JP2009166635A - ワイヤハーネスの配索構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非耐熱電線11と耐熱電線12とを端子15A、15Bで接続し、該端子接続部16を止水ゴム部品20の端子収容部22内に収容し、該止水ゴム部品20を、非耐熱電線11を挿通した金属製パイプ13内に先端開口14から内嵌して、止水ゴム部品20の基板部21の外周面に形成したシールリップ25をパイプ13の内周面に圧接することにより、パイプ13内への浸水を防止すると共に、該止水ゴム部品20を介して端子接続部16をパイプ13内部に固定する。
【選択図】図2
Description
図9は、この種のワイヤハーネスの一例を示す(特開2004−171952号参照)。このワイヤハーネス1は、エンジンルーム内に設けられたインバータ装置2と車輪に設けられたモータ3とを接続し、シールド機能と外装機能を併せ持つ金属製パイプ4に挿通して配索している。
このように、耐熱電線と非耐熱電線と用いてエンジンルーム内で接続する場合、エンジンルーム内は被水領域であるため、接続部の防水が必要となると共に、フロア下の非耐熱電線は金属パイプ内に挿通しているため、該金属パイプ内への浸水も防止する必要がある。かつ、エンジンルーム内で電線接続部を行うと、該接続部は振動を受けやすいため、電気接続信頼性を確保する必要がある。
前記エンジンルーム内に配索する前記電線は耐熱電線とする一方、前記フロア下面に沿って配索する電線は非耐熱電線とすると共に金属製のパイプ内を通して配索し、該パイプの先端開口に近接する前記パイプ内に、前記非耐熱電線の端末の端子と前記耐熱電線との端末の端子との端子接続部を配置し、
前記パイプの先端開口に取り付ける止水ゴム部品を備え、
前記止水ゴム部品は、前記耐熱電線の外周面に密着して取り付けられ、前記端子接続部を収容する端子収容部を備えると共に外周面に設けたシールリップを備え、該シールリップを前記パイプの内周面に圧接して、前記パイプ内への浸水を防止していることを特徴とするワイヤハーネスの配索構造を提供している。
また、端子接続部を止水ゴム部品を介してパイプ内に固定しているため、エンジンルーム側の振動の影響力を緩和することができる。従って、エンジンルーム側の振動を受けることに起因する接続部の損傷を防止できるため、電気接続信頼性を高めることができる。
また、止水ゴム部品の装着力も高まるため、該止水ゴム部品の取付位置が前記端子接続部から位置ずれして止水性および絶縁性に不具合が生じることを防止できる。
前記エンジンルーム内に配索する前記電線は耐熱電線とする一方、前記フロア下面に沿って配索する電線は非耐熱電線とすると共に金属製のパイプ内を通して配索しており、
前記耐熱電線を前記パイプ内に挿入し、該パイプ内部で該耐熱電線と前記非耐熱電線とを端子嵌合により接続しており、かつ、
前記耐熱電線に装着して前記パイプの開口部分に取り付ける止水ゴム部品を備え、
前記止水ゴム部品は、前記耐熱電線の外周面に密着する小径筒部と、該小径筒部の先端から突出する円盤形状の基板部と、前記小径筒部の他端側から突出する拡径筒部を有し、前記基板部の外周面と前記拡径筒部の先端開口側内周面とにシールリップを設けており、前記基板部を前記パイプの開口より挿入し、該パイプの内周面に前記基板部のシールリップを圧接すると共に、前記拡径筒部の先端開口側を前記パイプの外周面に被せて、該先端開口側に設けた前記シールリップを該パイプの外周面に圧接しているワイヤハーネスの配索構造も提供している。
この場合は、止水ゴム栓に耐熱電線とパイプとの間の隙間をシールする機能のみを設け、パイプ内部への浸水を防止することで、パイプ内部に位置させる端子接続部の防水を図っている。該構成とすると止水ゴム部品の構成を簡単とすることができる。
なお、端子接続部とパイプとの絶縁は、該端子接続部を絶縁素材からなるテープやチューブ等で被覆処理することにより確保することが好ましい。
耐熱電線の外周面とパイプの内周面との隙間を前記止水ゴム部品によって封鎖できるため、前記端子接続部の被水を防止できると共に、前記隙間を伝ってエンジンルーム側の水が車室側に浸入することも防止できる。
さらに、前記止水ゴム部品に形成した端子収容部に前記端子接続部を収容してパイプ内に固定することにより、端子接続部とパイプとの絶縁を確実に実現することができる。
図1乃至図4に、本発明の第一実施形態にかかるワイヤハーネスW/Hの配索構造を示す。
前記基板部21には、図2および図3(B)に示すように、耐熱電線12を密着させて挿通する耐熱電線挿通穴24を軸線方向に貫通させ、該耐熱電線挿通穴24を前記端子収容部23に連通させている。該耐熱電線挿通孔24の内径D1は耐熱電線12の外径より若干小さく設定し、該耐熱電線12の外周面に密着させている。
また、該基板部21の外周面には、図3(A)(B)に示すように複数のシールリップ25を環状に形成している。
まず、耐熱電線12および非耐熱電線11の端末にそれぞれ端子15A、15Bを圧着接続しておく。
ついで、図4(A)に示すように、耐熱電線12を止水ゴム部品20の基板部21の耐熱電線挿通穴24内に挿入し、前記端子収容部22の収容室23、さらに前記非耐熱電線挿通穴26へと連通させ、該非耐熱電線挿通穴26から外部へと引き出す。非耐熱電線11は、パイプ13の先端開口14から端末部を所要長さ引き出しておく。
ついで、図4(C)に示すように、前記端子収容部22内に前記端子接続部16を非耐熱電線挿通孔27を無理開きして引き込み、非耐熱電線11を非耐熱電線挿通孔27より引き出す。
最後に、止水ゴム部品20をパイプ13の開口13a内に押し込み、図2に示すように、止水ゴム部品20の外周面のシールリップ25をパイプ13の内周面13aに圧接させる。
第一実施形態では、止水ゴム部品20に耐熱電線12と非耐熱電線11とからなる1本の電線Wを取り付ける止水ゴム部品を示しているが、第二実施形態は、耐熱電線12と非耐熱電線11とを接続する電線が3本である場合を示す。
1本の金属製パイプ13内に3本の非耐熱電線12を挿通し、各非耐熱電線12を夫々耐熱電線11と端子嵌合して端子接続部16を形成している。
なお、電線Wの本数が増加すると、端子収容部22を増加すればよい。
該第三実施形態では、止水ゴム部品20ー1は、基板部21には端子収容部22の突出側と反対側の面から、耐熱電線12の外周面に密着する小径筒部28を同軸上に突設している。該小径筒部28には、基板部21の耐熱電線挿通穴24と連通する耐熱電線挿通部29を貫通して設けると共に、突出先端側の外周から拡径筒部30を折り返し状に突設している。該拡径筒部30の先端開口側の内周面には環状にシールリップ31を設けている。
次に、端子収容部22内に端子接続部16を収容した止水ゴム部品20ー1を、パイプ13の先端開口14から挿入し、該パイプ13の内周面13aに基板部21のシールリップ25を圧接すると共に、外周面13bには前記拡径筒部30を被せて前記シールリップ31を圧接する。
第四実施形態では、止水ゴム部品20ー2には端子接続部16を収容する端子収容部22を設けず、前記基板部21と小径筒部28と拡径筒部30のみで構成している。その他の構成は前記第三実施形態と同様である。
ついで、図8(B)に示すように、この端子接続部16の外周に樹脂テープ40を巻きつけて絶縁被覆する。
最後に、前記端子接続部16をパイプ13の先端開口14から内部に挿入し、ついで、耐熱電線12に取り付けた前記止水ゴム部品20ー2も挿入して、図7に示すように、該止水ゴム部品20ー2の基板部21の外周面に形成したシールリップ25と拡径筒部30のシールリップ31とを、パイプ13の内周面13aと外周面13bとにそれぞれ圧接させる。
また、端子接続部16を樹脂テープ40で被覆処理することにより、該端子接続部16とパイプ13との絶縁を実現できる。
さらに、耐熱電線12とパイプ13との隙間を止水ゴム部品20ー2で封鎖できるため、該隙間を伝ってエンジンルームY側の水が車室X側に浸入すること、および端子接続部16が被水することを防止できる。
11 非耐熱電線
12 耐熱電線
13 金属製のパイプ
15A、15B 端子
16 端子接続部
20、20ー1、20ー2 止水ゴム部品
21 基板部
22 端子収容部
24 耐熱電線挿通穴
25、31 シールリップ
26 非耐熱電線挿通穴
W/H ワイヤハーネス
W 電線
Claims (5)
- 電気自動車またはハイブリッド自動車において、フロア下面からエンジンルーム内へと配索される電線からなるワイヤハーネスの配索構造であって、
前記エンジンルーム内に配索する前記電線は耐熱電線とする一方、前記フロア下面に沿って配索する電線は非耐熱電線とすると共に金属製のパイプ内を通して配索し、該パイプの先端開口に近接する前記パイプ内に、前記非耐熱電線の端末の端子と前記耐熱電線との端末の端子との端子接続部を配置し、
前記パイプの先端開口に取り付ける止水ゴム部品を備え、
前記止水ゴム部品は、前記耐熱電線の外周面に密着して取り付けられ、前記端子接続部を収容する端子収容部を備えると共に外周面に設けたシールリップを備え、該シールリップを前記パイプの内周面に圧接して、前記パイプ内への浸水を防止していることを特徴とするワイヤハーネスの配索構造。 - 前記止水ゴム部品は、前記耐熱電線の外周面に密着する挿通穴を備えると共に外周面に前記シールリップを設けた円盤形状の基板部と、該基板部から前記パイプ内へ突出する前記端子収容部を備え、該端子収容部の一端は前記挿通穴に連通し、該挿通穴と対応する前記端子収容部の他端に非耐熱電線の挿通穴を備えている請求項1に記載のワイヤハーネスの配索構造。
- 前記止水ゴム部品には、前記耐熱電線の挿通穴に連通する電線挿通部を備えた小径筒部を前記基板部から突出させ、該小径筒部の外周から前記パイプの外周面に被せる拡径筒部を突出させ、該拡径筒部の先端開口側の内周面に前記パイプの外周面に圧接させるシールリップを設けている請求項2に記載のワイヤハーネスの配索構造。
- 前記耐熱電線と非耐熱電線との端子接続部が複数個数ある場合、前記止水ゴム部品の前記基板部から複数の前記端子収容部が突出し、各端子収容部に各1個の前記端子接続部を収容している請求項2または請求項3に記載のワイヤハーネスの配索構造。
- 電気自動車またはハイブリッド自動車において、フロア下面からエンジンルーム内へと配索される電線からなるワイヤハーネスの配索構造であって、
前記エンジンルーム内に配索する前記電線は耐熱電線とする一方、前記フロア下面に沿って配索する電線は非耐熱電線とすると共に金属製のパイプ内を通して配索しており、
前記耐熱電線を前記パイプ内に挿入し、該パイプ内部で該耐熱電線と前記非耐熱電線とを端子嵌合により接続しており、かつ、
前記耐熱電線に装着して前記パイプの開口部分に取り付ける止水ゴム部品を備え、
前記止水ゴム部品は、前記耐熱電線の外周面に密着する小径筒部と、該小径筒部の先端から突出する円盤形状の基板部と、前記小径筒部の他端側から突出する拡径筒部を有し、前記基板部の外周面と前記拡径筒部の先端開口側内周面とにシールリップを設けており、前記基板部を前記パイプの開口より挿入し、該パイプの内周面に前記基板部のシールリップを圧接すると共に、前記拡径筒部の先端開口側を前記パイプの外周面に被せて、該先端開口側に設けた前記シールリップを該パイプの外周面に圧接しているワイヤハーネスの配索構造。
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