JP2008227720A - 伝送線路接続構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】伝送損失を軽減させて基板間接続部分におけるインピーダンス整合をとる。
【解決手段】伝送線路接続構造は、誘電体基板上に中心導体4a,4bが設けられた一対のマイクロストリップ線路基板3a,3bを所定間隔のエアーギャップAを空けて導電性基材としてのケース2aに配置し、一対のマイクロストリップ線路基板3a,3b間の中心導体4a,4bの端点同士が導電性を有する線路接続導体5で接続される。一対のマイクロストリップ線路基板3a,3b間のエアーギャップ6Aには、線路接続導体5の全てをまとめて被覆した状態で比誘電率が1より大きい接着剤7を充填する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばマイクロストリップ型伝送線路やコプレーナ型伝送線路等の基板間接続部分の特性インピーダンスを安定させて伝送損失を軽減する伝送線路接続構造に関するものである。
従来、アナログ・ディジタル携帯電話、PHS端末に代表される移動体通信機器や無線LAN、車載レーダ機器などのマイクロ波・ミリ波を用いた通信、計測、レーダ機器などの様々な電子機器にマイクロ波集積回路(MMIC:Microwave Monolithic Integrated Circuit )が用いられている。このMMICは、例えば絶縁性基板上に形成された電解効果トランジスタ(FET:Field effect transistor )と、信号を伝送する伝送線路から構成される。
伝送線路としては、例えば絶縁性基板の表面に導体ワイヤや導体リボンなどの配線、裏面に接地導体を有するマイクロストリップ型伝送線路や、絶縁性基板の表面に配線と接地導体の両方を形成したコプレーナ型伝送線路などが知られている。そして、50Ωの伝送線路を構築する場合には、どの微小区間においても単位長さ当りの(L/C)1/2 が50となるように設計されている。しかしながら、このような50Ω伝送線路を構築する場合、各基板間接続部分の配線や基板−MMIC間配線にインダクタ成分が生じ、このインダクタ成分によって基板間接続部分のインピーダンスが50Ωからかけ離れてしまい、インピーダンスの整合をとるのが困難であった。
このインピーダンスの不整合が起きる原因としては、インダクタ(L)成分が大きいかコンダクタ(C)成分が小さいか、或いはその複合によるものと考えられる。このため、各基板間や基板−MMIC間の接続部分の配線を短くしたり、配線の本数を増やし、さらにはPADの寸法を増やすことによって配線のインダクタ成分をキャンセルし、トータルでインピーダンスを50Ωにする方法が用いられていた。しかしながら、上記方法を採用した場合、配線の本数を増やすことによってインダクタ成分が多少は軽減するものの、所定本数以上になると差程効果が変わらなくなり、また低域のインピーダンスしか改善することができないという問題があった。そして、上記問題を解決するための別の方法としては、例えば特許文献1に開示されるものが公知である。
特許文献1には、マイクロストリップ線路基板同士を接続したマイクロ波回路の形態と、マイクロストリップ線路基板の代わりにコプレーナ線路基板同士を接続したマイクロ波回路の形態とがそれぞれ記載されている。図9及び図10はマイクロストリップ線路基板同士を接続したマイクロ波回路の構成を示している。図9及び図10において、101a及び101bは金属ブロック、102はケース又はシャーシ、103は導体リボン又は導体ワイヤなどの配線、104a,104bはマイクロストリップ線路基板、105a,105bは誘電体基板、106a,106bはストリップ導体、107はギャップ、108a,108bは接地導体、109はシリコン系接着剤などの樹脂製接着剤である。
図9及び図10に示す構成によれば、マイクロ波又はミリ波をマイクロストリップ線路基板間で反射することなく伝送することができ、またマイクロストリップ線路基板間に所定のギャップを設けることで、マイクロ波回路の周囲温度変化に対してマイクロストリップ線路基板が膨張、収縮してもマイクロストリップ線路基板の干渉による破損を防ぐことができる。さらに、マイクロストリップ線路基板については従来のままで特に加工を必要とせず、樹脂性接着剤の素材及び量を加減しながら充填でき、インピーダンス整合の調整が容易に行え作業性が改善される。
また、図11及び図12はコプレーナ線路基板同士を接続したマイクロ波回路の構成を示している。図11及び図12において、105c,105dは誘電体基板、106c,106dは上記誘電体基板105c,105d上面に構成されたストリップ導体、108c〜108fは接地導体である。尚、図中において101a,101b,102,103,107,109は図9及び図10で説明したものと同一である。
そして、この場合もマイクロ波又はミリ波をコプレーナ線路基板間で反射することなく伝送することができ、又コプレーナ線路基板間に所定のギャップを設けることで、マイクロ波回路の周囲温度変化に対してコプレーナ線路基板が膨張、収縮してもコプレーナ線路基板の干渉による破損を防止することができる。また、樹脂性接着剤の素材及び量を加減しながら充填でき、インピーダンス整合の調整が容易に行え作業性が改善される。
特開平10−256801号公報
特許文献1に開示されたマイクロストリップ線路基板におけるマイクロ波回路は、配線と接地導体(GND)との間にインピーダンスを低くするために樹脂製接着剤を充填している。しかしながら、この構成では、配線と樹脂製接着剤との間に比誘電率が1の空気層からなるギャップが介在する。このため、接地導体に対して最小の容量となり、結果としてインピーダンスの整合がとれないという問題があった。また、コプレーナ線路基板を用いたマイクロ波回路でも、同様にストリップ導体間の配線と接地導体間の配線との間に比誘電率が1の空気層からなるギャップが存在しているため、インピーダンスの整合がとれなかった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、例えばマイクロ波・ミリ波回路における基板間接続部分で生じるインダクタ成分を減少させて所望のインピーダンスに整合することができる伝送線路接続構造を提供することを目的とするものである。
上記した目的を達成するために、請求項1記載の伝送線路接続構造は、誘電体基板上に中心導体4a,4bが設けられた一対のマイクロストリップ線路基板3a,3bを所定間隔を空けて導電性基材2aに配置し、前記一対のマイクロストリップ線路基板間の中心導体の端点同士が線路接続導体5で接続された伝送線路接続構造において、
前記線路接続導体5の全てをまとめて被覆した状態で前記一対のマイクロストリップ線路基板間のエアーギャップ6Aに比誘電率が1より大きい接着剤7を充填したことを特徴とする。
請求項2記載の伝送線路接続構造は、誘電体基板の上面中央部分に中心導体4c,4dが設けられるとともに、前記中心導体の両側に所定間隔を空けて接地導体9a,9b,9c,9dが設けられた一対のコプレーナ線路基板8a,8bを所定間隔を空けて導電性基材2bに配置し、前記一対のコプレーナ線路基板間の中心導体の端点同士および前記接地導体の端点同士が線路接続導体5で接続された伝送線路接続構造において、
比誘電率が1より大きい接着剤7で少なくとも前記線路接続導体の全てをまとめて被覆したことを特徴とする。
請求項3記載の伝送線路接続構造は、誘電体基板上に中心導体4eが設けられたマイクロストリップ線路基板3cと、誘電体基板上面中央部分に中心導体4fが配設されるとともに、前記中心導体の両側に所定間隔を空けて接地導体9e,9fが設けられたコプレーナ線路構造を有するMMIC10とを所定間隔を空けて導電性基材2dに配置し、前記マイクロストリップ線路基板の中心導体と前記MMICの中心導体との間及び前記MMICの接地導体と前記導電性基材との間が線路接続導体5で接続された伝送線路接続構造において、
前記線路接続導体の全てをまとめて被覆した状態で前記マイクロストリップ線路基板と前記MMICとの間のエアーギャップ6Cに比誘電率が1より大きい接着剤7を充填したことを特徴とする。
本発明に係る伝送線路接続構造によれば、一対のコプレーナ線路基板同士間の接続に関しては、比誘電率が1より大きい接着剤によって少なくとも線路接続導体の全てをまとめて被覆する構成とし、また一対のマイクロストリップ線路基板同士間の接続やマイクロストリップ線路基板とコプレーナ線路構造を有するMMICとの間の接続に関しては、線路接続導体の全てをまとめて被覆した状態で基板間や基板とMMIC間のエアーギャップに比誘電率が1より大きい接着剤を充填する構成とすることにより、全ての線路接続導体が直接空気に触れるのを防ぐことができるとともに、線路接続導体の微小区間毎に、より大きな微小容量を付けることができ、インピーダンス整合がとれた信頼性の高い伝送線路接続構造を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態である第1形態〜第3形態の伝送線路接続構造について、それぞれ添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明に係る伝送線路接続構造の第1形態を説明するための平面図、図2は第1形態における伝送線路接続構造の断面図、図3は第1形態における伝送線路接続構造と従来の伝送線路接続構造との電気特性評価実験に係る特性インピーダンスの変化を示す図、図4は本発明に係る伝送線路接続構造の第2形態を説明するための平面図、図5は第2形態における伝送線路接続構造の断面図、図6は同第2形態における他の構成を説明するための断面図、図7は本発明に係る伝送線路接続構造の第3形態を説明するための平面図、図8は第3形態における伝送線路接続構造の断面図である。
まず、本発明に係る伝送線路接続構造の第1形態について図1及び図2を参照しながら説明する。第1形態の伝送線路接続構造は、伝送線路モジュール1aに実装される一対のマイクロストリップ線路基板間における伝送線路接続構造である。
第1形態の伝送線路接続構造は、高周波ノイズなどの不要な電波などを遮断するようにシールドされた接地導体(GND)を兼ねる金属製のケース2aを導電性基材としている。この導電性基材をなすケース2aの上には、誘電体からなる一対のマイクロストリップ線路基板3a,3bが所定間隔のエアーギャップAを空けて固着して取り付けられている。マイクロストリップ線路基板3aの上面中央部分には、マイクロ波またはミリ波を伝送するための中心導体4aが設けられている。同様に、マイクロストリップ線路基板3bの上面中央部分にも、マイクロ波またはミリ波を伝送するための中心導体4bが中心導体4aと対向して設けられている。そして、この一対のマイクロストリップ線路基板3a,3bに設けられた中心導体4a,4b間は、例えば導体ワイヤや導体リボン等の導電性を有する線路接続導体5(図1の例では3本)により接続されている。
さらに、図2に示すように、エアーギャップA中の中心導体4a(4b)幅のエアーギャップ6A部分には、中心導体4a,4bの端点同士を接続する全ての線路接続導体5をまとめて被覆しつつ、ケース2aの表面に及ぶようにして接着剤7が充填されている。これにより、中心導体4a,4bの端点同士を接続する全ての線路接続導体5が直接空気に触れないようにしている。接着剤7としては、誘電損失が少なく、且つ、比誘電率が1より大きい材料が好ましい。具体的には、硬化時や硬化後に発生する有機性アウトガスの発生が極力少ないアクリル系もしくはエポキシ系の紫外線硬化型接着剤が好適である。
上記構成による第1形態の伝送線路接続構造では、伝送線路モジュール1aに入力されたマイクロ波またはミリ波を、中心導体4a(4b)から線路接続導体5を介して中心導体4b(4a)に伝送している。
なお、上述した第1形態において、一対のマイクロストリップ線路基板3a,3bの下面に電気伝導体で基準電位点となる接地導体(不図示)を備えた構成とし、一対のマイクロストリップ線路基板3a,3bの上面に設けられた中心導体4a,4b間を接続する全ての線路接続導体5を被覆した状態でエアーギャップ6Aに接着剤7を充填しても、上述した形態と同様の効果が得られる。
また、図1及び図2の例では、全ての線路接続導体5をまとめて被覆した状態でエアーギャップ6A(エアーギャップAの一部)に接着剤7を充填する構成としたが、全ての線路接続導体5をまとめて被覆した状態でエアーギャップA全体に接着剤7を充填しても良い。
次に、上述した第1形態の伝送線路接続構造と従来のマイクロストリップ線路基板間の伝送線路接続構造(接着剤7が無い構造)との特性インピーダンス評価実験について説明する。
本実験では、50Ω伝送線路としてマイクロストリップ線路基板間のエアーギャップを130μmとし、接着剤7に紫外線硬化型接着剤を使用し、線路接続導体5にAuワイヤ(φ20μm)3本配線してインピーダンス特性を評価した。具体的には、金属製のケース2aに設けられたコネクタ(不図示)の中心導体とマイクロストリップ線路の中心導体4a(4b)とを接続する。そして、TDR(Time Domain Reflectometer )を用いて、TDRからの出力信号を金属ケースのコネクタを介して入力し、当該出力信号に対する反射特性を測定した。
図3に示すように、従来のマイクロストリップ線路基板を採用した伝送線路接続構造では、特性インピーダンスZ=55.1〔Ω〕であったのに対し、本例の第1形態における伝送線路接続構造は、特性インピーダンスZ=53.2〔Ω〕となった。この結果、本例の第1形態の伝送線路接続構造のように、全ての線路接続導体5をまとめて被覆するように、マイクロストリップ線路基板間のエアーギャップに接着剤7を充填することにより、従来の伝送線路接続構造に比べて特性インピーダンスをより低減することができた。
次に、本発明に係る伝送線路接続構造の第2形態について図4〜図6を参照しながら説明する。第2形態の伝送線路接続構造は、伝送線路モジュール1bに実装される一対のコプレーナ線路基板(Coplanar Waveguide :CPW)間における伝送線路接続構造である。なお、以下に説明する第2形態において、上述した第1形態と同一構成部分については同一番号を付して説明する。
図4または図5に示すように、第2形態の伝送線路接続構造は、高周波ノイズなどの不要な電波などを遮断するようにシールドされた接地導体(GND)を兼ねる金属製のケース2bを導電性基材としている。この導電性基材をなすケース2bの上には、誘電体からなる一対のコプレーナ線路基板8a,8bが所定間隔のエアーギャップBを空けて固着して取り付けられている。コプレーナ線路基板8aの上面中央部分には、マイクロ波またはミリ波を伝送するための中心導体4cが設けられている。また、この中心導体4cの両側には、所定間隔を空けて接地導体9a,9bが設けられている。同様に、コプレーナ線路基板8bの上面中央部分にも、マイクロ波またはミリ波を伝送するための中心導体4dが中心導体4cと対向して設けられている。また、この中心導体4dの両側にも、所定間隔を空けて接地導体9c,9dが接地導体9a,9bと対向して設けられている。そして、この一対のコプレーナ線路基板8a,8bの上面に設けられた中心導体4c,4dの端点間、接地導体9a,9cの端点と9b,9dの端点との間は、例えば導体ワイヤや導体リボン等の導電性を有する線路接続導体5(図4の例では5本)によってそれぞれ接続されている。
さらに、図5に示すように、一対のコプレーナ線路基板8a,8b上面に設けられた中心導体4c,4dの端点同士や接地導体9a,9b、9c,9dの端点同士を接続する全ての線路接続導体5をまとめて被覆するように接着剤7が充填されている。これにより、中心導体4c,4dの端点同士や接地導体9a,9b、9c,9dの端点同士を接続する全ての線路接続導体5が直接空気に触れないようにしている。接着剤7は、前述したように、誘電損失が少なく、且つ、比誘電率が1より大きい材料が好ましく、具体的にはアクリル系やエポキシ系の紫外線硬化型接着剤を用いることができる。
上記構成による第2形態の伝送線路接続構造では、第1形態と同様、伝送線路モジュール1bに入力されたマイクロ波またはミリ波を、中心導体4c(4d)から線路接続導体5を介して中心導体4d(4c)に伝送している。
ところで、コプレーナ線路としては、上記第2形態における接地導体9a,9b,9c,9d以外に、導電性基材としての金属製のケース2cが接地導体(GND)を兼ねたグランデッドコプレーナ線路基板8c,8d(グランデッドCPW)も知られている。この構成では、接地導体9a,9b,9c,9dだけでなく、ケース2cにも中心導体4c,4dからの電波が及ぶので、図6に示すように、接着剤7が全ての線路接続導体5をまとめて被覆するだけでなく、ケース2cの表面に及ぶように一対のグランデッドコプレーナ線路基板8c,8d間のエアーギャップ6Bにも接着剤7を充填する。
なお、第1形態と同様に、コプレーナ線路基板8a,8bの下面に電気伝導体で基準電位点となる接地導体(不図示)を備えた構成としたり、またグランデッドコプレーナ線路基板8c,8dの下面に電気伝導体で基準電位点となる接地導体(不図示)を備えた構成とし、全ての線路接続導体5をまとめて被覆した状態でエアーギャップ6BまたはエアーギャップB全体に接着剤7を充填しても、上述した形態と同様の効果が得られる。
次に、本発明に係る伝送線路接続構造の第3形態について図7および図8を参照しながら説明する。第3形態の伝送線路接続構造は、伝送線路モジュール1dに実装されるマイクロストリップ線路基板とコプレーナ線路構造を有するマイクロ波集積回路(以下、MMICと記す)との間における伝送線路接続構造である。なお、以下に説明する第3形態において、上述した第1形態や第2形態と同一構成部分については同一番号を付して説明する。
図7および図8に示すように、第3形態における伝送線路接続構造は、高周波ノイズなどの不要な電波などを遮断するようにシールドされた接地(GND)を兼ねる金属製のケース2dを導電性基材としている。この導電性基材をなすケース2dの上には、上面中央部分に中心導体4eを備えた誘電体からなるマイクロストリップ線路基板3cが固着して取り付けられている。
また、金属製のケース2dの上には、マイクロストリップ線路基板3cと近接するように所定間隔のエアーギャップCを空けてMMIC10が固着して取り付けられている。このMMIC10は、上面中央部分にマイクロ波またはミリ波を伝送するための中心導体4fが設けられ、中心導体4fの両側に所定間隔を空けて接地導体9e,9fがそれぞれ設けられたコプレーナ線路構造である。また、マイクロストリップ線路基板3cに設けられた中心導体4eとMMIC10の中心導体4fとの間は、例えば導体ワイヤや導体リボン等の導電性を有する線路接続導体5で接続されている。同様に、ケース2dとMMIC10に設けられた接地導体9e,9fとの間も線路接続導体5で接続されている。
さらに、図8に示すように、マイクロストリップ線路基板3cとMMIC10との間のエアーギャップ6C(エアーギャップCの一部)には、マイクロストリップ線路基板3cとMMIC10との間、MMIC10とケース2dとの間を接続する全ての線路接続導体5をまとめて被覆した状態でケース2dの表面に及ぶように接着剤7が充填されている。これにより、マイクロストリップ線路基板3cとMMIC10との間、MMIC10とケース2dとの間に接続された全ての線路接続導体5が直接空気に触れないようにしている。接着剤7は、前述したように、誘電損失が少なく、且つ、比誘電率が1より大きい材料が好ましい。特に、マイクロストリップ線路基板3cとMMIC10との間の接続においては、使用する接着剤7に有機溶剤の成分が残留していると、その有機性アウトガスによりMMIC10の内部回路にダメージを与える可能性があるため、このアウトガスの発生が少ない紫外線硬化型接着剤を用いるのが好ましい。
上記構成による第3形態の伝送線路接続構造では、第1形態や第2形態と同様に、伝送線路モジュール1dに入力されたマイクロ波またはミリ波を、中心導体4e(4f)から線路接続導体5を介して中心導体4f(4e)に伝送している。
なお、上述した第3形態において、マイクロストリップ線路基板3cとMMIC10の下面に電気伝導体で基準電位点となる接地導体(不図示)を備えた構成とし、マイクロストリップ線路基板3cとMMIC10間に接続された全ての線路接続導体5をまとめて被覆した状態でマイクロストリップ線路基板3cとMMIC10との間のエアーギャップ6CまたはエアーギャップC全体に接着剤7を充填しても、上述した形態と同様の効果が得られる。
また、図7及び図8の例では、全ての線路接続導体5をまとめて被覆した状態でエアーギャップ6C(エアーギャップCの一部)に接着剤7を充填する構成としたが、全ての線路接続導体5をまとめて被覆した状態でエアーギャップC全体に接着剤7を充填しても良い。
このように、上述した第1形態の伝送線路接続構造は、一対のマイクロストリップ線路基板3a,3b間に接続された全ての線路接続導体5をまとめて被覆した状態で一対のマイクロストリップ線路基板3a,3b間のエアーギャップ6Aに接着剤7を充填している。
これにより、全ての線路接続導体5がまとめて接着剤7で被覆され、全ての線路接続導体5が直接空気に触れることを防ぐとともに、線路接続導体5の微小区間毎により大きな微小容量を付けることができるので、この結果、ケース2aと線路接続導体5との間に存在した空気層によって生じるインピーダンスの不整合を防止することができる。
また、第2形態の伝送線路接続構造は、コプレーナ線路基板8a,8b間に接続された全ての線路接続導体5を少なくともまとめて被覆するように接着剤7を充填することにより、全ての線路接続導体5が直接空気に触れることなく線路接続導体5の微小区間毎により大きな微小容量を付けることができるので、第1形態と同様、ケース2bと線路接続導体5と間に存在した空気層によって生じるインピーダンスの不整合を防止することができる。
さらに、第2形態の他の構成であるグランデッドコプレーナ線路基板8c,8dを採用した場合であっても、グランデッドコプレーナ線路基板8c,8d間に接続された全ての線路接続導体5をまとめて被覆した状態で一対のグランデッドコプレーナ線路基板8c,8d間のエアーギャップ6Bに接着剤7を充填することにより、全ての線路接続導体5が直接空気に触れることを防ぐとともに、線路接続導体5の微小区間毎により大きな微小容量を付けることができるので、上記形態と同様の効果を奏する。
また、第3形態の伝送線路接続構造は、マイクロストリップ線路基板3cとMMIC10との間に接続された全ての線路接続導体5をまとめて被覆した状態でマイクロストリップ線路基板3cとMMIC10との間のエアーギャップ6Cに接着剤7を充填している。これにより、全ての線路接続導体5とが直接空気に触れることを防ぐとともに、線路接続導体5の微小区間毎により大きな微小容量を付けることができるので、第1形態、第2形態と同様、ケース2dと線路接続導体5との間に存在した空気層によって生じるインピーダンスの不整合を防止することができる。
以上、本願発明における最良の形態について説明したが、この形態による記述及び図面により本発明が限定されることはない。すなわち、この形態に基づいて当業者等によりなされる他の形態、実施例及び運用技術等はすべて本発明の範疇に含まれることは勿論である。
本発明に係る伝送線路接続構造の第1形態を説明するための平面図である。 図1の第1形態における伝送線路接続構造の断面図である。 第1形態における伝送線路接続構造と従来の伝送線路接続構造との電気特性評価実験に係る特性インピーダンスの変化を示す図である。 本発明に係る伝送線路接続構造の第2形態を説明するための平面図である。 図4の第2形態における伝送線路接続構造の断面図である。 第2形態における他の構成を説明するための断面図である。 本発明に係る伝送線路接続構造の第3形態を説明するための平面図である。 図7の第3形態における伝送線路接続構造の断面図である。 特許文献1に開示されたマイクロストリップ線路基板間の接続構造を説明するための平面図である。 図9のマイクロストリップ線路基板間の接続構造の断面図である。 特許文献1に開示されたコプレーナ線路基板間の接続構造を説明するための平面図である。 図11のコプレーナ線路基板間の接続構造の断面図である。
符号の説明
1a〜1d 伝送線路モジュール
2a〜2d ケース(導電性基材)
3a〜3c マイクロストリップ線路基板
4a〜4f 中心導体
5 線路接続導体
A〜C,6A〜6C エアーギャップ
7 接着剤
8a,8b コプレーナ線路基板
8c,8d グランデッドコプレーナ線路基板
9a〜9f 接地導体
10 MMIC

Claims (3)

  1. 誘電体基板上に中心導体(4a,4b)が設けられた一対のマイクロストリップ線路基板(3a,3b)を所定間隔を空けて導電性基材(2a)に配置し、前記一対のマイクロストリップ線路基板間の中心導体の端点同士が線路接続導体(5)で接続された伝送線路接続構造において、
    前記線路接続導体(5)の全てをまとめて被覆した状態で前記一対のマイクロストリップ線路基板間のエアーギャップ(6A)に比誘電率が1より大きい接着剤(7)を充填したことを特徴とする伝送線路接続構造。
  2. 誘電体基板の上面中央部分に中心導体(4c,4d)が設けられるとともに、前記中心導体の両側に所定間隔を空けて接地導体(9a,9b,9c,9d)が設けられた一対のコプレーナ線路基板(8a,8b)を所定間隔を空けて導電性基材(2b)に配置し、前記一対のコプレーナ線路基板間の中心導体の端点同士および前記接地導体の端点同士が線路接続導体(5)で接続された伝送線路接続構造において、
    比誘電率が1より大きい接着剤(7)で少なくとも前記線路接続導体の全てをまとめて被覆したことを特徴とする伝送線路接続構造。
  3. 誘電体基板上に中心導体(4e)が設けられたマイクロストリップ線路基板(3c)と、誘電体基板上面中央部分に中心導体(4f)が配設されるとともに、前記中心導体の両側に所定間隔を空けて接地導体(9e,9f)が設けられたコプレーナ線路構造を有するMMIC(10)とを所定間隔を空けて導電性基材(2d)に配置し、前記マイクロストリップ線路基板の中心導体と前記MMICの中心導体との間及び前記MMICの接地導体と前記導電性基材との間が線路接続導体(5)で接続された伝送線路接続構造において、
    前記線路接続導体の全てをまとめて被覆した状態で前記マイクロストリップ線路基板と前記MMICとの間のエアーギャップ(6C)に比誘電率が1より大きい接着剤(7)を充填したことを特徴とする伝送線路接続構造。
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