JP2008304838A - 静電荷像現像用二成分現像剤および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速プリント時でも画像流れ、筋状欠陥等の放電生成物由来の画像欠陥ならびに現像器劣化に伴うプリント濃度低下、トナーかぶりを長期にわたり抑制する。
【解決手段】静電荷像現像用二成分現像剤は、磁力を有する現像スリーブ26上に現像剤による磁気ブラシを形成し静電潜像を現像する現像方式を用い、かつ現像スリーブ26の周速度が350mm/s以上1000mm/s以下で動作させる静電荷像現像用二成分現像装置に用いる静電荷像現像用二成分現像剤は、少なくとも結着樹脂と色材とを含むトナー34と、少なくとも磁性キャリア芯材及び樹脂を含むキャリア32と、滑剤38またはシリコーンオイル処理無機微粒子36または滑剤38とシリコーンオイル処理無機微粒子36の両方とを含み、キャリア32の表面には、カップリング処理されたゼオライト粒子が乾式付着されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、静電荷像現像用二成分現像剤および画像形成装置に関する。
電子写真技術を利用した複写機、プリンタなどの画像形成装置では、静電潜像(静電荷像)担持体である感光体の表面を帯電する帯電工程、帯電した感光体表面に像光を露光することにより静電潜像を形成する露光工程、静電潜像に静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」と呼ぶ場合がある)を付着させてトナー像を形成する現像工程、トナー像を中間転写体を介したり、または直接転写にて紙などの被転写体に転写する転写工程、その紙等の被転写体上のトナー像を定着する定着工程、および転写工程で感光体上に残留したトナーや異物を除去するクリーニング工程という一連の工程によって画像が形成される。現像に用いられる現像剤にはトナーとキャリアとからなる二成分現像剤と、磁性トナーなどのようにトナー単独で用いられる一成分現像剤とがあるが、二成分現像剤は、キャリアが現像剤の撹拌・搬送・帯電などの機能を分担し、現像剤として機能分離されているため、制御性がよいなどの特徴があり、現在広く用いられている。二成分用現像装置(以下現像器)は、上記トナーとキャリアからなる現像剤を攪拌混合して帯電させ、磁性を有する円筒形スリーブを介して感光体表面潜像にトナーを現像する方式が広く用いられている。
感光体表面に高電界をかけて帯電させる帯電工程において、水分、空気等の放電により窒素酸化物、アンモニウム類等の放電生成物が発生しやすく、特に高湿度下では顕著である。そのように発生した放電生成物が感光体表面に付着して感光体表面のフィルミング(固着物)となり、帯電及び静電潜像形成の不良を引き起こし、被転写体上に形成された画像には画像流れ、筋状欠陥等の画像欠陥が生ずることがある。
このような画像欠陥の発生は、クリーニング工程で残留トナーと共に放電生成物を除去することにより回避することができる。しかし、ブレード、ブラシ等のクリーニング部材で放電生成物を除去するためには強い摺擦をかける必要があり、感光体表面の磨耗による感光体寿命の低下に繋がるため、長寿命化、メンテナンスフリー等の観点から最適とは言えない。
よって、放電生成物を強い物理的摺擦ではなく、化学的作用を利用して除去することができれば、感光体表面の磨耗を抑えつつ画像欠陥を回避できると期待される。
例えば、特許文献1には、極性吸着剤を感光体表面に接触させて放電生成物を除去する方法が開示されており、例えば、ブラシ状クリーニング装置に極性吸着剤を供給して感光体表面を摺擦することが記載されているが、部品点数の増加、スペース上の観点から必ずとも最適とは言えない。
また、特許文献2には、感光体表面に極性吸着剤を接触させて放電生成物を除去するために、現像剤に極性吸着剤を混合することが記載されている。特許文献3には、二成分現像剤のキャリアに極性吸着剤を含ませて放電生成物除去粒子として用いる方法が開示されている。この方法では被覆により極性吸着剤の活性が低下するため十分な吸着能を得ることが困難である。
一方、特許文献4には、消臭目的に活性炭、無機質ゲル、ゼオライト等の粉末を現像剤に添加あるいはトナーに外添する構成が開示されている。現像剤内に直接添加する方法では、これら添加物は帯電性が低く、現像器内からの吹出しによる効果の持続性に問題があり、またトナー帯電性への悪影響から現像器外へのトナーの噴出し等の問題も発生しやすい。
また、近年の複写機、プリンタの出力速度の高速化に応じて、現像器の現像スリーブはトナー供給を追従させるために周速度増加、内部ストレス増加等の負荷がかかっている。その結果スリーブ表面及び磁気ブラシ制御部材の劣化による現像剤搬送性、混合性低下による出力画像濃度低下、非画像部へのトナーかぶり等の画質トラブルの課題を有している。
特開2003−005601号公報 特開2003−091223号公報 特開2003−066808号公報 特開平04−338970号公報
本発明は、主にその目的とする処は、高速プリント時でも画像流れ、筋状欠陥等の放電生成物由来の画像欠陥ならびに現像器劣化に伴うプリント濃度低下、トナーかぶり等の画質トラブルの発生を長期にわたり抑制することができる静電荷像現像用キャリア及び静電荷像現像用二成分現像剤である。
本発明は、以下の通りである。
(1)磁力を有する現像スリーブ上に現像剤による磁気ブラシを形成し静電潜像を現像する現像方式を用い、かつ前記現像スリーブの周速度が350mm/s以上1000mm/s以下で動作させる静電荷像現像用二成分現像装置に供される静電荷像現像用二成分現像剤であり、前記静電荷像現像用二成分現像剤は、結着樹脂と色材とを含むトナーと、磁性キャリア芯材及び樹脂を含むキャリアと、滑剤またはシリコーンオイルまたは滑剤とシリコーンオイルの両方とを含み、前記キャリアの表面には、カップリング処理されたゼオライト粒子が付着されている静電荷像現像用二成分現像剤である。
(2)上記(1)に記載の静電荷像現像用二成分現像剤において、前記カップリング処理がシランカップリング処理である静電荷像現像用二成分現像剤である。
(3)上記(1)に記載の静電荷像現像用二成分現像剤において、前記滑剤が高級アルコールである静電荷像現像用二成分現像剤である。
(4)上記(1)に記載の静電荷像現像用二成分現像剤において、前記滑剤が脂肪酸金属塩である静電荷像現像用二成分現像剤である。
(5)上記(1)に記載の静電荷像現像用二成分現像剤において、前記シリコーンオイルは無機微粒子に担持され、シリコーンオイル処理無機微粒子として含有されている静電荷像現像用二成分現像剤である。
(6)上記(5)に記載の静電荷像現像用二成分現像剤において、前記無機微粒子がシリカである静電荷像現像用二成分現像剤である。
(7)潜像担体上に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を静電荷現像用現像剤を用いて現像する現像手段と、現像されたトナー画像を中間転写体を介してまたは介さずに被転写体上に転写する転写手段と、前記被転写体上のトナー画像を加定着する定着手段と、を含む画像形成装置であり、前記静電荷現像用現像剤が、上記(1)から(6)のいずれか1つに記載の静電荷像現像用二成分現像剤である画像形成装置である。
本願請求項1に係る発明によれば、キャリア表面に存在するゼオライト粒子が、現像スリーブ上で磁力により搬送されるキャリアを介して感光体表面を摺擦することで、像流れ等の画像欠陥の原因となる感光体表面に生成した放電生成物を効果的に吸着除去することができる。
さらに、本願請求項1に係る発明によれば、現像剤内に滑剤またはシリコーンオイルを含むことで、高い現像スリーブ周速度や長期使用に伴う現像器劣化で徐々に発生するプリント濃度低下、トナーかぶり等の画質トラブルを抑制できることを発見した。この理由は完全には解明されていないが、以下のように考えられる。
すなわち、これら画質トラブルは現像器内の現像スリーブ表面及び磁気ブラシ形成部材(トリマー部材)の磨耗劣化によるものであり、現像スリーブの劣化は現像剤の搬送、入替わり性を低下させ、所望の現像濃度を得るための十分なトナーを感光体表面に供給することが難しくなってくる。また磁気ブラシ形成部材の劣化は、正常な磁気ブラシ形成を阻害し、現像不良を発生させやすい。これらの現像器内の劣化が引き金となって、濃度低下、トナーかぶり等の画質トラブルを引き起こしていると考えられる。
以上の問題に対して、本発明の構成である滑剤またはシリコーンオイルは、キャリア表面のゼオライト粒子を介して、現像スリーブ表面及び磁気ブラシ形成部材の表面に潤滑層を形成して部材の磨耗劣化を抑制し、本発明の効果が発生したと考えられる。
さらに、本願請求項2に係る発明によれば、シランカップリング処理、例えばアルキルシランカップリング処理されたゼオライト粒子をキャリア表面キャリア表面に乾式付着した構造とすることにより、ゼオライト粒子とキャリア表面の親和性が高くなり、前述した高速のスリーブ周速度下であってもゼオライトの脱落が抑制され、長期にわたり放電生成物の除去効果が維持される。
上述したように、本発明によれば、ゼオライト粒子がキャリア表面に乾式付着した構造を有し、かつ前記現像剤に滑剤またはシリコーンオイルを含む構成を有することで、高速プリント時でも画像流れ、筋状欠陥等の放電生成物由来の画像欠陥ならびに現像器劣化に伴うプリント濃度低下、トナーかぶり等の画質トラブルの発生を長期にわたり抑制することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。
<静電荷像現像用現像剤>
本実施形態に係る静電荷像現像用現像剤は、トナーおよびキャリアからなる二成分現像剤である。ここで、本実施の形態の「静電荷像現像用二成分現像剤」を以下「現像剤」と略す場合がある。
<トナー>
トナーは少なくとも結着樹脂、着色剤を含む画像形成用粉体材料である。必要に応じて離型剤、一般に外添剤と呼ばれる微粒子を添加して使用される。
トナー結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸のエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン等の単独重合体あるいは共重合体を挙げることができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン・アクリル酸アルキル共重合体、スチレン・メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン・アクリロニトリル共重合体、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等を挙げることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス類等を挙げることができる。
また、着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレート等の種々の顔料、または、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、チオインジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアジン系、チアゾール系、キサンテン系等の各種染料を単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
本実施の形態に係るトナーにおける、前記着色剤の含有量としては、トナー結着樹脂100重量部に対して、1〜30重量部の範囲であることが好ましいが、また、必要に応じて表面処理された着色剤を使用したり、顔料分散剤を使用することも有効である。前記着色剤の種類を適宜選択することにより、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナー等を得ることができる。
離型剤の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;エステルワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス;ミツロウのような動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系ワックス;石油系ワックス;及びそれらの変性物等を使用することができる。離型剤の添加量は、トナーに対して50重量%以下の範囲で添加することができる。離型剤の硬さ等の材料固有の性質にもよるが、50重量%以上では使用が減るにつれて、トナーの変形、固着等が発生しやすいため好ましくない。
その他トナーに添加される材料として、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、それらの合金、又はそれら金属を含む化合物などの磁性体やシリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム等の金属酸化物を使用することができる。帯電制御剤としては、4級アンモニウム塩、ニグロシン系化合物、アルミニウム、鉄、クロムなどの錯体からなる染料や、トリフェニルメタン系顔料など通常使用される種々の帯電制御剤を使用することができるが、凝集や融合一体化時の安定性に影響するイオン強度の制御及び廃水汚染の減少のために、水に溶解しにくい帯電制御剤が好適である。
外添剤の例としては、無機粒子や有機粒子等の公知の外添剤を用いることができるが、その中でも、シリカ、チタニア、アルミナ、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグウネシウムおよびりん酸カルシウム等の無機粒子、ステアリン酸亜鉛のような金属石鹸、フッ素含有樹脂粒子、シリカ含有樹脂粒子および窒素含有樹脂粒子等の有機樹脂粒子が好ましい。また、目的に応じて外添剤表面に表面処理を施してもよい。
本実施形態に係るトナーの体積平均粒径としては、4μm〜13μmの範囲が好ましく、5μm〜10μmの範囲がより好ましく、また、個数平均粒径としては、3μm〜9μmの範囲が好ましく、4μm〜6μmの範囲がより好ましい。
前記体積平均粒径および個数平均粒径の測定は、マルチサイザーII型(ベックマン−コールター社製)を用いて、100μmのアパーチャ径で測定することにより得ることができる。この時、測定は測定対象の粒子、ここではトナーを電解質水溶液(アイソトン水溶液)に分散させ、超音波により30秒間分散させた後に行う。測定粒子が疎水性である場合は、10重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液を、電解質水溶液に測定粒子がなじむまで数滴滴下した後、追加で30秒間超音波分散を行い、測定を実施する。
また、本実施形態に係るトナーの体積平均粒度分布指標GSDvは、1.27以下であることが好ましく、より好ましくは1.25以下である。GSDvが1.27を超えると粒度分布がシャープとならず、解像性が低下し、トナー飛散やカブリ等の画像欠陥の原因となる。
なお、体積平均粒径D50v及び体積平均粒度分布指標GSDvは、以下のようにして求めることができる。前述のマルチサイザーII型(ベックマン−コールター社製)で測定されるトナーの粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積D16v、数D16p、累積50%となる粒径を体積D50v、数D50p、累積84%となる粒径を体積D84v、数D84pと定義する。この際、D50vは体積平均粒径を表し、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2として求められる。なお、(D84p/D16p)1/2は数平均粒度分布指標(GSDp)を表す。
トナーの帯電量はトナー及びキャリアの粒径、材料、材料組成やトナーキャリア混合比率、現像器構造及び現像機構にもよるが、絶対値で10〜70μC/gが好ましく、より好ましくは15〜50μC/gである。10μC/g未満では、かぶり、トナー飛散が起こりやすく、70μC/g以上では十分なプリント濃度が得られない場合があり好ましくない。
トナーの帯電量は、気温25℃、湿度55%に調整された室内において、24時間以上調温、調湿したトナー40gとキャリア500gをV型ブレンダーにて40rpm、20分間混合した現像剤をブローオフ帯電量測定器(東芝ケミカル社製:TB200)にて測定した値である。
<キャリア>
本実施の形態で使用されるキャリアは、その表面にカップリング処理されたゼオライト粒子が乾式付着されており、その他の構成は、従来公知の電子写真用キャリアと同一又は類似してもよく、特に限定されない。
後述する本実施の形態の構成を達成するためには、磁性を有するフェライト、鉄粉等の無機化合物を磁性キャリア芯材として、抵抗調整、帯電調整の目的で少なくとも樹脂成分を含むものや、樹脂微粒子をマトリクスとして磁性微粒子を内添した磁性粉分散型キャリアが好ましい。
<磁性キャリア芯材>
前述キャリア用の芯材及び磁性微粒子としては、従来公知のいずれのものも使用することができるが、特に好ましくはフェライトやマグネタイトが選ばれる。他のキャリア芯材として、例えば鉄粉が知られている。鉄粉の場合は比重が大きいためトナーを劣化させやすいので、フェライトやマグネタイトの方が安定性に優れている。フェライトの例としては、一般的に下記式で表される。
(MO)X(Fe)Y
(式中、Mは、Cu、Zn、Fe、Mg、Mn、Ca、Li、Ti、Ni、Sn、Sr、Al、Ba、Co、Mo等から選ばれる少なくとも1種を含有する。またX、Yは重量mol比を示し、かつ条件X+Y=100を満たす)。
上記キャリア芯材の原料としては、Feを必須成分として、用いられる磁性粒子としては、マグネタイト、マグヘマイトなどの強磁性酸化鉄粒子粉末、鉄以外の金属(Mn、Ni、Zn、Mg、Cu等)を1種又は2種以上含有するスピネルフェライト粒子粉末、バリウムフェライトなどのマグネットプランバイト型フェライト粒子粉末、表面に酸化被膜を有する鉄や鉄合金の粒子粉末を用いることができる。
<キャリア用樹脂>
本発明のキャリアに含まれる樹脂は、ポリオレフィン系樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン;ポリビニル及びポリビニリデン系樹脂、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル及びポリビニルケトン;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;スチレン−アクリル系共重合体;オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコン樹脂又はその変性品;フッ素樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン;ポリエステル;ポリウレタン;ポリカーボネート、アミノ樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂;エポキシ樹脂等を用いることができる。これらは単独で使用してもよいし、複数の樹脂を混合して使用してもよい。
中でも、スチレン、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選択される少なくとも1つの単量体の重合体または共重合体が好ましい。具体的には、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレートなどの重合体、スチレン−メチルメタクリレート、スチレン−エチルメタクリレート等の共重合体である。これらの熱可塑性樹脂は帯電性、ゼオライト粒子の保持性の面で優れており好ましい。
キャリア芯材とキャリア用樹脂の混合は、キャリア芯材表面に噴霧するスプレー法、キャリア芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で樹脂被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリア芯材と樹脂被覆層形成用溶液を混合し、次いで溶剤を除去するニーダーコーター法、乾式コート法としては、樹脂微粒子とキャリア芯材とを過熱混合して被覆するパウダーコート法等が挙げられる。
<ゼオライト粒子>
ゼオライトは、沸石とも呼ばれ、一般式
MxO・Al・ySiO・zH
(Mは金属元素、x、y、zは整数)
で表される結晶性含水アルミノけい酸のアルカリ(土類)金属塩である。
ゼオライトは、イオン交換能と可逆的に水を保持する性質とを有し、吸着剤、調湿剤、イオン交換材料等として広く用いられている。また大きく分けて、鉱物資源として得られる天然ゼオライト、シリカ、アルミナ等を原料として合成される合成ゼオライト、石灰灰等を処理して得られる人工ゼオライトがある。本実施形態で用いられるゼオライトとしては特に制限はないが、吸着性能、イオン交換能等に優れた合成ゼオライトまたは人工ゼオライトが好ましい。具体的にはゼオラム(東ソー株式会社製)、HSZシリーズ(東ソー株式会社製)、ゼオスター(日本化学工業株式会社製)、シーキュラス(中部電力株式会社製)等が挙げられる。
ゼオライト粒子の添加量は、キャリア全重量中0.05〜5.0重量%の範囲が好ましく、0.1〜1.0重量%の範囲がより好ましい。ゼオライトの添加量が0.05重量%未満では上記効果が得られない場合があり、5.0重量%を超えるとキャリア本来の機能であるトナーへの帯電付与性を低下させる場合があるため好ましくない。
ゼオライトと同様に吸着作用を示す材料としては、セピオライト、ヒドロキシアパタイト等、淡色吸着性粒子が挙げられる。
<カップリング剤>
本発明に使用されるカップリング剤としては、シランカップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤が挙げられる。これらは、一種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でもシランカップリング剤が好ましい。
シランカップリング剤としては、クロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、特殊シリル化剤のいずれのタイプを使用することも可能である。具体的には、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O−(ビストリメチルシリル)アセトアミド、N,N−ビス(トリメチルシリル)ウレア、tert−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、をあげることができる。
またチタネートカップリング剤としては、例えば「プレンアクト KR TTS」、「プレンアクト KR 46B」、「プレンアクト KR 55」、「プレンアクト KR 41B」、「プレンアクト KR 38S」、「プレンアクト KR 138S」、「プレンアクト KR 238S」、「プレンアクト 338X」、「プレンアクト KR 44」、「プレンアクト KR 9SA」、「プレンアクト KR ET」(上記いずれも味の素ファインテクノ株式会社製)が挙げられ、アルミニウム系カップリング剤としては、例えば、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート(「プレンアクト AL−M」味の素ファインテクノ株式会社製)が挙げられる。
<シリコーンオイル>
本実施の形態の現像剤に添加されるシリコーンオイルとしては、ジメチルシルコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、環状ジメチルシリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、メチルスチリル変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等、公知のものが使用できる。中でもジメチルシリコーンオイルが好適である。
<シリコーンオイルを無機微粒子へ担持させて添加>
本実施の形態における現像剤に添加されるシリコーンオイルは、効果の維持性、現像剤内での流動性、分散性の観点から、上記シリコーンオイルを無機微粒子と混合され、無機微粒子にシリコーンオイルを担持させた形態で使用することが好ましい。無機微粒子としては例えば、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化亜鉛、酸化セリウム、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、塩化セリウム、ベンガラ、酸化クロム、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、炭酸カルシウム等をあげることができる。中でも特にシリカを用いた場合が効果的である。また現像剤帯電制御、流動性の観点から、無機微粒子の個数平均粒径は10〜500nmであることが適している。無機微粒子の個数平均粒径は電子顕微鏡により観察した粒子像を画像処理により球形換算し、100個の粒子半径の平均値から求めた。
本実施の形態においては、シリコーンオイルを無機微粒子に添加して使用し、無機微粒子100重量部に対して0.2〜20.0重量部となる量のシリコーンオイルと混合して供することができる。
シリコーンオイル処理された無機微粒子は、現像剤100重量部に対して0.3重量部から3.0重量部添加するのが好ましい。
<滑剤>
本実施の形態において現像剤に添加される滑剤とは、常温で固体の潤滑性を付与する粉体を指す。具体的には高級アルコール及び脂肪酸金属塩が挙げられる。
高級アルコールとしては、融点が45〜130℃、炭素数が10から60であるものが好ましく、具体的には、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、オクタデシルアルコール、ノナデシルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール等であり、これらは純物質でも、炭素数分布をもつ混合物や、不純物としてアルコール末端の無い炭化水素、カルボン酸、アミノ基等の官能基を含有するものでもよく、ワックス等低分子量有機化合物をアルコール末端処理して作られた物やその他変性処理されていてもでも良い。また、本発明の高級アルコールの体積平均粒径は、3μm以上20μm以下、好ましくは5μm以上15μm以下である。なお、体積平均粒径の求め方は上述したトナー粒子の測定方法と同様の方法で測定できる。
高級アルコールは、現像剤100重量部に対して0.2重量部から3.0重量部添加する。
脂肪酸金属塩としては、常温で固体の性状のものが好ましく、高級脂肪酸金属塩を挙げることが出来る。具体例としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸銅、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉄、オレイン酸銅、オレイン酸マグネシウム等のオレイン酸金属塩、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸銅、パルミチン酸マグネシウム等のパルミチン酸金属塩、リノール酸亜鉛、リノール酸亜鉛等のリノール酸金属塩、リシノール酸亜鉛、リシノール酸リチウム等のリシノール酸金属塩等が挙げられる。
脂肪酸金属塩は、現像剤100重量部に対して0.2重量部から3.0重量部添加するのがよい。本発明の脂肪酸金属塩は粉体状で使用され、体積平均粒径は、3μm以上50μm以下、好ましくは5μm以上20μm以下である。なお、体積平均粒径の求め方は上述したトナー粒子の測定方法と同様の方法で測定できる。
<乾式付着>
本実施の形態に係る現像剤に含有される静電荷像現像用キャリアの製造方法は、上述した樹脂微粒子をマトリクスとして磁性微粒子を内添した磁性粉分散型キャリアまたは磁性キャリア芯材の表面に樹脂被覆層を形成した樹脂被覆キャリアとゼオライト粒子とを混合し、混合した混合物を撹拌しながらせん断力を付与して、上述した磁性粉分散型キャリアまたは樹脂被覆キャリアの表面にゼオライト粒子を付着させる製造方法が好ましい。本方法により、上述した磁性粉分散型キャリアまたは樹脂被覆キャリアの表面にゼオライト粒子が付着した構造、すなわち磁性粉分散型キャリアあるいは被覆樹脂層にゼオライト粒子の一部が埋設した構造にすることができる。乾式処理装置は、混合撹拌力だけでなく、せん断力を与えられる乾式複合処理装置を用いることが好ましい。具体的には例えば、ノビルタ(ホソカワミクロン社製)のような装置は本実施形態の付着構造を達成するために適している。
<乾式付着構造>
本実施の形態において、ゼオライト粒子の「付着」とは、付着処理前のキャリア(以降キャリア母粒子と記載する)表面に付着せず遊離している構造とは異なり、図1に示すように磁性粉分散型キャリアにおいて、キャリア1におけるゼオライト粒子2の一部がキャリア母粒子3の表面に一部が埋設して固定されている状態のことをいう。すなわち、ゼオライト粒子のキャリア母粒子3の表面への付着状態は、容易にキャリア母粒子3の表面から脱離する状態とは異なる。
同様に、図2に示す樹脂被覆キャリアにおいて、ゼオライト粒子の「付着」とは、キャリア1におけるゼオライト粒子2の一部は、磁性キャリア芯材5の表面に形成された樹脂被覆層4の表面に一部が埋設して固定されている状態のことをいう。すなわち、ゼオライト粒子の樹脂被覆層4の表面への付着状態は、容易に樹脂被覆層4の表面から脱離する状態とは異なる。
なお、図1に示す磁性粉分散型キャリアの表面に樹脂被覆層を形成した樹脂被覆キャリアの場合も、ゼオライト粒子の「付着」とは、ゼオライト粒子の一部が、磁性粉分散型キャリアの表面に形成された樹脂被覆層の表面に一部が埋設して固定されている状態のことをいい、ゼオライト粒子の樹脂被覆層の表面への付着状態は、容易に樹脂被覆層の表面から脱離する状態とは異なる。
本実施の形態におけるゼオライト粒子2がキャリア母粒子3の表面に付着した状態、および、ゼオライト粒子2が樹脂被覆層4の表面に付着した状態の確認は、図1、図2に示す本実施の形態のキャリアを以下に示す処理により洗浄除去を行ったとき、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したキャリア50個あたりに付着したゼオライト粒子個数の処理前個数と処理後個数の比率で確認することができる。
処理前個数に対する処理後個数の比率を付着率(%)として求め、本発明における「付着」とは付着率が60%以上の状態を指す。
前述洗浄除去処理方法を以下に記す。本実施形態に係るキャリア5g、イオン交換水100g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5gを200mLビーカー内に入れ、そのビーカーを超音波洗浄器(USK−4A:アズワン株式会社製)にて5分間分散処理し、その後磁性粉が流出しないようにビーカー底部に磁石を付けてキャリアを固定した上で上澄みを除去し、その後キャリアを風乾し、洗浄除去されたキャリア(処理後キャリア)を得る。
キャリア母粒子の内部にゼオライト粒子が存在する場合や、例えば樹脂成分とゼオライト粒子と溶剤とを混合して樹脂被覆層形成用溶液とし、キャリア芯材に被覆させた場合や、キャリア芯材を被覆する樹脂被覆層中にゼオライトが包含されている場合はゼオライトの働きが十分に発揮できず、放電生成物除去の効果が弱い。
またゼオライト粒子を単に外添剤として添加したような、ゼオライト粒子がキャリア表面に付着せず遊離している構造では経時でゼオライト粒子が脱離、遊離して感光体表面の摺擦が不十分であるため、好ましくない。
<画像形成装置>
本実施の形態に係る画像形成装置は、静電荷像担持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された静電荷像担持体表面を露光して静電潜像(静電荷像)を形成する露光手段と、現像剤担持体に担持された現像剤を用い、静電荷像担持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、静電荷像担持体表面に形成されたトナー画像を被転写体表面に転写する転写手段と、被転写体表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段とを含み、本発明の現像剤を用いる。また、本実施形態に係る画像形成装置は、上記した手段以外の手段を含むものであってもよい。
本実施形態に係る画像形成装置の一例の概略を図3に示し、その構成について説明する。画像形成装置8は、帯電部10と、露光部12と、静電荷像担持体である電子写真感光体14と、現像部16と、転写部18と、クリーニング部20と、定着部22とを備える。
画像形成装置8において、電子写真感光体14の周囲には、電子写真感光体14の表面を帯電する帯電手段である帯電部10と、帯電された電子写真感光体14を露光し画像情報に応じて静電荷像を形成する露光手段である露光部12と、静電荷像をトナーにより現像してトナー画像を形成する現像手段である現像部16と、電子写真感光体14の表面に形成されたトナー画像を被転写材24の表面に転写する転写手段である転写部18と、転写後の電子写真感光体14表面上に残存したトナーを除去するクリーニング手段であるクリーニング部20とがこの順で配置されている。また、被転写材24に転写されたトナー画像を定着する定着手段(画像定着装置)である定着部22が転写部18の左側に配置されている。
本実施形態に係る画像形成装置8の動作について説明する。まず、帯電部10により電子写真感光体14の表面が均一に帯電される。次に、露光部12により電子写真感光体14の表面に光が当てられ、光の当てられた部分の帯電電荷が除去され、画像情報に応じて静電荷像が形成される。その後、静電荷像が現像部16により現像され、電子写真感光体14の表面にトナー画像が形成される。例えば、電子写真感光体14として有機感光体を用い、露光部12としてレーザビーム光を用いたデジタル式電子写真複写機の場合、電子写真感光体14の表面は、帯電部10により負電荷を付与され、レーザビーム光によりドット状にデジタル潜像が形成され、レーザビーム光の当たった部分に現像部16でトナーを付与され可視像化される。この場合、現像部16にはマイナスのバイアスが印加されている。次に転写部18で、用紙等の被転写材24がこのトナー画像に重ねられ、被転写材24の裏側からトナーとは逆極性の電荷が被転写材24に与えられ、静電気力によりトナー画像が被転写材24に転写される。転写されたトナー画像は、定着部22において定着部材により熱及び圧力が加えられ、被転写材24に融着されて定着される。一方、転写されずに電子写真感光体14の表面に残存したトナーはクリーニング部20で除去される。この帯電からクリーニングに至る一連のプロセスで一回のサイクルが終了する。なお、図3において、転写部18で用紙等の被転写材24に直接トナー画像が転写されているが、中間転写体等の転写体を介して転写されても良い。
以下、図3の画像形成装置8における帯電手段、静電荷像担持体、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、定着手段について説明する。
(帯電手段)
帯電手段である帯電部10としては、例えば、図3に示すようなコロトロンなどの帯電器が用いられるが、導電性又は半導電性の帯電ロールを用いても良い。導電性又は半導電性の帯電ロールを用いた接触型帯電器は、電子写真感光体14に対し、直流電流を印加するか、交流電流を重畳させて印加してもよい。例えばこのような帯電部10により、電子写真感光体14との接触部近傍の微小空間で放電を発生させることにより電子写真感光体14表面を帯電させる。なお、通常は、−300Vから−1000Vに帯電される。また前記の導電性又は半導電性の帯電ロールは単層構造あるいは多重構造でも良い。また、帯電ロールの表面をクリーニングする機構を設けてもよい。
(静電荷像担持体)
静電荷像担持体は、少なくとも潜像(静電荷像)が形成される機能を有する。静電荷像担持体としては、電子写真感光体が好適に挙げられる。電子写真感光体14は、円筒状の導電性の基体外周面に有機感光体等を含む塗膜を有する。塗膜は、基体上に、必要に応じて下引き層、及び、電荷発生物質を含む電荷発生層と、電荷輸送物質を含む電荷輸送層とを含む感光層がこの順序で形成されたものである。電荷発生層と電荷輸送層の積層順序は逆であってもよい。これらは、電荷発生物質と電荷輸送物質とを別個の層(電荷発生層、電荷輸送層)に含有させて積層した積層型感光体であるが、電荷発生物質と電荷輸送物質との双方を同一の層に含む単層型感光体であってもよく、好ましくは積層型感光体である。また、下引き層と感光層との間に中間層を有していてもよい。また、有機感光体に限らずアモルファスシリコン感光膜等他の種類の感光層を使用してもよい。
(露光手段)
露光手段である露光部12としては、特に制限はなく、例えば、静電荷像担持体表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光源を、所望の像様に露光できる光学系機器等が挙げられる。
(現像手段)
現像手段である現像部16は、静電荷像担持体上に形成された潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー画像を形成する機能を有する。そのような現像装置としては、上述の機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、静電荷像現像用トナーをブラシ、ローラ等を用いて電子写真感光体14に付着させる機能を有する公知の現像器等が挙げられる。電子写真感光体14には、通常直流電圧が使用されるが、更に交流電圧を重畳させて使用してもよい。
さらに、現像部16について図4を用いて詳細に説明する。現像部16内には、現像剤担持体である現像スリーブ26が設けられ、スリーブ26には電荷が印加され、現像スリーブ26の上に担持される磁気ブラシによる現像剤層30を用いて、図3に示す静電潜像担持体である電子写真感光体14の上に静電潜像を現像し、画像を形成する。また、現像部16には、磁気ブラシにより形成された現像剤層30の一部を掻き取り適量の現像剤層30だけにして現像スリーブ26と電子写真感光体14との間に搬送するための磁気ブラシ形成部材(トリマー部材)25が形成されている。図4の構造からわかるように、現像スリーブ26と磁気ブラシ形成部材25との間の領域はその狭さから、現像スリーブ26と磁気ブラシ形成部材25と現像剤に物理的ストレスが加えられ、結果構成部材である現像スリーブ26と磁気ブラシ形成部材25の表面は磨耗が発生しやすく、結果現像剤の搬送能力が低下し、現像スリーブによる現像剤の搬送、入替わり性が悪化する事となる。
上記現像剤層30は、上述した磁性粉分散型キャリアまたは樹脂被覆キャリアからなるキャリア32にトナー34が電気的に付着し、さらに現像剤に添加された上述したシリコーンオイル処理無機微粒子36または滑剤38またはシリコーンオイル処理無機微粒子36または滑剤38の両方が一部離脱可能に付着している。そして、現像スリーブ26が回転し、磁気ブラシにより形成された現像剤層30の一部が、磁気ブラシ形成部材(トリマー部材)25により掻き取られる際に、シリコーンオイル処理無機微粒子36や滑剤38の一部が磁気ブラシ形成部材(トリマー部材)25に付着し、磁気ブラシ形成部材(トリマー部材)25の現像剤層30との接触部分に潤滑層28が形成される。同様に、現像剤に添加されたシリコーンオイル処理無機微粒子36や滑剤38は、磁気ブラシによる現像剤層30の形成の際に、現像スリーブ26の表面に接触し、現像スリーブ26の表面に潤滑層を形成する。これにより、現像スリーブ26を高周速度で回転させても、現像スリーブ26の表面及び磁気ブラシ形成部材25の表面に潤滑層を形成されているので、部材の磨耗劣化が抑制され、現像スリーブによる現像剤の搬送、入替わり性が経時的に安定し、所望の現像濃度を得るための十分なトナーを感光体表面に供給することができる。また磁気ブラシ形成部材により、経時的に安定して正常な磁気ブラシを形成させることができるので、所望の現像を安定的に行うことができ、さらに画像の濃度低下、トナーかぶり等の画質トラブルを抑制することができる。
(転写手段)
転写手段である転写部18としては、例えば、図3に示すような被転写材24の裏側からトナーとは逆極性の電荷を被転写材24に与え、静電気力によりトナー画像を被転写材24に転写するもの、あるいは被転写材24の表面に被転写材24を介して直接接触して転写する導電性又は半導電性のロール等を用いた転写ロール及び転写ロール押圧装置を用いることができる。転写ロールには、静電荷像担持体に付与する転写電流として、直流電流を印加してもよいし、交流電流を重畳させて印加してもよい。転写ロールは、帯電すべき画像領域幅、転写帯電器の形状、開口幅、プロセススピード(周速)等により、任意に設定することができる。また、低コスト化のため、転写ロールとして単層の発泡ロール等が好適に用いられる。転写方式としては、紙等の被転写材24に直接転写する方式でも、中間転写体を介して被転写材24に転写する方式でもよい。
中間転写体としては、公知の中間転写体を用いることができる。中間転写体に用いられる材料としては、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアルキレンフタレート、PC/ポリアルキレンテレフタレート(PAT)のブレンド材料、エチレンテトラフロロエチレン共重合体(ETFE)/PC、ETFE/PAT、PC/PATのブレンド材料等が挙げられるが、機械的強度の観点から熱硬化ポリイミド樹脂を用いた中間転写ベルトが好ましい。
(クリーニング手段)
クリーニング手段であるクリーニング部20については、静電荷像担持体上の残留トナーを清掃するものであれば、ブレードクリーニング方式、ブラシクリーニング方式、ロールクリーニング方式を採用したもの等、適宜選定して差し支えない。これらの中でもクリーニングブレードを用いることが好ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。中でも、耐摩耗性に優れていることから、特にポリウレタン弾性体を用いることが好ましい。但し、転写効率の高いトナーを使用する場合にはクリーニング部20を使用しない態様もありえる。
(定着手段)
定着手段(画像定着装置)である定着部22としては、被転写材24に転写されたトナー像を加熱、加圧あるいは加熱加圧により定着するものであり、定着部材を具備する。
(被転写材)
トナー画像を転写する被転写材(用紙)24としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンタ等に使用される普通紙、OHPシート等が挙げられる。定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、被転写材の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等を好適に使用することができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明を限定するものではない。なお、実施例中において特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を表す。
<各種特性の測定方法>
まず、実施例、比較例で用いたトナー等の物性測定方法について説明する。
(高級アルコール、トナー、キャリア芯材の体積平均粒径):
前記体積平均粒径および個数平均粒径の測定は、マルチサイザーII型(ベックマン−コールター社製)を用いて、100μmのアパーチャ径で測定することにより得ることができる。この時、測定は測定対象の粒子を電解質水溶液(アイソトン水溶液)に分散させ、超音波により30秒間分散させた後に行う。測定粒子が疎水性である場合は、10重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液を、電解質水溶液に測定粒子がなじむまで数滴滴下した後、追加で30秒間超音波分散を行い、測定を実施する。
なお、体積平均粒径D50vは、以下のようにして求めることができる。前述のマルチサイザーII型(ベックマン−コールター社製)で測定された粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積D16v、数D16p、累積50%となる粒径を体積D50v、数D50p、累積84%となる粒径を体積D84v、数D84pと定義する。この際、D50vは体積平均粒径を表す。
キャリア芯材の個数平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したキャリア50個の投影面積を画像処理によって面積を球形換算して確認することができる。
(樹脂微粒子、着色剤粒子等の体積平均粒径)
樹脂微粒子、着色剤粒子等の体積平均粒子径は、レーザ回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定した。
(高級アルコールおよび脂肪酸金属塩の融点の測定方法)
高級アルコールおよび脂肪酸金属塩の融点の測定は、ASTMD3418−97に準拠して、示差走査熱量計(パーキンエルマー社製:DSC−7)を用い、求めた。この装置(DSC−7)の検出部の温度補正はインジウムと亜鉛との融点を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットして測定した。
<現像剤の調製>
(ゼオライト粒子Aの製造)
合成ゼオライト(HSZ−500KOA、東ソー株式会社製) 100重量部
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン(2.0重量%エタノール溶液) 50重量部
以上成分をロータリーエバポレーターにて混合減圧乾燥し、シランカップリング処理されたゼオライトAを得た。
(ゼオライト粒子Bの製造)
また、比較用に未処理のゼオライトをゼオライトBとした。
(ゼオライト粒子Cの製造):
合成ゼオライト(HSZ−500KOA、東ソー株式会社製) 100重量部
アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート 2.0重量% 2−ブタノン溶液(「プレンアクト AL−M」味の素ファインテクノ株式会社製) 50重量部
以上成分をロータリーエバポレーターにて混合減圧乾燥し、シランカップリング処理されたゼオライトCを得た。
(シリコーンオイル処理シリカ粒子Aの製造)
粒径50nmのシリカ微粒子 100重量部
ジメチルシリコーンオイル(15重量%トルエン溶液) 100重量部
以上をロータリーエバポレーターにて混合減圧乾燥しシリコーンオイル処理シリカ粒子Aを得た。
(シリコーンオイル処理シリカ粒子Bの製造): 粒径50nmのシリカ微粒子 100重量部
メチルフェニルシリコーンオイル15重量%トルエン溶液) 100重量部
以上をロータリーエバポレーターにて混合減圧乾燥しシリコーンオイル処理シリカ粒子Bを得た。
(高級アルコール粒子Aの製造)
高級アルコール(BakerHughes社製 UNILIN)を加熱減圧オーブンにて100℃で減圧処理し揮発分を除去した後、80℃で混練粉砕した後ジェットミルで粉砕し、その後風力分級により粒度調整を行った。その結果、体積平均粒径10μm、融点84℃の高級アルコール粒子Aを得た。
(高級アルコール粒子Bの製造):
高級アルコール(BakerHughes社製 UNILIN)を加熱減圧オーブンにて150℃で減圧処理し揮発分を除去した後、85℃で混練粉砕した後ジェットミルで粉砕し、その後風力分級により粒度調整を行った。その結果、体積平均粒径10μm、融点89℃の高級アルコール粒子Bを得た。
(脂肪酸金属塩粒子Aの製造)
ステアリン酸亜鉛 (試薬:和光純薬工業株式会社)を120℃で混練粉砕した後ジェットミルで粉砕し、その後風力分級により粒度調整を行った。その結果、体積平均粒径12μm、融点130℃の脂肪酸金属塩粒子Aを得た。
(脂肪酸金属塩粒子Bの製造)
ステアリン酸アルミニウム,トリ(試薬:ナカライテスク株式会社)を90℃で混練粉砕した後ジェットミルで粉砕し、その後風力分級により粒度調整を行った。その結果、体積平均粒径12μm、融点99℃の脂肪酸金属塩粒子Bを得た。
(トナーAの製造)
スチレン/n−ブチルアクリレート共重合体(共重合比80:20) 88重量部
ポリプロピレンワックス 5重量部
カーボンブラック(リーガル330、キャボット社製) 7重量部
上記混合物をエクストルーダー(TEM48、東芝機械社製)で混練し、混練物をジェットミルで粉砕した後、風力分級機で分級して、体積平均粒径8.0μmのトナー母粒子を得た。これに酸化チタン粒子(STT−30EHJチタン工業(株)製)を0.5重量部、シリカ粒子(R972日本アエロジル(株)製)を1.0重量部加え、ヘンシェルミキサーで3,000rpmで3分間混合してトナーAを得た。
(キャリア母粒子Aの製造)
フェライト粒子(パウダーテック株式会社製、個数平均粒径=46μm) 1000重量部
スチレン-メチルメタクリレート共重合樹脂(共重合比20:80、Tg84℃)
30重量部
カーボンブラック(リーガル330、キャボット社製) 3重量部
トルエン 300重量部
以上組成物を減圧加熱型ニーダーに投入し、混合、70℃に加熱しながら減圧乾燥した。得られたものを75μm目開きメッシュにて篩分し、キャリア芯材であるフェライト粒子に樹脂被覆層を形成したキャリア母粒子Aを得た。
<実施例1>
トナーA 100重量部
シリコーンオイル処理シリカA 1.0重量部
高級アルコール粒子A 0.6重量部
以上をヘンシェルミキサーで3,000rpmで3分間混合してトナー1を得た。
キャリア母粒子A 1000重量部
ゼオライト粒子A 3重量部
以上の成分を乾式処理装置(ノビルタNOB130、ホソカワミクロン社製)に投入し、ジャケット温度を60℃にして器内温度を調整した後、1000rpmにて5分間処理した。処理した試料を取り出し、75μm目開きメッシュにて篩分してキャリア1を得た。
次いで、キャリア1を100重量部、トナー1を8重量部をV型ブレンダーにて25℃室温下40rpmで20分間混合して実施例現像剤1を得た。
<実施例2>
高級アルコール粒子Aを0.6重量部の代わりに脂肪酸金属塩粒子Aを0.5重量部とした以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例現像剤2を得た。
<実施例3>
シリコーンオイル処理シリカAを添加しない以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例現像剤3を得た。
<実施例4>
シリコーンオイル処理シリカAを添加しない以外は実施例2と同様の操作を行い、実施例現像剤4を得た。
<実施例5>
高級アルコール粒子Aを加えない以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例現像剤5を得た。
<実施例6>
ゼオライト粒子Aをゼオライト粒子Cに代えた以外は実施例1と同様に操作を行い、実施例現像剤6を得た。
<実施例7>
シリコーンオイル処理シリカAをシリコーンオイル処理シリカBに代えた以外は実施例1と同様に操作を行い、実施例現像剤7を得た。
<実施例8>
高級アルコール粒子Aを高級アルコール粒子Bに代えた以外は実施例1と同様に操作を行い、実施例現像剤7を得た。
<実施例9>
脂肪酸金属塩粒子Aを脂肪酸金属塩粒子Bに代えた以外は実施例2と同様に操作を行い、実施例現像剤7を得た。
<比較例1>
ゼオライト粒子Aをゼオライト粒子Bに代えた以外は実施例1と同様の処理を行い、比較例現像剤1とした。
<比較例2>
キャリア1をゼオライト未付着のキャリア母粒子Aに変更した以外は実施例2と同様の処理を行い、比較例現像剤2とした。
<比較例3>
シリコーンオイル処理シリカAをその未処理粒子である粒径50nmのシリカ微粒子に変更した以外は実施例5と同様の処理を行い、比較例現像剤3とした。
<比較例4>
高級アルコール粒子Aを加えない以外は実施例3と同様の操作を行い、比較例現像剤4とした。
(評価)
以下の条件にて本発明の効果である、高速プリント時でも画像流れ、筋状欠陥等の放電生成物由来の画像欠陥ならびに現像器劣化に伴うプリント濃度低下、トナーかぶり等の画質トラブルの発生状況を評価した。
評価機には図3に示すDocuCentre 719(富士ゼロックス株式会社製)において、アモルファスシリコンを感光層に用いた感光体に交換し、露光部が非画像部となるように潜像形成方法を変更し、現像スリーブの周速度が550mm/sおよび850mm/sとなるようにした改造機を使用した。
現像器内及びトナー供給器内には各実施例及び比較例のトナー及び現像剤を使用した。評価環境は気温28℃、湿度85RH%とした。用紙はA4紙(P紙、富士ゼロックス株式会社製)とした。画像濃度調整はX−Rite938(日本平版機材株式会社製)を用いて測定した結果から、評価画像の濃度となるように1000枚毎に現像条件を調整した。評価画像は、A4紙1枚に面積4cm×10cm、画像濃度ID=1.3から1.4となるベタ画像と、面積4cm×10cm、画像濃度ID0.4から0.6となるハーフトーン画像プリントとした。
評価は連続プリント9995枚目から10000枚目の出力画像を濃度低下、濃度ムラ、トナーかぶり等の画質トラブル評価に使用した。10000枚目プリント後、その後12時間停止し(すなわち、高温高湿で放電生成物を生成させた条件で)、停止後に全面に濃度ID=0.4から0.6となるハーフトーン画像を1枚出力した時の画像の画像流れ、筋状欠陥等の放電生成物由来の画像欠陥評価に使用した。以上評価を1万枚目評価結果とした。なお、IDはImage Densityの略である。
さらに評価を継続し、現像スリーブの周速度が550mm/sの場合は5万枚目の評価まで実施し、現像スリーブの周速度が850mm/sの場合は3万枚目の評価まで実施した。
評価画像上の画像流れ、筋状の画像欠陥の度合いは以下のグレード評価とした。
◎:問題無し
○:軽微、実使用上問題無し
△:目視で明らかに画像流れ、縦筋が見える
×:著しく像流れ、欠陥が見られ使用に耐えない
濃度低下、濃度ムラ、トナーかぶり等の画質状態に関しては、目視及び画像濃度にて以下のように評価した。
◎:問題無し
○:軽微な濃度むらまたは軽微なかぶりが見られるが、実使用上問題無し
△:濃度むらまたはかぶりが明確に見られる。
×:著しく濃度むらまたはかぶりが見られ使用に耐えない
××:濃度調整にて設定画像濃度が得られない。(評価中止とする)
以上2つの評価に関し、10名の評価者による目視官能グレード付けを行い、最大数の評価グレードを最終評価結果とした。
各実施例、比較例の評価結果を表1に示す。
Figure 2008304838
本発明の静電荷現像用トナーは、特に電子写真法、静電記録法等の用途に有用である。
本発明の実施の形態に係るキャリアの表面状態の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係るキャリアの表面状態の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例を示す概略図である。 本実施の形態における現像部の構造の一例における磁気ブラシ形成の模式図である。
符号の説明
1 キャリア、2 ゼオライト粒子、3 キャリア母粒子、4 樹脂被覆層、5 キャリア芯材、8 画像形成装置、10 帯電部、12 露光部、14 電子写真感光体、16 現像部、18 転写部、20 クリーニング部、22 定着部、24 被転写材、25 磁気ブラシ形成部材、30 現像剤層、32 キャリア、34 トナー、36 シリコーンオイル処理無機微粒子、38 滑剤。

Claims (7)

  1. 磁力を有する現像スリーブ上に現像剤による磁気ブラシを形成し静電潜像を現像する現像方式を用い、かつ前記現像スリーブの周速度が350mm/s以上1000mm/s以下で動作させる静電荷像現像用二成分現像装置に供される静電荷像現像用二成分現像剤であり、
    前記静電荷像現像用二成分現像剤は、結着樹脂と色材とを含むトナーと、磁性キャリア芯材及び樹脂を含むキャリアと、滑剤またはシリコーンオイルまたは滑剤とシリコーンオイルの両方とを含み、
    前記キャリアの表面には、カップリング処理されたゼオライト粒子が付着されていることを特徴とする静電荷像現像用二成分現像剤。
  2. 請求項1に記載の静電荷像現像用二成分現像剤において、
    前記カップリング処理がシランカップリング処理であることを特徴とする静電荷像現像用二成分現像剤。
  3. 請求項1に記載の静電荷像現像用二成分現像剤において、
    前記滑剤が高級アルコールであることを特徴とする静電荷像現像用二成分現像剤。
  4. 請求項1に記載の静電荷像現像用二成分現像剤において、
    前記滑剤が脂肪酸金属塩であることを特徴とする静電荷像現像用二成分現像剤。
  5. 請求項1に記載の静電荷像現像用二成分現像剤において、
    前記シリコーンオイルは無機微粒子に担持され、シリコーンオイル処理無機微粒子として含有されていることを特徴とする静電荷像現像用二成分現像剤。
  6. 請求項5に記載の静電荷像現像用二成分現像剤において、
    前記無機微粒子がシリカであることを特徴とする静電荷像現像用二成分現像剤。
  7. 潜像担体上に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を静電荷現像用現像剤を用いて現像する現像手段と、現像されたトナー画像を中間転写体を介してまたは介さずに被転写体上に転写する転写手段と、前記被転写体上のトナー画像を加定着する定着手段と、を含む画像形成装置であり、
    前記静電荷現像用現像剤が、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の静電荷像現像用二成分現像剤であることを特徴とする画像形成装置。
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