JP2006322998A - カプセルトナー及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 使用するコア粒子の材料に大きな制限がなく、耐湿度依存性に優れたカプセルトナーを提供する。
【解決手段】 体積平均粒径が3μm〜10μmの着色樹脂粒子(A)を流動化気体により流動させた状態で、疎水性溶媒中に樹脂粒子(B)が分散しているスプレー液を、スプレーノズル3にて前記着色樹脂粒子(A)表面に塗布した後、容器1とドラフトチューブ7との間を上昇させることで溶剤が蒸発させることによって、疎水性が高く耐湿度依存性に優れたカプセルトナーを形成している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電子写真方式を利用した画像形成装置の現像に用いられるカプセルトナー、及びその製造方法に関する。
電子写真方式を利用した画像形成装置に用いられる現像用トナーの種類としては、製造方法によって水媒体を使用しない乾式法トナーや水媒体を用いる湿式法トナーがある。一般に乾式法トナーは粉砕法トナーを指し、粉末状の結着樹脂と着色剤、電荷制御剤、ワックスをヘンシェルミキサーなどの風力混合機で混ぜ合わせ、得られた混合粉末物を二軸混練機などの装置で混練し、冷却後に得られる樹脂固形物をジェットミルなどの粉砕機で数ミクロンになるまで粉砕する工程を経て製造される。
湿式法トナーの代表的なものとしては、懸濁重合法トナーや乳化重合凝集法トナーがある。懸濁重合法トナーは、例えばバインダー樹脂の原料となるビニルモノマーに重合開始剤、着色剤、電荷制御剤、離型剤などを分散剤とともにホモジナイザーなどの攪拌機を用いて水中に分散させた後、懸濁重合を行う工程を経て製造される。乳化重合凝集法トナーは、例えばバインダー樹脂の原料となるビニルモノマーを乳化重合し、得られる樹脂分散液を着色剤水性分散液や電荷制御剤水性分散液、ワックス水性分散液と共に凝集させる工程を経て製造される。
近年、電子写真方式を利用した画像形成装置のカラー化が進むにつれて、電子写真装置で得られる画像においてもグラビア印刷や印画紙写真レベルのカラー画像を望む声が高まっている。高画質化のためには、スキャナーの高解像度化や高画質画像処理技術と並んで、色むらや粒状感のない高いドット再現性を有する現像技術が要求されている。その要求に応えるには、トナーの小粒径化が大きな課題となっている。
粉砕法トナーにおいては、トナーを小粒径化しようとすれば粉砕に要する時間やエネルギーが大きくなり、生産量が低下したり製造コストが高騰したりするデメリットがある。また、粉砕工程で発生する遊離ワックスや遊離電荷制御剤の混入率が高くなり、キャリアや感光体へのフィルミングが起こりやすくなる傾向があり、トナーの体積平均粒径が6μm以下となる小粒径トナーの製品化が難しい。
これに対し重合法トナーにおいては、一般に微細なトナー粒子を懸濁重合法や乳化重合法により直接製造することができることから小粒径化に適した技術である。しかし懸濁重合や乳化重合法では、水媒体中でモノマーや樹脂微粒子の分散処理を行うため、親水性の高い分散剤や界面活性剤がトナー表面に残り、帯電量や電気抵抗の耐湿度依存性が低いといった問題がある。
これら親水性の高い材料はトナー粒子を洗浄することによりある程度除去することができるものの、洗浄工程において多量の純水を使用する必要があり、製造コストや排水処理コストが高くなるといった課題がある。さらにトナー表面に露出することなく、トナー表面近傍に残った分散剤や界面活性剤を洗浄工程で取り除くことが難しく、トナーの乾燥状態によりトナーの帯電特性や電気特性が経時的に変化するといった問題点があった。
一方、上記重合法以外の湿式法トナーとして、水媒体中に分散剤や界面活性剤を使用することなく分散できる自己分散性樹脂を結着樹脂として用いた乳化凝集トナーの製造方法が、例えば特許文献1(特開平7−104509号公報)や特許文献2(特開平9−311502号公報)に開示されている。
特許文献1に記載された方法によれば、スルホン酸ナトリウムなどを側鎖に有するアニオン型自己分散性ポリエステル樹脂を、界面活性剤等の非存在下で水媒体中に分散させ、その分散した樹脂微粒子を着色剤水系分散体とともに凝集会合させてトナー粒子を形成させた後、2価の金属塩の水溶液を添加することによってカチオンを2価金属イオンに交換する工程を経てトナー粒子を製造している。
この方法により製造したトナーの表面には界面活性剤が残存せず、また樹脂側鎖の一価の金属イオンが2価の金属イオンに置換されていることから、疎水性を向上させようとするものである。
しかしながら、一価の金属イオンほど親水性が高くないにしろ、依然として親水性をもつ2価の金属イオンがトナー表面に存在することから耐湿度依存性が十分であるとは言えず、高湿環境下でトナーの抵抗や帯電量が著しく下がり画像カブリや転写不良を引き起こすなど環境安定性に対する課題が残っている。
特許文献2に記載された方法によれば、カルボン酸などのイオン性基を側鎖に有する自己分散性樹脂を顔料と共に溶融混練させた後、得られた混練物を150〜200℃の温度条件下、イオン性基を中和させるアンモニアを含んだ水媒体中で攪拌することによって微細化し、トナー粒子を形成している。トナー粒子の形成後、該トナー粒子表面を希塩酸で処理することによって、トナー表面のカルボン酸塩をカルボン酸に変換し、疎水性の向上を図っている。
しかしながら、カルボン酸塩ほど親水性が高くないにしろ、依然として親水性をもつカルボン酸がトナー表面に存在する上、水媒体を用いる製造工程上の必然性により、カルボン酸がトナーの表面に露出しやすいことから耐湿度依存性が十分であるとは言えず、高湿環境下でトナーの抵抗や帯電量が著しく下がり画像カブリや転写不良を引き起こすなど環境安定性に対する課題が残っている。
さらに、トナー表面に露出していないカルボン酸塩はカルボン酸に変換されずにトナー表面近傍に残ることから吸着水が残りやすく、トナーの乾燥状態によりトナーの帯電特性や電気特性が経時的に変化するといった問題点があった。
特開平7−104509号公報 特開平9−311502号公報
上述したとおり、乾式法トナーではトナーの更なる小粒径化が困難であるという課題があり、また、乾式法トナーに比べて小粒径化が可能な湿式法トナーの製法においても、耐湿度依存性の課題が残されている。
本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、耐湿度依存性に優れたコーティング膜を形成させるカプセルトナーの製造方法を提供することを目的とする。
さらに本発明は、耐湿度依存性に優れたカプセルトナーを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するための本発明の製造方法は、流動化気体により循環流動させた着色樹脂粒子(A)に、疎水性溶剤中に樹脂粒子(B)が分散してなるスプレー液を塗布し、着色樹脂粒子(A)表面に樹脂粒子(B)をコーティングすることによってカプセルトナーを製造することを特徴とする。
さらに、本発明の目的を達成するためのカプセルトナーは、流動化気体により循環流動させた着色樹脂粒子(A)に、疎水性溶剤中に樹脂粒子(B)が分散してなるスプレー液を塗布することによって、着色樹脂粒子(A)表面に樹脂粒子(B)をコーティングしたカプセルトナーである。
本発明の製造方法、及びその製造方法により得られるカプセルトナーは、使用するコア粒子の材料に大きな制限がなく、トナー表面、並びにトナー表面近傍に吸湿性の高い界面活性剤が存在しない疎水性の高いコーティング膜を有することから、耐湿度依存性に優れたトナーとなる。
本発明は、以下に説明するように、着色樹脂粒子(A)表面に、疎水性溶剤中に分散する樹脂粒子(B)からなるスプレー液を塗布することによりコーティングしたことを特徴とするカプセルトナー、及びその製造方法である。以下にカプセルトナーの製造工程、カプセルトナーを製造するための各構成材料、及びカプセル化のためのスプレーコーティング装置に分けて説明する。
図1は、本発明のカプセルトナーの製造にかかる一例を示す製造工程の流れを示す図である。図1は、樹脂混練物製造工程S1、コア粒子[着色樹脂粒子(A)]製造工程S2、洗浄・分離・乾燥工程S3、界面活性剤製造工程S4、スプレー液[樹脂粒子(B)]製造工程S5、スプレーコーティング工程S6、外添工程S7の各工程を経てカプセルトナーを製造する一例であり、図1に示す製造工程に限定されるものではないことは勿論である。
まず、図1の樹脂混練物製造工程S1では、着色樹脂粒子の原材料となるバインダー樹脂および着色剤、また必要に応じて離型剤や電荷制御剤をヘンシェルミキサーで混合し、次にその混合物を二軸混練機で溶融混練し、着色樹脂混練物を製造する。
続いてコア粒子製造工程S2では、S1工程で得られた着色樹脂混練物を水媒体中に投入し、高温高圧条件で攪拌することによって着色樹脂粒子(A)を造粒する。
洗浄・分離・乾燥工程S3では、S2工程で得られた着色樹脂粒子(A)の洗浄、分離、乾燥を行う。
界面活性剤製造工程S4では、上記着色樹脂粒子(A)に樹脂粒子(B)を被覆しカプセルトナーを得るためのスプレー液の一成分をなす界面活性剤を製造する。
スプレー液[樹脂粒子(B)分散液]製造工程S5では、界面活性剤製造工程S4で得られる界面活性剤を用いて疎水性溶剤中で重合操作を行うことによって、疎水性溶剤中に樹脂粒子(B)が分散してなるスプレー液を製造する。
スプレーコーティング工程S6では、後で構成の一具体例を説明する流動層スプレーコーティング装置を用いて、洗浄・分離・乾燥工程S3で得られた着色樹脂粒子(A)表面に、スプレー液製造工程S5で得られたスプレー液を塗布し、カプセルトナーを製造する。
外添工程S7では、S6で得られたカプセルトナーに外添剤を添加混合し、外添処理されたトナーを作る。
以上、本発明によるカプセルトナーを製造する手順を図1に基づいて説明したが、以下にカプセルトナーを製造するための材料について説明する。
<コア粒子>
本発明のコア粒子に用いる着色樹脂粒子(A)としては、(1)着色剤や離型剤、及び荷電制御剤などをバインダー樹脂とともに溶融混練した後、粉砕することによって得られる着色樹脂粒子や、(2)モノマーと着色剤や離型剤、及び荷電制御剤を含む水性懸濁液を懸濁重合させて得られる着色樹脂粒子や、(3)水媒体中で分散してなる樹脂微粒子、着色剤微粒子、離型剤微粒子、荷電制御剤微粒子などを凝集させて得られる会合粒子や、(4)樹脂と着色剤、離型剤、及び電荷制御剤などからなる溶融混練物を高温高圧化の水媒体中で攪拌することによって得られる着色樹脂粒子などが使用できる。
着色樹脂粒子(A)の製造方法については、特に限定されるものではないが、小粒径トナーに対する粒径制御性や生産効率、樹脂材料の選定自由度、さらにはコーティング膜の均一性に影響を与える表面の平滑性を考慮すると、上記(4)の高温高圧化の水媒体中で樹脂や着色剤からなる溶融混練物を樹脂の軟化点以上の温度で攪拌することによって得られる着色樹脂粒子が適している。
上記方法において水媒体を100℃以上に加熱する場合には、水媒体を加圧しながら加熱できる装置を用いて行うことができる。使用できる装置としては、例えば、TKホモミキサー(特殊機化工業(株)製)、クレアミックス(エムテクニック社製)などが使用できる。
着色樹脂粒子(A)の体積平均粒径については、3μm以下ではコーティング用粒子を均一にコーティングすることが難しく、10μm以上では得られるトナーの粒径が大きくなり満足できる画像品質が得られにくいことから、着色樹脂粒子(A)の体積平均粒径としては3〜10μmの範囲のものが適している。特に、高画質化の目的を達成するためには体積平均粒径3μm〜6μmが好ましい。
<着色剤>
着色樹脂粒子(A)に使用される着色剤としては、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックなどの顔料や染料など公知の着色剤を用いることができる。
イエロートナーの着色剤としては、C.I.Pigment Yellow 1、3、4、5、6、12、13、14、15、16、17、18、24、55、65、73、74、81、83、87、93、94、95、97、98、100、101、104、108、109、110、113、116、117、120、123、128、129、133、138、139、147、151、153、154、155、156、168、169、170、171、172、173、180、185等が挙げられ、特に、C.I.Pigment Yellow 17(ジスアゾ)、74(モノアゾ)、155(縮合アゾ)、180(ベンズイミダゾロン)がある。
マゼンタトナーの着色剤としては、C.I.Pigment Red 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、15、17、18、22、23、31、37、38、41、42、48:1、48:2、48:3、48:4、49:1、49:2、50:1、52:1、52:2、53:1、53:3、54、57:1、58:4、60:1、63:1、63:2、64:1、65、66、67、68、81、83、88、90、90:1、112、114、115、122、123、133、144、146、147、149、150、151、166、168、170、171、172、174、175、176、177、178、179、185、187、188、189、190、193、194、202、208、209、214、216、220、221、224、242、243、243:1、245、246、247等が挙げられ、特に、C.I.Pigment Red 48:1(バリウムレッド)、48:2(カルシウムレッド)、48:3(ストロンチウムレッド)、48:4(マンガンレッド)、53:1(レーキレッド)、57:1(ブリリアントカーミン)、122(キナクリドンマゼンタ)および209(ジクロロキナクリドンレッド)がある。
シアントナーの着色剤としては、フタロシアニン系のC.I.Pigment Blue 1、2、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、15、16、17:1、27、28、29、56、60、63等が挙げられ、特に、C.I.Pigment Blue 15:3(フタロシアニンブルーG)、15(フタロシアニンブルーR)、16(無金属フタロシアニンブルー)、60(インダンスロンブルー)がある。
黒トナーの着色剤としては種々の方法により作製されるカーボンブラックを用いることができる。
着色剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。また、着色剤を2種以上併用する場合、同系色の着色剤を併用してもよいし、複数の系統の色の着色剤を併用してもよい。着色剤の含有量は要求されるトナー特性に応じて広い範囲から選択することができるが、樹脂100重量%に対して、0.1重量%以上20重量%以下であることがより好ましく、さらにより好ましくは、0.1重量%以上15重量%以下である。0.1重量%を下回ると十分な画像濃度が得られにくくなり、20重量%を超えると、形成された画像中において着色剤が凝集しやすくなる。
透明性並びに色再現性に優れたトナーを得るためには、樹脂中に分散する着色剤の数平均粒径は、0.3μm以下であることが好ましい。
<離型剤>
本発明トナーにおいては、着色樹脂粒子(A)に離型剤を含ませて使用することもでき、離型剤を含有させることによって定着時の定着ローラーに対する離型効果を与えることができる。
離型剤としては公知のものを用いることができ、例えばパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油系ワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木蝋などの植物系ワックス、蜜蝋、鯨蝋等の動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライトなどの鉱物系ワックス、脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エステルなどの油脂系合成ワックス、低分子量ポリプロピレンワックス、低分子量ポリエチレンワックス、フィッシャートロプッシュワックスなどの炭化水素系合成ワックス、および、アルコール系合成ワックスやエステル系合成ワックスなどが挙げられる。これら離型剤は単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用してもよい。
透明性並びに色再現性に優れたトナーを得るためには、樹脂中に分散する離型剤の数平均粒径は、0.3μm以下であることが好ましい。
<電荷制御剤>
本発明トナーにおいては、さらに着色樹脂粒子(A)内に電荷制御剤を含有させることができる。本発明トナーに電荷制御剤を含有させることによってトナーの帯電特性を制御することができる。
正電荷制御用の電荷制御剤としては、塩基性窒素原子を有する有機化合物、たとえば塩基性染料、第4級アンモニウム塩、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン類、ニグロシンベースなどが挙げられる。
負電荷制御用の電荷制御剤としては、オイルブラック、スピロンブラック等の油溶性染料、含金属アゾ染料、ナフテン酸金属塩、アルキルサリチル酸の金属塩、脂肪酸石鹸、樹脂酸石鹸などが挙げられる。
電荷制御剤の添加量は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲内で添加されるが、好ましくは0.5〜5重量部である。
透明性並びに色再現性に優れたトナーを得るためには、樹脂中に分散する電荷制御剤の数平均粒径は、0.3μm以下であることが好ましい。
以上説明した手法により得られた着色樹脂粒子(A)は、後述する図2のスプレーコーティング装置を用いて、以下に説明するスプレー液を用いてコーティングされ、本発明のカプセルトナーを作製する。
<スプレー液>
本発明においては、疎水性溶剤に樹脂粒子(B)が分散してなる分散液をスプレー液として使用するが、疎水性溶剤中に樹脂粒子(B)を分散させるために界面活性剤を用いることができる。スプレー液の製造方法として、特に制限されるものではないが、例えば非水分散重合法や、溶融乳化法により製造することができる。
<疎水性溶剤>
スプレー液の媒体として用いる疎水性溶剤としては、樹脂粒子(B)がスプレー液中で安定して存在できることと、スプレー液を着色樹脂粒子(A)表面に噴霧した後、着色樹脂粒子(A)中に、にじみ込むことなく蒸発することが要求されることから、着色樹脂粒子(A)及び樹脂粒子(B)の各バインダー樹脂を溶解または膨潤させないものがよい。
疎水性溶剤としては、炭化水素系溶剤やSP値が8.3以下の有機溶剤などが使用できる。具体例として、n−ヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、リグロイン、石油ベンジン、及びこれらの混合物などが挙げられる。
また、疎水性溶剤の沸点が低過ぎるとスプレー液から溶剤が蒸発しやすくなり、スプレーノズルの先端が詰まるなどの問題が生じる。また、疎水性溶剤の沸点が高過ぎると、スプレー液を着色樹脂粒子(A)表面に噴霧した後に速やかに蒸発せず、粒子同士が凝集するなどの問題があることから、疎水性溶剤の沸点は60〜180℃の範囲内にあるものが好ましい。
<界面活性剤>
疎水性溶剤中に樹脂粒子(B)を分散させるために、疎水基(無極性基)と極性基の両方を含む界面活性剤を使用することができるが、親水性の非常に高い極性基を含有していたり疎水基に対する極性基の比率が高いとカプセルトナーの耐湿度依存性が低下するので、SP値が7〜10の範囲にある界面活性剤を用いることが望ましい。SP値が10を超える界面活性剤を用いると、カプセルトナーの表面に残存する界面活性剤の吸湿性によりトナーの耐湿度依存性が低下し、SP値7未満の界面活性剤では、樹脂粒子(B)を安定した状態で分散させることができないため樹脂粒子(B)の凝集体が発生し、均一なスプレー塗布ができなくなる。
また、疎水性溶剤中に分散する樹脂粒子(B)の表面にある界面活性剤は、界面活性剤の極性基側が樹脂粒子(B)の内側方向に配向し、界面活性剤の疎水基側が樹脂粒子(B)の外側方向に配向するような配置をとる。そのため、樹脂粒子(B)をコーティングして得られるカプセルトナー表面は界面活性剤の疎水基側が露出する傾向があり、必然的に湿度の影響を受けにくいカプセルトナーとなるが、一方で、トナー表面に存在する界面活性剤が離脱し、キャリア粒子や感光体を汚染する問題があった。
上記問題に対しては、SP値が7〜10の範囲にある高分子系の界面活性剤を用いて重合反応を行うことによって、界面活性剤の極性基側を樹脂粒子(B)内部に取り込ませ、界面活性剤の離脱を防止できる。得られた粒子表面には疎水性基側のみが露出し、極性基側が樹脂粒子内部に取り込まれるため、耐湿度依存性もまた向上できる。
本発明におけるSP値(溶解性パラメーター)の測定方法としては、スー,クラーク(SUH,CLARKE)の方法〔J.P.S.A−1,5,1671〜1681頁(1967年)〕に従って、次のようにして測定することができる。
測定する樹脂0.5gを100mlビーカーに秤量し、良溶媒(ジオキサン、アセトン)10mlをホールピペットにて加え、マグネチックスターラーにより溶解し、これに、疎水性溶媒(n−ヘキサン、イオン交換水)を、50mlビュレットを用いて滴下し、測定温度20℃で、濁りが生じた点を滴下量とする。
上記測定値から、樹脂のSP値δは、下記式;
δ=(Vml 1/2δml+Vmh 1/2δmh)/(Vml 1/2+Vmh 1/2
〔式中、Vmlは、低SP溶媒混合系における溶媒の分子容(ml/mol)であり、Vmhは、高SP溶媒混合系における溶媒の分子容(ml/mol)であり、δmlは、低SP溶媒混合系における溶媒のSP値であり、δmhは、高SP溶媒混合系における溶媒のSP値である。〕により求められる。
ここで、
= V/(φ+φ
δ = φδ+φδ
〔式中、Vは、混合溶媒の分子容(ml/mol)であり、V、Vは、使用する各溶媒の分子容(ml/mol)であり、φ、φは、濁点における各溶媒の体積分率であり、δは、混合溶媒のSP値であり、δ、δは、各溶媒のSP値である。〕である。
<樹脂粒子(B)>
カプセルトナーのコーティング膜の形成材料となる樹脂粒子(B)としては、スチレン系樹脂やポリエステル系樹脂からなる樹脂微粒子が使用できるが、カプセルトナーに高い疎水性を付与できる点で、酸価が1mgKOH/g以下のスチレン系樹脂が好ましい。
樹脂粒子(B)の数平均粒径としては0.1〜1μmの範囲が好ましく、より好ましくは1〜0.5μmの粒子がよい。樹脂粒子(B)の数平均粒径が1μmを超えると、コーティング膜が厚くなりすぎたり樹脂粒子(B)が着色樹脂粒子(A)表面から離脱したりして均一なコーティング膜が形成できなくなる。また、樹脂粒子(B)の数平均粒径が0.1μm未満では、スプレー液を着色樹脂粒子(A)表面に噴霧した後に樹脂粒子(B)が固定化されにくく、均一な膜厚のコーティング膜が得られない。
数平均粒径が0.1〜1μmとなる樹脂粒子(B)の製造方法として、特に制限されるものではないが、例えば非水分散重合法や、溶融乳化法等により製造することができる。
樹脂粒子(B)のガラス転移点は、通常45℃〜75℃までのものが使用できるが、着色樹脂粒子(A)のガラス転移点より2℃〜10℃高く設定することにより、カプセルトナーの保存性(高温環境下での耐凝集性)と低温定着性をうまく両立できる。
この時、コーティング膜厚みが0.1μm以下では十分な保存性の向上が得られず、逆に、1μm以上では低温定着性が低下することから、コーティング膜厚みとしては0.1〜1μmの範囲が好ましい。コーティング膜の厚みは、混合する着色樹脂粒子(A)と樹脂粒子(B)の各粒径と着色樹脂粒子(A)と樹脂粒子(B)の配合比率で制御できる。また、コーティング膜は1層に限定されることはなく、ガラス転移点や軟化点の異なる2種類以上の樹脂粒子を2層以上にコーティングすることも可能である。
<外添剤>
以上説明したように各種トナーの構成材料による製造される本発明のカプセルトナーに対し、流動性や帯電性の向上を目的として公知の外添剤を添加することができる。一般に使用される外添剤としては、平均粒径が0.007μm〜0.02μmのシリカ、酸化チタン、酸化アルミ、および、それらをシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルにより表面処理を施した無機微粒子が使用される。また、本発明で得られるトナーの表面が比較的平滑であることから、転写性、クリーニング性、凝集防止を高める目的で、平均粒径が0.03μm以上の第2の外添剤を併用することが望ましい。第2の外添剤としては、例えば、平均粒径が0.03μm以上のシリカ、酸化チタン、酸化アルミ、およびそれらをシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルにより表面処理を施した無機微粒子に加え、脂肪酸金属塩、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛、酸化亜鉛粉末やフッ化ビニリデン微粒子、ポリテトラフルオロエチレン微粒子等のフッ素系樹脂微粒子などがある。
添加される外添剤の量は、トナー本体100重量部に対して0.3〜3重量部の範囲で添加することが望ましい。0.3重量部以下では、流動性向上の効果が得られず、3重量部以上では定着性の低下が起こる。
さらに、上記トナーに研磨剤微粒子を添加することもできる。具体的には、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、炭化ケイ素、マグネタイト等の研磨剤微粒子があげられる。これらの微粒子は、シランカップリング剤、チタンカップリング剤などのカップリング剤、シリコーンオイルまたはその他の有機化合物で処理されていてもよい。研磨剤微粒子の、粒子径としては0.04〜2μmの範囲のものが使用できる。研磨剤微粒子の添加量は、多過ぎると静電潜像担持体並びに現像剤担持体表面の磨耗が速く進むため、トナー粒子100重量部に対して2重量部以下の添加量が好ましい。
<スプレーコーティング装置>
以上、本発明によるカプセルトナーを製造するための各種構成材料について説明したが、次に、上述したように少なくとも着色剤である顔料を含む着色樹脂粒子(A)を作製した後、該着色樹脂粒子(A)表面に上記樹脂粒子(B)をスプレー塗布することでコーティング(被覆)するためのコーティング装置について説明する。
図2は、その一例を示すもので、この装置そのものに限定されるものでないことは勿論である。つまり、本発明においては、上述した着色樹脂粒子(A)に樹脂粒子(B)が分散してなるスプレー液を塗布し、該樹脂粒子(B)をコーティングできるものであればよい。
図2は、本発明で使用できる流動層スプレーコーティング装置の一例を示す概略断面図である。該装置は、載置台上に上部1aが逆円錐筒形状に、その下部1bが円筒形状に形成された空間を確保する形態に、上記着色樹脂粒子(A)を循環流動させる流動層容器1が設けられている。この流動層容器1は、装置の外装を構成するもので、逆円錐筒形状の上部1aと、円筒形状の下部1bとの繋ぎ目部分1cの上側が、内側に絞られるようにくびれた形状1dとなっており、後で説明する循環流動できる形状に形成されている。
上記流動層容器1の最上部には、流動層容器1内に形成される流動化のための循環流動化気体を通し、上記着色樹脂粒子(A)が通過するのを遮蔽するフィルタ装置2が設けられており、下部には底板9が設けられている。この底板9およびフィルタ装置2の間の空間を利用して流動化気体を循環流動させるようにしている。
上記流動層容器1内の底板9の上部には、逆円錐筒状のメッシュ状に形成されたメッシュスクリーン6が設けられ、メッシュスクリーン6上部には容器内の空間を区分し矢印方向の循環流動を形成するための円筒状のドラフトチューブ7が設けられている。これら、メッシュスクリーン6およびドラフトチューブ7は、一体に形成されており、流動層容器1内に固定、例えば底板9や流動層容器1に固定されている。
ドラフトチューブ7の外壁と、円筒形状の流動層容器1の内壁との間は、ドーナツ形状となった上部通気路12が形成されており、矢印方向へ上昇する気流を作り出す。この上部通気路12の上部は、逆円錐筒と円筒との繋ぎ目部分1c付近において、流動層容器1の中心部へと気流を変更するように流動層容器1がくびれた形状1dを形成して上傾斜するように形成されている。
一方、上記ドラフトチューブ7およびメッシュスクリーン6の中心部は、ドラフトチューブ7内に回転気流を形成するための第1攪拌羽4を回転駆動させるための回転軸10が貫通するように設けられている。この回転軸10は、底板9の下部に設けられたモータ等の駆動源11の回転軸であり、底板9に軸受け等を介して流動層容器1内の上記ドラフトチューブ7内に貫通し、複数の上記第1攪拌羽4が取り付け部材4aに固定されている。この複数の第1攪拌羽4は、上記逆円錐筒状のメッシュスクリーン6の面に対して間隙6aをおいて回転可能に設けられており、後述する着色樹脂粒子(A)に衝撃力を付与する衝撃付与部として作用する。
また上記回転軸10の上端には、さらに第2攪拌羽5が複数枚固定されており、回転駆動されることで、ドラフトチューブ7内部の流動化気体を下部方向へと流動させる形状に設けられている。
さらに、上記底板9の下部には、流動化気体の吸引通路を形成するための円筒状の筐体が設けられている。そのため、この筐体と流動層容器1との間に形成されるドーナツ形状の下部通気路13を構成できる。この下部通気路13は、図示しない給気ファンを解して流動化気体を流動層容器1の上述した空間、つまり上部通気路12に給気するためのものである。その通気路13に対応し、上記底板9の周縁部分には、図示しない上記給気ファンを介して流動化気体を流動層容器1内に給気するための通気孔8が設けられている。上記通気孔8を通る流動化気体は上昇気流を形成し、上述したように流動層容器1内壁とドラフトチューブ7との外壁とで形成されるドーナツ形状の上部通気路12を上昇していく。この場合、必要に応じて流動化気体が所定の温度に予め加熱され給気される。
ここで、流動化気体の循環流動によりメッシュスクリーン6を介して通気される領域に、樹脂粒子(B)のスプレー液からなるスプレー液を噴霧するスプレーノズル3が流動層容器1に設けられている。スプレーノズル3は、2本のノズルを180°離して設けられており、例えば第1攪拌羽4の回転により生じる水平方向の回転渦の円軌道に対し、その接線方向へとスプレー液を噴霧するように、流動層容器1に取り付けられている。なお、スプレーノズル3は、図示しないがスプレー液を供給する供給部から、決められた圧力で霧状に供給される。
また、流動層容器1は前記繋ぎ目部分1cで上下に分離できる構造になっており、流動層容器1を分離することによって、着色樹脂粒子(A)の投入やカプセルトナーの取出し、分解清掃を行うことができる。
以上のように構成された流動層スプレーコーティング装置において、給気ファン等の駆動により、流動化気体は矢印方向に底板9の通気孔8を通過して流動層容器1内の上部通気路12を上部に向かって上昇する気流を作り出す。また、駆動源11の駆動により第1攪拌羽4と第2攪拌羽5が回転されると、ドラフトチューブ7内の流動化気体をメッシュスクリーン6へと通気するように作用する。そして、この作用によってドラフトチューブ7内は負圧となり、ドラフトチューブ7の外周面を上昇する流動化気体流がドラフトチューブ7内に吸引される。
従って、ドラフトチューブ7の内部と外周部との間に循環流動する流動化気体の気流が形成される。このような循環流動が形成されることで、流動層容器1内に上述したように作製された着色樹脂粒子(A)が投入されていれば、形成される循環気流に乗って着色樹脂粒子(A)が循環流動される。
この循環流動される着色樹脂粒子(A)は、メッシュスクリーン6を通過することで、スプレー塗布領域に達する。この領域では、スプレーノズル3より樹脂粒子(B)が疎水性溶剤に分散されたスプレー液が噴霧されているため、着色樹脂粒子(A)表面にスプレー液が塗布され、樹脂粒子(B)が付着する。塗布された着色樹脂粒子(A)が上部通気路12を上昇し、塗布されたスプレー液の溶剤が蒸発する。
上記循環流動される気流は、単純なドーナツ形状のものでなく、第1攪拌羽4の回転の影響を受けて渦巻き状の旋回気流となる。そのため、着色樹脂粒子(A)は、その気流に乗って循環し、容器1内部で均一な分布状態となって、スプレー塗布において、均一塗布が可能となる。しかも、スプレーノズル3においても、回転する接線方向にスプレー液を噴霧するため、より効率よく均等に着色樹脂粒子(A)表面へのスプレー液の塗布が可能となる。
スプレー液を塗布された着色樹脂粒子(A)はドラフトチューブ7の上端まで上昇した後、流動化気体の旋回流に乗ってドラフトチューブ7の内部を下降する旋回流によって衝撃付与部に送られる。
上記着色樹脂粒子(A)の一部は流動化気体とともにフィルタ装置まで運ばれるが、該フィルタ装置にてトラップされた後、自重による下降と流動化気体の旋回流により第1攪拌羽4とメッシュスクリーン6からなる衝撃付与部に送られる。
衝撃付与部に送られた上記該着色樹脂粒子(A)は、樹脂粒子(B)が付着した着色樹脂粒子(A)が回転する第1攪拌羽4と衝突する。さらに衝突により加速された樹脂粒子(B)が付着した着色樹脂粒子(A)は、メッシュスクリーン6との衝突により衝撃力を受ける。
これら衝撃力によって、樹脂粒子(B)と着色樹脂粒子(A)表面との間でメカノケミカル的な固定化がなされると同時に、着色樹脂粒子(A)同士が緩やかに付着してなる凝集体を解砕する効果が得られる。これらメカノケミカル効果と解砕効果によって、樹脂粒子(B)が表面に付着した着色樹脂粒子(A)同士が凝集することなく、着色樹脂粒子(A)表面に樹脂粒子(B)からなるコーティング膜が徐々に形成されていく。
衝撃付与部から流動化気体の旋回流に乗ってメッシュスクリーン6を通過した着色樹脂粒子(A)は、解砕された状態のまま、スプレー液塗布領域にてスプレー液が塗布される。
上記のような循環サイクルを連続して行うことによって、体積平均粒径が10μm以下となる微細なトナー粒子においても、凝集することなく均一なコーティング膜を形成することが可能となる。
さらに、本発明の方法により製造したトナーは、着色樹脂粒子(A)表面に樹脂粒子(B)をコーティングさせた後、150〜300℃の熱風を用いて熱処理することもできる。これにより、より強固なコーティング膜をもつカプセルトナーを製造することができ、現像槽中で長期間攪拌された場合においてもコーティング膜の剥がれにくいカプセルトナーとなる。前記熱処理に使用できる装置としては、例えばサフュージングシステム(日本ニューマチック社製)などがある。
次に、上記構成の流動層スプレーコーティング装置により着色樹脂粒子(A)に樹脂粒子(B)をスプレー塗布する際、適正な各種条件等について以下に詳細に説明する。
まず、スプレーノズル3について説明する。このスプレーノズル3からは数平均粒径が0.1〜1μmの樹脂微粒子(B)が分散してなるスプレー液が噴霧される。スプレーノズル3は2流体ノズル形式になっており、圧縮気体を微粒化エネルギーとして利用することでミストを生成させる。この時の圧縮気体は30Nl/min程度であることが望ましい。これによりスプレーノズル3から噴霧されるスプレー液のミストによって着色樹脂粒子(A)の表面は樹脂粒子(B)を含むスプレー液で覆われる。
スプレー液で覆われた着色樹脂粒子(A)は、循環する間、特に上昇していく際に、通気孔8を通って流動層容器1内に給気される流動化気体によってスプレー液の溶剤が蒸発する。この時、導入される流動化気体の温度は50℃未満ではスプレー液が付着した着色樹脂粒子(A)に付着する溶剤を十分に蒸発させることができなくなり、逆に90℃より高いと着色樹脂粒子(A)が凝集するため、導入される流動化気体の温度は50〜90℃であることが望ましい。
しかも、スプレーノズル3から噴霧されるスプレー液の噴霧量に対して、流動層容器1に通気孔8を介して導入される流動化気体の導入量によっても溶剤の蒸発速度に影響が生じる。流動層容器1内に導入される流動化気体の単位時間当たりの導入量が少ないと、流動層容器1内の絶対湿度が上昇し、その結果、着色樹脂粒子(A)に付着する溶剤の蒸発が不十分となり凝集体が発生する。よって、流動化気体の導入量は、スプレー液の噴霧量の1000倍以上であることが望ましく、より望ましくは10000倍以上である。
スプレー液に用いられる疎水性溶剤として、可燃性の有機溶剤を使用する場合、安全性を確保するためにも流動化気体中に含まれる酸素をできるだけ少なくする。そのため、流動化気体中の酸素濃度は、酸素濃度が1%未満の流動化気体を使用するのが好ましい。
次に、第1攪拌羽4について説明する。衝撃付与部においては、着色樹脂粒子(A)表面に樹脂粒子(B)を固定化させるメカノケミカル効果と、着色樹脂粒子(A)同士が緩やかに付着してなる凝集体を解砕する効果が得られる。前記効果を得るための第1攪拌羽4の回転条件として、第1攪拌羽4の周速は3〜20m/secであることが好ましい。3m/sec未満では十分なメカノケミカル効果が得られないばかりか、着色樹脂粒子(A)の流動性を保つことが困難となり凝集が起こる。20m/secを超えると摩擦熱によりメッシュスクリーン6への融着や着色樹脂粒子同士の融着が起こる。
また、着色樹脂粒子(A)をスプレー液塗布領域へと通過させるためのメッシュスクリーン6については、設けられる孔の形成条件で、スプレー液塗布領域へと向かう着色樹脂粒子(A)の分布等が左右される。開口率が30%未満の場合、メッシュスクリーンを通過する着色樹脂粒子の数が減少し、着色樹脂粒子(A)がドラフトチューブ7内に滞留し、凝集体が発生するなどの悪影響を及ぼす。そこで、メッシュスクリーン6に設けられる孔の開口率は30%以上あることが望ましい。
また、上記メッシュスクリーン6に設けられる孔の大きさは0.1〜3mmであることが望ましい。孔の大きさが0.1mmより小さいと通過する際に着色樹脂粒子(A)がメッシュスクリーンに凝集付着しやすく、3mmより大きいとメッシュスクリーンを通過する際の衝突により生じる着色樹脂粒子(A)の解砕効果が減り、凝集体が発生しやすくなる。
さらに、メッシュスクリーン6の厚みは0.5〜3mm以下が好ましい。0.5mm以下では、第1攪拌羽4の回転によりメッシュスクリーン6の内側に生じる円周方向の回転渦が、メッシュスクリーン6の外側にも多大な影響を与える。その結果、回転渦とともに水平方向に回転する着色樹脂粒子(A)が遠心力によって流動層容器1内の側壁側に偏るようになり、着色樹脂粒子(A)が側壁に溶着しやすくなる。また、3mmを超えるとメッシュスクリーンが目詰まりしやすくなる。
上記第1攪拌羽4とメッシュスクリーン6との隙間は、5mmを越えると第1攪拌羽4とメッシュスクリーン6との間で繰り返される衝突回数が少なくなり、効率的に衝撃力を与えることができなくなり、0.1mm以下では着色樹脂粒子(A)の凝集が発生しやすくなることから、隙間は0.1〜5mmが好ましい。
上述した本発明のトナーが目的を達成できることを確認するために、以下に一実施例を記載する。この実施例で得られたトナーを評価した結果から、本発明の目的を達成できることが確認でき、合わせて特有の効果を奏し、本発明の主旨が明確になるものと理解する。
[実施例1]
≪樹脂混練物の製造工程S1≫
ポリエステル樹脂(ガラス転移点(Tg)62℃、軟化点130℃)100部、着色剤(カーボンブラック)5部、ワックス(ポリエチレン 融点125℃)5部をヘンシェルミキサーにて3分間混合分散した後、押出機(商品名、ニーディクスMOS140−800、三井鉱山(株)製)を用いて溶融混練分散し、着色樹脂混練物を調製した。
≪コア粒子製造工程S2≫
ポリアクリル酸(重量平均分子量10,000)アンモニウム塩100部および水400部を混ぜ合わせて、水溶性高分子分散剤の20wt%水分散液を調製した。次に調整したポリアクリル酸アンモニウム塩の20%水溶液400部を、上記樹脂混練物の製造工程S1で調整した着色樹脂混錬物100部とともに、圧力調整弁、加熱手段およびロータステータ式撹拌手段(口径30mm)を備える金属製容器に投入し、150℃、5atomで加熱加圧しながら10分間撹拌混合した(8000rpm)。その後加熱を止め、この混合物を撹拌しながら20℃まで冷却した。
≪洗浄・分離・乾燥工程S3≫
その後、イオン交換水を混合物に加えて洗浄を行った。洗浄は、混合物とイオン交換水とを混合し、イオン交換水の添加量によって固形分量が10%になるように調整した後、タービン型撹拌翼で30分間撹拌(300rpm)を行い、この混合物から遠心分離によって分離される上澄み液の導電率が10μS/cm以下になるまで、同じ洗浄操作を繰り返し行った。その後、遠心分離によって混合物中の合成樹脂粒子を分取し、乾燥し、合成樹脂粒子約100部を得た。得られた粒子をコールターマルチサイザーII(コールター社製)を用い、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、着色樹脂粒子(A)の体積平均粒径および変動係数の測定を行ったところ、6.0μmで変動係数は21であった。
≪界面活性剤製造工程S4≫
攪拌装置、温度計、窒素導入管、冷却管を備えた反応容器に、トクソルベント(昭栄化学製石油系混合溶剤)150.0部を仕込み、窒素ガス気流下で120℃に昇温した。この中へスチレン(ST)50部、メチルメタアクリレート(MMA)15.0部、ラウリルメタクリレート(LMA)8.37部、ノルマルブチルアクリレート(NBA)25部、V−501(和光純薬工業社製;4−4‘アゾビスシアノ吉草酸)2.5部、トクソルベント40部の混合物を、3時間を要して滴下し、1時間同温度に保持した後、V−5010.15部とトクソルベント10部の溶液を15分間かけて滴下し、さらに同温度に5時間保持した。温度を80℃に低下させた後、グリシジルメタクリレート1.63部と1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン0.2部を投入し2時間反応させた。その後冷却して分子末端にラジカル重合性基を有する長鎖マクロモノマーの溶液を得た。
この溶液を95℃に維持しつつ、スチレン(ST)60部、メタアクリル酸(MA)10部、ノルマルブチルアクリレート(NBA)30部とカヤエステルO(日本化薬製t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエート)1.0部、トクソルベント1.0部の混合物を3時間かけて滴下し、1時間同温度に保持した後、カヤエステルO 0.25部、トクソルベント2.33部の溶液を30分かけて滴下した。さらに同温度に1.5時間保持した後、冷却し、不揮発分50.4%、Mn=3200、Mw=28000、SP=9.1の界面活性剤溶液(P)を得た。
≪スプレー液製造工程S5≫
攪拌装置、温度計、窒素導入管、冷却管を備えた反応容器に、上記工程S4で得た界面活性剤溶液(P)39.7部とアイソパーG(エッソスタンダ−ド石油社製)360.3部を仕込み、110℃へ昇温した。この中へMMA48.0部、エチルアクリレート(EA)20.0部、ST11.8部、ジビニルベンゼン0.2部、カヤエステルO 1.0部の混合液を2時間を要して滴下し、同温度で2時間保持した後、カヤエステルO 0.25部を加えて2時間同温度に保持し、冷却後トクソルベント33.33部で希釈し、不揮発分19.8%、粒子径0.42μmの樹脂粒子(B)が分散してなるスプレー液を得た。この樹脂粒子(B)のTgは61℃であった。
≪スプレーコーティング工程S6≫
上記工程S3で得られた着色樹脂粒子(A)600gを図2に示す流動層コーティング装置の容器内に仕込んだ。一方、上記で得られた樹脂粒子(B)が分散しているスプレー液を2流体ノズルで構成されるスプレー投入容器にセットした。流動化気体として酸素濃度が1%未満の窒素ガスを用いて、給気温度を80℃、給気風量を0.5m/minに設定し、第1攪拌羽4の周速を11m/secで回転させ、5g/minの速度で溶液を合計303g(固形分濃度は60g)スプレーを行なった。スプレー終了後、そのまま15分間攪拌を行なった後、容器からカプセルトナーを取り出した。
得られたカプセルトナーを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、複数のカプセルトナー粒子が付着しあって凝集体を形成したような粗大粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状のカプセルトナーのみが観察された。得られたカプセルトナーの体積平均粒径は6.2μm、変動係数は22、円形度は0.97であった。
≪外添工程S7≫
このカプセルトナー100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理を施したシリカ粒子をヘンシェルミキサーで0.7部を混合して外添トナー(T−1)を得た。
<現像剤の作製>
上記外添トナー(T−1)を平均粒径が50μmのシリコンコートされたフェライトキャリアとボールミルで混合し、トナー濃度が7%の2成分現像剤(D−1)を作製した。
[実施例2]
実施例1で用いた界面活性剤溶液(P)に代えて、以下の方法にて調整した界面活性剤溶液(Q)を調整した。
[界面活性剤溶液(Q)の調整]
実施例1と同様の方法にて調整した長鎖マクロモノマーの溶液を95℃に維持しつつ、スチレン(ST)60部、メタアクリル酸(MA)10部、ノルマルブチルアクリレート(NBA)23部、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)7部とカヤエステルO(日本化薬製t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエート)1.0部、トクソルベント1.0部の混合物を3時間かけて滴下し、1時間同温度に保持した後、カヤエステルO 0.25部、トクソルベント2.33部の溶液を30分かけて滴下した。さらに同温度に1.5時間保持した後、冷却し、Mn=3500、Mw=31000、SP=9.8の界面活性剤溶液(Q)を得た。
上記界面活性剤溶液(Q)を用いて、実施例2のトナーを実施例1と同様の方法で作製した。得られたトナーを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、複数のカプセルトナー粒子が付着しあって凝集体を形成したような粗大粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状のカプセルトナーのみが観察された。得られたカプセルトナーの体積平均粒径は6.2μm、変動係数は23、円形度は0.98であった。尚、スプレー液として用いた疎水性溶剤中に含有される樹脂粒子(B)の粒子径は0.48μmであった。
上記で得られたカプセルトナーは、実施例1と同様の方法で、外添トナー(T−2)と現像剤(D−2)を作製した。
[実施例3]
実施例1で用いた界面活性剤溶液(P)に代えて、以下の方法にて調整した界面活性剤溶液(R)を調整した。
[界面活性剤溶液(R)の調整]
実施例1と同様の方法にて調整した長鎖マクロモノマーの溶液を95℃に維持しつつ、スチレン(ST)55部、メタアクリル酸(MA)10部、ノルマルブチルアクリレート(NBA)25部、ラウリルメタクリレート(LMA)10部とカヤエステルO(日本化薬製t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエート)1.0部、トクソルベント1.0部の混合物を3時間かけて滴下し、1時間同温度に保持した後、カヤエステルO 0.25部、トクソルベント2.33部の溶液を30分かけて滴下した。さらに同温度に1.5時間保持した後、冷却し、Mn=3300、Mw=30000、SP=8.9の界面活性剤溶液(R)を得た。
上記界面活性剤溶液(R)を用いて、実施例3のトナーを実施例1と同様の方法で作製した。得られたトナーを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、複数のカプセルトナー粒子が付着しあって凝集体を形成したような粗大粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状のカプセルトナーのみが観察された。得られたカプセルトナーの体積平均粒径は6.2μm、変動係数は23、円形度は0.97であった。尚、スプレー液として用いた疎水性溶剤中に含有される樹脂粒子(B)の粒子径は0.39μmであった。
上記で得られたカプセルトナーは、実施例1と同様の方法で、外添トナー(T−3)と現像剤(D−3)を作製した。
[比較例1]
実施例1で作製した着色樹脂粒子(A)を用いて、スプレーコーティング工程S6を行なわずに、実施例1と同様の方法で、外添トナー(T−4)と現像剤(D−4)を作製した。
[比較例2]
実施例1で用いた界面活性剤溶液(P)に代えて、以下の方法にて調整した界面活性剤溶液(S)を調整した。
[界面活性剤溶液(S)の調整]
実施例1と同様の方法にて調整した長鎖マクロモノマーの溶液を95℃に維持しつつ、スチレン(ST)60部、メタアクリル酸(MA)10部、ノルマルブチルアクリレート(NBA)20部、メトキシトリエチレングリコールアクリレート10部とカヤエステルO(日本化薬製t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエート)1.0部、トクソルベント1.0部の混合物を3時間かけて滴下し、1時間同温度に保持した後、カヤエステルO 0.25部、トクソルベント2.33部の溶液を30分かけて滴下した。さらに同温度に1.5時間保持した後、冷却し、Mn=3400、Mw=28000、SP=10.6の界面活性剤溶液(S)を得た。
上記界面活性剤溶液(S)を用いて、比較例2のトナーを実施例1と同様の方法で作製した。得られたトナーを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、複数のカプセルトナー粒子が付着しあって凝集体を形成したような粗大粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状のカプセルトナーのみが観察された。得られたカプセルトナーの体積平均粒径は6.2μm、変動係数は23、円形度は0.97であった。尚、スプレー液として用いた疎水性溶剤中に含有される樹脂粒子(B)の粒子径は0.36μmであった。
上記で得られたカプセルトナーは、実施例1と同様の方法で、外添トナー(T−5)と現像剤(D−5)を作製した。
<評価結果>
上記実施例と比較例で作製した各現像剤について、耐湿度依存性の評価を行った。評価項目として、高温高湿環境下(35℃、湿度80%)、並びに低温低湿環境下(10℃、湿度25%)における画質と転写性について評価した。
評価用マシンとして、デジタルフルカラー複合機(シャープ社製:AR−C150)改造機を用いて、常温常湿(20℃、湿度60%)下、感光体ドラム上のべた画像部のトナー付着量が0.5mg/cmとなる現像条件で、各現像剤の評価を行った。
(画質評価)
画質評価項目として、高温高湿環境下(HH)と低温低湿環境下(LL)の各環境における画像濃度とカブリ濃度について測定した。画質評価基準として、画像濃度が1.4以上、カブリ濃度1.0以下の両方の条件を満足する現像剤を○とし、どちらか一方でも満足しない現像剤を×とした。
画像濃度の測定は分光測色濃度計(日本平版印刷機材社製:X−Rite938)を用いて行い、カブリ濃度の測定は白度計(日本電色工業社製:Z−Σ90 COLOR MEASURING SYSTEM)を用いて、次の手順により算出した。
予めA4サイズのフルカラー専用紙(シャープ社製:PP106A4C)の白度を測定し、その値を第1測定値W1とする。次に、直径55mmの白円を含む原稿を3枚複写し、得られた白部の白度を白度計にて測定し、この値を第2測定値W2とする。下記式からカブリ濃度W(%)を算出した。
W = {100 × (W1−W2) / W1}
(転写性評価)
転写性評価項目として、高温高湿環境下(HH)と低温低湿環境下(LL)の各環境における転写性について測定した。転写性評価基準として、転写効率が95%以上の現像剤を○、それ以下の現像剤を×とした。
各現像剤の評価結果を表1に示す。
Figure 2006322998
表1の評価結果から明らかなように、本実施例1〜3で得られたカプセルトナーは、高温高湿環境下(HH)と低温低湿環境下(LL)の各環境において、画質や転写性が良好で、良好な耐湿度依存性を示した。
本発明におけるカプセルトナーの製造方法の一例を示したもので、トナーの製造方法にかかる一連の流れを示す工程図である。 本発明におけるカプセルトナーの製造方法に用いる流動層スプレーコーティング装置の一例を示す断面図である。
符号の説明
S5 スプレー液製造工程
S6 スプレーコーティング工程
1 流動層容器
3 スプレーノズル
4 第1攪拌羽
6 メッシュスクリーン
7 ドラフトチューブ

Claims (11)

  1. 流動化気体により循環流動させた着色樹脂粒子(A)に、疎水性溶剤中に樹脂粒子(B)が分散してなるスプレー液を噴霧状態にして塗布することにより、着色樹脂粒子(A)表面に樹脂粒子(B)をコーティングすることを特徴とするカプセルトナーの製造方法。
  2. 請求項1の構成において、疎水性溶剤中にSP値が7〜10の界面活性剤が含まれているスプレー液を塗布することを特徴とするカプセルトナーの製造方法。
  3. 前記着色樹脂粒子(A)に衝撃力を付与して表面に付着した樹脂粒子(B)を固定化した後、該着色樹脂粒子(A)を前記噴霧状態の分散液を塗布する領域へと循環流動させることを特徴とする請求項1または2に記載のカプセルトナーの製造方法。
  4. 容器と該容器内に設けられたドラフトチューブとによって形成される通気路に、流動化気体と共に着色樹脂粒子を循環させ、ドラフトチューブ内より通気路へ流動される部分で前記着色樹脂粒子(A)に衝撃力を付与させるようにしたことを特徴とする請求項3記載のカプセルトナーの製造方法。
  5. 前記着色樹脂粒子(A)に付与する衝撃力は、ドラフトチューブ内に設置された攪拌羽の回転エネルギーによって与えられることを特徴とする請求項4記載のカプセルトナー製造方法。
  6. 請求項4または5に記載の構成において、攪拌羽の周速が3〜20m/secであることを特徴とするカプセルトナーの製造方法。
  7. 請求項4〜6のいずれかに記載の構成において、容器の底部から50〜90℃の流動化気体を導入することを特徴とするカプセルトナーの製造方法。
  8. 請求項7の構成において、流動化気体の酸素濃度が1%未満であることを特徴とするカプセルトナーの製造方法。
  9. 着色樹脂粒子(A)の体積平均粒径が3〜10μmで、樹脂粒子(B)の数平均粒径が0.1〜1μmであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のカプセルトナーの製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法にて得られたカプセルトナーを、さらに150〜300℃の熱風を用いて熱処理してなるカプセルトナーの製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法にて得られるカプセルトナー。
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