JP2009103164A - ホースクリップ及びその組付け用の治具 - Google Patents

ホースクリップ及びその組付け用の治具 Download PDF

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Abstract

【課題】ホースクリップの部品点数を増加させることなくホースの抜け止め力を増強する。
【解決手段】ホース2は、管体1の端部寄りに張出し形成されたバルジ部3Aの手前位置まで差し込まれる。ホースクリップH1はホースを緊締するクリップ本体C1と、このクリップ本体C1から一体に延出された抜け止め部A1とから構成されている。抜け止め部A1には周方向に沿って複数の引っ掛け部13が内向きに突出するよう、叩き出しによって形成されている。各引っ掛け部13は、クリップ本体C1が縮径状態となって、ホース2を緊締した状態においてバルジ部3Aと係止する。これによって、ホースクリップH1の抜け防止に関し、はホース2に対する緊締力にバルジ部3Aに対する係止力が加わるため、抜け止め力は一層高められる。
【選択図】図2

Description

本発明はホースクリップ及びその組付け用の治具に関する。
従来より、ホースを管体(パイプ等)に接続している箇所では、ホースクリップと呼ばれる締め付け具が用いられてきた。管体の端部寄りには、バルジ部と呼ばれるフランジが全周に亘って張出し形成され、ホースはこのバルジ部を越えてバルジ部が覆い隠される位置まで管体の外周面に差し込まれていた。一方、ホースクリップは拡径状態でホース側に遊挿され、ホースが管体に差込まれた後にバルジ部を越えた位置に移動させ、ここで拡径状態を解いてホースに対する締め付けを行うようにしていた。このように、ホースクリップがバルジ部の後方でホースの締め付けを行うことで、抜け防止の効果を高めるようにしてきた。
しかし、このような方法はホースを管体に差し込む際の作業として、バルジ部の通過が必要とされることから、ホースの差込み作業を困難にする、という問題があった。
そこで、ホースの差込みはバルジ部の手前位置で留めるようにして、ホースクリップによる締め付けをバルジ部の手前位置で行うようにし、なおかつホースに対して充分に高い抜け止め力を得ることができるホースクリップが望まれるようになった。そのようなホースクリップとして、下記特許文献1に開示のものが知られている。
特開2007−187307公報
上記公報のものは、ホースクリップを高さ方向に二分割されて組み合わせた状態でのサポータ内に収容させている。両サポータは組み合わされるときに、バルジ部を厚み方向から挟むようにし、これによってホースに対する抜け止め力が増強されていた。
しかし、ホースクリップに加え、サポータを必要とする等、部品点数が多く、また組付けにも手間取るといった問題があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、部品点数も少なく作業性にも優れるホースクリップ及びその組付け用の治具を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、端部寄りの位置に径方向外方へ張り出したバルジ部を有する管体に対し、前記バルジ部の手前位置まで差し込まれたホースを、自らの弾性力に基づいて締め付け可能なホースクリップであって、前記バルジ部の手前位置において前記ホースを締め付けるリング状のクリップ本体と、このクリップ本体から前記バルジ部側へ向けて一体に延出形成され、同クリップ本体が前記ホースを締め付けた状態において前記バルジ部に係止することで、前記クリップ本体が前記バルジ部から遠ざかる方向に変位するのを規制する抜け止め部とを備えてなることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記抜け止め部は、前記バルジ部の外周面の少なくとも一部に沿う周面を有するとともに、この周面には内方へ向けて屈曲させて前記バルジ部に係止可能な引っ掛け部が設けられていることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記クリップ本体には、クリップ本体を前記ホースに対して遊挿可能な内径を有した拡径状態の保持及びその解除がなされたときに前記クリップ本体を内径が縮小した縮径状態へと移行可能にする保持部が設けられる一方、
前記抜け止め部は、前記管体の径方向外方から管体の外周面へ向けて撓み可能に延出する係止腕を有し、かつこの係止腕は前記クリップ本体が拡径状態にあるときに前記バルジ部に係止可能であるとともに、前記クリップ本体が縮径状態に移行するときに先端が前記管体の外周面上を摺動しつつ撓み変形して前記バルジ部に対する係止状態が維持される構成となっていることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記抜け止め部は、前記バルジ部に対し、前記クリップ本体が前記バルジ部に対し接近する方向あるいは遠ざかる方向のいずれの方向への移動も規制された状態で係止されていることを特徴とするものである。
請求項5に記載のものにおいて、前記ホースクリップは金属製の板ばね材にて形成され、かつ前記クリップ本体の長さ方向一端側には細幅に形成された第1摘み片が形成され、他端側には前記第1摘み片の先端側を交叉させる方向に挿通させる溝部が開口した第2摘み片が形成され、かつクリップ本体における前記第1摘み片と前記第2摘み片との間には、前記クリップ本体が展開状態にあるときの長さ方向の中心軸を対称に一対の三角窓が向き合った状態で開口して形成され、
かつ前記クリップ本体と前記抜け止め部との接続部位は、前記両三角窓の間、前記一方の三角窓と前記溝部との間、あるいは前記他方の三角窓と前記第1摘み片との間の少なくともいずれかの部位に設けられていることを特徴とするものである。
<請求項1の発明>
請求項1の発明によれば、クリップ本体がホースと管体との接続部分を締め付けることによって、ホースは管体から抜け止めされた状態に保持される。このときには、クリップ本体と一体に形成された抜け止め部がバルジ部に係止して、ホースクリップ全体がバルジ部から遠ざかる方向に移動するのが規制されるようになっているため、ホースの抜け止め状況が強化される。
<請求項2の発明>
請求項2の発明によれば、抜け止め部の周面から内面側へ突出形成された引っ掛け部がバルジ部に係止されるようにしている。引っ掛け部は抜け止め部からの単なる曲げ加工によって形成されるものであるため、抜け止めのための加工が簡単である。
<請求項3の発明>
請求項3の発明によれば、保持部によってクリップ本体を拡径状態に保持しておき、管体に対するホースの差込み作業に先立って管体側へ嵌め込んでおく。そのときには、抜け止め部の係止腕をバルジ部に係止させるようにしておくことで、ホースの締め付けを行う前においても、ホースクリップが管体から外れ止めされる。このことは、例えば管体が下向きに配管されているような設置状況の場合には、特に有効である。
その後に、拡径状態が解除されてクリップ本体が縮径状態に移行しても、係止腕は撓み変形してバルジ部に対する係止状態がそのまま維持される。
<請求項4の発明>
請求項4の発明によれば、クリップ本体が軸方向の双方向に位置決めされるため、ホースクリップのずれ止め機能を高めることができる。
<請求項5の発明>
請求項5の発明におけるクリップ本体には、三角窓による所定形状の肉抜きがなされ、クリップ本体の全長に亘って断面積の調整がなされている。これは、クリップ本体の締め付け力を全周に亘って均一化するための工夫であり、ホースへの締め付け状態で、クリップ本体の応力分布を計算に基づいて算出した結果に基づいている。そのような構造において、抜け止め部に対する接続部位が設けられると、同部位では断面積が増加するため、接続部位が設けられる場所によっては締め付け力の均一化が図れなくなってしまう。そこで、請求項5の発明では、両三角窓の間、一方の三角窓と溝部との間、あるいは他方の三角窓と第1摘み片との間は、クリップ本体のうち応力の比較的低い箇所であることに鑑み、これら箇所のうちの少なくともいずれかを選択して抜け止め部と接続するようにしている。これによって、抜け止め部を設けたことに伴うクリップ本体の締め付け力の均一化に支障を来たす事態を有効に回避することができる。
<請求項6の発明>
請求項6の発明によれば、拡径状態にあるホースクリップを管体に対し仮付けさせる場合に、予め、管体の端部に組付け用の治具を装着しておく。その後に、抜け止め部側から管体に対して嵌め入れると、その過程で係止腕の先端部が誘導面上を摺接してゆく。誘導面はバルジ部に向けて上り勾配が設定されているため、係止腕は徐々に撓み変形をしながらバルジ部に接近してゆき、バルジ部を通過した時点で弾性復帰してバルジ部に係止する。かくして、請求項6の発明によれば、管体に対しホースクリップを円滑に仮保持状態で組み付けることができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図5によって説明する。実施形態1のホースクリップH1は、管体1の外周面に差し込まれるホース2を締め付けるためのものである。管体1は、例えば自動車のラジエータにおける温水配管の一部を構成している。管体1は金属製のパイプによって形成され、端部寄りの位置にはバルジ部3Aが形成されている。バルジ部3Aは全周に沿ってフランジ状に張り出し形成されている。ホース2は可撓性が発揮される材料にて形成され、管体1の外周面に対しバルジ部3Aの手前位置まで差し込まれる。ホースクリップH1はこのバルジ部3Aの手前位置においてホース2の締め付けを行う。
実施形態1に係るホースクリップH1は、金属製の板ばね材にて一体に形成されている。ホースクリップH1は、ホース2の締め付けを行うためのクリップ本体C1と、バルジ部3Aに係止してホースクリップH1の抜け止めを強化する抜け止め部A1とからなっている。
クリップ本体C1は、長さ方向の一端側は細幅に形成された第1摘み片4となって径方向外方へ起立している。クリップ本体C1の他端側は溝部5が所定長さ範囲に亘って開口している。この溝部5は長さ方向へ均一な開口幅をもって形成されている。そして、クリップ本体C1を展開状態(実施形態2を示す図9参照)からリング状に回曲加工させるに伴い、第1摘み片4の先端部は溝部5へと挿通される。クリップ本体C1における溝部5を有する側の端部も、第1摘み片4とほぼ同じ高さを持つようにして、溝部5を含みつつ径方向外方へ起立させてあり、起立部分は第2摘み片6となっている。
クリップ本体C1には、同クリップ本体C1を拡径状態に保持するための保持部7が備えられている。保持部7は第1摘み片4の根元部分における一方の側縁に配されたロック爪8を有している。ロック爪8は、クリップ本体C1の側縁から径方向外方へ曲げ起こして形成したものであり、先端には突起が突出している。一方、第2摘み片6側にはロック爪8と共に保持部7を構成するロック受け片9が設けられている。ロック受け片9は溝部5内において第2摘み片6の先端寄りの位置に幅方向に沿って架設されている。ロック受け片9には当て凹所10が凹み形成されていて、第1・第2の両摘み片4,6を接近させた状態で、ロック爪8の突起25が当て凹所10内に係止することで、クリップ本体C1が拡径状態に保持される。
また、第2摘み片6の先端縁とロック受け片9との間には拡径状態の解除に必要な解除窓11が開口している。拡径状態を解除する際には、第1摘み片4の先端越しにドライバー等の工具12を差し延べ、工具12の先端部を解除窓11を通してロック爪8の上端に載せる。そして、ここを支点として工具12を押し下げると、第1摘み片4の上端が径方向内方へ押し下げられるため、ロック爪8が当て凹所10との係止状態から脱する。そして、ロック爪8の上端がロック受け片9の下縁より下がると、クリップ本体C1の弾性反力に基づいてロック爪8はロック受け片9をくぐり抜け、クリップ本体C1を縮径状態へと移行させる。
抜け止め部A1は、クリップ本体C1の一方の側縁から幅方向へ所定長さ範囲に亘って張り出して形成されている。この実施形態において、抜け止め部A1として拡幅された長さ範囲は、その一部が第1摘み片4となった細幅部分の根元位置から第2摘み片6として起立した根元部分に至るまでの長さ範囲に及んでいる。抜け止め部A1はクリップ本体C1からそのまま拡幅されているため、クリップ本体C1と同一径をもつリング状をなしている。但し、クリップ本体C1が拡径状態に保持されているときの抜け止め部A1の内径は、バルジ部3Aの外縁の径よりも充分に大きくしてある。
抜け止め部A1には、クリップ本体C1が縮径状態になったときに、バルジ部3Aに係止する引っ掛け部13が設けられている。引っ掛け部13は、この実施形態では約120度角度毎に周方向に長い肉抜き孔26を三箇所に貫通させることで残った細幅の外端縁部を、内方へ向けて円弧状に屈曲させて形成したものである。なお、クリップ本体C1が拡径状態にあるときに、各引っ掛け部13はバルジ部3Aに干渉しないような突出高さに設定されている。したがって、クリップ本体C1が拡径状態にあるときには、各引っ掛け部13はバルジ部3Aと干渉することなく外方をそのまま通過することができる。
上記のように構成された実施形態1の作用効果を具体的に説明すると、ホース2を接続する前にクリップ本体C1を拡径状態に保持しておき、そのまま例えばホース2側に遊挿しておく(管体1側へ遊挿してもよい)。次に、ホース2を管体1の端部からバルジ部3Aの手前位置まで差し込む。その後、各引っ掛け部13がバルジ部3Aを通過して位置するよう、ホースクリップH1の位置を調整しておく。
その状態で、前述した要領で、ドライバー等の工具12を用いてロック爪8と当て凹所10との係止を解除してやれば、クリップ本体C1が自らの弾性力に基づいて縮径状態へと移行するため、クリップ本体C1はホース2をバルジ部3Aの手前位置において締め付け固定する。また、クリップ本体C1が縮径状態へ移行することに伴い、抜け止め部A1も同時に径が縮まるよう変形するため、各引っ掛け部13が管体1の外周面にほぼ当接する状態にまで接近し、それぞれバルジ部3Aに係止した状態となる。
かくして、クリップ本体C1がホース2を緊締することに加えて、各引っ掛け部13がバルジ部3Aに係止してホースクリップH1全体がバルジ部3Aから遠ざかる方向、つまり管体1から脱落する方向に移動する事態が規制されることから、ホース2に対する抜け止め力が強化される。
このように、ホース2に対する抜け止め状況の強化は、クリップ本体C1と一体に形成された抜け止め部A1によって達成されているため、部品点数の増加がない。したがって、ホース2の接続作業を短時間で済ませることができる。また、実施形態1では各引っ掛け部13は肉抜き孔26を打ち抜いた後の単なる曲げ加工によって形成されているから、ホースクリップH1の構造も簡単であり、また突出部分も少ないことから、外力を受けて変形してしまう事態も回避される。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図6ないし図11によって説明する。実施形態2のホースクリップH2のうちクリップ本体C2に関しては、実施形態1と同一の構成であるため、図面中に同一符号を付して説明は省略する。但し、管体1については、実施形態1ではバルジ部3Aが一条であったが、本実施形態のバルジ部3Bは隣接した二条の鍔縁19によって形成されている。
実施形態1における抜け止め部A1はクリップ本体C1の所定長さ範囲を連続して拡幅させて形成したが、実施形態2における抜け止め部A2はクリップ本体C2の一方の側縁において複数個所の接続部位を間欠的に配置している。その様子を図10に示す展開図によって説明する。クリップ本体C2における長さ方向に関する中心軸線(図中、Y−Yで示される)を挟んだ対称位置には、頂角同士が向き合うようにして一対の三角窓14が開口している。抜け止め部A2におけるクリップ本体C2への接続部位の一つは、両三角窓14間の中心軸線上に配置されている。他の二つの接続部位は、一方の三角窓14(図10における右側のもの)と第1摘み片4を形成するための細幅部15の根元との間の位置、及び他方の三角窓14(図示左側のもの)と溝部5との間の位置である。また、各部位に配された接続部16の幅寸法は共に等しくしてあり、抜け止め部A2の強度を確保するのに必要最小限の幅寸法に留められている。
上記した各接続部16は、図10に示すように、一旦、クリップ本体C2の一方の側縁から直角をなす方向(軸方向)に突出した後、クリップ本体C2の側縁に沿うようにしてほぼ直角に屈曲形成して片持ち状の係止腕17となっている。各係止腕17はホースクリップH2がリング状に曲げ加工された状態で、径方向へ弾性変形可能となっているとともに、各係止腕17の先端部は湾曲するように曲げられ、円弧部18としてある。また、各係止腕17は、クリップ本体C2が拡径状態にあるときに、円弧部18の下面が管体1の外周面にほぼ弾接するように設定されている。
本実施形態2では、ホースクリップH2を拡径状態で管体1に位置決め(仮保持状態)して組み付けることができるよう、つまり各係止腕17を弾性変形させることによってバルジ部3Bを乗り越えさせ、バルジ部3Bを構成する両鍔縁19の間に係止させることができるよう、次のような組付け用治具20が使用される。
治具20は図11示すように略キャップ状をなし、例えば合成樹脂材によって一体に形成されている。治具20は管体1の外周面に適合して嵌合可能な本体部21を有している。本体部21は前面壁22を有し、後方側へ開口する円筒状に形成されている。また、本体部21の内部において前面壁22寄りの位置には、段差状にストッパ縁23が全周に沿って形成されていて、管体1の開口縁に突き当てられることで、管体1に対する治具20の嵌め込み深さ位置を規定する。ストッパ縁23によって嵌め込み深さ位置が規定されたときには、本体部21の後端がバルジ部3Bにおける手前側の鍔縁19の前面にほぼ当接するようにしてある。一方、本体部21の外周面には各係止腕17を徐々に弾性変形を進行させてゆくための誘導面24A,24Bが形成されている。この誘導面24A,24Bは、本実施形態においては、前面壁22寄りの領域が前部誘導面24Aであり、それ以降後端に至るまでの領域は後部誘導面24Bとなっている。両誘導面24A,24Bはバルジ部3B側へ向かう上り勾配が設定されているが、前部誘導面24Aは後部誘導面24Bよりも急勾配に設定されている。治具20を管体1に嵌め付けたときの後部誘導面24Bの後端縁の高さは、バルジ部3Bの両鍔縁19よりも僅かに高めとなるようにしてある。
上記のように構成された実施形態2の作用効果を具体的に説明する。まず、拡径状態にあるホースクリップH2を管体1に仮保持させる作業を行う。その場合には、図11に示すように、治具20が管体1の端部に取り付けられる。上記したように、ストッパ縁23が管体1の開口縁に突き当たる位置まで嵌め入れられると、後部誘導面24Bがバルジ部3Bに接する位置にまで至る。
次に、ホースクリップH2のを抜け止め部A2側から治具20に嵌め入れて押し込む。このとき、前部誘導面24Aは後部誘導面24Bに比較して急勾配となっていることから、つまり小径に形成されていることから、各係止腕17の嵌め入れに際しこれらとの干渉ができるだけ回避され、円滑に嵌め入れを行うことができる。各係止腕17は後部誘導面24B上を移動する間は、各係止腕17の先端部は後部誘導面24B上を摺動して徐々に撓み量を増してゆく。そして、後部誘導面24Bを通過してバルジ部3Bにおける前側の鍔縁19を乗り越えると、各係止腕17は弾性復帰して両鍔縁19の間に落ち込んで係止する。その後に、治具20は管体1から取り外されるが、この時にホースクリップH2は管体1に対し軸方向の双方向への移動が規制された状態で位置決めされる。
次に、ホース2の差込みを行うのであるが、このときにホース2がクリップ本体C2に接触しても、ホースクリップH2は管体1に軸方向双方向への移動が規制されているため、不用意に移動してしまうことはない。ホース2がバルジ部3Bの手前位置まで差し込まれたら、続いてクリップ本体C2の拡径状態の解除が既述した要領でなされる。
クリップ本体C2が縮径状態に移行する間は、各係止腕17は両鍔縁19の間において管体1の外周面を周方向に沿って摺接しつつ撓み変形する。かくして、クリップ本体C2にてホース2が緊締されるとともに、抜け止め部A2においては各係止腕17がバルジ部3Bに係止しているため、ホース2に対する抜け止め力が強化される。
以上のように、実施形態2においても、各係止腕17がバルジ部3Bに係止することにより、ホース2の抜け止めをより確実に行うことができる。また、ホース2を管体1に差し込む前に、ホースクリップH2を予め正規位置に位置決めしておくことができるため、ホース2の差込み作業中に作業者がホースクリップH2を保持している必要がなく、作業性に優れる。さらに、本実施形態では、抜け止め部A2とクリップ本体C2との接続部16の各位置を、所定位置に選択して設定している。これによって、抜け止め部A2をクリップ本体C2に一体化しても、ホース2緊締時におけるクリップ本体C2の応力分布状況に大きな影響を与えずに済むため、均一な締め付け力を維持することができる、という効果も得られる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)いずれの実施形態においても、バルジ部3Aは全周に沿って連続して形成される必要はなく、間欠的に設けられるものであってもよい。
(2)いずれの実施形態においても、バルジ部3Aに対する係止箇所(引っ掛け部13、係止腕17)を三箇所ずつ配したものを示したが、配置個数は限定されるべきものではなく、一つであってもよい。
(3)保持部7の形態は、種々のものが考慮される。クリップ本体C1を拡径状態に保持することができ、かつその解除が可能でありさえすれば形式は不問である。したがって、保持部7は必ずしもクリップ本体C1と一体に形成される必要はなく、別体のホルダーを用いて、第1・第2の両摘み片4,6を挟むことによって拡径状態に保持するようなものであってもよい。
(4)実施形態2における各係止腕17は両持ち状に形成されてもよい。
(5)実施形態1では、抜け止め部A1をクリップ本体C1から幅方向の一方側へ所定長さ範囲に亘って連続して拡幅させて形成したが、実施形態2のように、複数個所で間欠的に接続するようにしてもよい。
実施形態1に係るホースクリップを拡径状態にしてホースへ嵌合させた状態を示す正断面図 同じく平面図 ホースクリップが縮径してホースが緊締されているときの状態を示す正断面図 同じく平面図 拡径状態の解除操作を示す斜視図 実施形態2に係るホースクリップを拡径状態にしてホースへ嵌合させた状態を示す正断面図 同じく平面図 ホースクリップが縮径してホースが緊締されているときの状態を示す正断面図 同じく平面図 ホースクリップの展開図 組付け用の治具を管体に装着した状態を示す側断面図
符号の説明
1…管体
2…ホース
3A,3B…バルジ部
4,6…摘み片
7…保持部
13…引っ掛け部
14…三角窓
16…接続部
17…係止腕
24A,24B…誘導面
H1,H2…ホースクリップ
C1,C2…クリップ本体
A1,A2…抜け止め部

Claims (6)

  1. 端部寄りの位置に径方向外方へ張り出したバルジ部を有する管体に対し、前記バルジ部の手前位置まで差し込まれたホースを、自らの弾性力に基づいて締め付け可能なホースクリップであって、
    前記バルジ部の手前位置において前記ホースを締め付けるリング状のクリップ本体と、
    このクリップ本体から前記バルジ部側へ向けて一体に延出形成され、同クリップ本体が前記ホースを締め付けた状態において前記バルジ部に係止することで、前記クリップ本体が前記バルジ部から遠ざかる方向に変位するのを規制する抜け止め部とを備えてなることを特徴とするホースクリップ。
  2. 前記抜け止め部は、前記バルジ部の外周面の少なくとも一部に沿う周面を有するとともに、この周面には内方へ向けて屈曲させて前記バルジ部に係止可能な引っ掛け部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のホースクリップ。
  3. 前記クリップ本体には、クリップ本体を前記ホースに対して遊挿可能な内径を有した拡径状態の保持及びその解除がなされたときに前記クリップ本体を内径が縮小した縮径状態へと移行可能にする保持部が設けられる一方、
    前記抜け止め部は、前記管体の径方向外方から管体の外周面へ向けて撓み可能に延出する係止腕を有し、かつこの係止腕は前記クリップ本体が拡径状態にあるときに前記バルジ部に係止可能であるとともに、前記クリップ本体が縮径状態に移行するときに先端が前記管体の外周面上を摺動しつつ撓み変形して前記バルジ部に対する係止状態が維持される構成となっていることを特徴とする請求項1に記載のホースクリップ。
  4. 前記抜け止め部は、前記バルジ部に対し、前記クリップ本体が前記バルジ部に対し接近する方向あるいは遠ざかる方向のいずれの方向への移動も規制された状態で係止されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のホースクリップ。
  5. 前記ホースクリップは金属製の板ばね材にて形成され、かつ前記クリップ本体の長さ方向一端側には細幅に形成された第1摘み片が形成され、他端側には前記第1摘み片の先端側を交叉させる方向に挿通させる溝部が開口した第2摘み片が形成され、かつクリップ本体における前記第1摘み片と前記第2摘み片との間には、前記クリップ本体が展開状態にあるときの長さ方向の中心軸を対称に一対の三角窓が向き合った状態で開口して形成され、
    かつ前記クリップ本体と前記抜け止め部との接続部位は、前記両三角窓の間、前記一方の三角窓と前記溝部との間、あるいは前記他方の三角窓と前記第1摘み片との間の少なくともいずれかの部位に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のホースクリップ。
  6. 請求項3に記載のホースクリップが前記拡径状態にあるときに、前記係止腕が前記バルジ部に係止する位置まで前記ホースクリップを前記管体の外周面上を軸方向に沿って誘導するための組付け用の治具であって、
    前記管体の端部で前記バルジ部の手前の領域に装着可能な治具本体を有し、かつこの治具本体の外周面には前記係止腕の先端部が摺接可能な誘導面が形成されるとともに、この誘導面は前記管体の端部側から前記バルジ部にかけて上り勾配となるように形成されていることを特徴とするホースクリップの組付け用治具。
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