JP2009041333A - 給水システム及び給水方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】震災時に通常時より多い十分な水の量を確保することを可能とする給水システム及び給水方法を提供する。
【解決手段】給水システム1は、ビルに設置された受水槽2の給水システムある。震源地において地震が発生した旨の情報を含む緊急地震速報を入力すると、受水槽2への給水を行う。そして、ビルにおいて地震が発生した旨の信号を入力すると、緊急遮断弁11を閉じることにより、受水槽と水道本管7との間の流路を遮断する。すなわち、震源地で地震が発生すると受水槽2への給水を開始し、実際にビルで地震が発生すると、受水槽2を水道本管7から隔離する。これにより、震源地で地震が発生してからビルにおいて地震が発生するまでの間に受水槽2へ給水するので、震災時に通常時より多い十分な水の量を確保することができる。また、地震が発生した後は、水道本管7から受水槽に汚水が流入するのを防止できる。
【選択図】図1
【解決手段】給水システム1は、ビルに設置された受水槽2の給水システムある。震源地において地震が発生した旨の情報を含む緊急地震速報を入力すると、受水槽2への給水を行う。そして、ビルにおいて地震が発生した旨の信号を入力すると、緊急遮断弁11を閉じることにより、受水槽と水道本管7との間の流路を遮断する。すなわち、震源地で地震が発生すると受水槽2への給水を開始し、実際にビルで地震が発生すると、受水槽2を水道本管7から隔離する。これにより、震源地で地震が発生してからビルにおいて地震が発生するまでの間に受水槽2へ給水するので、震災時に通常時より多い十分な水の量を確保することができる。また、地震が発生した後は、水道本管7から受水槽に汚水が流入するのを防止できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、建造物に設置された受水槽を制御するための給水システム及び給水方法に関する。
一般的に、ビル等の建造物には、建造物内に供給する水を溜める受水槽が設置されている。この受水槽内には、水道管から水が供給されるが、地震により水道管が破損した場合、受水槽へ汚水が流入する虞がある。そこで、下記特許文献1には、受水槽で揺れを検出すると、水道管と受水槽との間の緊急遮断弁を閉じる技術が記載されている。
特開平10−311068号公報
ところで、震災が起こった場合には、受水槽には十分な水が貯留されていることが求められる。特に、地域の防災拠点となるビルでは、震災時に通常時より多い水を溜めておく必要がある。しかしながら、一般的に、受水槽では、満水水位より低い水位で水が溜められている。これは、長時間水を貯留することによる塩素濃度の低下を防止するためである。
建造物(特に防災拠点となる建造物)に、このような受水槽が設置されていた場合、地震発生と同時に緊急遮断弁を閉じて受水槽への汚水の流入を防止したとしても、受水槽内の水の量は、震災時の水の量としては不十分である。
そこで本発明は、震災時に通常時より多い十分な水の量を確保することを可能とする給水システム及び給水方法を提供することを目的とする。
本発明の給水システムは、建造物に設置された受水槽の給水システムであって、震源地で地震が発生した旨の情報を含む地震速報を入力する入力手段と、入力手段による地震速報の入力に応じて、水道管から受水槽への給水を行う給水手段と、建造物で地震が発生した旨の信号を感震器から入力した場合に、受水槽と水道管との間の流路を遮断する遮断手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の給水システムでは、震源地で地震が発生した旨の情報を含む地震速報を入力すると、受水槽への給水を行う。そして、建造物で地震が発生した旨の信号を入力すると、受水槽と水道管との間の流路を遮断する。すなわち、震源地で地震が発生すると受水槽への給水を開始し、実際に建造物で地震が発生すると、受水槽を水道管から隔離する。これにより、震源地で地震が発生してから建造物において地震が発生するまでの間に受水槽へ給水する。このように、適切なタイミングで受水槽への給水を行うので、震災時に通常時より多い十分な水の量を確保することができる。また、地震が発生した後は、水道管が破損するなどして受水槽に汚水が流入するのを防止できる。
上記本発明の給水システムでは、給水手段は、入力手段による地震速報の入力に応じて受水槽への給水を行っている場合に、地震が発生した旨の信号を入力する前に受水槽内の水位が緊急水位となった旨の信号を水位センサから入力した場合に、受水槽への給水を止め、緊急水位は、通常時における受水槽における制御用水位より高いことが好ましい。
この場合、震源地で地震が発生してから建造物において地震が発生するまでの間に、緊急水位まで水が溜まった場合に、給水を止めることができる。緊急水位は、通常時の制御用水位より高いので、十分な水の量を確保することができる。
上記本発明の給水システムでは、遮断手段は、水道管と受水槽との間の流路を構成する給水管に設置された緊急遮断弁を含み、給水システムは、更に、給水管における緊急遮断弁より上流側の水圧を計測する圧力計と、緊急遮断弁が閉じた状態で圧力計によって計測された圧力値に基づいて、水道管が破損しているか否かを判断する判断手段と、を備えることが好ましい。
この場合、緊急遮断弁によって給水管内の水の流れが止められているので、給水管内の水圧を精度よく測定することができる。水道管が損傷して水が給水管以外に流出した場合、水道管に連結した給水管内の水圧は低下する。よって、給水管の水圧を精度よく測定することにより、水道管が破損したか否か判断することができる。
本発明の給水方法では、建造物に設置された受水槽の給水方法において、入力手段が、震源地で地震が発生した旨の情報を含む地震速報を入力する入力ステップと、入力ステップにおいて地震速報を入力すると、給水手段が、水道管から受水槽への給水を行う給水ステップと、感震器から建造物で地震が発生した旨の信号を入力すると、遮断手段が、受水槽と水道管との間の流路を遮断する遮断ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の給水方法では、震源地で地震が発生した旨の情報を含む地震速報を入力すると、受水槽への給水を行う。そして、建造物で地震が発生した旨の信号を入力すると、受水槽と水道管との間の流路を遮断する。すなわち、震源地で地震が発生すると受水槽への給水を開始し、実際に建造物に地震が発生すると、受水槽を水道管から隔離する。これにより、震源地で地震が発生してから建造物において地震が発生するまでの間に受水槽へ給水する。このように、適切なタイミングで受水槽への給水を行うので、震災時に通常時より多い十分な水の量を確保することができる。また、地震が発生した後は、水道管が破損するなどして受水槽に汚水が流入するのを防止できる。
本発明によれば、適切なタイミングで受水槽への給水を行うので、震災時に通常時より多い十分な水の量を確保することができる。また、地震が発生した後は、水道管が破損するなどして受水槽に汚水が流入するのを防止できる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る給水システムを含む受水槽周りの物理的な構成を示す図である。本実施形態に係る給水システム1は、ビル(建造物)に設置された受水槽2へ水を供給するシステムである。受水槽2は、ビル内に供給する水を貯留するためのものである。受水槽2には、補助配管3を介してポンプ4が接続されている。このポンプ4には、ビル内の各水道の蛇口に連結する配管5が接続され、受水槽2内の水が、ポンプ4によってビル内の各場所へ供給される。
一方、受水槽2は、給水管6を介して水道本管(水道管)7と連結されている。給水管6には水位調整弁8が介設されている。この水位調整弁8を開けることにより、水道本管7から給水管6を介して受水槽2へ水が供給される。受水槽2へ供給された水の量は、給水管6において、水位調整弁8より上流側に設置された流量メータ9によって計測される。
水位調整弁8の開閉は、受水槽2に備えられた水位センサ10によって検出される水位と制御水位とに基づいて制御される。制御水位とは、給水時に目標となる受水槽2内の水位である。制御水位は、通常時の通常水位2aと、地震の発生が予測された場合の緊急水位2bとがある。通常水位2aは、通常時のビル内において1〜2日間に使用する程度の水の量に対応し、受水槽2の満水水位より低く設定されている。緊急水位2bは、受水槽2の満水水位であり、震災時には、通常時より多い水量が確保できる。
給水管6には、更に、緊急遮断弁11が介設されている。緊急遮断弁11は、通常時は開いており、ビルにおいて地震が発生した場合に閉じられる。これは、水道本管7が地震により破損した場合に、汚水が受水槽へ流入するのを防止するためである。地震が発生したことは、ビル内に配置された感震器12よって検知する。
感震器12は、検出したゆれの加速度が所定加速度以上である場合に、地震発生を示す信号を出力する。所定加速度は、例えば、80gal程度である。感震器12と通信接続された開閉制御部13は、感震器12から地震発生を示す信号を入力すると、緊急遮断弁11を閉じるように制御する。すなわち、感震器12による揺れの実測値に基づいて水道本管7と受水槽2との間の流路を遮断する遮断手段が、緊急遮断弁11と開閉制御部13とによって構成される。これにより、地震が発生すると、緊急遮断弁11が閉じられ、水道本管7と受水槽2とが隔離される。
開閉制御部13は、後述する中央監視盤40から緊急遮断弁11を開くように制御する。これにより、緊急遮断弁11は開動作を行う。なお、給水管6には、この緊急遮断弁11と流量メータ9との間に圧力計14が介設されている。
上述したように、給水システム1は、受水槽2と水道本管7との間の流路を開閉するための水位調整弁8及び緊急遮断弁11を備えている。また、給水システム1は、センサとして、水位センサ10、感震器12、圧力計14を備えている。更に、給水システム1は、センサによる検出信号を入力して水位調整弁8及び緊急遮断弁11の制御を行うための制御手段として、上述した開閉制御部13に加えて、管理サーバ20、制御盤30、及び中央監視盤40を備えている。
これらの管理サーバ20、制御盤30、及び中央監視盤40は、互いに信号の送受信が可能なように通信接続されている。引き続いて、管理サーバ20、制御盤30、及び中央監視盤40について、図2を参照して説明する。図2は、本実施形態に係る給水システムの機能的な構成を示す図である。
管理サーバ20は、緊急地震速報を受信して、ビルにおいて発生する地震について予測する機能を有する。この機能を発揮するために、管理サーバ20は、受信部(入力手段)21、算出部22、及び震度判定部23を備えている。緊急地震速報とは、震源の位置と、地震の規模(マグニチュード)と、震源地において地震が発生した時刻とを示す情報を含む。この緊急地震速報は、地震発生直後に、例えば、気象庁等から発信される。
受信部21は、緊急地震速報を受信する。震源地とビルとの間の距離、環境、地震の大きさ等にもよるが、受信部21において緊急地震速報を受信してから、数十秒後にビルにおいても地震が発生する確率が高い。受信部21は、受信した地震速報を算出部22へ出力する。
算出部22は、入力された緊急地震速報に基づいて、ビルにおいて発生するゆれの大きさを示す予測震度と、ビルに主要動が到達する発生予測時刻とを公知の方法により算出する。算出部22は、算出した予測震度と発生予測時刻とを震度判定部23へ出力する。
震度判定部23は、入力された予測震度が所定値以上であるか否か判断する。所定値は、例えば、震度5程度である。震度判定部23は、予測震度が所定値以上である場合に、入力された発生予測時刻を示す情報を含む地震報知信号を制御盤30へ出力する。
制御盤30は、水位調整弁8の開閉を制御し、更に、管理サーバ20から出力された地震報知信号が誤報であるか否か判断する装置である。この機能を発揮するために、制御盤30は、制御水位設定部31、水位制御部32、タイマ33、及び誤報判定部34を備える。
制御水位設定部31は、管理サーバ20から出力された地震報知信号を入力すると、受水槽2の制御水位を通常水位2aから緊急水位2bへ切り替える旨の信号を水位制御部32へ出力する。また、制御水位設定部31は、誤報判定部34又は中央監視盤40から受水槽2の制御水位を緊急水位2bから通常水位2aへ切り替える旨の信号を入力する。この場合、制御水位設定部31は、制御水位を通常水位2aへ切り替える旨の信号を水位制御部32へ出力する。
水位制御部32は、水位センサ10及び水位調整弁8と通信接続されている。水位制御部32は、水位センサ10から出力される水位を示す水位信号と制御水位とに基づいて、水位調整弁8の開閉制御を行うことにより、受水槽2の水位を制御する。水位調整弁8は、水位制御部32が出力する開閉制御信号に応じて開閉する電磁弁等である。水位制御部32は、通常時は、水位信号が示す水位と通常水位2aとに基づいて、水位調整弁8の開閉を行う通常水位制御を行う。
一方、水位制御部32は、制御水位設定部31から制御水位を緊急水位2bへ切り替える旨の信号を入力した場合、制御水位を通常水位2aから緊急水位2bへ切り替える。そして、水位制御部32は、水位信号が示す水位と緊急水位2bとに基づいて、水位調整弁8の開閉を行う緊急水位制御を開始する。制御水位を通常水位2aから緊急水位2bへ切り替えた時点で、受水槽2には通常水位2aまでしか水位が達していないので、水位調整弁8が開き、通常水位2aより水位が高くなるように強制的な給水が開始されることとなる。すなわち、この給水を行う給水手段は、水位制御部32と水位調整弁8とによって構成される。給水を開始すると、通常水位2aから緊急水位(満水水位)2bに達するまでにかかる時間は、例えば、30秒程度である。
また、水位制御部32は、制御水位設定部31から制御水位を通常水位2aへ切り替える旨の信号を入力すると、制御水位を緊急水位2bから通常水位2aへ切り替え、通常水位制御に復帰する。
タイマ33は、管理サーバ20から出力された地震報知信号を入力し、地震報知信号に含まれる発生予測時刻を示す情報に基づいて、ビルにおける地震発生の時刻までの時間をカウントする。タイマ33は、地震発生時刻となると、その旨を示す信号を誤報判定部34へ出力する。
誤報判定部34は、感震器12と通信接続されており、感震器12から出力される信号であって地震が発生した旨を示す信号を入力する。誤報判定部34は、タイマ33から地震発生時刻となった旨の信号を入力した時点で、感震器12から信号を入力していない場合は、管理サーバ20から出力された地震報知信号が誤報であったと判定する。そして、誤報判定部34は、受水槽2の制御水位を緊急水位2bから通常水位2aへ切り替える旨の信号を制御水位設定部31へ出力する。また、誤報判定部34は、地震報知信号が誤報であったと判定すると、開閉制御部13へ緊急遮断弁11を開く制御を行うように信号を出力する。
中央監視盤40は、ビル全体の異常を監視する装置であり、特に、水道本管7の異常を監視する機能を有している。この機能を発揮するために、中央監視盤40は、異常判断部(判断手段)41及び表示部42を備えている。
異常判断部41は、給水管6における流量メータ9と緊急遮断弁11との間に介設された圧力計14と通信接続されている。圧力計14は、緊急遮断弁11より上流側の水圧値を示す水圧信号を異常判断部41へ出力している。異常判断部41は、圧力計14から入力した水圧信号が示す水圧値が所定値以上である場合に、水道本管7は正常であると判断する。異常判断部41は、圧力計14から入力した水圧信号が示す水圧値が所定値を下回った場合に、水道本管7の異常が発生したと判断する。水道本管7が損傷して水が他の場所へ流出した場合、給水管6内の水圧が低下するので、水道本管7の異常をこのように検出できる。
また、異常判断部41は、圧力計14から入力した水圧信号が示す水圧値が所定値を下回った状態から所定値以上に復帰した場合に、水道本管7が復旧したと判断する。異常判断部41は、感震器12と通信接続され、地震が発生した旨の信号を入力し、その信号の入力が終了すると、地震がおさまったと判断する。この時点で、水道本管7が正常である場合に、異常判断部41は、緊急遮断弁11を開けるように制御する信号を開閉制御部13へ出力する。また、異常判断部41は、水道本管7が復旧したと判断した場合に、緊急遮断弁11を開けるように制御する信号を開閉制御部13へ出力する。
更に、異常判断部41は、水道本管は正常、水道本管に異常発生、又は水道本管の復旧等の判断結果を表示部42へ出力する。そして、表示部42は、異常判断部41から入力した判断結果を表示する。
以上説明した給水システム1は、CPU、RAM及びROM、ハードディスク、通信モジュール等のハードウェアを備え、コンピュータシステムとして構成されている。給水システム1の各機能は、CPU及びRAMに所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPUの制御のもとで動作させるとともに、RAMにおけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
引き続き、図3を参照して給水システム1の動作を説明すると共に、本実施形態に係る給水方法について説明する。図3は、本実施形態に係る給水システムの動作を示すフローチャートである。
まず、通常時は、受水槽2内の水位は、水位制御部32によって通常水位制御がなされている。震源地で地震が発生すると、緊急地震速報が、管理サーバ20の受信部21によって受信される(ステップS1;入力ステップ)。受信された緊急地震速報に基づいて、予測震度及び発生予測時刻が、管理サーバ20の算出部22によって算出される(ステップS2)。算出された予測震度が所定値未満である場合(ステップS3でNO)は、ステップS8に進み、通常水位制御を続ける。算出された予測震度が所定値以上である場合(ステップS3でYES)は、制御盤30の制御水位設定部31によって緊急水位制御に切り替えられ、水位制御部32によって強制給水が開始される(ステップS4;給水ステップ)。
緊急水位制御に切り替えられた後、地震の発生予測時刻までに所定加速度以上の地震が発生しない場合(ステップS5でNO)、管理サーバ20から出力された地震報知信号が誤報である旨が、誤報判定部34によって判断され、水位制御が、緊急水位制御から通常水位制御へ制御水位設定部31によって切り替えられる(ステップS8)。一方、地震の発生予測時刻までに所定加速度以上の地震が発生した場合(ステップS5でYES)、その地震の発生が、感震器12によって検出され、緊急遮断弁11が開閉制御部13によって閉じられる(ステップS6;遮断ステップ)。この時点で受水槽2の水位が緊急水位に達していない場合、水位調整弁8は開状態であるが、緊急遮断弁11が閉じられることにより、強制給水は終了することとなる。
緊急遮断弁11が閉じられた状態で、地震のゆれがおさまった後、圧力計14から出力される信号に基づいて、水道本管7の異常が異常判断部41によって判断される(ステップS7)。水道本管7に異常有りと判断された場合(ステップS7でYES)、緊急遮断弁11は閉じたままにする。地震のゆれがおさまった後、水道本管7に異常なしと異常判断部41によって判断された場合、又は、水道本管7が復旧したと異常判断部41によって判断された場合(ステップS7でNO)、緊急遮断弁11が開けられ、通常水位制御に切り替えられる(ステップS8)。このようにして、緊急時の一連の給水動作が実行される。
以上説明した本実施形態の給水システム1では、震源地において地震が発生した旨の情報を含む緊急地震速報を入力すると、受水槽2への給水を行う。そして、ビルにおいて地震が発生した旨の信号を入力すると、緊急遮断弁11を閉じることにより受水槽2と水道本管7との間の流路を遮断する。すなわち、震源地で地震が発生すると受水槽2への給水を開始し、実際にビルで地震が発生すると、受水槽2を水道本管7から隔離する。これにより、震源地で地震が発生してからビルにおいて地震が発生するまでの間に受水槽2へ給水する。このように、適切なタイミングで受水槽2への給水を行うので、震災時に通常時より多い十分な水の量を確保することができる。また、地震が発生した後は、水道本管7が破損するなどして受水槽2に汚水が流入するのを防止できる。
このような給水システム1によれば、地震によって水道本管7が破裂すると流出して無駄になってしまう水を受水槽2に溜めて、災害時に有効に活用することにより、公益に供することができる。また、ビルに地域の防災センターとしての機能を発揮させることができる
また、本実施形態に係る給水システム1では、通常水位2aと緊急水位2bとの2つの水位を切り替えて制御するので、通常時に必要な水の量と緊急時に必要な水の量とをそれぞれ的確に確保することができる。なお、緊急制御水位によって確保する水の量は、他のビルへ供給する水の量に影響が出ない程度の量に調整することが好ましい。
また、本実施形態に係る給水システム1では、緊急遮断弁11によって給水管6内の水の流れを止めるので、給水管6内の水圧を精度よく測定することができる。これにより、水道本管7が破損したか否か判断することができる。よって、水道本管7が正常か異常かといった情報が水道局から通知される前に、水道本管7の状況を把握することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、管理サーバ20が、受信部21、算出部22、震度判定部23を備え、制御盤30が、制御水位設定部31、水位制御部32、タイマ33、及び誤報判定部34を備え、中央監視盤40が異常判断部41、及び表示部42を備えることとしたが、これに限られない。各制御手段(機能要素)は、他の装置に備えられていてもよい。この例として第1〜第3の例について説明する。
第1の例として、上記実施形態では、制御盤30が備えていたタイマ33及び誤報判定部34を管理サーバ20が備える。地震の発生予測時刻までのタイマカウントは、管理サーバ20においてなされ、地震報知信号の誤報判定も誤報判定部34によって管理サーバ20においてなされる。そして、感震器12から地震発生を示す信号が管理サーバ20の誤報判定部34へ出力されることとなる。なお、開閉制御部13へ、緊急遮断弁11を閉じるように制御する信号は、感震器12から出力してもよいし、誤報判定部34を有する管理サーバ20から出力するようにしてもよい。
第2の例として、上記実施形態では、中央監視盤40が備えていた異常判断部41及び表示部42を制御盤30が備える。この場合、制御盤30が圧力計14からの信号を入力し、水道本管7の異常を判定することとなる。また、水道本管7の異常の有無を示す情報を、管理サーバ20及び中央監視盤40へ制御盤30から出力することとしてもよい。
第3の例として、上記実施形態では、中央監視盤40が備えていた異常判断部41及び表示部42を管理サーバ20が備える。この場合、管理サーバ20圧力計14からの信号を入力し、水道本管7の異常を判定することとなる。また、水道本管7の異常の有無を示す情報を、制御盤30及び中央監視盤40へ管理サーバ20から出力することとしてもよい。
また、例えば、上記実施形態では、制御盤30の制御水位設定部31において通常水位制御と緊急水位制御とを切り替えて制御を行ったが、割込制御を行ってもよい。具体的には、制御水位設定部31が、管理サーバ20から地震報知信号を入力した際に、通常水位制御状態であれば、これを中断して緊急水位制御に切り替えるが、緊急遮断弁11が閉鎖状態であれば、地震報知信号を無視することとしてもよい。この場合、制御盤30は、管理サーバ20及び中央監視盤40へ、水位制御状態と地震後の制御状態であるか否かの情報を出力することが好ましい。
また、上記実施形態では、感震器12における地震の大きさの判定指標として加速度を用いたが、震度計等、他の指標を用いてもよい。また、上記実施形態では、水道本管7の異常の有無を水圧に基づいて判定したが、他の外部情報に基づいて判定してもよい。また、上記実施形態では、緊急遮断弁11を開き、緊急水位制御から通常水位制御へ自動的に復帰したが、人が確認して手動で復帰を行ってもよい。また、管理サーバ20、制御盤30、及び中央監視盤40において、他の情報を共有して連動するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、誤報判定部34が、タイマ33から地震発生時刻となった旨の信号を入力した時点で、地震報知信号が誤報であったと判定することとしたが、地震発生時刻から所定時間経過後に地震報知信号が誤報であるか否か判定することとしてもよい。また、上記実施形態では、地震速報に基づいて算出部22が算出した予測震度が所定値以上であった場合に、緊急水位制御を開始して、受水槽2への給水を行うこととしたが、地震速報を受信した場合に必ず緊急水位制御を開始することとしてもよい。
なお、上記管理サーバ20は、上述した機能に限られず、受信した緊急地震速報を利用して、地震の揺れがビルに到達する前に危険回避の準備を行う機能、及び、地震中間及び地震後にビルの設備の機能管制や異常監視を行う機能を有していることも好ましい。
1…給水システム、2…受水槽、2a…通常水位、2b…緊急水位、6…給水管、7…水道本管、8…水位調整弁、10…水位センサ、11…緊急遮断弁、12…感震器、14…圧力計、21…受信部、31…制御水位設定部、32…水位制御部、41…異常判断部。
Claims (4)
- 建造物に設置された受水槽の給水システムにおいて、
震源地で地震が発生した旨の情報を含む地震速報を入力する入力手段と、
前記入力手段による地震速報の入力に応じて、水道管から前記受水槽への給水を行う給水手段と、
前記建造物で地震が発生した旨の信号を感震器から入力した場合に、前記受水槽と前記水道管との間の流路を遮断する遮断手段と、
を備えることを特徴とする給水システム。 - 前記給水手段は、前記入力手段による地震速報の入力に応じて前記受水槽への給水を行っている場合に、前記地震が発生した旨の信号を入力する前に前記受水槽内の水位が緊急水位となった旨の信号を水位センサから入力した場合に、前記受水槽への給水を止め、
前記緊急水位は、通常時における前記受水槽における制御用水位より高いことを特徴とする請求項1に記載の給水システム。 - 前記遮断手段は、前記水道管と前記受水槽との間の前記流路を構成する給水管に設置された緊急遮断弁を含み、
給水システムは、更に、
前記給水管における前記緊急遮断弁より上流側の水圧を計測する圧力計と、
前記緊急遮断弁が閉じた状態で前記圧力計によって計測された圧力値に基づいて、前記水道管が破損しているか否かを判断する判断手段と、
を備え、
前記緊急遮断弁は、前記判断手段によって前記水道管が破損していないと判断された場合に開くことを特徴とする請求項1又は2に記載の給水システム。 - 建造物に設置された受水槽の給水方法において、
入力手段が、震源地で地震が発生した旨の情報を含む地震速報を入力する入力ステップと、
前記入力ステップにおいて地震速報を入力すると、給水手段が、水道管から前記受水槽への給水を行う給水ステップと、
感震器から前記建造物で地震が発生した旨の信号を入力すると、遮断手段が、前記受水槽と前記水道管との間の流路を遮断する遮断ステップと、
を含むことを特徴とする給水方法。
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