JP2008231350A - 分岐ポリエチレンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長鎖分岐度の大きい分岐ポリエチレンの製造方法を提供すること。
【解決手段】(a)、(b)および(c)を接触させる分岐ポリエチレンの製造方法。(a)イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、下式[3]及び下式[4]から選ばれる少なくとも一つのカチオン(A)と、下式[5]で表されるアニオン(B)からなるイオン性液体カチオン(A):[NR12 t4-t+ [3][PR13 s4-s+ [4](R1〜R13はそれぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜100のヒドロカルビル基を表し、sおよびtは1〜4の整数を表す。)アニオン(B):[Mxy- [5](Mは周期表第11、13、15族の原子を表し、xは1〜10の整数を表し、Tは周期表第17族の原子を表し、mをMの原子価に相当する数とするとき、y=m×x+1である。)(b)水酸基を有するブレンステッド酸またはハロゲン化水素水溶液(c)ポリエチレン
【選択図】なし

Description

本発明は、長鎖分岐度の大きい分岐ポリエチレンの製造方法に関するものである。
エチレン重合体は、汎用樹脂として多くの分野で用いられている。線状低密度ポリエチレン(LLDPE)や高密度ポリエチレン(HDPE)は機械的強度に優れるという特長があるが、いずれも分岐構造が少なく溶融張力が小さいために、例えば、押出成形や中空成形を高速で安定して行うことが困難であった。一方、低密度ポリエチレンは長鎖分岐構造を有し、溶融張力が大きいので、押出成形や中空成形に適しているが、短鎖分岐を有し結晶性が低いために機械的強度に劣るという問題があった。
このような背景から、機械的強度と成形加工性を兼ね備えたエチレン重合体の製造方法として、分岐度を制御するエチレン重合体の製造方法が試みられており、例えば、特許文献1には、エチレンとn−ヘキセンをバナジウム含有固体触媒を用いて共重合する製造方法が記載されている。
米国特許第5534472号明細書
しかしながら、特許文献1の製造方法においても、長鎖分岐度が十分なエチレン重合体を得られるとはいえなかった。
本発明が解決しようとする課題は、長鎖分岐度の大きい分岐ポリエチレンの製造方法を提供することにある。
即ち本発明は、下記(a)、(b)および(c)を接触させることを特徴とする分岐ポリエチレンの製造方法にかかるものである。
(a):下式[1]〜[4]から選ばれる少なくとも一つのカチオン(A)と、下式[5]で表されるアニオン(B)からなるイオン性液体
カチオン(A):

Figure 2008231350

Figure 2008231350

[NR12 t4-t+ [3]
[PR13 s4-s+ [4]
(上式[1]〜[4]において、R1〜R13はそれぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜100のヒドロカルビル基を表し、sおよびtは1〜4の整数を表す。)
アニオン(B):[Mxy- [5]
(上式[5]において、Mは周期表第11、13、15族の原子を表し、xは1〜10の整数を表し、Tは周期表第17族の原子を表し、mをMの原子価に相当する数とするとき、y=m×x+1である。)
(b):水酸基を有するブレンステッド酸またはハロゲン化水素水溶液
(c):ポリエチレン
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明によれば、長鎖分岐度の大きい分岐ポリエチレンの製造方法が提供される。
本発明の製造方法によって得られる分岐ポリエチレンは、長鎖分岐を有するポリエチレンである。本発明において分岐とは、13C NMRによるピークの位置が30.00ppmであるメチレン連鎖に帰属されるポリエチレン主鎖から枝分かれした構造を意味する。本発明において長鎖とは、炭素原子数が6以上の側鎖を意味する。
本発明に用いられるイオン性液体(a)は、下式[1]〜[4]から選ばれる少なくとも一つのカチオン(A)と、下式[5]で表されるアニオン(B)からなる化合物である。
カチオン(A):
Figure 2008231350

Figure 2008231350

[NR12 t4-t+ [3]
[PR13 s4-s+ [4]
(上式[1]〜[4]において、R1〜R13はそれぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜100のヒドロカルビル基を表し、sおよびtは1〜4の整数を表す。)
アニオン(B):[Mxy- [5]
(上式[5]において、Mは周期表第11、13、15族の原子を表し、xは1〜10の整数を表し、Tは周期表第17族の原子を表し、mをMの原子価に相当する数とするとき、y=m×x+1である。)
式[1]〜[4]のR1〜R13はそれぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜100のヒドロカルビル基である。
炭素原子数1〜100のヒドロカルビル基として好ましくは、アルキル基、アリール基、またはアラルキル基である。
ここでいうアルキル基としては、炭素原子数1〜20のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−エイコシル基などが挙げられ、より好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基またはイソブチル基である。
これらのアルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。ハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜20のアルキル基としては、例えばフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、ヨードメチル基、ジヨードメチル基、トリヨードメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、クロロエチル基、ジクロロエチル基、トリクロロエチル基、テトラクロロエチル基、ペンタクロロエチル基、ブロモエチル基、ジブロモエチル基、トリブロモエチル基、テトラブロモエチル基、ペンタブロモエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロペンタデシル基、パーフルオロエイコシル基、パークロロプロピル基、パークロロブチル基、パークロロペンチル基、パークロロヘキシル基、パークロロクチル基、パークロロドデシル基、パークロロペンタデシル基、パークロロエイコシル基、パーブロモプロピル基、パーブロモブチル基、パーブロモペンチル基、パーブロモヘキシル基、パーブロモオクチル基、パーブロモドデシル基、パーブロモペンタデシル基、パーブロモエイコシル基などが挙げられる。
またこれらのアルキル基はいずれも、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
アリール基としては、炭素原子数6〜20のアリール基が好ましく、例えばフェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テトラメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、n−ペンチルフェニル基、ネオペンチルフェニル基、n−ヘキシルフェニル基、n−オクチルフェニル基、n−デシルフェニル基、n−ドデシルフェニル基、n−テトラデシルフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基などが挙げられ、より好ましくはフェニル基である。
これらのアリール基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
アラルキル基としては、炭素原子数7〜20のアラルキル基が好ましく、例えばベンジル基、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル基、(3,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチル基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メチル基、(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、(イソプロピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−ブチルフェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニル)メチル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、(ネオペンチルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフェニル)メチル基、(n−オクチルフェニル)メチル基、(n−デシルフェニル)メチル基、(n−テトラデシルフェニル)メチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基などが挙げられ、より好ましくはベンジル基である。
これらのアラルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
式[1]におけるLとして好ましくは水素原子、アルキル基またはアリール基であり、さらに好ましくは水素原子またはアルキル基であり、特に好ましくはアルキル基である。
炭素原子数1〜100のヒドロカルビル基として好ましくは炭素原子数1〜20のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−エイコシル基などが挙げられ、より好ましくはメチル基、エチル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−エイコシル基であり、さらに好ましくは、メチル基、エチル基である。
1として特に好ましくはメチル基であり、R1とR3が異なることが好ましい。
式[1]で表されるカチオンとしては、例えば、1−アリル−3−メチルイミダゾリルウム、1−ベンジル−3−メチルイミダゾリルウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−(シアノメチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(3−シアノプロピル)−3−メチルイミダゾリウム、1−ドデシル−3−メチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム、1,3−ジデシル−2−メチルイミダゾリウムなどが挙げられ、好ましくは、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムであり、さらに好ましくは、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムである。
式[2]で表されるカチオンとしては、例えば、1−ブチル−4−メチルピリジニウム、1−ブチルピリジニウム、1−エチル−3−(ヒドロキシメチル)ピリジニウム、1−エチル−3−メチルピリジニウム、1−エチルピリジニウムなどが挙げられる。
式[3]で表されるカチオンとしては、例えば、シクロヘキシルトリメチルアンモニウム、メチルトリ−n−オクチルアンモニウム、テトラ−n−ブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムなどが挙げられる。
式[4]で表されるカチオンとしては、例えば、テトラブチルホスフォニウムなどが挙げられる。
式[1]〜[4]で表されるカチオンとして好ましくは式[1]で表されるカチオンであり、より好ましくは1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンである。
Figure 2008231350
式[5]で表されるアニオン(B)において、Mは周期表第11、13、15族の原子である。第11族の原子としては、例えば、銅原子、銀原子、金原子が挙げられ、第13族の原子としては、例えば、ホウ素原子、アルミニウム原子、ガリウム原子、インジウム原子、タリウム原子が挙げられ、第15族の原子としては、例えば、窒素原子、リン原子、砒素原子、アンチモン原子、ビスマス原子が挙げられ、好ましくは、周期表第13族の原子(ホウ素原子、アルミニウム原子、ガリウム原子、インジウム原子、タリウム原子)であり、さらに好ましくはアルミニウム原子である。
xは1〜10の整数であり、好ましくは2〜10の整数であり、さらに好ましくは2〜5の整数であり、特に好ましくは2または3であり、最も好ましくは2である。
Tは周期表第17族の原子であり、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、好ましくはフッ素原子または塩素原子であり、さらに好ましくは塩素原子である。
yは整数であり、mをMの原子価に相当する数とするとき、y=m×x+1である。
式[5]で表されるアニオン(B)としては、例えば、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネート、[CuCl2-、テトラクロロアルミネート、テトラブロモアルミネート、テトラヨードアルミネート、[Cu2Cl3-、[Cu3Cl4-、[Al2Cl7-、[Al3Cl10-などが挙げられる。
本発明に用いられるイオン性液体(a)は、種々の公知の方法で製造することができる。例えば、トーマス・ウェルトン(Thomas Welton)著、「ケミカル・レビューズ(Chemical Reviews)」、(米国)、エーシーエス・パブリケーションズ(ACS Publications)、1999年7月7日、第99巻、第8号、p.2071−2083、または(Jairton Dupont, Roberto F. de Souza, and Paulo A. Z. Suarez)著、「ケミカル・レビューズ(Chemical Reviews)」、(米国)、エーシーエス・パブリケーションズ(ACS Publications)、2002年8月21日、第102巻、第10号、p.3667−3692に記載されている合成方法を用いることができる。
カチオン(A)として式[1]で表される化合物、アニオンとして[Al2Cl7-を採用した場合を例に挙げると、以下の合成法を採用することができる。
1−エチル−3−メチルイミダゾリウム クロライドに対して2当量の塩化アルミニウムを室温下攪拌することにより合成できる。
Figure 2008231350
また、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム テトラクロロアルミネートに対して1当量の塩化アルミニウムを室温下攪拌することにより合成できる。
Figure 2008231350
本発明に用いられる(b)としては、水酸基を有するブレンステッド酸またはハロゲン化水素溶液であればいかなる化合物をも用いることができるが、好ましくは、塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸等の有機酸、メタノール、エタノール等のアルコール、フェノールが挙げられる。さらに好ましくは、塩酸、硫酸、メタノール、エタノールであり、より好ましくは、塩酸、硫酸であり、特に好ましくは塩酸、硫酸であり、最も好ましくは硫酸である。
本発明は、これらのモノマーの単独重合または共重合に適用できる。共重合体を構成するモノマーの具体例としては、エチレンとプロピレン、エチレンと1−ブテン、エチレンと1−ヘキセン、プロピレンと1−ブテン等が例示されるが、本発明はこれらに限定されるべきものではない。
本発明に用いられるポリエチレン(c)としては、例えば、エチレン単独重合体またはエチレン/コモノマー共重合体が挙げられ、使用できるコモノマーとしては、炭素原子数3〜100個からなるオレフィン、ジオレフィン、環状オレフィン、アルケニル芳香族炭化水素、極性モノマーのいずれをも用いることができ、同時に2種以上のコモノマーを用いることもできる。
これらの具体例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、5−メチル−1−ヘキセン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、ビニルシクロヘキサン等のオレフィン;1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,4−ペンタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、ノルボルナジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、1,5−シクロオクタジエン、5,8−エンドメチレンヘキサヒドロナフタレン、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,3−シクロオクタジエン、1,3−シクロヘキサジエン等のジオレフィン;ノルボルネン、5−メチルノルボルネン、5−エチルノルボルネン、5−ブチルノルボルネン、5−フェニルノルボルネン、5−ベンジルノルボルネン、テトラシクロドデセン、トリシクロデセン、トリシクロウンデセン、ペンタシクロペンタデセン、ペンタシクロヘキサデセン、8−メチルテトラシクロドデセン、8−エチルテトラシクロドデセン、5−アセチルノルボルネン、5−アセチルオキシノルボルネン、5−メトキシカルボニルノルボルネン、5−エトキシカルボニルノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニルノルボルネン、5−シアノノルボルネン、8−メトキシカルボニルテトラシクロドデセン、8−メチル−8−テトラシクロドデセン、8−シアノテトラシクロドデセン等の環状オレフィン;スチレン、2−フェニルプロピレン、2−フェニルブテン、3−フェニルプロピレン等のアルケニルベンゼン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−エチルスチレン、m−エチルスチレン、o−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、3,5−ジメチルスチレン、3−メチル−5−エチルスチレン、p−第3級ブチルスチレン、p−第2級ブチルスチレンなどのアルキルスチレン、ジビニルベンゼン等のビスアルケニルベンゼン、1−ビニルナフタレン等のアルケニルナフタレン等のアルケニル芳香族炭化水素;アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、ビシクロ(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸等のα,β−不飽和カルボン酸、およびそのナトリウム、カリウム、リチウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム等の金属塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル等のα,β−不飽和カルボン酸エステル、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステル等の不飽和カルボン酸グリシジルエステル等の極性モノマーなどが挙げられる。
本発明に用いられるポリエチレン(c)としては好ましくは、エチレン単独共重合体、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/1−ブテン共重合体、エチレン/1−ヘキセン共重合体、エチレン/1−オクテン共重合体であり、より好ましくは、エチレン単独共重合体、エチレン/1−ブテン共重合体、エチレン/1−ヘキセン共重合体であり、最も好ましくは、エチレン単独共重合体である。
本発明に用いられるポリエチレン(c)の分子量は特に制限されないが、例えば、重量平均分子量Mwが5,000〜10,000,000のポリエチレンを用いることができる。好ましくは10,000〜1,000,000であり、さらに好ましくは20,000〜100,000である。
本発明の製造方法は、上記(a)、(b)および(c)を接触させることにより分岐ポリエチレンを得る製造方法である。(a)、(b)および(c)を接触させる順序としては特に限定されないが、例えば以下に挙げる接触順序を採用することができる。
(I) (a)と(b)を接触させた後に(c)を接触させる方法
(II) (a)と(c)を接触させた後に(b)を接触させる方法
(III)(b)と(c)を接触させた後に(a)を接触させる方法
(IV)(a)〜(c)を同時に接触させる方法
接触順序として好ましくは(I)である。即ち、本発明の製造方法として好ましくは、(a)と(b)を接触させて得られた接触物に、(c)を接触させる製造方法である。
(I)〜(IV)の接触方法における各接触処理の条件として、接触を行う気体雰囲気は不活性気体雰囲気で実施されることが好ましい。処理温度は通常−100〜300℃であり、好ましくは−80〜280℃であり、さらに好ましくは0〜200℃であり、最も好ましくは20℃〜150℃である。処理時間は通常1分間〜72時間であり、好ましくは3分間〜24時間であり、さらに好ましくは5分間〜12時間である。
また、このような接触処理は溶媒を用いて溶液またはスラリーの状態で行ってもよく、用いることなくこれらの化合物を直接接触させてもよい。使用される溶媒は化合物(a)、(b)および(c)に対して不活性である脂肪族炭化水素溶媒が好ましく、より好ましくは環状脂肪族炭化水素溶媒であり、さらに好ましくはシクロオクタンである。
本発明の製造方法の具体例を、イオン性液体(a)として式[7]の化合物、ブレンステッド酸(b)として濃硫酸、ポリエチレン(c)としてエチレン単独共重合体を用いた場合についてさらに詳細に以下に示す。
アルゴン置換したフラスコに、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム テトラクロロアルミネート、塩化アルミニウムを入れ、攪拌を行う。エチレン単独共重合体を入れ、120℃に加熱する。濃硫酸を入れ、120℃で6時間攪拌を行う。反応終了後、室温まで放冷し、攪拌をしながら水を加える。固形物(エチレン単独共重合体由来物)をろ別し、エタノールで洗浄した後、減圧下乾燥を行うことによって本発明の分岐ポリエチレンを製造することができる。
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例中の各項目の測定値は、下記の方法で測定した。
(1)長鎖分岐度
長鎖分岐度の測定は、13C NMRを用いて、[0〜50ppmに存在する全ピークの積分値]を1000としたときの、[38.29ppmのピークの積分値]で表す。
13C NMRの測定には、日本電子JNM−AL400(100.40MHz,13C)を用いた。オルトジクロロベンゼン−d4を溶媒として用い、135℃で測定を行った。試料約100mgを5mmφのNMR用サンプル管中で、約0.5mLのオルトジクロロベンゼン−d4に135℃で完全に溶解させた。プロトン完全デカップリング法により測定を行った。測定条件はフリップアングル45°、パルス間隔4秒とした。
(2)分子量および分子量分布
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、下記の条件で測定した。
検量線は標準ポリスチレンを用いて作成した。分子量分布は重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で評価した。
機種 : ミリポアウオーターズ社製 150C型
カラム : TSK−GEL GMH−HT 7.5×600×2本
測定温度:140℃
溶媒 : オルトジクロロベンゼン、
測定濃度:5mg/5ml
[実施例1]
アルゴン置換した100 mlフラスコに、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム テトラアルミネート 1.79g(6.39mmol)、塩化アルミニウム 0.840g(6.30mmol)を入れ、攪拌を行った。生成した茶褐色透明液体にエチレン単独共重合体(長鎖分岐量:0.02/1000C)を入れ、120℃に加熱した。濃硫酸18.0mg(0.184mmol)を入れ、120℃で6時間攪拌を行った。反応終了後、室温まで放冷し、攪拌をしながら水20mLを徐々に加えた。固形物(エチレン単独共重合体由来物)をろ別し、エタノール100mLで洗浄した後、減圧下乾燥を行った。13C NMR測定の結果、長鎖分岐度が増加していることが明らかとなった(0.40/1000C)。
[比較例1]
アルゴン置換した100 mlフラスコに、シクロオクタン5mL、エチレン単独共重合体(長鎖分岐度:0.02/1000C)0.51gを入れ、120℃で6時間攪拌を行った。反応終了後、室温まで放冷し、固形物(エチレン単独共重合体由来物)をろ別し、減圧下乾燥を行った。13C NMR測定の結果、長鎖分岐度は実質的に変化しなかった(0.04/1000C)。

Claims (9)

  1. 下記(a)、(b)および(c)を接触させることを特徴とする分岐ポリエチレンの製造方法。
    (a):下式[1]〜[4]から選ばれる少なくとも一つのカチオン(A)と、下式[5]で表されるアニオン(B)からなるイオン性液体
    カチオン(A):
    Figure 2008231350

    Figure 2008231350

    [NR12 t4-t+ [3]
    [PR13 s4-s+ [4]
    (上式[1]〜[4]において、R1〜R13はそれぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜100のヒドロカルビル基を表し、sおよびtは1〜4の整数を表す。)
    アニオン(B):[Mxy- [5]
    (上式[5]において、Mは周期表第11、13、15族の原子を表し、xは1〜10の整数を表し、Tは周期表第17族の原子を表し、mをMの原子価に相当する数とするとき、y=m×x+1である。)
    (b):水酸基を有するブレンステッド酸またはハロゲン化水素水溶液
    (c):ポリエチレン
  2. 1がメチル基であることを特徴とする請求項1記載の分岐ポリエチレンの製造方法。
  3. 1とR3が異なるヒドロカルビル基であることを特徴とする請求項1または2記載の分岐ポリエチレンの製造方法。
  4. Mが周期表第13族の原子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の分岐ポリエチレンの製造方法。
  5. Mがアルミニウム原子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の分岐ポリエチレンの製造方法。
  6. Tが塩素原子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の分岐ポリエチレンの製造方法。
  7. xが2〜10の整数であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の分岐ポリエチレンの製造方法。
  8. ポリエチレン(c)がエチレン単独重合体であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の分岐ポリエチレンの製造方法。
  9. ポリエチレン(c)がエチレン/α−オレフィン共重合体であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の分岐ポリエチレンの製造方法。
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CN110105472A (zh) * 2018-02-01 2019-08-09 中国石油天然气股份有限公司 Z-n催化剂、催化剂的制备方法及其应用

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