JP2008211941A - 誘導電動機のベクトル制御装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】誘導電動機を運転させたときの運転条件に応じて効率よく誘導電動機を制御することができるような励磁電流指令及びトルク電流指令を、容易に確実に設定することができる誘導電動機の制御装置及び方法を提供する。
【解決手段】誘導電動機用のベクトル制御装置であって、回転数、トルク、トルク電流及び励磁電流の関係のデータが記述されたデータテーブルと、回転数及びトルク指令を取得し、前記データテーブルを参照してトルク電流指令iq *及び励磁電流指令id *を生成する電流指令生成器と、前記誘導電動機運転時に前記データテーブルに記述されたデータを、運転状態に合わせたデータに書き換えるデータ更新手段とを有し、新たな励磁電流及びトルク電流を演算する手段と、前記新たな励磁電流及びトルク電流に前記データテーブルを書き換えることによって、誘導電動機の運転状態に合わせて前記データテーブルのデータを更新する。
【選択図】図1
【解決手段】誘導電動機用のベクトル制御装置であって、回転数、トルク、トルク電流及び励磁電流の関係のデータが記述されたデータテーブルと、回転数及びトルク指令を取得し、前記データテーブルを参照してトルク電流指令iq *及び励磁電流指令id *を生成する電流指令生成器と、前記誘導電動機運転時に前記データテーブルに記述されたデータを、運転状態に合わせたデータに書き換えるデータ更新手段とを有し、新たな励磁電流及びトルク電流を演算する手段と、前記新たな励磁電流及びトルク電流に前記データテーブルを書き換えることによって、誘導電動機の運転状態に合わせて前記データテーブルのデータを更新する。
【選択図】図1
Description
本発明は、誘導電動機のベクトル制御装置及び方法に関する。
誘導電動機の一次電流を励磁電流成分とトルク電流成分とに分離してそれぞれの電流成分を独立に制御し、ベクトル空間上で合成するベクトル制御と呼ばれる制御方法が知られており、ベクトル制御においては励磁電流成分とトルク電流成分を分離する際のそれぞれの電流値が重要となる。
従来のベクトル制御装置においては、励磁電流指令(id *)及びトルク電流指令(iq *)は、テストベンチでトルク指令と回転数条件から励磁電流指令(id *)及びトルク電流指令(iq *)を読み取ることのできる電流テーブルをあらかじめ作成しておくことで設定入力データとして与えられ、一般的には誘導電動機の定格電流の設計値に対する比率で与えられる。
このような電流テーブルの一例を図6に示した。図6(A)は回転数ω、トルクTから励磁電流指令(id *)を読み取ることのできる電流テーブルの一例であり、図(B)は回転数ω、トルクTからトルク電流指令(iq *)を読み取ることのできる電流テーブルの一例である。
このような電流テーブルの一例を図6に示した。図6(A)は回転数ω、トルクTから励磁電流指令(id *)を読み取ることのできる電流テーブルの一例であり、図(B)は回転数ω、トルクTからトルク電流指令(iq *)を読み取ることのできる電流テーブルの一例である。
このようにトルク指令と回転数条件から励磁電流指令(id *)及びトルク電流指令(iq *)を出力する制御装置は、例えば特許文献1に開示されている。
しかしながら、上記の従来のベクトル制御においては、設定入力データとして与えられる励磁電流指令(id *)及びトルク電流指令(iq *)は、誘導電動機の実機のモータ定数と設計値の間に誤差があると、その誤差に比例した誤差が発生してしまう。また、設定入力データとして与えられる励磁電流指令(id *)及びトルク電流指令(iq *)は、テストベンチで作成した電流テーブルから設定入力されており、誘導電動機の実運転時には運転条件によって誘導電動機のパラメータが変化するため、実運転時に調整が必要である。
そのため一般的には、励磁電流指令(id *)及びトルク電流指令(iq *)の両設定値を実機毎に調整することで対処しているが、この調整は使用する誘導電動機を実負荷運転や無負荷試験を行ってトルク計測や各種定数算出することを必要とし、多くの時間と費用が必要となる。さらにこの調整は同じ誘導機を用いる場合においても、例えば減定格運転を行う場合にも必要となるため、さらに多くの時間と費用が必要となる。
従って、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、誘導電動機を運転させたときの運転条件に応じて効率よく誘導電動機を制御することができるような励磁電流指令(id *)及びトルク電流指令(iq *)を、容易に確実に設定することができる誘導電動機の制御装置及び方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明においては、
電流値を励磁電流成分とトルク電流成分とにベクトル分割してそれぞれの電流成分を独立に制御するように構成された誘導電動機用のベクトル制御装置であって、回転数、トルク、トルク電流及び励磁電流の関係のデータが記述されたデータテーブルと、回転数及びトルク指令を取得し、前記データテーブルを参照してトルク電流指令及び励磁電流指令を生成する電流指令生成器と、前記誘導電動機運転時に前記データテーブルに記述されたデータを、運転状態に合わせたデータに書き換えるデータ更新手段と、を有し、前記データ更新手段は、1次抵抗(R)を求める手段と、前記電流指令生成器で生成した励磁電流及びトルク電流を用いて2次時定数(L/R)及びインダクタンス(L)を求める手段と、前記2次時定数(L/R)及びインダクタンス(L)に基づいて新たな励磁電流及びトルク電流を演算する手段と、前記新たな励磁電流及びトルク電流に前記データテーブルを書き換えることによって、誘導電動機の運転状態に合わせて前記データテーブルのデータを更新する手段とから成ることを特徴とする。
電流値を励磁電流成分とトルク電流成分とにベクトル分割してそれぞれの電流成分を独立に制御するように構成された誘導電動機用のベクトル制御装置であって、回転数、トルク、トルク電流及び励磁電流の関係のデータが記述されたデータテーブルと、回転数及びトルク指令を取得し、前記データテーブルを参照してトルク電流指令及び励磁電流指令を生成する電流指令生成器と、前記誘導電動機運転時に前記データテーブルに記述されたデータを、運転状態に合わせたデータに書き換えるデータ更新手段と、を有し、前記データ更新手段は、1次抵抗(R)を求める手段と、前記電流指令生成器で生成した励磁電流及びトルク電流を用いて2次時定数(L/R)及びインダクタンス(L)を求める手段と、前記2次時定数(L/R)及びインダクタンス(L)に基づいて新たな励磁電流及びトルク電流を演算する手段と、前記新たな励磁電流及びトルク電流に前記データテーブルを書き換えることによって、誘導電動機の運転状態に合わせて前記データテーブルのデータを更新する手段とから成ることを特徴とする。
このことで、誘導電動機の運転状態に合わせたデータテーブルの作成が可能となり、その結果、励磁電流指令(id *)及びトルク電流指令(iq *)の設定が可能となるため、高効率な誘導電動機の運転が可能となる。
また、データテーブルの初期データは誘導電動機の設計値を元に設定するとよい。データテーブルの初期データを用意し、トルク指令及び回転数が設定されると、新たな励磁電流及びトルク電流が算出されるため、データテーブルの更新が可能となる。
また、データテーブルの初期データは誘導電動機の設計値を元に設定するとよい。データテーブルの初期データを用意し、トルク指令及び回転数が設定されると、新たな励磁電流及びトルク電流が算出されるため、データテーブルの更新が可能となる。
また、制御方法の発明としては、電流指令生成器で電流値を励磁電流成分とトルク電流成分とにベクトル分割してそれぞれの電流成分を独立に制御する誘導電動機用のベクトル制御方法であって、回転数、トルク、トルク電流及び励磁電流の関係のデータが記述されたデータテーブルを与えるステップと、前記電流指令生成器がトルク指令を取得するステップと、前記電流指令生成器が回転数を取得するステップと、前記電流指令生成器が前記トルク指令及び回転数から、前記データテーブルを参照してトルク電流指令及び励磁電流指令を生成するステップと、前記誘導電動機運転時に前記データテーブルに記述されたデータを運転状態に合わせたデータに書き換えるデータ更新ステップと、を備え、前記データ更新ステップは、1次抵抗(R)を求めるステップと、前記トルク電流指令及び励磁電流指令を用いて2次時定数(L/R)及びインダクタンス(L)を求めるステップを有し、前記2次時定数(L/R)及びインダクタンス(L)に基づいて新たな励磁電流及びトルク電流を演算し、前記誘導電動機を運転する際にモータの運転状態に合わせたデータに前記データテーブルのデータを更新することを特徴とする。
前記1次抵抗(R)を求める手段は、前記1次抵抗(R)に交流電流を供給する手段と、前記交流電流を直流電流に切り替える切替手段とを有し、直流電流の電流値及び電圧値から1次抵抗(R)を演算する手段であって、前記交流電流を供給し始めてから前記切替手段によって直流電流に切り替えるまでの時間を調整することによって、直流電流に切り替える際の誘導電動機の温度を調整できるようにしたことを特徴とする。
このことにより、誘導電動機の温度を実運転時と近い温度に調整することができるため、実際に誘導電動機を製品装置に取り付けて実運転させることなく、データテーブルの更新が可能となる。従って、データテーブルの更新を行うための誘導電動機の実運転が必要なくなり、低コストでのデータテーブルの更新が可能となる。
以上記載のごとく本発明の誘導電動機の制御装置及び方法によると、誘導電動機を運転させたときの運転条件に応じて効率よく誘導電動機を制御することができるような励磁電流指令(id *)及びトルク電流指令(iq *)を、容易に確実に設定することができる誘導電動機の制御装置及び方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は、実施例1における本発明のベクトル制御装置を有するバッテリ駆動インバータモータの概略構成図である。図1において、1は電流指令生成器、2はデータテーブル、3はd軸電流制御器、4はq軸電流制御器、5は2相−3相変換機(PWM制御手段)、6はインバータ、7はモータ、8は速度検出部、9は3相−2相変換部、10は電流検出部、11はバッテリである。
電流指令生成器1は、トルク指令T*及び後述する速度検出部8によって検出したモータ7の回転数ωを取得し、データテーブル2を参照することによって励磁電流指令id *及びトルク電流指令iq *を生成し、それぞれをd軸電流制御器3及びq軸電流制御器4へ出力する。
d軸電流制御器3は、前記電流指令生成器1からの励磁電流指令id *を取得するとともに、後述する3相−2相変換器9よりフィードバックされた励磁電流値idを取得し、前記励磁電流指令id *及び励磁電流値idに基づいてd軸電圧指令Vd *を生成して2相−3相変換器5へ出力する。
また、q軸電流制御器4は、前記電流指令生成器1からのトルク電流指令iq *を取得するとともに、後述する3相−2相変換機9によりフィードバックされたトルク電流値iqを取得し、前記トルク電流指令iq *及びトルク電流値iqに基づいてq軸電圧指令Vq *を生成して2相−3相変換器5へ出力する。
2相−3相変換器5は、前記d軸電流制御器3で生成されたd軸電圧指令Vd *及びq軸電流制御器4で生成されたq軸電圧指令Vq *を3相の指令電圧Vu *、Vv *、Vw *に変換し、2相−3相変換器5内のPWM信号制御部で前記指令電圧Vu *、Vv *、Vw *に基づいてインバータ6を制御している。
インバータ6はバッテリ11が接続されており、バッテリ11にはバッテリの電圧を検出する電圧センサ12が設けられている。インバータ6とバッテリ11により電流Iu、Iv、Iwが流され、モータ7のトルクを出力する。モータ7は例えば駆動車両の駆動輪等のトルク回転数を必要とする負荷に連結され、該負荷を駆動する。モータ7には速度検出部8が備えられており、該速度検出部8ではモータの回転数ωを検出し、前記電流指令生成器1へ回転数ωを出力する。モータ7としては例えばインダクションモータが挙げられる。
3相−2相変換機9は、電流検出器10により検出された電流Iu、Iv及びそれらから計算されるIwを励磁電流id及びトルク電流iqに変換し、それぞれ前記d軸電流制御器3及びq軸電流制御器4へ出力する。
ここで、前記データテーブル2は電流指令生成器1中に予め格納されており、図6に示したように回転数ω、トルクT及び励磁電流idの対応関係が記述されたテーブルと、回転数ω、トルクT及びトルク電流iqの対応関係が記述されたテーブルから構成されており、これらのテーブルに記述された対応関係はモータ設計値に基づいて定められている。
前記データテーブル2に最初に記述するデータは、以下のようにして設定するとよい。
まず複数の主要な回転数を設定し、続いてその主要な回転数の各々についてモータ7がそのトルクを出力し且つ必要な消費電力が最も少ないトルク電流及び励磁電流の測定を行う。引き続いて回転数、トルク及び測定された励磁電流との関係をプロットし、同様に回転数、トルク及び測定されたトルク電流との関係をプロットする。なお測定されたデータ間のデータは直線補間する。このようにプロットすることで提供されたグラフに基づいてテーブルを作成する。
まず複数の主要な回転数を設定し、続いてその主要な回転数の各々についてモータ7がそのトルクを出力し且つ必要な消費電力が最も少ないトルク電流及び励磁電流の測定を行う。引き続いて回転数、トルク及び測定された励磁電流との関係をプロットし、同様に回転数、トルク及び測定されたトルク電流との関係をプロットする。なお測定されたデータ間のデータは直線補間する。このようにプロットすることで提供されたグラフに基づいてテーブルを作成する。
しかし、このようにして作成されたテーブルの対応関係はモータの運転条件に応じて変化するため、本発明における特に特徴的な構成として、前記データテーブル2に記述された対応関係を調整することができるようにしている。
以下においては、データテーブル2に記述されるデータの調整方法について説明する。
図2は本実施例におけるモータのトルクと回転数の関係を模式的に表したグラフである。図2に示したようにトルクと回転数の間には、トルクが高い場合は回転数が低く、トルクが低い場合には回転数が高いという関係がある。本実施例においてはトルクが高く回転数が低い過励磁21と、トルクが低く回転数が高い弱め界磁22の状態で、1次抵抗値を導出するとともにインダクタンス及び2次時定数を推定し、該インダクタンス及び2次時定数から前記データテーブル2の関係を調整するものである。
図2は本実施例におけるモータのトルクと回転数の関係を模式的に表したグラフである。図2に示したようにトルクと回転数の間には、トルクが高い場合は回転数が低く、トルクが低い場合には回転数が高いという関係がある。本実施例においてはトルクが高く回転数が低い過励磁21と、トルクが低く回転数が高い弱め界磁22の状態で、1次抵抗値を導出するとともにインダクタンス及び2次時定数を推定し、該インダクタンス及び2次時定数から前記データテーブル2の関係を調整するものである。
図3は本実施例におけるモータのT型等価回路図である。電流指令(1次電流)の実行値をIとし、電圧値をVとする。またR1は1次抵抗、R2は2次抵抗、Lはインダクタンスである。電圧値Vは図1に示した電圧センサ12を用いることで検出するが、インバータ6内部の電圧指令情報を用いるようにすると、電圧センサ12が不要となるため、本発明を低コストで実施することができるためさらに好ましい。
まず1次抵抗R1を導出する方法を図1、図3及び図4を参照して説明する。
この際、トルクが大きく回転数が小さい過励磁の状態とする。この時トルク指令T*及び回転数ωに応じて、励磁電流id *及びトルク電流iq *は、前述のようにデータテーブル2に予め格納されたモータ設計値に基づいて定められている関係から求められ、該励磁電流id *及びトルク電流iq *からモータに流れる1次電流Iが決定できる。
この際、トルクが大きく回転数が小さい過励磁の状態とする。この時トルク指令T*及び回転数ωに応じて、励磁電流id *及びトルク電流iq *は、前述のようにデータテーブル2に予め格納されたモータ設計値に基づいて定められている関係から求められ、該励磁電流id *及びトルク電流iq *からモータに流れる1次電流Iが決定できる。
また、過励磁状態では、インダクタンスが小さく、図3における32を流れる電流は31を流れる電流と比較すると十分小さく無視できる。
図4は1次抵抗R1を導出する際の1次電流Iの時間変化を表したグラフであり、縦軸は電流値、横軸は時間tである。1次電流として交流電流を使用し、時間t1において直流電流に切り替える。この時の直流電流の電流値をI1、電圧値をV1とすると、オームの法則により、
の関係が成り立ち、さらに、R2がR1がと比べて十分小さく無視できるとすると、
と、表すことができ、1次電流R1が求められる。
次にインダクタンスLを導出する方法を図3及び図4を参照して説明する。
この際、図3における31を流れる電流と32を流れる電流とを運転する領域のiqとidにあわせて通電させておく。
この際、図3における31を流れる電流と32を流れる電流とを運転する領域のiqとidにあわせて通電させておく。
図4を参照し、R1を求めた時と同様に、1次電流として交流電流を使用し、時間t1において直流電流に切り替える。この時、過渡応答の電流41をI2とし、巻線の巻数をN、磁束をφとすると、インダクタンスLは以下の式で表すことができる。
従って、励磁電流idとトルク電流iqの関係を求めることができ、このようにして求めた励磁電流idとトルク電流iqの関係にしたがってデータテーブル2を書き換えることで、運転状態に応じた励磁電流idとトルク電流iqを設定することができる。
図5はモータ温度と、1次電流として交流電流を1次抵抗に供給した時間の関係を模式的に表したグラフである。図5に示したようにモータ温度は交流電流を供給した時間に比例する。従って、予め図5に示したグラフのようなモータ温度と時間の関係を測定して関係式を求めておき、モータ温度がモータの実運転時の温度に到達するような時間t1で交流電流から直流電流に切り替えるようにすると、モータの実運転時の温度で励磁電流idとトルク電流iqの関係を求めることができるため、より実運転時に近い励磁電流idとトルク電流iqの関係を得ることができる。
さらに、モータに温度検出手段を設けて、1次電流を交流電流から直流電流に切り替えたときのモータ温度を検出し、該検出結果と前記モータ温度と時間の関係式に応じて得られた1次抵抗R1を補正するようにすると、さらに実運転時に近い励磁電流idとトルク電流iqの関係を得ることができる。
誘導電動機を運転させたときの運転条件に応じて効率よく誘導電動機を制御することができるような励磁電流指令(id *)及びトルク電流指令(iq *)を、容易に確実に設定することができるため、誘導電動機の制御装置及び方法として用いられる。
1 電流指令生成器
2 データテーブル
3 d軸電流制御器
4 q軸電流制御器
5 2相−3相変換機
6 インバータ
7 モータ
8 速度検出器
9 3相−2相変換機
10 電流検出部
11 バッテリ
21 過励磁状態
22 弱め界磁状態
2 データテーブル
3 d軸電流制御器
4 q軸電流制御器
5 2相−3相変換機
6 インバータ
7 モータ
8 速度検出器
9 3相−2相変換機
10 電流検出部
11 バッテリ
21 過励磁状態
22 弱め界磁状態
Claims (3)
- 電流値を励磁電流成分とトルク電流成分とにベクトル分割してそれぞれの電流成分を独立に制御するように構成された誘導電動機用のベクトル制御装置であって、
回転数、トルク、トルク電流及び励磁電流の関係のデータが記述されたデータテーブルと、
回転数及びトルク指令を取得し、前記データテーブルを参照してトルク電流指令及び励磁電流指令を生成する電流指令生成器と、
前記誘導電動機運転時に前記データテーブルに記述されたデータを、運転状態に合わせたデータに書き換えるデータ更新手段と、を有し、
前記データ更新手段は、
1次抵抗(R)を求める手段と、
前記電流指令生成器で生成した励磁電流及びトルク電流を用いて2次時定数(L/R)及びインダクタンス(L)を求める手段と、
前記2次時定数(L/R)及びインダクタンス(L)に基づいて新たな励磁電流及びトルク電流を演算する手段と、
前記新たな励磁電流及びトルク電流に前記データテーブルを書き換えることによって、誘導電動機の運転状態に合わせて前記データテーブルのデータを更新する手段とから成ることを特徴とする誘導電動機のベクトル制御装置。 - 電流指令生成器で電流値を励磁電流成分とトルク電流成分とにベクトル分割してそれぞれの電流成分を独立に制御する誘導電動機用のベクトル制御方法であって、
回転数、トルク、トルク電流及び励磁電流の関係のデータが記述されたデータテーブルを与えるステップと、
前記電流指令生成器がトルク指令を取得するステップと、
前記電流指令生成器が回転数を取得するステップと、
前記電流指令生成器が前記トルク指令及び回転数から、前記データテーブルを参照してトルク電流指令及び励磁電流指令を生成するステップと、
前記誘導電動機運転時に前記データテーブルに記述されたデータを運転状態に合わせたデータに書き換えるデータ更新ステップと、を備え、
前記データ更新ステップは、1次抵抗(R)を求めるステップと、前記トルク電流指令及び励磁電流指令を用いて2次時定数(L/R)及びインダクタンス(L)を求めるステップを有し、前記2次時定数(L/R)及びインダクタンス(L)に基づいて新たな励磁電流及びトルク電流を演算し、前記誘導電動機を運転する際にモータの運転状態に合わせたデータに前記データテーブルのデータを更新することを特徴とする誘導電動機のベクトル制御方法。 - 前記1次抵抗(R)を求める手段は、
前記1次抵抗(R)に交流電流を供給する手段と、
前記交流電流を直流電流に切り替える切替手段と、を有し、
直流電流の電流値及び電圧値から1次抵抗(R)を演算する手段であって、
前記交流電流を供給し始めてから前記切替手段によって直流電流に切り替えるまでの時間を調整することによって、直流電流に切り替える際の誘導電動機の温度を調整できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の誘導電動機のベクトル制御装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20100511 |