JP2009058060A - 作業車両 - Google Patents

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Yutaka Kajino
楫野  豊
Tomoyuki Ishida
智之 石田
Tetsuji Murakami
徹司 村上
Shinji Ninomiya
伸治 二宮
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Abstract

【課題】前後進レバーの操作で油圧シリンダを作動させて静油圧式無段変速装置のトラニオン軸を駆動させる際に、トラニオン軸が確実に中立位置に保持できる変速装置を備えた作業車両を提供すること。
【解決手段】前後進レバー10により設定された中立位置をトラニオン軸92の中立目標位置とした場合に、該中立目標位置のトラニオン軸ポジションセンサ92aによるセンサ値を中立基準値として該中立基準値近傍範囲を車両前進側と車両後進側に複数回往復した後に前記センサ値による中立基準値が油圧シリンダ93の前記往復動作の中心値になるように油圧シリンダ93の作動制御をコントローラ90で行うことで、前後進レバー10により設定された中立目標位置と油圧シリンダ93の前記往復動作の中心値とを一致させることができ、トラニオン軸92が中立位置からずれることを防いで、確実にトラニオン軸92を中立位置にすることができ、中立停止性が確保される。
【選択図】図12

Description

この発明は、農業用、建築用、運搬用等のトラクタなどの作業車両で用いられる静油圧式無段変速装置(HST)と噛合式変速装置からなる変速装置を有する走行車両に関する。
静油圧式無段変速装置と噛合式変速装置からなる変速装置を備えたトラクタなどの作業車両が、例えば特開2002−250437号公報に記載されている。
前記作業車両の静油圧式無段変速装置と噛合式変速装置からなる変速装置では、前後進レバーによりトラニオン軸の正逆の回動方向を決め、変速レバーの操作量に基づきトラニオン軸を回動させる油圧シリンダの作動量を調整して静油圧式無段変速装置の出力を行っている。
特開2002−250437号公報
前記変速装置において変速レバーによる静油圧式無段変速装置のトラニオン軸の回動角度の調整は変速レバーの回動角度を検出する検出センサの検出値に応じて油圧シリンダによりトラニオン軸を作動させ、該トラニオン軸の可動斜板の傾斜(回動)角度を調整して行っている。すなわち、油圧シリンダをコントローラの制御によりバルブを切替えて伸縮させることで前記油圧シリンダとリンク機構により連結したトラニオン軸を回動させ、該トラニオン軸に設けられた可動斜板を傾倒させ、その傾斜角度をセンサーで検知してコントローラにフィードバックさせている。
そして、前後進切換レバーで設定した中立位置が前記油圧シリンダとリンク機構により作動量が決まるトラニオン軸の中立位置とは合致しないことがある。
その理由は、図23に示すように、静油圧式無段変速装置の特性として該シリンダのピストンの伸張時には、トラニオン軸の中立位置(ゼロ点)から実線に沿ってトラニオン軸が回転するが、油圧シリンダのピストンが収縮する時には、点線のような作動をするため、トラニオン軸の中立復帰位置が前記ゼロ点とはずれた位置になることがある。また、リンクのガタによってもずれてくることがある。
従って、上記特許文献1記載の構成では中立位置の補正を行わないので、中立位置がずれるという欠点があり、前後進切換レバーの中立位置は保持されても、実際にトラニオン軸が前後進切換レバーで設定される中立位置に保持制御されるとは限らない。
本発明の課題は、前後進切換レバーの操作で油圧シリンダを作動させて静油圧式無段変速装置のトラニオン軸を駆動させる際に、トラニオン軸が確実に中立位置に保持できる変速装置を備えた作業車両を提供することである。
本発明の上記課題は、次の解決手段で解決される。
請求項1記載の発明は、エンジン(5)の動力をトラニオン軸(92)の回動角度を調整して出力する静油圧式無段変速装置(34)を設けた作業車両において、静油圧式無段変速装置(34)のトラニオン軸(92)の回動角度を決めるトラニオン軸回動用油圧シリンダ(93)と、トラニオン軸(92)と前記油圧シリンダ(93)の間に設けられ、前記油圧シリンダ(93)の作動によるトラニオン軸(92)の回動角度位置を検出するトラニオン軸ポジションセンサ(92a)と、車両の進行方向を前後方向に切換える前後進レバー(10)と、前後進レバー(10)により設定された中立位置をトラニオン軸(92)の中立目標位置とした場合に、該中立目標位置のトラニオン軸ポジションセンサ(92a)によるセンサ値を中立基準値として該中立基準値近傍範囲を車両前進側と車両後進側に複数回往復した後に前記センサ値による中立基準値が油圧シリンダ(93)の前記往復動作の中心値になるように油圧シリンダ(93)の作動制御を行うコントローラ(90)とを備えた作業車両である。
請求項2記載の発明は、前記コントローラ(90)の前記油圧シリンダ(93)を作動させるための制御出力はオンタイムとオフタイムからなるパルス出力とし、前記コントローラ(90)は、トラニオン軸ポジションセンサ(92a)のセンサ値が前記中立基準値近傍範囲に達する前よりも中立基準値近傍範囲に達した後の方が短いオンタイムとなるように制御し、更に前記中立基準値近傍範囲に達した後は、車両前進側から車両後進側にかけて又は車両後進側から車両前進側にかけて前記短いオンタイムを少しずつ長くする補正を行う請求項1記載の作業車両である。
たとえば、コントローラ(90)の制御出力をパルス出力とし、トラニオン軸(92)が中立基準値近傍範囲に達した後も油圧シリンダ(93)が確実に動作するオンタイム(中立基準値近傍範囲に達する前と同じ長いオンタイム)で動作させた場合に、車両前進側のトラニオン軸ポジションセンサ(92a)の検出値と車両後進側のトラニオン軸ポジションセンサ(92a)の検出値の中立基準値からの幅(差)が大きくなり、トラニオン軸ポジションセンサ(92a)の検出値が中立基準値になるまで時間がかかることがある。一方、オンタイムが短くても油圧シリンダ(93)の動作が遅くなり、中立基準値になるまで時間がかかってしまう。また、中立の不感帯域を越えてずれてくると、車体が超低速で動き始めてしまう。
しかし、請求項1記載の発明によれば、前後進レバー(10)により設定された中立位置をトラニオン軸(92)の中立目標位置とし、前記中立目標位置に対応するトラニオン軸ポジションセンサ(92a)のセンサ値を中立基準値として油圧シリンダ(93)を作動させる中立制御を行うが、トラニオン軸ポジションセンサ(92a)のセンサ値が中立基準値の近傍範囲を車両前進側と車両後進側に複数回往復した後に前記中立基準値になるように油圧シリンダ(93)の伸び及び縮みの作動量の制御をコントローラ(90)で行う。
請求項2記載の発明によれば、中立目標位置近傍範囲に達した後のオンタイムを中立目標位置近傍範囲に達する前よりも短くして、更に該短いオンタイムを少しずつ長くする補正を行うことで、中立目標位置近傍におけるトラニオン軸ポジションセンサ(92a)の値の変化を少なくすることができる。そして、オンタイム増加補正を行うことで油圧シリンダ(93)の動作が速まり、速やかに中立基準値にすることができるが、油圧シリンダ(93)の動作が速すぎると上述のように中立基準値を通り過ぎてしまうため、確実に中立基準値にするためには全体的には短いオンタイムとしてゆっくりであるが、少しずつオンタイム増加補正をして若干油圧シリンダ(93)の動作を速めると良い。
請求項1記載の発明によれば、前後進レバー(10)により設定された中立目標位置のトラニオン軸ポジションセンサ(92a)によるセンサ値を中立基準値として該センサ値による中立基準値が油圧シリンダ(93)の前記往復動作の中心値になるようにコントローラ(90)が油圧シリンダ(93)の作動制御を行うことで、前後進レバー(10)により設定された中立目標位置と油圧シリンダ(93)の前記往復動作の中心値とを一致させることができ、トラニオン軸(92)が中立位置からずれることを防いで、確実にトラニオン軸(92)を中立位置にすることができ、中立停止性が確保される。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の上記効果に加えて、中立基準置近傍範囲におけるトラニオン軸ポジションセンサ(92a)の値の変化が少なくなり、更に精度良く短時間でトラニオン軸(92)を中立位置にすることができ、中立停止性能が従来より向上する。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
なお、本明細書において作業車両の前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左、右といい、前進方向を前、後進方向を後ろという。
作業車両の一例としてトラクタを例に以下説明する。図1に全体側面図、図2に図1のトラクタの平面図、図3は図1のトラクタの変速装置の動力線図、図4は該変速装置の制御ブロック図を示す。
図1〜図3に示すトラクタは機体の前後部に前輪2、2と後輪3、3を備え、機体の前部に搭載したエンジン5の回転動力を伝動ケース内の変速装置によって適宜減速して、これらの前輪2、2と後輪3、3に伝えるように構成している。
機体の中央のハンドルポスト6にはステアリングハンドル7が支持され、その後方には座席9が設けられている。ステアリングハンドル7の下方には機体の進行方向を前後方向に切換える前後進レバー10が設けられている。この前後進レバー10を前側に移動させると機体は前進し、後方へ移動させると後進する。またハンドルポスト6を挟んで前後進レバー10の反対側にはアクセルレバー11が設けられ、またステップフロア13の右コーナ部にはアクセルペダル15と左右のブレーキペダル16,17が配置され、ステップフロア13の左コーナ部にはクラッチペダル19が配置されている。
また、1速から8速まで変速段を選択可能な変速レバー20は操縦席9の左前方部にあり、低速、中速、高速及び中立のいずれかの位置を選択できる副変速レバー21はその後方にあり、さらにその後方に1〜3速と中立位置を選択できるPTO変速レバー23が設けられている。さらに操縦席9の右側には作業機(図示せず)の高さを設定するポジションレバー24と圃場の耕耘深さを自動的に設定する自動耕深レバー25、これらのレバー24,25の後ろに作業機の右上げスイッチ(水平手動スイッチ伸び)27と右下げスイッチ(水平手動スイッチ縮み)28が配置され、更にその後ろに自動水平スイッチ(水平感度スイッチ)29(地球の水平面に対して水平を保つスイッチ)とバックアップスイッチ30(オンで前後進レバー10が後進位置にあるとき昇降油圧シリンダが働いて作業機上げ用リンク31が作業機を上昇させる)が配置されている。また、機体の後方には作業機(図示せず)を連結する前記リンク31が設けられている。
さらに、自動水平(自動水平スイッチ29と同じ機能)、手動、平行制御、傾斜と順番に切り換える水平切換スイッチ105(図14)も適宜の位置に設けられている。
図3は、本実施例の静油圧式無段変速装置34を有するトラクタの走行伝動系を表した線図である。エンジン5の回転動力はペダル操作式のクラッチペダル19の踏み込みで作動するメインクラッチ32に伝えられた後、静油圧式無段変速装置入力軸33から静油圧式無段変速装置34に伝達される。静油圧式無段変速装置34は容量可変式の油圧ポンプ34aと定容量式の油圧モータ34bを備えた油圧閉回路34cを備えており、静油圧式無段変速装置入力軸33から導入された動力により油圧ポンプ34aを作動させて、油圧ポンプ34aに設けられた斜板34dの傾斜角度に応じた圧油を油圧閉回路34cから油圧モータ34bに供給し、該油圧モータ34bにより走行出力軸36を駆動させて噛合式の変速装置38へ動力を伝達させる。
噛合式の変速装置38の副変速クラッチ39は図3の左右にスライド可能であり、図示する位置にあるときは走行出力軸36からの動力がギア41を介して高速段ギア42から副変速クラッチ39へ、該副変速クラッチ39から変速軸43のギア45に伝達され、変速軸43の回動がデフ装置46を介して後輪3が副変速高速段の走行速度で駆動される。
また、副変速クラッチ39を図3に示す位置から右側に移動して、副変速クラッチ39が変速軸43のギア45と中速段ギア47に係止すると、走行出力軸36からの動力がギア41を介してギア49からギア50、ギア51及びギア47を順次経由して副変速クラッチ39へ伝達され、さらに該副変速クラッチ39から変速軸43のギア45に伝達され、変速軸43の回動がデフ装置46を介して後輪3が副変速中速段の走行速度で駆動する。
副変速クラッチ39がさらに右側に移動して変速軸43のギア45と低速ギア55に係止すると、走行出力軸36からの動力がギア41を介してギア49からギア56へ、さらにギア56からギア57へ伝達され、ギア57と同軸のギア55から副変速クラッチ39へ、さらに該副変速クラッチ39から変速軸43のギア45に伝達され、変速軸43の回動がデフ装置46を介して後輪3が副変速低速段の走行速度で駆動される。
また、副変速クラッチ39のスライド位置が左右いずれの側にあっても、変速軸43のからの出力がギア53、59、60等を順次経由して前輪出力軸61に伝達される。このとき油圧クラッチ63が接続していると、デフ装置65を介して前輪2が後輪3と共に駆動する四輪駆動となり、また油圧クラッチ64が接続していると、前輪増速の四輪駆動となる。油圧クラッチ63と油圧クラッチ64が同時に接続することはなく、また油圧クラッチ63と油圧クラッチ64が共に接続していないと後輪3のみが駆動する二輪駆動となる。
一方、静油圧式無段変速装置入力軸33から容量可変式の油圧ポンプ34aに入力された動力はポンプ出力軸66からPTO用の駆動系に伝達される。PTO用の駆動系にはPTO正逆クラッチ67とPTO副変速クラッチ68があり、トラクタが路上走行時は前記クラッチ67,68のいずれか一方または両方が非接続状態であり、作業機を駆動させるPTO駆動系は駆動されない。
圃場内での作業機を用いる作業時は、アクセルレバー11を操縦者側(手前)に引いてエンジン回転数を定格回転数、または定格回転数以上から最大回転数の一定回転にしているので静油圧式無段変速装置入力軸33とポンプ出力軸66が同じ回転数で一定回転する。図3に示す状態は中立状態であり、ポンプ出力軸66と直結しているPTO軸69が共に回転する。
PTO正逆クラッチ67を図示左方向にスライドさせるとPTO正逆クラッチ67がPTO軸69のギア70とギア71に噛合するので、PTO軸69の動力はギア70,PTO正逆クラッチ67,ギア71,ギア71a,ギア72,ギア74,ギア78,ギア77,ギア76を順次介してPTO伝達軸75を駆動させる(PTO逆転)。また、PTO正逆クラッチ67を図示右方向にスライドさせると、PTO軸69の動力はギア70,PTO正逆クラッチ67,ギア73,ギア77,ギア76を順次介してPTO伝達軸75を駆動させる(PTO正転)。
ギア72と一体のギア74の駆動に連動するギア78からの動力もPTO伝達軸75に伝達され、PTO副変速クラッチ68が図示位置より最も左方向に移動した位置にあると、ギア79とギア80を介してギアドック81がPTO副変速クラッチ68に設けられたギアドック83と噛合してPTO駆動軸84によりPTO1速が得られる。またPTO副変速クラッチ68が図示位置から左または右方向に移動すると、それぞれの場合に噛合するPTO副変速低速段ギア85またはPTO副変速高速段ギア86に動力が伝達され、ギア85,ギア68a,PTO駆動軸84へ順次動力が伝達されるとPTO2速が得られ、また、ギア86,ギア68b,PTO駆動軸84へ順次動力が伝達されるとPTO3速が得られる。
上記構成のトラクタは路上走行時にはクラッチペダル19を踏み込み、副変速レバー21を路上走行に適した位置(基本は高速位置であり、中速位置または低速位置にする場合もある)に設定する。次いで変速レバー20を任意の位置に移動する。変速レバー20は最低速1速から最高速8速まで選択可能であるが、路上走行時の基本は8速である。
次いで前後進レバー10を前進側または後進側に移動し、クラッチペダル19をゆっくり離しながら(メインクラッチ32を接続して)アクセルペダル15を踏んでエンジン回転数を上げていく。このときアクセルペダル15を最大限に踏み込んでも、最大速度は変速レバー20の最大速度段(8速)の位置に規制される。
また、圃場内での作業時はクラッチペダル19を踏み込んだ後、副変速レバー21を適宜の位置(基本は低速または中速位置)に設定する。次いで変速レバー20を任意の位置(作業の種類に応じて1速から8速まで選択可能)に移動し、前後進レバー10を前進位置に移動させる。アクセルレバー11を操縦者側(手前)に移動してエンジン回転数を定格回転数または定格回転数以上の最大回転数までの間に設定する。次いでクラッチペダル19を離しながら(メインクラッチ32を接続して)前進させる。このときエンジン回転数は定格回転数または定格回転数以上の最大回転数までの間に設定されるが、作業速度は変速レバー20の位置で規制される。
なお、圃場内で作業機を使用する作業時にはアクセルペダル15は使用しないで、アクセルレバー11を用いる。また路上走行時にはアクセルペダル15を使用し、アクセルレバー11は使用しない。路上走行時はアクセルペダル15を操作することで自動車操縦時と同じ感覚で操縦でき、また圃場内での作業時はエンジン回転を一定に保持しなくてはならないため、アクセルペダル15では操縦が難しい。そこで前記作業時にはアクセルレバー11を操作し、かつ前記作業時にはアクセルレバー11から手を離しても元に戻らないので、操縦したアクセル位置に保持して一定エンジン回転数を保つことができる。
図5にはハンドルポスト6と操縦席付近の機体と変速レバー20のみの左側面図を示す。また図6には変速レバー20の基部付近の拡大図を示す。変速レバー20は1〜8速まで速度段を変更可能であり、各速度段に対応するポジション位置を検出できるポジションセンサ22aが該レバー20の基部に設けられている。前記ポジションセンサ20aの検出値はコントローラ90(図4)に出力される。
また図7、図8には変速装置ケース91の平面図(図7(a)、図8(a))と該変速装置ケース91内に収納されている静油圧式無段変速装置34の平面図(図7(b)、図8(b))を示す。また図9には図8(a)の矢印A方向から見た変速装置ケース91の側面図を示す。図5〜図9に示すように静油圧式無段変速装置34のトラニオン軸92を回動させる油圧シリンダ93と変速装置ケース91の外部に突出した部分のトラニオン軸92を連結するリンク機構95を変速装置ケース91の外壁部分に取り付けている。
シリンダ93のピストンロッド93aの先端部に回動自在に一端を接続したアーム95aの他端を変速装置ケース91の外壁に回動自在に支持させ、さらに該アーム95aのもう一方の端部には該アーム95aの長手方向に直交する方向に設けたロッド95bの一端が回動自在に設けられ、さらにこのロッド95bの他端には回動自在な短いアーム95cを介してアーム95aと略平行な方向に長さ調節可能なロッド95dの端部を回動自在に連結する。該長さ調節可能なロッド95dの他端は回動自在に短いアーム95eの一端に連結し、該短いアーム95eの他端にはボス95fが固定している。
ボス95fは、ボルト95pで軸95qに固定されている。軸95qは変速装置ケース91に対して回転自在に支持されており、軸95qの一端にはプレート95gが固着している。プレート95gの他端はリンクアーム95hにピン95rを介して回動自在に連結し、リンクアーム95hはトラニオン軸92と一体のカム95jに回動自在に連結している。ここで、カム95jはボス95sに固着し、ボス95sはボルト95tによりトラニオン軸92に固定されている。
また、プレート95gとリンクアーム95hはピン95rにより連結されているが、該ピン95rによる連結部は軸95qを回動支点として変速装置ケース91に固定された扇状部材95kの円弧状の長穴95k1内を摺動自在になっており、またピン95rが長穴95k1内だけを摺動可能なためにカム95jの回動範囲もピン95rの摺動に連動する範囲内に規制される。
上記リンク機構95により油圧シリンダ93の作動が前記アーム95aやロッド95dなどに連動してカム95jがトラニオン軸92と共に回動することになる。また、カム95jの側面が変速装置ケース91に支持されたローラ95mの側面に当接しながらシリンダ93によりカム95jが回動する。
図7に示す状態はトラニオン軸92が静油圧式無段変速装置34の油圧ポンプ34aの斜板34dを車両前進側に向けた状態を示しており、図8の変速装置ケース91の平面図(図8(a))と該変速装置ケース91内に収納されている静油圧式無段変速装置34の平面図(図8(b))に示す状態は静油圧式無段変速装置34の油圧ポンプ34aの斜板34dを中立位置に向けた状態を示しており、カム95jの凹部95j1に対してローラ95mが嵌り込む位置がトラニオン軸92の中立位置である。なお、ローラ95mは図8(b)のx方向からバネで押されている。また図10の変速装置ケース91の平面図(図10(a))と該変速装置ケース91内に収納されている静油圧式無段変速装置34の平面図(図10(b))を示す状態は静油圧式無段変速装置34の油圧ポンプ34aの斜板34dを後進側に向けて配置した状態を示している。
図11は前後進レバー10の基部に設けた前進シフトスイッチ10a,後進シフトスイッチ10bの配置とその作動態様を示す図である。図11(a)と図11(c)には前後進レバー10が前進位置と後進位置にある場合の前後進レバー10の基部に設けた前進シフトスイッチ10aと後進シフトスイッチ10bが作動する配置図をそれぞれ示し、図11(b)には前後進レバー10が中立位置にある場合に前進シフトスイッチ10aと後進シフトスイッチ10bのいずれにも当接しない場合の配置図を示す。
前進シフトスイッチ10aと後進シフトスイッチ10bにより、前後進レバー10の操作位置を検出することができる。図11に示すように、上記前後進レバー10の前進シフトスイッチ10aが作動するように前後進レバー10を中立位置から前進側に倒すと前進方向に動かす準備ができ、前後進レバー10の後進シフトスイッチ10bが作動するように前後進レバー10を中立位置から後進側に倒すと後進方向に動かす準備ができる。なお、車両の前進方向と後進方向への加速はあくまで変速レバー20で行う。
図12には、トラニオン軸92を中立目標位置に制御する制御例を示し、図13には、図12の(a)と(b)の間の動作の詳細図を示す。
本実施形態によれば、前後進レバー10により設定された中立位置をトラニオン軸92の中立目標位置とした場合に、前記中立目標位置に対応するトラニオン軸ポジションセンサ92aのセンサ値を中立基準値として油圧シリンダ93を作動させる中立制御を行う。
そして、トラニオン軸ポジションセンサ92aのセンサ値が中立基準値の近傍範囲を車両前進側と車両後進側に複数回往復した後に前記中立基準値になるように油圧シリンダ93の伸び(前進側)ソレノイド130及び縮み(後進側)ソレノイド131(図14)を作動させる制御をコントローラ90が行うことを特徴としている。
図12は、トラニオン軸ポジションセンサ92aの中立基準値を512(ビット)とし、中立基準値近傍範囲を中立基準値から±C(ビット)及び±D(ビット)とし、パルス出力データC(ビット)とパルス出力データD(ビット)(C>0,D>0,D<Cとする)によりパルス出力制御した場合の例である。なお、トラニオン軸ポジションセンサ92aの中立基準値はこの値に限定されるわけではない。
そして、トラニオン軸92を作動する油圧シリンダ93の目標が中立基準値のとき、中立基準値を中心に中立基準値近傍範囲を前進側と後進側へ規定回数往復動作を行う。なお、図12では往復動作を5回実施した例を示している(図12のYの部分である)。
そして、規定回数往復動作を実施後、しばらく(例えば10秒間ほど)はパルス出力の不感帯をほぼ0(±0)にする(図12のZの部分である)。さらに、中立付近制御中でトラニオン軸ポジションセンサ92aの値が中立付近(512±C ビット)であるときはパルス出力データCをパルス出力データD(D<C)に変更する。
この動作は図23で説明した油圧シリンダの作動始め位置と停止位置でずれが生じる現象も起こりうるという静油圧式無段変速装置34の構造の特性上、トラニオン軸92を中立位置にするために必要である。
図12によれば、車両前進側と車両後進側の往復動作による中立基準値からの幅は一定(±D)であるが、往復するにつれて徐々に中立基準値からの幅が狭くなるように作動させても良い。
こうして、前後進レバー10により設定された中立目標位置のトラニオン軸ポジションセンサ92aによるセンサ値を中立基準値として該センサ値による中立基準値が油圧シリンダ93の前記往復動作の中心値になるようにコントローラ90が油圧シリンダ93の作動制御を行うことで、前後進レバー10により設定された中立目標位置と油圧シリンダ93の前記往復動作の中心値とを一致させることができ、トラニオン軸92が中立位置からずれることを防いで、確実にトラニオン軸92を中立位置にすることができるので、中立停止性が確保される。
上記動作の条件として、前後進レバー10により中立位置(前後進レバーポジションセンサ(前進シフトスイッチ10a,後進シフトスイッチ10b)により検出される)が設定されて、トラニオン軸ポジションセンサ92aによる目標値が中立基準値(512ビット)になったとき、また、トラニオン軸ポジションセンサ92aによる検出値が中立不感帯内(512±2)にない時とする。なお、不感帯は図12の例では±2ビットであるが、この値に限定されない。
そして、トラニオン軸ポジションセンサ92aのセンサ値が制御出力開始直後の中立基準値近傍範囲に達する前よりも、中立基準値近傍範囲に達した後の方が短いオンタイムとなるようにして、中立目標基準値近傍におけるパルスオンタイムを電磁バルブが反応するかしないかの極小さなオンタイムとし、更に該短いオンタイムを少しずつ長くする補正を行うと良い。すなわち、短い時間でオンタイム補正を少しずつ加えていき、極く低速でトラニオン軸回動用油圧シリンダ93を動作させる構成である。
トラニオン軸92が中立基準値近傍範囲に達した後も油圧シリンダ93が確実に動作するオンタイム(中立基準値近傍に達する前と同じ長いオンタイム)で動作させた場合に、車両前進側のトラニオン軸ポジションセンサ92aの検出値と車両後進側間のトラニオン軸ポジションセンサ92aの検出値の中立基準値からの幅(差)が大きくなり、トラニオン軸ポジションセンサ92aの検出値が中立基準値になるまで時間がかかることがある。一方でオンタイムが短くても油圧シリンダ93の動作が遅くなり、中立基準値になるまで時間がかかってしまう。
しかし、本構成によれば、中立基準値近傍範囲に達した後のオンタイムを短くして、更に該短いオンタイムを少しずつ長くする補正を行うことで、中立基準値近傍範囲におけるトラニオン軸ポジションセンサ92aの値の変化を少なくすることができる。そして、オンタイム増加補正を行うことで油圧シリンダ93の動作が速まり、速やかに中立基準値にすることができるが、油圧シリンダ93の動作が速すぎると上述のように中立基準値を通り過ぎてしまうため、確実に中立基準値にするためには全体的には短いオンタイムとしてゆっくりではあるが、少しずつオンタイム増加補正をして若干油圧シリンダ93の動作を速めると良い。
図13は、図12の(a)と(b)の間(車両前進側のストッパ93eの位置から車両後進側のストッパ93fの位置にトラニオン軸ポジションセンサ92aのセンサ値が変化する)の動作の詳細図であり、中立基準値近傍範囲に達した後のオンタイムを15msecと短くして(中立基準値近傍範囲に達する前のオンタイムは約30ms)、更に16msec、17msec、18msecとオンタイム補正を1msecずつ加えた場合を示している。なお、中立基準値近傍範囲に達した後のオンタイムは15msecに限らず、また、オンタイム補正を少しずつ加える場合も1msecずつではなく、2msから5msなど幅があっても良い。
上記パルス出力増加補正に付いての詳細を説明する。
トラニオン軸ポジションセンサ92aのセンサ値がトラニオン軸回動用油圧シリンダ93のピストンロッド93aの前進側の最大伸張設定位置に設けたストッパ93eと後進側の最少短縮設定位置に設けたストッパ93fの間にあるときに、同一方向に同一周期でのトラニオン軸回動用油圧シリンダ93のパルス出力が継続した場合にパルス出力のオンタイム増加補正を行う。
更に補正条件として、トラニオン軸ポジションセンサ92aから検出されるセンサ値(TRn)が、後進側のストッパ93fの位置≦TRn≦前進側のストッパ93eの位置の範囲内にあり、同一方向に同一周期でのパルス出力が継続している場合で、500msec間に4ビット以上出力方向に変化しない場合とする。この4ビットという基準は油圧シリンダ93の動き出す一番遅い速度であり、トラクタの静油圧式無段変速装置34の油圧容量(出力)によって異なる。
オンタイム増加補正の補正量は、500msec経過毎に1msecオンタイムを増加する。なお、パルス出力の周期は固定とする。
補正のリセット条件は、反対方向の出力の要求が発生した時、すなわち前進側から後進側又は後進側から前進側に出力が変化した場合と、不感帯に入って200msec経過した時とする。なお、前記リセットを実行した方が精度が向上する。
まず、オンタイムの初期値を15msecという短いオンタイムに設定する。オンタイムが短いと、中立基準値近傍範囲におけるトラニオン軸ポジションセンサ92aの値の変化を少なくすることができる。
そして、図13に示すように、車両前進側から車両後進側にトラニオン軸ポジションセンサ92aのセンサ値が変化する場合、最初の500msec間から3回目までの500msec間ではセンサ値の変化量が4ビット未満であるため、4ビット以上出力方向(車両後進側)に変化しないという上記条件を満たす。したがって、オンタイムを初期値15msecから更に16msec、17msec、18msecとしてオンタイム補正を1msecずつ加えていく。
4回目以降の500msec間では4ビット以上出力方向(車両後進側)に変化しているため、オンタイム増加補正をやめて18msecのままにする。
そして18msecのオンタイムのままでトラニオン軸回動用油圧シリンダ93のピストンロッド93aが後進側のストッパ93fに達したら、上記補正条件により補正はリセットされてオンタイムが初期値15msecに戻り、車両前進側から車両後進側にトラニオン軸ポジションセンサ92aのセンサ値が変化する場合と同様な条件に基づいて車両後進側から車両前進側にトラニオン軸ポジションセンサ92aのセンサ値が変化する場合のオンタイム増加補正を行う。
このように中立基準値近傍範囲に達した後のオンタイムを短くして、更にオンタイムを少しずつ長くする補正を行うことで、中立基準値近傍範囲におけるトラニオン軸ポジションセンサ92aの値の変化を少なくすることができる。したがって、精度良く短時間でトラニオン軸92を中立位置にすることができ、より中立に停止する性能が向上する。
また、図12に示す例では、規定回数往復動作を実施後、しばらく(例えば10秒間ほど)はパルス出力の不感帯をほぼ0(±0)にしているが、このように時間に依存する不感帯を非常に狭くして(約0ビットとする)中立基準値近傍でトラニオン軸ポジションセンサ92aの値を微振動させる構成にすると良い(油圧シリンダ93が微振動する結果として、トラニオンポジションセンサ92aも追従する。)。
規定回数往復動作が終了した時に最終的にトラニオン軸92が停止する位置が車両前進側又は車両後進側にずれていると何らかのタイミングで車両が動き出す可能性があるが、本構成を採用することにより、オンタイムとオフタイムを微小時間で繰り返して微振動させた後で、ある程度時間が経ってから中立目標位置で停止させると、精度よく中立位置にトラニオン軸92が停止するため、中立位置への位置付け精度が向上し、中立停止性能が安定する(より安定性良く中立に停止できる)。
図14には、図1のトラクタの変速装置の制御ブロック図の他の例を示す。
コントローラ90を挟んで左側(入力側)には各スイッチ、ダイヤルとそれらのセンサ類を示し、右側(出力側)にはソレノイド類を示す。
これらのスイッチ類は、押すとオン(入り)となり再び押すとオフ(切り)となるスイッチである。ただし、後述する中立基準値のチェックモードが終了すると自動的にスイッチの機能をオフにする場合には、スイッチを押すとオンとなり、再びスイッチを押すとオフであっても、スイッチ自体は押された状態にならないスイッチである(チェックモード中はオンであってもチェックモードが終了すると自動的にオンからオフとなるので、次回は再び押さないとオンにならない。)。
水平切換スイッチ105により、作業機の水平制御を行うことができる。水平切換スイッチ105は入りで作業機の自動水平制御を開始し、切りで作業機の自動水平制御を停止する。そして、水平手動スイッチ伸び27と水平手動スイッチ縮み28は、水平切換スイッチ105が切りの時に使用するスイッチであり、手動で機体に対して作業機の左右揺動(ローリング)をさせるためのスイッチである。水平手動スイッチ伸び27により作業機を右傾斜(又は左傾斜)させ、水平手動スイッチ縮み28により作業機左傾斜(又は右傾斜)させる。
そして、3点切換スイッチ103は、作業機上げリフトシリンダ31の取り付け穴の選択によって、スイッチボックスの3点切換スイッチ103の選択を行う。カテゴリ1の作業機(ロワーリンクの前穴に付けるとき)は1を選択し、カテゴリ2の作業機(ロワーリンクの後穴に付けるとき)は2を選択する。
水平感度スイッチ106は、作業機の自動水平制御装置の動作感度を切り換えるためのスイッチであり、水平感度スイッチ106を押すと、動作感度が鈍くなって自動水平制御の動きが遅くなる。そして、再び水平感度スイッチ106を押すと動作感度が元に戻る。
また、オート感度スイッチ107は、通常は耕深制御(ロータリの昇降)に使用するスイッチであるが、本実施形態によれば、後述するチェックモード時に使用するスイッチである。なお、チェックモード時にはどのスイッチでも利用でき、オート感度スイッチ107は、その一例である。
前後進レバー前進検出センサ(前進シフトスイッチ)10a、前後進レバー後進検出センサ(後進シフトスイッチ)10b、トラニオンアーム角度センサ92a(トラニオン軸ポジションセンサ)、主変速レバー位置検出センサ20a(変速レバー20のポジションセンサ)、クラッチスイッチ97等は前述の通りである。
これらのスイッチ、ダイヤル類、センサなどから電気信号が入力インターフェース122、123を介してコントローラ(CPU)90に入力される。コントローラ90内にはA/D変換器90d、メモリ(RAM)90b、フラッシュメモリ90c、D/A変換器90eが設けられ、入力された電気信号の処理、記憶が行われる。また、不揮発メモリ135にもコントローラ90から電気信号が送信されてセンサなどからの検出値等が記憶され、更に通信装置136間で電気信号の送受信も行われる。
そして出力側には、出力インタフェース125を介してトラニオン軸回動用油圧シリンダ93の伸び(前進側)ソレノイド130、縮み(後進側)ソレノイド131、ブザー133等を設けている。
そして、コントローラ90は変速レバーポジションセンサ20aと前後進レバーシフトスイッチ10a,10b(前後進レバー前進検出センサ10a、前後進レバー後進検出センサ10b)の状態とトラニオン軸ポジションセンサ92aの検出値に基づいて、油圧シリンダ93を伸縮制御する。コントローラ90は、トラニオン軸92を後進側に調節する場合はトラニオン軸回動用油圧シリンダ93の縮み(後進側)ソレノイド131を作動させてトラニオン軸回動用油圧シリンダ93のピストンロッド93aを後進側(縮み側)に動かす制御をして、トラニオン軸92を前進側に調節する場合はトラニオン軸回動用油圧シリンダ93の伸び(前進側)ソレノイド130を作動させてトラニオン軸回動用油圧シリンダ93のピストンロッド93aを前進側(伸び側)に動かす制御をする。
また、コントローラ90の出力側にはトラニオン軸回動用油圧シリンダ93が中立位置にない場合等に報知するためのブザー133(図14)を配置している。
ところで、従来のトラクタは、静油圧式無段変速装置34と変速レバー20及び前後進レバー10との間をメカリンク機構で連結しているため、安全性を確保するためにも静油圧式無段変速装置34の中立域を過大にとっている。また、作業機を上げるとエンジンにかかる負荷が軽くなり、トラクタの車速は速くなる。したがってこの場合は車速を減速することが省エネになり好ましい。一方、作業機を下げるとエンジン全体にかかる負荷が戻るので車速を減速前に戻して復帰させたい。
しかし、中立域が過大であると、変速レバー20と前後進レバー10によるトラニオン軸92の微調整ができず、細かい制御ができないという問題がある。また、中立域を過大にとることで、前進または後進に信号が出力されているにもかかわらず、動かない時間が長くなり、運転者は確認のために車両から降りようとすると車両が動き出してしまうなとの不具合があるので、安全性の確保が必要である。更に作業機の上げ下げにともなって車速を調整する操作は煩雑で手間が掛かる。また、前記メカリンク機構の場合、機体の振動によりリンク機構がずれてしまいます。また、機体の振動により、リンク機構がねじれて動きが鈍くなったり、錆の影響でレバー10,20の操作荷重が重くなるような欠点がある。
そこで、本実施形態によれば、静油圧式無段変速装置34と変速レバー20と前後進レバー10等のメカリンク機構の連結を回避して、トラニオン軸92の中立基準値や前後端基準値などのチェックモードを設けて各機構を電気的に作動させることで、レバーの動きとトラニオンの位置が精度よくシンクロし、エンジン始動時の前段としての安全確保が可能となる。
図15及び図16には、図1のトラクタのトラニオン軸92の回動位置のポジションセンサ92aの基準値を調整する制御例(トラニオン軸調整モード)のフローを示す。図15はトラニオン軸調整モードに移行するための(前段階の)フローであり、図16はトラニオン軸調整モードに移行した場合のフローである。
まず、トラクタのキーをオンにしてエンジン5を始動させ、チェックスイッチ115、G型判定スイッチ114を共にオンにする。チェックスイッチ115はチェックモードに移行するためのスイッチであり、複数のスイッチをいう場合もある。また、G型判定スイッチ114とは、トラクタが静油圧式無段変速装置(HST)搭載機であるか否かを判定するためのスイッチである。
次に、前後進レバー10を中立位置にし、クラッチペダル19を踏んでクラッチスイッチ97(図4)をオン(クラッチ切り)とし、所定のスイッチを(図15のフローによれば水平切換スイッチ105と水平感度スイッチ106を共に)オンにする。そして1秒経つと、トラニオン軸92の回動位置のポジションセンサ92aの基準値を調整するトラニオン軸調整モードに移行する。
なお、チェックスイッチ115及びG型判定スイッチ114が共にオンでない場合や前後進レバー10が中立位置でない場合などは、通常の各制御処理を行う。
このようにトラニオン軸調整モードに移行するための(前段階の)フローを設けて、図15のフローに示す条件が全部揃うことでトラニオン軸調整モードに移行するようにしたのは、不用意にトラニオン軸調整モードに移行することを防止するためである。
そして、このトラニオン軸調整モードは、トラニオン軸ポジションセンサ92aの中立基準値を調整し、更に車両前進側の基準値と車両後進側の基準値の調整をして、これらの調整後の基準値と工場出荷前におけるもともとのトラニオン軸ポジションセンサ92aの中立基準値と、車両前進側の基準値と車両後進側の基準値の設計値とを照合して調整後の基準値が設計値の範囲内(正常と判断)又は範囲外(異常と判断)であることをブザー133により報知するものである。
図16に示すように、トラニオン軸調整モードがスタートとすると、この時点では、前後進レバー10が中立位置にあるのでコントローラ90からトラニオン軸回動用油圧シリンダ93の伸び(前進側)ソレノイド130及びトラニオン軸回動用油圧シリンダ93の縮み(後進側)ソレノイド131には信号が出力されていないため、両ソレノイド130,131はオフの状態である。
そして、図15のフローでオンにした水平切換スイッチ105と水平感度スイッチ106を共にオフにすると、所定時間(5秒程度)の間、ブザー133を鳴らして作業者に注意を喚起させる。そして、中立基準値を設定し直すために、今まで不揮発メモリ135に記憶されていた中立基準値の補正値を一旦クリアにして補正値を初期化(±0)し、不揮発メモリ135に書き込む(ステップA)。
次に所定のスイッチ(図16のフローによれば水平感度スイッチ106及びクラッチペダル19(クラッチスイッチ97(図4)をオン、走行可能状態となる))をオンにして1秒経つと、トラニオン軸ポジションセンサ92aから検出される現時点の検出値を中立基準値(図8(b)のカム95jの凹部95j1にローラ95mが嵌り込んでいる位置)として不揮発メモリ135に記憶させる(ステップB)。このようにカム95jの凹部95j1にローラ95mが嵌り込んでいる状態で新たに中立基準値を決める構成である。
そして、コントローラ90はトラニオン軸回動用油圧シリンダ93のピストンロッド93aの伸び側に出力して、すなわちトラニオン軸回動用油圧シリンダ93の伸び(前進側)ソレノイド130を作動させる。これにより、ピストンロッド93aは車両前進側に作動してストッパ93eに当たる。ピストンロッド93aがストッパ93eに当たることで、車両前進側でトラニオン軸ポジションセンサ92a(トラニオンアーム角度センサとも言う)の検出値が一定値となり変化しなくなったセンサ検出値を前進側の最大の基準値として不揮発メモリ135に記憶させる(ステップC)。
次に、コントローラ90によりピストンロッド93aの縮み側に出力を行うと、すなわちトラニオン軸回動用油圧シリンダ93の縮み(後進側)ソレノイド131が作動する。これにより、ピストンロッド93aは車両後進側に作動してストッパ93fに当たる。ピストンロッド93aがストッパ93fに当たることで、前進側と同様に車両後進側でトラニオン軸ポジションセンサ92aの検出値が一定値となり変化しなくなったセンサ検出値を後進側の最大の基準値として不揮発メモリ135に記憶させる(ステップD)。
このように、車両前進側と車両後進側でそれぞれの最大の基準値を決めることで、ピストンロッド93aの作動範囲が決まる。
なお、ステップAの後、水平感度スイッチ106及びクラッチスイッチ97がオフの場合は図16の左側のフローになる。このフローは操縦者が水平手動スイッチ伸び27及び水平手動スイッチ縮み28を操作することで、コントローラ90はピストンロッド93aの伸び側と縮み側に出力を行い、トラニオン軸回動用油圧シリンダ93の伸び(前進側)ソレノイド130とトラニオン軸回動用油圧シリンダ93の縮み(後進側)ソレノイド131を作動させて操縦者の感覚でトラニオン軸回動用油圧シリンダ93の中立基準値を決めるフローである。次に所定のスイッチ(図16のフローによれば水平感度スイッチ106及びクラッチペダル19(クラッチスイッチ97(図4)をオン、走行可能状態となる))をオンにして1秒経つと、トラニオン軸ポジションセンサ92aから検出される現時点の検出値を、この場合の当該中立基準値としてステップBにおいて、不揮発メモリ135に記憶させる。
また、図16の右側のフローの、ステップEにおいてトラニオン軸92が中立位置に戻ると、ステップFに進み、トラニオン軸回動用油圧シリンダ93の中立基準値、前進側及び後進側の各基準値(ステップB、C、Dで記憶された基準値)が工場出荷前におけるもともとのトラニオン軸回動用油圧シリンダの中立基準値、前進側及び後進側の各基準値の設計値から逸脱しているか否かを判定する。
設計値から逸脱していなければ、すなわち設計値の範囲内であれば、所定時間(例えば1〜2秒程度)ブザー133により正常であることを報知し、各基準値が設計値から逸脱していれば、ブザー133により連続出力を行い、異常であることを報知する。
本実施形態によればブザー133で報知しているが、ランプやモニター表示などの報知手段でも良い。また、ブザー133を正常報知用と異常報知用に複数設けても良いし、正常の場合と異常の場合の報知形態(態様)を変えれば一つのブザー133でも対応可能である。例えば、音の強弱(大小)や音声、音楽、音色などを変えたり、連続音や間欠音としたりすれば良い。
このように、変速レバー20の前進最大側及び後進最大側には、メカストッパ93e、93f(図9)を設けることで、トラニオン軸ポジションセンサ92aのチェック時に調整モードにしてトラニオン軸92aを制御するための前進側及び後進側の各基準値を略自動検出し、トラニオン軸92aの制御を行う。そして、前進側及び後進側の各基準値が(もともとの中立、前進最大位置、後進最大位置の設計値の範囲内であれば正常とし、設計値から逸脱していれば異常として、正常か異常かを報知形態により区別することで、中立、前進最大位置、後進最大位置の調整の可否がブザー133の報知により認識できる。このフローの目的は、中立位置、前進最大位置、後進最大位置が設計値からずれていれば補正を行い、ずれていなければ補正は行わない。
また、以下の方法によってもトラニオン軸92の中立基準値を決めることができる。
図17及び図18には、図1のトラクタのトラニオン軸の回動位置のポジションセンサの基準値を調整する別の制御例(図15及び図16に示す例とは別のトラニオン軸調整モード)のフローを示す。図17はトラニオン軸調整モードに移行するための(前段階の)フローであり、図18はトラニオン軸調整モードに移行した場合のフローである。
まず、図15に示す例と同様に、トラクタのキーをオンにしてエンジン5を始動させ、チェックスイッチ115、G型判定スイッチ114を共にオンにする。
次に、前後進レバー10を中立位置にし、クラッチペダル19を踏んでクラッチスイッチ97(図4)をオン(クラッチ切り)とし、所定のスイッチを(図17のフローによれば水平切換スイッチ105と3点切換スイッチ103を共に)オンにする。そして1秒経つと、トラニオン軸92の回動位置のポジションセンサ92aの基準値を調整するトラニオン軸調整モードに移行する。
このように図17及び図18に示すトラニオン軸調整モードにおいても、図15及び図16に示す例と同様に、トラニオン軸調整モードに移行するための(前段階の)フローを設けることで不用意にトラニオン軸調整モードに移行することを防止している。
図18に示すように、トラニオン軸調整モードがスタートとすると、この時点では、前後進レバー10が中立位置にあるので、コントローラ90からトラニオン軸回動用油圧シリンダ93の伸び(前進側)ソレノイド130及びトラニオン軸回動用油圧シリンダ93の縮み(後進側)ソレノイド131には出力されていないため、両ソレノイド130,131はオフの状態である。
そして、図17のフローでオンにした水平切換スイッチ105と3点切換スイッチ103を共にオフにすると、所定時間ブザー133オンの出力を行う。
また、中立基準値を設定し直すために、今まで記憶されていた中立基準値の補正値を一旦クリアにして補正値を初期化(±0)し、不揮発メモリ135に書き込む(ステップH)。
次に水平切換スイッチ105と3点切換スイッチ103が共にオフのままであり、ある所定スイッチ、例えば水平手動スイッチ伸び27をオンにし、水平手動スイッチ縮み28をオフにすると、コントローラ90はトラニオン軸回動用油圧シリンダ93のピストンロッド93aの伸び側に出力して、すなわちトラニオン軸回動用油圧シリンダ93の伸び(前進側)ソレノイド130を作動させる。
そして、車両が前進(後進を先にしてもよい)し出したときに水平切換スイッチ105と3点切換スイッチ103を共にオンにすると(所定スイッチを押したとき、出力が止まってピストンロッド93aは停止する。次いで図18のフローの右側に移行して所定時間ブザー133オンの出力を行い、このときの前進側のピストンロッド93aの位置をトラニオン軸ポジションセンサ92aにより検出し、該検出値を前進側の基準値(中立基準値(1))としてメモリ(RAM)90bに記憶させる(ステップI)。
このステップIは、中立基準値からトラニオン軸92が前進側に移っていること、すなわち現在操作している油圧シリンダ93のピストンロッド93aが前進側であることを確認するためのものである。トラニオンシリンダ93のピストンロッド93aの伸び側に出力した場合に車両が後進することは異常であるため、ピストンロッド93aへの出力と車両の作動が正常であるかどうかを確認するものである。
また、ステップHの後、水平切換スイッチ105と3点切換スイッチ103が共にオフのまま、水平手動スイッチ縮み28をオンにして水平手動スイッチ伸び27をオフにした場合は、コントローラ90はトラニオン軸回動用油圧シリンダ93のピストンロッド93aの縮み側に出力して、すなわちトラニオン軸回動用油圧シリンダ93の縮み(後進側)ソレノイド131を作動させる。
そして、車両が後進(後進を先にするとここでは前進)し出したときに水平切換スイッチ105と3点切換スイッチ103を共にオンにすると(所定スイッチを押したとき、出力が止まってピストンロッド93aは停止する。)、このときの後進側のピストンロッド93aの位置をトラニオン軸ポジションセンサ92aにより検出し、該検出値を後進側の基準値(中立基準値(1))としてメモリ(RAM)90bに記憶させる(ステップI)。
このステップIは、中立基準値からトラニオン軸92が後進側に移っていること、すなわち現在操作している油圧シリンダ93のピストンロッド93aが後進側であることを確認するためのものである。トラニオンシリンダ92のピストンロッド93aの縮み側に出力した場合に車両が前進することは異常であるため、ピストンロッド93aへの出力と車両の作動が正常であるかどうかを確認するものである。
一方、ステップHの後、水平切換スイッチ105と3点切換スイッチ103を共にオンにすると、図18のフローの右側に移行して所定時間ブザー133をオンする出力を行い、トラニオン軸ポジションセンサ92aから検出される現時点の検出値を中立基準値(1)としてメモリ(RAM)90bに記憶させる(ステップI)。
次に水平切換スイッチ105と3点切換スイッチ103を共にオフにすると先の(左側の)フローと同様な処理を行い、前進側又は後進側の基準値を中立基準値(2)としてメモリ(RAM)90bに記憶させる(ステップJ)。
すなわち、図18の左側のフローで水平手動スイッチ伸び27をオンにした場合は前進側の基準値が中立基準値(1)となり、右側のフローで水平手動スイッチ縮み27をオンにした場合は後進側の基準値が中立基準値(2)となる。
一方、図18の左側のフローで水平手動スイッチ縮み28をオンにした場合は後進側の基準値が中立基準値(1)となり、右側のフローで水平手動スイッチ伸び27をオンにした場合は前進側の基準値が中立基準値(2)となる。
レバー20の動きは電気的に検出しているが、それでもリンク機構95にガタが発生したりすると、ピストンロッド93aの伸び側と縮み側の動きに伴わずにトラクタが前進又は後進する場合がある。また、レバー20の変速位置と実際の速度がずれてきくる。
しかし、このように水平手動スイッチ伸び27をオンにした場合は車両が前進し出し、水平手動スイッチ縮み28をオンにした場合は車両が後進し出すことで、ピストンロッド93aの作動とトラクタの作動が一致していることを確認することができ、不具合があった場合は早めに察知することが可能となり、より安全性を期すことができる。
そして、ステップHの後、水平切換スイッチ105と3点切換スイッチ103が共にずっとオンであると、トラニオン軸ポジションセンサ92aから検出される現時点の検出値が中立基準値(1)、中立基準値(2)となる。水平切換スイッチ105と3点切換スイッチ103を押した時点での値が記憶される。またこのとき、操縦者の手はスイッチから離れている。
そして、このようにトラニオン軸ポジションセンサ92aにより検出した前進側の基準値と後進側の基準値(ステップIにおける中立基準値(1)及びステップJにおける中立基準値(2))の平均値を中立基準値として不揮発メモリ135に記憶させる(ステップK)。
中立位置、前進側最大位置、後進側最大位置のポジションセンサの位置の設計値から逸脱していれば、ブザー133により連続出力を行い、異常であることを報知する。そして設計値の範囲内であれば、所定時間(例えば1〜2秒程度)ブザー133により正常であることを報知する。
静油圧式無段変速装置34と変速レバー20と前後進レバー10を連結するメカリンク機構は、トラクタの使用により各機構の駆動時間が長くなると摩耗する。そして、摩耗により静油圧式無段変速装置34の中立域が変化すると、センサ(トラニオン軸ポジションセンサ92a、前後進レバー前進検出センサ10a、前後進レバー後進検出センサ10b、変速レバーポジションセンサ20aの調整が必要となる。
しかし、本構成を採用することにより、トラクタの使用により長い年数が経過しても、トラニオン軸ポジションセンサ92aにより検出される中立基準値を補正することによりセンサ調整工数を低減するとともに、トラニオン軸92を中立位置に調整する際に中立調節の精度を向上できる。そして、調整された中立基準値が、もともとの前記設計値の範囲内であるかどうかを、正常と異常の異なる報知形態により区別することで、メカリンク機構等のセンサ入力側(コントローラ90の入力側)の調整ができたか否かをその時点で確認できる。
また、以下の方法によってもトラニオン軸92の中立基準値を決めることができる。
図19には、図1のトラクタのトラニオン軸92の回動位置のポジションセンサ92aの基準値を調整する別の制御例(図16や図18などに示す例とは別のトラニオン軸調整モード)のフローを示す。図19はトラニオン軸調整モードに移行した場合のフローであり、トラニオン軸調整モードに移行するための(前段階の)フローは図17と同様であるため、説明及び図示を省略する。
図19に示すように、トラニオン軸調整モードがスタートとすると、所定スイッチ(図17のフローでオンにした水平切換スイッチ105と3点切換スイッチ103を共に)オフにすると、所定時間ブザー133オンの出力を行う。
そして、コントローラ90は不揮発メモリ135に記憶されているトラニオン軸92aの中立基準補正値を読み込む(ステップM)。
次に前後進レバー10を前進側に操作するとトラニオン軸ポジションセンサ92aから検出される中立基準値の補正値を所定量(例えば+1(ビット))補正する。そして、前後進レバー10を後進側に操作するとトラニオン軸ポジションセンサ92aから検出される中立基準値の補正値を所定量(例えば−1(ビット))補正する。
また、前後進レバー10を前進側に倒すたびに中立基準値の補正値を所定量ずつ増加させ、前後進レバー10を後進側に倒すたびに中立基準値の補正値を所定量ずつ減少させることも可能である。中立基準値の補正値は、前進側は上限リミット(ピストンロッド93aがストッパ93eに当たる)まで、後進側は下限リミット(ピストンロッド93aがストッパ93fに当たる)まで行うことができる。
そして、水平切換スイッチ105と3点切換スイッチ103を押すと、所定時間ブザー133オンの出力を行い、当該中立基準補正値を不揮発メモリ135に記憶させる(ステップN)。
中立位置、前進側最大位置、後進側最大位置のポジションセンサの位置の設計値から逸脱していなければ、すなわち設計値の範囲内であれば、所定時間ブザー133により正常であることを報知し、各基準値が設計値から逸脱していれば、ブザー133により連続出力を行い、異常であることを報知する。
静油圧式無段変速装置34と変速レバー20と前後進レバー10を連結するメカリンク機構は、トラクタの使用により各機構の駆動時間が長くなると摩耗する。そして、摩耗により静油圧式無段変速装置34の中立域が変化すると、センサ(トラニオン軸ポジションセンサ92a、前後進レバー前進検出センサ10a、前後進レバー後進検出センサ10b、変速レバーポジションセンサ20a)の調整が必要となる。
しかし、本構成を採用することにより、長い年数が経過しても、トラニオン軸ポジションセンサ92aにより検出される中立基準値を自動補正することによりセンサ類の調整が不要となり、トラニオン軸92を中立位置に調整する際に中立調節の精度を向上できる。そして、調整された中立基準値が、もともとの前記設計値の範囲内であるかどうかを、正常と異常の異なる報知形態により区別することで、メカリンク機構等のセンサ入力側(コントローラ90の入力側)の調整ができたか否かをその時点で確認できる。
図20及び図21には、図1のトラクタの変速レバー20のポジションセンサ20aにより検出される基準値を調整する制御例のフローを示す。図20は変速レバー20のポジションセンサ20a基準値の調整モードに移行するための(前段階の)フローであり、図21は変速レバー20のポジションセンサ20a基準値の調整モードに移行した場合のフローである。
次に、変速レバー20の1速から8速のポジションセンサ20aの基準値の調整方法について説明する。変速レバー20は、1速から8速まで変速可能であり、最低速と最大速である1速と8速の位置を調整する。
まず、図15に示す例と同様に、トラクタのキーをオンにしてエンジン5を始動させ、チェックスイッチ115、G型判定スイッチ114を共にオンにする。
次に、ある所定スイッチ(例えば、図20のフローによればオート感度スイッチ107)をオンにして1秒経つと、変速レバー20の1速から8速のポジションセンサ20a基準値の調整モードに移行する。
このように変速レバーのポジションセンサ20aの基準値の調整モードにおいても、当該調整モードに移行するための(前段階の)フローを設けることで不用意に調整モードに移行することを防止している。
図21に示すように、変速レバー20のポジションセンサ20a基準値の調整モードがスタートして、変速レバー20の位置を8速位置にすると、現時点での位置を検出して記憶する。この現時点での位置を複数回読み込んで平均値を求める。
そして、オート感度スイッチ107をオンにすると、所定時間ブザー133オンの出力を行い、ポジションセンサ20aの8速位置の平均値を変速レバー20の8速位置の基準値として不揮発メモリ135に記憶させる(ステップQ)。
次に、変速レバー20の位置を1速位置にすると、現時点での1速位置におけるポジションセンサ20aのセンサ値を複数回読み込んで平均値を求める。
そして、オート感度スイッチ107をオンにすると、所定時間ブザー133オンの出力を行い、ポジションセンサ20aの1速位置の平均値を変速レバー20の1速位置の基準値として不揮発メモリ135に記憶させる(ステップR)。
以上により求めた1速位置と8速位置が変速レバー20の位置の設計値から逸脱していなければ、所定時間ブザー133により正常であることを報知し、各基準値が設計値から逸脱していれば、ブザー133を連続出力して異常であることを報知する。
変速レバー20のロッドおよびレバーガイドの剛性等により、変速レバー20とポジションセンサ20aとの間の撓み等が発生し、ポジションセンサ20aで検出する値がずれてくる場合がある。
しかし、本構成のように、変速レバー20の1速位置と8速位置のポジションセンサ20aによる検出値をそれぞれ複数回読込んで、1速位置と8速位置の基準値をそれぞれ複数個の平均値とすることで、1速位置と8速位置の位置決定が精度よく行われるようになる。そして、1速位置と8速位置が決まると、その間の速度段の位置は等配分して決めることができる。
このようにして、変速レバー20の1速〜8速の間の各速度段の各基準位置の精度を高めことで、トラニオン軸92の制御の性能を向上させることができる。また、1速位置と8速位置の各基準位置が設計値の範囲内であるかどうかを、正常(所定時間出力)と異常(連続出力)の異なる報知形態により区別することで、変速レバー20の操作位置の精度が従来より向上する。
図22には、図1のトラクタの別の制御例のフローを示す。具体的には、エンジン5の始動時に中立位置にないトラニオン軸92を自動的に中立位置に戻す場合のフロー及びトラニオン軸ポジションセンサ92aによる検出値が異常値である場合でも、走行可能にするためのフローを示す。
また、エンジン5の始動時において、前後進レバー10が中立位置にある場合でもトラニオン軸92が中立位置からずれていると、エンジン5の始動とともに急に機体が走行を始めることが考えられる。
このようなことを防止するために、エンジン5の始動時において前後進レバー10が中立位置にある場合でも、トラニオン軸92が中立位置からずれている時は、ブザー133などにより報知して、トラニオン軸92を自動的に中立位置にする構成とすると良い。
例えば、トラクタの電源オン時に、前後進レバー10が中立位置にある時にはブザー133により連続して報知すると共にトラニオン軸92のピストンロッド93aを中立位置にする制御をしても良い。この操作は、トラクタが動かないうちに行う。副変速レバー21が入りで前後進レバー10が前後どちらかに入っている状態で、エンジン5を切って再びエンジンを駆動させるとトラクタが動いてしまう場合があるからである。
そして、トラニオン軸ポジションセンサ92aによる検出値が異常値(例えば、ポジションセンサが異常の場合は、0Vまたは5Vのいずれか一方の信号しか入力されない。)である場合や基準値(中立基準値、前進側基準値、後進側基準値など全ての基準値)が異常値である場合(もともとの設計値から外れているという場合)に、前後進レバー10を前進側に操作すると、コントローラ90は一定時間(例えば30分程度)前進側(トラニオン軸92の油圧シリンダ93のピストンロッド93aの伸び側)に出力し、トラニオン軸回動用油圧シリンダ93の伸び(前進側)ソレノイド130を作動させる。
そして前後進レバー10を後進側に操作すると、コントローラ90は一定時間(例えば30分程度)後進側(トラニオン軸92の油圧シリンダ93のピストンロッド93aの縮み側)に出力し、トラニオン軸回動用油圧シリンダ93の縮み(後進側)ソレノイド131を作動させる制御を行う。このような異常時でも、非常時の場合はトラクタを動かす必要があるからである。
また、前述のようにして走行中、コントローラ90がトラニオン軸ポジションセンサ92aによる検出値は正常であると判断すると、基準値(中立基準値、前進側基準値、後進側基準値など全ての基準値)が調整されていない場合(例えば、断線していたものが、走行中に振動等により電線に電流が流れてトラニオンセンサ値が正常値になることがある。)は、トラニオン軸ポジションセンサ92aで検出されるセンサ値により一定時間内(例えば30分程度)でも前後進ソレノイド130,131の出力の規制を行う(トラニオンセンサ値が正常値であっても、設計値とずれていれば、規制する。)。
上記構成を図22のフローに従って説明する。
まず、トラクタのキーをオンにしてエンジン5を始動させ、エンジン5の始動時に中立位置にないトラニオン軸92を自動的に中立位置に戻すトラニオンセフティモードにする。ステップTにおいてセフティフラグがある場合はブザー133による連続出力を行い、前後進レバー10が中立位置にある場合はトラニオン軸92を中立位置に調整し、トラニオンセフティモードは終了する。
上記トラニオンセフティモードにより、トラニオン軸92が中立位置からずれていても自動的に中立位置にできる。そして、ステップTにおいてセフティフラグがない場合は、ステップUに進み、右側のフローに移行する。このフローでは、トラニオン軸ポジションセンサ92aによる検出値が異常値である場合や基準値(中立基準値、前進側基準値、後進側基準値など)が異常値である場合でも、走行可能にするためのフロー(トラニオンセンサ異常時走行モード)である。
トラニオン軸ポジションセンサ92aによる検出値が異常値であったり、基準値が異常値である場合でも、この異常値が回避されない場合は、トラクタが走行できない状態となり圃場から身動きがとれなくなってしまい、トラクタを所定の場所(車庫など)に戻すことができなくなるため、一定時間はトラクタを走行可能とすると良い。
まず、ステップUにおいて、トラニオン軸ポジションセンサ92aによる検出値(中立基準値、前進側の基準値、後進側の基準値など(これらのうち一つでも異常値であるとYESに進む。)が異常値である場合に、ブザー133による連続出力を行う。
そして、前後進レバー10を前進側に操作にすると一定時間、コントローラ90はトラニオン軸回動用油圧シリンダ93のピストンロッド93aの伸び側に出力して、すなわちトラニオン軸回動用油圧シリンダ93の伸び(前進側)ソレノイド130を作動させ、車両が前進する。
さらに、前後進レバー10を後進側に操作すると一定時間、コントローラ90はトラニオン軸回動用油圧シリンダ93のピストンロッド93aの縮み側に出力して、すなわちトラニオン軸回動用油圧シリンダ93の縮み(後進側)ソレノイド131を作動させ、車両が後進する。そして、タイマによりカウントがゼロになると走行停止する。再び走行したい場合は、前述の操作を行う。また、ステップVにおいて、車両が前進又は後進している場合はNOに進み、走行していない場合(停止中)はYESに進み、トラニオンセンサ異常時走行モードは終了する。
ステップVにおいて、NOに進むとトラニオン軸ポジションセンサ92aによる検出値が正常値であるか否かの判定を行う。そして、走行中において、トラニオン軸ポジションセンサ92aが正常値を示しても、この正常値が設計値から離れていれば、所定速度に規制をかける。一方、トラニオン軸ポジションセンサ92aの検出値が、設計値から離れていなければ、速度の規制はしない。
従来のトラクタでは、電源オン時に、前後進レバー10は中立位置にあるが、トラニオン軸92のピストンロッド93aが前進側又は後進側にあると操縦者の意に反してトラクタが動いてしまう。
また、トラニオン軸ポジションセンサ92aによる検出値が異常値である場合などの異常時でも、非常時の場合は非常用運転としてトラクタを動かす手段が必要である。
さらに、トラニオン軸ポジションセンサ92aによる基準値(中立基準値、前進側基準値、後進側基準値など全ての基準値)の調整ができていない場合(例えば工場での調整前段階あるいはコントローラ90の交換時など、また設計値からずれている場合)は、トラニオン軸ポジションセンサ92aにより前後進の出力の規制を行うことでメカストッパー(93e、93f(図9))の構成部品の劣化及び損傷を防止できる。
本構成を採用することにより、トラニオン軸92の制御の安全性、非常時における脱出機能を向上させることができる。
この発明は、農業用、建築用、運搬用等のトラクタなどの作業車両として利用できる。
本発明の一実施例のトラクタの左側面図である。 図1のトラクタの平面図である。 図1のトラクタの変速装置の動力線図である。 図1のトラクタの変速装置の制御ブロック図である。 図1のトラクタのハンドルポストと操縦席付近の機体と変速レバーのみの左側面図である。 図4の変速レバーの基部の拡大図である。 図1の前進時のトラクタの変速装置ケースの平面図(図7(a))と該変速装置ケース内に収納されている静油圧式無段変速装置の平面図(図7(b))である。 図1の中立時のトラクタの変速装置ケースの平面図(図8(a))と該変速装置ケース内に収納されている静油圧式無段変速装置の平面図(図8(b))である。 図8(a)の矢印A方向から見た変速装置ケースの側面図である。 図1の後進時のトラクタの変速装置ケースの平面図(図10(a))と該変速装置ケース内に収納されている静油圧式無段変速装置の平面図(図10(b))である。 図1のトラクタの前後進レバーが前進位置(図11(a))、中立位置(図11(b))及び後進位置(図11(c))のいずれの位置にあるのか前後進レバーの基部に設けたシフトスイッチの配置とその作動態様を示す図である。 トラニオン軸を中立目標位置に制御する制御例を示した図である。 図12のab間の動作の詳細図を示した図である。 図1のトラクタの変速装置の制御ブロック図の他の例を示した図である。 図1のトラクタのトラニオン軸の回動位置のポジションセンサの基準値を調整する制御例を示したフローである。 図1のトラクタのトラニオン軸の回動位置のポジションセンサの基準値を調整する制御例を示したフローである。 図1のトラクタのトラニオン軸の回動位置のポジションセンサの基準値を調整する別の制御例を示したフローである。 図1のトラクタのトラニオン軸の回動位置のポジションセンサの基準値を調整する別の制御例を示したフローである。 図1のトラクタのトラニオン軸の回動位置のポジションセンサの基準値を調整する別の制御例を示したフローである。 図1のトラクタの変速レバーのポジションセンサ基準値を調整する制御例を示したフローである。 図1のトラクタの変速レバーのポジションセンサ基準値を調整する制御例を示したフローである。 図1のトラクタの別の制御例を示したフローである。 従来技術の油圧シリンダンとリンク機構を用いる静油圧式無段変速装置のトラニオン軸の回動角度にヒステリシスがあることを説明する図である。
符号の説明
2 前輪 3 後輪
5 エンジン 6 ハンドルポスト
7 ステアリングハンドル 9 座席
10 前後進レバー 10a 前進シフトスイッチ
10b 後進シフトスイッチ 11 アクセルレバー
11a スロットルセンサ 13 ステップフロア
15 アクセルペダル 16、17 ブレーキペダル
19 クラッチペダル 20 変速レバー
20a ポジションセンサ 21 副変速レバー
23 PTO変速レバー 24 ポジションレバー
25 自動耕深レバー
27 右上げスイッチ(水平手動スイッチ伸び)
28 右下げスイッチ(水平手動スイッチ縮み)
30 バックアップスイッチ 31 作業機上げ用リンク
32 メインクラッチ 33 静油圧式無段変速装置入力軸
34 静油圧式無段変速装置 34a 油圧ポンプ
34b 油圧モータ 34c 油圧閉回路
34d 斜板 36 走行出力軸
39 副変速クラッチ 41 ギア
42 高速段ギア 43 変速軸
45 ギア 46 デフ装置
47 中速段ギア 49、50、51、53 ギア
55 低速ギア 56、57、59、60 ギア
61 前輪出力軸 63 油圧クラッチ
64 油圧クラッチ 65 デフ装置
66 ポンプ出力軸 67 PTO正逆クラッチ
68 PTO副変速クラッチ 68a、68b ギア
69 PTO軸
70、71、71a、72、73、74 ギア
75 PTO伝達軸 76、77、78、79、80 ギア
81、83 ギアドック 84 PTO駆動軸
85 PTO副変速低速段ギア 86 PTO副変速高速段ギア
90 コントローラ 90a EEPROM
90b メモリ(RAM) 90c フラッシュメモリ
90d A/D変換器 90e D/A変換器
91 変速装置ケース 92 トラニオン軸
92a ポジションセンサ 93 トラニオン軸回動用油圧シリンダ
93a ピストンロッド 93c アーム
93d 回動軸 93e、93f ストッパ
95 リンク機構 95a、95c アーム 95b ロッド 95d ロッド
95e 短いアーム 95f ボス
95g プレート 95h リンクアーム
95j カム 95j1 凹部
95k 扇状部材 95k1 長穴
95m ローラ 95p ボルト
95q軸 95r ピン
95s ボス 95t ボルト
97 クラッチスイッチ 103 3点切換スイッチ
105 水平切換スイッチ 106 水平感度スイッチ
107 オート感度スイッチ 114 G型判定スイッチ
115 チェックスイッチ 122、123入力インターフェース
125 出力インタフェース
130 トラニオン軸回動用油圧シリンダ伸びソレノイド
131 トラニオン軸回動用油圧シリンダ縮みソレノイド
133 ブザー 135 不揮発メモリ
136 通信装置

Claims (2)

  1. エンジン(5)の動力をトラニオン軸(92)の回動角度を調整して出力する静油圧式無段変速装置(34)を設けた作業車両において、
    静油圧式無段変速装置(34)のトラニオン軸(92)の回動角度を決めるトラニオン軸回動用油圧シリンダ(93)と、
    トラニオン軸(92)と前記油圧シリンダ(93)の間に設けられ、前記油圧シリンダ(93)の作動によるトラニオン軸(92)の回動角度位置を検出するトラニオン軸ポジションセンサ(92a)と、
    車両の進行方向を前後方向に切換える前後進レバー(10)と、
    前後進レバー(10)により設定された中立位置をトラニオン軸(92)の中立目標位置とした場合に、該中立目標位置のトラニオン軸ポジションセンサ(92a)によるセンサ値を中立基準値として該中立基準値近傍範囲を車両前進側と車両後進側に複数回往復した後に前記センサ値による中立基準値が油圧シリンダ(93)の前記往復動作の中心値になるように油圧シリンダ(93)の作動制御を行うコントローラ(90)と
    を備えたことを特徴とする作業車両。
  2. 前記コントローラ(90)の前記油圧シリンダ(93)を作動させるための制御出力はオンタイムとオフタイムからなるパルス出力とし、
    前記コントローラ(90)は、トラニオン軸ポジションセンサ(92a)のセンサ値が前記中立基準値近傍範囲に達する前よりも中立基準値近傍範囲に達した後の方が短いオンタイムとなるように制御し、更に前記中立基準値近傍範囲に達した後は、車両前進側から車両後進側にかけて又は車両後進側から車両前進側にかけて前記短いオンタイムを少しずつ長くする補正を行うことを特徴とする請求項1記載の作業車両。
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