部材を利用してトランクボードを上側定位置から下側定位置に移動させる際の作動状態図。 第二実施形態のガイド部材とスライド係合溝とを示した全体側面図。 ガイド部材の作動状態を説明する詳細側面図。 ガイド部材の平面図。 第三実施形態のガイド部材の分解斜視図。 図13のC−C線矢視断面図。 第四実施形態のガイド部材とスライド係合溝の全体斜視図。 図15のD−D線矢視断面図。 スライドピンの上面側通路の通過状態を説明する側面図。
符号の説明
5…トランクボード
21…スライドピン
22…スライド係合溝
23…水平溝部
24…傾斜溝部
25…上壁
27…係合凹部
28…下面側通路
29…上面側通路
30…ガイド部材
31…第一開閉ハネ部
32…第二開閉ハネ部
33…軸支ボルト部材
34…スプリング部材
40…ガイド部材
41…第一開閉ハネ部
43…第二開閉ハネ部
50…ガイド部材
51…第一開閉ハネ部
52…第二開閉ハネ部
53…開口部
60…ガイド部材
61…第一開閉ハネ部
62…第二開閉ハネ部

Claims (12)

  1. 車体後部の荷室内に設置される床面ボード部材と、該床面ボード部材の前部側方に設けたスライドピンと、荷室側面に設けられ該スライドピンがスライド自在に係合するスライド係合溝と、を備えた自動車荷室のボード昇降装置であって、
    前記スライド係合溝が、水平方向に延びて上方に床面を構成する上壁を有する溝形状の水平溝部と、該水平溝部から下方側に略上下方向に延びる溝形状の上下溝部とを備え、
    該上下溝部と水平溝部との間には、前記スライドピンの移動を開閉動作で制御するガイド部材を設け、
    該ガイド部材には、前記スライドピンの前記上下溝部の下部から前記水平溝部の第一端部への移動を許容し、該第一端部から前記上下溝部の下部への移動を制限する第一開閉部と、
    前記スライドピンの前記水平溝部の前記第一端部から第二端部への移動を許容し、該第二端部から前記第一端部への移動を制限する第二開閉部とを備え、
    該第一開閉部と該第二開閉部を同一の回動軸で回動自在に軸支して、
    該第一開閉部と該第二開閉部の開閉動作が連動するように連結する連結手段を備えた
    自動車荷室のボード昇降装置。
  2. 前記第一開閉部と第二開閉部は、一方を他方に対して重く設定しており、該一方の自重で他方の開閉動作を制御する
    請求項1記載のボード昇降装置。
  3. 前記連結手段が、前記第一開閉部と前記第二開閉部とを所定姿勢に付勢する付勢部材である
    請求項2記載のボード昇降装置。
  4. 前記連結手段が、前記第一開閉部と前記第二開閉部とを一体化する構造である
    請求項2記載のボード昇降装置。
  5. 前記第一開閉部と第二開閉部は、長さが異なるように形成して、
    該長さの長い方の開閉部の中間に、開放時に前記水平溝部の上壁に沿って変形する変形部を設けた
    請求項2又は4記載のボード昇降装置。
  6. 前記水平溝部の上壁の一部に、前記開閉部が嵌る凹部を設けた
    請求項1〜4いずれか記載のボード昇降装置。
  7. 前記凹部が、前記スライドピンをスライド係合溝に対して着脱する開口部である
    請求項6記載のボード昇降装置。
  8. 前記水平溝部の上壁の上面を、上側位置にある前記床面ボード部材の上面と略面一の高さに設定して荷室床面サイド部とした
    請求項1〜7いずれか記載のボード昇降装置。
  9. 前記スライドピンを、前記床面ボード部材の側方投影面内で上下中央位置より下方側にオフセットして設けた
    請求項8記載のボード昇降装置。
  10. 前記上下溝部を、傾斜勾配を有するように形成して、
    前記第一開閉部を、該上下溝部の下面側通路を開閉する位置に無負荷時閉鎖するように設け、
    前記第二開閉部を、前記上下溝部の上面側通路を開閉する位置に無負荷時起立開放するように設けた
    請求項1〜9いずれか記載のボード昇降装置。
  11. 前記第一開閉部と第二開閉部は、略等長の長さで形成して、
    該第一開閉部の自重で第二開閉部を起立方向に開閉動作するように、該第二開閉部の幅を、第一開閉部の幅よりも幅狭に形成した
    請求項1〜4、6〜10いずれか記載のボード昇降装置。
  12. 前記上下溝部は、水平溝部との前後境界部分に、それぞれ略同じ勾配で傾斜した傾斜面を備える
    請求項11記載のボード昇降装置。



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