JP2008225173A - 定着装置 - Google Patents

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淳平 天野
Aya Kakishima
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Abstract

【課題】定着ベルト部材と記録媒体案内部材との間隙の変動を抑制し記録媒体案内部材による記録媒体の案内性能などの低下を抑制しうる定着装置を提供する。
【解決手段】定着装置60は、定着ベルト610を備える定着ベルトモジュール61と、定着ベルトモジュール61に圧接配置された加圧ロール62と、ニップ部Nの用紙搬送方向下流側に配置されニップ部Nを通過した用紙Pを用紙搬送方向下流側に向けて案内する排紙ガイド70とで主要部が構成されている。定着ベルトモジュール61は、ニップ部Nよりも下流側であって剥離パッド64に近接した位置に、ニップ部Nを通過した定着ベルト610を移動方向下流側に向けて案内するベルト案内部材69を備えている。ベルト案内部材69は、定着ベルト610の内側に押圧配置されているものの、定着ベルト610を介し加圧ロール62には押圧配置されていない。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に用いられる定着装置に関する。
記録媒体上に保持された未定着画像のこすれを防止するため、2つの定着ロールのうちの少なくとも1つに定着ベルトを掛け渡した定着装置が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
また、記録媒体の定着ベルトからの自己分離(セルフストリッピング)を可能とするため、ニップの出口分離部に対応した位置であって定着ベルトの内側に、出口分離部面を曲率の大きな形状部とした固定部材を備えた定着装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平3−133871号公報 特開2003−5566号公報
ここで、定着装置においては、例えば、定着ベルト部材の内側に配設された定着部材と、定着ベルト部材を介し定着部材に圧接され定着ベルト部材との間にニップ部を形成する圧接部材とが設けられる場合がある。また、ニップ部の下流側であって定着ベルト部材と所定の間隙をおいた位置に、ニップ部を通過した記録媒体を搬送方向下流側に案内する記録媒体案内部材が設けられる場合がある。
ところで、このような構成の定着装置においては、定着部材の変形等により定着ベルト部材の通過位置が変動し、定着ベルト部材と記録媒体案内部材との間隙が変動する場合がある。この結果、記録媒体案内部材による記録媒体の案内性能などが低下するおそれがある。
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、定着ベルト部材と記録媒体案内部材との間隙の変動を抑制し記録媒体の案内性能などの低下を抑制しうる定着装置を提供することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される定着装置は、記録媒体上に転写されたトナー像を当該記録媒体上に定着する定着装置であって、周回して定着作用を行う定着ベルト部材と、前記定着ベルト部材の内側に配設された回転しない固定部材と、前記定着ベルト部材を前記固定部材に押圧して当該定着ベルト部材との間に加圧域を形成する加圧部材と、前記加圧域より前記定着ベルト部材の移動方向下流側に設けられ当該定着ベルト部材の内周面に接触配置される接触部材と、前記加圧域より前記定着ベルト部材の移動方向下流側に設けられ、前記記録媒体の移動方向を案内する記録媒体案内部材と、前記定着ベルト部材の移動域の側方外側にて前記接触部材に対する前記記録媒体案内部材の位置を規定する位置規定部と、を備える。
ここで、前記接触部材は、前記定着ベルト部材の内周面に押圧された状態で接触配置されることを特徴とすることができる。また、前記接触部材と前記記録媒体案内部材との間における前記定着ベルト部材は、張架状態で配設されることを特徴とすることができる。さらに、前記接触部材は、前記定着ベルト部材を介し前記加圧部材に非圧接配置されることを特徴とすることができる。また、前記接触部材は、前記定着ベルト部材の内周面を押圧することで当該定着ベルト部材を屈曲させ、前記接触部材により形成される前記定着ベルト部材の屈曲部は、前記加圧域の下流端からの距離が10mm以下となる位置に配設されることを特徴とすることができる。
他の観点から捉えると、本発明が適用される定着装置は、記録媒体上に転写されたトナー像を当該記録媒体上に定着する定着装置であって、周回して定着作用を行う定着ベルト部材と、前記定着ベルト部材を張架し回転する定着ロール部材と、前記定着ベルト部材を前記定着ロール部材に押圧して当該定着ベルト部材との間に第1の加圧域を形成する加圧部材と、前記第1の加圧域より前記定着ベルト部材の移動方向下流側に回転しないように設けられ当該定着ベルト部材を前記加圧部材に押圧することで当該第1の加圧域に連続する第2の加圧域を形成する押圧部材と、前記第2の加圧域より前記定着ベルト部材の移動方向下流側に設けられ当該定着ベルト部材の内周面に接触配置される接触部材と、前記第2の加圧域より前記定着ベルト部材の移動方向下流側に設けられ、前記記録媒体の移動方向を案内する記録媒体案内部材と、前記定着ベルト部材の移動域の側方外側にて前記接触部材に対する前記記録媒体案内部材の位置を規定する位置規定部と、を備える。
ここで、前記接触部材は、前記定着ベルト部材を介し前記加圧部材に非圧接配置されることを特徴とすることができる。また、前記接触部材は、前記押圧部材と前記加圧部材との間で作用する単位圧力よりも小さい単位圧力にて前記定着ベルト部材を介し前記加圧部材に圧接配置されることを特徴とすることができる。また、前記押圧部材は、一端部側で前記定着ベルト部材を前記加圧部材に押圧し、前記接触部材は、前記押圧部材の他端部側に取り付けられたことを特徴とすることができる。さらに、前記接触部材は、前記加圧部材が配設された側に開口を備えたスリットが前記押圧部材との間に配設された状態で当該押圧部材と一体に形成されたことを特徴とすることができる。
請求項1記載の発明によれば、本構成を採用しない場合に比べ、定着ベルト部材と記録媒体案内部材との間隙の変動を抑制し記録媒体の案内性能などの低下を抑制しうる定着装置を提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、定着ベルト部材のたるみなどを抑制でき、本構成を有していない場合に比較して、定着ベルト部材と記録媒体案内部材との間隙の変動をより抑制することができる。
請求項3記載の発明によれば、定着ベルト部材のたるみなどを抑制でき、本構成を有していない場合に比較して、定着ベルト部材と記録媒体案内部材との間隙の変動をより抑制することができる。
請求項4記載の発明によれば、定着ベルト部材と記録媒体案内部材との間隙の変動を、本構成を有していない場合に比較してより抑制することができる。
請求項5記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、画像品位の低下を抑制することができる。
請求項6記載の発明によれば、本構成を採用しない場合に比べ、定着ベルト部材と記録媒体案内部材との間隙の変動を抑制し記録媒体の案内性能などの低下を抑制しうる定着装置を提供することができる。
請求項7記載の発明によれば、定着ベルト部材と記録媒体案内部材との間隙の変動を、本構成を有していない場合に比較してより抑制することができる。
請求項8記載の発明によれば、定着ベルト部材と記録媒体案内部材との間隙の変動を、本構成を有していない場合に比較してより抑制することができる。
請求項9記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、簡易な構成で定着ベルト部材と記録媒体案内部材との間隙の変動を抑制することができる。
請求項10記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、簡易な構成で定着ベルト部材と記録媒体案内部材との間隙の変動を抑制することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態を適用した画像形成装置1の概略構成図である。
画像形成装置1は、いわゆるタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像を形成する複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kと、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次重畳して転写(一次転写)させる一次転写部10とを備えている。また、画像形成装置1は、中間転写ベルト15上に転写されたトナー画像を記録媒体としての用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20と、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置60とを備えている。さらに、画像形成装置1は、記録用紙搬送機構50と、上記各装置(各部)の動作を制御する図示しない制御部とを有している。なお、本実施形態は、このようなタンデム型のカラー画像形成装置に限るものではなく、回転式現像装置を用いたカラーの画像形成装置や、モノクロの複写機等に適用しても良いものである。
各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、図中画像形成ユニット1Yに代表して示すように、矢印A方向に回転する感光体ドラム11を備えている。感光体ドラム11の周囲には、感光体ドラム11を帯電する帯電器12と、感光体ドラム11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)と、各色成分トナーを収容して感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14とが配設されている。さらに、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16と、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラムクリーナ17とが配設されている。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に、略直線状に配置されている。
中間転写ベルト15は、各種ロールにより、各感光体ドラム11の配列方向に沿って直線状に延びる経路を有して張架され、図1に示す矢印B方向に所定の速度で循環(周回)駆動されるようになっている。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に対向配置された一次転写ロール16によって構成されている。この一次転写ロール16は、感光体ドラム11に中間転写ベルト15を圧接させるようになっている。また、一次転写ロール16には、トナーの帯電極性と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像を中間転写ベルト15に順次静電吸引し、中間転写ベルト15上にトナー像を重畳形成する。
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像形成面側に配置される二次転写ロール22と、中間転写ベルト15を挟んでこの二次転写ロール22に対向配置されたバックアップロール25とによって構成されている。二次転写部20においては、二次転写ロール22とバックアップロール25との間に二次転写バイアスが印加され、両部材間には二次転写電界が形成されている。そして、二次転写部20は、中間転写ベルト15が支持したトナー像を、搬送供給される用紙P上に二次転写する。なお、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ35が設けられている。
記録用紙搬送機構50は、収容部51から用紙Pを二次転写部20へと搬送すると共に、二次転写部20でトナー像が転写(二次転写)された用紙Pを定着装置60に搬送する。
ここで、画像形成装置1は、図示しない制御部によって制御され、次のようにして画像形成を行う。まず、図示しない画像読取装置や図示しないパーソナルコンピュータ等から出力される画像データに基づいて、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kのそれぞれの感光体ドラム11上にそれぞれの色のトナー像を形成する。なお、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおけるトナー像の形成は、帯電器12によって帯電された感光体ドラム11上をレーザ露光器13で走査露光して静電潜像を形成し、その静電潜像を現像器14によって現像してトナー像を形成することによって行われる。
ついで、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体ドラム11上に形成したトナー像を、各一次転写部10において中間転写ベルト15上に重ね合わせて転写し、二次転写部20において記録用紙搬送機構50によって搬送される用紙P上に一括して静電転写する。その後、トナー像が転写された用紙Pを、記録用紙搬送機構50によって定着装置60に搬送し、定着装置60によって熱および圧力によってトナー像を用紙P上に定着させ、図示しない排紙収納部に排出する。
つぎに、本発明の実施の形態である定着装置60について詳細に説明する。
図2は、定着装置60の概略構成を示した断面図である。
同図に示すように、定着装置60は、定着ベルト610を備える定着ベルトモジュール61と、定着ベルトモジュール61に圧接配置された加圧ロール62と、後述するニップ部Nの用紙搬送方向下流側に配置されニップ部Nを通過した用紙Pを用紙搬送方向下流側に向けて案内する排紙ガイド70とで主要部が構成されている。
なお、本実施形態においては、加圧ロール62が定着ベルトモジュール61に圧接配置される結果、定着ベルトモジュール61と加圧ロール62との間に、用紙Pを加圧、加熱してトナー像を定着させるニップ部Nが形成されている。また、本実施形態においては、排紙ガイド70の用紙搬送方向下流側(用紙Pの移動方向下流側)に、所定の間隙をおいて対向して配置された通路板65U,65Lにより形成された排紙通路65と、排紙通路65の用紙搬送方向下流側に排紙ロール66とが配設されている。なお、ニップ部Nは、第一の加圧域としてのロールニップ部N1と、ロールニップ部N1よりも用紙搬送下流側に配設された第二の加圧域としての剥離パッドニップ部N2とから成る。
定着ベルトモジュール61は、回転可能に配設された定着ベルト610と、この定着ベルト610を張架しながら回転駆動する定着ロール611と、内側から定着ベルト610を張架する第1の張架ロール612とを備えている。また、定着ベルト610の外側に配設されてその周回経路を規定する第2の張架ロール613と、定着ロール611と第1の張架ロール612との間に且つ定着ベルト610の内側に配設され、定着ベルト610の経路を規定する第3の張架ロール614とを備えている。また、ニップ部Nよりも定着ベルト610の移動方向下流側にて定着ベルト610を内側から張架する第4の張架ロール615を備えている。
さらに、定着ベルトモジュール61は、定着ベルトモジュール61と加圧ロール62とが圧接する領域であるニップ部Nの下流側領域であって定着ロール611の近傍位置に剥離パッド64を備えている。また、ニップ部Nよりも下流側であって剥離パッド64に近接した位置に、ニップ部Nを通過した定着ベルト610を移動方向下流側に向けて案内するベルト案内部材69を備えている。
定着ベルト610は、所定幅、所定周長を有したフレキシブルなエンドレスベルトである。定着ベルト610は、たとえば、厚さ80μmのポリイミド樹脂で形成されたベース層と、ベース層の表面側(外周面側)に積層された厚さ200μmのシリコーンゴムからなる弾性体層と、さらに弾性体層上に被覆された厚さ30μmのテトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)チューブからなる剥離層とで構成することができる。なお、この定着ベルト610の構成は、使用目的や使用条件等の装置設計条件に応じて、材質・厚さ・硬度等を適宜選択することができる。
また、定着ベルト610は、その幅(定着ベルト610の移動方向と交差(直交)する方向における長さ)が、定着作用を施す用紙Pの幅(すなわち定着作用域の幅)より大きくなるように形成されている。また、定着ベルト610は、その幅が、定着ロール611や、張架ロール612〜615の軸方向における長さよりも所定量短くなるように形成されている。さらに、定着ベルト610は、その幅が、剥離パッド64の長手方向における長さや、ベルト案内部材69の長手方向における長さよりも所定量短くなるように形成されている。
定着ロール611は、例えば、所定長さのコアロール(芯金)と、このコアロールの表面を保護する保護層とから構成される。コアロールは、アルミニウム等によって形成され、また、例えば、外径65mm,厚さ10mmで円筒状に形成される。保護層は、コアロール表面の磨耗を防止する機能を有しており、例えば、厚さ200μmのフッ素樹脂により構成される。なお、定着ロール611は、この構成に限るものではなく、加圧ロール62との間でニップ部Nを形成する際に、加圧ロール62からの押圧力に対して殆ど変形を生じない充分にハードなロールとして機能する構成であればよい。そして定着ロール611は、図示しない駆動モータからの駆動力を受けて、たとえば250mm/sの表面速度で矢印C方向に回転する。
定着ロール611の内部には、ハロゲンヒータ616aが配設されている。そして、このハロゲンヒータ616aは、制御部(不図示)により制御される構成となっている。制御部は、定着ロール611の表面に接触するように配置された温度センサ617aの計測値に基づき、定着ロール611の表面温度が150℃となるように、ハロゲンヒータ616aを制御する。
第1の張架ロール612は、たとえば、アルミニウム等によって形成された外径30mm,厚さ2mm、所定長さの円筒状ロールであり、また、内部に加熱源としてのハロゲンヒータ616bを備えている。そして、このハロゲンヒータ616bは、制御部により制御される構成となっている。制御部は、第1の張架ロール612の表面に接触するように配置された温度センサ617bの計測値に基づき、第1の張架ロール612の表面温度が190℃となるように、ハロゲンヒータ616bを制御する。この結果、第1の張架ロール612は、定着ベルト610を張架する機能とともに、定着ベルト610を内周面側から加熱する機能も有している。なお、第1の張架ロール612の両端部には、この第1の張架ロール612を介して定着ベルト610を外側に押圧するバネ部材(不図示)が配設され、定着ベルト610には張力が付与された状態となっている。
また、詳細な説明は省略するが、第1の張架ロール612は、一方の端部側の支点を中心として他端部が定着ベルト610に対して離接する方向に揺動可能に設けられている。また、本実施形態における定着装置60には、制御部によって制御されるとともにこの他端部を揺動する駆動源(不図示)と、定着ベルト610の幅方向における位置を検知するセンサとが配設されている。そして、制御部は、上記センサからの検出結果に応じて駆動源を介し第1の張架ロール612を上記離接する方向に揺動させる。この結果、定着ベルト610は、幅方向における所定の範囲内を移動するようになる。
第2の張架ロール613は、たとえば、アルミニウム等によって形成された外径30mm,厚さ2mm、所定長さの円筒状ロールである。また、第2の張架ロール613は、表面にたとえば厚さ20μmのフッ素樹脂からなる剥離層を備えている。この剥離層は、紙粉や、定着ベルト610の外周面に付着したオフセットトナーなどが、第2の張架ロール613に堆積するのを防止する機能を有している。
また、第2の張架ロール613は、内部に加熱源としてのハロゲンヒータ616cを備えている。そして、このハロゲンヒータ616cは、制御部により制御される構成となっている。制御部は、第2の張架ロール613の表面に接触するように配置された温度センサ617cの計測値に基づき、第2の張架ロール613の表面温度が190℃となるように、ハロゲンヒータ616cを制御する。この結果、第2の張架ロール613は、定着ベルト610を張架する機能とともに、定着ベルト610を外周面側から加熱する機能も有している。このため、本実施の形態における定着装置60は、定着ロール611と第1の張架ロール612および第2の張架ロール613とによって定着ベルト610が加熱される構成となっている。
第3の張架ロール614は、アルミニウム等によって形成されるとともに所定径および所定長さに形成された円柱状ロールである。また、第3の張架ロール614は、回転可能に支持されており、第1の張架ロール612から定着ロール611に至る定着ベルト610の経路を規定している。
第4の張架ロール615は、たとえば、アルミニウム等によって形成され、また、例えば、外径12mm、所定長さに形成された円柱状ロールである。第4の張架ロール615は、ベルト案内部材69よりも定着ベルト610の移動方向下流側に、また、定着ベルト610の内側に配設され、ベルト案内部材69の下流側にて定着ベルト610を内側から張架する。
剥離パッド64は、剛体として形成され、また定着ロール611の軸方向に沿って且つ定着ロール611の軸方向全域にわたって設けられた固定部材である。また、剥離パッド64は、断面が略円弧形状に形成された部材である。さらに、剥離パッド64は、例えばステンレス等の金属や樹脂等により形成された部材である。また、剥離パッド64は、加圧ロール62が定着ベルト610を介して定着ロール611に圧接される領域(「ロールニップ部N1」)の下流側近傍位置に配置されている。さらに、剥離パッド64は、定着ベルト610の内側に配設され、定着ベルト610を介して加圧ロール62を所定の幅領域に亘って所定の荷重で均一に押圧するように設置されている。この結果、「剥離パッドニップ部N2」が形成される。なお、本実施形態における剥離パッドニップ部N2は、定着ベルト610の進行方向に沿って5mmとなっている。
また、本実施形態においては、定着ロール611の軸方向外側に配設されるとともに、その一端部が剥離パッド64の長手方向における端部に取り付けられ、また、他端部が定着ロール611の支持軸に回転可能に取り付けられた支持部材618が設けられている。なお、図2は、断面を示したものであるが、説明の便宜のため支持部材618を合わせて表示している。この支持部材618は、定着ロール611の軸方向における両側に2つ配設され、剥離パッド64の両端を支持している。この結果、剥離パッド64は、定着ロール611の外周面に沿って移動(揺動)可能となっている。
また、本実施形態においては、剥離パッド64を加圧ロール62方向に向けて付勢するスプリング等の付勢部材(不図示)が設けられている。この付勢部材は、例えば、定着ベルト610が加圧ロール62を所定の荷重で(例えば、10kgf)で押圧するように、剥離パッド64を加圧ロール62に向けて付勢する。
ベルト案内部材69は、剛体として形成され、また定着ロール611の軸方向に沿って且つ定着ロール611の軸方向全域にわたって設けられた部材である。このベルト案内部材69は、接触部材の一つして機能する。また、ベルト案内部材69は、定着ベルト610の幅方向(定着ベルト610の移動方向に交差(直交)する方向)における長さが定着ベルト610の幅よりも長く形成されるとともに、定着ベルト610の幅方向における両端部(左右側縁)から所定量突出するように配設されている。また、ベルト案内部材69は、剥離パッド64の外側面64cおよび接触面64d(図3参照)に倣った形状で形成されている。
さらに、ベルト案内部材69は、ステンレス合金鋼(SUS)等の金属や樹脂等により形成された剛体状の部材である。また、ベルト案内部材69は、定着ベルト610の内側に配設されるとともに、剥離パッド64よりも定着ベルト610の移動方向下流側に配設されている。さらに、ベルト案内部材69は、ニップ部Nを通過した定着ベルト610を内側から押圧するとともに、この押圧により定着ベルト610を屈曲させている。なお、ベルト案内部材69は、定着ベルト610の内側に押圧配置されているものの、定着ベルト610を介し加圧ロール62には押圧配置されていない。換言すれば、ベルト案内部材69と定着ベルト610の内周面とは接触するものの、ベルト案内部材69の接触面69b(図3参照)と加圧ロール62とが対向する位置においては、定着ベルト610と加圧ロール62とが接触しない状態となっている。
加圧部材としての加圧ロール62は、たとえば、基体としての円柱状ロール621と、円柱状ロール621の外周面に配設された弾性層622と、弾性層622の外周面に配設された剥離材層623とから構成されたソフトロールである。円柱状ロール621は、例えばアルミニウム等によって外径45mm、所定長さに形成される。弾性層622は、例えば、ゴム硬度30°(JIS−A)のシリコーンゴムから形成される。剥離材層623は、例えば、膜厚150μmのPFAチューブから形成される。加圧ロール62は、定着ベルトモジュール61に押圧されるように設置され、定着ロール611の回転に伴い、図中矢印E方向に回転する。
ここで、本実施形態においては、後述するように、定着ベルト610は、剥離パッドニップ部N2を通過した後、ベルト案内部材69の側面に倣って移動する結果、その進行方向が第4の張架ロール615方向に屈曲するように急激に変化する。このため、用紙Pは、定着ベルト610に追随できず、自身の所謂「コシ」によって定着ベルト610から剥離される。ところで、用紙Pの剥離のし易さは、用紙Pの剛性や、平滑度、進行方向先端部における余白(無画像領域)の大きさ、用紙Pに形成された画像の密度等に左右される。例えば、厚みがある場合など剛性が高い用紙Pの場合、定着ベルト610から剥離し易いが、薄紙など剛性の低い用紙Pの場合、定着ベルト610から剥離しにくい。また、余白が狭いほど用紙Pほど隔離しにくく、さらに、写真画像のようにトナー密度が高い画像が保持された用紙Pほど剥離しにくい。
そして、定着ベルト610から用紙Pが剥離しにくい場合、用紙Pの剥離位置は、容易に剥離する場合に比較して定着ベルト610の移動方向下流側となる。最悪の場合、画像が形成されない余白部は剥離しても画像が形成された部位が剥離しないことも生じ得る。
このため、本実施形態においては、剥離のしやすさの違いによって剥離位置の異なる用紙Pを定められた搬送経路に案内して剥離を促進させる排紙ガイド70を設ける構成としている。この排紙ガイド70は、定着ベルト610を挟みベルト案内部材69の対向位置に、また、ニップ部Nよりも定着ベルト610の移動方向下流側に配設されている。また、排紙ガイド70は、ベルト案内部材69を通過した定着ベルト610と加圧ロール62とにより形成されるくさび状領域内に配設されている。また、排紙ガイド70は、用紙Pが通過していく用紙搬送経路R(図3参照)よりも定着ロール611側に配置されている。なお、排紙ガイド70の詳細については、後述する。
ここで、定着装置60の動作について説明する。定着装置60にて定着が行われる際、まず定着ベルトモジュール61に対し離間状態にある加圧ロール62が、不図示の駆動源により定着ベルトモジュール61に押圧される。次いで、トナー像が保持された用紙Pがニップ部Nに導入される。このとき、定着ロール611は、駆動源(不図示)からの駆動力を受けて、矢印C方向に回転している。また、定着ベルト610は、定着ロール611が回転するのに伴い、定着ロール611に従動して矢印D方向に回転している。さらに、加圧ロール62も、定着ベルト610の回転に従動して矢印E方向に回転を行っている。ニップ部N内に導入された用紙Pは、この回転している定着ベルト610および加圧ロール62により下流方向に搬送され、ロールニップ部N1および剥離パッドニップ部N2を順次通過していく。
そして、用紙Pは、このロールニップ部N1および剥離パッドニップ部N2を通過する過程において、定着ベルト610および加圧ロール62から加圧、および加熱作用を受ける。この結果、用紙Pに対しトナー像の定着が行われる。剥離パッドニップ部N2を通過した定着ベルト610は、その後ベルト案内部材69の側面に倣って移動する。これにより、定着ベルト610の進行方向は、第4の張架ロール615方向に屈曲するように急激に変化する。
このため、ニップ部Nにおいて加圧および加熱作用を受けた用紙Pは、定着ベルト610の進行方向の変化に追随できなくなる。この結果、まず用紙Pの先端部が自身の所謂「コシ」によって定着ベルト610から剥離し、この剥離した先端部が排紙ガイド70に捕捉される(接触する)。そして、排紙ガイド70に先端が捕捉された用紙Pは、定着ベルト610の進行に伴いこの排紙ガイド70によって強制的に搬送方向下流側に案内される。この結果、用紙Pと定着ベルト610との剥離が促進され、用紙Pは定着ベルト610から安定的に剥離される。そして、定着ベルト610から剥離された用紙Pは、排紙通路65を通過した後、排紙ロール66によって機外に排出され、定着処理が完了する。
そして、定着処理が完了すると、加圧ロール62は、不図示の駆動源により定着ベルトモジュール61から後退し、定着ベルトモジュール61から離間した所定の位置に配置される。なお、定着がなされる用紙Pが剛性を有する厚紙等である場合には、排紙ガイド70による剥離の補助がなされず、用紙Pは自身の所謂「コシ」によって定着ベルト610から剥離する(セルフストリップ)場合がある。このため、排紙ガイド70は、定着がなされる用紙Pが、剛性が小さく定着ベルト610から剥離されにくい薄紙等である場合に特に有用となる。
なお、ニップ部Nに作用する熱は、主として定着ベルト610によって供給される。定着ベルト610は、定着ロール611の内部に配置されたハロゲンヒータ616aから定着ロール611を通じて供給される熱と、第1の張架ロール612の内部に配置されたハロゲンヒータ616bから第1の張架ロール612を通じて供給される熱と、第2の張架ロール613の内部に配置されたハロゲンヒータ616cから第2の張架ロール613を通じて供給される熱とによって加熱される。このため、ニップ部Nにおいて熱が奪われたとしても、主に第1の張架ロール612および第2の張架ロール613によって適切かつ速やかに定着ベルト610に熱エネルギーを補給することができる。この結果、ニップ部Nにおいて、プロセススピードがたとえば250mm/sという高速であっても充分な熱量を確保することができる。
ここで、剥離パッド64、ベルト案内部材69、排紙ガイド70などについて図3および図4を用いて更に詳細に説明する。なお、図3は、ニップ部Nの下流側を拡大して示した構成図であり、図4は、排紙ガイド70を詳細に示した説明図である。
剥離パッド64は、図3に示すように、定着ロール611に対向する内側面64aと、定着ベルト610を加圧ロール62に押圧する押圧面64bと、押圧面64bに対して所定の角度を有する外側面64cと、外側面64cに対して所定の角度を有しベルト案内部材69と接触する接触面64dと、上記付勢部材により押圧される上面64eとを備えている。なお、剥離パッド64の押圧面64bには、摩擦係数が小さく、また耐熱性を有する四フッ化エチレン等による樹脂シートが貼付またはコートされており、剥離パッド64と定着ベルト610の内周面との円滑な摺動を可能にしている。
ベルト案内部材69は、上述のとおり、剥離パッド64の外側面64cおよび接触面64dに倣った形状で形成されている。より詳細には、剥離パッド64の外側面64cに沿って直線状に形成された部分と、この部分に対して所定の角度を有し接触面64dに沿って直線状に形成された部分とから形成されている。さらに詳細に説明すると、ベルト案内部材69は、剥離パッド64の外側面64cに対向配置される内側面69aと、定着ベルト610の内周面に押圧配置される接触面69bとを備えている。また、接触面69bに対して所定の角度を有するとともに、接触面69bを通過した定着ベルト610から離間するように配設された外側面69cを備えている。さらに、剥離パッド64における接触面64dに接触配置される接触面69dと、接触面69dと外側面64cとを結ぶ上面69eとを備えている。
ベルト案内部材69は、接触面69dが、剥離パッド64における接触面64dに接触配置されるとともに、この接触配置された状態においてねじ等により剥離パッド64に締結固定されている。また、ベルト案内部材69は、剥離パッド64のうち、定着ベルト610を介し加圧ロール62を押圧する側(一端部側)ではなく、他端部側に取り付けられている。また、他の観点から捉えると、ベルト案内部材69は、支持部材618と剥離パッド64との接合部を挟みニップ部Nの反対側において、剥離パッド64にとりつけられている。
また、ベルト案内部材69は、剥離パッド64の外側面64cと、内側面69aとの間にスリット(間隙)が形成された状態で、剥離パッド64に取り付けられた状態となっている。なお、このスリットは、加圧ロール62側に開口が形成された状態となっている。また、このスリットは、定着ベルト610の進行方向における幅D1が1mmとなっている。さらに、本実施形態においては、ベルト案内部材69が、定着ベルト610の内周面に押圧配置される結果、接触面69bと外側面69cとの接合部(交点)において定着ベルト610が屈曲している。なお、本実施形態においては、ニップ部Nの下流端からこの屈曲部までの距離D2が5mmとなっている。
次に、排紙ガイド70について、図4も参照しながら説明する。
本実施形態における排紙ガイド70は、バッフル板71と、支持軸72と、渦巻きスプリング73と、固定部材74とを備えている。
バッフル板71は、薄板状に形成されるとともに、その先端が定着ベルト610の外周面に近接した状態で配置されている。また、バッフル板71は、用紙搬送経路Rに対して所定の角度を有する状態で配設されている。このバッフル板71は、移動経路が急変した定着ベルト610から先端が剥離した用紙Pを捕捉することで用紙Pの移動を規制し、定着ベルト610からの用紙Pの剥離を促進している。また、バッフル板71は、捕捉した用紙Pを下流側に配置された排紙通路65(図2参照)に案内する。
バッフル板71は、基板71Bと、所定の剛性を有する薄板によって形成されたガイド板71Aとから主要部が構成されている。なお、ガイド板71Aは、接着等により基板71Bの表面に一体に固定されている。このガイド板71Aは、記録媒体案内部材の一つとして機能する。
ガイド板71Aは、たとえば厚さ0.2mmのステンレス合金鋼(SUS)等によって形成され、その幅は定着ベルト610の幅(すなわち定着域の幅)より所定量広く設定されている。また、その表面(下側の面)には、摩擦係数が小さく耐熱性を有する四フッ化エチレン等による樹脂シートが貼り付けられて、用紙Pと低摩擦となるように形成されている。さらに、ガイド板71Aは、定着ベルト610から離間した状態で配設されるとともに、その先端部と定着ベルト610の外周面との間に所定の間隙が形成されるように配設されている。
基板71Bは、鋼板等によって所定の剛性を有するように形成されている。また、基板71Bは、後端側(用紙Pの移動方向下流側:図4中右側)であって、左右両側(基板71Bの幅方向における両側)に、第4の張架ロール615(図2参照)が配置された側に立設した装着部71Baを備えている。また、基板71Bは、先端部であって左右両側に、位置決め突起71Bbを備えている。この位置決め突起71Bbは、位置規定部の一つとして機能する。なお、各々の位置決め突起71Bbは、所定幅で形成されるとともに、第4の張架ロール615が配置された側に所定の高さを有した状態で立設されている。さらに、基板71Bは、ガイド板71Aと同様に、幅が定着ベルト610の幅よりも大きく形成されている。また、位置決め突起71Bbは、定着ベルト610の側縁より外側に位置するとともに、定着ベルト610の側縁より側方(外側)に突出するベルト案内部材69と接触可能な位置に配設されている。
支持軸72は、円筒状部材として構成されるとともに、定着ベルト610の幅方向に配設され、また、その端部(不図示)が定着装置60を構成する筐体(不図示)に取り付けられた状態となっている。また、この支持軸72は、装着部71Baに形成された貫通孔に貫通状態で配設されている。この結果、基板71Bは、支持軸72を中心として揺動(回転)可能な状態となっている。
渦巻きスプリング73は、その内部に支持軸72が貫通した状態で配設されるとともに、一端部および他端部が、上記筐体に配設された固定部材74と基板71Bとの間に配設された状態となっている。この結果、渦巻きスプリング73の弾性復元力によって、基板71Bは定着ベルト610方向に付勢されるとともに、先端部に配設された両突起71Bbがベルト案内部材69に押圧された状態となる。この結果、ガイド板71Aの先端部が、定着ベルト610と上記所定の間隙をおいた位置に配置される。
ところで、ベルト案内部材69を設けずに、剥離パッド64に対して上記位置決め突起71Bbを押圧させることも可能である。しかしながら、剥離パッド64は、加圧ロール62からの押圧力を受け大きく変形する場合がある。この結果、例えば、ガイド板71Aの先端部と定着ベルト610との間隙に変動が生じるおそれがある。
そこで、本実施形態においては、剥離パッド64の下流側にベルト案内部材69を設けるとともに、このベルト案内部材69に上記位置決め突起71Bbを押圧する構成としている。ベルト案内部材69は、上述のとおり、定着ベルト610の内側に押圧配置されているものの、定着ベルト610を介し加圧ロール62には押圧配置されていない。この結果、ベルト案内部材69には加圧ロール62からの押圧力が直接的に作用せず、ベルト案内部材69の変形を抑制することが可能となる。
また、本実施形態においては、ベルト案内部材69に基板71Bを押圧する構成としている。排紙ガイド70は、基板71Bをベルト案内部材69に押圧する構成ではなく、定着装置60の支持筐体(不図示)にのみ固定する構成とすることもできる。しかしながらこの場合、バッフル板71、支持軸72、渦巻きスプリング73、固定部材74などの製造公差などの影響を受け、高い精度にて排紙ガイド70を設置することが困難となる場合がある。また、高精度にて取り付けが可能であったとしても、厳密な位置調整などを要しコストが増してしまうという不具合がある。そこで、本実施形態においては、上述のとおり、ベルト案内部材69に基板71Bを押圧する構成としている。
また、本実施形態においては、上述のとおり、ベルト案内部材69の接触面69bを定着ベルト610の内周面に押圧配置する構成としている。この結果、接触面69bを通過した定着ベルト610は、第4の張架ロール615(図2参照)との間において張架状態となる。このため、接触面69bと第4の張架ロール615間においては、定着ベルト610のばたつき、たるみなどが防止され、定着ベルト610は安定して移動するようになる。
さらに、本実施形態においては、上述のとおり、ベルト案内部材69は、剥離パッド64のうち、定着ベルト610を介し加圧ロール62を押圧する側(一端部側)ではなく、他端部側に取り付けられている。即ち、ベルト案内部材69は、剥離パッド64のうち変形が生じにくい箇所に取り付けられている。この結果、剥離パッド64の変形によるベルト案内部材69の位置変動や変形などを抑制することが可能となる。
また、本実施形態においては、ベルト案内部材69と剥離パッド64とを別部材とし、剥離パッド64にベルト案内部材69を取り付けた構成としたが、一体の部材として構成することもできる。なお、このように一体に構成する場合には、図3で示したようにニップ部N側に開口を備えたスリット(間隙)を形成することが望ましい。
さらに、本実施形態においては、ベルト案内部材69を剥離パッド64に取り付けた構成としたが、ベルト案内部材69は、定着装置60の支持筐体(不図示)等に取り付ける構成とすることも可能である。但し、装置の大型化、複雑化を防止し構成を簡素化するという観点からは、剥離パッド64に取り付ける方が望ましい。
なお、本実施形態のように、ベルト案内部材69が定着ベルト610を介し加圧ロール62に押圧されない構成とした場合、上述のとおり、ベルト案内部材69は、加圧ロール62からの押圧力を直接受けない構成となる。このような構成の場合、ニップ部Nの下流端から定着ベルト610の屈曲部までの領域において、用紙Pに対し加圧ロール62から圧力が作用しない無加圧領域が形成される。そして、この無加圧領域が形成されると、用紙P中の水分の気化による水蒸気や、トナー空隙に存在する空気の熱膨張によって、トナー像が乱される所謂ブリスタという現象が生じるおそれがある。ブリスタによるトナー像の乱れを抑制するためには、ニップ部Nの下流端から定着ベルト610の屈曲部までの距離D2を、10mm以下とすることが望ましい。
また、本実施形態では、上述のとおり、ベルト案内部材69が定着ベルト610を介し加圧ロール62に押圧されない構成としたが、定着ベルト610を介し加圧ロール62に押圧される構成とすることもできる。ただし、この場合、ベルト案内部材69が大きく変形するおそれがあることから、剥離パッド64が定着ベルト610を介して加圧ロール62を押圧する際の単位圧力よりも小さい単位圧力で、ベルト案内部材69が定着ベルト610を介し加圧ロール62に押圧される構成とすることが望ましい。
本実施の形態を適用した画像形成装置の概略構成図である。 定着装置の概略構成を示した断面図である。 ニップ部の下流側を拡大して示した構成図である。 排紙ガイドを詳細に示した説明図である。
符号の説明
60…定着装置、62…加圧ロール、64…剥離パッド、69…ベルト案内部材、
71…バッフル板、71Bb…位置決め突起、610…定着ベルト、611…定着ロール

Claims (10)

  1. 記録媒体上に転写されたトナー像を当該記録媒体上に定着する定着装置であって、
    周回して定着作用を行う定着ベルト部材と、
    前記定着ベルト部材の内側に配設された回転しない固定部材と、
    前記定着ベルト部材を前記固定部材に押圧して当該定着ベルト部材との間に加圧域を形成する加圧部材と、
    前記加圧域より前記定着ベルト部材の移動方向下流側に設けられ当該定着ベルト部材の内周面に接触配置される接触部材と、
    前記加圧域より前記定着ベルト部材の移動方向下流側に設けられ、前記記録媒体の移動方向を案内する記録媒体案内部材と、
    前記定着ベルト部材の移動域の側方外側にて前記接触部材に対する前記記録媒体案内部材の位置を規定する位置規定部と、
    を備えることを特徴とする定着装置。
  2. 前記接触部材は、前記定着ベルト部材の内周面に押圧された状態で接触配置されることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記接触部材と前記記録媒体案内部材との間における前記定着ベルト部材は、張架状態で配設されることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  4. 前記接触部材は、前記定着ベルト部材を介し前記加圧部材に非圧接配置されることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  5. 前記接触部材は、前記定着ベルト部材の内周面を押圧することで当該定着ベルト部材を屈曲させ、
    前記接触部材により形成される前記定着ベルト部材の屈曲部は、前記加圧域の下流端からの距離が10mm以下となる位置に配設されることを特徴とする請求項4記載の定着装置。
  6. 記録媒体上に転写されたトナー像を当該記録媒体上に定着する定着装置であって、
    周回して定着作用を行う定着ベルト部材と、
    前記定着ベルト部材を張架し回転する定着ロール部材と、
    前記定着ベルト部材を前記定着ロール部材に押圧して当該定着ベルト部材との間に第1の加圧域を形成する加圧部材と、
    前記第1の加圧域より前記定着ベルト部材の移動方向下流側に回転しないように設けられ当該定着ベルト部材を前記加圧部材に押圧することで当該第1の加圧域に連続する第2の加圧域を形成する押圧部材と、
    前記第2の加圧域より前記定着ベルト部材の移動方向下流側に設けられ当該定着ベルト部材の内周面に接触配置される接触部材と、
    前記第2の加圧域より前記定着ベルト部材の移動方向下流側に設けられ、前記記録媒体の移動方向を案内する記録媒体案内部材と、
    前記定着ベルト部材の移動域の側方外側にて前記接触部材に対する前記記録媒体案内部材の位置を規定する位置規定部と、
    を備えることを特徴とする定着装置。
  7. 前記接触部材は、前記定着ベルト部材を介し前記加圧部材に非圧接配置されることを特徴とする請求項6記載の定着装置。
  8. 前記接触部材は、前記押圧部材と前記加圧部材との間で作用する単位圧力よりも小さい単位圧力にて前記定着ベルト部材を介し前記加圧部材に圧接配置されることを特徴とする請求項6記載の定着装置。
  9. 前記押圧部材は、一端部側で前記定着ベルト部材を前記加圧部材に押圧し、
    前記接触部材は、前記押圧部材の他端部側に取り付けられたことを特徴とする請求項6記載の定着装置。
  10. 前記接触部材は、前記加圧部材が配設された側に開口を備えたスリットが前記押圧部材との間に配設された状態で当該押圧部材と一体に形成されたことを特徴とする請求項6記載の定着装置。
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