JP2008260613A - 原稿分離供給装置及びこれを備えた画像読取装置 - Google Patents

原稿分離供給装置及びこれを備えた画像読取装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008260613A
JP2008260613A JP2007104640A JP2007104640A JP2008260613A JP 2008260613 A JP2008260613 A JP 2008260613A JP 2007104640 A JP2007104640 A JP 2007104640A JP 2007104640 A JP2007104640 A JP 2007104640A JP 2008260613 A JP2008260613 A JP 2008260613A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
document
separation
pickup roller
retard
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007104640A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Kawamura
敏広 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Machinery Ltd filed Critical Murata Machinery Ltd
Priority to JP2007104640A priority Critical patent/JP2008260613A/ja
Publication of JP2008260613A publication Critical patent/JP2008260613A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)

Abstract

【課題】短い原稿の繰出・分離・供給の際にもピックアップローラと分離部との間でジャムを生じさせないようにした原稿分離供給装置と、これを用いた画像読取装置を提供する。
【解決手段】支軸12aを支点として上下揺動可能に支持されたピックアップローラ11を上下揺動させる揺動駆動手段32,33と、ピックアップローラ11、セパレートローラ12、リタードローラ13及び揺動駆動手段32,33を駆動制御する制御部とを備える。制御部は、上記セパレートローラ12及びリタードローラ13の作用によって分離供給された原稿の先端が第1の所定位置に達した時、上記揺動駆動手段32,33を作動させて、ピックアップローラ11を原稿供給トレイ2上の堆積原稿Sより離間させるよう制御すると共に、原稿Sの先端が上記第1の所定位置よりも原稿搬送方向下流側の第2の所定位置に達した時、ピックアップローラ11、セパレートローラ12及びリタードローラ13の駆動を停止するよう制御するものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像読取専用機、複写機、ファクシミリ装置等に設置される画像読取装置に原稿を供給する為の原稿分離供給装置と、この原稿分離供給装置を備えた画像読取装置に関する。
上記のような画像読取装置は、原稿供給トレイに載せられた多数枚の原稿を繰出し、1枚ずつ分離して供給する為の原稿分離供給装置を備える。この原稿分離供給装置から分離供給された原稿は、原稿搬送路に沿って搬送され、原稿搬送路の途中に配置された原稿読取走査手段によって逐次その画像情報が読取られ、原稿搬送路の下流側端に設けられた原稿排出トレイに排出される。このような画像読取装置に設けられる原稿分離供給装置としては、いわゆるリタードローラ方式や分離パッド方式のものが多く用いられており、前者のリタードローラ方式の原稿分離供給装置の例として、特許文献1に開示されたものが挙げられる。このリタードローラ方式の原稿分離供給装置は、ピックアップローラと、セパレートローラ(フィードローラ)と、これに弾性的に接するリタードローラとよりなる。この原稿分離供給装置は、リタードローラが、セパレートローラによる原稿供給作用に抗するよう回転駆動され、ピックアップローラによって繰出された原稿がセパレートローラとリタードローラとの接する部分(ニップ部)に重なって送られようとする場合に、リタードローラの回転による押戻し作用によってリタードローラ側の原稿を押戻して、セパレートローラに接する1枚だけを分離供給するものである。
上記のようなリタードローラ方式の原稿分離供給装置の場合、セパレートローラ、リタードローラ及びその下流側の搬送ローラは、駆動源(モータ)を1個とし、それぞれの駆動は電磁クラッチの制御によって行なわれるよう構成される場合がある。この場合、原稿分離供給装置によって繰出し供給される原稿が、下流側直近の搬送ローラにニップされた際、原稿分離供給装置関連の電磁クラッチをオフとし、ピックアップローラ、セパレートローラ及びリタードローラの駆動を停止する制御がなされる。ところで、原稿の搬送方向長さが短い場合、原稿の先端が上記搬送ローラにニップされる前にその後端がピックアップローラから抜け出て、回転継続中のピックアップローラが次原稿に接してその繰出しを開始することがある。繰出された次原稿は先行原稿と並行してその先端部がそのまま上記ニップ部に向かうが、リタードローラは上記押戻し作用を継続しているから、ピックアップローラの繰出し作用とこのリタードローラの押戻し作用とが錯綜して原稿ジャムを生じることになる。
特許文献2には、ピックアップコロ(ピックアップローラ)と、給紙ベルト(セパレートローラに相当)と、この給紙ベルトによる給紙方向と逆方向に回転するリバースコロ(リタードローラに相当)とよりなる自動原稿給紙装置が開示されている。この自動原稿給紙装置においては、給紙された原稿の先端が下流側のプルアウトローラ(直近の搬送ローラに相当)に至ると、ピックアップコロと給紙ベルトの駆動がオフとされる。同時にピックアップコロが持ち上げられて、プルアウトローラにより搬送中の原稿の後端側がピックアップコロによって加圧されていることにより、下の原稿(次原稿)がつられて繰出されることが防止される(同特許文献2の0008欄及び0009欄参照)。
特開平09−188434号公報 特開2001−106355号公報
しかし、特許文献2に開示された自動原稿給紙装置の場合、ピックアップコロが持ち上げられるタイミングは、給紙された原稿の先端が下流側のプルアウトローラに至った時(プルアウトローラの下流側近傍のプルアウトセンサが原稿を検出した時)である。その為、原稿の搬送方向長さが短く、このプルアウトセンサで原稿が検出される前に、原稿の後端がピックアップコロを抜け出るような場合、ピックアップコロは原稿に接したまま回転が継続されているから、ピックアップコロの作用により次原稿の繰出しが開始され、この繰出し作用とリバースコロの作用とが錯綜し、上記同様、原稿ジャムが生じる懸念がなお残存するものである。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、短い原稿の繰出・分離・供給の際にもピックアップローラと分離部との間でジャムを生じさせないようにした原稿分離供給装置と、これを用いた画像読取装置を提供することを目的としている。
第1の発明に係る原稿分離供給装置は、原稿供給トレイ上に載せられた原稿を、ピックアップローラの回転摩擦作用によって繰出し、繰出された原稿をセパレートローラ及び該セパレートローラに弾性的に接するリタードローラの作用によって1枚ずつ分離して供給する原稿分離供給装置であって、支軸を支点として上下揺動可能に支持されたピックアップローラを上下揺動させる揺動駆動手段と、ピックアップローラ、セパレートローラ、リタードローラ及び該揺動駆動手段を駆動制御する制御部とを備え、該制御部は、上記セパレートローラ及びリタードローラの作用によって分離供給された原稿の先端が第1の所定位置に達した時、上記揺動駆動手段を作動させて、ピックアップローラを原稿供給トレイ上の堆積原稿より離間させるよう制御すると共に、原稿の先端が上記第1の所定位置よりも原稿搬送方向下流側の第2の所定位置に達した時、ピックアップローラ、セパレートローラ及びリタードローラの駆動を停止するよう制御するものであることを特徴とする。
本発明の原稿分離供給装置において、前記セパレートローラと、該セパレートローラの駆動軸から前記ピックアップローラへ駆動伝達するピックアップローラの駆動伝達手段と、上記駆動軸に揺動可能に支持され且つピックアップローラの駆動軸を支持する揺動ブラケットとによりセパレートローラユニットを構成し、前記ピックアップローラの揺動支点である前記支軸をセパレートローラの駆動軸とし、前記揺動駆動手段によるピックアップローラの揺動が上記揺動ブラケットの上記駆動軸を支点とした揺動によってなされるようにすることができる。
また、前記揺動駆動手段を、ソレノイドと、該ソレノイドのプランジャーに連結されたフック部材とよりなるものとし、前記揺動ブラケットには被作用ピンを設け、上記プランジャーの伸縮動作に伴うフック部材の被作用ピンに対するフック及びアンフック作用によって、前記揺動ブラケットの上記駆動軸を支点とした揺動がなされるようにしても良い。
更に、前記ピックアップローラ、セパレートローラ及びリタードローラを一連の駆動伝達系によって駆動伝達されるよう構成し、前記制御部を、セパレートローラ及びリタードローラの作用によって分離供給された原稿の先端が前記第2の所定位置に達した時、上記駆動伝達系の駆動伝達を停止するよう制御するものとしても良い。
第2の発明に係る画像読取装置は、上記のいずれかの原稿分離供給装置と、該原稿分離供給装置より分離供給される原稿を搬送する原稿搬送路と、該原稿搬送路の途中に配置された画像読取走査手段と、上記原稿搬送路の下流側端に設けられた原稿排出トレイとを備えたことを特徴とする。
第1の発明に係る原稿分離供給装置によれば、セパレートローラ及びリタードローラの作用によって分離供給された原稿の先端が第1の所定位置に達した時、制御部によって、上記揺動駆動手段が作動し、これによりピックアップローラが原稿供給トレイ上の堆積原稿より離間するから、この時点でピックアップローラの堆積原稿に対する作用が解除される。そして、引続くセパレートローラ及びリタードローラの作用によって原稿が供給され、その先端が上記第1の所定位置よりも原稿搬送方向下流側の第2の所定位置に達した時、ピックアップローラ、セパレートローラ及びリタードローラの駆動を停止するよう制御される。従って、先端が第2の所定位置に至るまでに後端がピックアップローラの作用位置から抜出るような短い原稿であっても、原稿の先端が第1の所定位置に達した時点でピックアップローラの堆積原稿に対する作用が解除されているから、第2の所定位置に至る前に次原稿の繰出しが開始されるようなことがない。このように、短い原稿の場合に、ピックアップローラの繰出し作用とリタードローラの作用とが錯綜して原稿ジャムが生じるようなことがない。
本発明において、セパレートローラ、ピックアップローラ及び揺動ブラケット等を上記のように一括してセパレートローラユニットとして構成した場合、メンテナンス時における部品交換等が容易且つ合理的になされる。この場合、前記ピックアップローラの揺動支点である前記支軸をセパレートローラの駆動軸とし、前記揺動駆動手段によるピックアップローラの揺動が上記揺動ブラケットの上記駆動軸を支点とした揺動によってなされるようにしているから、セパレートローラからピックアップローラへの駆動伝達手段が、ピックアップローラの揺動機能と共にその軸間距離を保った状態で簡易に構成することができる。
また、前記揺動駆動手段を、ソレノイドと、該ソレノイドのプランジャーに連結されたフック部材とよりなるものとし、このプランジャーの伸縮動作に伴うフック部材の揺動ブラケットに取付けられた被作用ピンに対するフック及びアンフック作用によって、揺動ブラケットの上記駆動軸を支点とした揺動がなされるようにすれば、複雑な機構を要さずピックアップローラの揺動機構を簡易に構成することができる。
更に、ピックアップローラ、セパレートローラ及びリタードローラを一連の駆動伝達系によって駆動伝達されるよう構成し、前記制御部を、セパレートローラ及びリタードローラの作用によって分離供給された原稿の先端が前記第2の所定位置に達した時、上記駆動伝達系の駆動伝達を停止するよう制御するものとすれば、これら原稿の繰出・分離・供給機構部に対する駆動伝達系が簡素化されると共に、個々の駆動制御を必要とせず制御も簡易になされる。
第2の発明に係る画像読取装置においては、短い原稿であっても、上記原稿分離供給装置から、ピックアップローラと分離部との間でジャムを生じることなく1枚ずつ分離供給され、供給された原稿は、原稿搬送路に沿って円滑に搬送され、画像読取走査手段によって逐次その画像情報が読取られ、原稿排出トレイに順次排出される。
以下に本発明の最良の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態に係る画像読取装置の概略的縦断面図、図2は同画像読取装置に備えられた原稿分離供給装置の一実施形態を示す拡大断面図、図3はピックアップローラの動作状態を示す側面図、図4は同原稿分離供給装置の要部の斜視図、図5は図4におけるX−X線矢視断面図、図6は図5におけるY−Y線矢視断面図、図7は図5におけるZ−Z線矢視断面図、図8は同原稿分離供給装置に採用されるブラケット部材の取付構造を示す分解斜視図である。
図1に示すように、本実施形態の画像読取装置1は、近年の大量文書の電子化ニーズの高まりに対応するものであり、シート原稿Sをセットする為の大容量の原稿供給トレイ2を装置本体1Aの下部に備え、読取後の原稿Sを排出堆積させる原稿排出トレイ3を装置本体1Aの上部に備える。また、この画像読取装置1は、上記原稿供給トレイ2の原稿Sを装置本体1Aの内部に供給する為の原稿供給口1aと、装置本体1Aの内部で読取られた後の原稿Sを上記原稿排出トレイ3に排出する為の原稿排出口1bとを備える。
上記画像読取装置1の装置本体1Aの内部には、原稿供給口1aと原稿排出口1bとを繋ぐ倒U形の湾曲した原稿搬送路Pが形成され、この原稿搬送路Pに沿って複数の搬送ローラ対4…が設置されている。また、原稿搬送路Pの途中には2個のイメージスキャナ装置(画像読取走査手段)5,6が、原稿Sの表裏に対応するよう配置され、原稿搬送路Pを搬送される原稿Sの両面の画像情報が逐次読取られるよう構成されている。この場合、イメージスキャナ装置5,6をいずれか一方のみとし、片面読取の画像読取装置を構成するようにしても良い。また、いずれかのイメージスキャナ装置をフラットベットタイプのメージスキャナと併用するよう構成してもよい。
上記原稿トレイ2は、昇降機構7を構成するラック7aによって支持され、ラック7aと共に昇降機構7を構成するピニオン7bの正逆回転によって、ピニオン7bに噛み合うラック7aが昇降し、これによって原稿トレイ2が上下昇降する。この昇降機構7は、原稿トレイ2の上に堆積セットされた多数枚の原稿Sが、後記する原稿分離供給装置10によって最上層原稿より装置本体1A内に供給される結果、堆積量が減少するのに伴い原稿トレイ2を上昇させ、常に最上層の原稿Sが、原稿分離供給装置10の分離供給作用を受けるよう構成されている。ラック7aの下方部に設置されたギヤ7cは、抵抗ギヤであって、例えば、トルクグリスがギヤ軸に塗布されており、回転に対する抵抗が発生するようになされ、ラック7aの降下の際に噛み合い、その衝撃を緩和する。原稿トレイ2を昇降させる昇降機構7としては、図例のようなラックアンドピニオン機構に限定されず、例えば、ベルト又はプーリーを用いて昇降させるものであっても良い。
上記原稿トレイ2は、原稿Sの幅端を揃えて供給の際の斜行を防止する為のサイドガイド2aと、原稿トレイ2の上の原稿Sの有無を検出する原稿検知センサ2bとを備え、この原稿検知センサ2bは制御部8に電気的に接続されている。制御部8は、昇降機構7の作動制御、後記する原稿分離供給装置10の各部の作動制御、原稿搬送路Pの各搬送ローラ対4…の作動制御及びイメージスキャナ5,6の走査制御等を行う。原稿排出トレイ3は、排出されてくる多数枚の原稿Sを揃えて収容し得る大容量の上面開口箱型形状とされている。また、画像読取装置1の装置本体1A上部には、画像読取開始信号等を入力する為の操作パネル9が設けられている。
前記原稿供給口1aの近傍には、原稿分離供給装置10が設置されており、以下、この原稿分離供給装置10について詳述する。本原稿分離供給装置10は、図2に示すように、ピックアップローラ11と、その下流側のセパレートローラ12と、このセパレートローラ12の下面に弾性的に接するリタードローラ13とを基本構成要素とする。前記昇降機構7によって原稿供給トレイ2が押上げられると、該原稿供給トレイ2上に多数枚が積層状態でセットされた原稿Sの最上層原稿Sの前端部が、ピックアップローラ11の下面に押付けられる。この状態でピックアップローラ11が矢印a方向に回転すると、ピックアップローラ11の回転摩擦作用によって最上層原稿Sが繰出され、その前端部がセパレートローラ12とリタードローラ13とが弾性的に接触するニップ部(分離部)に導入される。
セパレートローラ12及びリタードローラ13は共にゴム等の摩擦性の部材から構成され、セパレートローラ12の表面と原稿(紙)Sとの摩擦係数μ1≧リタードローラ13の表面と原稿(紙)Sとの摩擦係数μ2>原稿(紙)S同士の摩擦係数μ3、となるようにその材質の選定がなされる。セパレートローラ12は矢印b方向(a方向と同方向)に回転するよう駆動伝達され、また、リタードローラ13には、セパレートローラ12の回転に対してカウンター回転となる矢印c方向に回転力が作用するようその駆動伝達系が構成されている。そして、リタードローラ13とそのリタードローラ軸13aとの間にトルクリッミッタ13b(図4、図5参照)が介在され、リタードローラ13に矢印c方向とは反対の方向eに所定の力以上の負荷が加わった時は、回転が停止又は同方向eにつれ回りするよう構成されている。
上記のように、ピックアップローラ11によって繰出された原稿Sは、その前端部よりセパレートローラ12とリタードローラ13とが弾性的に接触するニップ部に導入されるが、この導入前ではセパレートローラ12とリタードローラ13とが直接摩擦状態で接しているから、上記摩擦係数の関係とトルクリッミタ13bの作用とにより、リタードローラ13は矢印e方向に回転する。また、原稿Sが1枚だけ導入される場合にも、上記摩擦係数の関係とトルクリッミタ13bの作用とにより、リタードローラ13は矢印e方向に回転又は停止状態となる。しかし、繰出された原稿Sが複数枚重なった状態で導入されると、原稿S同士の摩擦係数μ3が小さいから、上記矢印e方向に作用する負荷が小さく、これによりトルクリッミタ13bを介してリタードローラ軸13aから駆動伝達されてリタードローラ13が矢印c方向に回転する。このリタードローラ13の矢印c方向への回転に伴う摩擦作用により、下側の原稿Sが押し戻され、重なった状態で導入されようとする原稿Sの内の上側の原稿Sのみが分離され、原稿搬送路Pに向け分離供給される。原稿供給口1a及び原稿排出口1bにかけての原稿搬送路Pには、原稿Sの繰出・供給及び搬送を円滑に行わせる為のガイド板1c,1dが適宜設けられている。ガイド板1cは、装置本体1Aに対して開閉可能に取付けられ、ピックアップローラ11及びセパレートローラ12を支持するメンテナンスカバー体(不図示)の一部を構成する。
上記リタードローラ13と、該リタードローラ13をトルクリッミタ13bを介して同心的に保持するリタードローラ軸13aと、該リタードローラ軸13aに同心的に固定された被駆動伝達ギヤ13cとによりリタードローラユニット13Aが構成される。この場合、トルクリッミタ13bは、必ずしもリタードローラ13とリタードローラ軸13aとの間に設ける必要がなく、被駆動伝達ギヤ13cとリタードローラ軸13aとの間、或いは後記するワンウェイクラッチ18Aとリタードローラ軸13aとの間の駆動伝達系の任意の箇所に設けることも可能である。
前記装置本体1Aには、上記リタードローラ13に駆動伝達する為の駆動伝達手段14が設置されている。この駆動伝達手段14は、装置本体1A上に回転自在に設置されて回転駆動源(モータ)27にアイドラギヤ若しくはベルト等を介して駆動連結される回転駆動軸15と、該回転駆動軸15に同心的に固定された駆動側ギヤ16と、回転駆動軸15にその軸心回りに揺動可能に支持された一対の揺動アーム17,17と、上記駆動側ギヤ16に噛み合う駆動伝達ギヤ18と、互いに対向し上記揺動アーム17,17がその先端部において軸心回りに相対回転可能に連結される同心的な一対の支持軸19,19を有する一対のブラケット部材20,20とよりなる。回転駆動軸15は、リタードローラ軸13aに平行な状態で設置される。また、上記駆動伝達ギヤ18は支持軸19,19の一方に、ワンウェイクラッチ18Aを介してその軸心回りに回転自在に支持されている。更に、上記一対の揺動アーム17,17は、回転駆動軸15に平行な連結板17aによって互いに平行関係で連結一体とされている。
上記モータ27から回転駆動軸15に至る駆動伝達系の途中に電磁クラッチ28が設けられ、この電磁クラッチ28からリタードローラ13に至る駆動伝達系がリタードローラの駆動伝達系14Aとされる。また、上記電磁クラッチ28から別の駆動伝達系12Aが分岐されてセパレートローラ12の駆動軸12aに駆動連結され、この駆動伝達系12Aがセパレートローラ12の駆動伝達系とされる。更に、セパレートローラ12の駆動軸12aに固定された駆動伝達ギヤ12bからアイドラギヤ12cを介してピックアップローラ11の駆動軸11aに固定された被駆動伝達ギヤ12bに駆動連結されてピックアップローラ11の駆動伝達系(ピックアップローラの駆動伝達手段)11Aが構成される。従って、電磁クラッチ28のオン・オフ制御により、モータ27の駆動力のセパレートローラ12、リタードローラ13及びピックアップローラ11に対する駆動伝達が同時に連結・遮断される。駆動伝達ギヤ18に内蔵されるワンウェイクラッチ18Aは、上記駆動伝達系14Aによって、図2に示す矢印f方向に回転力が付与された時には駆動伝達ギヤ18を同方向fに回転させ、一方、リタードローラ13側からその反方向への力がかかった時には駆動伝達ギヤ18の回転をロック(阻止)するよう構成されている。
図2には、原稿分離供給装置10の下流側直近の搬送ローラ対4が図示されている。この搬送ローラ対4は、搬送駆動ローラ4aとプレスローラ4bとよりなり、搬送駆動ローラ4aの駆動軸4aaには、上記モータ27から電磁クラッチ29を介した搬送ローラの駆動伝達系4Aが駆動連結されている。図1に示す他の搬送ローラ対4…も、この電磁クラッチ29を介した駆動伝達系4Aに駆動連結されている。従って、この電磁クラッチ29のオン・オフ制御により、全ての搬送ローラ対4…への駆動伝達が一斉に連結・遮断される。但し、イメージスキャナ装置5,6の上流側直近の搬送ローラ対4をレジストローラ対とする場合は、これらに個別に電磁クラッチを設けて、そのオン・オフ制御を他の搬送ローラ対4とは別個に行うようにしても良い。
上記搬送ローラ対4の上流側の原稿搬送路Pには、原稿検出センサ30が設置されている。原稿の分離供給、搬送及び画像読取動作中、原稿分離供給装置10から供給されるシート原稿Sの先端がこの原稿検出センサ30に作用してオンとすると、そのオン信号の検出と同時に後記するソレノイド32が作動し、ピックアップローラ11が上向きに揺動し、堆積原稿Sの上面より離間する。即ち、この原稿検出センサ30の作用位置が第1の所定位置とされる。また、そのオン信号の検出から所定時間経過後、上記電磁クラッチ28がオフとなり、セパレートローラ12、リタードローラ13及びピックアップローラ11への駆動伝達が同時に遮断される。この所定時間とは、シート原稿Sの先端が原稿検出センサ30をオンしてから搬送ローラ対4にニップされるまでの時間を予め算出して設定される時間である。即ち、この所定時間に対応する原稿Sの到達位置が第2の所定位置とされる。そして、シート原稿Sの後端が原稿検出センサ30を通過してオフ信号が送出されると、電磁クラッチ28がオンとなり、セパレートローラ12、リタードローラ13及びピックアップローラ11への駆動伝達が同時に連結され、また、ソレノイド32が非作動状態となって、ピックアップローラ11が原稿Sに接する状態に復帰し、次原稿Sの繰出・分離供給が開始される。これらの制御は、前記制御部8によってなされる。
セパレートローラ12と、該セパレートローラ12の駆動軸12aからピックアップローラ11へ駆動伝達するピックアップローラの駆動伝達手段11Aと、上記駆動軸12aに揺動可能に支持され且つピックアップローラの駆動軸11aを支持する揺動ブラケット31とによりセパレートローラユニット12Bが構成され、該セパレートローラユニット12Bは、前記メンテナンスカバー体(不図示)内のシャーシ(不図示)等に着脱自在に設置される。この設置の際、セパレートローラ12の駆動軸12aがセパレートローラ12の駆動伝達系12Aに駆動連結される。従って、メンテナンス時においては、このセパレートローラユニット12Bが必要によって交換される。そして、このセパレートローラユニット12Bにおいては、ピックアップローラ11の揺動支点である前記支軸をセパレートローラ12の駆動軸12aとし、揺動駆動手段を構成するソレノイド32によるピックアップローラ11の揺動が、上記揺動ブラケット31の上記駆動軸12aを支点とした揺動によってなされるよう構成されている。ピックアップローラ11に駆動伝達するアイドラギヤ12cは、ギヤスタッド12caを介して揺動ブラケット31に回転可能に支持され、揺動ブラケット31によって、ピックアップローラ11の駆動伝達手段11Aを構成する各ギヤの軸間距離の維持がなされる。
上記揺動駆動手段は、ソレノイド32と、該ソレノイド32のプランジャー32aに連結されたフック部材33とよりなり、上記揺動ブラケット31の両側部には被作用ピン31aが設けられ、上記プランジャー32aの伸縮動作に伴うフック部材33の被作用ピン31aに対するフック及びアンフック作用によって、揺動ブラケット31の、セパレートローラ12の駆動軸12aを支点とした揺動がなされるよう構成されている。ソレノイド32は、メンテナンスカバー体(不図示)内に設けられたシャーシ1eに設置され、また、フック部材33はこのシャーシ1eにピン33aを介して揺動可能に支持され、その上端は連結棒33bを介してソレノイド32のプランジャー32aに連結されると共に、その反ソレノイド側は、引張ばね33cを介し、シャーシ1eに反ソレノイド方向に引張弾力が付与された状態で連結されている。フック部材33の下端部は鉤型形状のフック部33dとされ、ソレノイド32が非作動の状態では、上記引張ばねの引張弾力によって、フック部33dが上記被作用ピン31aの斜め下方に位置するようになされている。フック部材33は、揺動ブラケット31の両側に一対設けられ、両フック部材33は連結板33eによって連結されている。
上記構成の画像読取装置1によってシート原稿Sの画像読取走査を行う場合、原稿供給トレイ2上に多数枚のシート原稿Sが堆積セットされ、原稿供給トレイ2が上昇して最上層の原稿Sの前端部がピックアップローラ11の下面に押付けられる。この状態で操作パネル9を操作すると、電磁クラッチ28,29がオンとなって、ピックアップローラ11、セパレートローラ12、リタードローラ13及び搬送ローラ対4…が回転駆動し、またイメージスキャナ5,6の作動がオンとされる。ピックアップローラ11、セパレートローラ12及びリタードローラ13の上記作用によって、原稿トレイ2上の最上層原稿Sから繰出され、原稿読取装置1の原稿搬送路Pに原稿Sが1枚ずつ分離供給される。この時、リタードローラ13に対しては、上記ワンウェイクラッチ18A及びトルクリミッタ13bの作用によって、上記駆動伝達系14Aによる矢印c方向の回転駆動力が付与される。
上記原稿分離供給装置10から分離供給された原稿Sの先端が、原稿検出センサ30に作用してオンとすると、ソレノイド32が作動し、そのプランジャー32aが収縮し、これによって、フック部材33が、図3に示すようにピン33aを支点として反時計方向に回転する。このフック部材33の回転によってフック部33dが被作用ピン31aに対して掬い上げるように作用し、これによって揺動ブラケット31がセパレートローラ12の駆動軸12aを支点として持ち上げられ、ピックアップローラ11が堆積原稿Sの上面から離間される。従って、原稿Sが、その先端が上記センサ30に作用した時点でその後端がピックアップローラ11の作用位置から抜出るような短い原稿であっても、ピックアップローラ11は、この時点で堆積原稿Sの上面から離間されるから、次原稿Sが繰出されることがなく、先行原稿Sのみが原稿搬送路Pに向け供給される。
そして、原稿検出センサ30がオンして所定時間後電磁クラッチ28がオフとなり、ピックアップローラ11、セパレートローラ12及びリタードローラ13への駆動伝達が遮断される。セパレートローラ12及びリタードローラ13への駆動伝達が遮断中も搬送ローラ対4は回転駆動しているから、原稿Sの後端側はセパレートローラ12及びリタードローラ13にニップされた状態で引張られることになる。その為、セパレートローラ12は、この引張り力によって矢印b方向につれ回りする。原稿Sが1枚だけニップされている時には、リタードローラ13及び原稿Sの摩擦力と上記トルクリミッタ13bの作用とにより、リタードローラ13も矢印e方向につれ回りし、搬送ローラ対4に対する引張り負荷が軽減され、その搬送が円滑になされる。
リタードローラ13の矢印e方向へのつれ回りに伴い、次原稿Sがセパレートローラ12とリタードローラ13のニップ部に導入され易くなる。もし、次原稿Sが先行原稿Sと重なった状態でこのニップ部に導入されると、このニップ部に原稿同士の小さな摩擦力が介在することになるから、上記トルクリミッタ13bの作用によりこの摩擦力を介した矢印e方向への力は被駆動伝達ギヤ13cより駆動伝達ギヤ18に伝達される。しかし、駆動伝達ギヤ18はワンウェイクラッチ18Aによって、反矢印f方向への回転がロックされるよう構成されているから、リタードローラ13の矢印e方向への回転が阻止される。従って、この場合にはリタードローラ13のつれ回りが生じず、次原稿Sが上記ニップ時にその繰り込みが阻止され、先行原稿Sに重なった状態で供給されることが防止される。
先行原稿Sの後端が、原稿検出センサ30より離れ、該センサ30がオフとなると、電磁クラッチ28が再度オンとなる。また、同時に制御部8はソレノイド32を非作動状態とし、そのプランジャー32aが引張ばね33cの引張弾力により伸張し、フック部材33がピン33aを支点として時計方向に回転する。これにより、フック部33dの被作用ピン31aに対するフックが解除され、揺動ブラケット31がセパレートローラ12の駆動軸12aを支点として自重で揺動下降する。これにより、ピックアップローラ11が堆積原稿Sの上面に接し、上記と同様、ピックアップローラ11、セパレートローラ12及びリタードローラ13の作用により、次原稿Sの繰出・分離供給が再開され、これが順次繰り返される。
尚、上記とは別に、電磁クラッチ28がオフした直後にソレノイド32を非作動状態にした方が省エネに有効であり、更にはピックアップローラ11が堆積原稿の上面に降下した際のバウンドによる悪影響(衝撃による原稿のずれや損傷)を回避することが可能となる。
上記リタードローラユニット13Aを構成するブラケット部材20は、軸受部材21,22と、該軸受部材21,22の外周にその軸心回りに回転自在に嵌め合わされたブラケット23,23とよりなり、装置本体1A上に設置されたベースフレーム24に支持される。ベースフレーム24は、装置本体1A上にビス24aa等で固定される方形のベース板24aと、このベース板24aの両端に形成された垂直フレーム24b,24cとよりなる。垂直フレーム24b,24cは、上記軸受部材21,22の組込用を兼ねる圧縮ばね(弾力付与手段)の取付空間24ba,24caと、軸受部材21,22を直線移動可能に支持する為の垂直切欠溝(ガイド支持部)24bb,24cbと、上記取付空間24ba,24caの下辺に形成された圧縮ばね保持用の円柱状保持部24bc,24ccとを備えている。垂直切欠溝24bb,24cbは、取付空間24ba,24caに続き形成されている。
上記ブラケット23,23は、回転駆動軸15に平行な連結板23aによって互いに平行関係で連結一体とされ、その各先端部には軸受部材21,22との嵌め合い用円孔23b,23bが形成されている。この嵌め合い用円孔23b,23bの上部は切欠かれて切欠開放部23ba,23baとされており、この開放部23ba,23baの開放幅dは、円孔23b,23bの径Dより小とされている。
上記軸受部材21,22は、リタードローラ軸13aを支持する軸孔21a,22aと、両側部に凹溝21b,22bと、下面に圧縮ばね保持用の円柱状保持部21c,22cと、軸孔21a,22aと同心のブラケット支持用円形突起21d,22dとを備えた成型体からなる。軸孔21a,22aは、リタードローラ軸13aを回転自在に支持するものであり、その径はリタードローラ軸13aの径と同じとされている。反駆動側となる軸受部材21の軸孔21aは、上側部分がその径と同幅で開放されてU形状とされ、この開放部21aaを介しリタードローラ軸13aの反駆動側部分が上から軸孔21aに支持されるようになされている。一方、駆動側となる軸受部材21の軸孔22aは、リタードローラ軸13aを軸方向より挿入し得る円形とされ、その入口部は徐々に径が小さくなるテーパ面22aaとされている。
上記軸受部材21,22における凹溝21b,22bの溝幅は、上記垂直フレーム24b,24cの板厚よりやや大とされ、上記垂直切欠溝24bb,24cbの内側辺部が嵌り込んで相対移動が可能なように構成されている。ブラケット支持用突起21d,22dは、円形の上下を平行にカットしたカット部21da,22daを備えた形状であり、その外径D1は、上記ブラッケット23,23における円孔23b,23bの径Dと略同じかやや小とされ、また、各カット部21da,22da間の幅d1は、該円孔23b,23bにおける上側開放部23ba,23baの開放幅dよりやや小とされている。
上記のような構成のブラケット部材20をベースフレーム24に組付ける要領について説明する。先ず、軸受部材21,22を垂直フレーム24b,24cにおける取付空間24ba,24ca内に配置し、これらを上方に持ち上げながら、凹溝21b,22bに垂直切欠溝24bb,24cbの内側辺部を嵌め込み、この垂直切欠溝24bb,24cbに支持させた状態で、軸受部材21,22の円柱状保持部21c,22cと垂直フレーム24b,24cの円柱状保持部24bc,24ccとの間に圧縮ばね(弾力付与手段)25,26を圧縮状態で介在保持させる。この状態では、軸受部材21,22は、垂直切欠溝24bb,24cbに沿って圧縮ばね25,26による上向きの復元弾力を受け、直線移動可能な状態で維持される。この直線移動方向は、軸受部材21,22の軸孔21a,22aに支持されるリタードローラ軸13aの軸心とセパレートローラ12の軸心とを結ぶ線に沿うものである。
次いで、ブラケット23,23を開放部23ba,23baが横向きになるようにして、該開放部23ba,23baを軸受部材21,22における突起21d,22dのカット部21da,22daに沿わせながらブラケット23,23の円孔23b,23bを突起21d,22dの外周に嵌め合わせる。その後、ブラケット23,23を円孔23b,23bの軸心まわりに90°回転させて保持させ、これによりブラケット23,23が軸受部材21,22の突起21d,22dに対してその軸心回りに回転可能に支持される。また、軸受部材21,22とブラケット23,23の軸受部材21,22に対する嵌め合い部分とによりブラケット部材20,20の軸受部20A,20Aが構成される。このブラケット部材20の組付けの際、前記支持軸19,19には、回転駆動軸15に揺動可能に支持された揺動アーム17,17が、その先端部において相対回転可能に取付けられ、同時に駆動側ギヤ16と駆動伝達ギヤ18とが噛み合い関係に維持される。これによって、回転駆動軸15から駆動伝達ギヤ18までの駆動伝達系、及びリタードローラ13に駆動伝達する為の駆動伝達手段14が確立する。
上記のように構成された駆動伝達手段14に対して、リタードローラユニット13Aを取付支持させる場合、リタードローラ軸13aを傾け、その駆動側先端部を、軸受部材22のテーパ面22aaに沿わせて軸孔22aに対して斜め上方より挿入しながら水平状態とし、リタードローラ軸13aの反駆動側端部を軸受部材21の軸孔21aに支持させる。リタードローラ軸13aの両端部側には、ブラケット23,23に近接する止めリング13aa,13aaが取付けられており、これによりリタードローラユニット13Aが軸方向に沿った移動が規制された状態で支持される。また、この支持状態で被駆動伝達ギヤ13cがブラケット23に取付けられた駆動伝達ギヤ18と噛み合い、被駆動伝達ギヤ13cまでの駆動伝達系が確立する。
リタードローラユニット13Aを上記のように駆動伝達手段14の所定位置に支持させた状態で、前記メンテナンスカバー体(不図示)を閉めロックさせると、図2に示すように、セパレートローラ12とリタードローラ13とが、圧縮ばね25,26の弾力に抗して弾性的に接した状態とされ、これにより原稿分離供給装置10が構成される。圧縮ばね25,26は、軸受部材21,22のそれぞれに直接弾力が作用するよう構成されているから、リタードローラ13に対し、その長手方向両端部において個別に弾力が作用することになる。従って、両圧縮ばね25,26のばね定数の適宜設定や、ばね圧調整手段を個々に設けることにより、リタードローラ13のセパレートローラ12に対する弾性接触圧をその長手方向においてバランスさせることが容易になされる。特に、反駆動側の軸受部材21と駆動側の軸受部材22においては、駆動伝達系の連結負荷の有無が影響する為、これらに直接圧縮ばね25,26の弾力を付与することにより、上記リタードローラ13のセパレートローラ12に対する長手方向における弾性接触圧のバランス調整が的確になされる。
また、軸受部材21,22がガイド支持部としての垂直切欠溝24bb,24cbにガイド支持されているから、圧縮ばね25,26による弾力は、垂直切欠溝24bb,24cbに沿って直線的に付与され、リタードローラ13には常にその軸心がセパレートローラ12の軸心に向くよう弾力が付与される。この場合、軸受部材21,22とブラケット23,23とは、前記軸受部20A、20Aにおける相互の嵌め合い関係によってその軸心回りに相対回転可能とされ、また、回転駆動軸15に揺動可能に取付けられた揺動アーム17,17が支持軸19,19を介してブラケット23,23に軸心回りに相対回転可能に連結されているから、被駆動伝達ギヤ13cと駆動伝達ギヤ18との軸心間距離及び駆動伝達ギヤ18と駆動側ギヤ16との軸心間距離が常に一定に保たれた状態で、軸受部材21,22の垂直切欠溝24bb,24cbに沿った直線的な垂直移動が円滑になされ、駆動伝達に支障を来たすこともない。
そして、装置本体1A側に設置される駆動伝達手段14は、上述のように簡易な組付け関係で構成されるから、組付けの作業性に優れる。また、リタードローラユニット13Aは、上述のように駆動伝達手段14に対して簡易に着脱できるから部品交換の煩わしさが少なく、また、構成部品も少ないから交換部品としてのコストダウンも図ることができ、ユーザーに対する負担を軽減することができる。
尚、ピックアップローラ11の揺動駆動手段としては、図例のようなソレノイド32によるものに限定されず、例えば、カム機構等によって構成されるものでも良い。また、リタードローラ13の駆動伝達系に組込まれるワンウェイクラッチ18Aは、駆動伝達ギヤ18に内蔵されているものとしたが、被駆動伝達ギヤ13cや駆動側ギヤ16、更には電磁クラッチ28に至る駆動伝達系14Aの任意の伝達部材に内蔵させても良い。更に、ピックアップローラ11の揺動支点をセパレートローラ12の駆動軸12aとしたが、これに限定されず他の部位に揺動支点を設けることも可能である。また、ピックアップローラ11を自重で堆積原稿Sの表面に接するようにしているが、適当な弾性手段によって弾性的に接するようにしても良い。上記実施形態では、読取専用の画像読取装置を例示したが、ファクシミリ装置や複写機の読取装置にも本発明を適用することができ、図1に示す装置本体の構成もこれに限定されるものではない。画像読取走査手段としては、光源と、ミラー及びレンズ等の光学系と、CCD等の撮像手段とが組み合った公知のイメージスキャナ装置が用いられる。
本発明の一実施形態に係る画像読取装置の概略的縦断面図である。 同画像読取装置に備えられた原稿分離供給装置の一実施形態を示す拡大断面図である。 ピックアップローラの動作状態を示す側面図である。 同原稿分離供給装置の要部の斜視図である。 図4におけるX−X線矢視断面図である。 図5におけるY−Y線矢視断面図である。 図5におけるZ−Z線矢視断面図である。 同原稿分離供給装置に採用されるブラケット部材の取付構造を示す分解斜視図である。
符号の説明
1 画像読取装置
1A 装置本体
2 原稿供給トレイ
3 原稿排出トレイ
5 イメージスキャナ装置(画像読取走査手段)
6 イメージスキャナ装置(画像読取走査手段)
8 制御部
10 原稿分離供給装置
11 ピックアップローラ
11a 駆動軸
11A ピックアップローラの駆動伝達系(駆動伝達手段)
12 セパレートローラ
12a 駆動軸(支軸)
12A 駆動伝達系
12B セパレートローラユニット
13 リタードローラ
14A 駆動伝達系
31 揺動ブラケット
31a 被作用ピン
32 ソレノイド(揺動駆動手段)
32a プランジャー
33 フック部材(揺動駆動手段)
P 原稿搬送路
S 原稿

Claims (5)

  1. 原稿供給トレイ上に載せられた原稿を、ピックアップローラの回転摩擦作用によって繰出し、繰出された原稿をセパレートローラ及び該セパレートローラに弾性的に接するリタードローラの作用によって1枚ずつ分離して供給する原稿分離供給装置であって、
    支軸を支点として上下揺動可能に支持されたピックアップローラを上下揺動させる揺動駆動手段と、ピックアップローラ、セパレートローラ、リタードローラ及び該揺動駆動手段を駆動制御する制御部とを備え、該制御部は、上記セパレートローラ及びリタードローラの作用によって分離供給された原稿の先端が第1の所定位置に達した時、上記揺動駆動手段を作動させて、ピックアップローラを原稿供給トレイ上の堆積原稿より離間させるよう制御すると共に、原稿の先端が上記第1の所定位置よりも原稿搬送方向下流側の第2の所定位置に達した時、ピックアップローラ、セパレートローラ及びリタードローラの駆動を停止するよう制御するものであることを特徴とする原稿分離供給装置。
  2. 請求項1に記載の原稿分離供給装置において、
    前記セパレートローラと、該セパレートローラの駆動軸から前記ピックアップローラへ駆動伝達するピックアップローラの駆動伝達手段と、上記駆動軸に揺動可能に支持され且つピックアップローラの駆動軸を支持する揺動ブラケットとによりセパレートローラユニットを構成し、前記ピックアップローラの揺動支点である前記支軸をセパレートローラの駆動軸とし、前記揺動駆動手段によるピックアップローラの揺動が上記揺動ブラケットの上記駆動軸を支点とした揺動によってなされるようにしたことを特徴とする原稿分離供給装置。
  3. 請求項2に記載の原稿分離供給装置において、
    前記揺動駆動手段が、ソレノイドと、該ソレノイドのプランジャーに連結されたフック部材とよりなり、前記揺動ブラケットには被作用ピンが設けられ、上記プランジャーの伸縮動作に伴うフック部材の被作用ピンに対するフック及びアンフック作用によって、前記揺動ブラケットの上記駆動軸を支点とした揺動がなされるようにしたことを特徴とする原稿分離供給装置。
  4. 請求項1に記載の原稿分離供給装置において、
    前記ピックアップローラ、セパレートローラ及びリタードローラは一連の駆動伝達系によって駆動伝達されるよう構成され、前記制御部は、セパレートローラ及びリタードローラの作用によって分離供給された原稿の先端が前記第2の所定位置に達した時、上記駆動伝達系の駆動伝達を停止するよう制御するものであることを特徴とする原稿分離供給装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の原稿分離供給装置と、該原稿分離供給装置より分離供給される原稿を搬送する原稿搬送路と、該原稿搬送路の途中に配置された画像読取走査手段と、上記原稿搬送路の下流側端に設けられた原稿排出トレイとを備えたことを特徴とする画像読取装置。
JP2007104640A 2007-04-12 2007-04-12 原稿分離供給装置及びこれを備えた画像読取装置 Pending JP2008260613A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007104640A JP2008260613A (ja) 2007-04-12 2007-04-12 原稿分離供給装置及びこれを備えた画像読取装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007104640A JP2008260613A (ja) 2007-04-12 2007-04-12 原稿分離供給装置及びこれを備えた画像読取装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008260613A true JP2008260613A (ja) 2008-10-30

Family

ID=39983387

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007104640A Pending JP2008260613A (ja) 2007-04-12 2007-04-12 原稿分離供給装置及びこれを備えた画像読取装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008260613A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101863389A (zh) * 2009-04-15 2010-10-20 夏普株式会社 纸张馈送装置和成像设备
JP2011105517A (ja) * 2011-03-03 2011-06-02 Sharp Corp 用紙搬送装置および画像形成装置
WO2012150626A1 (ja) * 2011-05-02 2012-11-08 Hasegawa Shigeru 動力装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0558482A (ja) * 1991-08-30 1993-03-09 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置の給紙装置
JP2000211753A (ja) * 1999-01-20 2000-08-02 Canon Inc シ―ト供給装置及び該装置を備えた画像形成装置
JP2004210488A (ja) * 2003-01-06 2004-07-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 読取装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0558482A (ja) * 1991-08-30 1993-03-09 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置の給紙装置
JP2000211753A (ja) * 1999-01-20 2000-08-02 Canon Inc シ―ト供給装置及び該装置を備えた画像形成装置
JP2004210488A (ja) * 2003-01-06 2004-07-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 読取装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101863389A (zh) * 2009-04-15 2010-10-20 夏普株式会社 纸张馈送装置和成像设备
JP2010247946A (ja) * 2009-04-15 2010-11-04 Sharp Corp 用紙搬送装置および画像形成装置
JP4700745B2 (ja) * 2009-04-15 2011-06-15 シャープ株式会社 用紙搬送装置および画像形成装置
CN101863389B (zh) * 2009-04-15 2014-04-30 夏普株式会社 纸张馈送装置和成像设备
JP2011105517A (ja) * 2011-03-03 2011-06-02 Sharp Corp 用紙搬送装置および画像形成装置
WO2012150626A1 (ja) * 2011-05-02 2012-11-08 Hasegawa Shigeru 動力装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5412398B2 (ja) 給紙装置及びそれを備えた画像形成装置
JP5704973B2 (ja) シート搬送装置
JP3715890B2 (ja) 自動原稿給送装置、及びこれを備えた画像形成装置
JP2015067388A (ja) シート給送装置、画像読取装置及び画像形成装置
JP4872771B2 (ja) 原稿分離供給装置及びこれを備えた画像読取装置
JP2008260613A (ja) 原稿分離供給装置及びこれを備えた画像読取装置
JP2008260614A (ja) 原稿分離供給装置及びこれを備えた画像読取装置
JPH09175667A (ja) シート材給送装置及び画像形成装置
JP2005194023A (ja) 自動原稿搬送装置
JP3949474B2 (ja) シート搬送装置および画像形成装置
JPH08282897A (ja) 自動原稿送り装置
JP3871881B2 (ja) 自動原稿搬送装置の給紙機構
US7487960B2 (en) Document feeder
JP4735570B2 (ja) モーター位置決め構造
WO2014192395A1 (ja) シート搬送装置、画像読取装置、及び画像形成装置
JP3615664B2 (ja) 給紙装置
JP4508933B2 (ja) シート搬送装置、シート処理装置及び画像形成装置
JP2000047436A (ja) 自動原稿搬送装置
JP4124355B2 (ja) 自動原稿給紙装置及び画像形成装置
JP3592290B2 (ja) 画像形成装置
JP6079149B2 (ja) 記録シート搬送装置
JP2009035357A (ja) 原稿搬送装置
JP3595741B2 (ja) シート供給装置及びこの装置を備えた画像読取装置及び画像形成装置
JPH0739889Y2 (ja) 自動原稿給送装置
JP2000219355A (ja) 記録紙搬送装置および画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100128

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100406