JP2008526589A

JP2008526589A - エアバッグ及びエアバッグ内の圧力を制御する方法

Info

Publication number: JP2008526589A
Application number: JP2007549319A
Authority: JP
Inventors: ピティグリオ、アントネラ; ブラッドバーン、アラン; フィン、ヒュー; ヨハンソン、ジャック
Original assignee: オートリブディベロップメントエービー
Priority date: 2005-01-05
Filing date: 2005-12-23
Publication date: 2008-07-24
Also published as: GB0500094D0; US20090267333A1; US7828325B2; WO2006073350A1; EP1833704A1; GB2421932A

Abstract

エアバッグ（１）は排気開口（２）を備えている。メンブレン（３）は排気開口を横切って延び、メンブレンは排気開口（２）よりも小さな開口（４）を備える。メンブレンは、シリコンゴム材料のような弾性材料によって形成される。エアバッグ内部において非常に高い圧力が存在してベントが変形すると、メンブレンによって規定される開口が大きくなり、エアバッグ内部の圧力を低減するように比較的大きな空気の流れが発生する。
【選択図】図１

Description

本発明は、エアバッグに関し、さらに詳しくは、排気口（ベント）を有するエアバッグに関する。

車両内で使用される目的で多くのタイプのエアバッグが提案されており、事故が発生したときに車両内に入る乗員を保護する。

一般的なエアバッグは、事故の状況を検知するセンサからの信号により膨張する。エアバッグは、急速に膨張してクッションを形成し、乗員を車両内に拘束する。もし、車両の乗員が膨張したエアバッグに接触すると、エアバッグ内部のガス圧が上昇する場合がある。このような状況において、エアバッグからガスを排気することが望まれる。

もし、エアバッグが体重の軽い乗員に遅いスピードで衝突すると、エアバッグからは最小限のガスを排気するだけでよい。しかしながら、体重の大きな乗員にエアバッグが衝突するときには、多くのガスをエアバッグから排気する必要がある。

本発明は、単純な形状でありながら望ましい特性を備えた排気口を有するエアバッグを提供しようとするものである。

本発明の一つの態様に係るエアバッグは、排気開口を備え、その排気開口はメンブレンによって実質的に塞がれており、そのメンブレンはエアバッグ排気開口よりも直径の小さなメンブレン排気開口を備えており、そのメンブレンは弾性材料によって成形され、排気開口はメンブレンの厚さの大きな領域によって囲まれている。

本発明の他の態様は、エアバッグ内部の圧力を調整する方法に係り、その方法は、エアバッグ排気開口を有するエアバッグを提供し、そのエアバッグ排気開口を実質的に塞ぐように延びるメンブレンを提供する工程を含み、メンブレンはメンブレン排気開口を有し、弾性材料によって成形され、メンブレンはメンブレンの一つの側に圧力が加わったときに変形し、これによって、メンブレン排気開口が拡張し、排気開口はメンブレンの厚さの大きな領域によって囲まれている。

好ましくは、メンブレンはシリコンゴム材料によって成形される。

利便的には、メンブレンは最低２０Ｎの耐引き裂き性を有する。

有利には、メンブレンは少なくとも２０Ｎの最低折曲げ剛性を有する。

好ましくは、メンブレンは少なくとも３００Ｎの最低破断強度を有する。

利便的には、メンブレンは少なくとも４５０％の最低伸長度を有する。

好ましくは、厚膜領域はメンブレン排気開口の周縁部を規制する。メンブレンは、エアバッグの布地に縫いつけ、接着、溶着することができ、又はエアバッグの布地にモールド化することができる。

本発明が更に容易に理解されるため、及びさらなる特徴が理解されるために、添付図面を参照した実施例により本発明を説明する。

最初に添付の図１を参照すると、エアバッグが布地１から成形される。開口２はエアバッグに形成され、排気開口構成する。変形可能なメンブレンさんが設けられて、メンブレンは開口４を備えており、その開口４はエアバッグの布地１に形成された排気開口によりも実質的に小さい。メンブレンは縫いつけ５によりエアバッグの布地１に対して固定され、メンブレンが布地１に形成された排気開口２を完全に横切るように延び、これにより、メンブレン３に形成された比較的小さな開口４を除いて排気開口が塞がれる。図１に示すように、小さな開口４は、排気開口２と同心上に形成される。

メンブレンの厚みは、開口４を取り囲む領域において大きくなっていることが観察される。図に示した実施例において、特に図２及び図３に明確に示されているように、開口４の周辺部はメンブレン３の厚みの大きな領域６によって形成され、その領域は開口４を直近で囲んでいる。しかしながら、厚みの大きな領域は、開口４の放射方向外側に向かって若干離れて開口４を取り囲んでもよい。厚みの大きな領域の目的は、メンブレンを形成する素材が排気動作時に引き裂かれるリスクを最小限にすることにある。

メンブレンは、シリコンこのような弾性特性を有する素材によって形成される変形可能なメンブレンである。好ましいメンブレンは、最低２０Ｎの耐引き裂き性を有し、最低２０Ｎの折曲げ剛性を有し、最低３００Ｎの破断強度を有する。最低伸長度は、少なくとも４５０％である。７００％の最小伸長度は、とても有意義であろう。

弾性材料によって成形されるメンブレン３は、圧力加わった時に変形しやすいことが好ましい。

エアバッグが膨張すると、小さな開口４が永久的な排気開口を形成し、エアバッグの内部からガスがその排気開口を通って排気される。上述したように、このような排気開口の存在は望ましいものである。

しかしながら、エアバッグ内部のガス圧が上昇すると、エアバッグの内側に向いているメンブレンの側部に大きな圧力が加わり、メンブレンがたわむ。メンブレンがたわむことにより、鐘形の形状となる。メンブレンがたわむことにより、図３に示すように、開口４の直径が大きくなる。

したがって、膨張した状態のエアバッグは、比較的軽量の乗員には比較的遅いスピードで衝突し、エアバッグ内部の圧力の上昇は比較的低く、その結果、メンブレンのたわみは最小限となり、中央の排気開口４の拡張も最小限に抑えられることが理解される。しかしながら、比較的速いスピードの事故においてエアバッグが体重の大きな乗員に当たると、エアバッグ内部のガス圧が大きく上昇し、その結果、エアバッグが大きく変形し、排気開口４は非常に大きくなる。大きな排気開口の存在は、圧力の実質的な上昇を妨げ、上述したようなタイプのメンブレンの作用により、非常に好ましい排気特性を得ることが可能となる。メンブレンの効果により、エアバッグと接触する乗員の体重に関係なく、また、事故発生時の衝突速度又は事故の過酷さ、少なくとも想定される衝突速度及び事故の過酷さのある実質的な範囲を超える場合、に関係なく、エアバッグ内部の最大圧力が実質的に安定する。

エアバッグ内部の圧力が低下した時に、開口４が初期の大きさに戻ろうとする（小さくなる）ことが好ましい。これにより、大柄な乗員がバッグに対してそのまま突っ込んでしまう状況を回避することが可能となる。

上述した実施例においては、メンブレンはエアバッグに対して縫いつけられているが、メンブレンはエアバッグの布地に対して他の方法で固定することも可能である。接着材を用いた接着、溶着、モールド化とすることができる。

メンブレンとしての好ましい材質はシリコンゴムである。

この明細書において、「含む(comprises)」の用語は、「含む(includes)」又は「それによって構成される(consists
of)」という意味であり、また、「含んでいる(comprising)」の用語は、「含んでいる(including)」又は「それによって構成されている(consisting
of)」という意味である。

図１は、排気開口を有するエアバッグの一部を示す概略図である。図２は、図１の排気開口通った断面図であり、排気開口に圧力が加わっていない状態に対応する。図３は、図２に対応するものであり、排気開口に圧力が加わった状態の排気開口示す。

Claims

排気開口（２）を備え、排気開口はメンブレン（３）によって実質的に塞がれ、メンブレンはエアバッグ排気開口（４）よりも小さな開口を備え、メンブレンは弾性材料によって形成され、排気開口（４）はメンブレンの厚さの大きな領域（６）によって囲まれていることを特徴とするエアバッグ（１）。
請求項１のエアバッグにおいて、メンブレン（３）はシリコンゴム素材によって成形される。
請求項１又は２のエアバッグにおいて、メンブレン（３）は最低２０Ｎの耐引き裂き性を有する。
先の請求項の何れか一の請求項に係るエアバッグにおいて、メンブレン（３）は少なくとも２０Ｎの最低折曲げ剛性を有する。
先の請求項の何れか一の請求項に係るエアバッグにおいて、メンブレン（３）は少なくとも３００Ｎの最低破断強度を有する。
先の請求項の何れか一の請求項に係るエアバッグにおいて、メンブレン（３）は少なくとも４５０％の最低伸長度を有する。
先の請求項の何れか一の請求項に係るエアバッグにおいて、厚膜領域（６）はメンブレン排気開口（４）の周縁部を規制する。
先の請求項の何れか一の請求項に係るエアバッグにおいて、メンブレン（３）はエアバッグの布地に縫いつけられている。
請求項１から請求項７の何れか一の請求項に係るエアバッグにおいて、メンブレン（３）はエアバッグの布地に接着材によって接着されている。
請求項１から請求項７の何れか一の請求項に係るエアバッグにおいて、メンブレン（３）はエアバッグの布地に溶着されている。
請求項１から請求項７の何れか一の請求項に係るエアバッグにおいて、メンブレン（３）はエアバッグの布地にモールド化されている。
エアバッグ（１）内部の圧力を制御する方法において、エアバッグ排気開口（２）を有するエアバッグを提供し、そのエアバッグ排気開口（４）を実質的に塞ぐように延びるメンブレン（３）を提供する工程を含み、メンブレン（３）はメンブレン排気開口（４）を有し、弾性材料によって成形され、メンブレン（３）はメンブレンの一つの側に圧力が加わったときに変形し、これによって、メンブレン排気開口が拡張し、排気開口（４）はメンブレンの厚さの大きな領域によって囲まれていることを特徴とする方法。
請求項１２の方法において、メンブレン（３）はシリコンゴム素材によって成形される。
請求項１２又は１３の方法において、メンブレン（３）は最低２０Ｎの耐引き裂き性を有する。
請求項１２から請求項１４の何れか一の請求項に係る方法において、メンブレン（３）は少なくとも２０Ｎの最低折曲げ剛性を有する。
請求項１２から請求項１５の何れか一の請求項に係る方法において、メンブレン（３）は少なくとも３００Ｎの最低破断強度を有する。
請求項１２から請求項１６の何れか一の請求項に係る方法において、メンブレン（３）は少なくとも４５０％の最低伸長度を有する。
布地によって形成されるエアバッグ（１）において、エアバッグは布地に形成された排出開口（２）を備え、その排出開口はメンブレン（３）によって実質的に塞がれ、メンブレンは縫いつけ（５）；接着；溶着及びモールディングの１又はそれ以上の方法によってエアバッグの布地に固定され、メンブレンはエアバッグ排気開口よりも小さな開口（４）を備え、メンブレン（３）は弾性材料によって成形され、排気開口はメンブレンの厚さの大きな領域（６）によって囲まれ、メンブレンは最低２０Ｎの耐引き裂き性；少なくとも３００Ｎの最低破断強度；少なくとも４５０％の最低伸長度を有するシリコンゴム材料によって成形されているエアバッグ。