JP2009236179A - 流路規定部材および液体吐出装置 - Google Patents

流路規定部材および液体吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 比較的長い時間、安定した性能で使用することができる流路規定部材を提供する。
【解決手段】
内部空間を有し、前記内部空間と連通した貫通孔を備えた筒状体と、前記内部空間に挿入され、前記貫通孔と連通可能な流路を備えた軸部材と、を有し、前記軸部材が軸方向を中心に回転されることで前記貫通孔と前記流路との連通状態が変化し、前記貫通孔から前記内部空間の側へ流入される流体の経路が、前記連通状態に応じて規定される流路規定部材であって、前記筒状体の内周面と前記軸部材の外周面との間隙は、前記軸部材の長さ方向の端部の側が、前記軸部材の長さ方向の中央位置に比べて大きいことを特徴とする流路規定部材を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流体の経路を切り替える為に使用される流路規定部材およびそれを用いた液体吐出装置に関する。
従来から、例えば半導体製造プロセス等におけるレジスト塗布工程や、液晶製造工程における液晶滴下工程等、様々な分野において、液体定量装置ならびにポンプ装置が広く使用されている。
近年、半導体素子や液晶素子の微細化の進展にともない、液体塗布工程におけるコンタミネーションをより少なく制御することが求められている。また、長時間使用に耐え得る装置、すなわち耐久性が比較的高い装置が求められている。
例えば下記特許文献1には、ステンレス材からなる金属バルブを有して構成された、液体吐出装置が記載されている。
特開2006−275133号公報
しかしながら、ステンレス材等の金属バルブでは、耐摩耗性が比較的低く、このバルブから生じた金属成分が、吐出する液体にコンタミネーションとして混入することもあった。また、磨耗によって液体の吐出量が変化することもあり、液体吐出装置としての寿命は比較的短いものであった。
上記課題を鑑み、本発明は、 内部空間を有し、前記内部空間と連通した貫通孔を備えた筒状体と、前記内部空間に挿入され、前記貫通孔と連通可能な流路を備えた軸部材と、を有し、前記軸部材が軸方向を中心に回転されることで前記貫通孔と前記流路との連通状態が変化し、前記貫通孔から前記内部空間の側へ流入される流体の経路が、前記連通状態に応じて規定される流路規定部材であって、前記筒状体の内周面と前記軸部材の外周面との間隙は、前記軸部材の長さ方向の端部の側が、前記軸部材の長さ方向の中央位置に比べて大きいことを特徴とする流路規定部材を提供する。
なお、前記軸部材の長さ方向の中央位置における前記間隔が6μm以下であることが好ましい。
また、前記軸部材および前記筒状体は、ジルコニアを主成分とすることが好ましい。
また、前記軸部材の外周面に、円周方向に沿って連続した研削条痕を有することが好ましい。
また、前記軸部材の外周面の、前記軸部材の長さ方向に沿った、JIS B0601−2001に規定される輪郭曲線要素の平均長さRSmが0.005〜0.008mmであることが好ましい。
また、前記軸部材の外周面は、ジルコニアの単斜晶の割合が5mol%以下であることが好ましい。
また、前記軸部材および前記筒状体に含まれるYの割合が2mol%以上かつ6mol%以下であることが好ましい。
本発明は、また、上述の流路規定部材と、前記貫通孔から前記内部空間に向けて液体を供給する液体供給部と、前記流路規定部材によって規定された流路を通って流れた液体を吐出する吐出部と、を備えたことを特徴とする液体吐出装置を、併せて提供する。
本発明の流路規定部材は、耐摩耗性が比較的高いので、液体に混入するコンタミネーションも比較的少なく、また、比較的長い時間、安定した性能で使用することができる。また、軸部材の回転抵抗が比較的小さく、かつ、軸部材と外郭部材との間隙からの液体の漏れ出し量は、比較的少なくされている。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の流路規定部材の一実施形態である、流路切替バルブ10について説明する概略断面図である。図1の流路切替バルブ10は、液体供給装置1に備えられている。液体供給装置1は、第1液体供給手段2、第2液体供給手段4、吐出ノズル6、流路切替バルブ10を備えて構成されている。各手段は、図示しないパイプ等の液体供給路を介して、各々が接続されている。第1液体供給手段2は、図示しない薬液タンクおよび圧力供給機構を供え、第1の薬液を流路切替バルブ10へと供給する。第2液体供給手段4も同様に、図示しない薬液タンクおよび圧力供給機構を供え、第2の薬液を流路切替バルブ10へと供給する。
流路切替バルブ10は略円筒状の枠体20に挿入されている。枠体20には、複数の薬液流通孔(第1流通孔22a、第2流通孔22b、および第3流通孔22c)が、それぞれ設けられている。各薬液流通孔(第1流通孔22a、第2流通孔22b、および第3流通孔22c)には、流路接続コネクタがそれぞれ設けられている。各薬液流通孔は、第1液体供給手段2、第2液体供給手段4、および吐出ノズル6と、パイプ等の液体供給路を介して各々接続されている。
流路切替バルブ10は、側面に複数の貫通孔(第1流入孔16a、第2流入孔16b、第1流出孔18a、および第2流出孔18b)を有する略筒状の外郭部材12と、外郭部材12に囲まれた内部空間に挿入された軸部材14と、を有して構成されている。
図2は、軸部材の概略斜視図である。軸部材14には、軸部材14の中心軸を通過するように設けられた、それぞれが直交する方向に延びた2本の貫通孔14aと14bとを備えている。流路切替バルブ10では、軸部材14が軸方向を中心に回転されることで、第1の状態と第2の状態とに切り替えられる。第1の状態では、図1に実線で示すように、第1流通孔22aと第1流入孔16aと貫通孔14aと第1流出孔18aとが連通した状態とされる。この第1の状態では、第1流通孔22aから供給された第1の薬液が、第3流通孔22cを通って吐出ノズル6へと送られる。第2の状態では、図1に破線で示すように、第2流通孔22bと第2流入孔16bと貫通孔14bと第2流出孔18bとが連通した状態とされる。この第2の状態では、第2流通孔22bから供給された第2の薬液が、連通された上記経路と、枠体20の内面に設けられた流出路23および第3流出孔22cを通って、吐出ノズル6へと送られる。液体供給装置1では、このように、流路切替バルブ10を第1の状態と第2の状態とに切り替えることで、吐出ノズル6から吐出する薬液の種類を、第1の薬液と第2の薬液とで切り替えることができる。
流路切替バルブ10は、軸部材14および外郭部材12の双方が、ジルコニアによって形成されている。ジルコニアは耐磨耗性が比較的高く、軸部材14の外周面と外郭部材12の内周面との間で、2つの部材が摺動した場合の磨耗の程度が比較的少ない。軸部材および外郭部材は、少なくともいずれか一方がジルコニアを主成分とする材料で構成されていればよい。ジルコニアを主成分とするとは、例えばジルコニアを60質量%以上含んでなることをいう。
図3は、流路切替バブル10の概略を示す断面図である。図3では、軸部材14の形状、特に回転軸を中心とした径の変化については、誇張して示している。流路切替バルブ10では、外郭部材12の内周面と軸部材14の外周面との間隙(クリアランス)は、外郭部材12の長さ方向の端部のクリアランスBに比べて、外郭部材12の長さ方向の中央部のクリアランスAの方が、より小さくされている。例えば、クリアランスBの大きさを5μm、クリアランスAの大きさを3μmとされている。
外郭部材12の内周面と軸部材14の外周面との間隙が大きいほど、軸部材14の回転抵抗はより小さくなる。すなわち、比較的小さな力で、スムーズに回転させることが可能となる。また、外郭部材12の内周面と軸部材14の外周面との間隙が小さいほど、流路を切り替える対象液体のシール性は、より高くなる。すなわち、この間隙が狭いほど、この間隙から漏れ出す薬液の量は比較的少なくなる。
本実施形態の流路切替バルブ10では、中央部分のクリアランスAを比較的小さくし、薬液のシール性を充分高くするとともに、長さ方向の端部近傍のクリアランスBを比較的大きくして、軸部材14を回転させる際の抵抗(回転抵抗)を比較的小さくしている。
なお、薬液のシール性を比較的高くして、軸体14と外郭部材12との間隙からの薬液の漏れ量を比較的少なくするには、中央部分のクリアランスAは6μm以下であることが好ましい。本発明の流路切替バルブによれば、液体を封止するためのシール機構(リーク防止用のシールテープや、リーク防止用の樹脂材)を用いることなく、ジルコニアからなる軸体14と外郭部材12と、の2つの部材のみをもって、薬液の漏れ出しが比較的少ない流路切替機構を構成することができる。
本実施形態の軸部材14は、軸部材14を例えば中心軸周りに回転させつつ、外周面に研削用部材を当接させて行う、いわゆる円筒外面ホーニング加工によって外周面が研削加工されて形成されている。一般的なセラミックス材料は、例えば金属等と比較すると破壊靱性値が比較的小さいが、ジルコニアはそのセラミックスの中でも比較的破壊靱性値が大きい。このため、ジルコニアは、研削加工した際、研削後の表面の欠陥(ボイド等)が比較的少なく、表面が鏡面になり易い傾向を有している。また、一方、ジルコニアは、セラミックスの中で比較的破壊靱性値が大きい為、研削面に、塑性流動型の研削状痕を生じやすい。すなわち、研削加工によって形成された軸部材14の外周面には、軸部材14の周方向に沿って比較的長く、細かい凹部および凸部が存在している。
また、本実施形態の流路切替バルブ10では、外郭部材12の内周面も、いわゆるホーニング内周加工によって形成されている。この内周面にも、周方向に沿って比較的長く延びた研削状痕が生じている。
図4は、流路切替バルブ10について説明する概略断面図であり、外郭部材12の長さ方向の中央部近傍を、より拡大して示している。本実施形態の流路切替バルブ10では、軸部材14の外周面および外郭部材12の内周面に、それぞれ研削状痕が形成されている。このため、軸部材14の外周面と外郭部材12の内周面とが近づくような力がかかっても、研削状痕の凸部が先に当接し、研削状痕の凹部全体が密着することはない。このため、微視的に見れば、軸部材14の外周面と外郭部材12の内周面との間に適度なクリアランスが保たれ、軸部材14の回転抵抗が比較的低い状態に保たれる。また、軸部材14の外周面と外郭部材12の内周面とに、それぞれ研削状痕が形成されているので、軸部材14の外周面の表面積と、外郭部材12の内周面の表面積とは、いずれも比較的大きくなっている。すなわち、軸部材14と外郭部材12との間隙(クリアランス)においては、軸部材14と外郭部材12との距離に比べて、薬液が接触する表面積が比較的大きくなっている。このため、この間隙に進入した薬液に発生する表面張力は比較的大きく、この間隙からの薬液の漏れ出しは、比較的少ない。
なお、軸部材14の外周面の輪郭曲線要素の平均長さRSmを0.005mm以上とすれば、液体の封止性を比較的高くすることができる。また、軸部材14の外周面の輪郭曲線要素の平均長さRSmを0.008mm以下とすれば、外郭部材12と軸部材14とが当接することで生じるコンタミネーションの量を、比較的少なくすることができる。この場合、吐出ノズル6から吐出される薬液に混入されるコンタミネーションの量を、比較的少なくすることができる。
ここで、輪郭曲線要素の平均長さ(RSm)は、JIS B0601−2001に準拠した値である。輪郭曲線要素の平均長さ(RSm)の測定には、例えば、株式会社小坂研究所 表面粗さ測定器 サーフコーダSE−2300を用いて、基準長さ0.4mmでカットオフ値を0.08mmとすればよい。なお、輪郭曲線要素の平均長さ(RSm)は、JIS B0601−2001に準拠した値であればよく、上記測定器を用いた値でなくとも構わない。
なお、軸部材の外周面および外郭部材の内周面に、研削状痕が形成されているか否かは、上記輪郭曲線要素の平均長さ(RSm)が0.004mm未満であるか否かによって判断することができる。
図5は、輪郭曲線要素の平均長さ(RSm)について説明する図である。輪郭曲線要素の平均長さ(RSm)とは、基準長さにおける輪郭曲線要素Xsの平均を表している。表面粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、この抜き取り部分において隣り合う一対の山と谷の横方向の和を求め、算術平均値をミリメートルで表したものをいう。本実施形態において、輪郭曲線要素の平均長さ(RSm)は、外郭部材12の長さ方向(軸部材14の長さ方向)に沿った輪郭線から求められた値である。
また、本実施形態の流路切替バルブ10では、軸部材14の外周面の単斜晶率が5mol%以下となっている。単斜晶率の測定方法としては、軸部材14の外周面のX線回折により結晶構造を解析することで算出することができる。X線回折による結晶構造の解析には、例えば、スペクトリス株式会社製PW3050を用い、測定条件2Θ=26°〜36°の範囲で、X線出力40Kvの50mAで測定すればよい。
例えばジルコニアは、加工ストレスにより、表面の結晶相が相変態することが知られている。例えば、正方晶が応力を受けることで相変態し、単斜晶に変化するわけであるが、それに伴い体積膨張を引き起こし、表面に劣化した層が形成されることがある。あるいは加工によって破壊変質層が形成されることがある。加工によって破壊変質層が形成されている表面では、表面のジルコニア結晶が比較的脱粒しやすい。
軸部材14の外周面の単斜晶率を5mol%以下とすれば、外周面の表面の破壊変質層を比較的低く抑えることができる。軸部材の外周面の単斜晶率を5mol%以下とすることで、表面のジルコニア結晶の脱粒を比較的少なくすることができる。軸部材の外周面の単斜晶率を5mol%以下とすれば、流路切替部材を流れる流路に混入するコンタミを、比較的低く抑えることができる。
なお、流路切替バルブ10では、外郭部材12および軸部材14のいずれも、YOを焼結助剤とする部分安定化ジルコニアである。また、外郭部材12および軸部材14のいずれも、YOの含有量が2〜6mol%の範囲となっている。YOの含有量が2〜6mol%の範囲とすると、正方晶から単斜晶への相変態し難くなり、摺接面は比較的高い耐摩耗性や耐食性を発揮することができる。YO含有ジルコニアからなる流路切替バルブ10は、耐摩耗性が比較的高く、薬液へのコンタミネーションの混入量も比較的少なくされる。なお、耐摩耗性や耐食性を、より高くするには、YOの含有量を2〜4mol%の範囲とすることが、より好ましい。
図6は、本発明の流路規定部品の他の実施形態(第2の実施形態)について説明する概略図である。図6に示すポンプ部材60は、固定弁体66と第1の可動弁体67a、第2の可動弁体67bからなり、可動弁体67a、67bが別個に往復運動することにより、略一定量の液体を入路ポート68から出路ポート69に送液する。具体的には、まず図6(a)のように、可動弁体67aと可動弁体67bとの間隙に入路ポート68が位置している状態から、図6(b)に示すように可動弁体67bが移動し、可動弁体67aと可動弁体67bとの間隙の容量が所定の大きさとされる。図6(b)に示す状態では、可動弁体67aと可動弁体67bとの間隙に、流路ポート68から所定容量の流体が流入して蓄積されている。次に、図6(c)に示すように、可動弁体67aと可動弁体67bとの間隙の大きさが維持された状態で、この間隙が出力ポート69に対応する位置にくるまで、可動弁体67aと可動弁体67bとが一体的に移動する。次に、図6(d)に示すように、可動弁体67aが移動して、可動弁体67aと可動弁体67bとの間隙の容量が小さくされ、この間隙の流体が流路ポート69から流出される。
また、図7は、本発明に係る流路規定部材の他の実施形態(第3の実施形態)について説明する概略図である。図7に示す流路規定部材70は、一方の端部が閉塞された、筒状の外郭部材72の内部空間に、一方の端部にカット部74aが設けられた軸体74が挿入されて配置されている。流路規定部材70では、図7(a)〜(e)に示すように、軸体74が外郭部材72の内部で、軸体74の長さ方向に沿って往復運動しつつ回転する。流路規定部材70では、この軸体74の往復・回転運動にともなう、カット部74aの往復・回転運動によって、外郭部材72の一方の側の側面に設けられた流入孔72aから流入された流体が、外郭部材72の他方の側の側面に設けられた流出孔72bから流出される。流路規定部材70では、軸体74が一往復(および一回転)される間に、流入孔72aから流出して流出孔72bから流出される流体の量が、カット部74aと外郭部材72の内周面とで囲まれた空間に対応する大きさに規定される。本発明の流路規定部材の形状や構成は、特に限定されない。
ジルコニアからなる流路規定部材は、例えば下記のような方法で製造することができる。例えば、ジルコニア粉末をCIPなどの成形方法にて、0.8〜1.5ton/cmの成形圧にて成形し、所望の形状に切削加工した後、1350〜1600℃にて焼成し、所望の形状に研削加工すればよい。この際、いわゆるホーニング加工を実施することで、軸部材と外郭部材とのクリアランスを、中央部に比べて端部の方がより広くすることができる。また、焼結後にHIP(熱間部水圧成形)を行うことで、表面に発生するボイドを比較的小さくし、且つ、強度・硬度を比較的高くすることができる。
尚、必要に応じて、仕上げ加工としてELID研削、テープ研磨などで仕上げてもよい。例えば、鋳鉄ボンドにて、60Vか90Vの20〜90%の範囲で電圧をかけて研削加工を行えばよい。また、例えば、砥粒の入ったテープにて研磨加工を行えばよい。
セラミックスの研削加工においては、例えば、ダイヤモンド砥粒などの研削部材がセラミックスに当たって、その接触応力によりクラックを発生させ、砥粒の通過とともに切り屑として掘り起こし加工が進行する。このときに発生する加工面の微視的な破壊は、応力の大小等に左右されるものである。研削加工の条件を制御することで、摺接面の表面形状や単斜晶率の割合を制御することができる。
実験1;図1に示す構成の流路規定部材を用い、第1流通孔から第3流通孔へと連続して第1の薬液を流した際の、軸部材と外郭部材の間隙からの薬液漏れの発生の有無、および、吐出ノズルから吐出される薬液に含まれるコンタミの有無、の双方について確認した。
流路規定部材は、外郭部材を、軸方向の長さ;約20mm、内径;約5mm、外径;約10mm、とした。また、軸部材を、外径;約5mm、軸方向の長さ;約25mm、とした。実験例として、軸部材の外面のRSmの大きさ、および外郭部材と軸部材とのクリアランス(軸方向の中央部分のクリアランス)が各々異なる、複数の実験例サンプルNo.1〜No.10を作製し、各実験例サンプルNo.1〜No.10各々について、薬液漏れの発生の有無、および吐出薬液に含まれるコンタミネーションの有無について調査した。
この際、薬液として粘度2000ppsの液体を用い、この液体を、第1液体供給手段であるポンプ装置によって液圧100kPaに加圧して流路規定部材に供給し、流路規定部材を12時間連続して通過させた。下記表1に、各実験例サンプルを用いた際の、薬液漏れ発生の有無、および吐出薬液に含まれるコンタミネーションの有無、のそれぞれの結果を示している。
ここで薬液漏れが発生しているとは30分当たりの漏れ量が0.25g以上の状態のことをいう。また、コンタミネーションが含まれているとは、1μm以上のコンタミネーションが1個以上であったことをいう。
Figure 2009236179
表1から分かるように、RSmが0.08mm以下の実験サンプルでは、いずれもコンタミネーションが発生しなかった。また、RSmが0.005〜0.015mmの実験サンプルでは、薬液の漏れが発生しない。また、RSmが0.005mm〜0.008mmでは、コンタミネーションの発生および薬液の漏れの双方を、抑制することができた。
実験2;
上記実験例1と同様の条件で測定した複数の実験サンプルについて、薬液の漏れ量を測定した。この実験例2では、軸体と外郭部材とのクリアランスの大きさが異なる複数の実験例サンプルNo.11〜14について、薬液として粘度2000ppsの液体を用い、この液体を、第1液体供給手段であるポンプ装置によって液圧100kPaに加圧して流路規定部材に供給し、流路規定部材を12時間連続して通過させた。下記表2に、各実験例サンプルのクリアランスの大きさと、各サンプルを用いた際の薬液の漏れ出し量を示している。なお、各実験サンプルについて、薬液の漏れ出し量を3回繰り返し測定した。表2に示す薬液漏れだし量の数値は、漏れ出し量の測定値3回分を平均した値である。また、図8には、表2に示す本実験例2の結果を、グラフとして示している。
Figure 2009236179
表2および図8に示すグラフからわかるように、クリアランスの大きさを6μm以下とすると、流路規定部材からの薬液の漏れ量を、比較的少なく抑えることが可能であることがわかる。
以上、本発明の流路規定部材および液滴吐出装置について説明したが、本発明の流路規定部材および液滴吐出装置は、上記実施例に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
本発明の流路規定部材の一実施形態を備えて構成される、本発明の液体吐出装置の一実施形態について説明する概略図である。 本発明の流路規定部材が備える軸部材の一実施形態の概略斜視図である。 本発明の流路規定部材の一実施形態の概略断面図である。 本発明の流路規定部材について説明する概略図であり、外郭部材の中央部近傍を拡大して示す図である。 輪郭曲線要素の平均長さ(RSm)について説明する図である。 (a)〜(d)は、本発明の流路規定部品の他の実施形態について説明する概略図である。 (a)〜(e)は、本発明の流路規定部品の他の実施形態について説明する概略図である。 本発明の流路規定部材の一例を含む複数のサンプルを用いて行った、実験例の結果の一例であり、各サンプル毎の薬液漏れだし量を示すグラフである。
符号の説明
1 液体供給装置
2 第1液体供給手段
4 第2液体供給手段
6 吐出ノズル
10 流路切替バルブ
12 外郭部材
14 軸部材
16a 第1流入孔
16b 第2流入孔
18a 第1流出孔
18b 第2流出孔
20 枠体
22a 第1流通孔
22b 第2流通孔
22c 第3流通孔
23 流出路
60 ポンプ部材
66 固定弁体
67a 第1の可動弁体
67b 第2の可動弁体
68 入路ポート
69 出路ポート

Claims (8)

  1. 内部空間を有し、前記内部空間と連通した貫通孔を備えた筒状体と、
    前記内部空間に挿入され、前記貫通孔と連通可能な流路を備えた軸部材と、を有し、
    前記軸部材が軸方向を中心に回転されることで前記貫通孔と前記流路との連通状態が変化し、前記貫通孔から前記内部空間の側へ流入される流体の経路が、前記連通状態に応じて規定される流路規定部材であって、
    前記筒状体の内周面と前記軸部材の外周面との間隙は、前記軸部材の長さ方向の端部の側が、前記軸部材の長さ方向の中央位置に比べて大きいことを特徴とする流路規定部材。
  2. 前記軸部材の長さ方向の中央位置における前記間隔が6μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の流路規定部材。
  3. 前記軸部材および前記筒状体は、ジルコニアを主成分とすることを特徴とする請求項1または2記載の流路規定部材。
  4. 前記軸部材の外周面に、円周方向に沿って連続した研削条痕を有することを特徴とする請求項3記載の流路規定部材。
  5. 前記軸部材の外周面の、前記軸部材の長さ方向に沿った、JIS B0601−2001に規定される輪郭曲線要素の平均長さRSmが0.005〜0.008mmであることを特徴とする請求項3または4に記載の流路規定部材。
  6. 前記軸部材の外周面は、ジルコニアの単斜晶の割合が5mol%以下であることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の流路規定部材。
  7. 前記軸部材および前記筒状体に含まれるYの割合が2mol%以上かつ6mol%以下であることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の流路規定部材。
  8. 請求項1〜7のいずれかの流路規定部材と、
    前記貫通孔から前記内部空間に向けて液体を供給する液体供給部と、
    前記流路規定部材によって規定された流路を通って流れた液体を吐出する吐出部と、
    を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
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