JP2009137347A - ケーブル伝達機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ハウジング内に組付けた駆動部材(イコライザ)の動きを作動部材に伝達するケーブル(インナーワイヤとアウターチューブ)を、ハウジング外から脱着可能として、生産性を改善する。
【解決手段】 ハウジング(41)内のイコライザ12に駆動力伝達可能に連結されている連結プレート71,81は、ハウジングのアウターチューブ取付部41b,41cに設けた開口41b2,41c2を通してハウジング外に露呈可能である。連結プレート71,81には、インナーワイヤの一端部21a,31aに連結されているケーブルエンドピン72,82がハウジング外から脱着可能である。また、アウターチューブの一端部22a,32aはアウターチューブ取付部41b,41cに対してハウジング外から脱着可能である。
【選択図】 図1
【解決手段】 ハウジング(41)内のイコライザ12に駆動力伝達可能に連結されている連結プレート71,81は、ハウジングのアウターチューブ取付部41b,41cに設けた開口41b2,41c2を通してハウジング外に露呈可能である。連結プレート71,81には、インナーワイヤの一端部21a,31aに連結されているケーブルエンドピン72,82がハウジング外から脱着可能である。また、アウターチューブの一端部22a,32aはアウターチューブ取付部41b,41cに対してハウジング外から脱着可能である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば、車両用の電動パーキングブレーキ装置に適用可能なケーブル伝達機構に関する。
ケーブル伝達機構の一つとして、車体等の支持体に支持されるハウジング内にて移動可能な駆動部材を備えた駆動装置と、保持部材に対して作動可能な作動部材を備えた作動装置と間に介装されて、前記駆動装置の駆動部材と前記作動装置の作動部材との間にて引張り力を伝達可能なケーブルが、前記駆動部材に連結機構を介して一端部にて連結されるとともに他端部にて前記作動部材に連結されるインナーワイヤと、このインナーワイヤの両端部以外の外周を被覆し一端部にて前記ハウジングに設けたアウターチューブ取付部に移動不能に組付けられるとともに他端部にて前記保持部材に移動不能に組付けられるアウターチューブを備えているものがあり、例えば、下記特許文献1に記載されている。
特開2006−17158号公報
上記特許文献1に記載されている電動パーキングブレーキ装置に適用されているケーブル伝達機構においては、駆動装置が電動アクチュエータであってパーキングブレーキ操作に伴って生じる駆動力を駆動部材(揺動可能なレバー、すなわち、イコライザ)に出力可能であり、イコライザ(駆動部材)はハウジング内にて移動可能である。また、イコライザとインナーワイヤの一端部を連結する連結機構として、インナーワイヤの一端部に固着されたT字状のケーブルエンドピンが採用されていて、このケーブルエンドピンをイコライザに脱着可能に組付けるために、イコライザの揺動部(インナーワイヤ側に向けて開口するコ字状に形成されている)に設けられてインナーワイヤの長手方向に対して直交する方向に貫通する一対の貫通孔と、これら貫通孔の一方に設けられて同貫通孔の一部をインナーワイヤの長手方向および貫通孔に対して直交する方向に開口させる切欠が採用されている。なお、ケーブルエンドピンは、その一部を上記した切欠を通して挿通され、両端部にて上記した一対の貫通孔に嵌合固定されることにより、イコライザの揺動部に脱着可能に組付けられている。
また、上記した特許文献1に記載されているケーブル伝達機構においては、上記したインナーワイヤの外周を被覆するアウターチューブの一端部外周に環状溝が形成されていて、この環状溝にハウジングの一部(アウターチューブ取付部)が嵌合するようにして、アウターチューブの一端部がハウジングに移動不能に組付けられるように構成されている。
上記した特許文献1に記載されているケーブル伝達機構では、ハウジング内に組付けられているイコライザの揺動部に対して、インナーワイヤの一端部に設けたケーブルエンドピンを組付けるとともに、アウターチューブの一端部外周に形成した環状溝にハウジングの一部が嵌合するようにして、アウターチューブの一端部をハウジングの一部に組付ける必要がある。このため、ハウジングにイコライザ、インナーワイヤ、アウターチューブ等を組付けた状態では、ハウジングとケーブルを一体で取り扱う必要があって、生産ラインにおける途中の工程にて、長くて取り扱いが不便なケーブルを扱う必要があり、生産性が悪い。また、ケーブルを交換する場合などには、ハウジングを分解・再組付する必要があり、市場でのサービス性も悪い。
本発明は、上記した課題に対処すべくなされたものであり、支持体に支持されるハウジング内にて移動可能な駆動部材を備えた駆動装置と、保持部材に対して作動可能な作動部材を備えた作動装置と間に介装されて、前記駆動装置の駆動部材と前記作動装置の作動部材との間にて引張り力を伝達可能なケーブルが、前記駆動部材に連結機構を介して一端部にて連結されるとともに他端部にて前記作動部材に連結されるインナーワイヤと、このインナーワイヤの両端部以外の外周を被覆し一端部にて前記ハウジングに設けたアウターチューブ取付部に移動不能に組付けられるとともに他端部にて前記保持部材に移動不能に組付けられるアウターチューブを備えているケーブル伝達機構において、
前記連結機構は、前記駆動部材に駆動力伝達可能に連結されている駆動側連結具と、前記インナーワイヤの一端部に駆動力伝達可能に連結されていて前記駆動側連結具に脱着可能なワイヤ側連結具を備えており、前記アウターチューブ取付部には前記駆動側連結具がハウジング外に露呈可能な開口が設けられていて、この開口を通してハウジング外に露呈する前記駆動側連結具に前記ワイヤ側連結具がハウジング外から脱着可能であり、かつ前記アウターチューブの一端部は前記アウターチューブ取付部に対してハウジング外から脱着可能であることに特徴がある。
前記連結機構は、前記駆動部材に駆動力伝達可能に連結されている駆動側連結具と、前記インナーワイヤの一端部に駆動力伝達可能に連結されていて前記駆動側連結具に脱着可能なワイヤ側連結具を備えており、前記アウターチューブ取付部には前記駆動側連結具がハウジング外に露呈可能な開口が設けられていて、この開口を通してハウジング外に露呈する前記駆動側連結具に前記ワイヤ側連結具がハウジング外から脱着可能であり、かつ前記アウターチューブの一端部は前記アウターチューブ取付部に対してハウジング外から脱着可能であることに特徴がある。
この場合において、前記アウターチューブの一端部は、前記アウターチューブの一端部に組付けられて前記連結機構を覆い隠すとともに前記開口を塞ぐことが可能なエンドキャップを用いて、前記アウターチューブ取付部に対してハウジング外から脱着可能であることも可能である。また、前記駆動側連結具は前記ハウジングに設けたガイド部材によって移動方向を規定されていることも可能である。また、前記作動装置は車両用パーキングブレーキ装置であり、前記支持体は車体であり、前記駆動装置は電動アクチュエータであってパーキングブレーキ操作に伴って生じる駆動力を前記駆動部材に出力可能であることも可能である。
本発明によるケーブル伝達機構においては、ハウジング内にて移動可能な駆動部材とケーブルにおけるインナーワイヤの一端部を連結する連結機構のワイヤ側連結具が、ハウジングのアウターチューブ取付部に設けた開口を通してハウジング外に露呈する連結機構の駆動側連結具にハウジング外から脱着可能である。また、ケーブルにおけるアウターチューブの一端部が、ハウジングに設けたアウターチューブ取付部に対して、ハウジング外から脱着可能である。
このため、ハウジング内への各種部品の組付後(駆動装置の組立後)において、ケーブルにおけるハウジング側端部の組付を該当部分の構成部品のみの組付で行うことが可能であり、生産ラインにおいてケーブルは途中工程でハウジングに組付けた状態で取り扱う必要がないため、生産性が極めてよい。また、ケーブルにおけるハウジング側端部の脱着(分解・再組付)が、ハウジングを分解することなく、該当部分の構成部品のみの脱着で可能であり、市場でのサービス性が極めてよい。
以下に、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図12は本発明の第1実施形態を示していて、この第1実施形態は自動車用の電動パーキングブレーキ装置に本発明を実施したものである。図1に示した第1実施形態の電動パーキングブレーキ装置は、駆動装置としての電動アクチュエータEA1と、この電動アクチュエータEA1における電気モータ11の回転駆動に伴って動作する作動装置としてのパーキングブレーキ装置13,14を備えている。
電動アクチュエータEA1は、パーキングブレーキ操作に伴って生じる駆動力を駆動部材としてのイコライザ12に出力可能であって、電気モータ11の出力である回転駆動力を減速して伝達する減速機構A1と、この減速機構A1を介して伝達される電気モータ11の回転駆動力を直線駆動力(直線的な駆動力)に変換する変換機構B1と、この変換機構B1により変換された直線駆動力によって駆動されるとともに直線駆動力を二つの出力部12a,12bに分配するイコライザ12を備えている。
また、第1実施形態の電動パーキングブレーキ装置は、上下一対のイコライザ12(図2参照)の各出力部12a,12bに連結されて直線駆動力を各パーキングブレーキ装置13,14に伝達する一対のケーブル20,30と、これら両ケーブル20,30におけるインナーワイヤ21,31に作用する引張力を検出可能で電気信号を出力する張力センサTSと、電気モータ11の回転駆動を制御する電気制御装置ECUを備えている。なお、張力センサTSは、後述するねじ軸61を介してインナーワイヤ21,31に作用する引張力を検出可能に構成される場合や、後述する連結機構D1、D2内に組み込まれてインナーワイヤ21,31に作用する引張力を検出可能に構成される場合がある。
電気モータ11は、車体の一部に固定保持されるハウジング本体41の一端部に組付けたケーシング42に組付けられていて、電気制御装置ECUによって作動を制御されるようになっている。この電気モータ11は、例えば、運転者が制動スイッチSW1を操作することにより正方向に回転駆動され、運転者が解除スイッチSW2を操作することにより逆方向に回転駆動されるようになっている。
減速機構A1は、ハウジング本体41とケーシング42によって形成される収容部内に組み込まれていて、電気モータ11の出力軸(図示省略)に組付けられて同出力軸と一体的に回転する入力小歯車51と、ねじ軸61の端部に組付けられてねじ軸61と一体的に回転する出力大歯車52を備えている。また、減速機構A1は、ハウジング本体41とケーシング42に回転可能に組付けられて入力小歯車51と常時噛合する中間大歯車53と、この中間大歯車53と一体的に回転可能であり出力大歯車52と常時噛合する中間小歯車54を備えている。
変換機構B1は、ねじ軸61を入力要素とし、このねじ軸61に螺合して組付けたナット62を出力要素とする構成であり、ねじ軸61が正方向に回転駆動されることによりナット62が図1左方の解除位置(図示実線位置)から図1右方の制動位置(図示仮想線位置)に向けてねじ軸61の軸線方向に移動され、また、ねじ軸61が逆方向に回転駆動されることによりナット62が図1左方の解除位置に向けてねじ軸61の軸線方向に移動されるようになっている。
ねじ軸61は、ケーブル20,30におけるインナーワイヤ21,31の移動方向を軸方向として配置されていて、雄ねじ(雄ねじの条数や形状は適宜変更可能である)を有しており、ハウジング本体41に対してスラスト軸受Br1と一対のラジアル軸受Br2,Br3を介して軸方向に移動不能かつ回転可能に組付けられている。ナット62は、上下一対の各連結ピン63を介して上下一対の各イコライザ12と連結されていて、各イコライザ12を揺動可能(連結ピン63周りに回動可能)に支持している。なお、ハウジング本体41の上方開口41aは、図2に示したように、ハウジングカバー43によって密封されている。
各イコライザ12は、ナット62に作用する直線駆動力を二つの出力部12a,12bに等分に分配するものであり、その中央部にてナット62に設定量揺動可能に組付けられている。また、各イコライザ12は、一方の出力部12aにて、一方のケーブル20におけるインナーワイヤ21の一端部21aと連結機構D1を介して連結され、他方の出力部12bにて、他方のケーブル30におけるインナーワイヤ31の一端部31aと連結機構D2を介して連結されている。
一方のケーブル20は、インナーワイヤ21と、このインナーワイヤ21の両端部以外の外周を被覆し各端部をハウジング本体41のアウターチューブ取付部41bと一方のパーキングブレーキ装置13のブレーキハウジング(図示省略)により移動不能に保持されるアウターチューブ22によって構成されている。インナーワイヤ21は、一端部21aにて一方の連結機構D1を介して各イコライザ12における一方の出力部12aに連結され、他端部21bにて一方のパーキングブレーキ装置13の作動部材13aに周知のようにして連結されている。
アウターチューブ22は、一端部22aにてエンドキャップ23と板ばね24とOリング25を介してハウジング本体41のアウターチューブ取付部41bに脱着可能に組付けられている。エンドキャップ23は、小径筒部にてアウターチューブ22の一端部22aに分離不能に組付けられていて、大径筒部にてハウジング本体41のアウターチューブ取付部41bに板ばね24を介して脱着可能に組付けられている。
板ばね24は、図3〜図5にて詳細に示したように、C字状に形成されていて、アウターチューブ取付部41bの外周に設けた環状溝41b1に嵌合固定されている。また、板ばね24には、環状溝41b1内での回転を規制するための突起24aが設けられるとともに、エンドキャップ23の大径部内周に形成した環状溝23aに弾撥的に係合する一対の係合爪24b,24cが設けられている。
各係合爪24b,24cと環状溝23aの係合は、ハウジング外からエンドキャップ23の設けた貫通小孔23bに工具(図示省略)を挿通して各係合爪24b,24cを押し込むことにより解除可能である。各係合爪24b,24cと環状溝23aの係合が解除された状態では、エンドキャップ23をハウジング本体41のアウターチューブ取付部41bから引き抜いて取り外すことが可能である。なお、エンドキャップ23は、板ばね24とOリング25を組付けたハウジング本体41のアウターチューブ取付部41bに対して、単に嵌合することで取付けることが可能である。
他方のケーブル30は、インナーワイヤ31と、このインナーワイヤ31の両端部以外の外周を被覆し各端部をハウジング本体41のアウターチューブ取付部41cと他方のパーキングブレーキ装置14のブレーキハウジング(図示省略)により移動不能に保持されるアウターチューブ32によって構成されている。インナーワイヤ31は、一端部31aにて他方の連結機構D2を介して各イコライザ12における他方の出力部12bに連結され、他端部31bにて他方のパーキングブレーキ装置14の作動部材14aに周知のようにして連結されている。
アウターチューブ32は、一端部32aにてエンドキャップ33と板ばね34とOリング35を介してハウジング本体41のアウターチューブ取付部41cに脱着可能に組付けられている。エンドキャップ33は、小径筒部にてアウターチューブ32の一端部32aに分離不能に組付けられていて、大径筒部にてハウジング本体41のアウターチューブ取付部41cに板ばね34を介して脱着可能に組付けられている。
板ばね34は、上述した板ばね24と同様に、C字状に形成されていて、アウターチューブ取付部41cに設けた環状溝41c1に嵌合固定されている。なお、板ばね34にも、上述した板ばね24と同様に、環状溝41c1内での回転を規制するための突起が設けられるとともに、エンドキャップ33の大径部内周に形成した環状溝に弾撥的に係合する一対の係合爪が設けられている。このため、エンドキャップ33は、上述したエンドキャップ23と同様に、ハウジング本体41のアウターチューブ取付部41cから引き抜いて取り外すことが可能であるとともに、板ばね34とOリング35を組付けたハウジング本体41のアウターチューブ取付部41cに対して、単に嵌合することで取付けることが可能である。
一方の連結機構D1は、図1に示したように、各イコライザ12における一方の出力部12aに回動可能かつ駆動力伝達可能に連結されている駆動側連結具としての連結プレート71と、インナーワイヤ21の一端部21aに駆動力伝達可能に連結されていて連結プレート71に脱着可能なワイヤ側連結具としてのケーブルエンドピン72と、連結プレート71にピン74を介して組付けられてケーブルエンドピン72を連結プレート71のピン受承部(後述する一対の貫通孔の図1左方端部)に付勢する板ばね73を備えている。また、連結機構D1は、上下一対のスライダ75,76を備えている。
他方の連結機構D2は、図1および図2に示したように、各イコライザ12における他方の出力部12bに回動可能かつ駆動力伝達可能に連結されている駆動側連結具としての連結プレート81と、インナーワイヤ31の一端部31aに駆動力伝達可能に連結されていて連結プレート81に脱着可能なワイヤ側連結具としてのケーブルエンドピン82と、連結プレート81にピン84を介して組付けられてケーブルエンドピン82を連結プレート81のピン受承部(後述する一対の貫通孔81c1,81c2の図1左方端部)付勢する板ばね83を備えている。また、連結機構D2は、図1および図2に示したように、上下一対のスライダ85,86を備えている。
各連結プレート71,81は、同一形状に形成されているため、連結プレート81について説明し、連結プレート71については、その説明は省略する。連結プレート81は、図1、図2と図6〜図9に示したように、インナーワイヤ31の長手方向に延びていて、一対の小突起81a1,81a2と一対の大突起81b1,81b2を有するとともに、一対の貫通孔81c1,81c2と、切欠81dと、ばね挿通孔81eを有している。
一対の小突起81a1,81a2は、イコライザ12の出力部12bに設けた上下一対の取付孔12b1を貫通して上下一対のスライダ85,86の取付孔85a,86aに嵌合しており、イコライザ12の出力部12bに対しては回動可能かつ駆動力伝達可能に連結され、各スライダ85,86に対しては一体的に移動可能に連結されている。一対の大突起81b1,81b2は、各スライダ85,86の取付孔85b,86bに嵌合しており、各スライダ85,86に対して一体的に移動可能に連結されている。
一対の貫通孔81c1,81c2は、連結プレート81のインナーワイヤ側端部(U字状に形成されている)に設けられていて、インナーワイヤ31の長手方向に対して直交する方向に貫通している。切欠81dは、一対の貫通孔81c1,81c2の一方81c1側に連続して設けられていて、同貫通孔81c1の一部をインナーワイヤ31の長手方向および貫通孔81c1に対して直交する方向に開口させている。ばね挿通孔81eは、切欠81dに対応して設けられていて、板ばね83の先端部が挿通されている。
各ケーブルエンドピン72,82は、同一形状に形成されているため、ケーブルエンドピン82について説明し、ケーブルエンドピン72については、その説明は省略する。ケーブルエンドピン82は、図1、図2と図10〜図12に示したように、T字状に形成されていて、円柱状の脚部82aと矩形の頭部82bを有している。脚部82aは、その端部にてインナーワイヤ31の一端31aに一体的に連結されていて、連結プレート81の切欠81dに挿通可能である。頭部82bは、板ばね83の先端が係合可能な係止溝82b1を端部に有していて、エンドキャップ33がハウジング本体41のアウターチューブ取付部41cから取り外された状態で、ハウジング外から連結プレート81の貫通孔81c1,81c2に脱着可能である。
各板ばね73,83は、同一形状に形成されているため、板ばね83について説明し、板ばね73については、その説明を省略する。板ばね83は、基端にてピン84を用いて連結プレート81の側面に組付けられていて、先端部は連結プレート81のばね挿通孔81eを貫通可能に屈曲形成されている。なお、板ばね83の先端部には、連結プレート81のばね挿通孔81e内での移動(ピン84周りの回動)を規制するための一対の突起83a(図7および図9参照)が形成されている。
各スライダ75,76と85,86は、同一形状に形成されているため、スライダ85,86について説明し、スライダ75,76については、その説明を省略する。図2に示した上方のスライダ85は、連結プレート81に組付けられた状態にて、ハウジングカバー43に設けたガイド溝43aに沿って摺動可能に組付けられている。図2に示した下方のスライダ86は、連結プレート81に組付けられた状態にて、ハウジング本体41に設けたガイド溝41eに沿って摺動可能に組付けられている。各ガイド溝43a,41eは、ねじ軸61の長手方向に沿って形成されていて、連結プレート81の移動方向をねじ軸61の長手方向に規定している。なお、スライダ76は、図1に示したように、ハウジング本体41に設けたガイド溝41dに沿って摺動可能に組付けられている。
上記のように構成したこの第1実施形態においては、制動スイッチSW1が操作されると、電気モータ11が正回転駆動されて、変換機構B1のねじ軸61が正回転され、これに伴ってナット62とイコライザ12が図1の左方位置(解除位置)から図1の右方位置(制動位置)に向けてねじ軸61の軸方向に移動する。このため、両ケーブル20,30のインナーワイヤ21,31が引っ張られて両パーキングブレーキ13,14が解除状態から制動状態とされる。
このとき(両ケーブル20,30のインナーワイヤ21,31が引っ張られるとき)には、張力センサTSにて、両ケーブル20,30のインナーワイヤ21,31に作用する引張力が検出される。この引張力は、電気制御装置ECUに入力され、その値が高設定値(制動判定値)になると、電気制御装置ECUからの制御信号に基づいて、電気モータ11の正回転駆動が停止される。なお、電気モータ11の正回転駆動停止時には、ねじ軸41の逆回転が変換機構B1および減速機構A1等により規制されて保持されるため、両パーキングブレーキ13,14の制動状態が保持される。
また、上記した両パーキングブレーキ13,14の制動状態にて、解除スイッチSW2が操作されると、電気モータ11が逆回転駆動されて、変換機構B1のねじ軸61が逆回転され、これによりナット62とイコライザ12が図1の右方位置(制動位置)から図1の左方位置(解除位置)に移動する。このため、両ケーブル20,30のインナーワイヤ21,31が緩められて両パーキングブレーキ13,14が制動状態から解除状態とされる。
このとき(両ケーブル20,30のインナーワイヤ21,31が緩められるとき)にも、張力センサTSにて、両ケーブル20,30のインナーワイヤ21,31に作用する引張力が検出される。この引張力は、電気制御装置ECUに入力され、その値が低設定値(解除判定値)になると、電気制御装置ECUからの制御信号に基づいて、電気モータ11の逆回転駆動が停止される。
ところで、この第1実施形態においては、ハウジング本体41における各アウターチューブ取付部41b,41cに開口41b2,41c2が設けられていて、各開口41b2,41c2を通して各連結プレート71,81の一部、すなわち、ケーブルエンドピン取付部がハウジング外に露呈可能である。このため、各アウターチューブ22,32の一端部22a,32aに組付けたエンドキャップ23,33を各アウターチューブ取付部41b,41cから取り外した状態では、各開口41b2,41c2を通してハウジング外に露呈している各連結プレート71,81のケーブルエンドピン取付部に各ケーブルエンドピン72,82をハウジング外から脱着可能である。
また、各連結プレート71,81のケーブルエンドピン取付部に各ケーブルエンドピン72,82を組付けた状態では、各連結機構D1,D2を覆い隠すとともに各開口41b2,41c2を塞ぐことが可能な各エンドキャップ23,33を用いて、各アウターチューブ22,32の一端部22a,32aを各アウターチューブ取付部41b,41cに対してハウジング外から脱着可能である。
したがって、この第1実施形態においては、ハウジング本体41、ハウジングカバー43等からなるハウジング内への各種部品の組付後において、各ケーブル20,30におけるハウジング側端部の組付を該当部分の構成部品(インナーワイヤ21,31、アウターチューブ22,32、エンドキャップ23,33等)のみの組付で行うことが可能であり、生産ラインにおいて各ケーブル20,30は途中工程でハウジングに組付けた状態で取り扱う必要がないため、生産性が極めてよい。また、各ケーブル20,30におけるハウジング側端部の脱着(分解・再組付)が、ハウジングを分解することなく、該当部分の構成部品のみの脱着で可能であり、市場でのサービス性が極めてよい。
上記した第1実施形態においては、各連結機構D1,D2の連結プレート71,81が一対の小突起(81a1,81a2)にて上下一対のイコライザ12に連結されるように構成して実施したが、図13および図14に示した第2実施形態のように、各連結機構D11,D12の連結プレート171,181が連結ピン178,188とトーションスプリング179,189を介して単一のイコライザ112に連結されるように構成して実施することも可能である。
各連結ピン178,188は、イコライザ112の各出力部112a,112bに固着されていて、各連結プレート171,181を回動可能に支持している。各トーションスプリング179,189は、コイル部にて各連結ピン178,188に嵌合されていて、一端にて各連結プレート171,181に係合し、他端にてイコライザ112の各突起112c,112dに係合している。これにより、連結プレート171はトーションスプリング179により図13の時計方向に付勢され、連結プレート181はトーションスプリング189により図13の反時計方向に付勢されている。
なお、図13および図14に示した第2実施形態のその他の構成(減速機構A2、変換機構B2、ケーブル120,130等の構成)は、上記した第1実施形態のその他の構成(減速機構A1、変換機構B1、ケーブル20,30等の構成)と実質的に同じであるため、100番台の同一符号を付して、その説明は省略する。また、この第2実施形態において得られる作用効果は、上記した第1実施形態において得られる作用効果と実質的に同じであるため、その説明は省略する。
また、上記した第2実施形態においては、各連結機構D11,D12のケーブルエンドピン172,182として、第1実施形態のケーブルエンドピン72,82と同様のT字状に形成されたピンを採用して実施したが、図15〜図21に示した第3実施形態のケーブルエンドピン272,282のように、I字状に形成されて一端が半球状で他端(インナーワイヤ側端部)が平面状のピンを採用して実施することも可能である。
図15〜図21に示した第3実施形態では、I字状に形成されたケーブルエンドピン272,282を採用したことにより、各連結機構D21,D22の連結プレート271,281として、図18〜図21にて詳細に示したものが採用されている。なお、各連結プレート271,281は、図13および図14に示した第2実施形態の各連結プレート171,181と同様に、各連結ピン278,288と各トーションスプリング279,289を介して単一のイコライザ212に連結されている。
各連結プレート271,281は、同一形状に形成されているため、連結プレート281について説明し、連結プレート271については、その説明は省略する。連結プレート281は、図15、図16と図18〜図21に示したように、側板部281aと、一対の係止部281b,281cと、一対の合わせ部281d,281eを有していて、一枚の板材を折り曲げることにより形成されている。
側板部281aは、ケーブルエンドピン282の側部と係合していて、ケーブルエンドピン282を側方から保持している。一対の係止部281b,281cは、ケーブルエンドピン282の平面状の端面と部分的に係合していて、側板部281aおよび板ばね283等と協働してケーブルエンドピン282を脱着可能に保持している。一対の合わせ部281d,281eは、互に接合されていて、ピン284により結合されている。
なお、図15〜図21に示した第3実施形態のその他の構成(減速機構A3、変換機構B3、ケーブル220,230等の構成)は、上記した第2実施形態のその他の構成(減速機構A2、変換機構B2、ケーブル120,130等の構成)と実質的に同じであるため、200番台の同一符号を付して、その説明は省略する。また、この第3実施形態において得られる作用効果は、上記した第1実施形態および第2実施形態において得られる作用効果と実質的に同じであるため、その説明は省略する。
上記した各実施形態においては、本発明によるケーブル伝達機構を車両用パーキングブレーキ装置に適用したが、本発明によるケーブル伝達機構は車両用パーキングブレーキ装置以外の種々な作動機器にも上記実施形態と同様にまたは適宜変更して実施することが可能である。
12…イコライザ(駆動部材)、12a,12b…出力部、13,14…パーキングブレーキ装置(作動装置)、13a,14a…作動部材、20,30…ケーブル、21,31…インナーワイヤ、21a,31a…インナーワイヤの一端部、21b,31b…インナーワイヤの他端部、22,32…アウターチューブ、23,33…エンドキャップ、41…ハウジング本体、41b,41c…アウターチューブ取付部、41b2,41c2…開口、43…ハウジングカバー、D1,D2…連結機構、71,81…連結プレート、72,82…ケーブルエンドピン(ワイヤ側連結具)、73,83…板ばね、74,84…ピン、75,76・85,86…スライダ(ガイド部材)、EA1…電動アクチュエータ
Claims (4)
- 支持体に支持されるハウジング(41,43)内にて移動可能な駆動部材(イコライザ12)を備えた駆動装置と、保持部材に対して作動可能な作動部材(13a,14a)を備えた作動装置(13,14)と間に介装されて、前記駆動装置の駆動部材(12)と前記作動装置の作動部材(13a,14a)との間にて引張り力を伝達可能なケーブル(20,30)が、前記駆動部材(12)に連結機構(D1,D2)を介して一端部(21a,31a)にて連結されるとともに他端部(21b,31b)にて前記作動部材(13,14)に連結されるインナーワイヤ(21,31)と、このインナーワイヤ(21,31)の両端部以外の外周を被覆し一端部(22a,32a)にて前記ハウジングに設けたアウターチューブ取付部(41b,41c)に移動不能に組付けられるとともに他端部にて前記保持部材に移動不能に組付けられるアウターチューブ(22,32)を備えているケーブル伝達機構において、
前記連結機構(D1,D2)は、前記駆動部材(12)に駆動力伝達可能に連結されている駆動側連結具(連結プレート71,81)と、前記インナーワイヤの一端部(21a,31a)に駆動力伝達可能に連結されていて前記駆動側連結具(71,81)に脱着可能なワイヤ側連結具(ケーブルエンドピン72,82)を備えており、
前記アウターチューブ取付部(41b,41c)には前記駆動側連結具(71,81)がハウジング外に露呈可能な開口(41b2,41c2)が設けられていて、この開口(41b2,41c2)を通してハウジング外に露呈する前記駆動側連結具(71,81)に前記ワイヤ側連結具(72,82)がハウジング外から脱着可能であり、かつ前記アウターチューブの一端部(22a,32a)は前記アウターチューブ取付部(41b,41c)に対してハウジング外から脱着可能であることを特徴とするケーブル伝達機構。 - 請求項1に記載のケーブル伝達機構において、前記アウターチューブの一端部(22a,32a)は、前記アウターチューブの一端部(22a,32a)に組付けられて前記連結機構(D1,D2)を覆い隠すとともに前記開口(41b2,41c2)を塞ぐことが可能なエンドキャップ(23,33)を用いて、前記アウターチューブ取付部(41b,41c)に対してハウジング外から脱着可能であることを特徴とするケーブル伝達機構。
- 請求項1または2に記載のケーブル伝達機構において、前記駆動側連結具(71,81)は前記ハウジング(41,43)に設けたガイド部材(スライダ75,76・85,86)によって移動方向を規定されていることを特徴とするケーブル伝達機構。
- 請求項1乃至3の何れか一項に記載のケーブル伝達機構において、前記作動装置(13,14)は車両用パーキングブレーキ装置であり、前記支持体は車体であり、前記駆動装置は電動アクチュエータ(EA1)であってパーキングブレーキ操作に伴って生じる駆動力を前記駆動部材(12)に出力可能であることを特徴とするケーブル伝達機構。
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JP2007313446A JP2009137347A (ja) | 2007-12-04 | 2007-12-04 | ケーブル伝達機構 |
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JP2007313446A JP2009137347A (ja) | 2007-12-04 | 2007-12-04 | ケーブル伝達機構 |
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JP2009137347A true JP2009137347A (ja) | 2009-06-25 |
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JP2007313446A Pending JP2009137347A (ja) | 2007-12-04 | 2007-12-04 | ケーブル伝達機構 |
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JP (1) | JP2009137347A (ja) |
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2007
- 2007-12-04 JP JP2007313446A patent/JP2009137347A/ja active Pending
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