JP2008208664A - ドア用錠受け金具 - Google Patents

ドア用錠受け金具 Download PDF

Info

Publication number
JP2008208664A
JP2008208664A JP2007048336A JP2007048336A JP2008208664A JP 2008208664 A JP2008208664 A JP 2008208664A JP 2007048336 A JP2007048336 A JP 2007048336A JP 2007048336 A JP2007048336 A JP 2007048336A JP 2008208664 A JP2008208664 A JP 2008208664A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movable core
base end
troyoke
door lock
holding plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007048336A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4919835B2 (ja
Inventor
Hiroaki Kiryu
桐生紘明
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miwa Lock KK
Miwa Lock Co Ltd
Original Assignee
Miwa Lock KK
Miwa Lock Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Miwa Lock KK, Miwa Lock Co Ltd filed Critical Miwa Lock KK
Priority to JP2007048336A priority Critical patent/JP4919835B2/ja
Publication of JP2008208664A publication Critical patent/JP2008208664A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4919835B2 publication Critical patent/JP4919835B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Specific Sealing Or Ventilating Devices For Doors And Windows (AREA)
  • Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】可動コアのY軸方向の移動量を増やすこと。
【解決手段】ドア枠に嵌合状態に固定されるトロヨケと、このトロヨケに空隙部を設定して、かつ、この空隙部に位置すると共に可動コアの上下の動きに対応して変位する保持板を介して遊嵌合状態に嵌め込まれる前記可動コアを備えたドア用錠受け金具に於いて、前記保持板は、固着具を介してトロヨケ又は可動コアに固定される端板状基端部と、この基端部から弾性折り曲げ部を介して連設する舌片状突片部とから成り、前記舌片状突片部に前記固着具の頭部を受け入れる逃がし用切欠を形成したこと。
【選択図】図4

Description

本発明は、地震時に適合するドア用錠受け金具に関する。
特許文献1は、出願人が提案したものである。該特許文献1には、「左右の側壁に切欠部を有しかつドア枠に嵌合状態に固定されるトロヨケと、切欠部にそれぞれ係合する保持(係合)ピンを有すると共に、少なくともトロヨケの奥の内壁面並びに上下の対向内壁との間にそれぞれ空隙部を設定して遊嵌合状態に嵌め込まれる枠状可動コアと、トロヨケ及び可動コアの正面側をカバーするように該可動コアに取り付けられるカバープレートとを備え、地震発生時、前記可動コアがカバープレートの傾斜状上下端部の変形に伴いトロヨケ内の後方空隙部ないし上下の空隙部へと多方向へ後退動するドア用錠受け金具」が記載されている。
また、特許文献2も、特許文献1と同様に、出願人が提案したものである。この特許文献2には、本発明の前提要件となる公知技術が記載されている。すなわち、「ドア枠に嵌合状態に固定されるトロヨケと、このトロヨケの奥の内壁面並びに上下の対向内壁との間にそれぞれ空隙部を設定して遊嵌合状態に嵌め込まれる可動コアと、トロヨケ及び可動コアの正面側をカバーするように可動コアに取り付けられるカバープレートと、基端部側が可動コアの上下の外壁面或いはトロヨケの上下の内壁面に固着具を介してそれぞれ固着され、一方、先端部側は、トロヨケの上下の内壁面或いは可動コアの上下の外壁面にそれぞれ当接するように前記上下の空隙部に配設された保持板とを備え、地震発生時、前記保持板の先端部側は、前記可動コアの上下の動きに対応して変位するドア用錠受け金具」が記載されている。
しかしながら、特許文献2には、可動コアの上下方向の移動量を十分に稼ぐことができないという問題点があった、その理由(原因)は、保持板の形状(構成)からくるものと、保持板と固着具との組み合わせからくるものがあった。
すなわち、保持板の形状に関しては、固着具によって固定された保持板の全体形状は、釣り針形状であることから、上下の空隙部を十分に設定することができないという欠点があった。
付言すると、端板状の基端部からフック状に折り曲げ形成さたれ弾性の先端部側は鉤状であり、例えば可動コアの上の外壁面とトロヨケの上の内壁面との間の距離をあまり長く設けることができなかった。
また、保持板と固着具との組み合わせ関して、固着具の頭部は、端板状の基端部の上面に突出していることから、可動コアの移動方向及び保持板の潰れ方によっては、保持板の鉤状先端部が固着具の頭部に覆い被さる場合があるので、保持板の肉厚の分だけ、可動コアの上下の移動量が減じられる。特に、固着具の頭部が膨出状(平らでない場合)は、さらに、可動コアの上下の移動量が減じられる。
特開2004−36270号公報 特開2006−161415号公報
本発明の所期の目的は、特許文献2の問題点を解消する(可動コアのY軸方向の移動量を増やす)ことである。第2の目的は、トロヨケの凹所に対して可動コアを遊嵌合状態に支持する保持板が、簡単に可動コア或はトロヨケが外れないことである。第3の目的は、保持片が可動コアの重量に耐えて通常の状態では形状が変形しない剛性的機能を有する場合には、バランス良く可動コアを保持することができることである。
本発明のドア用錠受け金具は、ドア枠に嵌合状態に固定されるトロヨケと、このトロヨケに空隙部を設定して、かつ、この空隙部に位置すると共に可動コアの上下の動きに対応して変位する保持板を介して遊嵌合状態に嵌め込まれる前記可動コアを備えたドア用錠受け金具に於いて、前記保持板は、固着具を介してトロヨケ又は可動コアに固定される端板状基端部と、この基端部から弾性折り曲げ部を介して連設する舌片状突片部とから成り、前記舌片状突片部に前記固着具の頭部を受け入れる逃がし用切欠を形成したことを特徴とする。
また、本発明のドア用錠受け金具は、ドア枠に嵌合状態に固定されるトロヨケと、このトロヨケの奥の内壁面並びに上下の対向内壁との間にそれぞれ空隙部を設定して遊嵌合状態に嵌め込まれる可動コアと、トロヨケ及び可動コアの正面側をカバーするように可動コアに取り付けられるカバープレートと、基端部側が可動コアの上下の外壁面或いはトロヨケの上下の内壁面に固着具を介してそれぞれ固着され、一方、先端部側は、トロヨケの上下の内壁面或いは可動コアの上下の外壁面にそれぞれ当接するように前記上下の空隙部に配設された保持板とを備え、地震発生時、前記保持板の先端部側は、前記可動コアの上下の動きに対応して変位するドア用錠受け金具に於いて、前記保持板は、端板状基端部と、この基端部から弾性折り曲げ部を介して連設する舌片状突片部とから成り、前記突片部に前記固着具の頭部を受け入れる逃がし用切欠を形成したことを特徴とする。
ここで弾性折り曲げ部の「弾性」とは、弾性変位してそのまま潰れた形状になる弾性変位機能と、常に元の状態に復帰しようとする弾性変位復帰機能のいずれの実施例の場合も含まれる。
(1)地震発生時、可動コアは、特許文献2に記載の実施例と同様に上下方向に移動するが、本実施例の可動コア用保持板は、端板状基端部と、この基端部から弾性折り曲げ部を介して連設する舌片状突片部とから成り、前記突片部に固着具の頭部を受け入れる逃がし用切欠を形成してあるので、頭部の肉厚に相当する距離だけ、可動コアのY軸方向の移動量を増やすことができる。
(2)また、保持板の弾性折り曲げ部は、基端部の上面に接近する方向に折り曲げられ第1折り曲げ箇所と、この第1折り曲げ箇所に連続すると共に基端部の上面から離れる方向に折り曲げられた第2折り曲げ箇所を有し、弾性折り曲げ部が最大に変位した場合には、突片部の内壁面が基端部の上面に重なるので、確実に前記(1)の効果を達成することができる。
(3)さらに、保持板は、その基端部と弾性折り曲げ部の接続部分に相当する外面の一つのポイント「中心点0」を基準にすると、舌片状突片部の方が、端板状の基端部よりも長いので、特許文献2に記載の実施例と比較して、可動コアの上の外壁面とトロヨケの上の内壁面との間の距離をよく長く設けることができる。
(4)加えて、保持板の突片部の先端部は、弾性折り曲げ部が最大に変位した時、舌片状突片部の接続部分とは反対側の非接続端面から食み出る折り曲げ状の当接先端部分を有し、通常の使用時には、この当接先端部分がトロヨケの上下の内壁面或いは可動コアの上下の外壁面に当接するので、前記(3)の効果を十分に発揮させることができると共に、保持板は、上下方向に強い外力を受けた場合には、容易に潰れ易くなる。
(5)固着具の頭部の肉厚と舌片状突片部の肉厚は、略同じである場合には、固着具の頭部に起因して可動コアの上下の移動量が減じられることはない。
以下、図1ないし図8を参照にして一実施例を説明する。
(1)実施の環境
まず、図1及び図2に於いて、本発明の実施の環境部材を説明する。1はドア枠、2はドア枠に嵌合状態に固定されるトロヨケ、3はトロヨケ内に、少なくともトロヨケの奥の内壁面並びに上下の対向内壁との間にそれぞれ空隙部を設定して遊嵌合状態に嵌め込まれる枠状可動コア、4はトロヨケ2及び可動コア3の正面側を全体又は部分的にカバーするように可動コア3を介して間接的に又は直接前記ドア枠1の正面壁に当接状態に取り付けられるカバープレート、5はドア枠1に対して開閉可能に設けられるドア、6はドア側に設けた錠前の第1の施錠片(ここではデッドボルト)、7はデッドボルト6と並存的に設けられた錠前の第2の施錠片(ここでは鎌片)である。なお、前記鎌片7は、防犯機能を高めるために設けられており、施錠時、図1で示すようにデッドボルト6と水平方向に重なった状態で可動コア3の正面壁3aの内壁面に対してその先端部が掛合可能な状態となっている。
図1はドア枠1に凹所を有するトロヨケ2、枠状の可動コア3、カバープレート4、それに、本発明の新規事項である上下一対の保持板8,8をそれぞれ適宜に組み合わせて固定的に取り付けた場合における通常の使用状態を示す。
(2)ドア枠1
図2を参照にして錠受け具の構成部材を順番に説明する。まず簡略化したドア枠1から説明する。角筒部10はドア5の垂直端面と対向する一部のみを示してある。10aは正面壁、10bは背面壁、10c,10cは左右の側壁、11は前記正面壁10aに形成された縦長状の受入れ口、12は受入れ口に連通するように左側の上下の部位にそれぞれ垂直線状に切欠されたカバープレート用切欠溝、13はこれらの切欠溝12,12付近の正面壁10aに形成された上下のネジ孔である。
(3)トロヨケ2
次にトロヨケ2について説明する。トロヨケ2の形状は普通一般のそれと同様である。すなわち、トロヨケ2の部分を区分けすると、ドア枠1の受入れ口11にスッポリトと入り込む正面開口の角形ケース部15と、この角形ケース部15の開口16側の上下端部にそれぞれ一体形成された突片状の取付け片17,17とから成り、前記取付け片17,17には、ドア枠1のネジ孔13,13と符合する貫通孔18,18が形成されている。
しかして、本実施例では、前記角形ケース部15の左右の側壁15c,15cの上下の部位には、左右一対の保持ピン逃し用切欠部20,20がそれぞれ計4個形成されている。これらの切欠部20は、図1で示すように、それぞれ上下一対の可動コア用保持ピン(係合ピン)21,21と関係する。
すなわち、各保持ピン21は左右一対の逃し用切欠部20,20をそれぞれ貫通する。切欠部20は、通常の使用状態では、一つの保持ピン21の外周面と一部係合するやや半円弧状の小係合溝20aと、基準縁部としての小係合溝20aを基準にして角形ケース部15の背面壁15b方向に拡大して幅広(例えば矩形状、垂直長孔状など)に広がる保持ピン逃し部20bとを有している。
また、前記左右の側壁15c,15cの上下部位寄りの部位には、小さな被係合部(例えば係合小孔、内壁面に形成された小さな溝など)22,22が形成されている。
(4)可動コア3
次に可動コア3について説明する。可動コア3は、図3で示すように、複数個の開口を有する箱型形状に形成されている。すなわち、3a,3aは上下の正面壁で、本実施例では、施錠時、鎌片7の先端部はいずれか一方の正面壁3aの内壁面に対して掛合状態となっている。3c,3cは左右の側壁、25は前記正面壁3a,3aの間に形成された縦長の前方開口、26は正面壁3a,3aにそれぞれ形成された上下の凹所(正面壁の一部)、27はこれらの凹所26,26にそれぞれ形成された上下のネジ孔、28は前記左右の側壁3c,3cの上下にそれぞれ形成された保持ピン用挿通孔、30は左右の側壁3c,3cの上下部位寄りの部位にそれぞれ形成され、かつ、前述したトロヨケ2の小さな被係合部22,22にそれぞれ係脱する小さな係合部(例えば小突起)、31は上下の後方開口、32は後方開口31を上下に分断するように左右の側壁3c,3cの中央部に固定的に横設した断面コ字型の施錠片用受け片である。
ところで、図1で示すように、可動コア3は、係合部30や上下の保持ピン21,21を介してトロヨケ2に遊嵌合状態に保持される。可動コア3がトロヨケ2に遊嵌合した時、可動コア3の小突起状の係合部30,30は、トロヨケ2の小さな被係合部22,22にそれぞれ係合する。したがって、トロヨケ2と可動コア3は、仮ではあるが一体的になる。
また、可動コア3に入り込んだ施錠片6の下面と前記受け片32の水平上板部32aとの間には、多少のクリアランス(たとえば7mm程度)が設定されているが、地震発生時、受け片32はドア枠の変形によってデッドボルト6の下面と水平上板部32aとが互いに衝突し合った場合その衝撃力を受ける。また本実施例では鎌片7も設けられているので、施錠片6と同時に鎌片7が後退しながら上昇した場合には、可動コア3の前方開口25の上縁部が、両方の施錠片6,7からその衝撃力(外力)を受ける。
したがって、可動コア3は、両方の施錠片6,7がトロヨケ2側に移動してきた時、後述するように施錠片用受け片32の水平上板部32a等を介して後退・上下動可能な状態となる。
(5)カバープレート4
次にカバープレート(ストライク)4について説明する。35はカバー部本体、36はカバー部本体に上方と下方にそれぞれ連設する変形可能な傾斜状上下端部、37はカバー部本体の右側端部から該カバー部本体に直交するように設けられた進入係合側壁、38は可動コア3の前方開口25と同一形状の正面開口、39はカバー部本体の上下部に形成され、かつ、可動コア3のネジ孔27,27と符合するカバープレート固着具40用の挿通孔である。
なお、カバープレート4は、前記進入係合側壁37に対向する他方側の側壁を有しない。またドア枠1の切欠溝12に係合する進入係合側壁37の上下の突片状端部37a,37aと傾斜状上下端部36,36とは互いに切れている。
したがって、トロヨケ固着具41,41をカバーするカバープレート4の傾斜状上下端部36,36は、例えばカバープレート4を戸枠側に押し付ける略水平方向X、又はカバープレート4をドア5の端面側に押し付ける逆方向Xの衝撃力が作用すると変形可能である。
(6)保持板8
図1で示すように、保持板8は、トロヨケ2の上下の内壁面2b、2bと可動コア3の上下壁3b,3bとの間に設定された上下の空隙部46,46内にそれぞれ位置するように線対象状態に配設されている。ここでの線対象は、可動コア3の中心を通る横線を対象中心線とした場合に於ける上下の線対象を意味する。本実施例の保持板8は、上下一対で「一組」を構成している。この点は、特許文献2に記載の実施例と同一である。
しかしながら、本実施例の保持板8は、端板状基端部8aと、この基端部から弾性折り曲げ部8bを介して連設する舌片状突片部8cとから成り、前記突片部8cに固着具9の平らな頭部9aを受け入れる逃がし用切欠51が形成されている。
そして、図4及び図5で示すように、保持板8の弾性折り曲げ部8bは、基端部8aの上面52に接近する方向に折り曲げられた第1折り曲げ箇所Aと、この第1折り曲げ箇所Aに連続すると共に基端部8aの上面52から離れる方向に折り曲げられた第2折り曲げ箇所Bを有し、外力によって、これらの弾性折り曲げ部A、Bが最大に変位した場合には、突片部8cの内面53が基端部8aの上面52に重なる。
また、図5の(b)を参照にして、基端部8aと弾性折り曲げ部8bの接続部分に相当する外面の一つのポイント「中心点0」を基準にして、端板状基端部8aの長さL1と、弾性折り曲げ部8bを含む舌片状突片部8cの長さL2とを比較すると、舌片状突片部8cの方が、端板状の基端部8aよりも長い。
この点について、付言すると、突片部8cの先端部は、弾性折り曲げ部8bが最大に変位した時、舌片状突片部の接続部分とは反対側の非接続端面54から食み出る折り曲げ状の当接先端部分55を有し、通常の使用時には、この当接先端部分55がトロヨケの上下の内壁面(本実施例)或いは可動コアの上下の外壁面に当接する。
さらに、前記端板状基端部8aの中央部に形成した固着具9用の貫通孔56から突出する固着具の頭部9aの肉厚と舌片状突片部8cの肉厚は、略同じである。
(7)弾性変形機能
図7は、地震が発生した場合に於いて、可動コア3に対して矢印(X軸とY軸)方向の外力がかかった場合の説明図である。また、図8は保持板8の弾性折り曲げ部8bが、弾性変形可能である(弾性変形機能がある)旨を示す。
上下一組の保持板8,8の弾性折り曲げ部8bは、図7で示すようにトロヨケ2の上下の内壁面2bに沿ってスライド可能である。また、図8で示すように、弾性折り曲げ部が最大に変位した場合には、突片部8cの内面53が基端部8aの上面に重なる。つまり、舌片状突片部8cがペチャンコの時には、該舌片状突片部8cの下面が端板状基端部8aの上面52に面状に接触する。
ところで、本実施例の弾性折り曲げ部8bは、地震発生後、外的な衝撃力がなくなった瞬間、材質自体の弾性復帰力により、直ちに元の保持状態を確保するための働き(弾性復帰変形機能)もある。
なお、ここで図7に関して付言する。地震発生時、例えば施錠片6がドア枠1の変形によって施錠片6が傾倒し、或いは下降し、その下面と受け片32の水平上板部32aとが互いに衝突し合った場合には、可動コア3がその受け片32を介して施錠片6から強い衝撃力を受ける。
したがって、今仮に、図1の使用状態に於いて、カバープレート4のカバー部本体35の壁面に対して交差する方向Xの面外外力(外部の衝撃力)が発生すると同時に、カバー部本体35の壁面に対して平行する方向Yの外力(外部の衝撃力)が同時に発生した場合には、ドア枠1とドア5との間でカバープレート4が水平〜垂直方向へと衝撃的に押圧されることになるから、その上下端部36,36は外拡変位してドア枠1の正面壁10aをトロヨケ方向X並びに上下方向Yへとスライドする。この時可動コア3の小係合突起30,30は変形し、或いは破壊してトロヨケ2の小孔22から外れる。
しかし、保持ピン21を介してトロヨケ4と可動コア3は一体であるから、トロヨケ4と可動コア3は、トロヨケ4内の後方空隙部45及び上下の空隙部46へと多方向へ後退上下動する。したがって、可動コア用保持ピン21,21は、可動コア3の後退上下動に対応してトロヨケ2の切欠部20の小係合溝20aから幅広の保持ピン逃し部20bへと移行する。保持板8の作用(弾性変形機能及び弾性復帰変形機能)については前述したとおりである。
(8)各部材の組み合わせ
次に各部材の組み合わせについて簡単に説明する。まずトロヨケ2と可動コア3とを一体的に組み合わせる。この時トロヨケ2の被係合部22,22に可動コア3の係合部30,30を係合させ、また上下の保持ピン21,21をトロヨケ2の上下の切欠部20,20と可動コア3の上下の挿通孔28,28にそれぞれ差し込む。
次にトロヨケ2のケース部15をドア枠1の受入れ口11に嵌め込み、上下の取付け片17,17をドア枠1の正面壁10aに面接触させる。そして、トロヨケ固着具41,41を可動コアの貫通孔18,18に合わせてドア枠のネジ孔13,13に螺締する。これによりトロヨケ2はドア枠1に固着される。
次にカバープレート4をトロヨケ2の上下の取付け片17,17を覆うようにする。しかる後にカバープレート固着具40,40を挿通孔39,39に合わせて可動コア3のネジ孔27,27に螺締する。螺締すると、上下の保持ピン21,21はトロヨケの小係合溝20aに確実に係合するから、図1に示すように、各部材2,3,4は一体的になる。なお、施錠片6の上面とカバープレート4の正面開口38の上縁部との間には多少のリアランスがある。
本実施例では、各保持板8,8の基端部8a,8aは、可動コア3の上下壁3b,3bに固定具9,9を介してそれぞれ固定され、かつ、舌片状突片部8cに延設形成された当接先端部分55がトロヨケ2の上下の内壁面2b,2bにそれぞれ当接する。しかし、これに限定するものではなく、基端部8a,8aをトロヨケ2の上下の内壁面2b,2bに固定具9,9を介してそれぞれ固定し、本実施例とは逆の態様で用いても良い。
次に、保持板8は、少なくとも弾性変形機能を有していれば十分であるが、本実施例の保持板8は、可動コアの重量に耐えて通常の状態では形状が変形しない剛性的機能を有し、図1で示すように上下の空隙部46,46に上下バランス良く可動コアを保持すると共に、弾発性を有する材料で形成され、地震発生後、外的な衝撃力がなくなった瞬間、材質自体の弾性復帰力により、直ちに元の保持状態を確保する弾性復帰変形機能を有する。
次に、トロヨケ2の左右の側壁15c,15cの上下の部位には、左右一対の野球のベース板形状切欠部20,20がそれぞれ計4個形成されているが、ドア側の錠前の構造如何によっては、その形状を適宜に変更し、また数を増減しても良い。
さらに、可動コアの左右の側壁3c,3cの中央部には、地震発生時、錠前の施錠片の下面と当接可能な施錠片用受け片が固定的に一つ横設されているが、施錠片の上面と当接可能な状態にもう一つ受け片を横設しても良い。また、施錠片用受け片の形状等は任意に設計変更可能である。また、例えば可動コアの左右の側壁に被係合部22を形成し、一方、トロヨケの左右の側壁に前記被係合部22に仮止め係合する係合部30を設けることも均等事項である。
加えて、特許文献2に記載の第2実施例のように、保持ピン用切欠部と挿通孔の形成対象を設計変更しても良い。すなわち、特に図示しないが、トロヨケの左右の側壁の方に保持ピン用の挿通孔を上下にそれぞれ形成し、一方、可動コアの左右の側壁保持ピン逃がし用切欠部を上下にそれぞれ形成しても良い。
図1乃至図8は本発明の一実施例を示す各説明図。
実施形態を示す概略説明図(通常の使用状態)。 分解斜視図。 可動コアと保持板との関係及び可動コアとカバープレートとの関係を示す分解斜視図。 主要部の斜視からの説明図。 図5の(a)と(b)は、主要部の概略断面と作用の説明図。 地震発生時の可動コアの状態を示す概略断面説明図(平面視)。 地震発生時の可動コアの状態を示す概略断面説明図(側壁視)。 保持板の機能を示す概略説明図。
符号の説明
X…水平方向、Y…上下方向、1…ドア枠、2…トロヨケ、2b…トロヨケの上下内壁面、3…可動コア、3a…正面壁、3b…可動コアの上下壁、3c…左右の側壁、4…カバープレート、5…ドア、6,7…施錠片、8…保持板、8a…基端部、8b…弾性折り曲げ部、8c…舌片状突片部、9…固着具、10…角筒部、10a…正面壁、10b…背面壁、10c…左右の側壁、11…受入れ口、12…カバープレート用切欠溝、13…ネジ孔、15…角形ケース部、15c…左右の側壁、16…開口、17…取付け片、18…貫通孔、20,…切欠部、20a…小係合溝、20b…保持ピン逃し部、21…保持ピン、22…被係合部、25…前方開口、26…凹所、27…ネジ孔、28…挿通孔、30…係合部、31…後方開口、32…施錠片用受け片、32a…水平上板部、35…カバー部本体、36…傾斜状上下端部、37…進入係合側壁、38…正面開口、39…挿通孔、40…カバープレート固着具、41…トロヨケ固着具、45…後方空隙部、46…上下の空隙部、A…第1折り曲げ箇所、B…第2折り曲げ箇所、0…接続部分に相当する外面の一つのポイント、L1…端板状基端部8aの長さ、L2…舌片状突片部の長さ、51…逃がし用切欠、52…基端部の上面、53…舌片状突片部の内面、54…非接続端面、55…当接先端部分、56…貫通孔。

Claims (5)

  1. ドア枠に嵌合状態に固定されるトロヨケと、このトロヨケの奥の内壁面並びに上下の対向内壁との間にそれぞれ空隙部を設定して遊嵌合状態に嵌め込まれる可動コアと、トロヨケ及び可動コアの正面側をカバーするように可動コアに取り付けられるカバープレートと、基端部側が可動コアの上下の外壁面或いはトロヨケの上下の内壁面に固着具を介してそれぞれ固着され、一方、先端部側は、トロヨケの上下の内壁面或いは可動コアの上下の外壁面にそれぞれ当接するように前記上下の空隙部に配設された保持板とを備え、地震発生時、前記保持板の先端部側は、前記可動コアの上下の動きに対応して変位するドア用錠受け金具に於いて、前記保持板は、端板状基端部と、この基端部から弾性折り曲げ部を介して連設する舌片状突片部とから成り、前記突片部に前記固着具の頭部を受け入れる逃がし用切欠を形成したことを特徴とするドア用錠受け金具。
  2. 請求項1に於いて、弾性折り曲げ部は、基端部の上面に接近する方向に折り曲げられた第1折り曲げ箇所と、この第1折り曲げ箇所に連続すると共に基端部の上面から離れる方向に折り曲げられた第2折り曲げ箇所を有し、弾性折り曲げ部が最大に変位した場合には、突片部の内面が基端部の上面に重なることを特徴とするドア用錠受け金具。
  3. 請求項1に於いて、基端部と弾性折り曲げ部の接続部分に相当する外面の一つのポイント「中心点0」を基準にすると、舌片状突片部の方が、端板状の基端部よりも長いことを特徴とするドア用錠受け金具。
  4. 請求項3に於いて、突片部の先端部は、弾性折り曲げ部が最大に変位した時、舌片状突片部の接続部分とは反対側の非接続端面から食み出る折り曲げ状の当接先端部分を有し、通常の使用時には、この当接先端部分がトロヨケの上下の内壁面或いは可動コアの上下の外壁面に当接することを特徴とするドア用錠受け金具。
  5. ドア枠に嵌合状態に固定されるトロヨケと、このトロヨケに空隙部を設定して、かつ、この空隙部に位置すると共に可動コアの上下の動きに対応して変位する保持板を介して遊嵌合状態に嵌め込まれる前記可動コアを備えたドア用錠受け金具に於いて、前記保持板は、固着具を介してトロヨケ又は可動コアに固定される端板状基端部と、この基端部から弾性折り曲げ部を介して連設する舌片状突片部とから成り、前記舌片状突片部に前記固着具の頭部を受け入れる逃がし用切欠を形成したことを特徴とするドア用錠受け金具。
JP2007048336A 2007-02-28 2007-02-28 ドア用錠受け金具 Expired - Fee Related JP4919835B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007048336A JP4919835B2 (ja) 2007-02-28 2007-02-28 ドア用錠受け金具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007048336A JP4919835B2 (ja) 2007-02-28 2007-02-28 ドア用錠受け金具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008208664A true JP2008208664A (ja) 2008-09-11
JP4919835B2 JP4919835B2 (ja) 2012-04-18

Family

ID=39785195

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007048336A Expired - Fee Related JP4919835B2 (ja) 2007-02-28 2007-02-28 ドア用錠受け金具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4919835B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020148050A (ja) * 2019-03-14 2020-09-17 日本電気株式会社 扉耐震構造及び収納機器

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08312207A (ja) * 1995-05-16 1996-11-26 Goal Co Ltd 扉錠用受金具
JP2006161415A (ja) * 2004-12-07 2006-06-22 Miwa Lock Co Ltd ドア用錠受け金具
JP2006214257A (ja) * 2005-02-03 2006-08-17 Eung-Soon Chang 二輪車用施錠装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08312207A (ja) * 1995-05-16 1996-11-26 Goal Co Ltd 扉錠用受金具
JP2006161415A (ja) * 2004-12-07 2006-06-22 Miwa Lock Co Ltd ドア用錠受け金具
JP2006214257A (ja) * 2005-02-03 2006-08-17 Eung-Soon Chang 二輪車用施錠装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020148050A (ja) * 2019-03-14 2020-09-17 日本電気株式会社 扉耐震構造及び収納機器

Also Published As

Publication number Publication date
JP4919835B2 (ja) 2012-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010144900A (ja) 固定具
JP4936197B2 (ja) 配線装置
JP2008254479A (ja) フィニッシャ部品脱落防止部構造
US20110115347A1 (en) Locking assembly and electronic enclosure using same
JP2006220180A (ja) 部材ロック構造
US7537479B2 (en) Connector
JP2009286524A (ja) エレベータの操作表示装置
JP4919835B2 (ja) ドア用錠受け金具
JP4639076B2 (ja) ドア用錠受け金具
JP5017365B2 (ja) 機器取付具、開口枠および機器
JP4587867B2 (ja) ドア用錠受け金具
KR200384097Y1 (ko) 샌드위치패널
JP4198949B2 (ja) ドア用錠受け金具
JP2009146603A (ja) コネクタ
JP4604720B2 (ja) 操作盤のロック装置
JP2001032500A (ja) サイディング外壁板留め付け金具
JP4675189B2 (ja) エレベータ表示装置
JP6486172B2 (ja) 表示プレート装着具
JP5607687B2 (ja) コネクタ固定構造、およびコネクタ固定方法
JP4538834B2 (ja) 変形防止具
JP2010261238A (ja) 防音壁の遮音板の支持構造
JP3556544B2 (ja) 防音壁の遮音板留め金具
JP4694294B2 (ja) エッジサポート
EP0990803B1 (en) Latch
JP5195411B2 (ja) コネクター固定具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100203

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120110

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120131

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150210

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees