JP2009156431A - 防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】造工程の簡略化を図るとともに、部品数を減らしてコストダウンを図り、さらに、量産性を向上させることができる防振装置を提供することを目的とする。
【解決手段】振動発生部又は振動受部の一方に連結される筒部材3と、振動発生部又は振動受部の他方に連結される取付部材2と、筒部材3と取付部材2とを弾性的に連結するゴム弾性体4と、筒部材3の内側に形成されて液体が封入された液室6と、液室6を主液室6Aと副液室6Bとに区画する仕切り部材7と、を備える防振装置1において、仕切り部材7が、主液室6Aと副液室6Bとを連通するオリフィス通路80が形成されたオリフィス部材8と、主液室6Aの隔壁の一部となるように張設されたメンブラ9ンと、を備えており、オリフィス部材8が硬質熱可塑性樹脂にて形成されているとともにメンブラン9が熱可塑性エラストマーにて形成され、オリフィス部材8とメンブラン9とが二色成形されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車のエンジン等の振動発生部を車体等の振動受部にマウントする際に用いられる防振装置に関する。
この種の防振装置としては、振動発生部及び振動受部のうちの何れか一方に連結される筒部材と、振動発生部及び振動受部のうちの何れか他方に連結される取付部材と、これら筒部材と取付部材とを弾性的に連結するとともに筒部材の開口端を閉塞するゴム弾性体と、筒部材の内側に形成されて液体が封入された液室と、液室を主液室と副液室とに区画する仕切り部材と、を備えた構成が知られている。
上記した仕切り部材は、主液室と副液室とを連通すオリフィス通路が形成されたオリフィス部材と、主液室の隔壁の一部となるように張設されたメンブランと、を備えている。従来の仕切り部材では、オリフィス部材に固定されるリング金具にゴム製のメンブランを加硫接着することによりメンブランが張設されている(例えば、下記特許文献1参照。)。また、従来、オリフィス部材と板状の止め金具とでゴム製のメンブランを挟み込むことによりメンブランを張設する方法もある(例えば、下記特許文献2参照。)。
特開平8−4823号公報 特開2000−74128号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたような従来の技術では、リング金具に接着剤を塗布した後、このリング金具にゴム製のメンブランを加硫接着させ、その後、このリング金具をオリフィス部材に固定するため、仕切り部材の製造工程が煩雑であるという問題がある。また、リング金具が必要であるため、部品数が多くコストが嵩むという問題がある。また、ゴム製のメンブランを加硫成形するため、メンブランの成形時間が長く、量産性が低いという問題がある。
また、上記特許文献2に記載されたような従来の技術では、オリフィス部材と止め金具とメンブランとの組み立て作業が煩雑であり、また、止め金具が必要であるため、部品数が多くコストが嵩むという問題がある。
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、製造工程の簡略化を図るとともに、部品数を減らしてコストダウンを図り、さらに、量産性を向上させることができる防振装置を提供することを目的としている。
本発明に係る防振装置は、振動発生部および振動受部のうちの何れか一方に連結される筒部材と、前記振動発生部および前記振動受部のうちの何れか他方に連結される取付部材と、前記筒部材と前記取付部材とを弾性的に連結するとともに前記筒部材の開口端を閉塞するゴム弾性体と、前記筒部材の内側に形成されて液体が封入された液室と、該液室を、隔壁の一部が前記ゴム弾性体で形成されて前記ゴム弾性体の変形により内容積が変化する主液室と、隔壁の一部が液圧の変化に応じて変形可能なダイヤフラムで形成された副液室と、に区画する仕切り部材と、を備える防振装置において、前記仕切り部材が、前記主液室と前記副液室とを連通するオリフィス通路が形成されたオリフィス部材と、前記主液室の隔壁の一部となるように張設されているとともに前記主液室の内圧の変化に応じて変形可能なメンブランと、を備えており、前記オリフィス部材が硬質熱可塑性樹脂にて形成されているとともに、前記メンブランが熱可塑性エラストマーにて形成され、前記オリフィス部材と前記メンブランとが二色成形されていることを特徴としている。
このような特徴により、硬質熱可塑性樹脂からなるオリフィス部材と熱可塑性エラストマーからなるメンブランとを二色成形することにより、オリフィス部材とメンブランとが直接接合される。このとき、熱可塑性エラストマーからなるメンブランは、ゴム材料を加硫成形する場合に比べて短時間で成形可能である。また、熱可塑性エラストマーからなるメンブランは、十分な柔軟性(軟らかさ)を有するため、振動発生部の振動によって主液室の内圧が変化した場合に、その内圧変化に応じてメンブランが変形し、上記振動が吸収される。また、硬質熱可塑性樹脂からなるオリフィス部材は、十分な硬さを有するため、仕切り部材の組み付け時にオリフィス部材が変形することなく組み付けられる。
また、本発明に係る防振装置は、前記オリフィス部材を形成する硬質熱可塑性樹脂のベースポリマーと前記メンブランを形成する熱可塑性エラストマーのベースポリマーとが、二色成形によって溶融状態で互いに結合する親和性を有することが好ましい。
これにより、二色成形されたオリフィス部材とメンブランとの接合部における接着性が向上する。
また、本発明に係る防振装置は、前記オリフィス部材と前記メンブランとが、前記オリフィス部材及び前記メンブランのうちの何れか一方に設けられた凸部と前記オリフィス部材及び前記メンブランのうちの何れか他方に設けられて前記凸部に嵌合する凹部とを介して連結されていることが好ましい。
これにより、オリフィス部材とメンブランとが、二色成形による接着だけでなく、物理的にも掛合する。
本発明に係る防振装置によれば、オリフィス部材とメンブランとを二色成形することにより仕切り部材が作製されるので、オリフィス部材にメンブランを組み付ける作業が不要であり、製造工程を簡略化することができる。また、オリフィス部材とメンブランとが二色成形により直接接合されるので、リング金具や止め金具等が不要であり、部品数が削減されてコストダウンを図ることができる。さらに、熱可塑性エラストマーからなるメンブランは、ゴム材料を加硫成形する場合に比べて短時間で成形可能であるので、防振装置の量産性を向上させることができる。
以下、本発明に係る防振装置の実施の形態について、図面に基いて説明する。
図1は本実施の形態における防振装置1の断面図である。
また、本実施の形態では、図1における下側がバウンド側、つまり防振装置1を設置した際に静荷重(初期荷重)が入力される方向であり、図1における上側がリバウンド側、つまり前記静荷重の入力方向の反対側である。
防振装置1は、振動発生部の一例であるエンジンを振動受部の一例である車体にマウントさせる際に用いられるものであり、振動発生部の振動を減衰させるための装置である。図1に示すように、防振装置1は、互いに同軸L上に配置される内筒2(本発明における取付部材に相当する。)及び外筒3(本発明における筒部材に相当する。)と、これら内筒2及び外筒3に加硫接着により一体的に成形されるゴム弾性体4を備える基本構成である。なお、図1において符号10はゴム弾性体4に一体的に加硫接着されるインターリングを示す。
内筒2は、図示せぬエンジンに連結される部材である。詳しく説明すると、内筒2は、リバウンド側に向けて突出した頭部20と、頭部20の下端からバウンド側に垂下された胴部21と、内筒2の中間部の外周面から径方向外側に向けて突出したフランジ部22と、を備えている。内筒2には、頭部20の上端からバウンド側に延在して有底の雌ねじ部2aが形成されている。頭部20には、前記雌ねじ部2aに螺合される図示せぬボルトによって、図示せぬエンジンに取り付けられた図示せぬエンジン側ブラケットが取り付けられる。胴部21は、バウンド側に向かうに従い漸次縮径されており、先端が球状に丸められている。また、胴部21は、ゴム弾性体4内に埋設されている。フランジ部22は、内筒2の外周面の全周に亘って形成されており、このフランジ部22には、ゴム弾性体4と一体に成形された被覆ゴム23が被覆されている。この被覆ゴム23は、フランジ部22を囲むように、フランジ部22の下側から外側を経由して上側まで回り込むように形成される。
外筒3は、図示せぬ車体に連結される部材である。詳しく説明すると、外筒3は、バウンド側の小径部30と、リバウンド側の大径部31と、小径部30と大径部31との間に介在されてバウンド側に向かうに従い漸次縮径されたテーパー部32と、を備えている。小径部30の内周面には、ゴム弾性体4と一体に成形される内周ゴム33が全周に亘って被覆されている。この外筒3は、図示せぬ車体に取り付けられる図示せぬ車体側ブラケットの円筒部の内側に嵌合されて取り付けられる。
ゴム弾性体4は、内筒2と外筒3とを弾性的に連結するとともに外筒3のリバウンド側の開放端を閉塞する部材である。詳しく説明すると、ゴム弾性体4は、外筒3の大径部31を閉塞するドーム状のゴム弾性体であり、大径部31の内周面と、内筒2の胴部21の外周面との間に介在されている。
また、防振装置1には、外筒3のバウンド側の開放端を閉塞するダイヤフラム5が備えられており、このダイヤフラム5と上記したゴム弾性体4との間には、液体が封入された液室6が形成されている。
詳しく説明すると、ダイヤフラム5は、外筒3の小径部30の内側に内周ゴム33を介して嵌合された金属製のダイヤフラムリング50と、ダイヤフラムリング50の内側を閉塞するダイヤフラムゴム51と、を備えている。ダイヤフラムゴム51は、後述する副液室6B内の液圧(内圧)の変化に応じて変形可能な膜状の部材である。ダイヤフラムゴム51の筒状の外周部分は、ダイヤフラムリング50の内周面に加硫接着されており、ダイヤフラムゴム51の中央部分は、リバウンド側に膨出した丸皿状に形成されている。
液室6は、ゴム弾性体4の下面と外筒3の内周面(内周ゴム33)とダイヤフラム5の上面とで囲まれた室である。この液室6は、その内部に配設された仕切り部材7によって、液室6をリバウンド側の主液室6Aとバウンド側の副液室6Bとに区画されている。主液室6Aは、隔壁の一部(上壁)がゴム弾性体4で形成された室であり、主液室6Aの内容積は、ゴム弾性体4の変形により変化する。副液室6Bは、隔壁の一部(下壁)がダイヤフラム5(ダイヤフラムゴム51)で形成された室であり、副液室6Bの内容積は、副液室6B内の液圧(内圧)の変化によってダイヤフラム5(ダイヤフラムゴム51)が変形することで変化する。
上記した仕切り部材7は、上記主液室6Aと副液室6Bとを連通するオリフィス通路80が形成されたオリフィス部材8と、主液室6Aの隔壁の一部(下壁中央部)となるように張設されているとともに主液室6Aの内圧の変化に応じて変形可能なメンブラン9と、を備えている。
オリフィス部材8は、外筒3(小径部30)の内側に内周ゴム33を介して嵌合される環状の部材である。詳しく説明すると、オリフィス部材8は、外筒3の小径部30と同軸上に配設された円筒部81と、円筒部81のリバウンド側端部の外周面から径方向外側に突出したフランジ状の上壁部82と、円筒部81のバウンド側端部の外周面から径方向外側に突出したフランジ状の下壁部83と、円筒部81の中間部の内周面から径方向内側に突出したフランジ状の凸部84と、を備えている。オリフィス通路80は、上壁部82と下壁部83との間に形成されている。また、上壁部82には、オリフィス通路80の主液室6A側の流出入口82aが形成されている。また、下壁部83には、オリフィス通路80の副液室6B側の流出入口(図示せず。)が形成されている。凸部84は、円筒部81の内周面の全周に亘って形成されたリング状の凸部であり、その内縁部(先端部)は断面視半円形に形成されている。
上記した構成からなるオリフィス部材8は、硬質熱可塑性樹脂にて形成されている。前記硬質熱可塑性樹脂のベースポリマーとしては、例えば、ポリプロピレン(以下、PPと記す。)やポリアミド(以下、PAと記す。)等を用いることができる。
メンブラン9は、円環状のオリフィス部材8の内側を閉塞する円盤状の部材である。詳しく説明すると、メンブラン9は、外筒3の中心軸線Lに対して垂直に配置されている。また、メンブラン9の外周面には、オリフィス部材8の凸部84が嵌合する凹部90が全周に亘って形成されており、メンブラン9とオリフィス部材8とは、上記した凸部84及び凹部90を介して連結されている。
上記した構成からなるメンブラン9は、熱可塑性エラストマーにて形成されており、このメンブラン9と上記したオリフィス部材8とは、二色成形により形成されている。前記熱可塑性エラストマーとしては、オリフィス部材8を形成する硬質熱可塑性樹脂のベースポリマーに対して親和性を有するポリマーをベースポリマーとする熱可塑性エラストマーを用いることが好ましい。上記した「親和性」とは、メンブラン9とオリフィス部材8との二色成形によって双方のベースポリマー同士が溶融状態で互いに結合する性質をいう。具体的には、オリフィス部材8の硬質熱可塑性樹脂のベースポリマーとメンブラン9の熱可塑性エラストマーのベースポリマーとが共通していることが好ましく、例えば、オリフィス部材8をPPで形成する場合には、メンブラン9がポリプロピレン系熱可塑性エラストマーで形成することが好ましい。なお、オリフィス部材8の硬質熱可塑性樹脂のベースポリマーとメンブラン9の熱可塑性エラストマーのベースポリマーとが異なるポリマーであってもよい。つまり、上記した「親和性」を有する異なるポリマーを用いることも可能であり、「親和性」を有しない異なるポリマーを用いることも可能である。
次に、上記した構成からなる防振装置1の作用について説明する。
上記防振装置1を製造する際、オリフィス部材8とメンブラン9とを二色成形して仕切り部材7を作製する。二色成形の方法としては、公知の二色成形法を用いることができる。例えば、オリフィス金型の中に硬質熱可塑性樹脂を流し込んでオリフィス部材8を成形する。その後、オリフィス部材8の硬化後にオリフィス金型を取り外す。次に、成形後のオリフィス部材8をメンブラン金型の中の所定位置に配置する。そして、このメンブラン金型の中に熱可塑性エラストマーを流し込んでメンブラン9を成形する。このとき、熱可塑性エラストマーからなるメンブラン9は、ゴム材料を加硫成形する場合に比べて短時間で成形可能である。上記した二色成形法により、オリフィス部材8とメンブラン9とが直接接合される。なお、先にメンブラン9を成形し、その後、オリフィス部材8を成形することも可能である。すなわち、まず、メンブラン金型の中に熱可塑性エラストマーを流し込んでメンブラン9を成形し、メンブラン9の硬化後にメンブラン金型を取り外す。次に、成形後のメンブラン9をオリフィス金型の中の所定位置に配置して、このオリフィス金型の中に硬質熱可塑性樹脂を流し込んでオリフィス部材8を成形する。これにより、オリフィス部材8とメンブラン9とが直接接合される。
このとき、オリフィス部材8とメンブラン9とが、凸部84と凹部90とを介して連結されているので、オリフィス部材8とメンブラン9とが、二色成形による接着だけでなく、物理的にも互いに掛合される。
また、オリフィス部材8を形成する硬質熱可塑性樹脂のベースポリマーとメンブラン9を形成する熱可塑性エラストマーのベースポリマーとが、互いに親和性を有するポリマーになっている場合、オリフィス部材8とメンブラン9とが二色成形されることにより、双方のベースポリマー同士が互いに溶融状態で結合し、オリフィス部材8とメンブラン9との接合部における接着性が向上する。
一方、ゴム弾性体4、被覆ゴム23及び内周ゴム33を一体で加硫成形して内筒2や外筒3、インターリング10にそれぞれ加硫接着させる。そして、この外筒3の内側に上記した仕切り部材7を嵌合させる。このとき、オリフィス部材8は、硬質熱可塑性樹脂で形成されており、十分な硬さを有するため、オリフィス部材8が変形することがない。次に、外筒3の内側にダイヤフラム5を嵌合させ、外筒3の下端部を塑性変形させてカシメ固定する。その後、外筒3の内側に形成された液室6内に図示せぬ注入口から液体を注入し、液体注入後に前記注入口を閉塞する。
以上により、防振装置1の製造が完了する。
上述した防振装置1は、内筒2が図示せぬエンジン側ブラケットを介して図示せぬエンジンに連結されるとともに、外筒3が図示せぬ車体側ブラケットを介して図示せぬ車体に連結されることにより、エンジンと車体との間に介装される。
そして、上記したエンジンのアイドル振動が発生すると、その振動は、エンジン側ブラケットを介して防振装置1の内筒2に伝達される。この場合、防振装置1では、オリフィス通路80を通って主液室6Aから副液室6Bに液体が流通せず、主液室6Aの内圧が上昇する。このとき、主液室6Aの内圧の上昇に応じて、つまり、主液室6Aと副液室6Bとの内圧差に応じてメンブラン9が変形する。このとき、メンブラン9は、熱可塑性エラストマーからなり、十分な柔軟性(軟らかさ)を有するため、主液室6Aの内圧の上昇に応じて適正に変形する。このようにメンブラン9が変形することにより、主液室6Aの圧力上昇が緩和され、主液室6Aの圧力上昇に伴う動的ばね定数の増加が抑制され、車体に伝達される振動が低減される。
上記した構成からなる防振装置1によれば、オリフィス部材8とメンブラン9とを二色成形することにより仕切り部材7が作製されるので、オリフィス部材8をメンブラン9に接合する手間が省け、製造工程を簡略化することができる。
また、オリフィス部材8とメンブラン9とが二色成形により直接接合されるので、リング金具や止め金具等が不要であり、部品数が削減される。これにより、コストダウンを図ることができる。
また、熱可塑性エラストマーからなるメンブラン9は、加硫成形する場合に比べて短時間で成形可能であるので、防振装置1の量産性を向上させることができる。
また、上記した構成からなる防振装置1によれば、オリフィス部材8とメンブラン9とが、凸部84及び凹部90を介して連結されており、オリフィス部材8とメンブラン9とが、二色成形による接合だけでなく、物理的にも掛合されているため、オリフィス部材8とメンブラン9とを確実に連結することができ、メンブラン9がオリフィス部材8から外れることを防止することができる。これにより、例えば、大振動が入力された場合等、主液室6Aと副液室6Bとの内圧差が大きくなった場合であっても、メンブラン9が外れることを防止できる。
さらに、オリフィス部材8を形成する硬質熱可塑性樹脂のベースポリマーとメンブラン9を形成する熱可塑性エラストマーのベースポリマーとを、互いに親和性を有するポリマーにすることにより、双方のベースポリマー同士が互いに溶融状態で結合してオリフィス部材8とメンブラン9との接着性が向上するため、オリフィス部材8とメンブラン9とを確実に連結することができ、メンブラン9がオリフィス部材8から外れることを防止することができる。
以上、本発明に係る防振装置の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記した実施の形態では、内筒2に、振動発生源である図示せぬエンジンがエンジン側ブラケットを介して連結され、外筒3に、振動受部である図示せぬ車体が車体側ブラケットを介して連結されているが、本発明は、内筒2(取付部材)に振動受部が連結され、外筒3(筒部材)に振動発生源が連結されていてもよい。
また、上記した実施の形態では、環状のオリフィス部材8の内側にメンブラン9が張設されているが、本発明は、円盤状のオリフィス部材の窪み部分にメンブランが張設されていてもよく、その他の形状のオリフィス部材にメンブランが張設されていてもよい。
また、上記した実施の形態では、車両のエンジンマウントとして適用される防振装置1について説明しているが、本発明に係る防振装置はエンジンマウント以外に適用することも可能である。例えば、本発明に係る防振装置を、建設機械に搭載された発電機のマウントとして適用することも可能であり、或いは、工場等に設置される機械のマウントとして適用することも可能である。
また、上記した実施の形態では、外筒3と同軸上に内筒2が配設され、この内筒2の雌ねじ部2aに図示せぬボルトを螺着させて内筒2に図示せぬエンジン側ブラケットを取り付ける構成になっているが、本発明は、内筒2の内側にエンジン側ブラケットの圧入部が圧入される構成であってもよい。また、内筒2が外筒3と直交する方向に延設され、内筒2の内側に図示せぬエンジン側ブラケットのボルトが挿入されてナット等で機械的に固定される構成であってもよい。さらに、本発明は、筒形状の取付部材に限定されず、例えば、取付部材が、ボルトが突設された構成からなり、前記ボルトによってエンジン側ブラケット等に取り付ける構成であってよい。
また、上記した実施の形態では、オリフィス部材8とメンブラン9とが、凸部84及び凹部90を介して物理的に掛合されているが、本発明は、上記凸部84や凹部90が設けられてなく、二色成形による接着だけでオリフィス部材8とメンブラン9とが接合されていてもよい。
その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
本発明の実施の形態を説明するための防振装置の断面図である。
符号の説明
1 防振装置
2 内筒(取付部材)
3 外筒(筒部材)
4 ゴム弾性体
5 ダイヤフラム
6 液室
6A 主液室
6B 副液室
7 仕切り部材
8 オリフィス部材
9 メンブラン
84 凸部
90 凹部

Claims (3)

  1. 振動発生部および振動受部のうちの何れか一方に連結される筒部材と、
    前記振動発生部および前記振動受部のうちの何れか他方に連結される取付部材と、
    前記筒部材と前記取付部材とを弾性的に連結するとともに前記筒部材の開口端を閉塞するゴム弾性体と、
    前記筒部材の内側に形成されて液体が封入された液室と、
    該液室を、隔壁の一部が前記ゴム弾性体で形成されて前記ゴム弾性体の変形により内容積が変化する主液室と、隔壁の一部が液圧の変化に応じて変形可能なダイヤフラムで形成された副液室と、に区画する仕切り部材と、を備える防振装置において、
    前記仕切り部材が、前記主液室と前記副液室とを連通するオリフィス通路が形成されたオリフィス部材と、前記主液室の隔壁の一部となるように張設されているとともに前記主液室の内圧の変化に応じて変形可能なメンブランと、を備えており、
    前記オリフィス部材が硬質熱可塑性樹脂にて形成されているとともに、前記メンブランが熱可塑性エラストマーにて形成され、
    前記オリフィス部材と前記メンブランとが二色成形されていることを特徴とする防振装置。
  2. 請求項1記載の防振装置において、
    前記オリフィス部材を形成する硬質熱可塑性樹脂のベースポリマーと前記メンブランを形成する熱可塑性エラストマーのベースポリマーとが、二色成形によって溶融状態で互いに結合する親和性を有することを特徴とする防振装置。
  3. 請求項1または2に記載の防振装置において、
    前記オリフィス部材と前記メンブランとは、前記オリフィス部材及び前記メンブランのうちの何れか一方に設けられた凸部と前記オリフィス部材及び前記メンブランのうちの何れか他方に設けられて前記凸部に嵌合する凹部とを介して連結されていることを特徴とする防振装置。
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JP2013072465A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Tokai Rubber Ind Ltd 流体封入式防振装置及びその製造方法

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