JP2007272545A - 数値制御装置及び数値制御装置による異常処理方法 - Google Patents

数値制御装置及び数値制御装置による異常処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】工作機械の異常の程度に関係なく、その異常の原因を効率よく解析できる数値制御装置及び数値制御装置による異常処理方法を提供する。
【解決手段】ワーク加工において、主軸を次に停止させる停止点の座標値が順次算出されてRAM上に記憶される。異常解析処理では、前回のワーク加工で算出された前回座標値がRAM上に記憶されているか判断され(S31)、今回のワーク加工で算出された今回座標値とRAM上に記憶された前回座標値との同一性が判断される(S32)。ここで今回座標値が前回座標値と異なる場合(S32:NO)は何らかの不具合を生じていると推測できるので、操作履歴等ともに不具合解析用情報が作成されて(S34)RAM上に記憶される(S35)。さらにその不具合が生じたことが操作パネルのCRTに表示されるので(S36)ユーザはその不具合に速やかに対処できる。
【選択図】図9

Description

本発明は、数値制御装置及び数値制御装置による異常処理方法に関し、詳細には、工作機械の異常を解析できる数値制御装置及び数値制御装置による異常処理方法に関する。
従来、工作機械の主軸を移動させてワーク加工を行う数値制御装置において、例えば、主軸がテーブル上のワークに衝突した場合等には、主軸の移動が停止され、アラーム音やアラームランプによって異常が報知されるとともに、異常の種類やスタックの内容をアラーム情報として表示装置に表示させるものが知られている。このような異常状態に対処するには、数値制御装置に異常が発生した時の状況を適格に把握し、その発生原因を調査することが必要である。
このような異常を解析するために必要な情報を得るには、例えば、異常発生の報知が発生された場合、異常が発生した数値制御装置まで行き、表示装置の表示画面上に表示される異常の種類やスタックの内容等のアラーム情報を確認する。また、表示装置に表示されない各種パラメータや操作履歴については、数値制御装置内の記憶装置に記憶されたパラメータや操作履歴をメモリカードや光ディスク等の移動可能な記録媒体にコピーする。解析装置は、該記憶媒体に記憶されたデータを読み出して解析を行い、これによって異常の発生原因を調査している。
しかし、異常発生時において、異常の発生原因を解析するために必要なデータを得るために、異常が発生した数値制御装置まで行き、数値制御装置からデータを記憶媒体にコピーし、該記憶媒体を解析装置まで搬送するといった各種の操作を人手により行わなければならないという問題がある。そこで、例えば、異常発生時において、異常状態の解析に要する解析データを信号伝送系を介して転送できる数値制御装置及び数値制御装置の異常処理方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この数値制御装置では、異常発生時に解析データを信号伝送系に接続された転送先に転送することによって、転送先において人手による操作を要することなく解析データを容易に入手することができ、さらに、転送先において該解析データを用いて異常解析を行ったり異常対処を迅速に行うことができる。
特開平11−224114号公報
しかしながら、特許文献1に記載の数値制御装置及び数値制御装置の異常処理方法では、例えば、主軸がテーブル上のワークに衝突した場合等の大きな異常があった場合にだけ、その異常を解析できるのであって、異常報知されない異常、つまり、実際の動作では気付くことのできない小さな異常を生じた場合は、その異常を解析することができないという問題点があった。この小さな異常の一例として、例えば、今回のワークの加工経路と前回のワークの加工経路とが互いに異なる不具合等が挙げられる。この場合、動作する工作機械の外観からその不具合に気付くことは非常に困難である。また、異常報知されないうちはユーザは認識できないため、所望の加工が施されず、製品不良の発生を起こすことがあった。さらに、上記のような不具合は、作業者による操作が原因で発生することがあるが、その不具合が発生した時がわからないため、操作履歴と比較しても工作機械の異常を十分に解析することができないという問題点があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、工作機械の異常の程度に関係なく、その異常の原因を効率よく解析できる数値制御装置及び数値制御装置による異常処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の数値制御装置は、制御コマンドを備える複数の指令ブロックの配列からなるプログラムを備え、前記指令ブロック毎に前記制御コマンドを読み込むコマンド読込手段と、当該コマンド読込手段によって読み込まれた前記制御コマンドの指示内容を判断するコマンド判断手段とを備え、工作機械の主軸の移動を制御してワーク加工を行う数値制御装置であって、当該コマンド判断手段によって判断された指示内容に基づいて制御した制御結果を記憶する制御結果記憶手段と、当該制御結果記憶手段に記憶された前回のワーク加工の際の前記制御結果と、今回のワーク加工の際の前記コマンド判断手段によって判断された判断結果とが同一か否かを判断する判断手段と、当該判断手段が、前回のワーク加工の際の前記制御結果と、今回のワーク加工の際の前記判断結果とが同一でないと判断した場合に異常を報知する異常報知手段と
を備えている。
また、請求項2に係る発明の数値制御装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記判断結果は、前記制御コマンドの指示内容に基づいて算出され、前記主軸を次に移動させる停止点の予測座標値であって、前記制御結果は、ワーク加工中に前記主軸の移動経路における各停止点の停止座標値であって、前記判断手段は、今回のワーク加工中における前記予測座標値と、前回のワーク加工中における前記予測座標値に相当する前記停止座標値とが同一か否かを判断することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明の数値制御装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記判断結果は、ワーク加工中における前記主軸の停止点の座標値であって、前記制御結果は、ワーク加工中に前記主軸が移動した経路における各停止点の停止座標値であって、前記判断手段は、今回のワーク加工中における前記主軸の停止点の現在の座標値と、前回のワーク加工中における前記現在の座標値に相当する停止点の停止座標値とが同一か否かを判断することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明の数値制御装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記判断結果は、ワーク加工中における前記主軸の所定周期毎の座標値であって、前記制御結果は、ワーク加工中に前記主軸が移動した経路における所定周期毎の周期座標値であって、前記判断手段は、今回のワーク加工中における前記所定周期毎の現在の座標値と、前回のワーク加工中における前記現在の座標値に相当する前記周期座標値とが同一か否かを判断することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明の数値制御装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記判断結果及び前記制御結果は、当該コマンド判断手段によって判断された指示内容に基づき、前記指令ブロック毎に前記工作機械が実行した実行時間であって、前記判断手段は、今回のワーク加工中における前記実行時間と、前回のワーク加工における前記実行時間とが同一か否かを判断することを特徴とする。
また、請求項6に係る発明の数値制御装置は、請求項1乃至5の何れかに記載の発明の構成に加え、前記工作機械の動作を操作する操作手段と、当該操作手段の操作履歴を記憶する操作履歴記憶手段と、前記判断手段が、前回のワーク加工の際の前記制御結果と、今回のワーク加工の際の前記判断結果とが同一でないと判断した場合に、前記操作履歴記憶手段に記憶された前記操作履歴と、前記判断結果及び前記制御結果において互いに同一でないと判断された部分とを有する不具合解析用情報を作成する不具合解析用情報作成手段と、当該不具合解析情報作成手段によって作成された前記不具合解析用情報を記憶する不具合解析用情報記憶手段と、当該不具合解析用情報記憶手段に記憶された前記不具合解析用情報を表示させる表示手段と、当該表示手段に前記不具合解析用情報記憶手段に記憶された前記不具合解析用情報を表示させる表示制御手段とを備えている。
また、請求項7に係る発明の数値制御装置は、請求項6に記載の発明の構成に加え、他の数値制御装置と電気的に接続する接続手段と、当該接続手段を介して、前記不具合解析用情報記憶手段に記憶された前記不具合解析用情報を前記他の数値制御装置に送信する送信手段と、前記接続手段を介して、前記他の数値制御装置から送信された前記不具合解析用情報を受信する受信手段とを備え、前記表示制御手段は、前記受信手段によって前記他の数値制御装置の前記不具合解析用情報が受信された場合は、前記表示手段に、前記受信手段によって受信された前記不具合解析用情報を表示させることを特徴とする。
また、請求項8に係る発明の数値制御装置は、請求項7に記載の発明の構成に加え、前記不具合解析用情報記憶手段に記憶された前記不具合解析用情報を、前記他の数値制御装置に送信するタイミングを指示する送信タイミング指示手段を備えている。
また、請求項9に係る発明の数値制御装置による異常処理方法は、制御コマンドを備える複数の指令ブロックの配列からなるプログラムを備え、前記指令ブロック毎に前記制御コマンドを読み込むコマンド読込手段と、当該コマンド読込手段によって読み込まれた前記制御コマンドに指示されている内容を判断するコマンド判断手段とを備え、工作機械の主軸を移動させてワーク加工を行う数値制御装置の異常処理方法であって、前記コマンド判断手段によって判断された指示内容に基づいて制御した制御結果を記憶する制御結果記憶工程と、当該制御結果記憶工程にて、記憶された前回のワーク加工の際の前記制御結果と、今回のワーク加工の際の前記コマンド判断手段によって判断された判断結果とが同一か否かを判断する判断工程と、当該判断工程にて、前回のワーク加工の際の前記制御結果と、今回のワーク加工の際の前記判断結果とが同一でないと判断された場合に異常を報知する異常報知工程とを備えている。
また、請求項10に係る発明の数値制御装置による異常処理方法は、請求項9に記載の発明の構成に加え、前記工作機械を操作する操作手段の操作履歴を記憶する操作履歴記憶工程と、前記判断工程にて、前回のワーク加工の際の前記制御結果と、今回のワーク加工の際の前記判断結果とが同一でないと判断された場合に、前記操作履歴記憶手段に記憶された前記操作履歴と、前記判断結果及び前記制御結果における互いに同一でないと判断された部分とを有する不具合解析用情報を作成する不具合解析用情報作成工程と、当該不具合解析用情報作成工程にて作成された前記不具合解析用情報を記憶する不具合解析用情報記憶工程と、当該不具合解析用情報記憶工程にて記憶された前記不具合解析用情報を表示手段に表示させる表示工程とを備えている。
請求項1に係る発明の数値制御装置では、コマンド読込手段によって、指令ブロック毎に制御コマンドが読み込まれ、そのコマンド読込手段によって読み込まれた制御コマンドの指示内容がコマンド判断手段によって判断される。そして、そのコマンド判断手段によって判断された指示内容に基づいて制御した制御結果が制御結果記憶手段に記憶される。さらに、制御結果記憶手段に記憶された前回のワーク加工の際の制御結果と、今回のワーク加工の際のコマンド判断手段によって判断された判断結果とが同一か否かが判断される。ここで、前回のワーク加工の際の制御結果と、今回のワーク加工の際の判断結果とが同一でないと判断された場合、工作機械に何らかの不具合を生じている可能性が高い。そこで、異常報知手段によってユーザに異常が報知されるので、そのユーザは工作機械の不具合に迅速に対処できる。また、判断手段が、前回の制御結果と今回の判断結果との同一性を確認することによって、工作機械の動作上では確認できない不具合までをも迅速に検知できるので、所望の加工が施されないことによる部品不良の発生を防ぐことができる。これにより、多大な損害の発生を効果的かつ未然に防止することができる。
また、請求項2に係る発明の数値制御装置では、請求項1に記載の発明の効果に加え、判断手段は、今回のワーク加工の際の予測座標値と、前回のワーク加工の際の、予測座標値に相当する停止座標値との同一性を判断できる。そして、工作機械の動作上では確認できない主軸の移動経路のズレを検知することができるので、所望の加工が施されないことによる部品不良の発生を防ぐことができる。これにより、事故を効果的かつ未然に防止することができる。また、主軸が予測座標値に移動する前に異常報知手段によってユーザに異常を速やかに報知できるので、より迅速に対応することができる。
また、請求項3に係る発明の数値制御装置では、請求項1に記載の発明の効果に加え、判断手段は、今回のワーク加工中における主軸の停止点の現在の座標値と、前回のワーク加工中における現在の座標値に相当する停止点の停止座標値との同一性を判断できる。これにより、工作機械の動作上では確認できない主軸の移動経路のズレを検知することができる。また、主軸の現在の停止点の座標値を見るので、不具合が確実に発生していることをユーザに知らせることができる。
また、請求項4に係る発明の数値制御装置では、請求項1に記載の発明の効果に加え、判断手段は、今回のワーク加工中における所定周期毎の主軸の現在座標値と、前回のワーク加工中における主軸の現在座標値に相当する周期座標値との同一性を判断することができる。そして、制御結果記憶手段に記憶させる周期を調整することで、1つのワーク加工の際に制御結果記憶手段に記憶させる周期座標値数を調整できる。例えば、1つのワーク加工における周期座標値数を増やす(周期を短くする)ことで、今回のワーク加工中における所定周期毎の主軸の現在座標値と、前回のワーク加工中における主軸の現在座標値に相当する周期座標値との同一性を判断する回数を増やすことができる。これにより、より詳細に不具合を検知して、その旨を異常報知手段によって報知できる。
また、請求項5に係る発明の数値制御装置では、請求項1に記載の発明の効果に加え、制御結果記憶手段には、指令ブロック毎に工作機械が実行した実行時間が記憶され、判断手段は、今回のワーク加工中における指令ブロック毎の実行時間と、前回のワーク加工における指令ブロック毎の実行時間との同一性を判断することができる。例えば、今回のワーク加工中における指令ブロック毎の実行時間と、前回のワーク加工中における指令ブロック毎の実行時間とが異なる場合は、工作機械の動作に不具合が生じている可能性があるので、その旨を異常報知手段によって報知することができる。
また、請求項6に係る発明の数値制御装置では、請求項1乃至5の何れかに記載の発明の効果に加え、操作履歴記憶手段に操作手段による工作機械の操作履歴を記憶させることができる。そして、判断手段によって、前回のワーク加工の際の制御結果と、今回のワーク加工の際の判断結果とが同一でないと判断された場合は、不具合解析用情報作成手段によって、操作履歴記憶手段に記憶された操作履歴と、判断結果及び制御結果において互いに同一でないと判断された部分とを有する不具合解析用情報を作成することができる。さらに、その不具合解析用情報は、不具合解析用情報記憶手段に記憶することができ、表示制御手段によってその不具合解析用情報を表示手段に表示できる。これにより、ユーザは表示手段に表示された不具合解析用情報を参照することによって、工作機械の異常原因をより詳細に解析することができる。
また、請求項7に係る発明の数値制御装置では、請求項6に記載の発明の効果に加え、一の数値制御装置を、接続手段によって他の数値制御装置と電気的に接続することができる。そして、送信手段は、その接続手段を介すことによって、不具合解析用情報記憶手段に記憶された不具合解析用情報を他の数値制御装置に送信できる。一方、接続手段を介して送信された不具合解析用情報は受信手段によって受信できる。そして、その受信手段によって受信された不具合解析用情報を、表示制御手段によって表示手段に表示させることができる。これにより、一の数値制御装置においても、他の数値制御装置の異常を確認することができ、その不具合を解析することができる。
また、請求項8に係る発明の数値制御装置では、請求項7に記載の発明の効果に加え、不具合解析用情報記憶手段に記憶された不具合解析用情報を他の数値制御装置に送信するタイミングを、送信タイミング指示手段によって決めることができる。これにより、ユーザが不具合解析用情報を必要とする時に他の数値制御装置に送信することができる。
また、請求項9に係る発明の数値制御装置による異常処理方法では、制御結果記憶工程にて、コマンド判断手段によって判断された指示内容に基づいて制御した制御結果が記憶され、判断工程にて、記憶された前回のワーク加工の際の制御結果と、今回のワーク加工の際のコマンド判断手段によって判断された判断結果とが同一か否かが判断される。そして、前回のワーク加工の際の制御結果と、今回のワーク加工の際の判断結果とが同一でないと判断された場合、工作機械又は数値制御装置に何らかの不具合を生じている可能性が高い。そこで、異常報知工程にて異常が報知される。これにより、ユーザは工作機械又は数値制御装置の不具合に迅速に対処することができる。また、判断工程にて、前回の制御結果と今回の判断結果との同一性が確認されるので、工作機械の動作上では確認できない不具合までも迅速に把握できる。よって、所望の加工が施されないことによる部品不良の発生を防ぐことができるので、事故を効果的かつ未然に防止できる。
また、請求項10に係る発明の数値制御装置による異常処理方法では、請求項9に記載の発明の効果に加え、操作履歴記憶工程にて、操作手段の操作履歴を記憶することができる。そして、判断工程にて、前回のワーク加工の際の制御結果と、今回のワーク加工の際の判断結果とが同一でないと判断された場合、不具合解析用情報作成工程にて、操作履歴記憶手段に記憶された操作履歴と、判断結果及び制御結果における互いに同一でないと判断された部分とを有する不具合解析用情報が作成される。さらに、不具合解析用情報記憶工程にて、その作成された不具合解析用情報が記憶され、表示工程にて、その記憶された不具合解析用情報が表示手段に表示される。これにより、ユーザは表示手段に表示された不具合解析用情報を参照することによって、工作機械の異常原因をより詳細に解析することができる。
以下、本発明の第1の実施形態である数値制御装置50及び数値制御装置50による異常処理方法について図面を参照して説明する。図1は、マシニングセンタ1の正面図であり、図2は、機械本体3の斜視図であり、図3は、数値制御装置50の電気的構成を示すブロック図であり、図4は、ROM52の記憶エリアを示す概念図であり、図5は、RAM53の記憶エリアを示す概念図であり、図6は、CRT82に表示された加工プログラムを示した図であり、図7は、操作履歴保存処理を示すフローチャートであり、図8は、CPU51によるメインの制御動作を示すフローチャートであり、図9は、異常解析処理を示すフローチャートであり、図10は、操作履歴記憶エリア532の概念図であり、図11は、座標値算出結果記憶エリア533の概念図であり、図12は、不具合解析用情報記憶エリア534の概念図であり、図13は、CRT82に異常が表示された状態を示す図である。
なお、本発明にかかる数値制御装置は、工作機械であるマシニングセンタ1(図1参照)に設けられるものであって、制御コマンドを有する指示ブロックの配列からなる加工プログラムを実行することで、マシニングセンタ1によるワーク加工動作を制御するものである。そして、第1の実施形態である数値制御装置50では、ワーク加工において次に停止させる停止点の座標値(予測座標値)を算出してRAM53に記憶するとともに、前回の予測座標値と今回の予測座標値とを比較することによって、加工経路の異常を判断して報知する点に特徴を備えるものである。
はじめに、マシニングセンタ1の概略構成について説明する。図1に示すマシニングセンタ1は、図示外のワークと工具とを相対移動させることによって、ワークに所望の機械加工(例えば、「中ぐり」、「フライス削り」、「穴空け」、「切削」等)を施すことができる工作機械である。このマシニングセンタ1は、基台となる鉄製のベース2と、該ベース2の上部に設けられ、ワークの切削加工を行う機械本体3(図2参照)と、前記ベース2の上部に固定され、機械本体3及びベース2の上部を覆う箱状のスプラッシュカバー4とを主体に構成されている。
まず、ベース2について説明する。図1,図2に示すように、ベース2はY軸方向に長い略直方体状に形成され、鋳型内に鋳鉄等の金属材料を流し込むことによって成型されている。さらにその芯部は、軽量化、高強度化及び低コスト化のため、所謂肉抜き成形(リブによる骨組構造)されている。そして、ベース2の下部の四隅には高さ調節が可能な脚部2aが各々設けられ、これら4本の脚部2aが工場等の床面に設置されることにより、マシニングセンタ1が所定場所に設置される。
次に、スプラッシュカバー4について説明する。図1に示すように、スプラッシュカバー4は略直方体状のボックス型に形成され、その内側には機械本体3(図2参照)の加工領域が設けられている。そして、スプラッシュカバー4の前面には開口部(図示外)が設けられ、該開口部には一対のスライド式の開閉扉5,6が設けられている。この開閉扉5,6の略中央には、矩形状のガラス窓部5a,6aが各々設けられ、開閉扉5の右端部には取っ手部5bが設けられ、開閉扉6の左端部には取っ手部6bが設けられている。よって、これら取っ手部5b,6bを互いに離れる方向に開くことにより開口部が開口され、ユーザ(作業者)はベース2の上部に配置されたテーブル10(図2参照)に対してワークの着脱を行うことができる。
また、正面開口部の右側には、マシニングセンタ1を操作する正面視長方形状の操作パネル80が設けられている。この操作パネル80には、テンキー、各種操作キーを備えたキーボード81が設けられ、その上部には設定画面又は実行動作を表示するためのCRT(ディスプレイ)82が設けられている。よって、ユーザは、この操作パネルのCRT82を確認しながらキーボード81を操作することによって、ワーク加工を実行するための加工プログラム等を設定することができる。さらに、このCRT82の下段には、数値制御装置50の制御動作によって主軸9(図2参照)の移動経路の異常が表示され、ユーザに知らせるようになっている(図13参照)。また、キーボード81の下側には、後述する不具合解析用情報をCRT82に表示させる情報表示キー85が設けられている。なお、図1に示す操作パネル80は「操作手段」に相当し、CRT82が「表示手段」に相当する。
次に、機械本体3について説明する。図2に示すように、機械本体3は、ベース2の上部後方に配置されたコラム座部23の上面に固定され、垂直上方に延設された直方体状のコラム16と、該コラム16の前面に沿って昇降可能に設けられた主軸ヘッド7と、該主軸ヘッド7の下部から鉛直下方に延設された主軸9と、主軸ヘッド7の右側に設けられ、主軸9の先端に工具(図示外)を取り付けて交換する工具交換装置(ATC)20と、ベース2の上部に設けられ、ワークを着脱可能に固定するテーブル10とを主体に構成されている。そして、コラム16の背面側には、箱状の制御ボックス19が設けられ、該制御ボックス19の内側には、マシニングセンタ1の動作を制御する数値制御装置50が設けられている。なお、数値制御装置50の電気的構成については後述する。
次に、主軸ヘッド7の昇降機構について説明する。図2,図3に示すように、主軸ヘッド7は、コラム16の前面側の上下方向に延設されたガイドレール(図示外)に対してリニアガイド(図示外)を介して昇降自在に支持されている。さらに、昇降自在に支持された主軸ヘッド7は、コラム16の前面側の上下方向に延設された送りネジ(図示外)に対してナット(図示外)で連結されている。そして、その送りネジがZ軸モータ73(図3参照)の駆動によって正逆方向に回転することで、主軸ヘッド7を上下方向に昇降移動させることができる。また、Z軸モータ73には、該Z軸モータ73を駆動させるZ軸駆動回路63が接続され、該Z軸駆動回路63は、後述する数値制御装置50の出力インタフェイス55に接続されている。よって、後述する数値制御装置50のCPU51の制御信号に基づいて、Z軸駆動回路63がZ軸モータ73を駆動させることによって、主軸ヘッド7が昇降移動するようになっている。
なお、主軸ヘッド7下部のコラム16側には、コラム16の前面側に設けられた主軸ヘッド7の昇降機構を覆い隠すための正面視縦長長方形状のZ軸カバー18が連結されている。これにより、Z軸カバー18は、コラム16の前面を覆い隠しながら主軸ヘッド7と一体的に昇降することができる。
次に、主軸9について説明する。図2に示す主軸9は、上下方向に長い円筒状に形成され、その内側にはスピンドル(図示外)が回転自在に設けられている。このスピンドルは、主軸ヘッド7の上部に設けられた主軸モータ8の駆動によって回転駆動される。また、スピンドルには、該スピンドルの軸線に沿って形成され、先端に向かって拡径するホルダ取付穴(図示外)が設けられている。そして、このホルダ取付穴に、工具を支持する工具ホルダ(図示外)が嵌められて固定され、スピンドルの回転に伴って工具が回転するようになっている。
一方、主軸9の近傍には、テーブル10上のワークの切削箇所に向かってクーラント液を噴射する一対の噴射ノズル11が設けられている。この噴射ノズル11は、主軸ヘッド7近傍に設けられたポンプ(図示外)にホースを介して接続され、該ポンプは、ベース2の後端部に設けられたクーラント液供給口17にホースを介して接続されている。これにより、ポンプが運転すると、クーラント液供給口17から供給されるクーラント液がホースを介すことによって一対の噴射ノズル11からテーブル10上のワークの切削箇所に向かって噴射され、該切削箇所に堆積する切粉を洗い流すことができる。
次に、テーブル10について説明する。図2に示すように、テーブル10は、ベース2の上部に設けられ、主軸9の先端の下方に配置されている。そして、このテーブル10は、サーボモータからなるX軸モータ71(図3参照)及びY軸モータ72(図3参照)により、X軸方向(機械本体3の左右方向)及びY軸方向(機械本体3の奥行き方向)に移動制御される。この移動機構は以下の構成からなる。まず、テーブル10の下側には直方体状の支持台12が設けられている。さらに、その支持台12の上面にはX軸方向に沿って延設された一対のX軸送りガイド(図示外)が設けられ、該一対のX軸送りガイド上にテーブル10が移動可能に支持されている。そして、支持台12は、ベース2の上部に設けられ、該ベース2の長手方向に沿って延設された一対のY軸送りガイド上に移動可能に支持されている。このような機構によって、テーブル10は、ベース2上に設けられたX軸モータ71が駆動すると、X軸送りガイドに沿ってX軸方向に移動し、同じくベース2上に設けられたY軸モータ72が駆動すると、Y軸送りガイドに沿ってY軸方向に移動できる。
そして、X軸モータ71には、該X軸モータ71を駆動させるX軸駆動回路61(図3参照)が接続され、該X軸駆動回路61は、後述する数値制御装置50の出力インタフェイス55(図3参照)に接続されている。一方、Y軸モータ72には、該Y軸モータ72を駆動させるY軸駆動回路62が接続され、該Y軸駆動回路62は、後述する数値制御装置50の出力インタフェイス55に接続されている。よって、後述する数値制御装置50のCPU51(図3参照)の制御信号にしたがって、X軸駆動回路61及びY軸駆動回路62がX軸モータ71及びY軸モータ72を各々駆動させることによって、テーブル10を所望の場所に移動させることができる。
ところで、図2に示すように、X軸送りガイドには、テレスコピック式に収縮するテレスコピックカバー13,14がテーブル10を中央に挟んで左右両側に各々設けられている。一方、Y軸送りガイドには、テレスコピックカバー15とY軸後ろカバー(図示外)とが、支持台12を中央に挟んで前後に各々設けられている。これら複数のカバーによって、テーブル10がX軸方向及びY軸方向の何れの方向に移動した場合でも、X軸送りガイド及びY軸送りガイドは、常にテレスコピックカバー13,14,15及びY軸後ろカバー(図示外)によって覆われている。つまり、加工領域から飛散する切粉や、クーラント液の飛沫等が各レール上に落下するのを防止できる。
次に、数値制御装置50の電気的構成について説明する。図3に示すように、数値制御装置50は、CPU51,ROM52及びRAM53からなるマイクロコンピュータと、入力インタフェイス54,出力インタフェイス55を基本に構成されている。そして、入力インタフェイス54には、操作パネル80のキーボード81と、不具合解析用情報をCRT82に表示させる情報表示キー85と等が電気的に接続されている。一方、出力インタフェイス55には、X軸モータ71を駆動させるX軸駆動回路61と、Y軸モータ72を駆動させるY軸駆動回路62と、Z軸モータ73を駆動させるZ軸駆動回路63と、主軸モータ8を駆動させる主軸駆動回路64と、操作パネル80のCRT82を駆動させるためのCRT駆動回路65と、マシニングセンタ1の動作上のエラーをスピーカ74でアラーム音を出力するためのアラーム駆動回路66と等が各々電気的に接続されている。
さらに、X軸モータ71にはエンコーダ71aが接続され、Y軸モータ72にはエンコーダ72aが接続され、Z軸モータ73にはエンコーダ73aが接続され、主軸モータ8にはエンコーダ8aが接続されている。そして、これら各種エンコーダ71a,72a,73a,8aは、入力インタフェイス54に電気的に接続されている。つまり、各種エンコーダ71a,72a,73a,8aの信号が入力インタフェイス54に入力されることによって、CPU51によるフィードバック制御が可能となっている。
次に、ROM52の記憶エリアについて説明する。図4に示すように、ROM52には、マシニングセンタ1のメインの制御プログラムを記憶する制御プログラム記憶エリア521と、異常を解析する異常解析プログラムを記憶する異常解析プログラム記憶エリア522と、操作パネル80の操作を監視するとともに、その操作履歴を記憶して保存する操作履歴保存プログラムを記憶する操作履歴保存プログラム記憶エリア523と、マシニングセンタ1の不具合に関する不具合解析用情報を作成する不具合解析用情報作成プログラムを記憶する不具合解析用情報作成プログラム記憶エリア524と等がそれぞれ設けられている。
次に、RAM53の記憶エリアについて説明する。図5に示すように、RAM53には、操作パネル80で設定された加工プログラムを記憶する加工プログラム記憶エリア531と、操作パネル80の操作履歴を記憶する操作履歴記憶エリア532と、ワーク加工中における次に主軸9を停止させるために算出された停止点の座標値(予測座標値)を順次記憶する座標値算出結果記憶エリア533と、不具合解析用情報を記憶する不具合解析用情報記憶エリア534と等がそれぞれ設けられている。
次に、加工プログラムについて説明する。図6に示すように、数値制御装置50は、操作パネル80のCRT82に表示された加工プログラムに基づいて、マシニングセンタ1の動作を制御する。これにより、ワークを所望の形状に加工することができる。図6に示す加工プログラムは、NC言語によってプログラミングされたNCプログラムである。このNCプログラムは複数のブロックの配列から構成されている。そして、それらブロックの制御コマンドに基づいて、マシニングセンタ1にある特定の動作を行わせることができる。さらに、マシニングセンタ1のNCプログラムは、機械の動作モード(各種位置決定、移動等)を決定するGコードと、動作以外の補助的な機能を指令するMコードとを主体に構成しされている。
次に、主要なGコード及びMコードについて説明する。「G0」は位置決めを指示する指令コード、「G1」は指定した位置への切削移動を指示する指令コード、「G17」はXY平面を加工面に選択する指令コード、「G43」は工具長補正を指示する指令コード、「G54」は加工の原点座標の設定を指示する指令コード、「G64」は切削モードの設定を指示する指令コード、「G80」は固定サイクルキャンセルを指示する指令コード、「G90」はプログラム中の座標指令方法を、加工原点からの距離で座標を指定する方法に設定する(アブソリュート指令)指令コード、「G91」はプログラム中の座標指令方法を、現在の主軸位置からの距離で座標を指定する方法に設定する(インクレメンタル指令)指令コード、「G99」は加工終了時のZ軸の復帰位置を選択する指令コードである。
一方、「M3」は主軸9の回転(正転)を指示する指令コード、「M6」は工具交換を指示する指令コード、「M8」は噴射ノズル11からのクーラント液の噴射を指示する指令コード、「M30」は加工プログラムの終了を指示する指令コードである。なお、工具長補正とは、主軸9に取り付けられた工具の長さ分垂直方向にオフセットする機能のことをいう。
次に、CPU51によるマシニングセンタ1のエラー発生時の処理方法について説明する。本実施形態のマシニングセンタ1の動作上のエラーについては種々挙げられるが、例えば、主軸9がテーブル10上のワークに衝突した場合や、操作パネル80で設定された主軸9のストローク範囲を超えるような命令が出された場合等である。このようなエラーを検知する方法の一例として、例えば、主軸9がテーブル10上のワークに衝突した場合、X軸モータ71、Y軸モータ72、Z軸モータ73の何れかを駆動させても、主軸9がワークに緩衝して移動できない状態が継続する。すると、エンコーダ71a,72a,73aによって、その信号がCPU51に入力される。ここで、CPU51によって、主軸9の移動にエラーが生じていると判断されるため、アラーム駆動回路66が制御されてスピーカ74からアラーム音が出力される。そして、マシニングセンタ1の動作を緊急停止させることもできる。よって、ユーザにエラーが生じたことが報知されるので、ユーザはマシニングセンタ1の異常に対して速やかに対処することができる。
次に、CPU51による操作パネル80の操作履歴保存処理について、図7のフローチャートを参照して説明する。数値制御装置50では、不具合解析用情報を作成するために、電源が投入されてから操作パネル80の全操作を記憶するために操作履歴保存処理が実行される。まず、操作パネル80の電源スイッチ(図示外)が投入されると、ROM52の操作履歴保存プログラムが読み込まれ、RAM53の操作履歴記憶エリア532に記憶された前回の操作履歴がリセットされ、操作パネル80の各種キーが押されたか否かが判断される(S11)。なお、各種キーとは、加工を開始させるための起動キー、加工動作を停止させるための停止キー等である。そして、操作パネル80の操作キーが押されるまでは(S11:NO)、S11に戻って各種キーが押されたか否かが引き続き監視される。さらに、操作パネル80の各種キーの何れかが押された場合(S11:YES)、RAM53の操作履歴記憶エリア532には、そのキーが押されたことが記憶される(S12)。例えば、操作パネル80の起動キーが押され、その後に停止キーが押された場合は、図10に示すように、RAM53の操作履歴記憶エリア532に順次記憶され、操作パネル80の操作履歴として保存される。そして、この操作履歴が後述する不具合解析用情報を構成する重要な情報として後に使用される。
次に、CPU51によるマシニングセンタ1のメインの制御動作について、図8のフローチャートを参照して説明する。なお、ここでは、図6に示す加工プログラムが繰り返し実行される場合について説明する。はじめに、操作パネル80の起動キーが押されることによって、加工プログラムが起動される(S21)。ここでは、RAM53の加工プログラム記憶エリア531に記憶された加工プログラムが読み込まれる。なお、この加工プログラムは、ユーザが操作パネル80のキーボード81を用いて作成したものであり、加工すべきワークの形状によってそれぞれ作成されるものである。
まず、加工プログラムの1行目が読み込まれる(S22)。そして、その1行目の制御コマンドが「M30」の終了コマンドであるか否かが判断される(S23)。ここで1行目は「G54G90G17G99G80G64」であって終了コマンドではないので(S23:NO)、続いて、その制御コマンドが移動コマンドであるか否かが判断される(S24)。なお、この移動コマンドとは、例えば「G0」,「G1」、「M6」、「G43」等をいう。そして、1行目は移動コマンドではないので(S24:NO)、その1行目に記載された指令コードが実行される(S25)。そして、1行目が実行されることによって、加工中の原点座標が設定され(=G54)、プログラム中の座標の指令方法が設定され(=G90)、XY平面が加工面に選択される(=G17)。さらに、加工終了時のZ軸の復帰位置が選択され(=G99)、固定サイクル加工がキャンセルされ(=G80)、切削モードが設定される(=G64)。
こうして制御コマンドが実行されると(S25)、次のブロックに移行され、続いて2行目以降が読み込まれて処理が繰り返される(S22)。2行目の「M6T1G43H1X100.Y100.Z220」は、工具番号1の工具交換指令、工具長補正、X軸,Y軸,Z軸を(100,100,220)の位置に移動せよとの指令であって、移動コマンドを含むものであるため(S23:NO、S24:YES)、次に移動させる停止点の予測座標値が算出される(S26)。次いで、その算出された停止点の座標値の異常解析処理が実行される(S27)。この異常解析処理は、今回のワーク加工において算出された停止点の予測座標値(以下、「今回座標値」という)と、その今回座標値に対応する前回のワーク加工の際の停止点の予測座標値(以下、「前回座標値」という)とを比較して同一性を判断することで異常の有無を判断するものである。なお、この異常解析処理については後述する。そして、この異常解析処理(S27)が終了すると、その異常解析処理で算出された今回の座標値に基づいて主軸9の移動がなされ、移動コマンドの指示内容にしたがって実行され(S28)、次のブロックに移行され、続いて3行目以降が読み込まれて処理が繰り返される(S22)。
次に3行目以降が読込まれる(S22)。なお、3行目から4行目までの制御コマンドは、終了コマンドでも移動コマンドでもないので(S23:NO、S24:NO)、その指令ブロックに指示された内容にしたがって実行される(S25)。なお、3行目の「M3S4000」は、4000回転/分で主軸9を回転させよとの指令であり、4行目の「M8」は、噴射ノズル11からクーラント液を噴射せよとの指令である。さらに、加工プログラムの3行目から4行目までが順次読み込まれて実行されると(S25)、次のブロックに移行され、続いて5行目が読み込まれる(S22)。そして、5行目の「G0Z200」は、予め設定されている早送り速度でZ200の位置に移動せよとの指令であって、移動コマンドであるので(S23:NO、S24:YES)、2行目と同様に、次に移動させる停止点の予測座標値が算出される(S26)。次いで、その算出された停止点の座標値の異常解析処理が実行される(S27)。そして、この異常解析処理(S27)が終了すると、その異常解析処理の中で算出された今回の座標値に基づいて主軸9の移動がなされ、移動コマンドの指示内容にしたがって実行される(S28)。
こうして移動コマンドが実行されると(S28)、次のブロックに移行され、続いて6行目が読み込まれる(S22)。なお、6行目の「G1Z185.F500」は、500mm/minでZ185の位置に移動せよとの指令であって、移動コマンドであるので(S23:NO、S24:YES)、ここでも、次に移動させる停止点の座標値(今回座標値)が算出される(S26)。次いで、その算出された今回座標値の異常解析処理が実行される(S27)。そして、この異常解析処理(S27)が終了すると、その異常解析処理の中で算出された今回座標値に基づいて主軸9の移動がなされ、移動コマンドの指示内容にしたがって実行される(S28)。
こうして移動コマンドが実行されると(S28)、次のブロックに移行され、続いて7行目が読み込まれる(S22)。そして、7行目の「G91G28Z0」は、プログラム中の座標の指令方法を、現在の主軸9の位置からどれだけ移動させたらよいかを指定する方法に設定し(=G91)主軸9をZ軸の最高点に復帰移動せよ(=G28Z0)との指令であって、移動コマンドであるため(S23:NO、S24:YES)、次に移動させる停止点の座標値(今回座標値)が算出される(S26)。次いで、その算出された今回座標値の異常解析処理が実行される(S27)。そして、この異常解析処理(S27)が終了すると、その異常解析処理の中で算出された今回座標値に基づいて主軸9の移動がなされ、移動コマンドの指示内容にしたがって実行される(S28)。そして、次のブロックに移行され、続いて8行目が読み込まれる(S22)。さらに、その読み込まれた8行目の制御コマンドが終了コマンドか否かが判断され(S23)、8行目の「M30」は終了コマンドであるので(S23:YES)、加工プログラムが終了する。
次に、異常解析処理について説明する。本実施形態での異常解析処理は、1ブロック毎に読み込まれた制御コマンドが移動コマンドである場合にのみ実行される。図9に示すように、まず、RAM53の座標値算出結果記憶エリア533に前回座標値が記憶されているか否かが判断される(S31)。ここで、今回のワーク加工が初めての場合は、座標値算出結果記憶エリア533には、今回算出された停止点の座標値、所謂「今回座標値」に相当する前回座標値はまだ記憶されていない(S32:NO)。よって、今回算出された座標値が座標値算出結果記憶エリア533にそのまま記憶される(S33)。そして、今回のワーク加工において座標値算出結果記憶エリア533に記憶された今回座標値は、次のワーク加工がなされる時には、前回座標値として処理されることになる。
例えば、図11に示すように、加工プログラムの5行目の制御コマンドに基づいて座標値が算出されると、RAM53の座標値算出結果記憶エリア533には、「000005 Z200.000」が記憶される。さらに、6行目の制御コマンドに基づいて座標値が算出されると、RAM53の座標値算出結果記憶エリア533には、「000006 Z185.000」が記憶される。その後、メインの制御プログラムに戻って、これら各制御コマンドに基づいて算出された各座標値にしたがって、主軸9が移動されるように、X軸モータ71,Y軸モータ72,Z軸モータ73が駆動制御される(図8に示すS28参照)。
一方、今回のワーク加工が初めてではない場合(今回のワーク加工が2回目以降の場合)、RAM53の座標値算出結果記憶エリア533には、今回座標値に相当する前回座標値が記憶されている(S31:YES)。そこで、その今回座標値が前回座標値と同一か否かが判断される(S32)。例えば、加工プログラムの6行目が読み込まれている場合に、主軸9の今回座標値が「Z=185.000」と算出された場合、図11に示す座標値算出結果記憶エリア533に記憶されている前回座標値は「000006 Z185.000」である。つまり、今回座標値は前回座標値と同一であるので(S32:YES)、今回のワーク加工における主軸9の移動経路は、前回のワーク加工における主軸9の移動経路と同じであると推測され、正常であると判断される。よって、次回のワーク加工の異常解析処理の判断材料として、今回座標値が座標値算出結果記憶エリア533に記憶される(S33)。
また、上記の例とは逆に、加工プログラムの6行目が読み込まれている場合に、主軸9の今回座標値が「Z=184.995」と算出された場合、図11に示す座標値算出結果記憶エリア533に記憶されている前回座標値は「000006 Z185.000」であるので、今回座標値は前回座標値と異なっている(S32:NO)。この場合、今回のワーク加工における主軸9の移動経路は、前回のワーク加工における主軸9の移動経路とは異なっていると推測されるので、何らかの異常があると判断される。そこで、この不具合を異常解析の有用な情報として保存するために、不具合解析用情報が作成される(S34)。
この不具合解析用情報は、ROM52(図4参照)に記憶された不具合解析用情報作成プログラムが読み込まれて実行されることで作成される。この不具合解析用情報は、例えば、互いに異なると判断された一対の今回座標値及び前回座標値と、それまでの操作パネル80の操作履歴と、各種パラメータと、異常が判断されたプログラム番号(ここでは、プログラム番号37)とで構成される。そして、図12に示すように、ここで作成された不具合解析用情報は、RAM53の不具合解析用情報記憶エリア534に記憶されて保存される(S35)。
さらに、図13に示すように、操作パネル80のCRT82の下段には、「前回の経路と異なります」との警告フレーズが表示される(S36)。これにより、ユーザは、マシニングセンタ1に何らかの不具合が発生していることに気付くので、大きな不具合に発展する前に迅速に対処することができる。そして、CRT82に警告フレーズが表示されたら処理が終了する。また、ユーザは、操作パネル80に設けられた情報表示キー85(図1参照)を操作することによって、RAM53の不具合解析用情報記憶エリア534に記憶された不具合解析用情報をCRT82に表示させることができる。これにより、ユーザは、加工経路中で異常が発生した加工プログラム6行目が読み込まれている前後において、ユーザによって突発的な操作が行われていなかったかを、操作履歴等とつき合わせることによって、その異常が人的なものか機械側のものかを判断することができる。
以上説明したように、第1の実施形態である数値制御装置50及び数値制御装置50による異常処理方法では、ワーク加工において次に停止させる停止点の座標値を算出してRAM53の座標値算出結果記憶エリア533に記憶するとともに、異常解析処理において、今回のワーク加工に算出された今回座標値と、座標値算出結果記憶エリア533に記憶された前回のワーク加工に算出された前回座標値との同一性を判断することによって、主軸9の加工経路の異常を判断することができる。そして、今回座標値が前回座標値と異なる場合は異常であるので、その異常内容がCRT82に表示されることによってユーザに報知される。これにより、ユーザは、マシニングセンタ1の不具合に対して速やかに対処することができる。さらに、異常解析処理では、加工経路が異常と判断された場合において、操作履歴や、各種パラメータ、互いに異なると判断された座標値等の情報が不具合解析用情報として作成され、RAM53上に記憶される。これにより、ユーザは、操作パネル80の情報表示キー85を操作することによって、CRT82にその不具合解析用情報を確認することができる。そして、その異常を生じた今回座標値と、操作履歴等とをつき合わせることによって、その異常原因の所在が機械側によるものか、又は人的操作上によるものか等の原因解明に有用な情報として提供することができる。
次に、第1の実施形態の数値制御装置50による異常処理方法の変形例について説明する。図14は、CPU51によるメインの制御動作の変形例を示すフローチャートであり、図15は、CPU51による異常解析処理の変形例を示すフローチャートである。この数値制御装置50による異常処理方法では、マシニングセンタ1において、アラーム音を出力するようなエラーを生じた場合にも、不具合解析用情報を作成できる点に特徴がある。
以下、CPU51によるメインの制御動作の変形例について説明する。図14に示すように、はじめに、操作パネル80の起動キーが押されることによって、加工プログラムが起動される(S41)。そして、マシニングセンタ1にエラーが生じてアラーム音が発生しているか否かが判断される(S42)。ここでは、マシニングセンタ1に上記例に挙げた各種エラーが発生し、アラーム音がスピーカ74から出力されているか否かが判断される。そして、アラーム音が発生していない場合(S42:NO)、加工プログラムが1ブロック毎に読み込まれる(S43)。そして、そのブロックに記載された制御コマンドが「M30」の終了コマンドであるか否かが判断される(S44)。ここで、制御コマンドが終了コマンドの場合は(S44:YES)、加工プログラムが終了する。
また、制御コマンドが終了コマンドでない場合は(S44:NO)、その制御コマンドが移動コマンドか否かが判断される(S45)。そして、制御コマンドが移動コマンドでない場合(S45:NO)は、主軸回転コマンドやクーラント液噴射コマンドであるため、そのまま制御コマンドの内容に従って処理が実行される(S46)。また、制御コマンドが移動コマンドである場合(S45:YES)、次に移動させる停止点の座標値が算出される(S47)。次いで、その算出された停止点の座標値の異常解析処理が実行される(S48)。なお、この異常解析処理については後述する。そして、この異常解析処理(S48)が終了すると、その異常解析処理の中で算出された今回座標値に基づいて主軸9の移動がなされ、移動コマンドの指示内容にしたがって実行される(S49)。次いで、次のブロックに移行され、S42に戻って引き続き処理が繰り返される。
次に、異常解析処理について説明する。図15に示すように、まず、RAM53の座標値算出結果記憶エリア533に前回座標値が記憶されているか否かが判断される(S52)。ここで、今回のワーク加工が初めての場合は、座標値算出結果記憶エリア533には、今回算出された停止点の座標値、所謂「今回座標値」に相当する前回座標値はまだ記憶されていない(S52:NO)。よって、今回算出された座標値が座標値算出結果記憶エリア533にそのまま記憶される(S54)。
一方、今回のワーク加工が初めてではない場合(今回のワーク加工が2回目以降の場合)、RAM53の座標値算出結果記憶エリア533には、今回座標値に相当する前回座標値が記憶されている(S52:YES)。そこで、その今回座標値が前回座標値と同一か否かが判断される(S53)。そして、今回座標値が前回座標値と同一の場合(S53:YES)、今回のワーク加工における主軸9の移動経路は、前回のワーク加工における主軸9の加工経路と同じであると推測され、正常であると判断される。よって、次回のワーク加工の異常解析処理の判断材料として、今回座標値が座標値算出結果記憶エリア533に記憶される(S54)。
また、上記の例とは逆に、今回座標値が前回座標値と異なっていると判断された場合(S53:NO)、今回のワーク加工における主軸9の移動経路は、前回のワーク加工における主軸9の移動経路とは異なっていると推測されるので、何らかの異常があると判断される。そこで、この不具合を異常解析の有用な情報として保存するために、不具合解析用情報が作成される(S55)。この不具合解析用情報は、上記説明したように、互いに異なると判断された一対の今回座標値及び前回座標値と、それまでの操作パネル80の操作履歴と、各種パラメータと、異常が判断されたプログラム番号とで構成される。そして、ここで作成された不具合解析用情報は、RAM53の不具合解析用情報記憶エリア534に記憶されて保存される(S56)。
次いで、操作パネル80のCRT82の下段には、「前回の経路と異なります」との警告フレーズが表示される(S57)。これにより、ユーザは、マシニングセンタ1に何らかの不具合が発生していることに気付くので、大きな不具合に発展する前に迅速に対処することができる。さらに、ユーザは、操作パネル80に設けられた情報表示キー85を操作することによって、RAM53の不具合解析用情報記憶エリア534に記憶された不具合解析用情報をCRT82に表示させることができる。そして、CRT82に警告フレーズが表示されたら処理は終了される。
一方、図14に示すように、マシニングセンタ1にエラーが生じてアラーム音が発生している場合でも(S42:YES)、図15に示す異常解析処理に移行され、不具合解析用情報が作成される(S55)。例えば、今回座標値を算出した結果、操作パネル80で設定された主軸9のストローク範囲を超えるような命令となり、ストロークエラーのアラームとなる場合も不具合解析用情報を作成する(S55)。そして、ここで作成された不具合解析用情報は、RAM53の不具合解析用情報記憶エリア534に記憶される(S56)。さらに、操作パネル80のCRT82の下段には、「エラーが発生しています」との警告フレーズを表示することができる(S57)。そして、CRT82に警告フレーズが表示されたら処理は終了される。また、ユーザは、操作パネル80に設けられた情報表示キー85を操作することによって、RAM53の不具合解析用情報記憶エリア534に記憶された不具合解析用情報をCRT82に表示させることができる。これにより、エラーが発生した場合でも不具合解析用情報が作成されるので、エラーの発生原因を解析するために活用することができる。
以上説明したように、数値制御装置50による異常処理方法の変形例では、マシニングセンタ1において、アラーム音を出力させるようなエラーを生じた場合にも、不具合解析用情報を作成できるので、不具合解析用情報を参照することによって、マシニングセンタ1の不具合を異常の程度(レベル)に関係なく包括的に解析することができる。
次に、第2の実施形態である数値制御装置150及び数値制御装置150による異常処理方法について説明する。図16は、数値制御装置150の電気的構成を示すブロック図であり、図17は、RAM153の概念図であり、図18は、CPU151によるメインの制御動作を示すフローチャートであり、図19は、CPU151による異常解析処理を示すフローチャートであり、図20は、座標値記憶エリア1533の概念図である。
なお、第2の実施形態である数値制御装置150は、第1の実施形態と同様に、マシニングセンタ1の動作を制御するものである。そして、所定周期毎に主軸9の位置の座標値をRAM153上に記憶させ、主軸9の現在位置の座標値と、前回のワーク加工の際の現在位置に相当する座標値との同一性を判断することで異常を解析する点に特徴を備えるものである。なお、数値制御装置150は、第1の実施形態である数値制御装置50の構成をベースに備えているので、共通部分は同符号を付して説明する。
まず、数値制御装置150の電気的構成について説明する。図16に示すように、数値制御装置150は、第1の実施形態である数値制御装置50(図3参照)と同様の構造を備え、異なるのは、ROM152の内容と、RAM153の内容とROM152に記憶されたプログラムを実行するCPU151である。従って、詳細な説明を省略する。
次に、RAM153の記憶エリアについて説明する。図17に示すように、RAM153には、操作パネル80で設定された加工プログラムを記憶する加工プログラム記憶エリア1531と、操作パネル80の操作履歴を記憶する操作履歴記憶エリア1532と、主軸9の位置の座標値を所定周期(t)毎に記憶する座標値記憶エリア1533と、作成された不具合解析用情報を記憶する不具合解析用情報記憶エリア1534と等がそれぞれ設けられている。なお、加工プログラム記憶エリア1531、操作履歴記憶エリア1532、不具合解析用情報記憶エリア1534は、第1の実施形態における加工プログラム記憶エリア531、操作履歴記憶エリア532、不具合解析用情報記憶エリア534と同様のものである。また、ROM152は、第1の実施形態のROM52と同様のものである。
なお、CPU151による操作履歴保存処理は、第1の実施形態のCPU51による操作履歴保存処理と同様に、電源が投入されてから操作パネル80の全操作を記憶するために操作履歴保存処理が実行される。この操作履歴保存処理では、電源が投入されることによって、ROM152の操作履歴保存プログラムが読み込まれ、RAM153の操作履歴記憶エリア1532に記憶された前回の操作履歴がリセットされ、操作パネル80の操作が操作履歴記憶エリア1532に随時記憶される。そして、この操作履歴が不具合解析用情報を構成する重要な情報として後に使用される。
次に、CPU151によるマシニングセンタ1のメインの制御動作について、図18のフローチャートを参照して説明する。はじめに、操作パネル80の起動キーが押されることによって、加工プログラムが起動される(S61)。ここでは、RAM153の加工プログラム記憶エリア1531に記憶された加工プログラムが読み込まれる。そして、加工プログラムが1ブロック毎に読み込まれる(S62)。そして、そのブロックに記載された制御コマンドが「M30」の終了コマンドであるか否かが判断される(S63)。ここで、制御コマンドが終了コマンドの場合は(S63:YES)、加工プログラムが終了される。
また、制御コマンドが終了コマンドでない場合は(S63:NO)、その制御コマンドが移動コマンドか否かが判断される(S64)。そして、制御コマンドが移動コマンドでない場合(S64:NO)は、主軸9の回転コマンドやクーラント液噴射コマンドであるため、そのまま制御コマンドの内容に従って処理が実行される(S65)。また、制御コマンドが移動コマンドである場合(S64:YES)、その移動コマンドの内容に従って動作が実行される(S66)。
次いで、主軸9の移動制御が開始されるとともに、異常解析処理が実行される(S67)。そして、この異常解析処理では、主軸9の加工経路上の停止点の予測座標値を取得するのではなく、所定周期(t)毎の主軸9の現在位置の座標値を取得するとともに、RAM153の座標値記憶エリア1533に記憶させる。さらに、主軸9の現在位置の座標値と前回のワーク加工で記憶された前回座標値とを比較することによって異常か否かの解析がおこなわれる。なお、この異常解析処理については後述する。そして、異常解析処理が終了すると、次のブロックに移行され、S62に戻って引き続き処理が繰り返される。
次に、異常解析処理について説明する。この異常解析処理は、移動コマンドが実行されるのと同時に実行される。図19に示すように、まず、タイマkがリセットされる(S71)。次いで、タイマkの値が所定時間tに到達したか否かが判断される(S72)。そして、タイマkの値がまだtに到達していない場合(S72:NO)、主軸9の現在位置を取得することができないので、移動コマンドの指示内容の実行が終了したか否かが判断される(S81)。ここで、移動コマンドの指示内容の実行が終了したと判断された場合(S81:YES)、メインの制御プログラムに戻って、次のブロックが読み込まれて(図18に示すS62)処理が繰り返される。また、移動コマンドの指示内容の実行がまだ終了していない場合は(S81:NO)、S72に戻って、再度タイマkがtに到達したか否かが判断される。
そして、タイマkの値がtに到達したと判断された場合は(S72:YES)、そのタイマkはリセットされ(S73)、再び移動時間が計測される。次いで、算出された停止点に向かって移動中である主軸9の現在位置の座標値(以下、「現在座標値」という)が取得される(S74)。さらに、RAM153の座標値記憶エリア1533に前回のワーク加工の際における現在座標値に相当する前回座標値が記憶されているか否かが判断される(S75)。ここで、今回のワーク加工が初めての場合は、座標値記憶エリア1533には、現在座標値に相当する前回座標値はまだ記憶されていない(S75:NO)。よって、現在座標値が座標値記憶エリア1533にそのまま記憶される(S77)。
一方、今回のワーク加工が初めてではない場合(今回のワーク加工が2回目以降の場合)、RAM153の座標値記憶エリア1533には、現在座標値に相当する前回座標値が記憶されている(S75:YES)。そこで、その現在座標値が前回座標値と同一か否かが判断される(S76)。そして、現在座標値が前回座標値と同一の場合(S76:YES)、今回のワーク加工における主軸9の移動経路は、前回のワーク加工における主軸9の移動経路と同じであると推測され、正常であると判断される。よって、次回のワーク加工の異常解析処理の判断材料として、現在座標値が座標値記憶エリア1533に記憶される(S77)。
次に、移動コマンドの指示内容の実行がまだ終了していない場合は(S81:NO)、S72に戻って、再度タイマkがtに到達したか否かが判断される。よって、図20に示すように、移動コマンドの実行が終了するまでは、所定周期t毎に主軸9の現在位置が随時取得され、それら現在座標値がRAM153の座標値記憶エリア1533に記憶される。例えば、t4秒後のZ軸の座標値が219.805、t5秒後のZ軸の座標値が216.045、t6秒後のZ軸の座標値が210.228であった場合、座標値記憶エリア1533には、「t4 Z219.805」、「t5 Z216.045」、「t6 Z210.228」と記憶される。ここで、例えば、主軸9の現在座標値を取得する所定周期tを短くすることによって、移動コマンドの実行中に取得できる主軸9の座標値のデータをRAM153上に多く記憶させることができる。つまり、現在座標値を取得する度に異常を解析することができるので、マシニングセンタ1の異常をより迅速かつ慎重に把握することができる。
また、上記の例とは逆に、今回のワーク加工において、移動ブロックの実行が開始されてからt5秒後のZ軸における座標値が215.55であって、座標値記憶エリア1533に記憶された前回座標値のt5秒後に相当する座標値が216.045であった場合、現在座標値が前回座標値と異なっていると判断される(S76:NO)。この場合、今回のワーク加工における主軸9の移動経路は、前回のワーク加工における主軸9の移動経路とは異なっていると推測されるので、何らかの異常があると判断される。そこで、この不具合を異常解析の有用な情報として保存するために、不具合解析用情報が作成される(S78)。この不具合解析用情報は、上記説明したように、互いに異なると判断された一対の現在座標値及び前回座標値と、それまでの操作パネル80の操作履歴と、制御動作を設定する各種パラメータと、異常が判断されたプログラム番号とで構成される。そして、ここで作成された不具合解析用情報は、RAM153の不具合解析用情報記憶エリア1534に記憶されて保存される(S79)。
次いで、操作パネル80のCRT82の下段には、例えば、「現在の主軸位置が前回と異なります」との警告フレーズが表示される(S80)。これにより、ユーザは、マシニングセンタ1に何らかの不具合が発生していることに気付くので、大きな不具合に発展する前に迅速に対処することができる。そして、CRT82に警告フレーズが表示されたら処理は終了される。さらに、ユーザは、操作パネル80に設けられた情報表示キー85を操作することによって、RAM153の不具合解析用情報記憶エリア1534に記憶された不具合解析用情報をCRT82に表示させることができる。これにより、ユーザは、加工経路中で異常が発生した主軸9が現在座標値を通過した際の前後において、ユーザによって突発的な操作が行われていなかったかを、操作履歴等と比較することによって、その異常原因が機械側によるものか、又は人的な操作によるものかを解析することができる。
以上説明したように、第2の実施形態である数値制御装置150及び数値制御装置150による異常処理方法では、所定周期t毎に主軸9の位置の座標値をRAM153の座標値記憶エリア1533に記憶させ、主軸9の現在位置の座標値と、前回のワーク加工の際の現在位置に相当する座標値との同一性を判断することで異常を解析することができる。これにより、例えば、主軸9の現在座標値を取得する所定周期tを短くすることによって、移動コマンドの実行中に取得できる主軸9の座標値のデータをRAM153の座標値記憶エリア1533に多く記憶させることができる。よって、マシニングセンタ1の異常をより迅速かつ慎重に把握することができる。
また、第1の実施形態のように、制御コマンドの実行による停止点の座標値、すなわち、制御コマンドによる移動終了後の座標値同士で比較する場合では、移動終了時の座標値は同一であっても、その途中経路で座標値が異なる場合、異常であると判断できない。しかしながら、第2の実施形態では、移動終了時の座標値が同一であって、途中経路で座標値が異なる場合でも異常であると判断できる。
次に、第3の実施形態である数値制御装置350及び数値制御装置350による異常処理方法について説明する。図21は、数値制御装置350の電気的構成を示すブロック図であり、図22は、RAM353の概念図であり、図23は、CPU351によるメインの制御動作を示すフローチャートであり、図24は、CPU351による異常解析処理を示すフローチャートであり、図25は、ブロック実行時間記憶エリア3533の概念図である。
なお、第3の実施形態である数値制御装置350は、第1の実施形態と同様に、マシニングセンタ1の動作を制御するものである。そして、加工プログラムの1ブロック毎の制御コマンドの実行時間を計測するとともにRAM353上に記憶させ、今回のワーク加工の際のブロック実行時間と、前回のワーク加工の際のブロック実行時間との同一性を判断することで異常を解析する点に特徴を備えるものである。なお、数値制御装置350は、第1の実施形態である数値制御装置50の構成をベースに備えているので、共通部分は同符号を付して説明する。
まず、数値制御装置350の電気的構成について説明する。図21に示すように、数値制御装置350は、第1の実施形態である数値制御装置50(図3参照)と同様の構造を備えており、異なるのは、ROM352の内容と、RAM353の内容とROM352に記憶されたプログラムを実行するCPU351である。従って、詳細な説明を省略する。
次に、RAM353の記憶エリアについて説明する。図22に示すように、RAM353には、操作パネル80で設定された加工プログラムを記憶する加工プログラム記憶エリア3531と、操作パネル80の操作履歴を記憶する操作履歴記憶エリア3532と、各指令ブロック毎のブロック実行時間を記憶するブロック実行時間記憶エリア3533と、不具合解析用情報を記憶する不具合解析用情報記憶エリア3534と等がそれぞれ設けられている。なお、加工プログラム記憶エリア3531、操作履歴記憶エリア3532、不具合解析用情報記憶エリア3534は、第1の実施形態における加工プログラム記憶エリア531、操作履歴記憶エリア532、不具合解析用情報記憶エリア534と同様のものである。
なお、CPU351による操作履歴保存処理は、第1の実施形態のCPU51による操作履歴保存処理と同様に、電源が投入されてから操作パネル80の全操作を記憶するために操作履歴保存処理が実行される。この操作履歴保存処理では、電源が投入されることによって、ROM352の操作履歴保存プログラムが読み込まれ、RAM353の操作履歴記憶エリア3532に記憶された前回の操作履歴がリセットされ、操作パネル80の操作が操作履歴記憶エリア3532に随時記憶される。そして、この操作履歴が不具合解析用情報を構成する重要な情報として後に使用される。
次に、CPU351によるマシニングセンタ1のメインの制御動作について、図23のフローチャートを参照して説明する。はじめに、操作パネル80の起動キーが押されることによって、加工プログラムが起動される(S111)。ここでは、RAM353の加工プログラム記憶エリア3531に記憶された加工プログラムが読み込まれる。そして、加工プログラムが1ブロック毎に読み込まれる(S112)。そして、そのブロックに記載された制御コマンドが「M30」の終了コマンドであるか否かが判断される(S113)。ここで、制御コマンドが終了コマンドの場合は(S113:YES)、加工プログラムが終了される。
また、制御コマンドが終了コマンドでない場合は(S113:NO)、その読み込まれた制御コマンドの指示内容にしたがって実行される(S114)。そして、その直後に、異常解析処理が実行される(S115)。なお、この異常解析処理については後述する。そして、この異常解析処理(S115)が終了すると、次のブロックに移行され、S112に戻って引き続き処理が繰り返される。
次に、異常解析処理について説明する。図24に示すように、まず、タイマsがリセットされ(S121)、指令ブロックの実行時間が計測される。次いで、その制御コマンドの内容に従ってなされる動作が終了したか否かが判断される(S122)。まだ、その制御コマンドに従ってマシニングセンタ1が動作中の場合は(S122:NO)、S122に戻って処理が繰り返される。そして、マシニングセンタ1の動作が終了し、制御コマンドの内容が実行されたと判断された場合は(S122:YES)、その時のタイマsの値がブロック実行時間として取得される(S123)。
さらに、RAM353のブロック実行時間記憶エリア3533に前回のワーク加工の際のブロック実行時間が(前回ブロック実行時間)が記憶されているか否かが判断される(S124)。ここで、今回のワーク加工が初めての場合は、ブロック実行時間記憶エリア3533には、今回計測されたブロック実行時間(今回ブロック実行時間)に相当する前回ブロック実行時間はまだ記憶されていない(S124:NO)。よって、今回取得されたブロック実行時間が、RAM353のブロック実行時間記憶エリア3533にそのまま記憶される(S126)。そして、各ブロック毎に計測されたブロック実行時間がRAM353のブロック実行時間記憶エリア3533に順次記憶される。例えば、5行目のブロック実行時間が12.50秒、6行目のブロック実行時間が15.26秒であった場合、図25に示すように、RAM353のブロック実行時間記憶エリア3533にはそれぞれのブロック実行時間が記憶される。
一方、今回のワーク加工が初めてではない場合(今回のワーク加工が2回目以降の場合)、RAM353のブロック実行時間記憶エリア3533には、今回ブロック実行時間に相当する前回ブロック実行時間が記憶されている(S124:YES)。そこで、その今回ブロック実行時間が前回ブロック実行時間と同一か否かが判断される(S125)。そして、今回ブロック実行時間が前回ブロック実行時間と同一の場合(S125:YES)、前回のワーク加工時と今回のワーク加工時とで同一ブロックの指示内容を実行するのに要した時間が同一であるので、同一の動作がなされたと推測され、正常であると判断される。よって、次回のワーク加工の異常解析処理の判断材料として、今回ブロック実行時間がブロック実行時間記憶エリア3533に記憶される(S126)。
また、上記の例とは逆に、例えば、6行目のブロック実行時間が14.00秒であった場合、図25に示すように、RAM353のブロック実行時間記憶エリア3533に記憶された前回ブロック実行時間は15.26秒であるので、今回ブロック実行時間は前回ブロック実行時間と異なっていると判断される(S125:NO)。つまり、前回のワーク加工時と今回のワーク加工時とで同一ブロックの指示内容を実行するのに要した時間が異なっているので、同一の動作がなされたと推測できず、異常であると判断される。
そこで、この不具合を異常解析の有用な情報として保存するために、不具合解析用情報が作成される(S127)。この不具合解析用情報は、上記説明したように、互いに異なると判断された一対の今回ブロック実行時間及び前回ブロック実行時間と、それまでの操作パネル80の操作履歴と、各種パラメータと、異常が判断されたプログラム番号とで構成される。そして、ここで作成された不具合解析用情報は、RAM353の不具合解析用情報記憶エリア3534に記憶されて保存される(S128)。
次いで、操作パネル80のCRT82の下段には、「ブロック実行時間が前回と異なります」との警告フレーズが表示される(S129)。これにより、ユーザは、マシニングセンタ1に何らかの不具合が発生していることに気付くので、大きな不具合に発展する前に迅速に対処することができる。さらに、ユーザは、操作パネル80に設けられた情報表示キー85を操作することによって、RAM353の不具合解析用情報記憶エリア3534に記憶された不具合解析用情報をCRT82に表示させることができる。そして、CRT82に警告フレーズが表示されたら処理は終了される。
以上説明したように、第3の実施形態である数値制御装置350及び数値制御装置350による異常処理方法では、加工プログラムの1ブロック毎の制御コマンドの実行時間を計測するとともにRAM353のブロック実行時間記憶エリア3533に記憶させ、今回のワーク加工の際のブロック実行時間と、前回のワーク加工の際のブロック実行時間との同一性を判断することで異常を解析することができる。これにより、前回のワーク加工時と今回のワーク加工時とで違った動作がなされていると推測できるので、マシニングセンタ1の不具合に迅速に対処することができる。
次に、第4の実施形態であるネットワークを介した数値制御装置及びパーソナルコンピュータによる異常処理方法について説明する。図26は、ネットワークを介して相互に接続された数値制御装置450、数値制御装置550及びパーソナルコンピュータ90の概念図であり、図27は、数値制御装置450の電気的構成を示すブロック図であり、図28は、ROM452の概念図であり、図29は、RAM453の概念図であり、図30は、CPU451による異常解析処理を示すフローチャートであり、図31は、CPU451による不具合解析用情報受信処理を示すフローチャートである。なお、数値制御装置450、数値制御装置550及びそれらの異常処理方法は、第1の実施形態である数値制御装置50と同様の構成を備えているので、同じ構成部分は同符号を付するとともに上記説明を援用し、異なる部分を中心に説明する。
図26に示すように、数値制御装置450は、マシニングセンタ1の制御動作を行い、他の数値制御装置550は、マシニングセンタ100の制御動作を行うものである。さらに、これら数値制御装置450,550は、何れもCRT82を有する操作パネル80を備えている。そして、数値制御装置450,550は、上記第1の実施形態と同様に、不具合解析用情報の作成及び表示を行うことができる。一方、パーソナルコンピュータ(PC)90は、不具合解析用情報を表示させることのできるディスプレイ91を備えている。
さらに、数値制御装置450は、ネットワークや電話回線等の信号伝送路60を介すことによって、他の数値制御装置550と、パーソナルコンピュータ90とに各々接続されている。そして、数値制御装置450を異常状態の解析対象とした場合、他の数値制御装置550及びパーソナルコンピュータ90を、数値制御装置450の異常状態を解析するための装置とすることができる。また、他の数値制御装置550を異常状態の解析対象とした場合、他の数値制御装置450及びパーソナルコンピュータ90を、他の数値制御装置550の異常状態を解析するための装置とすることができる。なお、数値制御装置及びパーソナルコンピュータの数はこれに限定されるものではない。
次に、数値制御装置450の電気的構成について説明する。なお、他の数値制御装置550は、この数値制御装置450と同じ構成を備えるものであるため説明は省略する。さらに、数値制御装置450は、第1の実施形態である数値制御装置50(図3参照)と同様の構造を備えているので、同じ構成部分に関しては同符号を付するとともに説明を省略する。図27に示すように、数値制御装置450は、CPU451,ROM452及びRAM453からなるマイクロコンピュータと、入力インタフェイス54,出力インタフェイス55を基本に構成されている。そして、他の数値制御装置550及びパーソナルコンピュータ90が、入力インタフェイス54及び出力インタフェイス55に各々電気的に接続されている。
次に、ROM452の記憶エリアについて説明する。図28に示すように、ROM452には、マシニングセンタ1のメインの制御プログラムを記憶する制御プログラム記憶エリア4521と、異常を解析する異常解析プログラムを記憶する異常解析プログラム記憶エリア4522と、操作パネル80の操作を監視するとともに、その操作履歴を記憶して保存する操作履歴保存プログラムを記憶する操作履歴保存プログラム記憶エリア4523と、マシニングセンタ1の不具合に関する不具合解析用情報を作成する不具合解析用情報作成プログラムを記憶する不具合解析用情報作成プログラム記憶エリア4524と、不具合解析用情報を受信する不具合解析用情報受信プログラムを記憶する不具合解析用情報受信プログラム記憶エリア4525と等がそれぞれ設けられている。
次に、RAM453の記憶エリアについて説明する。図29に示すように、RAM453には、操作パネル80で設定された加工プログラムを記憶する加工プログラム記憶エリア4531と、操作パネル80の操作履歴を記憶する操作履歴記憶エリア4532と、ワーク加工中における次に主軸9を停止させるために算出された停止点の座標値(予測座標値)を順次記憶する座標値算出結果記憶エリア4533と、不具合解析用情報を記憶する不具合解析用情報記憶エリア4534と、他の数値制御装置550から送信された不具合解析用情報を受信して記憶する受信情報記憶エリア4535と等がそれぞれ設けられている。
次に、異常解析処理について図30を用いて説明する。この異常解析処理は、第1の実施形態におけるCPU51による異常解析処理とほぼ同じである。まず、RAM453の座標値算出結果記憶エリア4533に前回座標値が記憶されているか否かが判断される(S151)。ここで、今回のワーク加工が初めての場合は、座標値算出結果記憶エリア4533には、今回座標値に相当する前回座標値はまだ記憶されていない(S151:NO)。よって、今回算出された座標値が座標値算出結果記憶エリア4533にそのまま記憶される(S153)。
一方、今回のワーク加工が初めてではない場合(今回のワーク加工が2回目以降の場合)、RAM453の座標値算出結果記憶エリア4533には、今回座標値に相当する前回座標値が記憶されている(S151:YES)。そこで、その今回座標値が前回座標値と同一か否かが判断される(S152)。そして、今回座標値が前回座標値と同一の場合(S152:YES)、今回のワーク加工における主軸9の移動経路は、前回のワーク加工における主軸9の加工経路と同じであると推測され、正常であると判断される。よって、次回のワーク加工の異常解析処理の判断材料として、今回座標値が座標値算出結果記憶エリア4533に記憶される(S153)。
また、上記の例とは逆に、今回座標値が前回座標値と異なっていると判断された場合(S152:NO)、今回のワーク加工における主軸9の移動経路は、前回のワーク加工における主軸9の移動経路とは異なっていると推測されるので、何らかの異常があると判断される。そこで、この不具合を異常解析の有用な情報として保存するために、不具合解析用情報が作成される(S154)。この不具合解析用情報は、上記説明したように、互いに異なると判断された一対の今回座標値及び前回座標値と、それまでの操作パネル80の操作履歴と、各種パラメータと、異常が判断されたプログラム番号とで構成される。そして、ここで作成された不具合解析用情報は、RAM453の不具合解析用情報記憶エリア4534に記憶されて保存される(S155)。
次に、不具合解析用情報記憶エリア4534に記憶された不具合解析用情報が、信号伝送路60を介して、数値制御装置550及びパーソナルコンピュータ90に送信される(S156)。これにより、数値制御装置550及びパーソナルコンピュータ90において、その送信された不具合解析用情報が受信されることによって、CRT82及びディスプレイ91に不具合解析用情報をそれぞれ表示させることができる。なお、この不具合解析用情報を受信して表示させる方法については後述する。そして、操作パネル80のCRT82の下段には、「前回の経路と異なります」との警告フレーズが表示され(S157)、処理が終了される。
次に、不具合解析用情報受信処理について説明する。なお、ここでは、他の数値制御装置550を異常状態の解析対象とする。図31に示すように、まず、他の数値制御装置550からの不具合解析用情報を受信したか否かが判断される(S171)。なお、この不具合解析用情報は、数値制御装置550の異常状態に関するものである。さらに、その受信された不具合解析用情報が、RAM453の受信情報記憶エリア4535に記憶される(S172)。そして、数値制御装置450の操作パネル80の情報表示キー85が押されたか否かが判断される(S173)。ここでは、ユーザがこの受信した他の数値制御装置550の不具合解析用情報を数値制御装置450の操作パネル80上で解析するため、操作パネル80の情報表示キー85がユーザによって押下される。
そして、情報表示キー85が押されたと判断された場合(S173:YES)、RAM453の受信情報記憶エリア4535に記憶された不具合解析用情報がCRT82に表示される(S174)。これにより、ユーザは、不具合のあった他の数値制御装置550まで行かなくても、数値制御装置450の操作パネル80のCRT82上で解析することができる。なお、パーソナルコンピュータ90においても同様の処理がなされ、ディスプレイ91上で不具合解析用情報を確認することができる。また、情報表示キー85が押されていないと判断された場合(S173:NO)、S171に戻って処理が繰り返される。
以上説明したように、第4の実施形態であるネットワークを介した数値制御装置及びパーソナルコンピュータによる異常処理方法では、数値制御装置450の不具合解析用情報をネットワークを介して他の数値制御装置550及びパーソナルコンピュータ90に送信することができる。これにより、ユーザは、異常を生じた数値制御装置450まで移動せず、現在操作している他の数値制御装置550や、パーソナルコンピュータ90からでも数値制御装置450の異常を解析することができる。
なお、上記説明した第1の実施形態において、図8に示すS22の処理をするCPU51が「コマンド読込手段」に相当し、S23の処理をするCPU51が「コマンド判断手段」に相当し、図9に示すS32の処理をするCPU51が「判断手段」に相当し、S33の処理をするCPU51が「制御結果記憶手段」に相当し、S34の処理をするCPU51が「不具合解析用情報作成手段」に相当し、S35の処理をするCPU51が「不具合解析用情報記憶手段」に相当し、S36の処理をするCPU51が「異常報知手段」に相当する。さらに、図7に示すS11,S12の処理を実行するCPU51が「操作履歴記憶手段」に相当する。また、図7に示すS11,S12の処理が「操作履歴記憶工程」に相当し、図8に示すS26の処理が「制御結果記憶工程」に相当し、図9に示すS32の処理が「判断工程」に相当し、S34の処理が「不具合解析用情報作成工程」に相当し、S35の処理が「不具合解析用情報記憶工程」に相当し、S36の処理が「異常報知工程」に相当する。
さらに、上記説明した第2の実施形態において、図18に示すS62の処理をするCPU151が「コマンド読込手段」に相当し、S63の処理をするCPU151が「コマンド判断手段」に相当し、図19に示すS76の処理をするCPU151が「判断手段」に相当し、S77の処理をするCPU151が「制御結果記憶手段」に相当し、S78の処理をするCPU151が「不具合解析用情報作成手段」に相当し、S79の処理をするCPU151が「不具合解析用情報記憶手段」に相当し、S80の処理をするCPU151が「異常報知手段」に相当する。
さらに、上記説明した第3の実施形態において、図23に示すS112の処理をするCPU351が「コマンド読込手段」に相当し、S113の処理をするCPU351が「コマンド判断手段」に相当し、図24に示すS125の処理をするCPU351が「判断手段」に相当し、S127の処理をするCPU351が「制御結果記憶手段」に相当し、S127の処理をするCPU351が「不具合解析用情報作成手段」に相当し、S128の処理をするCPU351が「不具合解析用情報記憶手段」に相当し、S129の処理をするCPU351が「異常報知手段」に相当する。
さらに、上記説明した第4の実施形態において、図30に示すS152の処理をするCPU451が「判断手段」に相当し、S153の処理をするCPU451が「制御結果記憶手段」に相当し、S154の処理をするCPU451が「不具合解析用情報作成手段」に相当し、S155の処理をするCPU451が「不具合解析用情報記憶手段」に相当し、S156の処理をするCPU451が「送信手段」に相当し、S157の処理をするCPU451が「異常報知手段」に相当する。また、図26に示す信号伝送路60が「接続手段」に相当し、図31に示すS171の処理をするCPU451が「受信手段」に相当し、S174の処理をするCPU451が「表示制御手段」に相当する。
なお、本発明の数値制御装置は上記各実施形態に限らず、各種の変形が可能なことはいうまでもない。例えば、第1,第2の実施形態のCPU51,151によるメインの制御動作において、読み込まれた制御コマンドが移動コマンドに限って異常解析処理を行うようにしたが、終了コマンド以外の全ての制御コマンド(例えば、クーラント液噴射、主軸9の回転コマンド等)の場合に異常解析処理を行うようにしてもよい。
また、移動コマンド以外の制御コマンドの場合、例えば、主軸の回転コマンドの場合、移動指令がないため、停止点の予測座標値を求めるが、制御コマンドに移動量がないため、現在の座標値をそのまま記憶させるようにしてもよい。
また、第2の実施形態であれば、各制御コマンドが実行される際にも上記説明と同様に、所定周期毎に主軸9の現在位置を取得することが可能であるので異常解析処理を行うことができる。
また、第1の実施形態では、ワーク加工において、主軸9を次に停止させる停止点の座標値(予測座標値)を算出し、その座標値を今回のワーク加工と前回のワーク加工とで比較することで不具合発生の判断をしているが、例えば、現在の主軸9の停止点の座標値を、今回のワーク加工と前回のワーク加工とで比較してもよい。この場合は、現在の主軸9の停止点の座標値をRAM上に記憶し、第1の実施形態と同様に、前回座標値と今回座標値とで比較することによって不具合を把握することができる。
また、第1の実施形態では、座標値を記憶するようにしているが、制御コマンド自身を記憶させ、制御コマンドが同一か否かを判断するようにしてもよい。
また、第1〜第4の実施形態では、異常解析処理において、CRT82に警告を表示させたら、加工プログラムを終了させているが、再度次ブロックに戻って、処理を続行させてもよい。
また、マシニングセンタ1のエラー報知を、スピーカ74からアラーム音を鳴らすことによって行っているが、この方法に特に限定されることなく、例えば、操作パネル80のCRT82にアラーム情報を表示させるようにしてもよく、アラーム音と同時に表示させてもよい。
また、第4の実施形態における異常解析処理では、一方の数値制御装置において不具合解析用情報が作成され、不具合解析用情報記憶エリア4534に記憶されたら、自動的にその不具合解析用情報を他の数値制御装置550及びパーソナルコンピュータ90に送信させているが、例えば、操作パネル80に送信キーを設け、該送信キーが押されたら、不具合解析用情報を、他の数値制御装置550及びパーソナルコンピュータ90に送信させてもよい。
本発明の数値制御装置及び数値制御装置による異常処理方法は、主軸を移動させてワークを加工する工作機械に適用可能である。
マシニングセンタ1の正面図である。 機械本体3の斜視図である。 数値制御装置50の電気的構成を示すブロック図である。 ROM52の記憶エリアを示す概念図である。 RAM53の記憶エリアを示す概念図である。 CRT82に表示された加工プログラムを示した図である。 CPU51による操作履歴保存処理を示すフローチャートである。 CPU51によるメインの制御動作を示すフローチャートである。 CPU51による異常解析処理を示すフローチャートである。 操作履歴記憶エリア532の概念図である。 座標値算出結果記憶エリア533の概念図である。 不具合解析用情報記憶エリア534の概念図である。 CRT82に異常が表示された状態を示す図である。 CPU51によるメインの制御動作の変形例を示すフローチャートである。 CPU51による異常解析処理の変形例を示すフローチャートである。 数値制御装置150の電気的構成を示すブロック図である。 RAM153の概念図である。 CPU151によるメインの制御動作を示すフローチャートである。 CPU151による異常解析処理を示すフローチャートである。 座標値記憶エリア1533の概念図である。 数値制御装置350の電気的構成を示すブロック図である。 RAM353の概念図である。 CPU351によるメインの制御動作を示すフローチャートである。 CPU351による異常解析処理を示すフローチャートである。 ブロック実行時間記憶エリア3533の概念図である。 ネットワークを介して相互に接続された数値制御装置450、数値制御装置550及びパーソナルコンピュータ90の概念図である。 数値制御装置450の電気的構成を示すブロック図である。 ROM452の概念図である。 RAM453の概念図である。 CPU451による異常解析処理を示すフローチャートである。 CPU451による不具合解析用情報受信処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 マシニングセンタ
9 主軸
50 数値制御装置
51,151,351,451 CPU
52,152,353,453 ROM
53,153,353,453 RAM
80 操作パネル
82 CRT
90 パーソナルコンピュータ

Claims (10)

  1. 制御コマンドを備える複数の指令ブロックの配列からなるプログラムを備え、前記指令ブロック毎に前記制御コマンドを読み込むコマンド読込手段と、当該コマンド読込手段によって読み込まれた前記制御コマンドの指示内容を判断するコマンド判断手段とを備え、工作機械の主軸の移動を制御してワーク加工を行う数値制御装置であって、
    当該コマンド判断手段によって判断された指示内容に基づいて制御した制御結果を記憶する制御結果記憶手段と、
    当該制御結果記憶手段に記憶された前回のワーク加工の際の前記制御結果と、今回のワーク加工の際の前記コマンド判断手段によって判断された判断結果とが同一か否かを判断する判断手段と、
    当該判断手段が、前回のワーク加工の際の前記制御結果と、今回のワーク加工の際の前記判断結果とが同一でないと判断した場合に異常を報知する異常報知手段と
    を備えていることを特徴とする数値制御装置。
  2. 前記判断結果は、前記制御コマンドの指示内容に基づいて算出され、前記主軸を次に移動させる停止点の予測座標値であって、
    前記制御結果は、ワーク加工中に前記主軸の移動経路における各停止点の停止座標値であって、
    前記判断手段は、今回のワーク加工中における前記予測座標値と、前回のワーク加工中における前記予測座標値に相当する前記停止座標値とが同一か否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 前記判断結果は、ワーク加工中における前記主軸の停止点の座標値であって、
    前記制御結果は、ワーク加工中に前記主軸が移動した経路における各停止点の停止座標値であって、
    前記判断手段は、今回のワーク加工中における前記主軸の停止点の現在の座標値と、前回のワーク加工中における前記現在の座標値に相当する停止点の停止座標値とが同一か否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  4. 前記判断結果は、ワーク加工中における前記主軸の所定周期毎の座標値であって、
    前記制御結果は、ワーク加工中に前記主軸が移動した経路における所定周期毎の周期座標値であって、
    前記判断手段は、今回のワーク加工中における前記所定周期毎の現在の座標値と、前回のワーク加工中における前記現在の座標値に相当する前記周期座標値とが同一か否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  5. 前記判断結果及び前記制御結果は、当該コマンド判断手段によって判断された指示内容に基づき、前記指令ブロック毎に前記工作機械が実行した実行時間であって、
    前記判断手段は、今回のワーク加工中における前記実行時間と、前回のワーク加工における前記実行時間とが同一か否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  6. 前記工作機械の動作を操作する操作手段と、
    当該操作手段の操作履歴を記憶する操作履歴記憶手段と、
    前記判断手段が、前回のワーク加工の際の前記制御結果と、今回のワーク加工の際の前記判断結果とが同一でないと判断した場合に、前記操作履歴記憶手段に記憶された前記操作履歴と、前記判断結果及び前記制御結果において互いに同一でないと判断された部分とを有する不具合解析用情報を作成する不具合解析用情報作成手段と、
    当該不具合解析情報作成手段によって作成された前記不具合解析用情報を記憶する不具合解析用情報記憶手段と、
    当該不具合解析用情報記憶手段に記憶された前記不具合解析用情報を表示させる表示手段と、
    当該表示手段に前記不具合解析用情報記憶手段に記憶された前記不具合解析用情報を表示させる表示制御手段と
    を備えていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の数値制御装置。
  7. 他の数値制御装置と電気的に接続する接続手段と、
    当該接続手段を介して、前記不具合解析用情報記憶手段に記憶された前記不具合解析用情報を前記他の数値制御装置に送信する送信手段と、
    前記接続手段を介して、前記他の数値制御装置から送信された前記不具合解析用情報を受信する受信手段と
    を備え、
    前記表示制御手段は、前記受信手段によって前記他の数値制御装置の前記不具合解析用情報が受信された場合は、前記表示手段に、前記受信手段によって受信された前記不具合解析用情報を表示させることを特徴とする請求項6に記載の数値制御装置。
  8. 前記不具合解析用情報記憶手段に記憶された前記不具合解析用情報を、前記他の数値制御装置に送信するタイミングを指示する送信タイミング指示手段を備えていることを特徴とする請求項7に記載の数値制御装置。
  9. 制御コマンドを備える複数の指令ブロックの配列からなるプログラムを備え、前記指令ブロック毎に前記制御コマンドを読み込むコマンド読込手段と、当該コマンド読込手段によって読み込まれた前記制御コマンドに指示されている内容を判断するコマンド判断手段とを備え、工作機械の主軸を移動させてワーク加工を行う数値制御装置の異常処理方法であって、
    前記コマンド判断手段によって判断された指示内容に基づいて制御した制御結果を記憶する制御結果記憶工程と、
    当該制御結果記憶工程にて、記憶された前回のワーク加工の際の前記制御結果と、今回のワーク加工の際の前記コマンド判断手段によって判断された判断結果とが同一か否かを判断する判断工程と、
    当該判断工程にて、前回のワーク加工の際の前記制御結果と、今回のワーク加工の際の前記判断結果とが同一でないと判断された場合に異常を報知する異常報知工程と
    を備えていることを特徴とする数値制御装置による異常処理方法。
  10. 前記工作機械を操作する操作手段の操作履歴を記憶する操作履歴記憶工程と、
    前記判断工程にて、前回のワーク加工の際の前記制御結果と、今回のワーク加工の際の前記判断結果とが同一でないと判断された場合に、前記操作履歴記憶手段に記憶された前記操作履歴と、前記判断結果及び前記制御結果における互いに同一でないと判断された部分とを有する不具合解析用情報を作成する不具合解析用情報作成工程と、
    当該不具合解析用情報作成工程にて作成された前記不具合解析用情報を記憶する不具合解析用情報記憶工程と、
    当該不具合解析用情報記憶工程にて記憶された前記不具合解析用情報を表示手段に表示させる表示工程と
    を備えていることを特徴とする請求項9に記載の数値制御装置による異常処理方法。
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