JP2008196204A - ウインドレギュレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】下端駆動式のウインドレギュレータにおいて、キャリアプレートの剛性を低下させずにインナーケーブルの伸びを充分に吸収できるようにする。
【解決手段】ガイドレール11の上端にプーリ13を設け、下端にケーブル駆動装置14を設ける。プーリ13とケーブル駆動装置14の間にインナーケーブル15、16をループ状に配索する。ガイドレール11によって昇降自在にガイドされるキャリアプレート12を上昇用インナーケーブル15に連結すると共に、下降側伸び取り機構32を介して下降用インナーケーブル16に連結する。ガイドレール11の途中に設けたブラケット17とプーリ13との間にアウターケーシング18を湾曲状態で配索し、アウターケーシング18の下端を上向きに付勢する上昇側伸び取り機構44をブラケット17に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は車両、とくに自動車の窓の開閉を行うウインドレギュレータに関する。さらに詳しくは、下端駆動式のウインドレギュレータにおけるインナーケーブルの伸び取り機構の改良に関する。
特開平10−339068号公報 実開平6−28163号公報 実開昭63−151682号公報 特開2006−28973号公報 実用新案登録第3118237号公報 特開2004−270279号公報
一般的なウインドレギュレータは、たとえば特許文献1に開示されているように、図8に示すような形態を備えている。このウインドレギュレータ100は、自動車のインナーパネルなどに固定されるガイドレール101と、そのガイドレールに摺動自在に設けられるキャリアプレート102と、ガイドレール101の上端および下端に設けたケーブルの方向転換部材(プーリ)103、104と、インナーパネルなどに固定されるモータ駆動のケーブル駆動装置105と、ケーブル駆動装置105と上下の方向転換部材103、104との間を連結するアウターケーシング(導管)106、107と、それらのアウターケーシングによって摺動自在にガイドされ、ケーブル駆動装置105の駆動力をキャリアプレート102に伝達するインナーケーブル(内索)108、109とからなる。
インナーケーブル108、109は金属素線を撚り合わせたものであり、長期間使用すると伸びが発生する。そのため、特許文献1のウインドレギュレータ100では、ケーブル駆動装置105のアウターケーシング保持部に、アウターケーシング106、107の配索長さを伸ばすように付勢する一対の伸び取り機構110を設けている。これらの伸び取り機構は、それぞれケーブル駆動装置105のドラムハウジング111に設けた円筒部112と、アウターケーシング106、107の端部に固定され、前記円筒部112内に摺動自在に挿入したアウターエンド113と、そのアウターエンド113をアウターケーシングを圧縮する方向に付勢するバネ114とからなる。それにより各伸び取り機構110は、それぞれ上昇用および下降用インナーケーブル108、109の伸びを吸収することができる。特許文献2、特許文献3のウインドレギュレータもほぼ特許文献1の伸び取り機構と同様のものを備えている。
特許文献4は、ケーブル駆動装置をガイドレールの下端に固定した下端駆動方式のウインドレギュレータを開示している。このウインドレギュレータは、ケーブル駆動装置をガイドレールとは別個に設けるタイプのウインドレギュレータ(特許文献1〜3参照)に比して上下寸法が長くなるが、アウターケーシングが不要になり、ガイドレールの下端側の方向転換部材が不要になる利点がある。また、自動車のドアのインナーパネルへの取り付け個所も少ない。
しかしこのウインドレギュレータでは、アウターケーシングを備えていないので、前述のアウターケーシングを付勢してインナーケーブルの伸びを取る方式を採用できない。そのため、キャリアプレートに連結する上昇用および下降用インナーケーブルのケーブルエンドをそれぞれキャリアプレートに摺動自在に設け、それらのケーブルエンドを、インナーケーブルを引っ張る方向(インナーケーブルの配索長さを短くする方向)にバネで付勢させるようにして、上下一対の伸び取り機構を構成している(特許文献4の図5参照)。
他方、特許文献5は、下端駆動式のウインドレギュレータでは、湾曲ガラスをガイドするガイドレールを用いる場合に、ガイドレール上端のガイドプーリのガイド溝からインナーケーブルが外れやすいという問題を指摘している。そしてガイドレールの途中にブラケットを設け、そのブラケットにインナーケーブルの戻り側を摺動自在に支持するガイド部材(中継装置)を設けることを提案している。このガイド部材にはとくに伸び取り機能はない。
特許文献6はアウターケーシングを採用したウインドレギュレータにおいて、アウターケーシングの上部に金属線の編組層を設けて外部から切断しにくいように構成したウインドレギュレータを提案している。
特許文献4の下端駆動方式のウインドレギュレータは、上昇用および下降用インナーケーブルの伸び取り機構を同心状にキャリアプレートに設けているので、インナーケーブルの伸びを充分に吸収できるだけのスペースを確保できない。またスペースを確保しようとすると、キャリアプレートを大型化することにつながり、重量が増加したり、ガラスの昇降ストローク量が減少したり、あるいはキャリアプレートの剛性が低下する問題がある。他方、伸び取り装置の位置を左右にずらすとキャリアプレートに回転力が加わり、好ましくない。本発明は、下端駆動式のウインドレギュレータにおいて、キャリアプレートを大型化せずにインナーケーブルの伸びを充分に吸収できるようにすることを技術課題としている。
また、下端駆動方式のウインドレギュレータで湾曲しているガイドレールを採用する場合は、特許文献5が指摘する問題、すなわち、上端の方向転換部材からインナーケーブルが外れやすいという問題があるが、本発明はこの問題を解消することも技術課題としている。
本発明のウインドレギュレータ(請求項1)は、ガイドレールと、そのガイドレールの上端に設けたケーブルの方向転換部材と、前記ガイドレールの下端に設けたケーブル駆動装置と、前記方向転換部材とケーブル駆動装置の間にループ状に配索されるインナーケーブルと、前記ガイドレールによって昇降自在にガイドされると共に、前記インナーケーブルに連結され、窓ガラスを保持するキャリアプレートと、前記ガイドレールの途中に設けられるブラケットと、上端が前記方向転換部材ないしその近辺に保持され、下端が前記ブラケットに保持されると共に、湾曲する経路に沿って配索され、前記インナーケーブルを摺動自在にガイドするアウターケーシングと、前記方向転換部材ないしその近辺またはブラケットに保持されているアウターケーシングの端部を、配索長さを長くする方向に付勢する付勢手段とを備えていることを特徴としている。
このようなウインドレギュレータでは、前記アウターケーシングの下端を保持するアウターエンドが前記ブラケットに対して上下移動自在に保持され、前記付勢手段がアウターエンドを上方に付勢しているものが好ましい(請求項2)。さらにアウターケーシングの上端が方向転換部材ないしその近辺に対し、横向きないし斜め下向きに保持されているものが好ましい(請求項3)。
また、前記インナーケーブルが、一端がキャリアプレートに係止され、ガイドレールに沿って上方に伸び、方向転換部材によって方向転換され、アウターケーシングによってガイドされ、ブラケットを経由して下方に延び、他端がケーブル駆動装置のドラムに巻かれて係止される上昇用インナーケーブルと、一端がキャリアプレートに係止され、ガイドレールに沿って下方に延び、他端がケーブル駆動装置のドラムに巻かれて係止される下降用インナーケーブルとからなり、かつ、前記下降用インナーケーブルの一端がキャリアプレートに対し、下降用インナーケーブルを引っ張る方向に付勢する第2付勢手段を介して係止されているものが好ましい(請求項4)。
本発明のウインドレギュレータ(請求項1)では、方向転換部材ないしその近辺あるいはブラケットに保持されているアウターケーシングの端部を、付勢手段によってアウターケーシングの配索長さを長くする方向に付勢しているので、方向転換部材ないしその近辺またはブラケットにおいて伸び取り機構が構成される。それによりインナーケーブルが伸びて弛みが生じたとき、付勢手段によりアウターケーシングが保持部から押し出されるように付勢される。そしてアウターケーシングが湾曲していることにより、スムーズに配索経路が長くなる。それによりアウターケーシングでガイドしているインナーケーブルの伸びを吸収し、張力を回復することができる。
さらに本発明のウインドレギュレータでは、伸び取り機構をブラケットあるいは方向転換部材ないしその近辺に設けているので、キャリアプレートに設ける場合に比してスペースを充分にとることができ、インナーケーブルの伸びを充分に吸収することができる。
また、上端の方向転換部材から出てくるインナーケーブルはアウターケーシングによってガイドされるので、方向転換部材から外れるおそれが少ない。さらにインナーケーブルの上部がアウターケーシングで覆われているので、露出している場合に比して、切断される危険性が少ない。
このようなウインドレギュレータにおいて、アウターケーシングの下端を保持するアウターエンドが前記ブラケットに対して上下移動自在に保持され、前記付勢手段がアウターエンドを上方に付勢している場合(請求項2)は、アウターエンドの上下移動のスペースを充分にとることができ、インナーケーブルの伸びを一層確実に吸収することができる。
前記アウターケーシングの上端が方向転換部材ないしその近辺に対し、横向きないし斜め下向きに保持されている場合(請求項3)は、アウターケーシングがガイドレールの上端近辺から横向きないし斜め下向きに延びながらガイドレール側に近づくように大きく湾曲(曲率半径小)し、ついでガイドレールに平行に近づくように小さく湾曲(曲率半径大)する。したがってアウターケーシングによる湾曲経路が滑らかになる。さらに伸び取り機構をブラケットに設ける場合は、アウターエンドがアウターケーシングから受けるこじり反力が小さくなり、アウターエンドがスムーズにスライドする。
前記インナーケーブルが、一端がキャリアプレートに係止され、ガイドレールに沿って上方に伸び、方向転換部材によって方向転換され、アウターケーシングによってガイドされ、ブラケットを経由して下方に延び、他端がケーブル駆動装置のドラムに巻かれて係止される上昇用インナーケーブルと、一端がキャリアプレートに係止され、ガイドレールに沿って下方に延び、他端がケーブル駆動装置のドラムに巻かれて係止される下降用インナーケーブルとからなり、かつ、前記下降用インナーケーブルの一端がキャリアプレートに対し、下降用インナーケーブルを引っ張る方向に付勢する第2付勢手段を介して係止されている場合(請求項4)は、上昇用インナーケーブルの伸びを方向転換部材ないしその近辺またはブラケットの伸び取り機構が吸収し、下降用インナーケーブルの伸びをキャリアプレートの伸び吸収機構が吸収する。そのためバランスよくインナーケーブルの伸び吸収をすることができる。なお、キャリアプレートの伸び吸収機構は下降用インナーケーブルの伸びを取るだけでよいから、スペース的に余裕がある。
つぎに図面を参照しながら本発明のウインドレギュレータの実施の形態を説明する。図1は本発明のウインドレギュレータの一実施形態を示す正面図、図2はそのウインドレギュレータのガイドレールの側面図、図3は図1のIII-III線断面図、図4は図1のウインドレギュレータの上端プレートの要部背面図、図5は図1のV-V線断面図、図6は図1におけるケーブル駆動装置の組立前の底面図、図7aは図1における上昇伸び取り機構の組立前の斜視図、図7bはその上昇伸び取り機構の組立後の縦断面図、図7cはその上昇伸び取り機構の組立前の断面図である。
図1に示すウインドレギュレータ10は、上下方向に延びるガイドレール11と、そのガイドレールに摺動自在に設けられるキャリアプレート12と、ガイドレール11の上端に回転自在に設けられるプーリ13と、ガイドレール11の下端に固定されるケーブル駆動装置14と、そのケーブル駆動装置14の駆動力をキャリアプレート12に伝達するためのインナーケーブル(内索)15、16とを備えている。
さらにこのウインドレギュレータ10では、ガイドレール11の途中にブラケット17が固定されており、プーリ13を保持するガイドレール11の上端近辺とブラケット17との間にインナーケーブル15を摺動自在に案内するアウターケーシング(導管)18が配索されている。
前記ガイドレール11は、湾曲ガラスをガイドするため、側面視では図2に示すように弓状に湾曲している本体11aと、その本体11aの上端に固定される上端プレート19とからなる。図1はガイドレール11の凹面側から見た状態を示している。プーリ13およびキャリアプレート12は凸面側に設けられている。図3に示すように、ガイドレールの本体11aの一方の側縁には折り曲げ片20が形成され、他方の側縁の近辺に、折り曲げ片20と逆方向に立ち上がる二重折り曲げ部21が形成されている。ガイドレール本体11aは金属板からプレス成形あるいはロール成形により成形することができる。
前記上端プレート19は金属板をプレス成形したものであり、インナーパネルに取り付けるための脚部22が一体に設けられている。脚部22は図2に示すように、ガイドレール11の凹面側から傾斜するように突出しており、先端は垂直になるように折り曲がっている。上端プレート19はスポット溶接などにより本体11aに固定される。脚部22は上端プレート19から分離して構成することもできる。
図4に示すように、上端プレート19の側縁(図4では右側、図1では左側)には、アウターケーシング18の上端に固着されたアウタージョイント(ケーシングキャップ)23を係止するための切り欠き24が形成され、当接片25が切り起こしなどにより形成されている。アウタージョイント23の側面には切り欠き24の内側縁と嵌合する係止溝が形成されている。アウタージョイント23は当接片25と当接するまで切り欠き24に挿入され固定される。
切り欠き24および当接片25は、アウタージョイント23を取り付けたとき、アウタージョイント23およびアウターケーシング18の中心線がプーリ13の接線と一致するようにしている。このときのアウタージョイント23およびアウターケーシング18の中心線は、横向きないし斜め下向きとするのが好ましい。斜めの角度はガイドレールに対して20〜30度程度が好ましい。ガイドレール11の下端は、ケーブル駆動装置14を固定するため、所定の輪郭形状に打ち抜かれている。ガイドレール11は、上端プレート19を除いて特許文献4に記載のものと実質的に同一のものを使用することができる。
前記キャリアプレート12は、図3に示すように、ガイドレール11の二重折り曲げ部21と摺動するガイド部27と、ガイドレール11の左右端と係合する略L字状の係合片28、29と、インナーケーブル15、16の端部を係止するケーブルエンド係止部30と、窓ガラスを固定するガラス固定孔31を備えた公知の形態を有する。キャリアプレート12は合成樹脂の成形品や金属板に合成樹脂をインサート成型したもの、あるいは金属板をプレス成形したものなどが用いられる。
さらにこのキャリアプレート12のケーブルエンド係止部30には、図5に示す下降用インナーケーブル16の伸びを取るための伸び取り機構(以下、下降側伸び取り機構という)32が設けられている。この下降側伸び取り機構32は、特許文献1のキャリアプレートに設けられた上下一対の伸び取り機構のうち、下部の伸び取り機構のみを残した形態である。
すなわちケーブルエンド係止部30は、内部にインナーケーブル15、16のケーブルエンド33、34を収容する箱状の形態を備えており、下降用インナーケーブル16の端部には、太く先端にフランジ35を備えたケーブルエンド34が固着されている。そしてケーブルエンド係止部30はそのケーブルエンド34を上下に摺動自在に保持している。そのケーブルエンド34の周囲には圧縮コイルスプリングからなるスプリング36が設けられており、このスプリング36は、ケーブルエンド係止部30の内面とケーブルエンド34のフランジ35との間に介在され、ケーブルエンド34を上向きに、インナーケーブル16を引っ張る方向に弾力的に付勢している。
上昇用インナーケーブル15のケーブルエンド33は、単にケーブルエンド係止部30の内壁に係止されているだけである。そして上昇用インナーケーブル15と下降用インナーケーブル16は同心状に設けられている。また、ケーブルエンド33、34をケーブルエンド係止部30内に挿入するための開口部や、インナーケーブル15、16を挿入するための溝などは従来のものと同様である。
上記のように構成される下降側伸び取り機構32は、下降用インナーケーブル16に伸びが生じたとき、その端部に固着されているケーブルエンド34がスプリング36の付勢力で上向きに移動し、下降用インナーケーブル16の弛みを解消して適切な張力を回復する。そしてこの太いケーブルエンド34は上昇用インナーケーブル15のケーブルエンド33に当接するまで比較的大きいストロークで移動することができる。そのため、下降用インナーケーブル16の伸び取り機能は充分に発揮される。さらに上下のインナーケーブル15、16同士が同心状であるので、キャリアプレート12に余分なトルクが生じない。
図4に示すように、前記プーリ13は中心に貫通されるシャフト38によって回転自在に支持され、シャフト38は上端プレート19にカシメあるいはネジによって固定される。プーリ13とシャフト38とは方向転換部材を構成している。プーリ13は本実施形態のように上端プレート19に回転自在に取り付けるほか、ガイドレールの本体11aに回転自在に取り付けることもできる。プーリ13は通常は合成樹脂成形品が用いられる。プーリ13に代えて、湾曲したケーブルガイド溝を有するスライドガイドを方向転換部材として採用してもよい。
図6に示すように、ケーブル駆動装置14は、ウォームギヤ減速機などの減速機を収容したギヤハウジング39と、減速機の入力部材(ウォーム)に連結されるモータMと、出力軸に連結されるドラム40と、ギヤハウジング39に取り付けられ、ドラム40を収容するドラムハウジング41とを備えている。ドラムハウジング41には、ガイドレール11の下端が挿入されて固定される溝が形成されている。ドラム40はインナーケーブル15、16の端部を係止する係止部と、インナーケーブル15、16の端部近辺を巻き取るための螺旋状のガイド溝42を備えている。
ガイドレール11の上下方向の中心からいくらか下方に固定されるブラケット17には、図7aに示す上昇用インナーケーブル15の伸び取り機構(上昇側伸び取り機構)44が設けられている。この上昇側伸び取り機構44は、ブラケット17に固定される筒状のガイド45と、アウターケーシング18の下端を係止し、ガイド45内に摺動自在に収容されるアウターエンド(ケーシングキャップ)46と、そのアウターエンド46を上向きに、すなわちアウターケーシング18の端部がブラケット17から離れる向き(配索長さを長くする方向)に付勢する圧縮コイルスプリングなどからなるスプリング47とからなる。
ブラケット17は先端に形成された筒部48と、ガイドレール11に固定される固定部49と、それらを連結するL字状の保持部50とからなる。この実施形態では筒部49は閉じておらず、湾曲された先端は保持部50との間に隙間をあけている。筒部48、保持部50および固定部49の上端及び下端には、補強リブ51が形成されている。ブラケット17は金属板をプレス成形することにより製造することができる。
アウターケーシング18は、可撓性および弾力性を備え、しかもインナーケーブル15の張力を支えるため、軸心方向に耐圧縮性を備えているチューブ状のものである。アウターケーシング18には、プルコントロールケーブルに用いられるものを採用できる。たとえば、矩形断面の鋼線を密に螺旋状に巻いた筒状の鎧層と、その鎧層の周囲に設けた合成樹脂被覆とからなるものなどが用いられる。鎧層の内面に合成樹脂製のチューブからなるライナーを設ける場合もある。鎧層に代えて、多数の細い鋼線を螺旋状に捻って配置したシールド層を採用することもある。
前記ガイド45の上端近辺には、図7cに示すように、スプリング47の下端を保持するためのフランジ52が設けられている。フランジ52の上端側にはスプリング47の下端が嵌合する環状溝53および筒部58が形成されている。なお、筒部58の内面でスプリング47をガイドし、外面でアウターエンド46をガイドさせることもできる。図7bに示すように、ガイド45のフランジ52より下方はブラケット17の筒部48に挿入され、フランジ52はブラケット17の補強リブ51に係合される。ガイド45は摺動抵抗が低い合成樹脂で形成される。
図7cに示すように、アウターエンド46は、上端にスプリング47の上端を係止するフランジ54を備えており、そのフランジ54の下部に、スプリング47の内面と嵌合する環状段部55が設けられている。そして上端の中心にアウターケーシング18の端部を挿入して係止するアウター係止穴56が形成されている。アウター係止穴56の底面中心部からアウターエンド46の下端までは、インナーケーブル15を通すためのインナー挿通孔57が形成されている。インナー挿通孔57は、下方に行くにしたがって緩やかに拡がっている。このような拡がりを設けるのは、ケーブル駆動装置(図6参照)14のドラム40にインナーケーブル15が巻き取られるに従ってインナーケーブル15の位置がずれていくのに対応するためである。アウターエンド46には、ガイド45との摺動抵抗が小さく、強度の高い合成樹脂が用いられる。
上記の上昇側伸び取り機構44は、図7bに示すように組み立てられる。この上昇側伸び取り機構44は、上昇用インナーケーブル15に伸びが生じて弛んだとき、スプリング47の付勢力でアウターエンド46が上向きに移動し、インナーケーブル15の伸びを吸収することができる。すなわち上端が所定の角度で係止されているアウターケーシング18は、想像線で示すように下端が上向きに移動すると、図1の想像線のように湾曲形状が外向きに拡がり、配索経路が長くなる。それによりアウターケーシング18に収容されているインナーケーブル15は相対的に長さが短くなり、伸びが吸収される。
そしてこの上昇側伸び取り機構44は、キャリアプレート12やケーブル駆動装置14とは別個に設けているので、アウターエンド46のストロークを大きくすることができ、上昇用インナーケーブル15の伸びを充分に吸収することができる。すなわち図1のウインドレギュレータ10では、上昇側伸び取り機構44と下降側伸び取り機構32を別個に構成しているので、それぞれ上昇用インナーケーブル15と下降用インナーケーブル16の伸び吸収量を充分に多くすることができる。
さらに図1のウインドレギュレータ10では、プーリ13から出てくる上昇用インナーケーブル15がアウターケーシング18によってガイドされるので、プーリから脱落するおそれが少ない。さらに上昇用インナーケーブル15の上端部がアウターケーシング18で覆われているので、横向きあるいは斜め向きであっても、外部からインナーケーブル15が切断されにくく、防犯に役立つ。なお、アウターケーシング18の少なくとも上部に、金属線あるいは防刃性を有する合成樹脂線で編んだ網代状の編組層を設けると、一層、切断防犯性が高くなる。
上記のウインドレギュレータ10では、上昇側と下降側の伸び取り機構44、32の構成がいくらか異なっており、従来のウインドレギュレータの伸び取り機構のように上下一対とはされていない。たとえば上昇側伸び取り機構44では、アウターケーシング18を圧縮する方向に付勢するスプリング47を採用しているのに対し、下降側伸び取り機構32では下降用インナーケーブル16を引っ張り方向に付勢するスプリング36を採用している。また、それらのスプリング47、36の径や長さは互いに異なっていてもよい。すなわち上昇用インナーケーブル15は窓ガラスの重量を支持するため、下降用インナーケーブル16に比して必要とされる張力が大きい。そのため、張力吸収作用は均等でなくてもよく、伸び吸収機構を上下一対に構成しなくても問題はない。さらに上昇側伸び取り機構44のアウターエンド46のストロークを下降側伸び取り機構32のケーブルエンド34のストロークより長くしてもよい。
前記実施形態では、上昇側伸び取り機構44をブラケット17に設けているが、上端プレート19のアウター係止部に設け、アウターケーシング18の下端をブラケット17に固定することもできる。その場合、ブラケット17に上昇用インナーケーブル15の方向を転換する湾曲ガイド溝を有するガイド部材を設け、アウターケーシング18の下端を斜め向きに取り付けるのが好ましい。それによりアウターケーシング18の上端近辺の湾曲が緩やかになり(曲率半径大)、アウターエンドのスライドがスムーズになる。ただし上昇側伸び取り機構44は、ブラケット17に設ける方が組み立てやすく、さらにアウターエンド46をガイドレールと平行にスライドさせるほうが、スムーズにスライドする利点がある。
前記実施形態では、キャリアプレート12に下降側伸び取り機構32を設けているが、上昇側伸び取り機構44の伸び取り量を増大させて、下降側伸び取り機構32を省略することもできる。この場合、上昇用インナーケーブル15の伸びが吸収されることによって下降用インナーケーブル16の伸びも吸収される。ただしケーブル駆動装置14のドラム40の停止位置(モータMの停止位置)があらがじめ定められている場合は、キャリアプレート12の停止位置との間でずれが生ずる可能性がある。その場合は、ケーブル張力検出装置あるいはキャリアプレートの上昇端/下降端検出装置などを設け、それらの出力により、モータMの停止位置を再設定するようにするのが好ましい。
図1の実施形態では、アウターケーシング18をガイドレール11の途中に設けたブラケット17に連結している。この場合、アウターケーシング18の下端を伸び取り機構を介してケーブル駆動装置14に連結することも考えられる。しかし下端駆動式のウインドレギュレータの場合は上下方向の寸法を小さくするため、モータMを斜め上に向けて配置することが多いので、ケーブル駆動装置14にアウターケーシング18を連結する部位を設けたり、伸び取り機構44を設けたりするスペースはほとんどない。図1のウインドレギュレータは、アウターケーシング18の下端をケーブル駆動装置14に取り付けず、ガイドレール11の途中に設けたブラケット17によって保持しているので、アウターケーシング18の下端に上昇側伸び取り機構44を設けるスペースを充分に確保することができる。
本発明のウインドレギュレータの一実施形態を示す正面図である。 そのウインドレギュレータのガイドレールの側面図である。 図1のIII-III線断面図である。 図1のウインドレギュレータの上端プレートの要部背面図である。 図1のV-V線断面図である。 図1におけるケーブル駆動装置の組立前の底面図である。 図7aは図1における上昇伸び取り機構の組立前の斜視図、図7bはその上昇伸び取り機構の組立後の縦断面図、図7cはその上昇伸び取り機構の組立前の断面図である。 従来のウインドレギュレータの一例を示す正面図である。
符号の説明
10 ウインドレギュレータ
11 ガイドレール
11a (ガイドレールの)本体
12 キャリアプレート
13 プーリ
14 ケーブル駆動装置
15 (上昇用)インナーケーブル
16 (下降用)インナーケーブル
17 ブラケット
18 アウターケーシング
19 上端プレート
20 折り曲げ片
21 二重折り曲げ部
22 脚部
23 アウタージョイント
24 切り欠き
25 当接片
27 ガイド溝
28 係合片
29 係合片
30 ケーブルエンド係止部
31 ガラス取付孔
32(下降側)伸び取り機構
33 ケーブルエンド(上昇インナー)
34 ケーブルエンド(下降インナー)
35 フランジ
36 スプリング
38 シャフト
39 ギヤハウジング
40 ドラム
41 ドラムハウジング
42 ガイド溝
44 (上昇側)伸び取り機構
45 ガイド
46 アウターエンド
47 スプリング
48 筒部
49 固定部
50 保持部
51 補強リブ
52 フランジ
53 環状溝
54 フランジ
55 環状段部
56 アウター固定穴
57 インナー挿通孔
58 筒部

Claims (4)

  1. ガイドレールと、
    そのガイドレールの上端に設けたケーブルの方向転換部材と、
    前記ガイドレールの下端に設けたケーブル駆動装置と、
    前記方向転換部材とケーブル駆動装置の間にループ状に配索されるインナーケーブルと、
    前記ガイドレールによって昇降自在にガイドされると共に、前記インナーケーブルに連結され、窓ガラスを保持するキャリアプレートと、
    前記ガイドレールの途中に設けられるブラケットと、
    上端が前記方向転換部材ないしその近辺に保持され、下端が前記ブラケットに保持されると共に、湾曲する経路に沿って配索され、前記インナーケーブルを摺動自在にガイドするアウターケーシングと、
    前記方向転換部材ないしその近辺またはブラケットに保持されているアウターケーシングの端部を、配索長さを長くする方向に付勢する付勢手段
    とを備えているウインドレギュレータ。
  2. 前記アウターケーシングの下端を保持するアウターエンドが前記ブラケットに対して上下移動自在に保持され、前記付勢手段がアウターエンドを上方に付勢している請求項1記載のウインドレギュレータ。
  3. 前記アウターケーシングの上端が方向転換部材ないしその近辺に対し、横向きないし斜め下向きに保持されている請求項1または2記載のウインドレギュレータ。
  4. 前記インナーケーブルが、
    一端がキャリアプレートに係止され、ガイドレールに沿って上方に伸び、方向転換部材によって方向転換され、アウターケーシングによってガイドされ、ブラケットを経由して下方に延び、他端がケーブル駆動装置のドラムに巻かれて係止される上昇用インナーケーブルと、
    一端がキャリアプレートに係止され、ガイドレールに沿って下方に延び、他端がケーブル駆動装置のドラムに巻かれて係止される下降用インナーケーブルとからなり、
    かつ、前記下降用インナーケーブルの一端がキャリアプレートに対し、下降用インナーケーブルを引っ張る方向に付勢する第2付勢手段を介して係止されている請求項1記載のウインドレギュレータ。
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