JP2008189008A - 車両統合制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】各車輪への駆動力配分を制御して車両の安定性を高める車両安定性制御装置と車体の姿勢制御を行うサスペンション制御装置とを統合して車両の走行安定性を高める。
【解決手段】車両安定性制御装置は、例えば、オーバーステア時に旋回内側の後輪2Lの駆動力配分を増大させて旋回外向きのヨーモーメントを発生させることにより、オーバーステアを打消して走行安定性を高める。このとき、サスペンション制御装置によって、駆動力配分が増大された後輪2Lに対して車高を高める制御を実行して後輪2Lの輪荷重を増大させる。これにより、後輪2Lと路面との最大摩擦力を増大させることができ、車両安定性制御装置の駆動力配分による制御効果を高めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の走行状態に応じて各車輪への駆動力配分を制御することによって車両の安定性を高める車両安定性制御装置と、走行状態に応じて車両の姿勢制御等を行うサスペンション制御装置とを統合制御する車両統合制御装置に関するものである。
従来、操舵角センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ等の各種センサからの信号に基づいて、アンダーステア、オーバーステア等の車両の走行状態を演算し、演算した走行状態に応じて、自動的に各車輪独立に制動力を加えることによって、旋回モーメント及び減速力を制御して、旋回安定性やコーストレース性を確保するようにした車両安定性制御装置が知られている。
また、各車輪の懸架装置に装着された減衰力調整式油圧緩衝器の減衰特性及びエアサスペンション装置等の懸架バネのバネ力を車両走行状態に応じて適宜調整することにより、操縦安定性及び乗り心地を向上させるようにしたサスペンション制御装置が知られている。
上述の車両安定性制御装置とサスペンション制御装置とを組み合わせた場合、従来は、車両安定性制御装置の作動中には、全ての車輪の減衰力調整式油圧緩衝器の伸び側及び縮み側の減衰力、並びに、バネ力を大きくすることにより、車両の姿勢変化を抑制して、走行安定性を高めるようにしている。
しかしながら、上記従来の車両安定性制御装置の作動中に、全ての車輪の伸び側及び縮み側の減衰力、並びに、バネ力を共に大きくするように制御するものでは、各車輪の制動状態にかかわらず、単に車両の姿勢変化を抑えているに過ぎず、路面の不規則な凹凸により、凹凸通過時には車輪が路面から浮き上がる場合があり、必ずしも実際の車両走行状態に対して、最適な制御がなされているとはいえない。そこで、本出願人は、特許文献1において、車両安定性制御装置の作動に対して、サスペンション制御装置によって各車輪の減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力及び懸架バネのバネ力を最適に制御することにより、車両安定性制御装置による制御効果を高める技術を開示している。
特開2006−103362号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された車両統合制御装置では、制動力によって車両の安定化を図っているため、車両安定性制御装置の作動時には、車速が減速傾向となるため、必ずしも走行性能を向上させる結果とはならない場合があった。そこで、アンダーステア、オーバーステア等の車両の走行状態に応じて左右の車輪の駆動力配分を制御することによって減速を伴わずに車両の安定性を高めることができる車両安定性制御装置と、上述のサスペンション制御装置とを最適に組み合わせる技術が望まれている。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、各車輪への駆動力配分を制御することによって車両の安定性を高める車両安定性制御装置とサスペンション制御装置とを統合して車両の走行性能を高めることができる車両統合制御装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係る車両統合制御装置は、車両の走行状態に応じて、オーバーステア時には旋回内側の車輪への駆動力配分を増大させ、アンダーステア時には旋回外側の車輪への駆動力配分を増大させることによって車両の安定性を高める車両安定性制御装置と、
車両の走行状態に応じて各車輪に対してアクチュエータによって車高調整行うことによって車体の姿勢制御を行うサスペンション制御装置とを備え、
前記サスペンション制御装置は、前記車両安定性制御装置によって駆動力配分が増大された車輪に対して車高を高めて輪荷重を増大させることを特徴とする。
請求項2の発明に係る車両統合制御装置は、上記請求項1の構成において、前記サスペンション制御装置は、駆動力配分が増大された車輪に対して車高を高めるためのアクチュエータのストロークが不足したとき、その車輪の対角側の車輪に対して車高を高めることにより、前記アクチュエータを車高を低くする方向にストロークさせることを特徴とする。
請求項3の発明に係る車両統合制御装置は、車両の走行状態に応じて、オーバーステア時には旋回内側の車輪への駆動力配分を増大させ、アンダーステア時には旋回外側の車輪への駆動力配分を増大させることによって車両の安定性を高める車両安定性制御装置と、
車両の走行状態に応じて各車輪に対する減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力を制御するサスペンション制御装置とを備え、
前記サスペンション制御装置は、前記車両安定性制御装置によって駆動力配分が増大された車輪に対して減衰力調整式油圧緩衝器の伸び側の減衰力を小さくし、縮み側の減衰力を大きくすることを特徴とする。
請求項4の発明に係る車両統合制御装置は、上記請求項3の構成において、前記減衰力調整式油圧緩衝器は、減衰力反転型であることを特徴とする。
請求項1の発明に係る車両統合制御装置によれば、車両安定性制御装置によって駆動力配分が増大された車輪の輪荷重が増大させることにより、その車輪と路面との最大摩擦力を増大させることができ、車両安定性制御装置の制御効果を高めることができる。
請求項2の発明に係る車両統合制御装置によれば、アクチュエータのストロークを回復させて、輪荷重を増大させる制御を確実に実行することができる。
請求項3の発明に係る車両統合制御装置によれば、減衰力調整式油圧緩衝器を伸びやすく縮みにくくすることにより、車両安定性制御装置によって駆動力配分が増大された車輪の輪荷重を増大させることができ、その車輪と路面との最大摩擦力を増大させて、車両安定性制御装置の制御効果を高めることができる。
請求項4の発明に係る車両統合制御装置によれば、減衰力調整式油圧緩衝器を減衰力反転型としたことにより、減衰力調整式油圧緩衝器の一方の作動行程の減衰力を制御するのみで、他方の作動行程の減衰も自動的に制御されるので、制御を簡略化して応答遅れを防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の第1実施形態について、図1乃至図4を参照して説明する。本実施形態に係る車両統合制御装置は、車両安定性制御装置及びサスペンション制御装置を備えている。
車両安定性制御装置は、操舵角センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ、車輪速度センサ等の各種センサからの信号に基づいて車両の走行状態を演算して、前輪横滑り等によるアンダーステア(操舵角に対して車両が旋回方向の外側に向く傾向にある状態)又は後輪横滑り等によるオーバーステア(操舵角に対して車両が旋回方向の内側に向く傾向にある状態)の発生を検知する。そして、車両の走行状態に応じて、車両を安定状態に復帰させるために必要な各車輪(左右の車輪)への駆動力配分を演算し、この演算結果に基づいて、差動装置及びクラッチ装置等を作動させて各車輪に駆動力を配分することにより、車両の旋回モーメント及び加速力を制御して、旋回安定性及びコーストレース性を向上させる。
オーバーステア時には、図1に示すように、車両1の旋回内側の後輪2Lに対する駆動力配分を増大させると共に、旋回外側の後輪2Rに対する駆動力配分を減少させる。これにより、車両1に旋回外向きのヨーモーメントを発生させることができ、オーバーステアを打消して車両の安定性を高めることができる。このとき、旋回内側の前輪3Lに対する駆動力配分を増大させると共に、旋回外側の前輪3Rに対する駆動力配分を減少させるようにしてもよい。なお、図1において、矢印は旋回方向(左旋回)を示す。
また、アンダーステア時には、図2に示すように、車両1の旋回外側の後輪2Rに対する駆動力配分を増大させると共に、旋回内側の後輪2Lに対する駆動力配分を減少させる。これにより、車両1に旋回内向きのヨーモーメントを発生させることができ、アンダーステアを打消して車両の安定性を高めることができる。このとき、旋回外側の前輪3Rに対する駆動力配分を増大させると共に、旋回内側の前輪3Lに対する駆動力配分を減少させるようにしてもよい。なお、図2において、矢印は旋回方向(左旋回)を示す。
このようにして、走行状態に応じて左右の車輪への駆動力配分を制御することにより、車速を減速することなく、オーバーステア及びアンダーステアを解消して操縦安定性を高めることができる。
サスペンション制御装置は、通常のサスペンション制御においては、各車輪に対して、車高調整行う油圧シリンダ等のアクチュエータ及び減衰力調整式油圧緩衝器を装着し、加速度センサ、スロットルポジションセンサ、ブレーキセンサ、車高センサ、操舵角センサ等の各種センサからの信号に基づいて、車両の走行状態を検出し、走行状態に応じて各車輪に対する車高、減衰力及びバネ力を調整することにより、車両の姿勢及び振動を制御して操縦安定性及び乗り心地を向上させるものである。
車両統合制御装置は、車両安定性制御装置及びサスペンション制御装置について、上述の個々の制御を行うと共に、次のように統合制御する。
車両安定性制御装置の作動によって駆動力配分が増大された車輪に対して、サスペンション制御装置によってアクチュエータを伸長方向(車高を高める方向)に作動させて輪荷重(車輪と路面との接地荷重)を増大させる。すなわち、オーバーステア時には、図1に示すように、旋回内側の後輪2Lに対して、アクチュエータを伸長方向に作動させて輪荷重を増大させる(なお、旋回内側の前輪3Lに対して駆動力配分が増大されている場合には、旋回内側の前輪3Lに対して、アクチュエータを伸長方向に作動させて輪荷重を増大させる)。また、アンダーステア時には、図2に示すように、旋回外側の後輪2Rに対して、アクチュエータを伸長方向に作動させて輪荷重を増大させる(なお、旋回外側の前輪3Rに対して駆動力配分が増大されている場合には、旋回外側の前輪3Rに対して、アクチュエータを伸長方向に作動させて輪荷重を増大させる)。
このようにして、車両安定性制御装置によって駆動力配分が増大された車輪に対して、サスペンション制御装置によってアクチュエータを伸長方向に作動させて輪荷重を増大させることにより、車輪と路面との最大摩擦力を増大させることができるので、車輪を空転させることなく大きな駆動力を発生させることが可能になり、車両を安定させるためのヨーモーメントを効果的に発生させることができる。
ここで、車輪の路面に対する最大摩擦力は、これらの間の摩擦係数と輪荷重との積によって決定されるが、旋回中には、車体に横加速度が作用して旋回内側の車輪の輪荷重が抜けた状態になるため、特に、上述のオーバーステア時の制御において、駆動力配分の増大に対して輪荷重が不足する傾向となるので、サスペンション制御装置によって輪荷重を増大させることによる効果が大きい。
次に、本実施形態の車両統合制御装置におけるサスペンション制御装置の制御アルゴリズムについて図3及び図4のフローチャートを参照して説明する。図3を参照して、ステップ1でオーバーステア又はアンダーステアでないかを判断し、オーバーステア又はアンダーステアでないと判断した場合には、ステップ4でサスペンション制御装置による通常のサスペンション制御を行う。アンダーステア又はオーバーステアであると判断した場合には、ステップ2で車両安定性制御装置による駆動力配分を検出し、ステップ3で各車輪毎にアクチュエータの作動の指令値を演算するためのサブルーチン(図4)を実行する。
図4を参照して、このサブルーチンでは、ステップ2−1で各車輪毎に車両安定性制御装置によって駆動力配分の増大制御が行われているか否かを判断する。駆動力配分の増大制御が行われていると判断した場合には、ステップ2−2で輪荷重増大の指令値を演算して、図3のメインルーチンに戻り、ステップ5へ進む。駆動力配分の増大制御が行われていないと判断した場合には、ステップ2−3でサスペンション制御装置による通常のサスペンション制御のための指令値を演算する。
再び図3を参照して、ステップ5で、図4のサブルーチンで演算された指令値に基づいてアクチュエータを作動させて、通常のサスペンション制御(駆動力配分の増大制御が行われていない場合)又はその車輪の輪荷重を増大させる制御(駆動力配分の増大制御が行われている場合)を実行する。
このようにして、車両安定性制御装置とサスペンション制御装置とを統合制御することにより、駆動力配分が増大されている車輪の輪荷重を増大させることができ、車両を安定させるためのヨーモーメントを効果的に発生させることができる。
次に、本発明の第2実施形態について、図5及び図6を参照して説明する。なお、上記第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付して異なる部分についてのみ詳細に説明する。
上記第1実施形態では、アクチュエータを伸長方向に作動させることによって輪荷重を増大させるため、アクチュエータが最大ストロークまで伸長している場合には、ストロークが不足してそれ以上伸長させることができないので、輪荷重を増大させることができない。そこで、本実施形態に係る車両統合制御装置では、上記第1実施形態の制御に加えて、次のようにアクチュエータのストローク回復制御を行う。駆動力配分が増大されている車輪のアクチュエータが最大ストロークまで伸長している場合、その対角側(左側後輪に対する右側前輪又は右側後輪に対する左側前輪)の車輪のアクチュエータを伸長方向に作動させて車高を上げる。これにより、駆動力配分が増大された車輪のアクチュエータを短縮させることができ、その伸長側のストロークを回復させることができる。
オーバーステア時の制御を例に説明すると、図5に示すように、駆動力配分が増大された旋回内側の後輪2Lが最大ストロークまで伸長している場合には、その対角側に配置された車輪、すなわち、旋回外側の前輪3Rのアクチュエータを伸長方向に作動させて車高を上げる。これにより、旋回内側の後輪2Lのアクチュエータを短縮させることができ、これを伸長方向に作動させることによって旋回内側の後輪2Lの輪荷重を増大させることが可能となる。
本実施形態の車両統合制御装置によるサスペンション制御装置の制御アルゴリズムについて図3及び図6のフローチャートを参照して説明する。図3の制御アルゴリズムにおいて、ステップ3で図6に示すサブルーチンへ進む。図6に示すサブルーチンでは、上記第1実施形態と同様、ステップ2−1で駆動力配分の増大制御の有無を判断し、ステップ2−2で輪荷重増大の指令値を演算した後、ステップ2−3で、アクチュエータが伸長方向へストローク可能か否かを判断する。ストローク可能である場合には、図3のメインルーチンに戻り、ステップ5で輪荷重増大の指令値に基づいてアクチュエータを作動させる。アクチュエータが伸長方向にストロークできない場合には、ステップ2−4で、その車輪への指令値をゼロにすると共に、対角側の車輪のアクチュエータを伸長させる(車高を上げる)指令値を演算し、図3のメインルーチンに戻り、この指令値に基づいてアクチュエータを作動させて、伸長ストロークの回復を行う。
このようにして、駆動力配分が増大されている車輪のアクチュエータが最大ストロークまで伸長している場合でも、その伸長ストロークを回復することができ、輪荷重の増大制御を行うことが可能となる。
なお、上記第1及び第2実施形態において、車高調整を行うアクチュエータは、油圧シリンダのほか、エアの給排によって作動するエアシリンダ(空気バネ)、リニアモータ等の電磁式アクチュエータとしてもよい。
次に本発明の第3実施形態について図7乃至図9を参照して説明する。なお、上記第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付して異なる部分についてのみ詳細に説明する。
本実施形態では、サスペンション制御装置は、各車輪に対して減衰力調整式油圧緩衝器を装着し、通常のサスペンション制御において、加速度センサ、スロットルポジションセンサ、ブレーキセンサ、車高センサ、操舵角センサ等の各種センサからの信号に基づいて、車両の走行状態を検出し、走行状態に応じて各車輪に対する減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力調整することにより、車両の姿勢変化及び振動を制御して操縦安定性及び乗り心地を向上させる。
そして、サスペンション制御装置は、車両安定性制御装置の作動によって駆動力配分が増大された車輪に対して、減衰力調整式油圧緩衝器の伸び側減衰力を小さくする(伸び側:ソフト)と共に、縮み側減衰力を大きくし(縮み側:ハード)、他の車輪の油圧緩衝器に対しては、通常のサスペンション制御を実行する。
すなわち、オーバーステア時には、図7に示すように、車両安定性制御装置によって駆動力配分が増大された旋回内側の後輪2Lに対して減衰力調整式油圧緩衝器の伸び側の減衰力を小さくすると共に伸び側の減衰力を大きくし、他の駆動力配分が増大されていない他の車輪2R、3L、3Rに対しては通常のサスペンション制御を実行する。また、アンダーステア時には、図8に示すように、車両安定性制御装置によって駆動力配分が増大された旋回外側の後輪2Rに対して減衰力調整式油圧緩衝器の伸び側の減衰力を小さくすると共に伸び側の減衰力を大きくし、駆動力配分が増大されていない他の車輪2L、3L、3Rに対しては通常のサスペンション制御を実行する。なお、図7及び図8において、矢印は旋回方向(左旋回)を示す。
これにより、駆動力配分が増大された車輪に対して減衰力調整式油圧緩衝器が縮みにくく、伸びやすくなるため、輪荷重が増大することになり、車輪と路面との最大摩擦力を増大させることができる。その結果、車輪を空転させることなく大きな駆動力を発生させることが可能になり、車両を安定させるためのヨーモーメントを効果的に発生させることができる。
本実施形態の車両統合制御装置によるサスペンション制御装置の制御アルゴリズムについて図3及び図9のフローチャートを参照して説明する。図3の制御アルゴリズムにおいて、ステップ3で図9に示すサブルーチンへ進む。図6に示すサブルーチンでは、上記第1実施形態と同様、ステップ2−1で各車輪毎に車両安定性制御装置によって駆動力配分の増大制御が行われているか否かを判断する。駆動力配分の増大制御が行われていると判断した場合には、ステップ2−2で減衰力調整式油圧緩衝器のストローク方向を判断する。そして、ストローク方向が伸び側であればステップ2−3で減衰力を小さくし、縮み側であればステップ2−4で減衰力を大きくするように指令値を演算する。ステップ2−2で駆動力配分の増大制御が行われていないと判断した場合には、ステップ2−3で通常のサスペンション制御による指令値を演算する。その後、図3のメインルーチンに戻り、ステップ5で図9のサブルーチンで演算した指令値に基づいて減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力を調整する。
このようにして、車両安定性制御装置とサスペンション制御装置とを統合制御することにより、駆動力配分が増大されている車輪の輪荷重を増大させることができ、車両を安定させるためのヨーモーメントを効果的に発生させることができる。
本実施形態において、減衰力調整式油圧緩衝器として、伸び側の減衰力を大きく制御すると、縮み側の減衰力が自動的に小さく制御され、伸び側の減衰力を小さく制御すると、縮み側の減衰力が自動的に大きく制御される、いわゆる減衰力反転型の減衰力調整式油圧緩衝器を使用してもよい。この場合、図9のサブルーチンにおいて、ステップ2−2乃至ステップ2−4の処理を実行する代わりに、伸び側の減衰力を小さく制御することより(伸び側:ソフト)、縮み側の減衰力は自動的に大きくなるので(縮み側:ハード)、ステップ2−2乃至ステップ2−4の処理を実行した場合と同様の結果を得ることができる。これにより、減衰力調整式油圧緩衝器の伸縮行程を判断して、その都度減衰力制御する必要がないので、制御を簡略化することができ、制御の応答遅れを防止することができる。
なお、上記第1乃至第3実施形態では、車両安定性制御装置は、後輪2L、2Rに対して駆動力配分を制御しているが、本発明は、このほか、前輪3L、3Rに対して駆動力配分を制御するもの、あるいは、前後四輪について駆動力配分を制御するものにも同様に適用することができる。
本発明の第1実施形態に係る車両統合制御装置のオーバーステア時の制御を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る車両統合制御装置のアンダーステア時の制御を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る車両統合制御装置の制御アルゴリズムのメインルーチンを示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る車両統合制御装置の制御アルゴリズムのサブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る車両統合制御装置における図2のフローチャートのサブルーチンを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る車両統合制御装置の制御アルゴリズムのサブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る車両統合制御装置のオーバーステア時の制御を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る車両統合制御装置のアンダーステア時の制御を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る車両統合制御装置の制御アルゴリズムのサブルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1 車両、2L、2R 後輪、3L、3R 前輪

Claims (4)

  1. 車両の走行状態に応じて、オーバーステア時には旋回内側の車輪への駆動力配分を増大させ、アンダーステア時には旋回外側の車輪への駆動力配分を増大させることによって車両の安定性を高める車両安定性制御装置と、
    車両の走行状態に応じて各車輪に対してアクチュエータによって車高調整行うことによって車体の姿勢制御を行うサスペンション制御装置とを備え、
    前記サスペンション制御装置は、前記車両安定性制御装置によって駆動力配分が増大された車輪に対して車高を高めて輪荷重を増大させることを特徴とする車両統合制御装置。
  2. 前記サスペンション制御装置は、駆動力配分が増大された車輪に対して車高を高めるためのアクチュエータのストロークが不足したとき、その車輪の対角側の車輪に対して車高を高めることにより、前記アクチュエータを車高を低くする方向にストロークさせることを特徴とする請求項1に記載の車両統合制御装置。
  3. 車両の走行状態に応じて、オーバーステア時には旋回内側の車輪への駆動力配分を増大させ、アンダーステア時には旋回外側の車輪への駆動力配分を増大させることによって車両の安定性を高める車両安定性制御装置と、
    車両の走行状態に応じて各車輪に対する減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力を制御するサスペンション制御装置とを備え、
    前記サスペンション制御装置は、前記車両安定性制御装置によって駆動力配分が増大された車輪に対して減衰力調整式油圧緩衝器の伸び側の減衰力を小さくし、縮み側の減衰力を大きくすることを特徴とする車両統合制御装置。
  4. 前記減衰力調整式油圧緩衝器は、減衰力反転型であることを特徴とする請求項3に記載の車両統合制御装置。
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