JP2008304220A - レーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】目標移動に起因したドップラー周波数を推定し、ドップラー周波数推定値から目標信号の位相回転を補正することにより、推定精度を劣化させることなく遅延時間を推定して、高精度に目標を検出することのできるレーダ装置を得る。
【解決手段】電波を生成する送信機1と、電波を送信する送信アンテナ2と、送信アンテナ2から送信されて目標3で反射された電波を受信波として受信する受信アンテナ4と、受信波の帯域制限および位相検波を行い目標3に対応した目標信号を生成する受信機5と、目標3の移動に起因したドップラー効果による目標信号のドップラー周波数を推定して、ドップラー周波数推定値を求めるドップラー推定処理部と、ドップラー効果による目標信号の位相回転を補正して目標信号の時間遅延を推定する時間遅延推定処理部とを備えている。
【選択図】図1

Description

この発明は、電波を送受信して目標を検出するレーダ装置に関するものである。
従来から、送信アンテナから送信されて目標で反射された電波を送信アンテナで受信し、受信信号をFFT処理手段および超分解能処理手段を含む信号処理部で処理して遅延時間を推定する遅延時間推定方式のレーダ装置は良く知られている(たとえば、非特許文献1参照)。
図38は上記非特許文献1に示されたレーダ装置を示すブロック構成図である。
図38において、従来のレーダ装置は、パルス変調の施された電波を生成する送信機1と、目標3に向けて電波(送信波)を送信する送信アンテナ2と、目標3で反射された電波(受信波)を受信する受信アンテナ4と、受信波に帯域制限や位相検波を施す受信機5と、アナログ信号からなる受信信号をディジタル信号に変換するA/D変換器6と、ディジタル信号に変換された受信信号s(1)、・・・、s(Nr)を処理する超分解能時間遅延推定処理部10とを備えている。
超分解能時間遅延推定処理部10は、受信信号s(1)、・・・、s(Nr)の周波数スペクトルy(1)、・・・、y(Nr)を求めるFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)処理手段17と、受信信号の周波数スペクトルy(1)、・・・、y(Nr)を送信波の周波数スペクトルΓ(1)、・・・、Γ(Nr)で除算した除算信号x(1)、・・・、x(Nr)を生成する除算信号生成手段18と、除算信号x(1)、・・・、x(Nr)に基づいて超分解能の遅延時間を推定する超分解能処理手段20と、により構成されている。
次に、図39および図40を参照しながら、図38に示した従来のレーダ装置の動作について説明する。図39は図38内の超分解能処理手段20の内部構成を具体的に示すブロック図であり、図40は送信パルス列と受信パルス列との関係および両者間の遅延時間を示す説明図である。
図39において、超分解能処理手段20は、相関行列Rを生成する相関行列生成手段49と、固有ベクトルe(K+1)、・・・、e(Md)を算出する固有ベクトル算出手段50と、固有ベクトルe(K+1)、・・・、e(Md)を処理するMUSIC(MUltiple SIgnal Classification)処理手段51と、により構成されている。
図38において、送信機1および送信アンテナ2からパルス変調の施された電波が送信されると、目標3で反射された電波が受信アンテナ4および受信機5を介して受信される。このとき、図40に示すように、送信パルス列に対して、サンプル数Nrおよびサンプル間隔Tに応じた所要最大遅延時間Nr×Tの範囲で受信パルス列が得られる。
受信アンテナ4からの受信波は、受信機5により帯域制限され、かつ位相検波されて、A/D変換器6に入力される。A/D変換器6は、入力信号をサンプリングして受信信号s(1)、・・・、s(Nr)を出力する。このとき、受信信号s(1)、・・・、s(Nr)は、目標3で反射されて受信された目標信号成分と、受信機5の雑音成分とを含む。
受信信号s(1)、・・・、s(Nr)は、まず、超分解能時間遅延推定処理部10内のFFT処理手段17に入力される。FFT処理手段17は、受信信号s(1)、・・・、s(Nr)に対してFFT処理を施し、周波数スペクトルy(1)、・・・、y(Nr)を算出する。周波数スペクトルy(1)、・・・、y(Nr)は、除算信号生成手段18に入力される。除算信号生成手段18は、周波数スペクトルy(1)、・・・、y(Nr)を、送信波スペクトルΓ(1)、・・・、Γ(Nr)で除算して、以下の式(1)により、除算信号x(1)、・・・、x(Nr)を生成する。
Figure 2008304220
除算信号生成手段18により式(1)から求められた除算信号x(1)、・・・、x(Nr)は、超分解能処理手段20に入力される。超分解能処理手段20に入力された除算信号x(1)、・・・、x(Nr)は、まず、超分解能処理手段20内の相関行列生成手段49(図39参照)に入力される。相関行列生成手段49は、以下の式(2)により、相関行列Rを生成する。
Figure 2008304220
ただし、式(2)において、Mdは相関行列Rの次元数、XmはベクトルXmの共役転置を表している。
相関行列生成手段49により式(2)から得られた相関行列Rは、固有ベクトル算出手段50に入力される。固有ベクトル算出手段50は、相関行列Rの固有値νe(1)、・・・、νe(Md)(νe(1)>νe(2)>・・・>νe(Md))と、各固有値νe(i)(1≦i≦Md)に対応した固有ベクトルe(i)とを求め、雑音空間を構成する固有ベクトルe(K+1)、・・・、e(Md)を出力する。
固有ベクトルe(K+1)、・・・、e(Md)は、MUSIC処理手段51に入力される。MUSIC処理手段51は、固有ベクトルe(K+1)、・・・、e(Md)を雑音空間としてMUSIC処理を行う。具体的には、A/D変換器6のサンプリング間隔Tと、k番目の目標の遅延時間τkとを用いて、以下の式(3)により、ステアリングベクトルa(τ)を求める。
Figure 2008304220
また、MUSIC処理手段51は、固有ベクトルe(K+1)、・・・、e(Md)のすべてに直交するK種類のステアリングベクトルa(τk^)(τk^はk番目の目標信号の遅延時間推定値)から、遅延時間推定値τk^を求める。
菊間「アレーアンテナによる適応信号処理」
従来のレーダ装置は、以上のように構成されているので、目標3の移動に起因したドップラー効果によって目標信号の位相回転が生じた場合に、超分解能時間遅延推定処理部10による時間遅延の推定精度が劣化し、最終的に検出される目標3の検出精度が劣化するという課題があった。
この発明は、目標移動に起因したドップラー周波数を推定し、ドップラー周波数推定値から目標信号の位相回転を補正することにより、推定精度を劣化させることなく遅延時間を推定して、高精度に目標を検出することのできるレーダ装置を得ることを目的とする。
この発明によるレーダ装置は、電波を生成する送信機と、電波を送信する送信アンテナと、送信アンテナから送信されて目標で反射された電波を受信波として受信する受信アンテナと、受信波の帯域制限および位相検波を行い目標に対応した目標信号を生成する受信機と、目標の移動に起因したドップラー効果による目標信号のドップラー周波数を推定して、ドップラー周波数推定値を求めるドップラー推定処理部と、ドップラー効果による目標信号の位相回転を補正して目標信号の時間遅延を推定する時間遅延推定処理部とを備えたものである。
この発明によれば、目標移動に起因したドップラー周波数を推定し、ドップラー周波数推定値から目標信号の位相回転を補正することにより、推定精度を劣化させることなく遅延時間を推定して、高精度に目標を検出することができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。図1において、送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6および超分解能時間遅延推定処理部10については、前述(図38参照)と同一符号を付して詳述を省略する。
図1においては、従来装置(図38)との相違点として、A/D変換器6と超分解能時間遅延推定処理部10との間に、複数のパルス方向FFT7(#1)〜FFT7(#Nr)と、信号検出処理手段8と、ドップラー補正手段9とが挿入されている。
パルス方向FFT7(#1)、・・・、FFT7(#Nr)は、時間遅延ごとに分類されてA/D変換器6の出力側に並列配置され、時間遅延零受信信号、・・・、時間遅延Nrチップ受信信号、のそれぞれについて、パルス方向にFFT処理を行う。
信号検出処理手段8は、パルス方向FFT7(#1)〜FFT7(#Nr)の各出力信号に基づき、目標3に対応した目標信号のドップラー周波数を観測して、目標信号の存在する目標信号ドップラービン(ドップラー周波数観測値fdに対応)と目標信号ドップラービンの受信信号とを出力する。
ドップラー補正手段9は、信号検出処理手段8の出力信号に含まれる目標信号に対し、目標3の移動に起因したドップラー効果による位相回転の補正を施した補正信号を、超分解能時間遅延推定処理部10に入力する。
次に、図1とともに、図2〜図4を参照しながら、図1に示したこの発明の実施の形態1による動作について説明する。
図2は複数回(Nf回)の送受信における各信号の時間関係を示す説明図であり、横軸は時間に対応している。図2においては、チップ幅T(ここでは、サンプリング間隔Tと同一値に設定されている)でチップ数Nsのパルスからなる送信信号と、受信信号s(1)、・・・、s(Nr)、・・・、sNf(1)、・・・、sNf(Nr)との間の遅れ時間(時間遅延)を示している。
図3は図1内の信号検出処理手段8の具体的構成を示すブロック図である。図3において、信号検出処理手段8は、時間方向出力手段11と、目標ドップラービン検出処理手段12とにより構成されている。図4は目標信号(灰色ブロック参照)と時間遅延ビンおよびドップラービンとの関係を示す説明図であり、信号検出処理手段8内の目標ドップラービン検出処理手段12(図3参照)の処理に対応している。
図1において、前述と同様に、パルス変調の施された電波が、送信機1および送信アンテナ2からパルスのチップ幅Tで送信されると、目標3で反射された電波は、受信アンテナ4および受信機5を介して受信され、受信機5から受信信号が出力される。このとき、送受信号は、第1のパルス繰り返し周期PRF1のみで送信されるものとする。また、受信信号は、目標信号成分と受信機5の雑音成分とを含んでいる。
以上の電波の送受信は、図2の時間関係で示すように、Nf回にわたって繰り返し行われる。図2において、1回目の送受信における目標信号の時間遅延はτdとする。
以下、受信信号は、受信機5により帯域制限され、かつ位相検波されてA/D変換器6に入力される。A/D変換器6は、サンプリング間隔T(送信パルスのチップ幅Tと同一値)でサンプリングを行う。このとき、A/D変換器6は、Nrチップ(レーダ装置の観測領域長に相当する)だけ、受信信号(1回目であれば、s(1)、・・・、s(Nr))をサンプリングして出力する。
ここで、nf(1≦nf≦Nf)回目の送受信における受信信号をsnf(1)、・・・、snf(Nr)とすると、受信信号snf(1)、・・・、snf(Nr)は、時間遅延ごとに分類されて、パルス方向FFT7(#1)、・・・、7(#Nr)に入力される。すなわち、nr番目(1≦nr≦Nr)のパルス方向FFT7(#nr)には、nr番目の受信信号s(nr)、・・・、sNf(nr)が入力される。
nr番目のパルス方向FFT7(#nr)は、受信信号s(nr)、・・・、sNf(nr)に対してFFT処理を施し、受信信号のドップラー周波数成分を求める。すなわち、パルス方向FFT7(#nr)は、受信信号s(nr)、・・・、sNf(nr)のドップラー周波数成分z0(nr)、・・・、z0Nf(nr)を信号検出処理手段8に入力する。
パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)からの各出力信号は、時間およびドップラー周波数の2次元信号となっている。信号検出処理手段8は、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)からの各出力信号(2次元信号)から、図4のように、目標信号の存在するドップラービンを検出し、検出したドップラービンの目標信号を出力する。
図3において、信号検出処理手段8への入力信号z0(1)、・・・、z0Nf(1)、・・・、z0(Nr)、・・・、z0Nf(Nr)は、信号検出処理手段8内の時間方向出力手段11に入力される。時間方向出力手段11は、ドップラー方向の並びで入力された信号z0(1)、・・・、z0Nf(1)、・・・、z0(Nr)、・・・、z0Nf(Nr)を、時間方向の並びの信号z0(1)、・・・、z0(Nr)、・・・、z0Nf(1)、・・・、z0Nf(Nr)に変換して出力する。時間方向出力手段11の出力信号は、目標ドップラービン検出処理手段12に入力される。
ここで、たとえば図4に示すように、目標信号が「nfドップラービン」に存在し、また、目標信号の時間遅延がτk(1≦k≦K)であって、時間遅延τkがすべてnfドップラービンに含まれ、かつ同一の時間遅延ビンnτdに含まれる状況を想定して説明する。
目標ドップラービン検出処理手段12は、まず、スレッショルド比較などにより目標信号を検出する。このとき、図4のように、時間遅延ビンに関して、nτdビンからnτd+Nsビンにわたって目標信号が検出され、時間遅延ビンnτdは、以下の式(4)で表される。
Figure 2008304220
ただし、式(4)において、floor[τk/T]は、「τk/T」の値を四捨五入する関数である。
続いて、目標ドップラービン検出処理手段12は、目標信号のドップラー周波数観測値fdを、以下の式(5)により算出する。
Figure 2008304220
この結果、信号検出処理手段8からは、nfドップラービンに対応したドップラー周波数観測値fdと、ドップラー周波数観測値fdの受信信号z0Nf(1)、・・・、z0Nf(Nr)とが出力される。ドップラー周波数観測値fdおよび受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)は、ドップラー補正手段9に入力される。ドップラー補正手段9は、ドップラー効果に起因して受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)に含まれる目標信号の位相回転を、以下の式(6)により補正して補正信号とする。
Figure 2008304220
ドップラー補正手段9により式(6)から求まるドップラー補正信号z0’nf(1)、・・・、z0’nf(Nr)は、超分解能時間遅延推定処理部10に入力される。以下、超分解能時間遅延推定処理部10は、前述と同様に動作して、目標信号の時間遅延を推定する。
以上のように、この発明の実施の形態1に係るレーダ装置は、電波を生成する送信機1と、電波を送信する送信アンテナ2と、送信アンテナ2から送信されて目標3で反射された電波を受信波として受信する受信アンテナ4と、受信波の帯域制限および位相検波を行い目標に対応した目標信号を生成する受信機5と、目標3の移動に起因したドップラー効果による目標信号のドップラー周波数を推定して、ドップラー周波数推定値fdを求めるドップラー推定処理部と、ドップラー効果による目標信号の位相回転を補正して目標信号の時間遅延を推定する時間遅延推定処理部と、を備えている。
また、ドップラー推定処理部は、受信機5を介して得られる受信信号をディジタル信号に変換するA/D変換器6と、A/D変換器6を介してディジタル信号に変換された受信信号をパルスヒット方向にFFT処理するパルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)と、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)の出力信号に基づいて目標信号の存在するドップラービンを検出する信号検出処理手段8と、ドップラー効果による目標信号の位相回転を補正するドップラー補正手段9とを含み、時間遅延推定処理部は、目標信号の時間遅延を超分解能推定する超分解能時間遅延推定処理部10により構成されている。
これにより、信号検出処理手段8においてドップラー周波数を推定するとともに、ドップラー補正手段9においてドップラー周波数推定値fdから目標信号の位相回転を補正するので、推定精度が劣化することなく遅延時間を推定することができ、高精度に目標3を検出することができる。
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1(図1参照)では、従来装置(図38参照)と同様の超分解能時間遅延推定処理部10を用いたが、図5のように、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14を用いてもよい。
図5はこの発明の実施の形態2に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。図5において、前述(図1参照)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、ドップラー補正手段9については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
この場合、信号検出処理手段13は、目標信号のドップラー周波数を観測し、前述と同様に目標信号の存在するドップラービンの信号をドップラー補正手段9に入力するとともに、さらに、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14に対して目標信号の時間遅延ビンを入力する。
時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14は、短く区切った時間ゲートに限定して、目標信号の時間遅延を超分解能に推定する。
次に、図5とともに、図6〜図9を参照しながら、この発明の実施の形態2による動作について説明する。図6は信号検出処理手段13の内部構成を示すブロック図、図7は時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14の内部構成を示すブロック図である。図8は時間ゲートの時間関係を示す説明図であり、図7内の時間ゲート処理手段16の処理に対応している。また、図9は図7内のデシメーション処理手段19の内部構成を示すブロック図である。
図6において、信号検出処理手段13は、前述(図3参照)の時間方向出力手段11と、目標ドップラービン検出処理手段15とにより構成されている。
図7において、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14は、時間ゲート処理手段16と、前述(図38参照)のFFT処理手段17および除算信号生成手段18と、デシメーション処理手段19と、前述(図38参照)の超分解能処理手段20とにより構成されている。
図8においては、Nrチップ(観測領域)内での、それぞれ同一時間幅Ndの時間ゲート(1)、(2)、・・・、ig、・・・、Nd/Nsにおける受信状態を示しており、ig番目の時間ゲートigで受信パルスが検出された場合を示している。図8において、横軸は時間に対応している。
図9において、デシメーション処理手段19は、除算信号x’nfig(1)、・・・、x’nfig(Nd+Ns)に各重み係数w(m)(1≦m≦Ndeci)を乗算する乗算器と、乗算結果をブロックごとに加算する加算器とにより構成されている。
図5において、まず、前述と同様に、送信機1および送信アンテナ2からパルス変調の施された電波が送信されると、目標3で反射された電波が受信機4および受信アンテナ5により受信される。以下、A/D変換器6を介した受信信号は、パルス方向FFT7(#nr)(1≦nr≦Nr)に入力され、パルス方向FFT7(#nr)(1≦nr≦Nr)からの出力信号z0(nr)、・・・、z0Nf(nr)は、信号検出処理手段13に入力される。
次に、図6において、信号検出処理手段13への入力信号z0(nr)、・・・、z0Nf(nr)は、前述と同様に時間方向出力手段11に入力され、時間方向出力手段11からは、時間遅延方向の並びに変換された信号z0(1)、・・・、z0(Nr)(1≦i≦Nf)が出力されて、目標ドップラービン検出処理手段15に入力される。
続いて、目標ドップラービン検出処理手段15からは、前述(図3参照)の目標ドップラービン検出処理手段12と同様に、目標信号のドップラー周波数観測値fdと、目標信号ドップラービン(nfドップラービン)の受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)とが出力されて、ドップラー補正手段9に入力される。以下、ドップラー補正手段9からは、ドップラー効果による位相回転を補正したドップラー補正信号z0’nf(1)、・・・、z0’nf(Nr)が出力されて、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14に入力される。
一方、目標ドップラービン検出処理手段15からは、さらに、目標信号の時間遅延ビンnτdが出力されて、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14に入力される。
図7において、まず、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14内の時間ゲート処理手段16は、Nrチップの観測領域をNdチップの時間ゲート(図8参照)に分割し、時間遅延ビンnτdを含む時間ゲートの番号を調べる。
図8において、送信パルス列(斜線部分)に対して、或る時間遅延後に受信パルス列(灰色網掛け部分)が検出されたとする。このとき、受信パルス列が検出されるタイミングは、時間遅延ビンnτdであって、時間遅延ビンnτdがig番目の時間ゲートigに含まれている。
時間ゲートigには、K個の目標からの反射波が、わずかな時間遅延差を有して重畳している。したがって、時間ゲート処理手段16は、時間ゲートigに送信パルスのチップ長(Nsチップ)を加えた時間ゲート信号znf((ig−1)Nd+1)、・・・、znf(ig・Nd+Ns)を出力する。ここで、時間ゲート信号znf((ig−1)Nd+i)(1≦i≦Nd+Ns)をznfig(i)と表記する。時間ゲート信号znfig(1)、・・・、znfig(Nd+Ns)はFFT処理手段17に入力される。
FFT処理手段17は、時間ゲート信号znfig(1)、・・・、znfig(Nd+Ns)にFFT処理を施し、FFT処理信号ynfig(1)、・・・、ynfig(Nd+Ns)を生成して、除算信号生成手段18に入力する。
除算信号生成手段18は、前述と同様に、送信波スペクトルΓ(1)、・・・、Γ(Nd+Ns)を用いて、以下の式(7)により、除算信号x’nfig(1)、・・・、x’nfig(Nd+Ns)を生成する。
Figure 2008304220
続いて、除算信号x’nfig(1)、・・・、x’nfig(Nd+Ns)は、デシメーション処理手段19に入力される。
図9において、デシメーション処理手段19は、デシメーションフィルタの特性を定める重み係数w(m)(1≦m≦Ndeci)を用いて、デシメーション処理を施した除算信号xnfig(1)、・・・、xnfig(Nd)を、以下の式(8)により生成する。
Figure 2008304220
ただし、式(8)において、floor[ ]は、実数値を四捨五入して整数値を出力する関数を表す。
デシメーション処理信号xnfig(1)、・・・、xnfig(Nd)は、超分解能処理手段20に入力される。以下、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14内の超分解能処理手段20により、前述と同様に、目標3に対応した目標信号の遅延時間推定値τk^(1≦k≦K)が求められる。
以上のように、この発明の実施の形態2に係るレーダ装置は、電波を生成する送信機1と、電波を送信する送信アンテナ2と、送信アンテナ2から送信されて目標3で反射された電波を受信波として受信する受信アンテナ4と、受信波の帯域制限および位相検波を行い目標3に対応した目標信号を生成する受信機5と、目標3の移動に起因したドップラー効果による目標信号のドップラー周波数を推定して、ドップラー周波数推定値fdを求めるドップラー推定処理部と、ドップラー効果による目標信号の位相回転を補正して目標信号の時間遅延を推定する時間遅延推定処理部と、を備えている。
また、ドップラー推定処理部は、受信機5を介して得られる受信信号をディジタル信号に変換するA/D変換器6と、A/D変換器6を介してディジタル信号に変換された受信信号をパルスヒット方向にFFT処理するパルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)と、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)の出力信号に基づいて目標信号の存在するドップラービンを検出する信号検出処理手段13と、ドップラー効果による目標信号の位相回転を補正するドップラー補正手段9とを含み、時間遅延推定処理部は、時間遅延推定範囲を限定して目標信号の時間遅延を超分解能推定する時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14により構成されている。
この結果、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14において、時間遅延推定範囲を時間ゲート範囲に限定することにより、ドップラー補正する超分解能の時間遅延の推定処理負荷を低減させることができる。
実施の形態3.
なお、上記実施の形態1(図1参照)では、パルス圧縮を考慮しない信号検出処理手段8を用いたが、図10〜図12に示すように、パルス圧縮型信号検出処理手段22を用いてもよい。
図10はこの発明の実施の形態3に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、図11は図10内のパルス圧縮型信号検出処理手段22を具体的に示すブロック図である。また、図12は図13内のパルス圧縮手段23(23(#1)〜23(#Nr))を具体的に示すブロック図である。
図10において、前述(図1参照)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、ドップラー補正手段9、超分解能時間遅延推定処理部10については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図10のレーダ装置は、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)およびパルス圧縮型信号検出処理手段22に関連したメモリ回路21を備えている。メモリ回路21は、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)およびパルス圧縮型信号検出処理手段22の出力信号を蓄えておき、ドップラー補正手段9に入力する。
この場合、パルス圧縮型信号検出処理手段22は、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)の出力信号に基づき、パルス圧縮処理の施された目標信号を用いて、目標信号の存在するドップラービンを検出する。すなわち、パルス圧縮型信号検出処理手段22は、パルス方向FFT出力に基づくパルス圧縮処理により、S/N(信号電力対雑音電力比)を改善した後、目標信号を検出し、目標信号ドップラービンの受信信号を出力する。
図11において、パルス圧縮型信号検出処理手段22は、前述と同様の時間方向出力手段11と、複数のパルス圧縮手段23(#1)〜23(#Nr)と、パルス圧縮手段23(#1)〜23(#Nr)の出力信号に基づいてドップラー周波数観測値fdを出力する目標ドップラービン検出処理手段26とを備えている。
図12において、パルス圧縮手段23は、入力側に設けられた前述(図7参照)と同様のFFT処理手段17と、複数の乗算器からなる相関処理手段24と、出力側に設けられたIFFT(逆高速フーリエ変換)処理手段25とにより構成されている。なお、パルス圧縮手段23は、図11内のパルス圧縮手段23(#1)〜23(#Nr)を統合的に示しており、パルス圧縮手段23(#if)(1≦if≦Nf)と表すこともできる。
次に、図10〜図12に示したこの発明の実施の形態3による動作について説明する。
まず、図10において、前述と同様に電波の送受信が行われると、パルス方向FFT7(#nr)(1≦nr≦Nr)から信号z0(nr)、・・・、z0Nf(nr)が出力されて、パルス圧縮型信号検出処理手段22およびメモリ回路21に入力される。
続いて、図11において、パルス圧縮型信号処理手段22への入力信号z0(nr)、・・・、z0Nf(nr)は、時間方向出力手段11に入力され、前述(図3、図6)と同様に、時間遅延方向の並びに変換された信号z0if(1)、・・・、z0if(Nr)(1≦if≦Nf)が出力される。時間方向出力手段出力信号z0if(1)、・・・、z0if(Nr)は、パルス圧縮手段23(#if)に入力される。
次に、図12において、パルス圧縮手段23(#if)への入力信号z0if(1)、・・・、z0if(Nr)は、FFT処理手段17に入力される。FFT処理手段17は、入力信号z0if(1)、・・・、z0if(Nr)に対してFFT処理を施し、入力信号の周波数スペクトルz0fif(1)、・・・、z0fif(Nr)を出力する。周波数スペクトルz0fif(1)、・・・、z0fif(Nr)は、相関処理手段24に入力される。
相関処理手段24は、周波数スペクトルz0fif(1)、・・・、z0fif(Nr)に対して、送信波スペクトルΓ’(1)、・・・、Γ’(Nr)を乗算し、乗算信号Γ’(1)×z0fif(1)、・・・、Γ’(Nr)×z0fif(Nr)を出力する。ここで、Γ’(nr)は、送信波スペクトルΓ’(nr)の複素共役を表す。乗算信号Γ’(1)×z0fif(1)、・・・、Γ’(Nr)×z0fif(Nr)は、IFFT処理手段25に入力される。
IFFT処理手段25は、入力信号Γ’(1)×z0fif(1)、・・・、Γ’(Nr)×z0fif(Nr)に対して、IFFT処理を施し、パルス圧縮信号z1if(1)、・・・、z1if(Nr)を出力する。パルス圧縮信号z1if(1)、・・・、z1if(Nr)は、パルス圧縮型信号検出処理手段22内の目標ドップラービン検出処理手段26(図11参照)に入力される。
このとき、目標信号ドップラービン(nfドップラービン)の受信信号、時間遅延ビンnτdの成分z1nf(nτd)は、パルス圧縮によって目標信号成分が積分されており、特に電力が大きくなっている。
目標ドップラービン検出処理手段26は、スレッショルド比較などにより、目標信号成分z1nf(nτd)を検出し、目標信号のドップラー周波数観測値fdを出力する。ドップラー周波数観測値fdは、ドップラー補正手段9およびメモリ回路21(図10参照)に入力される。
メモリ回路21は、ドップラー周波数観測値fdに対応するnfドップラービンの受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)を出力する。nfドップラービンの受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)は、ドップラー補正手段9に入力される。
以下、ドップラー補正手段9からの補正信号に基づいて、超分解能時間遅延推定処理部10により、前述と同様に、目標信号の時間遅延推定値τk^(1≦k≦K)が求められる。
以上のように、この発明の実施の形態3に係るレーダ装置は、電波を生成する送信機1と、電波を送信する送信アンテナ2と、送信アンテナ2から送信されて目標3で反射された電波を受信波として受信する受信アンテナ4と、受信波の帯域制限および位相検波を行い目標に対応した目標信号を生成する受信機5と、目標3の移動に起因したドップラー効果による目標信号のドップラー周波数を推定して、ドップラー周波数推定値fdを求めるドップラー推定処理部と、ドップラー効果による目標信号の位相回転を補正して目標信号の時間遅延を推定する時間遅延推定処理部とを備えている。
また、ドップラー推定処理部は、受信機5を介して得られる受信信号をディジタル信号に変換するA/D変換器6と、A/D変換器6を介してディジタル信号に変換された受信信号をパルスヒット方向にFFT処理するパルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)と、パルス方向FFTの出力信号に基づくパルス圧縮処理の施された目標信号を用いて、目標信号の存在するドップラービンを検出するパルス圧縮型信号検出処理手段22と、ドップラー効果による目標信号の位相回転を補正するドップラー補正手段9とを含み、時間遅延推定処理部は、目標信号の時間遅延を超分解能推定する超分解能時間遅延推定処理部10により構成されている。
このように、パルス圧縮型信号検出処理手段22におけるパルス圧縮により、S/Nが改善されるので、超分解能時間遅延推定処理部10で行われる目標検出処理の検出性能を改善することができる。
実施の形態4.
なお、上記実施の形態3(図10、図11参照)では、ドップラー周波数観測値fdを出力するパルス圧縮型信号検出処理手段22と、超分解能時間遅延推定処理部10とを用いたが、図13および図14に示すように、ドップラー周波数観測値に対応した目標信号ドップラービン(nfドップラービン)および時間遅延ビンnτdを出力するパルス圧縮型信号検出処理手段27と、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14とを用いてもよい。
図13はこの発明の実施の形態4に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、図14は図13内のパルス圧縮型信号検出処理手段27を具体的に示すブロック図である。
図13において、前述(図5、図10参照)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、ドップラー補正手段9、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14、メモリ回路21については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図14において、パルス圧縮型信号検出処理手段27は、前述(図11参照)と同様の時間方向出力手段11およびパルス圧縮手段23(#if)(1≦if≦Nf)と、出力側に設けられた目標ドップラービン検出処理手段28とにより構成されている。
この場合、パルス圧縮型信号検出処理手段27は、パルス圧縮処理によりS/Nを改善した後、目標信号を検出し、目標信号ドップラービン(ドップラー周波数観測値)および時間遅延ビンnτdを出力する。
次に、図13および図14に示したこの発明の実施の形態4による動作について説明する。
まず、図13において、前述と同様に電波が送受信されると、パルス方向FFT7(#nr)(1≦nr≦Nr)から信号z0(nr)、・・・、z0Nf(nr)が出力され、パルス圧縮型信号検出処理手段27およびメモリ回路21に入力される。
続いて、図14において、パルス圧縮型信号検出処理手段27への入力信号z0(nr)、・・・、z0Nf(nr)(1≦nr≦Nr)は、時間方向出力手段11を介してパルス圧縮手段23(#if)に入力され、前述と同様に、パルス圧縮信号z1if(1)、・・・、z1if(Nr)(1≦if≦Nf)に変換されて、目標ドップラービン検出手段28に入力される。
目標ドップラービン検出手段28は、前述と同様に目標信号成分z1nf(nτd)を検出して、目標信号のドップラー周波数観測値fdに対応したnfドップラービンと、時間遅延ビンnτdとを出力する。ドップラー周波数観測値fd(nfドップラービン)は、ドップラー補正手段9およびメモリ回路21に入力され、時間遅延ビンnτdは、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14に入力される。
メモリ回路21は、ドップラー周波数観測値fdに対応するnfドップラービンの受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)をドップラー補正手段9に入力する。以下、ドップラー補正手段9からの補正信号に基づいて、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14により、前述と同様に、目標信号の時間遅延推定値τk^(1≦k≦K)が求められる。
以上のように、この発明の実施の形態4に係るレーダ装置によれば、時間遅延推定範囲を時間ゲート範囲に限定することにより、ドップラー補正手段9および時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14の処理負荷を低減させることができる。
また、パルス圧縮型信号検出処理手段27におけるパルス圧縮により、S/Nが改善されるので、超分解能時間遅延推定処理に際して行われる目標検出処理の検出性能を改善することができる。
実施の形態5.
なお、上記実施の形態1(図1、図3参照)では、時間方向出力手段11および目標ドップラービン検出処理手段12を有する信号検出処理手段8を用いたが、図15に示すように、時間方向出力手段29のみを用いてもよい。
図15はこの発明の実施の形態5に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、図15において、前述(図1参照)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図15において、時間方向出力手段29の出力側には、複数のドップラー補正手段9(#1)〜9(#Nr)と、複数の超分解能時間遅延推定処理部10(#1)〜10(#Nr)が設けられる。
ドップラー方向出力手段29は、パルス方向に並ぶ信号を時間遅延方向の並びに変換し、目標信号のドップラー周波数観測値fdと、目標信号ドップラービン(nfドップラービン)の受信信号とを出力する。
次に、図15に示したこの発明の実施の形態5による動作について説明する。
まず、前述と同様に、電波が送受信されると、時間方向出力手段29に信号z0(nr)、・・・、z0Nf(nr)(1≦nr≦Nr)が入力される。
時間方向出力手段29は、ドップラー方向の並びで入力された信号z0(nr)、・・・、z0Nf(nr)を、時間方向の並びに変換して、信号z0if(1)、・・・、z0if(Nr)(1≦if≦Nf)を出力するとともに、ドップラービンifに対応するドップラー周波数fd(if)を、以下の式(9)により算出して出力する。
Figure 2008304220
時間方向出力手段29の出力信号z0if(1)、・・・、z0if(Nr)およびドップラー周波数fd(if)は、ドップラー補正手段9(#if)に入力される。
以下、ドップラー補正手段9(#if)からの補正信号に基づいて、超分解能時間遅延推定処理部10(#if)により、前述と同様に、目標信号の存在するnfドップラービンに関する超分解能時間遅延推定処理部10(#nf)から、時間遅延推定値τk^(1≦k≦K)が求められる。
以上のように、この発明の実施の形態5によれば、すべてのドップラービンに関して、ドップラー補正する超分解能時間遅延推定処理部10(#1)による処理が行われるので、目標信号の失検出を防止して確実に目標3を検出することができる。
実施の形態6.
なお、上記実施の形態1(図1参照)では、送信パルスの切り換えについて考慮しなかったが、図16に示すように、H/L−PRF発生装置30を設けて、送信パルスを切り換えてもよい。
図16はこの発明の実施の形態6に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、図17は図16内の信号検出処理手段32を具体的に示すブロック図である。
図16において、前述(図1参照)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、ドップラー補正手段9、超分解能時間遅延推定処理部10については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図16においては、H/L−PRF発生装置30、切換スイッチ30aおよびドップラー周波数推定手段31が追加されており、ドップラー周波数推定手段31は、ドップラー周波数推定値fd^を出力し、信号検出処理手段32は、目標信号ドップラービンの受信信号のみを出力する。
H/L−PRF発生装置30は、送信機1に送信切換指示を入力して、送信機1および送信アンテナ2から、HPRF(High Pulse Repetition Frequency)の送信パルスと、LPRF(Low Pulse Repetition Frequency)の送信パルスとを、切り換えて送信させる。
また、H/L−PRF発生装置30は、HPRFの送信パルスを選択した場合に、切換スイッチ30aを、図示した通常状態から、ドップラー周波数推定手段31側に切り換える。
ドップラー周波数推定手段31は、信号検出処理手段32およびドップラー補正手段9とともにドップラー推定処理部を構成しており、HPRFの送信パルスに基づく送受信により、目標信号を検出してドップラー周波数を推定し、ドップラー周波数推定値fd^(目標信号の存在するドップラービンの受信信号)をドップラー補正手段9に入力する。
図17において、信号検出処理手段32は、前述(図3参照)と同様の時間方向出力手段11と、目標信号ドップラービンの受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)のみを出力する目標ドップラービン検出処理手段33とにより構成されている。
次に、図16および図17に示したこの発明の実施の形態6による動作について説明する。
まず、図16において、送信機1および送信アンテナ2は、H/L−PRF発生装置30からの指示に応答してHPRFのパルスを送信し、受信アンテナ4および受信機5は、目標3からの反射波を受信する。このとき、切換スイッチ30aは、図示された状態から切り換えられて、ドップラー周波数推定手段31側に導通されている。
これにより、HPRFのパルス送受信時にA/D変換器6から出力された受信信号s’、・・・、s’Nfは、ドップラー周波数推定手段31に入力される。
ドップラー周波数推定手段31は、受信信号s’、・・・、s’NfにFFT処理を施して、ドップラー信号sf’、・・・、sf’Nfを生成し、スレッショルド比較などにより、目標信号のドップラー信号sf’nfを検出する。また、nfドップラービンから、以下の式(10)により、ドップラー周波数推定値fd^を求める。
Figure 2008304220
ただし、式(10)において、THPRFは、HPRFのパルス繰り返し周波数を表している。
次に、送信機1および送信アンテナ2は、H/L−PRF発生装置30からの指示に応答して、パルス変調の施された電波をLPRFのパルスとして送信する。また、H/L−PRF発生装置30は、切換スイッチ30aを図示した状態に復帰させる。
以下、前述と同様に、信号検出処理手段32に信号z0(nr)、・・・、z0Nf(nr)(1≦nr≦Nr)が入力される。
すなわち、図17において、時間方向出力手段11に信号z0(nr)、・・・、z0Nf(nr)が入力され、時間遅延方向の並びに変換された信号z0if(1)、・・・、z0if(Nr)(1≦if≦Nf)が目標ドップラービン検出処理手段33に入力される。
目標ドップラービン検出処理手段33は、前述と同様に目標信号を検出し、nfドップラービンの受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)を出力し、ドップラー補正手段9に入力する。
また、ドップラー補正手段9には、目標信号ドップラービンの受信信号のみならず、ドップラー周波数推定手段31からのドップラー周波数推定値fd^も入力される。以下、ドップラー補正手段9からの補正信号に基づいて、超分解能時間遅延推定処理部10により、前述と同様に、時間遅延推定値τk^(1≦k≦K)が求められる。
以上のように、この発明の実施の形態6に係るレーダ装置は、電波を生成する送信機1と、電波を送信する送信アンテナ2と、送信アンテナ2から送信されて目標3で反射された電波を受信波として受信する受信アンテナ4と、受信波の帯域制限および位相検波を行い目標に対応した目標信号を生成する受信機5と、目標の移動に起因したドップラー効果による目標信号のドップラー周波数を推定して、ドップラー周波数推定値fd^を求めるドップラー推定処理部と、ドップラー効果による目標信号の位相回転を補正して目標信号の時間遅延を推定する時間遅延推定処理部と、送信機1に送信切換指示を入力して、送信機1からHPRFまたはLPRFの送信パルスを切り換えて送信させるためのH/L−PRF発生装置30とを備えている。
また、ドップラー推定処理部は、HPRFの送信パルスに基づく送受信により目標信号のドップラー周波数を推定するドップラー周波数推定手段31を含む。
このように、ドップラー周波数推定手段31において、HPRFを用いて、ドップラー周波数帯域を広くしてドップラー周波数を推定することにより、アンビギュイティのないドップラー周波数を推定することができるので、目標信号のドップラー補正の精度を改善することができる。
実施の形態7.
なお、上記実施の形態6(図16、図17参照)では、目標信号ドップラービンの受信信号のみを出力する信号検出処理手段32と、超分解能時間遅延推定処理部10とを用いたが、図18および図19に示すように、目標信号ドップラービンの受信信号および時間遅延を出力する信号検出処理手段34と、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14とを用いてもよい。
図18はこの発明の実施の形態7に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、図19は図18内の信号検出処理手段32を具体的に示すブロック図である。
図18において、前述(図16参照)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、ドップラー補正手段9、H/L−PRF発生装置30、ドップラー周波数推定手段31については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。また、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14は、前述の実施の形態4(図13参照)と同様のものである。
図19において、信号検出処理手段34は、前述と同様の時間方向出力手段11と、目標ドップラービン検出処理手段35とにより構成されており、目標信号を検出して、目標信号ドップラービンの受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)と時間遅延ビンnτdとを出力する。
次に、図18および図19に示したこの発明の実施の形態7による動作について説明する。
まず、前述と同様に、図18において、送信機1および送信アンテナ2は、H/L−PRF発生装置30からの指示に応答してHPRFのパルスを送信し、受信アンテナ4および受信機5は、目標3からの反射波を受信する。A/D変換器6から出力された受信信号s’、・・・、s’Nfは、ドップラー周波数推定手段31に入力され、ドップラー周波数推定手段31において、目標信号のドップラー信号sf’nfが検出され、目標信号ドップラービン(nfドップラービン)からドップラー周波数推定値fd^が求められて、ドップラー補正手段9に入力される。
次に、H/L−PRF発生装置30からの指示に応答して、パルス変調の施されたLPRFのパルス送受信が行われ、信号z0(nr)、・・・、z0Nf(nr)(1≦nr≦Nr)が、A/D変換器6からパルス方向FFTを介して、信号検出処理手段34に入力される。
続いて、図19において、信号検出処理手段内の時間方向出力手段11により時間遅延方向の並びに変換された信号z0if(1)、・・・、z0if(Nr)(1≦if≦Nf)は、目標ドップラービン検出処理手段35に入力される。
目標ドップラービン検出処理手段35は、目標信号を検出し、目標信号ドップラービンの受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)を出力するとともに、時間遅延ビンnτdを出力する。以下、ドップラー補正手段9からの補正信号に基づいて、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14により、前述と同様に、時間遅延推定値τk^(1≦k≦K)が求められる。
以上のように、この発明の実施の形態7によれば、時間遅延の推定範囲を、時間ゲート範囲に限定することにより、アンビギュイティを考慮してドップラー補正を行う超分解能時間遅延推定の処理負荷を低減させることができる。
実施の形態8.
なお、上記実施の形態6(図16、図17参照)では、パルス圧縮を考慮せずに目標信号ドップラービンの受信信号を出力する信号検出処理手段32を用いたが、図20に示すように、前述の実施の形態3(図10、図11参照)と同様のパルス圧縮型信号検出処理手段22を用いてもよい。
図20はこの発明の実施の形態8に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述(図16参照)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、ドップラー補正手段9、超分解能時間遅延推定処理部10、H/L−PRF発生装置30、ドップラー周波数推定手段31については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。また、メモリ回路21は、前述の実施の形態3(図10参照)と同様のものである。
次に、前述の図11を参照しながら、図20に示したこの発明の実施の形態8による動作について説明する。
まず、前述と同様に、H/L−PRF発生装置30の指示により、HPRFのパルスを送受信してドップラー周波数推定値fd^を求め、続いて、LPRFのパルスを送受信する。これにより、パルス方向FFTの出力信号がパルス圧縮型信号検出処理手段22およびメモリ回路21に入力される。
続いて、パルス圧縮型信号検出処理手段22により観測されたドップラー周波数観測値fd(図11参照)がメモリ回路21に入力され、ドップラー周波数観測値fdに対応するnfドップラービンの受信信号がメモリ回路21からドップラー補正手段9に入力される。
以下、前述の実施の形態6と同様に、ドップラー補正手段9からの補正信号に基づいて、超分解能時間遅延推定処理部10により、目標信号の時間遅延推定値τk^(1≦k≦K)が求められる。
以上のように、この発明の実施の形態8によれば、パルス圧縮によりS/Nが改善されるので、超分解能時間遅延推定処理部10で行われる目標検出処理の検出性能を改善することができる。
実施の形態9.
なお、上記実施の形態8(図20参照)では、ドップラー周波数観測値fdを出力するパルス圧縮型信号検出処理手段22と、超分解能時間遅延推定処理部10とを用いたが、図21に示すように、前述の実施の形態4(図13、図14参照)と同様の目標信号ドップラービン(ドップラー周波数観測値)および時間遅延ビンnτdを出力するパルス圧縮型信号検出処理手段27と、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14とを用いてもよい。
図21はこの発明の実施の形態9に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述(図20参照)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、ドップラー補正手段9、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14、H/L−PRF発生装置30、ドップラー周波数推定手段31については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
次に、前述の図14を参照しながら、図21に示したこの発明の実施の形態9による動作について説明する。
まず、前述と同様に、H/L−PRF発生装置30の指示により、HPRFおよびLPRFのパルス送受信が行われ、ドップラー周波数推定値fd^がドップラー補正手段9に入力されるとともに、パルス方向FFTの出力信号がパルス圧縮型信号検出処理手段27およびメモリ回路21に入力される。
続いて、パルス圧縮型信号検出処理手段27から、ドップラー周波数観測値fdに対応した目標信号ドップラービン(nfドップラービン)および時間遅延ビンnτd(図14参照)が出力されて、目標信号ドップラービンがメモリ回路21に入力され、時間遅延ビンnτd(図14参照)が時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14に入力される。
また、ドップラー周波数観測値fdに対応する目標信号ドップラービン(nfドップラービン)の受信信号がメモリ回路21からドップラー補正手段9に入力される。
以下、前述と同様に、ドップラー補正手段9からの補正信号に基づいて時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14により、目標信号の時間遅延推定値τk^(1≦k≦K)が求められる。
以上のように、この発明の実施の形態9によれば、時間遅延推定範囲を時間ゲート範囲に限定することにより、ドップラー補正する超分解能時間遅延推定の処理負荷を低減させることができる。
また、パルス圧縮によりS/Nが改善されるので、超分解能時間遅延推定処理に際して行われる目標検出処理の検出性能を改善することができる。
実施の形態10.
なお、上記実施の形態6(図16参照)では、前述の実施の形態1(図1参照)の構成に、H/L−PRF発生装置30、切換スイッチ30aおよびドップラー周波数推定手段31を設けるとともに、ドップラービンの受信信号のみを出力する信号検出処理手段32を用いたが、図22に示すように、前述(図1)の構成に、マルチPRF切換手段36およびドップラーアンビギュイティ補正手段37を設けてもよい。
図22はこの発明の実施の形態10に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述(図1)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、信号検出処理手段8、ドップラー補正手段9、超分解能時間遅延推定処理部10については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図22において、マルチPRF切換手段36は、送信機1に送信切換指示を入力して、送信機1および送信アンテナ2から、第1のパルス繰り返し周期PRF1の送信パルスと、第1のパルス繰り返し周期PRF1に対して互いに素の関係にある第2のパルス繰り返し周期PRF2の送信パルスとを、切り換えて送信させる。これにより、互いに素の関係にある2つのパルス繰り返し周期PRF1、PRF2に切り換えて送受信を行う。
ドップラーアンビギュイティ補正手段37は、マルチPRF切換手段36に接続され、信号検出処理手段8とドップラー補正手段9との間に挿入されており、信号検出処理手段8およびドップラー補正手段9とともにドップラー推定処理部を構成している。
ドップラーアンビギュイティ補正手段37は、ドップラー周波数のアンビギュイティを解いてドップラー周波数を推定し、目標信号を含むnfドップラービンの受信信号と、ドップラー周波数推定値fd^とを出力して、ドップラー補正手段9に入力する。
具体的には、ドップラー周波数推定値fd^を求める場合に、ドップラーアンビギュイティ補正手段37は、第1のパルス繰り返し周期PRF1の送信パルスで送受信したときに信号検出処理手段8から得られる目標信号の第1のドップラー周波数観測値fd1と、第2のパルス繰り返し周期PRF2の送信パルスで送受信したときに信号検出処理手段8から得られる目標信号の第2のドップラー周波数観測値fd2とから、ドップラー周波数のアンビギュイティを解くことになる。
次に、図22に示したこの発明の実施の形態10による動作について説明する。
まず、送信機1および送受アンテナ2は、マルチPRF切換手段36からの指示に応答して、パルス変調の施された電波を第1のパルス繰り返し周波数fPRF1で送信する。このとき、第1のパルス繰り返し周波数fPRF1は、或る整数NPRF1に関して、以下の式(11)のように表されるものとする。
Figure 2008304220
以下、信号検出処理手段8から出力される目標信号の第1のドップラー周波数観測値fd1と、目標信号ドップラービンの第1の受信信号z0nf1(1)、・・・、z0nf1(Nr)とが、ドップラーアンビギュイティ補正手段37に入力される。また、ドップラーアンビギュイティ補正手段37には、第1のパルス繰り返し周波数fPRF1も入力される。
次に、送信機1および送受アンテナ2は、マルチPRF切換手段36からの指示に応答して、パルス変調の施された電波を第2のパルス繰り返し周波数fPRF2で送信する。このとき、第2のパルス繰り返し周波数fPRF2は、整数NPRF1とは互いに素の関係にある整数NPRF2に関して、以下の式(12)のように表されるものとする。
Figure 2008304220
以下、信号検出処理手段8から出力される目標信号の第2のドップラー周波数観測値fd2と、目標信号ドップラービンの第2の受信信号z0nf2(1)、・・・、z0nf2(Nr)とが、ドップラーアンビギュイティ補正手段37に入力される。また、ドップラーアンビギュイティ補正手段37には、マルチPRF切換手段36から第2のパルス繰り返し周波数fPRF2も入力される。
ドップラーアンビギュイティ補正手段37は、まず、以下の式(13)により、ドップラービン推定値nτd^を算出する。
Figure 2008304220
ただし、式(13)のmod(nτd1・NPRF2・N’PRF2+nτd2・NPRF1・N’PRF1,PRF1・NPRF2)は、整数「nτd1・NPRF2・N’PRF2+nτd2・NPRF1・N’PRF1」を、整数「NPRF1・NPRF2」で除算したときの「余り」を出力する関数を表している。
また、nτd1は、第1のドップラー周波数観測値fd1に対応するドップラービンを表し、nτd2は、第2のドップラー周波数観測値fd2に対応するドップラービンを表している。また、N’PRF1は、以下の式(14)を満足する整数とする。
Figure 2008304220
同様に、N’PRF2は、以下の式(15)を満足する整数とする。
Figure 2008304220
次に、ドップラーアンビギュイティ補正手段37は、以下の式(16)により、ドップラー周波数推定値fd^を算出する。
Figure 2008304220
続いて、ドップラーアンビギュイティ補正手段37は、目標信号ドップラービンに対応する第1の受信信号z0nf1(1)、・・・、z0nf1(Nr)、または、第2の受信信号z0nf2(1)、・・・、z0nf2(Nr)のいずれか一方を、出力信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)として出力する。また、ドップラーアンビギュイティ補正手段37は、ドップラー周波数推定値fd^をも出力する。
受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)およびドップラー周波数推定値fd^は、ドップラー補正手段9に入力され、補正信号となって超分解能時間遅延推定処理部10に入力される。以下、超分解能時間遅延推定処理部10により、前述と同様に、目標信号の時間遅延推定値τk^(1≦k≦K)が求められる。
以上のように、この発明の実施の形態10に係るレーダ装置は、電波を生成する送信機1と、電波を送信する送信アンテナ2と、送信アンテナ2から送信されて目標3で反射された電波を受信波として受信する受信アンテナ4と、受信波の帯域制限および位相検波を行い目標に対応した目標信号を生成する受信機5と、目標3の移動に起因したドップラー効果による目標信号のドップラー周波数を推定して、ドップラー周波数推定値fd^を求めるドップラー推定処理部と、ドップラー効果による目標信号の位相回転を補正して目標信号の時間遅延を推定する時間遅延推定処理部と、送信機1に送信切換指示を入力して、送信機1から、第1のパルス繰り返し周期PRF1の送信パルスと、第1のパルス繰り返し周期PRF1に対して互いに素の関係にある第2のパルス繰り返し周期PRF2の送信パルスとを、切り換えて送信させるためのマルチPRF切換手段36とを備えている。
また、ドップラー推定処理部は、ドップラーアンビギュイティ補正手段37を含み、ドップラーアンビギュイティ補正手段37は、第1のパルス繰り返し周期PRF1の送信パルスで送受信したときに得られる目標信号の第1のドップラー周波数観測値fd1と、第2のパルス繰り返し周期PRF2の送信パルスで送受信したときに得られる目標信号の第2のドップラー周波数観測値fd2とから、ドップラー周波数のアンビギュイティを解くことにより、ドップラー周波数推定値fd^を求める。
この結果、この発明の実施の形態10によれば、互いに素の関係にある第1および第2のパルス繰り返し周期PRF1、PRF2を用いて、ドップラー周波数を推定することにより、アンビギュイティのないドップラー周波数を推定することができ、目標信号のドップラー補正の精度を改善することができる。
実施の形態11.
なお、上記実施の形態10(図22参照)では、前述の実施の形態1(図1、図3参照)と同様の信号検出処理手段8および超分解能時間遅延推定処理部10を用いたが、図23に示すように、前述の実施の形態2(図5、図6参照)と同様の信号検出処理手段13および時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14を用いてもよい。
図23はこの発明の実施の形態11に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述(図22)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、ドップラー補正手段9、マルチPRF切換手段36については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図23において、ドップラーアンビギュイティ補正手段38は、信号検出処理手段13からの3種類の信号を取り込み、ドップラー周波数のアンビギュイティを解いてドップラー周波数を推定し、目標信号を含むドップラービンの受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)と、ドップラー周波数推定値fd^と、目標信号の時間遅延ビンnτdとを出力する。
次に、図23に示したこの発明の実施の形態11による動作について説明する。
まず、前述(図22)と同様に、パルス変調の施された電波が第1のパルス繰り返し周波数fPRF1で送信されると、信号検出処理手段13から、目標信号の第1のドップラー周波数観測値fd1と、目標信号ドップラービンの第1の受信信号z0nf1(1)、・・・、z0nf1(Nr)と、目標信号の時間遅延ビンnτd1とが、ドップラーアンビギュイティ補正手段38に入力される。また、ドップラーアンビギュイティ補正手段38には、マルチPRF切換手段36から第1のパルス繰り返し周波数fPRF1も入力される。
続いて、パルス変調の施された電波が第2のパルス繰り返し周波数fPRF2で送信されると、信号検出処理手段13から、目標信号の第2のドップラー周波数観測値fd2と、目標信号ドップラービンの第2の受信信号z0nf2(1)、・・・、z0nf2(Nr)と、目標信号の時間遅延ビンnτd2とが、ドップラーアンビギュイティ補正手段38に入力される。また、ドップラーアンビギュイティ補正手段38には、マルチPRF切換手段36から第2のパルス繰り返し周波数fPRF2も入力される。
続いて、ドップラーアンビギュイティ補正手段38から出力される受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)と、時間遅延ビンnτdと、ドップラー周波数推定値fd^とのうち、ドップラー周波数推定値fd^および受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)は、ドップラー補正手段9に入力され、時間遅延ビンnτdは、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14に入力される。以下、ドップラー補正手段9からの補正信号に基づいて、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14により、前述と同様に、目標信号の遅延時間推定値τk^(1≦k≦K)が求められる。
以上のように、この発明の実施の形態11によれば、時間遅延推定範囲を時間ゲート範囲に限定することにより、アンビギュイティを考慮してドップラー補正する超分解能時間遅延推定の処理負荷を低減させることができる。
実施の形態12.
なお、上記実施の形態10(図22参照)では、前述の実施の形態1(図1、図3参照)と同様の信号検出処理手段8を用いたが、図24に示すように、前述の実施の形態3(図10、図11参照)と同様のパルス圧縮型信号検出処理手段22を用いるとともに、メモリ回路21を設けてもよい。
図24はこの発明の実施の形態12に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述(図22)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、ドップラー補正手段9、超分解能時間遅延推定処理部10、マルチPRF切換手段36、ドップラーアンビギュイティ補正手段37については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
次に、図24に示したこの発明の実施の形態12による動作について説明する。
まず、パルス変調の施された電波が第1のパルス繰り返し周波数fPRF1で送信されると、パルス圧縮型信号検出処理手段22から、目標信号の第1のドップラー周波数観測値fd1が、ドップラーアンビギュイティ補正手段37に入力される。また、ドップラーアンビギュイティ補正手段37には、マルチPRF切換手段36から第1のパルス繰り返し周波数fPRF1が入力されるとともに、メモリ回路21から目標信号ドップラービンの第1の受信信号z0nf1(1)、・・・、z0nf1(Nr)が入力される。
続いて、パルス変調の施された電波が第2のパルス繰り返し周波数fPRF2で送信されると、パルス圧縮型信号検出処理手段22から、目標信号の第2のドップラー周波数観測値fd2が、ドップラーアンビギュイティ補正手段37に入力される。また、ドップラーアンビギュイティ補正手段37には、マルチPRF切換手段36から第2のパルス繰り返し周波数fPRF2が入力されるとともに、メモリ回路21から目標信号の存在するドップラービンの第2の受信信号z0nf2(1)、・・・、z0nf2(Nr)が入力される。
これにより、ドップラーアンビギュイティ補正手段37において、目標信号のドップラー周波数推定値fd^が求められ、ドップラー周波数推定値fd^および受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)がドップラー補正手段9に入力される。以下、ドップラー補正手段9からの補正信号に基づいて、超分解能時間遅延推定処理部10により、前述と同様に、目標信号の時間遅延推定値τk^(1≦k≦K)が求められる。
以上のように、この発明の実施の形態12によれば、パルス圧縮によりS/Nが改善されるので、超分解能時間遅延推定処理に際して行われる目標検出処理の検出性能を改善することができる。
実施の形態13.
なお、上記実施の形態12(図24参照)では、前述の実施の形態3(図10、図11参照)と同様のパルス圧縮型信号検出処理手段22と、前述の実施の形態10(図22参照)と同様のドップラーアンビギュイティ補正手段37および超分解能時間遅延推定処理部10とを用いたが、図25に示すように、前述の実施の形態4(図13、図14参照)と同様のパルス圧縮型信号検出処理手段27と、前述の実施の形態11(図23参照)と同様のドップラーアンビギュイティ補正手段38および時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14とを用いてもよい。
図25はこの発明の実施の形態13に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述(図24)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、ドップラー補正手段9、メモリ回路21、マルチPRF切換手段36については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
次に、図25に示したこの発明の実施の形態13による動作について説明する。
まず、パルス変調の施された電波が第1のパルス繰り返し周波数fPRF1で送信されると、パルス圧縮型信号検出処理手段27から、目標信号の第1のドップラー周波数観測値fd1と第1の時間遅延ビンnτd1とが、ドップラーアンビギュイティ補正手段38に入力される。また、ドップラーアンビギュイティ補正手段38には、マルチPRF切換手段36から第1のパルス繰り返し周波数fPRF1が入力されるとともに、メモリ回路21から目標信号ドップラービンの第1の受信信号(1)、・・・、z0nf1(Nr)が入力される。
続いて、パルス変調の施された電波が第2のパルス繰り返し周波数fPRF2で送信されると、パルス圧縮型信号検出処理手段27から、目標信号の第2のドップラー周波数観測値fd2と第2の時間遅延ビンnτd2とが、ドップラーアンビギュイティ補正手段38に入力される。また、ドップラーアンビギュイティ補正手段38には、マルチPRF切換手段36から第2のパルス繰り返し周波数fPRF2が入力されるとともに、メモリ回路21から目標信号ドップラービンの第2の受信信号z0nf2(1)、・・・、z0nf2(Nr)が入力される。
これにより、ドップラーアンビギュイティ補正手段38において、目標信号のドップラー周波数推定値fd^が求められ、ドップラー周波数推定値fd^および受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)がドップラー補正手段9に入力される。以下、ドップラー補正手段9からの補正信号に基づいて、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14により、前述と同様に、目標信号の時間遅延推定値τk^(1≦k≦K)が求められる。
以上のように、この発明の実施の形態13によれば、時間遅延推定範囲を時間ゲート範囲に限定することにより、アンビギュイティを考慮してドップラー補正する超分解能時間遅延推定の処理負荷を低減させることができる。
また、パルス圧縮によりS/Nが改善されるので、超分解能時間遅延推定処理に際して行われる目標検出処理の検出性能を改善することができる。
実施の形態14.
なお、上記実施の形態10(図22参照)では、前述の実施の形態1(図1参照)の構成に、マルチPRF切換手段36およびドップラーアンビギュイティ補正手段37を設けたが、図26に示すように、前述(図1)の構成に、送信周波数切換手段39およびドップラーアンビギュイティ補正手段40を設けてもよい。
図26はこの発明の実施の形態14に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述(図1)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、信号検出処理手段8、ドップラー補正手段9、超分解能時間遅延推定処理部10については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図26において、送信周波数切換手段39は、送信機1に送信切換指示を入力して、送信機1および送信アンテナ2から、波長が互いに素の関係にある2つの送信周波数(第1および第2の波長λ1、λ2)を切り換えて送信させる。ここで、2つの送信周波数は、第1および第2の波長λ1、λ2と光速cとを用いて、c/λ1、c/λ2で表される。
ドップラーアンビギュイティ補正手段40は、送信周波数切換手段39に接続され、信号検出処理手段8とドップラー補正手段9との間に挿入されており、信号検出処理手段8およびドップラー補正手段9とともにドップラー推定処理部を構成している。
ドップラーアンビギュイティ補正手段40は、ドップラー周波数のアンビギュイティを解いてドップラー周波数を推定し、目標信号ドップラービンの受信信号およびドップラー周波数推定値fd^を出力する。
具体的には、ドップラーアンビギュイティ補正手段40は、第1の波長λ1の送信パルスで送受信したときに得られる目標信号の第1のドップラー周波数観測値fd1と、第2の波長λ2の送信パルスで送受信したときに得られる目標信号の第2のドップラー周波数観測値fd2とから、ドップラー周波数のアンビギュイティを解くことにより、ドップラー周波数推定値fd^を求める。なお、ここでは、便宜的に、第1および第2のドップラー周波数観測値fd1、fd2として、前述の実施の形態10〜13と同一符号を用いているが、前述とは異なる観測値を示すものとする。
次に、図26に示したこの発明の実施の形態14による動作について説明する。
まず、送信周波数切換手段39からの指示に応答して、送信機1および送信アンテナ2から、パルス変調の施された電波が、第1の送信周波数c/λ1(第1の波長λ1)で送信される。ここで、第1の波長λ1は、或る単位δλおよび整数Nλ1を用いて、以下の式(17)のように表されるものとする。
Figure 2008304220
続いて、信号検出処理手段8から、目標信号の第1のドップラー周波数観測値fd1と、第1の波長λ1に基づく目標信号ドップラービンの第1の受信信号z0nλ1(1)、・・・、z0nλ1(Nr)とが、ドップラーアンビギュイティ補正手段40に入力される。ここで、第1のドップラー周波数観測値fd1は、以下の式(18)により、単位δλに応じた第1の目標速度観測値nλ1として求められる。
Figure 2008304220
ただし、式(18)のfloor[ ]は、[ ]内の値を四捨五入する関数を表している。
次に、送信周波数切換手段39からの指示に応答して、送信機1および送信アンテナ2から、パルス変調の施された電波が、第2の送信周波数c/λ2(第2の波長λ2)で送信される。ここで、第2の波長λ2は、単位δλおよび整数Nλ2を用いて、以下の式(19)のように表されるものとする。
Figure 2008304220
ただし、式(19)において、整数Nλ2と整数Nλ1とは互いに素の関係にある。
続いて、信号検出処理手段8から、目標信号の第2のドップラー周波数観測値fd2と、第2の波長λ2に基づく目標信号ドップラービンの第2の受信信号z0nλ2(1)、・・・、z0nλ2(Nr)とが、ドップラーアンビギュイティ補正手段40に入力される。ここで、第2のドップラー周波数観測値fd2は、以下の式(20)により、単位δλに応じた第2の目標速度観測値nλ2として求められる。
Figure 2008304220
次に、ドップラーアンビギュイティ補正手段40は、上記入力信号に基づいて、まず、以下の式(21)により、単位δλとして目標速度推定値nλ^を算出する。
Figure 2008304220
ただし、式(21)内のN’λ1は、以下の式(22)を満足する整数とする。
Figure 2008304220
また、式(21)内のN’λ2は、以下の式(23)を満足する整数とする。
Figure 2008304220
次に、ドップラーアンビギュイティ補正手段40は、以下の式(24)により、ドップラー周波数推定値fd^を算出する。
Figure 2008304220
そして、目標信号ドップラービンに対応する第1の受信信号z0nf1(1)、・・・、z0nf1(Nr)を出力して、ドップラー補正手段9に入力する。ここでは、ドップラーアンビギュイティ補正手段40の出力信号をz0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)と表記する。
また、ドップラーアンビギュイティ補正手段40は、ドップラー周波数推定値fd^を出力して、ドップラー補正手段9に入力する。
以下、ドップラー補正手段9は、入力信号(受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)およびドップラー周波数推定値fd^)に基づき、補正信号を出力して超分解能時間遅延推定処理部10に入力し、超分解能時間遅延推定処理部10は、前述の実施の形態1と同様に、目標信号の時間遅延推定値を求める。
なお、ドップラーアンビギュイティ補正手段40は、上記式(24)により第1の波長λ1に基づいてドップラー周波数推定値fd^を求めたが、以下の式(25)により、第2の波長λ2に基づいてドップラー周波数推定値fd^を求め、第1の受信信号z0nf1(1)、・・・、z0nf1(Nr)とともに出力してもよい。
Figure 2008304220
以上のように、この発明の実施の形態14に係るレーダ装置は、前述(図1参照)の構成に加えて、送信周波数切換手段39を備えており、送信周波数切換手段39は、送信機1に送信切換指示を入力して、送信機1から第1の波長λ1の送信パルスと、第1の波長λ1に対して互いに素の関係にある第2の波長λ2の送信パルスとを、切り換えて送信させるようになっている。
また、ドップラー推定処理部は、ドップラーアンビギュイティ補正手段40を含み、ドップラーアンビギュイティ補正手段40は、第1の波長λ1の送信パルスで送受信したときに得られる目標信号の第1のドップラー周波数観測値fd1と、第2の波長λ2の送信パルスで送受信したときに得られる目標信号の第2のドップラー周波数観測値fd2とから、ドップラー周波数のアンビギュイティを解くことにより、ドップラー周波数推定値fd^を求める。
したがって、この発明の実施の形態14によれば、互いに素の関係にある2種類の波長λ1、λ2を用いてドップラー周波数を推定することにより、アンビギュイティのないドップラー周波数を推定することができ、目標信号のドップラー補正精度を改善することができる。
実施の形態15.
なお、上記実施の形態14(図26参照)では、図1の構成に送信周波数切換手段39およびドップラーアンビギュイティ補正手段40を設けたが、図27に示すように、前述の実施の形態2(図5参照)の構成に、送信周波数切換手段39およびドップラーアンビギュイティ補正手段41を設けてもよい。
図27はこの発明の実施の形態15に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述(図5)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、信号検出処理手段13、ドップラー補正手段9、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。また、送信周波数切換手段39は、前述(図26)と同様のものである。
図27において、ドップラーアンビギュイティ補正手段41は、ドップラー周波数のアンビギュイティを解いてドップラー周波数を推定し、目標信号ドップラービンの受信信号と、ドップラー周波数推定値fd^と、目標信号の時間遅延ビンとを出力する。目標信号ドップラービンの受信信号およびドップラー周波数推定値fd^は、ドップラー補正手段9に入力され、目標信号の時間遅延ビンは、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14に入力される。
次に、図27に示したこの発明の実施の形態15による動作について説明する。
まず、前述と同様に、送信周波数切換手段39の指示に応答して、送信機1および送信アンテナ2から第1の送信周波数c/λ1のパルス変調の施された電波が送信される。
これにより、信号検出処理手段13から、ドップラーアンビギュイティ補正手段41に対して、目標信号の第1のドップラー周波数観測値fd1と、目標信号ドップラービンの受信信号z0nλ1(1)、・・・、z0nλ1(Nr)と、目標信号の時間遅延ビンnλ1とが入力される。また、ドップラーアンビギュイティ補正手段41には、送信周波数切換手段39から、送信波長設定値(第1の波長λ1)が入力される。
続いて、送信周波数切換手段39の指示に応答して、送信機1および送信アンテナ2から第2の送信周波数c/λ2のパルス変調の施された電波が送信される。
これにより、信号検出処理手段13から、ドップラーアンビギュイティ補正手段41に対して、目標信号の第2のドップラー周波数観測値fd2と、目標信号ドップラービンの受信信号z0nλ2(1)、・・・、z0nλ2(Nr)と、目標信号の時間遅延ビンnλ2とが入力される。また、ドップラーアンビギュイティ補正手段41には、送信周波数切換手段39から、送信波長設定値(第1の波長λ2)が入力される。
ドップラーアンビギュイティ補正手段41は、目標信号ドップラービンに対応する第1の受信信号z0nλ1(1)、・・・、z0nλ1(Nr)と目標信号の第1の時間遅延ビンnλ1との組み合わせ、または、目標信号ドップラービンに対応する第2の受信信号z0nλ2(1)、・・・、z0nλ2(Nr)と目標信号の第2の時間遅延ビンnλ2との組み合わせ、のいずれか一方の組み合わせを出力する。
このとき、ドップラーアンビギュイティ補正手段41からは、目標信号ドップラービンの受信信号z0nλ(1)、・・・、z0nλ(Nr)と、時間遅延ビンnτdと、ドップラー周波数推定値fd^とが出力され、ドップラー周波数推定値fd^および受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)はドップラー補正手段9に入力され、時間遅延ビンnτdは時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14に入力される。
以下、前述(図5参照)の実施の形態2と同様に、目標信号の遅延時間推定値τk^が求められる。
以上のように、このように15によれば、時間遅延推定範囲を時間ゲート範囲に限定することにより、アンビギュイティを考慮してドップラー補正する超分解能時間遅延推定の処理負荷を低減させることができる。
実施の形態16.
なお、上記実施の形態14(図26参照)では、図1の構成に送信周波数切換手段39およびドップラーアンビギュイティ補正手段40を設けたが、図28に示すように、前述の実施の形態3(図10参照)の構成に、送信周波数切換手段39およびドップラーアンビギュイティ補正手段40を設けてもよい。
図28はこの発明の実施の形態16に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述(図10)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、ドップラー補正手段9、超分解能時間遅延推定処理部10、メモリ回路21、パルス圧縮型信号検出処理手段22については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。また、送信周波数切換手段39およびドップラーアンビギュイティ補正手段40は、前述(図26)と同様のものである。
次に、図28に示したこの発明の実施の形態16による動作について説明する。
まず、送信機1および送信アンテナ2から、第1の送信周波数c/λ1のパルス変調の施された電波を送信し、パルス圧縮型信号検出処理手段22から、ドップラーアンビギュイティ補正手段40に対して、目標信号の第1のドップラー周波数観測値fd1と、目標信号ドップラービンの受信信号z0nλ1(1)、・・・、z0nλ1(Nr)とを入力する。このとき、ドップラーアンビギュイティ補正手段40には、送信周波数切換手段39からの送信波長設定値(第1の波長λ1)も入力される。
続いて、送信機1および送信アンテナ2から、第2の送信周波数c/λ2のパルス変調の施された電波を送信し、パルス圧縮型信号検出処理手段22から、ドップラーアンビギュイティ補正手段40に対して、目標信号の第2のドップラー周波数観測値fd2と、目標信号ドップラービンの受信信号z0nλ2(1)、・・・、z0nλ2(Nr)とを入力する。このとき、ドップラーアンビギュイティ補正手段40には、送信周波数切換手段39からの送信波長設定値(第2の波長λ2)も入力される。
以下、前述と同様に、目標信号の時間遅延推定値τk^が求められ、ドップラー周波数推定値fd^および受信信号z0nλ(1)、・・・、z0nλ(Nr)がドップラー補正手段9に入力され、超分解能時間遅延推定処理部10により目標信号の遅延時間推定値τk^が求められる。
以上のように、この発明の実施の形態16によれば、パルス圧縮型信号検出処理手段22でのパルス圧縮処理によりS/Nを改善しているので、超分解能時間遅延推定処理部10で実行される目標検出処理の検出性能を改善することができる。
実施の形態17.
なお、上記実施の形態15(図27参照)では、前述の実施の形態2(図5)の構成に送信周波数切換手段39およびドップラーアンビギュイティ補正手段41を設けたが、図29に示すように、前述の実施の形態4(図13参照)の構成に、送信周波数切換手段39およびドップラーアンビギュイティ補正手段41を設けてもよい。
図29はこの発明の実施の形態17に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述(図13)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、ドップラー補正手段9、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14、メモリ回路21、パルス圧縮型信号検出処理手段27については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。また、送信周波数切換手段39およびドップラーアンビギュイティ補正手段41は、前述(図27)と同様のものである。
次に、図29に示したこの発明の実施の形態17による動作について説明する。
まず、前述と同様に、第1の送信周波数c/λ1のパルス変調電波の送受信に基づき、パルス圧縮型信号検出処理手段27から、ドップラーアンビギュイティ補正手段41に対して、目標信号の第1のドップラー周波数観測値fd1および時間遅延ビンnτd1が入力される。また、ドップラーアンビギュイティ補正手段41には、送信周波数切換手段39からの送信波長設定値(第1の波長λ1)が入力される。
続いて、第2の送信周波数c/λ2のパルス変調電波の送受信に基づき、パルス圧縮型信号検出処理手段27から、ドップラーアンビギュイティ補正手段41に対して、目標信号の第2のドップラー周波数観測値fd2および時間遅延ビンnτd2が入力される。また、ドップラーアンビギュイティ補正手段41には、送信周波数切換手段39からの送信波長設定値(第2の波長λ2)が入力される。
以下、前述の実施の形態15(図27)と同様に、ドップラーアンビギュイティ補正手段41は、目標信号ドップラービンに対応する受信信号z0nλ(1)、・・・、z0nλ(Nr)と、時間遅延ビンnτdと、ドップラー周波数推定値fd^とを出力する。
このうち、ドップラー周波数推定値fd^および受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)はドップラー補正手段9に入力され、時間遅延ビンnτdは、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14に入力される。
以下、前述の実施の形態4(図13)と同様に、目標信号の遅延時間推定値τk^が求められる。
以上のように、この発明の実施の形態17によれば、時間遅延推定範囲を時間ゲート範囲に限定することにより、アンビギュイティを考慮してドップラー補正する超分解能時間遅延推定の処理負荷を低減させることができる。
また、パルス圧縮によりS/Nを改善しているので、超分解能時間遅延推定処理に際して行われる目標検出処理の検出性能を改善することができる。
実施の形態18.
なお、上記実施の形態1(図1参照)では、時間遅延推定値τk^の評価および評価結果に基づくアンビギュイティ補正について考慮しなかったが、図30に示すように、時間遅延推定値評価手段43を設け、評価結果に応じてドップラー補正手段42にアンビギュイティ補正指示信号を入力してもよい。
図30はこの発明の実施の形態18に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述(図1)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、信号検出処理手段8、超分解能時間遅延推定処理部10については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図30においては、前述のドップラー補正手段9に代えて、アンビギュイティを考慮したドップラー補正手段42が設けられるとともに、超分解能時間遅延推定処理部10の出力側に、アンビギュイティ推定部を含む時間遅延推定値評価手段43が設けられている。
時間遅延推定値評価手段43は、超分解能時間遅延推定処理部10から入力された時間遅延推定値τk^,nambの精度を評価し、ドップラー補正手段42に対して、アンビギュイティ補正指示信号を入力する。
また、時間遅延推定値評価手段43内のアンビギュイティ推定部は、ドップラー周波数のアンビギュイティを未知パラメータとし、超分解能時間遅延推定処理部10の処理過程で算出されるMUSICスペクトルのピーク値を、未知パラメータに対する評価関数値として、アンビギュイティを推定する。
ドップラー補正手段42は、アンビギュイティ補正指示信号に基づくアンビギュイティを考慮して、ドップラー効果による目標信号の位相回転を補正する。
次に、図30に示したこの発明の実施の形態18による動作について説明する。
まず、前述と同様に、送信機1および送信アンテナ2からパルス変調の施された電波が送信されると、信号検出処理手段8から目標信号のドップラー周波数観測値fdと目標信号ドップラービンの受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)が出力されて、ドップラー補正手段42に入力される。
続いて、ドップラー補正手段42は、最初はアンビギュイティ数nambを初期値(=0)に設定し、以下の式(26)により、受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)に含まれる目標信号成分の位相回転を補正する。
Figure 2008304220
なお、アンビギュイティ数nambの値は、その後の時間遅延推定値評価手段43からのアンビギュイティ補正指示信号に応じて変化する。
アンビギュイティ数nambにおけるドップラー補正信号z0’nfnamb(1)、・・・、z0’nfnamb(Nr)は、超分解能時間遅延推定処理部10および時間遅延推定評価手段43に入力される。
以下、超分解能時間遅延推定処理部10においては、前述の実施の形態1と同様に、アンビギュイティ数nambにおける時間遅延推定値τk^,namb(1≦k≦K)が算出される。
時間遅延推定値評価手段43は、ドップラー補正手段42から入力されたアンビギュイティ数nambにおけるドップラー補正信号z0’nfnamb(1)、・・・、z0’nfnamb(Nr)と、超分解能時間遅延推定処理部10から入力されたアンビギュイティ数nambにおける時間遅延推定値τk^,namb(1≦k≦K)とに基づき、まず、前述の式(2)により相関行列Rを算出する。
また、時間遅延推定値評価手段43は、前述の式(3)で表されるステアリングベクトルa(τ)に対して、アンビギュイティ数nambにおける時間遅延推定値τk^,namb(1≦k≦K)を代入し、a(τ1^,namb)、・・・、a(τK^,namb)を求める。また、時間遅延推定値評価手段43は、雑音の固有値に対応する固有ベクトルe(K+1)、・・・、e(Md)から、以下の式(27)により、行列Rnoiseを生成する。
Figure 2008304220
さらに、時間遅延推定値評価手段43は、ステアリングベクトルa(τ1^,namb)、・・・、a(τK^,namb)と行列Rnoiseとの直交度を表す評価関数値I(namb)を、以下の式(28)により算出する。
Figure 2008304220
次に、時間遅延推定値評価手段43は、アンビギュイティ数nambと想定する全アンビギュイティ数Nambとを比較して、namb<Nambの場合には、アンビギュイティ数nambを「namb←namb+1」にインクリメントしてドップラー補正手段42に入力する。これに応答して、ドップラー補正手段42は、入力されたアンビギュイティ数nambにより、受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)に含まれる目標信号成分の位相回転を補正し、信号z0’nf(1)、・・・、z0’nf(Nr)を生成する。
以下、同様にして、受信信号z0’nf(1)、・・・、z0’nf(Nr)および時間遅延推定値τk^(1≦k≦K)が時間遅延推定値評価手段43に入力され、時間遅延推定値評価手段43は、式(28)により再び評価関数値I(namb)を算出する。
以上の処理を繰り返し実行することにより、評価関数値I(1)、I(2)、・・・、I(Namb)が算出され、評価関数値I(1)、I(2)、・・・、I(Namb)を最大にするアンビギュイティ数nambが調べられる。
上記処理結果として得られるアンビギュイティ数を「namb0」と表記したとき、超分解能時間遅延推定処理部10は、アンビギュイティ数namb0における時間遅延推定値τk^,namb0(1≦k≦K)を、以下の式(29)のように、最終的な時間遅延推定値τk^(1≦k≦K)として出力する。
Figure 2008304220
以上のように、この発明の実施の形態18に係るレーダ装置は、超分解能時間遅延推定処理部10(時間遅延推定処理部)から入力された時間遅延推定値τk^,nambの精度を評価するためのアンビギュイティ推定部を含む時間遅延推定値評価手段43を備え、時間遅延推定値評価手段43内のアンビギュイティ推定部は、ドップラー周波数のアンビギュイティを未知パラメータとし、時間遅延推定処理部の処理過程で算出されるMUSICスペクトルのピーク値を、未知パラメータに対する評価関数値として、アンビギュイティを推定する。
これにより、ドップラー周波数のアンビギュイティを総当りで探索することができ、アンビギュイティの影響を受けることなくドップラー周波数を推定することができる。
実施の形態19.
なお、上記実施の形態18(図30参照)では、前述の実施の形態1(図1)の構成にドップラー補正手段42および時間遅延推定値評価手段43を適用したが、図31に示すように、前述の実施の形態2(図5参照)の構成に、ドップラー補正手段42および時間遅延推定値評価手段43を適用してもよい。
図31はこの発明の実施の形態19に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述(図5)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、信号検出処理手段13、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。また、ドップラー補正手段42および時間遅延推定値評価手段43は、前述(図30)と同様のものである。
次に、図31に示したこの発明の実施の形態19による動作について説明する。
まず、前述(図5)と同様に、送信機1および送信アンテナ2からパルス変調の施された電波が送信されると、目標3で反射された電波が受信アンテナ4および受信機5を介して受信され、信号検出処理手段13から、目標信号ドップラービンの受信信号と、ドップラー周波数観測値と、目標信号の時間遅延ビンとが出力される。
以下、前述(図30)と同様に、ドップラー補正手段42および時間遅延推定値評価手段43による評価および補正処理が繰り返されて、時間ゲート型超分解能時間遅延差推定処理部14は、ドップラー補正信号および時間遅延ビンに基づき、最終的な目標信号の時間遅延推定値fd^を出力する。
以上のように、この発明の実施の形態19によれば、前述の実施の形態18の作用効果に加えて、時間遅延推定範囲を時間ゲート範囲に限定することにより、アンビギュイティを考慮してドップラー補正する超分解能時間遅延推定の処理負荷を低減させることができる。
実施の形態20.
なお、上記実施の形態19(図31参照)では、前述の実施の形態2(図5)の構成にドップラー補正手段42および時間遅延推定値評価手段43を適用したが、図32に示すように、前述の実施の形態3(図10参照)の構成に、ドップラー補正手段42および時間遅延推定値評価手段43を適用してもよい。
図32はこの発明の実施の形態20に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述(図10)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、超分解能時間遅延推定処理部10、メモリ回路21、パルス圧縮型信号検出処理手段22については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。また、ドップラー補正手段42および時間遅延推定値評価手段43は、前述(図30、図31)と同様のものである。
次に、図32に示したこの発明の実施の形態20による動作について説明する。
まず、前述(図10)と同様に、送信機1および送信アンテナ2からパルスが送信されると、目標3で反射された電波が受信アンテナ4および受信機5で受信されて、パルス圧縮型信号検出処理手段22からドップラー周波数観測値が出力されるとともに、メモリ回路21から目標信号ドップラービンの受信信号が出力される。
以下、前述(図30)と同様に、ドップラー補正手段42および時間遅延推定値評価手段43による評価および補正処理が繰り返されて、超分解能時間遅延推定処理部10により最終的な目標信号の時間遅延推定値fd^が求められる。
以上のように、この発明の実施の形態20によれば、前述の実施の形態18の作用効果に加えて、パルス圧縮によりS/Nが改善されるので、超分解能時間遅延推定処理に際して行われる目標検出処理の検出性能を改善することができる。
実施の形態21.
なお、上記実施の形態20(図32参照)では、前述の実施の形態3(図10)の構成にドップラー補正手段42および時間遅延推定値評価手段43を適用したが、図33に示すように、前述の実施の形態4(図13参照)の構成に、ドップラー補正手段42および時間遅延推定値評価手段43を適用してもよい。
図33はこの発明の実施の形態21に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述(図13)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14、メモリ回路21、パルス圧縮型信号検出処理手段27については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。また、ドップラー補正手段42および時間遅延推定値評価手段43は、前述(図30〜図32)と同様のものである。
次に、図33に示したこの発明の実施の形態21による動作について説明する。
まず、前述と同様に、送信機1および送信アンテナ2からパルスが送信されると、目標3で反射された電波が受信アンテナ4および受信機5で受信されて、パルス圧縮型信号検出処理手段27からドップラー周波数観測値および目標信号の時間遅延ビンが出力されるとともに、メモリ回路21から目標信号ドップラービンの受信信号が出力される。
以下、前述(図30)と同様に、ドップラー補正手段42および時間遅延推定値評価手段43による評価および補正処理が繰り返されて、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14により最終的な目標信号の時間遅延推定値fd^が求められる。
以上のように、この発明の実施の形態21によれば、前述の実施の形態18の作用効果に加えて、時間遅延推定範囲を時間ゲート範囲に限定することにより、アンビギュイティを考慮してドップラー補正する超分解能時間遅延推定の処理負荷を低減させることができる。
また、パルス圧縮によりS/Nが改善されるので、超分解能時間遅延推定処理に際して行われる目標検出処理の検出性能を改善することができる。
実施の形態22.
なお、上記実施の形態2(図5参照)では、単にドップラー補正信号のみを出力するドップラー補正手段9を用いたが、図34および図35に示すように、パルス相関信号およびパルス圧縮に基づくドップラー補正信号および時間遅延ビンを出力するドップラー補正手段44を用いてもよい。
図34はこの発明の実施の形態22に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述(図5)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、信号検出処理手段13、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図35は図34内のドップラー補正手段44を具体的に示すブロック図である。
図35において、ドップラー補正手段44は、パルス相関処理手段45と、ドップラーアンビギュイティ制限手段46と、アンビギュイティ制限型ドップラー補正手段47と、パルス圧縮手段23と、ドップラー補正精度評価手段48とにより構成されている。
ドップラー補正手段44内のパルス相関処理手段45は、信号検出処理手段13からの時間遅延ビンおよび受信信号を入力情報として、目標信号の存在するドップラービンに関して受信パルスを検出し、受信パルスと送信したパルスとを複素乗算してパルス相関信号を生成する。
ドップラーアンビギュイティ制限手段46は、信号検出処理手段13からのドップラー周波数観測値と、パルス相関処理手段45からのパルス相関信号とを入力情報として、パルス相関信号に対してFFT処理を施してドップラー周波数を推定し、ドップラーアンビギュイティ範囲を制限する。
アンビギュイティ制限型ドップラー補正手段47は、信号検出処理手段13からの受信信号と、ドップラーアンビギュイティ制限手段46により制限されたドップラーアンビギュイティ範囲とを入力情報として、受信信号に対してドップラーアンビギュイティ補正を施し、ドップラーアンビギュイティ補正後の受信信号を、補正信号としてパルス圧縮手段23に出力する。
パルス圧縮手段23は、前述(図12参照)のように、FFT処理手段17およびIFFT処理手段25を含み、パルス圧縮処理が施された補正信号をドップラー補正精度評価手段48に出力する。
ドップラー補正精度評価手段48は、アンビギュイティ推定部を含み、パルス圧縮手段23から入力されるパルス圧縮処理が施された補正信号に基づいて、アンビギュイティ補正指示信号をアンビギュイティ制限型ドップラー補正手段47に入力し、パルス圧縮手段23からの補正信号の中で、ピーク値が最も高かったときのアンビギュイティによるドップラー補正信号を、時間遅延ビンとともに出力する。
ドップラー補正精度評価手段48内のアンビギュイティ推定部は、アンビギュイティを未知パラメータとし、パルス圧縮手段23によるパルス圧縮処理後のピーク値を、未知パラメータに対する評価関数値として、アンビギュイティを推定する。
また、ドップラー補正精度評価手段48内のアンビギュイティ推定部は、アンビギュイティ探索手段を含み、アンビギュイティ探索手段は、送信機1および送信アンテナ2から送信される送信パルスと、受信アンテナ4および受信機5により受信される受信パルスとの相関信号の位相変化から、ドップラー周波数の範囲を特定し、ドップラー周波数の範囲に限定してアンビギュイティを探索する。
次に、図36を参照しながら、図34および図35に示したこの発明の実施の形態22による動作について説明する。
図36はパルス相関処理手段45を含むドップラー補正手段44の処理を示す説明図であり、パルス相関信号のドップラー周波数の分解能範囲内での信号検出処理手段13からの受信信号に基づく複数の目標信号成分候補を、ドップラー周波数視野Bd1ごとに示している。
図36において、横軸はドップラー周波数、縦軸は入力信号強度であり、各領域#1〜#(Nr/Ns)のドップラー周波数視野Bd1は、ドップラー周波数の分解能範囲内の各パルス方向FFTに対応している。ドップラー周波数視野Bd1ごとの目標信号成分候補(積分値)のうち、ピーク値となる(ドップラー周波数の位相が実際の目標3の移動と一致する)1つの候補のみが真の目標信号に対応する。
つまり、パルス相関信号のドップラー周波数の分解能範囲内において、Nr/Ns個の目標信号成分候補fd1−[Nr/2Ns]Bd1、fd1−{[Nr/2Ns]−1}Bd1、・・・、fd1+[Nr/2Ns]Bd1のうち、ピーク値を示す1つの成分候補が目標信号のドップラー周波数に対応する。
図34において、まず、送信機1および送信アンテナ2からパルス変調の施された電波が送信され、目標3で反射された電波が受信アンテナ4および受信機5で受信されると、信号検出処理手段13から、目標信号のドップラー周波数観測値fd2と、目標信号ドップラービンの受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)と、目標信号の時間遅延ビンnτdとが、ドップラー補正手段44に入力される。
なお、ここでは、信号検出処理手段13から出力されるドップラー周波数観測値fd2と、ドップラー補正手段44内においてパルス相関信号のピーク値からチップ幅(サンプリング間隔)Tで観測されるドップラー周波数fd1とを区別するために、fd1、fd2を用いているが、前述の実施の形態で用いたfd1、fd2とは異なることは言うまでもない。
図35において、時間遅延ビンnτdおよび受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)は、ドップラー補正手段44内のパルス相関処理手段45に入力される。
パルス相関処理手段45は、受信信号z0nf(1)、・・・、z0nf(Nr)および時間遅延ビンnτdに基づき、目標3に反射されて受信されたパルスz0nf(nτd)、・・・、z0nf(nτd+Ns−1)を生成するとともに、送信パルス波形z0(1)、・・・、z0(Ns)を用いて、以下の式(30)により、パルス相関信号z1(1)、・・・、z1(Ns)を生成する。
Figure 2008304220
ただし、式(30)において、z0 nf(i)は、z0nf(i)の複素共役を表す。
パルス相関信号z1(1)、・・・、z1(Ns)にFFTを施し、FFT処理結果のピーク値から、チップ長で観測したときのドップラー周波数fd1を求める。ここで、ピークがiz1(1≦iz1≦Ns)ビンに存在した場合、チップ長で観測したときのドップラー周波数fd1は、以下の式(31)により表される。
Figure 2008304220
また、パルス相関信号のドップラー周波数の分解能は、以下の式(32)により表される。
Figure 2008304220
また、実際の目標3の移動に対応した最終的なドップラー周波数fd(1)は、以下の式(33)で表されるように、式(32)で求めた分解能に基づく下限値と上限値との間の範囲内に存在する。
Figure 2008304220
ここで、整数nとドップラー周波数視野Bd1との乗算値n・Bd1が、初めて下限値よりも大きくなるときの整数(最小値)nminと、乗算値n・Bd1が初めて上限値よりも大きくなるときの整数(最大値)nmaxとを用いて、以下の式(34)により、ドップラー周波数の候補fd(namb)を設定する。
Figure 2008304220
ドップラー周波数の候補fd(namb)は、アンビギュイティ制限型ドップラー補正手段47に入力される。アンビギュイティ制限型ドップラー補正手段47は、まず、アンビギュイティ数namb=0として、以下の式(35)により、入力信号のドップラー補正を行う。
Figure 2008304220
アンビギュイティ制限型ドップラー補正手段47の出力信号は、パルス圧縮手段23に入力され、パルス圧縮手段23は、パルス圧縮処理を施した信号をドップラー補正精度評価手段48に入力する。ドップラー補正精度評価手段48は、パルス圧縮信号の目標信号成分であるピークの値を調べる。
ドップラー補正精度評価手段48は、アンビギュイティ数nambの評価結果が、namb<Ns/Ndの場合には、アンビギュイティ数nambをインクリメント「namb←namb+1」して、アンビギュイティ制限型ドップラー補正手段47でドップラー補正を行う指示信号を入力する。
また、ドップラー補正精度評価手段48は、アンビギュイティ数nambの評価結果が、namb=Ns/Ndの場合には、ピーク値が最も大きかったときのアンビギュイティ数namb0を調べ、そのときの補正信号を出力する。
以下、前述と同様に、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14において、目標信号の時間遅延推定値が求められる。
以上のように、この発明の実施の形態22(図34、図35参照)によれば、ドップラー推定処理部は、ドップラー補正手段44を含み、ドップラー補正手段44は、FFT処理手段17およびIFFT処理手段25(図12参照)を含むパルス圧縮手段23と、アンビギュイティ推定部を含むドップラー補正精度評価手段48とを有する。
また、ドップラー補正精度評価手段48内のアンビギュイティ推定部は、アンビギュイティを未知パラメータとし、パルス圧縮手段23によるパルス圧縮処理後のピーク値を、未知パラメータに対する評価関数値として、アンビギュイティを推定する。
また、ドップラー補正精度評価手段48内のアンビギュイティ推定部は、アンビギュイティ探索手段を含み、アンビギュイティ探索手段は、送信機1および送信アンテナ2から送信される送信パルスと、受信アンテナ4および受信機5により受信される受信パルスとの相関信号の位相変化から、ドップラー周波数の範囲を特定し、ドップラー周波数の範囲に限定してアンビギュイティを探索する。
これにより、ドップラー周波数のアンビギュイティの探索範囲を、パルス相関信号におけるドップラー周波数の分解能範囲に限定することができ、アンビギュイティ探索の負荷を低減することができる。
実施の形態23.
なお、上記実施の形態22(図34参照)では、前述の実施の形態2(図5参照)の構成にドップラー補正手段44を適用したが、図37に示すように、前述の実施の形態4(図13参照)の構成にドップラー補正手段44を適用してもよい。
図37はこの発明の実施の形態23に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述(図13)と同様の送信機1、送信アンテナ2、目標3、受信アンテナ4、受信機5、A/D変換器6、パルス方向FFT7(#1)〜7(#Nr)、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14、メモリ回路21、パルス圧縮型信号検出処理手段27については、前述と同一符号を付して詳述を省略する。また、ドップラー補正手段44は、図34、図35と同様のものである。
次に、図37に示したこの発明の実施の形態23による動作について説明する。
前述と同様に、送信機1および送信アンテナ2からパルスが送信され、目標3で反射された電波が受信アンテナ4および受信機5で受信されると、パルス圧縮型信号検出処理手段27から、ドップラー周波数観測値および目標信号の時間遅延ビンが出力されて、ドップラー補正手段44に入力される。
また、ドップラー補正手段44には、メモリ回路21から、目標信号ドップラービンの受信信号が入力される。以下、前述と同様に、時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14において、目標信号の時間遅延推定値が求まる。
以上のように、この発明の実施の形態23によれば、前述の実施の形態22の効果に加えて、パルス圧縮型信号検出処理手段27におけるパルス圧縮により、S/Nが改善されるので、超分解能時間遅延推定処理に際して行われる目標検出処理の検出性能をさらに改善することができる。
なお、図37内の時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部14に代えて超分解能時間遅延推定処理部10を用いたレーダ装置の場合には、超分解能時間遅延推定処理部10に換えて通常の時間遅延推定処理部としてパルス圧縮処理を適用することもできる。
また、時間遅延推定範囲を制限する時間ゲートを設けて、時間ゲートに限定したパルス圧縮処理や超分解能時間遅延推定処理を、時間ゲートをスライディングさせながら行い、遅延時間の全範囲の目標信号を検出する方式を採用することもできる。
この発明の実施の形態1に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態1による複数回の送受信における各信号の時間関係を示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係る信号検出処理手段の具体的構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による目標信号と時間遅延ビンおよびドップラービンとの関係を示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態2に係る信号検出処理手段の内部構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2に係る時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部の内部構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2における時間ゲートの時間関係を示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係るデシメーション処理手段の内部構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態3に係るパルス圧縮型信号検出処理手段を具体的に示すブロック図である。 この発明の実施の形態3に係るパルス圧縮手段を具体的に示すブロック図である。 この発明の実施の形態4に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態4に係るパルス圧縮型信号検出処理手段を具体的に示すブロック図である。 この発明の実施の形態5に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態6に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態6に係る信号検出処理手段を具体的に示すブロック図である。 この発明の実施の形態7に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態7に係る信号検出処理手段を具体的に示すブロック図である。 この発明の実施の形態8に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態9に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態10に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態11に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態12に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態13に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態14に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態15に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態16に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態17に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態18に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態19に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態20に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態21に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態22に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態22に係るドップラー補正手段を具体的に示すブロック図である。 この発明の実施の形態22に係るドップラー補正手段の処理を示す説明図である。 この発明の実施の形態23に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 従来のレーダ装置を示すブロック構成図である。 図38内の超分解能処理手段の内部構成を具体的に示すブロック図である。 従来のレーダ装置における送信パルス列と受信パルス列との関係および両者間の遅延時間を示す説明図である。
符号の説明
1 送信機、2 送信アンテナ、3 目標、4 受信アンテナ、5 受信機、6 A/D変換器、7(#1)〜7(#Nr) パルス方向FFT、8、13、32、34 信号検出処理手段、9、9(#1)〜9(#Nf)、42、44 ドップラー補正手段、10 超分解能時間遅延推定処理部、11 時間方向出力手段、12、15、26、28、33、35 目標ドップラービン検出処理手段、14 時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部、16 時間ゲート処理手段、17 FFT処理手段、18 除算信号生成手段、19 デシメーション処理手段、20 超分解能処理手段、21 メモリ回路、22、27 パルス圧縮型信号検出処理手段、23 パルス圧縮手段、24 相関処理手段、25 IFFT処理手段、29 時間方向出力手段、30 H/L−PRF発生装置、31 ドップラー周波数推定手段、36 マルチPRF切換手段、37、38、40、41 ドップラーアンビギュイティ補正手段、39 送信周波数切換手段、43 時間遅延推定値評価手段、45 パルス相関処理手段、46 ドップラーアンビギュイティ制限手段、47 アンビギュイティ制限型ドップラー補正手段、48 ドップラー補正精度評価手段。

Claims (10)

  1. 電波を生成する送信機と、
    電波を送信する送信アンテナと、
    前記送信アンテナから送信されて目標で反射された電波を受信波として受信する受信アンテナと、
    前記受信波の帯域制限および位相検波を行い前記目標に対応した目標信号を生成する受信機と、
    前記目標の移動に起因したドップラー効果による前記目標信号のドップラー周波数を推定して、ドップラー周波数推定値を求めるドップラー推定処理部と、
    前記ドップラー効果による前記目標信号の位相回転を補正して前記目標信号の時間遅延を推定する時間遅延推定処理部と
    を備えたことを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記ドップラー推定処理部は、
    前記受信機を介して得られる受信信号をディジタル信号に変換するA/D変換器と、
    前記A/D変換器を介してディジタル信号に変換された受信信号をパルスヒット方向にFFT処理するパルス方向FFTと、
    前記パルス方向FFTの出力信号に基づいて前記目標信号の存在するドップラービンを検出する信号検出処理手段と、
    前記ドップラー効果による前記目標信号の位相回転を補正するドップラー補正手段とを含み、
    前記時間遅延推定処理部は、前記目標信号の時間遅延を超分解能推定する超分解能時間遅延推定処理部からなることを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記ドップラー推定処理部は、
    前記受信機を介して得られる受信信号をディジタル信号に変換するA/D変換器と、
    前記A/D変換器を介してディジタル信号に変換された受信信号をパルスヒット方向にFFT処理するパルス方向FFTと、
    前記パルス方向FFTの出力信号に基づいて前記目標信号の存在するドップラービンを検出する信号検出処理手段と、
    前記ドップラー効果による前記目標信号の位相回転を補正するドップラー補正手段とを含み、
    前記時間遅延推定処理部は、時間遅延推定範囲を限定して前記目標信号の時間遅延を超分解能推定する時間ゲート型超分解能時間遅延推定処理部からなることを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  4. 前記ドップラー推定処理部は、
    前記受信機を介して得られる受信信号をディジタル信号に変換するA/D変換器と、
    前記A/D変換器を介してディジタル信号に変換された受信信号をパルスヒット方向にFFT処理するパルス方向FFTと、
    前記パルス方向FFTの出力信号に基づくパルス圧縮処理の施された目標信号を用いて、前記目標信号の存在するドップラービンを検出するパルス圧縮型信号検出処理手段と、
    前記ドップラー効果による前記目標信号の位相回転を補正するドップラー補正手段とを含み、
    前記時間遅延推定処理部は、前記目標信号の時間遅延を超分解能推定する超分解能時間遅延推定処理部からなることを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  5. 前記送信機に送信切換指示を入力して、前記送信機からHPRFまたはLPRFの送信パルスを切り換えて送信させるためのH/L−PRF発生装置を備え、
    前記ドップラー推定処理部は、前記HPRFの送信パルスに基づく送受信により前記目標信号のドップラー周波数を推定するドップラー周波数推定手段を含むことを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  6. 前記送信機に送信切換指示を入力して、前記送信機から、第1のパルス繰り返し周期PRF1の送信パルスと、前記第1のパルス繰り返し周期PRF1に対して互いに素の関係にある第2のパルス繰り返し周期PRF2の送信パルスとを、切り換えて送信させるためのマルチPRF切換手段を備え、
    前記ドップラー推定処理部は、ドップラーアンビギュイティ補正手段を含み、
    前記ドップラーアンビギュイティ補正手段は、
    前記第1のパルス繰り返し周期PRF1の送信パルスで送受信したときに得られる目標信号の第1のドップラー周波数観測値と、
    前記第2のパルス繰り返し周期PRF2の送信パルスで送受信したときに得られる目標信号の第2のドップラー周波数観測値とから、
    前記ドップラー周波数のアンビギュイティを解くことにより、前記ドップラー周波数推定値を求めることを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  7. 前記送信機に送信切換指示を入力して、前記送信機から第1の波長λ1の送信パルスと、前記第1の波長λ1に対して互いに素の関係にある第2の波長λ2の送信パルスとを、切り換えて送信させるための送信周波数切換手段を備え、
    前記ドップラー推定処理部は、ドップラーアンビギュイティ補正手段を含み、
    前記ドップラーアンビギュイティ補正手段は、
    前記第1の波長λ1の送信パルスで送受信したときに得られる目標信号の第1のドップラー周波数観測値と、
    前記第2の波長λ2の送信パルスで送受信したときに得られる目標信号の第2のドップラー周波数観測値とから、
    前記ドップラー周波数のアンビギュイティを解くことにより、前記ドップラー周波数推定値を求めることを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  8. 前記時間遅延推定処理部から入力された時間遅延推定値の精度を評価するためのアンビギュイティ推定部を含む時間遅延推定値評価手段を備え、
    前記アンビギュイティ推定部は、
    前記ドップラー周波数のアンビギュイティを未知パラメータとし、
    前記時間遅延推定処理部の処理過程で算出されるMUSICスペクトルのピーク値を、前記未知パラメータに対する評価関数値として、
    前記アンビギュイティを推定することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  9. 前記ドップラー推定処理部は、ドップラー補正手段を含み、
    前記ドップラー補正手段は、FFT処理手段およびIFFT処理手段を含むパルス圧縮手段と、アンビギュイティ推定部を含むドップラー補正精度評価手段とを有し、
    前記アンビギュイティ推定部は、
    アンビギュイティを未知パラメータとし、
    前記パルス圧縮手段によるパルス圧縮処理後のピーク値を、前記未知パラメータに対する評価関数値として、
    前記アンビギュイティを推定することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  10. 前記アンビギュイティ推定部は、アンビギュイティ探索手段を含み、
    前記アンビギュイティ探索手段は、
    前記送信機および前記送信アンテナから送信される送信パルスと、前記受信アンテナおよび前記受信機により受信される受信パルスとの相関信号の位相変化から、
    前記ドップラー周波数の範囲を特定し、前記ドップラー周波数の範囲に限定してアンビギュイティを探索することを特徴とする請求項8または請求項9に記載のレーダ装置。
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