JP2008227228A - チップ部品の製造方法 - Google Patents

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美智博 宮内
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崇 今中
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Abstract

【課題】チップ部品の変形が抑制された分離工程を有するチップ部品の製造方法を提供することを目的としている。
【解決手段】枠状のポスト部7で互いに連結した複数のチップ部品6を分離する工程を有し、枠状のポスト部7で互いに連結した複数のチップ部品6を、表面にシランカップリング層9bを形成した金属薄膜9aからなる犠牲層9が形成された基板8に載置するとともに、枠状のポスト部7を犠牲層9に密着保持させて、互いに連結された複数のチップ部品6を分離する工程を含む構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は各種電子機器等に用いるチップ部品の製造方法に関するものである。
以下、従来のチップ部品の製造方法について図面を参照しながら説明する。
図11は従来のチップ部品の製造方法を示す製造工程図、図12は図11のB部の拡大分解斜視図である。
図11に示すように、従来のチップ部品の製造工程は、シート形成工程(a)と、コイル部形成工程(b)と、素体分離工程(c)と、電極形成工程(d)とを備えている。
まず、図11(a)に示すように、グリーンシート100を複数形成する(シート形成工程(a))。
次に、図11(b)および図12に示すように、複数のグリーンシート100の上にAgなどの導電ペーストからなる弧状導体102を印刷し、これらのグリーンシート100を積層して、渦巻状導体からなるコイル部103を形成する(コイル部形成工程(b))。このとき、上下に隣接するグリーンシート100の上に印刷された弧状導体102は、互いにグリーンシート100に形成したスルホール104を介して電気的に接続され、コイル部103を形成している。
次に、図11(c)に示すように、ダイシング切断法やトムソン切断法等を用いて、隣接する素体105を切断機106で切断し、チップ部品107を複数形成する(素体分離工程(c))。
そして、このチップ部品107に端子電極等を形成するとともに、焼成して完成品108を製造する(電極形成工程(d))。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開平11−186084号公報
しかしながら、前記従来の構成では、素体分離工程(c)において、ダイシング切断法やトムソン切断法等を用いて、隣接する素体105を切断機106で切断するので、切断機106の刃の厚み分だけ切断幅が必要となるとともに、切断機106の刃の摩耗あるいは寸法歪みがそのまま寸法精度に悪影響を及ぼし、小型のチップ部品に不可欠な高精度な寸法精度を実現することが困難となっている。
そして、グリーンシート100の単位面積に対するチップ部品の取り数を多くするために、切断機106の切断幅を小さくすると、切断機106による切断応力がチップ部品107に加わりやすくなり、チップ部品107の変形を生ずるという問題点を有していた。
本発明は前記問題点を解決するもので、チップ部品の変形を抑制するとともに高精度な寸法精度を実現し、大判化と高積層化に適したチップ部品の製造方法を提供することを目的としている。
前記従来の課題を解決するために、本発明は、表面にシランカップリング層を形成した金属薄膜からなる犠牲層を形成した基板の上に枠状のポスト部で互いに連結した複数の前記チップ部品を形成する工程と、前記枠状のポスト部をエッチングによって除去した後、前記犠牲層をエッチングによって除去することによって個片化する工程を含む構成からなるものである。
本発明のチップ部品の製造方法は、シランカップリング層を形成した金属薄膜からなる犠牲層を形成した基板の上に形成するとともに、複数のチップ部品は枠状のポスト部で予め互いに連結しており、枠状のポスト部をエッチング除去した後、前記金属からなる犠牲層を除去することによって、互いに連結された複数のチップ部品を個片化することからチップ部品に切断応力が発生しにくく、寸法精度の高いチップ部品が得られる。そして、高い寸法精度を実現し、大判化と高積層化に適したチップ部品の製造方法を提供できる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1におけるチップ部品の製造方法について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態1におけるチップ部品の斜視図、図2は基板の上に形成した複数のチップ部品が枠状のポスト部によって連結された状態を説明するための上面図、図3は図2のA部の内層部における拡大図であり、図4〜図10はチップ部品の製造方法を説明するための断面工程図である。
図1〜図3において、本発明の実施の形態1におけるチップ部品6は、チップコイル部品であって、端子電極2のみを表出させるとともに、金属からなる電極材料以外の構成材料が感光性樹脂材料などの有機材料からなる方形状の素体1と、この素体1の内部に埋設した渦巻状金属3からなるコイル部4とを備えており、素体1は感光性樹脂を硬化させた感光性樹脂硬化物からなる絶縁樹脂層5で積層して形成している。そして、このコイル部4は厚み方向に螺旋状に積層化されており、インダクタンス値の大きなコイル部4を形成するときには高積層化される。
さらに、コイル部4の最外周の渦巻状金属3と素体1の側面との最小距離(端面マージン)は5〜50μmとし、コイル部4の最大径は5μm〜150μmとし、複数の積層した絶縁樹脂層5からなる素体の高さは50μm〜1mmとしている。
次に、図4〜図10を用いて前記チップ部品6の製造工程を説明する。
このチップ部品6は、図2および図3に示したように、複数のチップ部品6を互いに連結した状態とし、さらに表面にシランカップリング層9bを形成した金属薄膜9aからなる犠牲層9を形成した基板8の上に、一括して多数個形成しており、最終的には枠状のポスト部7で連結された複数の積層構造を有するチップ部品6を分離して個片化する製造工程を含むことを特徴とするものである。
これによって、特に寸法精度が高く、大判化と高積層化に対応できるチップ部品6の製造方法を提供できるものである。
まず、図4に示すように、例えば厚みが0.2〜1.0mmのシリコンウエハからなる基板8の上に厚みが80〜100nmのアルミニウム薄膜をめっき法、スパッタ法、蒸着法などによって金属薄膜9aとして形成する。その後、この金属薄膜9aの上にシランカップリング層9bを形成する。このシランカップリング層9bの厚みは非常に薄く、ほぼ単分子膜に近い状態で存在しているものと考えられ、犠牲層9の厚みとしては金属薄膜9aの厚みとすることができ、この金属薄膜9aとシランカップリング層9bの二層からなる膜を犠牲層9として用いる。
このように、非常に薄いシランカップリング層9bを有する犠牲層9は後工程において、金属薄膜9aをエッチングする条件とほぼ同じ条件にてエッチングできることが分かった。その結果、犠牲層9としての効果を犠牲にすることなく絶縁樹脂層5を形成するフォトレジスト材料に対する密着性に優れた犠牲層9を実現できる。このとき、金属薄膜9aは基板8との密着力に優れるとともにチップ部品6を個片化するときのエッチング性に優れた金属薄膜を形成し、シランカップリング層9bは金属薄膜9aと絶縁樹脂層5との密着力を高めるという効果を有する二層構造の犠牲層9とすることによって、大判化と高積層化による応力に対して十分な密着力を確保できるとともに、製造工程中における熱サイクルに対しても耐久性のある犠牲層9を実現できる。
そして、シランカップリング層9bに用いるシランカップリング剤はシリコン原子に一つの有機官能基と無機質と反応する官能基を持ったものであり、一般的な化学式としてはR―Si(OR’)3と表される。また、Rとしては、エポキシ基、アミノ基、メタクリロキシ基、メルカプト基またはビニル基などがあり、R’としては、メチル基またはエチル基などがある。この中で、比較的厚みの厚い絶縁樹脂層5を形成することができるエポキシ系フォトレジスト材料に対して効果的な官能基はアミノ基を有するシランカップリング剤が好ましい。これによって、大判化と高積層化に対応できる犠牲層9を実現することができる。
このアミノ基を有する材料のうち、特に好ましくは、N―2(アミノエチル)3―アミノプロピルトリメトキシシランが初期の密着強度も大きく、熱サイクルに対する密着強度の劣化が非常に少ないという優れた特性を示すことが分かった。その他には、3―アミノプロピルトリエトキシシランが良い密着力を示した。
次に、そのシランカップリング層9bの形成方法として、基板8として8インチのシリコンウエハを用い、金属薄膜9aとして厚み80〜100nmのアルミニウム薄膜を形成した後、この金属薄膜9aの上にN―2(アミノエチル)3―アミノプロピルトリメトキシシランの1%水溶液(純水にて希釈)をスピンコート法によってコーティングし、その後80〜120℃で5分間乾燥することによってシランカップリング層9bを形成することによって犠牲層9を形成する。
次に、前記犠牲層9の上に厚み50〜60μmのエポキシアクリレート樹脂からなる絶縁樹脂層5を形成した。この絶縁樹脂層5を形成するエポキシアクリレート樹脂はアスペクト比の高い電極パターンなどを形成するときに優れた特性を有する感光性樹脂材料(化学増幅ネガ型レジスト剤)であり、アスペクト比の高い電極パターン形成などに適している。
この基板8を室温(20〜25℃)と160℃で2.5時間加熱する熱サイクルを4回繰り返して前記フォトレジスト膜の密着力を評価した。その結果、500g/0.5mmφ以上の密着強度を維持することができた。比較例として、同じ厚みのアルミニウム薄膜の上に直接前記フォトレジスト膜を同様に形成したシリコンウエハにおける初期の密着力は170g/0.5mmφであり、熱サイクル後は140g/0.5mmφに低下していた。
このように、金属薄膜9aの上にシランカップリング層9bを形成した犠牲層9とすることによって、厚みの厚いフォトレジスト剤からなる絶縁樹脂層5を形成した場合においても、密着力に優れるとともに、製造過程で不可欠な熱サイクルに対しても密着力の劣化の少ないフォトレジスト剤を用いたパターン形成方法を実現することができる。
また、基板8としてはシリコン、ガラスまたは石英のいずれかを用いることが好ましい。これらの材料は平坦性、表面粗さ、および材料の入手性の観点から好ましい。特にシリコンウエハはこの目的に最適な材料である。
また、金属からなる犠牲層9aはエッチング性に優れた金属材料が好ましく、特にアルミニウムが好ましい。これは基板8との密着性と、エッチング性の観点から特に好ましい。
そして、シランカップリング層9bは単分子が均一に金属薄膜9aの表面を被覆したものであると考えられるので、その厚みは非常に薄い層を形成しているものと考えられる。
また、このシランカップリング剤の水溶液濃度は0.1〜2%程度が好ましい。そして、水に対する相溶性が困難なシランカップリング剤に対しては酢酸水、あるいはアルコールを含んだ水溶液を用いることが好ましい。
通常、このシランカップリング剤は液体で供されており、このシランカップリング剤を純水で1%程度に薄め、この水溶液をスピンコータを用いてスピンコートすることによって、均一なシランカップリング層9bの薄膜を形成することができる。その後、この塗膜を80〜120℃で乾燥させることによって、容易にシランカップリング層9bを形成することができる。従って、犠牲層9の厚みは金属薄膜9aの厚みと考えることができ、そのときの犠牲層9の厚みは10〜100nmの範囲が好ましい。10nmより薄くなると基板8の表面粗さを吸収することが困難となり、平坦性の観点から問題がある。また、100nmを超えるとエッチングにかかる時間が長くなり、生産性を低下させる。次に、犠牲層9の上に感光性のポリイミド樹脂などをスピンコータ等の塗布機を用いて絶縁樹脂層5を形成した後、フォトリソグラフィ法によって枠状のポスト部7を形成するための空隙部10を形成する。
次に、図5に示すようにめっき法などを用いて金属層11を形成する。この金属層11は所定の厚みよりも厚めに形成しておき、その後、図6に示すように絶縁樹脂層5の少なくとも上面までCMP研磨などを用いて、所定の厚みに制御することによって平坦性と寸法精度に優れた薄い金属材料からなる枠状のポスト部7を形成することができる。この金属層11を所定の厚みよりも厚めに形成した後、研磨によって絶縁樹脂層5の少なくとも上面まで研磨する工法を積層していくことによって、積層精度と寸法精度に優れたチップ部品6の製造方法を実現することができる。また、この金属層11は電解めっき工法により形成しており、場合によっては、下地層として無電解めっき工法、スパッタ工法または蒸着工法を用いて形成しても良い。このような方法を用いることによって微細な電極パターンを有するチップ部品6を一括して作製することができる。
その後、図7に示すように所定のパターンを形成した絶縁樹脂層5の上に、フォトリソグラフィ工法を用いて空隙部10を有する絶縁樹脂層5を形成した後、この空隙部10の内部にめっき法とCMP研磨などを用いて銅などの金属材料を所定の渦巻状金属3および枠状のポスト部7の所定のパターンが精度良く重なるように形成しながら積層を繰り返すことによって、枠状のポスト部7の内部に渦巻状金属3からなるコイル部4を形成した積層体を作製することができる。このコイル部4はコイル部4aとコイル部4bからなる二層の積層構造をしているが、このコイル部4はインダクタンス値によって決定するものであり、任意の積層数とすることによって所定のインダクタンス値を設計することができる。
また、空隙部10は、枠状のポスト部7を形成するための複数の枠状の空隙部10aと、この枠状の空隙部10aの内側に配置した渦巻状の空隙部10bと、スルホール用の空隙部10cとからなり、この枠状の空隙部10aは、図5で示した枠状のポスト部7として機能させるように積層して形成している。
また、渦巻状の空隙部10bに渦巻状金属3からなるコイル部4を形成し、スルホール用の空隙部10cには金属からなるスルホール電極15を形成し、かつ、コイル部4と枠状のポスト部7との絶縁を図っている。
また、2層のコイル部4a、4bを形成する場合、この2層のコイル部4a、4bはスルホール電極15により導通させている。
また、ポスト部7の幅は100μm以下(0を含まず)とすることが好ましい。
ポスト部7の幅が100μmを超えるとエッチングに必要な時間が長くなり生産性を低下させるのと基板8一枚あたりの取り数が低下することから好ましくない。そして、特に10〜100μmの範囲が好ましい。10μmよりも薄くするとフォトリソ加工が難しくなる。
また、ポスト部7の主成分を銅とし、犠牲層9の主成分をアルミニウムとすることによって良導電性とエッチング性を両立できる構成とすることができる。
さらに、この構成からなる素体1をエッチングする場合、塩化第二鉄水溶液からなるエッチング液を用いることによって、エッチング効率および寸法精度に優れたチップ部品の製造方法を実現することができる。
また、ポスト部7の主成分を銀とし、犠牲層9の主成分をアルミニウムとすることによっても、さらに良導電性とエッチング性を両立できる構成とすることができる。これによって電気特性に優れたコイル部4を形成することができる。
そして、この構成からなる素体1をエッチングする場合、エッチング液にリン酸、酢酸および硝酸からなる混酸水溶液からなるエッチング液を用いて行うことによって、エッチング効率および寸法精度に優れたチップ部品の製造方法を実現することができる。
次に、チップコイルを形成するための積層工程を終了した素体1を分割するためのエッチング工程に入る。そのため、図8に示すようにエッチングプロセスから保護するためのレジストパターン16をフォトリソグラフィ法にて形成する。
その後、図9に示すように枠状のポスト部7をエッチング剤によって溶融して除去するとともに、エッチングによってできた空隙部10aから侵入させるように基板8の上に形成していた犠牲層9を除去することによってチップ部品6を分離および剥離を行うことによって個片化することができる。
次に、図10に示すようにレジストパターン16を除去した後、表出した端子電極2の表面にSnめっき電極を被覆することによって実装性に優れた端子電極2を形成する。この端子電極2は下面電極の構造をとることになるが、必要に応じて端子電極の構成は変更することが可能である。この製造方法にて作製したチップコイルは形状が長さ;1.00×幅;0.50×厚み;0.30(1005サイズ)で8.4nHのインダクタンス値を有するチップ部品6を作製できた。
このようにして、基板8の上に金属薄膜9aとシランカップリング層9bからなる犠牲層9を形成する第一の工程と、この犠牲層9を形成した基板8の上に、空隙部10を有する絶縁樹脂層5を形成する第二の工程と、前記空隙部10と絶縁樹脂層5の上に金属層11を形成する第三の工程と、前記絶縁樹脂層5の上面まで前記金属層11を研磨して、複数の空隙部10に枠状のポスト部10および/または渦巻状金属からなるコイル部4を形成する第四の工程を含む製造方法によってチップコイルを製造することによって、寸法精度に優れ、大判化と高積層化を実現できるチップコイルの製造方法を提供することができる。
この製造方法において、金属層11は銅または銀あるいは前記金属の合金等の良導電性金属が好ましい。また、その下地層として銅または銀等の絶縁樹脂層5との密着性の高い金属が好ましく、工法としては無電解めっき工法、スパッタまたは蒸着工法等で形成することが好ましい。
この製造方法において、絶縁樹脂層5は、感光性樹脂を硬化させた透明な感光性樹脂硬化物からなり、エポキシ系、フェノール系、ポリイミド系等の樹脂を用いて、フォトリソグラフィ工法により所定形状に加工するが、一般的なフォトリソグラフィ工法で用いるレジストとは異なり、最終的なチップ部品6の素体1を構成する樹脂であるため、一般的には静電気が発生しやすいので、静電気の発生を抑制した樹脂を選択したり、静電気を発散する構成を付加したりしてもよい。
研磨方法は、CMPスラリーを用いたCMP(ケミカル メカニカル ポリッシング)研磨を用いるとよい。金属層11をCMP研磨によりエッチングしながら、金属のみを選択的に研磨するので、精度が向上する。その他の研磨方法としては、ダイヤモンドスラリー、アルミナスラリーを用いた機械的研磨を用いてもよいが、精度の点でCMP研磨よりも不利である。金属層11として、CMP研磨に適さないものを用いた場合は、その部分の研磨を機械的研磨で行ってもよい。
前記構成により、複数のチップ部品6は、枠状のポスト部7で予め互いに連結し金属からなる犠牲層9が形成された基板8の上に形成しており、この金属からなる犠牲層9を剥離して、枠状のポスト部7で互いに連結された複数のチップ部品6を分離するので、チップ部品6に切断応力が発生しにくい。すなわち、チップ部品6の変形を抑制して、チップ部品6を製造できる。
また、フォトリソグラフィ工法で枠状のポスト部7、渦巻状金属3を形成し、応力が発生しにくい個片化工程を行うため、チップ部品6の端面からの端面マージンを極小化でき、チップ部品6のサイズを最大限に生かした導***置精度の良い設計が可能である。そのため、チップ部品6のサイズが、例えば1005、0603サイズ等の小型になればなるほど端面からの端面マージン(W)の影響が大きくなり、チップ特性、例えばチップインダクタの場合はインダクタンス値およびQ値を、従来工法に比べより高特性にできる。
特に、枠状の空隙部10aおよび絶縁樹脂層5の上に金属層11を形成し、この金属層11を絶縁樹脂層5の少なくとも上面まで研磨して、枠状の空隙部10aにチップ部品6を連結する金属からなる枠状のポスト部7を形成するので容易に高精度に枠状のポスト部7を形成できる。
なお、枠状の空隙部10aの内周角部を面取り形状やその他の形状にすることも容易に実現することができる。
また、絶縁樹脂層5は、フォトリソグラフィ工法により形成するので、導***置精度、チップ寸法精度等が容易に高精度に形成できる。
また、絶縁樹脂層5に、透明な感光性樹脂を用いることによって、素体1は透明となり、一層ごとに導体の外観検査が容易となる。
さらに、金属層11は、無電解めっき工法またはスパッタまたは蒸着工法により形成した下地層を有し、この下地層の上に電解めっき工法により形成することにより、占積率を大きくしたコイル部4を容易に形成することができる。
なお、本実施の形態1ではチップコイルを例としてチップ部品の製造方法を説明してきたが、同様の方法によってチップ抵抗、チップコンデンサ、あるいはこれらを複合化したチップフィルタなどのチップ部品についても同様にして作製することができる。
以上のように、本発明にかかるチップ部品の製造方法は、寸法精度に優れ、大判化と高積層化を実現できるチップ部品の製造方法を提供できることから、各種電子機器用に有用である。
本発明の実施の形態1におけるチップ部品の斜視図 同基板の上に形成した複数のチップ部品の上面図 図2のA部の拡大平面図 同チップ部品の製造工程を示す断面工程図 同断面工程図 同断面工程図 同断面工程図 同断面工程図 同断面工程図 同断面工程図 従来のチップ部品の製造方法を説明するための製造工程図 同図11のB部の拡大分解斜視図
符号の説明
1 素体
2 端子電極
3 渦巻状金属
4 コイル部
5 絶縁樹脂層
6 チップ部品
7 ポスト部
8 基板
9 犠牲層
9a 金属薄膜
9b シランカップリング層
10、10a、10b、10c 空隙部
11 金属層
15 スルホール電極
16 レジストパターン

Claims (14)

  1. 枠状のポスト部で互いに連結した複数のチップ部品を分離する工程を有し、表面にシランカップリング層を形成した金属薄膜からなる犠牲層を形成した基板の上に枠状のポスト部で互いに連結した複数の前記チップ部品を形成する工程と、前記枠状のポスト部をエッチングによって除去した後、前記金属からなる犠牲層をエッチングによって除去することによって個片化する工程を含むチップ部品の製造方法。
  2. シランカップリング剤として、官能基がアミノ基からなるシランカップリング剤を用いる請求項1に記載のチップ部品の製造方法。
  3. スピンコート法を用いてシランカップリング水溶液を金属薄膜の表面に塗布する請求項1に記載のチップ部品の製造方法。
  4. ポスト部の幅を100μm以下とした請求項1に記載のチップ部品の製造方法。
  5. 犠牲層の厚みを10〜100nmとした請求項1に記載のチップ部品の製造方法。
  6. 基板をシリコン、ガラスまたは石英のいずれかとした請求項1に記載のチップ部品の製造方法。
  7. ポスト部の主成分を銅とし、犠牲層を形成する金属薄膜の主成分をアルミニムとした請求項1に記載のチップ部品の製造方法。
  8. ポスト部と犠牲層のエッチングを塩化第二鉄水溶液からなるエッチング液を用いて行う請求項7に記載のチップ部品の製造方法。
  9. ポスト部の主成分を銀とし、犠牲層を形成する金属薄膜の主成分をアルミニウムとした請求項1に記載のチップ部品の製造方法。
  10. ポスト部と犠牲層のエッチングをリン酸、酢酸および硝酸からなる混酸水溶液からなるエッチング液を用いて行う請求項9に記載のチップ部品の製造方法。
  11. 基板の上に金属薄膜とシランカップリング層からなる犠牲層を形成する第一の工程と、この犠牲層を形成した基板の上に、空隙部を有する絶縁樹脂層を形成する第二の工程と、前記空隙部と絶縁樹脂層の上に金属層を形成する第三の工程と、前記絶縁樹脂層の上面まで前記金属層を研磨して、複数の空隙部に枠状のポスト部および/または渦巻状金属からなるコイル部を形成する第四の工程を含む請求項1に記載のチップ部品の製造方法。
  12. 金属層の主成分を銅または銀とした請求項11に記載のチップ部品の製造方法。
  13. 金属層をめっき工法にて形成した請求項12に記載のチップ部品の製造方法。
  14. 絶縁樹脂層は、感光性樹脂を硬化させた感光性樹脂硬化物からなる請求項11に記載のチップ部品の製造方法。
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US20190304663A1 (en) * 2018-03-30 2019-10-03 Rohm Co., Ltd. Chip inductor

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