JP2008276142A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】反射型フォトセンサーの移動機構を設けることによるコストアップやレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、標準反射部を中間転写ベルト206に設けることによる異常画像の発生を回避することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】感光体、中間転写ベルト206としてそれぞれ、自らの表面における移動方向に直交する方向の一部領域が記録紙への画像の出力に寄与しない非画像出力領域となっているものを用い、作像手段として、感光体の非画像出力領域にテスト用可視像を形成するものを用い、中間転写ベルト206として、前記非画像出力領域であり且つセンサー被検対応領域でもある領域A1、A2に標準反射部206aを設けたものを用い、且つ、1次転写ローラとして、感光体の前記非画像出力領域から中間転写ベルト206の領域A1、A2に前記テスト用可視像を転写するものを用いた。
【選択図】図7

Description

本発明は、トナーパッチなどのテスト用可視像を被検対象とする光学センサーからの出力信号に基づいて、潜像担持体や現像手段等からなる作像手段の作像条件を調整する画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置では、環境変動に伴ってトナーの性状(例えば流動性や嵩)が変化すると、それに応じた作像能力の変化によって現像濃度が変動してしまう。そこで、従来より、所定のトナーパッチに対するトナー付着量を光学センサーたる反射型フォトセンサーによって検知した後、検知結果に基づいて現像バイアスや光書込強度などの作像条件を調整する画像形成装置が知られている。この種の画像形成装置は、テスト用可視像たるトナーパッチを所定のタイミングで中間転写ベルト等の像担持体の表面に形成する。そして、反射型フォトセンサーの発光素子から像担持体の表面に向けて発した光を像担持体やトナーパッチの表面で反射させて、その反射光量を受光素子で検知する。次いで、その検知結果と、所定のトナー付着量目標値との比較に基づいて、作像手段の作像能力の変化量を検出する。そして、検出結果に基づいて作像手段の作像能力を調整することで、現像濃度の安定化を図ることができる。
反射型フォトセンサーとしては、像担持体の表面上で入射角と反射角とが等しくなる方向に正反射(鏡面反射)した正反射光を検知する正反射型フォトセンサーが知られている。また、像担持体やトナーパッチの表面で入射方向とは関係ない方向に拡散反射した拡散反射光を検知する拡散反射型フォトセンサーも知られている。なお、以下、それら反射型フォトセンサーの区別をわかり易くするために、正反射型フォトセンサーを必要に応じて正型センサーと言う。また、拡散反射型フォトセンサーを必要に応じて拡散型センサーと言う。
正型センサーでは、正反射性に劣るトナーの像担持体に対する単位面積あたりの付着量(以下、トナー付着量という)が多くなるほど、像担持体の表面で正反射する光が減少するため、受光素子の受光量が低下する。このような正型センサーにおいて、光反射性を有さないK(黒)トナーからなるトナーパッチを被検対象とする場合には、トナーパッチの表面では反射光が得られない。反射光が得られるのは像担持体の表面だけである。像担持体の表面では、鏡面反射による正反射光と、表面の微妙な凹凸での拡散反射による拡散反射光とが得られるが、拡散反射光は正反射型受光素子の存在する方向とは異なる方向に向けて進む。このため、正反射型受光素子によって受光される反射光のほぼ全量が像担持体の表面で正反射した正反射光となる。そして、トナー付着量が、概ね、視覚的な画像濃度増加飽和点に相当する量まで増加すると、受光素子の受光量がほぼゼロになる。かかる特性では、センサー出力値をそのまま比例式などの変換式に代入することで、トナー付着量を求めることができる。
これに対し、Y(イエロー)トナー、M(マゼンタ)トナー、C(シアントナー)等のカラートナーからなるカラートナーパッチを被検対象とする場合には、カラートナーパッチの表面と、像担持体の表面との両方で反射光が得られる。具体的には、カラートナーパッチの表面においては、光を殆ど吸収してしまうKトナーからなるトナーパッチとは異なり、トナー層表面の比較的大きな凹凸によって拡散反射光が得られる。この拡散反射光は、像担持体の表面の小さな凹凸で得られる拡散反射光とは異なり、トナー層表面の比較的大きな凹凸で多重反射することがある。そして、その一部が、正反射光を検知するための正反射位置にある正反射型受光素子に受光される。つまり、カラートナーパッチでは、その表面の比較的大きな凹凸で多重反射した拡散反射光の一部が正反射型受光素子に受光される。更に、Kトナーからなるトナーパッチと同様に、像担持体の表面で得られた正反射光と拡散反射光とのうち、正反射光だけが正反射型受光素子に受光される。以上のことから、カラートナーからなるトナーパッチの場合には、像担持体の表面で得られた正反射光に加えて、トナーパッチの表面で得られた拡散反射光の一部も正反射型受光素子に受光される。このようなカラートナーパッチに対するトナー付着量については、次のような処理によって求められる。即ち、まず、トナー付着量が徐々に多くなるトナー階調パターンを形成し、これを被検対象にしている正型センサーからの出力値の変化状態をみていく。そして、トナー付着量の増加に対して受光量が殆ど変化しなくなる時点のセンサー出力値を、カラートナーについての受光量低下飽和値として検出する。次いで、上述のカラートナーパッチを形成し、これを被検対象にしている正型センサーからの出力値を前述の受光量低下飽和値に基づいて正規化してから、トナー付着量の算出に用いる。このような処理により、拡散反射光が正反射型の受光素子に入射してしまうことに起因するカラートナー付着量の検知精度の低下を抑えることができる。
しかしながら、かかる構成においては、次のような不具合がある。即ち、上述のトナー階調パターンを形成したり、それを被検対象にする正型センサーからの出力値の変化状態を調べたりすることで、カラートナー付着量の検知に長時間を要してしまうという不具合である。
一方、拡散型センサーでは、拡散反射性を有するカラートナーの像担持体に対する付着量が多くなるほど、受光素子の受光量が増加する。また、カラートナー付着量が視覚的な画像濃度増加飽和点に相当する量よりも多くなっても、受光量が単調増加し続ける。このような拡散型センサーでは、単独でカラートナー付着量を正確に検知することが困難であるため、正反射型の受光素子と組み合わせて使用することが行われている。具体的には、まず、トナー付着量が徐々に多くなるトナー階調パターンを形成し、その光学特性を正反射型及び拡散反射型の2つの受光素子でみていく。そして、正反射型の受光素子による受光量低下飽和値を検出し、そのときの拡散反射型の受光素子による受光量を画像濃度増加飽和点に相当する拡散反射光量とする。次いで、トナーパッチを形成し、これを被検対象とする拡散反射型の受光素子の受光量と、前述した画像濃度増加飽和点に相当する拡散反射光量とに基づいてトナー付着量を求める。
かかる構成においても、トナー階調パターンを形成したり、それを被検対象にするセンサーからの出力値の変化状態を調べたりすることで、カラートナー付着量の検知に長時間を要してしまうという不具合が生ずる。
正型センサー、拡散型センサーの何れにおいても生ずる検知時間の長時間化という不具合を解消し得るものとして、特許文献1に記載の画像形成装置が知られている。この画像形成装置は、所定の光反射特性を発揮する標準反射板を、像担持体たる中間転写ベルトの近傍に有している。また、中間転写ベルトに対向する位置と、標準反射板に対向する位置との間でセンサーを移動させる移動機構を備えている。そして、標準反射板との対向位置に移動させたセンサーから、標準的な正反射光量又は拡散反射光量に相当する標準出力値を得る。また、中間転写ベルトとの対向位置に移動させたセンサーから、トナーパッチに対応する出力値を得る。かかる構成では、標準反射板との対向位置で得た標準出力値に基づいて、トナー階調パターンを形成することなくセンサー出力値を適切に正規化したり、補正したりすることで、上述の不具合を解消することができる。
特開平9−284556号公報
しかしながら、かかる構成では、センサーを移動させるための移動機構を必要とするので、コストアップを引き起こしたり、レイアウト自由度を悪化させたりしてしまう。
かかるコストアップやレイアウト自由度の悪化を回避すべく、標準反射板に代わる標準光学特性部を像担持体に固設して、トナーパッチ及び標準光学特性部の両方の光学特性を不動のセンサーで検知させるようにしたとする。すると、像担持体における標準光学特性部の作像性を他の箇所と大きく異ならせることから、濃度ムラや画像欠陥等のある異常画像を発生させてしまう。
なお、特許文献1に記載の画像形成装置は、潜像担持体たる感光体上で現像したトナーパッチを像担持体たる中間転写ベルトに転写した後、ベルト上のトナーパッチの光学特性をセンサーで検知するものである。かかる構成に限らず、次のような構成でも、センサーを移動させる移動機構を設けたり、不動のセンサーによって標準光学特性部の光学特性を検知させるようにしたりすれば、同様の問題が生じ得る。即ち、搬送ベルト等の搬送体によって搬送している記録紙に潜像担持体上のトナー像を直接転写する一方で、潜像担持体上から搬送体に転写したトナーパッチや、搬送体に固設した標準光学特性部の光学特性をセンサーによって検知する構成である。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次のような画像形成装置を提供することである。即ち、センサーの移動機構を設けることによるコストアップやレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、標準光学特性部を像担持体や搬送体に設けることによる異常画像の発生を回避することができる画像形成装置である。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、自らの移動する表面に潜像を担持する潜像担持体、該潜像担持体に潜像を書き込む潜像書込手段、及び、該潜像担持体に担持された潜像を現像して可視像を得る現像手段、を具備する作像手段と、該潜像担持体上の可視像を中間転写体の移動する表面に転写する第1転写手段と、該中間転写体上の可視像を記録部材に転写する第2転写手段と、該潜像担持体上に形成された後に該中間転写体上に転写された所定のテスト用可視像の光学特性や、所定の光学特性を発揮する標準光学特性部の光学特性を検知して検知結果に応じた信号を出力する光学センサーと、該光学センサーからの出力信号に基づいて該作像手段の作像条件を調整する作像条件調整手段とを備える画像形成装置において、上記潜像担持体、上記中間転写体としてそれぞれ、自らの表面における移動方向に直交する方向の一部領域が上記記録部材への画像の出力に寄与しない非画像出力領域となっているものを用い、上記作像手段として、該潜像担持体の該非画像出力領域に上記テスト用可視像を形成するものを用い、該中間転写体として、該非画像出力領域であり且つ上記光学センサーによる被検対応領域でもある特定領域に上記標準光学特性部を設けたものを用い、且つ、上記第1転写手段として、該潜像担持体の該非画像出力領域から該中間転写体の該特定領域に上記テスト用可視像を転写するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記第2転写手段として、上記中間転写体の画像出力領域に担持されている可視像を上記記録部材に転写しながら、上記中間転写体上の上記特定領域に担持されている上記テスト用可視像の該記録部材への転写を回避するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置であって、上記作像手段が、上記潜像担持体の上記非画像出力領域の上記テスト用可視像を、上記中間転写体の上記特定領域における上記標準光学特性部からずれた位置に転写し得るように、該テスト用可視像を得るための潜像書込開始タイミングを決定するものであることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、自らの移動する表面に潜像を担持する潜像担持体、該潜像担持体に潜像を書き込む潜像書込手段、及び、該潜像担持体に担持された潜像を現像して可視像を得る現像手段、を具備する作像手段と、自らの移動する表面に記録部材を保持しながら搬送する搬送体と、該潜像担持体上の可視像を該搬送体によって搬送されている記録部材に転写したり、該潜像担持体上に形成された所定のテスト用可視像を該潜像担持体上から該搬送体に転写したりする転写手段と、該搬送体に転写された該テスト用可視像の光学特性を検知して検知結果に応じた信号を出力する光学センサーと、該光学センサーからの出力信号に基づいて該作像手段の作像条件を調整する作像条件調整手段とを備える画像形成装置において、上記潜像担持体として、自らの表面における移動方向に直交する方向の一部領域が上記記録部材への画像の出力に寄与しない非画像出力領域となっているものを用い、上記搬送体として、自らの表面における移動方向に直交する方向の全領域のうち、上記記録部材の搬送に寄与しない非搬送領域であって且つ上記光学センサーによる被検対応領域でもある特定領域に、所定の光学特性を発揮する標準光学特性部が設けられたもの、を用い、上記作像手段として、該潜像担持体の該非画像出力領域に上記テスト用可視像を形成するものを用い、且つ、上記転写手段として、該潜像担持体の該非画像出力領域から該搬送体の該特定領域に上記テスト用可視像を転写するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置であって、上記作像手段が、上記潜像担持体の上記非画像出力領域に形成した上記テスト用可視像を、上記搬送体の上記特定領域における上記標準光学特性部からずれた位置に転写し得るように、該テスト用可視像を得るための潜像書込開始タイミングを決定するものであることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかの画像形成装置であって、上記光学センサーが、上記光学特性として拡散反射光量を検知する拡散反射型フォトセンサーであることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6の何れかの画像形成装置であって、上記光学センサーが、上記光学特性として正反射光量を検知する正反射型フォトセンサーであることを特徴とするものである。
これらの発明において、請求項1の発明特定事項の全てを備えるものでは、中間転写体の特定領域に設けられた標準光学特性部の光学特性、及び、中間転写体の特定領域に転写したテスト用可視像の光学特性、の両方を、不動の光学センサーによって検知することが可能である。このため、光学センサーを移動させる移動機構を付設することなく、それら両方の光学特性を光学センサーによって検知することが可能である。更に、標準光学特性部を配設する特定領域として、中間転写体の非画像出力領域を採用しているため、記録部材に出力する画像の作像能力を標準光学特性部によって乱してしまうことがない。よって、センサーの移動機構を設けることによるコストアップやレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、標準光学特性部を像担持体に設けることによる異常画像の発生を回避することができる。
また、請求項4の発明特定事項の全てを備えるものでは、搬送体の特定領域に設けられた標準光学特性部の光学特性、及び、搬送体の特定領域に転写したテスト用可視像の光学特性、の両方を、不動の光学センサーによって検知することが可能である。このため、光学センサーを移動させる移動機構を付設することなく、それら両方の光学特性を光学センサーによって検知することが可能である。更に、標準光学特性部を配設する特定領域として、搬送体の非搬送領域を採用しているため、記録部材に出力する画像の作像能力を標準光学特性部によって乱してしまうことがない。よって、センサーの移動機構を設けることによるコストアップやレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、標準光学特性部を搬送体に設けることによる異常画像の発生を回避することができる。
まず、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタの第1実施形態について説明する。図1は、本第1実施形態に係るプリンタのうち、露光、帯電、現像、転写、定着を行う画像形成工程部分(プロセスエンジン部)を示す概略構成図である。
プリンタには、図1に示した構成部材の他に、PC(パソコン)等から送られた画像データを処理し露光データに変換するプリントコントローラ(後述の図5に符号410で示す。)、高圧を発生させる高圧発生装置(後述の図5に符号416で示す。)、画像形成動作を制御する制御部(後述の図5に符号406で示す。)、記録部材としての転写材である記録紙Pの供給を行う図示しない給紙装置、記録紙Pを手差し給紙させるための図示しない手差しトレイ、画像形成済みの記録紙Pが排紙される図示しない排紙トレイ等が設けられている。
図1において、200という符号で示されているのは、転写ユニットである。この転写ユニット200は、駆動ローラ201、クリーニングバックアップローラ202、1次転写ニップ入口ローラ203、4つの1次転写ローラ204Y,C,M,K、2次転写ニップ入口ローラ205、中間転写ベルト206、ベルトクリーニング装置207、2次転写ローラ208、クリーニングローラ209等を有している。そして、無端状の中間転写ベルト206を、ベルトループ内側に配設された複数のローラによって張架しながら、駆動ローラ201の回転駆動によって図中反時計回り方向に無端移動せしめる。なお、4つの1次転写ローラを示す符号の末尾に付されたY,C,M,Kという添字は、イエロー,シアン,マゼンタ,黒用の部材であることを示している。以下、他の符号に付されたY,C,M,Kという添字も同様である。
中間転写ベルト206は、厚みの最も大きいベルト基体層のおもて面上に、弾性層と表面層とが順次積層された3層構造になっている。ベルト基体層は、例えば伸びの少ないフッ素系樹脂や、伸びの大きなゴム材料に帆布などの伸び難い材料を組み合わせた材料からなる。また、弾性層は、例えばフッ素系ゴムやアクリロニトリルーブタジエン共重合ゴムなどからなり、ベルト基体層のおもて面に積層されている。また、表面層は、弾性層のおもて面に、例えばフッ素系樹脂がコーティングされることで形成されている。
転写ユニット200の下方には、Y,C,M,K用の4つの画像形成ユニットが、中間転写ベルト206の下部張架箇所おもて面に沿って並ぶように配設されている。これら画像形成ユニットは、それぞれドラム状の感光体101Y,C,M,K、現像装置103Y,C,M,K、ドラムクリーニング装置120Y,C,M,Kなどを有している。そして、感光体101Y,C,M,Kの周面の上端をそれぞれ中間転写ベルト206の下部張架箇所おもて面に当接させて、Y,C,M,K用の1次転写ニップを形成している。
転写ユニット200の上方には、図示しないY,C,M,Kトナーをそれぞれ個別に収容しているY,C,M,K用のトナーボトル90Y,C,M,Kが、中間転写ベルト206の上部張架箇所おもて面に沿って並ぶように配設されている。トナーボトル90Y,C,M,Kに収容されているY,C,M,Kトナーは、それぞれ図示しないY,C,M,K用のトナー補給装置の駆動によって現像装置103Y,C,M,Kに補給される。そして、トナーボトル90Y,C,M,Kは、画像形成装置本体に対してそれぞれ個別に着脱可能になっており、内部のトナーが無くなった時点で新たなものと交換される。
同図において、ほぼ水平方向に並んでいる4つの画像形成ユニットの下方には、光書込ユニット290が設けられている。この光書込ユニット290は、画像情報に基づいて、光書込ユニット290の内部に設けられている図示しないレーザー露光ユニットから半導体レーザーを駆動してY,C,M,K用の書込光Lbを出射する。そして、それら書込光Lbにより、潜像担持体たる感光体101Y,C,M,Kを走査して、図中反時計回り方向に回転駆動する感光体101Y,C,M,Kの周面に静電潜像を書き込む。なお、書込光Lbの出射は、レーザーに限るものではなく、例えばLED(light emitting diode)であってもよい。
次に、K用の画像形成ユニットを例にして画像形成ユニットの構成を説明する。他色(Y,C,M)用の画像形成ユニットは、使用するトナーの色が異なる点の他は同様の構成であるので説明を省略する。
図2は、K用の画像形成ユニットを示す拡大構成図である。K用の画像形成ユニットを構成する各種の部材や機器に対しては、本来、符号の末尾にKという添字を付すべきであるが、同図では便宜上、かかる添字の付記を省略している。K用の画像形成ユニットにおいては、ドラム状の感光体101の周囲に、感光体101を一様帯電させる帯電装置102、現像装置103、ドラムクリーニング装置120などが配設されている。
帯電装置102は、図示しない電源によって帯電バイアスが印加される帯電ローラを感光体101に接触させる接触帯電方式のものであり、帯電ローラと感光体101との間に放電を生じせしめることで感光体101の周面を一様帯電させる。帯電ローラを採用した接触帯電方式の代わりに、帯電ブラシを採用した接触放電方式や、スコロトロンチャージャーを採用した非接触帯電方式を採用してもよい。
現像装置103は、図示しない磁性キャリアと非磁性トナーとを含有する二成分現像剤を撹拌する攪拌部104と、後述の現像スリーブを収容している現像部105とをケーシング内に有している。攪拌部104では、二成分現像剤(以下、単に「現像剤」という)が攪拌されながら搬送される。より詳しくは、攪拌部104には、第1スクリュウ部材106と第2スクリュウ部材107とが平行配設されており、両スクリュウの間には仕切板が設けられている。この仕切板により、両スクリュウを収容する空間が個別に仕切られているが、仕切板におけるスクリュウ軸線方向の両端部にはそれぞれ開口が形成されている。これにより、両空間はそれぞれスクリュウ軸線方向の両端部で連通している。以下、第1スクリュウ部材106が収容されている空間を第1撹拌室、第2スクリュウ部材107が収容されている空間を第2撹拌室という。
第2スクリュウ部材107は、現像部105の下方に位置しており、自らの周面の上端側を、現像部105内に収容されている現像スリーブ109の下端側に対面させている。そして、図示しない駆動手段によって回転駆動されながら、第2撹拌室内の現像剤を図紙面に直交する方向の奥側から手前側へと搬送する過程で後述の現像スリーブ109に供給したり、現像スリーブ109から使用済みの現像剤を受け取ったりする。第2スクリュウ部材107によって図中の手前側端部まで搬送された現像剤は、仕切板の開口を通って第1撹拌室に進入する。
第1スクリュウ部材106は、図示しない駆動手段によって回転駆動されながら、第1撹拌室内の現像剤を図紙面に直交する方向の手前側から奥側へと搬送する。第1撹拌室の底壁には、トナー濃度センサー108が固定されており、第1スクリュウ部材106によって搬送される現像剤のトナー濃度を検知する。この検知結果は、トナー濃度信号として図示しない制御部に送られる。制御部は、トナー濃度信号に基づいて、図示しないK用のトナー補給装置を適宜駆動することで、第1撹拌室内に適量のトナーを補給させる。これにより、現像部105での現像に伴ってトナー濃度を低下させた現像剤のトナー濃度が回復する。第1スクリュウ部材106によって図中の奥側端部まで搬送された現像剤は、仕切板に設けられたもう一方の開口を通って、第2撹拌室内に進入する。このようにして、現像装置103内の現像剤は、第1撹拌室→第2撹拌室→現像部→第2撹拌室→第1撹拌室という経路で循環搬送される。そして、第1撹拌室内においてトナー濃度が調整される。
現像部105には、図示しない駆動手段によって回転駆動される筒状の現像スリーブ109が配設されており、この現像スリーブ109は現像装置103のケーシングに設けられた開口から自らの周面の一部をケーシング外に露出させている。そして、その露出箇所を、0.9[mm]程度の現像ギャップを介して感光体101に対向させている。また、現像スリーブ109は、その中空内に図示しないマグネットローラを内包している。このマグネットローラは、現像スリーブ109に連れ回らないように回転不能に固定されている。
上述した第2撹拌室内において第2スクリュウ部材107によって搬送される現像剤は、マグネットローラの発する磁力によって現像スリーブ109の表面に引き寄せられて、スリーブ表面に汲み上げられる。そして、スリーブの回転に伴って、スリーブと規制ブレード110との間のギャップを通過する際にスリーブ上の層厚が規制された後、感光体110に対向する現像領域に搬送される。
非磁性材料からなる現像スリーブ109の内側には、図示しない現像電極が配設されており、これには現像バイアスが印加されている。そして、現像領域では、感光体101の静電潜像と、現像スリーブ109との間に現像電界が形成される。現像領域に搬送された現像剤は、マグネットローラの図示しない現像磁極の発する磁力によって穂立ちして磁気ブラシを形成し、そのブラシ先端を感光体101に摺擦させる。そして、磁気ブラシ中のトナーは、前述の現像電界の作用によって磁性キャリアから離脱して感光体101の静電潜像に転移する。この転移により、感光体101上の静電潜像が可視像としてのトナー像に現像される。
現像スリーブ109の回転に伴って現像領域を通過した現像剤は、第2撹拌室との対向位置まで来ると、マグネットローラの図示しない2つの同極磁極によって形成される反発磁界の作用により、スリーブ表面から離脱して第2撹拌室に落下する。
これにより、現像剤中のトナーは、感光体101上の静電潜像部分に転移し、感光体101上の静電潜像は可視像化され、トナー像が形成される。現像領域を通過した現像剤は、マグネットの磁力が弱い部分まで搬送されることで現像スリーブ109から離れ、攪拌部104に戻される。
なお、2成分現像剤を用いる2成分現像方式を採用した現像装置103について説明したが、磁性キャリアを含まない1成分現像剤(トナー)を用いる1成分現像方式の現像装置を採用していもよい。
感光体101の周面に形成されたトナー像は、感光体101の図中時計回り方向の回転に伴って、感光体101と中間転写ベルト206との当接による1次転写ニップに進入して、中間転写ベルト206のおもて面に1次転写される。1次転写ニップを通過した感光体101表面は、ドラムクリーニング装置120との対向位置に進入する。
ドラムクリーニング装置120は、例えばポリウレタンゴム等からなるクリーニングブレード121を有しており、これの先端を感光体101に押し当てている。上述の1次転写ニップを通過した感光体101の表面には、中間転写ベルト206に転写されなかった若干量の転写残トナーが付着している。この転写残トナーは、クリーニングブレード121によって感光体101表面から掻き取られて、ドラムクリーニング装置120内に回収される。
また、ドラムクリーニング装置120は、クリーニングブレード121との接触位置に進入する直前の感光体101の表面に当接しながら回転する導電性のファーブラシ122を備えており、このファーブラシ122によっても転写残トナーを除去する。
クリーニングブレード121やファーブラシ122によって感光体101から除去されたトナーは、ドラムクリーニング装置120の内部に収容され、排出スクリュウ123によって装置外に排出される。そして、排出されたトナーは、図示しない廃トナーボトル内に回収される。
直径40[mm]の感光体101は、200[mm/sec]の線速で図中時計回り方向に回転駆動される。また、直径は25[mm]の現像スリーブ109は、564[mm/sec]の線速で図中反時計回り方向に回転駆動される。
現像領域に搬送される現像剤中のトナーの帯電量は、およそ−10〜−30[μC/g]の範囲となるのが好適である。また、感光体101と現像スリーブ109との間隙である現像ギャップは、0.5〜0.9[mm]の範囲で設定されており、その値を小さくすることで現像効率の向上を図ることが可能である。
先に示した図1において、感光体101の感光層の厚みは30[μm]であり、光書込ユニット(図1の290)の光書込ユニット290のビームスポット径は50×60[μm]であり、その光量は約0.47[mW]である。一例として帯電装置(図2の102)によって感光体101の表面は−700[V]に一様帯電され、光書込ユニット290によってレーザー光が照射された静電潜像部分の電位は、−120[V]となる。これに対して、現像スリーブ(図2の109)に印加される現像バイアスの電圧は−470[V]であり、これによって350[V]の現像ポテンシャルが発生する。このようなプロセス条件は電位ポテンシャル制御の結果によって適時変更される。
転写ユニット200の1次転写ローラ204Y,C,M,Kは、中間転写ベルト206におけるY,C,M,K用の1次転写ニップの裏側に当接している。このようにベルト裏面に当接する1次転写ローラ204Yには、図示しない電源によって1次転写バイアスが印加されている。これにより、Y,C,M,K用の1次転写ニップには、感光体101Y,C,M,K上のトナー像を感光体表面からベルト側に向けて静電移動させる1次転写電界が形成される。本プリンタでは、第1転写手段として、1次転写ローラ204Y,C,M,Kを採用したが、導電性のブラシ形状のものや、非接触のコロナチャージャなどを採用してもよい。
中間転写ベルト206は、その無端移動に伴ってY,C,M,K用の1次転写ニップを順次通過する。そして、そのおもて面にY,C,M,Kトナー像が順次重ね合わせて1次転写される。これにより、K用の1次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト206のおもて面には、Y,C,M,Kトナー像の重ね合わせによる重ね合わせトナー像が形成されている。
中間転写ベルト206のループ外側に配設された2次転写ローラ208は、ループ内側に配設された駆動ローラ201との間にベルトを挟み込むようにして、ベルトのおもて面に当接して2次転写ニップを形成している。この2次転写ニップの周囲においては、駆動ローラ201が接地されているのに対し、2次転写ローラ208にトナーと逆極性の2次転写バイアスが印加されている。これにより、2次転写ニップには、トナーをベルトおもて面側から、第2転写手段たる2次転写ローラ208側に静電移動させる2次転写電界が形成される。
本プリンタは、図示しない給紙カセットを備えており、その内部には複数の記録紙が厚み方向に重ね合わされた紙束の状態で収容されている。給紙カセットは、所定のタイミングで紙束の一番上の記録紙を給紙路に向けて送り出す。送り出された記録紙Pは、給紙路の末端付近に配設されているレジストローラ対250のローラ間に挟み込まれる。レジストローラ対250は、自らの2つのローラを回転駆動させながら記録紙Pの先端部を両ローラ間に挟み込むが、その直後に両ローラの回転駆動を停止させる。そして、2次転写ニップで記録紙Pを中間転写ベルト206上の重ね合わせトナー像に重ね合わせ得るタイミングで、両ローラの回転駆動を再開する。2次転写ニップに挟み込まれた記録紙Pに対しては、上述の2次転写電界の作用によって中間転写ベルト206上の重ね合わせトナー像が一括2次転写され、記録紙Pの白色と相まってフルカラー画像となる。
転写ユニット200の第2転写手段としては、2次転写ローラ208を用いる方式のものに代えて、転写チャージャを用いる方式のものを採用してもよい。
図3は、転写ユニット200を示す斜視図である。同図において、中間転写ベルト206の幅(幅方向の長さ)は、2次転写ローラ208のローラ部の軸線方向長さよりも大きい。また、図示しない給紙カセットに収容され得る最大サイズの記録紙Pの幅(搬送方向に直交する方向の長さ)は、2次転写ローラ208のローラ部の軸線方向長さ以下である。中間転写ベルト206の幅方向の両端と、2次転写ローラ208のローラ部の軸線方向両端との寸法差の領域は、それぞれ後述のテストパターンが形成される特定領域たるテストパターン形成領域A1、A2となっている。なお、テストパターンは、感光体(図1の101Y,C,M,K)の軸線方向の両端部にそれぞれ形成されたパッチ状のテスト用可視像たるY,C,M,Kトナーパッチが中間転写ベルト206の幅方向両端部に1次転写されることによって得られる。
2次転写ローラ208は、テストパターン形成領域A1、A2よりも内側のベルト領域に当接しているので、テストパターンに接触することはない。また、2次転写時には自らの表面と中間転写ベルト206との間に記録紙Pが介在するので、中間転写ベルト206上のトナー像に接触することもない。
先に示した図1において、2次転写ニップの上方には、定着装置260が配設されている。この定着装置260は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラ261と、加圧ローラ262とを互いに当接させて定着ニップを形成している。そして、両ローラを定着ニップで互いに同方向に表面移動させるように回転駆動する。2次転写ニップを通過した記録紙Pは、定着装置260に進入した後、定着ニップに挟み込まれる。そして、ニップ圧や加熱によってフルカラー画像が定着される。
図1、図3において、中間転写ベルト206における駆動ローラ201に対する掛け回し箇所には、ベルト幅方向の一端部にあるテストパターン形成領域A1に対して所定の間隙を介して対向する第1反射型フォトセンサー130が配設されている。また、ベルト幅方向の他端部にあるテストパターン形成領域A2に対して所定の間隙を介して対向する第2反射型フォトセンサー115が配設されている。
中間転写ベルト206におけるクリーニングバックアップローラ202に対する掛け回し箇所には、ベルトクリーニング装置207のクリーニングブレード210がおもて面側から当接している。このクリーニングブレード210は、2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト206のおもて面に残留している転写残トナーや、テストパターンをベルトおもて面から除去するためのものであり、ベルトの幅方向の全域に当接している。
図4は、第1反射型フォトセンサー130を示す拡大構成図である。同図において、第1反射型フォトセンサー130は、発光素子としての赤外光LED131、正反射型受光素子132、拡散反射型受光素子133、集光レンズ134、ケーシング135等を有している。なお、発光素子として、赤外光LEDに代えてレーザー発光素子等を用いてもよい。また、正反射型受光素子111、拡散反射型受光素子112としては、何れもフォトトランジスタを用いているが、フォトダイオードや増幅回路等からなるものを用いてもよい。
赤外光LED110から発せられた赤外光は、集光レンズ113を透過した後、中間転写ベルト206のテストパターン形成領域(図3のA1)や、その上でテストパターンを構成しているトナー層に到達する。そして、赤外光の一部は、テストパターン形成領域で正反射して正反射光になった後、集光レンズ113を再透過して正反射型受光素子111に受光される。また、赤外光の他の一部は、テストパターン形成領域やトナー層で拡散反射して拡散反射光となった後、集光レンズ113を再透過して拡散反射型受光素子112に受光される。なお、図3に示した第2反射型フォトセンサー136の構成は、第1反射型フォトセンサー130と同様である。
図5は、第1実施形態に係るプリンタの電気回路の一部を示すブロック図である。同図において、本プリンタの制御部406は、本プリンタの各種機器の駆動制御を行うものである。そして、各種演算や各部の駆動制御を実行するCPU(Central Processing Unit)402、これにバスライン409を介してコンピュータプログラム等の固定的データを予め記憶するROM(Read Only Memory)405、各種データを書き換え自在に記憶するワークエリア等として機能するRAM(Random Access Memory)403、アナログ/デジタル変換回路(以下、A/D変換回路という)401等を有している。
ROM405には、テストパターンを発生させるために必要なテストパターンの形成位置や濃度情報、テストパターンの階調を形成するためのバイアス条件、テストパターンの付着量を推定するための第1反射型フォトセンサー109や第2反射型フォトセンサー115からの出力電圧値の付着量変換テーブル(Look up table)などが格納されている。
また、制御部406には、プリントコントローラ410が接続されており、これは、PC(パソコン)、FAX(ファクシミリ)、スキャナ等からの画像情報を制御部406に一元化した画像データとして送信する。また、各種センサー情報をデジタルデータに変換するA/D変換回路401、モータやクラッチを駆動する駆動回路414、画像形成に必要な電圧を発生する高圧発生装置416等も接続されている。
次に、図1、5等を参照しながら、本第1実施形態に係るプリンタの動作について説明する。
本プリンタを用いてPCからの情報でプリントを行う場合、まず、PC上のプリンタドライバを用いて画像情報を送信する。プリントコントローラ410では、プリンタドライバからのプリント情報を受けて、光書込ユニット290に露光信号を送る。
プリント指令を受けた制御部406は、図示しない各種の駆動モータを駆動させて、中間転写ベルト206を無端移動させる。また、これと同時に、各画像形成ユニットの感光体101Y,C,M,Kも回転駆動する。
その後、プリントコントローラ410からの情報に基づいて、光書込ユニット290から、感光体101Y,C,M,K上に書込光Lbがそれぞれ照射される。これにより、各感光体101Y,C,M,Kには、それぞれ静電潜像が形成され、現像装置103Y,C,M,Kによって可視像化される。そして、各感光体101Y,C,M,Kには、Y,C,M,Kトナー像が形成される。これらY,C,M,Kトナー像は、Y,C,M,K用の1次転写ニップで中間転写ベルト206に重ね合わせて1次転写されて重ね合わせトナー像になる。
一方、図示しない給紙カセットでは、給紙ローラの回転駆動によって記録紙Pが送り出される。送り出された記録紙Pは、図示しない分離ローラで1枚に分離されて給紙路に入り込まれた後、レジストローラ対250に挟み込まれる。
なお、図示しない給紙カセットにセットされていない記録紙Pを使用する場合、図示しない手差しトレイにセットされた記録紙Pを図示しない給紙ローラによって送り出し、図示しない分離ローラで1枚に分離した後、レジストローラ対250に送り込む。
レジストローラ対250は、中間転写ベルト206上に形成された重ね合わせトナー像に重ね合わせ得るタイミングで、記録紙Pを2次転写ニップに向けて送り出す。なお、レジストローラ対250については、一般的には接地して使用することが多いが、記録紙Pの紙粉除去のためにバイアスを印加するようにしてもよい。
レジストローラ対250によって送り出されて2次転写ニップに挟み込まれた記録紙Pには、中間転写ベルト206上の重ね合わせトナー像が一括2次転写される。その後、記録紙Pは、上述のようにして定着装置260を経由した後、機外へと排出される。
なお、定着装置260によって一方の面にトナー像が定着された記録紙Pの他面にも画像を形成する場合には、まず、定着装置260を通過した記録紙Pを図示しないスイッチバック装置によって裏表反転せしめながらレジストローラ対250に再送する。
次に、本第1実施形態に係るプリンタのCPU402によって実施される作像条件調整処理の概要について説明する。図6は作像条件調整処理における制御フローを示すフローチャートである。図示しない本体の電源スイッチがパワーオンされたり、プリント命令が受信されたりすると(ステップ502でY、以下、ステップをSと記す)、作像条件調整処理の必要性が判断される(S503)。
パワーオン直後は、定着ヒーターの加温時間やプリントコントローラの準備時間が必要である。この時間を利用して、必要に応じて作像条件調整処理が実施される。具体的には、本プリンタは、定着ローラ(図1の261)の表面温度を検知する図示しない表面温度センサーを有している。この表面温度センサーによる検知結果が所定温度以下である場合、画像形成動作が行われないまま比較的長時間経過していることになり、前回の画像形成動作時と比べて環境等が大きく変化している可能性がある。そこで、表面温度センサーによる検知結果が所定温度以下である場合には、作像条件調整処理が実施されるようになっている。
また、電源を頻繁に入切しないユーザーのもとにおいては、パワーオン中に環境等が変化していく。そこで、パワーオン中には、感光体の停止時間、機内温度、機内湿度が監視される。そして、プリント命令受信時に、感光体の停止時間が6時間以上である、機内温度が前回の画像形成動作終了時から10°C以上変化している、あるいは、機内湿度が前回の画像形成動作終了時から50%以上変化していると判断された場合に、作像条件調整処理が実施されるようになっている。
感光体の停止時間は次のように求められる。即ち、感光体が停止したら、図5のプリントコントローラ410に搭載されているリアルタイムクロックから時刻情報が取得されてRAM403に保存される。プリント命令受信時に同様にリアルタイムクロックから時刻情報が取得され、その差分から感光体停止時間が求められる。
また、温度や湿度の変化は、次のようにして把握される。即ち、感光体停止時に機内温湿度センサー414から温度情報、相対湿度情報が取得され、プリント命令受信時に同様に温湿度センサー414から温度情報、相対湿度情報が取得され、その差分から温度変化量、相対湿度変化量が求められる。
また、図6では便宜上、フローの図示を省略しているが、本プリンタにおいては、累積プリント枚数を計数してき、所定枚数だけ累積プリント枚数が増加する毎にも、作像条件調整処理が行われる。作像条件調整処理開始のトリガーとなるプリント増加枚数については、予めの実験によって求められたプロセス変動量に基づいて設定されている。プリント増加枚数に代えて、現像スリーブ(図2の109)や中間転写ベルト(図1の206)の走行距離などをトリガーにしてもよい。
作像条件調整処理が必要であると判断されると(S503でY)、テストパターンが形成される(S504)。図7は、テストパターンが形成された中間転写ベルト206及びその周囲構成を上方から示す平面図である。同図において、中間転写ベルト206のおもて面には、2次転写ローラ208のローラ部がベルト幅方向に延在する姿勢で当接して2次転写ニップを形成しているが、このローラ部の軸線方向の長さはベルト幅よりも小さくなっている。このため、2次転写ローラ208のローラ部における軸線方向の両脇には、ローラ部に当接されない領域がそれぞれ形成されており、これら領域がテストパターン形成領域A1、A2となっている。中間転写ベルト206のテストパターン形成領域A1には、TテストパターンTpYとCテストパターンTpCとがベルト移動方向に並ぶように形成される。また、中間転写ベルト206のテストパターン形成領域A2には、MテストパターンTpMとKテストパターンTpKとがベルト移動方向に並ぶように形成される。
それらテストパターンは、それぞれ、ベルト移動方向に並ぶ5つのトナーパッチを具備している。また、それら5つのトナーパッチは、ベルト幅方向(感光体上の主走査方向に相当する)の寸法が10[mm]、ベルト移動方向(感光体上の副走査方向に相当する)の寸法が中間転写ベルト105の進行方向(副走査)が15[mm]になっている。
5つのトナーパッチの作像条件は、それぞれ異なっている。具体的には、1番目のトナーパッチは、感光体の地肌部電位(一様帯電電位)=−300[V]、現像バイアス=−100[V]の条件で形成される。また、2番目のトナーパッチは、感光体の地肌部電位=−350[V]、現像バイアス=−150[V]の条件で形成される。また、3番目のトナーパッチは、感光体の地肌部電位=−400[V]、現像バイアス=−200[V]の条件で形成される。また、4番目のトナーパッチは、感光体の地肌部電位=−450[V]、現像バイアス=−250[V]の条件で形成される。また、5番目のトナーパッチは、感光体の地肌部電位=−500[V]、現像バイアス−300[V]の条件で形成される。何れのトナーパッチも、現像ポテンシャル条件は、200[V]である。
中間転写ベルト206のテストパターン形成領域A1に形成されたYテストパターンTpYやCテストパターンTpC内の各トナーパッチは、中間転写ベルト206の無端移動に伴って、第1反射型フォトセンサー130の直下を通過する。この際、第1反射型フォトセンサー130により、光学特性たる反射光量が検知される。また、中間転写ベルト206のテストパターン形成領域A2に形成されたMテストパターンTpMやKテストパターンTpK内の各トナーパッチは、中間転写ベルト206の無端移動に伴って、第2反射型フォトセンサー136の直下を通過する。この際、第2反射型フォトセンサー136により、反射光量が検知される。
詳しくは、反射型フォトセンサー(130、136)からのアナログ出力電圧値は、上述したA/D変換回路(図5の401)でデジタルデータに変換された後、制御部(図5の406)のCPU(図5の402)に入力される。CPUは、各トナーパッチが反射型フォトセンサーの直下を通過するタイミングを見計らって、前述のデジタルデータを2[msec]毎にRAM403内に格納していく。トナーパッチのベルト移動方向の寸法は、15[mm]、ベルトの移動速度は200[mm/sec]であるので、1パッチあたり、(15/200×1000)/2≒38個のデータがサンプリングされる。CPUは、測定時のノイズを除去する目的から、これら38個のデータのうち、値の大きな上位10個と、値の小さな下位10個とがそれぞれ除外した後、残りの18個のデータの平均値を求めて、そのトナーパッチについての平均センサー出力値(平均反射光量)Vsp_regとしてRAM内に格納する。
本プリンタの作像条件調整手段たる制御部(図5の406)は、このようにして各トナーパッチについての平均センサー出力値Vsp_regを求めると(図6のS505)、その結果に基づいて反射光の受光量R[n]を求める。そして、Y,M,C,Kの各色について、それぞれ、5つのトナーパッチについての受光量R[n]と、ROM(図5の405)内に格納している付着量変換テーブルとに基づいて、それぞれのトナーパッチに対する単位面積あたりのトナー付着量を求める。次いで、各色について、トナーパッチに対応する現像バイアスVb[n]と、トナー付着量MA[n]との関係を示す近似直線式を最小二乗法によって求める(図6のS506)。そして、この近似直線式と、予め定められたトナー付着量の目標値とに基づいて、その時の環境に適した作像条件としての現像バイアスVbを特定してRAM内に格納する。また、現像バイアスVbから所定の現像ポテンシャル(例えば200V)を減じることで、その時の環境に適した作像条件としての感光体一様帯電電位(地肌部電位)を求めてRAMに格納する(図6のS507、S508)。そして、以降のプリントプロセスにおいて、各色の画像形成ユニットを、それぞれRAM内に記憶した作像条件に設定して作動させる。
なお、本プリンタにおいては、Kトナーパッチに対するトナー付着量を、第2反射型フォトセンサー(図7の136)による正反射光の受光量に基づいて求める。また、Mトナーパッチに対するトナー付着量を、第2反射型フォトセンサーによる拡散反射光の受光量に基づいて求める。また、Y,Cトナーパッチに対するトナー付着量を、第1反射型フォトセンサー(図7の130)による拡散反射光の受光量に基づいて求める。
作像条件として、現像バイアスVbと感光体一様帯電電位とを調整する例について説明したが、例えば感光体に対する光書込強度やトナー濃度など、他の作像条件を調整するようにしてもよい。
図8は、反射型フォトセンサーの正反射型受光素子による正反射光の受光量と、Kトナーパッチに対するトナー付着量との関係を示すグラフである。光反射性を有さないKトナーからなるKトナーパッチにおいては、正反射型受光素子によって受光される反射光のほぼ全量が中間転写ベルト206の表面で正反射した正反射光となる。そして、トナー付着量が、概ね、視覚的な画像濃度増加飽和点に相当する量まで増加すると、正反射型受光素子の受光量がほぼゼロになる。かかる特性では、平均センサー出力値Vsp_regをそのまま比例式などの変換式に代入することで、トナー付着量を求めることができる。但し、テストパターンの検知に先立って、反射型フォトセンサーを校正する必要がある。反射型フォトセンサーの発光素子の発光量が機内温度の変化(とりわけ装置の作動に伴う発熱によるもの)によって変動したり、受光素子の受光量が機内温度に伴う光軸変化や指向性変化等によって変動したりするからである。
本プリンタにおいては、次のようにして反射型フォトセンサーを校正するようになっている。即ち、中間転写ベルト206のテストパターン形成領域(A1、A2)におけるトナーの乗っていない地肌部に対して発光素子から光を照射し、その時の正反射型受光素子における平均センサー出力値である地肌出力値Vsg_regが予め定められた値になるように、発光素子の発光量を調整するのである。この地肌出力値Vsg_regについては、10個の出力値の平均で求める。次いで、Kテストパターン内の5つのKトナーパッチにおける1番目について、平均センサー出力値Vsp1_regを検出したら、次の式に基づいて受光量R[n]を算出した後、この受光量R[n]に対応するKトナー付着量を上述の付着量変換テーブルから特定する。なお、2、3、4、5番目のKトナーパッチについても、同様にしてトナー付着量を特定する。
R[n][Bk]=Vsp_REG/Vsg_REG
図9は、反射型フォトセンサーの拡散反射型受光素子による拡散反射光の受光量と、Y,C,Mトナーパッチに対するトナー付着量との関係を示すグラフである。Kトナーパッチを被検対象とする正反射型受光素子では、図8に示したように、トナー付着量が多くなるほど、ベルト面で得られる正反射光が減少するため、受光素子からの出力電圧値が低下する。これに対し、Y,C,Mトナーパッチを被検対象とする拡散反射型受光素子では、図9に示すように、拡散反射性を有するそれらカラートナーの付着量が多くなるほど、トナー粒子表面で得られる拡散反射光が増加するため、受光素子の受光量が増加する。そして、カラートナーにおいては、トナー付着量が視覚的な画像濃度増加飽和点に相当する量よりも多くなっても、受光量が単調増加し続ける。このような特性では、拡散反射型受光素子単独でカラートナー付着量を正確に検知することが困難であった。
次に、本プリンタの特徴的な構成について説明する。
先に示した図1において、各色のドラム状の感光体101Y,C,M,Kは、それぞれドラム部の軸線方向の長さが、中間転写ベルト206の幅とほぼ同じに設定されている。そして、軸線方向の両端部が、それぞれ記録紙Pへの画像の出力に寄与しない非画像出力領域となっているが、その非画像出力領域にも感光層が形成されているため、静電潜像を担持することができる。各色のテストパターンは、かかる非画像出力領域に形成される。即ち、光書込ユニット290は、感光体の軸線方向の両端部にある非画像出力領域にも静電潜像を光書込することが可能で、且つ、現像装置は、感光体の非画像出力領域に形成されたテストパターン用の潜像パッチを現像することが可能である。
中間転写ベルト206のループ内側に配設された4つの1次転写ローラ204Y,M,C,Kは、それぞれローラ部の軸線方向の長さが、中間転写ベルト206の幅とほぼ同じに設定されている。このため、感光体の軸線方向の中央部にある画像出力領域に形成されたトナー像を、中間転写ベルト206の幅方向の中央部にある画像出力領域に1次転写することに加えて、ベルトの両端部にあるテストパターン形成領域(図3のA1、A2)に1次転写することが可能である。なお、テストパターン形成領域A1、A2は、ぞれぞれ、非画像出力領域であるとともに、光学センサーたる反射型フォトセンサー(130、136)による被検対応領域でもある、請求項で言うところの特定領域となっている。
先に図3や図7に示したように、中間転写ベルト206のループ外側に配設された2次転写ローラ208は、そのローラ部の軸線方向の長さ(図7のL)が、中間転写ベルト206の幅よりも短くなっており、ベルト幅方向中央部だけに当接して2次転写ニップを形成している。よって、ベルト幅方向の両端部におけるテストパターン形成領域A1、A2は、記録紙Pへの画像の出力に寄与しない非画像出力領域である。また、第2転写手段たる2次転写ローラ208は、中間転写ベルト206の画像出力領域に担持されているトナー像を記録部材たる記録紙Pに転写しながら、中間転写ベルト206の特定領域たるテストパターン形成領域A1、A2に担持されているトナーパッチの記録紙Pへの転写を回避する。
本プリンタでは、このように、Y,C,M,Kの各色においてそれぞれ、感光体の軸線方向の両端部にある非画像出力領域にテストパターンを形成し、中間転写ベルト206の非画像出力領域であるテストパターン形成領域A1、A2に1次転写する。
先に示した図7において、中間転写ベルト206のテストパターン形成領域A1、A2には、それぞれベルト周方向の所定位置に標準光学特性部としての標準反射部206aが形成されている。この標準反射部206aは、ベルト表面に対するシール貼り付け、蒸着、あるいは印刷等によってテストパターン形成領域A1、A2に形成されたものであって、マンセル表色系の明度が7.5に調整されている。一方、中間転写ベルト206の地肌部(標準反射部206aを設けていない箇所)は、黒みを帯びた色であってマンセル表色系の明度が1〜2程度に調整されている。
本プリンタの制御部(図5の406)は、予めの試験によって得られた標準拡散反射出力値Vtref_tgtをROM内に格納している。この標準拡散反射出力値Vtref_tgtは、所定の発光量の条件下で標準反射部206aの表面で得られた拡散反射光を、図4に示した第1反射型フォトセンサー130と同じ構成のセンサーで検知したときに得られるセンサー出力値である。
本プリンタにおいては、Y,C,Mのテストパターンにおける各トナーパッチのトナー付着量を、次のようにして求める。即ち、まず、標準反射部206aを被検対象とする反射型フォトセンサー(130、136)からの出力値の平均値をトナーパッチと同様にして求めて、標準センサー出力VtrefとしてRAM内に格納する。次いで、各トナーパッチについての平均センサー出力値Vsp1_reg、Vsp2_reg、Vsp3_reg、Vsp4_reg、Vsp5_regを取得してRAM内に格納する。そして、次に示すゲイン補正式により、トナーパッチについての拡散反射光量R[n]を求める。
それぞれの平均センサー出力値をゲイン補正する。
R[n]=Vsp×(Vref_tgt/Vref)
実験室で標準拡散反射出力値Vtref_tgtを得た試験のときと全く同じ条件である場合に、Vsp1_reg=1[V]、Vsp2_reg=2[V]、Vsp3_reg=3[V]が得られると仮定する。ユーザーのもとでは、環境条件が変動したり、反射型フォトセンサーが前述の試験に使用したものとは異なっていたりするため、同試験と全く同じ条件下でトナーパッチを検知することができない。このような状況であっても、先に説明したようなゲイン補正を行うことで、カラートナーパッチにおける拡散反射光量を正確に検知することができる。例えば、発光素子の発光量が同試験のときよりの1.5倍になった場合には、Vsp1_reg=1.5[V]、Vsp2_reg=3[V]、Vsp3_reg=4.5[V]となるが、それぞれゲイン補正によって1[V]、2[V]、3[V]に修正されるため、拡散反射光量は同試験のときと同じ値で求められる。このため、発光素子の発光量の変動によってセンサー出力値とトナー付着量との関係を示す特性が変動して、図10や図11に示すようにテストパターンについてのセンサー出力値のグラフが上下に変動したとしても、拡散反射光量、ひいてはトナー付着量が正確に求められる。なお、図11のグラフにおける1番目の波立ち上がり部は、標準反射部206aについての標準センサー出力Vtrefである。また、2番目、3番目、4番目の波立ち上がり部は、平均センサー出力値Vsp1_reg、Vsp2_reg、Vsp3_regである。
本プリンタにおいては、図1に示したY,M,C,K用の画像形成ユニット、光書込ユニット290、制御部(図5の406)等によって作像手段が構成されている。そして、この作像手段は、感光体の非画像出力領域に形成されたテストパターンを、中間転写ベルト206のテストパターン形成領域(A1、A2)における標準反射部206aからずれた位置に転写し得るように、テストパターンを得るための潜像書込開始タイミング(光書込開始タイミング)を決定するようになっている。具体的には、ベルト1周毎に標準反射部206aが反射型フォトセンサーに検知されることに基づいて、各周回で標準反射部206aのベルト軌道上における位置を把握し、その把握結果に基づいて、標準反射部206aから所定量だけベルト移動方向下流側にずれた位置に、テストパターンを形成し始めるようになっている。
次に、第1実施形態に係るプリンタの変形例装置について説明する。なお、以下に特筆しない限り、変形例装置の構成は第1実施形態と同様である。この変形例装置は、第1反射型フォトセンサー(図7の130)、第2反射型フォトセンサー(図7の136)として、それぞれ拡散反射型受光素子を有しておらず、正反射型受光素子だけを有しているものを用いる。そして、Kトナーパッチだけでなく、Y,C,Mトナーパッチについても、正反射光量に基づいてトナー付着量を求めるようになっている。
図12は、反射型フォトセンサーの正反射型受光素子による正反射光の受光量と、Y,C,Mトナーパッチに対するトナー付着量との関係を示すグラフである。図示のようにカラートナーパッチについての正反射光を検知する場合には、Kトナーパッチと同様に、トナー付着量が多くなるほど、センサー出力値が低下する。但し、Kトナーパッチの場合とは異なり、正反射光のみならず、若干量の拡散反射光も正反射型受光素子に受光される。カラートナーは、トナー粒子間で多重に拡散反射させた拡散反射光の一部を正反射型受光素子に入射させるからである。このため、カラートナーパッチについては、平均センサー出力値Vps_regを次式のように正規化することで、拡散反射光の入射による検知結果のバラツキを低減している。
R[n]=(Vsp_reg−Vref)/(Vsg_reg−Vref)
次に、本発明を適用した画像形成装置として、第2実施形態のプリンタについて説明する。なお、以下に特筆しない限り、本プリンタの構成は、第1実施形態と同様である。
本プリンタは、第1実施形態に係るプリンタと同様のY,C,M,K用の画像形成ユニットを備えている。また、本プリンタは、第1実施形態に係るプリンタとは異なり、複数の張架ローラによって張架されながら無端移動せしめられる無端状の紙搬送ベルトを有しており、この紙搬送ベルトのループ上方にY,C,M,K用の画像形成ユニットが配設されている。紙搬送ベルトは、そのループおもて面に記録紙を吸着させながら、自らの無端移動に伴って搬送する。このようにして紙搬送ベルトによって搬送される記録紙に対して、Y,C,M,K用の感光体上に形成されたY,C,M,Kトナー像が順次重ね合わせて転写される。かかる構成では、紙搬送ベルトが、自らの移動する表面に記録部材たる記録紙を保持しながら搬送する搬送体として機能している。
各色のドラム状の感光体は、それぞれドラム部の軸線方向の長さが、紙搬送ベルトの幅とほぼ同じに設定されている。そして、軸線方向の両端部が、それぞれ記録紙への画像の出力に寄与しない非画像出力領域となっているが、その非画像出力領域にも感光層が形成されているため、静電潜像を担持することができる。各色のテストパターンは、かかる非画像出力領域に形成される。即ち、光書込ユニットは、感光体の軸線方向の両端部にある非画像出力領域にも静電潜像を光書込することが可能で、且つ、現像装置は、感光体の非画像出力領域に形成されたテストパターン用の潜像パッチを現像することが可能である。
Y,C,M,K用の感光体の表面に形成されたY,C,M,Kトナー像は、紙搬送ベルトのループ内側に配設されたY,C,M,K用の1次転写ローラに印加される1次転写バイアスの作用により、ベルト表面上の記録紙に1次転写される。これらY,C,M,K用の1次転写ローラは、それぞれローラ部の軸線方向の長さが、紙搬送ベルトの幅とほぼ同じに設定されている。このため、感光体の軸線方向の中央部にある画像出力領域に形成されたトナー像を、紙搬送ベルトの幅方向の中央部に保持された記録紙に1次転写する。更には、感光体の軸線方向の両端部にある非画像出力領域に形成されたテストパターンを、紙搬送ベルトの幅方向の両端部にある非画像出力領域であり且つセンサーによる被検対象領域であるテストパターン形成領域(特定領域)に転写することが可能である。
紙搬送ベルトの幅方向の両端部にあるテストパターン形成領域にそれぞれ形成されたテストパターンは、第1反射型フォトセンサーや第2反射型フォトセンサーによってトナー付着量が検知される。
また、紙搬送ベルトの幅方向の両端部にあるテストポアターン形成領域には、それぞれ、第1実施形態に係るプリンタと同様の標準反射部が形成されている。そして、この標準反射部の光反射特性が第1反射型フォトセンサーや第2反射型フォトセンサーによって検知される。
本プリンタの制御部は、第1実施形態に係るプリンタと同様にして、標準反射部やテストパターンを被検対象とする反射型フォトセンサーからのセンサー出力値に基づいて、トナーパッチに対するトナー付着量を求める。
これまで、複数の画像形成ユニットによってそれぞれ形成した単色トナー像を重ね合わせて転写してカラー画像を得るプリンタの例について説明してきたが、単色トナー像のみを形成する単色画像形成装置にも、本発明の適用が可能である。
以上、第1実施形態に係るプリンタや、変形例装置においては、第2転写手段たる2次転写ローラ208として、中間転写体たる中間転写ベルト206の画像出力領域に担持されているトナー像を記録部材たる記録紙Pに2次転写しながら、中間転写ベルト206の特定領域たるテストパターン形成領域A1、A2に担持されているテスト用可視像としてのトナーパッチ(テストパターン)の記録紙Pへの転写を回避するものを用いている。かかる構成では、中間転写ベルト206上のトナーパッチを記録紙Pに転写してしまうことによる出力画像の乱れを回避することができる。
また、第1実施形態に係るプリンタや、変形例装置においては、作像手段が、潜像担持体たる感光体の非画像出力領域のトナーパッチを、中間転写ベルト206のテストパターン形成領域A1、A2における標準光学特性部たる標準反射部206aからずれた位置に転写し得るように、テストパターンを得るための潜像書込開始タイミングを決定するようになっている。かかる構成では、トナーパッチを標準反射部206aの上に形成してしまうことによる標準拡散反射出力値Vtref_tgtの検知精度の悪化、ひいてはトナー付着量の検知精度の悪化を回避することができる。
第1実施形態に係るプリンタの画像形成工程部分を示す概略構成図。 同プリンタのK用の画像形成ユニットを示す正面図。 同プリンタの転写ユニットを示す斜視図。 同プリンタの第1反射型フォトセンサーを示す拡大構成図。 同プリンタの電気回路の一部を示すブロック図。 同プリンタの制御部によって実施される作像条件調整処理における制御フローを示すフローチャート。 テストパターンが形成された中間転写ベルト及びその周囲構成を上方から示す平面図。 反射型フォトセンサーの正反射型受光素子による正反射光の受光量と、Kトナーパッチに対するトナー付着量との関係を示すグラフ。 反射型フォトセンサーの拡散反射型受光素子による拡散反射光の受光量と、Y,C,Mトナーパッチに対するトナー付着量との関係を示すグラフ。 拡散反射型受光素子の出力値とトナー付着量との関係の経時変化を示すグラフ。 テストパターンに対する拡散反射型受光素子の出力値の経時変化を示すグラフ。 反射型フォトセンサーの正反射型受光素子による正反射光の受光量と、Y,C,Mトナーパッチに対するトナー付着量との関係を示すグラフ。
符号の説明
101Y,C,M,K:感光体(潜像担持体)
103Y,C,M,K:現像装置(現像手段)
130:第1反射型フォトセンサー(光学センサー)
136:第2反射型フォトセンサー(光学センサー)
204Y,C,M,K:1次転写ローラ(第1転写手段)
206:中間転写ベルト(中間転写体)
206a:標準反射部(標準光学特性部)
208:2次転写ローラ(第2転写手段)
290:光書込ユニット(潜像書込手段)
406:制御部(作像条件調整手段)
A1,A2:テストパターン形成領域(特定領域)

Claims (7)

  1. 自らの移動する表面に潜像を担持する潜像担持体、該潜像担持体に潜像を書き込む潜像書込手段、及び、該潜像担持体に担持された潜像を現像して可視像を得る現像手段、を具備する作像手段と、該潜像担持体上の可視像を中間転写体の移動する表面に転写する第1転写手段と、該中間転写体上の可視像を記録部材に転写する第2転写手段と、該潜像担持体上に形成された後に該中間転写体上に転写された所定のテスト用可視像の光学特性や、所定の光学特性を発揮する標準光学特性部の光学特性を検知して検知結果に応じた信号を出力する光学センサーと、該光学センサーからの出力信号に基づいて該作像手段の作像条件を調整する作像条件調整手段とを備える画像形成装置において、
    上記潜像担持体、上記中間転写体としてそれぞれ、自らの表面における移動方向に直交する方向の一部領域が上記記録部材への画像の出力に寄与しない非画像出力領域となっているものを用い、
    上記作像手段として、該潜像担持体の該非画像出力領域に上記テスト用可視像を形成するものを用い、
    該中間転写体として、該非画像出力領域であり且つ上記光学センサーによる被検対応領域でもある特定領域に上記標準光学特性部を設けたものを用い、
    且つ、上記第1転写手段として、該潜像担持体の該非画像出力領域から該中間転写体の該特定領域に上記テスト用可視像を転写するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記第2転写手段として、上記中間転写体の画像出力領域に担持されている可視像を上記記録部材に転写しながら、上記中間転写体上の上記特定領域に担持されている上記テスト用可視像の該記録部材への転写を回避するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置であって、
    上記作像手段が、上記潜像担持体の上記非画像出力領域の上記テスト用可視像を、上記中間転写体の上記特定領域における上記標準光学特性部からずれた位置に転写し得るように、該テスト用可視像を得るための潜像書込開始タイミングを決定するものであることを特徴とする画像形成装置。
  4. 自らの移動する表面に潜像を担持する潜像担持体、該潜像担持体に潜像を書き込む潜像書込手段、及び、該潜像担持体に担持された潜像を現像して可視像を得る現像手段、を具備する作像手段と、自らの移動する表面に記録部材を保持しながら搬送する搬送体と、該潜像担持体上の可視像を該搬送体によって搬送されている記録部材に転写したり、該潜像担持体上に形成された所定のテスト用可視像を該潜像担持体上から該搬送体に転写したりする転写手段と、該搬送体に転写された該テスト用可視像の光学特性を検知して検知結果に応じた信号を出力する光学センサーと、該光学センサーからの出力信号に基づいて該作像手段の作像条件を調整する作像条件調整手段とを備える画像形成装置において、
    上記潜像担持体として、自らの表面における移動方向に直交する方向の一部領域が上記記録部材への画像の出力に寄与しない非画像出力領域となっているものを用い、
    上記搬送体として、自らの表面における移動方向に直交する方向の全領域のうち、上記記録部材の搬送に寄与しない非搬送領域であって且つ上記光学センサーによる被検対応領域でもある特定領域に、所定の光学特性を発揮する標準光学特性部が設けられたもの、を用い、
    上記作像手段として、該潜像担持体の該非画像出力領域に上記テスト用可視像を形成するものを用い、
    且つ、上記転写手段として、該潜像担持体の該非画像出力領域から該搬送体の該特定領域に上記テスト用可視像を転写するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置であって、
    上記作像手段が、上記潜像担持体の上記非画像出力領域に形成した上記テスト用可視像を、上記搬送体の上記特定領域における上記標準光学特性部からずれた位置に転写し得るように、該テスト用可視像を得るための潜像書込開始タイミングを決定するものであることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかの画像形成装置であって、
    上記光学センサーが、上記光学特性として拡散反射光量を検知する拡散反射型フォトセンサーであることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかの画像形成装置であって、
    上記光学センサーが、上記光学特性として正反射光量を検知する正反射型フォトセンサーであることを特徴とする画像形成装置。
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