JP2009023493A - エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のチャンバのうち少なくとも1つを速やかに膨張させた後にその内圧を早期に低下させることのできるエアバッグ装置を提供する。
【解決手段】サイドエアバッグ装置20は、アウタバッグ31及びアウタバッグ31の内部に収容されるとともにアウタバッグ31の内壁に固定されたインナバッグ41,42を含むエアバッグ22と、車両に加わる衝撃に応じてインナバッグ41,42内にガスを噴出するインフレータとを備える。インナバッグ41,42は、インフレータからのガスにより膨張して互いの外壁を密接させることによりアウタバッグ31の内部を腰部チャンバ51と胸部チャンバ52とに区画する隔壁を形成する。インナバッグ41,42に形成された連通孔41a,42aを通じて腰部チャンバ51内にインナバッグ41,42内のガスを供給し、ガスの供給された腰部チャンバ51の内圧が上昇することに基づいて密接した外壁を離間させる。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両に衝撃が加わったときに、乗員と車両の内壁との間でエアバッグを膨張させることにより乗員をその衝撃から保護するエアバッグ装置に関する。
こうしたエアバッグ装置としては、例えば車両の側方から衝撃が加わったときに乗員の腰部から胸部にわたる領域について乗員をその衝撃から保護するサイドエアバッグ装置が知られている。通常、このようなサイドエアバッグ装置にあっては、ガスを噴出可能なインフレータ及びインフレータのガスにより膨張可能なエアバッグが設けられている。車両のボディサイド部に側方から所定以上の衝撃が加わったときに、インフレータがガスをエアバッグ内に噴出することにより、車両用シートに着座した乗員と車両の内側壁との間の空間において、シートバックから前方へ向けてエアバッグが膨張する。このようにエアバッグが膨張することにより、ボディサイド部を通じて乗員へ伝達される側方からの衝撃を緩和することができる。
ここで、車両のボディサイド部の構造特性により、通常、車両の側方から衝撃が加わったときに、乗員の胸部よりも腰部の方が早期に内側壁からの衝撃を受けることが多い。そのため、車両の側方から衝撃が加わった直後に、エアバッグを高い内圧で膨張させることにより乗員の腰部を速やかに拘束することが望ましい。一方、一般に人体側部の耐衝撃性については、胸部よりも腰部の方が勝っているため、エアバッグの乗員胸部に対応する部分の内圧は、腰部よりも小さいことが望ましい。
そこで、例えば特許文献1に記載されるように、エアバッグ内を乗員の胸部に対応する胸部チャンバと腰部に対応する腰部チャンバとに区画したサイドエアバッグ装置が提案されている。具体的には、このサイドエアバッグ装置にあっては、胸部チャンバと腰部チャンバとにそれぞれ開口するガス分配装置が設けられており、このガス分配装置は、車両の側方からの衝撃が加わったときに、インフレータによって噴出されるガスを胸部チャンバよりも腰部チャンバに多く導入する。これにより、胸部チャンバは乗員の胸部の側方近傍で相対的に低い内圧で膨張する一方、腰部チャンバは乗員の腰部の側方近傍で相対的に高い内圧で相対的に早期に膨張するようになる。
特開2004−210048号公報
ところで、乗員の腰部をより有効に保護するためには、上述したように腰部に対応する腰部チャンバを高い内圧で膨張させることにより乗員の腰部を一旦拘束した後に、その腰部チャンバの内圧を低下させることが望ましい。そこで、腰部チャンバが高い圧力で膨張した後にその腰部チャンバの内圧を低下させるために、例えば以下のサイドエアバッグ装置を採用することができる。すなわち、このサイドエアバッグ装置にあっては、胸部チャンバ及び腰部チャンバに区画されたエアバッグとその腰部チャンバにガスを噴出するインフレータとが設けられており、それら胸部チャンバと腰部チャンバとは、連通孔によって連通されている。このようなサイドエアバッグにより、車両の側方から衝撃が加わった直後に、インフレータによって腰部チャンバにガスが噴出され、腰部チャンバが優先的に膨張するようになる。ここで、腰部チャンバに噴出されたガスが上記連通孔を通じて胸部チャンバに流入するが、インフレータによるガス発生の早期においてインフレータによって噴出されるガスの量が同腰部チャンバから連通孔を通って胸部チャンバに流入するガス量よりも多いため、腰部チャンバが高い内圧で速やかに膨張する。そしてインフレータによるガス発生の後期においてインフレータによって噴出されるガスの量が同腰部チャンバからその連通孔を通って胸部チャンバに流入するガス量よりも少なくなると、腰部チャンバの内圧が低下するようになる。また、連通孔を通じて胸部チャンバに供給されたガスにより、同胸部チャンバが腰部チャンバよりも低い内圧で膨張し、乗員の胸部を保護することができるようになる。
このように、連通孔を通じて胸部チャンバと腰部チャンバとを連通させる構造を採用することにより、衝撃が加わった直後に腰部チャンバを高い内圧で膨張させて乗員の腰部を速やかに拘束する一方、その後、腰部チャンバの内圧を低下させ、乗員の腰部をより有効に保護することができるようになる。ただし、腰部チャンバを高い内圧で膨張させた後にその腰部チャンバの内圧を効率的に低下させるためには、その連通孔の断面積を大きく設定する必要がある。しかし、連通孔の断面積を大きく設定すると、衝撃が加わった直後に腰部チャンバが膨張する際に腰部チャンバからその連通孔を通って胸部チャンバに流入するガスの量が相対的に多くなる。したがってこの場合、腰部チャンバの内圧が過度に高くなることは抑制できるものの、腰部チャンバを高い内圧で速やかに膨張させることができなくなる。このため、このようなサイドエアバッグ装置において、乗員の腰部を速やかに一旦拘束した後に、腰部チャンバの圧力を早期に低下させるといった点では、なお改善の余地を残すものとなっていた。
なお、車両のサイドエアバッグ装置について説明したが、こうした不都合は同構成に限らず、乗員の異なる部位に対応して設けられた複数のチャンバのうち、少なくとも1つを速やかに膨張させた後にその内圧を低下させるエアバッグ装置において概ね共通して発生し得る。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のチャンバのうち少なくとも1つを速やかに膨張させた後にその内圧を早期に低下させることのできるエアバッグ装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、アウタバッグ及び該アウタバッグの内部に収容されるとともに同アウタバッグの内壁に固定された一対のインナバッグを含むエアバッグと、車両に加わる衝撃に応じて前記一対のインナバッグ内にガスを噴出するインフレータとを備えるエアバッグ装置であって、前記一対のインナバッグは、前記インフレータによって噴出されたガスにより膨張して互いの外壁を密接させることにより前記アウタバッグの内部を複数のチャンバに区画する隔壁を形成するとともに、前記インナバッグに形成された連通孔を通じて前記複数のチャンバのうち少なくとも1つを除くチャンバ内に同インナバッグ内のガスを供給し、前記ガスの供給されたチャンバの内圧が上昇することに基づいて前記密接した外壁を離間させることをその要旨とする。
同構成によれば、車両に衝撃が加わった直後に、一対のインナバッグの互いの外壁が密接することによりアウタバッグの内部を複数のチャンバに区画する隔壁が形成され、インフレータによってインナバッグ内に噴出されるガスがインナバッグに形成された連通孔を通じて複数のチャンバのうち少なくとも1つを除くチャンバ内に供給されるため、ガスの供給されたチャンバが高い内圧で速やかに膨張することができるようになる。そして、ガスの供給されたチャンバの内圧が上昇することに基づいて一対のインナバッグの密接した外壁が離間させられ、ガスの供給されたチャンバ内のガスがそれら外壁間の隙間を通ってガスの供給されなかったチャンバに流入することができるようになる。その結果、エアバッグの複数のチャンバのうち少なくとも1つを速やかに膨張させた後にその内圧を早期に低下させることができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のエアバッグ装置において、前記一対のインナバッグは、前記アウタバッグの対向する2つの内壁にそれぞれ固定され、前記インフレータによって噴出されたガスにより膨張したときには平行な方向に延伸するパイプ状を呈することをその要旨とする。
同構成によれば、アウタバッグの対向する2つの内壁にそれぞれ固定され、膨張したときには平行な方向に延伸するパイプ状を呈するインナバッグを採用することにより、車両に衝撃が加わったときに一対のインナバッグが対向して膨張するため、迅速、かつ確実にアウタバッグの内部を区画することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のエアバッグ装置において、前記一対のインナバッグの内部空間は互いに連通されてなることをその要旨とする。
同構成によれば、一対のインナバッグの内部空間が互いに連通されることにより、1つのインフレータを通じてそれらインナバッグにガスを同時に導入することができるようになる。これにより、例えば一対のインナバッグが隔絶され、2つのインフレータを通じてそれらインナバッグにガスを各別に導入する場合と比較して、エアバッグ装置の小型化及び簡素化を図ることができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエアバッグ装置において、車両に側方からの衝撃が加わったときに、前記インナバッグ内のガスが供給されるチャンバは乗員の腰部と車両の内側壁との間で膨張する一方、前記インナバッグ内のガスが供給されないチャンバは乗員の胸部と車両の内側壁との間で膨張することをその要旨とする。
車両のボディサイド部の構造特性により、通常、車両の側方から衝撃が加わったときに、乗員の胸部よりも腰部の方が早期に内側壁からの衝撃を受けることが多い。そのため、車両の側方から衝撃が加わった直後に、エアバッグを高い内圧で膨張させることにより乗員の腰部を速やかに拘束することが望ましい。一方、一般に、人体側部の耐衝撃性については、胸部よりも腰部の方が勝っているため、エアバッグの乗員胸部に対応する部分の内圧は、腰部よりも小さいことが望ましい。また、乗員の腰部をより有効に保護するためには、上述したように腰部に対応する腰部チャンバを高い内圧で膨張させることにより乗員の腰部を一旦拘束した後に、その腰部チャンバの内圧を低下させることが望ましい。
この点、上記構成によれば、車両の側方から衝撃が加わった直後に、乗員の腰部に対応するチャンバにインナバッグ内のガスを供給して高い内圧で速やかに膨張させて腰部を一旦拘束して、その後、腰部に対応するチャンバのガスが一対のインナバッグの外壁間を通って乗員の胸部に対応するチャンバに速やかに導入される。したがって、腰部に対応するチャンバの内圧が早期に低下するため、乗員の腰部をより有効に保護することができるようになる。また、連通孔を通じて腰部に対応するチャンバから胸部に対応するチャンバに供給されたガスにより、同胸部に対応するチャンバが腰部に対応するチャンバよりも低い内圧で膨張し、乗員の胸部を保護することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のエアバッグ装置において、前記一対のインナバッグは、乗員の腰部と車両の内側壁との間に膨張することをその要旨とする。
同構成によれば、一対のインナバッグが乗員の腰部と車両の内側壁との間で膨張する、換言すれば腰部に対応するチャンバよりも早期に膨張するインナバッグにより乗員の腰部を保護することもできるため、腰部に対応するチャンバのみにより乗員の腰部を保護する場合と比較して、車両の側方から衝撃が加わった後に、より早期に乗員の腰部を拘束することができるようになる。
この発明にかかるエアバッグ装置によれば、複数のチャンバのうち少なくとも1つを速やかに膨張させた後にその内圧を早期に低下させることができるようになる。
以下、本発明を車両のサイドエアバッグ装置に適用した一実施形態について、図1〜図8を参照して説明する。
なお、以下の記載において、車両の前進方向を前方(車両前方)として説明し、車両の後進方向を後方(車両後方)として説明する。また、以下の記載における上下方向は車両の上下方向を意味し、左右方向は車両の車幅方向であって車両前進時の左右方向と一致するものとする。
図1及び図2に示すように、車両においてボディサイド部11の車内側の近傍には車両用シート12が配置されている。ここで、ボディサイド部11とは、車両の側部に配置された部材を指し、主としてドア、ピラー等がこれに該当し、その車室に面する部分は車両の内側壁となっている。例えば、前席に対応するボディサイド部11は、フロントドア、センターピラー(Bピラー)等である。また、後席に対応するボディサイド部11は、サイドドア(リアドア)の後部、Cピラー、タイヤハウスの前部、リアクォータ等である。
車両用シート12は、シートクッション(座部)13及びシートバック(背もたれ部)14を備えて構成されている。シートバック14の車外側の側部には、車両の側方から衝撃が加わったときに乗員Pの腰部Psから胸部Ptを含む領域について乗員Pをその衝撃から保護するサイドエアバッグ装置20が組み込まれている。このサイドエアバッグ装置20は、インフレータ21及びエアバッグ22を主要な構成部材として備えている。次に、このサイドエアバッグ装置20の構成について図3〜図5を参照して詳細に説明する。なお、図3は、エアバッグ22の縫着態様を示す展開斜視図であり、図4は、エアバッグ22が縫着された後のサイドエアバッグ装置20の態様を示す正面図である。また、図5は、図4の5−5線に沿った断面を示す断面図である。
図3に示されるように、エアバッグ22にあっては、中心線Lに関して対称となる一対の重合部30a,30bによって構成された外部基布30と、二つ折りにされる前の状態において中心線L及び同中心線Lに垂直な中心線Nの双方に関して対称となる略十字形の内部基布40とが設けられている。これら外部基布30及び内部基布40は、強度が高く、かつ可撓性を有していて容易に折り畳むことのできる素材、例えばポリエステル系やポリアミド系等を用いて形成した織布等によって形成されている。
略十字形の内部基布40は中心線Nで二つ折りされて略T字形の重合部40a,40bとされ、それらの外周部分が重ねられて外部基布30に縫糸401で縫着されている。これにより、重合部40a,40bを外壁とするパイプ状のインナバッグ41,42(中心線Lを境界とする)と収納部43とが形成され、これらインナバッグ41,42及び収納部43の内部空間は、互いに連通されている。インナバッグ41,42には、その内外を連通する連通孔41a,42aがそれぞれ形成されている。
図4に示すように、収納部43には、ガス発生器として機能するインフレータ21が収納されており、収納部43の内壁に設けられた係止部材(図示しない)により、このインフレータ21と収納部43の内壁との相対的な変位が規制されている。また、収納部43のインナバッグ41,42と反対側の端部43aは、縫糸401で外部基布30に付着されて閉鎖している。インフレータ21には、図示しない衝撃センサが接続されており、車両のボディサイド部に対する他の車両による側突等により、ボディサイド部に所定値以上の衝撃が加わると、衝撃センサがそれを検出して着火信号をインフレータ21に出力し、インフレータ21はこの着火信号に基づいてガスを発生させる。また、インフレータ21のインナバッグ41,42側の端部には、発生されたガスを噴出する噴出口21aが設けられており、この噴出口21aは、インナバッグ41,42の接続部に向いて開口している。
図4及び図5に示されるように、上記外部基布30は中心線Lで二つ折りされて重合部30a,30bとされ、それらの外周部分が縫糸301で互いに縫着されることにより、重合部30a,30bを外壁とするアウタバッグ31が形成されている。また、外部基布30に縫着された内部基布40が外部基布30と共に中心線Lで二つ折りされ、2つのインナバッグ41,42は、アウタバッグ31の対向する2つの内壁、すなわち重合部30a,30bにそれぞれ固定されて互いに平行な方向に沿って延伸するようになる。これらインナバッグ41,42の端部41b,42bは、縫糸301で重合部30a,30bの間に縫着されて閉鎖している。
ここで、エアバッグ22が乗員Pと車両のボディサイド部11との間に膨張完了した状態において、インナバッグ41,42が前後方向に延伸するとともに、収納部43が上下方向に延伸し、収納部43に収納されたインフレータ21の噴出口21aは、下方に向けて開口する。また、同エアバッグ22が膨張完了した状態において、エアバッグ22の縫糸401よりも下方の部分は乗員Pの腰部Psと車両のボディサイド部11との間に位置する一方、同エアバッグ22の縫糸401よりも上方の部分は乗員Pの胸部Ptと車両のボディサイド部11との間に位置する。
以下、車両の側方からの衝撃によりサイドエアバッグ装置20が膨張する態様について図6〜図8を併せ参照して詳細に説明する。
図6は、車両の側方から所定値以上の衝撃が加わった直後におけるエアバッグ22の断面態様を示す。先の図4及び同図6に示されるように、車両に所定値以上の衝撃が加わった直後に、インフレータ21によって発生されたガスが噴出口21aから矢印A1で示す方向に沿ってインナバッグ41,42に噴出され、インナバッグ41,42は、シートバックから前方へ向けて速やかに膨張してゆき、それらの外壁が互いに密接するようになる。これにより、アウタバッグ31の内部は、乗員Pの腰部Psに対応する腰部チャンバ51と乗員Pの胸部Ptに対応する胸部チャンバ52とに区画され、インナバッグ41,42に噴出されたガスがインナバッグ41,42に形成された連通孔41a,42aを通じて矢印A2で示す方向に沿って腰部チャンバ51のみに導入されるようになる。そのため、腰部チャンバ51が高い内圧で速やかに膨張するようになる。このように車両の側方から衝撃が加わった直後に速やかに膨張したインナバッグ41,42及び腰部チャンバ51は、相対的に高い内圧で乗員Pの腰部Psを一旦拘束する。
このようにインナバッグ41,42内のガスが腰部チャンバ51のみに導入されることにより、腰部チャンバ51の内圧が上昇する一方、胸部チャンバ52の内圧は上昇しないため、これらチャンバ51,52との内圧の差が大きくなる。ここで、腰部チャンバ51と胸部チャンバ52との内圧の差が所定値よりも大きくなると、図7に示されるように、これらチャンバ51,52の内圧差によりインナバッグ41,42の外壁が離間させられ、それら外壁の間に隙間60が形成される。こうした隙間60が形成されると、腰部チャンバ51内のガスが隙間60を通って矢印A3で示す方向に沿ってガスの供給されなかった胸部チャンバ52に流入し、乗員Pの腰部Psを拘束している腰部チャンバ51の内圧が低下する一方、胸部チャンバ52の内圧が上昇するようになる。このように内圧が上昇した胸部チャンバ52は、乗員Pの胸部Ptを拘束する。
そして、インフレータ21によって噴出されるガスが弱まると、図8に示されるように、インナバッグ41,42の内圧が小さくなり、それらインナバッグ41,42の外壁間の隙間60が増大するようになる。このように隙間60が増大すると、腰部チャンバ51のガスが胸部チャンバ52に流入する速度が顕著に増大し、腰部チャンバ51の内圧の低下がさらに促進される。
なお、本実施形態では、インフレータ21の噴出量、アウタバッグ31及びインナバッグ41,42の寸法、並びに連通孔41a,42aの寸法は、以下の条件を満たすように設定されている。
・車両の側方に衝撃が加わった後に乗員Pの腰部Psがボディサイド部11に接触する前に、インナバッグ41,42及び腰部チャンバ51が膨張してゆき、腰部Psを有効に拘束する。
・その後、隙間60を通じて胸部チャンバ52に導入されるガスにより、胸部チャンバ52が膨張してゆき、乗員Pの胸部Ptがボディサイド部11に接触する前に適切な内圧で胸部を有効に拘束するとともに、インナバッグ41,42及び腰部チャンバ51の内圧が所定の時間内に所定の圧力以下に低下する。
以上説明した実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)ボディサイド部11に所定値以上の衝撃が加わった直後に、インナバッグ41,42の互いの外壁が密接することによりアウタバッグ31の内部を腰部チャンバ51と胸部チャンバ52とに区画する隔壁を形成し、インフレータ21によってインナバッグ41,42内に噴出されるガスを腰部チャンバ51のみに供給するようにした。これにより、ガスの供給された腰部チャンバ51が高い内圧で速やかに膨張することができるようになる。そして、ガスの供給された腰部チャンバ51の内圧が上昇することに基づいてインナバッグ41,42の密接した外壁が離間させられ、ガスの供給された腰部チャンバ51のガスがそれら外壁間の隙間60を通ってガスの供給されなかった胸部チャンバ52に流入することができるようになる。その結果、腰部チャンバ51の内圧を早期に低下させることができるようになる。
さらに、インフレータ21によって噴出されるガスが弱まると、インナバッグ41,42の内圧が小さくなり、隙間60が増大するようになる。このように隙間60が増大すると、腰部チャンバ51内のガスが胸部チャンバ52に流入する速度もしくは量が顕著に増大し、腰部チャンバ51の内圧の低下がさらに促進される。つまり、このようにインナバッグ41,42の外壁間の隙間60、換言すれば腰部チャンバ51と胸部チャンバ52との連通路の断面積が時間の推移に伴って増大する構成を採用することにより、例えば腰部チャンバ51と胸部チャンバ52とを連通する連通路の断面積が一定である場合と比較して、腰部チャンバ51を速やかに膨張させた後にその内圧を早期に低下させることができるようになる。
したがって、乗員Pの腰部Psをより有効に保護することができるようになる。また、連通孔41a,42aを通じて腰部チャンバ51から胸部チャンバ52に供給されたガスにより、胸部チャンバ52が腰部チャンバ51よりも低い内圧で膨張し、乗員Pの胸部Ptを適切に保護することができる。
(2)インナバッグ41,42がアウタバッグ31の対向する2つの内壁、すなわち重合部30a,30bにそれぞれ固定されて互いに平行な方向に沿って延伸するため、車両の側方から衝撃が加わったときにインナバッグ41,42が対向して膨張するため、迅速、かつ確実に腰部チャンバ51と胸部チャンバ52とを区画することができる。
(3)インナバッグ41,42及びインフレータ21の収納部43の内部空間が互いに連通されているため、1つのインフレータ21を通じてインナバッグ41,42にガスを同時に導入することができるようになる。これにより、例えば一対のインナバッグが隔絶され、2つのインフレータを通じてそれらインナバッグにガスを各別に導入する場合と比較して、サイドエアバッグ装置20の小型化及び簡素化を図ることができるようになる。
(4)インナバッグ41,42を乗員Pの腰部Psとボディサイド部11との間に膨張させるようにした。これにより、胸部チャンバ52よりも早期に膨張するインナバッグ41,42により乗員Pの腰部Psを保護することもできるため、腰部チャンバ51のみにより乗員Pの腰部Psを保護する場合と比較して、より早期に乗員Pの腰部Psを拘束することができるようになる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態では、インナバッグ41,42と腰部チャンバ51とにより乗員Pの腰部Psを保護する構成を採用しているが、例えば腰部チャンバ51の膨張の速度が十分に早い場合には、腰部チャンバ51のみにより腰部Psを保護する構成を採用することもできる。
・上記実施形態では、インナバッグ41,42の内部空間が互いに連通されて1つのインフレータ21を通じてそれらインナバッグ41,42にガスを同時に導入するようにしているが、例えば縫着強度の制限等により、互いに連通されるインナバッグ41,42を配設することが困難である場合には、互いに隔絶された2つのインナバッグを採用することもできる。
・上記実施形態では、インナバッグ41,42をアウタバッグ31の対向する2つの内壁にそれぞれ固定する構成を採用しているが、2つのインナバッグが膨張した状態においてそれらの外壁が密接する構成であれば、インナバッグ41,42を固定する位置はこれに限られない。例えば、隣接する2つの内壁に2つのインナバッグをそれぞれ固定する、或いは同一の内壁に2つのインナバッグを固定することもできる。
・上記実施形態では、サイドエアバッグ装置20に本発明を適用する場合について例示したが、これに限らず、例えばステアリングに設けられて車両の前方から衝撃が加わったときに乗員の胸部と頭部とを保護する運転席エアバッグ装置等、他のエアバッグ装置に本発明を適用することもできる。なお、本発明を乗員の胸部と頭部とを保護するエアバッグ装置に適用した場合には、一対のインナバッグが膨張することによりアウタバッグが胸部に対応する胸部チャンバと頭部に対応する頭部チャンバとに区画され、インナバッグの外壁に同インナバッグと胸部チャンバとを連通する連通孔が形成される構成を採用することができる。こうした構成により、車両の前方から衝撃が加わった直後に、胸部チャンバを速やかに膨張させることにより、頭部よりも早期にステアリングの衝撃を受ける胸部を速やかに拘束することができる。その後、胸部チャンバから頭部チャンバにガスを導入することにより、乗員の頭部を保護するとともに、胸部チャンバを早期に低下させることにより、胸部をより有効に保護することができる。
・上記実施形態では、インナバッグの外壁を密接させることによりアウタバッグを乗員の2つの部位に対応する2つのチャンバに区画するエアバッグ装置に本発明を適用する場合について、これに限らず、例えば耐衝撃性の異なる乗員の3つ以上の部位を保護するためのエアバッグ装置においても、基本的に同様の態様をもって本発明を適用することができる。その場合には、インナバッグが互いの外壁を密接させることによりアウタバッグの内部を複数のチャンバに区画する隔壁を形成するとともに、インナバッグに形成された連通孔を通じて複数のチャンバのうち少なくとも1つを除くチャンバ内に同インナバッグ内のガスを供給し、同ガスの供給されたチャンバの内圧が上昇することに基づいて密接した外壁を離間させるようにすればよい。
本発明を具体化した一実施形態において、サイドエアバッグ装置が適用される車両用シートの概略側面図。 同実施形態における車両用シート及びボディサイド部の位置関係を説明する概略平面図。 同実施形態にかかるエアバッグについてその縫着態様を示す展開斜視図。 同実施形態のエアバッグ装置について、上記エアバッグが縫着された後の態様を示す正面図。 図4の5−5線に沿った断面を示す断面図。 同実施形態にかかるエアバッグについて、車両の側方から所定値以上の衝撃が加わった直後の態様を示す断面図。 同実施形態にかかるエアバッグについて、腰部チャンバと胸部チャンバとの内圧の差が所定値よりも大きくなったときの態様を示す断面図。 同実施形態にかかるエアバッグについて、インフレータによって噴出されるガスが弱まったときの態様を示す断面図。
符号の説明
P…乗員、Ps…腰部、Pt…胸部、11…ボディサイド部、12…車両用シート、13…シートクッション、14…シートバック、20…サイドエアバッグ装置、21…インフレータ、21a…噴出口、22…エアバッグ、30…外部基布、30a,30b…重合部、31…アウタバッグ、40…内部基布、40a,40b…重合部、41…インナバッグ、41a,42a…連通孔、41b,42b…端部、42…インナバッグ、43…収納部、43a…端部、51…腰部チャンバ、52…胸部チャンバ、60…隙間、301,401…縫糸。

Claims (5)

  1. アウタバッグ及び該アウタバッグの内部に収容されるとともに同アウタバッグの内壁に固定された一対のインナバッグを含むエアバッグと、車両に加わる衝撃に応じて前記一対のインナバッグ内にガスを噴出するインフレータとを備えるエアバッグ装置であって、
    前記一対のインナバッグは、前記インフレータによって噴出されたガスにより膨張して互いの外壁を密接させることにより前記アウタバッグの内部を複数のチャンバに区画する隔壁を形成するとともに、前記インナバッグに形成された連通孔を通じて前記複数のチャンバのうち少なくとも1つを除くチャンバ内に同インナバッグ内のガスを供給し、前記ガスの供給されたチャンバの内圧が上昇することに基づいて前記密接した外壁を離間させる
    ことを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 請求項1に記載のエアバッグ装置において、
    前記一対のインナバッグは、前記アウタバッグの対向する2つの内壁にそれぞれ固定され、前記インフレータによって噴出されたガスにより膨張したときには平行な方向に延伸するパイプ状を呈する
    ことを特徴とするエアバッグ装置。
  3. 請求項2に記載のエアバッグ装置において、
    前記一対のインナバッグの内部空間は互いに連通されてなる
    ことを特徴とするエアバッグ装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のエアバッグ装置において、
    車両に側方からの衝撃が加わったときに、前記インナバッグ内のガスが供給されるチャンバは乗員の腰部と車両の内側壁との間で膨張する一方、前記インナバッグ内のガスが供給されないチャンバは乗員の胸部と車両の内側壁との間で膨張する
    ことを特徴とするエアバッグ装置。
  5. 請求項4に記載のエアバッグ装置において、
    前記一対のインナバッグは、乗員の腰部と車両の内側壁との間に膨張する
    ことを特徴とするエアバッグ装置。
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