JP2009015015A - 高分子光導波路及びその製造方法 - Google Patents

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Toru Fujii
徹 藤居
Takashi Shimizu
敬司 清水
Shigemi Otsu
茂実 大津
Kazutoshi Tanida
和敏 谷田
Toshihiko Suzuki
俊彦 鈴木
Hidekazu Akutsu
英一 圷
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Abstract

【課題】耐熱性の高い材料を用いなくても耐熱性を向上させ、廉価かつ簡便に製造することができる高分子光導波路及びその製造方法を提供する。
【解決手段】この高分子光導波路1は、1又は2以上の薄膜30より構成された第1の層3Aと、第1の層3A上に形成されたコア40と、コア40を覆うように第1の層3A上に形成され、第1の層3Aを構成する薄膜30よりも厚い厚さを有し、コア40よりも屈折率が小さいクラッド41と、クラッド41上に形成され、クラッド41よりも薄い厚さを有する1又は2以上の薄膜30より構成された第2の層3Bとを備える。本高分子光導波路1が高温環境下に置かれた場合に、第1及び第2の層3A,3Bは、応力緩和層として機能し、反り等の変形を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高分子光導波路及びその製造方法に関する。
従来の光導波路として、例えば、コア形成面に多層膜を形成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この光導波路は、基板と、基板上に形成された下クラッド層と、下クラッド層上に形成された多層膜と、多層膜上に形成され、下クラッド層および多層膜よりも屈折率の大きいコアと、コアを覆うように形成され、コアよりも屈折率の小さい上クラッド層とを備え、多層膜は、溶融温度が低い第1のガラス層と、形状を保持する第2のガラス層とが任意の開始順序で交互に積層されている。この構成によれば、アニール処理によって多層膜の第1のガラス層が溶融し、下クラッド層の表面に存在する微細な凹凸が多層膜で吸収され、コア形成面が平坦化される。
特開2005−140815号公報
本発明の目的は、耐熱性の高い材料を用いなくても耐熱性を向上させ、廉価かつ簡便に製造することができる高分子光導波路及びその製造方法を提供することにある。
本発明の一態様は、上記目的を達成するため、以下の高分子光導波路及びその製造方法を提供する。
[1]1又は2以上の薄膜より構成された第1の層と、前記第1の層上に形成されたコアと、前記コアを覆うように前記第1の層上に形成され、前記第1の層を構成する前記薄膜よりも厚い厚さを有し、前記コアよりも屈折率が小さいクラッドと、前記クラッド上に形成され、前記クラッドよりも薄い厚さを有する1又は2以上の薄膜より構成された第2の層とを備えた高分子光導波路。
[2]前記第1の層の少なくとも前記コア側の前記薄膜は、前記クラッドと同一の材料から形成された前記[1]に記載の高分子光導波路。
[3]前記第1の層を構成する前記薄膜の数が、前記第2の層を構成する前記薄膜の数と同一である前記[1]に記載の高分子光導波路。
[4]前記第1及び第2の層を構成する前記薄膜は、前記クラッドと同一の材料から形成された前記[1]に記載に高分子光導波路。
[5]第1の基板と、前記第1の基板上に形成された1又は2以上の薄膜より構成された第1の層と、前記第1の層上に形成されたコアと、前記コアを覆うように前記第1の層上に形成され、前記第1の層を構成する前記薄膜よりも厚い厚さを有し、前記コアよりも屈折率が小さいクラッドと、前記クラッド上に形成され、前記クラッドよりも薄い厚さを有する1又は2以上の薄膜より構成された第2の層と、前記第2の層上に形成された第2の基板とを備えた高分子光導波路。
[6]コア、及び前記コアの周囲に前記コアよりも屈折率の小さいクラッドから構成された光導波路層と、前記光導波路層の両面に形成され、前記光導波路層よりも薄い厚さを有する1又は2以上の薄膜より構成された第1及び第2の層とを備えた高分子光導波路。
[7]基板上に1又は2以上の薄膜を形成する第1の工程と、前記薄膜が形成された前記基板を2つに分ける第2の工程と、前記第2の工程で分けられた2つの基板のうち一方の基板の前記薄膜上に直接又はクラッド層を介してコアを形成する第3の工程と、前記薄膜又は前記クラッド層上に、前記コアを覆うように前記薄膜よりも厚い厚さを有し、前記コアよりも屈折率が小さいクラッドを形成する第4の工程と、前記一方の基板上に形成された前記クラッドに、前記第2の工程で分けられた2つの基板のうち他方の基板の前記薄膜を接合する第5の工程とを含む高分子光導波路の製造方法。
請求項1に係る高分子光導波路によれば、耐熱性の高い材料を用いなくても耐熱性を向上させ、廉価かつ簡便に製造することができる。
請求項2に係る高分子光導波路によれば、コアと接する層をそのままクラッド層として用いることができ、工程数増加によるコスト高を回避することが可能となる。
請求項3に係る高分子光導波路によれば、高温環境下における変形を抑制することができる。
請求項4に係る高分子光導波路によれば、クラッドの厚さを質を低下させることなく、厚くすることができ、高温環境下における変形を抑制することができる。
請求項5に係る高分子光導波路によれば、耐熱性の高い材料を用いなくても耐熱性を有する高分子光導波路を廉価かつ簡便に高分子光導波路を製造することができる。
請求項6に係る高分子光導波路によれば、クラッドを厚く形成することが可能になり、耐熱性の高い材料を用いなくても耐熱性を向上させ、廉価かつ簡便に製造することができる。
請求項7に係る高分子光導波路の製造方法によれば、耐熱性の高い材料を用いなくても耐熱性を向上させ、廉価かつ簡便に製造することができる。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る高分子光導波路の概略の構成例を示す断面図である。
この高分子光導波路1は、下部基板2Aと、下部基板2A上に形成され、1又は2以上の薄膜30からなる第1の層3Aと、第1の層3A上に形成された光導波路層4と、光導波路層4上に形成された1又は2以上の薄膜30からなる第2の層3Bと、第2の層3B上に形成された上部基板2Bとを有して構成されている。
(光導波路層)
光導波路層4は、第1の層3A上に形成された複数のコア40と、これらのコア40の周囲(側面及び上面)を覆うように第1の層3A上に形成され、コア40よりも小さい屈折率を有するクラッド41とから構成されている。
コア40は、例えば、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等の硬化性樹脂からなり、その横断面のサイズは、用途等に応じて適宜決められ、一般に、シングルモード用には10μm角程度のサイズ、マルチモード用には50〜250μm角程度のサイズが用いられる。本実施の形態では、50μm角のコア40を用いる。
クラッド41は、その材料が用途に応じて、材料の屈折率及び光透過性等の光学的特性、機械的強度、耐熱性、フレキシビリティー(可撓性)等を考慮して決定され、例えば、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等の硬化性樹脂からなる。
(下部基板及び上部基板)
下部基板2A及び上部基板2Bは、樹脂、ガラス、セラミック、金属等から形成される。高温環境下における変形を抑制するためには、耐熱性(例えばガラス転移点150℃以上)を有するものが好ましい。また、第1及び第2の層3A,3Bとの接着性が良好であり、かつ、第1及び第2の層3A,3Bとの線膨張係数差が、例えば、5×10−6/℃以下と小さいことが、高温環境下における、はがれ、変形を抑制するために好ましい。また、用途に応じて、光透過性等の光学的特性、機械的強度、フレキシビリティー(可撓性)等が要求される。屈折率は、コア40との接触がないため、伝搬光に影響を与えないことから、特に制限されないが、コア40、クラッド41、第1及び第2の層3A,3Bに紫外線硬化樹脂を用いる場合は、紫外領域に対して透明性が高いことが必要である。
(第1及び第2の層)
第1の層3Aを構成する各薄膜30は、クラッド41と同一の材料から形成される必要はなく、さらに、各薄膜30同士が同一の材料から形成されていなくてもよいが、コア40と接する最上部の薄膜30は、クラッドとして機能するため、クラッド41と同一又は近似した屈折率を有する必要がある。また、第1の層3Aを構成する各薄膜30の材料は、製造の簡便さとコストの点から、コア40周囲のクラッド41と同一の材料が好ましい。
第2の層3Bを構成する各薄膜30は、クラッド41と同一の材料から形成される必要はなく、さらに、各薄膜30同士が同一の材料から形成されていなくてもよい。また、第2の層3Bを構成する各薄膜30の材料は、製造の簡便さとコストの点から、コア40周囲のクラッド41と同一の材料が好ましい。
第1及び第2の層3A,3Bを構成する薄膜30の数は、光導波路1全体の厚さによって制限されるが、応力緩和を促進し、変形を抑制するため、多い方が望ましい。また、第1及び第2の層3A,3Bを構成する各薄膜30は、第1及び第2の層3A,3B間で同じ材料でもよいし、異なっていてもよいが、簡便さとコストからクラッド材と同一材料であることが望ましく、硬化型高分子材料が好適で、特に紫外線硬化型、熱硬化型が好ましい。
光導波路1が上下対称構造でないと、光導波路1の上部側と下部側の線膨張係数差から、高温環境下で光導波路が反ったり、変形したりする現象が生じ、結果として導波光の漏れとなって損失増大を招くので、上下対称であることが望ましい。そのため、第1及び第2の層3A,3B間で薄膜30の数、膜厚、材料は、等しい方が好ましい。また、第1及び第2の層3A,3Bを構成する薄膜30は、光導波路層4との線膨張係数差が、例えば、5×10−6/℃小さいことが、高熱環境下における、はがれ、変形を抑制するために好ましい。さらに、第1及び第2の層3A,3Bを構成する薄膜30の膜厚は、光導波路層4よりも薄い厚さ、例えば、2〜30μmが好ましく、5〜20μmがより好ましい。
(第1及び第2の層の作用)
一般的な高分子導波路の形態は、下部クラッドと、下部クラッド上のコアと、コアを取り囲むように形成され、コアよりも屈折率の小さいクラッドとからなる。この構成に更に上下外側に第1及び第2の層を有する本実施の形態の構造を採用すると、高温環境下においてクラッドとその外側の層との界面における、線膨張係数差によって発生する応力を緩和し、耐熱性が増すといった効果を奏する。さらに、第1及び第2の層3A,3Bを構成する薄膜30を薄くし、膜数を増すことで、さらに応力緩和が働き、さらに耐熱性が増すといった効果を奏し、応力緩和層とし機能する。なお、下部および上部の少なくともどちらか一方に薄膜(応力緩和層)を形成することで、耐熱性を向上させることができる。
図2は、本高分子光導波路1の製造方法の一例を示す断面図である。本製造方法は、次の工程からなる。
(a)基板を用意する工程(第1の工程)
(b)基板に第1及び第2の層の第1薄膜を形成する工程(第1の工程)
(c)さらに第1及び第2の層の第2薄膜、第3薄膜を形成する工程(第1の工程)
(d)第1及び第2の層を形成した基板を切断する工程(第2の工程)
(e)第1の層上にコアを形成する工程(第3の工程)
(f)コアが形成された第1の層上にクラッドを塗布する工程(第4の工程)
(g)上部基板を貼り合わせ、クラッドを硬化し、導波路構造を完成する工程(第5の工程)
以下に、上記各工程について詳細に説明する。
(a)基板を用意する工程
図2(a)に示すように、下部基板2A及び上部基板2Bとなる基板2を準備する。ここでは、基板2として、ガラス転移点171℃のノルボルネン系耐熱透明樹脂からなるアートンフィルム(JSR株式会社製)を用いる。
(b)基板に第1及び第2の層の1層目の薄膜を形成する工程
基板2上に第1及び第2の層3A,3Bの1層目の薄膜(基板2側の薄膜)30を形成する。この薄膜30を形成する方法としては、デポジション法、ディップ法、スピンコート法、ドライフィルム貼り付け等が挙げられるが、簡便さ、製造コスト、またクラッド材と同一材料を使用する等を考慮したとき、スピンコート法が好ましい。
(c)さらに第1及び第2の層の2層目、3層目の薄膜を形成する工程
上記(b)の工程で作製した1層目の薄膜30上にさらに2層目、3層目の薄膜30を形成する。この2層目、3層目の薄膜30を形成する方法としては、上記(b)の方法を繰り返すことによって実現する。
(d)第1及び第2の層を形成した基板を切断する工程
上記(b)、(c)の工程で作製された第1及び第2の層3A,3Bを有する基板2を切断し、下部基板2Aおよび上部基板2Bとする。切断する方法は、特に制限されないが、正確な寸法、およびばり、チッピングの少ないことを考慮すると、ダイシングソーを利用する方法が好ましい。
(e)第1の層上にコアを形成する工程
第1の層3A上にコア40を形成する。第1の層3A上にコア40を形成する方法としては、直接露光法、エッチング法等、制限なく用いることができるが、簡便さと低コストから本出願人が先に出願したマイクロモールディング法(特開2004−29507号公報、特開2004−86144号公報、特開2004−109927号公報)を用いることが好ましい。
ここで、このマイクロモールディング法によるコア40の形成工程について図3を参照して説明する。
図3(a)〜(d)は、本発明の第1の実施の形態に係るコアの形成工程の一例を示す断面図である。図3(a)に示すように、ベース50上にコア40に対応した形状の凸部51を設けた原盤5を作製する。原盤5の作製には、例えば、フォトリソグラフィ法等を用いることができる。また、本出願人が先に出願した電着法又は光電着法により高分子光導波路を作製する方法(特開2002−333538号公報)も原盤5を作製するのに適用することができる。
次に、原盤5の凸部51が形成された面に、図3(b)に示すように、鋳型形成用硬化性樹脂を塗布または注型し、必要に応じて乾燥処理した後、鋳型形成用硬化性樹脂を硬化させて鋳型6を作製する。鋳型6には、コア40に対応した凹部6aが形成される。鋳型形成用硬化性樹脂として、例えば、硬化後に、シリコーンゴム又はシリコーン樹脂となる硬化性オルガノポリシロキサンが好ましい。
次に、原盤5から鋳型6を剥離し、図3(c)に示すように、下部基板2A上に形成された第1の層3Aの上に鋳型6を配置し、鋳型6の凹部6a中にコア形成用硬化性樹脂7を毛細管現象及び減圧吸引を利用して充填し、コア形成用硬化性樹脂7を硬化させた後、鋳型6を剥離する。このようにして図3(d)に示すように下部基板2Aの第1の層3A上にコア40が形成される。
(f)コアが形成された第1の層上にクラッドを塗布する工程
次に、図2(f)に示すように、コア40が形成された第1の層3A上にクラッド41を滴下する。
(g)上部基板を貼り合わせ、クラッドを硬化し、導波路構造を完成する工程
次に、図2(g)に示すように、工程(f)で滴下されたクラッド材に対して、上部から第2の層3Bが下方面となるよう、工程(d)で作製された上部基板2Bを貼り合わせる。工程(f)で滴下されたクラッド材が硬化型のときには、硬化処理を施し、クラッド材を硬化させる。
その後、導波路の端面形成を行い、高分子光導波路1を完成させるが、端面形成の方法としてはダイシングソーによる切削が挙げられる。以上の工程により、応力緩和層を具備した耐熱性高分子光導波路1が完成する。
[第2の実施の形態]
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る高分子光導波路の概略の構成例を示す断面図である。
この高分子光導波路10は、下部基板2Aと、下部基板2A上に形成され、1又は2以上の薄膜30からなる第1の層3Aと、第1の層3A上に形成された光導波路層14と、光導波路層14上に形成された1又は2以上の薄膜30からなる第2の層3Bと、第2の層3B上に形成された上部基板2Bとを有して構成されている。
(光導波路層)
光導波路層14は、第1の層3A上に形成された下部クラッド141Aと、下部クラッド141A上に形成された複数のコア140と、これらのコア140の周囲(側面及び上面)を覆うように下部クラッド141A上に形成され、コア140よりも小さい屈折率を有する上部クラッド141Bとから構成されている。
コア140は、第1の実施の形態と同様に、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等の硬化性樹脂からなり、その横断面のサイズは、用途等に応じて適宜決められ、本実施の形態では、50μm角のコア140を用いる。
下部クラッド141A及び上部クラッド141Bは、第1の実施の形態と同様に、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等の硬化性樹脂からなる。下部クラッド141A及び上部クラッド141Bは、厚さの制限は特にないが、下部クラッド141Aは、薄膜30よりも厚い厚さを有する。
(第1及び第2の層)
第1及び第2の層3A,3Bを構成する各薄膜30は、クラッド141A、141Bと同一の材料から形成される必要はなく、さらに、各薄膜30同士が同一の材料から形成されていなくてもよい。また、第1及び第2の層3A,3Bを構成する各薄膜30の材料は、第1の実施の形態と同様に、製造の簡便さとコストの点から、コア140周囲のクラッド141A、141Bと同一の材料が好ましい。第1の実施の形態では、コアに接する薄膜30は、クラッドと同一又は近似した屈折率を有する必要があったが、本実施の形態では、そのような制限はない。本実施の形態においても、第1及び第2の層3A,3Bは、第1の実施の形態と同様に、応力緩和層として機能する。
本実施の形態の高分子光導波路10は、第1の実施の形態と同様に作製することができる。すなわち、基板2上に所要枚数の薄膜30を形成し、これを2つに分けて下部基板2A、上部基板2Bとする。次に、下部基板2Aの薄膜30上に下部クラッド141Aを形成し、下部クラッド141A上にコア140を形成し、コア140の側面及び上面を覆うように下部クラッド141A上に上部クラッド141Bを形成する。次に、上部クラッド141Aに上部基板2Aを薄膜30を下面側にして接合することにより、高分子光導波路10が作製される。
図5は、本発明の実施例1〜3と比較例1の構造と挿入損失の比較結果を示す。
実施例1〜3は、第1の実施の形態に対応するものであり、基板2として、アートンフィルム(JSR株式会社製、膜厚188μm)を用い、このアートンフィルム上に、屈折率1.51の紫外線硬化型高分子材料をスピンコート法により着膜し、これを紫外線照射により硬化させて厚さ7μmの薄膜30を作製した(実施例1)。さらに同スピンコート法および紫外線照射によって、3層、5層の薄膜を作製した(実施例2、実施例3)。次に、ダイシングソーを用いて2分し、一方を下部フィルム(下部基板2A)、他方を上部フィルム(上部基板2B)とした。光導波路層4の厚さTはいずれも0.124mm、長さは40mmである。
(比較例1)
比較例1として、薄膜を形成せず、光導波路層4が同厚の0.5mm、同長の50mmの高分子光導波路を作製した。
(評価)
上記実施例1〜3及び比較例1の高分子光導波路を250℃を頂点とするリフロー環境下に3回設置した後と設置前の挿入損失の変化を測定したところ、実施例1では0.21dB、実施例3では0.18dB、実施例4では0.11dBとなり、比較例1は0.27dBとなった。図5から、実施例1〜3は、上部に薄膜を有していない比較例1よりも挿入損失の変化が小さいことが分かる。また、薄膜30の枚数が多いほど挿入損失の変化が小さいことが分かる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々な変形実施が可能である。例えば、上記各実施の形態では、完成した光導波路は、上下に基板を有しているが、一方又は両方の基板を有していなくてもよい。また、上記各実施の形態では、光導波路層は、1層のみを形成したが、1層以上を積層し、その上に緩和層を形成してもよい。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る高分子光導波路の概略の構成例を示す断面図である。 図2(a)〜(g)は、本発明の第1の実施の形態に係る高分子光導波路の製造方法の一例を示す断面図である。 図3(a)〜(d)は、本発明の第1の実施の形態に係るコアの形成工程の一例を示す断面図である。 図4は、本発明の第2の実施の形態に係る高分子光導波路の概略の構成例を示す断面図である。 図5は、本発明の実施例1〜3と比較例1の構造と挿入損失の比較結果を示す図である。
符号の説明
1 高分子光導波路
2 基板
2A 下部基板
2B 上部基板
3A 第1の層
3B 第2の層
4 光導波路層
5 原盤
6 鋳型
6a 凹部
7 コア材
10 高分子光導波路
14 光導波路層
30 薄膜
40 コア
41 クラッド
50 ベース
51 凸部
140 コア
141A 下部クラッド
141B 上部クラッド

Claims (7)

  1. 1又は2以上の薄膜より構成された第1の層と、
    前記第1の層上に形成されたコアと、
    前記コアを覆うように前記第1の層上に形成され、前記第1の層を構成する前記薄膜よりも厚い厚さを有し、前記コアよりも屈折率が小さいクラッドと、
    前記クラッド上に形成され、前記クラッドよりも薄い厚さを有する1又は2以上の薄膜より構成された第2の層とを備えた高分子光導波路。
  2. 前記第1の層の少なくとも前記コア側の前記薄膜は、前記クラッドと同一の材料から形成された請求項1に記載の高分子光導波路。
  3. 前記第1の層を構成する前記薄膜の数が、前記第2の層を構成する前記薄膜の数と同一である請求項1に記載の高分子光導波路。
  4. 前記第1及び第2の層を構成する前記薄膜は、前記クラッドと同一の材料から形成された請求項1に記載に高分子光導波路。
  5. 第1の基板と、
    前記第1の基板上に形成された1又は2以上の薄膜より構成された第1の層と、
    前記第1の層上に形成されたコアと、
    前記コアを覆うように前記第1の層上に形成され、前記第1の層を構成する前記薄膜よりも厚い厚さを有し、前記コアよりも屈折率が小さいクラッドと、
    前記クラッド上に形成され、前記クラッドよりも薄い厚さを有する1又は2以上の薄膜より構成された第2の層と、
    前記第2の層上に形成された第2の基板とを備えた高分子光導波路。
  6. コア、及び前記コアの周囲に前記コアよりも屈折率の小さいクラッドから構成された光導波路層と、
    前記光導波路層の両面に形成され、前記光導波路層よりも薄い厚さを有する1又は2以上の薄膜より構成された第1及び第2の層とを備えた高分子光導波路。
  7. 基板上に1又は2以上の薄膜を形成する第1の工程と、
    前記薄膜が形成された前記基板を2つに分ける第2の工程と、
    前記第2の工程で分けられた2つの基板のうち一方の基板の前記薄膜上に直接又はクラッド層を介してコアを形成する第3の工程と、
    前記薄膜又は前記クラッド層上に、前記コアを覆うように前記薄膜よりも厚い厚さを有し、前記コアよりも屈折率が小さいクラッドを形成する第4の工程と、
    前記一方の基板上に形成された前記クラッドに、前記第2の工程で分けられた2つの基板のうち他方の基板の前記薄膜を接合する第5の工程とを含む高分子光導波路の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018169435A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 Nttエレクトロニクス株式会社 光回路部品及び光回路部品の製造方法

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