JP2008302731A - 車体姿勢制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車体の姿勢を制御可能な装置の実用性を向上させる。
【解決手段】それぞれが車幅方向に延びて互いに同軸的に配置され、それぞれが左右の車輪保持部36の対応する方に連結される1対のトーションバー50と、それら1対のトーションバーの各々を一軸線上に支持するとともに、それら各々をその軸線回りに個別に回転させるアクチュエータ52と、そのアクチュエータを車体に保持させる保持装置53とを備え、1対のトーションバーの各々の捩り反力を、左右の車輪の対応するものと車体との間に個別に作用させるとともに、アクチュエータの作動によって個別に変更して車体の姿勢を制御する装置において、保持装置が、自身の備える板ばね66によって、アクチュエータの上記軸線回りの回転を許容するとともに、その回転を弾性力によって制限する構造とされることで、車輪から入力される衝撃の車体への伝達を緩和することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、左右の車輪の各々と車体とが接近・離間する方向の力を発生させて、車体の姿勢を制御する装置に関する。
近年では、下記特許文献に記載されているような装置、具体的に言えば、左右の車輪の各々と車体とが接近・離間する方向の力(以下、「接近離間力」という場合がある)を発生させる装置であって、アクチュエータの作動に依拠して接近離間力を制御することで、車体の姿勢を制御する車体姿勢制御装置が検討されている。この装置では、例えば、接近離間力を車体のロールを抑制するロール抑制力として作用させることで、車体のロールを抑制することが可能とされている。
特開2006−82751号公報 特開2002−218778号公報 特開2002−211224号公報
上記特許文献に記載の車体姿勢制御装置は、左右の車輪の各々に対応する接近離間力を個別に制御して、車体のロールを抑制するように制御されており、車体姿勢の安定についての一役を担っている。ところが、このような車体姿勢制御装置は、未だ開発途上であり、改良の余地を多分に残すものとなっている。そのため、種々の改良を施すことによって、その装置の実用性が向上すると考えられる。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高い車体姿勢制御装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の車体姿勢制御装置は、(a)それぞれが車幅方向に延びて互いに同軸的に配置され、それぞれの先端部が左右の車輪保持部の対応する方に連結される1対のトーションバーと、(b)それら1対のトーションバーの各々の基端部を一軸線上に支持するとともに、それら基端部の各々をその軸線回りに個別に回転させるアクチュエータと、(c)そのアクチュエータを車体に保持させるための保持装置とを備え、1対のトーションバーの各々の捩り反力を上記接近離間力として作用させるとともに、アクチュエータの作動によって1対のトーションバーの各々の捩り反力の大きさを個別に変更して車体の姿勢を制御する装置であって、当該車体姿勢制御装置が、左右の車輪がともに車体に対して接近、若しくは、離間する場合に、1対のトーションバーの各々の先端部が同じ方向に回転し、左右の車輪の一方が車体に対して接近し、他方が離間する場合に、1対のトーションバーの各々の先端部が互いに反対方向に回転する構造とされ、保持装置が、アクチュエータの上記軸線回りの回転を許容するとともに、その回転を弾性力によって制限する構造とされる。
アクチュエータの作動に依拠して左右の車輪の各々に対応する上記接近離間力を個別に制御することで車体の姿勢を制御する装置においては、従来、アクチュエータが車体に固定的に設けられている。このような構造の装置においては、この装置を介して、路面の起伏等に起因して生じる車輪からの衝撃が車体に伝達されやすい。本発明の車体姿勢制御装置は、アクチュエータの上記軸線回りの回転を許容するとともに、その回転を弾性力によって制限するような構造とされていることから、車輪から入力される衝撃等の車体への伝達を緩和することが可能である。したがって、本発明の車体姿勢制御装置によれば、例えば、車体のロール等を効果的に抑制し、車体の姿勢を制御するとともに、車輪から入力される衝撃等の車体への伝達を効果的に緩和することが可能となる。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、それらの発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(2)項が請求項2に、(3)項が請求項3に、(4)項と(5)項とを合わせたものが請求項4に、(6)項が請求項5に、それぞれ相当する。
(1)(a)それぞれが車幅方向に延びて互いに同軸的に配置され、それぞれの先端部が左右の車輪保持部の対応する方に連結される1対のトーションバーと、(b)それら1対のトーションバーの各々の基端部を一軸線上に支持するとともに、それら基端部の各々をその軸線回りに個別に回転させる1対の回転機構を有するアクチュエータと、(c)そのアクチュエータを車体に保持させるための保持装置とを備え、左右の車輪の各々の車体に対しての上下方向における接近・離間に応じて、前記1対のトーションバーの各々の捩り反力を、左右の車輪の対応するものと車体との間に個別に作用させるとともに、前記1対の回転機構の各々によって前記1対のトーションバーの各々の捩り反力の大きさを個別に変更可能な車体姿勢制御装置であって、
当該車体姿勢制御装置が、左右の車輪がともに車体に対して接近、若しくは、離間する場合に、前記1対のトーションバーの各々の先端部が同じ方向に回転し、左右の車輪の一方が車体に対して接近し、他方が離間する場合に、前記1対のトーションバーの各々の先端部が互いに反対方向に回転する構造とされ、
前記保持装置が、前記アクチュエータの前記軸線回りの回転を許容するとともに、その回転を弾性力によって制限する回転制限機構を有する車体姿勢制御装置。
アクチュエータの作動に依拠して左右の車輪の各々に対応する上記接近離間力を個別に制御可能な装置においては、接近離間力を車体のロールを抑制するロール抑制力として作用させることで、車体のロールを抑制することが可能とされている。また、接近離間力を、ロール抑制力だけでなく、車体のピッチを抑制するピッチ抑制力,車体の振動を減衰する減衰力として作用させることが可能である。さらに、接近離間力によって、車体と車輪との上下方向における距離を変更することで、車高の調整をすることが可能である。つまり、このような構造の装置は、スタビライザ装置として機能させるだけでなく、多機能な装置として機能させることが可能である。ところが、このようにアクチュエータの作動に依拠して左右の車輪の各々に対応する接近離間対抗力を個別に制御可能な装置においては、従来、アクチュエータが車体に固定的に設けられていることから、路面の起伏等に起因して車輪から衝撃等が入力されると、この装置を介して、その衝撃等が車体に伝達されやすい。
本項に記載の「車体姿勢制御装置」は、アクチュエータの上記軸線回りの回転を許容するとともに、その回転を弾性力によって制限するような構造とされていることから、車輪から入力される衝撃等の車体への伝達を緩和することが可能である。したがって、本項に記載の態様によれば、例えば、車体の姿勢を制御するとともに、車輪から入力される衝撃等の車体への伝達を効果的に緩和することが可能となる。ちなみに、左右の車輪の各々が車体に対して接近・離間すると、1対のトーションバーの各々の先端部が回転し、多くの場合に、アクチュエータに上記軸線回りに回転力が作用する。左右の車輪がともに車体に対して接近、若しくは、離間して、1対のトーションバーの各々の先端部が同じ方向に回転する場合には、特に、アクチュエータが上記軸線回りに回転し易くなる。このため、本項に記載の態様は、左右の車輪がともに車体に対して接近、若しくは、離間する場合に好適な態様である。
(2)前記回転制限機構が、車体に設けられた弾性体を備え、前記アクチュエータの軸線回りの回転に伴ってその弾性体が変形するとともにその回転をその弾性体の変形によって生じる弾性力によって制限する構造とされた(1)項に記載の車体姿勢制御装置。
本項に記載の態様は、回転制限機構の構造を具体的に限定した態様である。本項に記載の態様によれば、例えば、弾性体を介してアクチュエータを車体に保持させることで、アクチュエータの上記軸線回りの回転が許容されるとともに、その回転が弾性力によって制限されることから、比較的シンプルな構造の車体姿勢制御装置を実現することが可能となる。
(3)前記弾性体が板ばねであり、
前記回転制限機構が、その板ばねの撓みによって生じる弾性力によって、前記アクチュエータの軸線回りの回転を制限する構造とされた(2)項に記載の車体姿勢制御装置。
本項に記載の態様は、回転制限機構の構造をさらに具体的に限定した態様である。本項に記載の態様によれば、板ばねの撓みを利用して、アクチュエータの上記軸線回りの回転が許容されるとともに、その回転が制限されることから、例えば、衝撃等の車両への伝達を緩和することが可能な車体姿勢制御装置の構成を比較的シンプルなものとすることができる。
(4)前記アクチュエータが、それぞれが前記1対の回転機構の1つを有する1対の部分と、その1対の部分を連結する連結部材とを有する(1)項ないし(3)項のいずれかに記載の車体姿勢制御装置。
本項に記載の態様は、アクチュエータの構造を具体的に限定した態様である。本項に記載の「アクチュエータ」は、例えば、従来からある装置、具体的に言えば、1つのトーションバーをそれの軸線回りに回転させる回転機構を含んで構成される装置を一対備え、それら1対の装置をつないで一つにしたものとすることができる。したがって、本項に記載の態様によれば、例えば、比較的簡便な構造のアクチュエータを備えた車体姿勢制御装置を実現することが可能となる。
(5)前記連結部材が、前記1対の部分の前記軸線回りの相対回転を自身の弾性変形によって許容するとともに、その相対回転を弾性変形により生じる弾性力によって制限するものである(4)項に記載の車体姿勢制御装置。
本項に記載の態様は、アクチュエータの上記軸線回りの回転を許容するだけでなく、アクチュエータの捩れをも許容する態様である。車輪から入力される衝撃等によって、アクチュエータに上記軸線回りの回転力として作用するだけでなく、同時にアクチュエータに捩り力としても作用する。特に、車輪からの衝撃等によって、左右の車輪の一方が車体に対して接近し、他方が離間すると、1対のトーションバーの各々の先端部が互いに反対方向に回転し、大きな捩り力がアクチュエータに作用することがある。また、左右の車輪の一方が車体に対して接近、若しくは、離間し、他方が殆ど接近・離間しなくとも、1対のトーションバーの各々の先端部が相対回転し、アクチュエータに捩り力が作用する。したがって、本項に記載の態様によれば、例えば、車輪からの衝撃等によって1対のトーションバーの各々の先端部が相対回転するような場合にも、車輪からの衝撃等の車体への伝達を効果的に緩和することが可能となる。
(6)前記回転制限機構による弾性力の前記アクチュエータの軸線回りの回転量に対する比が、前記連結部材による弾性力の前記1対の部分の相対回転量に対する比よりも小さくされた(5)項に記載の車体姿勢制御装置。
本項に記載の態様は、簡単に言えば、回転制限機構の剛性が連結部材の剛性よりも低くされた態様であり、言い換えれば、アクチュエータの上記軸線回りの回転を制限する弾性力の大きさと、1対の部分の上記軸線回りの相対回転を制限する弾性力の大きさとが同じである場合に、アクチュエータの軸線回りの回転量が1対の部分の相対回転量より多くされた態様である。
コンベンショナルなスタビライザ装置は、通常、車体に回転可能に保持されており、左右の車輪の一方が車体に対して接近し、他方が離間する場合にロール抑制力を発生し、一方、左右の車輪がともに車体に対して接近、若しくは、離間する場合には車体に対して殆ど抵抗なく回転する。したがって、コンベンショナルなスタビライザ装置においては、左右の車輪がともに車体に対して接近、若しくは、離間するような衝撃等は、スタビライザ装置を介しては、車体に殆ど伝達しない。また、コンベンショナルなスタビライザ装置は、車体のロールを抑制するだけで、車体のピッチを抑制したり、車体の振動を減衰したりすることはできない。本項に記載の態様においては、車体のロールを抑制するだけでなく、車体のピッチの抑制、車体の振動の減衰をも可能であり、さらに、左右の車輪がともに車体に対して接近、若しくは、離間するような衝撃等は、左右の車輪の一方が車体に対して接近し、他方が離間するような衝撃等より、車体に伝達されにくくなっている。したがって、本項に記載の態様によれば、例えば、多機能な車体姿勢制御装置が実現されるとともに、車輪からの衝撃等の車体への伝達に関しては、コンベンショナルなスタビライザ装置に特性が近づけられた車体姿勢制御装置が実現される。
(7)前記車体姿勢制御装置が、
前記1対の回転機構の各々の作動を制御することで前記1対のトーションバーの各々の捩り反力を制御する捩り反力制御装置を有する(1)項ないし(6)項のいずれかに記載の車体姿勢制御装置。
本項の態様によれば、例えば、1対のトーションバーの各々の捩り反力をアクティブに変更することが可能となり、車体の姿勢をアクティブに制御することが可能となる。
(8)前記捩り反力制御装置が、
車両の旋回時の車体のロールを抑制すべく、車体の旋回に起因して車体が受けるロールモーメントに基づいて前記1対のトーションバーの各々の捩り反力を制御するロール抑制制御を実行可能とされた(7)項に記載の車体姿勢制御装置。
本項に記載の態様は、車体姿勢制御装置をスタビライザ装置として機能させる態様である。本項の態様によれば、車体のロールをアクティブに抑制することが可能となる。
(9)前記捩り反力制御装置が、
車両の加減速時の車体のピッチを抑制すべく、車体の加減速に起因して車体が受けるピッチモーメントに基づいて前記1対のトーションバーの各々の捩り反力を制御するピッチ抑制制御を実行可能とされた(7)項または(8)項に記載の車体姿勢制御装置。
(10)前記捩り反力制御装置が、
左右の車輪の各々に対応するばね上部の振動を抑制すべく、前記1対のトーションバーの各々の捩り反力を、ばね上絶対速度に基づく大きさの減衰力となるように制御する振動減衰制御を実行可能とされた(7)項ないし(9)項のいずれかに記載の車体姿勢制御装置。
上記2つの態様は、車体姿勢制御装置の機能についての限定を加えた態様である。上記2つの項に記載の態様によれば、例えば、多機能な車体姿勢制御装置を実現することが可能となる。後者の項に記載の「振動減衰制御」は、いわゆるスカイフックダンパ理論のみに基づく制御に限定されるものではなく、スカイフックダンパ理論といわゆるグランドフックダンパ理論とに基づく制御、つまり、1対のトーションバーの各々の捩り反力をばね上絶対速度とばね下絶対速度とに基づいて決定される減衰力として作用させる制御であってもよい。
(11)前記1対の回転機構の各々が、駆動源としての電磁モータと、その電磁モータの動作を減速する減速機とを有し、前記1対のトーションバーのうちの自身に対応するものの基端部が前記減速機の出力部に相対回転不能に接続されるとともに、その減速機の減速比が1/100以下となる構造とされた(1)項ないし(10)項のいずれかに記載の車体姿勢制御装置。
本項に記載の態様は、比較的減速比が大きい(電磁モータの動作量に対するアクチュエータの動作量が小さいことを意味する)アクチュエータを採用する態様である。減速機の減速比を大きくすれば、電磁モータの小型化が可能となる。ただし、減速比が大きい減速機を採用する場合、一般に、外部入力によって電磁モータが回転させられ難くなるため、例えば、車輪から入力される衝撃等が車体に伝達されやすくなる傾向にある。したがって、本項に記載の態様は、車輪から入力される衝撃を緩和可能な上記回転制限機構を備えた車体姿勢制御装置に好適な態様である。
本項の態様において減速機は、それの機構が特に限定されるものではない。例えば、ハーモニックギヤ機構(「ハーモニックドライブ(登録商標)機構」,「ストレインウェーブギヤリング機構」等と呼ばれることもある)、プラネタリギヤ機構等、種々の機構の減速機を採用することが可能である。
(12)前記1対のトーションバーの各々が、車幅方向に延びて配設されるシャフト部と、そのシャフト部の一端部からそのシャフト部と交差して延びるとともに先端部が前記左右の車輪保持部のうちの対応するものに連結されるアーム部とを備え、
それら1対のトーションバーの各々のシャフト部が同軸的に配置され、
前記1対の回転機構の各々が、自身に対応するシャフト部の前記一端部とは反対の端部を前記軸線回りに回転させるものである(1)項ないし(11)項のいずれかに記載の車体姿勢制御装置。
本項に記載の態様は、車体姿勢制御装置の構造をさらに具体的に限定した態様である。本項に記載の態様によれば、例えば、1対のトーションバーの各々の捩り反力を、容易に左右の車輪の対応するものと車体との間に個別に作用させることが可能となる。
以下、請求可能発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、本請求可能発明は、下記実施例の他、前記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。
<車体姿勢制御装置の構成>
図1および図2に、実施例の車体姿勢制御装置10を示す。この車体姿勢制御装置10は、独立懸架式のサスペンション装置20の一構成要素として、車両に装備される。サスペンション装置20は、マルチリンク式サスペンション装置とされており、それぞれがサスペンションアームである第1アッパアーム30,第2アッパアーム32,第1ロアアーム34,第2ロアアーム36,トーコントロールアーム38を備えている。5本のアーム30,32,34,36,38のそれぞれの一端部は、車体に回動可能に連結され、他端部は、車輪40を回転可能に保持するアクスルキャリア42に回動可能に連結されている。それら5本のアーム30,32,34,36,38により、アクスルキャリア42は、車体に対して略一定の軌跡を描くような上下動が可能とされている。
また、サスペンション装置20は、コイルスプリング44と液圧式のショックアブソーバ46とを備えており、それらは、それぞれ、タイヤハウジングに設けられたマウント部48と、車輪保持部の一構成部分である第2ロアアーム36との間に、互いに並列的に配設されている。つまり、サスペンション装置20は、車輪40と車体とを弾性的に相互支持するとともに、それらの接近離間に伴う振動に対する減衰力を発生させているのである。
車体姿勢制御装置10は、それぞれの先端部が左右輪の各々の第2ロアアーム36の対応する方に連結される1対のL字型バー50と、1対のL字型バー50の各々の基端部を支持するとともに、それら1対のL字型バー50の各々を個別に回転させるアクチュエータ52と、そのアクチュエータ52を車体に保持させるための保持装置53とを備えている。1対のL字型バー50はそれぞれ、概して車幅方向に延びるシャフト部54と、シャフト部54と一体をなしてそれと交差して概ね車両の後方に延びるアーム部56とに区分することができる。各L字型バー50のシャフト部54は、アクチュエータ52に近い箇所において、車体に固定的に設けられた保持具58によって回転可能に保持され、互いに同軸的に配置されている。各シャフト部54の端部(アーム部56側とは反対側の端部)は、それぞれ、後に詳しく説明するようにアクチュエータ52に接続されている。つまり、アクチュエータ52は、1対のL字型バー50の各々のシャフト部の端部を一軸線上に支持しているのである。一方、各アーム部56の端部(シャフト部54側とは反対側の端部)は、リンクロッド60を介して第2ロアアーム36に連結されている。第2ロアアーム36には、リンクロッド連結部62が設けられ、リンクロッド60の一端部はそのリンクロッド連結部62に、他端部はL字型バー50のアーム部56の端部に、それぞれ遥動可能に連結されている。
保持装置53は、概して車幅方向に延びるように車体に設けられる板ばね66を備えており、その板ばね66の車幅方向における中間部に取り付けられた取付部材68を介してアクチュエータ52を車体に保持させている。詳しくいえば、板ばね66が自身の両端部において車体に固定されており、その板ばね66の車幅方向における中間部に、板状の取付部材68が固着されている。その取付部材68がアクチュエータ52の車幅方向における中間部に固着されることで、アクチュエータ52が車体に保持されるのである。
車体姿勢制御装置10の備えるアクチュエータ52は、図3に示すように、駆動源としての1対の電磁モータ70と、1対の電磁モータ70の各々の回転を減速して伝達する1対の減速機72とを含んで構成されている。これら1対の電磁モータ70と1対の減速機72とは、アクチュエータ52の外殻部材であるハウジング74内に設けられている。ハウジング74は、それぞれの内部に1対の電磁モータ70の1つとそれに対応する減速機72とで構成される回転機構を保持する1対の筒状部材76と、1対の筒状部材76を連結するパイプ状の連結部材78とを備えている。1対の筒状部材76の各々の一端部(車幅方向における外側の端部)には、1対のL字型バー50のシャフト部54の各々が延び出すように配設されている。L字形バー50のシャフト部54は、それの筒状部材76内に存在する部分において、後に詳しく説明するように、減速機72と接続されている。さらに、シャフト部54は、それの軸線方向の中間部において、ブシュ型軸受80を介して筒状部材76に回転可能に保持されている。一方、1対の筒状部材76の各々の他端部(車幅方向における中央側の端部)が、連結部材78の両端部に固定的に嵌合されており、連結部材78によって、それぞれが1対の回転機構の1つを備える1対の部分が連結されるのである。また、連結部材78が、上記取付部材68を介して板ばね66に取付けられており、アクチュエータ52のハウジング74が車体に保持されている。
1対の電磁モータ70および1対の減速機72は、それぞれ、左右対称の構造であることから、1対の電磁モータ70の1つとそれに対応する1つの減速機72とを、図4を用いて説明する。電磁モータ70は、筒状部材76の周壁の内面に沿って一円周上に固定して配置された複数のコイル82と、筒状部材76に回転可能に保持された中空状のモータ軸84と、コイル82と向きあうようにしてモータ軸84の外周に固定して配設された永久磁石86とを含んで構成されている。電磁モータ70は、コイル82がステータとして機能し、永久磁石86がロータとして機能するモータであり、3相のDCブラシレスモータとされている。なお、筒状部材76内に、モータ軸84の回転角度、すなわち、電磁モータ70の回転角度を検出するためのモータ回転角センサ87が設けられている。モータ回転角センサ87は、エンコーダを主体とするものであり、アクチュエータ52の制御に利用される。
減速機72は、波動発生器(ウェーブジェネレータ)88,フレキシブルギヤ(フレクスプライン)90およびリングギヤ(サーキュラスプライン)92を備え、ハーモニックギヤ機構(「ハーモニックドライブ(登録商標)機構」,「ストレインウェーブギヤリング機構」等と呼ばれることもある)として構成されている。波動発生器88は、楕円状カムと、それの外周に嵌められたボールベアリングとを含んで構成されるものであり、自身に対応するモータ軸84の一端部に固定されている。フレキシブルギヤ90は、周壁部が弾性変形可能なカップ形状をなすものとされており、周壁部の開口側の外周に複数の歯(本減速機72では、400歯)が形成されている。このフレキシブルギヤ90は、先に説明したL字形バー50のシャフト部54に接続され、それによって支持されている。詳しく言えば、L字形バー50のシャフト部54は、モータ軸84を貫通しており、それから延び出す部分の外周面において、減速機72の出力部としてのフレキシブルギヤ90の底部を貫通する状態でその底部とスプライン嵌合によって相対回転不能に接続されているのである。リングギヤ92は、概してリング状をなして内周に複数の歯(本減速機72においては、402歯)が形成されたものであり、筒状部材76に固定されている。フレキシブルギヤ90は、その周壁部が波動発生器88に外嵌して楕円状に弾性変形させられ、楕円の長軸方向に位置する2箇所においてリングギヤ92と噛合し、他の箇所では噛合しない状態とされている。
このような構造により、波動発生器88が1回転(360度)すると、つまり、電磁モータ70のモータ軸84が1回転すると、フレキシブルギヤ90とリングギヤ92とが、2歯分だけ相対回転させられる。つまり、減速機72の減速比は、1/200とされている。1/200という減速比は、比較的大きな減速比であり(電磁モータ70の回転速度に対してアクチユエータ52の回転速度が比較的小さいことを意味する)、この減速比の大きさに依存して、本アクチュエータ52では、電磁モータ70の小型化が図られているのである。また、その減速比に依存して、外部入力等によっては動作させられ難いものとなっている。
<車体姿勢制御装置の機能,制御>
本車体姿勢制御装置10において、左右の車輪の各々が車体に対して上下方向に接近離間する場合には、1対のL字形バー50の各々が回転させられて、L字形バー50の各々のシャフト部54が捩じられることになる。この際、L字型バーは、トーションバーとして機能し、この捩りによって捩り反力を生じる。1対のL字型バー50のそれぞれに生じる捩り反力を、左右の車輪の各々と車体とが接近・離間する方向の力(以下、「接接近離間力」という場合がある)として作用させるとともに、1対の電磁モータ70の各々の発生させる力によって変更することが可能とされている。このため、本車体姿勢制御装置10においては、左右の車輪の各々に対して接近離間力を個別に制御することによって、車両の旋回に起因する車体のロールを抑制する制御(以下「ロール抑制制御」という場合がある),車両の加減速に起因する車体のピッチを抑制する制御(以下、「ピッチ抑制制御」という場合がある),車体の振動を減衰する制御(以下、「振動減衰制御」という場合がある)が実行可能とされている。
ロール抑制制御では、車両の旋回時において、その旋回に起因するロールモーメントに応じて、旋回内輪に対応する接近離間力をバウンド方向に、旋回外輪に対応する接近離間力をリバウンド方向に、それぞれ、ロール抑制力として発生させる。また、ピッチ抑制制御では、車体の制動時に発生する車体のノーズダイブに対して、そのノーズダイブを生じさせるピッチモーメントに応じて、前輪の左右輪に対応する接近離間力をリバウンド方向に、後輪の左右輪に対応する接近離間力をバウンド方向に、それぞれピッチ抑制力として発生させる。それによって、ノーズダイブが抑制されることになる。また、車体の加速時に発生する車体のスクワットに対して、そのスクワットを生じさせるピッチモーメントに応じて、後輪の左右輪に対応する接近離間力をリバウンド方向に、前輪の左右輪に対応する接近離間力をバウンド方向に、それぞれ、ピッチ抑制力として発生させる。ピッチ抑制制御では、そのような接近離間力によって、ノーズダイブおよびスクワットが抑制されることになる。さらに、振動減衰制御では、接近離間力を、車体の上下方向への移動速度、いわゆるばね上絶対速度に応じた大きさの減衰力として発生させており、いわゆるスカイフックダンパ理論に基づいた制御が実行される。
詳しく言えば、1対の電磁モータ70の各々は、駆動回路としてのインバータを介してバッテリに接続されており、1対の電磁モータ70のそれぞれに対応するインバータが、捩り反力制御装置として機能する制御装置に接続されている。この制御装置がそれぞれのインバータを制御することで、1対のL字型バー50のそれぞれに生じる捩り反力を制御し、車体のロール,ピッチがアクティブに抑制されるとともに、ばね上振動が減衰されるのである。ちなみに、L字型バー50の生じる捩り反力は、そのL字型バー50に対応する電磁モータ70のモータ回転角に対応していることから、実際の制御では、モータ回転角が直接の制御対象とされている。
具体的にいえば、制御装置には、ステアリングホイールの操作角を検出するためのステアリングセンサと、車両走行速度を検出するための車速センサと、車体に実際に発生している横加速度である実横加速度を検出する横加速度センサとが接続されている。車体が受けるロールモーメントを指標する横加速度として、ステアリングホイールの操作角と車両走行速度とに基づいて推定された推定横加速度Gycと、実測された実横加速度Gyrとに基づいて、制御に利用される横加速度である制御横加速度Gy*が、次式に従って決定される。
Gy*=KA・Gyc+KB・Gyr (KA,KB:ゲイン)
そして、決定された制御横加速度Gy*に基づいて、ロール抑制制御のための目標モータ回転角成分θ* Rが決定される。制御装置内には、制御横加速度Gy*をパラメータとするロール抑制制御のための目標モータ回転角成分θ* Rのマップデータが格納されている。
また、制御装置には、車体に発生している前後加速度を検出する前後加速度センサが接続されており、車体が受けるピッチモーメントを指標する前後加速度として、その前後加速度センサによって検出される実前後加速度Gzgが採用される。その実前後加速度Gzgに基づいて、ピッチ抑制制御のための目標モータ回転角成分θ* Pが、次式に従って決定される。
θ* P=KC・Gzg (KC:ゲイン)
さらに、制御装置には、ばね上縦加速度を検出するばね上縦加速度センサが接続されており、制御装置は、ばね上縦加速度センサによって検出されるばね上縦加速度に基づき、ばね上絶対速度Vuを演算する。そのばね上絶対速度Vuに応じた大きさの接近離間力を発生させるべく、次式に従って、振動減衰制御のための目標モータ回転角成分θ* Sが演算される。
θ* S=KS・CS・Vu (KS:ゲイン,CS:減衰係数)
以上のように、各制御のための目標モータ回転角成分θ* R,θ* P,θ* Sがそれぞれ決定されると、目標モータ回転角θ*が、次式に従って決定される。
θ*=θ* R+θ* P+θ* S
そして、実際のモータ回転角である実モータ回転角θが上記目標モータ回転角回転角θ*になるように、電磁モータ70が制御される。この電磁モータ70の制御において、電磁モータ70に供給される電力は、実モータ回転角θの目標モータ回転角θ*に対する偏差であるモータ回転角偏差Δθ(=θ*−θ)に基づいて決定される。詳しく言えば、モータ回転角偏差Δθに基づくフィードバック制御の手法に従って決定される。具体的には、まず、電磁モータ70が備えるモータ回転角センサ87の検出値に基づいて、上記モータ回転角偏差Δθが認定され、次いで、それをパラメータとして、次式に従って、目標供給電流i*が決定される。
*=KP・Δθ+KI・Int(Δθ)
この式は、PI制御則に従う式であり、第1項,第2項は、それぞれ、比例項、積分項を、KP,KIは、それぞれ、比例ゲイン,積分ゲインを意味する。また、Int(Δθ)は、モータ回転角偏差Δθの積分値に相当する。
上述のように決定された目標供給電流i*に基づく指令を、制御装置がインバータに発令し、インバータは、自身が備えるスイッチング素子を制御することで、電磁モータ70に流れる電流を制御する。このようにして、車体姿勢制御装置10は、発生させるべき接近離間力を発生させるのである。
<車体姿勢制御装置の特徴>
一般的に、アクチュエータの作動に依拠して左右の車輪の各々に対応する接近離間力を個別に制御することで車体の姿勢を制御可能な装置においては、アクチュエータが車体に固定的に設けられている。このような構造の装置においては、路面の起伏等によって車輪から衝撃等が入力されると、その衝撃等が装置を介して車体に伝達されやすいという問題点を抱えている。
本車体姿勢制御装置10においては、左右の車輪の各々の車体に対する接近・離間に伴って、1対のL字型バー50の各々のシャフト部54が捩られ、アクチュエータ52に上記軸線回りの回転力が作用する場合がある。本車体姿勢制御装置10は、アクチュエータ52に上記軸線回りの回転力が作用すると、アクチュエータ52のハウジング74に連結された弾性体としての板ばね66が撓み、アクチュエータ52の上記軸線回りの回転が許容されるとともに、その回転が板ばね66の撓みにより生じる弾性力によって制限される構造である。つまり、車体姿勢制御装置10は、板ばね66等で構成される回転制限機構を備えるものとされているのである。このため、本車体姿勢制御装置10においては、車輪から入力される衝撃等の車体への伝達を回転制限機構によって緩和することが可能となっている。ちなみに、左右の車輪がともに車体に対して接近、若しくは、離間すると、1対のL字型バー50の各々のシャフト部54の捩り反力は同じ方向に生じる。このため、左右の車輪がともに車体に対して接近、若しくは、離間する場合に、アクチュエータ52のハウジング74は上記軸線回りに回転し易くなる。したがって、本車体姿勢制御装置10においては、左右の車輪がともに車体に対して接近、若しくは、離間する場合に、特に、衝撃の車体への伝達が回転制限機構によって緩和されるようになっている。
また、アクチュエータ52のハウジング74を構成するパイプ状の連結部材78は、1対の筒状部材の相対回転を自身の捩れによって許容するとともに、その相対回転を自身の捩り反力によって制限する。このことから、左右の車輪の各々の車体に対する接近・離間に伴って、1対のL字型バー50の各々のシャフト部54が捩られ、アクチュエータ52のハウジング74に捩り力が作用した場合に、ハウジング74の捩れが許容されるのである。車輪から入力される衝撃等によって、左右の車輪の一方が車体に対して接近し、他方が離間する場合,左右の車輪の一方が車体に対して接近、若しくは、離間し、他方が殆ど接近・離間しない場合等には、1対のL字型バー50の各々のシャフト部54の捩り反力が互いに反対の方向に生じることから、比較的大きな捩り力がアクチュエータ52に作用する。したがって、本車体姿勢制御装置10においては、左右の車輪の一方が車体に対して接近し、他方が離間する場合,左右の車輪の一方が車体に対して接近、若しくは、離間し、他方が殆ど接近・離間しない場合等に、特に、衝撃等の車体への伝達がハウジング74の連結部材78によって緩和されるようになっている。
また、本車体姿勢制御装置10においては、板ばね66による弾性力のアクチュエータ52の上記軸線回りの回転量に対する比は、連結部材78による弾性力の1対の筒状部材76の相対回転量に対する比よりも小さくされている。具体的に言えば、例えば、アクチュエータ52に作用する上記捩り力の大きさと同じ大きさの力がアクチュエータ52に上記軸線回りの回転力として作用する場合、つまり、1対の筒状部材76の相対回転を制限する弾性力の大きさとアクチュエータ52の上記軸線回りの回転を制限する弾性力の大きさとが同じ場合に、アクチュエータ52の回転量は、1対の筒状部材76の相対回転量より多くなるのである。したがって、本車体姿勢制御装置10においては、左右の車輪が同相的に変化するような衝撃が、左右の車輪が逆相的に変化するような衝撃よりも、車体に伝達され難くされている。
ちなみに、ロール抑制制御,ピッチ抑制制御,振動減衰制御において発生させられる接近離間力は、アクチュエータ52の上記軸線回りの回転を制限する弾性力,1対の筒状部材の相対回転を制限する弾性力を考慮して決定されている。具体的に言えば、ピッチ抑制制御のための目標モータ回転角成分θ* Pを決定するための上記式に用いられるゲインKCは、板ばね66による弾性力を考慮したものとされており、振動減衰制御のための目標モータ回転角成分θ* Sを決定するための上記式に用いられるゲインKSは、板ばね66による弾性力と連結部材78による弾性力とを考慮したものとされている。さらに、ロール抑制制御のための目標モータ回転角成分θ* Rを決定するために用いられるマップデータは、連結部材78による弾性力を考慮したものとされている。
請求可能発明の実施例の車体姿勢制御装置を車両上方からの視点において示す模式図である。 請求可能発明の実施例の車体姿勢制御装置を車両前方からの視点において示す模式図である。 請求可能発明の実施例の車体姿勢制御装置の備えるアクチュエータを示す概略断面図である。 図3のアクチュエータの概略断面図の拡大図である。
符号の説明
10:車体姿勢制御装置 36:第2ロアアーム(車輪保持部) 50:L字型バー(トーションバー) 52:アクチュエータ 54:シャフト部 56:アーム部 66:板ばね(保持装置)(回転制限機構)(弾性体) 70:電磁モータ(回転機構) 72:減速機(回転機構) 78:連結部材 90:フレキシブルギヤ(出力部)

Claims (5)

  1. (a)それぞれが車幅方向に延びて互いに同軸的に配置され、それぞれの先端部が左右の車輪保持部の対応する方に連結される1対のトーションバーと、(b)それら1対のトーションバーの各々の基端部を一軸線上に支持するとともに、それら基端部の各々をその軸線回りに個別に回転させる1対の回転機構を有するアクチュエータと、(c)そのアクチュエータを車体に保持させるための保持装置とを備え、左右の車輪の各々の車体に対しての上下方向における接近・離間に応じて、前記1対のトーションバーの各々の捩り反力を、左右の車輪の対応するものと車体との間に個別に作用させるとともに、前記1対の回転機構の各々によって前記1対のトーションバーの各々の捩り反力の大きさを個別に変更可能な車体姿勢制御装置であって、
    当該車体姿勢制御装置が、左右の車輪がともに車体に対して接近、若しくは、離間する場合に、前記1対のトーションバーの各々の先端部が同じ方向に回転し、左右の車輪の一方が車体に対して接近し、他方が離間する場合に、前記1対のトーションバーの各々の先端部が互いに反対方向に回転する構造とされ、
    前記保持装置が、前記アクチュエータの前記軸線回りの回転を許容するとともに、その回転を弾性力によって制限する回転制限機構を有する車体姿勢制御装置。
  2. 前記回転制限機構が、車体に設けられた弾性体を備え、前記アクチュエータの軸線回りの回転に伴ってその弾性体が変形するとともにその回転をその弾性体の変形によって生じる弾性力によって制限する構造とされた請求項1に記載の車体姿勢制御装置。
  3. 前記弾性体が板ばねであり、
    前記回転制限機構が、その板ばねの撓みによって生じる弾性力によって、前記アクチュエータの軸線回りの回転を制限する構造とされた請求項2に記載の車体姿勢制御装置。
  4. 前記アクチュエータが、それぞれが前記1対の回転機構の1つを有する1対の部分と、その1対の部分を連結する連結部材とを有し、
    前記連結部材が、前記1対の部分の前記軸線回りの相対回転を自身の弾性変形によって許容するとともに、その相対回転を弾性変形により生じる弾性力によって制限するものである請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の車体姿勢制御装置。
  5. 前記回転制限機構による弾性力の前記アクチュエータの軸線回りの回転量に対する比が、前記連結部材による弾性力の前記1対の部分の相対回転量に対する比よりも小さくされた請求項4に記載の車体姿勢制御装置。
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