JP6060555B2 - 電動パワーステアリング装置用コントローラ、電動パワーステアリング装置およびこれを備える車両 - Google Patents

電動パワーステアリング装置用コントローラ、電動パワーステアリング装置およびこれを備える車両 Download PDF

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Description

本発明は、ステアリング系に操舵補助力を伝達するための電動パワーステアリング装置に係り、特に、電動パワーステアリング装置のコントローラの構造に関する。
従来の電動パワーステアリング装置のコントローラの構造としては、特許文献1に示されるものがある。その構造は、コントローラ(制御部)のスイッチングトランジスタをアルミニウム製の支持部材(ギアボックス)に固定し、これにより、スイッチングトランジスタの熱を効率的に放熱するというものである。
特許第3922196号公報
同文献に記載の技術では、スイッチングトランジスタをギアボックスに固定するので、スイッチングトランジスタにはリード部品を使用する必要がある。しかしながら、リード部品は大型である上に、基板上のスルーホールに挿入してハンダ付けを行わなければならない。また、リード部品のハンダ付けは、マイコン等の基板表面実装が可能な素子とは別工程ではんだ付けを行う必要がある。そのため、このような構成であると、余分に工数が必要となるという問題がある。さらに、スイッチングトランジスタとギアボックス接触面からのみ放熱されるため、放熱が制約されるという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、コントローラの薄型化、構造の簡素化、および低コスト化をしつつも、放熱効率が良い電動パワーステアリング装置用コントローラ、電動パワーステアリング装置およびこれを備える車両を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る電動パワーステアリング装置用コントローラは、電動パワーステアリング装置に用いられ、ステアリング系に操舵補助力を伝達する電動モータを駆動制御するコントローラであって、当該コントローラは、前記電動モータを駆動するための駆動回路が実装される1枚の樹脂基板と、前記操舵補助力を発生させるためのスイッチング素子とを有し、該スイッチング素子として、素子の両面から放熱が可能な両面放熱スイッチング素子を用いており、当該両面放熱スイッチング素子は、前記1枚の樹脂基板に表面実装され、前記1枚の樹脂基板の両面が放熱筐体で覆われており、当該放熱筐体は、前記1枚の樹脂基板全体をその両面から立てた姿勢で前後から覆うカバーであり、当該前後のカバーは、高熱伝導性を有する材料により形成されるとともに、当該前後のカバーの形状は、発熱部周辺を、前記両面放熱スイッチング素子を含む他の放熱部との間隔が均一となるように形成されていることを特徴とする。
さらに、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る電動パワーステアリング装置は、ステアリング系に操舵補助力を伝達する電動モータと、該電動モータを駆動制御するコントローラとを備えた電動パワーステアリング装置であって、前記コントローラが、本発明の一態様に係る電動パワーステアリング装置用コントローラであることを特徴とする。
さらに、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る車両は、本発明の一態様に係る電動パワーステアリング装置を備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係る電動パワーステアリング装置のコントローラ(EPS ECU)は、素子の両面から放熱が可能な両面放熱スイッチング素子(両面放熱スイッチングトランジスタ)を樹脂基板1枚に表面実装し、この1枚の樹脂基板の両面が放熱筐体で覆われているので、樹脂基板が1枚となることで、コントローラの薄型化、構造の簡素化および低コスト化が可能となる。また、従来は基板側に高放熱経路を設ける必要があったが、両面放熱スイッチング素子を用いることで、素子の実装面とは反対側への伝熱が可能となるので、スイッチング素子の放熱効率を向上させることができる。
なお、両面放熱スイッチング素子が、放熱筐体に対して絶縁膜を介して接していれば、スイッチング素子の放熱効率を向上させる上でより好適である。
また、樹脂基板には、スイッチング素子に流れる通電パターンに厚銅を用いれば、基板の熱伝導性を上げる上でより好適であり、放熱効率向上の効果を発揮するとともに、大電流パターンの面積縮小による一層の小型化が可能である。
本発明に係る電動パワーステアリング装置の一実施形態を右ハンドル車に適用した場合を示す概略構成図である。 図1の電動パワーステアリング装置を車両後方側から示した斜視図である。 図1の電動パワーステアリング装置を車両後方側から示した斜視図(コントローラを組み付ける途中の図)である。 図1の電動パワーステアリング装置を車両前方側から示した斜視図である。 図1に示すコントローラを車両後方側から示した斜視図である。 図1に示すコントローラを車両前方側から示した斜視図である。 図1に示すコントローラを車両後方側から示した分解斜視図である。 図1に示すコントローラを車両前方側から示した分解斜視図である。 図1に示すコントローラの基板を、後方カバーを開いて車両後方側から示した分解斜視図である。 図1に示すコントローラの基板を、前方カバーを開いて車両前方側から示した分解斜視図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図1において、符号1はステアリング系を構成するステアリング機構である。このステアリング機構1は、車両の右側に配設されてステアリングコラム4に回転自在に内装されたステアリングシャフト3を有する。ステアリングコラム4には、車両後方側端部にステアリングホイール2が装着される。
ステアリングシャフト3には、車両前方側端部に、ピニオン軸5aとラック軸5bとを有するラックアンドピニオン機構で構成されるステアリングギヤ機構5が設けられている。ステアリングシャフト3は、ピニオン軸5aを介してラック軸5bに接続され、ラック軸5bの両端がタイロッド6を介して転舵輪7にそれぞれ連結されている。
上記ステアリングコラム4には、電動パワーステアリング装置9が装着されている。電動パワーステアリング装置9は、ステアリングコラム4に配設される減速ギアボックス10を有する。減速ギアボックス10は、高熱伝導性を有する材料により形成されている。高熱伝導性を有する材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム及びマグネシウム合金を例示できる。減速ギアボックス10は、これら高熱伝導性を有する材料の何れか1つをダイキャスト成型することにより形成されている。減速ギアボックス10内にはウォーム歯車機構で構成される減速ギア機構が内蔵されている。
また、電動パワーステアリング装置9は、電動モータ11およびコントローラ(EPS ECU)12を有する。電動モータ11およびコントローラ12は、図2〜図4にも示すように、減速ギアボックス10に付設されている。電動モータ11は、例えばブラシレス3相電動モータであり、その軸方向がステアリングコラム4のコラム軸方向と直交して配置されるとともに、車幅方向の左側に設けられている(図1参照)。コントローラ12は、電動モータ11に対して車幅方向の右側に配置され、減速ギアボックス10に形成されたコントローラ装着部30に装着されている(図1および図3参照)。
コントローラ12は、図7および図8に分解斜視図を示すように、1枚の樹脂基板である矩形状の回路基板16と、この回路基板16を収容するカバー19とで構成されている。カバー19は、図5〜図8に示すように、車両前後方向に分割形成された、前方カバー17および後方カバー18から構成されている。回路基板16は各カバー17,18で略全体が両側から覆われ、これにより、回路基板16の表面および裏面からカバー19への放熱が可能とされている。
詳しくは、回路基板16は、1枚の樹脂基板に、電動モータ11を駆動するための駆動回路としてパワー回路部及び制御回路部を有する。回路基板16は、図示しない車両のイグニッションスイッチをオン状態としてパワー回路部及び制御回路部にバッテリから電力が供給されると、マイクロコントロールユニット(MCU)によって操舵補助制御処理が実行される。これにより、図示しないトルクセンサ及び車速センサの検出値に基づいて操舵補助電流指令値が算出され、この操舵補助電流指令値とモータ電流検出部で検出したモータ電流とに基づいて電流フィードバック処理を実行して電圧指令値を算出するようになっている。
そして、この回路基板16は、上記算出された電圧指令値に基づき、必要なモータ駆動電流を電動モータ11に流し電動モータ11を正転又は逆転方向に必要とする操舵補助力を発生するように駆動する。これにより、ステアリングホイール2の操舵トルクに応じた操舵補助力が電動モータ11から発生され、この操舵補助力が減速ギアボックス10内の減速ギア機構を介してステアリングシャフト3に伝達されることにより、ステアリングホイール2を軽い操舵力で操舵可能になっている。
ここで、上記回路基板16の駆動回路は、図7〜図10に示すように、上記操舵補助力を発生させるための複数のスイッチング素子20を有している。特に本実施形態では、このスイッチング素子20として、素子の両面から放熱が可能な両面放熱スイッチング素子(FET)を用いている。この種の素子としては、例えばIR社のDirectFET(登録商標)を例示することができる。
このスイッチング素子20は、基板両面実装または基板片面実装とすることができる。本実施形態の例では、図7および図8に示すように、一枚の回路基板16の両面にスイッチング素子20が実装されている。そして、このスイッチング素子20が、回路基板16に表面実装で片側が電気接続されている。
また、本実施形態では、回路基板16には、ビルドアップ基板を使用しており、スイッチング素子20の通電パターンには、厚銅パターンが基板内層パターンに用いられている。ビルドアップ工法により配線自由度を高めており、パターン面積を縮小し、パターンの銅にも熱を逃がすことができるので放熱性も良好とされている。これにより、この回路基板16は、自身の小型化、伝熱向上によりコントローラ12のさらなる小型化に貢献し、機電一体構成として好適である。
また、この回路基板16には、基板の上下に不図示のアルミ部が形成されており、このアルミ部にも伝熱可能とされ、これにより、カバー19の周方向にも放熱可能とすることでカバー19の全体を放熱に使える。そのため、コントローラ12の一層のコンパクト化が可能とされている。なお、この回路基板16は、基板の必要部分に放熱用の銅コインが埋め込まれた銅コイン埋め込み基板を使用してもよい。これにより、基板裏面への伝熱効率および放熱効率が一層向上させることもできる。また、基板内層のみを貫通するスルーホールに熱伝導性インク(樹脂)を穴埋めする形態を採用することもできる。
また、この回路基板16には、ステアリングホイール2側(A面と呼ぶ)に背の高い部品や重い部品は実装しない構成とし、回路基板16のステアリングホイール2とは反対側の面(B面と呼ぶ)にのみ、電解コンデンサ21、インダクタ22およびコモンモード除去コイル23等の背の高い大物部品を実装している(図8、図10参照)。そして、B面に実装された背の高い大物部品21,22,23は、ステアリングホイール2の側に突き出ないよう、前方カバー17の凹部17dに収められている。
さらに、この回路基板16は、電源コネクタおよび通信コネクタを含むコネクタ端子部24もすべてB面に実装されている。なお、回路基板16の下部には、上記トルクセンサに接続される接続端子を有するトルクセンサ端子部26が下方に張り出して設けられている。また、電動モータ11のモータ動力コネクタ27およびモータ回転センサコネクタ28については、コネクタ端子部24とは左右方向の反対側に設けられている。
この回路基板16は、回路基板16のB面にのみ大物部品21,22,23を実装することで、信頼性の高い、リフローハンダ工程のみで全部品を実装可能になっている。なお、リフローハンダ工程は、後方カバー18側のA面を先にリフローし、その後に前方カバー17側のB面をリフローする。このような構成であれば、重い大物部品21,22,23がA面に実装されないので、後工程のB面のリフローハンダ工程で熱がかかりA面のハンダが軟化しても大物部品21,22,23が落下するおそれがない。
一方、上述したように、カバー19は、図5〜図8に示すように、回路基板16全体を覆うとともに、平坦面を有するコントローラ装着部30に着脱自在に装着される。
詳しくは、図5〜図8に示すように、カバー19は、上記前後のカバー17,18により、回路基板16をその両面から立てた姿勢で覆う放熱筐体となっている。各カバー17,18は、高熱伝導性を有する材料により形成されている。高熱伝導性を有する材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム及びマグネシウム合金等を例示できる。各カバー17,18は、これら高熱伝導性を有する材料の何れか1つを例えばダイキャスト成型することにより形成されている。本実施形態では、アルミニウム合金を採用している。
後方カバー18は、回路基板16とは略相似の矩形板状をなしており、その大きさは、回路基板16よりもひとまわり大きく形成されている。なお、後方カバー18は、ステアリングホイール2側を向く面が平坦面とされている。一方の前方カバー17は、平面視の外形形状は回路基板16とは略相似の矩形状をなしているが、回路基板16に実装された背の高い大物部品21,22,23と干渉しないように、凹部17dが上部側に形成されている。そして、各カバー17,18は、図7〜図10に示すように、スイッチング素子20に対向する部分がスイッチング素子20側に向けた凸部になっており、各凸部がそれぞれ回路基板16の表裏に実装されたスイッチング素子20に接する放熱部17h、18hとされている。
また、図8に示すように、後方カバー18には、その周囲の4か所に、回路基板16を装着するための雌ねじを有するボス部18kが形成されている。なお、回路基板16には、各ボス部18kに対向した位置に雄ねじ16kが締め込み可能とされ、後方カバー18に装着できるようになっている。さらに、後方カバー18には、ボス部18kよりも左右方向の外側の位置に、前方カバー17と結合するための雌ねじ部18mが周囲の4か所に形成され、前方カバー17には、各雌ねじ部18mに対向した位置に貫通穴17mが設けられ、これにより、前方カバー17と後方カバー18相互をねじによって組立可能とされている。そして、各カバー17,18が相互に組み付けられた状態において、回路基板16に実装されている表裏のスイッチング素子20は、回路基板16とは反対側の面が絶縁膜を介してカバー19の放熱部17h、18hにそれぞれ接するようになっている。
そして、前方カバー17には、減速ギアボックス10側に形成された三か所の装着部30a(図4参照)に対向した位置に、雌ねじを有するボス部17aが三か所設けられている。また、減速ギアボックス10側のコントローラ装着部30には、左右方向に延設された長溝30cが形成され(図3参照)、前方カバー17には、長溝30cに対向した位置に、対応して嵌合する形状の長条凸部17cが形成されている。これにより、コントローラ装着部30の長溝30cに前方カバー17の長条凸部17cを嵌合させることで、前方カバー17が減速ギアボックス10に対して所期の位置に位置決めされ、上記三か所の装着部30aによりネジ止めで固定される。
このとき、前方カバー17をコントローラ装着部30に装着した状態においては、前方カバー17の平坦な装着面17bがコントローラ装着部30の平坦面に隙間なく当接するようになっている。これにより、減速ギアボックス10に固定される前方カバー17の装着面17bが減速ギアボックス10への放熱面として機能し、コントローラ12は、前方カバー17の装着面17bを介して減速ギアボックス10への伝熱が効率的に可能とされている。そのため、放熱容量を拡大することができるとともに、コントローラ12を一層小型化することができる。
ここで、前方カバー17の装着面17bは、回路基板16の発熱部、特に両面放熱スイッチング素子20の実装位置に対向して形成されることが好ましい。また、カバー19の形状は、発熱部周辺を、放熱素子や他の放熱部との間隔が均一となるように形成されていることが好ましい。これにより、放熱素子に対する装着部30aの間隔が均一となるので、減速ギアボックス10側への放熱性が良く、絶縁信頼性の確保にも貢献する。なお、スイッチング素子20と放熱部17h、18h間に板バネを介装することもできる。このような構成とすれば、スイッチング素子20と放熱部17h、18hとの密着性を良好とし(対向方向での間隔が均一となり)、放熱・絶縁信頼性の確保を一層担保する上で好ましい。
次に、上述した電動パワーステアリング装置およびこれを装備した車両の作用・効果について説明する。
従来は、スイッチング素子(発熱素子)の片面からの放熱のみの構成であったため、回路基板を制御基板とパワー基板の2枚構成とし、パワー基板に、発熱素子からの放熱のため発熱素子用の高放熱基板を用いていたため、熱が集中して放熱効率が悪かった。
これに対し、上述した電動パワーステアリング装置9を装備した車両は、電動パワーステアリング装置9が、両面放熱が可能な両面放熱スイッチング素子(両面放熱スイッチングトランジスタ)20を1枚の樹脂基板である回路基板16に表面実装で電気接続し、このスイッチング素子20の回路基板16側とは反対面が絶縁膜を介して放熱部17h、18hに接する構成を採用したので、両面放熱スイッチング素子20により回路基板16両面からの放熱が可能となり、放熱経路を増やすことで放熱効率が向上するとともに、コントローラ12の小型化、薄型化および構造の簡素化が可能となった。
また、この電動パワーステアリング装置9によれば、両面放熱スイッチング素子20を1枚の回路基板16に表面実装することにより、ハンダ工程が簡略化でき、信頼性が向上する。さらに、樹脂基板を1枚とすることが可能となることにより、従来のスイッチングトランジスタの放熱のために必要となっていた高放熱基板を削減することができる。これにより、基板間接続も不要となるため、コントローラ12の薄型化、製造工程の簡素化、および部品点数の削減をすることができ、低コスト化、および製造工程の簡素化にも貢献する。また、1枚の回路基板16をカバー19で覆う構成なので、スイッチング素子20以外の発熱素子のカバー19への放熱も容易となる。さらにまた、回路基板16を一枚基板とすることでコントローラ12を薄くできる。これにより、ステアリングコラム4のブラケットとの干渉が減り、エネルギ吸収ストロークが稼げるため、自車両の衝突安全性に貢献することができる。
また、この電動パワーステアリング装置9によれば、両面放熱スイッチング素子20を用い、素子の実装面とは反対側の面を、絶縁膜を介してカバー19の放熱部17h、18hにそれぞれ接する構成としたので、カバー19への放熱が可能となり、スイッチング素子20の放熱効率向上の効果を有効に発揮することができる。また、絶縁膜を介してスイッチング素子20を放熱部17h、18hに当接させているので、薄いシートで絶縁と伝熱の両方の機能を確保でき、放熱面の電位が異なる両面FETの欠点を薄い伝熱絶縁シートで補えるという効果もある。
また、回路基板16に用いた樹脂基板には、スイッチング素子20に流れる大電流パターンに厚銅を用いたので、基板の熱伝導性を上げることができる。これにより、トランジスタ実装面とは反対側の面への伝熱が可能となり、一層の放熱効率向上の効果を発揮する。また、大電流パターンの面積縮小による一層の小型化ができる。
なお、本発明に係る電動パワーステアリング装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、電動モータ11としてブラシレス3相電動モータを適用した場合について説明したが、これに限定されず、4相以上のブラシレス多相電動モータを適用することもでき、通常のブラシ付電動モータを適用することもできる。ブラシ付電動モータを適用する場合には、電動モータ11とコントローラ12とは2本の給電ラインで接続し、回路基板16に形成するインバータ回路に代えてHブリッジ回路を適用すればよい。
1 ステアリング機構
2 ステアリングホイール
3 ステアリングシャフト
4 ステアリングコラム
5 ステアリングギヤ機構
6 タイロッド
7 転舵輪
9 電動パワーステアリング装置
10 減速ギアボックス
11 電動モータ
12 コントローラ
16 回路基板
17 前方カバー
18 後方カバー
19 カバー
20 スイッチング素子(両面放熱スイッチング素子)
21 電解コンデンサ(大物部品)
22 インダクタ(大物部品)
23 コモンモード除去コイル(大物部品)
24 コネクタ類
26 トルクセンサ端子部
30 コントローラ装着部

Claims (9)

  1. 電動パワーステアリング装置に用いられ、ステアリング系に操舵補助力を伝達する電動モータを駆動制御するコントローラであって、
    当該コントローラは、前記電動モータを駆動するための駆動回路が実装される1枚の樹脂基板と、前記操舵補助力を発生させるためのスイッチング素子とを有し、該スイッチング素子として、素子の両面から放熱が可能な両面放熱スイッチング素子を用いており、当該両面放熱スイッチング素子は、前記1枚の樹脂基板に表面実装され、前記1枚の樹脂基板の両面が放熱筐体で覆われており、当該放熱筐体は、前記1枚の樹脂基板全体をその両面から立てた姿勢で前後から覆うカバーであり、当該前後のカバーは、高熱伝導性を有する材料により形成されるとともに、当該前後のカバーの形状は、発熱部周辺を、前記両面放熱スイッチング素子を含む他の放熱部との間隔が均一となるように形成されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置用コントローラ。
  2. 前記前後のカバーは、ステアリング系に装着時にステアリングホイール側を向く後方カバーと、該後方カバーとは反対側を覆う前方カバーとから構成され、各カバーは、前記両面放熱スイッチング素子に対向する部分が当該素子側に向けた凸部になっており、各凸部がそれぞれ前記1枚の樹脂基板の表裏に実装された前記両面放熱スイッチング素子に接する放熱部とされている請求項1に記載の電動パワーステアリング装置用コントローラ。
  3. 前記1枚の樹脂基板は、前記ステアリングホイール側を向く面には、電解コンデンサ、インダクタおよびコモンモード除去コイルが実装されておらず、前記ステアリングホイール側とは反対側の面にのみ、電解コンデンサ、インダクタおよびコモンモード除去コイルが実装されるとともに、当該反対側の面に実装された電解コンデンサ、インダクタおよびコモンモード除去コイルは、前記ステアリングホイール側に突き出ないように、前記前方カバーに形成された凹部に収められている請求項2に記載の電動パワーステアリング装置用コントローラ。
  4. 前記1枚の樹脂基板の表裏に実装されている前記両面放熱スイッチング素子は、前記前後のカバーに対して絶縁膜を介してそれぞれ接していることを特徴とする請求項2または3に記載の電動パワーステアリング装置用コントローラ。
  5. 前記両面放熱スイッチング素子の通電パターンに、厚銅パターンが用いられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置用コントローラ。
  6. ステアリング系に操舵補助力を伝達する電動モータと、該電動モータを駆動制御するコントローラとを備えた電動パワーステアリング装置であって、
    前記コントローラが、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置用コントローラであることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  7. 前記電動モータは、前記ステアリング系に減速ギアボックス内の減速機構を介して操舵補助力を伝達するよう構成されており、
    前記カバーの放熱面は、前記減速ギアボックスに形成された平坦面を有するコントローラ装着部に着脱自在に装着されていることを特徴とする請求項6に記載の電動パワーステアリング装置。
  8. 前記カバーの放熱面は、前記カバーに形成された平坦な装着面が、前記コントローラ装着部の平坦面に隙間なく当接するようになっている請求項7に記載の電動パワーステアリング装置。
  9. 請求項6〜8のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置を備えることを特徴とする車両。
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