JP2008290614A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コラムアシスト式の電動パワーステアリング装置であって、前記減速ギヤボックス4に、電動モータ5を装着するモータ装着部17及び当該電動モータ5を駆動制御する制御ユニット19を装着するユニット装着部20を並設し、前記制御ユニット19は、制御基板19Aと、パワー基板19Bと、モジュール部品19Cとで構成され、前記ユニット装着部20に前記パワー基板19B及び前記制御基板19Aが所定間隔を保ってその順に積層され、前記モジュール部品19Cの電気的接続部が前記制御基板19A及び前記パワー基板19B間に位置するように3層構造とされている。
【選択図】図4
Description
従来の電動パワーステアリング装置としては、例えば電動パワーステアリング装置のギヤハウジング内にモータ制御回路の回路基板が内蔵され、モータ制御回路のうち駆動回路素子が回路基板に搭載されるヒートシンクに固定され、ヒートシンクがギヤハウジングに直接接して固着された構成を有するものが知られている(例えば特許文献1参照)。
さらにまた、フレームモジュールを合成樹脂材で製作することから、その固定部には金属カラーや雌ねじなどを必要とし、部品点数が多く、コストが嵩むという未解決の課題もある。
さらに、請求項3に係る電動パワーステアリング装置は、請求項1又は2に係る発明において、前記制御基板及び前記パワー基板は前記ユニット装着部に互いに平行に一つの投影面領域内に収まるように配設され、前記モジュール部品は、前記制御基板への電気的接続部を前記制御基板及び前記パワー基板間に配置し、前記搭載部品を前記投影面領域外に配置したことを特徴としている。
なおさらに、請求項5に係る電動パワーステアリング装置は、請求項1乃至4の何れか1つに係る発明において、前記モジュール部品は、前記減速ギヤボックスへ取付ける一対の取付部と当該一対の取付部間を連結する連結部とで構成されるバスバーを備えていることを特徴としている。
さらに、モータ電流の大小や車両レイアウト制約により、形状やサイズが変化する部品群をモジュール部品として集約化することにより、電動パワーステアリング装置の適用車種が増えた場合でも、制御ユニットの設計変更個所をモジュール部品に限定し、その他の制御基板やパワー基板などを共通使用することで、開発工数を含めてコストダウンすることが可能となるという効果が得られる。
図1は、本発明の一実施形態を示す斜視図、図2は減速ギヤボックスに電動モータ及び制御ユニットを装着した状態の斜視図、図3は減速ギヤボックスの一部を拡大して示す縦断面図、図4は分解斜視図、図5は電動モータを示す斜視図、図6は電動モータのバスバー構造を示す正面図、図7は減速ギヤボックスの正面側から見た斜視図、図8は減速ギヤボックスの背面側から見た斜視図、図9は制御ユニットの分解斜視図、図10はモジュール部品の図9とは反対側から見た斜視図、図11はコネクタを示す斜視図、図12は制御ユニットを減速ギヤボックスに装着した状態の断面図を示す模式図、図13は制御ユニットの減速機構サイズ変更時の断面を表す模式図である。
ここで、取付板部6aは、車体側部材(図示せず)に取付けられる左右一対のカプセル6dと、これらカプセル6dに樹脂インジェクション6eによって固定された摺動板部6fとで構成され、衝突時にステアリングコラム3に車体前方に移動させる衝撃力が作用することにより、カプセル6dに対して摺動板部6fが車体前方に摺動して樹脂インジェクション6eが剪断され、その剪断荷重がコラプス開始荷重となるように構成されている。
さらに、ステアリングシャフト2は、図3に示すように、右端がステアリングホイール(図示せず)に連結される入力軸2aと、この入力軸2aの左端にトーションバー2bを介して連結されたトーションバー2bを覆う出力軸2cとで構成されている。
ここで、トルクセンサ15は、図3に示すように、ステアリングシャフト2の入力軸2a及び出力軸2c間の捩じれ状態を磁気的に検出してステアリングシャフトに伝達された操舵トルクを一対の検出コイル15a及び15bで検出するように構成され、これら一対の検出コイル15a及び15bの巻き始め及び巻き終わりに夫々ステアリングコラム3の中心軸と直交する方向に平行に外部に突出する外部接続端子15c,15d及び15e,15fが接続され、これら外部接続端子15c〜15fの突出部が中央部でステアリングコラム3の中心軸と平行に折り曲げられてL字状に形成されている。
そして、電動モータ5がその取付フランジ5bを減速ギヤボックス4のモータ装着部17に、その出力軸を、ウォーム11を装着したウォーム軸11aにスプライン結合又はセレーション結合すると共に、接続端子5c及び5dを車体後方に延長させて取付けられている。
制御基板19Aは、トルクセンサ15からのトルク検出値や図示しない車速センサからの車速検出値に基づいて操舵補助電流指令値を算出し、この操舵補助電流指令値と電動モータ5に出力するモータ電流の検出値とに基づいて電流フィードバック制御を行ってパワー基板19Bのパルス幅変調回路への電圧指令値を算出することにより、電動モータ5で発生させる操舵補助力を制御するマイクロコントロールユニット(MCU)やその周辺機器を実装していると共に、パワー基板19Bに形成された後述する3組のリード端子24a〜24cを挿通する3組の挿通孔21a〜21cと、モジュール部品19Cに形成された3組のリード端子34a〜34cを挿通する3組の挿通孔22a〜22cと、トルクセンサ15の外部接続端子15c〜15fが挿通されるスルーホール23a〜23dとが形成されている。
また、モジュール部品19Cの裏面側には、図9に示すように、コンデンサ35、電源用やフェールセーフ用などのリレー36,37、ノイズ対策用のコイル38及びコンデンサ39,40等のモータ電流の大小や車両レイアウト制約により、形状やサイズが変化する搭載部品を集約化して装着保持されている。
さらにまた、ベース基板33の左右方向の端部における対角線上に減速ギヤボックス4の制御ユニット装着部20に取付ける一対の取付部33a及び33bが突出形成され、且つベース基板33の上面における上下方向の中央部における図9で左側位置に制御基板19Aを支持する位置決めピン33cを有する支持部33dが形成されている。
さらにまた、モータ端子台19Dは、図4に示すように、合成樹脂材でモールド成形されてモータ装着部17に形成された端子台取付部17aに取付けられる取付部41aと、この取付部41aの上部に形成された傾斜面を有する端子板保持部41bと、この端子板保持部41bに形成された電動モータ5の接続端子5c及び5dと面接触する傾斜端子板41c及び41dと、これら傾斜端子板41c及び41dに個別に接続されて、制御基板19Aに電気的に接続されるリード端子41e及び41fとを備えている。
先ず、電動パワーステアリング装置1を組み立てるには、減速ギヤボックス4のトルクセンサ収納部16内に、トルクセンサ15をその外部接続端子15c〜15fの先端が制御ユニット装着部20における側壁20cの左右方向中央部に形成された開口20hを通じて、平坦取付面20aと平行に車体後方に延長するように固定配置する。
この状態では、図2に示すように、制御ユニット19を構成する制御基板19A、パワー基板19B、モジュール部品19C、モータ端子台19D及びコネクタ19Eが減速ギヤボックス4の制御ユニット装着部20に装着された状態となり、この状態で、制御基板19Aの上面から突出している各リード端子を半田付けすることにより、制御基板19Aとパワー基板19B、モジュール部品19C、モータ端子台19D及びコネクタ19Eとが電気的に接続されると共に、制御基板19Aとコネクタ19Eとが固定される。
次いで、減速ギヤボックス4にステアリングシャフト2、ステアリングコラム3、ウォーム11及びウォームホイール13等を装着してから最後に電動モータ5を減速ギヤボックス4のモータ装着部17に取付ける。
また、制御ユニット19を大まかには制御基板19A、パワー基板19B及びモジュール部品19Cで構成し、これらの配置関係が図12に示すように、減速ギヤボックス4の制御ユニット装着部20における平坦取付面20aにパワー基板19Bが取付けられ、このパワー基板19Bの上方に所定間隔を空けて制御基板19Aが平行に積層され、これらパワー基板19B及び制御基板19Aがステアリングコラム3の軸方向から見て1つの投影面領域内に収まるように配置され、さらにモジュール部品19Cがパワー基板19Bの図12で見て左側にコンデンサ35、リレー36等の搭載部品が投影面領域から外れるように並設されて、水平方向のパワー基板19B及び制御基板19Aと垂直方向のモジュール部品19CとでL字状に構成され、モジュール部品19Cのリード端子34a〜34cがパワー基板19B及び制御基板19A間に位置するように上下方向でパワー基板19B、モジュール部品19Cのリード端子34a〜34c及び制御基板19Aの3層構造とされている。このため、パワー基板19B及び制御基板19A間の間隔を必要最小限とすることができ、制御ユニット19におけるステアリングコラム3の軸方向の厚みを抑制することができると共に、減速ギヤボックス4に内装するウォーム11及びウォームホイール13のサイズを大きく変更するために、図13に示すように、減速ギヤボックス4の制御ユニット装着部20に形成するモジュール部品格納部20bの位置を外側にずらして側壁20cからの距離を図12に示すL1からL2に増加する必要が生じたときには、モジュール部品19Cのリード端子34a〜34cの折り曲げ部の長さをモジュール部品格納部20bのずれ量に応じた長さに対応した長さに変更するだけで、容易に対応することができ、汎用性を向上させることができる。
また、制御ユニット19を構成する発熱を伴うパワー基板19Bがアルミニューム、アルミニューム合金、マグネシウム及びマグネシウム合金の何れか1つで形成された減速ギヤボックス4の制御ユニット装着部20における平坦取付面20aに放熱グリースを介して直接接触されるので、パワー基板19Bの発熱を熱容量の大きいヒートマスとなる減速ギヤボックス4に放散することができ、パワー基板19Bが過熱状態となることを確実に防止することができる。
この状態で、アッパ取付ブラケット6及びロア取付ブラケット7を車体側部材に取付けてから制御ユニット19におけるコネクタ19Eの電源コネクタ部42及び信号コネクタ部43に夫々バッテリ及びアースポイントに接続された外部接続コネクタ及びCANなどのネットワークの接続コネクタを装着することにより、電動パワーステアリング装置1の組付けを完了する。
この電動パワーステアリング装置1の組み付けが完了すると、アッパ取付ブラケット6のチルトレバー6gを回動させることにより、チルトロック状態を解除し、この状態でステアリングコラム3をロア取付ブラケットの7の枢軸7cを中心として回動させることにより、チルト位置を調整することができる。
この状態で、コラプス発生時に図示しないステアリングホイールに乗員が接触して、ステアリングコラム3を前方に摺動させる衝撃力が作用すると、アッパ取付ブラケット6のカプセル6dと摺動板部6fとの間の樹脂インジェクション6eが剪断されることにより、ステアリングコラム3の取付フランジ3c側で内管3aに対して外管3bが衝撃力を吸収しつつ摺動して収縮ストッパとしてのトルクセンサ収納部16に当接することにより必要なコラプスストロークを確保してステアリングコラム3が収縮する。
なおさらに、上記実施形態においては、減速機構としてウォームギヤを適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、傘歯車、平歯車等の任意の歯車を組み合わせた減速機構やベルト式等の任意の構成の減速機構を適用することができる。
さらに、上記実施形態においては、電動モータ5としてブラシモータを適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ブラシレスモータを適用するようにしてもよく、この場合には、外部接続端子5c及び5dを各相の励磁コイルの給電側に接続すると共に、パワー基板19Bにブラシレスモータを駆動する例えば電界効果トランジスタ(FET)を有するインバータ回路及びインバータ回路の電界効果トランジスタのゲートをパルス幅変調信号で駆動するゲート駆動回路とを実装すればよい。
Claims (6)
- 操舵トルクが伝達されるステアリングシャフトを内装するステアリングコラムと、前記ステアリングシャフトに減速ギヤボックス内の減速機構を介して操舵補助力を伝達する電動モータとを備えたコラムアシスト式の電動パワーステアリング装置であって、
前記減速ギヤボックスに、前記電動モータを装着するモータ装着部及び当該電動モータを駆動制御する制御ユニットを装着する制御ユニット装着部が並設され、前記制御ユニットは、少なくとも指令値を演算する処理装置を実装した制御基板と、前記電動モータ用のスイッチング素子を実装したパワー基板と、リレー、ノイズ対策部品等の搭載部品を実装したモジュール部品とで構成され、前記制御ユニット装着部に前記パワー基板及び前記制御基板が所定間隔を保ってその順に積層され、前記モジュール部品の電気的接続部が前記制御基板及び前記パワー基板間に位置するように3層構造とされていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 前記制御基板、パワー基板及びモジュール部品間の電気的接続が前記制御基板に前記パワー基板及びモジュール部品の接続端子を半田付けすることにより行われていることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記制御基板及び前記パワー基板は前記ユニット装着部に互いに平行に一つの投影面領域内に収まるように配設され、前記モジュール部品は、前記制御基板への電気的接続部を前記制御基板及び前記パワー基板間に配置し、前記搭載部品を前記投影面領域外に配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記減速ギヤボックスに前記モジュール部品の搭載部品を格納する格納部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記モジュール部品は、前記減速ギヤボックスへ取付ける一対の取付部と当該一対の取付部間を連結する連結部とで構成されるバスバーを備えていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記減速ギヤボックスは前記ステアリングシャフトに伝達される操舵トルクを検出するトルクセンサを内装し、該トルクセンサの外部接続端子が前記制御基板に直接接続され、前記減速ギヤボックスに内装される減速機構の形状変更により前記制御基板及び前記モジュール部品の相対位置が変化した場合に、当該相対位置の変化に応じて前記モジュール部品の電気的接続部の形状を変更するようにしたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
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