JP2009099579A - エキシマランプ光照射装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エキシマランプ光照射装置は、エキシマランプの放電容器の内表面に、シリカ粒子を構成材料とする紫外線反射膜が形成されていると共に、当該放電容器の紫外線反射膜が形成されていない領域よりなるアパーチャ部が形成されており、開口を有する筐体よりなるランプハウス内に、当該開口にアパーチャ部が面するように配置されたエキシマランプと共に、当該エキシマランプの放電容器における、紫外線反射膜のアパーチャ部との境界を形成している端部が位置される部分を外表面側から温めるための加熱手段または保温手段が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
エキシマランプにおいては、より高強度の真空紫外線を高効率で放射することのできるよう、多くの試みがなされ、種々の提案がなされている(例えば、特許文献1参照。)。
前記エキシマランプには、放電容器の内表面に、シリカ粒子を構成材料とする紫外線反射膜が形成されていると共に、当該放電容器の紫外線反射膜が形成されていない領域よりなるアパーチャ部が形成されており、
開口を有する筐体よりなるランプハウス内に、当該開口にアパーチャ部が面するように配置されたエキシマランプと共に、当該エキシマランプの放電容器における、紫外線反射膜のアパーチャ部との境界を形成している端部が位置される部分を外表面側から温めるための加熱手段または保温手段が設けられていることを特徴とする。
従って、本発明のエキシマランプ光照射装置によれば、長い使用寿命が得られると共に、十分な紫外線放射量を維持することができる。
このエキシマランプ光照射装置は、エキシマランプ20が、全体が矩形の箱型の筐体よりなる、アルミニウム製のランプハウス10内に、両端の各々において支持部材16により固定されて装着されてなる構成を有するものである。
このランプハウス10は、底面板11Aおよび当該底面板11Aに連結する側面板11Bよりなり、上方(図1における上方)に開口を有しており、この開口を塞ぐよう、例えば合成石英ガラスなどの真空紫外線を透過する材料よりなる光放射窓14が設けられている。このランプハウス10の内部には、閉塞空間が形成されており、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス、ネオンガス、クリプトンガスおよびキセノンガスから選択される少なくとも1種よりなる不活性ガスが封入されている。
ここに、このエキシマランプ光照射装置においては、真空紫外線が酸素に吸収されることによって減衰してしまう性質を有するため、ランプハウス10内の酸素濃度を所定の濃度とし、これにより、被処理物に対して確実に真空紫外線を照射することのできるようにしている。
放電容器30の放電空間S内には、例えばキセノンガス、アルゴンガスと塩素ガスとの混合ガスなどのエキシマ放電によってエキシマ分子を形成する放電用ガスが封入されている。
この図の例においては、内側電極35は、内側管32の両端に設けられた約20mmのクリアランスの間に伸びるよう、配置されており、また、外側電極34は、導電性材料線(例えば、金属線)をシームレスに円筒状に編んだ網状体よりなり、この網状体の中に放電容器30を挿入することによって当該放電容器30の外側管31の外周面31Aに装着されている。この内側電極35および外側電極34は、高周波電源よりなる電源装置22に接続されている。また、漏電防止のため、エキシマランプ20の外部に露出して配置される外側電極34を接地電極とし、内部に配置される内側電極35を高電圧供給電極としている。
ここに、紫外線反射膜41の真空紫外線反射能は、紫外線散乱粒子を積層させることにより、当該紫外線散乱粒子の有する特性を利用し、散乱反射を生じさせることによって得られるものである。
すなわち、真空紫外線が紫外線散乱粒子に到達すると、その一部は当該粒子の表面で反射し、他の一部は当該粒子の内部に屈折して入射する。この粒子の内部に入射された真空紫外線は、一部が吸収されるが多くは透過し、再び内部から出射するときに屈折する。このような屈折を、紫外線散乱粒子を積層することによって繰り返し起こさせることにより、紫外線散乱粒子の積層体よりなる紫外線反射膜41に入射した真空紫外線は、入射した方向とは逆方向に散乱され、これが反射光となる。
なお、紫外線反射膜41においては、前述のように、紫外線散乱粒子内に真空紫外線を透過させることによって散乱反射を生じさせているため、当該紫外線反射膜41に、例えばチタン、ジルコニウムおよびこれらの化合物などの紫外線吸収能を有する材料が不純物として含有される場合はあるが、これらの材料が構成材料として用いられることはない。
シリカ粒子の材質を放電容器30の材質と同質とすることにより、シリカ粒子の線膨張率と放電容器30の線膨張率とが同等となるため、紫外線反射膜41に放電容器30に対する高い結着性が得られることから、当該紫外線反射膜41の放電容器30からの剥離を抑制することができる。
ここに、シリカ粒子として、シリカ結晶を用いることもできるが、この場合には、放電容器30にクラックが発生しやすくなるおそれがある。
具体的には、例えば原料の塩化ケイ素と、酸素とを反応温度900〜1000℃の条件で反応させることによって合成することができる。この合成工程においては、原料濃度、圧力条件および反応温度を調整することによって得られる粒子の粒径を調節する。
なお、アルミナ粒子は、アルミナが結晶化しやすい特性を有するものであることから、結晶状態の粒子である。また、アルミナ粒子は、シリカ粒子に比して高い屈折率および融点を有するという特性を有するものであり、このような特性を有するアルミナ粒子をシリカ粒子と共に構成材料とする紫外線反射膜41においては、優れた真空紫外線反射能およびエキシマ放電に対する耐性が得られることとなる。
具体的には、例えば原料の塩化アルミニウムと、酸素とを反応温度1000〜1200℃の条件で反応させることによって合成することができる。この合成工程においては、原料濃度、圧力条件および反応温度を調整することによって得られる粒子の粒径を調節する。
具体的には、水およびPEO(ポリオキシエチレン)樹脂よりなる粘性溶剤に、シリカ粒子および必要に応じてその他の紫外線散乱粒子を加えることによって反射膜形成用溶液を得、この反射膜形成用溶液を放電容器30を形成するための放電容器形成管の内表面における紫外線反射膜41を形成すべき領域に流延し、当該領域に薄膜を形成する。そして、得られた薄膜を乾燥、焼成することにより、粘性溶液を蒸発させ、これにより、シリカ粒子および必要に応じた紫外線散乱粒子よりなる紫外線反射膜41が形成される。
ここに、紫外線反射膜41のアパーチャ部25との境界を形成している端部42A、42Bとは、エキシマランプ20の管軸に垂直な断面における紫外線反射膜41の端部である。
この図の例においては、紫外線反射膜41の両方の端部42A、42Bの各々に対応する反射膜端部対応部分を個別に温めるための2つの反射板51が支持部材51Aにより固定されて装着されている。これら2つの反射板51は、各々、エキシマランプ20の管軸方向に垂直な断面が、放電容器30の外側管31に沿うよう湾曲した形状を有しており、外側管31の側管壁を介して端部42A、42Bに対向するよう、当該エキシマランプ20に対向配置されている。
ここに、エキシマランプ20において、放電用ガスとしてキセノンガスが用いられる場合には、波長172nmにピークを有する真空紫外線が得られ、アルゴンガスと塩素ガスとの混合ガスが用いられる場合には、波長175nmにピークを有する真空紫外線が得られる。
ここに、紫外線反射膜41の反射板51と対向していない中央部分において、当該紫外線反射膜41と放電容器30との間に生じる温度差に起因して接着性が低下した場合であっても、その周辺部分には、反射板51よりなる外部加温手段の作用により、十分な接着性が得られるため、紫外線反射膜41に剥落が生じることはない。
ここに、本明細書中において、放電容器30における反射膜形成部分および反射膜隣接アパーチャ部分の温度差を規定したのは、放電容器30内に配置されている紫外線反射膜41の温度を測定することが困難であることから、容易に測定することのできる、放電容器30内で発生した真空紫外線が、紫外線反射膜41と同様の条件で照射される反射膜隣接アパーチャ部分の温度を、紫外線反射膜41の温度を確認するために用いたためであり、この反射膜形成部分と反射膜隣接アパーチャ部分との温度との差により、紫外線反射膜41と放電容器30と温度差を確認する。
また、反射膜形成部分の温度および反射膜隣接アパーチャ部分の温度は、例えば放射温度計(パイロメーター)によって測定することができる。
また、放電容器30内で発生した真空紫外線は、放電容器30における反射膜形成部分の管壁に入射することがないことから、当該真空紫外線が放電容器30の管壁(シリカガラス)を透過することに起因して減衰することが抑制される。その上、紫外線反射膜41の端部42A、42Bが、当該紫外線反射膜41の端部42A、42Bと放電容器30の紫外線端部対応部分との温度差に起因して、放電容器30から剥落することを防止することができ、その結果、紫外線反射膜41の剥落によってアパーチャ部25の一部が塞がれて出射される真空紫外線が遮断されることを防止することができる。従って、十分な真空紫外線放射量を維持することができる。
例えば、外部加温手段は、放電容器の反射膜端部対応部分を外表面側から温めることのできるものであればよく、下記(1)〜(3)の部材よりなるものであってもよい。
これらの(1)〜(3)の部材のうち、(1)および(2)の部材は、反射膜端部対応部分を、外表面側から加熱することによって温める加熱手段であり、(3)の部材は、反射膜端部対応部分の外表面に設けられ、当該反射膜端部対応部分を保温することによって温める保温手段である。
(2)例えばハロゲンランプなどの通電加熱ヒータよりなり、発熱することによって放電容器の反射膜端部対応部分を、外表面側から加熱することによって温める発熱部材
(3)例えばシリカ粒子焼結体よりなり、温めるべき領域、すなわち放電容器の反射膜端部対応部分の外表面上に直接的に設けられ、当該反射膜端部対応部分を保温することによって温める保温部材
このエキシマランプ光照射装置は、外部加温手段として、蓄熱部材が設けられていると共に、ランプハウス10内に複数(図の例においては4つ)のエキシマランプ20が並列に配置されていること以外は、図1のエキシマランプ光照射装置と同様の構成を有するものである。
この図の例において、蓄熱部材は、アルマイト処理されてなる表面54を有し、エキシマランプ20の管軸方向に伸び、エキシマランプ20の全長と同程度の全長を有する平板状の蓄熱板状体53よりなるものである。そして、複数のエキシマランプ20のうちの両端に位置するエキシマランプに係るランプハウス10の側面板11B側の反射膜端部対応部分の各々を個別に温めるための2つの蓄熱板状体53が支持部材53Aにより固定されて装着されている。これら2つの蓄熱板状体53は、ランプハウス10の底面板11Aに対して傾斜し、かつ表面54が外側管31の管壁を介して端部42A、42Bに対向するよう、当該両端の各々のエキシマランプ20に対向配置されている。
なお、ランプハウス10内に複数のエキシマランプ20が配置されてなる構成に関する説明については後述する。
このエキシマランプ光照射装置は、外部加温手段として、ハロゲンランプ55よりなる発熱部材が設けられていること以外は、図1のエキシマランプ光照射装置と同様の構成を有するものである。
この図の例においては、紫外線反射膜41の両方の端部42A、42Bの各々に対応する反射膜端部対応部分を個別に温めるための2つのハロゲンランプ(定格消費電力100w)55が設けられている。これらのハロゲンランプ55は、各々、エキシマランプ20の管軸方向に伸び、エキシマランプ20の全長と同程度の全長を有し、外側管31の管壁を介して端部42A、42Bに対向するよう、当該エキシマランプ20と、例えば離間距離25mmで対向配置されている。
このエキシマランプ光照射装置は、外部加温手段として、保温部材が設けられていると共に、エキシマランプとしてオーバル管タイプのものが用いられていること以外は、図1のエキシマランプ光照射装置と同様の構成を有するものである。
この図の例において、保温部材は、シリカ粒子焼結体よりなり、その内部に空気層が形成されてなる保温膜状体57よりなるものである。この保温膜状体57は、空気層による断熱作用により、保温性能が得られるものである。このような構成の保温膜状体57が、紫外線反射膜41の両方の端部42A、42Bの各々に対応する反射膜端部対応部分を個別に温めるよう、当該反射膜端部対応部分の外表面上に直接設けられている。
なお、オーバル管タイプのエキシマランプ60に関する説明については後述する。
このエキシマランプ光照射装置においては、外部加温手段として、複数のエキシマランプ20のうちの両端に配置されたエキシマランプ20のランプハウス10の側面板11Bに面する側面部(放電容器30の反射膜端部対応部分の外表面)を個別に温めるための2つの蓄熱板状体53が設けられている。そして、複数のエキシマランプ20が接近して配設される場合には、互いに隣接するエキシマランプ20によって、他のエキシマランプ20に対向する側面部がそのエキシマランプ20から出射される光(具体的には、主として赤外線)によって加熱されて温められることとなり、それにより、放電容器30の反射膜端部対応部分が十分に温められることとなるため、そのエキシマランプ間には外部加温手段を設ける必要がない。一方、エキシマランプ20の配置間隔が大きい、すなわち互いに隣接するエキシマランプ20の離間距離が大きく、互いに隣接する一方のエキシマランプ20から出射される光によっては十分に他方のエキシマランプ20の側面部を温めることができないような場合には、図8に示すように、そのエキシマランプ20間にも外部加温手段58を設けることが好ましい。図8においては、外部加温手段58として、表面が黒色にアルマイト処理(黒アルマイト処理)された平板状のステンレス板が設けられている。
このエキシマランプ60においては、格子状電極74、75は、放電容器70の一対の長辺面板71A、71Bの外表面の各々に、例えばペースト塗布またはプリント印刷によって形成されており、一方の格子状電極74が接地電極とされ、他方の格子状電極75が高電圧供給電極され、高周波電源よりなる電源装置22に接続されている。また、放電容器70には、一方の格子状電極74が形成されている長辺面板71A以外の構成板(具体的には、長辺面板71B、73A、73Bおよび短辺面板72)の内表面に、紫外線反射膜41が形成されており、当該長辺面板71Aにおいてアパーチャ部64が形成されている。
ここに、エキシマランプ60において、放電用ガスとしてキセノンガスが用いられる場合には、波長172nmにピークを有する真空紫外線が得られ、アルゴンガスと塩素ガスとの混合ガスが用いられる場合には、波長175nmにピークを有する真空紫外線が得られる。
図12に示すように、ランプハウス10内に、エキシマランプ20が配設されており、反射板51が設けられていないこと以外は図1に係るエキシマランプ光照射装置と同様の構成を有するエキシマランプ光照射装置(以下、「実験用装置(1)」ともいう。)と、図13に示すように、図2に示した構成を有し、反射板51よりなる外部加温手段が設けられていること以外は実験用装置(1)と同様の構成を有するエキシマランプ光照射装置(以下、「実験用装置(2)」ともいう。)とを作製した。
また、エキシマランプ20としては、内径38mmの外側管31と、内径26mmの内側管32とよりなり、全長200mmのシリカガラス製の放電容器30を備え、ステンレス製の外側電極34と、アルミニウム製の内側電極35とが設けられており、放電空間S内には、放電用ガスとして300Torrのキセノンガスが封入されてなるものを用いた。このエキシマランプ20の外側管31の内周面31Bには、粒子径分布が0.5〜5μmのシリカ粒子80質量%および粒子径分布が0.5〜1μmのアルミナ粒子20質量%よりなる、厚み50μmの紫外線反射膜41が形成されている。
そして、エキシマランプ20は、アパーチャ部25がランプハウス10における光照射窓14に対向するよう、当該光放射窓14との離間距離が35mmの位置に設けられている。
この反射板51は、エキシマランプ20との離間距離が25mmとなるよう配設した。
表1には、測定された温度Aおよび温度Bに基づいて算出した、温度Aと温度Bとの差も示す。
ここに、実験用装置(1)および実験用装置(2)において、温度Aおよび温度Bとしては、各々、周囲環境の影響を最も受けにくく、安定した温度測定値が得られることから、放電容器30の管軸方向中央部における紫外線反射膜41の一方の端部42Aの近傍部分(具体的には、端部42Aからの離間距離5mm)の温度を測定した。また、実験用装置(2)においては、温度Aの測定に際し、一方の反射板51に穴51Bを形成し、その穴51Bから光の放射強度の観測を行なった。
図14に示すように、ランプハウス10内に、複数(図14の例においては3つ)のエキシマランプ20が40mmの離間間隔で並列に配設されており、蓄熱板状体53が設けられていないこと以外は図5に係るエキシマランプ光照射装置と同様の構成を有するエキシマランプ光照射装置(以下、「実験用装置(3)」ともいう。)と、図15に示すように、表面59Aが黒アルマイト処理されてなるブロック59よりなる2つの蓄熱部材が外部加温手段として、両端に位置するエキシマランプ20の各々とランプハウスの側面板11Bとの間に設けられていること以外は実験用装置(3)と同様の構成を有するエキシマランプ光照射装置(以下、「実験用装置(4)」ともいう。)とを作製した。
また、実験用装置(4)においては、ブロック59として、ステンレス製であり、エキシマランプ20の管軸方向に伸び、エキシマランプ20の全長と同程度の全長を有し、かつエキシマランプ20の管軸方向に垂直な断面が直角二等辺三角形状であるものを用いた。
このブロック59は、黒アルマイト処理されてなる表面59Aがランプハウス10の底面板11Aに対して傾斜し、かつ表面59Aが外側管31の管壁を介して端部42A、42Bに対向すると共に、当該表面59Aとエキシマランプ20との離間距離が25mmとなるよう配設した。
表2には、測定された温度Aおよび温度Bに基づいて算出した、温度Aと温度Bとの差も示す。
ここに、実験用装置(4)においては、端部ランプの温度Aの測定に際し、一方のブロック59に穴59Bを形成し、その穴59Bから光の放射強度の観測を行なった。
図16に示すように、ランプハウス10内に、エキシマランプ60が配設されており、保温膜状体57が設けられていないこと以外は図7に係るエキシマランプ光照射装置と同様の構成を有するエキシマランプ光照射装置(以下、「実験用装置(5)」ともいう。)と、図17に示すように、図7に示した構成を有し、保温膜状体57よりなる保温部材が外部加温手段として設けられていること以外は実験用装置(5)と同様の構成を有するエキシマランプ光照射装置(以下、「実験用装置(6)」ともいう。)とを作製した。
また、エキシマランプ60としては、全長200mmであって、短辺面板72の短手方向の長さが34mmであって短手方向の長さが14mm、厚み2mmの合成シリカガラス製の放電容器70を備え、金ペーストよりなる格子状電極74、75が設けられており、放電空間S内には、放電用ガスとして300Torrのキセノンガスが封入されてなるものを用いた。このエキシマランプ60の接地電極とされる格子状電極74が形成されている長辺面板71A以外の内表面には、粒子径分布が0.5〜5μmのシリカ粒子80質量%および粒子径分布が0.5〜1μmのアルミナ粒子20質量%よりなる、厚み50μmの紫外線反射膜41が形成されている。
そして、エキシマランプ60は、アパーチャ部64がランプハウス10における光照射窓14に対向するよう、当該光放射窓14との離間距離が35mmの位置に設けられている。
また、実験用装置(6)においては、保温膜状体57として、シリカ粒子焼結体が、一対の長辺面板73A、73Bの外表面全面に設けられている。
表3には、測定された温度Aおよび温度Bに基づいて算出した、温度Aと温度Bとの差も示す。
ここに、実験用装置(6)においては、温度Aおよび温度Bの測定は、測定対象箇所が保温膜状体57によって遮光されるため、放射温度計(パイロメーター)を用いることができないことから、一方の保温膜状体54の測定対象箇所に対応する部分を削り、放電容器70の外表面に熱電対を配置することによって行なった。また、熱電対が空気に触れることによって昇温してしまうことから、配置した熱電対は保温膜状体57と同質の被膜で覆った。
図18に示すように、ランプハウス10内に、複数(図18の例においては3つ)のエキシマランプ60が30mmの離間間隔で並列に配設されてなる構成のエキシマランプ光照射装置(以下、「実験用装置(7)」ともいう。)と、図19に示すように、表面54が黒アルマイト処理されてなる蓄熱板状体53よりなる2つの蓄熱部材が外部加温手段として、両端に位置するエキシマランプ60の各々とランプハウスの側面板11Bとの間に設けられていること以外は実験用装置(7)と同様の構成を有するエキシマランプ光照射装置(以下、「実験用装置(8)」ともいう。)とを作製した。
また、実験用装置(8)においては、蓄熱板状体53として、ステンレス製であり、エキシマランプ60の管軸方向に伸び、エキシマランプ60の全長と同程度の全長を有する平板状のものを用いた。
この蓄熱板状体53は、支持部材53Aにより固定されて装着されており、黒アルマイト処理されてなる表面54がランプハウス10の底面板11Aに対して傾斜し、かつ表面54が放電容器30の管壁を介して端部42A、42Bに対向すると共に、当該表面54とエキシマランプ60との離間距離が25mmとなるよう配設した。
表4には、測定された温度Aおよび温度Bに基づいて算出した、温度Aと温度Bとの差も示す。
ここに、実験用装置(8)においては、端部ランプの温度Aの測定に際し、蓄熱板状体53に穴53Bを形成し、その穴53Bから光の放射強度の観測を行なった。
また、実験例2および実験例4の結果から、複数のエキシマランプが用いられ、それらが接近して配設される場合には、そのエキシマランプ間には外部加温手段を設ける必要がないことが確認された。
11A 底面板
11B 側面板
14 光放射窓
16 支持部材
20 エキシマランプ
22 電源装置
25 アパーチャ部
30 放電容器
31 外側管
31A 外周面
31B 内周面
32 内側管
32A 内周面
32B 外周面
33 側壁部
34、35 電極
41 紫外線反射膜
42A、42B 端部
51 反射板
51A 支持部材
51B 穴
52 反射面
53 蓄熱板状体
53A 支持部材
54 表面
55 ハロゲンランプ
57 保温膜状体
58 外部加温手段
59 ブロック
59A 表面
59B 穴
60 エキシマランプ
64 アパーチャ部
70 放電容器
71A、71B 長辺面板
72 短辺面板
73A、73B 長辺面板
74、75 格子状電極
Claims (8)
- 放電空間を有するシリカガラスよりなる放電容器を備え、当該放電容器を形成するシリカガラスが介在する状態で一対の電極が設けられてなり、前記放電容器の放電空間内にエキシマ放電を発生させるエキシマランプを具備してなるエキシマランプ光照射装置であって、
前記エキシマランプには、放電容器の内表面に、シリカ粒子を構成材料とする紫外線反射膜が形成されていると共に、当該放電容器の紫外線反射膜が形成されていない領域よりなるアパーチャ部が形成されており、
開口を有する筐体よりなるランプハウス内に、当該開口にアパーチャ部が面するように配置されたエキシマランプと共に、当該エキシマランプの放電容器における、紫外線反射膜のアパーチャ部との境界を形成している端部が位置される部分を外表面側から温めるための加熱手段または保温手段が設けられていることを特徴とするエキシマランプ光照射装置。 - 紫外線反射膜がシリカ粒子とアルミナ粒子とからなることを特徴とする請求項1に記載のエキシマランプ光照射装置。
- ランプハウス内に複数のエキシマランプが並列に配置されており、当該複数のエキシマランプのうちの両端に配置されたエキシマランプのランプハウスの側面に面する、放電容器における紫外線反射膜の端部が位置される部分を温めるよう、加熱手段または保温手段が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエキシマランプ光照射装置。
- 加熱手段がエキシマランプの管軸方向に伸びる反射面を有する反射板であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のエキシマランプ光照射装置。
- 加熱手段が蓄熱部材であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のエキシマランプ光照射装置。
- 加熱手段が通電加熱ヒータであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のエキシマランプ光照射装置。
- 保温手段が放電容器における紫外線反射膜の端部が位置される部分の外表面上に設けられた保温膜であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のエキシマランプ光照射装置。
- エキシマランプを構成する放電容器において、紫外線反射膜が形成されている反射膜形成部分の温度と、当該反射膜形成部分に隣接する、紫外線反射膜が形成されていない反射膜隣接アパーチャ部分の温度との差が55℃以下であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載のエキシマランプ光照射装置。
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