JP2008198826A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】工程歩留まりの向上と電気特性の安定化を可能とする半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】Si基板1上にSiGe層を形成し、SiGe層上にSi層13を形成する。次に、Si層13とSiGe層とを部分的にエッチングして、SOI領域のSiGe層の側面を露出させる溝Hを形成すると共に、SiGeダミー領域のSi基板1上にSiGeダミーパターン11aを形成する。その後、溝Hを介してSiGe層をウェットエッチングすることによって、Si基板1とSi層13との間に空洞部25を形成する。空洞部25を形成するためのウェットエッチング工程では、当該エッチング工程を開始してから終了するまでSiGeダミーパターン11aにエッチング液を触れさせておく。
【選択図】図5

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に、半導体基板にSOI(Silicon On Insulator)構造を形成する技術に関する。
従来、SOI基板上に形成された電界効果型トランジスタは、素子分離の容易性、ラッチアップフリー、ソース/ドレイン接合容量が小さいなどの点から、その有用性が注目されている。特に、完全空乏型SOIトランジスタは、低消費電力かつ高速動作が可能で、低電圧駆動が容易なため、SOIトランジスタを完全空乏モードで動作させるための研究が盛んに行われている。ここで、特許文献1や非特許文献1には、バルク基板上にSOI層を形成することで、SOIトランジスタを低コストで形成できる方法(即ち、SBSI法)が開示されている。SBSI方法では、Si基板上にSi/SiGe層を成膜し、SiとSiGeとのエッチングレートの違いを利用してSiGe層のみを選択的に除去することにより、Si基板とSi層との間に空洞部を形成する。そして、空洞部内に露出されたSiの熱酸化を行うことにより、Si基板とSi層との間にSiO2層を埋め込み、Si基板とSi層との間にBOX層を形成する。
特開2005−354024号公報 T.Sakai et al."Separation by BondingSi Islands(SBSI) for LSI Application",Second International SiGe Technology and Device Meeting,Meeting Abstract,pp.230−231,May(2004)
ところで、上記のSBSI法において、SiGe層を選択的に除去するプロセスは、安定した工程歩留まりと、高い電気特性歩留まりを得るために重要なプロセスである。従来の製造方法では、SOI層の平面パターンに大小や疎密が少ないロジック回路やメモリー回路では、工程歩留まりや電気特性が安定していた。
しかしながら、バルクシリコンデバイスとSOIデバイスとが混載した回路や、異なる駆動電圧からなるデバイスが混載された回路では、SOI層の平面パターン間で面積の差が大きく、また、疎密の差も大きいことが普通である。ここで、従来の製造方法では、パターンの粗密により場所によってはSiGe層のエッチングスピードが劣化してしまい(即ち、遅くなってしまい)、特に、エッチング時間が長くなると、Siの増速エッチングが発生してしまうという問題があった。つまり、従来の製造方法では、バルクシリコンデバイスやSOIデバイスなど、種々のデバイスを混載する半導体装置を製造する場合に、Si層に対するSiGe層のエッチング選択比が局所的に劣化してしまい、安定した形状と均一な膜厚からなる大面積のSOI層や、種々の形状からなるSOI層を歩留まり良く形成することが難しい、という問題があった。
また、SiGe層をエッチングして空洞部を形成する工程では、SiGe層のエッチング残りを防止するために、エッチング時間にマージンを設ける必要がある。ここで、従来の製造方法では、SiGe層を除去した後のマージンとして行うエッチング(即ち、オーバーエッチング)中に、空洞部に面するSi層(即ち、SOI層)の裏面やSi基板表面が荒れて凹凸が生じてしまうという問題があった。
SOI層の裏面やSi基板表面が荒れてしまうと、SOI層の膜厚均一性が劣化する。また、SOI層裏面から下に向けて成長する熱酸化膜と、Si基板表面から上に向けて成長する熱酸化膜とを空洞部の厚み方向の中心付近で十分に密着させることができず、その結果、上記熱酸化膜(即ち、BOX層)を介してのSOI層のSi基板に対する密着力が劣化してしまうおそれがあった。このように、従来の製造方法では、上記種々のデバイスを混載する半導体装置の、工程歩留まりの向上と電気特性の安定化が課題となっている。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、工程歩留まりの向上と電気特性の安定化を可能とする半導体装置の製造方法の提供を目的とする。
本発明者は、フッ硝酸によるSiGeの選択エッチングに関して様々な実験を行った。そして、その実験結果から、上記のSiGe選択エッチングではSiGeがアノード、Siがカソードの役割をし、図18に示すような電気化学反応によってSiGeが除去される、という選択エッチングのメカニズムを見出した。
即ち、上記の「エッチング選択比の劣化」という課題は、SiGe選択エッチング時に、SiGe層に十分なホールが供給できず、SiGeの酸化数が減少、あるいは、Si層の酸化数が増加したためと本発明者は考えている。
また、「SOI層裏面やSi基板表面が荒れる」という課題は、以下のような理由によると本発明者は考えている。SiGe選択エッチング時に、SiGe層が存在しているときには、Si基板からSiGe層にホールが移動し、SiGe層の酸化数が増大し、SiGeエッチングが進む。一方、Si層やSi基板では、電子が過剰に存在する(即ち、酸化数が小さい)ため、Siがエッチングされない。しかしながら、SiGe層が除去された後は、ホールはSiからSiGeへ移動することができなくなり、Siの酸化数が増加し、エッチング液にSi++として移動することになるため、Siがエッチングされてしまう。つまり、Si層裏面やSi基板表面はランダムにアノード・カソード両方の役割を演じることになるため、Siのエッチングが進み、これにより、Si層裏面やSi基板表面が荒れてしまう。
より詳しく説明すると、上記のSiGe選択エッチングでは、HNO3とHF分子がSiGe表面に到達し、SiGe層/エッチング液界面にて、SiGe層はH2Si(またはGe)F6反応物となり除去される。ここで、SiまたはGeをIV(族)と表すと、その除去反応は(1)式のように表すことができる。
IV+HNO3+6HF ⇒ H2IVF6+HNO2+H2O+H2…(1)
この反応では、HNO3が酸化剤(oxidizer)として働き、SiGe層表面で酸化物IVO2が形成され、HFがこの酸化物を溶解する役割を果たす。
なお、Si基板にSiGe/Siを積層した場合、図19に示すように、SiGe/Si界面では、ワイドギャップ(Si)からナローギャップ(SiGe)へ正孔が移動し、ナローギャップ(SiGe)側に正孔が蓄積し、SiGe/Siでの化学ポテンシャル(フェルミレベル)が一致する。ここで、ギャップとは、伝導帯のエネルギー準位Ecと、価電子帯のエネルギー準位Evとの差、即ち、バンドギャップEg(=Ec−Ev)のことである。また、図中のi−Siはイントリンシック(intrinsic)なSi層のことであり、i−SiGeはイントリンシックなSiGe層のことである。
図19に示すように、i−SiGeとi−Siとの接触界面では、両層における伝導帯のエネルギー準位差ΔEc(〜0V)よりも、価電子帯のエネルギー準位差ΔEv(〜0.3V)の方が大きい。このため、Si層からSiGe層へ正電荷が移動し易く、Si層とSiGe層のフェルミレベルが一致する。このため、SiGe層では相対的に正電荷が多い。それゆえ、図18に示すように、SiGe層/エッチング液界面ではSiGe層の酸化数が大きく、SiGe層は電気的にアノード電極のように振る舞い、(2)〜(4)式に示すように、IV++の形でエッチング液(以下、「溶液」ともいう。)に正孔を供給する。なお、Si基板をP型にすれば、SiからSiGeへの正孔移動は更に増え、SiGe層の酸化数を高めることができる。
IV+2h+ ⇒ IV++ …(2)
IV+++2OH- ⇒ IVO2+H2 …(3)
IVO2+6HF ⇒ H2IVF6+2H2O …(4)
一方、Si層では相対的に負電荷が多く、Si層/溶液界面では、Si層は電気的にカソード電極のように振る舞い、(5)、(6)式に示すように、NO2-の形で溶液に電子を供給する。
Si+2e ⇒ Si-- …(5)
Si-- + 2NO2 ⇒ Si(固体)+2NO2-(液体) …(6)
従って、SiGe層の選択エッチングが生じる時は、図18に示すように、SiGe層がアノード、Si層がカソードの役割をして、電流(ホールh+)は、エッチング液⇒Si層⇒SiGe層⇒エッチング液…の順で循環する。このため、SiGe層選択エッチングの選択比を向上するためには、下記a)、b)が重要である。
a)SiGe層の酸化数(過剰ホール数)を高める。
b)SiGe層がエッチング反応で、溶液中に取り出されたSi++の正孔を、Si層やSi基板から補う。
また、Si層/SiGe層(Ge濃度37%、厚さ30nm)/Si基板からなる積層構造では、SiGe層のエッチングレートが0.01μm/秒を超える。これは、SiGe層/溶液界面の単位面積当たりに流れる電流が、数十mA/cm2に達することを意味する。従って、SiGe層の高いエッチングスピードと高い選択性を確保するには、上記経路(即ち、エッチング液⇒Si層⇒SiGe層⇒エッチング液 …)で大きな電流が循環するための通路が必要であり、そのためには下記c)、d)が重要となる。
c)Si層/溶液界面及びSi基板/溶液界面での電流通路の確保
d)Si層/SiGe層界面での電流通路の確保
さらに、SiGe層が無くなった後は、SiからSiGeに電流(正孔)を供給することができなくなるため、Si層やSi基板のホールが増加する。従って、Si層/溶液界面やSi基板/溶液界面では、カソードのみならず、アノード・カソード両方の役割がランダムに可能となり、Si層やSi基板においても酸化・エッチングが進んでしまう。このようなSi層やSi基板のエッチングを抑制するためには、Si層の過剰電子数を高め、その酸化数を低くすることが重要である。本発明はこのような知見に基づいてなされたものである。
〔発明1、2〕 即ち、発明1の半導体装置の製造方法は、Si基板上にSiGe層を形成する工程と、前記SiGe層上にSi層を形成する工程と、ダミー領域の前記Si基板上にSiGeからなるダミーパターンを形成する工程と、前記Si層下の前記SiGe層をウェットエッチングして除去する工程と、を含み、前記SiGe層をウェットエッチングする工程では、前記SiGe層が完全に除去される前から当該工程を終了するまで前記ダミーパターンにエッチング液を触れさせておくことを特徴とするものである。ここで、ダミー領域とは、SiGe(又は、SiGe層)からなるダミーパターンを形成する領域のことである。
発明2の半導体装置の製造方法は、発明1の半導体装置の製造方法において、前記SiGe層をウェットエッチングする工程では、当該エッチング工程を開始してから終了するまで前記ダミーパターンにエッチング液を触れさせておくことを特徴とするものである。
発明1、2の半導体装置の製造方法によれば、ウェットエッチングによるSiGe層の除去後も、ダミーパターンはエッチング液によってエッチングされ続ける。このため、素子領域のSiGe層に対してオーバーエッチングを行った場合でも、SiGe層のエッチングに必要な電流(ホールh+)を、エッチング液⇒Si基板(又は、Si層)⇒SiGe層(ダミーパターン)⇒エッチング液…の順で循環させることができ、ウェットエッチングの最初から最後まで(即ち、終始)、Siの酸化数を低く維持することが可能になる。
〔発明3〜8〕 発明3の半導体装置の製造方法は、Si基板上にSiGe層を形成する工程と、前記SiGe層上にSi層を形成する工程と、前記Si層と前記SiGe層とを部分的にエッチングすることによって、ダミー領域の前記Si基板上に前記SiGe層からなるダミーパターンを形成すると共に、当該ダミーパターンの側面及び素子領域の前記SiGe層の側面をそれぞれ露出させる溝を形成する工程と、前記溝を介して前記SiGe層をウェットエッチングすることによって、素子領域の前記Si基板と前記Si層との間に空洞部を形成する工程と、を含み、前記空洞部を形成する工程では、当該エッチング工程を開始してから終了するまで前記溝を介して前記ダミーパターンにエッチング液を触れさせておくことを特徴とするものである。
発明4の半導体装置の製造方法は、発明3の半導体装置の製造方法において、前記素子領域はSOIデバイスが形成される領域であり、前記Si基板には、前記SOIデバイスが形成される領域の他に、バルクシリコンデバイスが形成される領域と、素子分離領域と、スクライブラインが形成される領域とが用意されており、前記ダミー領域は、前記SOIデバイスが形成される領域、前記バルクシリコンデバイスが形成される領域、前記素子分離領域、又は、前記スクライブラインが形成される領域のうちの少なくとも一領域内に用意されていることを特徴とするものである。
ここで、「SOIデバイス」とは、絶縁膜上に形成されたSi層(即ち、SOI層)に形成される電子デバイスのことである。また、「バルクシリコンデバイス」とは、バルクSi基板に形成される電子デバイスのことである。本発明の実施形態では、SOIデバイスを形成する領域をSOI領域と呼び、バルクシリコンデバイスを形成する領域をバルク領域と呼んでいる。
発明5の半導体装置の製造方法は、発明3又は発明4の半導体装置の製造方法において、前記ダミーパターンを形成する工程では、前記ダミーパターンを、素子領域の前記Si基板上から前記SiGe層が完全に除去された後もダミー領域の前記Si基板上にその一部が残るような形状及び大きさに形成することを特徴とするものである。
発明6の半導体装置の製造方法は、発明3から発明5の何れか一の半導体装置の製造方法において、前記空洞部内に絶縁膜を形成して当該空洞部を埋め込む工程と、前記空洞部を形成した後で前記ダミーパターンをエッチングして除去する工程と、をさらに含むことを特徴とするものである。ここで、「絶縁膜」はSOI構造を構成するBOX層であり、例えば熱酸化、或いは、CVD法で形成する。
発明7の半導体装置の製造方法は、発明1から発明6の半導体装置の製造方法において、前記エッチング液はHF(あるいはNH4F)、HNO3及びH2Oを含む混合液からなることを特徴とするものである。
発明8の半導体装置の製造方法は、発明1から発明6の半導体装置の製造方法において、前記エッチング液は、CH3COOH、HF(あるいはNH4F)、HNO3及びH2Oを含む混合液からなることを特徴とするものである。
発明3〜8の半導体装置の製造方法によれば、ウェットエッチングによりSiGe層を除去する工程では、素子領域のSi基板上からSiGe層が完全に除去された後も、エッチング液⇒Si基板(又は、Si層)⇒ダミーパターン⇒エッチング液…の順で電流(ホールh+)を循環させることができ、ウェットエッチングの最初から最後まで、Siの酸化数を低くするのに必要な、Si⇒SiGeの電流(ホールh+)循環を行うことが可能である。即ち、ウェットエッチングによるSiGe層の工程において、エッチング液⇒Si⇒SiGe⇒エッチング液で循環する大きな電流通路を、終始、確保することができる。
従って、素子領域のSi層(即ち、SOI層)のパターンの疎密やその大小によらず、Si基板やSi層の酸化数を低く維持することができ、Siに対するSiGeのエッチング選択比の劣化を防止することができる。また、SOI層のパターンの疎密やその大小によらず、空洞部内に面するSi基板表面及びSi層裏面のエッチングによる荒れ(即ち、凹凸の発生)を抑制することができ、BOX層を介したSOI層のSi基板に対する密着力を高めることができる。
これにより、バルクシリコンデバイスとSOIデバイスとが混載した回路や、異なる駆動電圧からなるデバイスが混載された回路など、種々のデバイスを混載する半導体装置の工程歩留まりの向上と電気特性の安定化が可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
(1)第1実施形態
図1〜図8は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図であり、図1(a)〜図8(a)は平面図、図1(b)〜図8(b)は図1(a)〜図8(a)をA1−A´1〜A8−A´8線でそれぞれ切断したときの断面図である。また、図4(c)〜図6(c)は図4(a)〜図6(a)をB4−B´4〜B6−B´6線でそれぞれ切断したときの断面図である。図5(d)及び図6(d)は、図5(a)及び図6(a)をC5−C´5、C6−C´6線でそれぞれ切断したときの断面図である。
まず始めに、図1(a)及び(b)において、SOI領域及びSiGeダミー領域を含むSi基板1上の全面に、図示しない単結晶のシリコンバッファ(Si−buffer)層を形成し、その上に単結晶のシリコンゲルマニウム(SiGe)層11を形成し、その上に単結晶のシリコン(Si)層13を形成する。これらSi−buffer層、SiGe層11、Si層13は、例えばエピタキシャル成長法で連続して形成する。ここで、SOI領域とはSOIデバイスを形成する領域のことであり、SiGeダミー領域とはSiGeからなるダミーパターンを形成する領域のことである。
次に、Si基板の上方全面にSiO2膜17を形成し、その上にシリコン窒化(Si34)膜19を形成する。SiO2膜17及びSi34膜19の形成は例えばCVDで形成する。そして、図2(a)及び(b)に示すように、フォトリソグラフィー及びエッチング技術を用いて、Si34膜19、SiO2膜17、Si層13、SiGe層11及びSi−buffer層(図示せず)を部分的にエッチングする。これにより、素子分離領域(即ち、SOI構造を形成しない領域)と平面視で重なる領域に、素子分離用の溝hを形成する。この溝hの一部(即ち、支持体の脚部が配置される部分)が、SBSI法における支持体穴となる。このエッチング工程では、Si基板1の表面でエッチングを止めるようにしてもよいし、Si基板1をオーバーエッチングして凹部を形成するようにしてもよい。
また、このエッチングにより、SiGeダミー領域のSi基板1上にはSiGe層からなるダミーパターン(即ち、SiGeダミーパターン)11aが形成される。図2(a)及び(b)に示すように、この第1実施形態では、SOI領域に残されたSiGe層11のX軸方向に沿った長さ(即ち、幅)Lよりも、SiGeダミーパターン11aの幅L´の方を長くしておく。これは、後で説明するSiGe選択エッチング工程で、SiGeダミーパターンの一部をエッチングの最後まで残すためである。
SiGeダミーパターン11aの幅L´の具体的数値は、例えばその設計段階において、以下の方法により設定する。即ち、本実施の形態では、SOI領域のSiGe層11及びSiGeダミーパターン11aの両方とも、その上面がSi層13で覆われ、その側面は溝Hから露出した状態で、SiGe選択エッチングを行う(例えば、図5参照。)。それゆえ、まず始めに、SiGeの上面をSiで全面的に覆い、且つその側面を溝に露出した状態でSiGeをウェットエッチングする実験(又は、シミュレーション)を行う。次に、SiGeの側面方向からの(即ち、X軸方向に沿った)エッチング量を測定する。そして、そのX軸方向に沿ったエッチング量よりも、SiGeダミーパターンの幅の方が長くなるように、SiGeダミーパターンの形状及び大きさを調整する。つまり、ウェットエッチングによるSiGe層11の完全除去後もSiGeダミーパターン11aの一部が残るように、その形状と幅L´を設定する。このような手順で、SiGeダミーパターン11aの形状及び大きさを設定しておけば、後で説明するSiGe選択エッチング工程で、SiGeダミーパターン11aをエッチングの最後まで残すことができ、その側面をエッチング液に終始触れさせ続けることが可能となる。
次に、図3(a)及び(b)に示すように、溝hを埋め込むようにしてSi基板1上の全面にSiO2膜21を形成する。このSiO2膜21は例えばCVDで形成する。次に、図4(a)〜(c)に示すように、フォトリソグラフィー及びエッチング技術を用いて、SiO2膜21を部分的にエッチングし、SiO2膜21、Si34膜19及びSiO2膜17からなる支持体22を形成すると共に、Si基板1の表面を露出させる溝Hを形成する。ここで、SOI領域及びSiGeダミー領域の溝Hは、後の工程でSiGe層11をエッチングする際に、エッチング液の導入口となる部分である。
なお、このエッチング工程では、SiO2膜21をエッチングする際にSi34膜19はマスクとして機能する。また、本実施の形態では、既に形成されている溝hの一部においてSiO2膜21がエッチングにより除去され、この溝hの一部が新たに溝Hとして現れることになる。それゆえ、溝hと溝Hとが平面視で重なる領域では、溝HはSi34膜19の存在によって自己整合的に形成され、溝Hの大きさは溝hの加工寸法のみによって決定されることとなる。
このため、図4(a)〜(c)では、例えばステッパなどにセットされるフォトマスク(図示せず)とSi基板1との位置合わせに多少のマージンがあり、Si基板1に対してレジストパターン(図示せず)が多少位置ずれして形成された場合でも、溝Hを位置精度良く形成することができる。また、Si34膜19がマスクとして機能するため、例えば、図9(a)〜(c)に示すように、SiGe層11や、SiGeダミーパターン11aよりもマスク領域の狭いレジストパターンRを用いて、SiO2膜21をエッチングしたような場合でも、溝Hを精度良く形成することが可能である。
なお、この溝Hを形成する工程では、Si基板1の表面でエッチングを止めるようにしてもよいし、Si基板1をオーバーエッチングして凹部を形成するようにしてもよい。
次に、図4(a)〜(c)において、溝Hを介して例えばフッ硝酸溶液をSi層13及びSiGe層11のそれぞれの側面に接触させて、SiGe層11を選択的にエッチングして除去する。ここで、フッ硝酸溶液とは、HF(あるいはNH4F)、HNO3及びH2Oを含む混合液のことである。
これにより、図5(a)〜(d)に示すように、Si層13とSi基板1との間に空洞部25を形成する。フッ硝酸溶液を用いたウェットエッチングでは、Siと比べてSiGeのエッチングレートが大きい(即ち、Siに対するエッチングの選択比が大きい)ので、Si層13を残しつつSiGe層11だけをエッチングして除去することが可能である。空洞部25の形成後、Si層13はその上面と側面とが支持体22によって支えられることとなる。
なお、本実施の形態では、SiGe層11のエッチング工程(即ち、SiGe選択エッチング工程)において、SiGeダミーパターン11aはその上面がSi層13で全面的に覆われ、且つその側面は溝Hに露出した状態となっている。従って、このSiGe選択エッチング工程では、SiGeダミーパターン11aもその側面の側からエッチングされる。また、SiGeダミーパターン11aは、ウェットエッチングによるSiGe層11の完全除去後もその一部が残るように大きめに作られているので、SiGeダミーパターン11aの側面を終始、エッチング液に触れさせ続けることができる。
このため、図5(a)〜(d)に示すSiGe選択エッチング工程では、図18に示したように、SiGeのエッチングに必要な電流(ホールh+)を、エッチング液⇒Si基板1(又は、Si−buffer層)⇒SiGe層11(又は、SiGeダミーパターン11a)⇒エッチング液…の順で循環させることができる。従って、SiGe層11の完全除去前はもちろんのこと、SiGe層11の完全除去後においても、Si基板1及びSi層13の酸化数をそれぞれ低く維持することができる。
次に、図6(a)〜(d)に示すように、空洞部内に面したSi基板1表面及びSi層13裏面を熱酸化して、空洞部内にSiO2膜(即ち、BOX層)31を形成する。そして、空洞部内をSiO2膜31で埋め込んだ後は、図7(a)及び(b)に示すように、フォトリソグラフィー及びエッチング技術を用いて、SiGeダミー領域に残されているSiGeダミーパターンを除去する。本実施の形態では、SiGeダミーパターンを除去する際に、SiGeダミー領域に残されていたSiO2膜21、Si34膜19、SiO2膜17、Si層13及びSiO2膜31も一緒に除去する。
次に、図8(a)及び(b)に示すように、CVDなどの方法により、Si基板1全面に絶縁膜33を成膜して溝Hや、SiGeダミー領域のSi基板1上を埋め込む。絶縁膜33は、例えばSiO2膜やシリコン窒化(Si34)膜である。そして、この絶縁膜33及びその下のSiO2膜21を例えばCMPにより平坦化する。さらに、例えば熱リン酸を用いてSi34膜19(図7参照。)をウェットエッチングする。続いて、例えば希フッ酸溶液を用いてSiO2膜17(図7参照。)をウェットエッチングする。
これにより、Si層13上から絶縁膜33等が完全に取り除かれて、SOI領域のSi基板1に、SiO2膜31及びSi層13からなるSOI構造が完成する。ダミー領域のSi基板1上はSiO2膜33で埋め込まれており、この部分は、SOI領域の溝Hに埋め込まれたSiO2膜33や、溝hに埋め込まれたSiO2膜21と同様、素子分離層として機能する。Si基板1上にSOI構造を形成した後は、例えば、SOI領域のSi層13上にSOIデバイスを形成する。
なお、図8(a)及び(b)では、SiGeダミー領域の全域を絶縁膜33で埋め込んだ状態を示しているが、これはあくまで一例である。例えば、図10(a)及び(b)に示すように、本発明では、SiGeダミー領域のSi基板1上にSi層41を選択エピタキシャル成長法で形成し、このSi層41にデバイスを形成しても良い。即ち、SiGe選択エッチング後に、SiGeダミー領域のSi基板1上にSi層41を直接形成することによって、SiGeダミー領域をバルク領域に変えても良い。このような方法によれば、SiGeダミー領域にバルクシリコンデバイスを形成することができ、同一基板上にバルクシリコンデバイスとSOIデバイスとが混載した回路を提供することができる。
このように、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、SiGe選択エッチング工程では、SiGe層11を完全に除去した後も、エッチング液⇒Si基板1(又は、Si層13)⇒ダミーパターン11a⇒エッチング液…の順で電流(ホールh+)を循環させることができる。従って、ウェットエッチングの最初から最後まで、Siの酸化数を低くするのに必要な、Si⇒SiGeの電流(ホールh+)循環を行うことが可能である。即ち、エッチング液⇒Si⇒SiGe⇒エッチング液で循環する大きな電流通路を、SiGe選択エッチング工程において、終始、確保することができる。
従って、SOI領域のSi層(即ち、SOI層)13のパターンの疎密や大小によらず、Si基板1及びSi層13の酸化数をそれぞれ低く維持することができ、Siに対するSiGeのエッチング選択比の劣化を防止できると共に、空洞部25内に面するSi基板1表面及びSOI層13裏面のエッチングによる荒れ(即ち、凹凸の発生)を抑制することができる。これにより、BOX層31を介したSOI層13のSi基板1に対する密着力を高めることができ、バルクシリコンデバイスとSOIデバイスとが混載した回路や、異なる駆動電圧からなるデバイスが混載された回路など、種々のデバイスを混載する半導体装置の工程歩留まりの向上と電気特性の安定化が可能となる。
(2)第2実施形態
上記の第1実施形態では、1つのSOI領域と1つのSiGeダミー領域とを隣接して配置する場合について示したが、SOI領域とSiGeダミー領域との位置関係はこのような例に限られるものではない。例えば、SiGe選択エッチング時にSiGeダミーパターンができるだけ長時間残存するように、SiGeダミーパターンの形状や大きさだけでなく、SOI領域とSiGeダミー領域との位置関係を工夫しても良い。
図11〜図16は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す平面図である。この第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成及び機能を有する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図11では、まず始めに、SOI領域及びSiGeダミー領域を含むSi基板上の全面に、図示しない単結晶のSi−buffer層、単結晶のSiGe層を形成し、単結晶のSi層を形成する。これらSi−buffer層、SiGe層及びSi層は、例えばエピタキシャル成長法で連続して形成する。次に、Si基板の上方全面に図示しないSiO2膜を形成し、その上にSi34膜19を形成する。そして、フォトリソグラフィー及びエッチング技術を用いて、Si34膜19、SiO2膜、Si層、SiGe層及びSi−buffer層(図示せず)を部分的にエッチングして、素子分離用の溝hを形成する。この溝hの一部がSBSI法における支持体穴となる。この溝hの形成により、Si34膜/SiO2膜/Si層/SiGe層/Si−buffer層はSOI領域及びSiGeダミー領域のみに残され、それ以外の領域からは除去された形となる。
次に、溝hを埋め込むようにしてSi基板1上の全面にSiO2膜21を形成する。このSiO2膜21は例えばCVDで形成する。そして、図12に示すように、フォトリソグラフィー及びエッチング技術を用いて、SiO2膜21を部分的にエッチングし、SiO2膜21、Si34膜19及びSiO2膜からなる支持体22を形成すると共に、Si基板の表面を露出させる溝Hを形成する。
次に、図13の破線矢印で示すように、溝Hを介して例えばフッ硝酸溶液をSi層13及びSiGe層11のそれぞれの側面に接触させて、SiGe層11を選択的にエッチングして除去し、SOI領域のSi層とSi基板との間に空洞部を形成する。
ここで、図14に示すように、SiGeダミー領域のうちの支持体22で覆われた部分は、溝Hが一方の側にしか形成されておらず、その中心付近は溝Hから遠く離れているため、フッ硝酸溶液が入りにくくなっている。従って、SiGe選択エッチング工程において、SOI領域のSiGe層が完全に除去された後も、上記の中心付近には、アノードの役割を果たすSiGeダミーパターン11aが残る。また、Si34膜19下のSi層及びSi基板は、SiGe選択エッチングが終了するまで(電子が過剰な)カソードの役割を果たす。それゆえ、空洞部内に面するSi基板表面及びSi層裏面のエッチングによる荒れを抑制することができる。
次に、Si基板及びSi層を熱酸化して、空洞部内にSiO2膜(即ち、BOX層)を形成する。そして、BOX層を形成した後は、図15に示すように、フォトリソグラフィー及びエッチング技術を用いて、SiGeダミー領域に残されているSiGeダミーパターン11aを除去する。ここでは、SiGeダミーパターン11aと共に、SiGeダミー領域に残されているSiO2膜21、Si34膜19、SiO2膜及びSi層等も一緒に除去しても良い。
次に、CVDなどの方法により、Si基板全面に絶縁膜を成膜して溝Hや、SiGeダミー領域のSi基板上を埋め込む。絶縁膜は、例えばSiO2膜やシリコン窒化(Si34)膜である。そして、この全面に形成した絶縁膜及びSiO2膜21を例えばCMPにより平坦化する。さらに、Si34膜19を例えば熱リン酸を用いてウェットエッチングし、その下のSiO2膜を例えば希フッ酸溶液を用いてウェットエッチングする。これにより、図16に示すように、島状のSi層(SOI層)13を形成することができる。図16において、Si層13が形成されていない部分には絶縁膜が埋め込まれており、素子分離層として機能する。
図17は、SiGeダミー領域Dの配置の一例を示す図である。図17に示すように、SiGeダミー領域Dは、バルク領域とSOI領域との間に介在する素子分離領域に配置しても良く、SOI領域内及びバルク領域内に部分的に配置しても良く、さらに、スクライブ(ライン)領域内に配置しても良い。また、図示しないが、Si基板の裏面側にSiGeダミー領域を用意し、ここにSiGeダミーパターンを形成しても良い。
このように、本発明の第2実施形態においても、第1実施形態と同様、SiGe選択エッチング工程において、SiGeダミーパターン11aの側面を終始エッチング液に触れさせているので、Siの酸化数を低く維持することができる。これにより、Siに対するSiGeのエッチング選択比の劣化を防止できると共に、空洞部内に面するSi基板表面及びSi層裏面のエッチングによる荒れを抑制することができる。
上記の第1、第2実施形態では、SOI領域が本発明の「素子領域」に対応し、SiGeダミー領域が本発明の「ダミー領域」に対応している。また、SiGeダミーパターン11aが本発明の「ダミーパターン」に対応し、SiO2膜31が本発明の「絶縁膜」に対応している。
なお、本発明では、SiGe層11をエッチングするために使用する薬液(即ち、エッチング液)はフッ硝酸溶液に限られることはない。上記エッチング液として、例えば、CH3COOH、HF、HNO3及びH2Oを含む混合液を使用しても良い。このようなエッチング液でも、SiGeの方がSiよりもエッチングレートが大きいので、Si層13を残しつつSiGe層11だけをエッチングして除去することが可能である。
また、本発明では、上記エッチング液を50℃以上で使用すると良い。例えば、エッチング装置の内部又は外部でフッ硝酸溶液を50℃以上に加熱し、その温度が50℃を下回らないうちに当該フッ硝酸溶液をSi基板1表面に供給してSiGe層をエッチング、除去すると良い。さらに、エッチング液だけでなく、Si基板1の温度も50℃以上に加熱しておき、その温度が50℃を下回らないうちにSiGe層11のエッチングを行うと良い。このようにエッチング液やSi基板1の温度を制御することにより、SiGe/Si基板1界面で、順方向、逆方向いずれの場合でも、より大きな電流供給が可能となり、エッチング液⇒Si⇒SiGe⇒エッチング液…の順で大きな電流を循環させることができる。
また、本発明では、上記エッチング液に含まれる複数の組成液を各々単体で保管しておき、SiGe層11をエッチングする工程では、単体保管されている組成液をエッチング開始直前(5分以内)に混合してエッチング液を作成すると共に、当該エッチング液を所定の温度に調整し、この温度調整されたエッチング液でSiGe層をエッチングすると良い。このような方法により、エッチング液の劣化を防止することができる。また、単体保管されている組成液(例えば、CH3COOH、HF、HNO3及びH2O)を混合すると、混合液の温度は40〜50℃に上昇するので、混合液を例えば50℃以上の温度に制御する場合には、加熱に要する熱量を少なくすることができ、省エネルギー効果を期待することができる。
さらに、本発明では、SiGe層11をエッチングする際に、ディップ式のウエットステーションではなく、Si基板1を回転させながらその表面にエッチング液を噴霧するスピン回転式のウェットエッチング装置を用いても良い。スピン回転式の装置を用いる場合には、ノズルから回転しているSi基板1の表面に向けて、例えば、フッ硝酸溶液→純水→希HF水溶液(又は、過酸化水素水)→純水→フッ硝酸溶液→純水…の順に液体を交互に供給してSiGe層11をエッチングすると良い。このような方法により、例えば、フッ硝酸溶液中の亜硝酸濃度が高まる前に、古いフッ硝酸溶液をSi基板1表面から一旦除去することができ、その後、新液からなるフッ硝酸溶液を再びSi基板1表面に供給してSiGe層をエッチングすることができる。従って、フッ硝酸溶液中の亜硝酸濃度やエッチング生成物を常に一定濃度以下に抑えることが容易であり、エッチング選択比の劣化やSi層の増速エッチング等をよりいっそう防止することができる。
また、上記の第1、第2実施形態では、Si基板1上にSiGe層11とSi層13とを各1層ずつ積層する場合について説明したが、本発明はこれに限られることはなく、例えば、Si基板1上にSiGe層とSi層とを交互に複数層ずつ積み重ねるような半導体装置の製造方法にも適用可能である。
第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図(その1)。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図(その2)。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図(その3)。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図(その4)。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図(その5)。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図(その6)。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図(その7)。 第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図(その8)。 第1実施形態における他の製造方法を示す図(その1)。 第1実施形態における他の製造方法を示す図(その2)。 第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図(その1)。 第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図(その2)。 第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図(その3)。 第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図(その4)。 第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図(その5)。 第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す図(その6)。 SiGeダミー領域Dの配置の一例を示す図。 本発明者が見出したSiGe層のエッチングメカニズムを示す図。 i−SiGe及びi−Siのエネルギー準位の違いを示す図。
符号の説明
1 Si基板、11 SiGe層、11a SiGeダミーパターン、13 Si層(SOI層)、17、21 SiO2膜、19 Si34膜、22 支持体、25 空洞部、31 SiO2膜(BOX層)、D SiGeダミー領域、h 溝(支持体穴)、H 溝

Claims (8)

  1. Si基板上にSiGe層を形成する工程と、
    前記SiGe層上にSi層を形成する工程と、
    ダミー領域の前記Si基板上にSiGeからなるダミーパターンを形成する工程と、
    前記Si層下の前記SiGe層をウェットエッチングして除去する工程と、を含み、
    前記SiGe層をウェットエッチングする工程では、前記SiGe層が完全に除去される前から当該工程を終了するまで前記ダミーパターンにエッチング液を触れさせておくことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記SiGe層をウェットエッチングする工程では、当該エッチング工程を開始してから終了するまで前記ダミーパターンにエッチング液を触れさせておくことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. Si基板上にSiGe層を形成する工程と、
    前記SiGe層上にSi層を形成する工程と、
    前記Si層と前記SiGe層とを部分的にエッチングすることによって、ダミー領域の前記Si基板上に前記SiGe層からなるダミーパターンを形成すると共に、当該ダミーパターンの側面及び素子領域の前記SiGe層の側面をそれぞれ露出させる溝を形成する工程と、
    前記溝を介して前記SiGe層をウェットエッチングすることによって、素子領域の前記Si基板と前記Si層との間に空洞部を形成する工程と、を含み、
    前記空洞部を形成する工程では、当該エッチング工程を開始してから終了するまで前記溝を介して前記ダミーパターンにエッチング液を触れさせておくことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 前記素子領域はSOIデバイスが形成される領域であり、
    前記Si基板には、前記SOIデバイスが形成される領域の他に、バルクシリコンデバイスが形成される領域と、素子分離領域と、スクライブラインが形成される領域とが用意されており、
    前記ダミー領域は、前記SOIデバイスが形成される領域、前記バルクシリコンデバイスが形成される領域、前記素子分離領域、又は、前記スクライブラインが形成される領域のうちの少なくとも一領域内に用意されていることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記ダミーパターンを形成する工程では、
    前記ダミーパターンを、素子領域の前記Si基板上から前記SiGe層が完全に除去された後もダミー領域の前記Si基板上にその一部が残るような形状及び大きさに形成することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記空洞部内に絶縁膜を形成して当該空洞部を埋め込む工程と、
    前記空洞部を形成した後で前記ダミーパターンをエッチングして除去する工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項3から請求項5の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記エッチング液はHF(あるいはNH4F)、HNO3及びH2Oを含む混合液からなることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記エッチング液は、CH3COOH、HF(あるいはNH4F)、HNO3及びH2Oを含む混合液からなることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
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