JP2008191639A - トナーおよびその製造方法、二成分現像剤、現像装置、画像形成装置 - Google Patents

トナーおよびその製造方法、二成分現像剤、現像装置、画像形成装置 Download PDF

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Abstract


【課題】 長期間安定して良好なクリーニング性を維持することができるとともに、トナー表面に形成された被覆層の効果によりトナー凝集が防止され、経時安定性に優れるトナーおよびその製造方法、二成分現像剤、現像装置、画像形成装置を提供する。
【解決手段】 結着樹脂および着色剤を含むコア粒子の表面に、微小樹脂粒子を含む被覆層が形成され、被覆層は、微小樹脂粒子の一部が、コア粒子および隣合う微小樹脂粒子の少なくともいずれか一方と融着することによって形成されるトナー。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真方式または静電印刷方式などの画像形成装置において、潜像の現像に用いられるトナーおよびその製造方法、二成分現像剤、現像装置、画像形成装置に関する。
潜像を顕像化するトナーは、種々の画像形成プロセスに用いられており、その一例として電子写真方式の画像形成プロセスに用いられることが知られている。
電子写真方式を用いて画像を形成する画像形成装置は、感光体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを備える。帯電手段は、感光体表面を帯電させる。露光手段は、帯電状態にある感光体表面に信号光を照射して画像情報に対応する静電潜像を形成する。現像手段は、感光体表面に形成された静電潜像に現像剤中の電子写真用トナー(以下単に「トナー」という)を供給してトナー像を形成する。転写手段は、感光体表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する。定着手段は、転写されたトナー像を記録媒体に定着させる。クリーニング手段は、たとえばクリーニングブレードであり、トナー像転写後の感光体表面に残留するトナーをブレードで掻取って感光体表面を清浄化する。このような画像形成装置では、現像剤として、トナーを含む一成分現像剤、またはトナーとキャリアとを含む二成分現像剤を用いて静電潜像を現像し、画像を形成する。ここで用いられるトナーは、マトリックスである結着樹脂中に着色剤、離型剤であるワックスなどを分散させて粒状化した樹脂粒子である。
電子写真方式を用いる画像形成装置は、画像品位の良好な画像を高速でかつ安価に形成できるので、複写機、プリンタ、ファクシミリなどに利用され、最近における普及は目覚しいものがある。それに伴って、画像形成装置に対する要求は一層厳しくなっている。なかでも画像形成装置によって形成される画像の高精細化、高解像化、画像品位の安定化、画像形成速度の高速化などが特に重視される。これらを達成するには、画像形成プロセスおよび現像剤の両面からの検討が必要不可欠になっている。
画像の高画質化を目的として、現像剤の面からは、画像濃度の低下および画像かぶりの発生を防止することが重要であるとの観点から、感光体に付着するトナーのクリーニング不良を防止し、感光体にトナーの成分が固着するフィルミングを防止することが解決すべき課題となっている。このような課題を解決するために、クリーニング性の改善を目的とするトナーが提案されている(たとえば、特許文献1〜4参照)。
特許文献1では、トナー粉末と、このトナー粉末の平均粒径よりも小さい平均粒径を有する微粉末との混合物であり、トナー粉末に微粉末が付着した形態のトナーが開示されている。特許文献1において、微粉末は、アクリル酸エステルモノマー、メタクリル酸エステルモノマー、スチレン系モノマー、含窒素付加重合性モノマー、重合性不飽和カルボン酸モノマーから選択される1種類以上のモノマーを水媒質中で過硫酸塩系開始剤によって重合させるか、水溶性ポリマーを乳化剤の代わりに用いて重合させる無乳化剤乳化重合によって得られるほぼ球形の0.05〜5μmの平均粒径を有する重合体微粉末である。
特許文献2では、平均粒径が2〜8μmの球形のトナー用粒子粉末の表面に、樹脂微粉体を固着してなるカラートナーが開示されている。樹脂微粉末は、ガラス転移点がトナー用粒子粉末に含まれる結着樹脂よりも高く、平均粒径が50〜150μmである。
特許文献3では、トナー粒子表面に、トナー粒子のバインダ樹脂よりも高硬度である有機系微粒子を固定化処理した後、後処理微粒子を外添処理して得られたトナーが開示されている。特許文献3において、有機系樹脂微粒子は、添加量がトナー粒子に対して0.5〜3重量%であり、一次粒子の平均粒径が0.01〜2μmであり、ロックウェル硬度がバインダ樹脂のロックウェル硬度よりも10以上大きい。
特許文献4では、着色剤とバインダ樹脂とを含む非球形粒子の表面に帯電性樹脂粒子が固着されてなるトナーが開示される。特許文献4において、帯電性樹脂粒子による非球形粒子の表面被覆率は5〜50%である。また帯電性樹脂粒子は、非球形粒子の凸部表面に互いに融着した状態で固着されている。
特許文献1〜4に開示されているトナーによれば、トナー粒子に有機微粒子を付着、固着、または融着させることによって、トナーのクリーニング性を向上させることができ、フィルミングの発生を防止することができる。しかしながら特許文献1〜4のトナーには、次のような解決すべき課題がある。
特許文献1に開示されるトナーは、微粉末がトナー粒子と混合されることによって、微粉末がトナー粒子に付着している状態である。したがって微粉末のトナー粒子に対する付着力は非常に小さく、長期使用すると、たとえば現像容器内での撹拌によって、微粒子がトナー粒子から脱離し、微粒子を混合することによるクリーニング性向上の効果を長期間維持することが困難である。
特許文献2および3に開示されるトナーは、たとえば一般的な混合機、ハイブリダイゼーションシステムなどによる機械的衝撃力によって、トナー粒子に樹脂微粉体または有機系樹脂微粒子(以下あわせて「樹脂微粒子」という)が埋没され、固着される形態を有する。このような特許文献2および3に開示されるトナーは、特許文献1に開示されるトナーに比べて樹脂微粒子のトナー粒子に対する付着力が大きいけれども、現像容器内での撹拌によって樹脂微粒子がトナー粒子から脱離することを充分に防止することはできず、長期使用によってクリーニング性が低下するという問題を解決することはできない。
特許文献4に開示されるトナーは、帯電性樹脂粒子が非球形粒子に融着した状態で固定されるので、帯電性樹脂粒子の非球形粒子に対する付着力を充分に高めることができるけれども、帯電性樹脂粒子による非球形粒子の表面被覆率は5〜50%であり、また非球形粒子の凸部表面にしか帯電性樹脂粒子が固着されていないので、非球形粒子に含まれる低融点成分が浸出してトナーが凝集するという問題が生じる。
また近年、プロセスの高速化、省エネルギー化の流れに伴い、トナーの定着温度低温化が望まれている。低温定着用のトナーとして、低融点の結晶性ポリエステルを添加する方法が提案されているが、結晶性ポリエステル樹脂によるトナー粉体のブロッキングが起こりやすくなり保存性を保持することが難しい。さらに、定着後のトナー画像の保存性を保持することが難しくなる。
流動性、転写性などが良好で、均一な帯電性能を有し、耐オフセット性および耐トラッキング性に優れ、その他の様々な機能を有するトナーの設計が必要とされ、表面を樹脂層により被覆したカプセルトナーが提案されている(たとえば、特許文献5、6参照)。
特許文献5に開示されるトナーは、融点と重量平均分子量が規定された結晶性ポリエステル樹脂と着色剤とからなるコア粒子表面を非晶性樹脂で被覆したトナーを、急冷による体積収縮を抑制しつつ製造するものである。
特許文献6に開示されるトナーは、結晶性ポリエステル樹脂及びスチレン系樹脂とポリエステル樹脂とが結合している複合樹脂と、着色剤微粒子とを含むコア粒子の表面にシェルを設けたコアシェル構造のトナーであり、各微粒子を含む分散液中でコア凝集粒子を形成させ、このコア凝集粒子表面にシェル樹脂微粒子を付着させ、コアシェル付着粒子を合一させて得るものである。
しかしこれらのカプセルトナーのコア−シェル構造の形成において、均一なコア−シェル接合界面を得ることは困難であり、従来のカプセルトナーでは、コア−シェル間の十分な界面強度を得ることができておらず、シェル層の剥がれさらにコア層が削られて生じた微粉がキャリア表面へ固着することによる現像剤の帯電劣化の加速や、発生した微粉が現像ロール、感光体、キャリア等に容易に移行するために、現像ロール、感光体およびキャリアの汚染が生じやすくなり、形成画像の画質の低下につながるという懸念があった。
特公平2−3172号公報 特開平3−100660号公報 特許第3365018号公報 特開平10−307424号公報 特開2006−91379号公報 特開2007−93809号公報
本発明の目的は、長期間安定して良好なクリーニング性を維持することができるとともに、トナー表面に形成された被覆層の効果によりトナー凝集が防止され、経時安定性に優れるトナーおよびその製造方法、二成分現像剤、現像装置、画像形成装置を提供することである。
本発明は、結着樹脂および着色剤を含むコア粒子と、
微小樹脂粒子を含み、かつコア粒子の表面に形成されている被覆層であって、被覆層に含まれる微小樹脂粒子の一部が、コア粒子および隣合う微小樹脂粒子の少なくともいずれか一方と融着してなる被覆層とを含むことを特徴とするトナーである。
また本発明は、被覆層が形成されている部分のコア粒子の表面積は、コア粒子の表面積の80%以上100%以下であることを特徴とする。
また本発明は、被覆層に含まれ融着状態にある微小樹脂粒子の平均粒径Aと、コア粒子の平均粒径Bとの比A/Bが、0.01以上0.2以下であることを特徴とする。
また本発明は、微小樹脂粒子は、アクリル樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂またはポリエステル樹脂を含むことを特徴とする。
また本発明は、コア粒子は、少なくとも結晶性ポリエステル樹脂および非晶性ポリエステル樹脂を含有する結着樹脂、着色剤および離型剤を含むことを特徴とする。
また本発明は、前記本発明のトナーの製造方法であって、
コア粒子と微小樹脂粒子との付着力を増大させる付着補助剤の存在下に、コア粒子と微小樹脂粒子とを接触させることを特徴とするトナーの製造方法である。
また本発明は、融着前の微小樹脂粒子の体積平均粒径が、0.05μm以上0.5μm以下であることを特徴とする。
また本発明は、付着補助剤は、水または低級アルコールを含むことを特徴とする。
また本発明は、微小樹脂粒子は、コア粒子100重量部に対して1重量部以上30重量部以下の割合で用いられることを特徴とする。
また本発明は、コア粒子および微小樹脂粒子を内部に収容する容器と、容器内部に付着補助剤を噴霧する噴霧手段とを備え、容器内の前記コア粒子を撹拌する撹拌手段を備える表面改質装置によって、コア粒子に微小樹脂粒子を付着させ融着させることを特徴とする。
また本発明は、コア粒子を内部に収容する容器と、容器内部に微小樹脂粒子と付着補助剤との混合物を噴霧する噴霧手段とを備え、容器内の前記コア粒子を撹拌する撹拌手段を備える表面改質装置によって、コア粒子に微小樹脂粒子を付着させ融着させることを特徴とする。
また本発明は、付着補助剤は、微小樹脂粒子1重量部に対して1重量部以上99重量部以下の割合で用いられることを特徴とする。
また本発明は、容器内の温度が、コア粒子に含まれる結着樹脂のガラス転移点未満であることを特徴とする。
また本発明は、付着補助剤は、コア粒子が容器内で浮遊する状態で噴霧されることを特徴とする。
また本発明は、表面改質装置は、容器内のコア粒子を撹拌する撹拌手段を備えることを特徴とする。
また本発明は、前記トナーとキャリアとを含むことを特徴とする二成分現像剤である。
また本発明は、前記二成分現像剤を用いて現像を行うことを特徴とする現像装置である。
また本発明は、前記現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、結着樹脂および着色剤を含むコア粒子の表面に、微小樹脂粒子を含む被覆層が形成されている。微小樹脂粒子は、その一部において、コア粒子および隣合う微小樹脂粒子の少なくともいずれか一方と融着して被覆層を形成する。このような被覆層は、コア粒子と融着する微小樹脂粒子によって、たとえば現像容器内での撹拌による被覆層のコア粒子からの脱離を防止することができ、電子写真用トナー(以下単に「トナー」という)の性質が長期使用によって変化することを防止できる。また微小樹脂粒子は、その一部において、コア粒子および隣合う微小樹脂粒子の少なくともいずれか一方と融着し、微小樹脂粒子全体が溶融している状態ではないので、被覆層の表面に微小の突起部が形成される。これによって、クリーニングブレードにトナーが引っ掛かり易くなり、クリーニング性が向上する。またコア粒子の表面の全面またはその大部分に被覆層が形成されている場合、微小樹脂粒子材料として適宜好ましいものを選択することによって、トナーの凝集が防止され、経時安定性に優れるトナーを得ることができる。
また微小樹脂粒子が、隣合う微小樹脂粒子の少なくとも一部と融着しあって一体化することによって、強固な被覆層が形成されるとともに、複数の微小樹脂粒子がコア粒子表面とも融着することによって、コア粒子と被覆層とが強固に結合したトナーが得られる。個々の微小樹脂粒子は、複数の部分で他の微小樹脂粒子と融着しているので、微小樹脂粒子の被覆層からの脱離は起こり難い。また被覆層は非常に多くの部分でコア粒子に融着するので、被覆層のコア粒子からの脱離が起こり難い。
また本発明によれば、コア粒子表面積の80%以上100%以下で被覆層が形成されているので、例えば低融点成分の染み出しを抑えられてトナーの保存性がよくなる。またコア粒子と被覆層がお互い融着していることによりトナー表面から外れにくく、経時安定性に優れる。
また本発明によれば、被覆層に含まれ融着状態にある微小樹脂粒子の平均粒径Aと、コア粒子の平均粒径Bとの比A/Bが、0.01以上0.2以下である。被覆層に含まれ融着状態にある微小樹脂粒子の平均粒径Aとは、一部が融着している状態にある微小樹脂粒子を被覆層表面から見たときの長径と短径との平均値である。またコア粒子の平均粒径Bとは、一方向から見たときのコア粒子の長径と短径との平均値である。微小樹脂粒子の平均粒径Aと、コア粒子の平均粒径Bとの比A/Bが、0.01以上0.2以下と好適であると、被覆層の厚みを好適にすることができ、現像容器内での撹拌による被覆層の破断を防止することができるとともに、コア粒子の表面全面または大部分にわたって微小樹脂粒子を含む被覆層を形成することができる。また突起部の高さを好適にすることができる。これによって、一層長期間安定してトナーの変性を防止することができるとともに、クリーニング性を向上させることができる。
また本発明によれば、微小樹脂粒子は、アクリル樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂またはポリエステルを含む。このような樹脂は、軽量で高い強度を有し、さらに透明性も高く、安価であるなど多くの利点があるので好ましい。
また本発明によれば、コア粒子は、少なくとも結晶性ポリエステル樹脂及び非晶性ポリエステル樹脂を含有する結着樹脂、着色剤および離型剤を含む。このような構成にすることでトナー内の低軟化成分を増やしてもトナー表面への低軟化性成分の露出を抑制することが可能となり、定着性を損なわずに表面硬度を高くして保存性、機械的強度を向上することができる。
また本発明によれば、コア粒子と微小樹脂粒子との付着力を増大させる付着補助剤の存在下にコア粒子と微小樹脂粒子とを接触させて、前記効果を有するトナーを製造する。たとえば微小樹脂粒子のコア粒子に対する濡れ性を向上させることによってコア粒子と微小樹脂粒子との付着力を増大させる付着補助剤を用いることによって、コア粒子の表面全面または大部分に微小樹脂粒子を含む被覆層を形成することが容易となる。このような被覆層は、コア粒子と融着する微小樹脂粒子が存在することによってコア粒子から脱離し難くなる。したがって長期使用によって被覆層が脱離し、トナーの性質が変化することを防止できる。またコア粒子を覆った微小樹脂粒子の融着していない部分によって、被覆層表面に微小の突起部が形成されるので、クリーニングブレードにトナーが引っ掛かり易くなり、トナーのクリーニング性を向上させることができる。
また本発明によれば、融着前の微小樹脂粒子の体積平均粒径が、0.05μm以上0.5μm以下であるので、微小樹脂粒子がコア粒子または隣合う微小樹脂粒子と融着することによって形成される突起部の平均粒径Aを好適にすることができ、クリーニング性を一層向上させることができる。
また本発明によれば、付着補助剤は、水または低級アルコールを含む。付着補助剤としてこれらを含む材料を用いることによって、微小樹脂粒子のコア粒子に対する濡れ性を高めることができ、コア粒子の表面全面または大部分に微小樹脂粒子を含む被覆層を形成することが一層容易となる。また付着補助剤を除去するための乾燥時間を一層短縮することができる。
また本発明によれば、微小樹脂粒子は、コア粒子100重量部に対して1重量部以上30重量部以下の割合で用いられる。このような割合で微小樹脂粒子が用いられると、コア粒子の表面全面に微小樹脂粒子を付着させることができ、コア粒子の表面全面に被覆層を形成することができる。これによって、コア粒子に含まれる低融点成分が浸出してトナーが凝集することを、一層確実に防止することができる。
また本発明によれば、コア粒子および微小樹脂粒子を内部に収容する容器と、容器内部に付着補助剤を噴霧する噴霧手段とを備え、容器内のコア粒子を撹拌するための撹拌手段を備える表面改質装置によって、コア粒子に微小樹脂粒子を付着させ融着させる。このような方法によって、付着補助剤を用いて微小樹脂粒子をコア粒子へ付着させることができる。またこのような表面改質装置を用いると、コア粒子と微小樹脂粒子との使用割合が設定し易く、被覆層の厚みを好適にすることができる。
また本発明によれば、コア粒子を内部に収容する容器と、容器内部に微小樹脂粒子と付着補助剤との混合物を噴霧する噴霧手段とを備え、容器内のコア粒子を撹拌するための撹拌手段を備える表面改質装置によって、コア粒子に微小樹脂粒子を付着させ融着させる。このような方法によっても、付着補助剤を用いて微小樹脂粒子をコア粒子へ付着させることができ、またコア粒子に均一な量の微小樹脂粒子を融着させることが容易である。
また本発明によれば、付着補助剤は、微小樹脂粒子1重量部に対して1重量部以上99重量部以下の割合で用いられる。微小樹脂粒子と付着補助剤との混合物を同一の噴霧手段から噴霧する場合に、上記割合で微小樹脂粒子と付着補助剤とが混合される混合物が用いられることによって、微小樹脂粒子のコア粒子に対する濡れ性を充分に高めることができるとともに、付着補助剤を除去するための時間を短縮することができる。また混合物の粘度が好適であり、噴霧手段による混合物の噴霧が容易である。
また本発明によれば、容器内の温度が、コア粒子に含まれる結着樹脂のガラス転移点未満であるので、トナー製造時に容器内でコア粒子が溶融し過ぎることによって発生するコア粒子の凝集を防止することができる。
また本発明によれば、微小樹脂粒子と付着補助剤との混合物は、コア粒子が容器内で浮遊する状態で噴霧される。これによって、付着補助剤が噴霧されたコア粒子同士が接触する時間を短縮することができ、トナー製造時におけるトナーの凝集が防止されるので、粗大粒子の発生が防止され、粒径の整ったトナーを得ることができる。
また本発明によれば、表面改質装置は、容器内のコア粒子を撹拌する撹拌手段を備えるので、コア粒子に均一な量の微小樹脂粒子を付着させることができ、帯電のし易さなどの性質が均一であるトナーを得ることができる。
また本発明によれば、本発明のトナーを用いることで、キャリアと混合して使用する二成分現像剤において、安定な帯電特性を保持することができる。
また本発明によれば、本発明の現像剤を用いて現像を行なう現像装置を用いることにより、感光体上にトナー像を安定に形成することができる。
また本発明によれば、本発明の現像装置を用いて画像形成を行う画像形成装置を用いることにより、再現性のよい安定な画像を形成することができる。
本発明のトナーは、コア粒子と、コア粒子表面に形成されている被覆層とを含む。コア粒子は結着樹脂と着色剤とを含む。被覆層は微小樹脂粒子を含み、微小樹脂粒子の一部がコア粒子および隣合う微小樹脂粒子の少なくともいずれか一方と融着する。
被覆層は、コア粒子表面に形成されている。被覆層がコア粒子表面に一部に形成されている場合、被覆層は、コア粒子の表面の大部分に形成されていることが好ましい。コア粒子の表面の大部分とは、コア粒子の表面積の80%以上を占める部分である。被覆層が形成されている部分のコア粒子の面積が、コア粒子の表面積の80%未満であると、コア粒子が露出する面積が大きくなり、コア粒子に含まれる低融点成分が軟化し、トナーが凝集するおそれがある。したがって被覆層が形成されている部分のコア粒子の面積は、コア粒子の表面積の80%以上100%以下であることが好ましく、90%以上100%以下であることがさらに好ましい。コア粒子の表面積は、コア粒子を球体とみなし、コア粒子の体積平均粒径を測定することによって算出できる。また被覆層が形成されている部分のコア粒子の面積は、電子顕微鏡による撮影画像から、画像解析装置などを用いて算出できる。コア粒子の表面の大部分に被覆層が形成されている場合、コア粒子の表面全面に被覆層が形成されている場合と同様の効果が得られるので、以下の記載では被覆層がコア粒子の表面全面に形成されている場合を例に説明する。
本発明のトナーは、コア粒子と融着する微小樹脂粒子が存在するので、たとえば現像容器内での撹拌によって被覆層がコア粒子から脱離することを防止することができる。これによって長期使用によるトナーの性質の変化を防止できる。また微小樹脂粒子は、その一部において、コア粒子および隣合う微小樹脂粒子の少なくともいずれか一方と融着し、微小樹脂粒子全体が溶融している状態ではないので、被覆層の表面に微小の突起部が形成される。これによって、クリーニングブレードにトナーが引っ掛かり易くなり、クリーニング性が向上する。またコア粒子表面全面に被覆層が形成される場合、微小樹脂粒子材料として適宜好ましいものを選択することによって、トナーの凝集が防止され、経時安定性に優れるトナーを得ることができる。
また本発明のトナーは、被覆層に含まれ融着状態にある微小樹脂粒子の平均粒径Aと、コア粒子の平均粒径Bとの比A/Bが、0.01以上0.2以下であることが好ましい。被覆層に含まれ融着状態にある微小樹脂粒子の平均粒径Aとは、一部が融着している状態にある微小樹脂粒子を被覆層表面から見たときの長径と短径との平均値である。またコア粒子の平均粒径Bとは、一方向から見たときのコア粒子の長径と短径との平均値である。
融着状態にある微小樹脂粒子の平均粒径Aは、融着前の微小樹脂粒子の体積平均粒径に依存する。しかしながら微小樹脂粒子の融着状態によっては、融着前の微小樹脂粒子の体積平均粒径と、融着状態にある微小樹脂粒子の平均粒径Aとが大きく異なることがある。したがって本発明では、被覆層形成後の微小樹脂粒子、すなわち一部が融着状態にある微小樹脂粒子の平均粒径を前記平均粒径Aとする。以下「融着状態にある微小樹脂粒子の平均粒径A」を、「突起部の平均粒径A」という場合がある。
突起部の平均粒径Aは、次のようにして算出される。たとえば、電子顕微鏡(商品名:VE−9800、株式会社キーエンス製)によって、被覆層が形成されたトナーを10,000倍の倍率で写真撮影する。次いでトナーの撮影写真において、半径1.5μm(写真上において1.5cm)の円を複数個、たとえば5個、トナーの撮影像中に設定する。この設定した円内に存在する融着状態の微小樹脂粒子について、平均粒径Aを測定する。一部が融着状態にある複数の微小樹脂粒子は、被覆層表面に複数の突起部を形成している。前記設定した円内における複数の突起部のうち、1つの突起部を形成する凹所と凹所とを結ぶ直線であって、微小樹脂粒子の中心を通る直線の長さを測定する。この直線の長さを、以下「凹所と凹所との距離」という。微小樹脂粒子の中心は、突起部の最も凸になっている部分であり、たとえば目視によって定められる。突起部を形成する凹所と凹所との距離のうち、最小の距離を突起部の短径A1とする。また最大の距離を突起部の長径A2とする。この短径の平均値A1と長径A2との平均値、すなわち平均径{(A1+A2)/2}を求め、さらにこの平均径を複数個の円内に存在する複数の突起部について算出し、この平均値を得る。このようにして算出される値を、突起部の平均粒径A、すなわち被覆層に含まれ融着状態にある微小樹脂粒子の平均粒径Aとする。
またコア粒子の平均粒径Bは、次のようにして算出される。たとえば前記電子顕微鏡によって、コア粒子を5000倍の倍率で写真撮影する。この撮影写真からコア粒子の短径B1および長径B2を測定し、短径B1と長径B2との平均値、すなわち{(B1+B2)/2}を、コア粒子の平均粒径Bとする。
以上の方法によって算出される微小樹脂粒子の平均粒径Aと、コア粒子の平均粒径Bとの比A/Bが、0.01以上0.2以下であると、被覆層の厚みを好適にすることができる。被覆層の厚みは、被覆層被覆後のトナーの粒径とコア粒子の粒径との差から判る。被覆層の厚みが好適であると、現像容器内での撹拌による被覆層の破断を防止することができるとともに、コア粒子の表面全面にわたって微小樹脂粒子を含む被覆層を形成することができる。また前記比A/Bが0.01以上0.2以下であると、微小樹脂粒子によって形成される微小突起部の大きさを好適にすることができる。これによって、一層長期間安定してトナーの変性を防止することができるとともに、クリーニング性を維持することができる。
前記比A/Bが0.01未満であると、コア粒子の平均粒径Bに比べて被覆層の厚みが小さく、現像容器内での撹拌によって被覆層が破断するおそれがあり、トナーの経時安定性を得ることができないおそれがある。また前記比A/Bが0.2を超えると、コア粒子の平均粒径Bに比べて被覆層形成前の微小樹脂粒子の粒径が大きく、微小樹脂粒子とコア粒子との融着、および微小樹脂粒子同士の融着が困難である。微小樹脂粒子とコア粒子との融着、および微小樹脂粒子同士の融着が困難であると、コア粒子の表面全面にわたって微小樹脂粒子を含む被覆層を形成することができないおそれがある。
本発明のトナーは、結着樹脂、着色剤およびその他のトナー添加成分を含む。その他のトナー添加成分としては、たとえば、離型剤、帯電制御剤などが挙げられる。以下本発明のトナーの製造方法について説明する。本発明のトナーは、たとえば、コア粒子と微小樹脂粒子との付着力を増大させる付着補助剤を用いて、コア粒子に微小樹脂粒子を付着させ融着させることによって製造される。
図1は、本発明の実施の一形態であるトナーの製造方法の手順を示す工程図である。本実施の形態におけるトナーの製造方法は、ステップs1のコア粒子作製工程と、ステップs2の微小樹脂粒子および付着補助剤調製工程と、ステップs3のコーティング工程とを含む。ステップs1のコア粒子作製工程と、ステップs2の微小樹脂粒子および付着補助剤調製工程とは、時間的な順序が逆になってもよい。
〈コア粒子作製工程〉
ステップs1のコア粒子作製工程では、結着樹脂および着色剤を含むコア粒子を作製する。本発明のトナーに用いられるコア粒子は、結着樹脂および着色剤を含有し、さらに離型剤、帯電制御剤などを含有してもよい。
結着樹脂としては、トナー用結着樹脂として常用されるものであれば特に限定されず、たとえば、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリエステル、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂が好ましい。これらの樹脂は、1種が単独で使用されてもよく、また2種以上が併用されてもよい。また同一種の樹脂であっても、分子量、単量体組成などのいずれか1つまたは複数が異なる樹脂を複数種併用することができる。
ポリエステルは透明性に優れ、凝集粒子に良好な粉体流動性、低温定着性および二次色再現性などを付与できるので、カラートナー用の結着樹脂に好適である。ポリエステルとしては公知のものを使用でき、多塩基酸と多価アルコールとの重縮合物などが挙げられる。多塩基酸としては、ポリエステル用モノマーとして知られるものを使用でき、たとえば、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族カルボン酸類、無水マレイン酸、フマル酸、琥珀酸、アルケニル無水琥珀酸、アジピン酸などの脂肪族カルボン酸類、これら多塩基酸のメチルエステル化物などが挙げられる。多塩基酸は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。多価アルコールとしても、ポリエステル用モノマーとして知られるものを使用でき、たとえば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコール類、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールAなどの脂環式多価アルコール類、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの芳香族系ジオール類などが挙げられる。多価アルコールは1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。多塩基酸と多価アルコールとの重縮合反応は常法に従って実施でき、たとえば、有機溶媒の存在下または非存在下および重縮合触媒の存在下に、多塩基酸と多価アルコールとを接触させることによって行われ、生成するポリエステルの酸価、軟化点などが所定の値になったところで終了する。これによって、ポリエステルが得られる。多塩基酸の一部に、多塩基酸のメチルエステル化物を用いると、脱メタノール重縮合反応が行われる。この重縮合反応において、多塩基酸と多価アルコールとの配合比、反応率などを適宜変更することによって、たとえば、ポリエステルの末端のカルボキシル基含有量を調整でき、ひいては得られるポリエステルの特性を変性できる。また多塩基酸として無水トリメリット酸を用いると、ポリエステルの主鎖中にカルボキシル基を容易に導入することによっても、変性ポリエステルが得られる。なお、ポリエステルの主鎖および/または側鎖にカルボキシル基、スルホン酸基などの親水性基を結合させたポリエステルも使用できる。またポリエステルとアクリル樹脂とをグラフト化して用いてもよい。
上記のポリエステルの他に、結晶性ポリエステルを用いても良い。結晶性ポリエステルとしては公知のものを使用でき、多塩基酸と多価アルコールとの重縮合物などが挙げられる。多塩基酸成分としては、例えば、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の二塩基酸等の芳香族ジカルボン酸、などが挙げられ、さらにこれらの無水物やこれらの低級アルキルエステルも挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アクリル樹脂としては特に制限されないけれども、酸性基含有アクリル樹脂を好ましく使用できる。酸性基含有アクリル樹脂は、たとえば、アクリル樹脂モノマーまたはアクリル樹脂モノマーとビニル系モノマーとを重合させるに際し、酸性基もしくは親水性基を含有するアクリル樹脂モノマーおよび/または酸性基もしくは親水性基を有するビニル系モノマーを併用することによって製造できる。アクリル樹脂モノマーとしては公知のものを使用でき、たとえば、置換基を有することのあるアクリル酸、置換基を有することのあるメタアクリル酸、置換基を有することのあるアクリル酸エステル、置換基を有することのあるメタアクリル酸エステルなどが挙げられる。アクリル樹脂モノマーの具体例としては、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシルなどのアクリル酸エステル系単量体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシルなどのメタクリル酸エステル系単量体、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピルなどのヒドロキシル基(水酸基)含有(メタ)アクリル酸エステル系単量体などが挙げられる。アクリル樹脂モノマーは1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。ビニル系モノマーとしても公知のものを使用でき、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、臭化ビニル、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリロニトリルおよびメタアクリロニトリルなどが挙げられる。ビニル系モノマーは1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。重合は、一般的なラジカル開始剤を用い、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などによって行われる。
スチレン−アクリル樹脂としては、たとえば、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体などが挙げられる。
結着樹脂は、ガラス転移点が30℃以上80℃以下であることが好ましい。結着樹脂のガラス転移点が30℃未満であると、画像形成装置内部においてトナーが熱凝集するブロッキングを発生しやすくなり、保存安定性が低下するおそれがある。結着樹脂のガラス転移点が80℃を超えると、記録媒体へのトナーの定着性が低下し、定着不良が発生するおそれがある。
着色剤としては、電子写真分野で常用される有機系染料、有機系顔料、無機系染料、無機系顔料などを使用できる。
黒色の着色剤としては、たとえば、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、磁性フェライトおよびマグネタイトなどが挙げられる。
黄色の着色剤としては、たとえば、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138などが挙げられる。
橙色の着色剤としては、たとえば、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43などが挙げられる。
赤色の着色剤としては、たとえば、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222などが挙げられる。
紫色の着色剤としては、たとえば、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキなどが挙げられる。
青色の着色剤としては、たとえば、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60などが挙げられる。
緑色の着色剤としては、たとえば、クロムグリーン、酸化クロム、ピクメントグリーンB、マイカライトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG、C.I.ピグメントグリーン7などが挙げられる。
白色の着色剤としては、たとえば、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛などの化合物が挙げられる。
着色剤は1種を単独で使用でき、または2種以上の異なる色のものを併用できる。また同色であっても、2種以上を併用できる。着色剤の使用量は特に制限されないけれども、好ましくは結着樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部、さらに好ましくは0.2〜10重量部である。
離型剤としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、パラフィンワックスおよびその誘導体、マイクロクリスタリンワックスおよびその誘導体などの石油系ワックス、フィッシャートロプシュワックスおよびその誘導体、ポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど)およびその誘導体、低分子量ポリプロピリンワックスおよびその誘導体、ポリオレフィン系重合体ワックス(低分子量ポリエチレンワックスなど)およびその誘導体などの炭化水素系合成ワックス、カルナバワックスおよびその誘導体、ライスワックスおよびその誘導体、キャンデリラワックスおよびその誘導体、木蝋などの植物系ワックス、蜜蝋、鯨蝋などの動物系ワックス、脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エステルなどの油脂系合成ワックス、長鎖カルボン酸およびその誘導体、長鎖アルコールおよびその誘導体、シリコーン系重合体、高級脂肪酸などが挙げられる。なお、誘導体には、酸化物、ビニル系モノマーとワックスとのブロック共重合物、ビニル系モノマーとワックスとのグラフト変性物などが含まれる。ワックスの使用量は特に制限されず広い範囲から適宜選択できるけれども、好ましくは結着樹脂100重量部に対して0.2〜20重量部、さらに好ましくは0.5〜10重量部、特に好ましくは1.0〜8.0重量部である。
帯電制御剤としてはこの分野で常用される正電荷制御用および負電荷制御用のものを使用できる。正電荷制御用の帯電制御剤としては、たとえば、ニグロシン染料、塩基性染料、四級アンモニウム塩、四級ホスホニウム塩、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン、ニグロシン染料およびその誘導体、トリフェニルメタン誘導体、グアニジン塩、アミジン塩などが挙げられる。負電荷制御用の帯電制御剤としては、オイルブラック、スピロンブラックなどの油溶性染料、含金属アゾ化合物、アゾ錯体染料、ナフテン酸金属塩、サリチル酸およびその誘導体の金属錯体および金属塩(金属はクロム、亜鉛、ジルコニウムなど)、脂肪酸石鹸、長鎖アルキルカルボン酸塩、樹脂酸石鹸などが挙げられる。帯電制御剤は1種を単独で使用できまたは必要に応じて2種以上を併用できる。帯電制御剤の使用量は特に制限されず広い範囲から適宜選択できる。帯電制御剤は、コア粒子中に含有させてもよく、後述のコーティング工程において微小樹脂粒子からなる被覆層中に混ぜて使用してもよい。帯電制御剤を、コア粒子中に含有させる場合、帯電制御剤は、結着樹脂100重量部に対して0.5〜3重量部であることが好ましい。
コア粒子は、一般的なトナーの製造方法に従って製造できる。一般的なトナーの製造方法としては、たとえば、粉砕法などの乾式法、懸濁重合法、乳化凝集法、分散重合法、溶解懸濁法、溶融乳化法などの湿式法である。以下粉砕法によるコア粒子の作製方法を説明する。
粉砕法では、結着樹脂、着色剤およびその他のトナー添加成分を含むトナー組成物を、混合機で乾式混合した後、混練機によって溶融混練する。溶融混練によって得られる混練物を冷却固化し、固化物を粉砕機によって粉砕する。その後必要に応じて分級などの粒度調整を行い、コア粒子を得る。
混合機としては公知のものを使用でき、たとえば、ヘンシェルミキサー(商品名、三井鉱山株式会社製)、スーパーミキサー(商品名、株式会社カワタ製)、メカノミル(商品名、岡田精工株式会社製)などのヘンシェルタイプの混合装置、オングミル(商品名、ホソカワミクロン株式会社製)、ハイブリダイゼーションシステム(商品名、株式会社奈良機械製作所製)、コスモシステム(商品名、川崎重工業株式会社製)などが挙げられる。
混練機としても公知のものを使用でき、たとえば、二軸押出し機、三本ロール、ラボブラストミルなどの一般的な混練機を使用できる。さらに具体的には、たとえば、TEM−100B(商品名、東芝機械株式会社製)、PCM−65/87、PCM−30(以上いずれも商品名、株式会社池貝製)などの1軸または2軸のエクストルーダ、ニーデックス(商品名、三井鉱山株式会社製)などのオープンロール方式の混練機が挙げられる。
着色剤などの合成樹脂用添加剤は、合成樹脂用添加剤を混練物中に均一に分散させるために、マスターバッチ化して用いてもよい。また合成樹脂用添加剤の2種以上を複合粒子化して用いてもよい。複合粒子は、たとえば、合成樹脂用添加剤の2種以上に適量の水、低級アルコールなどを添加し、ハイスピードミルなどの一般的な造粒機で造粒し、乾燥させることによって製造できる。マスターバッチおよび複合粒子は、乾式混合の際に粉体混合物に混入される。
得られるコア粒子は、平均粒径Bが3μm以上10μm以下であることが好ましく、5μm以上8μm以下であることがさらに好ましい。コア粒子の平均粒径Bが3μm以上10μm以下であると、高精細な画像を長期にわたって安定して形成することができる。コア粒子の平均粒径Bが3μm未満であると、コア粒子の粒径が小さくなり過ぎ、高帯電化および低流動化が起こるおそれがある。この高帯電化および低流動化が発生すると、感光体にトナーを安定して供給することができなくなり、地肌かぶりおよび画像濃度の低下などが発生するおそれがある。コア粒子の平均粒径Bが10μmを超えると、コア粒子の粒径が大きいので、高精細な画像を得ることができない。またコア粒子の粒径が大きくなることによって比表面積が減少し、トナーの帯電量が小さくなる。トナーの帯電量が小さくなると、トナーが感光体に安定して供給されず、トナー飛散による機内汚染が発生するおそれがある。
〈微小樹脂粒子および付着補助剤調製工程〉
ステップs2の微小樹脂粒子および付着補助剤調製工程では、少なくとも樹脂を含む微小樹脂粒子を作製する。またコア粒子と微小樹脂粒子との付着力を増大させる付着補助剤を調製する。
微小樹脂粒子に用いることができる樹脂としては、特に限定されることなく、たとえば、ポリエステル、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、スチレン樹脂などを用いることができる。微小樹脂粒子としては、上記例示した樹脂の中でも、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂またはポリエステルを含むことが好ましい。アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂またはポリエステルは、軽量で高い強度を有し、さらに透明性も高く、安価であるなど多くの利点を有する。
微小樹脂粒子に含まれる樹脂としては、コア粒子の結着樹脂と同じ種類であってもよく、違う種類の樹脂であってもよいけれども、トナーの表面改質を行う点において、違う種類の樹脂が用いられることが好ましい。微小樹脂粒子に含まれる樹脂として、違う種類の樹脂が用いられる場合、微小樹脂粒子に含まれる樹脂の軟化点が、コア粒子の結着樹脂の軟化点よりも高いものを用いることが好ましい。これによって、保存中にトナー同士が融着することが防止され、保存安定性を向上させることができる。また微小樹脂粒子に含まれる樹脂の軟化点は、トナーが使用される画像形成装置にもよるけれども、80℃以上140℃以下であることが好ましい。このような温度範囲の樹脂を用いることによって、保存安定性と定着性とを兼ね備えるトナーが得られる。
このような微小樹脂粒子は、たとえば、モノマーの重合によって得ることができる。
また微小樹脂粒子原料をホモジナイザーなどで乳化分散させて細粒化することによって得ることができる。またモノマーの重合によって得ることもできる。
融着前の微小樹脂粒子の体積平均粒径は、コア粒子の平均粒径Bよりも充分に小さいことが必要である。さらに融着前の微小樹脂粒子の体積平均粒径は、0.05μm以上1μm未満であることが好ましい。また融着前の微小樹脂粒子の体積平均粒径は、0.05μm以上0.5μm以下であることがさらに好ましい。融着前の微小樹脂粒子の体積平均粒径が0.05μm以上0.5μm以下であることによって、好適な大きさの突起部が被覆層表面に形成される。これによってクリーニング時にトナーがクリーニングブレードに引っ掛かり易くなり、クリーニング性が向上する。またトナー内の低軟化成分を増やしてもトナー表面への低軟化性成分の露出を抑制することが可能となり、定着性を損なわずに表面硬度を高くして保存性、機械的強度を向上することができる。
融着前の微小樹脂粒子の体積平均粒径が0.05μm未満であると、形成される突起部の高さが小さくなり、クリーニング性が悪化するおそれがある。また粒子の大きさが小さくなり過ぎて微小樹脂粒子の取扱性が低下する。また後述のコーティング工程において微小樹脂粒子と付着補助剤とを含む微小樹脂粒子分散液を同一の噴霧ノズルから噴霧させる場合、微小樹脂粒子分散液中での微小樹脂粒子の分散性が低下するおそれがある。
融着前の微小樹脂粒子の体積平均粒径が1μm以上になると、形成される突起部の高さが大きくなり、これによってトナー中に占める被覆層の割合が大きくなる。また、均一にトナー表面に融着することが困難になる。トナー中に占める被覆層の割合が大きくなると、被覆層を形成する材料にもよるけれども、画像形成時における被覆層の影響が大きくなり過ぎ、所望の画像を形成することができないおそれがある。
ステップs2の微小樹脂粒子および付着補助剤調製工程では、コア粒子と微小樹脂粒子との付着力を増大させる付着補助剤を調製する。付着補助剤とは、微小樹脂粒子のコア粒子に対する濡れ性を向上させることができる液体である。付着補助剤は、コア粒子を溶解しない液体であることが好ましい。また付着補助剤は、微小樹脂粒子のコーティング後に除去される必要があるので、蒸発し易い液体であることが好ましい。
付着補助剤としては、たとえば、水または低級アルコールを含むことが好ましい。低級アルコールとしては、たとえば、メタノール、エタノール、プロパノールなどが挙げられる。
また付着補助剤としては、上記例示のものに限定されることなく、たとえば、ブタノール、ジエチレングリコール、グリセリンなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類などを用いてもよい。
〈コーティング工程〉
ステップs3のコーティング工程では、コア粒子と微小樹脂粒子との付着力を増大させる付着補助剤を用いて、コア粒子に微小樹脂粒子を付着させ融着させる。これによって、コア粒子に微小樹脂粒子をコーティングし、被覆層を形成する。
コーティング工程は、たとえば表面改質装置を用いて行われる。表面改質装置は、コア粒子および微小樹脂粒子を内部に収容する容器と、容器内部に付着補助剤を噴霧する噴霧手段とを備える装置である。また本実施の形態において、表面改質装置は、容器内のコア粒子を撹拌する撹拌手段を備える。
コア粒子および微小樹脂粒子を内部に収容する容器としては、閉鎖系の容器を用いることができる。噴霧手段は、付着補助剤を貯留する付着補助剤貯留部と、キャリアガスを貯留するキャリアガス貯留部と、付着補助剤とキャリアガスとを混合し、得られる混合物を容器内に収容されるコア粒子に向けて噴射し、付着補助剤の液滴をコア粒子に噴霧する液体噴霧ユニットとを備える。キャリアガスとしては、圧縮エアなどを用いることができる。液体噴霧ユニットとしては、市販品を用いることができ、たとえば、付着補助剤をチューブポンプ(商品名:MP−1000A、東京理化器械株式会社製)を通して二流体ノズル(商品名:HM−6型、扶桑精機株式会社製)に定量送液するように接続したものを使用することができる。撹拌手段としては、衝撃力を主体とする機械的および熱的エネルギーをコア粒子に付与することができる撹拌ロータなどが用いられる。
撹拌手段を備える容器としては、市販品を用いることができ、たとえば、ヘンシェルミキサー(商品名、三井鉱山株式会社製)、スーパーミキサー(商品名、株式会社カワタ製)、メカノミル(商品名、岡田精工株式会社製)などのヘンシェルタイプの混合装置、オングミル(商品名、ホソカワミクロン株式会社製)、ハイブリダイゼーションシステム(商品名、株式会社奈良機械製作所製)、コスモシステム(商品名、川崎重工業株式会社製)などが挙げられる。このような混合機の容器内に液体噴霧ユニットを取付けることによって、この混合機を本実施の形態の表面改質装置として用いることができる。
コア粒子への微小樹脂粒子のコーティングは、次のようにして行う。まずコア粒子と微小樹脂粒子とを容器に投入し、撹拌手段によってコア粒子および微小樹脂粒子が撹拌される状態で、容器内部に付着補助剤を噴霧する。コア粒子および微小樹脂粒子は、付着補助剤が噴霧され、かつ撹拌による熱的エネルギーが加えられることによって、その表面が膨潤軟化する。これに、撹拌手段による機械的衝撃力が付加されて、コア粒子表面に微小樹脂粒子が固着するとともに、微小樹脂粒子の一部が、コア粒子および隣合う微小樹脂粒子の少なくともいずれか一方と融着する。これによってコア粒子の表面の全面に微小樹脂粒子を付着させることができ、コア粒子の表面の全面に微小樹脂粒子を融着させることができる。
表面改質装置の容器内の温度は、コア粒子に含まれる結着樹脂のガラス転移点未満であることが好ましい。容器内の温度がコア粒子に含まれる結着樹脂のガラス転移点以上であると、トナー製造時に容器内でコア粒子が溶融し過ぎ、コア粒子の凝集が発生するおそれがある。したがってコア粒子の凝集を防止するために、表面改質装置の容器内が必要に応じて冷却されることが好ましい。
さらに付着補助剤は、コア粒子が容器内において浮遊する状態で噴霧されることが好ましい。コア粒子が容器内で浮遊する状態で、微小樹脂粒子と付着補助剤との混合物が噴霧されると、付着補助剤が噴霧されたコア粒子同士が接触する時間を短縮することができる。これによってトナー製造時におけるトナーの凝集を防止することができ、粗大粒子の発生が防止されるので、粒径の整ったトナーを得ることができる。コア粒子が容器内において浮遊する状態は、たとえば、撹拌手段による撹拌、エアの供給などによって実現できる。
微小樹脂粒子の使用割合は、特に限定されないけれども、コア粒子の表面全面を被覆することができる使用割合であることが必要である。微小樹脂粒子は、コア粒子100重量部に対して、1重量部以上30重量部以下の使用割合で用いられることが好ましい。微小樹脂粒子が1重量部未満であると、コア粒子の表面全面を被覆層で被覆することができないおそれがある。微小樹脂粒子が30重量部を超えると、被覆層の厚みが大きくなり過ぎ、微小樹脂粒子の構成材料によっては、トナーの定着性が低下するおそれがある。
また付着補助剤の使用量は、特に限定されないけれども、コア粒子の表面全面を濡らす程度の量であることが好ましい。付着補助剤の使用量は、コア粒子の使用量によって決定される。また付着補助剤は、噴霧手段による噴霧時間、噴霧回数などによってその量を調整することができる。したがってコア粒子の平均粒径、コア粒子と微小樹脂粒子との使用割合、コア粒子の材料および微小樹脂粒子の材料などに応じて噴霧手段による単位時間当りの噴霧量を設定し、たとえば容器内の微小樹脂粒子のうちほとんどがコア粒子に付着した時点で、噴霧手段による付着補助剤の噴霧を終了すればよい。
コア粒子への微小樹脂粒子のコーティングは、コア粒子を内部に収容する容器と、容器内部に微小樹脂粒子と付着補助剤との混合物を噴霧する噴霧手段とを備える表面改質装置によって行われてもよい。このような表面改質装置としては、付着補助剤貯留部に付着補助剤と微小樹脂粒子との混合物が貯留されること以外は、前述の装置と同様のものを用いることができる。
このような表面改質装置によるコア粒子への微小樹脂粒子のコーティングは、次のようにして行う。まずコア粒子を容器に投入し、撹拌手段によってコア粒子が撹拌される状態で、容器内部に付着補助剤と微小樹脂粒子との混合物を噴霧する。コア粒子は、付着補助剤が噴霧され、かつ撹拌による熱的エネルギーが加えられることによって、その表面が膨潤軟化する。また微小樹脂粒子は、付着補助剤とともに混合されており、容器内部に噴霧された後、撹拌されて熱的エネルギーが加えられ、コア粒子と同様にその表面が膨潤軟化した状態となる。これに、撹拌手段による機械的衝撃力が付加されて、コア粒子表面に微小樹脂粒子が固着するとともに、微小樹脂粒子の一部が、コア粒子および隣合う微小樹脂粒子の少なくともいずれか一方と融着する。これによってコア粒子の表面の全面に微小樹脂粒子を付着させることができ、コア粒子の表面の全面に微小樹脂粒子を融着させることができる。
付着補助剤と微小樹脂粒子との混合物を噴霧する場合、付着補助剤は、微小樹脂粒子1重量部に対して1重量部以上99重量部以下の割合で用いられることが好ましい。付着補助剤と微小樹脂粒子との混合物であるコーティング液は、ステップs2の微小樹脂粒子および付着補助剤調製工程において調製しておく。微小樹脂粒子と付着補助剤との混合物を同一の噴霧手段から噴霧する場合に、上記割合で微小樹脂粒子と付着補助剤とが混合される混合物が用いられることによって、微小樹脂粒子のコア粒子に対する濡れ性を充分に高めることができるとともに、付着補助剤を除去するための時間を短縮することができる。また混合物の粘度が好適であり、噴霧手段による混合物の噴霧が容易である。付着補助剤が1重量部未満であると、混合物の粘度が高くなり過ぎ、噴霧ユニットのノズル孔が詰まるおそれがある。付着補助剤が99重量部を超えると、付着補助剤の含有率が高くなり過ぎ、付着補助剤を除去するための時間が長くなり過ぎる。
微小樹脂粒子と付着補助剤との混合物の使用量は、特に限定されないけれども、コア粒子の表面全面を被覆することができる量の微小樹脂粒子を含む量であることが必要である。コア粒子の表面全面を被覆することができる微小樹脂粒子の好ましい量は、前述と同様にコア粒子100重量部に対して、1重量部以上30重量部以下であるので、混合物の使用量は、混合物中における微小樹脂粒子の含有率に応じて決定される。
コア粒子の表面全面に対する微小樹脂粒子のコーティングが終了すると、付着補助剤の除去を行う。付着補助剤の除去は、たとえば乾燥機で付着補助剤を気化させることによって行われる。付着補助剤の除去には、たとえば、熱風受熱式乾燥機、伝導伝熱式乾燥機、凍結乾燥機などの通常用いられる乾燥機が用いられる。
以上のようにして、被覆層に含まれる微小樹脂粒子の一部が、コア粒子および隣合う微小樹脂粒子の少なくともいずれか一方と融着してなり、コア粒子の表面の全面に形成されている被覆層を含む本発明のトナーが得られる。このようなトナーは、コア粒子と融着する微小樹脂粒子によって、被覆層とコア粒子との付着力が強固となるので、たとえば現像容器内での撹拌による被覆層のコア粒子からの脱離を防止することができ、トナーの性質が長期使用によって変化することを防止できる。また微小樹脂粒子は一部のみが融着される状態であるので、コア粒子を覆った微小樹脂粒子の融着していない部分によって、被覆層の表面に微小の突起部が形成される。これによって、クリーニングブレードにトナーが引っ掛かり易くなり、クリーニング性が向上する。また突起部が形成されることによってトナーの表面積が増大し、コア粒子に被覆層が形成されないトナーに比べて良好な摩擦帯電性が得られる。これによって、転写性および現像性が向上し、高画質な画像を形成することができる。
本発明のトナーには、外添剤が添加されてもよい。外添剤としては公知のものを使用でき、たとえば、シリカ、酸化チタンなどが挙げられる。またこれらは、シリコーン樹脂、シランカップリング剤などによって表面処理されていることが好ましい。外添剤の使用量は、トナー100重量部に対して1〜10重量部であることが好ましい。
また本発明のトナーは、一成分現像剤としても二成分現像剤としても使用することができる。一成分現像剤として使用する場合、キャリアを用いることなくトナーのみで使用する。また一成分現像剤として使用する場合、ブレードおよびファーブラシを用い、現像スリーブで摩擦帯電させてスリーブ上にトナーを付着させることによってトナーを搬送し、画像形成を行う。二成分現像剤として使用する場合、本発明のトナーをキャリアとともに用いる。キャリアとしては、公知のものを使用でき、たとえば、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガン、クロムなどからなる単独または複合フェライトおよびキャリアコア粒子を被覆物質で表面被覆した樹脂被覆キャリア、または樹脂に磁性を有する粒子を分散させた樹脂分散型キャリアなどが挙げられる。被覆物質としては公知のものを使用でき、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ジターシャーリーブチルサリチル酸の金属化合物、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ニグロシン、アミノアクリレート樹脂、塩基性染料、塩基性染料のレーキ物、シリカ微粉末、アルミナ微粉末などが挙げられる。また樹脂分散型キャリアに用いられる樹脂としても特に制限されないけれども、たとえば、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、およびフェノール樹脂などが挙げられる。いずれも、トナー成分に応じて選択するのが好ましく、1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
キャリアの形状は、球形または扁平形状が好ましい。またキャリアの粒径は特に制限されないけれども、高画質化を考慮すると、好ましくは10〜100μm、さらに好ましくは20〜50μmである。さらにキャリアの抵抗率は、好ましくは10Ω・cm以上、さらに好ましくは1012Ω・cm以上である。キャリアの抵抗率は、キャリアを0.50cmの断面積を有する容器に入れてタッピングした後、容器内に詰められた粒子に1kg/cmの荷重を掛け、荷重と底面電極との間に1000V/cmの電界が生ずる電圧を印加したときの電流値を読取ることから得られる値である。抵抗率が低いと、現像スリーブにバイアス電圧を印加した場合にキャリアに電荷が注入され、感光体にキャリア粒子が付着し易くなる。またバイアス電圧のブレークダウンが起こり易くなる。
キャリアの磁化強さ(最大磁化)は、好ましくは10〜60emu/g、さらに好ましくは15〜40emu/gである。磁化強さは現像ローラの磁束密度にもよるけれども、現像ローラの一般的な磁束密度の条件下においては、10emu/g未満であると磁気的な束縛力が働かず、キャリア飛散の原因となるおそれがある。また磁化強さが60emu/gを超えると、キャリアの穂立ちが高くなり過ぎるので、非接触現像では、像担持体と非接触状態を保つことが困難になる。また接触現像ではトナー像に掃き目が現れ易くなるおそれがある。
二成分現像剤におけるトナーとキャリアとの使用割合は特に制限されず、トナーおよびキャリアの種類に応じて適宜選択できるけれども、樹脂被覆キャリア(密度5〜8g/cm)に例をとれば、現像剤中に、トナーが現像剤全量の2〜30重量%、好ましくは2〜20重量%含まれるように、トナーを用いればよい。また二成分現像剤において、トナーによるキャリアの被覆率は、40〜80%であることが好ましい。
図2は、本発明に係る画像形成装置1の構成を模式的に示す断面図である。画像形成装置1は、複写機能、プリンタ機能およびファクシミリ機能を併せ持つ複合機であり、伝達される画像情報に応じて、記録媒体上にフルカラーまたはモノクロの画像を形成する。すなわち、画像形成装置1においては、コピアモード(複写モード)、プリンタモードおよびFAXモードという3種の印刷モードを有しており、図示しない操作部からの操作入力、パーソナルコンピュータ、携帯端末装置、情報記録記憶媒体、メモリ装置を用いた外部機器からの印刷ジョブの受信などに応じて、図示しない制御部により、印刷モードが選択される。画像形成装置1は、トナー像形成手段2と、転写手段3と、定着手段4と、記録媒体供給手段5と、排出手段6とを含む。トナー像形成手段2を構成する各部材および中間転写手段3に含まれる一部の部材は、カラー画像情報に含まれるブラック(b)、シアン(c)、マゼンタ(m)およびイエロー(y)の各色の画像情報に対応するために、それぞれ4つずつ設けられる。ここでは、各色に応じて4つずつ設けられる各部材は、各色を表すアルファベットを参照符号の末尾に付して区別し、総称する場合は参照符号のみで表す。
トナー像形成手段2は、感光体ドラム11と、帯電手段12と、露光ユニット13と、現像手段14と、クリーニングユニット15とを含む。帯電手段12、現像手段14およびクリーニングユニット15は、感光体ドラム11まわりに、この順序で配置される。帯電手段12は、現像手段14およびクリーニングユニット15よりも鉛直方向下方に配置される。
感光体ドラム11は、図示しない駆動手段により、軸線回りに回転駆動可能に支持され、図示しない、導電性基体と、導電性基体の表面に形成される感光層とを含む。導電性基体は種々の形状を採ることができ、たとえば、円筒状、円柱状、薄膜シート状などが挙げられる。これらの中でも円筒状が好ましい。導電性基体は導電性材料によって形成される。導電性材料としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、アルミニウム、銅、真鍮、亜鉛、ニッケル、ステンレス鋼、クロム、モリブデン、バナジウム、インジウム、チタン、金、白金などの金属、これらの2種以上の合金、合成樹脂フィルム、金属フィルム、紙などのフィルム状基体にアルミニウム、アルミニウム合金、酸化錫、金、酸化インジウムなどの1種または2種以上からなる導電性層を形成してなる導電性フィルム、導電性粒子および/または導電性ポリマーを含有する樹脂組成物などが挙げられる。なお、導電性フィルムに用いられるフィルム状基体としては、合成樹脂フィルムが好ましく、ポリエステルフィルムが特に好ましい。また、導電性フィルムにおける導電性層の形成方法としては、蒸着、塗布などが好ましい。
感光層は、たとえば、電荷発生物質を含む電荷発生層と、電荷輸送物質を含む電荷輸送層とを積層することにより形成される。その際、導電性基体と電荷発生層または電荷輸送層との間には、下引き層を設けるのが好ましい。下引き層を設けることによって、導電性基体の表面に存在する傷および凹凸を被覆して、感光層表面を平滑化する、繰り返し使用時における感光層の帯電性の劣化を防止する、低温および/または低湿環境下における感光層の帯電特性を向上させるといった利点が得られる。また最上層に感光体表面保護層を設けた耐久性の大きい三層構造の積層感光体であっても良い。
電荷発生層は、光照射により電荷を発生する電荷発生物質を主成分とし、必要に応じて公知の結着樹脂、可塑剤、増感剤などを含有する。電荷発生物質としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ペリレンイミド、ペリレン酸無水物などのペリレン系顔料、キナクリドン、アントラキノンなどの多環キノン系顔料、金属および無金属フタロシアニン、ハロゲン化無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、スクエアリウム色素、アズレニウム色素、チアピリリウム色素、カルバゾール骨格、スチリルスチルベン骨格、トリフェニルアミン骨格、ジベンゾチオフェン骨格、オキサジアゾール骨格、フルオレノン骨格、ビススチルベン骨格、ジスチリルオキサジアゾール骨格またはジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料などが挙げられる。これらの中でも、無金属フタロシアニン顔料、オキソチタニルフタロシアニン顔料、フローレン環および/またはフルオレノン環を含有するビスアゾ顔料、芳香族アミンからなるビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料などは高い電荷発生能を有し、高感度の感光層を得るのに適する。電荷発生物質は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。電荷発生物質の含有量は特に制限はないけれども、電荷発生層中の結着樹脂100重量部に対して好ましくは5〜500重量部、さらに好ましくは10〜200重量部である。電荷発生層用の結着樹脂としてもこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリカーボネート、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアリレート、ポリアミド、ポリエステルなどが挙げられる。結着樹脂は1種を単独で使用できまたは必要に応じて2種以上を併用できる。
電荷発生層は、電荷発生物質および結着樹脂ならびに必要に応じて可塑剤、増感剤などのそれぞれ適量を、これらの成分を溶解または分散し得る適切な有機溶媒に溶解または分散して電荷発生層塗液を調製し、この電荷発生層塗液を導電性基体表面に塗布し、乾燥することにより形成できる。このようにして得られる電荷発生層の膜厚は特に制限されないが、好ましくは0.05〜5μm、さらに好ましくは0.1〜2.5μmである。
電荷発生層の上に積層される電荷輸送層は、電荷発生物質から発生する電荷を受け入れて輸送する能力を有する電荷輸送物質および電荷輸送層用の結着樹脂を必須成分とし、必要に応じて公知の酸化防止剤、可塑剤、増感剤、潤滑剤などを含有する。電荷輸送物質としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒ縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、1,1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、ピラゾリン誘導体、フェニルヒドラゾン類、ヒドラゾン誘導体、トリフェニルアミン系化合物、テトラフェニルジアミン系化合物、トリフェニルメタン系化合物、スチルベン系化合物、3−メチル−2−ベンゾチアゾリン環を有するアジン化合物などの電子供与性物質、フルオレノン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、インデノチオフェン誘導体、フェナンスレンキノン誘導体、インデノピリジン誘導体、チオキサントン誘導体、ベンゾ[c]シンノリン誘導体、フェナジンオキサイド誘導体、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、プロマニル、クロラニル、ベンゾキノンなどの電子受容性物質などが挙げられる。電荷輸送物質は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。電荷輸送物質の含有量は特に制限されないけれども、好ましくは電荷輸送物質中の結着樹脂100重量部に対して10〜300重量部、さらに好ましくは30〜150重量部である。電荷輸送層用の結着樹脂としては、この分野で常用されかつ電荷輸送物質を均一に分散できるものを使用でき、たとえば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポリエステル、ポリケトン、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスルホン樹脂、これらの共重合樹脂などが挙げられる。これらの中でも、成膜性、得られる電荷輸送層の耐摩耗性、電気特性などを考慮すると、ビスフェノールZをモノマー成分として含有するポリカーボネート(以後「ビスフェノールZ型ポリカーボネート」と称す)、ビスフェノールZ型ポリカーボネートと他のポリカーボネートとの混合物などが好ましい。結着樹脂は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
電荷輸送層には、電荷輸送物質および電荷輸送層用の結着樹脂と共に、酸化防止剤が含まれるのが好ましい。酸化防止剤としてもこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ビタミンE、ハイドロキノン、ヒンダードアミン、ヒンダードフェノール、パラフェニレンジアミン、アリールアルカンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物などが挙げられる。酸化防止剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。酸化防止剤の含有量は特に制限されないけれども、電荷輸送層を構成する成分の合計量の0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%である。電荷輸送層は、電荷輸送物質および結着樹脂ならびに必要に応じて酸化防止剤、可塑剤、増感剤などのそれぞれ適量を、これらの成分を溶解または分散し得る適切な有機溶媒に溶解または分散して電荷輸送層用塗液を調製し、この電荷輸送層用塗液を電荷発生層表面に塗布し、乾燥することにより形成できる。このようにして得られる電荷発生層の膜厚は特に制限されないが、好ましくは10〜50μm、さらに好ましくは15〜40μmである。なお、1つの層に、電荷発生物質と電荷輸送物質とが存在する感光層を形成することもできる。その場合、電荷発生物質および電荷輸送物質の種類、含有量、結着樹脂の種類、その他の添加剤などは、電荷発生層および電荷輸送層を別々に形成する場合と同様でよい。
本実施の形態では、前述のような、電荷発生物質および電荷輸送物質を用いる有機感光層を形成してなる感光体ドラムを用いるけれども、それに代えて、シリコンなどを用いる無機感光層を形成してなる感光体ドラムを使用できる。
帯電手段12は、感光体ドラム11を臨み、感光体ドラム11の長手方向に沿って感光体ドラム11表面から間隙を有して離隔するように配置され、感光体ドラム11表面を所定の極性および電位に帯電させる。帯電手段12には、帯電ブラシ型帯電器、チャージャー型帯電器、鋸歯型帯電器、イオン発生装置などを使用できる。本実施の形態では、帯電手段12は感光体ドラム11表面から離隔するように設けられるけれども、それに限定されない。たとえば、帯電手段12として帯電ローラを用い、帯電ローラと感光体ドラムとが圧接するように帯電ローラを配置しても良く、帯電ブラシ、磁気ブラシなどの接触帯電方式の帯電器を用いても良い。
露光ユニット13は、露光ユニット13から出射される各色情報の光が、帯電手段12と現像手段14との間を通過して感光体ドラム11の表面に照射されるように配置される。露光ユニット13は、画像情報を該ユニット内でb、c、m、yの各色情報の光に分岐し、帯電手段12によって一様な電位に帯電された感光体ドラム11表面を各色情報の光で露光し、その表面に静電潜像を形成する。露光ユニット13には、たとえば、レーザ照射部および複数の反射ミラーを備えるレーザスキャニングユニットを使用できる。他にもLEDアレイ、液晶シャッタと光源とを適宜組み合わせたユニットを用いてもよい。
図3は、本発明に係る現像手段14の構成を模式的に示す断面図である。現像手段14は、現像槽20とトナーホッパ21とを含む。現像槽20は感光体ドラム11表面を臨むように配置され、感光体ドラム11の表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像し、可視像であるトナー像を形成する容器状部材である。現像槽20は、その内部空間にトナーを収容しかつ現像ローラ20a、供給ローラ20b、撹拌ローラ20cなどのローラ部材またはスクリュー部材を収容して回転自在に支持する。現像槽20の感光体ドラム11を臨む側面には開口部が形成され、この開口部を介して感光体ドラム11に対向する位置に現像ローラ20aが回転駆動可能に設けられる。現像ローラ20aは、感光体ドラム11との圧接部または最近接部において感光体11表面の静電潜像にトナーを供給するローラ状部材である。トナーの供給に際しては、現像ローラ20a表面にトナーの帯電電位とは逆極性の電位が現像バイアス電圧(以下単に「現像バイアス」とする)として印加される。これによって、現像ローラ20a表面のトナーが静電潜像に円滑に供給される。さらに、現像バイアス値を変更することによって、静電潜像に供給されるトナー量(トナー付着量)を制御できる。供給ローラ20bは現像ローラ20aを臨んで回転駆動可能に設けられるローラ状部材であり、現像ローラ20a周辺にトナーを供給する。攪拌ローラ20cは供給ローラ20bを臨んで回転駆動可能に設けられるローラ状部材であり、トナーホッパ21から現像槽20内に新たに供給されるトナーを供給ローラ20b周辺に送給する。トナーホッパ21は、その鉛直方向下部に設けられるトナー補給口(図示せず)と、現像槽20の鉛直方向上部に設けられるトナー受入口(図示せず)とが連通するように設けられ、現像槽20のトナー消費状況に応じてトナーを補給する。またトナーホッパ21を用いず、各色トナーカートリッジから直接トナーを補給するよう構成しても構わない。
クリーニングユニット15は、記録媒体にトナー像を転写した後に、感光体ドラム11の表面に残留するトナーを除去し、感光体ドラム11の表面を清浄化する。クリーニングユニット15には、たとえば、クリーニングブレードなどの板状部材が用いられる。なお、本発明の画像形成装置1においては、感光体ドラム11として、主に有機感光体ドラムが用いられ、有機感光体ドラムの表面は樹脂成分を主体とするものであるため、帯電装置によるコロナ放電によって発生するオゾンの化学的作用によって表面の劣化が進行しやすい。ところが、劣化した表面部分はクリーニングユニット15よる擦過作用を受けて摩耗し、徐々にではあるが確実に除去される。したがって、オゾンなどによる表面の劣化の問題が実際上解消され、長期間にわたって、帯電動作による帯電電位を安定に維持することができる。本実施の形態ではクリーニングユニット15を設けるけれども、それに限定されず、クリーニングユニット15を設けなくてもよい。
トナー像形成手段2によれば、帯電手段12によって均一な帯電状態にある感光体ドラム11の表面に、露光ユニット13から画像情報に応じた信号光を照射して静電潜像を形成し、これに現像手段14からトナーを供給してトナー像を形成し、このトナー像を中間転写ベルト25に転写した後に、感光体ドラム11表面に残留するトナーをクリーニングユニット15で除去する。この一連のトナー像形成動作が繰り返し実行される。
転写手段3は、感光体ドラム11の上方に配置され、中間転写ベルト25と、駆動ローラ26と、従動ローラ27と、中間転写ローラ28(b、c、m、y)と、転写ベルトクリーニングユニット29、転写ローラ30とを含む。中間転写ベルト25は、駆動ローラ26と従動ローラ27とによって張架されてループ状の移動経路を形成する無端ベルト状部材であり、矢符Bの方向に回転駆動する。中間転写ベルト25が、感光体ドラム11に接しながら感光体ドラム11を通過する際、中間転写ベルト25を介して感光体ドラム11に対向配置される中間転写ローラ28から、感光体ドラム11表面のトナーの帯電極性とは逆極性の転写バイアスが印加され、感光体ドラム11の表面に形成されたトナー像が中間転写ベルト25上へ転写される。フルカラー画像の場合、各感光体ドラム11で形成される各色のトナー画像が、中間転写ベルト25上に順次重ねて転写されることによって、フルカラートナー像が形成される。駆動ローラ26は図示しない駆動手段によってその軸線回りに回転駆動可能に設けられ、その回転駆動によって、中間転写ベルト25を矢符B方向へ回転駆動させる。従動ローラ27は駆動ローラ26の回転駆動に従動回転可能に設けられ、中間転写ベルト25が弛まないように一定の張力を中間転写ベルト25に付与する。中間転写ローラ28は、中間転写ベルト25を介して感光体ドラム11に圧接し、かつ図示しない駆動手段によってその軸線回りに回転駆動可能に設けられる。中間転写ローラ28は、前述のように転写バイアスを印加する図示しない電源が接続され、感光体ドラム11表面のトナー像を中間転写ベルト25に転写する機能を有する。転写ベルトクリーニングユニット29は、中間転写ベルト25を介して従動ローラ27に対向し、中間転写ベルト25の外周面に接触するように設けられる。感光体ドラム11との接触によって中間転写ベルト25に付着するトナーは、記録媒体の裏面を汚染する原因となるので、転写ベルトクリーニングユニット29が中間転写ベルト25表面のトナーを除去し回収する。転写ローラ30は、中間転写ベルト25を介して駆動ローラ26に圧接し、図示しない駆動手段によって軸線回りに回転駆動可能に設けられる。転写ローラ30と駆動ローラ26との圧接部(転写ニップ部)において、中間転写ベルト25に担持されて搬送されて来るトナー像が、後述する記録媒体供給手段5から送給される記録媒体に転写される。トナー像を担持する記録媒体は、定着手段4に送給される。転写手段3によれば、感光体ドラム11と中間転写ローラ28との圧接部において感光体ドラム11から中間転写ベルト25に転写されるトナー像が、中間転写ベルト25の矢符B方向への回転駆動によって転写ニップ部に搬送され、そこで記録媒体に転写される。
定着手段4は、転写手段3よりも記録媒体の搬送方向下流側に設けられ、定着ローラ31と加圧ローラ32とを含む。定着ローラ31は図示しない駆動手段によって回転駆動可能に設けられ、記録媒体に担持される未定着トナー像を構成するトナーを加熱して溶融させ、記録媒体に定着させる。定着ローラ31の内部には図示しない加熱手段が設けられる。加熱手段は、定着ローラ31表面が所定の温度(加熱温度)になるように定着ローラ31を加熱する。加熱手段には、たとえば、ヒータ、ハロゲンランプなどを使用できる。加熱手段は、後記する定着条件制御手段によって制御される。定着条件制御手段による加熱温度の制御については、後に詳述する。定着ローラ31表面近傍には温度検知センサが設けられ、定着ローラ31の表面温度を検知する。温度検知センサによる検知結果は、後記する制御手段の記憶部に書き込まれる。加圧ローラ32は定着ローラ31に圧接するように設けられ、加圧ローラ32の回転駆動に従動回転可能に支持される。加圧ローラ32は、定着ローラ31によってトナーが溶融して記録媒体に定着する際に、トナーと記録媒体とを押圧することによって、トナー像の記録媒体への定着を補助する。定着ローラ31と加圧ローラ32との圧接部が定着ニップ部である。定着手段4によれば、転写手段3においてトナー像が転写された記録媒体が、定着ローラ31と加圧ローラ32とによって挟持され、定着ニップ部を通過する際に、トナー像が加熱下に記録媒体に押圧されることによって、トナー像が記録媒体に定着され、画像が形成される。
記録媒体供給手段5は、自動給紙トレイ35と、ピックアップローラ36と、搬送ローラ37と、レジストローラ38、手差給紙トレイ39を含む。自動給紙トレイ35は画像形成装置1の鉛直方向下部に設けられ、記録媒体を貯留する容器状部材である。記録媒体には、普通紙、カラーコピー用紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート、葉書などがある。ピックアップローラ36は、自動給紙トレイ35に貯留される記録媒体を1枚ずつ取り出し、用紙搬送路S1に送給する。搬送ローラ37は互いに圧接するように設けられる一対のローラ部材であり、記録媒体をレジストローラ38に向けて搬送する。レジストローラ38は互いに圧接するように設けられる一対のローラ部材であり、搬送ローラ37から送給される記録媒体を、中間転写ベルト25に担持されるトナー像が転写ニップ部に搬送されるのに同期して、転写ニップ部に送給する。手差給紙トレイ39は、手動動作によって記録媒体を画像形成装置1内に取り込む装置であり、手差給紙トレイ39から取り込まれる記録媒体は、搬送ローラ37によって用紙搬送路S2内を通過し、レジストローラ38に送給される。記録媒体供給手段5によれば、自動給紙トレイ35または手差給紙トレイ39から1枚ずつ供給される記録媒体を、中間転写ベルト25に担持されるトナー像が転写ニップ部に搬送されるのに同期して、転写ニップ部に送給する。
排出手段6は、搬送ローラ37と、排出ローラ40と、排出トレイ41とを含む。搬送ローラ37は、用紙搬送方向において定着ニップ部よりも下流側に設けられ、定着手段4によって画像が定着された記録媒体を排出ローラ40に向けて搬送する。排出ローラ40は、画像が定着された記録媒体を、画像形成装置1の鉛直方向上面に設けられる排出トレイ41に排出する。排出トレイ41は、画像が定着された記録媒体を貯留する。
画像形成装置1は、図示しない制御手段を含む。制御手段は、たとえば、画像形成装置1の内部空間における上部に設けられ、記憶部と演算部と制御部とを含む。制御手段の記憶部には、画像形成装置1の上面に配置される図示しない操作パネルを介する各種設定値、画像形成装置1内部の各所に配置される図示しないセンサなどからの検知結果、外部機器からの画像情報などが入力される。また、各種手段を実行するプログラムが書き込まれる。各種手段とは、たとえば、記録媒体判定手段、付着量制御手段、定着条件制御手段などである。記憶部には、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、リードオンリィメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクドライブ(HDD)などが挙げられる。外部機器には、画像情報の形成または取得が可能であり、かつ画像形成装置1に電気的に接続可能な電気・電子機器を使用でき、たとえば、コンピュータ、デジタルカメラ、テレビジョン受像機器、ビデオレコーダ、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダ、HDDVD(High-Definition Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスクレコーダ、ファクシミリ装置、携帯端末装置などが挙げられる。演算部は、記憶部に書き込まれる各種データ(画像形成命令、検知結果、画像情報など)および各種手段のプログラムを取り出し、各種判定を行う。制御部は、演算部の判定結果に応じて該当装置に制御信号を送付し、動作制御を行う。制御部および演算部は中央処理装置(CPU、Central Processing Unit)を備えるマイクロコンピュータ、マイクロプロセッサなどによって実現される処理回路を含む。制御手段は、前述の処理回路とともに主電源を含み、電源は制御手段だけでなく、画像形成装置1内部における各装置にも電力を供給する。
本発明のトナー、二成分現像剤、現像装置14、画像形成装置1を用いて画像形成することにより、長期に亘って定着性の良好な高画質画像を形成することができる。
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明する。以下において、「部」および「%」は特に断らない限りそれぞれ「重量部」および「重量%」を意味する。実施例および比較例における突起部の平均粒径A、コア粒子の平均粒径B、変動係数(CV値)、および融着前の微小樹脂粒子の体積平均粒径は、以下のようにして測定した。また実施例および比較例で用いた結着樹脂のガラス転移点(Tg)および軟化点(Tm)、ならびに離型剤の融点を、以下のようにして測定した。
〔突起部の平均粒径Aの測定〕
電子顕微鏡(商品名:VE−9800、株式会社キーエンス製)によって、被覆層が形成されたトナーを10,000倍の倍率で写真撮影した。トナーの撮影写真において、トナーの中央部を中心とする半径1.5μm(写真上において1.5cm)の円の中に含まれ、かつトナーに含まれる部分に存在する突起部の短径A1および長径A2を測定した。この短径A1と長径A2との平均値、すなわち{(A1+A2)/2}を、突起部の平均粒径Aとした。
〔コア粒子の平均粒径Bの測定および変動係数(CV値)〕
前記電子顕微鏡によって、コア粒子を5000倍の倍率で写真撮影し、この撮影写真からコア粒子の短径B1および長径B2を測定した。短径B1と長径B2との平均値、すなわち{(B1+B2)/2}を、コア粒子の平均粒径Bとした。また測定されたコア粒子の平均粒径Bおよびその標準偏差に基づいて、下記式より算出した。
変動係数 = 標準偏差 / コア粒子の平均粒径B
〔体積平均粒径〕
電解液(商品名:ISOTON−II、ベックマン・コールター社製)50mlに、試料20mgおよびアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム1mlを加え、超音波分散器(商品名:UH−50、STM社製)によって超音波周波数20kHzで3分間分散処理して測定用試料を調製した。この測定用試料について、粒度分布測定装置(商品名:Multisizer3、ベックマン・コールター社製)を用い、アパーチャ径:100μm、測定粒子数:50000カウントの条件下に測定を行い、試料粒子の体積粒度分布から体積平均粒径を求めた。またトナーの変動係数を、体積平均粒径およびその標準偏差に基づいて、下記式より算出した。
変動係数 = 標準偏差 / 体積平均粒径
〔結着樹脂のガラス転移点(Tg)〕
示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用い、日本工業規格(JIS)K7121−1987に準じ、試料1gを昇温速度毎分10℃で加熱してDSC曲線を測定した。得られたDSC曲線のガラス転移に相当する吸熱ピークの高温側のベースラインを低温側に延長した直線と、ピークの立ち上がり部分から頂点までの曲線に対して勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度をガラス転移点(Tg)として求めた。
〔結着樹脂の軟化点(Tm)〕
流動特性評価装置(商品名:フローテスターCFT−100C、株式会社島津製作所製)において、荷重10kgf/cm(9.8×10Pa)を与えて試料1gがダイ(ノズル口径1mm、長さ1mm)から押出されるように設定し、昇温速度毎分6℃で加熱し、ダイから試料の半分量が流出したときの温度を求め、軟化点とした。
〔離型剤の融点〕
示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用い、試料1gを温度20℃から昇温速度毎分10℃で200℃まで昇温させ、次いで200℃から20℃に急冷させる操作を2回繰返し、DSC曲線を測定した。2回目の操作で測定されるDSC曲線の融解に相当する吸熱ピークの頂点の温度を離型剤の融点として求めた。
(実施例1)
〈コア粒子作製工程〉
ポリオキシプロピレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン400部、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン380部およびテレフタル酸330部を原料モノマーとして用い、触媒としてジブチルチンオキサイド3部を用いて合成したポリエステル樹脂(ガラス転移点(Tg)64℃、軟化点(Tm)95℃)に、着色剤として銅フタロシアニン(C.I.ピグメントブルー15:3)を加え、温度140℃に設定されたニーダーにて40分間溶融混練して、着色剤濃度40重量%のマスターバッチを作製した。ここでポリオキシプロピレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.0モルに対して、プロピレンオキサイドが平均2.0モル付加した化合物のことである。またポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.0モルに対して、エチレンオキサイドが平均2.0モル付加した化合物のことである。
次いで、マスターバッチの作製に用いたものと同じポリエステル樹脂(ガラス転移点(Tg)64℃、軟化点95℃)77.5部、前述のようにして作製したマスターバッチ(着色剤濃度40重量%)12.5部、離型剤(カルナバワックス 融点82℃)8部、帯電制御剤(ボントロンE84、オリエント化学工業株式会社)2部をヘンシェルミキサーにて3分間混合分散し、原料を得た。得られた原料を、二軸押出機(商品名:PCM−30、株式会社池貝製)を用いて溶融混練分散し、樹脂混練物を調製した。二軸押出機の運転条件は、シリンダ設定温度110℃、バレル回転数毎分300回転(300rpm)、原料供給速度20kg/時間とした。得られたトナー混練物を冷却ベルトにて冷却後、φ2mmのスクリーンを有するスピードミルにて粗粉砕した。
得られた粗砕物をI型ジェットミルにて粉砕し、更にエルボージェット分級機にて微粉、粗粉を取除き、平均粒径Bが6.9μm、変動係数が22であるコア粒子Cを得た。
〈微小樹脂粒子および付着補助剤調製工程〉
体積平均粒径が0.4μmであるスチレン−メチルメタクリレート共重合体微粒子(商品名:MP−5000、綜研化学株式会社製、Tg102℃)を用意した。また付着補助剤としてエタノールを用意した。
〈コーティング工程〉
容器内に液体を噴霧できる二流体ノズルを取付けた表面改質装置(商品名:ハイブリダイゼーションシステムNHS−1型、株式会社奈良機械製作所製)に、コア粒子C100部と微小樹脂粒子5部とを投入し、回転数8000rpmで10分間滞留させた後、二流体ノズルに圧縮エアを送り、付着補助剤であるエタノールを0.5g/分で噴霧するように調整し、40分間噴霧して、コア粒子の表面全面に微小樹脂粒子のコーティングを行った。
コア粒子の表面全面に微小樹脂粒子がコーティングされることによって被覆層が形成されたコア粒子を凍結乾燥させ、実施例1のトナーを得た。実施例1のトナーは、体積平均粒径が7.3μmであり、変動係数が25であった。
(実施例2)
微小樹脂粒子および付着補助剤調製工程、およびコーティング工程を、以下のように変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例2のトナーを得た。実施例2のトナーは、体積平均粒径が7.3μmであり、変動係数が26であった。
〈微小樹脂粒子および付着補助剤調製工程〉
体積平均粒径が0.4μmであるスチレン−メチルメタクリレート共重合体微粒子(商品名:MP−5000、綜研化学株式会社製、Tg102℃)20部(固形分量)と付着補助剤であるエタノール80部(固形分量)を、ホモジナイザー(商品名:ポリトロンPT−MR3100、キネマティカ社製)を用いて8000rpmで20分間撹拌混合し、体積平均粒径が0.4μmである微小樹脂粒子の濃度が20重量%であるコーティング液を調製した。
〈コーティング工程〉
容器内に液体を噴霧できる二流体ノズルを取付けた表面改質装置(商品名:ハイブリダイゼーションシステムNHS−1型、株式会社奈良機械製作所製)にコア粒子C100部を投入し、回転数8000rpmで滞留させながら、二流体ノズルに圧縮エアを送り、二流体ノズルから微小樹脂粒子20部とエタノール80部(固形分量)とからなる混合物であるコーティング液を0.5g/分で噴霧するように調整し、50分間噴霧して、コア粒子の表面全面に微小樹脂粒子をコーティングした。
(実施例3)
微小樹脂粒子として、スチレンとメタクリル酸メチルとを重合して得た体積平均粒径が0.2μmのスチレン−メチルメタクリレート共重合体微粒子(Tg102℃)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3のトナーを得た。実施例3のトナーは、体積平均粒径が7.1μmであり、変動係数が25であった。
(実施例4)
微小樹脂粒子として体積平均粒径が0.15μmのメチルメタクリレート重合体微粒子(商品名:MP−1451、綜研化学株式会社製、Tg128℃))を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例4のトナーを得た。実施例4のトナーは、体積平均粒径が7.0μmであり、変動係数が25であった。
(実施例5)
コア粒子作製工程を、以下のように変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例5のトナーを得た。実施例5のトナーは、体積平均粒径が7.2μmであり、変動係数が24であった。
〈コア粒子作製工程〉
1,4−ブタンジオール790部、1,6−ヘキサンジオール440部、フマル酸1500部、ハイドロキノン1部、酸化ジブチル錫2部を原料として、反応させて軟化点が110℃、融解熱の最大ピーク温度は111℃の結晶性ポリエステル樹脂E(数平均分子量:4200、重量平均分子量:72000)が得られた。
結晶性ポリエステル樹脂Eを10部、上記ポリエステル樹脂を67.5部、マスターバッチ12.5部、離型剤8部、帯電制御剤2部用いること以外はコア粒子Cと同じ方法を用いて平均粒径Bが6.9μm、変動係数が22であるコア粒子Dを得た。
(実施例6)
微小樹脂粒子として体積平均粒径が0.1μmのスチレン−ブチルアクリレート共重合体微粒子(Tg80℃)を用いたこと以外は実施例5と同様にして、実施例6のトナーを得た。実施例6のトナーは、体積平均粒径が7.0μmであり、変動係数が24であった。
(比較例1)
コーティング工程を、以下のように変更したこと以外は実施例1と同様にして、比較例1のトナーを得た。比較例1のトナーは、体積平均粒径が7.0μmであり、変動係数が26であった。比較例1のトナーは、微小樹脂粒子が脱離しているものもあった。
〈コーティング工程〉
表面改質装置(商品名:ハイブリダイゼーションシステムNHS−1型、株式会社奈良機械製作所製)に、コア粒子100部と微小樹脂粒子5部とを投入し、回転数8000rpmで10分間滞留させ、エタノールを噴霧することなく微小樹脂粒子をコア粒子に付着させた。
(比較例2)
微小樹脂粒子として、メチルメタクリレートを重合して得た体積平均粒径が1.0μmの粒子(Tg128℃)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例2のトナーを得た。比較例2のトナーは、体積平均粒径が7.0μmであり、変動係数が30であった。比較例2のトナーのコア粒子には、微小樹脂粒子が融着していなかった。
以上のようにして作製される実施例および比較例のトナーの物性値などについて、表1に示す。「噴霧」の項目における「粒子」は、微小樹脂粒子を意味する。
Figure 2008191639
実施例および比較例のトナーの保存性を、以下のようにして評価した。
[保存性評価]
トナー100gをポリ容器に密閉し、50℃で48時間放置した後、トナーを取出して#100メッシュのふるいに掛けた。ふるい上に残存するトナーの重量を測定し、この重量のトナー全重量に対する割合である残存量を求め、下記の基準で評価した。数値が低いほど、トナーがブロッキングを起こさず、保存性が良好であることを示す。
○:良好。残存量が10%未満。
×:不良。残存量が10%以上。
また以上のようにして得られた実施例および比較例のトナー100部に、シランカップリング剤で疎水化処理された平均1次粒径20nmのシリカ粒子0.7部および酸化チタン1部を混合した。さらにこの外添トナーと、体積平均粒径60μmのフェライトコアキャリアとを、外添トナーの濃度が7重量%になるように調整して混合し、トナー濃度7重量%の二成分現像剤を作製した。得られた二成分現像剤を用いて、以下のようにして評価用画像を形成し、以下の評価を実施した。
[評価用画像の形成]
得られた二成分現像剤を、市販のプリンタ(商品名:LIBRE AR−S505、シャープ株式会社製)から定着装置を取除いて得た試験用プリンタの現像装置に投入し、日本工業規格(JIS)P0138に規定されるA4判の記録用紙上に、トナー付着量が0.6mg/cmになるように調整して、縦20mm、横50mmの長方形状のべた画像部を未定着の状態で形成した。外部定着機を用い、記録用紙の通紙速度を毎秒120mm(120mm/sec)として、形成された未定着トナー画像の定着を行い、評価用画像を形成した。外部定着機には、市販のフルカラー複写機(商品名:LIBRE AR−C260、シャープ株式会社製)から取出したオイルレス方式の定着装置を、加熱ローラの表面温度を任意の値に設定できるように改造したものを用いた。オイルレス方式の定着装置とは、加熱ローラにシリコーンオイルなどの離型剤を塗布することなく定着を行う定着装置のことである。
[耐高温オフセット性評価]
形成された評価用画像を、記録用紙の白地となるべき白地部に加熱ローラからトナー像が再転写されるか否かを目視によって観察することによって、高温オフセット現象が発生しているか否かを判断した。この操作を、加熱ローラの表面温度を130℃から220℃まで5℃ずつ順次上昇させて繰り返し行い、高温オフセット現象が発生しない加熱ローラの表面温度の最高温度(以後、最高定着温度と呼ぶ)を求めた。耐高温オフセット性の評価を、以下のような基準で行った。
○:良好。最高定着温度が200℃以上。
×:不良。最高定着温度が200℃未満。
[非オフセット域評価]
耐高温オフセット性の評価と同様にして加熱ローラの表面温度を130℃から220℃まで5℃ずつ順次上昇させて画像を形成し、記録用紙にトナー像が定着されない低温オフセット現象と、記録用紙の白地となるべき白地部に加熱ローラからトナー像が再転写される高温オフセット現象とがいずれも発生しない非オフセット域を調べ、耐オフセット性について評価した。非オフセット域とは、低温オフセット現象が発生しない加熱ローラの最低温度である最低定着温度(℃)と、高温オフセット現象が発生しない加熱ローラの表面温度の最高温度である最高定着温度(℃)との温度差から求められる。非オフセット域の評価を、以下のような基準で行った。
○:良好。非オフセット域が25℃以上。
×:不良。非オフセット域が25℃未満。
[画像濃度]
加熱ローラの表面温度が170℃のときに形成された画像について、反射濃度計(商品名:RD918、マクベス社製)を用いて、べた画像部の光学反射濃度を測定し、これを画像濃度とした。画像濃度の評価を、以下のような基準で行った。
○:良好。画像濃度が1.40以上。
×:不良。画像濃度が1.40未満。
[クリーニング性]
前述と同様にして印字率が5%のチャートを1000枚連続印字した後、感光体表面にフィルミングが発生しているか否かを目視によって確認した。クリーニング性の評価を、以下のような基準で行った。
○:良好。フィルミングが発生していない。
×:不良。フィルミングが発生している。
[総合評価]
以上の保存性、耐高温オフセット性評価、非オフセット域評価、画像濃度評価およびクリーニング性の結果を合わせて、以下のような基準で総合評価を行った。
○:良好。不良(×)と評価された項目がない。
×:不良。不良(×)と評価された項目が1つ以上ある。
以上の評価結果を表2に示す。
Figure 2008191639
表2のように、本発明のトナーである実施例1〜6のトナーは、比較例1および2のトナーに比べて保存性、耐高温オフセット性およびクリーニング性に優れていた。
本発明の実施の一形態であるトナーの製造方法の手順を示す工程図である。 本発明に係る画像形成装置1の構成を模式的に示す断面図である。 本発明に係る現像手段14の構成を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 トナー像形成手段
3 転写手段
4 定着手段
5 記録媒体供給手段
6 排出手段
11 感光体ドラム
12 帯電手段
13 露光ユニット
14 現像手段
15 クリーニングユニット
20 現像槽
20a 現像ローラ
20b 供給ローラ
20c 撹拌ローラ
21 トナーホッパ
25 中間転写ベルト
26 駆動ローラ
27 従動ローラ
28 中間転写ローラ
29 転写ベルトクリーニングユニット
30 転写ローラ
31 定着ローラ
32 加圧ローラ
35 自動給紙トレイ
36 ピックアップローラ
37 搬送ローラ
38 レジストローラ
39 手差給紙トレイ
40 排出ローラ
41 排出トレイ

Claims (18)

  1. 結着樹脂および着色剤を含むコア粒子と、
    微小樹脂粒子を含み、かつコア粒子の表面に形成されている被覆層であって、被覆層に含まれる微小樹脂粒子の一部が、コア粒子および隣合う微小樹脂粒子の少なくともいずれか一方と融着してなる被覆層とを含むことを特徴とするトナー。
  2. 被覆層が形成されている部分のコア粒子の表面積は、コア粒子の表面積の80%以上100%以下であることを特徴とする請求項1記載のトナー。
  3. 被覆層に含まれ融着状態にある微小樹脂粒子の平均粒径Aと、コア粒子の平均粒径Bとの比A/Bが、0.01以上0.2以下であることを特徴とする請求項1または2記載のトナー。
  4. 微小樹脂粒子は、アクリル樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂またはポリエステル樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のトナー。
  5. コア粒子は、少なくとも結晶性ポリエステル樹脂および非晶性ポリエステル樹脂を含有する結着樹脂、着色剤および離型剤を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のトナー。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のトナーの製造方法であって、
    コア粒子と微小樹脂粒子との付着力を増大させる付着補助剤の存在下に、コア粒子と微小樹脂粒子とを接触させることを特徴とするトナーの製造方法。
  7. 融着前の微小樹脂粒子の体積平均粒径が、0.05μm以上0.5μm以下であることを特徴とする請求項6記載のトナーの製造方法。
  8. 付着補助剤は、水または低級アルコールを含むことを特徴とする請求項6または7記載のトナーの製造方法。
  9. 微小樹脂粒子は、コア粒子100重量部に対して1重量部以上30重量部以下の割合で用いられることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1つに記載のトナーの製造方法。
  10. コア粒子および微小樹脂粒子を内部に収容する容器と、容器内部に付着補助剤を噴霧する噴霧手段とを備え、容器内の前記コア粒子を撹拌する撹拌手段を備える表面改質装置によって、コア粒子に微小樹脂粒子を付着させ融着させることを特徴とする請求項6〜9のいずれか1つに記載のトナーの製造方法。
  11. コア粒子を内部に収容する容器と、容器内部に微小樹脂粒子と付着補助剤との混合物を噴霧する噴霧手段とを備え、容器内の前記コア粒子を撹拌する撹拌手段を備える表面改質装置によって、コア粒子に微小樹脂粒子を付着させ融着させることを特徴とする請求項6〜9のいずれか1つに記載のトナーの製造方法。
  12. 付着補助剤は、微小樹脂粒子1重量部に対して1重量部以上99重量部以下の割合で用いられることを特徴とする請求項11記載のトナーの製造方法。
  13. 容器内の温度が、コア粒子に含まれる結着樹脂のガラス転移点未満であることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1つに記載のトナーの製造方法。
  14. 付着補助剤は、コア粒子が容器内で浮遊する状態で噴霧されることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1つに記載のトナーの製造方法。
  15. 表面改質装置は、容器内のコア粒子を撹拌する撹拌手段を備えることを特徴とする請求項10〜14のいずれか1つに記載のトナーの製造方法。
  16. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のトナーとキャリアとを含むことを特徴とする二成分現像剤。
  17. 請求項16に記載の二成分現像剤を用いて現像を行うことを特徴とする現像装置。
  18. 請求項17に記載の現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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