JP2008209564A - 電気光学装置の検査装置及び検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】検査時の残留電荷の発生を防止すると共に、タクト管理を可能にする。
【解決手段】 電気光学装置に表示した検査画像を投影面に投影する投影検査部12と、前記電気光学装置に検査信号を供給する信号発生部13と、制御部11とを具備する電気光学装置の検査装置であって、前記投影検査部12は、前記電気光学装置に前記検査信号を供給するプローブ30と、前記プローブを移動させて前記プローブと前記電気光学装置の電極端子との電気的な接続を制御するプローブ動作機構部33と、を有し、前記制御部11は、前記信号発生部を制御して前記検査信号を発生させると共に、検査終了時には前記信号発生部を制御してリセット信号を発生させ前記リセット信号を前記電気光学装置に供給させた後、前記プローブ動作機構部を制御して前記プローブと前記電気光学装置の電極端子との電気的な接続を切断させることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】 電気光学装置に表示した検査画像を投影面に投影する投影検査部12と、前記電気光学装置に検査信号を供給する信号発生部13と、制御部11とを具備する電気光学装置の検査装置であって、前記投影検査部12は、前記電気光学装置に前記検査信号を供給するプローブ30と、前記プローブを移動させて前記プローブと前記電気光学装置の電極端子との電気的な接続を制御するプローブ動作機構部33と、を有し、前記制御部11は、前記信号発生部を制御して前記検査信号を発生させると共に、検査終了時には前記信号発生部を制御してリセット信号を発生させ前記リセット信号を前記電気光学装置に供給させた後、前記プローブ動作機構部を制御して前記プローブと前記電気光学装置の電極端子との電気的な接続を切断させることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、電気光学装置の完成品に対する検査に好適な電気光学装置の検査装置及び検査方法に関する。
従来より、液晶装置等の表示装置は、携帯電話、プロジェクタ等の機器に広く使用されている。TFT(Thin Film Transistor)等を用いた液晶表示装置は、TFT基板と対向基板とを貼り合わせて、両基板間に液晶を封入して構成されている。一般に、製造された液晶装置が正常に作動するか否かの検査は、完成品に対して行われる。例えば、所定の画像信号を液晶装置に表示データとして入力し、投影、表示等させることによって、正しくデータが表示されるか、欠陥画素の有無のチェックが行われている。
この種の検査を行うための検査装置として、例えば本件出願人による特許文献1には、液晶パネルを水平に配置し、ランプから出射された検査光を鉛直方向上方に導き、水平に保持された液晶パネルを透過させて筐体上部のスクリーンに投影する技術が開示されている。
特許文献1の提案では、筐体内に搬入した液晶表示装置の電極パッドに検査用プローブを接触させ、外部の検査信号発生器からの信号を検査用プローブを介して液晶表示装置に供給することによって、液晶表示装置の検査を行うようになっている。
即ち、作業者は、検査対象の液晶表示装置と検査用プローブとの接続が完了すると、検査信号発生器を操作して、順次検査信号を発生させる。全ての検査が終了すると、作業者は、検査信号発生器を停止させ、検査用プローブを液晶表示装置の電極パッドから離間させて、液晶表示装置を筐体の外に搬出させる。
特開2006−171065号公報
ところで、検査終了後において液晶表示装置の電極パッドに残留する電荷によって、液晶表示装置に焼き付き現象等の不具合が生じることがある。そこで、検査信号発生器は、一連の検査の最後の検査信号の出力終了直後に、電極パッドを0V電位にするためのリセット信号を発生するようになっている。作業者は、このリセット信号の発生後に、電極パッドから検査用プローブを離間させるための操作を行う。
ところが、作業者による、検査用プローブを電極パッドから離間させるための操作及び検査信号発生器の操作の操作タイミングによっては、リセット信号によって電極パッドが0V電位に固定される前に検査用プローブが電極パッドから離間されてしまうことがあるという問題点があった。
また、一連の検査の各ステップの指定及び検査用プローブの駆動操作をタクト管理することができないという問題点もあった。
本発明は、検査終了時に電極パッドの電位を確実に0Vにすると共に、タクト管理を可能にすることができる電気光学装置の検査装置及び検査方法を提供することを目的とする。
本発明に係る電気光学装置の検査装置は、電気光学装置に表示した検査画像を投影面に投影する投影検査部と、前記電気光学装置に検査信号を供給する信号発生部と、制御部とを具備する電気光学装置の検査装置であって、前記投影検査部は、前記電気光学装置に前記検査信号を供給するプローブと、前記プローブを移動させて前記プローブと前記電気光学装置の電極端子との電気的な接続を制御するプローブ動作機構部と、を有し、前記制御部は、前記信号発生部を制御して前記検査信号を発生させると共に、検査終了時には前記信号発生部を制御してリセット信号を発生させ前記リセット信号を前記電気光学装置に供給させた後、前記プローブ動作機構部を制御して前記プローブと前記電気光学装置の電極端子との電気的な接続を切断させることを特徴とする。
このような構成によれば、投影検査部内の検査位置に電気光学装置が配置されると、プローブ動作機構部によってプローブが移動されて、プローブから電気光学装置への検査信号の供給が可能となる。制御部は、信号発生部を制御して検査信号を発生させる。この検査信号は、プローブを介して電気光学装置に供給される。こうして、電気光学装置から検査信号に応じた光学像が出射され、投影面に投影されて、電気光学装置の検査が行われる。検査が終了すると、制御部は、信号発生部を制御してリセット信号を発生させて、プローブを介して電気光学装置に供給する。これにより、検査による電荷が電気光学装置に残留することを防止することができる。制御部は、リセット信号の電気光学装置への供給後に、プローブ動作機構部を制御してプローブと電気光学装置との電気的な接続を切断させる。これにより、電気光学装置への電荷の残留は確実に防止され、電気光学装置の焼き付き等の不具合の発生を防止することができる。また、これらの一連の工程は、制御部によって制御されており、タスク管理が可能となる。
また、前記プローブ動作機構部は、前記電気光学装置の電極端子と前記プローブとが電気的に接続されたことを示す状態検出信号を前記制御部に出力することを特徴とする。
このような構成によれば、状態検出信号によってプローブと電気光学装置との電気的な接続の状態を把握することができ、制御部によって各工程の確実な制御が可能となる。
また、本発明の一態様に係る電気光学装置の検査装置は、前記投影検査部が、さらにステージ上に配置された前記電気光学装置を搬送するステージ動作機構部を具備し、前記制御部は、前記ステージ動作機構部によって前記電気光学装置が検査位置まで搬送されると、前記プローブ動作機構部を制御して前記プローブと前記電気光学装置の電極端子とを電気的に接続させることを特徴とする。
このような構成によれば、ステージ動作機構部によって、電気光学装置が投影検査部内の検査位置まで搬送されると、プローブと電気光学装置との電気的な接続が行われるようになっており、電気光学装置の搬入以降の各工程のタスク管理が可能である。
また、本発明に係る電気光学装置の検査方法は、電気光学装置に表示された検査画像を投影面に投影する投影検査部の検査位置に前記電気光学装置を搬送する手順と、プローブ動作機構部を制御して前記電気光学装置の電極端子とプローブとを電気的に接続させる手順と、信号発生部を制御して検査信号を発生させ、発生した検査信号を前記プローブを介して前記電気光学装置に供給する手順と、検査終了後に、前記信号発生部を制御してリセット信号を発生させて、前記プローブを介して前記電気光学装置に供給する手段と、前記プローブ動作機構部を制御して前記電気光学装置の電極端子と前記プローブとの電気的な接続を切断させる手順と、を具備したことを特徴とする。
このような構成によれば、投影検査部内の検査位置に電気光学装置が配置されると、プローブ動作機構部によって電気光学装置に検査信号の供給が可能となる位置までプローブが移動される。次に、信号発生部によって検査信号が発生し、発生した検査信号はプローブを介して電気光学装置に供給される。電気光学装置の検査が終了すると、信号発生部によってリセット信号が発生し、プローブを介して電気光学装置に供給される。これにより、電気光学装置に電荷が残留することが防止される。電気光学装置から電荷が除去された後、プローブ動作機構部によってプローブが移動されて、プローブと電気光学装置との電気的な接続が切断される。こうして、電気光学装置に焼き付き等が生じることを防止することができると共に、タスク管理が可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る電気光学装置の検査装置のブロック図である。
制御部11は電気光学装置に対する検査のタクト管理を行う。投影検査部は検査対象の電気光学装置が搬入され、制御部11に制御されて、電気光学装置の表示検査を実施する。投影検査部の表示検査に用いる検査信号は信号発生部13によって発生するようになっている。信号発生部13は制御部11に制御されて、表示検査の各ステップの検査信号を投影検査部12に順次出力する。
本実施の形態では、電気光学装置として、モジュール化された液晶パネル、すなわち、フレキシブルプリント基板(以下、FPC)100-1等が取り付けられ防塵ガラス(図示せず)等とともにケース内に収容された液晶パネル100について、表示欠陥(点欠陥・線欠陥・シミムラ欠陥等)を検査する検査装置の一例について説明する。
図2は図1中の投影検査部12の具体的な構成を示す概略構成図である。
投影検査部12は、検査画像を鉛直方向に液晶パネル100を透過させそのまま鉛直方向に投射レンズ18などの光学部材を通してスクリーン17に投射するための検査光路を構成する検査光学系5と、液晶パネル100を所定の検査パターンで駆動した際のスクリーン17上の輝度分布を撮像する視野角度を有した撮影カメラであるCCDカメラ6と、検査光路上に液晶パネル100を水平に保持するステージ7と、検査光路上に保持された液晶パネル100に所定の検査画像を表示するための検査信号を伝達するプローブユニット8と、検査光路上に任意のフィルタ手段を選択的に挿入して保持するフィルタ挿脱機構部9と、検査光路上に保持された液晶パネル100を加熱或いは冷却して液晶パネル100の温度調節を行う温度調節装置10と、筐体2の上部にその位置を上下に調整可能に配置された投影面であるスクリーン17と、CCDカメラ6のレンズ表面に付着する異物をエアーで吹き飛ばすエアーブロー61、及びその吹き飛ばされた異物をエアーと共に吸引する吸引部62と、投射レンズ18のレンズ表面に付着する異物をエアーで吹き飛ばすエアーブロー81、及びその吹き飛ばされた異物をエアーと共に吸引する吸引部82と、を筐体2内に有して要部が構成されている。更に、筐体2内には、CCDカメラ6のレンズ表面、及び、投射レンズ18のレンズ表面の静電気を除去する静電気除去手段であるイオナイザ(図示せず)を備えていてもよい。
検査光学系5は、筐体2の下部で白色光等の検査光を鉛直方向上方に出射する光源であるランプ15と、検査対象となる液晶パネル100が搭載される実機と同等の特性の検査光を生成するための光学設計部16と、ランプ15から光学設計部16を経て出射された検査光がステージ7に水平に保持された液晶パネル100をそのまま鉛直方向に透過して筐体2の上部のスクリーン17に投影するように、鉛直方向の検査光路上に介装されて検査光の焦点距離を調整する光学部材としての投射レンズ18と、を有して構成され、ランプ15から出射された検査光が光学設計部16を通して液晶パネル100を鉛直方向に透過し投射レンズ18で投射されて、方向を変えずに鉛直方向に筐体2の上部に配置されたスクリーン17に投影されるようになっている。
光学設計部16は、プロジェクタ用の光学系に対応して設計されており、第1のマルチレンズ50と、検査光の光量を調節する光量調節フィルタとしてのND(neutral density)フィルタ51と、紫外線フィルタ52と、第2のマルチレンズ53と、PBS(Polarzed Beam Splitter)ユニット54と、コンデンサレンズ(集光レンズ)55と、緑、赤、青等の所定の波長領域の検査光を透過する色フィルタ56とを有して構成されている。
ステージ7は、ステージ動作機構部25(後述する)を介して筐体2内に水平に支持される矩形の板状部材で構成され、ステージ7の上面には検査対象となる液晶パネル100を載置するための凹部20が形成されている。
液晶パネル100は、例えば、0.5〜1.4インチの範囲の各種の大きさであってもよく、スクリーン17は、例えば35インチ程度の大きさである。
また、投射レンズ18も交換可能とされ、液晶パネル100の大きさに応じて焦点距離の違う投射レンズ18を使用可能である。
この場合、凹部20は、液晶パネル100の外観形状に略沿う形状をなし、さらに、図示しないピン等の位置決め部材を要部に有することにより、載置された液晶パネル100を所定の位置に位置決めした状態で水平に保持するようになっている。ステージ7は、液晶パネル100のサイズに応じた凹部20が形成されたものを交換して使用したり、或いは所定サイズの凹部20にアダプタを用いて各種サイズの液晶パネルを載置するようにしてもよい。
また、ステージ7には、凹部20に載置された液晶パネル100の表示部(図示せず)に検査光を導くための開口部21が開口されている。
また、ステージ7の基部には、当該ステージ7をステージ動作機構部25に着脱自在に装着するためのフランジ部23が設けられている。
ステージ動作機構部25は、駆動制御部22によって動作が制御される。ステージ動作機構部25は、筐体2内に水平に固設されたエアシリンダ26を有して構成されている。エアシリンダ26には、図示しない空気圧制御装置が接続されており、この空気圧制御装置から供給される作動空気圧によって、エアシリンダ26のピストンロッド27が筐体2内を水平方向に伸縮移動するようになっている。また、ピストンロッド27の先端には、ステージ装着部28が固設されており、このステージ装着部28に、前記フランジ部23を介してステージ7が装脱自在に締結固定されている。
駆動制御部22は、制御部11からの駆動制御信号に基づいて、空気圧制御装置を制御し、ステージ動作機構部25のピストンロッド27の伸縮移動を制御する。即ち、駆動制御部22によって、ステージ7の水平方向の移動が制御される。
ステージ7は、図2に実線で示すように、ピストンロッド27が収縮位置にあるとき、光学設計部16と投射レンズ18との間に挿入されて液晶パネル100の表示部を検査光路上に保持し、一方で、図2に2点鎖線で示すように、ピストンロッド27が伸長位置にあるとき液晶パネル100の表示部を検査光路から退避させるよう、各部の諸元が設定されている。なお、図示のように、検査開始前や検査終了後等におけるピストンロッド27の伸長時には、ステージ7が筐体2に設けられた開閉窓29を押し開けることで、液晶パネル100が筐体2の外部に露呈されて交換可能または取外し可能となる。
プローブユニット8は、プローブ動作機構部33(後述する)を介して筐体2内に支持されるもので、液晶パネル100のFPC100-1上に配列された各電極端子(図示せず)に対応して電気的に接続可能な複数のプローブ30を有して構成されている。
そして、プローブユニット8は、各プローブ30がFPC100-1上の各電極端子と電気的に接続された際に、信号発生部13で生成された所定の検査信号を液晶パネル100に伝達するようになっている。
信号発生部13には、検査信号を伝送するためのフラットケーブル39が取り付けられており、フラットケーブル39の端部のコネクタ38は、筐体2に設けられたコネクタ受け37に接続可能である。コネクタ受け37はインターフェースボード32に取り付けられており、インターフェースボード32とプローブユニット8とは信号線31によって接続されている。コネクタ38をコネクタ受け37に接続することで、信号発生部13によって発生させた検査信号をプローブユニット8の各プローブ30に供給可能である。
プローブ動作機構部33は、駆動制御部22によって動作が制御される。プローブ動作機構部33は、筐体2内に垂直に固設されたエアシリンダ34を有して構成されている。エアシリンダ34には、図示しない空気圧制御装置が接続されており、この空気圧制御装置から供給される作動空気圧によって、エアシリンダ34のピストンロッド35が筐体2内を垂直方向に伸縮移動するようになっている。また、ピストンロッド35の先端には、プローブユニット装着部36が固設されており、このプローブユニット装着部36に、プローブユニット8が装脱自在に締結固定されている。
駆動制御部22は、制御部11からの駆動制御信号に基づいて、空気圧制御装置を制御し、プローブ動作機構部33のピストンロッド35の伸縮移動を制御する。即ち、駆動制御部22によって、プローブユニット8の鉛直方向の移動が制御されて、各プローブ30とFPC100-1上の各電極端子とが接触又は非接触状態となる。
なお、プローブユニット8は、各プローブ30が検査光路上に保持された液晶パネル100のFPC100-1上の各電極端子に夫々対向され、且つ、ピストンロッド35が伸長位置(下降位置)にあるときFPC100-1上の各電極端子に各プローブ30が電気的に接続されるとともに(図2参照)、ピストンロッド35が収縮位置(上昇位置)にあるときFPC100-1上の各電極端子から各プローブ30が離間されるよう(図示せず)、各部の諸元が設定されている。
本実施の形態においては、上述したように、ステージ7の水平方向の移動及び各プローブ30の上下動は、駆動制御部22によって制御されるようになっている。また、駆動制御部22はプローブ30がFPC100-1上の各電極端子に接触する状態までプローブユニット8を降下させているか、又は、非接触状態となるようにプローブユニット8を上昇させているかの状態を示す状態検出信号を外部に出力することができるようになっている。
フィルタ挿脱機構部9は、駆動制御部22によって駆動が制御される。フィルタ挿脱機構部9は、例えば投射レンズ18の鉛直方向の光軸と一致する検査光路上に任意のフィルタ部40を選択的に挿入して保持するためのもので、検査光路に平行となるよう筐体2内に立設された軸部41と、軸部41に夫々回動自在に軸支された複数(本実施の形態では4枚)のトレイ42とを有して構成されている。
各トレイ42の上面にはフィルタ部40を載置して保持するための凹部43が設けられ、さらに各凹部43の底部には、各凹部43に夫々載置されたフィルタ部40に検査光を導くための開口部44が設けられている。
フィルタ挿脱機構部9は、通常時には、各トレイ42を検査光路からの退避位置に保持するようになっており、作業者等によって所定のトレイ42が選択されて退避位置から所定の回動角だけ回動されることにより、当該トレイに保持したフィルタ部40を検査光路に露呈するようになっている。
各トレイ42には、フィルタ部40として、例えば、液晶パネル100を通過後の検査光のコントラストを強調するコントラスト強調フィルタとしての視角補償フィルタや、緑(G),青(B),赤(R)等の所定の波長領域の検査光を透過する色フィルタ、光量調節フィルタとしてのND(Neutral Density)フィルタ等が載置される。ここで、各フィルタ部40は、検査対象である液晶パネル100を実際に搭載する液晶装置の各種フィルタと同等の光学特性を有することが望ましい。
温度調節装置10は、検査光路上に保持された液晶パネル100に温風或いは冷風を送風することにより液晶パネル100の温度調節を行うもので、ブロア装置45と、このブロア装置45の駆動制御を行う制御部(図示せず)と、液晶パネル100の近傍でステージ7に埋設された温度センサ(図示せず)とを有して構成されている。図示しない制御部には温度設定等を行うための図示しないコントロールパネルが設けられており、制御部は、温度センサからの検出温度に基づいて、ブロア装置45から送風する温風或いは冷風の風量及びその温度をフィードバック制御することで、液晶パネル100を所望の設定温度に制御するようになっている。
CCDカメラ6のレンズ表面に付着する異物をエアーで吹き飛ばし且つ吸引するエアーブロー61及び吸引部62については、エアーが工場エアー供給機構(図示せず)からチューブ(図示略)で筐体2内のエアーブロー61に導入され、吸引部62に接続したチューブ(図示略)にて筐体2外の工場エアー吸引機構(図示せず)に導出される。同様に、投射レンズ18のレンズ表面に付着する異物を吹き飛ばし且つ吸引するエアーブロー81及び吸引部82についても、エアーが工場エアー供給機構(図示せず)からチューブ(図示略)で筐体2内のエアーブロー81に導入され、吸引部82に接続したチューブ(図示略)にて筐体2外の吸引機構(図示せず)に導出されている。使用するクリーニング用のエアーとしては、空気のほかに窒素N2を用いてもよい。
信号発生部13は、各種検査パターンが夫々記憶された図示しない複数のメモリを有している。信号発生部13は、制御部11に制御されて、各メモリに格納された検査パターンを読み出して、検査信号として出力する。
制御部11は、投影検査部12及び信号発生部13を制御する。制御部11は図示しない入力操作部を有しており、入力操作部の操作に応じて、投影検査部12及び信号発生部13を制御することができる。制御部11は、投影検査部12の駆動制御部22に駆動制御信号を出力して、ステージ7の水平移動を制御すると共に、ステージ7が筐体2内に収納されて、液晶パネル100が検査位置に配置されると、駆動制御信号によってプローブユニット8を下方に移動させて、各プローブ30をFPC100-1上の各電極端子に接触させるようになっている。
また、制御部11には、駆動制御部22から状態検出信号が供給される。制御部11は、状態検出信号によって、各プローブ30をFPC100-1上の各電極端子に接触させるようにプローブユニット8を下方に移動させたことが示されると、信号発生部13に検査信号を発生させる。制御部11は、検査の各ステップを信号発生部13に指示して、信号発生部13から検査の各ステップに応じた検査パターンの検査信号を順次出力させる。
制御部11は検査の全ステップが終了すると、信号発生部13からリセット信号を発生させる。制御部11は信号発生部13にリセット信号を発生させた後、駆動制御信号を投影検査部12の駆動制御部22に出力して、プローブユニット8を上昇させて、各プローブ30をFPC100-1上の各電極端子から離間させるようになっている。
ここで、電気光学装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶パネルについて説明する。
図3は、液晶パネルを示すもので、素子基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図であり、図4は図3のH−H’断面図である。
図3及び図4において、本実施の形態に係る液晶パネルでは、TFTが形成された素子基板110と対向基板120とが対向配置されている。
素子基板110と対向基板120との間に液晶層150が封入されており、素子基板110と対向基板120とは、画像表示領域110aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材152により相互に接着されている。シール材152は、両基板を貼り合わせるために、例えば熱硬化樹脂、熱及び光硬化樹脂、光硬化樹脂、紫外線硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいて素子基板110上に塗布された後、加熱、加熱及び光照射、光照射、紫外線照射等により硬化させられたものである。
対向基板120の4隅には、上下導通材106が設けられており、素子基板110に設けられた上下導通端子と対向基板120に設けられた対向電極121との間で電気的な導通をとる。
図3及び図4において、シール材152が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域110aを規定する遮光性の額縁153が対向基板120側に設けられている。額縁153は素子基板110側に設けても良いことは言うまでもない。画像表示領域110aの周辺に広がる周辺領域のうち、シール材152が配置されたシール領域の外側部分には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102が素子基板110の一辺に沿って設けられており、走査線駆動回路104が、この一辺に隣接する2辺に沿って設けられている。更に素子基板110の残る一辺には、画像表示領域110aの両側に設けられた走査線駆動回路104間をつなぐための複数の配線105が設けられている。
図4において、素子基板110上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極119上に、配向膜が形成されている。他方、対向基板120上には、対向電極121の他、最上層部分に配向膜が形成されている。また、液晶層150は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
額縁153下にある素子基板110上の領域には、図示しないサンプリング回路が設けられている。サンプリング回路は、画像信号線上の画像信号をデータ線駆動回路101から供給されるサンプリング回路検査信号に応じてサンプリングして各画素のデータ線に供給するようになっている。
次に、このように構成された実施の形態の動作について図5のフローチャートを参照して説明する。
先ず、作業者は、制御部11の図示しない入力操作部を操作して、投影検査部12のエアシリンダ26を動作させてステージ7を検査光路からの退避位置まで移動させる。そして、この状態で、ステージ7の凹部20上に検査対象となる液晶パネル100を位置決めして載置する。
次に、作業者は、ステージ7を光学設計部16と投射レンズ18との間の挿入位置まで移動させるための操作を行う。制御部11は、この操作が行われると、ステップS1から処理をステップS2に移行して、投影検査部12の駆動制御部22に駆動制御信号を出力し、ステージ7を所定の挿入位置まで移動させる。これにより、ステージ7上に載置された液晶パネル100の表示部が検査光路上の所定の位置に保持される。
制御部11は、ステージ7を所定の挿入位置まで移動させると、次に、駆動制御部22を制御してプローブユニット8を下降させる。即ち、制御部11は、空気圧制御装置を介してエアシリンダ34を動作させることでプローブユニット8を下降させ、当該プローブユニット8のプローブ30を、液晶パネル100のFPC100-1上に配列された各電極端子に電気的に接続させる。
プローブユニット8の各プローブ30をFPC100-1上に配列された各電極端子に接続させる位置まで移動させると、駆動制御部22は、プローブユニット8の下降が完了したことを示す状態検出信号を制御部11に出力する。これにより、制御部11は、プローブ30がFPC100-1上に配列された各電極端子に接続されたものと判定して(ステップS5)、表示検査を開始する。
即ち、制御部11は、信号発生部13を制御して、所定の検査信号を液晶パネル100に出力させる。信号発生部13は、検査の各ステップ毎に制御部11から信号が供給され、各ステップに応じた検査信号を出力する。この検査信号はフラットケーブル39及び信号線31を介してプローブユニット8の各プローブ30に供給され、FPC100-1上に配列された各電極端子を介して液晶パネル100に印加される。
液晶パネル100は検査信号に応じて駆動されて、入射光を映像光に変換して出射する。この映像光は、筐体2の上部のスクリーン17上は投射され、スクリーン17上において所定の検査画像が映出される。
CCD6は、液晶パネル100を所定の検査パターンで駆動した際のスクリーン17上の輝度分布を撮像する。この撮像結果から液晶パネル100上の表示欠陥(点欠陥,線欠陥,シミムラ欠陥等)を自動検出することができる。この自動検出する技術については、本件出願人による先行技術である特開平11―174398号公報に開示されている。
制御部11の制御によって、信号発生部13は検査ステップに応じた検査信号を順次出力する(ステップS7)。全ての検査が終了すると、制御部11は処理をステップS8からステップS9に移行して、信号発生部13にリセット信号を発生させる。
このリセット信号はフラットケーブル39及び信号線31を介してプローブユニット8の各プローブ30に供給され、FPC100-1上に配列された各電極端子を介して液晶パネル100に印加される。こうして、液晶パネル100において電荷残りが防止される。
制御部11は信号発生部13にリセット信号を出力させると、次のステップS10において、プローブユニット8の上昇を駆動制御部22に指示する。駆動制御部22は、空気圧制御装置を介してエアシリンダ34を動作させることでプローブユニット8を上昇させ、プローブユニット8の各プローブ30を、液晶パネル100のFPC100-1上に配列された各電極端子から離間させて非接触状態にする。
このように、本実施の形態においては、表示検査は、ステージの移動から、プローブ下降、各検査ステップ、リセット信号の発生及びプローブの上昇までの一連の工程が制御部によって管理されており、タクト管理が可能となる。また、制御部は、検査の各ステップの終了後にリセット信号を発生させた後、プローブを電極端子から離間させている。従って、検査後に液晶パネルに電荷が残留することはなく、焼き付き等の不具合が生じることを確実に防止することができる。
なお、制御部11は、コンピュータによって構成することができ、図5に示す制御部11の各動作は、プログラムによってコンピュータの動作を規定することによって、実現可能である。
また、本実施の形態は、光学系が鉛直方向に配置された投影検査部を採用した例を説明したが、光学系の配置は特にいずれの方向であってもよい。また、本実施の形態においては、CCDを採用して検査を自動に行う例を示したが、目視検査にも同様に適用可能である。また、各検査ステップは、制御部によって自動的に進むものとして説明したが、作業者の操作によって各検査ステップを一時停止させるように構成することも可能である。
また、上記実施の形態では、電気光学装置として、液晶パネルのような液晶装置に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、エレクトロルミネッセンス装置、特に、有機エレクトロルミネッセンス装置、無機エレクトロルミネッセンス装置等や、プラズマディスプレイ装置、電子放出素子を用いた装置(Field Emission Display 及びSurface-Conduction Electron-Emitter Display等)、LED(発光ダイオード)表示装置、電気泳動表示装置、薄型のブラウン管、液晶シャッター等を用いた小型テレビ、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を用いた装置などの各種の電気光学装置の検査装置に適用できる。
例えば、LCOS等の反射型の電気光学パネルに応用する場合には、ランプや光学設計部をハーフミラー等と共にステージとスクリーンの間に好適に配置することにより本実施の形態を適用することが可能である。
7…ステージ、8…プローブユニット、11…制御部、12…投影検査部、13…信号発生部、17…スクリーン、22…駆動制御部、30…プローブ、33…プローブ動作機構部、100…液晶パネル、100-1…FPC。
Claims (4)
- 電気光学装置に表示した検査画像を投影面に投影する投影検査部と、前記電気光学装置に検査信号を供給する信号発生部と、制御部とを具備する電気光学装置の検査装置であって、
前記投影検査部は、前記電気光学装置に前記検査信号を供給するプローブと、前記プローブを移動させて前記プローブと前記電気光学装置の電極端子との電気的な接続を制御するプローブ動作機構部と、を有し、
前記制御部は、前記信号発生部を制御して前記検査信号を発生させると共に、検査終了時には前記信号発生部を制御してリセット信号を発生させ前記リセット信号を前記電気光学装置に供給させた後、前記プローブ動作機構部を制御して前記プローブと前記電気光学装置の電極端子との電気的な接続を切断させることを特徴とする電気光学装置の検査装置。 - 前記プローブ動作機構部は、前記電気光学装置の電極端子と前記プローブとが電気的に接続されたことを示す状態検出信号を前記制御部に出力することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の検査装置。
- 前記投影検査部は、さらにステージ上に配置された前記電気光学装置を搬送するステージ動作機構部を具備し、
前記制御部は、前記ステージ動作機構部によって前記電気光学装置が検査位置まで搬送されると、前記プローブ動作機構部を制御して前記プローブと前記電気光学装置の電極端子とを電気的に接続させることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置の検査装置。 - 電気光学装置に表示された検査画像を投影面に投影する投影検査部の検査位置に前記電気光学装置を搬送する手順と、
プローブ動作機構部を制御して前記電気光学装置の電極端子とプローブとを電気的に接続させる手順と、
信号発生部を制御して検査信号を発生させ、発生した検査信号を前記プローブを介して前記電気光学装置に供給する手順と、
検査終了後に、前記信号発生部を制御してリセット信号を発生させて、前記プローブを介して前記電気光学装置に供給する手段と、
前記プローブ動作機構部を制御して前記電気光学装置の電極端子と前記プローブとの電気的な接続を切断させる手順と、
を具備したことを特徴とする電気光学装置の検査方法。
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