JP2001277992A - エアバッグ及びエアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ及びエアバッグ装置

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JP2001277992A
JP2001277992A JP2000098645A JP2000098645A JP2001277992A JP 2001277992 A JP2001277992 A JP 2001277992A JP 2000098645 A JP2000098645 A JP 2000098645A JP 2000098645 A JP2000098645 A JP 2000098645A JP 2001277992 A JP2001277992 A JP 2001277992A
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Japan
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airbag
vent hole
vent
internal pressure
opening area
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JP2000098645A
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Inventor
Utsushin Ko
蔚新 顧
Tadahiro Ikawa
忠弘 居川
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Takata Corp
Original Assignee
Takata Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアバッグ内圧に応じて開口面積が変化する
ベントホールを備えたエアバッグを提供する。 【解決手段】 エアバッグ1はベントホール2を有して
いる。ベントホール2の周縁部には、ベントホール2の
近傍に且つベントホール2から不連続にスリット3が設
けられている。このスリット3は、ベントホール2に対
して放射状に延在するように配置されている。エアバッ
グ内圧が所定圧力以上となったときには、エアバッグ1
のベントホール2とスリット3との間の部分が破断し、
エアバッグ1のベントホール2の周縁部分がスリット3
に沿ってベントホール2の放射方向に開裂してベントホ
ール2の開口面積が増大する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車等に設けられ
るエアバッグに係り、特に、内部のガスを流出させるベ
ントホールを有するエアバッグに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用エアバッグ装置は、周知の通
り、自動車の衝突時等にエアバッグ内にガスを供給して
エアバッグを急速に展開させるよう構成されている。
【0003】展開したエアバッグに対し乗員が突っ込ん
できた場合に、エアバッグ内の気体をエアバッグ外に流
出させてエアバッグに加えられる衝撃を小さくするため
に、エアバッグにベントホールが設けられている。以
下、このようなベントホールについて第32図を参照し
て説明する。第32図は従来例に係るベントホールの構
成を示す説明図であり、(a)図はこのようなベントホ
ールを備えたエアバッグのベントホール部分の斜視図、
(b)図はこのベントホール部分の上面図、(c)図は
(b)図のC−C線に沿う断面図である。
【0004】第32図に示す通り、エアバッグ110
は、円形の開口よりなるベントホール112を備えてい
る。ベントホール112は常時エアバッグ110の内外
を連通するものとなっている。ベントホール112の周
縁部には、このベントホール112を取り囲むように配
置され、エアバッグ膨張時等においてエアバッグ110
のベントホール112の周縁部が破損することを防ぐた
めのベントクロス114が設けられている。
【0005】このベントクロス114は、中央にベント
ホール112と略同径の開口部114aを有する環状の
ものとなっており、布或いは樹脂シート等により構成さ
れている。ベントクロス114は、この開口部114a
とベントホール112とが略同心状となるように、エア
バッグ110の表面に沿ってベントホール112の周縁
部に配置されている。ベントクロス114は縫糸116
や接着、溶着等によりエアバッグ110のベントホール
112の周縁部と結合されている。これにより、エアバ
ッグ膨張時のガスの流出やエアバッグ110に作用する
張力等によってベントホール112が不正に拡大した
り、エアバッグ110のベントホール112の周縁部が
破損することを防止する。
【0006】このように構成されたベントホール112
を有するエアバッグ110にあっては、膨張したエアバ
ッグ110に乗員が突っ込んでくると、エアバッグ11
0内のガスはベントホール112を通って流出し、これ
により乗員に加えられる衝撃が吸収される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように構成された
ベントホール112は、ベントクロス114によって開
口径が常に一定に保たれており、エアバッグ膨張時のエ
アバッグ内圧の変化によってその開口面積が変化するこ
とはない。
【0008】しかしながら、このようなベントホールを
備えたエアバッグにあっては、エアバッグが展開を開始
した初期のうちにこのベントホールからガスが流出して
エアバッグの内圧上昇が遅れたり、このエアバッグ膨張
初期におけるガスの流出を補うためにインフレータの出
力を大きくしなければならない場合があった。
【0009】また、これに対し、ベントホールにゴム又
は樹脂製のフィルムを取り付け、エアバッグ膨張初期の
エアバッグ内圧が所定圧力以下のときにはベントホール
を閉鎖し、エアバッグ内圧が所定以上になるとこのフィ
ルムが破断してベントホールを開放するように構成した
ものも提案されているが、フィルム等によってベントホ
ールが完全に閉鎖され、エアバッグが密封されている場
合、エアバッグ膨張初期の段階において、エアバッグが
折り畳まれ、このエアバッグを構成する布材同士が密着
した状態となっているときには、インフレータからのガ
スの供給のみでは密着していた布材同士が離反し難く、
エアバッグの展開が遅れる場合もあった。
【0010】本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされ
たものであり、エアバッグ内圧に応じて開口面積が変化
するベントホールを備えたエアバッグを提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のエアバッグは、
ベントホールを有するエアバッグにおいて、エアバッグ
内圧が所定値以上になったときに破れてベントホールの
開口面積を増大させる破断容易部を有することを特徴と
するものである。
【0012】かかる本発明のエアバッグによると、エア
バッグ内圧が所定圧力以下のときには、ベントホールは
開口面積が小さいものとなっている。
【0013】これにより、インフレータが作動を開始し
た直後のエアバッグ膨張初期の段階において、エアバッ
グが折り畳まれ、このエアバッグを構成する布材同士が
密着した状態となっている場合であっても、エアバッグ
はその内部と外部とが連通しており、エアバッグの膨張
に伴ってベントホールから外気が導入されることによっ
て、密着いていた布材同士が離反し易くなり、エアバッ
グが迅速に展開し始める。また、インフレータから発生
したガスは大量にはこのベントホールから流出しないた
め、エアバッグは急速に膨張する。エアバッグ内圧が所
定圧力以上になると、エアバッグのベントホール周縁部
に設けられた破断容易部が破れ、エアバッグの外部に押
し出されることにより、ベントホールの開口面積が増大
する。
【0014】このエアバッグにおいて、破断容易部は、
ベントホールの近傍に且つベントホールから不連続に設
けられた開口であることが好ましい。このとき、破断容
易部は、例えば、ベントホール近傍においてこのベント
ホールから不連続に配置され、ベントホールに対して放
射状に延在するスリット状の開口として構成することが
できる。このように構成した場合、エアバッグ内圧が所
定圧力以上となつたときには、エアバッグのベントホー
ルとスリットとの間の部分が破断してエアバッグのベン
トホール周縁部分がスリットに沿って容易に開裂し、こ
のエアバッグのベントホール周縁部が舌片状にベントホ
ール外部に向かって押し出されることにより、ベントホ
ールの開口面積が増大する。
【0015】この破断容易部はベントホールの縁に設け
られたノッチ状部分であってもよい。このように構成し
た場合、エアバッグ膨張時にエアバッグのベントホール
周縁部に作用する応力はノッチ状部分に集中する。エア
バッグ内圧が所定圧力以上となったときには、エアバッ
グのベントホール周縁部が、このノッチ状部分を始端と
して容易に破断、開裂し、ベントホールの開口面積が増
大する。
【0016】このエアバッグは、スリットよりなるベン
トホールを設け、このスリットを閉じている縫糸によっ
て破断容易部を構成してもよい。
【0017】このように構成した場合、エアバッグ内圧
が所定圧力以上となったときには、その張力により縫糸
が破断してスリットが開裂し、ガス圧によりスリットが
押し開かれることによってベントホールの開口面積が増
大する。
【0018】また、このエアバッグはベントホールが複
数個設けられ、ベントホール同士の間の部分が前記破断
容易部となっていてもよい。このとき、例えば、複数の
小孔状の開口よりなるベントホールを、縦及び横方向に
略十字形の列をなすように配置し、エアバッグの隣接す
るベントホール同士の間の部分が破断容易部となるよう
に構成することができる。このように構成した場合、エ
アバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、エアバ
ッグの隣接するベントホール同士の間の部分がベントホ
ールの配列方向に沿って順次破断する。この結果、エア
バッグは略十字形に開裂してこの開裂部分の周縁部が舌
片状にエアバッグの外方に向かって押し出され、より開
口面積の大きいベントホールを形成する。
【0019】本発明の別の態様のエアバッグは、ベント
ホールを有するエアバッグにおいて、該ベントホールは
周縁の少なくとも一部がノッチ状となっており、エアバ
ッグ内圧が所定値以上になったときに該ノッチ状の部分
からエアバッグが裂けることを特徴とするものである。
【0020】かかるエアバッグによると、例えば、ベン
トホールの開口形状は、正方形や長方形状、三角形状等
の少なくとも1つのノッチ状の角部を有する形状にて構
成される。このように構成された場合、エアバッグ膨張
時においてベントホール周縁部に作用する応力は、この
ノッチ状の角部に集中する。この結果、このノッチ状の
角部によってエアバッグのベントホール周縁部の破断が
促進され、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったとき
には、このノッチ状の角部を始端としてエアバッグのベ
ントホール周縁部が破断、開裂し、ベントホールの開口
面積が増大する。
【0021】本発明のさらに別の態様のエアバッグは、
ベントホールを有するエアバッグにおいて、エアバッグ
の内圧が所定値以上になったときに外方に膨出してベン
トホールの開口面積を増大させる延伸可能部がベントホ
ール近傍に設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0022】なお、上記本発明のエアバッグは、ベント
ホールの開口面積の増大を停止させるための高強度部が
ベントホールを取り囲んで設けられていることが好まし
い。この高強度部は、例えば、ベントホールの周囲を取
り囲むように縫い付けられた補強用の縫糸や、同じくベ
ントホールの周囲を取り囲むように縫糸や接着、溶着等
の結合手段によってエアバッグのベントホール周縁部と
結合された布や樹脂シート等よりなる環状のベントクロ
スなどを用いることができる。このような高強度部を設
けることにより、破断容易部が必要以上に破れてエアバ
ッグが破損することを防止する。
【0023】本発明のエアバッグ装置は、このような本
発明のエアバッグと、このエアバッグを膨張させるガス
発生装置を有するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0025】第1図は本発明の実施の形態に係るエアバ
ッグのベントホール部分を示す斜視図、第2図はこのエ
アバッグの破断容易部が破れた後のベントホール部分の
斜視図、第3図及び第4図は、このエアバッグの破断容
易部の破断前後におけるベントホール部分の態様を示す
説明図である。
【0026】エアバッグ1は、小孔状の開口よりなるベ
ントホール2を有している。なお、図示はしないが、こ
のエアバッグ1は、緊急時において、その用途に応じて
円形状、方形状、カーテン形状、その他の形状に展開す
るように構成されている。また、エアバッグ1は、その
後部にインフレータからのガスを受け入れるための開口
を備えている。このエアバッグ1は布製のものであり、
開口の周縁部には、このエアバッグ1をエアバッグ装置
(図示略)に取り付けるためのボルト又はリベットが挿
通される挿通孔が複数個設けられており、このボルト又
はリベットによってエアバッグ1がエアバッグ装置のコ
ンテナに連結可能とされている。
【0027】ベントホール2は、エアバッグ1の展開途
中に乗員或いは車両等に対して非接触となる領域に設け
られている。エアバッグ1の、ベントホール2の周縁部
には、ベントホール2の近傍に且つベントホール2から
不連続にスリット3が設けられている。このスリット3
は、ベントホール2に対して放射状に延在するように配
置されている。エアバッグ1の、スリット3とベントホ
ール2との間の部分は、エアバッグが膨張してエアバッ
グ内圧が所定圧力以上となったときに破断するものとな
っている。
【0028】これにより、このエアバッグ1は、エアバ
ッグ内圧が所定圧力以上となったときには、エアバッグ
1のベントホール2とスリット3との間の部分が破断
し、エアバッグ1のベントホール2の周縁部分がスリッ
ト3に沿ってベントホール2の放射方向に開裂する。そ
して、このエアバッグ1のベントホール2の周縁部分が
舌片状にエアバッグ1の外部に押し出され、ベントホー
ル2の開口面積が増大するように構成されている。
【0029】以下、このような、エアバッグ内圧が所定
圧力以上となったときに破れてベントホールの開口面積
を増大させるように構成された部分を破断容易部と称す
る。例えば、この実施の形態においては、ベントホール
2の近傍においてこのベントホール2とは不連続に、ベ
ントホール2に対して放射状に設けられたスリット3
と、エアバッグ内圧が所定圧力以上になったときに破断
するエアバッグ1のベントホール2とスリット3との間
の部分とによって破断容易部4が構成されている。
【0030】エアバッグ1の、ベントホール2及びスリ
ット3の周囲には、ベントホール2の辺縁部から所定間
隔をあけてこれらのベントホール2及びスリット3を取
り囲むように縫糸5が縫い付けられている。エアバッグ
1の、縫糸5が縫い付けられた部分は、他の周辺の部分
よりも強度が高まっている。これにより、ベントホール
2及びスリット3を取り囲む環状の高強度部6が形成さ
れている。なお、この高強度部6は、エアバッグ内圧が
所定圧力以上となって破断容易部4が破れ、ベントホー
ル2の開口面積が増大した場合において、破断容易部4
は高強度部6付近までは破れるがそれ以上は破れず、高
強度部6によってベントホール2の開口面積の増大が停
止するように構成されている。
【0031】このエアバッグ1は、その後部のインフレ
ータ用開口の周縁部が図示しないエアバッグ装置のコン
テナにボルト等により連結される。そして、このエアバ
ッグ1は折り畳まれてこのコンテナ内に収容され、この
コンテナにリッド(図示略)が装着される。コンテナに
はインフレータ(図示略)が設けられている。自動車の
衝突時等にインフレータがガス噴出作動し、エアバッグ
1が膨張を開始し、リッドが開放し、エアバッグ1が車
両室内に展開する。このエアバッグ装置は運転席用、助
手席用、側面保護用等、各種用途に適用される。
【0032】また、図示はしないが、インフレータが作
動を開始した直後のエアバッグ膨張初期の段階にあって
は、エアバッグ1は折り畳まれ、このエアバッグを構成
する布材同士が密着した状態となっている。このとき、
エアバッグ1はベントホール2によってその内部と外部
とが連通しており、エアバッグ1の膨張に伴ってこのベ
ントホール2から外気が導入されることによって、密着
していた布材同士が離反し易くなり、エアバッグ1が迅
速に展開し始める。
【0033】その後、エアバッグ内圧が所定圧力以下の
ときにはベントホール2は初期の小孔状の開口形状を維
持しており、インフレータからのガスは大量にはこのベ
ントホール2から流出しないため、エアバッグ1は急速
に膨張する。そして、エアバッグ内圧が所定圧力以上と
なったときには、破断容易部4が破れてエアバッグ1の
ベントホール2の周縁部が破断、開裂し、ガス圧によっ
て舌片状にエアバッグ1の外部に押し出されることによ
ってベントホール2の開口面積が増大する。これによ
り、エアバッグ1内のガス圧が過度に上昇することが防
止される。また、乗員がエアバッグ1に突っ込んできた
場合に、ガスがこのベントホール2から流出することに
より、乗員に加えられる衝撃が十分に吸収される。
【0034】もちろん、ベントホール2の開口面積の増
大は、破断容易部4が高強度部6付近に達した時点で停
止するため、必要以上にベントホール2の開口面積が増
大することはなく、エアバッグ内圧が過度に低下するこ
とはない。また、エアバッグ1が破損する程に破断容易
部4が破れることもない。
【0035】この実施の形態では、ベントホール2は小
孔状の開口となっているが、ベントホール2の開口面積
(即ちベントホール2の初期の開口面積)はエアバッグ
1の用途、構成等に応じて変更することが可能で、スリ
ット3の長さ(即ちベントホール2の開口面積の増大
量)もまた同様に変更することができる。例えば、第5
図に示すように、ベントホール2の開口面積(即ちベン
トホール2の初期の開口面積)がスリット3の長さ(即
ちベントホール2の開口面積の増大量)に対して比較的
大きなものであってもよい。
【0036】また、この実施の形態では、ベントホール
2の近傍においてこのベントホール2とは不連続に、ベ
ントホール2に対して放射状に設けられたスリット3
と、エアバッグ内圧が所定圧力以上になったときに破断
するエアバッグ1のベントホール2とスリット3との間
の部分とによって破断容易部4が構成されているが、こ
のスリット3の代わりに、例えば、第6図に示すよう
に、エアバッグ1のベントホール2の周縁部において、
このベントホール2の近傍に、且つこのベントホール2
から不連続に配置された小孔状の開口7を設け、エアバ
ッグ1のベントホール2と開口7との間の部分がエアバ
ッグ内圧が所定圧力以上となったときに破断するように
し、このエアバッグ1のベントホール2と開口7との間
の部分と開口7とによって破断容易部4を構成してもよ
い。
【0037】この場合、エアバッグ1が膨張してエアバ
ッグ内圧が所定圧力以上となったときには、エアバッグ
1の、ベントホール2と開口7との間の部分が破断し、
その後、開口7によって断裂したエアバッグ1のベント
ホール2の周縁部分がガス圧によって舌片状にエアバッ
グ1の外部に向かって押し出される。これにより、ベン
トホール2の開口面積が増大し、前述のように構成され
た場合と同様の効果を奏する。なお、この場合も、ベン
トホール2の開口面積の増大は高強度部6によって停止
される。
【0038】また、この実施の形態では、ベントホール
2の周りに設けられた小孔7にベントホールとしての機
能を備えることができる。
【0039】これらの実施の形態においては、エアバッ
グのベントホールの近傍に、このベントホールから不連
続なスリット状又は小孔状等の開口を設け、このような
開口と、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときに
破断する、エアバッグのベントホールと該開口との間の
部分とによって破断容易部を構成しているが、破断容易
部の構成はこれに限られるものではない。以下に、第7
図を参照して破断容易部の他の構成について説明する。
【0040】第7図において、エアバッグ10は、円形
の開口形状を有するベントホール11を備えている。な
お、図示はしないが、このエアバッグ10の構成は前述
のエアバッグ1と同様のものとなっており、このエアバ
ッグ10は、緊急時において、その用途に応じて円形
状、方形状、カーテン形状、その他の形状に展開するよ
うに構成されている。また、エアバッグ10は、その後
部にインフレータからのガスを受け入れるための開口を
備えている。このエアバッグ10は布製のものであり、
インフレータ用開口の周縁部には、複数個のボルト又は
リベットの挿通孔が設けられており、このボルト又はリ
ベットによってエアバッグ10がエアバッグ装置のコン
テナに連結可能とされている。
【0041】ベントホール11は、エアバッグ10の、
エアバッグ10が膨張する過程において乗員或いは車両
等に対して非接触となる領域に設けられている。エアバ
ッグ10のベントホール11の周縁部には、ベントホー
ル12の辺縁部から切込まれた形状の、略V字形のノッ
チ状部12が設けられている。
【0042】このようにベントホール11の周縁部にノ
ッチ状部12が設けられたことにより、エアバッグ膨張
時にエアバッグ10のベントホール11の辺縁部に作用
する応力はノッチ状部12に集中する。このノッチ状部
12は、エアバッグ内圧が所定圧力以上となった際に、
そのガス圧によってエアバッグ10のベントホール11
の周縁部をノッチ状部12からベントホール11の放射
方向に向かって破断、開裂させるものとなっており、こ
れにより、エアバッグ10のベントホール11の周縁部
に破断容易部13が構成されている。エアバッグ内圧が
所定圧力以上となってこの破断容易部13が破れると、
エアバッグ10のベントホール11の周縁部がノッチ状
部12からベントホール11の放射方向に向かって破
断、開裂し、さらにベントホール11からのガスの流出
に伴ってこのエアバッグ10のベントホール11の周縁
部がエアバッグ10の外部に向かって押し出されること
により、ベントホール11の開口面積が増大する。
【0043】また、エアバッグ10の周囲には、ベント
ホール11の辺縁部から所定間隔をあけてこのベントホ
ール11を取り囲むように縫糸14が縫い付けられてい
る。エアバッグ10の、縫糸14が縫い付けられた部分
は、他の周辺の部分よりも強度が高まっている。これに
より、ベントホール11を取り囲む環状の高強度部15
が形成されている。なお、この高強度部15は、エアバ
ッグ内圧が所定圧力以上となって破断容易部13が破
れ、ベントホール11の開口面積が増大した場合におい
て、破断容易部13は高強度部15付近までは破れるが
それ以上は破れず、高強度部15によってベントホール
11の開口面積の増大が停止されるように構成されてい
る。
【0044】このエアバッグ10は、後部のインフレー
タ用開口の周縁部が図示しないエアバッグ装置のコンテ
ナにボルト等により連結される。そして、このエアバッ
グ10は折り畳まれてこのコンテナ内に収容され、この
コンテナにリッド(図示略)が装着される。コンテナに
はインフレータ(図示略)が設けられている。自動車の
衝突時等にインフレータがガス噴出作動し、エアバッグ
10が膨張を開始し、リッドが開放し、エアバッグ10
が車両室内に展開する。このエアバッグ装置は運転席
用、助手席用、側面保護用等、各種用途に適用される。
【0045】また、図示はしないが、インフレータが作
動を開始した直後のエアバッグ膨張初期の段階にあって
は、エアバッグ10は折り畳まれ、このエアバッグ10
を構成する布材同士が密着した状態となっている。この
とき、エアバッグ10はベントホール11によってその
内部と外部とが連通しており、エアバッグ10の膨張に
伴ってこのベントホール11から外気が導入されること
によって、密着していた布材同士が離反し易くなり、エ
アバッグ10が迅速に展開を開始する。
【0046】その後、エアバッグ内圧が所定圧力以下の
ときにはベントホール11は初期の開口形状を維持して
おり、インフレータからのガスは大量にはこのベントホ
ール11から流出しないため、エアバッグ10は急速に
膨張する。そして、エアバッグ内圧が所定圧力以上とな
ったときには、破断容易部13が破れてエアバッグ10
のベントホール11の周縁部が破断、開裂し、ガス圧に
よって舌片状にエアバッグ10の外部に押し出されるこ
とによってベントホール11の開口面積が増大する。こ
れにより、エアバッグ10内のガス圧が過度に上昇する
ことが防止される。また、乗員がエアバッグ10に突っ
込んできた場合に、ガスがこのベントホール11から流
出することにより、乗員に加えられる衝撃が十分に吸収
される。
【0047】もちろん、この実施の形態においても、ベ
ントホール11の開口面積の増大は、破断容易部13が
高強度部15付近に達した時点で停止するため、必要以
上にベントホール11の開口面積が増大してエアバッグ
内圧が過度に低下することはない。また、高強度部15
が破断容易部13の破断を確実に停止させるため、エア
バッグ10が破損する程に破断容易部13が破れること
もない。
【0048】前述の実施の形態にあっては、エアバッグ
は、開口形状のベントホールを備えており、その周縁部
に破断容易部を設け、エアバッグ内圧が所定圧力以上と
なったときにはこの破断容易部が破れてベントホールの
開口面積を増大させるように構成されているが、ベント
ホールの形状はこのような開口形状に限られるものでは
なく、例えば、ベントホールはスリット等よりなり、エ
アバッグ内圧が所定圧力以下のときには破断容易部によ
って閉じられており、エアバッグ内圧が所定圧力以上と
なったときには破断容易部が破れてスリットが開放さ
れ、ベントホールの開口面積が増大するように構成して
もよい。第8図は、このようなベントホールを備えた本
発明のさらに別の実施の形態に係るエアバッグのベント
ホール部分を示す上面図である。
【0049】第8図に示すように、エアバッグ20は、
四方に向かって略十字形に延在する切込み状のスリット
21よりなるベントホール22を備えている。このベン
トホール22は、エアバッグ内圧が所定圧力以下のとき
には、スリット21の各部分の両側の辺縁部同士が縫糸
23によって縫い合わされており、閉じられた状態とな
っている。
【0050】この縫糸23は、エアバッグ内圧が所定圧
力以上となったときにその張力によって破断してスリッ
ト21を開放させるものとなっており、これにより、エ
アバッグ内圧が所定圧力以上となったときにベントホー
ル22の開口面積を増大させる破断容易部24が構成さ
れている。即ち、エアバッグ内圧が所定圧力となったと
きには、縫糸23が破断してスリット21が開放される
と共にこのスリット21がガスの押圧力によって押し広
げられる。この結果、ベントホール22はその開口面積
が増大する。
【0051】このエアバッグ20のベントホール22の
周囲には前述の実施の形態と同様に、ベントホール22
を取り囲むように縫糸25が縫い付けられている。エア
バッグ20の縫い付けられた部分は、他の周辺部分より
も強度が高まっており、これにより、ベントホール22
を取り囲む環状の高強度部26が形成されている。な
お、この高強度部26は、エアバッグ内圧が所定圧力以
上となって破断容易部24が破れ、スリット21がガス
圧によって押し広げられた際に、エアバッグ20のスリ
ット21の末端部分が裂けてベントホール22の開口面
積が必要以上に増大したり、エアバッグ20が破損する
ことを防止するものとなっている。
【0052】また、図示はしないが、このエアバッグ2
0は、前述の実施の形態のエアバッグと同様の構成及び
展開形状を有しており、その後部の開口周縁部が図示し
ないエアバッグ装置のコンテナにボルト等により連結さ
れる。そして、このエアバッグ20は折り畳まれてこの
コンテナ内に収容され、このコンテナにリッド(図示
略)が装着される。コンテナにはインフレータ(図示
略)が設けられている。自動車の衝突時等の緊急時には
インフレータがガス噴出作動し、エアバッグ20が膨張
を開始し、リッドが開放し、エアバッグ20が車両室内
に展開する。このエアバッグ装置は運転席用、助手席
用、側面保護用等、各種用途に適用される。
【0053】エアバッグ20が膨張を開始した後、エア
バッグ内圧が所定圧力以下とのときには、ベントホール
22は縫糸23によって閉じられた状態となっている。
これにより、インフレータからのガスはこのベントホー
ル22から流出しないため、エアバッグ20は急速に膨
張する。
【0054】その後、エアバッグ内圧が所定圧力以上と
なったときには、縫糸23が断裂してベントホール22
が開放される。そして、このスリット21がガス圧によ
って押し広げられることによってベントホール22の開
口面積が増大し、ガスがエアバッグ外部に流出する。こ
れにより、エアバッグ20内のガス圧が過度に上昇する
ことが防止されると共に、乗員がエアバッグ20に突っ
込んできた場合には、ガスがこのベントホール22から
流出することにより、乗員に加えられる衝撃が十分に吸
収される。
【0055】また、ベントホール22の周囲は高強度部
26によって強度が高まっているため、スリット21が
押し広げられた際にエアバッグ20のスリット21の末
端部分が裂けてベントホール22の開口面積が必要以上
に増大したりエアバッグ20が破損することはない。
【0056】なお、上記実施の形態においては、エアバ
ッグのベントホールの周囲に、このベントホールを取り
囲むように縫糸を縫い付け、これによりベントホールを
取り囲む環状の高強度部を形成しているが、この高強度
部はベントホールを取り囲むように縫糸や接着、溶着等
の結合手段によってエアバッグに結合した布或いは樹脂
シート等よりなる環状のベントクロスであってもよく、
それ以外であってもよい。
【0057】また、これらの実施の形態においては、エ
アバッグは、独立した1個の開口よりなるベントホール
を備え、それぞれのベントホールの周縁部に破断容易部
が設けられているが、これらのベントホール及び破断容
易部への構成はこれに限られるものではなく、エアバッ
グに、複数個のベントホールを、互いの近傍に且つ不連
続に設け、これらのベントホール同士の間の部分が破断
容易部となるように構成してもよい。以下、第9〜12
図を参照してこのような実施の形態について説明する。
【0058】第9図はこのようなベントホールを備えた
エアバッグのベントホール部分の斜視図、第10図はこ
のエアバッグの破断容易部が破れた後の態様を示すベン
トホール部分の斜視図、第11,12図はこのベントホ
ール部分の構成を示す説明図である。なお、第11図及
び第12図の各図において、それぞれ(b)図は(a)
図のB−B線に沿う断面図である。
【0059】第9図に示すように、エアバッグ30は、
隣り合う2個のベントホール31,32を備えている。
これらのベントホール31,32は、互いに近接して、
且つ不連続にエアバッグ30に設けられた1対の円形の
開口よりなる。
【0060】エアバッグ30の、ベントホール31とベ
ントホール32との間の部分は、エアバッグ内圧が所定
圧力以上となったときに断裂してこれらのベントホール
31とベントホール32とを連通し、かつそれ自身はガ
ス圧によって舌片状にエアバッグ30の外部に向かって
押し出されてベントホールの開口面積を増大させる破断
容易部33となっている。
【0061】このエアバッグ30には、これらのベント
ホール31,32及び破断容易部33を取り囲むように
配置されたベントクロス34が設けられている。このベ
ントクロス34は、縫糸35や接着、溶着等の結合手段
によってエアバッグ30と結合しており、エアバッグ3
0が膨張してエアバッグ内圧が所定圧力以上となった際
に、エアバッグ30の破断容易部33が破断し、ベント
ホールの開口面積が増大した場合において、このベント
クロス34によって取り囲まれた領域を超えてエアバッ
グ30が破れたり、ベントホールの開口面積が必要以上
に増大することを防止する高強度部となっている。
【0062】また、図示はしないが、このエアバッグ3
0は、前述のエアバッグと同様の構成及び展開形状を有
しており、その後部のインフレータ用開口の周縁部が図
示しないエアバッグ装置のコンテナにボルト等により連
結される。そして、このエアバッグ30は折り畳まれて
このコンテナ内に収容され、このコンテナにリッド(図
示略)が装着される。コンテナにはインフレータ(図示
略)が設けられている。自動車の衝突時等の緊急時には
インフレータがガス噴出作動し、エアバッグ30が膨張
を開始し、リッドが開放し、エアバッグ30が車両室内
に展開する。このエアバッグ装置は運転席用、助手席
用、側面保護用等、各種用途に適用される。
【0063】また、図示はしないが、インフレータが作
動を開始した直後のエアバッグ膨張初期の段階にあって
は、エアバッグ30は折り畳まれ、このエアバッグ30
を構成する布材同士が密着した状態となっている。この
とき、エアバッグ30はベントホール31,32によっ
てその内部と外部とが連通しており、エアバッグ30の
膨張に伴ってこのベントホール31,32から外気が導
入されることによって、密着していた布材同士が離反し
易くなり、エアバッグ30が迅速に展開を開始する。
【0064】その後、エアバッグ内圧が所定圧力以下の
ときには破断容易部33が破れることはなく、ベントホ
ール31,32は初期の開口形状を維持しており、イン
フレータからのガスは大量にはこのベントホール31,
32から流出しないため、エアバッグ30は急速に膨張
する。そして、エアバッグ内圧が所定圧力以上となった
ときには、破断容易部33が破れてエアバッグ30の外
部に舌片状に押し出され、ベントホール31,32が連
通すると共にその開口面積が増大する。これにより、エ
アバッグ30内のガス圧が過度に上昇することが防止さ
れる。また、乗員がエアバッグ30に突っ込んできた場
合に、ガスがこのベントホールから流出することによ
り、乗員に加えられる衝撃が十分に吸収される。
【0065】もちろん、ベントホールの開口面積はベン
トクロス34に取り囲まれた領域を超えて増大すること
はなく、エアバッグ内圧が過度に低下することはない。
また、ガスの流出に伴ってエアバッグ30のベントホー
ル31,32の辺縁部が破れてエアバッグ30が破損す
ることもない。
【0066】なお、この実施の形態にあっては、エアバ
ッグ30は、円形の開口形状を有する2個のベントホー
ル31,32を備え、これらのベントホール31及びベ
ントホール32の間の部分に破断容易部33が形成され
るように構成されているが、ベントホールの開口形状及
び個数、並びに破断容易部の構成はこれに限られるもの
ではない。
【0067】例えば、第13図に示すエアバッグ40の
ように、互いに一角部同士が向かい合うように配置され
た2個の略三角形状の開口よりなるベントホール41,
42を設け、これらのベントホール41及びベントホー
ル42の間の部分に破断容易部43を形成するように構
成してもよく、第14図に示すエアバッグ50のよう
に、略十字形に延在する橋渡状部52によって4個に分
割された形状の略円形の開口よりなるベントホール51
を設け、橋渡状部52の中央部付近が破断容易部53と
なるように構成してもよい。また、第15図に示すエア
バッグ60のように、略十字形に交叉した、縦横方向に
延在する列をなすように配置された複数の小孔状のベン
トホール61aの連続体よりなるベントホール61を設
け、隣接するベントホール61a同士の間の部分が破断
容易部62となるように構成してもよい。
【0068】以下に、このような実施の形態についてさ
らに詳しく説明する。
【0069】第13図において、エアバッグ40は、略
三角形状の開口形状を有する2個のベントホール41,
42を備えている。これらのベントホール41及びベン
トホール42は、それぞれの一角部が互いに近接して向
かい合うように配置されている。エアバッグ40の、ベ
ントホール41,42の向かい合った角部同士の間の部
分は、エアバッグが膨張時においてエアバッグ内圧が所
定圧力以上となったときに破断する破断容易部43とな
っている。エアバッグ内圧が所定圧力以上となったとき
には破断容易部43が破れ、エアバッグ40の、向かい
合った各ベントホール41,42の角部の両側の辺縁部
がガス圧によってエアバッグ40の外部に押し出され、
これにより、ベントホールの開口面積が増大する。エア
バッグ40のベントホール41,42及び破断容易部4
3の周囲には、これらのベントホール41,42及び破
断容易部43を取り囲み、ガス流出時のエアバッグ40
の破損等を防ぐための高強度部を形成するベントクロス
44が縫糸45や接着、溶着等の結合手段によって結合
されている。
【0070】このエアバッグ40のその他の構成は前述
のエアバッグと同様のものとなっており、このように構
成されたエアバッグ40にあっても前述のエアバッグ3
0等と同様の効果が奏される。
【0071】また、第14図において、エアバッグ50
は略円形のベントホール51を備えている。このベント
ホール51は、ベントホール51の中央を略十字形に横
切るように延在する橋渡状部52によって分けられた、
略四分円形状のベントホール51a,51b,51c及
び51dによって構成されている。
【0072】橋渡状部52は、ベントホール51の中央
付近から四方に向かって放射状に延在し、エアバッグ5
0のベントホール51の周縁部に連なる放射方向片52
a,52b,52c及び52dを有し、各放射方向片5
2a,52b,52c及び52dはベントホール51の
中央付近において互いに連絡し合っている。また、各放
射方向片52a〜52dはベントホール51の中央付近
で細幅となっており、これらの放射方向片52a,52
b,52c及び52dが連絡し合っている部分は、エア
バッグ内圧が所定圧力以上となったときに破断するよう
に構成され、この部分が破断容易部53となっている。
エアバッグ50が膨張してエアバッグ内圧が所定圧力以
上となったときには、この破断容易部53が破断し、各
放射方向片52a〜52dが互いに断裂してベントホー
ル51a,51b,51c及び51dが連通するととも
に、放射方向片52a〜52dがそれぞれガス圧によっ
て舌片状にエアバッグ50の外部に押し出されてベント
ホール51の開口面積が増大する。
【0073】また、ベントホール51及び橋渡状部52
の周囲には、これらのベントホール51及び橋渡状部5
2を取り囲むように、環状の布或いは樹脂シート等より
なるベントクロス54が、縫糸55や接着、溶着等の結
合手段によってエアバッグ50に結合されている。この
ベントクロス54により、エアバッグ50には、ベント
ホール51及び橋渡状部52を取り囲む高強度部が形成
されており、ガス流出時のエアバッグ50の破損等が防
止される。
【0074】このエアバッグ50のその他の構成は前述
のエアバッグと同様のものとなっており、このように構
成されたエアバッグ50にあっても、前述のエアバッグ
30等と同様の効果が奏される。
【0075】さらに、第15図において、エアバッグ6
0は、複数個のベントホール61aの連続体よりなるベ
ントホール61を備えている。このベントホール61a
は、エアバッグ60に設けられた小孔状の開口よりな
る。
【0076】ベントホール61は、これらの複数個のベ
ントホール61aが、略十字形に交叉した縦横方向の列
をなすように並んだものとなっている。また、これらの
ベントホール61aは、エアバッグ60の隣接するベン
トホール61a同士の間の部分が、エアバッグ内圧が所
定圧力以上となったときに破断して隣接するベントホー
ル61a同士を連通させるものとなるように配置されて
おり、これにより、隣接する各ベントホール61a同士
の間はそれぞれ破断容易部62となっている。エアバッ
グ60が膨張してエアバッグ内圧が所定圧力以上となっ
たときには、各破断容易部62が破れて隣接するベント
ホール61a同士が次々と連通し、ベントホール61に
は略十字形の一連の開裂部が形成される。その後、第1
6図に示すように、ガス圧によってこのスリット状のベ
ントホール61の辺縁部が舌片状にエアバッグ60の外
部に押し出され、ベントホール61の開口面積が増大す
る。
【0077】このエアバッグ60のベントホール61及
び破断容易部62の周囲には、前述の実施の形態と同様
に、これらのベントホール61及び破断容易部62を取
り囲むように環状の布或いは樹脂シート等よりなるベン
トクロス62が設けられている。このベントクロス64
は縫糸65や接着、溶着等の結合手段によってエアバッ
グ60に結合されている。このベントクロス64によっ
て、エアバッグ60には、ベントホール60及び破断容
易部62を取り囲む高強度部が形成されており、ベント
ホール61の開口面積が不正に増大することを停止さ
せ、このベントホール61の開口面積の増大に伴うエア
バッグ60の破損等を防止するものとなっている。
【0078】このエアバッグ60のその他の構成は前述
のエアバッグと同様のものとなっており、このように構
成されたエアバッグ60にあっても、前述のエアバッグ
30等と同様の効果が奏される。
【0079】なお、これらの実施の形態にあっては、エ
アバッグに、ベントホール及び破断容易部を取り囲むよ
うにベントクロスを設け、これによりエアバッグを保護
する高強度部を形成しているが、これに限られるもので
はなく、前述の実施の形態と同様に、ベントホール及び
破断容易部を取り囲むようにエアバッグに縫い付けられ
た縫糸等によって高強度部を形成してもよく、その他の
手段によって高強度部を形成してもよい。
【0080】次に、本発明の別の態様について第17〜
19図を参照して説明する。第17〜19図は本発明の
別の態様の実施の形態に係るベントホールの構成を示す
説明図である。第17〜19図の各図において、(a)
図はこのベントホールを備えたエアバッグのベントホー
ル部分の上面図であり、(b)図は、(a)図のB−B
線に沿う断面図である。
【0081】第17図に示すように、エアバッグ70は
正方形状の開口よりなるベントホール71を備えてい
る。ベントホール71は、このような正方形の開口形状
を有したことにより、周縁の各角部がノッチ状部72と
なっている。このため、エアバッグ膨張時には、ベント
ホール71の周縁部に作用する応力はこれらのノッチ状
部72に集中するものとなっている。
【0082】このエアバッグ70は、エアバッグ膨張時
においてエアバッグ内圧が所定圧力以上となったときに
は、エアバッグ70のベントホール71の周縁部がこの
ノッチ状部72から四方に向かって放射状に裂け、この
エアバッグ70のベントホール71の周縁部がガス圧に
よってエアバッグ70の外方に押し出されてベントホー
ル71の開口面積が増大するように構成されている。
【0083】このエアバッグ70のベントホール71の
周囲には、ベントホール71から所定間隔をあけてこの
ベントホールを取り囲むように配置された、布或いは樹
脂シート等よりなる環状のベントクロス73が設けられ
ている。このベントクロス73は縫糸74や接着、溶着
等の結合手段によってエアバッグ70に結合している。
【0084】このベントクロス73によって、エアバッ
グ70には、ベントホール71を所定間隔あけて取り囲
む高強度部が形成されており、エアバッグ内圧が所定圧
力以上となってエアバッグ70のベントホール71の周
縁部がノッチ状部72から裂けた場合において、エアバ
ッグ70は、このベントクロス73によって取り囲まれ
た領域を超えて裂けることがないものとなっている。
【0085】また、図示はしないが、このエアバッグ7
0は、前述のエアバッグと同様の構成及び展開形状を有
しており、その後部のインフレータ用開口の周縁部が図
示しないエアバッグ装置のコンテナにボルト等により連
結される。そして、このエアバッグ70は折り畳まれて
このコンテナ内に収容され、このコンテナにリッド(図
示略)が装着される。コンテナにはインフレータ(図示
略)が設けられている。自動車の衝突時等にインフレー
タがガス噴出作動し、エアバッグ70が膨張を開始し、
リッドが開放し、エアバッグ70が車両室内に展開す
る。このエアバッグ装置は運転席用、助手席用、側面保
護用等、各種用途に適用される。
【0086】また、図示はしないが、インフレータが作
動を開始した直後のエアバッグ膨張初期の段階にあって
は、エアバッグ70は折り畳まれ、このエアバッグ70
を構成する布材同士が密着した状態となっている。この
とき、エアバッグ70はベントホール71によってその
内部と外部とが連通しており、エアバッグ70の膨張に
伴ってこのベントホール71から外気が導入されること
によって、密着していた布材同士が離反し易くなり、エ
アバッグ70が迅速に展開し始める。
【0087】その後、エアバッグ内圧が所定圧力以下の
ときにはエアバッグ70のベントホール71の周縁部は
破れることはなく、ベントホール71は初期の開口形状
を維持しており、インフレータからのガスは大量にはこ
のベントホール71から流出しないため、エアバッグ7
0は急速に膨張する。そして、エアバッグ内圧が所定圧
力以上となったときには、エアバッグ70のベントホー
ル71の周縁部がノッチ状部72から裂けてエアバッグ
70の外部に舌片状に押し出され、ベントホール71の
開口面積が増大する。これにより、エアバッグ70内の
ガス圧が過度に上昇することが防止される。また、乗員
がエアバッグ70に突っ込んできた場合に、ガスがこの
ベントホール71から流出することにより、乗員に加え
られる衝撃が十分に吸収される。
【0088】もちろん、ベントホール71の開口面積は
ベントクロス73に取り囲まれた領域を超えて増大する
ことはなく、エアバッグ内圧が過度に低下することはな
い。また、ガスの流出に伴ってエアバッグ70が破損す
ることもない。
【0089】なお、この実施の形態において、ベントホ
ール71は正方形状の開口を有し、これによりベントホ
ール71の周縁において4つの各角部がノッチ状部72
となっているが、ベントホール71の開口形状はこれに
限られるものではなく、その他の少なくとも1部がノッ
チ状部となる形状、例えば、ベントホールは、第20図
に示すような三角形等の開口形状を有し、このベントホ
ールの周縁の3つの角部がそれぞれノッチ状部となるよ
うに構成されていてもよい。
【0090】第20図において、エアバッグ80は、三
角形の開口形状を有するベントホール81を備えてい
る。このような形状を有することにより、ベントホール
81は、その周縁において3つ角部がそれぞれノッチ状
部82となっている。このエアバッグ80は、エアバッ
グ膨張時においてエアバッグ内圧が所定圧力以上となっ
たときには、エアバッグ80のベントホール81の周縁
部が、各ノッチ状部82から三方に向かって放射状に裂
け、このエアバッグ80のベントホール81の周縁部が
ガス圧によってエアバッグ80の外方へ向かって押し出
されてベントホール81の開口面積が増大するように構
成されている。
【0091】このエアバッグ80には、前述のエアバッ
グ70と同様に、ベントホール81を所定間隔をあけて
取り囲む布或いは樹脂シート等よりなるベントクロス8
3が設けられている。このベントクロス83は縫糸84
や接着、溶着等の結合手段によりエアバッグ80と結合
しており、エアバッグ内圧が所定圧力以上となってエア
バッグ80のベントホール81の周縁部がノッチ状部8
2から裂けた際に、エアバッグ80がこのベントクロス
83によって取り囲まれた領域を超えて裂けることを防
止する高強度部を形成している。
【0092】このエアバッグ80のその他の構成は前述
の実施の形態と同様のものとなっており、このように構
成されたエアバッグ80にあっても、エアバッグ70等
と同様の効果が奏される。
【0093】また、これらの実施の形態にあっては、エ
アバッグにベントホール及び破断容易部を取り囲むよう
にベントクロスを設け、これによりエアバッグを保護す
る高強度部を形成しているが、これに限られるものでは
なく、前述の実施の形態と同様に、ベントホール及び破
断容易部を取り囲むようにエアバッグに縫い付けられた
縫糸等によって高強度部を形成してもよく、他の手段に
よって高強度部を形成してもよい。
【0094】さらに、この態様にあっては、エアバッグ
は、少なくとも1部がノッチ状部となるような開口形状
を有するベントホールを備え、エアバッグ内圧が所定圧
力以上となったときにはこのエアバッグのベントホール
の周縁部がノッチ状部から放射状に裂けてエアバッグの
外部に押し出されるように構成されているが、このエア
バッグは、このような構成に加えて、前述の態様の実施
の形態で示されたような破断容易部を備えていてもよ
い。
【0095】例えば、第21,22図において、エアバ
ッグ70,80は、前述の通り、それぞれ四角形及び三
角形の開口形状を有するベントホール71,81を備
え、これらのベントホール71及びベントホール81の
各角部がそれぞれノッチ状部72,82となっている。
これに加えて、エアバッグ70,80は、それぞれエア
バッグ70及びエアバッグ80の各ベントホール71,
81の周縁部において、これらのベントホール71及び
ベントホール81の近傍に、かつ各ベントホール71,
81から不連続に設けられたスリット76,86を備え
ている。
【0096】これらのスリット76,86は、それぞ
れ、その一端がノッチ状部72,82の近傍において該
ノッチ状部72,82と向かい合い、かつ各ベントホー
ル71,81に対して放射状に延在するように配置され
ているとともに、エアバッグ70及びエアバッグ80の
各スリット76,86とノッチ状部72,82との間の
部分がエアバッグ内圧が所定圧力以上となったときに破
断するものとなっている。
【0097】これにより、前述の実施の形態のエアバッ
グ1と同様に、エアバッグ70及びエアバッグ80に
は、それぞれ、スリット76,86と、エアバッグ70
及びエアバッグ80の、これらスリット76,86とノ
ッチ状部72,82との間の部分とによって、エアバッ
グ内圧が所定圧力となったときに破れて各ベントホール
71,81の開口面積を増大させる破断容易部77,8
7が形成されている。これらのエアバッグ70及びエア
バッグ80のその他の構成は前述の実施の形態と同様の
ものとなっている。
【0098】このように構成したことにより、例えば、
第21図のエアバッグ70において、エアバッグ膨張時
にエアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、ノ
ッチ状部72から破断容易部77が破れてエアバッグ7
0のベントホール71の周縁部がスリット76に沿って
容易に開裂し、この結果、より確実にベントホール71
の開口面積を増大させることが可能となる。このこと
は、第22図のエアバッグ80についても同様である。
【0099】続いて、本発明のさらに別の態様のベント
ホールについて、第23〜26図を参照して以下に説明
する。第23図はこの態様の実施の形態に係るベントホ
ールを備えたエアバッグのベントホール部分の斜視図、
第24図はこのエアバッグの延伸可能部がエアバッグの
外方に膨出した状態を示すベントホール部分の斜視図、
第25,26図はこのエアバッグのベントホール部分の
構成を示す説明図である。なお、第25,26図の各図
において、(a)図はこのエアバッグのベントホール部
分の上面図であり、(b)図は(a)図のB−B線に沿
う断面図である。
【0100】第23図に示すように、エアバッグ90は
略円形のベントホール91を備えている。このベントホ
ール91は、このベントホール91を略十字形に横切る
ように延在する延伸可能部92によって4つに分割され
た、略四分円形状のベントホール91a,91b,91
c及び91dから構成されている。
【0101】延伸可能部92は、ベントホール91の中
央付近から四方に向かって放射状に延在し、それぞれエ
アバッグ90のベントホール91の辺縁部に連なる放射
方向片93を有し、各放射方向片93は該ベントホール
91の中央付近で互いに連絡し合っている。また、この
延伸可能部92は、エアバッグ膨張時においてエアバッ
グ内圧が所定圧力以上となったときに、ガス圧によって
各放射方向片93が伸長するとともに延伸可能部92全
体がエアバッグ90の外方に膨出するものとなってい
る。このとき、この延伸可能部92の伸長並びに外方へ
の膨出に伴って、各ベントホール91a,91b,91
c及び91dの周縁部も伸長し、これにより、ベントホ
ール91の開口面積が増大する。
【0102】なお、このようにエアバッグ内圧が所定圧
力となったときに延伸可能部92が伸長し、ベントホー
ル91の開口面積が増大するようにするために、この延
伸可能部92は比較的高い伸縮性を有していることが望
ましい。このため、延伸可能部92は、放射方向片93
の延在方向がエアバッグ90の布材の織目に対して斜交
するように構成され、放射方向片93がその延在方向に
対して比較的容易に伸長するものとされている。なお、
放射方向片93がエアバッグ90の布材の織目に対して
斜交する角度は45゜程度が好ましい。
【0103】このエアバッグ90のベントホール91及
び延伸可能部92の周囲には、このベントホール91及
び延伸可能部92を取り囲むように配置された、布或い
は樹脂シート等よりなる環状のベントクロス94が設け
られている。このベントクロス94は縫糸95や接着、
溶着等の結合手段によってエアバッグ90に結合してい
る。このベントクロス94によって、エアバッグ90に
は、ベントホール91を取り囲む高強度部が形成されて
おり、エアバッグ内圧が所定圧力となって延伸可能部9
2が伸長し、ベントホール91の開口面積が増大した場
合において、エアバッグ90が延伸可能部92の伸長に
伴って不正に変形したり破損することがないものとなっ
ている。
【0104】また、図示はしないが、このエアバッグ9
0は、前述のエアバッグと同様の構成及び展開形状を有
しており、その後部のインフレータ用開口の周縁部が図
示しないエアバッグ装置のコンテナにボルト等により連
結される。そして、このエアバッグ90は折り畳まれて
このコンテナ内に収容され、このコンテナにリッド(図
示略)が装着される。コンテナにはインフレータ(図示
略)が設けられている。自動車の衝突時等にインフレー
タがガス噴出作動し、エアバッグ90が膨張を開始し、
リッドが開放し、エアバッグ90が車両室内に展開す
る。このエアバッグ装置は運転席用、助手席用、側面保
護用等、各種用途に適用される。
【0105】また、図示はしないが、インフレータが作
動を開始した直後のエアバッグ膨張初期の段階にあって
は、エアバッグ90は折り畳まれ、このエアバッグ90
を構成する布材同士が密着した状態となっている。この
とき、エアバッグ90はベントホール91によってその
内部と外部とが連通しており、エアバッグ90の膨張に
伴ってこのベントホール91から外気が導入されること
によって、密着していた布材同士が離反し易くなり、エ
アバッグ90が迅速に展開し始める。
【0106】その後、エアバッグ内圧が所定圧力以下の
ときには延伸可能部92は伸長しないため、ベントホー
ル91は初期の開口形状を維持しており、インフレータ
からのガスは大量にはこのベントホール91から流出し
ないため、エアバッグ90は急速に膨張する。そして、
エアバッグ内圧が所定圧力以上となったときには、延伸
可能部92がガス圧によって伸長してエアバッグ90の
外方に膨出し、これに伴ってベントホール91の開口面
積が増大する。これにより、エアバッグ90内のガス圧
が過度に上昇することが防止される。また、乗員がエア
バッグ90に突っ込んできた場合に、ガスがこのベント
ホール91から流出することにより、乗員に加えられる
衝撃が十分に吸収される。
【0107】もちろん、ベントクロス94により、延伸
可能部92の延伸に伴って、エアバッグ90が不正に変
形することが防止され、エアバッグ90の衝撃吸収力が
損なわれることはない。
【0108】なお、この実施の形態にあっては、エアバ
ッグ90は、ベントホール91を略十字形に横切るよう
に延在する延伸可能部92を有し、これによりベントホ
ール91は4つの四分円形状のベントホール91a,9
1b,91c及び91dから構成されているが、ベント
ホール及び延伸可能部の構成はこれに限られるものでは
なく、図示はしないが、例えば、エアバッグに、ベント
ホールを横切る略一字形の延伸可能部を設け、これによ
り、ベントホールが2つの半円形状の開口を有するもの
としてもよい。
【0109】また、この態様のエアバッグにおいては、
ベントホールは、このような構成に加えて、前述の態様
の実施の形態において示したような、エアバッグ内圧が
所定圧力以上となったときに破断してベントホールの開
口面積を増大させる破断容易部を有していてもよい。例
えば第27図に示すエアバッグ100のように、ベント
ホール101を略十字形に横切るように設けられた延伸
可能部102の、相離反する方向に延在する一対の放射
方向片103がエアバッグ膨張時においてエアバッグ内
圧が所定圧力以上となったときに断裂するように構成さ
れた破断容易部104となっていてもよい。以下に、こ
のように構成されたベントホール及び破断容易部を有す
るエアバッグについて第27〜31図を参照してさらに
詳細に説明する。
【0110】第27図に示すように、エアバッグ100
は、略円形状のベントホール101を備えている。この
ベントホール101は、前述のベントホール91と同様
に、このベントホール101を略十字形に横切るように
延在する延伸可能部102によって4つに分割されてお
り、略四分円形状のベントホール101a,101b,
101c及び101dから構成されている。
【0111】延伸可能部102は、ベントホール101
の中央付近から四方へ向かって放射状に延在し、それぞ
れエアバッグ100のベントホール101の周縁部に連
なった放射方向片103を有し、各放射方向片103は
該ベントホール101の中央付近において互いに連絡し
合っている。
【0112】この延伸可能部102は、前述のエアバッ
グ90の延伸可能部92と同様にエアバッグ膨張時に放
射方向片103が延伸してエアバッグ100の外方に膨
出するものとなっている。なお、4つの放射方向片10
3のうち、相離反する方向に延在する1組の放射方向片
103は、他の1組の放射方向片103と比べて細幅
に、かつエアバッグ内圧が所定圧力以上となったときに
は伸び切って千切れるように構成された破断容易部10
4となっている(以下、このような、エアバッグ内圧が
所定圧力以上となったときには伸び切って千切れるよう
に構成された1組の放射方向片103を単に「破断容易
部104」と称し、他の1組の放射方向片103を単に
「延伸可能部102」と称する。)。
【0113】このように構成されたエアバッグ100に
おいて、エアバッグ内圧が所定圧力となったときには、
延伸可能部102が延伸してエアバッグ100の外方に
膨出するとともに破断容易部104が伸びきってちぎれ
る。これにより、延伸可能部102の延伸が増長される
とともに破断容易部104が舌片状にエアバッグ100
の外部に押し出されてベントホール101の開口面積を
増大させる。なお、このエアバッグ100には、ベント
ホール101を取り囲むように、ベントクロス105が
縫糸106や接着、溶着等の結合手段によって結合され
ており、前述の実施の形態と同様、延伸可能部102の
延伸に伴ってエアバッグ100が不正に変形したり、エ
アバッグ100の機能が損なわれることはない。
【0114】このエアバッグ100のその他の構成は前
述の実施の形態と同様のものであり、このエアバッグ1
00にあっても、前述の実施の形態と同様の効果が奏さ
れる。
【0115】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のエアバッグ
によると、エアバッグ膨張初期においてエアバッグ内圧
が所定圧力以下のときにはベントホールの開口面積が小
さく、インフレータからのガスは大量にはこのベントホ
ールから流出しないため、エアバッグが急速に膨張す
る。そして、エアバッグ内圧が所定圧力以上となったと
きにはベントホールの開口面積が増大し、エアバッグ内
のガス圧が過度に上昇することが確実に防止される。ま
た、乗員がエアバッグに突っ込んできた場合に、ガスが
このベントホールから流出することにより、乗員に加え
られる衝撃が十分に吸収される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るエアバッグのベント
ホール部分の斜視図である。
【図2】第1図のエアバッグの破断容易部が破れた後の
ベントホール部分の斜視図である。
【図3】第1図のエアバッグのベントホール部分の構成
を示す説明図である。
【図4】第1図のエアバッグの破断容易部が破断した後
のベントホール部分の態様を示す説明図である。
【図5】第1図のエアバッグのベントホール部分の変形
例を示す説明図である。
【図6】第1図のエアバッグのベントホール部分の変形
例を示す説明図である。
【図7】本発明の別の実施の形態に係るエアバッグのベ
ントホール部分の斜視図である。
【図8】本発明のさらに別の実施の形態に係るエアバッ
グのベントホール部分の斜視図である。
【図9】本発明の別の態様の実施の形態に係るエアバッ
グのベントホール部分の斜視図である。
【図10】第9図のエアバッグの破断容易部が破れた後
のベントホール部分の斜視図である。
【図11】第9図のエアバッグのベントホール部分の構
成を示す説明図である。
【図12】第9図のエアバッグの破断容易部が破断した
後のベントホール部分の態様を示す説明図である。
【図13】第9図のエアバッグのベントホール部分の変
形例を示す説明図である。
【図14】第9図のエアバッグのベントホール部分の変
形例を示す説明図である。
【図15】第9図のエアバッグのベントホール部分の変
形例を示す説明図である。
【図16】第15図のエアバッグの破断容易部が破れた
後のベントホール部分の上面図である。
【図17】本発明のさらに別の態様の実施の形態に係る
エアバッグのベントホール部分の構成を示す説明図であ
る。
【図18】第17図のエアバッグの破断容易部の破断時
の態様を示す説明図である。
【図19】第17図のエアバッグの破断容易部の破断後
の態様を示す説明図である。
【図20】第17図のエアバッグのベントホール部分の
変形例を示す説明図である。
【図21】第17図のエアバッグのベントホール部分の
変形例を示す説明図である。
【図22】第17図のエアバッグのベントホール部分の
変形例を示す説明図である。
【図23】本発明のさらに別の態様の実施の形態に係る
エアバッグのベントホール部分の斜視図である。
【図24】第23図のエアバッグの延伸後のベントホー
ル部分の斜視図である。
【図25】第23図のエアバッグのベントホール部分の
構成を示す説明図である。
【図26】第23図のエアバッグの延伸後のベントホー
ル部分の態様を示す説明図である。
【図27】第23図のエアバッグのベントホール部分の
変形例を示す斜視図である。
【図28】第27図のエアバッグのベントホール開口面
積増大後の態様を示す斜視図である。
【図29】第27図のエアバッグのベントホール部分の
構成を示す説明図である。
【図30】第27図のエアバッグの延伸時のベントホー
ル部分の態様を示す説明図である。
【図31】第27図のエアバッグのベントホール開口面
積増大後の態様を示す説明図である。
【図32】従来例に係るエアバッグのベントホール部分
の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1,30,70,90,100 エアバッグ 2,31,32,71,91,101 ベントホール 3,33,104 破断容易部 72 ノッチ状部 92,102 延伸可能部 6 高強度部 34,73,94,105 ベントクロス

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベントホールを有するエアバッグにおい
    て、エアバッグ内圧が所定値以上になったときに破れて
    ベントホールの開口面積を増大させる破断容易部を有す
    ることを特徴とするエアバッグ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記破断容易部は、
    ベントホールの近傍に且つベントホールから不連続に設
    けられた開口であることことを特徴とするエアバッグ。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記破断容易部はベ
    ントホールの縁に設けられたノッチ状部分であることを
    特徴とするエアバッグ。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記ベントホールは
    スリットよりなり、前記破断容易部は該スリットを閉じ
    ている縫糸よりなることを特徴とするエアバッグ。
  5. 【請求項5】 請求項1において、ベントホールが複数
    個設けられ、ベントホール同士の間の部分が前記破断容
    易部となっていることを特徴とするエアバッグ。
  6. 【請求項6】 ベントホールを有するエアバッグにおい
    て、該ベントホールは周縁の少なくとも一部がノッチ状
    となっており、エアバッグ内圧が所定値以上になったと
    きに該ノッチ状の部分からエアバッグが裂けることを特
    徴とするエアバッグ。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項におい
    て、ベントホールの開口面積の増大を停止させるための
    高強度部がベントホールを取り囲んで設けられているこ
    とを特徴とするエアバッグ。
  8. 【請求項8】 ベントホールを有するエアバッグにおい
    て、エアバッグの内圧が所定値以上になったときに外方
    に膨出してベントホールの開口面積を増大させる延伸可
    能部がベントホール近傍に設けられていることを特徴と
    するエアバッグ。
  9. 【請求項9】 エアバッグと、該エアバッグを膨張させ
    るガス発生装置とを有するエアバッグ装置において、該
    エアバッグが請求項1ないし8のいずれか1項に記載の
    エアバッグであることを特徴とするエアバッグ装置。
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