JP2008014104A - ウインドレギュレータのキャリアプレートおよびそれを用いたウインドレギュレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】伸び吸収量を大きくすることができ、一旦回復したケーブル張力を維持することができる、構成がシンプルなウインドレギュレータのキャリアプレートを提供する。
【解決手段】板状の本体11と、その本体に突設される軸12と、前記軸の周囲に回転自在に、かつ、軸方向に移動自在に設けられ、下降用インナーケーブル15の一端が巻き付けられて係止されるラチェットプーリ13と、そのラチェットプーリを本体の表面側に押圧付勢すると共に、インナーケーブルの巻き取り側に回転付勢するねじりコイルばね14とを備えている。本体11の表面の軸12を囲む部位に環状の第1ラチェット歯列18が形成され、ラチェットプーリ13にそれと噛み合う第2ラチェット歯列19が形成されている。ラチェット歯列同士の噛み合いは、インナーケーブルを巻き取る方向が滑り方向となっている。
【選択図】図1

Description

本発明はウインドレギュレータのキャリアプレートおよびそれを用いたウインドレギュレータに関する。
実開平6−1679号公報 特開2001−336350号公報
特許文献1には、図7に示すような、上昇用インナーケーブル101と、下降用インナーケーブル102と、上昇用インナーケーブル101の一端と下降用インナーケーブル102の一端の間に介在されるキャリアプレート103と、上昇用インナーケーブル101と下降用インナーケーブル102の他端側を交互に引き操作するケーブル駆動装置104とを備えているウインドレギュレータ100が記載されている。
このウインドレギュレータ100では、キャリアプレート103がガイドレール105によって昇降スライド自在に支持されている。さらに上昇用インナーケーブル101および下降用インナーケーブル102としては、プルコントロールケーブルのインナーケーブルが採用され、ガイドレール105近辺とケーブル駆動装置104との間では、それらのインナーケーブルは、可撓性のアウターケーシング106によって摺動自在に案内されている。
さらに特許文献1には、図8に示すような、キャリアプレート103に2個のローラ(プーリ)107、107を回転自在に設けると共に、それらのローラ107、107にそれぞれ上昇用インナーケーブル101および下降用インナーケーブル102の一端を係止し、ローラ107とキャリアプレート103との間に、上昇用インナーケーブル101および下降用インナーケーブル102を巻き取るように、それぞれのローラ107を回転付勢するねじりコイルばね108を介在させたケーブルの伸び取り機構109が開示されている。
このようなウインドレギュレータでは、上昇用インナーケーブル101あるいは下降用インナーケーブル102に伸びが生じて張力が緩んだとき、ねじりコイルばね108の付勢力でローラ107が各インナーケーブル101、102を巻き取る。そのため、インナーケーブルの伸びが吸収され、張力が回復する。
他方特許文献2には、図9に示すような、左右一対で直線状に配置された固定側ラチェット部材111と、それらの間に配置された可動側ラチェット部材112と、その可動側ラチェット部材112をラチェットの滑り方向(上向き)に付勢する第1ばね113を備えたケーブルの伸び取り機構114が開示されている。可動側ラチェット部材112には、第2ばね115によって突出側に付勢された係止爪116が出没自在に設けられている。
この伸び取り機構114では、可動側ラチェット部材112の下部に下降用インナーケーブル102の一端が係止され、キャリアプレート103に上昇用インナーケーブル102の一端が係止されている。したがって下降用インナーケーブル102に伸びが生じたときは、第1ばね113の付勢力により、可動側ラチェット部材112が係止爪116を引っ込ませながら上昇し、ラチェット機構の噛み合いが進行する。それによりインナーケーブル101、102の張力が回復する。
特許文献1のローラ巻き取りタイプの伸び取り機構110は、ローラ107上にインナーケーブル101、102を巻き取るので、伸び吸収量を大きくすることができる。しかしキャリアプレート103は、いわばばねを介してケーブルに係止されている状態であるので、インナーケーブルに強い張力が加わるとローラ107がいくらか巻き取り方向とは逆方向に回転する。そのため、窓ガラスの上昇あるいは下降の動作がケーブル駆動装置の作動に直ちに追従せず、遅れぎみになる。
他方、特許文献2の直動ラチェットタイプの伸び取り機構114は、伸びを吸収するたびにラチェットの噛み合いが進むので、一旦回復した張力が維持され、窓ガラスの昇降動作はケーブル駆動装置の作動に直ちに追従する。しかし伸び吸収量を大きくしようとすると、キャリアプレートの高さ寸法が大きくなり、窓ガラスの実質的な昇降ストロークが減ずる問題がある。また、係止爪116や2〜3本のバネを用いるなど、部品数が多く、機構が複雑になる。
本発明は伸び吸収量を大きくすることができ、しかも一旦回復したケーブル張力を維持することができる、シンプルなウインドレギュレータのキャリアプレートおよびそれを用いたウインドレギュレータを提供することを課題としている。
本発明のキャリアプレート(請求項1)は、上昇用インナーケーブルおよび下降用インナーケーブルに連結され、窓ガラスを支持する、ウインドレギュレータのキャリアプレートであって、板状の本体と、その本体に突設される軸と、前記軸の周囲に回転自在に、かつ、軸方向に移動自在に設けられ、前記上昇用インナーケーブルまたは下降用インナーケーブルの一端が巻き付けられて係止されるラチェットプーリと、そのラチェットプーリを本体の表面側に押圧付勢すると共に、ケーブルの巻き取り側に回転付勢する付勢手段とを備えており、前記本体の表面の軸を囲む部位に第1ラチェット歯列が形成され、前記ラチェットプーリに前記第1ラチェット歯列と噛み合う第2ラチェット歯列が形成されると共に、ラチェットプーリのケーブル巻き取り方向がラチェットの滑り方向とされていることを特徴としている。
このようなウインドレギュレータのキャリアプレートにおいては、前記軸がラチェットプーリを貫通して突出しており、前記付勢手段が、一端が軸に係止され、他端がラチェットプーリに係止されると共に、軸の周囲に装着されるコイル部を備えたねじりコイルバネであるものが好ましい(請求項2)。
本発明のウインドレギュレタ(請求項3)は、上昇用インナーケーブルと、下降用インナーケーブルと、前記上昇用インナーケーブルの一端と下降用インナーケーブルの一端の間に介在される前述のキャリアプレートと、前記上昇用インナーケーブルと下降用インナーケーブルの他端側を交互に引き操作するケーブル駆動装置とを備えていることを特徴としている。
本発明のキャリアプレート(請求項1)では、ラチェットプーリが軸の周囲に軸方向に移動自在に設けられ、付勢手段により本体側に押圧付勢されていることから、インナーケーブルに大きい張力が加わっても、ラチェットプーリは本体側から離れる方向に移動せず、インナーケーブルを送り出す方向には回転しない。そのため、ケーブルの張力が維持される。また、ケーブルに充分な張力が加わっている場合は、その張力に基づくラチェットプーリのインナーケーブル送り出し方向の付勢力が付勢手段の回転付勢力を上回り、ラチェットプーリが滑り方向にも回転しない。それにより、ケーブルの上昇・下降駆動時に、キャリアプレートが安定して昇降する。
インナーケーブルに伸びが生じてインナーケーブルの張力が低下したときは、付勢手段の回転付勢力がインナーケーブルの張力に基づく逆回りの回転付勢力を上回り、ラチェットプーリを滑り方向、すなわちインナーケーブルの巻き取り方向に回転させようとする。それによってラチェットプーリは、付勢手段の押圧付勢力に抗して本体から離れる方向にいくらか移動し、インナーケーブルを巻き取る方向に回転する。そのため、インナーケーブルの伸びが吸収され、インナーケーブルの張力が回復する。一旦インナーケーブルの張力が回復すると、前述のように安定した昇降動作が行われる。
このようなウインドレギュレータのキャリアプレートにおいて、前記軸がラチェットプーリを貫通して突出しており、前記付勢手段が、一端が軸に係止され、他端がラチェットプーリに係止されると共に、軸の周囲に装着されるコイル部を備えたねじりコイルバネである場合(請求項2)は、ねじりコイルバネの軸方向の復元力でラチェットプーリを本体側に押圧付勢することができる。そしてねじり方向の復元力でラチェットプーリをラチェットの滑り方向に回転付勢することができる。さらに軸はラチェットプーリを貫通して突出しているので、ねじりコイルばねの長さを長くすることができ、押圧付勢力および回転付勢力を大きくすることが容易である。
本発明のウインドレギュレータ(請求項3)は、ケーブル駆動装置が上昇用インナーケーブルを引き込み、下降用インナーケーブルを送り出すと、キャリアプレートが上昇して窓ガラスを上げる。ケーブル駆動装置が下降用インナーケーブルを引き込み、上昇用インナーケーブルを送り出すと、キャリアプレートが下降して窓ガラスを下げる。そしてこのウインドレギュレータは前述のキャリアプレートを用いているので、上昇用インナーケーブルあるいは下降用インナーケーブルのいずれかに伸びが生じたとき、ラチェットプーリに係止されている側のインナーケーブルがラチェットプーリに巻き取られ、インナーケーブル全体の伸びが吸収されて張力が回復する。
つぎに図面を参照しながら本発明のキャリアプレートおよびウインドレギュレータの実施の形態を説明する。図1は本発明のキャリアプレートの一実施形態を示す組立前の要部斜視図、図2はそのキャリアプレートの組立後の要部断面図、図3および図4はそれぞれ図1のキャリアプレートを用いたウインドレギュレータの実施形態を示す正面図、図5は本発明のキャリアプレートの他の実施形態を示す要部正面図、図6は図5のキャリアプレートを用いたウインドレギュレータを示す正面図である。
図1に示すキャリアプレート10は、板状の本体11と、その本体11に突設される軸12と、その軸12の周囲に回転自在に、かつ、軸方向に移動自在に設けられるラチェットプーリ13と、そのラチェットプーリを本体の表面側に押圧付勢すると共に、ケーブルの巻き取り側に回転付勢するねじりコイルばね14とを備えている。
この実施形態では、ラチェットプーリ13には下降用インナーケーブル15の端部近辺が巻き付けられ、端部が係止されている。さらに上昇用インナーケーブル16の一端が本体11に設けたケーブル係止部17に係止されている。逆に上昇用インナーケーブル16をラチェットプーリ13に係止することもできる。ただしウインドレギュレータでは、上昇用インナーケーブル16の張力が大きくなるので、下降用インナーケーブル側15をラチェットプーリ13に係止する方が好ましい。上昇用インナーケーブル16および下降用インナーケーブル15は、公知のプルコントロールケーブルのインナーケーブルを用いることができる。このインナーケーブルは、金属素線を撚り合わせたワイヤである。なお、本明細書において「インナーケーブル」とは、このようなコントロールケーブルのインナーケーブルとして通常用いられるケーブルの種類を意味する。そのため、アウターケーシングと共に用いる場合(図6参照)だけでなく、アウターケーシングを用いない場合(図4、図5参照)も含まれる。
本体11の表面には、軸12を囲むように第1ラチェット歯列18が形成されており、ラチェットプーリ13の本体側の面には、第1ラチェット歯列18と噛み合う環状の第2ラチェット歯列19が形成されている。ラチェット歯列18、19の形状はとくに限定されず、一方向に相対的に回転するとき、滑り方向となり、逆方向に相対回転するときに係合方向となる形状である。第1ラチェット歯列18と第2ラチェット歯列19の噛み合いとケーブルの巻き付け方向との関係は、下降用インナーケーブル15の巻き取り方向(矢印P方向)で滑り方向となり、逆方向で係合方向となるようにする。
前記本体11は、従来のキャリアプレートと同様に、ポリアセタール、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレートなどの合成樹脂で成形することができる。また、鋼、亜鉛ダイカストなどの金属製でもよく、金属板のプレス成形品に前述のような合成樹脂をインサート成形することによっても製造することができる。
第1ラチェット歯列18は、本体11と一体成形してもよく、別個に成形して、組み付けるようにしてもよい。この実施形態では第1ラチェット歯列18および第2ラチェット歯列19はそれぞれ環状に形成されている。しかし一方を環状に形成し、他方を1個ないし数個の歯で構成することもできる。第1ラチェット歯列18および第2ラチェット歯列19は、それぞれ歯面が傾斜した環状に配列される歯で構成される。隣接する歯には段差が設けられる。
軸12は強度を要するので鋼などの金属を用いるのが好ましい。本体11を合成樹脂製とする場合は軸12はインサート成形するのが好ましい(図2参照)。軸12の上端には、ねじりコイルばね14の上端を係止するための係止溝12aが形成されている。
前記ケーブル係止部17は、上昇用インナーケーブル16のケーブルエンド21を係合するための係合穴22と、インナーケーブルを通すための導入溝23とを備えている公知の形態を備えている。合成樹脂成形の金型構造を簡易にするため、本体11の裏面側に開口を設けてもよい。
前記ラチェットプーリ13は、円板上の形態を備え、外周にガイド溝24が形成され、中央には軸12を通す孔25が形成されている。ラチェットプーリ13の下面(図1における下面。以下、同じ)には、本体11側の第1ラチェット歯列18と噛み合う第2ラチェット歯列19が形成されている。ラチェットプーリ13の上面(図1の上面)には、下降用インナーケーブル15のケーブルエンド26を係止する係止穴27が形成され、その係止穴27から外周のガイド溝24まで、案内溝28が形成されている。さらにこの実施形態では、ラチェットプーリ13の上面に、ねじりコイルばね13の下側のアーム29を係止するための突起30が突設されている。
ラチェットプーリ13は、ポリアセタール、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレートなどの合成樹脂で形成されている。金属製とすることもできる。第1ラチェット歯列18との滑り性が高いものが好ましい。
前記ねじりコイルばね(トルクスプリング)14は、軸12の外周に装着されるコイル部31と、軸12に係止される、コイル部31の上端を内側に折り曲げた上側のアーム32と、下端を外側に折り曲げた前述の下側のアーム29とを備えている。コイル部31の巻き線は密着されておらず、互いに隙間をあけている。それによりねじりコイルばね14は、1個の部品で押圧付勢力を生ずる圧縮コイルスプリングの作用と、ねじり方向の回転付勢力を生ずるねじりコイルスプリングの作用とを奏する。
ねじりコイルばね14は線径1〜2.5mm程度のバネ鋼線などから形成される。コイル部31の巻き数は3〜6巻き程度であり、巻き径は12〜22mm程度である。また、軸方向に圧縮した状態で取り付ける。取付時の巻き線間の隙間は1〜2mm程度が好ましい。
図1の符号33は、ねじりコイルばね14の軸方向の押圧付勢力の反力を支持するためのプッシュナットであり、図2に示すように、ラチェットプーリ13とねじりコイルばね14を軸12に装着した後、軸12の端部に取り付ける。プッシュナット33に代えて、スナップリングとワッシャとの組み合わせなど、他の軸端支持構造を採用することもできる。
上記のように構成されるキャリアプレート10は、たとえば図3に示すウインドレギュレータ35に用いられる。このウインドレギュレータ35は、自動車のドアのインナーパネルなどに取り付けられるケーブル駆動装置36および上下のガイドプーリ37、38と、それらの上下のガイドプーリ37、38の間に配置されるキャリアプレート10と、上昇用インナーケーブル16および下降用インナーケーブル15とを備えている。
上昇用インナーケーブル16は、ケーブル駆動装置36から斜め上向きに延びて上ガイドプーリ37によって方向転換され、下向きに延び、キャリアプレート10のケーブル係止部17に係止されている。下降用インナーケーブル15は、ケーブル駆動装置36から斜め下向きに延び、下ガイドプーリ38によって方向転換され、上向きに延びてキャリアプレート10のラチェットプーリ13に巻き付けられ、係止されている。キャリアプレート10には窓ガラスWの下部が固定されている。窓ガラスWの前後の端縁は、ドアのガラスランチャンネルなどによってガイドされている。
ケーブル駆動装置36は、上昇用インナーケーブル16および下降用インナーケーブル15の端部を巻き付けて係止するケーブル巻き取り用のドラム39と、そのドラム39を回転駆動するモータMおよび減速機Gとを備えた公知のものである。上下のガイドプーリ37、38は、インナーパネルなどに固定される支持軸40の周囲に回転自在に支持されている。支持軸40は、ガイドプーリ37、38の周囲に形成したケーブル溝からケーブルが抜け落ちないように保持する抜け止め付きのブラケットと共に用いるのが好ましい。ガイドプーリ37、38に代えて、スライドガイドなど、他の方向転換用のガイド部材を用いることもできる。
図3のウインドレギュレータ35は基本的なタイプであり、キャリアプレート10をガイドするガイドレールや、インナーケーブル15、16をガイドするアウターケーシングを備えていないシンプルな構成である。しかし後述するように、本発明のキャリアプレートはガイドレールやアウターケーシングを備えているウインドレギュレータにも使用することができる。
このウインドレギュレータ35では、モータMが一方向に回転してドラム39が一方向に回転すると、上昇用インナーケーブル16がドラム39に巻き取られ、下降用インナーケーブル15が送り出される。それにより略三角形状に配索されているインナーケーブルのループは、反時計回り(矢印U方向)に循環され、キャリアプレート10および窓ガラスWが上昇し、窓を閉じる。モータMが逆方向に回転すると、インナーケーブルのループが逆方向(矢印D方向)に循環し、キャリアプレート10および窓ガラスWが下降して窓を閉じる。
長期の使用により、インナーケーブル15、16に伸びが生じると、張力が低下する。そのとき、図1のねじりコイルばね14の回転付勢力がインナーケーブルの張力に基づく反対向きのトルク、ラチェット歯列18、19の歯面を乗り越えるのに要する力ならびに摩擦抵抗などを上回り、一歯分、噛み合いが進む。それにより下降用インナーケーブル15がラチェットプーリ13に巻き取られ、伸びが吸収される。それによりケーブルの張力が回復する。なお、この実施形態では、下降用インナーケーブル15を巻き取るので、下降用インナーケーブル15の張力が低下する上昇操作のときに伸び吸収が行われる。なお、下降用インナーケーブル15に張力が回復すれば、ループ全体の長さが短くなるので、上昇用インナーケーブル16にも張力回復の作用が及ぶ。
ねじりコイルばね14の回転付勢力は、ねじりコイルばね14を構成するバネ鋼線の線径やヤング率、巻き径、巻き数、バネ長さ、ラチェットプーリ13の外径などに基づく。また、上記のラチェット歯列18、19が歯面を乗り越える力は、歯の傾斜角度、ねじりコイルばね14の軸方向の押圧付勢力、摩擦力などに基づき、その押圧付勢力も、ねじりコイルばね14を構成するバネ鋼線の線径やヤング率、巻き径、巻き数などに基づく。したがってねじりコイルばね14の設計値を適切に設定することにより、伸び取りを行うべきインナーケーブルの張力の下限を適切に設定することができる。さらに適切に設定することが比較的容易である。さらに伸び吸収するケーブルの長さ、すなわち伸び吸収量は、ラチェットプーリの径や、ねじりコイルばねの巻き数、バネ長さなどに基づくので、適切な範囲に設定することができる。
図4に示すウインドレギュレータ42は、後ろ側の上下のガイドプーリ37、38に加えて、前側の上下のガイドプーリ43、44を設け、8字状にケーブルのループを配索している。ここで「前側」とは自動車の前側を意味する。そしてケーブル駆動装置36から斜め前上に延びている上昇用インナーケーブル45は、前側の上ガイドプーリ43で方向転換され、下向きに延び、前側のキャリアプレート46のケーブル係止部17に係止されている。そして前側のキャリアプレート46のラチェットプーリ13から下向きに延びている同調インナーケーブル47は、前側の下ガイドプーリ44で斜め後ろ上に方向転換され、後ろ側の上ガイドプーリ37で下向きの方向転換して後ろ側のキャリアプレート10のケーブル係止部17に係止されている。後ろ側のキャリアプレート10の下降用インナーケーブル48は図3の場合と同様に配索されている。
上記のように図4のウインドレギュレータ42では、3本のインナーケーブルが使用されている。そして同調インナーケーブル47は、前側の縦に延びている部位では、前側のキャリアプレート46の下降用インナーケーブルとして作用し、後ろ側の縦向きに延びている部位では、後ろ側のキャリアプレート10の上昇用インナーケーブルとして作用する。このウインドレギュレータ42では、ケーブル駆動装置36の作動により、前側のキャリアプレート46と後ろ側のキャリアプレート10が同調して上昇および下降し、それにより前後のキャリアプレート43、10によって支持されている窓ガラスWが昇降する。このウインドレギュレータ42では、窓ガラスWが前後で支持されるので、ドアのガラスランチャンネルによるガイドの負担が少ない。
図5に示すキャリアプレート50は、下降用インナーケーブル15用のラチェットプーリ13に加えて、上昇用インナーケーブル16用のラチェットプーリ51を備えている。それらのラチェットプーリ13、51は左右に配置されている。本体11側には、対応するように2個所に第1ラチェット歯列(図1の18)や軸(図1の12)が設けられる。なお、2個のラチェットプーリ13、51は上下に配置してもよく斜めに配置してもよい。図5の符号52、53は、窓ガラスを固定するガラス取付孔であり、符号54は、ガイドレールによってガイドされるガイド溝である。図示していないが、ガイドレールの側縁を抱えるようにして摺動するL字状のガイド片なども設けられる。符号55は公知のゴムダンパである。
このキャリアプレート50は、2個のラチェットプーリ13、51を備えているので、上昇操作時および下降操作時のいずれの場合もケーブルの延び取り作用を奏する。そして延び吸収量もほぼ2倍になる。このようなガイド溝54およびガイド片を備えたキャリアプレート50は、たとえば図6に示すガイドレール56付きのウインドレギュレータ57に用いられる。キャリアプレート50はガイドレール56に摺動自在に取り付けられ、ガラス取付孔52、53に窓ガラスWが固定される。ガイドレール56の上端にはガイドプーリ37が回転自在に取り付けられており、下端には円弧状のガイド溝を備えたスライドガイド58が固定されている。さらにガイドプーリ37の近辺とケーブル駆動装置36の間、スライドガイド58とケーブル駆動装置36の間では、上昇用インナーケーブル16および下降用インナーケーブル15はそれぞれアウターケーシング59によって摺動自在に案内されている。
アウターケーシング59は公知のプルコントロールケーブルのアウターケーシングであり、金属線を螺旋状に巻いて形成した鎧層(螺旋管)と、その外周に設けられる合成樹脂製の被覆層とを備えている。鎧動の内部に合成樹脂製のライナーチューブを設ける場合もある。
このウインドレギュレータ57は、ガイドレール56を備えているので、ガラスランチャンネルの負担が少ない。また、上下のガイド部材(ガイドプーリ37およびスライドガイド58)およびキャリアプレート50がガイドレール56によって一体のユニットに結合され、ガイドレール56とケーブル駆動装置36はアウターケーシング59によって結合されているので、取り扱い易い。なお、ガイドレール付きのウインドレギュレータ57についても、図4と同様の8字状のケーブルを配索するタイプとすることができる。
前記実施形態では、ねじりコイルばね14を支持する軸12を本体11に片持ち支持させているが、ブラケットなどを用いて自由端側も支持するようにしてもよい。ただし一端のみを支持する片持ち支持のほうが、構成が簡単であり、組立作業も容易である。
図1のキャリアプレート10でも、プッシュナット33の取付位置を調節することによってねじりコイルばね14の軸方向の押圧力を調整することができる。また、ネジ式のナットを用いると、調節が一層容易になる。
本発明のキャリアプレートの一実施形態を示す組立前の要部斜視図である。 そのキャリアプレートの組立後の要部断面図である。 図1のキャリアプレートを用いたウインドレギュレータの実施形態を示す正面図である。 図1のキャリアプレートを用いたウインドレギュレータの他の実施形態を示す正面図である。 本発明のキャリアプレートの他の実施形態を示す要部正面図である。 図5のキャリアプレートを用いたウインドレギュレータを示す正面図である。 従来のウインドレギュレータの一例を示す正面図である。 従来のキャリアプレートの一例を示す正面図である。 従来のキャリアプレートの他の例を示す正面図である。
符号の説明
10 キャリアプレート
11 本体
12 軸
12a 係止溝
13 ラチェットプーリ
14 ねじりコイルばね
15 下降用インナーケーブル
16 上昇用インナーケーブル
17 ケーブル係止部
18 第1ラチェット歯列
19 第2ラチェット歯列
21 ケーブルエンド
22 係合穴
23 導入溝
24 ガイド溝
25 孔
26 ケーブルエンド
27 係止穴
28 案内溝
29 下側のアーム
30 突起
31 コイル部
32 上側のアーム
33 プッシュナット
35 ウインドレギュレータ
36 ケーブル駆動装置
37、38 ガイドプーリ
W 窓ガラス
39 ドラム
M モータ
G 減速機
40 支持軸
42 ウインドレギュレータ
43、44 ガイドプーリ
45 上昇用インナーケーブル
46 前側のキャリアプレート
47 同調インナーケーブル
48 下降用インナーケーブル
50 キャリアプレート
51 ラチェットプーリ
52、53 ガラス取付孔
54 ガイド溝
55 ゴムダンパ
56 ガイドレール
57 ウインドレギュレータ
58 スライドガイド
59 アウターケーシング

Claims (3)

  1. 上昇用インナーケーブルおよび下降用インナーケーブルに連結され、窓ガラスを支持する、ウインドレギュレータのキャリアプレートであって、
    板状の本体と、
    その本体に突設される軸と、
    前記軸の周囲に回転自在に、かつ、軸方向に移動自在に設けられ、前記上昇用インナーケーブルまたは下降用インナーケーブルの一端が巻き付けられて係止されるラチェットプーリと、
    そのラチェットプーリを本体の表面側に押圧付勢すると共に、インナーケーブルの巻き取り側に回転付勢する付勢手段とを備えており、
    前記本体の表面の軸を囲む部位に第1ラチェット歯列が形成され、前記ラチェットプーリに前記第1ラチェット歯列と噛み合う第2ラチェット歯列が形成されると共に、ラチェットプーリのインナーケーブル巻き取り方向がラチェットの滑り方向とされている、ウインドレギュレータのキャリアプレート。
  2. 前記軸がラチェットプーリを貫通して突出しており、
    前記付勢手段が、一端が軸に係止され、他端がラチェットプーリに係止されると共に、軸の周囲に装着されるコイル部を備えたねじりコイルバネである、
    請求項1記載のウインドレギュレータのキャリアプレート。
  3. 上昇用インナーケーブルと、下降用インナーケーブルと、前記上昇用インナーケーブルの一端と下降用インナーケーブルの一端の間に介在される請求項1記載のキャリアプレートと、前記上昇用インナーケーブルと下降用インナーケーブルの他端側を交互に引き操作するケーブル駆動装置とを備えているウインドレギュレータ。
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