JP2885518B2 - 作業車の制御装置 - Google Patents

作業車の制御装置

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JP2885518B2
JP2885518B2 JP1300391A JP1300391A JP2885518B2 JP 2885518 B2 JP2885518 B2 JP 2885518B2 JP 1300391 A JP1300391 A JP 1300391A JP 1300391 A JP1300391 A JP 1300391A JP 2885518 B2 JP2885518 B2 JP 2885518B2
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英機 神山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トラクタ等の作業車に
おいて耕耘作業を行う場合において、耕深を一定に制御
すべく作業機側制御部を設け、また、車軸トルクを一定
とする車軸トルク制御部を設け、また車速を一定とする
車軸トルク制御部を設けた作業車の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、作業車の耕深変化に伴う制御
装置に関する技術は公知とされているのである。例え
ば、特開昭54−135102号公報や、特開昭58−
20524号公報に記載の技術の如くである。また、車
軸トルク制御や車速制御に関する技術も公知とされてい
るのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】トラクタに装着した耕
耘装置により耕深を一定にすべく制御する構成におい
て、従来の技術においては、耕深が変化するとただちに
油圧式作業機昇降機構により作業機を上下して、耕深を
一定にすべく構成していたのである。しかし、本発明に
おいては、耕深を一定に制御することは勿論行うが、そ
の後において、負荷の変動があればエンジン回転数制御
部Eと変速機制御部Tにより負荷を一定にすべく制御す
べく構成したものである。また、作業機側制御部Wによ
る耕深制御に先立って、エンジン回転数制御部Eと変速
機制御部Tにより、負荷を一定にし、その後に作業機側
制御部Wにより耕深制御することも可能としたものであ
る。また、耕深一定制御機構の他に、車軸トルク一定制
御機構と、車速一定制御機構を設け、車軸トルク一定制
御機構と、車速一定制御機構の場合には、先ず変速機制
御部Tを制御し、該変速機制御部Tに余裕の無い場合に
おいて、次ぎにエンジン回転数制御部Eを制御すべく構
成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決すべき課題
は以上の如くであり、次に該課題を解決する手段を説明
する。請求項1においては、エンジン回転数制御部E、
変速機制御部T、及び作業機側制御部Wとを具えた作業
車において、エンジン回転数制御部Eは、電子ガバナー
コントローラ・燃料噴射ポンプ・ラック用アクチュエー
タ・ラック用アクチュエータの位置を検出する位置セン
サー・回転数センサー等により構成した電子ガバナー機
構とし、作業機側制御部Wには、耕深設定機S5と耕深
検出機S6とを有し、耕深を一定とする耕深制御の場合
には、耕深設定値K5=耕深検出値K6となるように、
作業機側制御部Wを制御すると共に、作業機の負荷変動
時には、まずエンジン回転数制御部Eの制御を行い、次
いで変速機制御部Tの制御を行うものである。請求項2
においては、エンジン回転数制御部E、変速機制御部
T、及び作業機側制御部Wとを具えた作業車において、
エンジン回転数制御部Eは、電子ガバナーコントローラ
・燃料噴射ポンプ・ラック用アクチュエータ・ラック用
アクチュエータの位置を検出する位置センサー・回転数
センサー等により構成した電子ガバナー機構とし、車軸
のトルクを一定とする車軸トルク制御においては、車軸
トルクのトルク検出器S4のトルク検出値K4と制御操
作パネルCに設けたトルク設定器S3のトルク設定値K
3を読みこみ、トルク設定値K3=トルク検出値K4と
なるように、まず変速機制御部Tを構成するHST制御
装置Hを制御し、次いでエンジン回転数制御部Eを構成
する電子ガバナー機構の制御を行うものである。請求項
3においては、エンジン回転数制御部E、変速機制御部
T、及び作業機側制御部Wとを具えた作業車において、
エンジン回転数制御部Eは、電子ガバナーコントローラ
・燃料噴射ポンプ・ラック用アクチュエータ・ラック用
アクチュエータの位置を検出する位置センサー・回転数
センサー等により構成した電子ガ バナー機構とし、車速
を一定とする車速制御においては、車速検出器S2の車
速検出値K2と、制御操作パネルCに設けられた車速設
定器S1の車速設定値K1を読み込み、車速設定値K1
=車速検出値K2となるように、まず変速機制御部Tを
構成するHST制御装置Hを制御し、次いでエンジン回
転数制御部Eを構成する電子ガバナー機構の制御を行う
ものである。
【0005】
【作用】本発明の作用を説明する。トラクタは後部に耕
耘装置を牽引し、該耕耘装置による耕深を一定に制御す
べく作業機側制御部Wが設けられている。そして耕深が
変化すると、作業機昇降機構により耕耘装置を上下し
て、耕深を一定にすべく制御するのであるが、同時に負
荷も変化するので、本発明においては、同時にエンジン
回転数制御部Eと変速機制御部Tにより、負荷も一定と
なるように制御するのである。また逆に、耕深が変化し
た場合において、負荷の変動をエンジン回転数制御部E
や変速機制御部Tにより先に一定に制御した後に、耕深
が一定となるように制御するのである。
【0006】
【実施例】本発明の実施例を説明する。図1は本発明の
作業車の制御装置を付設したトラクタの側面図、図2は
同じくトラクタの平面図、図3はミッションケース11
とリアアクスルケース12の部分の平面図、図4は同じ
く側面図、図5はミッションケース11の内部の拡大側
面断面図、図6は同じく後面断面図、図7は制御操作パ
ネルCの平面図である。図1・図2においてトラクタの
全体側面図を説明する。前部のボンネットの内部に電子
ガバナー機構付きのエンジンEを配置し、該エンジンE
の後面にクラッチハンジングと一体化したミッションケ
ース11を配置している。該ミッションケース11の前
部のクラッチハウジングの部分には、主クラッチを配置
し、ミッションケース11の後部には、HST制御装置
Hを配置している。該HST制御装置Hは、可変斜板式
油圧ポンプPと固定斜板式油圧モータMにより構成して
いる。そしてHST制御装置Hを構成する固定斜板式油
圧モータMの後面に、リアアクスルケース12を固設し
ている。該リアアクスルケース12の内部にギア式副変
速装置とデフギア装置が内装されており、後面から作業
機を駆動するPTO軸13が突設されている。
【0007】本発明の要部を構成するエンジン回転数制
御部Eは、電子ガバナー機構により構成されており、ま
た変速機制御部TはHST制御装置Hにより構成されて
いる。トラクタの座席Sの右側の位置に、HST操作レ
バー2が配置されており、該HST操作レバー2の中立
位置を検出するHST操作レバー用中立スイッチ3が設
けられている。該HST操作レバー2は請求項3に示す
如く、変速機制御部Tにおいて、HST制御装置Hの斜
板により制御する角度の上限を設定するものである。ま
た中立位置をHST操作レバー用中立スイッチ3により
指示するものであり、手動操作時の速度の無段変速は後
進変速ペダル14と前進変速ペダル15により行うので
ある。また、足で操作するペダルとしては、右側のステ
ップの上に、後進変速ペダル14と前進変速ペダル15
が配置されている。そして該後進変速ペダル14と前進
変速ペダル15の回動枢支軸の部分に、ロータリエンコ
ーダにより構成された前後進ペダル位置検出センサ6が
配置されている。また左側のステップの上には、クラッ
チペダル26も配置されている。また左側のステップの
上には、左右のブレーキベダル16L・16Rが配置さ
れている。座席Sの左側の位置には、HST変速操作レ
バー2と副変速レバー8が配置されており、また該副変
速レバー8の下方の位置にはPTO変速レバー9が配置
されている。該副変速レバー8の変速位置を検出する副
変速位置検出センサー4a・4b・4cが副変速レバー
8の操作経路に設けられている。
【0008】図3と図4によりトラクタの拡大図面から
説明する。HST操作レバー2は、該レバーからリンク
やアームを介して、機械的に斜板の最大回動角を操作す
べく構成されているのではなく、該HST操作レバー2
の回動角をロータリエンコーダで検出して、斜板の最大
回動角を設定するものである。また、HST操作レバー
用中立スイッチ3に中立位置に回動したことを検出し、
HST制御装置Hの斜板を中立位置に電気的にHST斜
板制御装置1により制御するのである。そして、通常は
前進変速ペダル15と後進変速ペダル14の踏み込み値
を、前後進ペダル位置検出センサ6により検出し、この
検出値をHST斜板制御装置1に送信し、HST斜板制
御装置1を伸縮して斜板角度を制御すべく構成してい
る。該HST斜板制御装置1により斜板の回動された位
置を検出する斜板位置検出センサー7がHST斜板制御
装置1と連動して操作されるべく構成されている。ま
た、後進変速ペダル14と前進変速ペダル15の操作に
よる、切換え状態を検出する前後進切換スイッチ5が、
後進変速ペダル14と前進変速ペダル15に連動する位
置に配置されている。
【0009】次に図5と図6において説明する。リアア
クスルケース12の内部にHST制御装置Hの固定斜板
式油圧モータMからの出力軸19が突出されており、ま
た固定斜板式油圧モータMの上部にエンジンEから油圧
ポンプPを駆動した軸がそのままPTO動力伝達軸17
として、リアアクスルケース12の内部まで突出されて
おり、該PTO動力伝達軸17の外周に遊嵌筒が配置さ
れて、ギア21が遊嵌されている。固定斜板式油圧モー
タMの出力軸19の回転が、ギア20からギア21に伝
達されて、ギア27から副変速機構18に動力伝達され
る。該副変速機構18には、変速シフター24・25が
設けられており、3段の副変速を行う。該変速シフター
24・25を、前述の副変速レバー8が操作するのであ
る。またギア21と一体的に回転する検出回転体22が
設けられており、該付勢バネ22が車速検出器S2を操
作して、車速を検出するのである。またトルク検出器S
4として、油圧圧力計がHST制御装置Hのセンタープ
レート30内に、挿入されている。該HST制御装置H
の閉回路内の圧力の変化をトルクの変化に代用して検出
しているのである。
【0010】図7は制御操作パネルCの図面であり、速
度域設定スイッチBにより車速を高速・中速・低速に制
御する。また制御モードを自動手動に切り換える、自動
・手動モード切換スイッチ28が設けられている。ま
た、変速を自動手動に切り換える、自動・手動変速切換
スイッチ29が設けられている。また車速設定器S1と
トルク設定器S3が一体的に設けられており、作業機選
択スイッチAの切換えにより、車速設定器S1と車速検
出器S2とに自動的に切換えられるのである。また、作
業機側制御部Wの為の耕深設定装置は座席Sの右側に耕
深設定機S5として設けられており、耕深検出機S6は
トラクタの後部に牽引するロータリ耕耘装置のリアカバ
ーの部分に配置されている。該耕深設定機S5により耕
深設定値K5を設定し、また耕深検出機S6により耕深
検出値K6を検出するのである。
【0011】図8は電子ガバナー機構の側面断面図、図
9は同じく正面図である。電子ガバナー機構について説
明する。31は燃料噴射ポンプ、33はラック用アクチ
ュエータ、34はラック用アクチュエータの位置を検出
する位置センサー、35は回転数センサー35、別にア
クセル位置センサーが設けられている。図10は電子ガ
バナー機構による制御を示す図面である。図8から図1
0において、エンジン回転数制御部Eについて説明す
る。機関の状態を認識する為の各種の信号は電子ガバナ
ーコントローラに管理されており、そして該電子ガバナ
ーコントローラは所定のプログラムに従って制御演算を
行い、各種の信号を出力する。速度変動率については、
まず機関回転数の設定値と実際値を認識し、また無負荷
相当ラック位置を読み出し、次いでオペレーターにより
設定された作業機選択スイッチAの状態を読み取り、モ
ードに応じて、ドループ率マップにより設定されるべき
目標ラック位置を計算する。この目標ラック位置は機関
回転数の設定値に対する所定の実際値を得る為の目標燃
料供給量に対応するものであって、検出された設定値と
実際値からドループ係数を用い演算式で求められる。続
いて最大ラック位置を読み出して、求めた目標ラック位
置と比較し、目標ラック位置が最大ラック位置よりも小
であれば、目標ラック位置を実際のラック位置とする為
の信号が電子ガバナーコントローラから発信される。ま
た、目標ラック位置が最大ラック位置よりも大きい場合
には、目標ラック位置を最大ラック位置に修正し、実際
のラック位置を修正後のラック位置とする信号が電子ガ
バナーコントローラから送信される。このようにして燃
料ポンプのラック位置が自動的に設定されて、エンジン
定回転数制御(アイソクロナス制御)が行われるのであ
る。
【0012】該定回転数制御(アイソクロナス制御)の
場合において、図10に示す如く、ドループ制御から外
れた特殊な制御である逆ドループ制御が可能としてい
る。即ち、エンジンのピークトルク回転数以下での運転
時において負荷が急増すると、機関回転数が大幅に低下
したり、極端な場合には機関が停止してしまうという事
態を防止出来ず、作業性が低下すると共にトラクタの操
作フィーリングが悪くなるのである。また機関に無理な
運転を強いるような結果となるのである。本実施例にお
いては、作業中に負荷が急増した場合には、自動的に回
転数の設定値を高めて、回転数を上げることより負荷の
増加に対処し、操作フィーリングの悪化や作業性の低下
を防止する逆ドループ制御も組み込んでいる。
【0013】図11は、速度域設定スイッチBにより設
定する速度域と車速の関係を示している。該速度域設定
スイッチBにより、低速・中速・高速と設定するのであ
るが、エンジンの回転数は低速の場合が略900回転で
あり、中速は1800回転であり、高速は2700回転
に設定されている。そしてそれぞれの速度域で変速出来
る速度が決定されているので、自動制御時において、斜
板の回動角が最大となった時点の変速速度が、それぞれ
の低速・中速・高速の速度域から外れると、自動的に速
度域設定スイッチBの範囲を外れて上下の速度域に移動
すべく構成しているのである。
【0014】図12は、電子ガバナーコントローラと、
中央HSTコントローラと、HSTサブコントローラ
と、OK・UFOコントローラと、ローダコントローラ
を中心として、全体の自動制御機構を示す図面である。
図13は車速制御機構の場合の中央HSTコントローラ
と電子ガバナーコントローラとHSTサブコントローラ
の間の、信号の流れを示す図面、図14は車速制御機構
の制御フローチャート図面である。図12・図13・図
14により、車速制御機構について説明する。まずトラ
クタ全体が自動制御か手動制御かを、自動・手動変速切
換スイッチ29と、自動・手動モード切換スイッチ28
が自動であるかを確認し、自動開始の条件が整っている
場合には、次に作業状態か否かを判定する。非作業状態
の場合には、エンジン回転数制御部Eを構成する電子ガ
バナー機構を、前述の電子ガバナ・ドループ制御状態と
する。次に作業状態の場合には、エンジン回転数が前述
の逆ドループを掛ける必要のある、ピークトルク回転数
以下であるかどうかを判定する。ピークトルク回転数以
上の場合には、定回転数制御である電子ガバナアイソク
ロナス制御をつづける。もし、ピートトルク回転数以下
の場合には、電子ガバナ逆ドループ制御を行う。
【0015】次に、車速検出器S2を構成するHST制
御装置Hの出力軸19の回転数センサーの車速検出値K
2を読込み、次に制御操作パネルCに設けられた車速設
定器S1により車速設定値K1を読み込む。そして車速
設定値K1=車速検出値K2でない場合には、まず変速
機制御部Tを構成するHST制御装置Hの斜板が、速度
上下の為に回動可能かどうかを判定する。そして、斜板
の回動角に余裕のある場合には、変速機制御部Tの部分
で制御すべく斜板角度を変更する。次に変速機制御部T
を構成する変速機制御部Tの部分において、斜板の回動
角に余裕が無い場合において始めて、エンジン回転数制
御部Eにより、前述の速度域設定スイッチBにより設定
した低速・中速・高速の段階を上下に移動するのであ
る。即ち、図11において、低速域モードである場合
に、更に速度を上げる指令が出て、斜板の回動が最大角
度でこれ以上増速側に変更できない場合において、始め
て中速域モードにエンジン回転数制御部Eにより変更す
るのである。また、中速域モードで、斜板角度が最大と
なり対応出来ない場合においてまた、高速域モードに変
更するのである。逆に減速の場合にも、斜板角におい
て、最適な低速が得られない場合において、中速域モー
ドから低速域モードに変更するのである。
【0016】次に車軸トルク制御の場合を説明する。図
15は車軸トルク制御の場合における、中央HSTコン
トローラと、電子ガバナーコントローラと、HSTサブ
コントローラ間の、信号の移動を示す図面、図16は車
軸トルク制御のフローチャート図である。図16により
説明する。まず自動・手動変速切換スイッチ29がON
であり、自動制御するかどうかを判定し、次に自動・手
動モード切換スイッチ28がONであり、速度域設定ス
イッチBにより設定したエンジン回転が上下のモードに
変更すべくONとなっているかを判定する。次に作業状
態かどうかを判定し、非作業状態の場合には、エンジン
回転数制御部Eを構成する電子ガバナー機構をドループ
制御に切り換える。次に作業状態で、回転数がピークト
ルク点を超えているかどうかにより、アイソクロナス制
御とするか、逆ドループ制御とするかを判定する。次
に、HST制御装置Hの作動油圧力を検出し、これを車
軸トルクに置き換える圧力センサーが構成するトルク検
出器S4のトルク検出値K4を読み込む。次に制御操作
パネルCに設けたトルク設定器S3によりトルク検出値
K4を値を読みこむ。そして両者が、トルク設定値K3
=トルク検出値K4と一致するように制御するのである
が、一致しない場合には、まずHST制御装置Hの斜板
角度が変更の可能性があるかどうかを判断する。斜板角
の変更の余裕がある場合には、まずこの変速機制御部T
を構成するHST制御装置Hの斜板角の方から変更し
て、トルク検出器S4の値を変更する。そして該斜板角
をいっぱいに変更しても、尚、トルク検出器S4のトル
ク検出値K4と、トルク設定器S3のトルク設定値K3
が一致しない場合において初めて、エンジン回転数制御
部Eを構成する電子ガバナー機構により、速度域設定ス
イッチBにより設定した低速・中速・高速を変更するの
である。
【0017】次に図17にて説明する。図17は、車速
設定器S1と車速検出器S2を具備して、車速設定値K
1=車速検出値K2となるように制御するか、又は、ト
ルク設定器S3とトルク検出器S4を具備し、トルク設
定値K3=トルク検出値K4となるように、変速機制御
部Tを制御する作業車において、該変速機制御部TがH
ST制御装置Hであって、自動制御時の斜板角がHST
操作レバーによる設定角以下となるように構成した場合
のフローチャートである。通常のHST制御装置Hにお
いては、斜板角が一杯になるまで回動して、変速機制御
部Tの制御を行うのであるが、本考案においては、別に
HST操作レバー2を設けて、該HST操作レバー2に
より斜板により制御する最大角度を設定し、それ以上は
斜板角度を大きくしないように設定するのである。
【0018】この為に、構成した図17の制御フローチ
ャートを説明する。即ち、まずHST操作レバー用中立
スイッチ3により検出した中立位置が異常無いかどうか
を検出し、次にセンサー類の状態に異常がないかどうか
を判定する。次に、斜板制御を行うかどうかを検出す
る。次に自動・手動モード切換スイッチ28と自動・手
動変速切換スイッチ29が自動状態となっているかどう
かをチェックし、該自動となっている場合に初めて、H
ST操作レバー2の設定位置より、斜板位置検出センサ
ー7により検出した斜板角度が大きくないかどうかを検
出する。次に車速制御か、車軸トルク制御かを判定す
る。車速制御をする場合には車速制御サブルーチンにい
たり、次に図14の車速制御のフローチャートに至る。
次に車軸トルク制御の場合には、車軸トルクのサブルー
チンを通過して図16の車軸トルク制御のフローチャー
トにいたる。車速制御でもなく、車軸トルク制御でもな
い場合には、耕深制御等の為の増速サブルーチンまたは
減速サブルーチンに至る。
【0019】次に耕深制御の場合を説明する。図18は
耕深制御の場合における中央HSTコントローラと、電
子ガバナーコントローラと、HSTサブコントローラ間
の、信号の移動を示す図面、図19は耕深制御のフロー
チャート図である。自動制御の開始条件を判定し、自動
制御開始で作業状態の場合には、電子ガバナードループ
制御か、逆ドループ制御か、アイソクロナス制御かのど
れかによりエンジン回転数制御部Eによる制御を優先す
る。そして該エンジン回転数制御部Eによる制御ではエ
ンジン負荷率が過大な場合には、HST制御装置Hの斜
板を制御する変速機制御部Tを行う。そして更にエンジ
ン回転数に余裕が無い場合には速度域設定スイッチBに
より設定して速度域を変更するのである。このように設
定したエンジン回転数制御部Eや変速機制御部Tと平行
して、別に耕深設定機S5に耕深検出機S6により、耕
深設定値K5=耕深検出値K6となるように耕深制御が
行われるのである。
【0020】次に能率耕深制御の場合を説明する。該能
率耕深制御というのは、耕深精度への要求が低い場合に
おいて、例えば2度起こしの一回目の如く、耕深精度が
低くても良い場合に用いるものである。図20は能率耕
深制御の場合における中央HSTコントローラと、電子
ガバナーコントローラと、HSTサブコントローラ間
の、信号の移動を示す図面、図21は能率耕深制御のフ
ローチャート図である。この場合には、エンジン回転数
制御部Eや変速機制御部Tにおいて制御しても、負荷が
軽減できず課題である場合には、自動的に耕深設定値K
5を90%に変更するのである。そして、負荷が軽減さ
れて、エンジン回転が通常に戻った場合には、再度耕深
設定値K5を100%に戻すのである。
【0021】次に定回転制御について説明する。図22
は定回転制御の場合における中央HSTコントローラ
と、電子ガバナーコントローラと、HSTサブコントロ
ーラ間の、信号の移動を示す図面、図23は定回転制御
のフローチャート図である。該定回転制御においては、
エンジンEの回転を負荷があった場合にも、常時一定回
転に制御するものであり、この制御を用いると常時エン
ジンEの回転数が一定となるので、PTO軸13の回転
数が常時一定となるという利点があるのである。
【0022】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。請求項1の如く、耕深を
一定とする耕深制御の場合には、耕深設定値K5=耕深
検出値K6となるように、作業機側制御部Wを制御する
と共に、作業機の負荷変動時には、まずエンジン回転数
制御部Eの制御を行い、次いで変速機制御部Tの制御を
行うべく構成したので、エンジン回転数制御部Eと変速
機制御部Tとを併せて制御することにより、負荷変動に
幅広く対応することが可能であるから、作業に併せて、
広い範囲の耕深を設定し制御することが可能となったの
である。また、エンジン回転数制御部Eを先に制御する
ことにより、車速が変わると耕耘ピッチが変わり、結果
として土塊の大きさが変わるという不具合を解消するこ
とが出来たのである。また、負荷増大時において、次に
変速機制御部Tを制御することにより、エンストを防止
することが可能となったのである。また、耕深制御では
負荷の急変は比較的少ないので、エンジン回転数制御部
Eの応答速度でも追従することが可能となるのである。
結局は、エンジン回転数制御部Eと変速機制御部Tを先
に制御するので、耕深が変化することなく、耕深制御だ
けは続行することが可能となったのである。
【0023】請求項2の如く、車軸のトルクを一定とす
る車軸トルク制御においては、車軸トルクのトルク検出
器S4のトルク検出値K4と制御操作パネルCに設けた
トルク設定器S3のトルク設定値K3を読みこみ、トル
ク設定値K3=トルク検出値K4となるように、まず変
速機制御部Tを構成するHST制御装置Hを制御し、次
いでエンジン回転数制御部Eを構成する電子ガバナー機
構を制御を行うべく構成したので、過剰負荷が掛かった
場合には、まずエンジン回転数制御部Eの制御はそのま
まで、変速機制御部Tにより車速を変化させるので、車
軸トルクは最後まで一定に保つことが出来るのである。
また、更に負荷増大した場合においては、次にエンジン
回転数制御部Eを制御して低速回転とし、車軸トルクの
一定化に対応させることが出来るのである。
【0024】請求項3の如く、車速を一定とする車速制
御においては、車速検出器S2の車速検出値K2と、制
御操作パネルCに設けられた車速設定器S1の車速設定
値K1を読み込み、車速設定値K1=車速検出値K2と
なるように、まず変速機制御部Tを構成するHST制御
装置Hを制御し、次いでエンジン回転数制御部Eを構成
する電子ガバナー機構を制御を行うべく構成したので、
まずHST制御装置Hに余裕がある場合には、HST制
御装置Hにより車速を一定にする方向に近づけ、次に更
に過剰負荷となった場合には、エンジン回転数制御部E
の電子ガバナー機構Aにより、エンジン回転を変化させ
て対応するのである。よって、正確な車速制御が可能と
なったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作業車の制御装置を付設したトラクタ
の側面図である。
【図2】同じくトラクタの平面図である。
【図3】ミッションケース11とリアアクスルケース1
2の部分の平面図である。
【図4】同じく側面図である。
【図5】ミッションケース11の内部の拡大側面断面図
である。
【図6】同じく後面断面図である。
【図7】制御操作パネルCの平面図である。
【図8】電子ガバナー機構の側面断面図である。
【図9】同じく正面図である。
【図10】電子ガバナー機構による制御を示す図面であ
る。
【図11】速度域設定スイッチBにより設定する速度域
と車速の関係を示している。
【図12】電子ガバナーコントローラと、中央HSTコ
ントローラと、HSTサブコントローラと、OK・UF
Oコントローラと、ローダコントローラを中心として、
全体の自動制御機構を示す図面である。
【図13】車速制御機構の場合の中央HSTコントロー
ラと電子ガバナーコントローラとHSTサブコントロー
ラの間の、信号の流れを示す図面である。
【図14】車速制御機構の制御フローチャート図面であ
る。
【図15】車軸トルク制御の場合におけくる中央HST
コントローラと、電子ガバナーコントローラと、HST
サブコントローラ間の信号の移動を示す図面である。
【図16】車軸トルク制御のフローチャート図である。
【図17】車速設定器S1と車速検出器S2を具備し
て、車速設定値K1=車速検出値K2となるように制御
するか、又は、トルク設定器S3とトルク検出器S4を
具備し、トルク設定値K3=トルク検出値K4となるよ
うに、変速機制御部Tを制御する作業車において、該変
速機制御部TがHST制御装置Hであって、自動制御時
の斜板角がHST操作レバーによる設定角以下となるよ
うに構成した場合のフローチャートである。
【図18】耕深制御の場合における中央HSTコントロ
ーラと、電子ガバナーコントローラと、HSTサブコン
トローラ間の、信号の移動を示す図面である。
【図19】耕深制御のフローチャート図である。
【図20】能率耕深制御の場合における中央HSTコン
トローラと、電子ガバナーコントローラと、HSTサブ
コントローラ間の、信号の移動を示す図面である。
【図21】能率耕深制御のフローチャート図である。
【図22】定回転制御の場合における中央HSTコント
ローラと、電子ガバナーコントローラと、HSTサブコ
ントローラ間の、信号の移動を示す図面である。
【図23】定回転制御のフローチャート図である。
【符号の説明】 E エンジン回転数制御部 T 変速機制御部 1 HST斜板制御装置 2 HST操作レバー 3 HST操作レバー用中立スイッチ 4 副変速位置検出センサー 5 前後進検出スイッチ 6 前後進ペダル位置検出センサ 8 副変速レバー 9 PTO変速レバー

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン回転数制御部E、変速機制御部
    T、及び作業機側制御部Wとを具えた作業車において、
    エンジン回転数制御部Eは、電子ガバナーコントローラ
    ・燃料噴射ポンプ・ラック用アクチュエータ・ラック用
    アクチュエータの位置を検出する位置センサー・回転数
    センサー等により構成した電子ガバナー機構とし、作業
    機側制御部Wには、耕深設定機S5と耕深検出機S6と
    を有し、耕深を一定とする耕深制御の場合には、耕深設
    定値K5=耕深検出値K6となるように、作業機側制御
    部Wを制御すると共に、作業機の負荷変動時には、まず
    エンジン回転数制御部Eの制御を行い、次いで変速機制
    御部Tの制御を行うことを特徴とする作業車の制御装
    置。
  2. 【請求項2】 エンジン回転数制御部E、変速機制御部
    T、及び作業機側制御部Wとを具えた作業車において、
    エンジン回転数制御部Eは、電子ガバナーコントローラ
    ・燃料噴射ポンプ・ラック用アクチュエータ・ラック用
    アクチュエータの位置を検出する位置センサー・回転数
    センサー等により構成した電子ガバナー機構とし、車軸
    のトルクを一定とする車軸トルク制御においては、車軸
    トルクのトルク検出器S4のトルク検出値K4と制御操
    作パネルCに設けたトルク設定器S3のトルク設定値K
    3を読みこみ、トルク設定値K3=トルク検出値K4と
    なるように、まず変速機制御部Tを構成するHST制御
    装置Hを制御し、次いでエンジン回転数制御部Eを構成
    する電子ガバナー機構の制御を行うことを特徴とする作
    業車の制御装置。
  3. 【請求項3】 エンジン回転数制御部E、変速機制御部
    T、及び作業機側制御部Wとを具えた作業車において、
    エンジン回転数制御部Eは、電子ガバナーコントローラ
    ・燃料噴射ポンプ・ラック用アクチュエータ・ラック用
    アクチュエータの位置を検出する位置センサー・回転数
    センサー等により構成した電子ガバナー機構とし、車速
    を一定とする車速制御においては、車速検出器S2の車
    速検出値K2と、制御操作パネルCに設けられた車速設
    定器S1の車速設定値K1を読み込み、車速設定値K1
    =車速検出値K2となるように、まず変速機制御部Tを
    構成するHST制御装置Hを制御し、次いでエンジン回
    転数制御部Eを構成する電子ガバナー機構の制御を行う
    ことを特徴とする作業車の制御装置。
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