JP4196809B2 - ヘッドモジュール、液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

ヘッドモジュール、液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出ヘッドの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェットプリンタ等の液体吐出装置において、液体を吐出するためのヘッドとして用いられるヘッドモジュール、液体吐出ヘッド、及び液体吐出ヘッドの製造方法と、液体吐出装置に関する。詳しくは、バッファタンクを備えるヘッドモジュールを用いて液体吐出ヘッドを構成することで、冷却効果の向上とインク等の液体の変質防止を図ったヘッドモジュール及び液体吐出ヘッドを形成する技術に係るものである。
従来より、液体吐出装置の一例として、インクジェットプリンタが知られており、インクジェットプリンタのプリンタヘッドについては、種々の技術が開示されている。
例えば、特許文献1及び特許文献2では、複数のヘッドチップによってラインヘッドを形成するヘッドアセンブリの技術が開示されている。
特開2002−127427号公報 特開2003−25579号公報
上記の特許文献1及び特許文献2の技術では、電鋳により形成されたニッケルからなる1つのノズル形成部材に多数のノズル(インクの吐出口)が設けられている。そして、この1つのノズル形成部材に対して、複数のヘッドチップが貼り付けられている。さらに、貼り付けたヘッドチップを囲むように孔を形成したヘッドフレームがノズルシートに貼り合わせられ、ノズルシートが支持されている。
なお、ヘッドチップには、発熱抵抗体が配列されており、各発熱抵抗体と各ノズルとが対応するようにヘッドチップがノズルシートに貼り付けられている。また、発熱抵抗体とノズルとの間には、インク液室が設けられている。
さらに、ヘッドフレーム上には、ヘッドチップを囲む孔の中に入り込んでヘッドチップと接合する流路板が設けられている。この流路板は、全てのインク液室と連通する共通流路を有している。
以上の構成において、流路板の共通流路を介してインクタンクから各インク液室内にインクが満たされる。そして、そのインク液室内のインクが発熱抵抗体によって加熱され、この加熱時のエネルギーによってノズルからインクが吐出される。
また、複数のヘッドチップを備えたものを1つのヘッドモジュールとし、そのヘッドモジュールを複数組み合わせてヘッドアセンブリを構成したユニット式の技術も知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開平7−251505号公報
しかし、前述の特許文献1及び特許文献2の技術では、ヘッドアセンブリの印刷特性の試験を行う際、試験の前にヘッドアセンブリ全体の組立てを行わなければならなくなる。そのため、ヘッドチップの中に1つでも不良があれば、ヘッドアセンブリ全体が使用不能なものになってしまうという問題がある。
また、ヘッドアセンブリの部分的な故障であっても、全体を交換することとなり、修理の費用が高額になるという問題がある。
さらにまた、特許文献1及び特許文献2の技術は、ヘッドチップを内部に配置した孔内に流路板をはめ込む構造であるので、ヘッドチップの周囲に貯留しているインク量が少なく、ヘッドチップ及びその周囲のインクが高温になってしまうという問題がある。
このような高温の環境下は、半導体部分を有するヘッドチップの性能や寿命、故障に対して悪影響を及ぼし、また、共通流路内のインクを変質させる要因にもなる。
そのため、ヘッドチップやインクが高温にならないように、インクを強制的に循環させる等の冷却システムを設け、インクを吐出させる際には冷却システムを稼働させることによって、ヘッドチップの劣化やインクの変質を防止する必要があった。
さらに、特許文献3では、ユニット式とすることで、ヘッドアセンブリの部分的な故障に対処しているものの、今度はインクの流路がユニットごとに分断されることとなり、冷却システムによってインクを強制的に循環させようとすると、ユニット同士のインク流入口と流出口とを一々流路で連結しなければならなくなる。
そのため、流路が上下方向、左右方向に屈曲を繰り返すこととなり、結果的に複雑な流路となってしまう。このような流路では、流路抵抗が非常に大きくなるため、インクの円滑な循環に支障が生じ、十分な冷却性能を引き出すことができない。
また、複数のユニット間において、ノズルの形成面は同一面である方が好ましい。例えば、記録媒体のインク着弾面に対して精度良く垂直にインクが吐出する場合には、複数のユニット間においてノズルの形成面に多少の位置ずれがあっても印画品位について大きな影響はないが、例えばインクの吐出方向が記録媒体のインク着弾面に対して完全に垂直でない場合には、複数のユニット間におけるノズルの形成面の位置が一致していないと、インクの着弾位置が変化してしまう。
特に、本件出願人は、未開示の先願技術である特願2003−037343、特願2002−360408、及び特願2003−55236等により、ノズルから吐出する液滴の吐出方向を複数の方向に可変とすることで、液滴の着弾位置のばらつきを目立たなくし、高品位な印画を可能とした技術を、既に提案している。
このように、ノズルから吐出する液滴の吐出方向を積極的に変化させる技術を用いる場合には、ノズルの形成面の位置精度については、高精度が要求される。しかし、特許文献3では、複数のユニット間におけるノズルの形成面の位置精度をどのようにして確保するかについての開示はない。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、特別な冷却システムを設けることなくヘッドチップやインクの冷却効果が得られるようにし、かつ、ヘッドチップ間のノズル形成面の位置精度を高精度にし、ラインヘッドにも用いることができるヘッドを形成することである。
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。
本発明の1つである請求項1の発明は、複数のエネルギー発生素子を一定間隔で一方向に配列したヘッドチップと、液滴を吐出するためのノズルを形成したノズルシートと、前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子の形成面と前記ノズルシートとの間に積層され、各前記エネルギー発生素子と各前記ノズルとの間に液室を形成するための液室形成部材と、前記ノズルシートの一方の面に貼り合わせられることにより前記ノズルシートを支持し、前記ヘッドチップを内部に配置するためのヘッドチップ配置孔が形成されたモジュールフレームと、前記モジュールフレームの前記ノズルシートとの貼合せ面と反対側の面に積層され、前記ヘッドチップの全ての前記液室と連通する共通液体流路を形成するためのバッファタンクとを備え、前記エネルギー発生素子により、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出するヘッドモジュールであって、前記バッファタンクは、前記モジュールフレームに積層される下面側が開口されるとともに、積層方向の断面が側壁及び天壁によって逆凹形となるように形成されることで、前記共通液体流路を形成し、前記バッファタンクの側壁の内面前記ヘッドチップの上面が全て前記共通液体流路内の液体と接するように、前記ヘッドチップが配置された前記ヘッドチップ配置孔内に嵌まり込むことのない形状となされ、前記バッファタンクの側壁の外面、前記モジュールフレームの外形に沿った形状となされていヘッドモジュールである。
また、請求項4の発明の液体吐出ヘッドは、直列に配置された複数の上記請求項1のヘッドモジュールを内部に配置するためのヘッドモジュール配置孔が形成され、そのヘッドモジュール配置孔内に配置された各前記ヘッドモジュールと貼り合わせられたヘッドフレームとを備え、前記モジュールフレームは、バッファタンクの外面から部分的又は全体的に突出する鍔部を有し、各前記モジュールフレームの各前記鍔部と前記ヘッドフレームとが貼り合わせられて、複数の前記ヘッドモジュールが前記ヘッドモジュール配置孔内に配置されていることを特徴とする。
さらにまた、請求項5の発明の液体吐出装置は、上記請求項4の液体吐出ヘッドを備えることを特徴とする。
上記発明においては、ヘッドモジュールは、ノズルシートとモジュールフレームとが貼り合わせられている。また、モジュールフレームにはヘッドチップ配置孔が形成されている。そして、バッファタンクは、モジュールフレームに積層される下面側が開口されるとともに、積層方向の断面が側壁及び天壁によって逆凹形となるように形成されることで、共通液体流路を形成し、バッファタンクの側壁の内面は、ヘッドチップの上面が全て共通液体流路内の液体と接するように、ヘッドチップが配置されたヘッドチップ配置孔内に嵌まり込むことのない形状となされ、バッファタンクの側壁の外面は、モジュールフレームの外形に沿った形状となされている。
この状態においてバッファタンクがモジュールフレームのノズルシートとの貼合せ面と反対側の面に積層される。バッファタンク内には共通液体流路が形成されており、この共通液体流路と各ヘッドチップの液室とが連通する。
さらに請求項4又は請求項5の発明においては、上記請求項1のヘッドモジュールを直列に繋ぐことで、液体吐出ヘッドが形成される。
なお、本発明のエネルギー発生素子は、ヒータ等の発熱抵抗体、ピエゾ素子等の圧電素子、MEMS等を用いることが可能であるが、以下の実施形態では発熱抵抗体22が相当する。また、本発明の液室形成部材は、実施形態ではバリア層12に相当する。さらにまた、実施形態では、モジュールフレーム11には4つのヘッドチップ配置孔11bが形成され、1つのヘッドモジュール10には4つのヘッドチップ20が設けられる。そして、このヘッドモジュール10を直列に4個接続してA4版の長さにするとともに、それを4列設けて、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、及びK(ブラック)の4色のカラーラインヘッドである液体吐出ヘッド1を形成している。
本発明のヘッドモジュールによれば、バッファタンクによる液体の一時貯留量を増やすことができるので、ヘッドチップ近傍の熱容量が大きくなり、ヘッドチップの冷却効果の向上を図ることができる。また、バッファタンク内の液体が高温にならないので、液体を強制的に循環させる冷却システムを常時稼働させることなく、インク等の液体の変質を防止することができる。
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態である液体吐出ヘッド1を示す平面図と、この平面図中、X方向の矢視側面図(断面図)である。また、図2は、液体吐出ヘッド1内に実装されているヘッドチップ20とその周囲の構成を示す側面の断面図及び下面から見た平面図である。
液体吐出ヘッド1は、液体吐出装置(本実施形態では、カラーラインインクジェットプリンタ)に搭載されるヘッドとして用いられるものである。図1に示すように、液体吐出ヘッド1は、ヘッドフレーム2と、プリント基板3と、複数のヘッドモジュール10とから構成されている。ヘッドモジュール10は、図1の平面図において、長手方向に4個、直列に接続されており、その直列に接続された4個のヘッドモジュール10が4列設けられている。直列に接続された4個のヘッドモジュール10で1色を印画するものであり、本実施形態では、4色(Y、M、C、及びK)の液体吐出ヘッド1(ラインヘッド)を構成している。
また、各ヘッドモジュール10内には、4個のヘッドチップ20が設けられている。図2は、1つのヘッドチップ20を示している。
ヘッドチップ20は、シリコン等からなる半導体基板21と、この半導体基板21の一方の面に析出形成された発熱抵抗体22(本発明におけるエネルギー発生素子に相当するもの)とを備えている。半導体基板21の発熱抵抗体22が形成された面と同一面側であって発熱抵抗体22が形成された縁部と反対側の縁部には、アルミニウムからなる接続パッド23が形成されている。そして、発熱抵抗体22とこの接続パッド23とは、半導体基板21上に形成された導体部(図示せず)を介して接続されている。
ヘッドチップ20の発熱抵抗体22が形成された面側は、バリア層12(本発明における液室形成部材に相当するもの)を介してノズルシート13に積層されている。バリア層12は、インク液室14の側壁を形成するためのものであって、例えば、感光性環化ゴムレジストや露光硬化型のドライフィルムレジストからなり、ヘッドチップ20の半導体基板21の発熱抵抗体22が形成された面の全体に積層された後、フォトリソプロセスによって不要な部分が除去されることにより形成されている。
図2中、平面図は、1つの発熱抵抗体22と、その発熱抵抗体22の周囲に設けられたバリア層12を示している。バリア層12は、発熱抵抗体22の3辺の近傍を囲むように、平面的に見たときに略凹状に形成される。
さらにまた、ノズルシート13は、複数のノズル13aが形成されたものであり、例えば、ニッケルによる電鋳技術により形成され、ノズル13aの位置が発熱抵抗体22の位置と合うように、すなわちノズル13aが発熱抵抗体22に対向するように、より具体的には、ノズル13aの中心軸と発熱抵抗体22の中心とが平面的に見たときに一致するように(図2の平面図参照)、バリア層12と貼り合わされている。
インク液室14は、発熱抵抗体22を囲むように、半導体基板21とバリア層12とノズルシート13とから構成されたものであり、吐出するインクが満たされるとともに、インクの吐出時にはインクの加圧室となるものである。半導体基板21の発熱抵抗体22が形成された面がインク液室14の底壁を構成し、バリア層12の発熱抵抗体22を略凹状に囲む部分がインク液室14の側壁を構成し、ノズルシート13がインク液室14の天壁を構成している。そして、インク液室14は、図2の平面図に示すように、ヘッドモジュール11と半導体基板21との間の隙間によって形成される流路16と連通される。
上記の1個のヘッドチップ20には、通常、100個単位の発熱抵抗体22を備え、プリンタの制御部(図示せず)からの指令によってこれら発熱抵抗体22のそれぞれを一意に選択して発熱抵抗体22に対応するインク液室14内のインクを、インク液室14に対向するノズル13aから吐出させることができる。
すなわち、インク液室14にインクが満たされた状態で、発熱抵抗体22に短時間、例えば、1〜3μsecの間パルス電流を流すことにより、発熱抵抗体22が急速に加熱される。その結果、発熱抵抗体22と接する部分に気相のインク気泡が発生し、そのインク気泡の膨張によってある体積のインクが押しのけられる(インクが沸騰する)。これによって、ノズル13aに接する部分の上記押しのけられたインクと同等の体積のインクがインク液滴としてノズル13aから吐出される。そして、この液滴が印画紙上に着弾されることで、ドット(画素)が形成される。
続いて、ヘッドモジュール10のより詳細な構造及び製造過程について説明する。
図3は、1つのヘッドモジュール10を示す平面図及び正面図である。本実施形態のヘッドモジュール10は、内部に配置された4つのヘッドチップ20と、モジュールフレーム11と、ノズルシート13と、バッファタンク15とから構成されている。
図3に示すように、バッファタンク15の外面はモジュールフレーム11の外形に沿った形状で、モジュールフレーム11の外形よりも小さい略相似形となされている。そして、モジュールフレーム11のバッファタンク15の外面から全体的に突出した部分が鍔部11cとなっている。また、バッファタンク15はモジュールフレーム11の上に積層されているだけで、バッファタンク15の内面はヘッドチップ配置孔11b内に嵌まり込んでいない。
図4は、ノズルシート13及びモジュールフレーム11を分解して示す平面図である。モジュールフレーム11は、平面的に見たときに略長方形状に形成されるとともに、左右両端側には、略L形に切り欠かれた係合部11aを有する。図4から明らかであるが、ノズルシート13とモジュールフレーム11とが重ね合わせられたときに、ノズルシート13の配線パターン部13bを除いて、略重なり合うように両者の形状が形成されている。
配線パターン部13bは、ノズルシート13のうち、モジュールフレーム11に重ならない部分であり、銅箔をポリイミド等で両面側から挟み込んだ、いわゆるサンドイッチ構造をなすことで形成されている。配線パターン部13bは、後述する図12に示すように、各ヘッドチップ配置孔11b内の領域まで配線されており、ヘッドチップ配置孔11b内にヘッドチップ20が配置されたときに、そのヘッドチップ20との電気的接続が可能となるように形成されている。
モジュールフレーム11は、厚みが約0.5mm程度のアルミナセラミックスやインバー鋼等から形成されたものであり、本実施形態では、4箇所に、略長方形状のヘッドチップ配置孔11bが形成されている。ヘッドチップ配置孔11bは、ヘッドチップ20の外形よりわずかに大きな孔形を有し、ヘッドチップ20を内部に完全に配置できるようになっている。
図5は、モジュールフレーム11をノズルシート13上に配置した状態を示す平面図及び正面図である。本実施形態では、ホットプレスによって両者を熱圧着することで接合する。これにより、モジュールフレーム11は、配線パターン部13bを除くノズルシート13の領域と略重なり合う。いいかえれば、ノズルシート13の配線パターン部13bが形成された領域のみがモジュールフレーム11の領域と重ならない状態となる。また、ヘッドチップ配置孔11bの領域内には、その下側に位置するノズルシート13が見えるようになる。
なお、モジュールフレーム11とノズルシート13との接合は、ヘッドモジュール10及び液体吐出ヘッド1の製造過程における最高温度(例えば約150℃)で行われる。モジュールフレーム11とノズルシート13とを比較すると、ノズルシート13の方が線膨張係数が大きい(温度変化によって伸縮しやすい)ので、製造過程における最高温度で両者を接合すれば、常温等の接合時の温度以下では、ノズルシート13は、モジュールフレーム11により張られた状態となる。すなわち、ノズルシート13の温度変化による伸縮は、ノズルシート13とモジュールフレーム11との接合後は、モジュールフレーム11に支配されることとなる。
したがって、モジュールフレーム11の剛性をできる限り確保するため、モジュールフレーム11のヘッドチップ配置孔11bの開口面積は、必要最小限とすることが好ましい。すなわち、ヘッドチップ配置孔11bへのヘッドチップ20の配置後に、後述するバッファタンク15内の共通液体流路15aと、インク液室14との間の流路16が形成されるとともに、ノズルシート13に形成したノズル13aに合わせてヘッドチップ20を配置したときの位置ずれを吸収できる程度の大きさを条件として、最小限の開口面積とすることが好ましい。
続いて、ヘッドチップ配置孔11bの領域内にあるノズルシート13に対して、1つのヘッドチップ20における発熱抵抗体22の数に対向する数のノズル13aを一方向に整列させたノズル13a列を形成する。図6は、ヘッドチップ配置孔11b内のノズルシート13にノズル13a列が形成された状態を示す平面図である。
ノズル13aの形成は、エキシマレーザーにより行う。また、レーザー光により形成されたノズル13aには、テーパーが付くため、モジュールフレーム11側からレーザー光を照射してノズル13aを形成する。これにより、ノズル13aは、インクの吐出面(ノズルシート13の外表面)に近づくに従って開口径が次第に小さくなるようにテーパーが付いた孔となる。
また、各ヘッドチップ配置孔11b内に形成されるノズル13a列のノズル13a間ピッチは、ヘッドチップ20の発熱抵抗体22の配列ピッチと同一(解像度が600dpiのヘッドモジュール10とする場合には、約42.3μm)となるように形成する。
さらにまた、図6に示すように、各ヘッドチップ配置孔11b内のノズル13a列は、各ヘッドチップ配置孔11b内のノズル13a列を結ぶライン(各ノズル13aの中心を通るライン)を考えたときに、そのラインがモジュールフレーム11の長手方向に平行に引いたモジュールフレーム11の中心線側に形成される。また、各ヘッドチップ配置孔11bを左側から順に、「N」、「N+1」、「N+2」、「N+3」番目とすると、「N」番目と「N+2」番目のヘッドチップ配置孔11b内のノズル13a列は、上記中心線に平行な一直線上に整列するように形成される。「N+1」番目及び「N+3」番目も同様である。
したがって、隣接するヘッドチップ配置孔11b内のノズル13a列、例えば「N」番目と「N+1」番目のヘッドチップ配置孔11b内のノズル13a列は、上記中心線に対して平行な2直線上に整列する。
なお、本実施形態では、1つのモジュールフレーム11に対して4つのヘッドチップ配置孔11bを形成したが、本実施形態より多くヘッドチップ配置孔11bを形成したときであっても、上記関係を満たすようにする。
次に、図7に示すように、各ヘッドチップ配置孔11b内に、バリア層12を積層したヘッドチップ20を配置・固定する。ここで、ヘッドチップ20は、チップマウンターを用いてアライメントされながら熱圧着される。さらにこの場合には、ヘッドチップ20の発熱抵抗体22の真下に、ノズル13aが位置するように、例えば±1μm程度の精度で熱圧着される。
このように、バリア層12が形成されたヘッドチップ20がヘッドチップ配置孔11b内に配置され、ノズルシート13とヘッドチップ20とが接着されると、ノズルシート13のヘッドチップ20側の面、バリア層12、及びヘッドチップ20の発熱抵抗体22が形成された面とによって、上記のようにインク液室14が形成される。
続いて、ヘッドチップ20側に設けられた接続パッド23と、ノズルシート13側の配線パターン部13bの電極13c(最表面が金により形成されたメッキ層)とが電気的に接続される。図8は、ヘッドチップ20側の接続パッド23の配置を示す平面図である。なお、図8では、ノズル13a及び接続パッド23を実線で図示している。図8に示すように、1つのヘッドチップ20には、ヘッドチップ20の長手方向に沿って複数の接続パッド23が予め設けられている。なお、上述した図2では、接続パッド23とノズルシート13の配線パターン部13bとの位置関係を断面図で図示している。
図2に示したように、モジュールフレーム11のヘッドチップ配置孔11bの領域内にあるノズルシート13のうち、配線パターン部13bの先端には、電極13cが設けられている。さらにノズルシート13の電極13cの周囲には、開口部13dが形成されている。そして、開口部13dから、例えばピン状の加振ツールを挿入し、この加振ツールに超音波振動を付与することで、接続パッド23と配線パターン部13bの電極13cとを超音波による金属接合する。そして、接合後は、開口部13dを樹脂により封止し、封止後には、樹脂がノズルシート13の表面と略一致するようにする(ノズルシート13の表面から盛り上がらないようにする)。
なお、図2に示すように、ノズルシート13の配線パターン部13b上には、プリント基板31が設けられ、このプリント基板31の配線パターン部13bと対向する面上には導電体31aが形成されている。そして、この導電体31aと配線パターン部13bの配線とが電気的に接続されている。これにより、発熱抵抗体22とプリント基板31間(発熱抵抗体22と接続パッド23、接続パッド23と配線パターン部13b、及び配線パターン部13bとプリント基板31)が電気的に接続されることとなる。
次に、モジュールフレーム11側から、バッファタンク15を取り付ける。図9は、バッファタンク15を取り付けた状態を示す平面図及び正面図である。また、図10は、バッファタンク15が取り付けられた状態を示す側面の断面図である。
バッファタンク15は、1つのヘッドモジュール10に対して1つ設けられる。また、図9に示すように、バッファタンク15は、平面図で見たときに、モジュールフレーム11よりやや小さい形状をなし、モジュールフレーム11が鍔部11cを有するようにしているが、モジュールフレーム11と略相似形をなしている。さらに、図10に示すように、バッファタンク15の内部には、空洞となった共通液体流路15aが形成されている。すなわち、バッファタンク15は、下面側(モジュールフレーム11との接着面側)が開口されるとともに、側壁及び天壁が同一厚みに形成され、断面が略逆凹形となるように形成されることで、共通液体流路15aを形成している。
図10に示すように、バッファタンク15の下面側の縁とモジュールフレーム11とが接着剤により接着される。バッファタンク15がモジュールフレーム11上に取り付けられると、図9に示すように、全てのヘッドチップ配置孔11bを被覆するようになる。さらに図10に示すように、バッファタンク15の共通液体流路15aと、各ヘッドチップ20のインク液室14とは、ヘッドチップ配置孔11bとヘッドチップ20との間の流路16を介して連通される。これにより、バッファタンク15は、ヘッドモジュール10における全てのヘッドチップ20の共通液体流路15aを形成する。
また、図9に示すように、バッファタンク15の天壁には、穴15bが形成されており、この穴15bを介してインクタンク(図示せず)から共通液体流路15a内にインクが供給される。
ここで、図10に示すように、バッファタンク15の下面側の内側縁(図10中、A部)が断面凸状に形成されており、この断面凸状の部分がモジュールフレーム11と当接する。そして、この凸状の部分の外側(凸状の部分に対して段差となっている部分。図10中、B部)に接着剤を入れて接着する。これにより、バッファタンク15の内面がヘッドチップ配置孔11b内に嵌まり込むことはなく、ヘッドチップ20の上面が全て共通液体流路15a内のインクと接することとなる。また、簡単にモジュールフレーム11とバッファタンク15とを接着できるようになり、バッファタンク15の形状も簡易にすることができる。
以上のようにしてヘッドモジュール10が完成する。本実施形態のヘッドモジュール10では、平面図(図9参照)で見たときに、バッファタンク15がモジュールフレーム11よりやや小さい略相似形をなしている。すなわち、モジュールフレーム11が鍔部11cを有するようにしつつ、最大限の大きさを確保している。また、断面図(図10参照)で見たときに、バッファタンク15の内面がヘッドチップ配置孔11b内に嵌まり込まない略逆凹形をなしている。すなわち、ヘッドチップ20の全上面を共通液体流路15aの底壁としている。
したがって、共通液体流路15a内のインク量が大きく増え、ヘッドチップ20を効率的に冷却することができる。すなわち、ノズル13aからインクを吐出させるため、パルス電流を流して発熱抵抗体22を急速に加熱するが、高温度の環境になるほどヘッドチップ20の性能や寿命、故障に対して悪条件となる。そこで、ヘッドチップ20を常時冷却して保護する必要が生じるが、インク量が増えた分だけ熱容量が大きくなり、しかもヘッドチップ20の全上面から放熱されるので、インクを循環させる冷却システムを稼働させる必要がなくなる。また、高温による共通液体流路15a内のインクの変質も防止できるうえ、インクの安定供給ができ、印刷物のインクかすれ発生等の印刷トラブルを減少させることができる。
さらに本実施形態では、このヘッドモジュール10を複数用いて、1つの液体吐出ヘッド1を形成する。
図11は、ヘッドモジュール10を並べて配置した状態を示す平面図及び正面図である。図11中、平面図では複数のヘッドモジュール10を図示しているが、正面図では、1つのヘッドモジュール10が配置された状態を図示している。
本実施形態では、図11の平面図に示すように、ベース治具C上に、4つのヘッドモジュール10を直列に整列させる。この場合に、各ヘッドモジュール10の両端部の係合部11a同士が係合するように、すなわち、略L形に切り欠かれた部分同士が互いに連結するように配置する。このようにして4つのヘッドモジュール10を1列に整列させることで、A4対応のラインヘッドを形成する。さらに、このヘッドモジュール10列(4個のヘッドモジュール10からなるもの)を4列並べて(図11の平面図では、ヘッドモジュール10列を3列並べるとともに、一番下の列のヘッドモジュール10列では、1つのヘッドモジュール10がベース治具C上に載置された状態を図示している)、Y、M、C、及びKの4色(カラー)対応のカラーラインヘッドを形成する。
なお、直列に接続された2つのヘッドモジュール10を、それぞれヘッドモジュール「N」(左側)、ヘッドモジュール「N+1」(右側)とし、ヘッドモジュール「N」及び「N+1」内の4つのヘッドチップ20を左側から順に、20A、20B、20C、及び20Dとすると、ヘッドモジュール「N」のヘッドチップ20Dと、ヘッドモジュール「N+1」のヘッドチップ20Aとは、少なくとも1つのノズル13aが、ヘッドチップ20の並び方向においてオーバーラップするように配置される。すなわち、ヘッドモジュール「N」のヘッドチップ20Dのうち、最もヘッドモジュール「N+1」側にあるノズル13aは、ヘッドモジュール「N+1」のヘッドチップ20Aのうち、最もヘッドモジュール「N」側にあるノズルよりも、右側に位置するように配置される。
そして、上記のように、1列4個のヘッドモジュール10を4列配置した後、ヘッドフレーム2と貼り合わせる。ヘッドフレーム2は、剛性の高い金属板等に対して、直列に配置された4個のヘッドモジュール10を内部に配置可能なようにヘッドモジュール配置孔2aが4個形成されたものである。すなわち、図11に示したように配置された4個のヘッドモジュール10が内部に入り込むように、ヘッドモジュール配置孔2aが形成されたものである。
図12は、ヘッドモジュール10をヘッドフレーム2のヘッドモジュール配置孔2a内に貼り付ける手順を示す説明図である。
図12に示すように、ヘッドモジュール10のモジュールフレーム11は、バッファタンク15の外面から全体的に突出する鍔部11cを有している。そして、ヘッドモジュール配置孔2aの大きさは、バッファタンク15よりも若干大きく、モジュールフレーム11よりも若干小さくなっている。
そのため、ヘッドモジュール10をヘッドモジュール配置孔2aに挿入すると、鍔部11cによってヘッドモジュール10が整列し、上下方向の位置決めができることとなる。したがって、ベース治具C(図11参照)は、ヘッドモジュール10の左右方向の位置決めができれば良いので、3次元的な位置決めから2次元的な位置決めのものに簡略化することができる。なお、鍔部11cは、バッファタンク15の外面から部分的に突出していても良い。
このようにヘッドフレーム2が配置されたときは、図1に示す状態となり、液体吐出ヘッド1が形成される。また、図1中、X方向矢視側面図に示すように、各ヘッドモジュール10のバッファタンク15はヘッドモジュール配置孔2aと接触しないが、各ヘッドモジュール10のモジュールフレーム11(図12に示す鍔部11c)とヘッドフレーム2とが接触し、この両者が接着されることで、ヘッドフレーム2と各ヘッドモジュール10とが固定される。
なお、図1中、X方向矢視側面図に示すように、ヘッドフレーム2をヘッドモジュール10に接着する前に、別工程にて、ヘッドフレーム2の下面側にはプリント基板3が接着される。プリント基板3は、平面図で見たときに、ヘッドフレーム2のヘッドモジュール配置孔2aを避けるように形成されている。また、図1中、X方向矢視側面図に示すように、プリント基板3は、各ヘッドモジュール10のモジュールフレーム11とは接触せず、各ヘッドモジュール10のモジュールフレーム11間に配置される。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、例えば以下のような種々の変形が可能である。
(1)モジュールフレーム11には4つのヘッドチップ配置孔11bを形成することで、1つのヘッドモジュール10には4つのヘッドチップ20が搭載されるようにした。しかし、これに限らず、1つのヘッドモジュール10に対してヘッドチップ20を何個搭載しても良い。
(2)ラインヘッドとして液体吐出ヘッド1を形成する場合には、本実施形態では、4個のヘッドモジュール10を直列に接続したヘッドモジュール10列を4列設けたが、これに限らず、液体吐出ヘッド1の用途や色数に応じて、1つの液体吐出ヘッド1のヘッドモジュール10数を増減することが可能である。ここで、ヘッドモジュール10が1つの場合のように、ヘッドフレーム2との貼り合わせが考えられない場合等は、鍔部11cを設けず、バッファタンク15の平面形状をモジュールフレーム11の外形と同一形とすることもできる。
図13は、ヘッドモジュール10の他の実施形態を示す斜視図である。
図13に示すヘッドモジュール10は、バッファタンク15とモジュールフレーム11とが同一外形になるようにしたものであり、それによってバッファタンク15がより拡大される。したがって、内部に一時貯留されるインク量が一層増え、さらなる冷却効果の向上が期待できる。
本発明による液体吐出ヘッドの一実施形態を示す平面図及び図中、X方向の矢視側面図(断面図)である。 液体吐出ヘッド内に実装されているヘッドチップとその周囲の構成を示す断面図及び下面から見た平面図である。 1つのヘッドモジュールを示す平面図及び正面図である。 ノズルシート及びモジュールフレームを分解して示す平面図である。 モジュールフレームをノズルシート上に配置した状態を示す平面図及び正面図である。 ヘッドチップ配置孔内のノズルシートにノズル列が形成された状態を示す平面図である。 各ヘッドチップ配置孔内に、バリア層を積層したヘッドチップを配置・固定した状態を示す図である。 ヘッドチップ側の接続パッドの配置を示す平面図である。 バッファタンクをヘッドモジュールに取り付けた状態を示す平面図及び側面図である。 バッファタンクが取り付けられた状態を示す側面の断面図である。 ヘッドモジュールを並べて配置した状態を示す平面図及び正面図である。 ヘッドモジュールをヘッドフレームのヘッドモジュール配置孔内に貼り付ける手順を示す説明図である。 ヘッドモジュールの他の実施形態を示す斜視図である。
符号の説明
1 液体吐出ヘッド
2 ヘッドフレーム
2a ヘッドモジュール配置孔
3 プリント基板
10 ヘッドモジュール
11 モジュールフレーム
11a 係合部
11b ヘッドチップ配置孔
11c 鍔部
12 バリア層
13 ノズルシート
13a ノズル
13b 配線パターン部
13c 電極
13d 開口部
14 インク液室
15 バッファタンク
15a 共通液体流路
15b 穴
16 流路
20 ヘッドチップ
21 半導体基板
22 発熱抵抗体
23 接続パッド
31 プリント基板
31a 導電体
C ベース治具

Claims (6)

  1. 複数のエネルギー発生素子を一定間隔で一方向に配列したヘッドチップと、
    液滴を吐出するためのノズルを形成したノズルシートと、
    前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子の形成面と前記ノズルシートとの間に積層され、各前記エネルギー発生素子と各前記ノズルとの間に液室を形成するための液室形成部材と、
    前記ノズルシートの一方の面に貼り合わせられることにより前記ノズルシートを支持し、前記ヘッドチップを内部に配置するためのヘッドチップ配置孔が形成されたモジュールフレームと、
    前記モジュールフレームの前記ノズルシートとの貼合せ面と反対側の面に積層され、前記ヘッドチップの全ての前記液室と連通する共通液体流路を形成するためのバッファタンクと
    を備え、
    前記エネルギー発生素子により、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出するヘッドモジュールであって、
    前記バッファタンクは、前記モジュールフレームに積層される下面側が開口されるとともに、積層方向の断面が側壁及び天壁によって逆凹形となるように形成されることで、前記共通液体流路を形成し、
    前記バッファタンクの側壁の内面前記ヘッドチップの上面が全て前記共通液体流路内の液体と接するように、前記ヘッドチップが配置された前記ヘッドチップ配置孔内に嵌まり込むことのない形状となされ、
    前記バッファタンクの側壁の外面、前記モジュールフレームの外形に沿った形状となされてい
    ヘッドモジュール。
  2. 請求項1に記載のヘッドモジュールにおいて、
    前記バッファタンクと前記モジュールフレームとの積層方向から見た前記バッファタンクの平面形状が、前記モジュールフレームの外形と同一形であ
    ヘッドモジュール。
  3. 請求項1に記載のヘッドモジュールにおいて、
    前記バッファタンクと前記モジュールフレームとの積層方向から見た前記バッファタンクの平面形状が、前記モジュールフレームの外形よりも小さい相似形であ
    ヘッドモジュール。
  4. 複数のヘッドモジュールと、
    直列に配置された複数の前記ヘッドモジュールを内部に配置するためのヘッドモジュール配置孔が形成され、そのヘッドモジュール配置孔内に配置された各前記ヘッドモジュールと貼り合わせられたヘッドフレームと
    を備えるとともに、
    前記ヘッドモジュールは、
    複数のエネルギー発生素子を一定間隔で一方向に配列したヘッドチップと、
    液滴を吐出するためのノズルを形成したノズルシートと、
    前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子の形成面と前記ノズルシートとの間に積層され、各前記エネルギー発生素子と各前記ノズルとの間に液室を形成するための液室形成部材と、
    前記ノズルシートの一方の面に貼り合わせられることにより前記ノズルシートを支持し、前記ヘッドチップを内部に配置するためのヘッドチップ配置孔が形成されたモジュールフレームと、
    前記モジュールフレームの前記ノズルシートとの貼合せ面と反対側の面に積層され、前記ヘッドチップの全ての前記液室と連通する共通液体流路を形成するためのバッファタンクと
    を備え、
    前記エネルギー発生素子により、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出する液体吐出ヘッドであって、
    前記バッファタンクは、前記モジュールフレームに積層される下面側が開口されるとともに、積層方向の断面が側壁及び天壁によって逆凹形となるように形成されることで、前記共通液体流路を形成し、
    前記バッファタンクの側壁の内面前記ヘッドチップの上面が全て前記共通液体流路内の液体と接するように、前記ヘッドチップが配置された前記ヘッドチップ配置孔内に嵌まり込むことのない形状となされ、
    前記バッファタンクの側壁の外面、前記モジュールフレームの外形に沿った形状となされており、
    前記モジュールフレームは、前記バッファタンクの外面から部分的又は全体的に突出する鍔部を有し、
    各前記モジュールフレームの各前記鍔部と前記ヘッドフレームとが貼り合わせられて、複数の前記ヘッドモジュールが前記ヘッドモジュール配置孔内に配置されてい
    液体吐出ヘッド。
  5. 複数のエネルギー発生素子を一定間隔で一方向に配列したヘッドチップと、
    液滴を吐出するためのノズルを形成したノズルシートと、
    前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子の形成面と前記ノズルシートとの間に積層され、各前記エネルギー発生素子と各前記ノズルとの間に液室を形成するための液室形成部材と、
    前記ノズルシートの一方の面に貼り合わせられることにより前記ノズルシートを支持し、前記ヘッドチップを内部に配置するためのヘッドチップ配置孔が形成されたモジュールフレームと、
    前記モジュールフレームの前記ノズルシートとの貼合せ面と反対側の面に積層され、前記ヘッドチップの全ての前記液室と連通する共通液体流路を形成するためのバッファタンクと
    を備えるとともに、
    前記エネルギー発生素子により、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出する液体吐出装置であって、
    前記バッファタンクは、前記モジュールフレームに積層される下面側が開口されるとともに、積層方向の断面が側壁及び天壁によって逆凹形となるように形成されることで、前記共通液体流路を形成し、
    前記バッファタンクの側壁の内面前記ヘッドチップの上面が全て前記共通液体流路内の液体と接するように、前記ヘッドチップが配置された前記ヘッドチップ配置孔内に嵌まり込むことのない形状となされ、
    前記バッファタンクの側壁の外面、前記モジュールフレームの外形に沿った形状となされており、
    前記ヘッドチップ、前記ノズルシート、前記液室形成部材、前記モジュールフレーム、及び前記バッファタンクによって構成されるヘッドモジュールを、複数直列に配置した液体吐出ヘッドを備え
    液体吐出装置。
  6. 複数のヘッドモジュールと、
    直列に配置された複数の前記ヘッドモジュールを内部に配置するためのヘッドモジュール配置孔が形成され、そのヘッドモジュール配置孔内に配置された各前記ヘッドモジュールと貼り合わせられたヘッドフレームと
    を備えるとともに、
    前記ヘッドモジュールは、
    複数のエネルギー発生素子を一定間隔で一方向に配列したヘッドチップと、
    液滴を吐出するためのノズルを形成したノズルシートと、
    前記ヘッドチップの前記エネルギー発生素子の形成面と前記ノズルシートとの間に積層され、各前記エネルギー発生素子と各前記ノズルとの間に液室を形成するための液室形成部材と、
    前記ノズルシートの一方の面に貼り合わせられることにより前記ノズルシートを支持し、前記ヘッドチップを内部に配置するためのヘッドチップ配置孔が形成されたモジュールフレームと、
    前記モジュールフレームの前記ノズルシートとの貼合せ面と反対側の面に積層され、前記ヘッドチップの全ての前記液室と連通する共通液体流路を形成するためのバッファタンクと
    を備え、
    前記エネルギー発生素子により、前記液室内の液体を前記ノズルから吐出する液体吐出ヘッドの製造方法であって、
    前記バッファタンクは、前記モジュールフレームに積層される下面側が開口されるとともに、積層方向の断面が側壁及び天壁によって逆凹形となるように形成されることで、前記共通液体流路を形成し、
    前記バッファタンクの側壁の内面は、前記ヘッドチップの上面が全て前記共通液体流路内の液体と接するように、前記ヘッドチップが配置された前記ヘッドチップ配置孔内に嵌まり込むことのない形状となされ、
    前記バッファタンクの側壁の外面は、前記モジュールフレームの外形に沿った形状となされており、
    前記ノズルシートの一方の面に前記モジュールフレームを貼り合わせる第1工程と、
    前記ヘッドチップ配置孔の領域内にある前記ノズルシートに、前記ヘッドチップ配置孔の領域内に前記ヘッドチップが配置されたときに前記ヘッドチップの各前記エネルギー発生素子と対向する位置に前記ノズルが配置されるようにノズル列を形成する第2工程と、
    前記ヘッドチップの各前記エネルギー発生素子と、前記ヘッドチップ配置孔の領域内にある前記ノズルシートに形成された各前記ノズルとが対向するように、前記ヘッドチップ配置孔内に、前記液室形成部材を設けた前記ヘッドチップを配置する第3工程と、
    前記バッファタンクを前記モジュールフレームと前記ノズルシートとの貼合わせ面と反対側の面に配置する第4工程と
    を含む工程により前記ヘッドモジュールを形成するとともに、
    前記第4工程により形成された前記ヘッドモジュールを前記ヘッドフレームの前記ヘッドモジュール配置孔内に配置し、前記バッファタンクの外面から部分的又は全体的に突出する前記モジュールフレームの鍔部と前記ヘッドフレームとを貼り合わせる第5工程と
    を含液体吐出ヘッドの製造方法。
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