JP2004251243A - 送液用プランジャーポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】送液内にエアーが混入されない送液用プランジャーポンプを得る。
【解決手段】パッキン28の内周面に周方向に沿って溝部36を設け、貯留部30と連通する連通管34を溝部36内に収容すると共に、連通管34に複数の小孔を設け、プランジャーロッド12の外周面で小孔の栓をすることで、プランジャーロッド12とパッキン28との間で隙間が生じた場合に、連通管34の小孔を通じて貯留部30内の液体を該隙間へ流出させることができる。このため、プランジャーロッド12が摩耗すると、貯留部30内の液体の量は減少する。すなわち、貯留部30の液体の量によって、プランジャーロッド12の摩耗状態が告知されることとなり、流路40内にエアーが混入する前にプランジャーロッド12の交換を行うことで、送液内に気泡が混入することを防止することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】パッキン28の内周面に周方向に沿って溝部36を設け、貯留部30と連通する連通管34を溝部36内に収容すると共に、連通管34に複数の小孔を設け、プランジャーロッド12の外周面で小孔の栓をすることで、プランジャーロッド12とパッキン28との間で隙間が生じた場合に、連通管34の小孔を通じて貯留部30内の液体を該隙間へ流出させることができる。このため、プランジャーロッド12が摩耗すると、貯留部30内の液体の量は減少する。すなわち、貯留部30の液体の量によって、プランジャーロッド12の摩耗状態が告知されることとなり、流路40内にエアーが混入する前にプランジャーロッド12の交換を行うことで、送液内に気泡が混入することを防止することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プランジャーロッドの往復移動によって液体の吸込み及び吐出しを行う送液用プランジャーポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
平版印刷版の塗布膜の反対側の面には、平版印刷版を重ねた場合の塗布膜の傷付きを防ぐ、有機高分子化合物からなる被覆層(以下、「バックコート層」という)が形成されている。
【0003】
このバックコート層は、バックコート液が硬化して形成されるが、バックコート液はプランジャーポンプによって塗布装置へ送液され、塗布装置によって平版印刷版の塗布膜の反対側の面に塗布される。
【0004】
ここで、バックコート液は、硬化性が高く、プランジャーポンプのシリンダ内にバックコート液のスケールが形成される。このような状態で、プランジャーロッドをシリンダ内で往復移動させると、スケールによってプランジャーロッドの表面がスケールと接触して摩耗してしまう。
【0005】
プランジャーロッドの表面が摩耗すると、プランジャーロッドとシリンダとの間に設けられたパッキンとプランジャーロッドの間には隙間が生じ、プランジャーロッドの往移動の際、該隙間からバックコート液がシリンダの内部に漏れてしまう。
【0006】
また、プランジャーロッドの復移動では、シリンダ内部のエアーを吸引し、バックコート液中にエアーが混入して、気泡が発生してしまう。このように、気泡が入ったバックコート液を平版印刷版に塗布すると、はじきが生じてしまう。
【0007】
また、図5に示すように、プランジャーロッド112の摩耗を防止する機構として、スラリー塗料を加圧・圧送するスラリー塗料圧送用のプランジャーポンプ100に備えられたサクションチューブ102の上端に位置する吐出口104の上部に漏洩塗料通路106を設けたものがある(特許文献1)。
【0008】
そして、プランジャーロッド支持筒108内にサクション部パッキン110を配置し、このサクション部パッキン110と、サクション部パッキン110上方のロッド支持部114との間を漏れた塗料が漏洩塗料通路106へ流動するようにしている。
【0009】
さらに、プランジャーロッド支持筒108に、漏洩塗料通路106と連通するバイパス116を設け、漏れた塗料を排出可能とすると共に、洗浄水口118を設けて、漏洩塗料通路106を洗浄可能とし、漏れた塗料によるプランジャーロッド112の摩耗を防止している。
【0010】
しかしながら、プランジャーロッド112の復移動の際の、サクション部パッキン110とロッド支持部114との隙間から吸引されるエアーを考慮しておらず、スラリー塗料内にはエアーが混入し、気泡が発生してしまう。
【0011】
【特許文献1】
特開平9−329079号公報(第2頁、第1図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮し、送液内にエアーが混入されない送液用プランジャーポンプを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、プランジャーロッドが往復移動可能なシリンダと、前記シリンダの口部に取り付けられ前記プランジャーロッドの先端部が往復移動可能な流路が形成された流路切替部材と、前記流路切替部材の吸込口に設けられ前記プランジャーロッドの往復移動によって前記流路と前記吸込口を連通又は閉塞する吸込口弁体と、前記流路切替部材の吐出口に設けられ前記プランジャーロッドの往復移動によって前記流路と前記吐出口を閉塞又は連通する吐出口弁体と、前記シリンダと前記プランジャーロッドとの間に配置され前記プランジャーロッドが摺動する環状のシール部材と、前記シール部材と前記プランジャーロッドとの間に生じる隙間を検知してプランジャーロッドの摩耗状態を告知する摩耗検知手段と、を有することを特徴としている。
【0014】
請求項1に記載の発明では、プランジャーロッドが往復移動可能なシリンダの口部に、流路切替部材を取り付けている。この流路切替部材には流路を設けており、プランジャーロッドの先端部を往復移動可能としている。
【0015】
また、流路切替部材の吸込口には、プランジャーロッドの往復移動によって流路と吸込口を連通又は閉塞させる吸込口弁体を設けており、流路切替部材の吐出口には、プランジャーロッドの往復移動によって流路と吐出口を閉塞又は連通させる吐出口弁体を設けている。
【0016】
これにより、プランジャーロッドを往移動させると、吐出口が閉塞された状態で流路と吸込口とが連通し、液体が流路内へ吸込まれる。そして、プランジャーロッドを復移動させると、吸込口が閉塞された状態で流路と吐出口とが連通し、液体がシリンダから吐出される。このプランジャーロッドの往復移動を繰り返し行うことで、液体を吸込口から吐出口へ流動させることができる。
【0017】
ここで、プランジャーロッドとシリンダとの間には、環状のシール部材を配置しており、プランジャーロッドを摺動可能としている。一方、送液用プランジャーポンプには、摩耗検知手段を設けており、シール部材とプランジャーロッドとの間に隙間が生じた場合、該隙間を検知し、プランジャーロッドが摩耗していることを告知する。
【0018】
以上の構成により、流路内をプランジャーロッドの先端部が往復移動することで、流路の内周壁に形成された液体のスケールにより、プランジャーロッドの先端部が摩耗し、シール部材とプランジャーロッドとの間に隙間が生じてしまう。このように、シール部材とプランジャーロッドとの間に隙間が生じると、該隙間を通じて流路内へエアーが吸引されてしまう。
【0019】
しかし、摩耗検知手段は、シール部材とプランジャーロッドとの間で隙間を検知すると、プランジャーロッドが寿命であることを告知する。そして、流路内にエアーが混入する前にプランジャーロッドを交換することで、送液内に気泡が混入することを防止できる。
【0020】
請求項2に記載の発明は、摩耗検知手段が、液体が貯留された貯留部と、前記貯留部と連通し前記シール部材と前記プランジャーロッドの摺動面に設けられると共に、シール部材とプランジャーロッドとの間に生じる隙間へ前記液体を流出させる連通部と、で構成されたことを特徴としている。
【0021】
請求項2に記載の発明では、シール部材とプランジャーロッドの摺動面に、液体が貯留された貯留部と連通する連通部を設けている。この連通部はプランジャーロッドによって栓がされている。
【0022】
このため、プランジャーロッドが摩耗していないときは、貯留部に貯留された液体を漏洩させることはないが、プランジャーロッドが摩耗すると、連通部は開放され、プランジャーロッドとシール部材の隙間を伝って、貯留部内の液体が、連通部から流出する。
【0023】
従って、シール部材とプランジャーロッドとの間に隙間が生じたとしても、プランジャーロッドがシリンダ内を復移動するときに、該隙間から吸引されるのは液体であるため、送液内にエアーが混入されることはない。
【0024】
請求項3に記載の発明では、プランジャーロッドの表面をセラミックコーティングしている。これにより、例えば、プランジャーロッドの表面をハードクロムメッキした場合と比較して耐摩耗性が高く、プランジャーロッドの寿命を長くすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係る送液用プランジャーポンプについて説明する。
【0026】
図1に示すように、プランジャーポンプ10には、プランジャーロッド12が備えられており、シリンダ14内へ挿通可能となっている。ここで、プランジャーロッド12の表面には、0.01mmの膜厚のセラミック(SiC)コーティングが施されており、耐摩耗性を向上させている。
【0027】
また、プランジャーロッド12の一端部には、カップリング16を介してシャフト18が連結されており、このシャフト18には、リンク20が連結され、いわゆるすべり子クランク機構により、モータ22からの回転力を、シャフト24及びリンク26を介してリンク20に伝達し、シャフト18を往復移動させる動力へと変換している。これにより、シャフト18と一体に連結されたプランジャーロッド12は、シリンダ14内をシリンダ14の軸方向に沿って往復移動可能となっている。
【0028】
一方、シリンダ14の一端側の内周壁には、円筒状のパッキン28が配置されており、プランジャーロッド12の先端部の外周面が摺動可能となっている。また、シリンダ14の上部には、略円錐状に形成された貯留部30が配設可能となっており、液体が貯留されるようになっている。
【0029】
ここで、貯留部30内に貯留される液体は、プランジャーポンプ10によって送液される液体によって異なっており、例えば、平版印刷版の塗布膜の反対側の面を塗布するバックコート液をプランジャーポンプ10によって送液する場合、バックコート液の主なる溶剤であるメチルエチルケトン(MEK)が選定される。
【0030】
図3にはシリンダ14に取り付けられた状態の貯留部30が示されている。貯留部30には管部32が垂下しており、シリンダ14の上部に貫通された孔部34内に挿通可能となっている。この管部32の先端部には、断面が略半円状の環状の連通管34が、管部32と連通した状態で取付可能となっている。
【0031】
この連通管34は、パッキン28の内周面に周方向に沿って形成され断面が略半円状の溝部36内に収容可能となっている。連通管34が溝部36内に収容された状態で、連通管34の内周面は、パッキン28の内周面と略面一となっており、プランジャーロッド12の外周面と略面一の状態となるようにしている。
【0032】
連通管34の内周面には、複数の小孔(図示省略)が形成されており、連通管34の内周面がプランジャーロッド12の外周面と略面一の状態となることで、プランジャーロッド12の外周面によって小孔は栓される。
【0033】
一方、シリンダ14の下部には、ボルト15がねじ込み可能な貫通孔17が形成されており、ボルト15の頭部が座ぐり部19(図1参照)に面接した状態で、ボルト15の先端面によって連通管34が支持され、連通管34が位置決めされる。
【0034】
ところで、図1及び図2に示すように、プランジャーロッド12の先端部側に位置するシリンダ14の口部には、流路切替部材38が取り付けられており、この流路切替部材38の中央部には、プランジャーロッド12の先端部が往復移動可能な流路40が形成されている。
【0035】
この流路40は、流路切替部材38に設けられた吸込流路42及び吐出流路44と連通しており、吸込流路42に形成された吸込口46から液体が吸込まれ、流路40を経て、吐出流路44に形成された吐出口48から液体が吐出可能となっている。
【0036】
ここで、吸込流路42及び吐出流路44には、弁体としてのボール50、52が収容されており、吸込口46及び吐出口48を閉塞可能な大きさとなっている。また、吸込流路42及び吐出流路44には、コイルスプリング54、56が配設されており、ボール50、52をそれぞれ吸込口46及び吐出口48側へ付勢している。
【0037】
以上のような構成により、図1に示すように、モータ22の回転によって、シャフト24及びリンク20、26を介して、シャフト18がモータ22側へ引き寄せられると、プランジャーロッド12の先端部は、流路40内から引き抜かれる方向へ移動する(往移動)。このとき、流路40内では、吸引力が生じ、吸込流路42及び吐出流路44内に配置されたボール50、52が、それぞれ流路40側へ向かって移動する。
【0038】
このため、吸込流路42内のボール50は、コイルスプリング54の付勢力の抗する方向へ向かって浮き上がり、吸込流路42と吸込口46とが連通すると共に、吐出流路44内のボール52は吐出口48へ引き寄せられ、吐出口48が閉塞される。
【0039】
すなわち、プランジャーロッド12の先端部が、流路40内から引き抜かれる方向へ移動すると、吸込口46及び吸込流路42を経て、流路40内には液体が流入する。
【0040】
一方、図2に示すように、モータ22の回転により、シャフト24及びリンク20、26を介して、シャフト18がモータ22側から押し出されると、プランジャーロッド12の先端部が流路40内へ押し込まれる方向へ移動する(復移動)。このとき、流路40内には、押圧力が生じ、吸込流路42及び吐出流路44内に配置されたボール50、52が、それぞれ流路40から離間する方向へ移動する。
【0041】
このため、吸込流路42内のボール50は、吸込口46側へ向かって押圧され、吸込口46が閉塞されると共に、吐出流路44内のボール52は、コイルスプリング54の付勢力の抗する方向へ向かって押圧され、吐出流路44と吐出口48とが連通する。
【0042】
すなわち、プランジャーロッド12の先端部が、流路40内へ押し込まれる方向へ移動すると、流路40内に流入された液体が、吐出流路44及び吐出口48を経て吐出される。
【0043】
次に、本発明の実施の形態に係るプランジャーポンプの要旨について説明する。
【0044】
図3に示すように、パッキン28の内周面に周方向に沿って溝部36を形成し、この溝部36内に、液体が貯留された貯留部30と連通する連通管34を収容すると共に、連通管34の内周面を、プランジャーロッド12の外周面と略面一の状態となるようにして、プランジャーロッド12の外周面で連通管34の内周面に形成された複数の小孔(図示省略)の栓をしている。
【0045】
これにより、プランジャーロッド12が摩耗していない状態では、プランジャーロッド12とシリンダ14との間は、パッキン28によってシールされており、プランジャーロッド12とパッキン28の間には隙間が生じないため、連通管34の小孔周りの空気の移動は無く、連通管34の小孔からは連通管34内の液体が流出することはない。
【0046】
しかし、流路40内で固化されたスケールによって、図4に示すように、プランジャーロッド12の外周面が摩耗すると、プランジャーロッド12とパッキン28との間に隙間が生じると共に、小孔は開放され、貯留部30内の液体は小孔を通じて該隙間へ流出する。
【0047】
次に、本実施の形態に係るプランジャーロッドの作用について説明する。
【0048】
図1及び図3に示すように、パッキン28の内周面に周方向に沿って溝部36を設け、貯留部30と連通する連通管34を溝部36内に収容すると共に、連通管34に複数の小孔(図示省略)を設け、プランジャーロッド12の外周面で小孔の栓をすることで、プランジャーロッド12の摩耗により、プランジャーロッド12とパッキン28との間で隙間が生じた場合、連通管34の小孔を通じて貯留部30内の液体を該隙間へ流出させることができる。
【0049】
このため、プランジャーロッド12が摩耗すると、図4に示すように、貯留部30に貯留された液体は、該隙間を伝って流路40内へ流出するため、貯留部30の液体の量は減少することとなる。
【0050】
すなわち、貯留部30の液体の量によって、プランジャーロッド12の摩耗状態が告知されることとなり、貯留部30の液体の量が減少したら、流路40内にエアーが混入する前にプランジャーロッド12の交換を行うことで、送液内に気泡が混入することを防止することができる。
【0051】
また、プランジャーロッド12とパッキン28との間で隙間が生じた場合に、連通管34の小孔を通じて貯留部30内の液体を該隙間へ流出させるようにすることで、流路40内にはエアーの代わりに貯留部30内の液体が吸引されることになる。
【0052】
このため、プランジャーロッド12とパッキン28との間で隙間が生じたとしても、送液される液体にエアーが混入されることはなく、気泡が発生することはない。ここで、貯留部30に貯留する液体をバックコート液の主なる溶剤とすることで、送液される液体に貯留部30内の液体が混入されても、何ら問題は生じない。
【0053】
なお、本形態では、プランジャーロッド12の表面にセラミックコーティングを施すことで、プランジャーロッド12の表面をハードクロム(HCr)メッキした場合と比較して耐摩耗性を高くし、プランジャーロッド12の寿命を長くすることができる。
【0054】
具体的には、プランジャーロッド12の表面に0.5mmのハードクロムメッキを施した場合は、1日24時間使用して、6ヶ月の寿命であったのに対して、プランジャーロッド12の表面に0.01mmのセラミックコーティングを施した場合、1年に24時間×300日使用して、約2年の寿命とすることができた。また、セラミックコーティングの膜厚を0.01mmとしたが、0.03〜1.0mmの範囲内であれば好適である。
【0055】
また、ここでは、貯留部30の液体の量が減少したら、プランジャーロッド12は寿命であるとし、プランジャーロッド12の交換を行うようにしたが、貯留部30の液体の量が所定量減少した段階でプランジャーロッド12を交換するようにしても良い。
【0056】
さらに、本形態では、パッキン28に溝部36を設け、貯留部30と連通する連通管34を溝部36内に収容させて、プランジャーロッド12とパッキン28との間で隙間が生じた場合、連通管34に形成された小孔を通じて貯留部30内の液体を流出させるようにしたが、エアーの代わりに液体が流路40内へ吸引されれば良いため、これに限るものではない。
【0057】
【発明の効果】
本発明は、上記構成としたので、請求項1に記載の発明では、シール部材とプランジャーロッドとの間で隙間を検知すると、プランジャーロッドが寿命であることを告知するため、流路内にエアーが混入する前にプランジャーロッドを交換することで、送液内に気泡が混入することを防止できる。
【0058】
請求項2に記載の発明では、シール部材とプランジャーロッドとの間に隙間が生じたとしても、プランジャーロッドがシリンダ内を復移動するときに、該隙間から吸引されるのは液体であるため、送液内にエアーが混入されることはない。
【0059】
請求項3に記載の発明では、プランジャーロッドの表面をハードクロムメッキした場合と比較して耐摩耗性が高く、プランジャーロッドの寿命を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る送液用プランジャーポンプを示す断面図であり、プランジャーロッドの往移動の状態を示している。
【図2】本発明の実施の形態に係る送液用プランジャーポンプを示す断面図であり、プランジャーロッドの復移動の状態を示している。
【図3】本発明の実施の形態に係る送液用プランジャーポンプに備えられた貯留部とパッキン等の配置を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る送液用プランジャーポンプを示す断面図であり、プランジャーロッドが摩耗した場合の状態を示している。
【図5】従来の送液用プランジャーポンプを示す断面図である。
【符号の説明】
10 プランジャーポンプ(送液用プランジャーポンプ)
12 プランジャーロッド
14 シリンダ
28 パッキン(シール部材)
30 貯留部(摩耗検知手段)
32 管部(摩耗検知手段)
34 連通管(連通部、摩耗検知手段)
38 流路切替部材
50 ボール(吸込口弁体)
52 ボール(吐出口弁体)
【発明の属する技術分野】
本発明は、プランジャーロッドの往復移動によって液体の吸込み及び吐出しを行う送液用プランジャーポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
平版印刷版の塗布膜の反対側の面には、平版印刷版を重ねた場合の塗布膜の傷付きを防ぐ、有機高分子化合物からなる被覆層(以下、「バックコート層」という)が形成されている。
【0003】
このバックコート層は、バックコート液が硬化して形成されるが、バックコート液はプランジャーポンプによって塗布装置へ送液され、塗布装置によって平版印刷版の塗布膜の反対側の面に塗布される。
【0004】
ここで、バックコート液は、硬化性が高く、プランジャーポンプのシリンダ内にバックコート液のスケールが形成される。このような状態で、プランジャーロッドをシリンダ内で往復移動させると、スケールによってプランジャーロッドの表面がスケールと接触して摩耗してしまう。
【0005】
プランジャーロッドの表面が摩耗すると、プランジャーロッドとシリンダとの間に設けられたパッキンとプランジャーロッドの間には隙間が生じ、プランジャーロッドの往移動の際、該隙間からバックコート液がシリンダの内部に漏れてしまう。
【0006】
また、プランジャーロッドの復移動では、シリンダ内部のエアーを吸引し、バックコート液中にエアーが混入して、気泡が発生してしまう。このように、気泡が入ったバックコート液を平版印刷版に塗布すると、はじきが生じてしまう。
【0007】
また、図5に示すように、プランジャーロッド112の摩耗を防止する機構として、スラリー塗料を加圧・圧送するスラリー塗料圧送用のプランジャーポンプ100に備えられたサクションチューブ102の上端に位置する吐出口104の上部に漏洩塗料通路106を設けたものがある(特許文献1)。
【0008】
そして、プランジャーロッド支持筒108内にサクション部パッキン110を配置し、このサクション部パッキン110と、サクション部パッキン110上方のロッド支持部114との間を漏れた塗料が漏洩塗料通路106へ流動するようにしている。
【0009】
さらに、プランジャーロッド支持筒108に、漏洩塗料通路106と連通するバイパス116を設け、漏れた塗料を排出可能とすると共に、洗浄水口118を設けて、漏洩塗料通路106を洗浄可能とし、漏れた塗料によるプランジャーロッド112の摩耗を防止している。
【0010】
しかしながら、プランジャーロッド112の復移動の際の、サクション部パッキン110とロッド支持部114との隙間から吸引されるエアーを考慮しておらず、スラリー塗料内にはエアーが混入し、気泡が発生してしまう。
【0011】
【特許文献1】
特開平9−329079号公報(第2頁、第1図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮し、送液内にエアーが混入されない送液用プランジャーポンプを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、プランジャーロッドが往復移動可能なシリンダと、前記シリンダの口部に取り付けられ前記プランジャーロッドの先端部が往復移動可能な流路が形成された流路切替部材と、前記流路切替部材の吸込口に設けられ前記プランジャーロッドの往復移動によって前記流路と前記吸込口を連通又は閉塞する吸込口弁体と、前記流路切替部材の吐出口に設けられ前記プランジャーロッドの往復移動によって前記流路と前記吐出口を閉塞又は連通する吐出口弁体と、前記シリンダと前記プランジャーロッドとの間に配置され前記プランジャーロッドが摺動する環状のシール部材と、前記シール部材と前記プランジャーロッドとの間に生じる隙間を検知してプランジャーロッドの摩耗状態を告知する摩耗検知手段と、を有することを特徴としている。
【0014】
請求項1に記載の発明では、プランジャーロッドが往復移動可能なシリンダの口部に、流路切替部材を取り付けている。この流路切替部材には流路を設けており、プランジャーロッドの先端部を往復移動可能としている。
【0015】
また、流路切替部材の吸込口には、プランジャーロッドの往復移動によって流路と吸込口を連通又は閉塞させる吸込口弁体を設けており、流路切替部材の吐出口には、プランジャーロッドの往復移動によって流路と吐出口を閉塞又は連通させる吐出口弁体を設けている。
【0016】
これにより、プランジャーロッドを往移動させると、吐出口が閉塞された状態で流路と吸込口とが連通し、液体が流路内へ吸込まれる。そして、プランジャーロッドを復移動させると、吸込口が閉塞された状態で流路と吐出口とが連通し、液体がシリンダから吐出される。このプランジャーロッドの往復移動を繰り返し行うことで、液体を吸込口から吐出口へ流動させることができる。
【0017】
ここで、プランジャーロッドとシリンダとの間には、環状のシール部材を配置しており、プランジャーロッドを摺動可能としている。一方、送液用プランジャーポンプには、摩耗検知手段を設けており、シール部材とプランジャーロッドとの間に隙間が生じた場合、該隙間を検知し、プランジャーロッドが摩耗していることを告知する。
【0018】
以上の構成により、流路内をプランジャーロッドの先端部が往復移動することで、流路の内周壁に形成された液体のスケールにより、プランジャーロッドの先端部が摩耗し、シール部材とプランジャーロッドとの間に隙間が生じてしまう。このように、シール部材とプランジャーロッドとの間に隙間が生じると、該隙間を通じて流路内へエアーが吸引されてしまう。
【0019】
しかし、摩耗検知手段は、シール部材とプランジャーロッドとの間で隙間を検知すると、プランジャーロッドが寿命であることを告知する。そして、流路内にエアーが混入する前にプランジャーロッドを交換することで、送液内に気泡が混入することを防止できる。
【0020】
請求項2に記載の発明は、摩耗検知手段が、液体が貯留された貯留部と、前記貯留部と連通し前記シール部材と前記プランジャーロッドの摺動面に設けられると共に、シール部材とプランジャーロッドとの間に生じる隙間へ前記液体を流出させる連通部と、で構成されたことを特徴としている。
【0021】
請求項2に記載の発明では、シール部材とプランジャーロッドの摺動面に、液体が貯留された貯留部と連通する連通部を設けている。この連通部はプランジャーロッドによって栓がされている。
【0022】
このため、プランジャーロッドが摩耗していないときは、貯留部に貯留された液体を漏洩させることはないが、プランジャーロッドが摩耗すると、連通部は開放され、プランジャーロッドとシール部材の隙間を伝って、貯留部内の液体が、連通部から流出する。
【0023】
従って、シール部材とプランジャーロッドとの間に隙間が生じたとしても、プランジャーロッドがシリンダ内を復移動するときに、該隙間から吸引されるのは液体であるため、送液内にエアーが混入されることはない。
【0024】
請求項3に記載の発明では、プランジャーロッドの表面をセラミックコーティングしている。これにより、例えば、プランジャーロッドの表面をハードクロムメッキした場合と比較して耐摩耗性が高く、プランジャーロッドの寿命を長くすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係る送液用プランジャーポンプについて説明する。
【0026】
図1に示すように、プランジャーポンプ10には、プランジャーロッド12が備えられており、シリンダ14内へ挿通可能となっている。ここで、プランジャーロッド12の表面には、0.01mmの膜厚のセラミック(SiC)コーティングが施されており、耐摩耗性を向上させている。
【0027】
また、プランジャーロッド12の一端部には、カップリング16を介してシャフト18が連結されており、このシャフト18には、リンク20が連結され、いわゆるすべり子クランク機構により、モータ22からの回転力を、シャフト24及びリンク26を介してリンク20に伝達し、シャフト18を往復移動させる動力へと変換している。これにより、シャフト18と一体に連結されたプランジャーロッド12は、シリンダ14内をシリンダ14の軸方向に沿って往復移動可能となっている。
【0028】
一方、シリンダ14の一端側の内周壁には、円筒状のパッキン28が配置されており、プランジャーロッド12の先端部の外周面が摺動可能となっている。また、シリンダ14の上部には、略円錐状に形成された貯留部30が配設可能となっており、液体が貯留されるようになっている。
【0029】
ここで、貯留部30内に貯留される液体は、プランジャーポンプ10によって送液される液体によって異なっており、例えば、平版印刷版の塗布膜の反対側の面を塗布するバックコート液をプランジャーポンプ10によって送液する場合、バックコート液の主なる溶剤であるメチルエチルケトン(MEK)が選定される。
【0030】
図3にはシリンダ14に取り付けられた状態の貯留部30が示されている。貯留部30には管部32が垂下しており、シリンダ14の上部に貫通された孔部34内に挿通可能となっている。この管部32の先端部には、断面が略半円状の環状の連通管34が、管部32と連通した状態で取付可能となっている。
【0031】
この連通管34は、パッキン28の内周面に周方向に沿って形成され断面が略半円状の溝部36内に収容可能となっている。連通管34が溝部36内に収容された状態で、連通管34の内周面は、パッキン28の内周面と略面一となっており、プランジャーロッド12の外周面と略面一の状態となるようにしている。
【0032】
連通管34の内周面には、複数の小孔(図示省略)が形成されており、連通管34の内周面がプランジャーロッド12の外周面と略面一の状態となることで、プランジャーロッド12の外周面によって小孔は栓される。
【0033】
一方、シリンダ14の下部には、ボルト15がねじ込み可能な貫通孔17が形成されており、ボルト15の頭部が座ぐり部19(図1参照)に面接した状態で、ボルト15の先端面によって連通管34が支持され、連通管34が位置決めされる。
【0034】
ところで、図1及び図2に示すように、プランジャーロッド12の先端部側に位置するシリンダ14の口部には、流路切替部材38が取り付けられており、この流路切替部材38の中央部には、プランジャーロッド12の先端部が往復移動可能な流路40が形成されている。
【0035】
この流路40は、流路切替部材38に設けられた吸込流路42及び吐出流路44と連通しており、吸込流路42に形成された吸込口46から液体が吸込まれ、流路40を経て、吐出流路44に形成された吐出口48から液体が吐出可能となっている。
【0036】
ここで、吸込流路42及び吐出流路44には、弁体としてのボール50、52が収容されており、吸込口46及び吐出口48を閉塞可能な大きさとなっている。また、吸込流路42及び吐出流路44には、コイルスプリング54、56が配設されており、ボール50、52をそれぞれ吸込口46及び吐出口48側へ付勢している。
【0037】
以上のような構成により、図1に示すように、モータ22の回転によって、シャフト24及びリンク20、26を介して、シャフト18がモータ22側へ引き寄せられると、プランジャーロッド12の先端部は、流路40内から引き抜かれる方向へ移動する(往移動)。このとき、流路40内では、吸引力が生じ、吸込流路42及び吐出流路44内に配置されたボール50、52が、それぞれ流路40側へ向かって移動する。
【0038】
このため、吸込流路42内のボール50は、コイルスプリング54の付勢力の抗する方向へ向かって浮き上がり、吸込流路42と吸込口46とが連通すると共に、吐出流路44内のボール52は吐出口48へ引き寄せられ、吐出口48が閉塞される。
【0039】
すなわち、プランジャーロッド12の先端部が、流路40内から引き抜かれる方向へ移動すると、吸込口46及び吸込流路42を経て、流路40内には液体が流入する。
【0040】
一方、図2に示すように、モータ22の回転により、シャフト24及びリンク20、26を介して、シャフト18がモータ22側から押し出されると、プランジャーロッド12の先端部が流路40内へ押し込まれる方向へ移動する(復移動)。このとき、流路40内には、押圧力が生じ、吸込流路42及び吐出流路44内に配置されたボール50、52が、それぞれ流路40から離間する方向へ移動する。
【0041】
このため、吸込流路42内のボール50は、吸込口46側へ向かって押圧され、吸込口46が閉塞されると共に、吐出流路44内のボール52は、コイルスプリング54の付勢力の抗する方向へ向かって押圧され、吐出流路44と吐出口48とが連通する。
【0042】
すなわち、プランジャーロッド12の先端部が、流路40内へ押し込まれる方向へ移動すると、流路40内に流入された液体が、吐出流路44及び吐出口48を経て吐出される。
【0043】
次に、本発明の実施の形態に係るプランジャーポンプの要旨について説明する。
【0044】
図3に示すように、パッキン28の内周面に周方向に沿って溝部36を形成し、この溝部36内に、液体が貯留された貯留部30と連通する連通管34を収容すると共に、連通管34の内周面を、プランジャーロッド12の外周面と略面一の状態となるようにして、プランジャーロッド12の外周面で連通管34の内周面に形成された複数の小孔(図示省略)の栓をしている。
【0045】
これにより、プランジャーロッド12が摩耗していない状態では、プランジャーロッド12とシリンダ14との間は、パッキン28によってシールされており、プランジャーロッド12とパッキン28の間には隙間が生じないため、連通管34の小孔周りの空気の移動は無く、連通管34の小孔からは連通管34内の液体が流出することはない。
【0046】
しかし、流路40内で固化されたスケールによって、図4に示すように、プランジャーロッド12の外周面が摩耗すると、プランジャーロッド12とパッキン28との間に隙間が生じると共に、小孔は開放され、貯留部30内の液体は小孔を通じて該隙間へ流出する。
【0047】
次に、本実施の形態に係るプランジャーロッドの作用について説明する。
【0048】
図1及び図3に示すように、パッキン28の内周面に周方向に沿って溝部36を設け、貯留部30と連通する連通管34を溝部36内に収容すると共に、連通管34に複数の小孔(図示省略)を設け、プランジャーロッド12の外周面で小孔の栓をすることで、プランジャーロッド12の摩耗により、プランジャーロッド12とパッキン28との間で隙間が生じた場合、連通管34の小孔を通じて貯留部30内の液体を該隙間へ流出させることができる。
【0049】
このため、プランジャーロッド12が摩耗すると、図4に示すように、貯留部30に貯留された液体は、該隙間を伝って流路40内へ流出するため、貯留部30の液体の量は減少することとなる。
【0050】
すなわち、貯留部30の液体の量によって、プランジャーロッド12の摩耗状態が告知されることとなり、貯留部30の液体の量が減少したら、流路40内にエアーが混入する前にプランジャーロッド12の交換を行うことで、送液内に気泡が混入することを防止することができる。
【0051】
また、プランジャーロッド12とパッキン28との間で隙間が生じた場合に、連通管34の小孔を通じて貯留部30内の液体を該隙間へ流出させるようにすることで、流路40内にはエアーの代わりに貯留部30内の液体が吸引されることになる。
【0052】
このため、プランジャーロッド12とパッキン28との間で隙間が生じたとしても、送液される液体にエアーが混入されることはなく、気泡が発生することはない。ここで、貯留部30に貯留する液体をバックコート液の主なる溶剤とすることで、送液される液体に貯留部30内の液体が混入されても、何ら問題は生じない。
【0053】
なお、本形態では、プランジャーロッド12の表面にセラミックコーティングを施すことで、プランジャーロッド12の表面をハードクロム(HCr)メッキした場合と比較して耐摩耗性を高くし、プランジャーロッド12の寿命を長くすることができる。
【0054】
具体的には、プランジャーロッド12の表面に0.5mmのハードクロムメッキを施した場合は、1日24時間使用して、6ヶ月の寿命であったのに対して、プランジャーロッド12の表面に0.01mmのセラミックコーティングを施した場合、1年に24時間×300日使用して、約2年の寿命とすることができた。また、セラミックコーティングの膜厚を0.01mmとしたが、0.03〜1.0mmの範囲内であれば好適である。
【0055】
また、ここでは、貯留部30の液体の量が減少したら、プランジャーロッド12は寿命であるとし、プランジャーロッド12の交換を行うようにしたが、貯留部30の液体の量が所定量減少した段階でプランジャーロッド12を交換するようにしても良い。
【0056】
さらに、本形態では、パッキン28に溝部36を設け、貯留部30と連通する連通管34を溝部36内に収容させて、プランジャーロッド12とパッキン28との間で隙間が生じた場合、連通管34に形成された小孔を通じて貯留部30内の液体を流出させるようにしたが、エアーの代わりに液体が流路40内へ吸引されれば良いため、これに限るものではない。
【0057】
【発明の効果】
本発明は、上記構成としたので、請求項1に記載の発明では、シール部材とプランジャーロッドとの間で隙間を検知すると、プランジャーロッドが寿命であることを告知するため、流路内にエアーが混入する前にプランジャーロッドを交換することで、送液内に気泡が混入することを防止できる。
【0058】
請求項2に記載の発明では、シール部材とプランジャーロッドとの間に隙間が生じたとしても、プランジャーロッドがシリンダ内を復移動するときに、該隙間から吸引されるのは液体であるため、送液内にエアーが混入されることはない。
【0059】
請求項3に記載の発明では、プランジャーロッドの表面をハードクロムメッキした場合と比較して耐摩耗性が高く、プランジャーロッドの寿命を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る送液用プランジャーポンプを示す断面図であり、プランジャーロッドの往移動の状態を示している。
【図2】本発明の実施の形態に係る送液用プランジャーポンプを示す断面図であり、プランジャーロッドの復移動の状態を示している。
【図3】本発明の実施の形態に係る送液用プランジャーポンプに備えられた貯留部とパッキン等の配置を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る送液用プランジャーポンプを示す断面図であり、プランジャーロッドが摩耗した場合の状態を示している。
【図5】従来の送液用プランジャーポンプを示す断面図である。
【符号の説明】
10 プランジャーポンプ(送液用プランジャーポンプ)
12 プランジャーロッド
14 シリンダ
28 パッキン(シール部材)
30 貯留部(摩耗検知手段)
32 管部(摩耗検知手段)
34 連通管(連通部、摩耗検知手段)
38 流路切替部材
50 ボール(吸込口弁体)
52 ボール(吐出口弁体)
Claims (3)
- プランジャーロッドが往復移動可能なシリンダと、
前記シリンダの口部に取り付けられ、前記プランジャーロッドの先端部が往復移動可能な流路が形成された流路切替部材と、
前記流路切替部材の吸込口に設けられ、前記プランジャーロッドの往復移動によって前記流路と前記吸込口を連通又は閉塞する吸込口弁体と、
前記流路切替部材の吐出口に設けられ、前記プランジャーロッドの往復移動によって前記流路と前記吐出口を閉塞又は連通する吐出口弁体と、
前記シリンダと前記プランジャーロッドとの間に配置され、前記プランジャーロッドが摺動する環状のシール部材と、
前記シール部材と前記プランジャーロッドとの間に生じる隙間を検知して、プランジャーロッドの摩耗状態を告知する摩耗検知手段と、
を有することを特徴とする送液用プランジャーポンプ。 - 摩耗検知手段が、
液体が貯留された貯留部と、
前記貯留部と連通し、前記シール部材と前記プランジャーロッドの摺動面に設けられると共に、シール部材とプランジャーロッドとの間に生じる隙間へ前記液体を流出させる連通部と、
で構成されたことを特徴とする請求項1に記載の送液用プランジャーポンプ。 - 前記プランジャーロッドの表面をセラミックコーティングすることを特徴とする請求項1又は2に記載の送液用プランジャーポンプ。
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- 2003-02-21 JP JP2003044300A patent/JP2004251243A/ja active Pending
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