JP2009193209A - 数値制御装置及び数値制御装置用制御プログラム - Google Patents

数値制御装置及び数値制御装置用制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 工作機械の数値制御装置及び数値制御装置用制御プログラムに関し、工作機械の主軸に装着された工具がセンター孔付き工具ではないと判断した場合に、冷却液供給手段による冷却液の供給を停止させるように制御できること。
【解決手段】 読み込まれた加工プログラムの制御コマンドに基づいて、現在主軸に装着されている工具がセンター孔付き工具か否かを判断し、主軸に装着されている工具はセンター孔付き工具ではないと判断した場合に(S3;No)、冷却液供給手段による冷却液の供給を停止させ、アラームメッセージをディスプレイに表示させた後(S11)、プログラム修正モードへ移行しこの処理を一時的に停止する(S12)。
【選択図】 図12

Description

本発明は、数値制御装置及び数値制御装置用制御プログラムに関し、工作機械の主軸に中心貫通孔のない工具が装着されている場合に、冷却液供給手段による冷却液の供給を停止させるようにしたものに関する。
一般に、工作機械において切削加工を行う際、金属製のワークの切削箇所に冷却液を供給しながら工具により切削を行い、切削時に摩擦熱で加熱される工具を冷却することで、ワークの加工精度や工具寿命を向上させている。
深穴の加工や、冷却液を噴射する噴射ノズルによって工具の先端に冷却液が十分に供給されない加工を行う場合は、主軸の軸心に冷却液を供給する為の冷却液供給孔を設けたものが使用され、この主軸の先端部に中心貫通孔付き工具が装着され、クーラントポンプから主軸の冷却液供給孔と工具の中心貫通孔を介して工具の先端へ冷却液を供給し、工具の先端から冷却液を吐出させる、所謂クーラントスルースピンドル(CTS)による切削加工を行う。
このような工作機械において通常の切削加工時には、工作機械に装備された自動工具交換装置により中心貫通孔のない工具が主軸に装着されるが、この場合に主軸の冷却液供給孔に冷却液が供給されると、工具が装着された主軸の先端部で冷却液が逆流し主軸の摺動面に充填されたグリースが流出し、主軸が破損するという虞がある。そのため、クーラントポンプから主軸の冷却液供給孔に冷却液が供給されないように制御する必要がある。
装着される工具の種類に応じて冷却液の供給を制御する装置として、特許文献1に記載の数値制御装置による工具洗浄方法においては、工具番号と工具及びプローブに関する情報とを対応付けた工具情報テーブルをRAMに記憶しておき、読込まれた制御コマンドと工具情報テーブルに基づいて、主軸に装着される工具が洗浄に適さない工具か否かを判断し冷却液の供給を制御している。
ドリル等の切削用の工具に交換する場合、主軸の下端部近傍に設けられた洗浄ノズルから工具ホルダのシャンク部分に冷却液を噴射して工具洗浄動作が行われる。
一方、ワークの加工精度を計測する際にプローブに交換する場合は、工具洗浄動作を停止させて、プローブに冷却液が付着しないようにしてプローブが破損するのを防止している。
特開2007−260825号公報
しかし、特許文献1の数値制御装置では、工具情報テーブルに中心貫通孔付き工具か否かを示す情報が記憶されておらず、主軸に装着されている工具が中心貫通孔付き工具か否かを判断することができない。そのため、中心貫通孔のない工具が主軸に装着されている場合、主軸の冷却液供給孔に冷却液が供給されるのを停止させることができない。
本発明の目的は、中心貫通孔のない工具が主軸に装着されている場合、主軸の冷却液供給孔に冷却液が供給されるのを確実に防止できる数値制御装置及び数値制御装置用制御プログラムを提供することである。
請求項1の数値制御装置は、主軸に装着された工具の中心貫通孔に冷却液を供給可能な冷却液供給手段を備え且つ加工プログラムの制御コマンドに基づいて前記冷却液供給手段により前記工具の中心貫通孔に冷却液を供給しながら加工を施す工作機械の数値制御装置において、工具毎に該工具が中心貫通孔付き工具か否かを工具情報として記憶する記憶手段と、前記制御コマンドを読込むコマンド読込み手段と、前記コマンド読込み手段により読込んだ制御コマンドと前記記憶手段に記憶された前記工具情報とに基づいて、現在主軸に装着されている工具が中心貫通孔付き工具か否かを判断する工具判断手段と、前記工具判断手段が、前記主軸に装着されている工具は中心貫通孔付き工具ではないと判断した場合に、前記冷却液供給手段による前記冷却液の供給を停止する制御手段とを備えたことを特徴としている。
この数値制御装置では、記憶手段により工具毎に該工具が中心貫通孔付き工具か否かが記憶され、コマンド読込手段により加工プログラムの制御コマンドが読み込まれ、その制御コマンドに基づいて、工具判断手段により現在主軸に装着されている工具が中心貫通孔付き工具か否かが判断される。工具判断手段により、主軸に装着されている工具が中心貫通孔付き工具ではないと判断された場合に、制御手段によって冷却液供給手段による冷却液の供給が停止される。これにより、通常の切削加工を行う際に、主軸に中心貫通孔のない工具が装着されている場合は、主軸の冷却液供給孔に冷却液が供給されるのを確実に防止できる。
請求項2の数値制御装置は、請求項1の発明において、前記工作機械は、更に表示手段を備え、前記制御手段は、前記工具判断手段が前記主軸に中心貫通孔付き工具が装着されていると判断している場合に、前記コマンド読込み手段により切削指令が読込まれたときに、前記冷却液供給手段による前記冷却液の供給が停止しているときには前記冷却液が供給されていない旨を前記表示手段に表示させることを特徴としている。
請求項3の数値制御装置は、主軸に装着された工具の中心貫通孔に冷却液を供給可能な冷却液供給手段を備え且つ加工プログラムの制御コマンドに基づいて前記冷却液供給手段により前記工具の中心貫通孔に冷却液を供給しながら加工を施す工作機械の数値制御装置において、工具毎に該工具が中心貫通孔付き工具か否かを工具情報として記憶する記憶手段と、前記制御コマンドを読込むコマンド読込み手段と、前記コマンド読込み手段により読込んだ制御コマンドと前記記憶手段に記憶された前記工具情報とに基づいて、現在主軸に装着されている工具が中心貫通孔付き工具か否かを判断する工具判断手段と、前記工具判断手段が、前記主軸に中心貫通孔付き工具が装着されていると判断した場合に、前記コマンド読込み手段により切削指令が読込まれたときに、前記冷却液供給手段により前記冷却液が供給されていない場合、前記冷却液を供給するように前記冷却液供給手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴としている。
この数値制御装置では、記憶手段により工具毎に該工具が中心貫通孔付き工具か否かが記憶され、コマンド読込手段により加工プログラムの制御コマンドが読み込まれ、その制御コマンドに基づいて、工具判断手段により現在主軸に装着されている工具が中心貫通孔付き工具か否かが判断される。工具判断手段により、主軸に中心貫通孔付き工具が装着されていると判断された場合に、コマンド読込み手段により切削指令が読込まれたときに冷却液供給手段により冷却液が供給されていない場合、制御手段によって冷却液供給手段による冷却液の供給が行われるように制御される。これにより、深穴の加工を行う際などに、主軸に中心貫通孔付き工具が装着されている場合は、主軸の冷却液供給孔を介して工具の中心貫通孔に冷却液を確実に供給することができ、工具を冷却することができる。
請求項4の数値制御装置は、請求項3の発明において、前記制御手段は、前記工具判断手段が前記主軸に中心貫通孔付き工具でない工具が装着されていると判断している場合に、前記冷却液供給手段から前記冷却液が供給されているときには、前記冷却液の供給を停止するように前記冷却液供給手段を制御することを特徴としている。
請求項5の数値制御装置用制御プログラムは、主軸に装着された工具の中心貫通孔に冷却液を供給可能な冷却液供給手段を備え且つ加工プログラムの制御コマンドに基づいて前記冷却液供給手段により前記工具の中心貫通孔に冷却液を供給しながら加工を施す工作機械の数値制御装置のコンピュータを、工具毎に該工具が中心貫通孔付き工具か否かを工具情報として記憶する記憶手段と、前記制御コマンドを読込むコマンド読込み手段と、前記コマンド読込み手段により読込んだ制御コマンドと前記記憶手段に記憶された前記工具情報とに基づいて、現在主軸に装着されている工具が中心貫通孔付き工具か否かを判断する工具判断手段と、前記工具判断手段が、前記主軸に装着されている工具は中心貫通孔付き工具ではないと判断した場合に、前記冷却液供給手段による前記冷却液の供給を停止する制御手段として機能させることを特徴としている。
この数値制御装置用制御プログラムでは、コマンド読込み手段により読込んだ制御コマンドに基づいて、工具判断手段により主軸に装着されている工具が中心貫通孔付き工具ではないと判断された場合、制御手段によって冷却液供給手段による冷却液の供給が停止される。これにより、請求項1とほぼ同様の作用が得られる。
請求項6の数値制御装置用プログラムは、請求項5の発明において、前記工作機械は更に表示手段を備え、前記制御手段は、前記工具判断手段が前記主軸に中心貫通孔付き工具が装着されていると判断している場合に、前記コマンド読込み手段により切削指令が読込まれたときに、前記冷却液供給手段による前記冷却液の供給が停止しているときには前記冷却液が供給されていない旨を前記表示手段に表示させることを特徴としている。
請求項7の数値制御装置用制御プログラムは、主軸に装着された工具の中心貫通孔に冷却液を供給可能な冷却液供給手段を備え且つ加工プログラムの制御コマンドに基づいて前記冷却液供給手段により前記工具の中心貫通孔に冷却液を供給しながら加工を施す工作機械の数値制御装置のコンピュータを、工具毎に該工具が中心貫通孔付き工具か否かを工具情報として記憶する記憶手段と、前記制御コマンドを読込むコマンド読込み手段と、前記コマンド読込み手段により読込んだ制御コマンドと前記記憶手段に記憶された前記工具情報とに基づいて、現在主軸に装着されている工具が中心貫通孔付き工具か否かを判断する工具判断手段と、前記工具判断手段が前記主軸に中心貫通孔付き工具が装着されていると判断した場合に、前記コマンド読込み手段により切削指令が読込まれたときに、前記冷却液供給手段により前記冷却液が供給されていない場合、前記冷却液を供給するように前記冷却液供給手段を制御する制御手段として機能させることを特徴としている。
この数値制御装置用制御プログラムでは、コマンド読込み手段により読込んだ制御コマンドに基づいて、工具判断手段により主軸に中心貫通孔付き工具が装着されていると判断された場合に、コマンド読込み手段により切削指令が読込まれたときに、冷却液供給手段により冷却液が供給されていない場合、制御手段によって冷却液を供給するように冷却液供給手段が制御される。これにより、請求項3とほぼ同様の作用が得られる。
請求項8の数値制御装置用制御プログラムは、請求項7の発明において、前記制御手段は、前記工具判断手段が前記主軸に中心貫通孔付き工具でない工具が装着されていると判断している場合に、前記冷却液供給手段から前記冷却液が供給されているときには、前記冷却液の供給を停止するように前記冷却液供給手段を制御することを特徴としている。
請求項1の発明によれば、記憶手段と、コマンド読込み手段と、工具判断手段と、工具判断手段により主軸に装着されている工具が中心貫通孔付き工具ではないと判断された場合に、冷却液供給手段による冷却液の供給を停止する制御手段を備えたので、通常の切削加工を行う際に、主軸に中心貫通孔のない工具が装着されている場合は、主軸の冷却液供給孔に冷却液が供給されるのを確実に防止できる。そのため、主軸の摺動面に充填されたグリースが流出することなく保持されるので、主軸が破損するのを防止できる。
請求項2の発明によれば、請求項1の効果に加え、制御手段は、工具判断手段が主軸に中心貫通孔付き工具が装着されていると判断している場合に、コマンド読込み手段により切削指令が読込まれたときに、冷却液供給手段による冷却液の供給が停止しているときには冷却液が供給されていない旨を表示手段に表示させるので、表示手段の表示に基づいて冷却液の供給を開始させることができる。これにより、深穴の加工を行う際などに、主軸に中心貫通孔付き工具が装着されている場合は、主軸の冷却液供給孔を介して工具の中心貫通孔に冷却液を確実に供給することができ、ワークの加工精度や工具寿命を向上させることができる。
請求項3の発明によれば、記憶手段と、コマンド読込み手段と、工具判断手段と、工具判断手段により主軸に中心貫通孔付き工具が装着されていると判断された場合に、コマンド読込み手段により切削指令が読込まれたときに、冷却液供給手段により冷却液が供給されていない場合、冷却液を供給するように冷却液供給手段を制御する制御手段とを備えたので、深穴の加工を行う際などに、主軸に中心貫通孔付き工具が装着されている場合は、主軸の冷却液供給孔を介して工具の中心貫通孔に冷却液を確実に供給することができる。
これにより、工具を冷却することができ、ワークの加工精度や工具寿命を向上させることができる。
請求項4の発明によれば、請求項3の効果に加え、制御手段は、工具判断手段が主軸に中心貫通孔付き工具でない工具が装着されていると判断している場合に、冷却液供給手段から冷却液が供給されているときには、冷却液の供給を停止するように冷却液供給手段を制御するので、通常の切削加工を行う際に、主軸に中心貫通孔のない工具が装着されている場合は、主軸の冷却液供給孔に冷却液が供給されるのを確実に防止できる。
請求項5の発明によれば、工作機械の数値制御装置のコンピュータを、記憶手段と、コマンド読込み手段と、工具判断手段と、工具判断手段により主軸に装着されている工具が中心貫通孔付き工具ではないと判断された場合に、冷却液供給手段による冷却液の供給を停止する制御手段として機能させるので、工作機械の数値制御装置のコンピュータに数値制御装置用制御プログラムを実行させることにより、請求項1とほぼ同様の効果を奏する。
請求項6の発明によれば、請求項5の効果に加え、制御手段は、工具判断手段が主軸に中心貫通孔付き工具が装着されていると判断している場合に、コマンド読込み手段により切削指令が読込まれたときに、冷却液供給手段による冷却液の供給が停止しているときには冷却液が供給されていない旨を表示手段に表示させるので、工作機械の数値制御装置のコンピュータに数値制御装置用制御プログラムを実行させることにより、請求項2とほぼ同様の効果を奏する。
請求項7の発明によれば、記憶手段と、コマンド読込み手段と、工具判断手段と、工具判断手段により主軸に中心貫通孔付き工具が装着されていると判断した場合に、コマンド読込み手段により切削指令が読込まれたときに、冷却液供給手段により冷却液が供給されていない場合、冷却液を供給するように冷却液供給手段を制御する制御手段して機能させるので、工作機械の数値制御装置のコンピュータに数値制御装置用制御プログラムを実行させることにより、請求項3とほぼ同様の効果を奏する。
請求項8の発明によれば、請求項7の効果に加え、制御手段は、工具判断手段が主軸に中心貫通孔付き工具でない工具が装着されていると判断している場合に、冷却液供給手段から冷却液が供給されているときには、冷却液の供給を停止するように冷却液供給手段を制御するので、工作機械の数値制御装置のコンピュータに数値制御装置用制御プログラムを実行させることにより、請求項4とほぼ同様の効果を奏する。
本実施形態に係る数値制御装置50(図5参照)は、工作機械であるマシニングセンタ1(図1参照)に設けられるものであって、RAM53(図5参照)に記憶された加工プログラムを実行することによって、マシニングセンタ1によるワークの加工動作を制御するものである。
まず、マシニングセンタ1の概略構成について説明する。
図1に示すマシニングセンタ1は、ワークと工具とを相対移動させることによって、ワークに所望の機械加工(例えば、「穴空け」、「切削」等)を施すことができる工作機械である。このマシニングセンタ1は、基台となる鉄製のベース2と、このベース2の上部に設けられ、ワークの切削加工を行う機械本体3(図2参照)と、ベース2の上部に固定され、機械本体3及びベース2の上部を覆う箱状のスプラッシュカバー4とから構成されている。
図1,図2に示すように、ベース2はY軸方向に長い略直方体状に形成され、鋳型内に鋳鉄等の金属材料を流し込むことによって成型されている。ベース2の下部の四隅には高さ調節が可能な脚部2aが各々設けられ、これら4本の脚部2aが工場等の床面に設置されることにより、マシニングセンタ1が所定場所に設置される。
図1に示すように、スプラッシュカバー4は略直方体状のボックス型に形成され、その内側には機械本体3(図2参照)の加工領域が設けられている。スプラッシュカバー4の前面には開口部(図示外)が設けられ、該開口部には1対のスライド式の開閉扉5,6が設けられている。
この開閉扉5,6の略中央には、矩形状のガラス窓部5a,6aが各々設けられ、開閉扉5の右端部には取手部5bが設けられ、開閉扉6の左端部には取手部6bが設けられている。これら取手部5b,6bを互いに離れる方向に開くことにより開口部が開口され、作業者はベース2の上部に固定されたテーブル10(図2参照)に対してワークの着脱を行うことができる。
正面開口部の右側には、マシニングセンタ1を操作する正面視長方形状の操作パネル80が設けられている。この操作パネル80には、テンキー、各種操作キーを備えたキーボード81が設けられ、その上部には設定画面又は実行動作を表示するためのディスプレイ82(表示手段)が設けられている。
作業者は、この操作パネル80のディスプレイ82を確認しながらキーボード81を操作することによって、ワーク加工を実行するための加工プログラムや、使用される工具26(図3参照)の種類、工具情報、各種パラメータ等を各々設定することができる。
次に、機械本体3について説明する。
図2に示すように、機械本体3は、ベース2の上部後方に配置されたコラム座部23の上面に固定され、垂直上方に延設された直方体状のコラム16と、このコラム16の前面に沿って昇降可能に設けられた主軸ヘッド7と、該主軸ヘッド7の下部から鉛直下方に延設された主軸9(図4参照)と、主軸ヘッド7の右側に設けられ、主軸9の先端に工具26の工具ホルダ60(図3参照)を取り付けて交換する工具交換装置(ATC)20と、ベース2の上部に設けられ、ワークを着脱可能に固定するテーブル10とから構成されている。コラム16の背面側には、箱状の制御ボックス19が設けられ、この制御ボックス19の内側には、マシニングセンタ1の動作を制御する数値制御装置50が設けられている。
次に、テーブル10の移動機構について説明する。
図2に示すように、テーブル10は、サーボモータからなるX軸モータ71(図5参照)及びY軸モータ72(図5参照)により、X軸方向(機械本体3の左右方向)及びY軸方向(機械本体3の奥行き方向)に移動制御される。この移動機構は、テーブル10の下側には直方体状の支持台12が設けられている。その支持台12の上面にはX軸方向に沿って延設された一対のX軸送りガイド(図示外)が設けられ、1対のX軸送りガイド上にテーブル10が移動可能に支持されている。
支持台12は、ベース2の上部に設けられ、このベース2の長手方向に沿って延設された一対のY軸送りガイド上に移動可能に支持されている。こうしてテーブル10は、ベース2上に設けられたX軸モータ71によりX軸送りガイドに沿ってX軸方向に移動駆動され、ベース2上に設けられたY軸モータ72によりY軸送りガイドに沿ってY軸方向に移動駆動される。
図5に示すように、X軸モータ71はX軸駆動回路61に接続され、このX軸駆動回路61は数値制御装置50の出力インターフェース55に接続されている。Y軸モータ72はY軸駆動回路62に接続され、このY軸駆動回路62は、数値制御装置50の出力インターフェース55に接続されている。数値制御装置50のCPU51からの制御信号に基づいて、X軸駆動回路61とY軸駆動回路62がX軸モータ71とY軸モータ72を夫々駆動することによって、テーブル10を所望の場所に移動させることができる。
X軸送りガイドには、テレスコピック式に収縮するテレスコピックカバー13,14がテーブル10の左右両側に設けられている。Y軸送りガイドには、テレスコピックカバー15とY軸後ろカバーとが、支持台12の前後に夫々設けられている。これら複数のカバーによって、テーブル10がX軸方向とY軸方向の何れの方向に移動した場合でも、X軸送りガイドとY軸送りガイドは、常にテレスコピックカバー13,14,15とY軸後ろカバーによって覆われている。つまり、加工領域から飛散する切粉や、クーラント液(冷却液)の飛沫等が各レール上に落下するのを防止できる。
次に、主軸ヘッド7の昇降機構について説明する。
図2,図3に示すように、主軸ヘッド7は、コラム16の前面側の上下方向に延設されたガイドレールに対してリニアガイドを介して昇降自在に支持されている。昇降自在に支持された主軸ヘッド7は、コラム16の前面側の上下方向に延設された送りネジ(図示外)に対してナットで連結されている。その送りネジをZ軸モータ73(図5参照)によって正逆方向に回転駆動することで、主軸ヘッド7が上下方向に昇降駆動される。Z軸モータ73はZ軸駆動回路63(図5参照)に接続され、このZ軸駆動回路63は、数値制御装置50の出力インターフェース55に接続されている。数値制御装置50のCPU51からの制御信号に基づいて、Z軸駆動回路63によりZ軸モータ73を駆動することにより、主軸ヘッド7を昇降駆動するようになっている。
次に、主軸9について説明する。
図4に示すように主軸9は、上下方向に長い円筒状に形成され主軸ヘッド7に回転自在に設けられている。この主軸9は、主軸ヘッド7の上部に設けられた主軸モータ8(図2参照)の駆動によって回転駆動される。主軸9の先端部分には、先端に向かって拡径するホルダ取付け穴29(図4参照)が設けられている。
このホルダ取付け穴29は、後述する工具ホルダ60のシャンク部60aのテーパ状の外周面を密着させて嵌めるためにテーパ状の内周面を備えている。そのホルダ取付け穴29の縮径する上部には、ホルダ取付穴29の内周面に連続するとともに、径がやや広くなった広径部が設けられ、該広径部の上部には、複数の鋼球を介して後述する工具ホルダ60の首部60bを把持するチャック機構部が設けられている。
一方、主軸9の近傍には、テーブル10上のワークの切削箇所に向かってクーラント液を噴射する1対の噴射ノズル11(図2参照)が設けられている。この噴射ノズル11は、ベース2の後端部に設けられたクーラント液供給口17を介して不図示のクーラントタンクに設けられたポンプ75(図5参照)にホースで接続されている。主軸9の軸心方向中心部には、クーラント液を主軸9に装着された工具26の先端へ供給し、工具26の先端からクーラント液を吐出させる、所謂クーラントスルースピンドル(CTS)の為のクーラント液供給孔29aが設けられ、このクーラント液供給孔29aはポンプ75にホースを介して接続されている。
ポンプ75(冷却液供給手段)は、ポンプ制御回路67(図5参照)に接続され、このポンプ制御回路67は、数値制御装置50の出力インターフェース55に接続されている。ポンプ制御回路67は、数値制御装置50のCPU51の制御信号に基づいて、噴射ノズル11と主軸9のクーラント液供給孔29aのうちの何れか一方にクーラント液を供給するようポンプ75を制御する。
数値制御装置50のCPU51の制御信号に基づいて、ポンプ制御回路67がポンプ75を駆動し、通常の切削加工時において所望のタイミングでワークの切削箇所にクーラント液を供給すると共に、深穴の加工を行う際の所望のタイミングで主軸9のクーラント液供給孔29aを介して工具26の先端にクーラント液を供給することができる。
次に、工具ホルダ60について説明する。
図3に示すように、工具ホルダ60は、工具交換装置20により搬送され、主軸9に形成されたホルダ取付け穴29(図4参照)に挿脱されるものである。この工具ホルダ60は、ホルダ取付け穴29のテーパ状の内周面に密接して嵌まるためのテーパ状のシャンク部60aと、シャンク部60aの底面にフランジ状に形成された略円柱状のフランジ部(図示外)と、フランジ部の下面の中心部から下方に突出され、その先端部に工具26を支持する工具支持部(図示外)とを有する。
シャンク部60aは、シャンク部60aの縮径する上部に設けられた首部60bと、首部60bの先端に設けられた球形状の頭部60cとで構成されている。この工具ホルダ60の首部60b及び頭部60cが、主軸9のホルダ取付け穴29に設けられたチャック機構によってチャッキング(把持)されるようになっている。
センター孔付きの工具26が装着される工具ホルダ60の軸心方向中心部には、センター孔が設けられ、主軸9に工具ホルダ60を介してセンター孔付きの工具26を装着した状態で、工具ホルダ60のセンター孔と工具26のセンター孔が、クーラント液供給孔29aと連通するようになっている。
次に、工具交換装置20について説明する。
図3,図4に示すように、工具交換装置20は、工具26を支持する工具ホルダ60を複数格納する工具マガジン21と、主軸9に取り付けられた工具ホルダ60と他の工具ホルダ60とを把持して搬送するための工具交換アーム22等で構成されている。図2、図3に示す工具マガジン21の内側には、工具ホルダ60を支持する複数の工具ポットと、それら工具ポットを工具マガジン21内で搬送する搬送機構とが設けられている。
次に、数値制御装置50の電気的構成について説明する。
図5に示すように、数値制御装置50は、CPU51とROM52とRAM53(記憶手段)からなるマイクロコンピュータと、入力インターフェース54,出力インターフェース55を基本に構成されている。入力インターフェース54には、操作パネル80のキーボード81と、主軸9のZ軸における原点(Z軸原点)を検知するZ軸原点センサ77とが電気的に夫々接続されている。
一方、出力インターフェース55には、X軸駆動回路61と、Y軸駆動回路62と、Z軸駆動回路63と、主軸モータ8を駆動する主軸駆動回路64と、操作パネル80のディスプレイ82を駆動するためのCRT駆動回路65と、噴射ノズル11又は工具26のセンター孔にクーラント液を供給するポンプ75を駆動するポンプ制御回路67とが夫々電気的に接続されている。
次に、ROM52の記憶エリアについて説明する。
図6に示すように、ROM52には、マシニングセンタ1のメインの制御プログラムと後述のクーラント液供給制御プログラムを記憶する制御プログラム記憶エリア52aと、工具交換プログラム記憶エリア52b等が設けられている。
次に、RAM53の記憶エリアについて説明する。
図7に示すように、RAM53には、加工プログラムを記憶する加工プログラム記憶エリア53aと、工具マガジン21に収納された工具26の各工具番号と、各工具26に関する情報(工具名、工具長、工具径、工具寿命、センター孔の有無)とを対応させた工具情報テーブル100(図8参照)を記憶する工具情報テーブル記憶エリア53bと、工具マガジン21内の各工具ポットのポット番号と、各工具ポットに収容された工具26の工具番号と、各工具26に関する情報(工具名、工具寿命、センター孔の有無)とを対応させた工具データテーブル110(図9参照)を記憶する工具データテーブル記憶エリア53cが設けられている。
次に、工具情報テーブル100について説明する。
図8に示すように、工具情報テーブル100には、工具26の工具番号に対応させて、工具名102、工具長103、工具径104、工具寿命105、センター孔の有無106が夫々記憶されている。この工具情報テーブル100に記憶された情報は、操作パネル80のキーボード81を操作することによって、作業者が任意に設定することができる。
図8の例では、工具番号1の工具名102に「ドリルA」、工具長103に「150mm」、工具径104に「5.1mm」、工具寿命105に「100分」、センター孔の有無106に「1」(センター孔が有ることを示す)を設定している。
次に、工具データテーブル110について説明する。
図9に示すように、工具データテーブル110には、工具マガジン21内の工具ポットのポット番号に対応させて、工具番号112が夫々記憶されている。この工具データテーブル110に記憶された情報は、操作パネル80のキーボード81を操作することによって、作業者が任意に設定することができる。工具情報とは、工具情報テーブル100と工具データテーブル110とを示す。
次に、加工プログラムについて説明する。
図10に示すように、数値制御装置50は、操作パネル80のディスプレイ82に表示された加工プログラムに基づいて、機械本体3の動作を制御することによりワークを所望の形状に加工することができる。この加工プログラムはNC言語によって記述されたNCプログラムである。このNCプログラムは複数のプログラムブロックの配列から構成されている。各プログラムブロックには、ある特定の1つの動作(移動、停止、主軸回転等)が実行されるのに必要な情報が含まれ、プログラムブロック単位で完全な制御コマンドを構成している。それ故、それらプログラムブロックの制御コマンドに基づいて、機械本体3にある特定の動作を行わせることができる。マシニングセンタ1の加工プログラムは、機械の動作モード(各種位置決定、移動等)を決定するGコードと、動作以外の補助的な機能を指令するMコードとを主体に構成されている。
次に、主要なGコード及びMコードについて説明する。
「M6」は主軸9に装着される工具26の交換を指示する指令コード、「M3」は主軸9の回転を指示する指令コード、「M495」は工具26のセンター孔に対するクーラント液の供給を指示する指令コード、「M30」は加工プログラムの終了を指示する指令コード、「G1」は工具26による切削を指示する指令コードである。
次に、数値制御装置50が実行するクーラント液供給制御について、図12のフローチャートと図10の加工プログラムに基づいて説明する。尚、図中Si(i=1,2・・・)は各ステップを示す。
加工プログラムが実行されるとクーラント液供給制御が開始され、加工プログラムの1行目が読込まれてその指令内容が解釈され(S1)、その制御コマンドが「M30」の終了コマンドであるか否かが判断される。ここで、1行目の制御コマンドは「M6T1」であって終了コマンドでないと判断され(S2;No)、次に、現在主軸9に装着されている工具26がセンター孔付きのものか否かが判断される。尚、主軸9に装着されている工具26がセンター孔付きのものか否かは、RAM53の工具データテーブル記憶エリア53cに記憶された工具データテーブル110を参照して判断される。
現在主軸9に装着されている工具26がセンター孔付きのものであると判断されると(S3;Yes)、制御コマンドが切削指令コマンドであるか否かが判断される。
ここで、「M6T1」は工具番号1に工具交換せよとの制御コマンドであるので切削指令コマンドでないと判断され(S4;No)、「M6T1」の制御コマンドが実行されると(S8)、工具番号1への工具交換が行われると同時に、「X10.0Y10.0Z10.0」の指令に基づき、主軸9及びテーブル10が(X,Y,Z)を(10,10,10)の座標値に位置決めされる。このとき、工具交換が行われ主軸9に装着された工具26の工具番号及び位置決めされた座標値がRAM53の工具データテーブル記憶エリア53cに記憶される。
次に、2行目のプログラムブロックが読込み対象となり(S9)、2行目のプログラムブロックが読込まれてその指令内容が解釈され(S1)、2行目の制御コマンドが終了コマンドであるか否かが判断される。ここで、2行目の制御コマンド「M3」は主軸回転指令であるので終了コマンドでないと判断され(S2;No,S4;No)、「M3」の制御コマンドが実行され(S8)、主軸9を3000rpmで回転させる処理が行われる。
次に、3行目のプログラムブロックが読込み対象となり(S9)、3行目のプログラムブロックが読込まれてその指令内容が解釈され(S1)、3行目の制御コマンドが終了コマンドであるか否かが判断される(S2)。ここで、3行目の制御コマンドは「M495」のCTS吐出指令であるので終了コマンドでないと判断され(S2;No)、現在主軸9に装着されている工具26がセンター孔付きのものか否かが判断される。
現在主軸9には工具番号1の工具26が装着されており、工具番号1はセンター孔有りの工具26であるのでセンター孔付きの工具26が装着されていると判断される(S3;Yes)。次に、3行目の制御コマンド「M495」は切削指令でないと判断され(S4;No)、「M495」の制御コマンドが実行され(S8)、CTSによる吐出処理が行われる。同時にCTSがON状態であることをRAM53に記憶する。
次に、4行目のプログラムブロックが読込み対象となり(S9)、4行目のプログラムブロックが読込まれてその指令内容が解釈され(S1)、4行目の制御コマンドが終了コマンドであるか否かが判断される。ここで、4行目の制御コマンド「G1」は、切削指令であるので終了コマンドでないと判断され(S2:No)、現在主軸9に装着されている工具26がセンター孔付きのものか否かが判断される。現在主軸9に装着されている工具番号1は、センター孔有りの工具26であるのでセンター孔付きの工具26が装着されていると判断される(S3;Yes)。次に、4行目の制御コマンド「G1」は切削指令であると判断され(S4;Yes)、S5へ移行する。
次に、CTSがOFF状態であるか否かをRAM53に記憶した情報に基づいて判断され、CTSがON状態のとき(S5;No)、CTSにより工具26の先端からクーラント液が吐出されている状態であり問題ないので、4行目の切削指令が実行される(S8)。一方、CTSがOFF状態のときは(S5;Yes)、CTSによりクーラント液が吐出されていないので、この状態で切削処理が実行されると、工具26が破損する虞がある。そのため、この処理が一時的に停止され、図11に示すように、「CTSが吐出していません」のメッセージがディスプレイ82に表示される。
ここで、作業者により起動ボタンがONされると(S7;Yes)、4行目の切削指令が実行される(S8)。具体的には、駆動回路63がZ軸モータ73を駆動させることによって、現在位置から−10.0の位置まで主軸ヘッド7を下降させて、100mm/分で切削処理が行われる。一方、起動ボタンがONされないとき、つまり、作業者によってキーボード81を介してプログラム修正モードへの移行が設定されたときは(S7;No)、プログラム修正モードへ移行し、この処理が一時的に停止される(S12)。作業者によってプログラムの修正が行われた後キーボード81を介してプログラム修正モードが解除されると(S13;Yes)、S1へリターンして、処理が再開される。
次に、5行目のプログラムブロックが読込み対象となり(S9)、5行目のプログラムブロックが読込まれてその指令内容が解釈され(S1)、5行目の制御コマンドが終了コマンドであるか否かが判断される。ここで、5行目「M6T2」は工具番号2に工具交換せよとの制御コマンドであるので(S2;No,S4;No)、「M6T2」の制御コマンドが実行される(S18)。工具番号2への工具交換が行われると同時に、「X20.0Y20.0Z20.0」の指令に基づき、主軸9及びテーブル10が(X,Y,Z)を(20,20,20)の座標値に位置決めされる。このとき、工具交換が行われ主軸9に装着された工具番号及び位置決めされた座標値がRAM53の工具データテーブル記憶エリア53cに記憶される。
次に、6行目のプログラムブロックが読込み対象となり(S9)、6行目のプログラムブロックが読込まれてその指令内容が解釈され(S1)、6行目の制御コマンドが終了コマンドであるか否かが判断される。ここで、6行目は「M3」の主軸回転指令であるので(S2;No,S4;No)、「M3」の制御コマンドが実行され(S8)、主軸9が2000rpmで回転処理が行われる。
次に、7行目のプログラムブロックが読込み対象となり(S9)、7行目のプログラムブロックが読込まれてその指令内容が解釈され(S1)、7行目の制御コマンドが終了コマンドであるか否かが判断される。ここで、7行目は「M495」のCTS吐出指令であって終了コマンドではないので(S2;No)、現在主軸9に装着されている工具26がセンター孔付きのものか否かが判断される。
現在主軸9には工具番号2が装着されており、工具番号2はセンター孔なしの工具26であって(S3;No)、CTS吐出指令であるため(S10;Yes)、図10に示すように、「主軸工具はCTS不可工具です」のアラームメッセージがディスプレイ82に表示される(S11)。次に、作業者によってキーボード81を介してプログラム修正モードへの移行が設定され、プログラム修正モードへ移行し、この処理が一時的に停止される(S12)。作業者によってプログラムの修正が行われた後キーボード81を介してプログラム修正モードが解除されると(S13;Yes)、S1へリターンして、この処理が再開される。
一方、現在主軸9にはセンター孔なしの工具26が装着されている場合であって(S3;No)、実行指令に係る制御コマンドがCTS吐出指令でないときは(S10;No)、アラームメッセージを表示させることなく、その制御コマンドが実行される(S8)。
次に、8行目のプログラムブロックが実行される。詳細は省略するが、8行目の制御コマンド「G1」は切削指令であるので、この切削指令が実行される(S8)。
次に、9行目のプログラムブロックが読込み対象となり(S9)、9行目のプログラムブロックが読込まれてその指令内容が解釈され(S1)、9行目の制御コマンドは「M30」の終了コマンドであるので(S2;Yes)、この処理を終了する。
尚、コマンド読込み手段は、図12に示すフローチャートのS1の処理を実行する数値制御装置50により構成され、工具判断手段は、図12に示すフローチャートのS3の処理を実行する数値制御装置50により構成されている。
次に、数値制御装置50の作用、効果について説明する。
この数値制御装置50では、加工に供する工具26がセンター孔付きのものか否かがRAM53に記憶され、加工プログラムの制御コマンドが読み込まれると、その制御コマンドとRAM53に記憶された工具情報とに基づいて、現在主軸9に装着されている工具26がセンター孔付きのものか否かが判断される。主軸9に装着されている工具26がセンター孔付き工具26ではないと判断された場合、ポンプ75による主軸9のクーラント液供給孔29aに対するクーラント液の供給が停止される。
このように、主軸9に装着されている工具26がセンター孔付き工具26ではないと判断された場合、数値制御装置50によって、ポンプ75による主軸9のクーラント液供給孔29aに対するクーラント液の供給を停止させるので、通常の切削加工を行う際に、主軸9にセンター孔のない工具26が装着されている場合は、主軸9のセンター孔にクーラント液が供給されるのを確実に防止できる。そのため、主軸9の摺動面に充填されたグリースが流出することなく保持されるので、主軸9が破損するのを防止できる。
数値制御装置50により主軸9にセンター孔付き工具26が装着されていると判断されている場合に、切削指令が読込まれたときに、ポンプ75によるクーラント液の供給が停止しているときにはクーラント液が供給されていない旨をディスプレイ82に表示させるので、ディスプレイ82の表示に基づいてクーラント液の供給を開始させることができる。
これにより、深穴の加工を行う際などに、主軸9にセンター孔付き工具26が装着されている場合は、主軸9のクーラント液供給孔29aを介して工具26のセンター孔にクーラント液を確実に供給することができ、ワークの加工精度や工具寿命を向上させることができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した変更例について説明する。
1]数値制御装置50により主軸9にセンター孔付き工具が装着されていると判断された場合に、切削指令が読込まれたときに、工具26のセンター孔にクーラント液が供給されていない場合、クーラント液を供給するようにポンプ75を制御してもよい。この場合のクーラント液供給制御について、図15に基づいて説明する。但し、前記実施例と同一の構成には同一の符号を付し、異なる構成についてのみ説明する。
加工プログラムが実行されるとクーラント液供給制御が開始され、加工プログラムから読込まれた制御コマンドに基づいて、現在の主軸9にセンター孔付きの工具26が装着されていると判断され(S3;Yes)、且つ切削指令であると判断されたときに(S4;Yes)、CTSがOFF状態の場合(S5;Yes)、図13に示すように、CTSにより自動的にクーラント液を吐出させる旨がディスプレイ82に表示された後、CTSがONされる(S20)。一方、現在の主軸9にセンター孔のない工具26が装着されていると判断されている場合に(S3;No)、CTS吐出指令が読込まれたときは、図14に示すように、CTSによるクーラント液の吐出を停止させる旨がディスプレイ82に表示された後、CTSがOFFされる(S21)。
このように、主軸9にセンター孔付き工具26が装着されていると判断された場合に、切削指令が読込まれたときに、ポンプ75により工具26のセンター孔にクーラント液が供給されていない場合、数値制御装置50によってクーラント液を供給するようにポンプ75が制御されるので、深穴の加工を行う際などに、主軸9にセンター孔付き工具26が装着されている場合は、主軸9のクーラント液供給孔29aを介して工具26のセンター孔にクーラント液を確実に供給することができる。
これにより、工具26を冷却することができ、ワークの加工精度や工具寿命を向上させることができる。
数値制御装置50は、主軸9にセンター孔のない工具26が装着されていると判断している場合に、ポンプ75からクーラント液が供給されているときには、クーラント液の供給を停止するようにポンプ75を制御するので、通常の切削加工を行う際に、主軸9にセンター孔のない工具26が装着されている場合は、主軸9のクーラント液供給孔29aにクーラント液が供給されるのを確実に防止できる。
マシニングセンタの正面図である。 機械本体の斜視図である。 主軸ヘッドの周囲の正面図である。 工具交換アームの周囲を下側から見た図である。 数値制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 ROMの記憶エリアを示す説明図である。 RAMの記憶エリアを示す説明図である。 工具情報テーブルを示す説明図である。 工具データテーブルを示す説明図である。 加工プログラムとメッセージの表示例を示す図である。 加工プログラムとメッセージの表示例を示す図である。 クーラント液供給制御のフローチャートである。 変更例における加工プログラムとメッセージの表示例を示す図である。 変更例における加工プログラムとメッセージの表示例を示す図である。 変更例におけるクーラント液供給制御のフローチャートである。
符号の説明
1 マシニングセンタ
9 主軸
26 工具
50 数値制御装置
51 CPU
52 ROM
53 RAM
75 ポンプ
82 ディスプレイ

Claims (8)

  1. 主軸に装着された工具の中心貫通孔に冷却液を供給可能な冷却液供給手段を備え且つ加工プログラムの制御コマンドに基づいて前記冷却液供給手段により前記工具の中心貫通孔に冷却液を供給しながら加工を施す工作機械の数値制御装置において、
    工具毎に該工具が中心貫通孔付き工具か否かを工具情報として記憶する記憶手段と、
    前記制御コマンドを読込むコマンド読込み手段と、
    前記コマンド読込み手段により読込んだ制御コマンドと前記記憶手段に記憶された前記工具情報とに基づいて、現在主軸に装着されている工具が中心貫通孔付き工具か否かを判断する工具判断手段と、
    前記工具判断手段が、前記主軸に装着されている工具は中心貫通孔付き工具ではないと判断した場合に、前記冷却液供給手段による前記冷却液の供給を停止する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする数値制御装置。
  2. 前記工作機械は、更に表示手段を備え、
    前記制御手段は、前記工具判断手段が前記主軸に中心貫通孔付き工具が装着されていると判断している場合に、前記コマンド読込み手段により切削指令が読込まれたときに、前記冷却液供給手段による前記冷却液の供給が停止しているときには前記冷却液が供給されていない旨を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 主軸に装着された工具の中心貫通孔に冷却液を供給可能な冷却液供給手段を備え且つ加工プログラムの制御コマンドに基づいて前記冷却液供給手段により前記工具の中心貫通孔に冷却液を供給しながら加工を施す工作機械の数値制御装置において、
    工具毎に該工具が中心貫通孔付き工具か否かを工具情報として記憶する記憶手段と、
    前記制御コマンドを読込むコマンド読込み手段と、
    前記コマンド読込み手段により読込んだ制御コマンドと前記記憶手段に記憶された前記工具情報とに基づいて、現在主軸に装着されている工具が中心貫通孔付き工具か否かを判断する工具判断手段と、
    前記工具判断手段が、前記主軸に中心貫通孔付き工具が装着されていると判断した場合に、前記コマンド読込み手段により切削指令が読込まれたときに、前記冷却液供給手段により前記冷却液が供給されていない場合、前記冷却液を供給するように前記冷却液供給手段を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする数値制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記工具判断手段が前記主軸に中心貫通孔付き工具でない工具が装着されていると判断している場合に、前記冷却液供給手段から前記冷却液が供給されているときには、前記冷却液の供給を停止するように前記冷却液供給手段を制御することを特徴とする請求項3に記載の数値制御装置。
  5. 主軸に装着された工具の中心貫通孔に冷却液を供給可能な冷却液供給手段を備え且つ加工プログラムの制御コマンドに基づいて前記冷却液供給手段により前記工具の中心貫通孔に冷却液を供給しながら加工を施す工作機械の数値制御装置のコンピュータを、
    工具毎に該工具が中心貫通孔付き工具か否かを工具情報として記憶する記憶手段と、
    前記制御コマンドを読込むコマンド読込み手段と、
    前記コマンド読込み手段により読込んだ制御コマンドと前記記憶手段に記憶された前記工具情報とに基づいて、現在主軸に装着されている工具が中心貫通孔付き工具か否かを判断する工具判断手段と、
    前記工具判断手段が、前記主軸に装着されている工具は中心貫通孔付き工具ではないと判断した場合に、前記冷却液供給手段による前記冷却液の供給を停止する制御手段と、
    して機能させることを特徴とする数値制御装置用制御プログラム。
  6. 前記工作機械は更に表示手段を備え、
    前記制御手段は、前記工具判断手段が前記主軸に中心貫通孔付き工具が装着されていると判断している場合に、前記コマンド読込み手段により切削指令が読込まれたときに、前記冷却液供給手段による前記冷却液の供給が停止しているときには前記冷却液が供給されていない旨を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項5に記載の数値制御装置用制御プログラム。
  7. 主軸に装着された工具の中心貫通孔に冷却液を供給可能な冷却液供給手段を備え且つ加工プログラムの制御コマンドに基づいて前記冷却液供給手段により前記工具の中心貫通孔に冷却液を供給しながら加工を施す工作機械の数値制御装置のコンピュータを、
    工具毎に該工具が中心貫通孔付き工具か否かを工具情報として記憶する記憶手段と、
    前記制御コマンドを読込むコマンド読込み手段と、
    前記コマンド読込み手段により読込んだ制御コマンドと前記記憶手段に記憶された前記工具情報とに基づいて、現在主軸に装着されている工具が中心貫通孔付き工具か否かを判断する工具判断手段と、
    前記工具判断手段が前記主軸に中心貫通孔付き工具が装着されていると判断した場合に、前記コマンド読込み手段により切削指令が読込まれたときに、前記冷却液供給手段により前記冷却液が供給されていない場合、前記冷却液を供給するように前記冷却液供給手段を制御する制御手段と、
    して機能させることを特徴とする数値制御装置用制御プログラム。
  8. 前記制御手段は、前記工具判断手段が前記主軸に中心貫通孔付き工具でない工具が装着されていると判断している場合に、前記冷却液供給手段から前記冷却液が供給されているときには、前記冷却液の供給を停止するように前記冷却液供給手段を制御することを特徴とする請求項7に記載の数値制御装置用制御プログラム。
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