JP2008302282A - 排ガス浄化用触媒とその製造方法 - Google Patents

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【課題】所望の量でNOx 吸蔵材を含み、かつNOx 吸蔵材及び貴金属を十分にNOx 吸蔵還元反応に利用できるようにする。
【解決手段】アルカリ金属と反応しない基材1にアルカリ金属を含み、基材1の表面に形成された触媒コート層2にアルカリ金属を含まず貴金属とアルカリ土類金属を含む。
基材1には多くのアルカリ金属を含むことができ、かつ含まれるアルカリ金属のほぼ全量をNOx 吸蔵還元反応に利用することができる。そして貴金属とアルカリ金属とは分離して担持されているので、貴金属による高酸化活性が十分に発現される。
【選択図】図1

Description

本発明は、NOx 吸蔵還元型の排ガス浄化用触媒とその製造方法に関する。
リーンバーンエンジンからの排ガスを浄化する触媒として、NOx 吸蔵還元型の触媒が知られている。この触媒は、リーン雰囲気の排ガス中でHC及びCOを酸化浄化するとともにNOx をNOx 吸蔵材に吸蔵し、間欠的なリッチスパイクにより瞬間的にリッチ雰囲気の排ガスが流通されると、NOx 吸蔵材から放出されたNOx を雰囲気中に過剰に存在するHCなどの還元成分によって還元する。リッチスパイクの時間はきわめて短いので、CO2 の排出も抑制され、地球環境面で特に好ましい触媒である。
NOx 吸蔵還元型の触媒においては、排ガス中のNOはNO2 に酸化されて初めて吸蔵が可能となる。したがってNOx 吸蔵還元型の触媒としては、排ガス中のNOをNO2 に酸化する高酸化機能と、生成したNO2 を硝酸塩として取り込む高吸蔵機能が必要である。そこでPtなどの貴金属を用いることで高酸化機能を確保し、アルカリ金属やアルカリ土類金属からなるNOx 吸蔵材を用いることで高吸蔵機能を確保している。
NOx 吸蔵材として、排ガス温度が低い領域ではBaを筆頭とするアルカリ土類金属がNOx 吸蔵能に優れ、排ガス温度が高温領域ではKなどのアルカリ金属がNOx 吸蔵能に優れることが知られている。またNOx 浄化率を高めるためには、NOx 吸蔵材の担持量を多くすることが必要である。
一方、排ガス浄化用触媒としては排ガスとの接触性を高くしつつ、圧損の上昇を抑制する必要があり、ハニカム形状のモノリス基材が用いられている。ところがモノリス基材は、一般にコージェライトから形成されている。したがってNOx 吸蔵材を多量に担持した場合には、コージェライト中のSiO2成分とNOx 吸蔵材との反応が顕著となり、担持量に見合うNOx 吸蔵量が確保されないばかりか、モノリス基材が破壊される場合もあった。またアルカリ金属は、Ptなどの酸化活性を阻害してNOの酸化を阻害するという問題もある。そのためアルカリ金属の担持量は、例えばKの場合、モノリス基材の容積1リットルあたり0.15モル以下に制限されているのが現状である。
そこでPtなどの貴金属とNOx 吸蔵材とを分離して担持することが有効と考えられ、特開2000−176286号公報には、アルカリ金属を含むコア部の表面に触媒層を形成した粒子からなる触媒コート層をモノリス基材の表面に形成したNOx 吸蔵還元型の触媒が記載されている。この触媒によれば、触媒コート層によってアルカリ金属がモノリス基材へ移行するのが抑制されるので、アルカリ金属の担持量を増量することが可能である。
また特開2005−087797号公報には、TiO2と Al2O3との混合物と、アルカリ長石あるいはMgを含むスピネル型の酸化物又はMgO との混合物からなるハニカム担体が記載されている。同公報には、このハニカム担体はアルカリに対して安定性を有するので、NOx 吸蔵還元型の触媒の基材として用いられる、と記載されている。したがって同公報に記載のハニカム担体上に、貴金属とNOx 吸蔵材とを含む触媒コート層を形成した触媒によれば、NOx 吸蔵材とハニカム担体との反応が抑制されるので、NOx 吸蔵材の担持量を増量することが可能である。
しかしながらこの場合にも、Ptなど貴金属の酸化活性の低下を抑制するために、貴金属とNOx 吸蔵材とを分離して担持する必要がある。
特開2000−176286号公報 特開2005−087797号公報
NOx 吸蔵還元型の触媒においては、上記したように、排ガス中のNOをNO2 に酸化する高酸化機能と、生成したNO2 を硝酸塩として取り込む高吸蔵機能が必要である。この両機能を満足させるには、貴金属とNOx 吸蔵材とは近接していることが望ましい。したがって上記文献のように貴金属とNOx 吸蔵材とを分離して担持すると、NOx 吸蔵材を多く担持したとしても、NOx の吸蔵容量が十分でなく、NOx 還元効率も低いという不具合がある。
またハニカム形状のモノリス基材に形成される触媒コート層は、圧損との兼ね合いからその厚さに制約がある。したがって触媒コート層に担持できるNOx 吸蔵材の担持量も自ずと限界があり、NOx 吸蔵材をさらに増量して担持できるようにすることが望まれている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、所望の量でNOx 吸蔵材を含み、かつNOx 吸蔵材及び貴金属を十分にNOx 吸蔵還元反応に利用できるようにすることを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明の排ガス浄化用触媒の特徴は、アルカリ金属と反応しない第1多孔質酸化物から形成された基材と、第2多孔質酸化物よりなる担体粉末と担体粉末に担持された貴金属とを含み基材の表面に形成された触媒コート層と、からなる排ガス浄化用触媒であって、
基材にはアルカリ金属が含まれ、触媒コート層にはアルカリ金属を含まずアルカリ土類金属が含まれたことにある。
基材を構成する第1多孔質酸化物はアルミナであり、アルカリ金属は基材中に均一に分布していることが望ましい。
また本発明の排ガス浄化用触媒の製造方法の特徴は、本発明の排ガス浄化用触媒を製造する方法であって、アルカリ金属と反応しない第1多孔質酸化物から形成された基材の表面に、第2多孔質酸化物よりなる担体粉末に貴金属とアルカリ金属とアルカリ土類金属とを担持した触媒コート層を形成し、その後に酸化雰囲気で熱処理することで触媒コート層中のアルカリ金属を基材中に移行させることにある。
熱処理は 600℃以上で行うことが望ましい。
本発明の排ガス浄化用触媒によれば、アルカリ金属と反応しない第1多孔質酸化物から形成された基材にアルカリ金属が含まれ、基材の表面に形成された触媒コート層にはアルカリ金属を含まず貴金属とアルカリ土類金属が含まれている。基材は触媒コート層に比べて体積が大きいため、アルカリ金属を多く含むことができ、かつ含まれるアルカリ金属のほぼ全量をNOx 吸蔵還元反応に利用することができる。そして貴金属とアルカリ金属とは分離して担持されているので、貴金属による高酸化活性が十分に発現される。
したがって本発明の排ガス浄化用触媒によれば、十分なNOx 吸蔵量を確保することができ、十分なNOx 浄化率が発現される。
そして本発明の製造方法によれば、熱処理するだけで、触媒コート層中のアルカリ金属のほぼ全量を基材中に移行させることができる。したがって本発明の排ガス浄化用触媒を容易にかつ安定して製造することができる。
本発明の排ガス浄化用触媒は、基材と、基材の表面に形成された触媒コート層とから構成される。基材の形状は、ハニカム状、フォーム状、ペレット状などとされるが、ストレートフロー構造の多数のセル通路をもつハニカム形状が特に好ましい。また場合によっては、セル隔壁が濾過作用を有するフィルタ構造のハニカム体とすることも可能である。
この基材は、アルカリ金属と反応しない第1多孔質酸化物から形成されている。アルカリ金属と反応しない第1多孔質酸化物としては、アルミナ、ジルコニア、チタニアなどがあるが、アルミナが特に好ましい。アルミナとしては、γ型、α型、θ型から選択して用いることができるが、アルカリ金属を多く含有できるγ−アルミナが特に望ましい。
基材に含まれるアルカリ金属は、K、Cs、Na、Li、Rb、Frから選択できるが、NOx の吸蔵特性に優れたK、Cs、Naから選択するのが望ましく、Kを用いるのが特に望ましい。またアルカリ金属の含有量は、基材の見掛けの体積1リットルあたり 0.1モル以上が望ましい。上限は特に制限されないが、基材の見掛けの体積1リットルあたり1モルも含めば実用上は十分である。なお「見掛けの体積」とは、ペレット形状の基材の場合には真の体積をいい、ハニカム形状の基材の場合にはセル通路の容積も含めた体積をいう。
基材中にアルカリ金属を含有させるには、第1多孔質酸化物粉末にアルカリ金属を担持させた粉末から基材を形成することが考えられる。しかし現時点の技術では、予めアルカリ金属を担持した第1多孔質酸化物粉末からハニカム形状に成形することが困難であり、まだ成功していない。したがって後述する本発明の製造方法によって、基材中にアルカリ金属を含有させることが望ましい。
NOx との反応性を考慮すると、アルカリ金属は基材中に均一に高分散していることが望ましい。本発明の製造方法を用いれば、アルカリ金属を基材中に均一に高分散させることが可能である。なお本発明の排ガス浄化用触媒においては、アルカリ土類金属が基材にも含まれることを排除するものではない。
触媒コート層は、第2多孔質酸化物よりなる担体粉末と、担体粉末に担持された貴金属及びアルカリ土類金属と、を含んでいる。第2多孔質酸化物としては、アルミナ、チタニア、ジルコニア、セリアなどから選択されるものを用いることができ、これらの単体、混合物、複合酸化物から選択して用いることがでいる。第1多孔質酸化物と同一のものを用いてもよい。
貴金属は、従来のNOx 吸蔵還元型の触媒と同様に、Pt、Rh、Pdなどから選択して用いられる。貴金属の担持量も従来と同様でよく、基材の見掛けの体積1リットルあたり 0.1〜5g程度とされる。
アルカリ土類金属は、主として排ガス温度が低い領域でNOx を吸蔵するものであり、Ba、Ca、Sr、Mgなどから選択して用いられる。中でもBaが特に好ましい。アルカリ土類金属の担持量も従来と同様でよく、基材の見掛けの体積1リットルあたり0.05〜 0.3モル程度が好ましい。
触媒コート層の形成量は、例えばハニカム形状の基材の場合には、基材の見掛けの体積1リットルあたり50〜 300gとするのが好ましい。触媒コート層の形成量がこれより少ないと、貴金属などを十分な量で担持することが困難となる。また触媒コート層の形成量がこれより多くなると、圧損が上昇するため好ましくない。
本発明の製造方法では、先ず基材の表面に触媒コート層を形成する。触媒コート層では、第2多孔質酸化物よりなる担体粉末に貴金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属が担持されている。このような触媒コート層を形成するには、先ず第2多孔質酸化物よりなる担体粉末を含むスラリーを用意し、ウォッシュコート法にて基材の表面にコート層を形成する。次に、含浸担持法あるいは吸着担持法によって貴金属を担持し、その後にアルカリ金属とアルカリ土類金属を含浸担持法にて担持する。
又は、第2多孔質酸化物よりなる担体粉末に予め貴金属を担持した触媒粉末を調製し、その触媒粉末を含むスラリーをウォッシュコートしてコート層を形成した後、アルカリ金属とアルカリ土類金属を担持してもよい。
ここまでの製造方法は、基材の材質が異なること以外は従来のNOx 吸蔵還元型の触媒の製造方法と同様である。本発明の製造方法では、この後に酸化雰囲気において熱処理が行われる。この熱処理によって、触媒コート層中のアルカリ金属はほぼ全量が基材中に移行し、基材中に均一に分布する。またアルカリ土類金属の一部が、基材中に移行する場合もある。
熱処理は大気中などの酸化雰囲気で行われ、その温度は 600℃以上が望ましい。熱処理温度の下限値は現時点では不明であるが、例えばアルミナからなるハニカム基材にKを含む触媒コート層を形成した場合、 500℃の熱処理ではKの基材への移行は生じないことがわかっている。また熱処理時間は、基材の熱容量などに応じて異なるが、2時間以上行うことが望ましい。
なお、熱処理によるアルカリ金属の基材への移行現象は、基材がアルミナなどアルカリ金属と反応しない第1多孔質酸化物から形成されている場合特有の現象であり、コージェライトなどから形成された基材の場合には、同様の熱処理を行ってもアルカリ金属は大部分が触媒コート層に残ったままであることが明らかとなっている。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
図1に本発明の一実施例に係る排ガス浄化用触媒の要部拡大断面図を示す。この排ガス浄化用触媒は、断面四角形のセル通路を多数備えたハニカム基材1と、そのセル隔壁10の表面に形成された触媒コート層2とからなる。ハニカム基材1はγ-Al2O3からなり、セル隔壁10にはKが含まれている。また触媒コート層2はγ-Al2O3粉末などの担体からなり、担体にはPt、Rh及びBaが担持されている。以下、この排ガス浄化用触媒の製造方法を説明し、構成の詳細な説明に代える。
活性アルミナ粉末から形成されたハニカム基材(直径30mm、長さ50mm、 600セル/in2 、板厚 0.3mm、イビデン(株)製)を入手した。一方、γ-Al2O3粉末80質量部、TiO2粉末 100質量部、ZrO2粉末50質量部、アルミナゾル20質量部と、所定量のPt薬液及びRh薬液とを含むスラリーを調製し、このハニカム基材に所定量ウォッシュコートした。これを 120℃で1時間及び 300℃で2時間乾燥して、Pt及びRhを担持したコート層を固定した。コート量は、ハニカム基材の1リットルあたり 250gであり、Pt及びRhの担持量はハニカム基材の1リットルあたりそれぞれ2g及び 0.3gである。
次に、上記コート層をもつハニカム基材を酢酸バリウムと酢酸カリウムの混合水溶液に浸漬し、引き上げて余分な溶液を吹き払った後、 120℃で1時間及び 300℃で2時間乾燥して酢酸塩を分解し、コート層にBa及びKを担持した。Ba及びKの担持量は、ハニカム基材の1リットルあたりそれぞれ 0.2モルである。
上記のように触媒コート層が形成されたハニカム基材を、大気中にて 600℃で2時間熱処理した。得られた触媒をEPMAにより分析した結果、表1に示すように、Kはほぼ全量がハニカム基材中に移行し、触媒コート層にはPt及びRhとBaとが残留していた。なお一部のBaがハニカム基材中に移行していることも確認された。
(実施例2)
Kの担持量を 0.3モル/Lとしたこと以外は実施例1と同様に触媒コート層を形成し、同様に熱処理を行った。
(実施例3)
Kの担持量を 0.5モル/Lとしたこと以外は実施例1と同様に触媒コート層を形成し、同様に熱処理を行った。
(実施例4)
Kの担持量を 1.0モル/Lとしたこと以外は実施例1と同様に触媒コート層を形成し、同様に熱処理を行った。
(実施例5)
酢酸カリウムに代えて酢酸ナトリウムを用い、酢酸バリウムに代えて酢酸ストロンチウムを用いたこと以外は実施例1と同様に触媒コート層を形成し、同様に熱処理を行った。Naは 0.5モル/L担持され、Srは 0.2モル/L担持されている。
(実施例6)
酢酸カリウムに代えて酢酸セシウムを用い、酢酸バリウムに代えて酢酸マグネシウムを用いたこと以外は実施例1と同様に触媒コート層を形成し、同様に熱処理を行った。Csは 0.5モル/L担持され、Mgは 0.2モル/L担持されている。
(比較例1)
コージェライトから形成された実施例1と同一形状のハニカム基材を用いたこと、Kの担持量を 0.1モル/Lとしたこと以外は実施例1と同様に触媒コート層を形成し、同様に熱処理を行った。
(比較例2)
Kの担持量を 0.2モル/Lとしたこと以外は比較例1と同様に触媒コート層を形成し、同様に熱処理を行った。
(比較例3)
酢酸カリウムに代えて酢酸セシウムを用い、酢酸バリウムに代えて酢酸マグネシウムを用いたこと以外は比較例1と同様に触媒コート層を形成し、同様に熱処理を行った。Csは 0.5モル/L担持され、Mgは 0.2モル/L担持されている。
(比較例4)
熱処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様である。
<試験・評価>
上記により製造された各触媒のセル通路の断面についてEPMA分析し、ハニカム基材と触媒コート層におけるNOx 吸蔵元素の分布状況を解析した。結果を表1に示す。なおPt及びRhは、全て触媒コート層に存在している。
Figure 2008302282
また上記により製造された各触媒を評価装置にそれぞれ配置し、触媒の入口部の温度が 750℃となる条件で、表1に示すリーンモデルガスを55秒間、リッチモデルガスを5秒間と交互に流通させる耐久試験を10時間行った。
Figure 2008302282
耐久試験後の触媒について、表2に示すリッチモデルガス中にて1分間還元処理し、その後リーンモデルガス中にて10分間のNOx 吸蔵処理を行った。処理温度は、還元処理及びNOx 吸蔵処理ともに、 250℃と 450℃の2水準である。NOx 吸蔵処理時の各触媒のNOx 吸蔵量を、比較例1の触媒のNOx 吸蔵量に対する比として表3に示す。
Figure 2008302282
Figure 2008302282
比較例2の触媒は、高温時のNOx 吸蔵量は比較例1より多いが、低温時のNOx 吸蔵量が比較例1に比べて半減している。これは、Kの担持量を倍量としたことに起因し、比較例2ではKを多く担持したことで貴金属によるNOの酸化活性が低下したためである。
これに対し実施例1の触媒は、NOx 吸蔵材の担持量が比較例2と同一であるにも関わらず、低温時及び高温時ともに比較例1よりNOx 吸蔵量が多い。これは、Kがハニカム基材にのみ含まれて触媒コート層には含まれていないことによる効果であり、貴金属の酸化活性が阻害されなかったことを示している。
また実施例1〜4の比較から、Kを多くするほど高温時のNOx 吸蔵量が増大し、低温時のNOx 吸蔵量は比較例1の従来触媒以上の値となっている。すなわちKを多く担持しても、貴金属の酸化活性が高く維持されていることが明らかであり、Kがハニカム基材にのみ含まれていることによる効果が明らかである。
そして比較例4の触媒では、Kは触媒コート層及びハニカム基材にほぼ均一に分布しており、比較例2に比べて低温時及び高温時のNOx 吸蔵量が若干増えただけに留まる。すなわちアルミナからなるハニカム基材を用いても、熱処理を行わない場合にはKのほとんど全量をハニカム基材へ移行させることは困難である。
本発明の一実施例の排ガス浄化用触媒を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1:ハニカム基材 2:触媒コート層

Claims (6)

  1. アルカリ金属と反応しない第1多孔質酸化物から形成された基材と、第2多孔質酸化物よりなる担体粉末と該担体粉末に担持された貴金属とを含み該基材の表面に形成された触媒コート層と、からなる排ガス浄化用触媒であって、
    該基材にはアルカリ金属が含まれ、該触媒コート層にはアルカリ金属を含まずアルカリ土類金属が含まれたことを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  2. 前記基材を構成する前記第1多孔質酸化物はアルミナである請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  3. 前記アルカリ金属は前記基材中に均一に分布している請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  4. 前記基材はハニカム構造体に形成され、前記アルカリ金属は該ハニカム構造体の容積1リットル中に 0.1モル〜1モル含まれている請求項1又は請求項2に記載の排ガス浄化用触媒。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の排ガス浄化用触媒を製造する方法であって、
    アルカリ金属と反応しない第1多孔質酸化物から形成された基材の表面に、第2多孔質酸化物よりなる担体粉末に貴金属とアルカリ金属とアルカリ土類金属とを担持した触媒コート層を形成し、その後に酸化雰囲気で熱処理することで該触媒コート層中の該アルカリ金属を該基材中に移行させることを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法。
  6. 前記熱処理は 600℃以上で行う請求項5に記載の排ガス浄化用触媒の製造方法。
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