JP2008186691A - 非水電解質電池の使用方法、及び、電池システム - Google Patents

非水電解質電池の使用方法、及び、電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】低温環境下でも十分な出力性能を得ることのできる非水電解質電池の使用方法及び電池システムを提供する。
【解決手段】電池温度が既設定温度よりも低い場合あるいは電池インピーダンスが既設定値よりも大きい場合に、周波数1Hz以上、P−P値100mV以上の脈流を伴う電圧を印加することによって電池を昇温させてから、充電又は放電を行う。この条件により、昇温時間が短縮でき、上記操作による昇温を繰り返した場合の電池のインピーダンス上昇が抑制できる。負極にチタン酸リチウムを用いた非水電解質やこれを用いた電池システムに適用すると特に効果的である。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解質電池の使用方法、及び、非水電解質電池を備えた電池システムに関する。
小形で軽量なリチウムイオン二次電池に代表される非水電解質電池は、携帯電話及びデジタルカメラなどの電子機器の電源として広く用いられている。一般的な非水電解質電池は、一般的には正極にリチウム遷移金属複合酸化物が、負極に炭素材料が、非水電解質にリチウム塩を含んだカーボネート等が使用されており、作動電圧が高く、エネルギー密度が高いことを特徴としている。
近年、負極にチタン酸リチウムを用いた非水電解質電池の研究が盛んであり、負極に炭素材料を用いた従来のリチウムイオン二次電池に比べて、充放電サイクル性能に優れた電池となる可能性があることから、例えば電子化が進む自動車等へのバックアップ電源等への適用が期待されている。
しかしながら、非水電解質電池は、低温における出力性能が劣るため、自動車等の大型の応用機器のバックアップに必要な電力を確保するためには、多量の電池を搭載する必要があり、結果として電池システムの小形化が困難であるという問題点があった。なかでも、負極にチタン酸リチウムを用いた非水電解質電池は、用いる非水電解質の種類にもよるが、炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池に比べて負極インピーダンスが大きなものとなりやすい傾向があり、特に低温における出力性能に課題があった。
特許文献1には、「二次電池はポータブル機器の電源として頻繁に用いられている。特に近年においては、電動工具など野外で用いられることの多い機器の電源にも展開が進んでいる。これら二次電池の課題として、常温下では問題ないものの、寒冷下で充放電を行う際、主に電解液のイオン伝導性の低下や電極活物質の反応性低下のために抵抗が大きくなることが挙げられる。この現象のために大電流での充放電ができなくなり、微弱電流で長時間の充電を強いられたり、出力値の大きい放電ができず機器が動作しないなどの不具合が生じる。」(段落0002)という問題を解決するために、「二次電池と、二次電池を充放電するための手段と、二次電池の充放電を制御する手段と、二次電池の温度を測定する手段とを含む充放電システムであって、二次電池の温度が充放電適正温度T0未満である場合、二次電池の温度がT0に達するまでパルス充放電条件を行った後に、充放電を開始することを特徴とする充放電システム。」(請求項1)が提案され、実施例として、ニッケル水素蓄電池に対して、9Aで2s、2.2s又は2.4s充電し、2s休止した後、9Aで2s放電し、さらに2s休止するというサイクルのパルス充放電を行い、電池温度が一定温度に到達した時にパルス充放電を停止するようにパルス充放電を行うことが記載されている。
特開2006−92901号公報
しかしながら、非水電解質電池に特許文献1記載の方法を適用した場合、確かに電池温度をある程度上昇させることはできるものの、温度が上昇するまでに多大な時間を要するばかりではなく、非水電解質電池に対してこのような処方による温度上昇操作を繰り返すと、電池の性能低下を伴う劣化により電池のインピーダンス(内部抵抗)が大きく上昇してしまい、出力性能が充分に得られなくなる、という非水電解質電池に特有の問題点があることがわかった。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであって、放電又は充電に際して、低温環境下でも十分な出力性能を得ることのできる非水電解質電池の使用方法を提供することを目的とする。また、非水電解質電池を備え、放電又は充電に際して、低温環境下でも十分な出力性能を得ることのできる電池システムを提供することを目的とする。
本発明は、周波数1Hz以上、P−P値(Peak to Peak値)100mV以上の脈流を伴う電圧を印加した後に、電池の放電又は充電を行う非水電解質電池の使用方法である。
また、本発明は、非水電解質電池を備え、電池温度測定手段と、周波数1Hz以上、P−P値100mV以上の脈流を伴う電圧を発生する脈流電圧発生手段とを有し、電池温度が設定温度よりも低い場合に前記脈流を伴う電圧を電池に印加しうる機構を備えた電池システムである。
また、本発明は、非水電解質電池を備え、電池インピーダンス測定手段と、周波数1Hz以上、P−P値100mV以上の脈流を伴う電圧を発生する脈流電圧発生手段とを有し、電池インピーダンスの値が設定値よりも高い場合に前記脈流を伴う電圧を電池に印加しうる機構を備えた電池システムである。
即ち、本発明は、非水電解質電池の使用方法、又は、非水電解質電池を備える電池システムに関し、低温環境下でも十分な出力性能を得るために、前記電池に対して充電又は放電を行うに際して、電池温度が設定温度よりも低い場合あるいは電池インピーダンスが設定値よりも高い場合に、周波数1Hz以上、P−P値100mV以上の脈流を伴う電圧を印加することを特徴としている。
本発明によれば、低温環境下でも十分な出力性能を得ることのできる非水電解質電池の使用方法を提供できる。また、非水電解質電池を備え、低温環境下でも十分な出力性能を得ることのできる電池システムを提供できる。
印加する「周波数1Hz以上、P−P値100mV以上の脈流を伴う電圧」としては、直流電圧に周波数1Hz以上、振幅100mV以上の交流波を重畳したものを例示できる。前記脈流を伴う電圧の時間軸に対する電圧波形は、限定されるものではなく、例えば、正弦波、矩形波、鋸歯波、三角波等が挙げられる。
本発明において印加する脈流の2つのピーク電圧の中間値に相当する出力電圧は、電池の開回路電圧と等しい電圧を採用してもよいが、電池の開回路電圧よりも高い電圧としてもよい。例えば、電池の充電電圧に相当する電圧を前記出力電圧として採用すると、前記脈流を伴う電圧の印加が充電を兼ねるものとできる。また、電池に対してフロート充電を適用する場合又はシステムにおいて、フロート充電電圧に相当する電圧を前記出力電圧の値として採用すると、前記脈流を伴う電圧の印加がフロート充電を兼ねるものとできる。
逆に、電池が充電を要する状態にある場合であっても、印加する脈流を伴う電圧として、電池の開回路電圧よりも高い電圧を採用せず、電池の開回路電圧と等しい電圧を採用してもよい。このような構成によれば、電極の温度が十分に上昇してから充電を行わせることができるので、電池インピーダンスを上昇させることなく充電が可能となり、充電出力特性、即ち、充電受入性能に優れた充電を行うことができると共に、性能低下を伴う電池の劣化を抑制できる。前記出力電圧として電池の開回路電圧と等しい電圧を採用しようとする場合、電池の開回路電圧との差が0.1V以内であることが好ましい。この差を0.1V以内とすることにより、電圧の印加による電池のSOCの変化が大きくなりすぎず、電池性能が低下する虞を低減できる。
印加する脈流のP−P値は、100mV以上であることが必要であり、P−P値が100mV未満であると、脈流を伴う電圧の印加による温度上昇あるいはインピーダンス低下に要する時間がかかりすぎ、結果として必要なときに電力を取り出せなくなってしまうからである。
前記脈流電圧のP−P値は、1500mV以下とすると、電池内での副反応による電池インピーダンスが増加し電池寿命の低下を招く虞を低減できる点で好ましい。
印加する脈流電圧の周波数は1Hz以上でなければならない。周波数が1Hz未満であると、非水電解質電池においては、電池が充放電可能な状態となるまでに生じる副反応のために、脈流電圧印加操作を繰り返すことによって電池のインピーダンスが不可逆に上昇してしまうためである。
印加する脈流電圧の周波数は、1Hz以上である限りにおいて任意に選択できる。前記脈流電圧の周波数は、150kHz以下とすると、各種制御装置に電磁波障害による誤動作を引き起こす虞を低減できる点で好ましい。前記脈流電圧の周波数を選択するにあたって、適用する非水電解質電池又はその非水電解質電池に用いている電極の周波数応答に鑑みて決定することが好ましく、このような観点で選択することにより、電池温度を上昇させる効果を顕著なものとすることができる。
例えば、図2は、後述する実施例2に係る非水電解質電池のインピーダンスの周波数依存性を示したボード・プロット図である。明らかに、1Hzよりも低い周波数領域においてインピーダンスが急増することがわかる。従って、一定の脈流電圧を印加したときに流れる電流は1Hzよりも低い周波数帯では著しく小さくなるため、1Hz未満の周波数を選択すると電池の温度を上昇させるために必要な時間が著しく増加してしまうことが理解できる。
前記脈流を伴う電圧の印加は、少なくとも電池の温度が既設定温度以上となるまで継続するものとすることができる。
この観点から、電池温度測定手段を備える本発明の電池システムにおいて、前記電池温度が設定温度以上である場合に脈流を伴う電圧の印加を行わないこととする機構をさらに有するものとしてもよい。同様に、電池インピーダンス測定手段を備える本発明の電池システムにおいて、前記電池インピーダンスが設定値以下である場合に脈流を伴う電圧の印加を行わないこととする機構をさらに有するものとしてもよい。
また、本発明の電池システムは、電池温度測定手段及び電池インピーダンス測定手段を同時に備えて前記脈流電圧発生手段と組み合わせてもよい。
また、本発明の電池システムは、電池温度が設定温度値よりも低い場合や電池インピーダンスが設定値よりも高い場合に、通常の目的とする充電又は放電ができないような機構をさらに備えるものとしてもよい。
本発明の使用方法及び本発明の電池システムは、負極作動電位が1V以上である負極活物質を用いた非水電解質電池、なかでも電気化学的な酸化還元が二相共存反応によって進行し平坦な電位変化が観察される負極活物質を用いた非水電解質電池、例えばチタン酸リチウムを負極活物質として用いた非水電解質電池に適用することが極めて好ましい。
その理由は、P−P値100mV以上の脈流を伴う電圧を印加することにより負極にリチウムが析出して電池性能が低下する虞が極めて小さいためである。
加えて、前記したように、課題の点において、負極にチタン酸リチウムを用いた非水電解質電池は、用いる非水電解質の種類にもよるが、炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池に比べて、電極表面に高抵抗の被膜が形成されやすい性質があることから、負極インピーダンスが大きなものとなりやすい傾向があり、低温出力性能の点で大きな解決課題を有しているところ、本発明により、かかる大きな課題を解決することができるためである。
ここで、本願明細書にいうチタン酸リチウムは、Li4Ti512の基本組成式で表されスピネル型結晶構造を基本骨格とするリチウムチタン複合酸化物であり、Tiの一部、あるいは、Ti及びLiの一部がMg,Al,Zn,Co等の他の元素で置換されたチタン酸リチウムは好適に使用できる。また、スピネル型結晶構造を有さない物質やその他の不純物が含まれていてもよい。
以下、一実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例は、待機状態のときにフロート充電が行われ、放電が必要となったときに電池から電力を供給する電池システムに本発明を適用した場合の例である。この場合には、脈流を伴う電圧の値は、フロート充電電圧と等しいものとできる。
図1は、上記実施例に係る電池システムを示すブロック図である。一個又は複数個の非水電解質電池1の近傍に、電池温度測定手段2が設置され、前記測定手段2からの出力信号P1が、演算部4に入力される。演算部4には、前記出力信号P1の他、前記電池1に併設された電池電圧測定手段3からの出力信号P2、及び、電池の放電要求に対応した指令信号P3もまた入力される。演算部4は、前記出力信号P1に基づいて入力された電池温度の値を設定温度値と比較して判定し、出力信号P2、P3とあわせて総合的に演算処理を行い、切替器S1及び切替器S2の動作を制御する。前記判定結果により、電池温度が設定温度値よりも低く、電池1に対して脈流を伴う電圧を印加すべき状態であると演算部4が総合的に判断した場合、演算部4は切替器S1及び切替器S2を制御して脈流電圧発生手段5からの出力を電池に接続することにより、脈流を伴う電圧を電池1に印加する。演算部4は、前記の他、電池温度が設定温度以上である場合に脈流電圧発生手段5からの出力を切り離す動作、大容量の放電が行われた結果電池電圧がフロート充電電圧に対して大きく低下した場合に独立した充電が必要と判断すると共に充電手段6からの出力を電池に接続する動作、及び、放電指令信号P3に応じて電池端子を図1右端の出力端子に接続する動作等もまた司る。
以上、待機状態のときにフロート充電が行われ放電が必要となったときに電池から電力を供給する電池システムに適用した場合の例について説明したが、フロート充電が行われず充電指令を受けてから電池温度及び/又は電池インピーダンスの判定結果に基づいて脈流を伴う電圧の印加を行い電池温度及び/又は電池インピーダンスが設定範囲に入ってから充電を開始するシステムや、待機状態においては独立した直流電源からフロート充電が行われているが放電指令を受けてから電池温度及び/又は電池インピーダンスの判定結果に基づいて脈流を伴う電圧の印加を行い電池温度及び/又は電池インピーダンスが設定範囲に入ってから放電を開始するシステムなど、種々の仕様のシステムに適用することができる。
電池インピーダンス測定手段が採用するインピーダンス測定方法については、電池の内部抵抗を反映しうる測定法であれば何ら限定されるものではなく、電池の仕様や特性に応じて任意に選択できる。例えば、カレント・インターラプター法、交流インピーダンス法、複素インピーダンス法等が挙げられる。簡便で比較的安価に達成できる手段として、100mHz〜10kHzの任意の周波数(例えば1kHz)を採用した交流インピーダンス法が好ましい。
(実施例2)
次に、本発明において、印加する脈流電圧が、周波数1Hz以上、P−P値100mV以上でなければならない理由について実験データに基づいて説明する。
負極活物質としてのチタン酸リチウム(組成式:Li4/3Ti5/34)85質量%、導電材としてのアセチレンブラック5質量%及び結着剤としてのPVdF10質量%が、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に分散しているペーストを作製し、厚さ20μmの銅箔の両面に塗布し、150℃で乾燥することにより前記溶剤を除去し、両面をロールプレスで圧縮成型した。このようにして、銅箔の両面に負極合剤層を備えた負極を作製した。
正極活物質としてのリチウム遷移金属複合酸化物(組成式:LiNi1/3Mn1/3Co1/32)90質量%、導電材としてのアセチレンブラック5質量%及び結着剤としてのPVdF5質量%が、溶剤であるNMP中に分散しているペーストを作製し、厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に塗布し、150℃で乾燥することにより前記溶剤を除去し、両面をロールプレスで圧縮成型した。このようにして、アルミニウム箔の両面に正極合剤層を備えた正極を作製した。
厚さ25μm、透気度90秒/100ccの連通多孔体であるセパレータが前記正極及び前記負極の間に位置するように捲回した発電要素を、高さ48mm、幅30mm、厚さ5.2mmの電槽容器内に挿入した。
さらに、前記電槽容器内に非水電解質(電解液)を注入したのちに、電流90mA、電圧4.1V、充電時間10時間の定電流定電圧充電、及び、電流90mA、終止電圧1.0Vの定電流放電からなる充放電を3サイクル繰り返した。このようにして定格容量が450mAhの実施例電池1を得た。
なお、前記電解液は、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)及びエチルメチルカーボネート(EMC)の体積比1:1:1の混合溶媒に1mol/lのLiPF6を溶解し、これに対してビニレンカーボネートを3wt%添加したものを調整して用いた。
上記手順で実施例電池1を多数個作製し、電流90mA、電圧2.5V、充電時間10時間の定電流定電圧充電を行い満充電状態とした。
このようにして満充電状態に調整した実施例電池1のインピーダンスを交流1kHz固定のインピーダンスメーターで測定したところ、45mΩであった。
満充電状態に調整した多数個の実施例電池1を7つのグループに分け、次に示す「昇温時間試験」及び「昇温サイクル試験」を行った。
(昇温時間試験)
全ての電池の電槽容器表面に温度検出器を取り付け、−20℃の恒温槽に10時間以上入れて電池温度が−20℃に到達したことを確認した後、電池を前記恒温槽内に入れたまま、直流電圧に正弦波を重層した波形の脈流を伴う2.5Vの出力電圧を印加し、電池温度が−10℃に達するまでの時間を計測した。ここで、それぞれのグループ毎に、印加する脈流を伴う電圧の周波数及びP−P値を表1に示す通りに変化させた。結果を表1に示した。
(昇温サイクル試験)
上記昇温時間試験によって電池温度が−10℃に達した後、脈流を伴う2.5Vの出力電圧の印加を中断し、10時間経過後、再び電池温度が−20℃に到達したことを確認した後、再び同一の条件で、電池温度が−10℃に達するまで脈流を伴う2.5Vの出力電圧を印加することを100回繰り返した。
次いで、全ての電池を25℃に戻し、25℃における交流1kHzでのインピーダンスを測定した。結果を試験前のインピーダンスの値(45mΩ)に対する増加率(%)として表1に示した。
Figure 2008186691
表1に示した昇温時間試験の結果から明らかなように、昇温に要した時間は、P−P値および周波数に大きく依存した。周波数を0.5Hzとした場合、昇温に1時間以上を要し、実用に供しえない条件であることがわかる。これに対し周波数を1Hz以上とした場合、昇温に要する時間を大幅に短縮でき、実用に供しうる条件であることがわかる。なかでも、周波数を60Hz以上とすると、昇温に要した時間を数分以内に短縮できるため、好ましいことがわかる。また、P−P値50mVでは昇温に40分を要し、実用に供することができない条件であることがわかる。これに対し、P−P値を100mV以上とすることで、昇温に要した時間を大幅に短縮でき、実用に供する条件となることがわかる。なかでも、P−P値を500mV以上とすると、昇温に要した時間を数分以内に短縮できるため、好ましいことがわかる。
表1に示した昇温サイクル試験の結果から明らかなように、インピーダンス増加率は周波数に大きく依存し、周波数を0.5Hzとした場合、インピーダンスの増加率が20%を超えたため、実用に供することができない条件であることがわかる。一方、周波数を1Hz以上とすることにより、100回の昇温サイクルを経た後でも、インピーダンスの増加率を10%以内に抑制できた。
なお、本発明の電池システムにおいて、電池温度の判定基準となる「設定温度」や、電池インピーダンスの判定基準となる「設定値」は、電池の仕様や特性に応じて設定することができる。例えば、上記実施例に即していえば、−10℃まで昇温することを目標とする場合には、前記「設定温度」を−10℃として設定すればよく、また、−10℃における電池インピーダンスをあらかじめ測定しておき、そのインピーダンスの値を前記「設定値」として設定すればよい。
本発明の電池システムの一実施例に係るブロック図である。 実施例電池のインピーダンスの周波数依存性を示した説明図である。
符号の説明
1 非水電解質電池
2 測定手段
4 演算部
5 脈流電圧発生手段

Claims (3)

  1. 周波数1Hz以上、P−P値100mV以上の脈流を伴う電圧を印加した後に、電池の放電又は充電を行う非水電解質電池の使用方法。
  2. 非水電解質電池を備え、電池温度測定手段と、周波数1Hz以上、P−P値100mV以上の脈流を伴う電圧を発生する脈流電圧発生手段とを有し、電池温度が設定温度よりも低い場合に前記脈流を伴う電圧を電池に印加しうる機構を備えた電池システム。
  3. 非水電解質電池を備え、電池インピーダンス測定手段と、周波数1Hz以上、P−P値100mV以上の脈流を伴う電圧を発生する脈流電圧発生手段とを有し、電池インピーダンスの値が設定値よりも高い場合に前記脈流を伴う電圧を電池に印加しうる機構を備えた電池システム。
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