JP2008246744A - 液体吐出装置及び液体吐出装置製造方法 - Google Patents

液体吐出装置及び液体吐出装置製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造コストを低減することができる液体吐出装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】キャビティユニット2上に設けられ、表面端子61として設けられた共通電極51が形成された圧電アクチュエータ4と、圧電アクチュエータ4の反対側の面上に重ねられ、共通電極61に対向して共通電極用配線91が形成された基板8とを備え、共通電極用配線91が、複数の導電性ろう材部71を介して共通電極61に接合されてなる液体吐出装置1において、複数の導電性ろう材部71の少なくとも一つが第1導電性ろう材部71′であり、共通電極61及び共通電極用配線91は、第1導電性ろう材部71′が共通電極用配線91と共通電極61との間に介在され、その間から第1導電性ろう材部71′の余剰部分が圧電アクチュエータ4の側端面4cを含んでキャビティユニット2の上面2aにまで達した状態で接合される。
【選択図】図8

Description

本発明は、キャビティユニット及び圧電アクチュエータからなる液体吐出ヘッドに基板を固定してなる液体吐出装置、及びこの液体吐出装置の製造方法に関する。
上記液体吐出装置は、例えばインクジェットプリンタのインクジェットヘッド等に広く利用されている。特許文献1に例示されるインクジェットヘッドは、キャビティユニット及び圧電アクチュエータから構成される液体吐出ヘッドを主体として構成され、補強フレームに接着シート等を介して取り付けられた液体吐出ヘッドがヘッドホルダに搭載され、ヘッドホルダが所定の走査方向に移動しながらインクを吐出するような構成になっている。キャビティユニットは、ノズルと、ノズルに連通された圧力室とを有し、内部にインクを流通させる。圧電アクチュエータは、積層接着される圧電シートと、圧電シート間に配置された共通電極及び個別電極とを有しており、圧力室を覆うようにしてキャビティユニットの上端面に接合される。共通電極は圧電シートの平坦な広幅面に形成されていると共にグランドに接続され、個別電極は駆動電源線に接続されるとともに平面視において圧力室と重なるように配置される。個別電極に電圧を印加すると、圧電シートにおける共通電極と該個別電極とで挟まれた領域(活性部、或いはエネルギー発生部とも称される)が変形し、圧力室の容積が変動する。これにより、圧力室内に充填されたインクに圧力変動が付与され、このインクがノズルからキャビティユニットの外部に液滴となって吐出される。
圧電アクチュエータの上端面には、共通電極及び個別電極と導通された共通電極用端子及び個別電極用端子が互いに独立して設けられている。この圧電アクチュエータの上端面には、個別電極に供給する駆動電力を出力する駆動回路や、出力された駆動電力を伝送する配線が設けられた基板が固定される。基板のアクチュエータと対向する面(下側面)には、配線上にろう材が設けられていて、そのろう材を圧電アクチュエータの上記各端子に溶着させることにより圧電アクチュエータに接続固定されている。これにより、ろう材を介して圧電アクチュエータの端子と基板の配線とが導通され、個別電極が駆動回路に接続される。
一方、共通電極は、キャビティユニットの構成部材と導通させることにより、キャビティユニットをグランドに接続させてキャビティユニットへの電気的な影響による吐出のバラツキを抑制し、安定な吐出が行なわれるようになされている。そのため上端面に露出した共通電極用端子と、キャビティユニットの上端面との間に、圧電アクチュエータの側端面を通過して銀ペースト等のろう材が設けられる。
特開2005−161762号公報
共通電極をグランドに接続する場合、共通電極をグランドに接続する際に、低粘度状態の銀ペーストが広がり、インクジェットヘッドと補強フレームとの接着領域にまで広がってしまうことがあるため、従来、共通電極をグランドに接続する工程は、基板を圧電アクチュエータの上端面に接合したインクジェットヘッドを、圧電アクチュエータを表出させるように対応した位置に貫通孔が開いた補強フレームに取り付けた後に行われていた。そのため、補強フレームの貫通孔内壁と圧電アクチュエータとの間が狭くなり、キャビティユニットの上端面はわずかしか露出しない。そのため、このような狭いスペースでは、ハンダ等の一般的なろう材を用いて、適切にろう付けすることが難しく、例えば銀ペーストのようなペースト状のものを用いてツリンジ等によって塗布するといったように、生産工程に手間がかかり、さらに高価な材料を用いざるを得なかった。
そこで本発明は、低コストで共通電極をグランドに接続することができる構造を有する液体吐出装置及び液体吐出装置製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、本発明に係る液体吐出装置は、液滴を吐出するノズル、及び該ノズルと連通する圧力室を有するキャビティユニットと、前記キャビティユニット上に設けられ、前記キャビティユニット側とは反対側の面上に表面電極として設けられた共通電極を有する圧電アクチュエータと、前記圧電アクチュエータにおける前記反対側の面上に重ねられ、前記共通電極に対向する共通電極用配線が設けられた基板と、を備え、前記共通電極用配線が複数の導電性ろう材部を介して前記共通電極に接合されてなる液体吐出装置において、前記複数の導電性ろう材部のうちの少なくとも一つが、第1導電性ろう材部であり、前記共通電極用配線及び前記共通電極は、前記第1導電性ろう材部が、前記共通電極用配線及び前記共通電極の間に介在すると共にその間から前記圧電アクチュエータの側端面を含んで前記キャビティユニットの上面に達した状態で、接合されていることを特徴とする。
上記構成によると、共通電極用配線と共通電極とを接合するための導電性ろう材部の余剰部分を利用して、容易に共通電極とキャビティユニットとをグランドに接続することができる。
前記共通電極が、前記圧電アクチュエータの前記反対側の面状を外面のいずれか一辺縁側において、その辺に沿って帯状に延在し、前記圧電アクチュエータの成形材よりも前記第1導電性ろう材部の導電性ろう材に対する濡れ性の高い導電材から成形され、前記複数の導電性ろう材部が、前記共通電極の延在方向に相互に間隔を置いて設けられ、前記共通電極が該延在方向に対して幾つかに分断されて形成された複数の島部を有し、該複数の島部のうち少なくも1つの島部は、前記圧電アクチュエータの前記反対側の面上を前記一辺円の端部に達するまで、前記延在方向と直交する方向に延びて設けられ、該島部に溶着される導電性ろう材部を、前記第1導電性ろう材部としてもよい。
上記構成によれば、共通電極の島部に配置された第1導電性ろう材部が加熱されると、圧電アクチュエータに対してろう材部に対する濡れ性の高い共通電極上を流れていく。この島部は辺の端部に達するように設けられているため、第1導電性ろう材部の余剰部分が、共通電極と基板との間から外側へスムーズに流れ出る。
また、前記キャビティユニットの上面における第1導電性ろう材部が達する部分に、少なくとも一つのスリット溝が形成されていてもよい。
上記構成によれば、キャビティユニットの上面に達した導電性ろう材部の余剰部分が、スリット溝内に流れ込む。流れ込んだ導電性ろう材部は、毛細管現象の作用を受けてキャビティユニットの上端面をスリット溝の延びる方向に案内されて流れていく。このため、導電性ろう材部の余剰部分は、キャビティユニットの上面に達した後に、その場で留まったり、キャビティユニットとは反対側に逆流したりすることがない。したがって、簡単にこの余剰部分を、基板側からキャビティユニット側へとスムーズに流れ出させることができる。
また、第1導電性ろう材部が、他の導電性ろう材部よりも体積が大きいことが好ましい。
上記構成によれば、第1導電性ろう材部に、共通電極と共通電極用配線とを接続させた上で、外側に流れ出すための余剰部分が確保される。
また、キャビティユニットの上端面には、その内壁に圧電アクチュエータを表出するよう、圧電アクチュエータの外形状より略大きい貫通孔が形成された平面視枠形状の保持部材が取り付けられていて、スリット溝は、アクチュエータと貫通孔の内壁との間のキャビティユニットの上端面に形成されていてもよい。
上記構成によれば、スリット溝が保持部材の貫通孔の内側とアクチュエータとの間に位置するキャビティユニットの上端面上に設けられているため、第1の導電性ろう材部の余剰部分が保持部材とキャビティユニットとの取り付け面に流れていくことがないため、取り付け不良をなくすことができる。
また、本発明に係る液体吐出装置製造方法は、液滴を吐出するノズル、及び該ノズルと連通する圧力室を有したキャビティユニット、前記キャビティユニット上に設けられ、前記キャビティユニット側とは反対側の面上に表面電極として設けられた共通電極が形成された圧電アクチュエータとを備えて構成される液体吐出ヘッドに対し、共通電極用配線が設けられた基板を接合することによって液体吐出装置を製造する液体吐出装置製造方法であって、前記共通電極用配線上に複数の導電性ろう材のバンプを設ける第1工程と、前記複数の導電性ろう材のバンプを前記共通電極と対向させるようにして、前記基板を前記圧電アクチュエータの前記反対側の面上に設置する第2工程と、前記複数の導電性ろう材のバンプを溶融させ、前記基板を前記圧電アクチュエータの前記反対側の面上に接合する第3工程とを含み、前記第3工程において、前記複数の導電性ろう材のバンプの少なくとも一つを、前記共通電極用配線と前記共通電極との間に介在させ、且つ、その間から前記圧電アクチュエータの側端面を通過して、前記キャビティユニットの上端面にまで流れ出させることを特徴とする。
上記構成によれば、共通電極用配線と共通電極との間を導電性ろう材部で溶着する工程において、その導電性ろう材部の余剰部分を利用して、容易に共通電極とキャビティユニットとを接合することができる。このため、新たに導電性ろう材部を設ける必要がなく、また、ろう付けを行う工程を省略することができ、製造コストを低減することができる。
上記構成の本発明に係る液体吐出装置及び液体吐出装置製造方法によると、低コストで共通電極とキャビティユニットとを接続することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明に係るインクジェットヘッド1の分解斜視図である。図1に示すように、インクジェットヘッド1は、それぞれ略矩形状の複数のプレートが積層接着されて構成されるキャビティユニット2と、キャビティユニット2の上端面2aに接合された圧電アクチュエータ4とからなるヘッドユニット6を主体としており、圧電アクチュエータ4の作動に応じてキャビティユニット2の内部を流通するインクを液滴として吐出する。さらに、圧電アクチュエータ4に対する駆動電力を生成して出力する駆動回路10を実装した配線基板8の一端が、ヘッドユニット6の上端面たる圧電アクチュエータ4の上端面4aに重ねられるように接合される。
以降では、図1に矢印で示す通り略矩形状のキャビティユニット2の長辺方向をX方向、短辺方向をY方向として説明し、また、上記の通りキャビティユニット2に対して圧電アクチュエータ4が設けられる側を上方として説明する。
このインクジェットヘッド1は、例えば記録紙等の被記録媒体にインクジェット方式の記録や印字を行う図示しないインクジェットプリンタに備えられる。インクジェットプリンタには、所定の走査方向(例えばY方向)に往復移動自在にキャリッジが設けられており、インクジェットヘッド1はこのキャリッジに搭載される。また、インクジェットプリンタは、インクジェットヘッド1の下方で前述した走査方向と直交する方向たる副走査方向(例えばX方向)へと記録媒体を搬送可能に構成されている。このインクジェットプリンタによれば、インクジェットヘッド1がキャリッジと共に走査方向へと往復移動しつつ被記録媒体に向けてインクを吐出することで、被記録媒体に対して記録が行われる。
図2は、インクジェットヘッド1と共にキャリッジに搭載される部品の分解斜視図である。図2に示すように、インクジェットヘッド1のキャビティユニット2は、平面視で圧電アクチュエータ4よりも外形が大きく形成されているため、ヘッドユニット6は平面視で圧電アクチュエータ4の周囲にキャビティユニット2の上端面2aが表出する構造となる。インクジェットヘッド1には、平面視矩形状の外形を有した補強フレーム101が上側から接着シート等を利用して接着され、この補強フレーム101の上端面には、上面が開放された箱状のヘッドホルダ102の下端面が接合される。ステンレス等の剛性の高い金属材から成形される補強フレーム101が接着されることにより、インクジェットヘッド1が該補強フレーム101に保持された構造となって剛性が確保される。補強フレーム101は、接着状態で圧電アクチュエータ4及び配線基板8の他端側を上方に表出させるための貫通孔101aを有し、その下端面がキャビティユニット2の上端面2aに接着される。この貫通孔101aは、圧電アクチュエータ4の平面視外形よりもやや大きな矩形状に形成されており、補強フレーム101が全体として略矩形枠状に形成されている。インクジェットヘッド1に補強フレーム101が接着された状態では、貫通孔101aを画定する内壁と圧電アクチュエータ4の側面とに囲まれて形成される略矩形枠状の間隙が形成される。ヘッドホルダ102の下端面を形成する底壁部102aには、スリット102bが開口している。このため、ヘッドホルダ102が補強フレーム101に接合されるときに、配線基板8の他端側がこのスリット102bを通って更に上側へと引き出される。
箱状のヘッドホルダ102の内部には、配線基板8の発熱を吸収するヒートシンク105が上側から挿入されるようにして収容される。ヒートシンク105は平板状の板金を折り曲げて成形されており、ヘッドホルダ102の側壁に沿うようにして収容されている。スリット102bを通った配線基板8は、このヒートシンク105とヘッドホルダ102の側壁との間のクリアランスを通ってヘッドホルダ102の開放面から外部へと引き出され、電源基板等の電気部品に接続される。
更にヘッドホルダ102の内部には、図示しないインクカートリッジからのインクをインクジェットヘッド1に供給するためのインク供給装置110が収容される。インク供給装置110は、ポリプロピレン等の合成樹脂製であり、その内部に互いに色の異なる4種のインク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)を互いに独立して流通させるインク流通部が形成されている。インク流通部の下流端には下方に開口するインク流出口110aが形成されており、ヘッドホルダ102の底壁部102aには、インク供給装置110が収容されたときにインク流出口110aと整合する部分に開口102cが形成されている。更に補強フレーム101には、ヘッドホルダ102が接合されたときに該開口102cと整合する部分に開口101bが形成されており、キャビティプレート2の上端面2aには、補強フレーム101が接着されたときに該開口101bと整合する部分に後述するインク供給孔30が形成されている。
図3は、図1のIII−III線に沿って切断したインクジェットヘッド1の部分断面図である。ただし、インクジェットヘッド1が組み付けられた状態を示している。図2に示すように、キャビティユニット2は、それぞれ平面視で略同一寸法の矩形状(X方向が長辺、Y方向が短辺)に形成されたノズルプレート21、スペーサプレート22、ダンパプレート23、マニホールドプレート24(24A,24B)、サプライプレート25、ベースプレート26、及びキャビティプレート27を有し、該プレート21〜27が順に下方から上方に積層接着されて構成されている。キャビティプレート27の上端面27aがキャビティユニット2の上端面2aをなし、ノズルプレート21の下端面21bがキャビティユニット2の下端面2bをなす。ノズルプレート21は、ポリイミド等の合成樹脂材から成形され、他のプレート22〜27は、42%ニッケル合金鋼から成形される。各プレート21〜27は、平面視で略同一寸法の矩形状板厚が50〜150μm程度となっている。各プレート21〜27には、電解エッチング、レーザ加工、又はプラズマジェット加工等により開孔や溝が形成されている。このようなプレート21〜27が積層されると開孔や溝が連通し、キャビティユニット2には、上端面2aに開口して前述した開口101b,102c及びインク供給装置110を介してインクカートリッジと接続されるインク供給口30(図1及び図2参照)と、インク供給口30に接続されてインクが流通するチャンネル31とが形成される。チャンネル31は、インク供給口30に連通する単一の共通インク室32と、上端面2aにX方向に並んで開口形成された複数の圧力室34と、共通インク室32と各圧力室34とを連通する複数の接続流路33と、各圧力室34から下方に延びる複数の連通流路35と、下端面2bにX方向に並んで開口形成され、連通流路35を介して対応する圧力室34に連通された複数のノズル36とからなる。したがって、インク供給口30から流入したインクは、共通インク室32、各接続流路33、各圧力室34、及び各連通流路35を順に通り、各ノズル36へと導かれる。
このインクジェットヘッド1は、インク供給装置110から供給される4種のインクを互いに独立して吐出可能に構成されている。すなわち、キャビティユニット2の上端面2aには、各インクに対応して4つのインク供給口30C,30M,30Y,30KがY方向に並んで形成されている。そのうち使用頻度の高い黒インクが流入するインク供給口30Kは、他より大型に形成されると共に2つのチャンネルと繋がり、他のインク供給口30C,30M,30Yはそれぞれ、互いに独立した1つのチャンネルと繋がる。このようにキャビティユニット2は、計5つのチャンネル31を有し、これらのチャンネル31がY方向に並んで形成されている。
図4は、圧電アクチュエータ4及び配線基板8の分解斜視図である。図5は、図4のV−V線に沿って切断したインクジェットヘッド1の部分断面図である。図6は、図3のVI−VI線に沿って切断したインクジェットヘッド1の部分断面図である。ただし、図5及び図6は、インクジェットヘッド1が組み付けられた状態を示している。
図3及び図4に示すように、圧電アクチュエータ4は、それぞれ平面視で略同一寸法の長方形状(X方向が長辺、Y方向が短辺)に形成されて上下に積層接着される複数の圧電シート40と、圧電シート40の上端面に接着されるトップシート45と、複数の圧電シート40の間に設けられた共通電極51及び個別電極52とを備える。
複数の圧電シート40は、それぞれチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)から成形され、板厚が30μm程度となっており、矩形状の平坦な広幅面を有している。複数の圧電シート40は、下から数えて奇数番目に配置される第1圧電シート41,41,…と、下から数えて偶数番目に配置される第2圧電シート42,42,…とを有する。トップシート45は、絶縁材から成形され、最上層の第2圧電シート42の上端面に接着される。
このように全体として直方体状の圧電アクチュエータ4は、キャビティユニット2の外形よりも小さく、トップシート45の上端面45aがなす上端面4aと、最下層の第1圧電シート41Aの下端面41Abがなす下端面4bと、上下端面4a,4bの間をY方向に延びて繋ぐ第1側端面(短辺側端面)4cと、上下端面4a,4bの間をX方向に延びて繋ぐ第2側端面(長辺側端面)4dとを有する。図2にも示すように、圧電アクチュエータ4の下端面4b(41Ab)が、キャビティユニット2の上端面2aのX方向の一端に設けられたインク供給口30を表出させると共に圧力室34と個別電極52とを対応させるようにして、キャビティユニット2の上端面2a上に接合される。このとき、下端面4bにより各圧力室34が覆われた状態となる。
共通電極51は、前述した広幅面たる第1圧電シート41の上端面41aの略全域を覆うようにして設けられている。個別電極52は、Y方向に長い平面視細長形状で、第2圧電シート42の上端面42aにおいて平面視で圧力室34と重なるように設けられている。すなわち、第2圧電シート42のそれぞれの上端面42aに、圧力室34と同数の個別電極52が、圧力室34と同様にしてXY方向に並んで配列されている。
圧電アクチュエータ4の上端面4aには、共通電極51を外部と導通させるための共通電極用端子61と、個別電極52を外部と導通させるための個別電極用端子62とが設けられている。共通電極用端子61は、上端面4aの両方の短辺45yの近傍において、該短辺45yに沿って帯状に延在している。個別電極用端子62は、平面視において圧力室34と重なるように設けられており、圧電アクチュエータ4の上端面4aには、圧力室34と同数の個別電極用端子57が圧力室34と同様にXY方向に配列して設けられている。
なお、両電極51,52は銅材をスクリーン印刷して設けられており、両端子61、62は、銀―パラジウム系の導電部材をスクリーン印刷して設けられている。
また、圧電アクチュエータ4には、トップシート45から最下層の第2圧電シート42Aまでを上下に貫通する断面円形状の共通電極用スルーホール56aが形成され、この共通電極用スルーホール56aの内部に、導電材を充填もしくは塗布してなる共通電極用中継配線56が設けられている。共通電極用スルーホール56aは、圧電アクチュエータ4の上端面4aの共通電極用端子61が設けられている位置において開口し、積層方向に並ぶ各共通電極51と共通電極用端子61とが、共通電極用中継配線56を介して導通される。なお、第2圧電シート42の上端面42aにおける共通電極用スルーホール56aの貫通位置周辺の部分に導電材部59が帯状に設けられており、共通電極用中継配線56が第2圧電シート42上で断線しない構造となっている。また、圧電アクチュエータ4には、トップシート45から複数の圧電シートのうち下から3番目の第1圧電シート41Bまでを上下に貫通する断面円形状の複数の個別電極用スルーホール57aが形成され、この個別電極用スルーホール57aの内部に、導電材を充填もしくは塗布してなる個別電極用中継配線57が設けられている。個別電極用スルーホール57aは、圧電アクチュエータ4の上端面4aの各個別電極用端子62の一端部において開口している。すなわち、個別電極用スルーホール57aは、個別電極用端子62及び圧力室34と同数形成されている。各個別電極用中継配線57を介し、積層方向に並ぶ個別電極用端子62及び個別電極52が導通される。なお、図4に示すように、最下層の第1圧電シート41A以外の第1圧電シート41の上端面には、個別電極用スルーホール57aの貫通位置周辺に、共通電極51が設けられず、替わりに共通電極51と独立して島状に導電材が設けられる。このため、個別電極用中継配線57が第1圧電シート41上で断線しないと共に、共通電極51と個別電極52とが互いに電気的に独立した状態(非導通の状態)に保たれる。
図4乃至図6に示すように、配線基板8は、上端面に共通電極用配線91及び個別電極用配線92が設けられたフレキシブルな帯状の樹脂シート81に、その上端面81aを覆うようにして保護シート82が接着されてなる。この樹脂シート81には、前述の駆動回路10が実装される。樹脂シート81は、電気絶縁性及び可撓性を有した合成樹脂材(例えば、ポリイミド樹脂)などで、銅箔からなる配線や端子がフォトレジスト等により形成されていて、電気絶縁性及び可撓性を有した合成樹脂材(例えばポリイミド樹脂)からなる保護シートにて被覆させている。
図4に示すように、共通電極用配線91は、樹脂シート81の両側の短辺81y(Y方向の辺)の近傍のそれぞれに、該短辺81yの延在方向(Y方向)に延びるようにして設けられている。また、圧力室34と同数の基板側端子92aが、圧電アクチュエータ4の個別電極用端子62と対応してXY方向に配列されている。各個別電極用配線92は、対応する基板側端子92aから隣り合う基板側端子92a間を通って共通電極用配線61と略平行(Y方向)に延び、駆動回路10に接続されている。共通電極用配線91、個別電極用配線92及び基板側端子92aは、樹脂シート81に導電材がスクリーン印刷されることにより形成されている。
図8に示すように、樹脂シート81の圧電アクチュエータ4と対向して接続する面(裏面)側において、共通電極用配線91が設けられている位置、及び各基板側端子92aが設けられている位置に貫通孔81c,81dが形成され、配線91及び端子92aが露出している。各貫通孔81c,81dには、ハンダ材等の導電性ろう材のバンプ71,72が設けられており、樹脂シート81は、その裏面が圧電アクチュエータ4の上端面4aに接触するようにして圧電アクチュエータ4に設置される。このとき、共通電極用配線91側の共通電極用貫通孔81c内に設けられる共通電極用バンプ71は、共通電極用端子61上に設置され、基板側端子92a側の個別電極用貫通孔81d内に設けられる個別電極用バンプ72は、対応する個別電極用端子62の他端部62a上に設置される。この状態で各バンプ71,72をヒーター等で加熱することにより、各バンプ71,72が溶融して、共通電極用配線91と共通電極用端子61とが接着され、個別電極用配線92と個別電極用端子62とが接着される。これにより、配線基板8が圧電アクチュエータ4の上端面4aに固定されると共に、共通電極用配線91と共通電極用端子61とが導通され、個別電極用配線92と個別電極用端子62とが導通される。
上記構成のインクジェットヘッド1によると、駆動回路10から出力される駆動電力は、各個別電極用配線92、各個別電極用端子62及び各個別電極用中継配線57を介し、各個別電極52に選択的に供給可能な構成となっている。一方、共通電極51は、後述する通りグランドに接続される。このため、第1及び第2圧電シート41,42においては、個別電極52と共通電極51とに挟まれた領域が、分極されて圧電効果を発揮する活性部(エネルギー発生部とも称する)となる。個別電極52に駆動電力が供給されて分極方向と平行(即ち、上下方向)に電圧が印加されると、第1及び第2圧電シート41,42の活性部が分極方向に伸長変形する。これにより、電力が供給された個別電極52と上下に対向する圧力室34内の容積が小さくなり、圧力室34内のインクに圧力が付与され、圧力を付与されたインクが連通流路35を通ってノズル36からキャビティユニット2の外部下方に液滴となって吐出される。
なお、駆動電力の値に応じてインクに付与される圧力を変化させ、ノズル36から吐出されるインク液滴の量を制御することができ、また、前述の通りシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインクを互いに独立して吐出可能な構成となっている。したがって、ノズル36と上下に対向させて紙等の記録媒体を設置すると、このインクジェットヘッド1を利用して記録媒体に対するフルカラー印刷を行うことができる。
以下、共通電極51をグランドに接続するための構造と、この構造を製作するための方法について説明する。図7は、ヘッドユニット6を補強フレーム101に取り付けた状態で示す平面図である。図8は、図7のVIII−VIII線に沿って切断したインクジェットヘッド1の部分断面図であり、ヘッドユニット6に配線基板8を固定する前の状態を示している。図9は、図7のVIII−VIII線に沿って切断して示すインクジェットヘッド1の部分断面図であり、配線基板8が固定されたヘッドユニット6を補強フレーム101に取り付けた状態で示している。
図4及び図7に示すように、圧電アクチュエータ4の上端面4aにおいて、一方の短辺45yに設けられた共通電極用端子61は、該端子の延在方向たるY方向に対して三つに分断されており、この分断によって、図7の紙面左側に位置する左側部61aと、図7の紙面右側に配置される右側部61bと、左側部61a及び右側部61bに挟まれてY方向中央部に位置する中央部61cとの3つの部位が島状に形成されている。分断する共通電極用端子61は、圧電アクチュエータ4の両短辺の共通電極用端子61のうちどちらか一方であれば十分にグランド接続させることができる。尚、図7では、分断する共通電極用端子61をインク供給口30側とはX方向に反対側に位置する短辺に沿って設けられた共通電極用端子61を分断しているが、インク供給口30側に位置する短辺に沿って設けてもよい。左側部61a及び右側部61bには、共通電極用スルーホール56aが開口しており、共通電極用中継配線57と導通されている。中央部61cは、左側部61a及び右側部61bと異なり、端子の延在方向(Y方向)と直交する方向(X方向)に延び、短辺45yの端部にまで達するように設けられている。
なお、共通電極用端子61における3つの島状の部位61a,61b,61cのいずれもが、トップシート45を成形する絶縁材よりも、溶着される導電性ろう材に対する濡れ性の高い材料から成形されている。
また、配線基板8の樹脂シート81には、配線基板8が圧電アクチュエータ4の上端面4aに設置されるときに中央部61cと対向する位置に、複数の共通電極用貫通孔81cのうちの一つが形成されている(以下、この共通電極用貫通孔を第1共通電極用貫通孔81c′と称し、他の共通電極用貫通孔を第2共通電極用貫通孔81c″と称することもある)。
さらに、キャビティユニット2の上端面2aには、X方向に延びる複数のスリット溝27b,27b,…がY方向に並んで形成されている。圧電アクチュエータ4がキャビティユニット2と接合されたときに、圧電アクチュエータ4の第1側端面4cの下辺の中央部は、複数のスリット溝27b,27b,…の一端部に位置するが、圧電アクチュエータ4によってスリット溝27b,27b,…が覆われてしまうことはない。また、スリット溝27b,27b…の他端部は、補強フレーム101が接着されたときに、平面視で補強フレーム101の貫通孔101aを画定する内壁と圧電アクチュエータ4との間の領域内に位置するように設けられており、スリット溝27b,27b…の先端が補強フレーム101で覆われないようにしている。なお、図4及び図8に示すように、各第1圧電シート41の上端面41aには、共通電極51が、X方向における端部にまで達するように(短辺41yの辺縁にまで達するように)して設けられている。同様に、各第2圧電シート42の上端面42aには、導電材部59が、X方向における端部にまで達するように(短辺42yの辺縁にまで達するように)して設けられている。このため、圧電アクチュエータ4の第1側端面4cには、共通電極51及び導電材部59が露出している。
さて、このようにキャビティユニット2、圧電アクチュエータ4及び配線基板8が構成されるインクジェットヘッド1において、ヘッドユニット6に配線基板8を組み付けるにあたっては、まず、各共通電極用貫通孔81c内に共通電極用バンプ71を設け、各個別電極用貫通孔81d内に個別電極用バンプ72を設ける。このとき、第1共通電極用貫通孔81c′内に設けられるバンプは、第2共通電極用貫通孔81c″内に設けられるバンプ及び個別電極用貫通孔81d内に設けられるバンプよりも体積が大きい(以下、第1共通電極用貫通孔81c′内に設けられるバンプを第1バンプ71′と称し、第2共通電極用貫通孔81c″内に設けられるバンプを第2バンプ71″と称することもある)。
そして、図7に示すように、各バンプ71,72を設けた状態の配線基板8を、ヘッドユニット6の上端面をなす圧電アクチュエータ4の上端面4aに配置する。このとき、共通電極用バンプ71が共通電極用端子61に対向し、各個別電極用バンプ72が個別電極用端子62に対向する。共通電極用バンプ71のうち第1バンプ71′は、共通電極用端子61の中央部61cと対向し、第2バンプ71″は、共通電極用端子61の左側部61a又は右側部61bと対向する。
そして、配線基板8の上端面(保護シート82の上端面)からヒーター等で加熱することによって各バンプ71,72を溶融させる。このとき、液状となった第1バンプ71′は、中央部61cの上面を濡らして広がり、トップシート45の上端面45aの短辺45yの端部に向けてX方向に流れ、トップシート45の上端面45aと配線基板8の樹脂シート81の間から外側に流れ出る。ここで、中央部61cは、トップシート45の成形材よりも導電性ろう材に対する濡れ性が高いため、第1バンプ71′は、中央部61cからトップシート45の上端面45aのX方向内側にはみ出さない。このため、体積を大きくして設けられた第1バンプ71′が個別電極用のバンプ72とブリッジすることはない。同様に、中央部61cからトップシート45の上端面45aのY方向両側に、第1バンプ71′がはみ出すことはなく、第1バンプ71′のほぼ全量が、短辺45yの端部に向けて流れる。
外側に流れ出た第1バンプ71′は、圧電アクチュエータ4の第1側端面4cに沿って下方に向けて通過し、キャビティユニット2の上端面2aに達する。キャビティユニット2の上端面2aにおける第1バンプ71′が到達する位置には、上記のスリット溝27b,27b,…が形成されており、キャビティユニット2の上端面2aに到達した第1バンプ71′は、一部がこれらスリット溝27b,27b,…内に流入する。スリット溝27b、27b,…内に流入した第1バンプ71′は、毛細管現象の作用を受けて溝が延びるX方向に案内されて流れる。このため、第1バンプ71′は、キャビティユニット2に到達した後にその場で留まったり、上方に逆流したりすることがなく、圧電アクチュエータ4の第1側端面4cを下方へ向けて順次スムーズに流れていく。また、キャビティユニット2に到達した第1バンプ71′が、スリット溝27b,27b,…内に案内され、キャビティユニット2の上端面2aで広がることもない。また、スリット溝27bの延びる方向(X方向)の先端部が、補強フレーム101の貫通孔101aを画定する内壁と圧電アクチュエータ4の側端面4cとの間の領域内に位置することで、補強フレーム101とキャビティユニット2との接着領域にまで余剰のハンダが流れ込むのを防ぐことができる。
そして、図9に示すように、第1バンプ71′は、共通電極用配線91と中央部61cの間に介在すると共に、余剰部分がその間から圧電アクチュエータ4の側端面4cとキャビティユニット2の上端面2aとに接触した状態で凝固する。なお、第2バンプ71″は、共通電極用端子61の左側部61a及び右側部61bと共通電極用配線91との間に介在した状態で凝固し、各個別電極用バンプ72は、対応する個別電極用端子62と個別電極用配線92との間に介在した状態で凝固する。
その後、補強フレーム101の貫通孔101aに、インクジェットヘッド1の圧電アクチュエータ4を表出させた状態で、補強フレーム101をキャビティユニット2の上端面2aに接着シートを介して取り付ける。ハンダは凝固している状態であるため、補強フレーム101とキャビティユニット2との接着に影響しない。
このように製造されたインクジェットヘッド1において、共通電極51は、共通電極用中継配線56、共通電極用端子61の左側部61a及び右側部61b、第2バンプ71″、共通電極用配線91、第1バンプ71′を介して、キャビティユニット2に導通され、グランドに接続される。したがって、圧電アクチュエータ4の活性部(エネルギー発生部)における電気的影響による変形作動を抑制して安定して吐出を行わせることができるようになる。
このインクジェットヘッド1によると、ヘッドユニット6に配線基板8を固定する工程によって、共通電極51がグランドに接続される。したがって、インクジェットヘッド1を製造する工程を簡略にすることができ、インクジェットヘッド1の製造コストを抑えることができるようになる。
また、従来は、ヘッドユニット6と補強フレーム101との接着を確実にするために、ヘッドユニット6と配線基板8とを組み付け、補強フレーム101に取り付けられた状態で、ヘッドユニット6と配線基板8との間に配置されている共通電極用端子61とキャビティユニット2とをグランドに接続していたため、使用可能なろう材やろう付け方法も限定され、例えばハンダ鏝やヒータを用いたハンダ付けを行うことができず、銀ペーストを用いざるえないといったように製造コストの増加に繋がっていた。上記インクジェットヘッド1によると、廉価なハンダ等の導電性ろう材を利用して共通電極用端子61とキャビティユニット2とを接続することができ、生産工程を減らすことができる。また、高価な銀ペーストを使用しないため、インクジェットヘッド1の製造コストを低減させることができる。また、キャビティユニット2の上端面2aにおいてスリット溝27bが設けられているため、ハンダを必要以上に広げずに固化させることができ、補強フレーム101とキャビティユニット2(インクジェットヘッド1)の接着領域を侵すことがない。そのため、接着不良を少なくし、歩留まりを良くすることもできる。
また、共通電極51が、圧電アクチュエータ4の第1側端面4cに露出しているため、この露出部が、第1側端面4cに留まって凝固した第1バンプ71′に直接的に接触する構造になっている。このため、たとえ第1バンプ71′が共通電極用端子61の間からキャビティユニット2の上端面2aまで連続しておらず、中途に分断個所ができたとしても、共通電極51をより確実にグランドに接続することができるようになる。さらに、第2圧電シート42の上面42aに設けられて共通電極用中継配線56と導通される導電材部59についても、第1側端面4cに露出しており、上記と同様の作用を得て共通電極51をより確実にグランドに接続することができるようになる。
以上のように、本発明に係る液体吐出装置及び液体吐出装置製造方法の実施形態を説明したが、本発明の範囲は上記実施形態の構成に限られない。例えば、上記実施形態においては、共通電極用端子61を三分したうちの一つである中央部61cに、他に比べて体積の大きい第1バンプ71′を溶着させてその中央部61cから第1バンプ71′の余剰部分を流れ出させる構成及び製造方法を開示したが、このような第1バンプを複数設けてもよい。また、本発明は、インクジェットヘッドに限らず、他の流体吐出用途で用いる装置にも応用可能である。
本発明に係る実施形態として示すインクジェットヘッドの分解斜視図である。 インクジェットヘッドと共にキャリッジに搭載される部品の分解斜視図である。 組み立て状態として図1のIII−III線に沿って切断して示すインクジェットヘッドの部分断面図である。 圧電アクチュエータ及び配線基板の分解斜視図である。 図4のV−V線に沿って切断したインクジェットヘッドの部分断面図である。 図4のVI−VI線に沿って切断したインクジェットヘッドの部分断面図である。 ヘッドユニットの平面図である。 図7のVIII−VIII線に沿って切断したインクジェットヘッドの部分断面図であって、配線基板を圧電アクチュエータに固定する前の状態を示している。 図7のVIII−VIII線に沿って切断したインクジェットヘッドの部分断面図であって、配線基板を圧電アクチュエータに固定し、補強フレームに固定させた状態を示している。
符号の説明
1 インクジェットヘッド(液体吐出装置)
2 キャビティユニット
4 圧電アクチュエータ
6 ヘッドユニット(液体吐出ヘッド)
8 配線基板(基板)
27b スリット溝
34 圧力室
51 共通電極
61 共通電極用端子(表面電極)
61a 左側部(島部)
61b 右側部(島部)
61c 中央部(島部)
71 共通電極用バンプ(導電性ろう材部)
71′ 第1バンプ(第1の導電性ろう材部)
91 共通電極用配線
101 補強フレーム

Claims (6)

  1. 液滴を吐出するノズル、及び該ノズルと連通する圧力室を有するキャビティユニットと、
    前記キャビティユニット上に設けられ、前記キャビティユニット側とは反対側の面上に表面電極として設けられた共通電極を有する圧電アクチュエータと、
    前記圧電アクチュエータにおける前記反対側の面上に重ねられ、前記共通電極に対向する共通電極用配線が設けられた基板と、を備え、
    前記共通電極用配線が複数の導電性ろう材部を介して前記共通電極に接合されてなる液体吐出装置において、
    前記複数の導電性ろう材部のうちの少なくとも一つが、第1導電性ろう材部であり、
    前記共通電極用配線及び前記共通電極は、前記第1導電性ろう材部が、前記共通電極用配線及び前記共通電極の間に介在すると共にその間から前記圧電アクチュエータの側端面を含んで前記キャビティユニットの上面に達した状態で、接合されていることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記共通電極が、前記圧電アクチュエータにおける前記反対側の面のいずれか一辺の端部近傍に、該一辺に沿って帯状に延在し、前記圧電アクチュエータの成形材よりも前記第1導電性ろう材部のろう材に対する濡れ性の高い導電材から成形されており、
    前記複数の導電性ろう材部が、前記共通電極の延在方向に相互に間隔をおいて設けられ、
    前記共通電極が、前記延在方向にいくつかに分断されて形成された複数の島部からなり、
    該複数の島部のうち少なくとも1つが、前記延在方向と直交する方向に延びて前記反対側の面上を前記一辺の端部に達するまで設けられ、該島部に溶着される導電性ろう材部が前記第1導電性ろう材部であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記キャビティユニットの上端面における第1導電性ろう材部が達する部分に、少なくとも一つのスリット溝が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記第1導電性ろう材部が、他の導電性ろう材部よりも体積が大きいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の液体吐出装置。
  5. 前記キャビティユニットの上端面には、その内壁に前記圧電アクチュエータを表出するよう、前記圧電アクチュエータの外形状より略大きい貫通孔が形成された平面視枠形状の保持部材が取り付けられていて、
    前記スリット溝は、前記アクチュエータと前記貫通孔の内壁との間の前記キャビティユニットの上端面に形成されていることを特徴とする請求項3乃至4のいずかれに記載の液滴吐出装置。
  6. 液滴を吐出するノズル、及び該ノズルと連通する圧力室を有したキャビティユニットと、前記キャビティユニット上に設けられ、前記キャビティユニット側とは反対側の面上に表面電極として設けられた共通電極が形成された圧電アクチュエータとを備えて構成される液体吐出ヘッドに対し、共通電極用配線が設けられた基板を接合することによって液体吐出装置を製造する液体吐出装置製造方法であって、
    前記共通電極用配線上に複数の導電性ろう材のバンプを設ける第1工程と、
    前記複数の導電性ろう材のバンプを前記共通電極と対向させるようにして、前記基板を前記圧電アクチュエータの前記反対側の面上に設置する第2工程と、
    前記複数の導電性ろう材のバンプを溶融し、前記基板を前記圧電アクチュエータにおける前記反対側の面上に接合する第3工程と、を含み、
    前記第3工程において、前記複数の導電性ろう材のバンプの少なくとも一つを、前記共通電極及び前記共通電極用配線の間に介在させ、且つ、その間から前記圧電アクチュエータの側端面を通過して前記キャビティユニットの上端面にまで流れ出させることを特徴とする液体吐出装置製造方法。
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