JP2008256852A - 光学フィルム体および光学フィルム体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、光学軸の軸方向を容易に確認できるとともに、欠点検査においてマーキングが邪魔にならないように構成した光学フィルム体およびその光学フィルム体の製造方法を提供することにある。
【解決手段】光学軸を有する光学フィルム層に、当該光学フィルム層の表面を保護する表面保護フィルムを積層してなる光学フィルム体であって、前記光学軸に関する光学軸情報を前記表面保護フィルムに印刷によって形成する場合に、当該印刷された光学軸情報である印刷形成物の周辺部の印刷密度を、当該印刷形成物の内部の印刷密度よりも小さくするように形成したことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】光学軸を有する光学フィルム層に、当該光学フィルム層の表面を保護する表面保護フィルムを積層してなる光学フィルム体であって、前記光学軸に関する光学軸情報を前記表面保護フィルムに印刷によって形成する場合に、当該印刷された光学軸情報である印刷形成物の周辺部の印刷密度を、当該印刷形成物の内部の印刷密度よりも小さくするように形成したことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、光学軸を有する光学フィルム層に、当該光学フィルム層の表面を保護する表面保護フィルムを積層してなる光学フィルム体、およびその光学フィルム体の製造方法に関する。
従来から、光学軸を有する光学フィルム層に、当該光学フィルム層の表面を保護する表面保護フィルムを積層してなる光学フィルム体が公知である。この光学フィルム層としては、例えば、液晶表示装置に用いられる偏光板、位相差板、偏光板と位相差板の積層体等がある。また、表面保護フィルムは、光学フィルム層の表面を保護するために設けられるものであって、液晶表示装置等に組み込まれる際に剥離できるように粘着剤等によって光学フィルム層の表面に貼り合わされている。
また、この表面保護フィルムと反対側の光学フィルム層表面には、セパレータと称されるフィルム層が貼り合わされている場合がある。このセパレータも表面保護フィルムと同様に光学フィルム層の表面保護を目的とするとともに、液晶表示装置との固定のための粘着層をも保護している。この粘着層は、セパレータを剥離した後も光学フィルム層表面に保持されている。
この光学フィルムは光学軸を有し、この光学軸としては、例えば、光学フィルムの延伸方向と平行に1軸の光学軸が形成される。この光学軸の軸方向を間違えて液晶表示装置に設置した場合、液晶表示装置としての機能を発揮しなくなることから、光学フィルム層の表面保護フィルム表面には、光学軸の軸方向をスタンプ等によりマーキングを施すことで、この軸方向を判別し易くなるように工夫している。しかし、スタンプ等によるマーキングは人手により行われるため作業効率が極めて悪い。特に表面保護フィルムにシリコーン層等の剥離処理層が設けられている場合には、アルコール等により剥離処理層の拭き取り作業が必要であるため、作業効率がさらに悪化する。しかもスタンプインキは乾燥が遅いため、スタンプ押印後には合紙等を載せる必要もあり経済的にも不利であった。
また、光学軸の軸方向を判別しやすくするために、光学軸方向を示す印を、表面保護フィルムの上に形成する方法として、特許文献1が公知である。この特許文献1によれば、人の手によるスタンプ押し作業の変わりにインクジェット機によって、表面保護フィルムの上に光学軸の軸方向を印字する方法が記載されている。
また、表面保護フィルム上に、UV塗料からなる識別マーク(光学軸等を識別するためのマーク)を配置した液晶用光学フィルムが公知である(特許文献2)。この特許文献2では、可視光下での偏光フィルムの品質検査時や液晶セルに偏光フィルムを配置した液晶表示素子の品質検査時に、識別マークが検査の邪魔にならないように、UV塗料を用いて識別マークを形成している。そして、光学軸の軸方向を判別する際には、ブラックライトを照射してUV塗料を発光させて識別マークを確実に視認することが記載されている。
しかしながら、上記特許文献1では、上流から搬送されてきた、所定サイズの保護フィルム付偏光板をセンサで検知し、この検知結果に基づいて、次の工程において、保護フィルム付偏光板を搬送停止させ、インクジェット機によって、保護フィルム表面上にマーキングを行なうものであり、マーキング箇所は、インクジェットの印字範囲に限定される。光学軸の軸方向を簡単に判別すべく、マーキング箇所を複数個所設けるような場合、印字作業時間が長時間におよび生産効率の観点から好ましくない。一方、インクジェット機を複数個設けた場合には、その設備費用、設置面積の観点から好ましくない。
また、所定サイズに切断された保護フィルム付偏光板を対象とするものであり、保護フィルム付偏光板の長尺状の原反(例えば、数10m以上のロール原反)に対して、マーキングする場合を想定していないものである。原反ロール状に光学軸の軸方向をマーキングする場合、特許文献1の構成をそのまま採用することは生産効率、製造コストの観点から好ましくない。
また、特許文献2の場合、マーキングのためにUV塗料を用いているが、表面保護フィルムの上に印刷した場合、図5に示すように、三角のマーキング部分が乾燥すると、可視光下において白色またはスリガラス調のように不透明(図5では斜線)となり簡単に視認できるものであり、大きなサイズの欠点(例えば、傷、気泡、異物等)については検査において邪魔にならないが、近年の高精度・高品質の要求においては、例えば、80μm〜150μmの範囲の欠点を検査しなければならず、UV塗料の白色化についても欠点検査の邪魔になるものとなっており、改善が強く望まれている。また、UV塗料として透明のUV塗料を用いても表面保護フィルム上に印刷した場合、マーキング部分が白色となって簡単に視認され、マーキング部分と垂直方向に重なって存在する欠点を確実に検査することができない。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、光学軸の軸方向を容易に確認できるとともに、欠点検査においてマーキングが邪魔にならないように構成した光学フィルム体およびその光学フィルム体の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、以下の発明を完成するに至った。すなわち、本発明の光学フィルム体は、光学軸を有する光学フィルム層に、当該光学フィルム層の表面を保護する表面保護フィルムを積層してなる光学フィルム体であって、
前記光学軸に関する光学軸情報を前記表面保護フィルムに印刷によって形成する場合に、当該印刷された光学軸情報である印刷形成物の周辺部の印刷密度を、当該印刷形成物の内部の印刷密度よりも小さくするように形成したことを特徴とする。
前記光学軸に関する光学軸情報を前記表面保護フィルムに印刷によって形成する場合に、当該印刷された光学軸情報である印刷形成物の周辺部の印刷密度を、当該印刷形成物の内部の印刷密度よりも小さくするように形成したことを特徴とする。
かかる構成の作用効果は以下のとおりである。すなわち、光学フィルム体は、光学軸を有する光学フィルム層と、当該光学フィルム層の表面を保護する表面保護フィルムを少なくとも積層してあり、この光学フィルム層と表面保護フィルムとの間に、光学軸に関する光学軸情報が印刷によって形成(印刷形成物)されている。光学軸情報は、表面保護フィルム側に印刷(印字も含む概念である)されている。これは、表面保護フィルムは、例えば液晶表示装置に実装される際に光学フィルム層から剥離されるからであり、光学軸情報が光学フィルム層に残存しては表示装置としての機能を発揮できない等の理由による。そして、表面保護フィルムに印刷された光学軸情報は、粘着剤を介して表面保護フィルムと光学フィルム層との間に介在されるため、光学軸情報の形成物は、粘着剤層によってその周りが囲まれることになり、外観目視した場合に、欠点検査の邪魔にならない程度に視認することができる。
特に、印刷形成物の周辺端部厚みを、当該印刷形成物の内部厚みよりも小さくするように形成してあることで、上記の粘着剤層と印刷形成物との界面が目立たなくなる一方で、外観検査上、邪魔にならないように構成されている。これによって、光学軸情報を例えば、透明塗料、蛍光塗料、UV塗料等を用いて形成してあっても、光学軸情報を確認できるとともに、光学軸情報が邪魔にならずに欠点検査を高精度に行なえる。
また、光学フィルム体は、所定サイズに切断されたものでもよく、長尺状の原反として構成されていてもよい。また、光学フィルムは、光学軸を有するものであって、偏光板、位相差板、それらの複合体であってもよい。また、偏光板には偏光板を保護する偏光板保護層(フィルム)が設けられていてもよい。なお、「欠点」は、製品として好ましくない欠陥であり、例えば、光学フィルム層の表面又は内部の異物、汚れ、傷、クニック、気泡等が例示される。
また、上記本発明の好適な実施形態として、前記印刷形成物の印刷厚みを内部から周辺端部に向かって漸減するように形成することが好ましい。例えば、印刷形成物の中央断面形状が、山形形状、台形形状、または三角形状に構成されることが挙げられる。また、記印刷形成物の印刷厚みを内部から周辺端部に向かって漸減するように印刷形成物を形成する場合に、当該漸減が直線あるいは曲線として構成されることが例示される。
これらの構成によって、上記の粘着剤層と印刷形成物との界面が目立たなくなる一方で、外観検査上、邪魔にならないように構成される。
また、上記本発明の好適な実施形態として、印刷形成物の周辺部の印刷密度を当該印刷形成物の印刷内部の密度よりも小さくするように形成する場合に、印刷物の周辺部の画素密度を、当該印刷形成物の内部の画素密度よりも小さくするように構成することを特徴とする。
この構成によれば、印刷物の周辺部の画素密度を、当該印刷形成物の内部の画素密度よりも小さくできることにより、例えば、印刷形成物と粘着剤層との界面が目立たないようにでき、外観検査上、邪魔にならない。
また、上記本発明の好適な実施形態として、印刷形成物の周辺部の印刷密度を当該印刷形成物の内部の印刷密度よりも小さくするように形成する場合に、印刷物の周辺部の画素サイズを、当該印刷形成物の内部の画素サイズよりも小さくするように構成することを特徴とする。
この構成によれば、印刷物の周辺部の画素サイズを、当該印刷形成物の内部の画素サイズよりも小さくできることにより、例えば、印刷形成物と粘着剤層との界面が目立たないようにでき、外観検査上、邪魔にならない。
また、上記本発明の好適な実施形態として、光学軸情報を表面保護フィルムに蛍光体含有塗料で印刷することで形成することが好ましい。これによって、光学軸情報の確認を紫外線ライト(ブラックライト)を用いて簡単に行なえる。蛍光体は、紫外線照射によって発光する物質であって、特に制限されず、無機系物質でも有機系物質でもよい。蛍光体含有塗料は、透明色が好ましい。蛍光塗料用樹脂として、例えば、ポリメタルクリル酸エステル、ビニル樹脂、アルキド樹脂等を用いることができる。
また、他の本発明の光学フィルム体の製造方法は、光学軸を有する光学フィルム層に、当該光学フィルム層の表面を保護する表面保護フィルムを積層してなる光学フィルム体の製造方法であって、
前記表面保護フィルムに、前記光学軸に関する光学軸情報を印刷する印刷工程と、
前記印刷工程で光学軸情報が印刷された表面保護フィルムと前記光学フィルム層とを貼り合せる際に、当該光学軸情報を表面保護フィルムと光学フィルム層との間に介在させて貼り合せる貼り合せ工程と、を少なくとも有し、
前記印刷工程において、当該印刷された光学軸情報である印刷形成物の周辺部の印刷密度を当該印刷形成物の内部の印刷密度よりも小さくするように形成したことを特徴とする。
前記表面保護フィルムに、前記光学軸に関する光学軸情報を印刷する印刷工程と、
前記印刷工程で光学軸情報が印刷された表面保護フィルムと前記光学フィルム層とを貼り合せる際に、当該光学軸情報を表面保護フィルムと光学フィルム層との間に介在させて貼り合せる貼り合せ工程と、を少なくとも有し、
前記印刷工程において、当該印刷された光学軸情報である印刷形成物の周辺部の印刷密度を当該印刷形成物の内部の印刷密度よりも小さくするように形成したことを特徴とする。
かかる構成の作用効果は以下のとおりである。すなわち、本発明に係る製造方法は、表面保護フィルムに、光学軸に関する光学軸情報を印刷する印刷工程と、印刷工程で光学軸情報が印刷された表面保護フィルムと光学フィルム層とを貼り合せる際に、当該光学軸情報を表面保護フィルムと光学フィルム層との間に介在させて貼り合せる貼り合せ工程とを少なくとも有している。これによって、従来では、光学フィルム体を製造した後に、表面保護フィルムの上にスタンプ、インクジェット機等を用いて光学軸情報を形成していたので大変作業効率が悪いものであったが、光学軸情報を予め表面保護フィルムに印刷することで、大幅に作業効率を改善できる。また、光学軸情報を予め表面保護フィルムに印刷する構成であるため、特に長尺状の光学フィルム体を製造する場合に有効である。また、印刷方法として連続印刷方式(例えば、回転ロール状の版を用いて連続印刷する方式)を採用することで、印刷速度が速く、製造コストを抑えることができる。また、スタンプ作業による人的ミスを無くすことができる。また、特に、印刷方法として、印刷形成物の周辺部の印刷密度を当該印刷形成物の内部の印刷密度よりも小さくするように形成するように構成することで、この製造方法によって製造された光学フィルム体は、上記に記載された光学フィルム体と同様の作用効果を奏する。
以下、本発明の好適な実施の形態について適宜図面を参照の上説明する。図1は光学フィルム体の一例を示す。図2は光学軸情報の実施形態例を示す。図3は、光学軸情報の印刷形成物の断面形状について説明する図である。
<光学フィルム体>
光学フィルム層は、例えば、光学軸を有する偏光板、位相差板、それらの積層体で構成される。図1に示す光学フィルム体は、偏光子とその両面に形成された偏光子保護層とからなる偏光板と、この偏光板の一方の面に設けられた表面保護フィルムと、偏光板のその他の面に設けられたセパレータにて構成されている。
光学フィルム層は、例えば、光学軸を有する偏光板、位相差板、それらの積層体で構成される。図1に示す光学フィルム体は、偏光子とその両面に形成された偏光子保護層とからなる偏光板と、この偏光板の一方の面に設けられた表面保護フィルムと、偏光板のその他の面に設けられたセパレータにて構成されている。
表面保護フィルムは、プラスチックフィルムから構成される基材フィルムの片面に、偏光板の表面に剥離可能に貼付される軽剥離性の粘着剤層を有するものである。
表面保護フィルムの基材フィルムは、特に限定されるものではないが、たとえば、ポリプロピレンやポリエステルなどの2軸延伸フィルムを好ましく用いることができる。基材フィルムの厚みについては特に制限されないが、好適には10〜200μm程度である。
表面保護フィルムと偏光子保護層との間に介在される粘着剤層を構成する粘着剤は、特に限定されるものではないが、たとえば、アクリル系、合成ゴム系、ゴム系のいずれの粘着剤を使用することができる。これらのなかでも組成により粘着力をコントロールし易いアクリル系粘着剤が望ましい。粘着剤には、必要に応じて、架橋剤、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤等を適宜に使用することもできる。粘着剤層の形成は、表面保護フィルムまたは偏光板に対して転写法、直写法、共押出し法等により行うことができる。粘着剤層の厚み(乾燥膜厚)は、特に制限されないが、通常5〜50μm程度である。
また、偏光子と偏光子保護層との間に介在される接着剤層を構成する接着剤として、例えば、ビニルアルコール系ポリマーからなる接着剤、あるいは、ホウ酸やホウ砂、グルタルアルデヒドやメラミン、シュウ酸などのビニルアルコール系ポリマーの水溶性架橋剤から少なくともなる接着剤を用いることができる。かかる接着剤の接着剤層は、水溶液の塗布乾燥層等として形成されるが、その水溶液の調製に際しては必要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒も配合することができる。
一般的な偏光板の構成は図1に示す通りであり、偏光子の両面に偏光子保護層が設けられている。偏光子保護層の一方の面には、液晶表示装置を構成するガラス基板に偏光板を貼付するための粘着剤層を設けることができ、さらにはその粘着剤層を保護するセパレータが設けられる。
偏光子としては、特に制限されず、各種のものを使用できる。偏光子としては、たとえば、ポリビニルアルコール系フィルムや部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルムの如き親水性高分子フィルムにヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物の如きポリエン系配向フィルム等があげられる。偏光子の厚さも特に制限されないが、5〜80μm程度が一般的であるが、これに限定するものではなく、また、偏光子の厚さを調整する方法に関しても、特に限定するものではなく、テンター、ロール延伸や圧延等の通常の方法を用いることができる。
これらのなかでもポリビニルアルコール系フィルムを延伸して二色性材料(沃素、染料)を吸着・配向したものが好適に用いられる。ポリビニルアルコール系フィルムの染色、架橋、延伸の各処理は、別々に行う必要はなく同時に行ってもよく、また、各処理の順番も任意でよい。なお、ポリビニルアルコール系フィルムとして、膨潤処理を施したポリビニルアルコール系フィルムを用いてもよい。一般には、ポリビニルアルコール系フィルムを、ヨウ素や二色性色素を含む溶液に浸漬し、ヨウ素や二色性色素を吸着させて染色した後洗浄し、ホウ酸やホウ砂等を含む溶液中で延伸倍率3倍〜7倍に一軸延伸した後、乾燥する。ヨウ素や二色性色素を含む溶液中で延伸した後、ホウ酸やホウ砂等を含む溶液中でさらに延伸(二段延伸)した後、乾燥することにより、ヨウ素の配向が高くなり、偏光度特性が良くなるため、特に好ましい。
上記のポリビニルアルコール系ポリマーとしては、例えば、酢酸ビニルを重合した後にケン化したものや、酢酸ビニルに少量の不飽和カルボン酸、不飽和スルホン酸、カチオン性モノマー等の共重合可能なモノマーを共重合したもの、等が挙げられる。ポリビニルアルコール系ポリマーの平均重合度は、特に制限されず任意のものを使用することができるが、1000以上が好ましく、より好ましくは2000〜5000である。また、ポリビニルアルコール系ポリマーのケン化度は85モル%以上が好ましく、より好ましくは98〜100モル%である。
偏光子の片側又は両側に設ける偏光子保護層には、適宜な透明フィルムを用いることができる。中でも、透明性や機械的強度、熱安定性や水分遮蔽性等に優れるポリマーからなるフィルムが好ましく用いられる。そのポリマーとしては、トリアセチルセルロースの如きアセテート系樹脂、ポリカーボネイト系樹脂、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂、液晶ポリマー等が挙げられる。フィルムは、キャスティング法、カレンダー法、押出し法のいずれで製造したものでもよい。
また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルム、たとえば、(A)側鎖に置換および/または非置換イミド基を有する熱可塑性樹脂と、(B)側鎖に置換および/非置換フェニルならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物があげられる。具体例としてはイソブチレンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する樹脂組成物のフィルムがあげられる。フィルムは樹脂組成物の混合押出品などからなるフィルムを用いることができる。これらのフィルムは位相差が小さく、光弾性係数が小さいため偏光板の歪みによるムラなどの不具合を解消することができ、また透湿度が小さいため、加湿耐久性に優れる。
また、偏光子保護層は、できるだけ色付きがないことが好ましい。したがって、Rth=[(nx+ny)/2−nz]・d(ただし、nx、nyはフィルム平面内の主屈折率、nzはフィルム厚方向の屈折率、dはフィルム厚みである)で表されるフィルム厚み方向の位相差値が−90nm〜+75nmである保護フィルムが好ましく用いられる。かかる厚み方向の位相差値(Rth)が−90nm〜+75nmのものを使用することにより、保護フィルムに起因する偏光板の着色(光学的な着色)をほぼ解消することができる。厚み方向位相差値(Rth)は、さらに好ましくは−80nm〜+60nm、特に−70nm〜+45nmが好ましい。
偏光特性や耐久性などの点から、トリアセチルセルロースの如きアセテート系樹脂が好ましく、特に表面をアルカリなどでケン化処理したトリアセチルセルロースフィルムが好ましい。
偏光子保護層の厚さは、任意であるが、一般には偏光板の薄型化等を目的に、500μm以下、好ましくは1〜300μm、特に好ましくは5〜200μmとされる。なお、偏光フィルムの両側に透明フィルムの偏光子保護層を設ける場合、その表裏で異なるポリマー等からなる透明フィルムとすることもできる。
偏光子保護層は、本発明の目的を損なわない限り、ハードコート処理や反射防止処理、スティッキングの防止や拡散ないしアンチグレア等を目的とした処理等を施したものであってもよい。ハードコート処理は、偏光板表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、例えばシリコーン系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り性等に優れる硬化皮膜を透明保護フィルムの表面に付加する方式などにて形成することができる。
一方、反射防止処理は、偏光板表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、従来に準じた反射防止膜などの形成により達成することができる。また、スティッキング防止は隣接層との密着防止を目的に、アンチグレア処理は偏光板の表面で外光が反射して偏光板透過光の視認を阻害することの防止などを目的に施されるものであり、例えばサンドブラスト方式やエンボス加工方式等による粗面化方式や透明微粒子の配合方式などの適宜な方式にて透明保護フィルムの表面に微細凹凸構造を付与することにより形成することができる。
前記の透明微粒子には、例えば平均粒径が0.5〜20μmのシリカやアルミナ、チタニアやジルコニア、酸化錫や酸化インジウム、酸化カドミウムや酸化アンチモン等が挙げられ、導電性を有する無機系微粒子を用いてもよく、また、架橋又は未架橋のポリマー粒状物等からなる有機系微粒子などを用いることができる。透明微粒子の使用量は、透明樹脂100質量部あたり2〜70質量部、特に5〜50質量部が一般的である。
さらに、透明微粒子配合のアンチグレア層は、透明保護層そのものとして、あるいは透明保護層表面への塗工層などとして設けることができる。アンチグレア層は、偏光板透過光を拡散して視角を拡大するための拡散層(視角補償機能など)を兼ねるものであってもよい。なお、上記した反射防止層やスティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層等は、それらの層を設けたシートなどからなる光学層として透明保護層とは別体のものとして設けることもできる。
セパレータと偏光子保護層との間に介在される粘着剤層の形成にはアクリル系、合成ゴム系、ゴム系の各種の粘着剤を使用できる。セパレータの構成材料としては、紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂フィルム等があげられる。セパレータの表面には、粘着剤層からの剥離性を高めるため、必要に応じてシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理な剥離処理が施されていても良い。
<光学軸情報>
本発明の光学軸情報は、光学フィルムの光学軸に関する情報であって、光学軸の方向性を判断できるものであれば特に制限されず、図2に例示するように、三角(鋭角方向が光学軸方向を意味する)、矢印(矢印の方向が光学軸方向を意味する)、その他の図形、絵、文字等でもよい。図2において、三角と矢印を説明上点線で示しているが、実際は、点線として目視できるものではなく、高精度の欠点検査(例えば、80μm〜150μmの欠点検出検査)の妨げにならない程度に、光学軸情報は外部から視認されるものである。
本発明の光学軸情報は、光学フィルムの光学軸に関する情報であって、光学軸の方向性を判断できるものであれば特に制限されず、図2に例示するように、三角(鋭角方向が光学軸方向を意味する)、矢印(矢印の方向が光学軸方向を意味する)、その他の図形、絵、文字等でもよい。図2において、三角と矢印を説明上点線で示しているが、実際は、点線として目視できるものではなく、高精度の欠点検査(例えば、80μm〜150μmの欠点検出検査)の妨げにならない程度に、光学軸情報は外部から視認されるものである。
また、光学軸情報は、光学フィルム体の全体にわたって、所定位置に形成されるものでもよく、ランダムに形成されていてもよく、製造者や使用者の適宜取り決めによって形成位置を設定できる。長尺状の光学フィルム体の場合、製品化のために最終的に所定サイズに切断されることから、切断箇所のいずれにおいても光学軸情報が形成されているように、光学軸情報を光学フィルム体の全体にわたって形成することが好ましい。
また、光学軸情報は、表面保護フィルムと偏光子保護層(または偏光板)との間に介在するように形成されている。そして、光学軸情報が形成された表面保護フィルムに粘着剤層が形成されることになる。特に、図3に示すように、印刷された光学軸情報の印刷形成物の断面厚みが、周辺端部ほど内部厚みより小さく(薄く)形成されている。これによって、粘着剤層が光学軸情報の印刷形成物を囲み込んだ際に、印刷形成物の界面(境)の高低差が目立たないようになる。さらに、印刷形成物全体が透明になるため、高精度の欠点検査(例えば、80μm〜150μmの欠点検出検査)の妨げにならない程度に光学軸情報を外部から視認できる。
図3において、印刷形成物の断面形状として、x−x断面とy−y断面の例示を挙げているが、特にこれらの断面形状に制限されず、印刷形成物の周辺端部の厚みが、その内部厚みよりも小さく形成されていることが重要であり、より好ましくは、印刷形成物の印刷厚みを内部から周辺端部に向かって漸減するように形成することである。さらに好ましく、印刷形成物の印刷厚みを内部から周辺端部に向かって漸減するように印刷形成物を形成する場合に、当該漸減が直線あるいは曲線であることである。なお、図3は、印刷形成物の縦横中央ラインに沿った断面形状を示しているが、他の部分の断面形状も同様に印刷厚みがその内部から周辺端部に向かって漸減するように形成されている。
光学軸情報の形成方法として、図4に他の例を示す。図4に示す光学軸情報の印刷形成物は、画素(ドット)の集合として形成されている。図4(a)は、三角形状の印刷形成物であって、その周辺部の画素(ドット)密度が、その内部のそれよりも小さい。このように形成されることをグラデーション形成あるいはグラデーション印刷と称することがある。また、図4(b)は、三角形状の印刷形成物であって、その周辺部の画素(ドット)サイズが、その内部のそれよりも小さい。一方、図4(c)は、画素密度が周辺部と内部で同じ場合の三角形状の印刷形成物を示す。
また、光学軸情報は、透明塗料または蛍光体含有塗料を用いて表面保護フィルムに形成することが好ましく、特に蛍光体含有塗料が望ましい。蛍光体含有塗料を用いた場合、ブラックライトを照射することで光学軸情報を簡単・確実に視認できるからである。透明塗料または蛍光体含有塗料は、特に制限されず、公知のものを用いることができるが、粘着剤に対する耐久性の観点からより適したものを選定することが好ましい。
光学軸情報を表面保護フィルムに形成する方法としては、特に制限されず、スタンプ方式、インクジェット方式、転写方式、吹きつけ方式、印刷方式が挙げられる。印刷方式としては、例えば、凸版印刷方式、グラビア印刷方式、スクリーン印刷方式が例示され、特に連続印刷を可能とする凸版印刷方式またはグラビア印刷方式が好ましい。また、上記のグラデーション形成、画素サイズの変動形成、画素密度の変動の形成が容易な凸版印刷方式またはグラビア印刷方式が特に好ましい。
また、光学軸情報の印刷形成物の印刷厚みは、粘着剤層の厚みよりも薄く形成することが好ましく、例えば、粘着剤層の厚みの0.1%から10%の範囲にするのが好ましい。例えば、粘着剤層の平均厚みを例えば、6μmに設定した場合、光学軸情報の印刷形成物の平均厚みは、0.006μmから0.6μmの範囲に設定される。光学軸情報の印刷形成物の厚みを粘着剤層の厚みの0.1%から10%の範囲に設定することで、光学軸情報印刷形成物を確実に粘着剤で取り囲むことが可能となり好ましい。特に、印刷形成物の厚みは、その周辺端部ほどその内部より薄く形成されているので、印刷形成物と粘着剤層との界面が目立たないように形成され、よって、印刷形成物と粘着剤層との境部分が目立つことなく、外観検査の邪魔になることがない。
<製造方法>
本発明の長尺状の光学フィルム体の製造方法の一例を説明する。まず、(A)偏光子を得る工程。ここでは、染色・架橋及び延伸処理を施したポリビニルアルコール(PVA)フィルムを乾燥して偏光子を得る。ここでの延伸処理における延伸方向は、光学軸方向と一致している。(B)偏光板を製造する工程。ここでは、偏光子の両面に接着剤を介してトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを貼り合わせ偏光子保護層を積層し偏光板を製造する。ここで図面では上に積層されるTACフィルムにはアンチグレア処理が予め施されている。
本発明の長尺状の光学フィルム体の製造方法の一例を説明する。まず、(A)偏光子を得る工程。ここでは、染色・架橋及び延伸処理を施したポリビニルアルコール(PVA)フィルムを乾燥して偏光子を得る。ここでの延伸処理における延伸方向は、光学軸方向と一致している。(B)偏光板を製造する工程。ここでは、偏光子の両面に接着剤を介してトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを貼り合わせ偏光子保護層を積層し偏光板を製造する。ここで図面では上に積層されるTACフィルムにはアンチグレア処理が予め施されている。
(C)上記偏光板を製造する工程とは異なる製造ライン(異なる製造場所でもよい)で、表面保護フィルムを製造する。表面保護フィルム原反を繰り出し搬送して、一方の表面に、例えば凸版印刷方式で光学軸情報を蛍光体含有塗料または透明塗料で連続に形成する。
ここで、印刷された光学軸情報である印刷形成物の周辺部の印刷密度を当該印刷形成物の内部の印刷密度よりも小さくするように形成することが重要である。例えば、光学軸情報は、図3に示されるような断面形状、また、図4(a)(b)に示されるような画素密度構成を有するように表面保護フィルムに印刷される。
次いで、弱粘着剤層が形成された剥離フィルム(または紙)と、表面保護フィルムを貼り合せる。この際、剥離フィルムと表面保護フィルムとの間に、光学軸情報と弱粘着剤層が介在されるように貼り合わされ、ロール状に巻き取られる。
(D)表面保護フィルムを貼り合わせる工程。偏光板の一方の面(図1では上側)に弱粘着剤を介して表面保護フィルムを貼り合わせる。なお、表面保護フィルムには光学軸情報が印刷形成され、さらに弱粘着剤が塗工されている。表面保護フィルムから剥離フィルムを剥離しながら偏光板と貼り合せていく。表面保護フィルムに塗工された弱粘着剤および表面保護フィルムに印刷形成された光学軸情報(印刷形成物)は、表面保護フィルムを剥離しても表面保護フィルムに形成されたままであり、TACフィルムに実質的に転写されない。
(E)セパレータを貼り合わせる工程。偏光板の一方の面(図1では下側)に強粘着剤を介してセパレータを貼り合わせる。ここで、セパレータには予め強粘着剤が塗工されている。セパレータに塗工された強粘着剤は、セパレータを剥離後、TACに転写される。工程(D)と(E)は、同時に行なうように構成してもよく、工程(E)を工程(D)の前に行なってもよい。
上記工程を経て、長尺状の光学フィルム体が製造される。上記貼り合わせ工程(D、E)の後に、所定サイズに切断して所定サイズの光学フィルム体を得てもよく、長尺状の光学フィルム体をロール状に巻き取ってから、別工程において所定サイズに切断するように構成してもよい。
以上の製造方法によれば、長尺状の光学フィルム体を効率よく製造でき、従来の製造方法に比較し作業効率の大幅改善、製造設備コストの低減、人的エラーの低減等の顕著な効果が奏される。
<別実施形態>
<別実施形態>
本発明による光学フィルム体は、例えば、前記透明保護フィルム(偏光子保護フィルム)の偏光子を接着させない面(前記接着剤塗布層を設けない面)に対して、ハードコート処理や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした表面処理を施したり、視角補償等を目的とした配向液晶層を積層する方法があげられる。また、反射板や半透過板、位相差板(1/2や1/4等の波長板(λ板)を含む)、視角補償フィルムなどの液晶表示装置等の形成に用いられる光学フィルムを1層または2層以上貼りあわせたものもあげられる。特に光学フィルム層が偏光板であれば、反射板または半透過反射板が積層されてなる反射型偏光板または半透過型偏光板、位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板、視角補償層または視角補償フィルムが積層されてなる広視野角偏光板、あるいは輝度向上フィルムが積層されてなる偏光板として好ましく適用される。
反射型偏光板は、偏光板に反射層を設けたもので、視認側(表示側)からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置などを形成するためのものであり、バックライト等の光源の内蔵を省略できて、液晶表示装置の薄型化を図りやすいなどの利点を有する。反射型偏光板の形成は、必要に応じ透明保護層等を介して偏光板の片面に金属等からなる反射層を付設する方式などの適宜な方式にて行なうことができる。
反射型偏光板の具体例としては、必要に応じマット処理した透明保護フィルムの片面に、アルミニウム等の反射性金属からなる箔や蒸着膜を付設して反射層を形成したものなどがあげられる。また前記透明保護フィルムに微粒子を含有させて表面微細凹凸構造とし、その上に微細凹凸構造の反射層を有するものなどもあげられる。前記した微細凹凸構造の反射層は、入射光を乱反射により拡散させて指向性やギラギラした見栄えを防止し、明暗のムラを抑制しうる利点などを有する。また微粒子含有の透明保護フィルムは、入射光及びその反射光がそれを透過する際に拡散されて明暗ムラをより抑制しうる利点なども有している。透明保護フィルムの表面微細凹凸構造を反映させた微細凹凸構造の反射層の形成は、例えば真空蒸着方式、イオンプレーティング方式、スパッタリング方式等の蒸着方式やメッキ方式などの適宜な方式で金属を透明保護層の表面に直接付設する方法などにより行なうことができる。
反射板は前記の偏光板の透明フィルム(偏光子保護層)に直接付与する方式に代えて、その透明フィルムに準じた適宜なフィルムに反射層を設けてなる反射シートなどとして用いることもできる。なお反射層は、通常、金属からなるので、その反射面が透明フィルムや偏光板等で被覆された状態の使用形態が、酸化による反射率の低下防止、ひいては初期反射率の長期持続の点や、保護層の別途付設の回避の点などより好ましい。
なお、半透過型偏光板は、上記において反射層で光を反射し、かつ透過するハーフミラー等の半透過型の反射層とすることにより得ることができる。半透過型偏光板は、通常液晶セルの裏側に設けられ、液晶表示装置などを比較的明るい雰囲気で使用する場合には、視認側(表示側)からの入射光を反射させて画像を表示し、比較的暗い雰囲気においては、半透過型偏光板のバックサイドに内蔵されているバックライト等の内蔵光源を使用して画像を表示するタイプの液晶表示装置などを形成できる。すなわち、半透過型偏光板は、明るい雰囲気下では、バックライト等の光源使用のエネルギーを節約でき、比較的暗い雰囲気下においても内蔵光源を用いて使用できるタイプの液晶表示装置などの形成に有用である。
偏光板に更に位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板について説明する。直線偏光を楕円偏光または円偏光に変えたり、楕円偏光または円偏光を直線偏光に変えたり、あるいは直線偏光の偏光方向を変える場合に、位相差板などが用いられる。特に、直線偏光を円偏光に変えたり、円偏光を直線偏光に変える位相差板としては、いわゆる1/4波長板(λ/4板とも言う)が用いられる。1/2波長板(λ/2板とも言う)は、通常、直線偏光の偏光方向を変える場合に用いられる。
楕円偏光板はスーパーツイストネマチック(STN)型液晶表示装置の液晶層の複屈折により生じた着色(青又は黄)を補償(防止)して、前記着色のない白黒表示する場合などに有効に用いられる。更に、三次元の屈折率を制御したものは、液晶表示装置の画面を斜め方向から見た際に生じる着色も補償(防止)することができて好ましい。円偏光板は、例えば画像がカラー表示になる反射型液晶表示装置の画像の色調を整える場合などに有効に用いられ、また、反射防止の機能も有する。
光学フィルム層の他の例としては、位相差板が挙げられる。位相差板としては、高分子素材を一軸または二軸延伸処理してなる福屈折性フィルム、液晶ポリマーの配向フィルム、液晶ポリマーの配向層をフィルムにて支持したものなどがあげられる。延伸処理は、例えばロール延伸法、長間隙沿延伸法、テンター延伸法、チューブラー延伸法などにより行うことができる。延伸倍率は、一軸延伸の場合には1.1〜3倍程度が一般的である。位相差板の厚さも特に制限されないが、一般的には10〜200μm、好ましくは20〜100μmである。
前記高分子材料としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルビニルエーテル、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリカーボネイト、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリアリルスルホン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、セルロース系重合体、またはこれらの二元系、三元系各種共重合体、グラフト共重合体、ブレンド物などがあげられる。これら高分子素材は延伸等により配向物(延伸フィルム)となる。
前記液晶ポリマーとしては、例えば、液晶配向性を付与する共役性の直線状原子団(メソゲン)がポリマーの主鎖や側鎖に導入された主鎖型や側鎖型の各種のものなどがあげられる。主鎖型の液晶性ポリマーの具体例としては、屈曲性を付与するスペーサ部でメソゲン基を結合した構造の、例えばネマチック配向性のポリエステル系液晶性ポリマー、ディスコティックポリマーやコレステリックポリマーなどがあげられる。側鎖型の液晶性ポリマーの具体例としては、ポリシロキサン、ポリアクリレート、ポリメタクリレートまたはポリマロネートを主鎖骨格とし、側鎖として共役性の原子団からなるスペーサ部を介してネマチック配向付与性のパラ置換環状化合物単位からなるメソゲン部を有するものなどがあげられる。これら液晶性ポリマーは、例えば、ガラス板上に形成したポリイミドやポリビニルアルコール等の薄膜の表面をラビング処理したもの、酸化ケイ素を斜方蒸着したものなどの配向処理面上に液晶性ポリマーの溶液を展開して熱処理することにより行われる。
位相差板は、例えば各種波長板や液晶層の複屈折による着色や視角等の補償を目的としたものなどの使用目的に応じた適宜な位相差を有するものであってよく、2種以上の位相差板を積層して位相差等の光学特性を制御したものなどであってもよい。
視角補償フィルムは、液晶表示装置の画面を、画面に垂直でなくやや斜めの方向から見た場合でも、画像が比較的鮮明にみえるように視野角を広げるためのフィルムである。このような視角補償位相差板としては、例えば位相差フィルム、液晶ポリマー等の配向フィルムや透明基材上に液晶ポリマー等の配向層を支持したものなどからなる。通常の位相差板は、その面方向に一軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムが用いられるのに対し、視角補償フィルムとして用いられる位相差板には、面方向に二軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムとか、面方向に一軸に延伸され厚さ方向にも延伸された厚さ方向の屈折率を制御した複屈折を有するポリマーや傾斜配向フィルムのような二方向延伸フィルムなどが用いられる。傾斜配向フィルムとしては、例えばポリマーフィルムに熱収縮フィルムを接着して加熱によるその収縮力の作用下にポリマーフィルムを延伸処理又は/及び収縮処理したものや、液晶ポリマーを斜め配向させたものなどが挙げられる。位相差板の素材原料ポリマーは、先の位相差板で説明したポリマーと同様のものが用いられ、液晶セルによる位相差に基づく視認角の変化による着色等の防止や良視認の視野角の拡大などを目的とした適宜なものを用いうる。
また良視認の広い視野角を達成する点などより、液晶ポリマーの配向層、特にディスコティック液晶ポリマーの傾斜配向層からなる光学的異方性層をトリアセチルセルロースフィルムにて支持した光学補償位相差板が好ましく用いうる。
偏光板と輝度向上フィルムを貼り合わせた偏光板は、通常液晶セルの裏側サイドに設けられて使用される。輝度向上フィルムは、液晶表示装置などのバックライトや裏側からの反射などにより自然光が入射すると所定偏光学軸の直線偏光または所定方向の円偏光を反射し、他の光は透過する特性を示すもので、輝度向上フィルムを偏光板と積層した偏光板は、バックライト等の光源からの光を入射させて所定偏光状態の透過光を得ると共に、前記所定偏光状態以外の光は透過せずに反射される。この輝度向上フィルム面で反射した光を更にその後ろ側に設けられた反射層等を介し反転させて輝度向上フィルムに再入射させ、その一部又は全部を所定偏光状態の光として透過させて輝度向上フィルムを透過する光の増量を図ると共に、偏光子に吸収させにくい偏光を供給して液晶表示画像表示等に利用しうる光量の増大を図ることにより輝度を向上させうるものである。すなわち、輝度向上フィルムを使用せずに、バックライトなどで液晶セルの裏側から偏光子を通して光を入射した場合には、偏光子の偏光学軸に一致していない偏光方向を有する光は、ほとんど偏光子に吸収されてしまい、偏光子を透過してこない。すなわち、用いた偏光子の特性によっても異なるが、およそ50%の光が偏光子に吸収されてしまい、その分、液晶画像表示等に利用しうる光量が減少し、画像が暗くなる。輝度向上フィルムは、偏光子に吸収されるような偏光方向を有する光を偏光子に入射させずに輝度向上フィルムで一旦反射させ、更にその後ろ側に設けられた反射層等を介して反転させて輝度向上フィルムに再入射させることを繰り返し、この両者間で反射、反転している光の偏光方向が偏光子を通過し得るような偏光方向になった偏光のみを、輝度向上フィルムは透過させて偏光子に供給するので、バックライトなどの光を効率的に液晶表示装置の画像の表示に使用でき、画面を明るくすることができる。
輝度向上フィルムと上記反射層等の間に拡散板を設けることもできる。輝度向上フィルムによって反射した偏光状態の光は上記反射層等に向かうが、設置された拡散板は通過する光を均一に拡散すると同時に偏光状態を解消し、非偏光状態となる。すなわち、拡散板は偏光を元の自然光状態にもどす。この非偏光状態、すなわち自然光状態の光が反射層等に向かい、反射層等を介して反射し、再び拡散板を通過して輝度向上フィルムに再入射することを繰り返す。このように輝度向上フィルムと上記反射層等の間に、偏光を元の自然光状態にもどす拡散板を設けることにより表示画面の明るさを維持しつつ、同時に表示画面の明るさのむらを少なくし、均一で明るい画面を提供することができる。かかる拡散板を設けることにより、初回の入射光は反射の繰り返し回数が程よく増加し、拡散板の拡散機能と相俟って均一の明るい表示画面を提供することができたものと考えられる。
前記の輝度向上フィルムとしては、例えば誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多層積層体の如き、所定偏光学軸の直線偏光を透過して他の光は反射する特性を示すもの、コレステリック液晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持したものの如き、左回り又は右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示すものなどの適宜なものを用いうる。
従って、前記した所定偏光学軸の直線偏光を透過させるタイプの輝度向上フィルムでは、その透過光をそのまま偏光板に偏光学軸を揃えて入射させることにより、偏光板による吸収ロスを抑制しつつ効率よく透過させることができる。一方、コレステリック液晶層の如く円偏光を透過するタイプの輝度向上フィルムでは、そのまま偏光子に入射させることもできるが、吸収ロスを抑制する点よりその円偏光を位相差板を介し直線偏光化して偏光板に入射させることが好ましい。なお、その位相差板として1/4波長板を用いることにより、円偏光を直線偏光に変換することができる。
可視光域等の広い波長範囲で1/4波長板として機能する位相差板は、例えば波長550nmの淡色光に対して1/4波長板として機能する位相差層と他の位相差特性を示す位相差層、例えば1/2波長板として機能する位相差層とを重畳する方式などにより得ることができる。従って、偏光板と輝度向上フィルムの間に配置する位相差板は、1層又は2層以上の位相差層からなるものであってよい。
なお、コレステリック液晶層についても、反射波長が相違するものの組合せにして2層又は3層以上重畳した配置構造とすることにより、可視光領域等の広い波長範囲で円偏光を反射するものを得ることができ、それに基づいて広い波長範囲の透過円偏光を得ることができる。
また、本発明の光学フィルム体(例えば偏光板)は、上記の偏光分離型偏光板の如く、偏光板と2層又は3層以上の光学層とを積層したものからなっていてもよい。従って、上記の反射型偏光板や半透過型偏光板と位相差板を組み合わせた反射型楕円偏光板や半透過型楕円偏光板などであってもよい。
偏光板に前記光学層を積層した光学フィルム体は、液晶表示装置等の製造過程で順次別個に積層する方式にても形成することができるが、予め積層して光学フィルム体としたものは、品質の安定性や組立作業等に優れていて液晶表示装置などの製造工程を向上させうる利点がある。積層には粘着剤層等の適宜な接着手段を用いうる。前記の偏光板と他の光学層の接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜な配置角度とすることができる。
本発明による光学フィルム体(偏光板)や、前記の積層光学部材には、液晶セル等の他部材と接着するための粘着層が設けられる。その粘着層は、特に限定されるものではないが、アクリル系等の従来に準じた適宜な粘着剤にて形成することができる。吸湿による発泡現象や剥がれ現象の防止、熱膨脹差等による光学特性の低下や液晶セルの反り防止、ひいては高品質で耐久性に優れる画像表示装置の形成性等の点により、吸湿率が低くて耐熱性に優れる粘着層であることが好ましい。また、微粒子を含有して光拡散性を示す粘着層などとすることができる。粘着層は必要に応じて必要な面に設ければよく、例えば、偏光子と偏光子保護層からなる偏光板について言及するならば、必要に応じて、偏光子保護層の片面または両面に粘着層を設ければよい。
なお本発明において、上記した偏光板を形成する偏光子や偏光子保護層、光学フィルム層、粘着層などの各層には、例えばサリチル酸エステル系化合物やベンゾフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で処理する方式などの方式により紫外線吸収能をもたせたものなどであってもよい。
本発明による光学フィルム体は、液晶表示装置、有機EL表示装置、PDP等の画像表示装置(光学表示装置に相当する。)の形成に好ましく用いることができる。
本発明の光学フィルム体は、液晶表示装置等の各種装置の形成などに好ましく用いることができる。液晶表示装置の形成は、従来に準じて行いうる。すなわち液晶表示装置は一般に、液晶セル(光学表示ユニットに相当する。)と偏光板または光学フィルム、及び必要に応じての照明システム等の構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込むことなどにより形成されるが、本発明においては本発明による偏光板または光学フィルムを用いる点を除いて特に限定はなく、従来に準じうる。液晶セルについても、例えばTN型やSTN型、π型などの任意なタイプのものを用いうる。
液晶セルの片側又は両側に偏光板または光学フィルムを配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライトあるいは反射板を用いたものなどの適宜な液晶表示装置を形成することができる。その場合、本発明による偏光板または光学フィルムは液晶セルの片側又は両側に設置することができる。両側に偏光板または光学フィルムを設ける場合、それらは同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散板、アンチグレア層、反射防止膜、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトなどの適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
本発明による光学フィルム体は、液晶表示装置等の各種装置の形成などに好ましく用いることができる。液晶表示装置は、本発明による光学フィルム体を液晶セルの片側または両側に配置してなる透過型や反射型、あるいは透過・反射両用型の従来に準じた適宜な構造を有するものとして形成することができる。従って、液晶表示装置を形成する液晶セルは任意であり、例えば薄膜トランジスタ型に代表される単純マトリクス駆動型のものなどの適宜なタイプの液晶セルを用いたものであってもよい。
また液晶セルの両側に偏光板や光学部材を設ける場合、それらは同じ物であってもよいし、異なるものであっても良い。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、例えばプリズムアレイシートやレンズアレイシート、光拡散板やバックライトなどの適宜な部品を適宜な位置に1層または2層以上配置することができる。
本発明は、光学フィルム層として偏光板の例について説明したが、本発明は、これに制限されず、光学フィルムとして、偏光板と位相差板の積層体、位相差板のみについても適用できる。
<実施例>
<実施例>
実施例では、図1に示す偏光板の光学フィルム体を上記製造方法(工程A〜E)に従い製造し、対向角長さが6インチとなるサイズに切断した。蛍光体含有塗料として、大日本インキ社製の冷光インキメジュームを用いた。表面保護フィルムの厚みを100μm、弱粘着層の平均厚みを6μm、光学軸情報の印刷形成物の平均厚みを0.01μmに設定した。工程Cで形成された光学軸情報は、図4(a)に示すように、三角形状の印刷形成物であって、その周辺部の画素密度がその内部よりも小さいように構成され、所定間隔に複数個、形成されるように印刷された。光学軸情報は、全体的に略透明であるが外観検査において判別できるものであり、ブラックライトを照射することでより簡単に確認できた。
<比較例>
<比較例>
比較例では、工程Cにて形成された光学軸情報が、図4(c)に示すように、印刷形成物の画素密度が同じものである以外実施例と同様の製造方法で、図1に示す偏光板の光学フィルム体を製造した。
<評価>
<評価>
上記実施例および比較例で得られた光学フィルム体について、欠点検査を行なった。この欠点検査は、10名の外観検査員が5個の光学フィルム体を検査することで行なわれた。このとき光学フィルム体は、5個の光学フィルム体で合計15個の欠点を有するように、ランダムに光学軸情報の印刷形成物の周辺部近傍下に欠点を配置したものを用いた。そして、光学軸情報の印刷形成物の周辺部近傍下の欠点の総数を検査員に知らせることなく欠点を検出した確率を比較した。その結果を表1に示す。表1の欠点検出率は、欠点数に対する検出確率であり、実施例で検出した場合、10名の検査員の全員が光学軸情報下の15個の欠点を検出でき(欠点検出率100%)、よって見逃し率は0%であった。一方、比較例では、最大5個から最小1個の欠点を見逃していた。
以上の実施例と比較例の結果から明らかなように、実施例では、光学軸情報の印刷形成物の周辺部の印刷密度(画素密度)を当該印刷形成物の内部の印刷密度よりも小さくするように形成することで、欠点を確実に検査でき、一方、比較例では、印刷形成物の周辺部と内部の印刷密度が同じになるように形成してあるため、光学軸情報が邪魔となり欠点を見逃す結果となった。すなわち、本発明の実施例によれば、光学軸情報を確実に外部から視認できるとともに、高精度の欠点検査において確実に欠点を検出できるものである。
Claims (10)
- 光学軸を有する光学フィルム層に、当該光学フィルム層の表面を保護する表面保護フィルムを積層してなる光学フィルム体であって、
前記光学軸に関する光学軸情報を前記表面保護フィルムに印刷によって形成する場合に、当該印刷された光学軸情報である印刷形成物の周辺部の印刷密度を、当該印刷形成物の内部の印刷密度よりも小さくするように形成したことを特徴とする光学フィルム体。 - 前記印刷形成物の周辺部の印刷密度を当該印刷形成物の内部の印刷密度よりも小さくするように形成する場合に、印刷物の周辺端部の厚みを、当該印刷形成物の内部厚みよりも小さくするように構成することを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム体。
- 前記印刷形成物の印刷厚みを内部から周辺端部に向かって漸減するように形成したことを特徴とする請求項2に記載の光学フィルム体。
- 前記印刷形成物の中央断面形状が、山形形状、台形形状または三角形状であることを特徴とする請求項3に記載の光学フィルム体。
- 前記印刷形成物の印刷厚みを内部から周辺端部に向かって漸減するように印刷形成物を形成する場合に、当該漸減が直線あるいは曲線であることを特徴とする請求項3に記載の光学フィルム体。
- 前記印刷形成物の周辺部の印刷密度を当該印刷形成物の内部の印刷密度よりも小さくするように形成する場合に、印刷物の周辺部の画素密度を、当該印刷形成物の内部の画素密度よりも小さくするように構成することを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム体。
- 前記印刷形成物の周辺部の印刷密度を当該印刷形成物の内部の印刷密度よりも小さくするように形成する場合に、印刷物の周辺部の画素サイズを、当該印刷形成物の内部の画素サイズよりも小さくするように構成することを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム体。
- 前記光学軸情報を前記表面保護フィルムに蛍光体含有塗料で印刷することで形成することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の光学フィルム体。
- 前記光学軸情報が、表面保護フィルムと光学フィルム層との間に介在されてなることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の光学フィルム体。
- 光学軸を有する光学フィルム層に、当該光学フィルム層の表面を保護する表面保護フィルムを積層してなる光学フィルム体の製造方法であって、
前記表面保護フィルムに、前記光学軸に関する光学軸情報を印刷する印刷工程と、
前記印刷工程で光学軸情報が印刷された表面保護フィルムと前記光学フィルム層とを貼り合せる際に、当該光学軸情報を表面保護フィルムと光学フィルム層との間に介在させて貼り合せる貼り合せ工程と、を少なくとも有し、
前記印刷工程において、当該印刷された光学軸情報である印刷形成物の周辺部の印刷密度を当該印刷形成物の内部の印刷密度よりも小さくするように形成したことを特徴とする光学フィルム体の製造方法。
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