JP2008542382A - 癌および他の疾患の処置用プロテインキナーゼ阻害剤としての置換ビアリール複素環誘導体 - Google Patents
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Abstract
Description
Aは、−CR21R22−、−NR23−、−O−、または−S−であり;
Bは、−OR24、−SR25、または−NR28R29であり;
DおよびEは、共に、または独立に、−CR30−、または−N−であり;
Lは−CH2−であり;
Arは、
mは0〜1であり;
nは1〜2であり;および
R1、R2、R3、R11、R12、R21、R22、R23、R24、R25、R28、R29、およびR30は、独立に、または共に、水素、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アシル、置換アシル、アシルオキシ、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アルキルスルホンアミド、アリールスルホンアミド、アルキル尿素、アリール尿素、アルキルカルバメート、アリールカルバメート、ヘテロアリール、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロアルコキシ、チオアルキル、チオハロアルキル、カルボキシ、カルボアルコキシ、アルキルカルボキサミド、および置換アルキルカルボキサミド、ジアルキルカルボキサミド、または置換ジアルキルカルボキサミド;またはこれらの異性体、代謝生成物、多形体、プロドラッグ、または塩である。
本明細書および本明細書に記載される式において以下の用語は本明細書により定義される。これらの用語に加え、その他の用語が必要に応じて本明細書の他所で定義される。本明細書において明示的に別段の定義がなされない限り、本明細書における技術用語はそれらの技術分野で認知されている意味を有するものとする。
本発明の開示された実施形態の一部は式(1)に関し、
Aは、−CR21R22−、−NR23−、−O−、または−S−であり;
Bは、−OR24、−SR25、または−NR28R29であり;
DおよびEは、共に、または独立に、−CR30−、または−N−であり;
Lは−CH2−であり;
Arは、式(c)または(d)
mは0〜1であり;
nは1〜2であり;
R1、R2、R3、R11、R12、R21、R22、R23、R24、R25、R28、R29、およびR30は、独立に、または共に、水素、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アシル、置換アシル、アシルオキシ、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アルキルスルホンアミド、アリールスルホンアミド、アルキル尿素、アリール尿素、アルキルカルバメート、アリールカルバメート、ヘテロアリール、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロアルコキシ、チオアルキル、チオハロアルキル、カルボキシ、カルボアルコキシ、アルキルカルボキサミド、置換アルキルカルボキサミド、ジアルキルカルボキサミド、または置換ジアルキルカルボキサミド;またはこれらの異性体、代謝生成物、多形体、プロドラッグ、または塩である。本発明はまた本発明の化合物の他の形態も含み、プロドラッグ型が挙げられる。ここで、「プロドラッグ」は、インビボで除去または修飾されることにより結果としてインビボで治療的有用性を呈することのできる分子をもたらし得る1つまたは複数の官能基を含有する化合物である。「多形体」は、別の化合物と比較したとき同一の化学組成を有する(すなわち、それが同一化合物種である)が結晶構造は異なる化合物を参照する。
「−−−−−」が存在しないか、または存在し;mが0であり、かつnが1である場合、
組成物の製造
本明細書に開示される化合物の産生における合成経路の代表的スキームが図13に示される。合成的に、式(XX)、R15=Hのボロン酸がカルボニル基を含有する式(X)のハロゲン化アリールと共役されると、ビアリール(XXIV)を生じ得る。ビアリール(XXIV)の生成について記載したものなどのカップリング反応が、R15がホウ素と共にピナコールホウ酸エステルを生成する場合など、ボロン酸エステルを使用して行われてもよい(ピナコールエステルの生成:イシヤマ・T(Ishiyama T)ら、J.Org.Chem.1995年、60、7508−7510頁、イシヤマ・T(Ishiyama T)ら、Tetrahedron Letters 1997年、38、3447−3450頁;ピナコールエステルの共役:フィルズィニア・F(Firooznia,F)ら、Tetrahedron Letters 1999年、40、213−216頁、マニカム・G(Manickam,G)ら、Synthesis 2000年、442−446頁;全4本の引用は参照により本明細書に援用される)。ビアリール(XXI)は続いて2,4−チアゾリジンジオンと縮合され、ベンジリジン(XXII)を生成し得る。
Aは、−CR21R22−、−O−、または−S−であり;
Bは、−OR24、−SR25、−NR28R29であり;
DおよびEは、共に、または独立に、−CR30−、または−N−であり;
Arは、式(c)または(d)
R1、R2、R3、R21、R22、R23、R24、R25、R28、R29、およびR30は、独立に、または共に、水素、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アシル、置換アシル、アシルオキシ、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アルキルスルホンアミド、アリールスルホンアミド、アルキル尿素、アリール尿素、アルキルカルバメート、アリールカルバメート、ヘテロアリール、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロアルコキシ、チオアルキル、チオハロアルキル、カルボキシ、カルボアルコキシ、アルキルカルボキサミド、置換アルキルカルボキサミド、ジアルキルカルボキサミド、または置換ジアルキルカルボキサミドである。
1)第1のアリール残基を第2のアリール残基と共役してビアリールカルボニル含有化合物を得るステップ;ここで第1のアリール残基は下記構造を有する置換または未置換の残基を含んでなる:
(X)はトリフレート、ハロゲン化(ヨウ化、臭化、または塩化など)、またはジアゾニウムテトラフルオロホウ酸または水素のいずれかであるとともにR15はアルキルまたは水素のいずれかである。あるいは、共役基は反転されてもよいことが理解される。上述された前駆体は当業者が容易に利用可能な方法により調製されてもよい。例えば、ボロン酸エステルは、対応するアリールリチウムへの変換に続き、ホウ酸トリアルキルによる処理により、ハロゲン化アリールから調製され得る。好ましくは、ボロン酸エステルはボロン酸に加水分解される。カップリング反応はまた、ハロゲン化アリール亜鉛とハロゲン化アリールまたはトリフレートとの間でも行われ得る。あるいは、カップリング反応はまた、アリールトリアルキルスズ誘導体およびハロゲン化アリールまたはトリフレートを使用して実行されてもよい。これらのカップリング方法はスタンフォース(Stanforth)によりTetrahedron 65 54:263−303頁(1998年)で論考されているとともに参照により本明細書に援用される。概して、特定のカップリング手順の利用は、利用可能な前駆体、化学選択性、位置選択性および立体構造上の考察に関して選択される。
本発明の化合物は、ヒト疾患と相関する、またはそれを代表するインビトロおよびインビボの双方の数々の生物学的アッセイにおいて強力な化合物であることが発見されている。例えば、FLT−3キナーゼを阻害する化合物は白血病細胞に対し細胞傷害性である。化合物1は、例えばFLT3およびKITの場合におけるような変異型キナーゼを含む、約180個の異なるキナーゼに対する試験において、特異的キナーゼ阻害特性を有する。全キナーゼのうち6個のみが、アンビット(Ambit)キナーゼスクリーニング試験を使用して測定されるとき、1マイクロモル未満の範囲における阻害定数(または結合定数Kd)で阻害された(図1を参照)(M・A・ファビアン(M.A.Fabian)ら、Nature Biotechnology、23 329−336頁、2005年3月)。これらの試験結果は、本明細書に記載される構造が様々なプロテインキナーゼを阻害できると同時に選択的であることを示す。FLT−3の阻害の選択的な生物学的反応が、MV4;11細胞を伴う細胞増殖アッセイにおいて試験された。これらのヒトAML細胞(変異型FLT−3を発現する)が、各々異なる濃度の化合物1、2、3、または4を伴う96ウェルプレートに分注された。細胞増殖アッセイが3−4,5−ジメチルチアゾール−2,5−ジフェニルテトラゾリウム(MTT)を使用して行われ、ヒトAML細胞系MV4;11の増殖の阻害および細胞死滅が計測された。化合物1、2、3、および4は細胞増殖を劇的に阻害し、およびMV4;11細胞を用量依存的様式で死滅させた(図2)。細胞死滅の特異性が図3に実証され、ここで化合物1は白血病細胞を特異的に死滅させたが前立腺癌(PC−3)および膵癌(Bx−PC−3)細胞系は死滅させなかった。総合すればこれらのデータは、化合物1がFlt−3変異型MV4;11細胞に対する細胞死滅効果を伴う選択的Flt−3阻害剤であることを示唆する。化合物2はインビトロで選択的抗癌細胞活性および化合物1より特異的なキナーゼ阻害特性を示した。図4に示される結果は、アンビット(Ambit)試験を使用した、およそ180個のキナーゼに対する試験において、化合物2がマイクロモルまたはその前後の濃度ではわずか3個の異なるキナーゼおよびそれらの変異型の一部を阻害することを実証する。バイオアベイラビリティを計測するため、化合物2の10mg/Kgの単回経口用量が3匹のラットに与えられた。血液試料が様々な時点で採取され薬物濃度が分析された。化合物2の単回経口用量により2時間以内に2Mより高い血漿薬物濃度が生じたとともに、10時間以内には3Mの最大濃度(Cmax)に到達し、および全体的なピークは24時間に及んだ(図5)。数時間にわたる高い血漿薬物濃度の維持および良好なバイオアベイラビリティは、化合物2が1日1回経口投与され得るであろうことを示唆する。
無胸腺マウスにおけるAML腫瘍増殖の阻止
ヌードマウスにMV4:11細胞が皮下注射された。腫瘍発生2週間後、および動物内で腫瘍が確立された時、マウスの一群が30mg/kgの化合物2を1日1回、8日間および14日間経口投与されて処置され、第2の群はプラセボで処置された。処置の継続期間中、腫瘍容積が1週間に2回、ノギスを使用して計測され、および容積は異種移植片として成長した皮下腫瘍の大きさから決定される楕円体容積として計算された(トメイコ・MM(Tomayko MM)、レイノルズ・CP(Reynolds CP)(1989年)「Determination of subcutaneous tumor size in athymic nude mice」、Cancer Chemother Pharmacol 24(3):148−54頁)。棒は5匹/群を表す。化合物2は、1日1回経口的に与えられた30mg/kgでヒト白血病MV4:11異種移植片の成長を劇的に阻害することが発見された(図6)。翌1週間後、処置動物と未処置動物との間の差はさらにより顕著となった。処置の8日間および14日間、データが図6にプロットされた。全体的に、腫瘍成長阻害の劇的効果が化合物2で観察された。この効果は本実験が終了した24日目でもなお同じであった。
別の一連の研究において、ヌードマウスに約5,000,000個のMV4:11細胞が皮下注射された。3週間後、腫瘍がおよそ100mm3の大きさに達したとき、マウスは2群に分割された(6匹/群)。一群は50mg/kgの化合物2が2週間、1日1回経口的に投与されて処置され、他群にはプラセボが与えられた。次に腫瘍は、検出不能/退行群、不変群、または進行群として、腫瘍の大きさに基づき群化された。プラセボ処置マウスにおける腫瘍は2週間以内で1000mm3の大きさに進行したが、化合物2(50mg/kg)で処置されたマウスの66%は腫瘍の大きさに対し効果を示した。これらの反応したマウスのうち、50%は腫瘍が静止状態にあることを示し、および残りの50%において腫瘍は完全に除去された(図7)。
DMF(20ml)中の6−(2−アミノ−7−イソプロポキシ−ベンゾオキサゾール−5−イル)−ピリジン−3−カルバルデヒド(0.860g、2.893mmol)とK2CO3(0.960g、6.942mmol)との混合物が室温で1・1/2時間攪拌された。ヨードエタン(278l、3.472mmol)が添加された。反応物が室温で3日間攪拌された。溶液は酢酸エチル(20ml)で希釈されたうえ、続いて水(2×30ml)およびブライン(30ml)で洗浄され、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過および蒸発させた。残渣がシリカゲルのクロマトグラフにかけられ(溶離液:100%酢酸エチル)、0.385gの6−(2−エチルアミノ−7−イソプロポキシ−ベンゾオキサゾール−5−イル)−ピリジン−3−カルバルデヒドの黄色固体が得られた(収率41%)。1H NMR(500MHz;DMSO−d6):1.98(t、J=7.31Hz、3H);1.35(d、J=6.09Hz、6H);3.36(m、2H);4.88(m、1H);7.57(d、J=1.35Hz、1H);7.69(d、J=1.4Hz、1H);8.01(t、J=5.6Hz、1H);8.21(d、J=8.35Hz、1H);8.26(dd、J1=2.2Hz、J2=8.35Hz、1H);9.12(d、J=1.65Hz、1H);10.12(s、1H)。
HCl0.5N中の5−(5−ジエトキシメチル−ピリジン−2−イル)−7−イソプロポキシ−ベンゾオキサゾール−2−イルアミン(1.00g、2.69mmol)の混合物が攪拌され30分間80℃にされた。沈殿させた生成物はろ過されたうえ、H2Oで洗浄された。ろ液は飽和NaHCO3でpH約7にされ、酢酸エチル(3×15ml)から抽出された。有機相はH2O(50ml)、ブライン(50ml)を伴い混和および洗浄され、無水MgSO4で乾燥し、ろ過および蒸発させた。残渣がろ過された生成物と混和されたうえ乾燥され、0.860gの6−(2−アミノ−7−イソプロポキシ−ベンゾオキサゾール−5−イル)−ピリジン−3−カルバルデヒドが得られた(定量的収率)。1H NMR(500MHz;DMSO−d6):1.35(d、J=6.00Hz、6H);4.90(m、1H);7.59(d、J=1.44Hz、1H);7.66(d、J=1.5Hz、1H);7.78(br s、2H);8.25(m、2H);9.12(m、1H);10.12(s、1H)。
無水エタノール(60ml)中の2−アミノ−4−(5−[1,3]ジオキソラン−2−イル−ピリジン−2−イル)−6−イソプロポキシ−フェノール(1.273g、4.02mmol)の混合物に、アセトニトリル(2.41ml、12.07mmol)中の5Mの臭化シアンが液滴で添加された。次に結果として生じた混合物が攪拌されたうえアルゴン下で1.5時間還流された。反応完了混合物は減圧下で濃縮されたうえ、酢酸エチル(50ml)、およびH2O(20ml)で希釈された。水相が酢酸エチル(2×20ml)で分離および抽出された。水相は飽和NaHCO3でpH約7とされたうえ、酢酸エチル(15ml)から抽出された。有機相はH2O(50ml)、ブライン(50ml)で混和および洗浄され、無水MgSO4で乾燥し、ろ過および蒸発させた。残渣がシリカゲルのクロマトグラフにかけられ(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン、4:1)、1.118gの5−(5−ジエトキシメチル−ピリジン−2−イル)−7−イソプロポキシ−ベンゾオキサゾール−2−イルアミンが得られた(収率81%)。1H NMR(500MHz;DMSO−d6):15(t、J=7.01Hz、6H);1.3l(d、J=6.03、Hz、6H);3.50(m、2H);3.57(m、2H);4.82(m、1H);5.58(s、1H);7.41(m、1H);7.43(s、2H);7.76(dd、J1=2.20Hz、J2=8.30Hz、1H);7.93(m、1H);8.59(d、J=2.18Hz、1H)。
無水エタノール(80ml)中の4−(5−[l,3]ジオキソラン−2−イル−ピリジン−2−イル)−2−イソプロポキシ−6−ニトロ−フェノール(1.596g、4.96mmol)の混合物に、ギ酸アンモニウム(l.45g、23.0mmol)、続いて活性炭(0.23g)上の10%wtパラジウムが添加された。次に結果として生じた混合物が攪拌され、アルゴン下で1.25時間還流された。反応完了混合物は23℃まで冷却されたうえ、セリットを通じろ過された。ろ液は減圧下で濃縮されたうえ、酢酸エチル(150ml)、およびH2O(50ml)で希釈された。水相が酢酸エチル(3×15ml)で分離および抽出された。有機相はH2O(50ml)、ブライン(50ml)で混和および洗浄され、無水MgSO4で乾燥し、ろ過および蒸発させた。残渣がシリカゲルのクロマトグラフにかけられ(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン、3:2)、1.273gの2−アミノ−4−(5−[1,3]ジオキソラン−2−イル−ピリジン−2−イル)−6−イソプロポキシ−フェノールが得られた(収率87%)。1H NMR(500MHz;DMSO−d6):1.29(d、J=5.97Hz、6H);3.97(m、2H);4.08(m、2H);4.57(m、1H);4.68(br s、2H);5.81(s、1H);7.01(d、J=2.05Hz、1H);7.09(d、J1=2.12Hz、1H);7.78(m、2H);8.58(d、J=1.77Hz、1H)。
無水トルエン(30ml)中の6−(4−ヒドロキシ−3−イソプロポキシ−5−ニトロ−フェニル)−ピリジン−3−カルバルデヒド(1.507g、4.99mmol)の混合物にエチレングリコール(5.6ml、99.7mmol)、続いてP−トルエンスルホン酸一水和物(57mg、0.3mmol)が添加された。次に結果として生じた混合物が攪拌され、アルゴン下で5時間、ディーンスタークトラップを使用して還流された。反応完了混合物は23℃まで冷却されたうえ10%K2CO3溶液でpH約7とされた後、酢酸エチル(30ml)、およびH2O(20ml)で希釈された。水相が酢酸エチル(3×15ml)で分離および抽出された。有機相はH2O(30ml)、ブライン(30ml)で混和および洗浄され、無水MgSO4で乾燥し、ろ過および蒸発させた。残渣がシリカゲルのクロマトグラフにかけられ(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン、3:7)、1.596gの4−(5−[1,3]ジオキソラン−2−イル−ピリジン−2−イル)−2−イソプロポキシ−6−ニトロ−フェノールが得られた(収率92%)。1H NMR(500MHz;DMSO−d6):1.46(d、J=6.22Hz、6H);4.09(m、2H);4.15(m、2H);4.78(m、1H);5.90(s、1H);7.74(d、J=8.47Hz、1H);7.87(dd、J1=2.19Hz、J2=8.21Hz、1H);8.01(d、J1=2.03Hz、1H);8.30(d、J=2.1Hz、1H);8.75(d、J=2.03Hz、1H);10.76(br s、1H)。
0℃のトリフルオロ酢酸(30ml)中の6−(4−ヒドロキシ−3−イソプロポキシ−フェニル)−ピリジン−3−カルバルデヒド(2.864g、11.13mmol)の混合物に、硝酸カリウム(1.18g、11.69mmol)が添加された。次に結果として生じた混合物がアルゴン下で45分間、0℃で攪拌された。反応完了混合物は氷に注がれ、3時間攪拌された。溶液が酢酸エチル(30ml)で抽出された。水が固形重炭酸ナトリウムでpH約7に中和され、酢酸エチル(30ml)から再び抽出された。有機相はH2O(30ml)、ブライン(30ml)で混和および洗浄され、無水MgSO4で乾燥し、ろ過および蒸発させた。残渣がシリカゲルのクロマトグラフにかけられ(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン、2:3)、2.621gの6−(4−ヒドロキシ−3−イソプロポキシ−5−ニトロ−フェニル)−ピリジン−3−カルバルデヒドが得られた(収率78%)。1H NMR(500MHz;DMSO−d6):1.47(d、J=6.12Hz、6H);4.80(m、1H);7.91(d、J=8.3Hz、1H);8.09(d、J=2.0Hz、1H);8.25(dd、J1=2.05Hz、J2=8.3Hz、1H);8.40(d、J=2.1Hz、1H);9.11(d、J=1.90Hz、1H);10.08(s、1H);10.86(s、1H)。
無水THF(60ml)中に溶解された6−[4−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−3−イソプロポキシ−フェニル]−ピリジン−3−カルバルデヒド(3.0g、8.07mmol)の混合物に、フッ化テトラブチルアンモニウム(THF中1.0M、9.69ml、9.69mmol)が液滴で添加された。次に結果として生じた混合物がアルゴン下で1.5時間、23℃で攪拌された。溶液は酢酸エチル(30ml)、およびH2O(30ml)で希釈された。水相が酢酸エチル(2×20ml)で分離および抽出された。混和された有機相が水(l5ml)、0.1NのHCl(22ml)、およびブライン(l5ml)で洗浄された。有機相は無水MgSO4で乾燥し、ろ過および蒸発させた。残渣がシリカゲルのクロマトグラフにかけられ(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン、1:4)、1.90gの6−(4−ヒドロキシ−3−イソプロポキシ−フェニル)−ピリジン−3−カルバルデヒド(収率91%)が得られた。1H NMR(500MHz;DMSO−d6):1.41(d、J=6.04Hz、6H);4.79(m、1H);6.15(br s、1H);7.02(d、J=8.35Hz、1H);7.55(dd、J1=2.0Hz、J2=8.35Hz、1H);7.79(m、2H);8.16(dd、J1=2.10Hz、J2=8.35Hz、1H);9.04(d、J=2.15Hz、1H);10.08(s、1H)。
トルエン(100ml)、エタノール(17ml)および水(l5ml)中の6−ブロモ−ピリジン−3−カルバルデヒド(4.70g、25.2mmol)、[4−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−3−イソプロポキシ−フェニル]−ボロン酸(11.72g、37.80mmol)および炭酸カリウム(6.97g、50.4mmol)の混合物がアルゴンにより室温で20分間、脱気された。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.46g、1.26mmol)が添加され、次に混合物がアルゴン下で16時間、還流および攪拌された。溶液は室温に冷却され、酢酸エチル(75ml)で希釈されたうえ続いて水(40ml)およびブライン(40ml)で洗浄され、無水MgSO4で乾燥し、ろ過および蒸発させた。残渣がシリカゲルのクロマトグラフにかけられ(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン、1:4)、11.403gの6−[4−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−3−イソプロポキシ−フェニル]−ピリジン−3−カルバルデヒドが得られた(収率95%)。
ヘキサン(0.33mol)中の2.5Mのn−BuLi80mlがオーバーヘッド空気駆動式攪拌機を装備した2リットル三口丸底フラスコ中に定置され、溶液がドライアイスアセトン槽中で−78℃に冷却された。アルゴン下−78℃のこの溶液にTHF(60ml)中の(4−ブロモ−2−イソプロポキシ−フェノキシ)−tert−ブチル−ジメチル−シラン(76g、0.22mol)が液滴で添加された。反応混合物は1時間攪拌された後、ホウ酸トリイソプロピル(152ml、0.660mol)が液滴で添加された。混合物は0℃で2時間攪拌された。飽和水性NH4Cl(80ml)が反応混合物に徐々に添加された。急冷混合物が酢酸エチル(200ml)で抽出された。有機相は水(l50ml)、ブライン(150ml)で洗浄されたうえ、無水硫酸マグネシウムで乾燥された。硫酸マグネシウムでろ過した後、ろ液を蒸発させた。残渣がシリカゲルのクロマトグラフにかけられ(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン、5:95)、38.5gの[4−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−3−イソプロポキシ−フェニル]−ボロン酸が得られた(収率56%)。
tert−ブチル−ジメチルシリルクロリド(21.4g、0.142mol)、4−N−ジメチルアミノピリジン(0.461g、0.004mol)およびトリエチルアミン(19.8ml、0.142mol)が160mlのDMF中の4−ブロモ−2−イソプロポキシ−フェノール(23.5g、0.102mol)の溶液に添加された。結果として生じた混合物が17時間室温で攪拌された。反応混合物は酢酸エチル(200ml)で希釈され、水(150ml)、ブライン(150ml)で洗浄され、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。硫酸マグネシウムでのろ過後、ろ液を蒸発させた。残渣がシリカゲルのクロマトグラフにかけられ(溶離液:ヘキサン)、32.3gの(4−ブロモ−2−イソプロポキシ−フェノキシ)−tert−ブチル−ジメチル−シランが得られた。
250mlのジクロロメタン中の三臭化ピリジニウム(116g、0.362mol)の懸濁液に、150mlのジクロロメタン中の2−イソプロポキシフェノール(50g、0.329mol)が添加された。混合物は室温で6時間攪拌された。反応混合物は水性HCl(1N、200ml)で急冷された。分離後、有機相は飽和チオ硫酸ナトリウム(150ml)、およびブライン(150ml)で洗浄され、および無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。硫酸マグネシウムでのろ過後、ろ液を蒸発させ、71gの4−ブロモ−2−イソプロポキシ−フェノールが得られた(収率94%)。
一次スクリーニングとして、化合物が10μMで180個のキナーゼの一団に対し試験された。このキナーゼの一群には、最も一般的なFLT−3およびcKit突然変異体が含まれた。キナーゼアッセイおよび結合定数計測が、ファビアン(Fabian)ら(「A small molecule−kinase interaction map for clinical kinase inhibitors」、Nature Biotechnology 23:329−36頁(2005年))に記載されるとおり行われた。簡潔に言えば、ヒトキナーゼはT7バクテリオファージ融合タンパク質として発現するとともに固定プローブリガンドの小さいセットが遊離試験化合物と結合する。遊離試験化合物がATP部位を結合および閉鎖する場合、固相担体上で固定リガンドを結合するタンパク質分子はより少ない。結果は固相担体に結合した融合タンパク質の量を計量することにより読み取られる。各キナーゼについて、化合物が最初に一次スクリーニングにおける「ヒット」または「ヒットなし」としてスコア化された。ヒットは定量的にスコア化され、「対照のパーセント」として報告された。図1に要約された結果は、化合物Iが数個のキナーゼを阻害した一方で、化合物2、5および8は有意な特異性を得たとともに極めて少ないキナーゼ標的にのみ特異的に結合したことを示している。
FLT−3阻害の生物学的反応がヒトAML細胞系MV4;11を伴う細胞増殖アッセイにおいて試験された。この細胞系は最も高い頻度のヒトFLT−3突然変異体を保有する。細胞死滅の選択性が、化合物のMV4;11細胞に対する効果を、前立腺癌細胞系(PC−3)および膵癌細胞系(Bx−PC3)細胞の増殖に対するそれらの効果と比較することにより試験された。細胞増殖が、3−4,5−ジメチルチアゾール−2,5−ジフェニルテトラゾリウム(MTT)アッセイを使用して計測された。簡潔に言えば、細胞が96ウェルプレートに分注された。MV4;11細胞を4500mg/Lグルコース;4mMのL−グルタミン;10U/mlのPen−G;10mcg/mlおよび20%のウシ胎仔血清(FBS)を含有するRPMI培地中で成長させた。PC−3およびBx−PC3細胞を2mMのL−グルタミン;10U/mlのPen−G;10mcg/mlのストレプトマイシンおよび10%のFBSを含有するRPMI培地1640中で成長させた。細胞が300〜500細胞/ウェルで96ウェル組織培養プレートに播種され、6%のCO2および37℃で維持された。細胞はキナーゼ阻害剤または媒体で3日間処置された。次に細胞生存率が比色測定により計測された。アッセイは、活性ミトコンドリアにおけるデヒドロゲナーゼ活性による黄色テトラゾリウム塩MTTの紫色ホルマザン結晶への開裂に基づく。それゆえ、この変換は無傷/機能性ミトコンドリアを伴う生細胞内でのみ生じる。生成されるホルマザン結晶は可溶化されるとともに結果として生じる着色溶液が走査型マルチウェル分光光度計を595nmで使用して計量される。簡潔に言えば、10lの5mg/mlMTT色素が各ウェルに添加されるとともに4時間インキュベートされ、および反応は、10%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)および10mMのHClからなる100l/ウェルの可溶化溶液を添加することにより停止される。
バイオアベイラビリティを計測するため、化合物2の10mg/Kgの単回経口用量が3匹のラットに与えられた。血液試料が様々な時点で採取され(1時間、2時間、4時間、7時間、10時間、12時間、および24時間)、薬物濃度が分析された。化合物2は良好なバイオアベイラビリティを示した。化合物2の10mg/Kgの単回用量投与により2時間以内に2M超の血漿薬物濃度が生じたとともに10時間以内に3Mの最大濃度(Cmax)に達し、および全体的なピークは24時間に及んだ。数時間にわたる高い血漿薬物濃度の維持および良好な経口バイオアベイラビリティは、化合物2が1日1回経口投与され得るであろうことを示唆する(図5)。
皮下腫瘍異種移植モデルが使用され、インビボでの化合物2および5の効果が評価された。無胸腺ヌードマウスにMV4;11細胞が皮下注射され、構成的に活性化されたFLT−3を発現させ、白血病モデルとして供した(オファレル(O’Farrell)ら、SU11248はインビトロおよびインビボで強力な活性を伴う新規FLT−3チロシンキナーゼ阻害剤である。Blood 101:3597−3605頁(2003年))。MV4;11細胞(最も高頻度のFLT−3−ITD突然変異体を発現するヒト白血病細胞系)が指数関数的増殖中に収集されたとともにマトリゲル(Matrigel)(BDバイオサイエンス(Biosciences)、ベッドフォード(Bedford)、MA)中で再懸濁された。0日目、無胸腺ヌードマウスは5百万個のMV4;11細胞を後側腹部付近に注射された。化合物2および5の連日経口投与の治療効果が無胸腺マウスにおけるAML腫瘍の阻止および既存の大型腫瘍の処置について評価された。典型的には、ヌードマウスは5百万個のMV4:11細胞を皮下注射される。腫瘍注射後2週間目、マウスの一群は30mg/kgの化合物2で8日間および14日間にわたり1日1回経口投与され処置された(図6)。腫瘍容積が処置の継続期間中ノギスを使用して1週間に2回計測され、および容積が楕円体容積として計算された(トメイコ・MM(Tomayko MM)、レイノルズ・CP(Reynolds CP)(1989年)「Determination of subcutaneous tumor size in athymic nude mice」、Cancer Chemother Pharmacol 124:148−54頁)。棒は5匹/群を表す。化合物2は30mg/KgでFLT3−ITD突然変異異種移植片の成長を劇的に阻害した。
Claims (24)
- 次式:
「−−−−−」は存在するか、または存在せず;
Wは(a)または(b)
Aは−CR21R22−、−NR23−、−O−、または−S−であり;
Bは、−OR24、−SR25、−NR28R29であり;
DおよびEは、共に、または独立に、−CR30−、または−N−であり;
Arは(c)または(d)
R1、R2、R3、R11、Rl2、R2l、R22、R23、R24、R25、R28、R29、およびR30は、独立に、または共に、水素、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アシル、置換アシル、アシルオキシ、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アルキルスルホンアミド、アリールスルホンアミド、アルキル尿素、アリール尿素、アルキルカルバメート、アリールカルバメート、ヘテロアリール、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロアルコキシ、チオアルキル、チオハロアルキル、カルボキシ、カルボアルコキシ、アルキルカルボキサミド、置換アルキルカルボキサミド、ジアルキルカルボキサミド、または置換ジアルキルカルボキサミド;またはこれらの異性体、代謝生成物、多形体、プロドラッグ、または塩である)
の化合物。 - R1およびR2が、独立に、または共に、水素、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、一置換アミノ、二置換アミノ、カルボキシ、カルボアルコキシ、アルキルカルボキサミド、置換アルキルカルボキサミド、ジアルキルカルボキサミド、置換ジアルキルカルボキサミドまたはハロアルコキシである、請求項1に記載の化合物。
- R1およびR2が独立に、水素、アルキル、置換アルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、二置換アミノ基、または2〜10個の炭素原子を伴う分岐アルキル基である、請求項2に記載の化合物。
- R11およびR12が、独立に、または共に、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、アミル、t−アミル、およびn−ペンチルからなる群より選択される、請求項6に記載の化合物。
- R1およびR2が、独立に、または共に、水素またはアルキルである、請求項1に記載の化合物。
- R2が水素である、請求項2に記載の化合物。
- 「−−−−−」が結合の存在を表す、請求項2に記載の化合物。
- R3が、水素、メチル、またはエチルである、請求項2に記載の化合物。
- 式(II):
R1は水素であり;および
R2およびR24は各々、独立に、または共に、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アシル、置換アシル、アシルオキシ、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アルキルスルホンアミド、アリールスルホンアミド、アルキル尿素、アリール尿素、アルキルカルバメート、アリールカルバメート、ヘテロアリール、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロアルコキシ、チオアルキル、チオハロアルキル、カルボキシ、カルボアルコキシ、アルキルカルボキサミド、置換アルキルカルボキサミド、ジアルキルカルボキサミド、または置換ジアルキルカルボキサミド;またはこれらの異性体、代謝生成物、多形体、プロドラッグ、または塩である)
の化合物。 - 化合物2、5、および8からなる群より選択される化合物。
- 式(III):
R1は水素であり;
R2およびR24は各々、独立に、または共に、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アシル、置換アシル、アシルオキシ、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アルキルスルホンアミド、アリールスルホンアミド、アルキル尿素、アリール尿素、アルキルカルバメート、アリールカルバメート、ヘテロアリール、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロアルコキシ、チオアルキル、チオハロアルキル、カルボキシ、カルボアルコキシ、アルキルカルボキサミド、置換アルキルカルボキサミド、ジアルキルカルボキサミド、または置換ジアルキルカルボキサミドであり;および
R11およびR12は各々、独立に、または共に、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、アミル、t−アミル、およびn−ペンチルまたはこれらの異性体、代謝生成物、多形体、プロドラッグ、または塩からなる群より選択されるアルキル基である)
の化合物。 - 請求項1〜15のいずれか一項の化合物および薬剤的に許容可能な担体または賦形剤を含んでなる、医薬化合物。
- 前記プロテインキナーゼを請求項1〜15のいずれか一項の化合物または塩と接触させるステップを含んでなる、プロテインキナーゼの触媒活性を調節または阻害する方法。
- 前記プロテインキナーゼが、受容体チロシンキナーゼ、非受容体チロシンキナーゼ、およびセリン−スレオニンキナーゼからなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
- 前記プロテインキナーゼ関連障害が、EGFR関連障害、PDGFR関連障害、cKit関連障害、RET関連障害、およびFLT−3関連障害からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
- 前記プロテインキナーゼ関連障害が、扁平上皮癌、星状細胞腫、カポジ肉腫、グリア芽細胞腫、肺癌、膀胱癌、頭頸部癌、メラノーマ、卵巣癌、前立腺癌、乳癌、甲状腺癌、腎癌、小細胞肺癌、白血病、神経膠腫、結腸直腸癌、泌尿生殖器癌、および消化管癌からなる群より選択される癌である、請求項17に記載の方法。
- 前記プロテインキナーゼ関連障害が、糖尿病、自己免疫障害、過剰増殖性疾患、再狭窄、線維症、乾癬、フォン・ヒッペル・リンドウ病、変形性関節症、関節リウマチ、血管新生、炎症性障害、免疫学的疾患、および心血管障害からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
- 前記調節または阻害が哺乳動物において、場合によりヒトにおいて生じる、請求項17に記載の方法。
- 前記キナーゼがAMLおよび/またはcKit(KIT)患者においてFLT−3の突然変異型であるか、または消化管癌または他の癌患者においてcKitの突然変異型である、請求項18に記載の方法。
- 前記調節または阻害が哺乳動物において、場合により、癌、場合によりAMLまたは消化管癌を有するヒトにおいて生じる、請求項23に記載の方法。
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