JP2008255171A - 無機系有害成分の固定化剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】汚染土壌等に含まれる、人体や環境に悪影響を及ぼす無機系有害成分を、長期に亘って安定して固定化することの出来る無機系有害成分の固定化剤を提供すること。
【解決手段】Ig.loss以外の不純物の含有量の合計がそれぞれ12重量%以下である酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムとからなり、且つかかる酸化マグネシウムが1000Å以下の結晶子径を有するものであると共に、X線回折強度比較法において酸化マグネシウムのX線回折強度の100に対して炭酸マグネシウムのX線回折強度が1〜80の割合となるように調製された、粒子径が150μm以下の複合粉末にて、無機系有害成分の固定化剤を構成した。
【選択図】なし
【解決手段】Ig.loss以外の不純物の含有量の合計がそれぞれ12重量%以下である酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムとからなり、且つかかる酸化マグネシウムが1000Å以下の結晶子径を有するものであると共に、X線回折強度比較法において酸化マグネシウムのX線回折強度の100に対して炭酸マグネシウムのX線回折強度が1〜80の割合となるように調製された、粒子径が150μm以下の複合粉末にて、無機系有害成分の固定化剤を構成した。
【選択図】なし
Description
本発明は、無機系有害成分の固定化剤に係り、特に、汚染土壌等から、重金属等の無機系有害成分が漏出することを防止するために有利に用いられる無機系有害成分の固定化剤に関するものである。
従来から、人体や環境に対して悪影響を及ぼすことが知られている有害成分を含む産業廃棄物は、脱水、抽出、乾燥等による減量化・減容化を施した後、焼却等による無害化処理や、セメント固化等による安定化処理が実施された上で、埋立処理する等の手法により、処分されて来ている。具体的には、そのような有害成分のうち、有機系の有害成分については、焼却、紫外線照射、生分解等による無害化処理が可能である一方、フッ素や重金属等の無機系の有害成分は、一般に、そのような無害化処理が困難であるために、セメント固化や化学的不溶化等による安定化処理が施された上で、埋立処分が行なわれている。また、特に、汚染土壌、土木工事の際に発生する廃汚泥、焼却灰又は汚泥産業廃棄物等に含まれる無機系の有害成分については、一般に、前記したような減量化・減容化のための洗浄処理や抽出処理を行なうことが困難であるため、減量化・減容化を行なわずに、そのまま、上記したような安定化処理を施す、封じ込め工法(セメント固化剤や不溶化剤を注入し、固定する工法)や不溶化工法(汚染土壌等を掘削除去し、セメント固化剤や不溶化剤と混合して、それを埋め戻す工法)による処理が、行なわれて来ている。
そこにおいて、セメント固化剤としては、主に、ポルトランドセメント系固化剤が用いられて来ているのであるが、このポルトランドセメント系固化剤は、水と反応することにより、ケイ酸カルシウム、アルミン酸カルシウム等の水和物や水酸化カルシウムを生成して、高いアルカリ性を示し、それにより、無機系有害成分の優れた固定化(安定化)作用を示す一方、有害成分として亜鉛や鉛等の両性金属が含まれる場合には、それらの金属が溶解度の高い塩類となってしまうために、充分に固定化することが出来ないという問題を内在するものであった。また、かかるセメント系固化剤を用いて汚染土壌等を処理した場合には、処理後の土壌のpH値が12〜13もの高い値となり、環境に悪影響を及ぼす恐れのあるものでもあった。
また、不溶化剤としては、キレート系固化剤(例えば、ジチオカルバミン酸やピペラジン系化合物等)等が知られており、その取扱いが簡便なために、これまで多用されて来ているのであるが、そのようなキレート系固化剤は、高価で且つ処理コストが高く、またpH調整用に使用する酸性薬剤と反応したり、熱により分解して、硫化水素や二硫化炭素を発生する恐れ等があるものであった。更に、かかるキレート系固化剤は、有機物であるために、埋立処理後に、土壌中に存在する微生物により分解される恐れもあり、無機系有害成分の長期に亘る安定した固定化を達成し得ないものであったのである。
かかる状況下、上述のようなセメント固化剤や不溶化剤の弱点を改善すべく、酸化マグネシウムを主成分とする各種のマグネシア系固定化剤が、提案されている。そのようなマグネシア系固定化剤として、例えば、特開2004−298741号公報(引用文献1)には、酸化マグネシウム100重量部に対して、石膏を1〜50重量部添加することを特徴とするフッ素又はホウ素の溶出抑制材が、また特開2005−7256号公報(引用文献2)には、MgOと鉄粉とを含有することを特徴とする汚染土壌不溶化固化剤が、更に特許第3706618号公報(引用文献3)には、軽焼マグネサイト及び/又は軽焼ブルーサイトと、軽焼ドロマイトとを、重量比が1:5〜5:1の割合において含む、土壌等の被処理物に適用されるための固化・不溶化剤が、それぞれ明らかにされているのであり、加えて特開2005−28343号公報(引用文献4)には、有害金属汚染廃棄物に、酸化マグネシウムを有効成分として含む処理材を5〜20質量%添加し、混合造粒して、酸化マグネシウムを含有する粒状物を製造する工程、かかる粒状物の表面を酸化マグネシウムを有効成分として含む処理材で被覆する工程、得られた被覆粒状物を養生する工程からなる有害金属汚染廃棄物から有害金属の溶出を防止する方法が、提案されている。そして、上述のような従来のマグネシア系固定化剤を用いて汚染土壌等を処理することによって、ホウ素、フッ素、ヒ素、セレン、クロム、カドミウム、水銀、鉛等の無機系有害成分が、汚染土壌等に有利に固定化(安定化)され得て、また、そのようなマグネシア系固定化剤にあっては、処理後の土壌のpH値も低アルカリ性に保たれることから、環境に対して悪影響を及ぼす恐れも少ないという利点も有していることが、明らかにされている。
しかしながら、上述したようなマグネシア系固定化剤にあっても、以下のような問題を内在するものであったのである。即ち、それを用いて無機系有害成分を固定化せしめた汚染土壌等に、雨水(酸性雨)が染み込むと、雨水に含まれる酸性成分により、汚染土壌等のpH値が低下し、それに伴い、酸化マグネシウムによる有害成分の固定化機能が低下せしめられる恐れがあったのであり、特にそのような場合には、無機系有害成分が漏出する恐れがあり、このため、長期に亘って安定した無機系有害成分の固定化を実現し得るものではなかったのである。
ここにおいて、本発明は、かくの如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、汚染土壌等に含まれる、人体や環境に悪影響を及ぼす無機系有害成分を、長期に亘って安定して不溶化乃至は固定化することの出来る無機系有害成分の固定化剤を提供することにある。
そこで、本発明者等は、上記した課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の酸化マグネシウムに対して所定割合の炭酸マグネシウムを配合することにより、無機系有害成分を長期に亘って安定して不溶化乃至は固定化し得る固定化剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、上記した課題の解決のために、Ig.loss以外の不純物の含有量の合計がそれぞれ12重量%以下である酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムとからなり、且つかかる酸化マグネシウムが1000Å以下の結晶子径を有するものであると共に、X線回折強度比較法において酸化マグネシウムのX線回折強度の100に対して炭酸マグネシウムのX線回折強度が1〜80の割合となるように調製された、粒子径が150μm以下の複合粉末から構成されていることを特徴とする無機系有害成分の固定化剤を、その要旨としているのである。
なお、かかる本発明に従う無機系有害成分の固定化剤の好ましい態様の一つによれば、上述の如き無機系有害成分の固定化剤において、該固定化剤の100重量部当たり、1〜30重量部の重曹及び/又はリン酸化合物を、更に配合せしめてなる構成が、採用されることとなる。
また、本発明に従う無機系有害成分の固定化剤の別の好ましい態様の一つによれば、上述の如き無機系有害成分の固定化剤において、該固化剤の100重量部当たり、1〜20重量部のセッコウが、更に配合せしめられ、また更に別の好ましい態様の一つによれば、上述の如き無機系有害成分の固定化剤において、該固定化剤の100重量部当たり、0.05〜5重量部のセメント用減水剤が、更に配合せしめられる。
このように、本発明に従う無機系有害成分の固定化剤にあっては、特定の酸化マグネシウムに対して、所定割合の炭酸マグネシウムが配合せしめられていることによって、そのような固定化剤を用いて、フッ素や重金属等の無機系有害成分を含有する汚染土壌等を処理したときに、長期に亘って安定した無機系有害成分の不溶化乃至は固定化を効果的に且つ有利に実現し得るのである。
ところで、本発明において、無機系有害成分の固定化処理が施される対象は、特に限定されるものではないが、一般に、無機系有害成分を含有する汚染土壌、土木工事の際に発生する廃汚泥、焼却灰又は汚泥産業廃棄物等(以下、汚染土壌等と略称する)である。また、本発明において、不溶化乃至は固定化の対象とされる前記無機系有害成分としては、例えば、フッ素、セレン等の非金属の無機系有害成分、ホウ素、ヒ素等の半金属の無機系有害成分、クロム、カドミウム、水銀、鉛等の重金属の無機系有害成分等が挙げられるが、これら例示のものに限定されるものではないことは勿論である。
そして、そのような無機系有害成分を含有する汚染土壌等に対して、本発明に従う無機系有害成分の固定化剤を用いた固定化処理が施されることとなるのであるが、そこにおいて、本発明に従う無機系有害成分の固定化剤は、所定の酸化マグネシウムと所定の炭酸マグネシウムとから構成されるものである。具体的には、かかる固定化剤の主成分の一つである酸化マグネシウムは、主として、炭酸マグネシウム或いは水酸化マグネシウムを焼成することにより製造されるものであって、その焼成温度によって、軽質酸化マグネシウムと重質酸化マグネシウムの2種に大別される。軽質酸化マグネシウムは、重質酸化マグネシウムとなる温度以下で焼成されることによって製造されるものであり、また重質酸化マグネシウムは、軽質酸化マグネシウムを得る場合よりも、更に高い温度で焼成して得られるものであるが、その中でも、本発明では、その固定化反応における反応性の良さから、軽質酸化マグネシウムが、好適に用いられるのである。そして、そのような酸化マグネシウムを用いることにより、目的とする無機系有害成分の固定化が、より一層有利に実現され得ることとなる。
なお、本発明においては、上記したような酸化マグネシウムとして、結晶分析方法の一つとして知られている粉末X線回折法による測定によって求められた結晶子径が1000Å以下、好ましくは800Å以下である酸化マグネシウムが用いられる。そのような結晶子径を有する酸化マグネシウムを用いることによって、上記したような無機系有害成分の固定化反応を充分に行い得ることとなるのであり、一方、結晶子径が1000Åを越えるような酸化マグネシウムを使用した場合には、反応性が低下して、無機系有害成分の固定化を充分に行うことが困難となるのである。
ここで、粉末X線回折法による結晶子径(D)の測定は、多結晶鉱物や人工結晶を扱う分野において一般に用いられている測定法に従って行なわれ、具体的には、X線発生の対陰極として、銅(Cu)を用いて、評価試料(酸化マグネシウム)のペリクレース結晶の反射面指数(200)の半価幅(β1 )を求め、それに基づいて、下記の式(1)から算出されるものである。
なお、上記の式(1)において、λ=1.5405Å、θ=21.45°、β2 =標準試料として用いられる、1840℃以上の温度で加熱処理されたアルミナのコランダム結晶の反射面指数(113)の半価幅である。
一方、炭酸マグネシウムは、天然には菱苦土鉱として産し、また工業的には、マグネシウム塩水溶液からの析出法にて製造されており、共に、水に対しての溶解度は小さく、その水溶液は、ほぼ中性を呈しているが、酸に溶解され易い性質を有しているものである。本発明において用いられる炭酸マグネシウムは、それら天然産や工業的生産品のうちの何れでもよく、また、原料として炭酸マグネシウムを用いて軽質酸化マグネシウムを製造する場合に、全て酸化マグネシウムとするのではなく、必要割合の炭酸マグネシウムを残すようにして製造される、酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムの混在物であっても、何等差支えない。
そして、本発明に従って固定化剤中に存在せしめられる炭酸マグネシウムは、無機系有害成分の固定化処理の対象とされる汚染土壌等に適用されると、水への溶解度が低く、pHが中性であるために、汚染土壌等に混合せしめられた直後は、該汚染土壌中において、反応に供せずに安定に存在することとなるのであるが、汚染土壌等に雨水(酸性雨)が浸透して来た際には、その雨水中の酸性成分と反応することにより、汚染土壌中のpHの低下を防ぎ、これにより、酸化マグネシウムの固定化機能が低下するのを有利に回避し得ることとなるのである。一方、従来からのマグネシア系固定化剤にあっては、雨水(酸性雨)の浸透により、汚染土壌等のpH値の低下が惹起され、それに伴い、酸化マグネシウムによる無機系有害成分の固定化機能の低下が引き起こされるようになるところから、長期に亘って安定した無機系有害成分の固定化を行うことは極めて困難となる。
なお、本発明に従う固定化剤を構成する、上記した酸化マグネシウムや炭酸マグネシウムは、天然の原料を用いる限りにおいて、また工業的製法に従っても、必然的に不純物を含むようになるものであるが、本発明にあっては、そのような不純物に関して、Ig.loss(強熱減量)分以外の不純物の含有量の合計が、それぞれ12重量%以下である酸化マグネシウム及び炭酸マグネシウムが用いられ、従って、それら2成分からなる粉末混合物の全体においても、Ig.loss以外の不純物の含有量の合計が12重量%以下となるように、調製されることとなる。かかる不純物の含有量が多くなると、酸化マグネシウムの無機系有害成分の固定化機能が充分に発揮され得なくなるからである。
また、上記した酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムとからなる無機系有害成分の固定化剤は、一般に、酸化マグネシウムの粉末と炭酸マグネシウムの粉末とを混合して調製されるものであるが、また、前述せるように、炭酸マグネシウムの焼成による酸化マグネシウムの製造に際して、原料の炭酸マグネシウムの一部が残存するように、焼成されたものの粉末を用いることも可能である。更に、そのような酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムは、固定化剤として汚染土壌等に適用された場合に、その固定化機能を充分に発揮させる上において、その混合物の粒度(粒子径)は、150μm以下である必要がある。この粒子径が150μmよりも大きくなると、無機系有害成分の固定化機能が充分に発揮され得なくなる問題を惹起する。
ところで、本発明は、かかる酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムからなる配合粉末を固定化剤の主成分として用いるものであるが、それら酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムの配合状態下において、それぞれの成分の含有割合の特定は非常に困難であるところから、本願発明にあっては、X線回折強度比較法、具体的には、結晶分析方法の一つである粉末X線回折法による測定にて求められる酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムの回折強度の比較によって、それら成分の割合を特定し、それを満たすような組成において、酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムとが配合されて、目的とする固定化剤が調製されることとなる。具体的には、酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムを含む粉末を、粉末X線回折法により、X線発生対陰極として銅(Cu)を用いて測定し、且つ結晶の反射面指数について、具体的には、酸化マグネシウムがペリクレース結晶の(200)面、炭酸マグネシウムはマグネサイト結晶の(104)面からの各回折強度を求め、その得られた酸化マグネシウム回折強度を100として、得られた炭酸マグネシウム回折強度を対応させて数値化し、それが1〜80、好ましくは5〜70、更に好ましくは10〜60の範囲内となるように、酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムとが混合、調製されることとなるのである。
なお、そこにおいて、酸化マグネシウムのX線回折強度の100に対して、炭酸マグネシウムのX線回折強度が80を超えるようになると、無機系有害成分の固定化反応の反応速度が遅くなり、無機系有害成分の固定化を有利に行ない得ない問題があり、また1よりも小さくなり過ぎると、上記したような炭酸マグネシウムの配合による、長期に亘る安定した無機系有害成分の固定化の効果が、充分に発揮され得なくなる問題がある。
また、酸化マグネシウムに対する炭酸マグネシウムの混合量が既知である混合粉末を用いて、上記した粉末X線回折法により求められた、酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムのX線回折強度比からして、上述の酸化マグネシウムのX線回折強度100に対する炭酸マグネシウムのX線回折強度の1〜80は、大略、炭酸マグネシウムの含有量が0.1〜9.5重量%程度に相当し、また、5〜70の場合にあっては、炭酸マグネシウムの含有量が約1.5〜8.5重量%程度に相当し、更に10〜60は、炭酸マグネシウムの含有量で約2.5〜8重量%程度に相当するものと推定されている。
そして、本発明にあっては、上述の如く規定された特定量の炭酸マグネシウムと、所定の酸化マグネシウムとを所定割合で調製することにより、目的とする無機系有害成分の固定化剤が得られることとなるのであるが、その固定化剤の100重量部当たり、1〜30重量部の重曹及び/又はリン酸化合物を、更に配合せしめることも可能である。
なお、ここで用いられる重曹としては、化学式:NaHCO3 で示され、従来から、炭酸水素ナトリウム、酸性炭酸ナトリウム、又は重炭酸ソーダ等と、称されているものである。そして、このような重曹を、上記したような本発明に従う無機系有害成分の固定化剤に更に配合することにより、酸化マグネシウムによる無機系有害成分の固定化反応が効果的に促進され、以て、無機系有害成分の安定した固定化を早期に実現し得ることとなる。加えて、重曹は、汚染土壌等の中において分解されると、炭酸ガスを発生し、かかる炭酸ガスが汚染土壌中の無機系有害成分と反応して、炭酸化合物を生成するようになるところから、無機系有害成分の固定化がより一層有利に確実に行なわれ得ることとなるのである。
また、本発明において、かかる重曹は、上述したように、固定化剤の100重量部当たり、好ましくは1〜30重量部の割合において配合せしめられることとなるのであるが、より好ましくは5〜25重量部程度の割合において配合せしめられる。この重曹の配合量が少なくなり過ぎると、酸化マグネシウムによる無機系有害成分の固定化反応の促進効果が充分に発揮され得なくなる恐れがあり、また多くなり過ぎると、固定化剤中における酸化マグネシウムの配合量が相対的に少なくなってしまい、無機系有害成分の固定化が効率的に行なわれ得なくなる恐れがあるため、望ましくない。
一方、本発明において用いられるリン酸化合物としては、例えば、リン酸2水素ナトリウム、リン酸2水素カリウム、リン酸2水素マグネシウムの他、重焼リン、リン酸カルシウム、過リン酸石灰、重過リン酸石灰、溶性リン肥、焼成リン肥等の各種のリン酸塩を挙げることが出来る。そして、上記したようなリン酸化合物を、本発明に従う無機系有害成分の固定化剤に配合することで、酸化マグネシウムの無機系有害成分の固定化反応が有利に促進せしめられ得ることとなるのであり、以て、無機系有害成分の安定した固定化状態が、早期に実現され得るようになるのである。また、そのようなリン酸化合物は、汚染土壌等の中において、周囲の成分と反応して、リン酸マグネシウム系アパタイトの結晶を生成するものであるが、かかる結晶生成物は、その結晶中に無機系有害成分を捕獲する作用を有するため、無機系有害成分の固定化がより一層有利に確実に行なわれることとなるのである。そして、そのような作用を有利に発揮させる上において、本発明にあっては、リン酸化合物として、瞬時の溶解性の高い化合物よりも、徐々に溶解する性質を有する重焼リンや焼成リン肥等が好適に用いられることとなる。
また、本発明においては、そのようなリン酸化合物は、上記したように、固定化剤の100重量部当たり、好ましくは1〜30重量部の割合において配合せしめられるものであるが、より好ましくは5〜25重量部程度の割合において配合されることとなる。このリン酸化合物の配合量が少なくなり過ぎると、固定化反応の促進効果を充分に享受し得なくなる恐れがあるからであり、また、30重量部を越えるような過剰の配合の場合にあっても、固定化剤中における酸化マグネシウムの配合量が相対的に少なくなるために、効率的な無機系有害成分の固定化が行ない難くなる恐れがあるため、望ましくない。
さらに、かくの如き本発明に従う無機系有害成分の固定化剤には、有利には、セッコウが、無機系有害成分の初期の固定化の反応速度を更に向上させ、その後の汚染土壌等の取扱い性を良好にする等の目的をもって、配合せしめられることとなる。ここで、セッコウとしては、無水セッコウ、半水セッコウ、2水セッコウ等があり、それら各種のセッコウは、天然産出品以外にも、様々な副生セッコウ(リン酸セッコウ、フッ酸セッコウ、排煙脱硫セッコウ、硫分排水処理セッコウ、セッコウボード廃材等)を利用することが可能である。尤も、セッコウの配合量が多くなり過ぎると、主として無機系有害成分の固定化を行なう酸化マグネシウムの配合量が相対的に少なくなり過ぎる恐れがあるところから、そのようなセッコウの配合量は、固定化剤(酸化マグネシウム+炭酸マグネシウム)の100重量部当たり、一般に、1〜20重量部程度とすることが望ましい。
加えて、本発明に従う無機系有害成分の固定化剤にあっては、更に、セメント用減水剤も有利に配合せしめられ得る。このような減水剤の使用によって、含水性の高い汚染土壌等においては、更なる水分の添加を行なうことなく、汚染土壌等と固定化剤とを容易に混合し得ることとなるのであり、その後の汚染土壌等の取扱い性を有利に向上させることが可能となるのである。なお、ここで用いられ得る減水剤としては、セメントに一般的に用いられているポリカルボン酸系、メラミンスルホン酸系、リグニンスルホン酸系、ナフタレンスルホン酸系、オキシカルボン酸系等の公知の各種の減水剤を例示することが出来、前記した固定化剤(酸化マグネシウム+炭酸マグネシウム)の100重量部当たり、一般に、0.05〜5重量部程度の割合において、配合せしめられるのである。
そして、かくの如き本発明に従う無機系有害成分の固定化剤は、従来と同様にして、汚染土壌等に対して原位置にて固定化処理を施す封じ込め工法や、汚染土壌等を切削した後に固定化処理を施す不溶化工法において適用されて、かかる土壌等中において、フッ素や重金属等の無機系有害成分を、長期に亘って安定して固定化せしめ得るのである。また、本発明に従う無機系有害成分の固定化剤にあっては、汚染土壌等に混合された場合にも、そのpH値をほぼ中性域に保つところから、環境に対して悪影響を及ぼす恐れも少ないものであるのである。
以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
先ず、以下の実施例で調製される無機系有害成分の固定化剤(以下、単に、固定化剤と略称する)のMg系試料No.1〜12について、以下の如くして、それぞれ準備した。即ち、Mg系試料No.1及び2については、それぞれ、市販の炭酸マグネシウム及び水酸化マグネシウムをそのまま用いることとし、また、Mg系試料No.3〜7については、市販の炭酸マグネシウム(Mg系試料No.1)を出発原料として、Mg系試料No.8については、市販の水酸化マグネシウム(Mg系試料No.2)を出発原料として、焼成炉中において、下記表1に示される各種の温度と時間にて加熱処理することにより、得た。更に、Mg系試料No.9〜12については、炭酸マグネシウム又は水酸化マグネシウムの焼成品(Mg系試料No.6、7又は8)に対して、市販の炭酸マグネシウム(Mg系試料No.1)を、下記表1に示す割合において混合して、それぞれのMg系試料を調製した。なお、これらの試料は、何れも、150μm以下の粒径のものとして用いられた。
なお、上記表1において、それぞれの試料におけるMg系試料の結晶子径は、粉末X線回折法により、前記式(1)に従って求められたものであり、また、酸化マグネシウム及び炭酸マグネシウムのX線回折強度比は、粉末X線回折法を用いて得られたそれぞれの回折強度を、酸化マグネシウムの回折強度を100として換算することにより、算出されたものである。なお、粉末X線回折測定に際しては、X線発生対陰極として、銅(λ=1.5405Å)を用い、管電圧:40kV、管電流:20mA、スリット:発散1°、散乱1°、受光0.3mm、走査速度:1°/分の測定条件にて行った。
また、上記で調製された試料1〜4及び9について、その化学組成を調べた。その結果を、下記表2に示す。
さらに、試験用土壌及び飛灰として、下記表3に示されるものを準備した。
<実施例1−1〜1−2>
無機系有害成分としてヒ素(As)を含む土壌1に対して、適当量の水と共に、Mg系試料No.3を、下記表4に示す量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行なった。なお、下記表4において、固定化剤の添加量は、処理対象(ここでは、土壌1)の100重量部に対する重量割合を示す(以下、表5〜12において同じ)。
無機系有害成分としてヒ素(As)を含む土壌1に対して、適当量の水と共に、Mg系試料No.3を、下記表4に示す量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行なった。なお、下記表4において、固定化剤の添加量は、処理対象(ここでは、土壌1)の100重量部に対する重量割合を示す(以下、表5〜12において同じ)。
次いで、上記のようにして処理された土壌1に対して、環境庁告示第46号に定める溶出試験(試験1)及び社団法人土壌環境センター推奨の長期安定性試験である、酸添加溶出試験(試験2)を行なった。試験の結果得られた無機系有害成分(ヒ素)の溶出量について、その結果を、下記表4に併せて示す。
<比較例1−1〜1−3>
固定化剤として、Mg系試料No.3に代えて、Mg系試料No.6を用いた以外は、実施例1−1〜1−2と同様にして、固定化処理を行なった(比較例1−1〜1−2)。かかる処理された土壌1に対して、上記実施例と同様にして、試験1及び試験2を行ない、無機系有害成分(ヒ素)の溶出量を測定した。更に、比較例1−3として、固定化処理を行なわない場合について、試験1を行ない、同様に、無機系有害成分の溶出量の測定を行なった。それらの結果を、下記表4に併せて示す。
固定化剤として、Mg系試料No.3に代えて、Mg系試料No.6を用いた以外は、実施例1−1〜1−2と同様にして、固定化処理を行なった(比較例1−1〜1−2)。かかる処理された土壌1に対して、上記実施例と同様にして、試験1及び試験2を行ない、無機系有害成分(ヒ素)の溶出量を測定した。更に、比較例1−3として、固定化処理を行なわない場合について、試験1を行ない、同様に、無機系有害成分の溶出量の測定を行なった。それらの結果を、下記表4に併せて示す。
上記表4の結果から明らかな如く、土壌1において、固定化処理を何等施さない場合には、大量(0.048mg/L)のヒ素が溶出した(比較例1−3)。かかる土壌1に対して、本発明に従う固定化剤であるMg系試料No.3を用いて固定化処理を実施した場合には、試験1(環境庁告示第46号に定める溶出試験)及び試験2(酸添加溶出試験)において、共に、ヒ素の溶出量が低く抑えられ、無機系有害成分(ヒ素)を、効果的に且つ長期に亘って安定して固定化し得るものであることが認められた。一方、固定化剤として、炭酸マグネシウムを含まないMg系試料No.6を用いた場合は、特に、長期安定性試験である試験2において、実施例に比して多量のヒ素の溶出が確認され、長期的に無機系有害成分(ヒ素)を固定化し難いものであることが分かった。
<実施例2−1〜2−2>
無機系有害成分としてカドミウム(Cd)を含む土壌2に対して、適当量の水と共に、Mg系試料No.4を、下記表5に示す量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行なった。次いで、かかる処理された土壌2に対して、上記した試験1及び試験2を実施し、上記実施例1−1〜1−2と同様にして、カドミウムの溶出量を測定した。結果を、下記表5に併せて示す。
無機系有害成分としてカドミウム(Cd)を含む土壌2に対して、適当量の水と共に、Mg系試料No.4を、下記表5に示す量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行なった。次いで、かかる処理された土壌2に対して、上記した試験1及び試験2を実施し、上記実施例1−1〜1−2と同様にして、カドミウムの溶出量を測定した。結果を、下記表5に併せて示す。
<比較例2−1〜2−5>
固定化剤として、Mg系試料No.4に代えて、Mg系試料No.5(比較例2−1〜2−2)又はMg系試料No.7(比較例2−3〜2−4)を用いた以外は、実施例2−1〜2−2と同様にして固定化処理を行ない、また同様にして、試験1及び試験2を行なった。更に、比較例2−5として、固定化処理を行なわない場合についても、同様にして、試験1を行なった。結果を、下記表5に併せて示す。
固定化剤として、Mg系試料No.4に代えて、Mg系試料No.5(比較例2−1〜2−2)又はMg系試料No.7(比較例2−3〜2−4)を用いた以外は、実施例2−1〜2−2と同様にして固定化処理を行ない、また同様にして、試験1及び試験2を行なった。更に、比較例2−5として、固定化処理を行なわない場合についても、同様にして、試験1を行なった。結果を、下記表5に併せて示す。
かかる表5の結果から明らかな如く、土壌2において、固定化処理を何等施さない場合は、大量(0.073mg/L)のカドミウムが溶出した(比較例2−5)。かかる土壌2に対して、固定化剤として、本発明に従う無機系有害成分の固定化剤であるMg系試料No.4を用いて固定化処理を実施した場合には、試験1及び試験2において、共に、カドミウムの溶出量が低く抑えられ、効果的に且つ長期に亘って安定した無機系有害成分(カドミウム)の固定化を行ない得るものであることが認められた。一方、固定化剤として、炭酸マグネシウムを含まないMg系試料No.7を用いた場合は、試験1において、実施例に比して多量のカドミウムの溶出が確認され、無機系有害成分の固定化を効果的に行ない得ないものであることが分かった。また、固定化剤として、炭酸マグネシウムの配合量が本発明の範囲外であるMg系試料No.5を用いた場合は、試験1及び試験2において、実施例に比して多量のカドミウムが溶出し、長期に亘る安定した無機系有害成分(カドミウム)の固定化を行ない難いものであることが分かった。
<実施例3−1〜3−2>
無機系有害成分として鉛(Pb)を含む飛灰1に対して、適当量の水と共に、Mg系試料No.9を、下記表6に示す分量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行なった。次いで、処理された飛灰1に対して、上記した試験1及び試験2を実施し、鉛の溶出量を測定した。得られた結果を、下記表6に併せて示す。
無機系有害成分として鉛(Pb)を含む飛灰1に対して、適当量の水と共に、Mg系試料No.9を、下記表6に示す分量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行なった。次いで、処理された飛灰1に対して、上記した試験1及び試験2を実施し、鉛の溶出量を測定した。得られた結果を、下記表6に併せて示す。
<比較例3−1〜3−3>
固定化剤として、Mg系試料No.9に代えて、Mg系試料No.11を用いた以外は、実施例3−1〜3−2と同様にして固定化処理を実施し、また同様にして、試験1を行った(比較例3−1〜3−2)。更に、比較例3−3として、固定化処理を行わない場合についても、同様の試験を行った。結果を、下記表6に示す。
固定化剤として、Mg系試料No.9に代えて、Mg系試料No.11を用いた以外は、実施例3−1〜3−2と同様にして固定化処理を実施し、また同様にして、試験1を行った(比較例3−1〜3−2)。更に、比較例3−3として、固定化処理を行わない場合についても、同様の試験を行った。結果を、下記表6に示す。
上記表6の結果から明らかな如く、飛灰1において、固定化処理を何等施さない場合は、大量(45mg/L)の鉛が溶出した(比較例3−3)。かかる飛灰1に対して、本発明に従う無機系有害成分の固定化剤であるMg系試料No.9を用いて固定化処理を実施した場合には、試験1及び試験2の結果において、共に、鉛の溶出量が低く抑えられ、無機系有害成分(鉛)の効果的な、且つ長期に亘って安定した固定化が行なわれ得るものであることが認められた。一方、固定化剤として、炭酸マグネシウムの配合量が本発明の範囲外であるMg系試料No.11を用いた場合は、試験1の結果において、実施例に比して多量の鉛が溶出し、無機系有害成分(鉛)の固定化を効果的に行ない得ないものであることが分かった。
<実施例4−1〜4−2>
本発明に従う固定化剤として、Mg系試料No.3の85重量部と重曹の15重量部との混合物を用い、それを、適当量の水と共に、無機系有害成分としてカドミウム(Cd)を含む土壌3に対して、下記表7に示す分量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行なった。次いで、かかる処理された土壌3に対して、上記した試験1及び試験2を実施し、カドミウムの溶出量を測定した。結果を、下記表7に併せて示す。
本発明に従う固定化剤として、Mg系試料No.3の85重量部と重曹の15重量部との混合物を用い、それを、適当量の水と共に、無機系有害成分としてカドミウム(Cd)を含む土壌3に対して、下記表7に示す分量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行なった。次いで、かかる処理された土壌3に対して、上記した試験1及び試験2を実施し、カドミウムの溶出量を測定した。結果を、下記表7に併せて示す。
<比較例4−1〜4−3>
Mg系試料No.3に代えてMg系試料No.6を用いた以外は、実施例4−1〜4−2と同様にして固定化処理を行ない、また同様にして、試験1及び試験2を行った(比較例4−1〜4−2)。更に、比較例4−3として、固定化処理を行なわない場合についても、同様にして試験を行なった。結果を、下記表7に示す。
Mg系試料No.3に代えてMg系試料No.6を用いた以外は、実施例4−1〜4−2と同様にして固定化処理を行ない、また同様にして、試験1及び試験2を行った(比較例4−1〜4−2)。更に、比較例4−3として、固定化処理を行なわない場合についても、同様にして試験を行なった。結果を、下記表7に示す。
かかる表7の結果から明らかな如く、土壌3において、固定化処理を何等施さない場合は、大量(0.134mg/L)のカドミウムが溶出した(比較例4−3)。かかる土壌3に対して、本発明に従う無機系有害成分の固定化剤を用いて固定化処理を実施した場合(実施例4−1〜4−2)には、試験1及び試験2によるカドミウムの溶出量は、共に低く抑えられ、効果的な且つ長期に亘って安定した無機系有害成分(カドミウム)の固定化を行ない得るものであることが認められた。一方、炭酸マグネシウムを含まない、従来と同様な組成を有する固定化剤にて固定化処理を行なった場合(比較例4−1〜4−2)は、特に、試験2において、実施例に比して多量のカドミウムの溶出が確認され、無機系有害成分(カドミウム)を、長期に亘って安定して固定化し難いものであることが認められた。
<実施例5−1〜5−4>
本発明に従う固定化剤として、Mg系試料No.9の85重量部又はMg系試料No.10の85重量部と重焼リンの15重量部との混合物を用い、それを、適当量の水と共に、無機系有害成分としてヒ素(As)を含む土壌4に対して、下記表8に示す分量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行なった。次いで、処理された土壌4に対して、上記した試験1及び試験2を実施し、ヒ素の溶出量を測定した。結果を、下記表8に併せて示す。
本発明に従う固定化剤として、Mg系試料No.9の85重量部又はMg系試料No.10の85重量部と重焼リンの15重量部との混合物を用い、それを、適当量の水と共に、無機系有害成分としてヒ素(As)を含む土壌4に対して、下記表8に示す分量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行なった。次いで、処理された土壌4に対して、上記した試験1及び試験2を実施し、ヒ素の溶出量を測定した。結果を、下記表8に併せて示す。
<比較例5−1〜5−3>
Mg系試料No.9に代えてMg系試料No.7を用いた以外は、実施例5−1〜5−2と同様にして、固定化処理を行ない、また同様にして、試験1を行なった(比較例5−1〜5−2)。更に、比較例5−3として、固定化処理を行なわない場合についても、同様の試験を行なった。結果を、下記表8に示す。
Mg系試料No.9に代えてMg系試料No.7を用いた以外は、実施例5−1〜5−2と同様にして、固定化処理を行ない、また同様にして、試験1を行なった(比較例5−1〜5−2)。更に、比較例5−3として、固定化処理を行なわない場合についても、同様の試験を行なった。結果を、下記表8に示す。
かかる表8の結果から明らかな如く、土壌4において、固定化処理を何等施さない場合は、大量(0.087mg/L)のヒ素が溶出した(比較例5−3)。かかる土壌4に対して、本発明に従う無機系有害成分の固定化剤を用いて固定化処理を施した場合(実施例5−1〜5−4)には、試験1及び試験2において、共に、ヒ素の溶出量が低く抑えられ、無機系有害成分(ヒ素)の固定化を効果的に且つ長期に亘って安定して行ない得るものであることが認められた。一方、炭酸マグネシウムを含まない固定化剤を用いて固定化処理を行なった場合(比較例5−1〜5−2)は、試験1の結果において、実施例に比して多量のヒ素の溶出が確認され、効果的な無機系有害成分(ヒ素)の固定化を行ない得ないものであることが分かった。
<実施例6−1〜6−4>
本発明に従う固定化剤として、Mg系試料No.3の85重量部と下記表9に示す添加物(重焼リンの15重量部又は重焼リンの7.5重量部+重曹の7.5重量部)との混合物を用い、それを、適当量の水と共に、無機系有害成分として鉛(Pb)を含む土壌5に対して、下記表9に示す分量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行なった。次いで、かかる処理された土壌5に対して、上記した試験1及び試験2を実施し、鉛の溶出量を測定した。得られた結果を、下記表9に併せて示す。
本発明に従う固定化剤として、Mg系試料No.3の85重量部と下記表9に示す添加物(重焼リンの15重量部又は重焼リンの7.5重量部+重曹の7.5重量部)との混合物を用い、それを、適当量の水と共に、無機系有害成分として鉛(Pb)を含む土壌5に対して、下記表9に示す分量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行なった。次いで、かかる処理された土壌5に対して、上記した試験1及び試験2を実施し、鉛の溶出量を測定した。得られた結果を、下記表9に併せて示す。
<比較例6−1〜6−5>
Mg系試料No.3の85重量部に代えて、Mg系試料No.5の85重量部を用い、添加物として下記表9に示すもの(重焼リンの15重量部又は重曹の15重量)を用いた以外は、実施例6−1〜6−4と同様にして、固定化処理を行ない、また同様にして、試験1を行なった(比較例6−1〜6−4)。更に、比較例6−5として、固定化処理を行なわない場合について、同様の試験を行なった。結果を、下記表9に示す。
Mg系試料No.3の85重量部に代えて、Mg系試料No.5の85重量部を用い、添加物として下記表9に示すもの(重焼リンの15重量部又は重曹の15重量)を用いた以外は、実施例6−1〜6−4と同様にして、固定化処理を行ない、また同様にして、試験1を行なった(比較例6−1〜6−4)。更に、比較例6−5として、固定化処理を行なわない場合について、同様の試験を行なった。結果を、下記表9に示す。
かかる表9の結果から明らかな如く、土壌5において、固定化処理を何等施さない場合は、大量(0.106mg/L)の鉛が溶出した(比較例6−5)。かかる土壌5に対して、本発明に従う無機系有害成分の固定化剤を用いた場合(実施例6−1〜6−4)は、試験1及び試験2において、鉛の溶出量は、共に低く抑えられ、効果的な、且つ長期に亘って安定した無機系有害成分(鉛)の固定化を行ない得るものであることが認められた。一方、炭酸マグネシウムの配合量が本発明の範囲外である固定化剤を用いて固定化処理を行なった場合(比較例6−1〜6−4)は、試験1の結果において、実施例に比して、多量の鉛の溶出が確認され、無機系有害成分(鉛)を効果的に固定化し得ないものであることが分かった。
<実施例7−1〜7−4>
本発明に従う固定化剤として、Mg系試料No.4の85重量部と下記表10に示す添加物(重焼リンの15重量部又は重曹の15重量部)との混合物を用いて、それを、適当量の水と共に、無機系有害成分としてフッ素(F)を含む土壌6に対して、下記表10に示す分量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行なった。次いで、かかる処理された土壌6に対して、試験1及び試験2を実施し、フッ素の溶出量を測定した。得られた結果を、下記表10に併せて示す。
本発明に従う固定化剤として、Mg系試料No.4の85重量部と下記表10に示す添加物(重焼リンの15重量部又は重曹の15重量部)との混合物を用いて、それを、適当量の水と共に、無機系有害成分としてフッ素(F)を含む土壌6に対して、下記表10に示す分量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行なった。次いで、かかる処理された土壌6に対して、試験1及び試験2を実施し、フッ素の溶出量を測定した。得られた結果を、下記表10に併せて示す。
<実施例7−5,7−6>
本発明に従う固定化剤として、Mg系試料No.4の65重量部と下記表10に示す添加物(重曹の35重量部)との混合物を用いた以外は、上記実施例7−1〜7−4と同様にして、固定化処理を行なった。上記実施例7−1〜7−4と同様にして試験1及び試験2を実施し、フッ素の溶出量を測定した。結果を、下記表10に併せて示す。
本発明に従う固定化剤として、Mg系試料No.4の65重量部と下記表10に示す添加物(重曹の35重量部)との混合物を用いた以外は、上記実施例7−1〜7−4と同様にして、固定化処理を行なった。上記実施例7−1〜7−4と同様にして試験1及び試験2を実施し、フッ素の溶出量を測定した。結果を、下記表10に併せて示す。
<比較例7−1>
比較例7−1として、固定化処理を行なわない場合について、上記と同様して、試験1を行なった。結果を、下記表10に示す。
比較例7−1として、固定化処理を行なわない場合について、上記と同様して、試験1を行なった。結果を、下記表10に示す。
かかる表10の結果から明らかな如く、土壌6において、固定化処理を何等施さない場合は、大量(2.41mg/L)のフッ素が溶出した(比較例7−1)。かかる土壌6に対して、本発明に従う無機系有害成分の固定化剤を用いて固定化処理を行なった場合(実施例7−1〜7−6)には、試験1及び試験2において、フッ素の溶出量は、共に低く抑えられ、効果的に且つ長期に亘って安定した無機系有害成分(フッ素)の固定化が行なわれ得るものであることが認められた。
<実施例8−1〜8−4>
本発明に従う固定化剤として、Mg系試料No.4の85重量部と下記表11に示す添加物(重曹の10重量部又は重焼リンの10重量部+無水セッコウの5重量部)との混合物を用いて、それを、適当量の水と共に、無機系有害成分としてヒ素(As)を含む飛灰2に対して、下記表11に示す分量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行った。次いで、処理された飛灰2に対して、試験1及び試験2を実施し、ヒ素の溶出量を測定した。得られた結果を、下記表11に併せて示す。
本発明に従う固定化剤として、Mg系試料No.4の85重量部と下記表11に示す添加物(重曹の10重量部又は重焼リンの10重量部+無水セッコウの5重量部)との混合物を用いて、それを、適当量の水と共に、無機系有害成分としてヒ素(As)を含む飛灰2に対して、下記表11に示す分量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行った。次いで、処理された飛灰2に対して、試験1及び試験2を実施し、ヒ素の溶出量を測定した。得られた結果を、下記表11に併せて示す。
<比較例8−1〜8−5>
Mg系試料No.4に代えてMg系試料No.11又は12を用いた以外は、実施例8−1〜8−2と同様にして、固定化処理を実施し、また同様にして、試験1を実施した(比較例8−1〜8−4)。更に、比較例8−5として、固定化処理を行なわない場合についても、同様にして、試験1を実施した。結果を、下記表11に示す。
Mg系試料No.4に代えてMg系試料No.11又は12を用いた以外は、実施例8−1〜8−2と同様にして、固定化処理を実施し、また同様にして、試験1を実施した(比較例8−1〜8−4)。更に、比較例8−5として、固定化処理を行なわない場合についても、同様にして、試験1を実施した。結果を、下記表11に示す。
かかる表11の結果から明らかな如く、飛灰2において、固定化処理を何等施さない場合は、大量(8.5mg/L)のヒ素が溶出した(比較例8−5)。かかる飛灰2に対して、本発明に従う無機系有害成分の固定化剤を用いて固定化処理を行なった場合(実施例8−1〜8−4)、試験1及び試験2において、ヒ素の溶出量は、共に低く抑えられ、無機系有害成分(ヒ素)を効果的に、且つ長期に亘って安定して固定化し得るものであることが認められた。一方、炭酸マグネシウムの配合量が本発明の範囲外であるMg系試料No.11を用いて固定化処理を行なった場合(比較例8−1〜8−2)及びマグネシウムの結晶子径が本発明の範囲外である酸化マグネシウム(Mg系試料No.7)を含むMg系試料No.12を用いて固定化処理を行なった場合(比較例8−3〜8−4)は、試験1において、実施例に比して多量のヒ素の溶出が確認され、無機系有害成分(ヒ素)を効果的に固定化し得ないものであることが分かった。
<実施例9−1〜9−2>
本発明に従う固定化剤として、Mg系試料No.3の83重量部と下記表12に示す添加物(重曹の10重量部+無水セッコウの5重量部+オキシカルボン酸系減水剤の2重量部)との混合物を用いて、それを、適当量の水と共に、無機系有害成分としてヒ素を含む飛灰3に対して、下記表12に示す分量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行なった。次いで、処理された飛灰3に対して、試験1及び試験2を実施し、ヒ素の溶出量を測定した。得られた結果を、下記表12に併せて示す。
本発明に従う固定化剤として、Mg系試料No.3の83重量部と下記表12に示す添加物(重曹の10重量部+無水セッコウの5重量部+オキシカルボン酸系減水剤の2重量部)との混合物を用いて、それを、適当量の水と共に、無機系有害成分としてヒ素を含む飛灰3に対して、下記表12に示す分量にて添加・混合し、2日間静置した後、室温にて7日間風乾することにより、無機系有害成分の固定化処理を行なった。次いで、処理された飛灰3に対して、試験1及び試験2を実施し、ヒ素の溶出量を測定した。得られた結果を、下記表12に併せて示す。
<比較例9−1>
比較例9−1として、固定化処理を行なわない場合についても、試験1を実施した。結果を、下記表12に示す。
比較例9−1として、固定化処理を行なわない場合についても、試験1を実施した。結果を、下記表12に示す。
かかる表12の結果から明らかな如く、飛灰3において、固定化処理を何等施さない場合は、大量(10.6mg/L)のヒ素が溶出した(比較例9−1)。かかる飛灰3に対して、本発明に従う無機系有害成分の固定化剤を用いて固定化処理を実施すると、試験1及び試験2において、ヒ素の溶出量は、共に低く抑えられ、従って、無機系有害成分(ヒ素)を、効果的に、且つ長期に亘って安定して固定化し得るものであることが認められた。
Claims (4)
- Ig.loss以外の不純物の含有量の合計がそれぞれ12重量%以下である酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムとからなり、且つかかる酸化マグネシウムが1000Å以下の結晶子径を有するものであると共に、X線回折強度比較法において酸化マグネシウムのX線回折強度の100に対して炭酸マグネシウムのX線回折強度が1〜80の割合となるように調製された、粒子径が150μm以下の複合粉末から構成されていることを特徴とする無機系有害成分の固定化剤。
- 請求項1に記載の無機系有害成分の固定化剤において、該固定化剤の100重量部当たり、1〜30重量部の重曹及び/又はリン酸化合物を、更に配合せしめてなることを特徴とする無機系有害成分の固定化剤。
- 請求項1又は請求項2に記載の無機系有害成分の固定化剤において、該固定化剤の100重量部当たり、1〜20重量部のセッコウを、更に配合せしめてなることを特徴とする無機系有害成分の固定化剤。
- 請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の無機系有害成分の固定化剤において、該固定化剤の100重量部当たり、0.05〜5重量部のセメント用減水剤を、更に配合せしめてなることを特徴とする無機系有害成分の固定化剤。
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