JP2009191824A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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孝彦 藤原
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裕介 中山
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Abstract

【課題】例えば凝縮捕集した残留物質を再循環させる際に、燃費の悪化等を回避する。
【解決手段】内燃機関の制御装置は、燃料を吸気管又は燃焼室内に噴射する燃料噴射手(32)段と、排気に含まれる燃料の未燃成分を凝縮させることにより捕集溶液として捕集する捕集手段(44)と、捕集溶液を吸気管に、燃焼室に、又は排気管に備わる触媒の上流に再循環させる再循環処理を行う再循環手段(50)とを備える内燃機関(30)を制御する。そして、捕集溶液に含まれる残留物質の濃度たる残留物質濃度を特定する残留物質濃度特定手段(46)と、触媒の下流における空燃比を特定する空燃比特定手段(43)と、特定される残留物質濃度、及び/又は特定される空燃比に基づいて、燃料の噴射量、及び/又は捕集溶液の再循環量を増減するように、燃料噴射手段、及び/又は再循環手段を制御する制御手段(100)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気に含まれる未燃アルコール及び未燃アルデヒド等を凝縮により液体として捕集し吸気管等に再循環させる排気再循環装置を備えた内燃機関を制御するための制御装置の技術分野に関する。
この種の排気再循環装置を備える内燃機関では、未燃アルコール及び未燃アルデヒド等を凝縮により液体として貯蔵タンクに捕集し、所定のタイミングで、吸気管、燃焼室内、又は触媒前に再循環させて除去することが知られている。
例えば、特許出願1には、排気のアルデヒド成分を凝縮して集め、吸気通路へ温度に応じた弁制御で再循環させる技術が開示されている。
或いは、特許出願2には、排気のアルデヒド成分を凝縮して集め、酸化触媒上流へ温度に応じた制御弁で再循環させる技術が開示されている。
或いは、特許出願3には、排気を冷却して、排気中の未燃HCを凝縮捕集し、空気と共に吸気管へ再循環させる技術が開示されている。
実開昭61−76108号公報 実開昭61−76107号公報 特開昭63−235617号公報
しかしながら、特許文献1から3に開示されている技術では、触媒下流の空燃比と捕集した未燃成分を再循環させるタイミングとの関係についてまでは考慮されていない上、再循環させるHCの流量についての考慮も不十分である。それゆえ、不適切なタイミングで未燃成分を再循環させたり、その際に燃料を過度に噴射してしまい、結果的に燃費が悪化したり、HCが必要以上に排出される虞がある。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みてなされたものであり、捕集した残留物質を再循環させる際に、燃費の悪化を好適に回避し、かつHCのような残留物質の排出量を好適に低減するための内燃機関の制御装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る内燃機関の制御装置は、燃焼室における燃焼に供する燃料を吸気管又は前記燃焼室内に噴射する燃料噴射手段と、前記燃焼室から排気管に排出される排気に含まれる燃料の未燃成分を凝縮させることにより捕集溶液として捕集する捕集手段と、前記捕集溶液を前記吸気管に、前記燃焼室に、又は前記排気管に備わる触媒の上流に再循環させる再循環処理を行う再循環手段とを備える内燃機関を制御するための制御装置であって、前記捕集溶液に含まれる残留物質の濃度たる残留物質濃度を特定する残留物質濃度特定手段と、前記触媒の下流における空燃比を特定する空燃比特定手段と、前記特定される残留物質濃度、及び/又は前記特定される空燃比に基づいて、前記燃料の噴射量、及び/又は前記捕集溶液の再循環量を増減するように、前記燃料噴射手段、及び/又は前記再循環手段を制御する制御手段とを備える。
本発明に係る内燃機関の制御装置によれば、無駄な燃料の消費を抑制し、HC等の残留物質の排出量を低減することができる。因みに、燃料噴射手段(例えば、燃料噴射時間及び燃圧を調整可能な燃料噴射弁)は、燃焼室における燃焼に供する燃料(例えば、ガソリンや他のアルコール系燃料等)を吸気管又は燃焼室内に噴射する。捕集手段(例えば、排気管に備わる冷却器)は、燃焼室から排気管に排出される排気に含まれる燃料の未燃成分(例えば、未燃アルコール、及び未燃アルデヒド等)を凝縮させることにより捕集溶液として捕集する(例えば、排気の未燃成分が冷却され、溶液として貯蔵タンクに捕集される)。再循環手段(例えば、捕集手段と再循環させる場所とを連通する再循環路と、該管路に設けられた吸気管負圧を導入するために開閉可能な再循環制御弁、又は再循環方向への圧力を供給する再循環ポンプとからなる)は、捕集溶液を吸気管に、燃焼室に、又は排気管に備わる触媒の上流に再循環させる再循環処理を行う(なお、未燃成分溶液は捕集溶液として液体のまま再循環されてもよいし、加熱後に気体として再循環されてもよい。吸気管は、文字通り吸気管のみならず、吸気マニホールドやサージタンクも含むいわゆる吸気系も意味してよい。排気管も、同様に、排気系を意味してよい)。残留物質濃度特定手段(例えば、HC濃度センサ)は、捕集溶液に含まれる残留物質の濃度たる残留物質濃度を特定する(なお、残留物質がHCの場合には、残留物質濃度特定手段は、HC濃度センサにより直接的にHC濃度を特定してもよいし、他のパラメータから間接的にHC濃度を特定してもよい。また、残留物質がHC以外の物質の場合には、他の物質の濃度を特定する手段としてもよい)。空燃比特定手段(例えば、酸素濃度センサ)は、触媒の下流における空燃比を特定する(なお、空燃比特定手段は、上記酸素濃度センサにより直接的に空燃比を特定してもよいし、他のパラメータから間接的に空燃比を特定してもよい)。制御手段(例えば、電子制御装置)は、特定される残留物質濃度、及び/又は特定される空燃比に基づいて、燃料の噴射量、及び/又は捕集溶液の再循環量を増減するように、燃料噴射手段、及び/又は再循環手段を制御する(例えば、燃料の噴射量を増減する際には、燃料噴射時間を増減する。また、捕集溶液の再循環量を増減する際には、再循環手段の管路に備わる上記の制御弁を開閉制御するか、或いは再循環手段の管路に備わる上記のポンプの駆動力を増減する)。これにより、捕集溶液の再循環処理に伴い燃料噴射量を減量したり、或いは空燃比が残留物質の浄化に適していない場合には捕集溶液の再循環処理の実行を回避できるので、無駄な燃料の消費を抑制したり、残留物質の排出量を低減することができる。
本発明に係る内燃機関の制御装置の一の態様では、前記捕集溶液の再循環量を特定し、該再循環量を前記特定される残留物質濃度に乗じることで、前記再循環させられる捕集溶液に含まれる残留物質流量を特定する残留物質再循環流量特定手段を更に備え、前記制御手段は、前記特定される残留物質流量に相当する燃料噴射量を所定の燃料噴射量から減ずる減量補正を行うように前記燃料噴射手段を制御する。
この態様によれば、再循環に応じて残留物質流量が増加することに鑑みて、燃料噴射量が減量補正されるので、無駄な燃料の消費を抑制し、残留物質の排出量を低減することができる。「再循環流量」は、再循環手段の管路に流量センサを設けて直接特定してもよいし、或いは吸気管負圧に対応する再循環流量を、予め実験等によりマップとして記憶しておき、吸入空気流量センサにより吸入空気流量を検知し、その吸入空気流量に基づいて吸気管負圧を特定し、上記マップと照合することで間接的に特定してもよい。「所定の燃料噴射量」とは、内燃機関の要求出力等に基づいて定められる単位時間当たりの燃料噴射量である。「特定される残留物質流量に相当する燃料噴射量」とは、当該燃料に含まれる残留物質が、特定される残留物質流量と略等しくなるような単位時間当たりの燃料噴射量である。
上記のように燃料噴射量の減量補正が行われる態様では、前記制御手段は、前記減量補正後の燃料噴射量が、所定の噴射量下限値を下回る場合には、前記再循環処理を行わないように前記再循環手段を制御する。
この態様によれば、再循環に伴う燃料噴射量の減量補正の結果として燃料噴射量の制御性が確保されなくなることを回避できる。因みに、「所定の噴射量下限値」とは、燃料噴射手段のダイナミックレンジにより予め定まる値であり、厳密な意味での下限値のみならず若干のマージンを許容してもよい。「再循環処理を行わない」とは、再循環処理の実行前にあってはその実行を回避することであり、実行中にあってはその実行を停止することである。
本発明に係る内燃機関の制御装置の他の態様では、前記制御手段は、前記特定される空燃比が理論空燃比を下回るリッチである場合には、前記再循環処理を行わないように前記再循環手段を制御する。
この態様によれば、空燃比が過度にリッチになることが回避されるので、残留物質の排出量を低減することができる。
本発明に係る内燃機関の制御装置の他の態様では、前記捕集溶液の温度を特定する溶液温度特定手段を更に備え、前記制御手段は、前記特定溶液の温度が所定温度閾値を下回る場合には、前記再循環処理を行わないように前記再循環手段を制御する。
この態様によれば、捕集溶液が凍結しているために制御通りに再循環されないままで再循環処理を行ってしまうことを回避できる。因みに、「溶液温度特定手段」は、捕集溶液の温度を、捕集手段に備わる温度センサにより直接的に特定してもよいし、機関冷却水温度等の他のパラメータから間接的に特定してもよい。「所定温度閾値」は、未燃成分溶液の凝固点、あるいはそれよりも若干高い温度である。
本発明に係る内燃機関の制御装置の他の態様では、前記制御手段は、前記触媒が活性温度に達していない場合には、前記再循環処理を行わないように前記再循環手段を制御する。
この態様によれば、触媒がHC等の残留物質を十分に浄化できないにもかかわらず残留物質を再循環させてしまうことを回避できる。因みに、「活性温度」とは、触媒が活性化しその浄化性能を発揮した状態になるために必要とされる温度であり、若干のマージンを許容してもよい。
本発明に係る内燃機関の制御装置の他の態様では、前記残留物質濃度が、前記残留物質濃度特定手段により特定可能な下限値を下回る場合には、前記捕集溶液を再循環させずに廃棄する廃棄手段を更に備える。
この態様によれば、残留物質濃度が正確に特定できない程低いにもかかわらず残留物質濃度に基づく制御をしてしまうこと、すなわち制御の精度が低下してしまうことを回避できる。因みに、「廃棄手段」は、例えば、捕集手段と外部とを連通する他の管路と、該管路に設けられた制御弁とからなるが、上記廃棄が可能な限りその態様は特に限定されない。
本発明の作用及び他の利得は、次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされよう。
以下、発明を実施するための最良の形態として本発明の一実施形態を、図面に基いて詳細に説明する。
(1)第1実施形態
(1−1)構成
先ず、第1実施形態に係る内燃機関の制御装置の構成について、図1を参照して説明する。ここで、図1は、第1実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用された内燃機関の吸気管から排気管までを模式的に示す断面図である。
図1に示すように、内燃機関30は、例えばピストン往復動型の4サイクル内燃機関であり、燃焼に供する吸気を取り込むための吸気管20と、吸気と燃料との混合気を燃焼させる内燃機関30の本体と、燃焼に伴う排気を排出するための排気管40とから構成されており、個々の動作は電子制御装置(Electronic Control Unit:ECU)100によって制御される。
吸気管20の管路乃至その周辺には、以下のような装置等が備わる。吸入空気流量センサ21は、吸入空気量を測定する。スロットルバルブ22は、運転者によるアクセルペダルの踏み込み量に応じて開閉され、その開度に応じて吸入空気流量を調節する。
内燃機関30の本体乃至その周辺には、以下のような装置等が備わる。気筒31は、一乃至複数備わり、各気筒31の内部には機関出力軸に連結されたピストンが設けられている。ピストンは、燃焼に伴い上下運動し、その運動が回転運動として機関出力軸より出力される。燃料噴射装置32は、燃料を貯蔵する燃料タンク33と、該燃料タンク33から各気筒に燃料を供給する燃料配管と、燃料を圧送するための圧力(すなわち燃圧)を供給する加圧ポンプと、燃圧を特定する燃圧センサと、吸気管20の管路又は気筒31内に備わり駆動電圧の印加により開弁する燃料噴射弁とを備え、機関負荷等に基づいて算出される燃料噴射量に従って、各気筒31の行程に応じた所定の燃料噴射時期に、所定の燃料噴射時間、燃料を吸気管20の管路又は気筒31内に噴射する。
排気管40の管路乃至その周辺には、以下のような装置等が備わる。第1触媒41は、例えば酸化機能を有するNOx(すなわち、窒素酸化物)触媒や酸化触媒等からなる。第1触媒41においては、排気中に含まれる未燃成分の一部等を酸化することによって排気の昇温が図られる。昇温された排気はNOx触媒に流入することで、NOx触媒の床温が上昇し、活性温度となり、排気の浄化が行われる。第2触媒42は、例えば酸化機能を有する酸化触媒からなる。第2触媒42によって、第1触媒41では浄化しきれなかった未燃成分を酸化させることで、燃料の未燃成分の大気中への放出が抑制される。酸素濃度センサ43は、第1触媒41の下流、典型的には第1触媒41と第2触媒42との間に備わり、例えば固体電解質膜を挟持する陽極と陰極を備え、酸素濃度に応じて発生する起電力に基づいて酸素濃度を検出する。
捕集装置44は、未燃成分の蒸気を含む排気を冷凍クーラーなどで冷却し、捕集対象となる未燃成分を露点以下の温度にすることによって凝縮(すなわち、液化)させることで捕集する。排気の流れは白抜矢印で示している。なお、他の捕集方式、例えば活性炭による吸着方式などと組合せてもよい。凝縮された未燃成分の捕集溶液は、貯蔵タンク45に貯蔵される。HC濃度センサ46は、貯蔵タンク45に貯蔵された捕集溶液に含まれるHC濃度を特定する。温度センサ47は、貯蔵タンク45に貯蔵された捕集溶液の温度を特定する。捕集溶液量センサ48は、貯蔵タンク45に貯蔵された捕集溶液量(つまり、貯蔵量)を特定する。
再循環装置50は、貯蔵タンク45と吸気管20とを連通する再循環路510と、該再循環路510に備わり且つ開弁状態で吸気管負圧を貯蔵タンク45に導入可能な第1再循環制御弁511と、再循環路510からの分岐路又は再循環路510とは別に貯蔵タンク45と外部とを連通する管路に備わる第2再循環制御弁512とを備える。再循環装置50は、第1再循環制御弁511が開弁され且つ第2再循環制御弁512が閉弁されている場合には、吸気管負圧を利用して、捕集溶液を貯蔵タンク45から吸気管20へと再循環可能である。再循環装置50は、第1再循環制御弁511が閉弁され且つ第2再循環制御弁512が開弁されている場合には、捕集溶液を再循環させずに外部に廃棄可能である。
ECU100は、中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)、制御プログラムを格納した読み出し専用メモリ(Read Only Memory:ROM)及び各種データを格納する随時書き込み読み出しメモリ(Random Access Memory:RAM)等を中心とした論理演算回路として構成され、各種センサから入力信号を受ける入力ポートと、各種アクチュエータに制御信号を送る出力ポートとに、バスを介して接続されている。図1では、ECU100の入出力のうち、本実施形態において特に必要なものが抜粋して示されている。本実施形態では特に、ECU100の入力ポートには、吸入空気流量センサ21からの吸入空気量、酸素濃度センサ43からの酸素濃度、HC濃度センサ46からの捕集溶液に含まれるHC濃度、及び温度センサ47からの捕集溶液の温度が夫々入力される。これらは、ECU100のRAMに適宜記憶される。そして、ECU100の出力ポートからは、燃料噴射装置32に対する噴射制御信号、第1再循環制御弁511に対する開閉制御信号、及び第2再循環制御弁512に対する開閉制御信号が夫々出力される。ECU100は、その他、公知の内燃機関に備わる各種アクチュエータ乃至センサ類と接続されている。
(1−2)動作処理
上述の如く構成された第1実施形態に係る内燃機関の制御装置の動作処理について、図1に加えて、図2を用いて説明する。ここで、図2は、第1実施形態に係る内燃機関の制御装置による制御の流れを示すフローチャートである。
図2において、処理の概要は以下の通りである。即ち、捕集溶液を再循環させる捕集溶液の再循環処理を行うのに適した条件が整っているか否かが判定され(ステップS1〜S12)、これらの条件が満たされれば、捕集溶液の再循環処理が行われる(ステップS13〜S19)。
図2において、先ず、ECU100は、捕集溶液の再循環処理を行うのに適した条件が整っているか否かを判定するために、例えば機関の起動スイッチのオン/オフ状態に基づいて、内燃機関30が始動しているか否かを判定する(ステップS1)。また、ECU100は、捕集溶液量センサ48からの出力に基づいて、貯蔵タンク45に貯蔵された捕集溶液量が所定量(例えば、第1再循環制御弁511が開弁された場合にその開度とある程度の線形性をもって再循環可能な量)以上であるか否かを判定する(ステップS2)。また、ECU100は、温度センサ47からの出力に基づいて、捕集溶液が凍結していないか否か、例えば捕集溶液の温度がその凝固点より高いか否かを判定する(ステップS3)。また、ECU100は、温度センサ47や排気系に設けられた他の温度センサ等の出力に基づいて、第1触媒41が活性温度以上であるか否かを判定する(ステップS4)。また、ECU100は、第1触媒41下流の酸素濃度センサ43がリーン出力であるか否か(すなわち、検出された酸素濃度が、理論空燃比相当の酸素濃度よりも高いか否か)を判定する(ステップS5:No)。
上記ステップS1からS5の判定結果のうち何れかが「No」である場合(すなわち、否定的な判定がなされる場合)には、捕集溶液の再循環処理を行うのに適した条件が整っているとはいえない。具体的には、内燃機関30が始動していないと判定される場合には(ステップS1:No)、そもそも捕集溶液の再循環処理を行う必要がない。貯蔵タンク45に貯蔵された捕集溶液量が所定量以上ではないと判定される場合には(ステップS2:No)、捕集溶液の再循環処理を継続的に実行することができない。捕集溶液が凍結していると判定される場合には(ステップS3:No)、吸気管負圧だけで捕集溶液を再循環させることができない。第1触媒41が活性温度以上ではないと判定される場合や(ステップS4:No)、酸素濃度センサ43がリーン出力ではないと判定される場合には(ステップS5:No)、捕集溶液を再循環させてもHCが十分に浄化されないおそれがある。そこで、このような否定的な判定が得られた場合には捕集溶液の再循環処理を行わない。
他方で、上記ステップS1からS5の判定結果のうち全てが「Yes」である場合(すなわち、肯定的な判定がなされる場合)には、後述の捕集溶液の再循環処理が行われる可能性がある。ただし、捕集溶液の再循環処理によってHC流量が増加する分、燃料噴射量を減量する必要がある。そこで、HC濃度センサ46が、捕集溶液のHC濃度の検出を試みる(ステップS6)。
ここで、捕集溶液のHC濃度が一定の精度で検出できない場合(ステップS7:Yes)、後述する燃料噴射量の減量補正の精度が落ちるので、やはり捕集溶液の再循環処理を行うことは好ましくない。そこで、捕集溶液の再循環処理が実行中である場合には(ステップS8:Yes)、その再循環処理を終了させ(ステップS20)、捕集溶液の再循環処理が実行中ではない場合には(ステップS8:No)そのまま、捕集溶液を外部又は他の貯蔵タンクに廃棄する(ステップS21)。具体的には、第1再循環制御弁511が閉弁され且つ第2再循環制御弁512が開弁される。
他方で、捕集溶液のHC濃度が一定の精度で検出できる場合(ステップS7:No)、吸入空気流量センサ21の出力に基づいて、ECU100は吸気管負圧を特定し(ステップS9)、その吸気管負圧に対応する捕集溶液の再循環流量を、ECU100のRAMに予め記憶されたマップを参照することで特定する(ステップS10)。ECU100は、上記ステップで特定した捕集溶液の再循環流量とHC濃度とを掛け合わせることで、再循環させられる捕集溶液に含まれるHC流量(つまり、HC再循環流量)を特定し、そのHC流量に相当する燃料噴射量として、燃料噴射量の減量値を算出する(ステップS11)。捕集溶液の再循環処理が行われている最中は、燃料噴射量から上記減量値を減ずる原料補正が行われることとなる。とことが、減量補正後の燃料噴射量が、所定の噴射量下限値以上ではないと判定される場合(ステップS12:No)、燃料噴射量の制御性が確保されないおそれがあるので、捕集溶液の再循環処理を行わず、待機する。
他方で、減量補正後の燃料噴射量が、所定の噴射量下限値以上であると判定される場合(ステップS12:Yes)、捕集溶液の再循環処理が開始される(ステップS13)。具体的には、第1再循環制御弁511が開弁され且つ第2再循環制御弁512が閉弁される。これにより、吸気管負圧が貯蔵タンク45に導かれ、捕集溶液が吸気管20へと再循環する。これに伴い、ECU100は、燃料噴射装置32による燃料噴射量を上記減量値に従って減量補正する(ステップS14)。具体的には、燃料噴射時間や燃圧を低下させる。その結果、貯蔵タンク45に貯蔵された捕集溶液量が所定量以上ではないと判定される場合(ステップS15:No)、酸素濃度センサ43がリーン出力ではないと判定される場合(ステップS16:No)、或いは再び燃料噴射量の減量値を算出し直し(ステップS17)その減量値に基づいて算出される減量補正後の燃料噴射量が所定の噴射量下限値以上ではないと判定される場合(ステップS18:No)には、上述の通り捕集溶液の再循環処理を続行することは好ましくないので、当該再循環処理を終了する(ステップS19)。すなわち、第1再循環制御弁511が閉弁される。そうでなければ(ステップS15、S16、及びS18が何れもYesの場合)、捕集溶液の再循環処理を続行する。すなわち、ECU100は、算出し直した減量値に従って、燃料噴射装置32による燃料噴射量を減量補正する(ステップS14)。
以上説明した実施形態によれば、捕集溶液の再循環処理に伴い燃料噴射量を減量したり、或いは捕集溶液の再循環処理を行うのに適した条件が整っている場合に限りその実行を回避できるので、無駄な燃料の消費を抑制したり、HCの排出量を低減することができる。
(2)第2実施形態
(2−1)構成
第2実施形態に係る内燃機関の制御装置の構成について、図3を参照して説明する。ここで、図3は、第2実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用された内燃機関の吸気管から排気管までを模式的に示す断面図である。なお、図3に示す構成のうち、図1に示す第1実施形態と同様のものについては同一の参照符号を付し、その詳細な説明を適宜省略する。
図3に示すように、第2実施形態では、再循環装置50の構成が、第1実施形態のそれと異なる。具体的には、再循環装置50は、貯蔵タンク45と排気管40のうち第1触媒41の上流部とを連通する再循環路520と、該再循環路520に備わり且つ駆動状態で貯蔵タンク45から第1触媒41の上流部に向けて圧力を発生する再循環ポンプ521とを備える。ECU100の出力ポートからは、再循環ポンプ521に対する駆動制御信号が出力される。再循環装置50は、再循環ポンプ521が駆動されている場合には、そのポンプ圧を利用して、捕集溶液を貯蔵タンク45から第1触媒41の上流部へと再循環可能である。
(2−2)動作処理
上述の如く構成された第2実施形態に係る内燃機関の制御装置の動作処理について、図3に加えて、図4を用いて説明する。ここで、図4は、第2実施形態に係る内燃機関の制御装置による制御の流れを示すフローチャートである。なお、図4に示すステップのうち、図2に示す第1実施形態と同様のものについては同一の参照符号を付し、その詳細な説明を適宜省略する。
図4に示すように、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、捕集溶液を再循環させる捕集溶液の再循環処理を行うのに適した条件が整っているか否かが判定される
(ステップS1〜S5)。上記ステップS1からS5の判定結果のうち全てが「Yes」である場合(すなわち、肯定的な判定がなされる場合)には、捕集溶液の再循環処理が開始される(ステップS23)。具体的には、ECU100が、再循環ポンプ521を駆動させる。これにより、捕集溶液が第1触媒41の上流部へと再循環する。
なお、第2実施形態においては、燃料噴射量の減量値の算出方法は、第1実施形態のそれとは異なることが好ましい。例えば、捕集溶液が再循環される場所が吸気系ではないので、捕集溶液の再循環処理によって内燃機関30での燃焼に供する燃料量が変動するわけではない。それゆえ、他の制約条件がない場合には(例えば、捕集溶液が再循環されても第1触媒41及び第2触媒42の浄化能が足りる場合には)ステップS27は省略できる。
その後、捕集溶液の再循環処理を続行することが好ましくない状態になるまで(ステップS15、S16、及びS18の何れがNoとなるまで)、ECU100は、捕集溶液の再循環処理を続行する。
以上説明した実施形態によれば、捕集溶液の再循環処理を行うのに適した条件が整っている場合に限りその実行を回避できるので、HCの排出量を低減することができる。しかも、捕集溶液の再循環処理に伴い燃料噴射量を減量するといった手間も省かれる。
なお、本実施形態において、
「燃料噴射装置32」が、本発明に係る「燃料噴射手段」の一例であり、
「捕集装置44」が、本発明に係る「捕集手段」の一例であり、
「再循環装置50」が、本発明に係る「再循環手段」の一例であり、
「HC」が、本発明に係る「残留物質」の一例であり、
「HC濃度センサ46」が、本発明に係る「残留物質濃度特定手段」の一例であり、
「酸素濃度センサ43」が、本発明に係る「空燃比特定手段」の一例であり、
「ECU100」が、本発明に係る「制御手段」の一例であり、
「吸入空気流量センサ21」、「HC濃度センサ46」、及び「ECU100」が、本発明に係る「残留物質再循環流量特定手段」の一例であり、
「温度センサ47」が、本発明に係る「溶液温度特定手段」の一例であり、
「第2再循環制御弁512」が、本発明に係る「廃棄手段」の一例である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う内燃機関の制御装置も又、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
第1実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用された内燃機関の吸気管から排気管までを模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る内燃機関の制御装置による制御の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用された内燃機関の吸気管から排気管までを模式的に示す断面図である。 第2実施形態に係る内燃機関の制御装置による制御の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
32…燃料噴射装置、44…捕集装置、50…再循環装置、46…HC濃度センサ、43…酸素濃度センサ、100…ECU、21…吸入空気流量センサ、47…温度センサ、512…第2再循環制御弁

Claims (7)

  1. 燃焼室における燃焼に供する燃料を吸気管又は前記燃焼室内に噴射する燃料噴射手段と、前記燃焼室から排気管に排出される排気に含まれる燃料の未燃成分を凝縮させることにより捕集溶液として捕集する捕集手段と、前記捕集溶液を前記吸気管に、前記燃焼室に、又は前記排気管に備わる触媒の上流に再循環させる再循環処理を行う再循環手段とを備える内燃機関を制御するための制御装置であって、
    前記捕集溶液に含まれる残留物質の濃度たる残留物質濃度を特定する残留物質濃度特定手段と、
    前記触媒の下流における空燃比を特定する空燃比特定手段と、
    前記特定される残留物質濃度、及び/又は前記特定される空燃比に基づいて、前記燃料の噴射量、及び/又は前記捕集溶液の再循環量を増減するように、前記燃料噴射手段、及び/又は前記再循環手段を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記捕集溶液の再循環量を特定し、該再循環量を前記特定される残留物質濃度に乗じることで、前記再循環させられる捕集溶液に含まれる残留物質の流量たる残留物質流量を特定する残留物質再循環流量特定手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記特定される残留物質流量に相当する燃料噴射量を所定の燃料噴射量から減ずる減量補正を行うように前記燃料噴射手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記減量補正後の燃料噴射量が、所定の噴射量下限値を下回る場合には、前記再循環処理を行わないように前記再循環手段を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記特定される空燃比が理論空燃比を下回るリッチである場合には、前記再循環処理を行わないように前記再循環手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記捕集溶液の温度を特定する溶液温度特定手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記特定溶液の温度が所定温度閾値を下回る場合には、前記再循環処理を行わないように前記再循環手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記制御手段は、前記触媒が活性温度に達していない場合には、前記再循環処理を行わないように前記再循環手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記残留物質濃度が、前記残留物質濃度特定手段により特定可能な下限値を下回る場合には、前記捕集溶液を再循環させずに廃棄する廃棄手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。
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