JP2009060203A - 光受信信号断検出回路及び光受信信号断検出方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】クロックテータリカバリの入力振幅による信号断検出回路によって得られたロスオブシグナルを利用してバイアス電圧回路を制御し、アバランシェホトダイオードの増倍率を変化させ、クロックデータリカバリの入力振幅に作用させ、信号対ノイズ比を向上させることにより、信号断検出動作を向上させることができる。
【選択図】図1
Description
光受信信号断検出回路は、アバランシェホトダイオード(以下、APDと称す。)の電気出力振幅が信号断検出レベルにおいて光入力に比例していることを利用して、APD電気出力振幅と信号断検出基準電圧とをクロックデータリカバリ(以下、CDRと称す。)で比較することによって、APD光入力断をロスオブシグナル(以下、LOSと称す。)として検出するものである。また、信号断検出基準電圧を複数用意することにより、複数の状態を検出することができ、ヒステリシスを得ることが出来るものも提案されている。
なお、上述した実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
図1は本発明に係る光受信信号断検出方法を適用した光受信信号断検出回路の一実施例を示すブロック図である。
図1には、光入力信号1−1と、その光入力信号1−1を受信するAPD1−2と、光電変換した電気信号1−3と、電気信号1−3を増幅するためのアンプ1−4と、増幅された電気信号1−5と、増幅された電気信号1−5からデータ1−6、クロック1−7及びLOS(Loss Of Signal:信号断検出信号)1−8を得るCDR(Clock Data Recovery)1−9と、APD1−2にバイアス電圧1−10を印加するバイアス電圧回路1−11と、LOS1−8によりバイアス電圧回路1−10の制御を行うためのバイアス電圧制御回路1−12及びバイアス電圧制御信号1−13と、LOS発出及び解除レベルを設定する信号1−14、1−15とが示されている。
LOSは、LOS発出及び解除レベルを設定する信号1−14、1−15と、増幅された電気信号1−5とを比較することによって得られる。
尚、図5に示したクロックデータリカバリ1−9において図1に示したアンプ1−4が含まれている。
図1ではアンプ1−4とCDR1−9とを分離して記述しているが、アンプ1−4とCDR1−9とは図5に示すように集積化することが一般的である。図1ではLOS1−8を設定し、得る箇所としてCDR1−9に記述している。図5ではアンプ1−4に記述している。図1及び図5の何れの場合においてもAPD1−2からの信号をアンプ1−4で増幅した後、振幅を検出する機能は同じである。
図5に示すクロックデータリカバリは、アナログデバイセス社のADN2856であり、位相シフタ、VCO、ローパスフィルタ、Dフリップフロップ等の回路をICに集積化し、クロック情報をもつデータ信号からクロックとデータとに分離する。詳細な構成の説明についてはカタログ等に委ねるため説明を省略する。
ここで、クロックデータリカバリは、情報通信において、データにクロックが重畳されている伝送路上の信号を(データ)を受信し、クロックとデータとに分離するものである。
ディジタル信号を送受信するには、受信側で各データビットを正しいタイミングで判定する必要がある。このため、データを送信する伝送路と並列してタイミング情報(クロック)を送信する伝送路を設けることが多い。
(1)位相同期回路(PLL)
最も一般的な方式であり、位相比較器でデータのエッジタイミングを検出し、VCOの発振周波数及び位相を調整する。
リファレンスクロックから位相補間回路(インタポレータ)によって多相クロックを生成し、データ信号のエッジのタイミングによって最適なクロック相を選択する。クロックデータリカバリ内部に発振回路を持たないため、高精度のリファレンスクロックを用いることで再生クロックのジッタを低減できる。また、位相比較及びローパスフィルタをディジタル論理回路で行うことで精密な制御が可能である。一方で、位相補間の精度を上げるために回路規模や消費電力が大きくなる傾向がある。
リングオシレータのループにNANDゲート等を挿入し、データのエッジでリングオシレータの位相をリセットする。停止状態からごく短時間で同期できるためバースト伝送等に適している。
タンク回路(共振器)のフライホイール効果(振動の継続)を利用し、エッジが無い部分においてもクロック信号を途切れることなく出力する。
次に図1を用いて動作について説明する。
通常動作時、光入力信号1−1がAPD1−2に適切な信号が入力され、電気信号1−3に変換される。変換された電気信号1−3はアンプ1−4で増幅され、増幅された電気信号1−5になり、CDR1−9に入力される。CDR1−9でデータ1−6とクロック1−7とが抽出される。
図5のアンプの振幅とTHRADJで設定した電圧とをLOS検波器で比較してLOS1−8を出力する。
LOS発出閾値を下回るとAPDバイアス電圧を下げることでAPDのノイズを低減させ、LOS解除の誤動作に対するマージンを確保することができる。これは、APDの増倍率が高い場合、増倍率の増加に応じてショットノイズも増加するので、増倍率を下げることでショットノイズを低下させることができる。
さらに、APDで発生するノイズは、バイアス電圧低下に対して指数関数的に減少するので、LOS解除閾値をLOS発出閾値より低く設定することができる。
図2は図1に示した光受信信号断検出回路における発出閾値1−14と、LOS解除閾値1−15とが異なる場合の光入力信号レベルとAPD増倍率との関係を示す図である。
図2において横軸は光入力を示し、縦軸上向きは電気信号を示し、縦軸下向きはAPDの増倍率を示す。
図2に示すように、光入力信号1−1に応じて、APD1−2の増倍率を制御することにより、増幅された電気信号1−5が変化することにより、ヒステリシスループを得ることが出来る。また、増倍率を減少させているため、ノイズが減少し、誤検出の頻度が低減する。
図3、4において横軸は光入力を示し、縦軸上向きは電気信号を示し、縦軸下向きはAPDの増倍率を示す。
図3、4において、2つのコンパレータを用意して、
解除閾値より大 解除閾値−発出閾値 発出閾値以下
解除用コンパレータ H L L
発出用コンパレータ H H L
の各レベルとその遷移とを利用することでヒステリシスループが得られる。このヒステリシスループにより不感帯を設けることでLOS発出/解除の安定を確保してきたが、APDのバイアス電圧が高い状態にあると不感帯を超えるノイズが発生して誤解除するおそれがあった。
増倍率をLOSにより変化させない場合(図3参照)と比較して、同じヒステリシスループを得るためのLOS発出解除閾値の差が大きくなる。このことにより、増幅された電気信号1−5にノイズが加わった場合でも、誤検出の頻度が低減する。
LOS発出閾値1−14と、LOS解除閾値1−15とが同じ場合、図6に示すようになると考えられる。
図6は図1に示した光受信信号断検出回路における発出閾値1−14と、LOS解除閾値1−15とが同じ場合の光入力信号レベルとAPD増倍率との関係を示す図である。
図6に示すように、光入力信号1−1に応じて、APD1−2の増倍率を制御することにより、増幅された電気信号1−5が変化することにより、ヒステリシスループを得ることが出来る。また、増倍率を減少させているため、ノイズが減少し、誤検出の頻度が低減する。
特許文献1記載の技術では、その段落「0008」に述べられているように、ノイズにより光信号入力断検出回路が誤動作するおそれがある点で本願発明とは相違しており、識別再生回路つまり本願発明でのCDRを複数使用することにより課題を解決しようとしてはいるものの、クロック識別再生本来の機能を満たすためには、単数の使用が一般的であり、現状には即していない。
1−2 APD(アバランシェホトダイオード)
1−3 電気信号
1−4 アンプ
1−5 増幅された電気信号
1−6 データ
1−7 クロック
1−8 LOS
1−9 CDR(クロックデータリカバリ)
1−10 バイアス電圧
1−11 バイアス電圧回路
1−12 バイアス電圧制御回路
1−13 バイアス電圧制御信号
1−14 LOS発出閾値信号
1−15 LOS解除閾値信号
Claims (6)
- アバランシェホトダイオードの出力が入力されるクロックデータリカバリと、
前記クロックデータリカバリの前段のアンプからのロスオブシグナルを用いて信号対ノイズ比を向上させるため前記アバランシェホトダイオードの増倍率を変化させるバイアス電圧制御回路とを備えたことを特徴とする光受信信号断検出回路。 - 光通信に使用されるアバランシェホトダイオードと、
前記アバランシェホトダイオードの出力信号からクロックとデータとを分離するクロックデータリカバリと、
前記クロックデータリカバリの前段のアンプから得られるロスオブシグナルを用いて前記アバランシェホトダイオードの増倍率を変化させて、前記クロックデータリカバリの入力振幅に作用させ、信号対ノイズ比を向上させるバイアス電圧制御回路とを備えたことを特徴とする光受信信号断検出回路。 - 光通信に使用されるアバランシェホトダイオードと、
前記アバランシェホトダイオードの出力を増幅するアンプと、
前記アバランシェホトダイオードの出力信号からクロックとデータとを分離するクロックデータリカバリと、
前記クロックデータリカバリの前段の前記アンプから得られるロスオブシグナルを用いて前記アバランシェホトダイオードの増倍率を変化させて、前記クロックデータリカバリの入力振幅に作用させ、信号対ノイズ比を向上させるバイアス電圧制御回路と、
前記バイアス電圧制御回路からの制御信号に基づいて前記アバランシェホトダイオードにバイアス電圧を印加するバイアス電圧回路とを備えたことを特徴とする光受信信号断検出回路。 - アバランシェホトダイオードの出力信号をアンプで増幅しクロックデータリカバリに入力する際に、前記アンプで得られるロスオブシグナルを用いて前記アバランシェホトダイオードの増倍率を変化させて信号対ノイズ比を向上させることを特徴とする光受信信号断検出方法。
- 光通信に使用されるアバランシェホトダイオードを準備し、
前記アバランシェホトダイオードの出力信号をアンプで増幅し、クロックデータリカバリに入力する際に、 前記アンプから得られるロスオブシグナルを用いて前記アバランシェホトダイオードの増倍率を変化させて 、前記クロックデータリカバリの入力振幅に作用させ、信号対ノイズ比を向上させることを特徴とする光受信信号断検出方法。 - 光通信に使用されるアバランシェホトダイオードを準備し、
アンプにより前記アバランシェホトダイオードの出力を増幅し、
増幅された前記アバランシェホトダイオードの出力信号をクロックデータリカバリに入力する際に、前記クロックデータリカバリの前段の前記アンプから得られるロスオブシグナルを用いて前記アバランシェホトダイオードの増倍率を変化させ、
バイアス電圧回路により前記バイアス電圧制御回路からの制御信号に基づいて前記アバランシェホトダイオードにバイアス電圧を印加させて、前記クロックデータリカバリの入力振幅に作用させ、信号対ノイズ比を向上させることを特徴とする光受信信号断検出方法。
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